JP2002101314A - Crt表示装置 - Google Patents

Crt表示装置

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JP2002101314A
JP2002101314A JP2000286579A JP2000286579A JP2002101314A JP 2002101314 A JP2002101314 A JP 2002101314A JP 2000286579 A JP2000286579 A JP 2000286579A JP 2000286579 A JP2000286579 A JP 2000286579A JP 2002101314 A JP2002101314 A JP 2002101314A
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voltage
display device
detection
crt display
high voltage
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JP2000286579A
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English (en)
Inventor
Takashi Murata
敬 村田
Takeo Mizukabu
健勇 水株
Hideji Hasui
秀治 蓮井
Takashi Nakanishi
貴志 中西
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Nanao Corp
Original Assignee
Nanao Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造工程における無調整化を図るとともに、
X線プロテクタの動作条件の一定化を図ることができ
る。 【解決手段】 検出電圧を検出する検出手段17aと、
装置の調整時に検出された検出電圧を比較電圧として予
め記憶しておく記憶手段19と、装置の使用時における
検出電圧と比較電圧との比較結果に基づき、フライバッ
クトランス3を駆動する高圧ドライブ回路5の動作を停
止させる制御手段17とを有するX線プロテクタを備え
る。従来のように基準電圧より小さなある一定の電圧と
なるように人手による調整作業が不要となり、無調整化
が図れて製造工程における工数を削減することができ
る。また、X線プロテクタの動作条件を一定化して動作
の安定性を向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータディ
スプレイ装置やテレビジョン受像機などのCRT(cath
ode-ray tube:陰極線管) を用いて画像等の表示を行う
CRT表示装置に係り、特に人体に有害なX線の放射を
防止する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】CRT表示装置は、非常に高いアノード
電圧により電子ビームを蛍光面に衝突させているので、
X線が発生することは周知の通りである。このX線は人
体への悪影響が大きいので、安全規格(例えば、DHH
S規格)によりその放射量が規制されている。この規制
値内にX線放射量を抑えるために、一般的にCRT表示
装置ではX線プロテクタ(X線防護回路とも呼ばれる)
が設けられている。このX線プロテクタは、X線放射量
が規制値あるいはこれよりも低い自主規制値を越えた場
合に高圧であるアノード電圧を停止させるための安全回
路である。
【0003】従来のCRT表示装置について図6を参照
して説明する。なお、この図は、CRT表示装置のうち
X線プロテクタの概略構成を示したブロック図である。
【0004】高圧のアノード電極を発生させる等の高圧
電源として用いられるフライバックトランス100は、
高圧ドライブ回路102から一次共振パルスが供給され
る一次巻線104と、CRTアノード端子へ接続された
二次巻線106と、二次巻線106の高圧に応じた検出
電圧をフライバックトランス100から取り出すための
三次巻線108とを備える。
【0005】三次巻線108には、誘導パルスを取り出
すとともにピーク整流を施す整流回路110と、個々の
CRT表示装置毎に固有の値となるピーク整流後の電圧
を調整するための電圧調整回路112とが接続されてい
る。電圧調整回路112の出力はコンパレータ114に
与えられ、ここで予め設定されている基準電圧Vref
調整された検出電圧Vdet とが比較される。その結果、
調整された検出電圧V det が基準電圧Vref を越える場
合には、X線放射量が規制値あるいは自主規制値を越え
たものと判断して、高圧ドライブ回路102を停止させ
るようになっている。
【0006】なお、二次巻線106と三次巻線108と
の巻線のバラツキや、部品のバラツキ、調整バラツキ等
に起因して個々の装置毎に検出電圧Vdet が異なるの
で、これを一定値にするために、上述した検出電圧V
det の調整が製造工程において一定の表示条件の下にて
人手で行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成を有する従来例の場合には、次のような問題が
ある。すなわち、検出電圧Vdet を一定値にする調整が
必要なため、製造工程における工数が多くなるという問
題がある。また、その調整時には人為的な調整誤差が生
じるので、X線プロテクタの動作条件がばらつくという
問題がある。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、個々の装置毎の検出電圧を基準として
採用することにより、製造工程における無調整化を図る
とともに、X線プロテクタ回路の簡素化と、動作条件の
一定化を図ることができるCRT表示装置を提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載のCRT表示装置は、CRTに表示
を行うCRT表示装置において、フライバックトランス
の高圧に応じた検出電圧を検出する検出手段と、装置の
工場設定時に前記検出手段で検出された個々の装置毎の
検出電圧を比較電圧として予め記憶しておく記憶手段
と、装置の使用時における前記検出手段からの検出電圧
と、前記記憶手段に記憶されている比較電圧との比較結
果に基づき、高圧を停止あるいは低下させる制御手段と
を有するX線プロテクタを備えたことを特徴とするもの
である。
【0010】また、請求項2に記載のCRT表示装置
は、請求項1に記載のCRT表示装置において、前記記
憶手段に記憶される比較電圧は、装置の工場設定時に検
出された検出電圧に所定の係数を乗じてあることを特徴
とするものである。
【0011】また、請求項3に記載のCRT表示装置
は、請求項1または2に記載のCRT表示装置におい
て、前記制御手段はマイクロコンピュータで構成され、
前記検出手段は前記マイクロコンピュータのA/D変換
器で構成されていることを特徴とするものである。
【0012】また、請求項4に記載のCRT表示装置
は、請求項1ないし3のいずれかに記載のCRT表示装
置において、前記検出手段の前段には、フライバックト
ランスの三次巻線から出力される出力パルス電圧をピー
ク整流するための整流回路を備えたことを特徴とするも
のである。
【0013】また、請求項5に記載のCRT表示装置
は、請求項1ないし4のいずれかに記載のCRT表示装
置において、装置の工場設定時に個々の装置毎の検出電
圧を前記検出手段で検出する際には、前記制御手段がブ
ランキングを行わせるとともにブライトネス値を下げさ
せた状態に自動的に設定することを特徴とするものであ
る。
【0014】また、請求項6に記載のCRT表示装置
は、請求項1ないし5のいずれかに記載のCRT表示装
置において、高圧が停止あるいは低下されたことを示す
状態通知手段をさらに備えたことを特徴とするものであ
る。
【0015】また、請求項7に記載のCRT表示装置
は、請求項1ないし6のいずれかに記載のCRT表示装
置において、前記制御手段は、高圧を停止させるため
に、フライバックトランスを駆動する高圧ドライブ回路
の動作を停止させることを特徴とするものである。
【0016】また、請求項8に記載のCRT表示装置
は、請求項1ないし6のいずれかに記載のCRT表示装
置において、前記制御手段は、高圧を停止させるため
に、フライバックトランスの一次側駆動電圧の供給を停
止させることを特徴とするものである。
【0017】また、請求項9に記載のCRT表示装置
は、請求項1ないし6のいずれかに記載のCRT表示装
置において、前記制御手段は、高圧を低下させるため
に、フライバックトランスの高圧を検出してその安定化
を図るための安定化回路に入力される検出電圧を擬似的
に増大させることを特徴とするものである。
【0018】
【作用】請求項1に記載の発明の作用は次のとおりであ
る。装置の工場設定時には、検出手段で検出した検出電
圧を比較電圧として記憶手段に記憶しておく。装置の使
用時には、検出手段からの検出電圧と、前記記憶手段に
記憶されている比較電圧とを比較し、この比較結果に基
づき制御手段が高圧ドを停止あるいは低下させてX線プ
ロテクタが動作する。
【0019】また、請求項2に記載の発明によれば、工
場設定時と使用時の表示態様が異なるので、比較電圧に
所定の係数を乗じて動作範囲を付加する。
【0020】また、請求項3に記載の発明によれば、高
圧ドライブ回路の動作を停止させる制御手段をマイクロ
コンピュータで構成し、検出電圧を検出する検出手段を
マイクロコンピュータのA/D変換器で構成する。
【0021】また、請求項4に記載の発明によれば、検
出手段の前段に整流回路を設けて、三次巻線から出力さ
れる出力パルスをピーク整流する。
【0022】また、請求項5に記載の発明によれば、装
置の工場設定時にブランキングを行わせるとともにブラ
イトネス値を下げさせた状態に自動的に設定することに
より、比較電圧を検出するときの条件を、容易に全ての
装置でほぼ同じにすることができる。
【0023】また、請求項6に記載の発明によれば、状
態通知手段の表示によってX線プロテクタが動作したこ
とを判断できる。
【0024】また、請求項7に記載の発明によれば、高
圧ドライブ回路の動作を停止させると、高圧を停止でき
る。
【0025】また、請求項8に記載の発明によれば、フ
ライバックトランスの一次側駆動電圧の供給を停止させ
ると、高圧を停止できる。
【0026】また、請求項9に記載の発明によれば、フ
ライバックトランスの高圧に関連した安定化回路に入力
される検出電圧を擬似的に増大させると、高圧を低下さ
せることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施例を説明する。図1は、本発明に係るCRT表示装
置の概略構成を示したブロック図である。
【0028】図示しないCRTのアノード電極のために
高圧を発生させる等の高圧電源として用いられるフライ
バックトランス3は、高圧ドライブ回路5によって一次
共振パルスが供給される一次巻線7と、図示しないCR
Tのアノード端子に接続され、ここに高圧パルスを付与
する二次巻線9と、この二次巻線9に生じる高圧に応じ
た検出電圧を取り出すための三次巻線11とを備えてい
る。高圧ドライブ回路5は、プロテクタ制御信号SG1
が与えられると、フライバックトランス3へのスイッチ
ングパルス供給を停止するようになっている。
【0029】三次巻線11は、誘導パルスを取り出すと
ともにピーク整流を施す整流回路13と、主としてピー
ク整流後の電圧をシフトするシフト回路15とを介し
て、マイクロコンピュータ17のA/D端子17aに接
続されている。
【0030】なお、マイクロコンピュータ17が本発明
における制御手段に相当し、A/D端子17aが本発明
における検出手段及びA/D変換器に相当する。
【0031】整流回路13は、ダイオード13aとコン
デンサ13bとを備え、三次巻線11から制限抵抗12
を通して得られた出力パルス電圧をピーク整流する。シ
フト回路15は、マイクロコンピュータ17の保護のた
めにA/D端子17aの回路動作範囲に合わせて設定さ
れた抵抗15a及び抵抗15b及びダイオード15cと
を備えている。マイクロコンピュータ17のA/D端子
17aではCRT表示装置1ごとに固有の検出電圧V
det が検出されるとともに、アナログ値からデジタル値
に変換される。
【0032】マイクロコンピュータ17には、本発明の
記憶手段に相当するメモリ19が接続されている。詳細
は後述するが、このメモリ19には、『装置の工場設定
時』に、検出電圧Vdet に基づく比較電圧Vcmp が格納
される。なお、これらのマイクロコンピュータ17とメ
モリ19とが本発明におけるX線プロテクタに相当する
ものである。
【0033】また、制御手段としてマイクロコンピュー
タ17を採用するとともに、検出手段としてA/D端子
17aを採用することにより、比較的簡易な構成とする
ことができる上、最近のCRT表示装置1はマイクロコ
ンピュータを内蔵していることが一般的であるので流用
によるコストの抑制が図れる。また、上述した整流回路
13でフライバックトランス3の出力パルスをピーク整
流した後に電圧化して検出電圧を検出するようにしてい
るので、安定した電圧値を検出することができるように
なっている。
【0034】図示しない水平偏向回路の水平周波数を計
測する水平周波数カウンタ21は、マイクロコンピュー
タ17に対して水平周波数fH を出力する。状態通知器
23は、X線放射量が異常と判断されて高圧ドライブ回
路5を停止された場合に、CRT表示装置1のユーザに
対してそのことを報知するためのものである。また、ビ
デオ回路25は、通常の使用時にはホストからの入力信
号に従った表示のための制御を行うが、工場設定時には
他の装置と同じ条件で検出電圧Vdet を検出するために
画面を規定の状態にするようにマイクロコンピュータ1
7によって制御される。
【0035】なお、状態通知器23は、本発明における
状態通知手段に相当するものであり、具体的にはCRT
表示装置1の前面などに埋設した発光ダイオードや、ブ
ザーやLCD表示などを利用することができる。
【0036】次に、上述した構成のCRT表示装置1に
おける動作について、図2を参照して説明する。この図
2は、『装置の工場設定時』における動作を示したフロ
ーチャートである。
【0037】なお、以下の動作に入るには、例えば、C
RT表示装置1が備えるOSDのメニューから『設定ス
タート』を作業者が選択する。また、マイクロコンピュ
ータ17は、高圧ドライブ回路5に対してプロテクタ制
御信号SG1を出力しておらず、高圧ドライブ回路5が
通常動作を行っているものとする。
【0038】ステップS1 マイクロコンピュータ17は、ビデオ回路25を制御し
て、検出電圧Vdet を検出する際の条件を一定にするた
めに画面の表示態様を自動的に制御する。具体的には、
画面を真っ暗な状態にするために、ブランキングを行わ
せるとともにブライトネス値を一定値にまで下げさせる
といった指示をビデオ回路25に対して行う。
【0039】ステップS2 検出電圧Vdet を安定して検出するために、画面状態が
安定するまで一定時間だけ待機する。一定時間とは、例
えば、5秒間である。
【0040】ステップS3 検出電圧Vdet を検出する。具体的には、A/D端子1
7aにおける電圧の検出を2回行い、それらが同じ値で
ある場合にのみその値を検出電圧Vdet として採用す
る。
【0041】上記のように電圧の検出を2回行うのは、
ノイズ等による誤検出を回避するためであるが、この手
法に代えて複数回検出した電圧を平均化して検出電圧V
detとしてもよい。
【0042】ステップS4 検出電圧Vdet に基づいて比較電圧Vcmp を求める。具
体的には、所定の係数を検出電圧Vdet に乗じる。この
所定の係数は、装置の使用時における検出電圧Vdet
動作範囲を得るためのもので、装置の工場設定時の検出
電圧を基準とし、実際の使用時における異常状態の検出
電圧との比から求められる。
【0043】すなわち、実際にユーザが装置を使用する
際には、装置の工場設定時における画面表示とは異なる
のが一般的である。この例では、装置の工場設定時にお
ける画面を真っ暗な状態にしているが、実際にはそのよ
うな状態で使用することは稀であって、画面には何らか
の画像が表示されているので真っ暗な状態よりは検出電
圧Vdet が大きくなる。したがって、装置の工場設定時
に検出したそのままの検出電圧Vdet をX線放射異常の
判断基準にすると、あまりにX線放射異常と判断するこ
とが多くなる等の問題が生じる。そこで、検出電圧V
det に動作範囲を付加して誤動作を防止しているのであ
る。具体例としては、20%の動作範囲を付加するため
に比較電圧Vcmp =1.2×検出電圧Vdet とする。
【0044】ステップS5 上記のようにして求めた比較電圧Vcmp をメモリ19に
格納する。このようにX線放射量異常の判断基準となる
比較電圧Vcmp をCRT表示装置1ごとに求めて記憶し
ておくのである。
【0045】ステップS6 上述したステップS1にて画面を規定の状態に変えた
が、工場設定が完了したのでマイクロコンピュータ17
がビデオ回路25を制御して画面を通常の状態に戻す。
【0046】上述したように、装置の工場設定時には、
ブランキングを行い、ブライトネス値を下げて何も表示
されていない真っ暗な表示状態とするので、比較電圧の
検出条件を各装置ごとに比較的容易に同じにすることが
できる。また、そのような状態に自動的に設定すること
によって、装置の工場設定時における比較電圧の検出を
自動化できる。
【0047】次に、図3のフローチャートを参照しなが
ら、上述したようにして比較電圧V cmp をメモリ19に
記憶したCRT表示装置1の『使用時』における動作に
ついて説明する。
【0048】ステップS11 マイクロコンピュータ17がA/D端子17aを介して
使用時における検出電圧Vdet を検出する。
【0049】ステップS12 ここで図4の検出電圧−高圧特性のグラフを参照する。
このグラフから明らかなように、水平周波数fH が高い
場合と低い場合とでは検出電圧−高圧特性が相違する。
つまり、水平周波数fH が高い場合の検出電圧−高圧特
性C−Hと、水平周波数fH が低い場合の検出電圧−高
圧特性C−Lとでは、同じ高圧であっても水平周波数f
H が低い場合の方が検出電圧が高くなるのである。
【0050】したがって、使用時における水平周波数f
H が、上述した『装置の工場設定時』における水平周波
数fH よりも低い場合には、そのときの比較電圧(V
cmp 1)を基準にしてX線放射量の異常判断を行うと、
検出電圧(Vdet 1 )に動作範囲を付加した比較電圧
(Vcmp 1 )に対する余裕が小さくなってしまい、異常
と判断する可能性が高くなる。つまり、このような条件
では、誤動作し易くなるのである。
【0051】そこで、このような誤動作を抑制するため
に、使用時における水平周波数fHに応じて補正する処
理がこのステップS12である。
【0052】すなわち、マイクロコンピュータ17は、
水平周波数カウンタ21から出力される水平周波数fH
を取り込み、現在の使用されている状態における水平周
波数fH を判断する。そして、周波数が低い場合には、
上述した理由から『1』よりも小さい周波数補正係数k
f (例えば0.95)を設定する。その一方、逆に使用
時における水平周波数が『装置の工場設定時』における
水平周波数よりも高い場合には、異常と判断する動作範
囲が大きくなり過ぎるので、『1』より大きい周波数補
正係数kf (例えば1.05)を設定する。
【0053】なお、周波数補正係数kf は、検出電圧−
高圧特性を水平周波数fH を変えつつ予め測定してお
き、これらに基づいて決定されるものである。そして、
決定された周波数補正係数kf は、予めマイクロコンピ
ュータ17内のプログラムや図示しないメモリに格納さ
れている。
【0054】ステップS13 比較電圧Vcmp を補正するためメモリ19から読み出す
とともに、上記のステップS12で求めた周波数補正係
数kf をそれに乗じて補正比較電圧Vcmp ’を求める。
【0055】ステップS14 マイクロコンピュータ17がA/D端子17aを介して
現在の使用状態における検出電圧Vdet を検出する。そ
して、検出電圧Vdet と補正比較電圧Vcmp ’を比較
し、『検出電圧Vdet <補正比較電圧Vcmp ’』の場合
には異常なく正常に動作しているのでステップS11に
戻って上述した処理を繰り返し行う。
【0056】因みに、上述した一連の処理は異常がない
限り繰り返し実行されることになるが、その間隔は50
0msec程度である。
【0057】なお、このときの検出電圧Vdet の検出
は、上述したステップS3と同様に2回連続の検出値を
用いてもよく、また複数回の検出値を平均化したものを
用いてもよい。
【0058】一方、『検出電圧Vdet >補正比較電圧V
cmp ’』の場合には何らかの異常が発生し、フライバッ
クトランス3からの出力が高過ぎる状態になっていると
判断してステップS15に処理を移行する。
【0059】ステップS15 上記の比較処理の結果、異常が発生していると判断され
た場合であっても、その検出電圧Vdet がノイズの影響
を受けていることも考えられる。そこで、このステップ
において検出電圧Vdet の再検出を行うとともに、上述
したステップS14と同じ比較処理を行う。その比較結
果が異なった場合には、上記ステップS14における判
断がノイズ等の影響による誤動作と判断し、装置は『正
常』状態であるとしてステップS11に戻る。
【0060】一方、その比較結果がステップS14にお
ける結果と同じであった場合には、上記ステップS14
における判断が正常に行われたと判断し、装置は『異
常』状態であるとしてステップS16に移行する。
【0061】ステップS16 マイクロコンピュータ17が高圧ドライブ回路5にプロ
テクタ制御信号SG1を出力する。これを受けた高圧ド
ライブ回路5は、その動作を停止するので、フライバッ
クトランス3が高圧の発生を停止する。したがって、X
線放射量が異常となった時点にて動作が遮断されるの
で、装置のユーザがX線による悪影響を受けることが防
止できる。
【0062】なお、この動作は、ラッチ動作となってお
り、主電源がオフにされるまでこの状態を維持するよう
になっており、自己復帰することはない。
【0063】ステップS17 これまでにフライバックトランス3を含む高圧系が停止
されたが、次いでマイクロコンピュータ17及び状態通
知器23などを除く、ビデオ回路25等のその他の回路
の電源を停止させる。これによりCRT表示装置1は待
機状態へと移行する。
【0064】ステップS18 マイクロコンピュータ17が異常発生により高圧を停止
させたが、その状態がユーザに確認されやすいように、
そのことを状態通知器23に表示させる。これによりユ
ーザは、異常が発生したことにより表示が停止されてい
ることを容易に知ることができる。
【0065】このように本実施例装置によると、装置の
工場設定時に装置毎に基準となる比較電圧を記憶するよ
うにしたので従来技術のように人手による調整作業が不
要となる。したがって、無調整化が図れて製造工程にお
ける工数を削減することができ、調整誤差も解消するこ
とができる。したがって、X線プロテクタの動作条件を
一定化して動作の安定性を向上できる。
【0066】なお、上記の実施例では、高圧ドライブ回
路5の動作を停止させることにより高圧を停止させるよ
うにしているが、これに代えて、 フライバックトランス3の一次側駆動電圧の供給を停
止させる方式 フライバックトランス3の高圧を検出してその安定化
を図るための安定化回路に入力される検出電圧を擬似的
に増大させる方式 のいずれかを採用してもよい。
【0067】以下に上記について図5を参照しなが
ら説明する。なお、図5は、図1におけるフライバック
トランス3の入出力を詳細に示した図である。
【0068】フライバックトランス3の一次側駆動電
圧の供給を停止 フライバックトランス3の一次巻線7には、スイッチン
グトランジスタQ1と、ダンパーダイオードD1と、共
振コンデンサC3とによって発生された共振電圧パルス
が与えられている。また、一次巻線7には、動作用の駆
動電圧VCC1 が供給されている。この状態では、二次巻
線9に高圧が発生している。
【0069】一次巻線7に印加されている駆動電圧V
CC1 の供給を停止させると、高圧ドライブ回路5からス
イッチングパルスが供給されても一次巻線7には共振パ
ルスが発生しないので、二次巻線9での高圧の発生が停
止する。したがって、この方式を採用する場合には、マ
イクロコンピュータ17がプロテクタ制御信号SG1を
駆動電圧VCC1 の発生回路(図示省略)に与えて、その
出力を停止させるようにする。
【0070】フライバックトランス3の高圧を検出し
てその安定化を図るための安定化回路に入力される検出
電圧(二次出力V2)を擬似的に増大 フライバックトランス3は、一次巻線7でスイッチング
により共振電圧パルスを発生させ、昇圧して二次巻線9
に生じる高圧誘導パルスをダイオード整流することによ
り、CRTアノード端子に供給するための高圧を発生さ
せている。しかし、二次巻線9側に発生する高圧電圧
は、そのままでは負荷電流の変化、低周波数帯域に対し
て高圧安定度が良くない。そのため二次巻線9の高圧電
圧を抵抗R1,R2(と、これらに付設されたコンデン
サC1,C2)で分圧して二次出力V2として検出して
いる。この二次出力V2と、予め設定されている基準電
圧V ref2とを高圧ドライブ回路5内の比較器5bで比較
し、その差分に基づいてパルス発生器5aがスイッチン
グトランジスタQ1に与えるスイッチングパルス幅を制
御することで、一次巻線7の共振パルスの波高値を変化
させ、常に二次巻線9から出力される高圧が一定となる
ように制御している。
【0071】そこで、この構成を利用し、抵抗R2に抵
抗R3を並設するとともに、この抵抗R3に直列接続し
たスイッチSW1を介して接地する。このスイッチSW
1は、通常時はオン(閉止)であるが、マイクロコンピ
ュータ17からのプロテクタ制御信号SG1が与えられ
るとオフ(開放)するように構成されている。したがっ
て、プロテクタ制御信号SG1が与えられると、並列接
続の抵抗R2,R3が抵抗R2だけとなって実際の二次
巻線9の出力とは無関係に二次出力V2が大きくなる。
すると、高圧ドライブ回路5は、二次巻線9の高圧電圧
が高くなったと判断するので、スイッチングトランジス
タQ1へのスイッチングパルスを制御して一次巻線7の
共振パルス波高値を下げ始め、二次巻線9の高圧が低下
することになる。
【0072】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れるものではなく、以下のように種々の変形実施が可能
である。
【0073】(1)検出手段をマイクロコンピュータ1
7のA/D端子17aで構成することなく、マイクロコ
ンピュータ17とは別体のA/D変換器で構成するよう
にしてもよい。
【0074】(2)記憶手段をマイクロコンピュータ1
7とは別体のメモリ19で構成せずに、マイクロコンピ
ュータ17に内蔵されているメモリで構成するようにし
てもよい。
【0075】(3)水平周波数による影響が小さい場合
や、水平周波数が固定であるような場合には、上述した
ように水平周波数に応じて比較電圧を補正する処理を行
う必要はない。
【0076】(4)装置の工場設定時にブランキングを
行うとともにブライトネス値を下げるようにしたが、一
定の条件にて調整を行うようにするのであれば、ブラン
キングだけやブライトネス値を下げるだけにしてもよ
い。
【0077】(5)状態通知手段を設けることなく、異
常発生時には単に高圧を停止/低下させるだけの構成と
してもよい。
【0078】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明によれば、工場設定時に装置毎に基準と
なる比較電圧を記憶するようにしたので、従来のように
基準電圧より小さなある一定の電圧となるように人手に
よる調整作業が不要となる。したがって、無調整化が図
れて工場設定時における工数を削減することができると
ともに、調整誤差も解消することができ、X線プロテク
タの簡素化と、動作条件を一定化して動作の安定性を向
上させることができる。
【0079】また、請求項2に記載の発明によれば、工
場設定時と使用時の表示態様が異なるので、比較電圧に
所定の係数を乗じて動作範囲を付加することによって誤
動作を防止することができる。
【0080】また、請求項3に記載の発明によれば、制
御手段をマイクロコンピュータで構成し、検出手段をマ
イクロコンピュータのA/D変換器で構成することによ
り、比較的簡易な構成とすることができる。また、CR
T表示装置はマイクロコンピュータを内蔵していること
が多いので、それを流用することでコストを抑制するこ
とができる。
【0081】また、請求項4に記載の発明によれば、整
流回路で出力パルスをピーク整流した後に電圧化して検
出電圧を検出するので、安定した電圧値を検出すること
ができる。
【0082】また、請求項5に記載の発明によれば、ブ
ランキングを行い、ブライトネス値を下げると、何も表
示されていない真っ暗な表示状態となるので、比較電圧
の検出条件を比較的容易に同じにすることができる。ま
た、そのような状態に自動的に設定することにより、装
置の工場設定時における比較電圧の検出を自動化するこ
とが可能である。
【0083】また、請求項6に記載の発明によれば、X
線プロテクタが動作して高圧が停止あるいは低下される
と装置には何も表示されない状態となり、ユーザには状
況が判りにくいが、状態通知手段を設けることによりそ
の状況をユーザに知らしめることができる。
【0084】また、請求項7に記載の発明によれば、高
圧ドライブ回路の動作を停止させることにより高圧を停
止させ、X線異常放射による悪影響がユーザに及ぶこと
を防止する。
【0085】また、請求項8に記載の発明によれば、フ
ライバックトランスの一次側駆動電圧の供給を停止させ
ることにより高圧を停止させ、X線異常放射による悪影
響がユーザに及ぶことを防止する。
【0086】また、請求項9に記載の発明によれば、フ
ライバックトランスの高圧に関連した安定化回路に入力
される検出電圧を擬似的に増大させることにより高圧を
低下させ、X線異常放射による悪影響がユーザに及ぶこ
とを防止する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るCRT表示装置の概略構成を示し
たブロック図である。
【図2】装置の工場設定時における動作を示したフロー
チャートである。
【図3】装置の使用時における動作を示したフローチャ
ートである。
【図4】検出電圧−高圧特性の一例を示したグラフであ
る。
【図5】図1におけるフライバックトランスの入出力を
詳細に示した図である。
【図6】従来例に係るCRT表示装置の概略構成を示し
たブロック図である。
【符号の説明】
1 … CRT表示装置 3 … フライバックトランス 5 … 高圧ドライブ回路 7 … 一次巻線 9 … 二次巻線 11 … 三次巻線 17 … マイクロコンピュータ(制御手段,X線プロ
テクタ) 17a … A/D端子(検出手段,A/D変換器,X
線プロテクタ) 19 … メモリ(記憶手段) 23 … 状態通知器(状態通知手段) Vdet … 検出電圧 Vcmp … 比較電圧
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 蓮井 秀治 石川県松任市下柏野町153番地 株式会社 ナナオ内 (72)発明者 中西 貴志 石川県松任市下柏野町153番地 株式会社 ナナオ内 Fターム(参考) 5C068 AA14 CA08 CC01 CC14 KA03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CRTに表示を行うCRT表示装置にお
    いて、 フライバックトランスの高圧に応じた検出電圧を検出す
    る検出手段と、 装置の工場設定時に前記検出手段で検出された個々の装
    置毎の検出電圧を比較電圧として予め記憶しておく記憶
    手段と、 装置の使用時における前記検出手段からの検出電圧と、
    前記記憶手段に記憶されている比較電圧との比較結果に
    基づき、高圧を停止あるいは低下させる制御手段とを有
    するX線プロテクタを備えたことを特徴とするCRT表
    示装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のCRT表示装置におい
    て、 前記記憶手段に記憶される比較電圧は、装置の工場設定
    時に検出された検出電圧に所定の係数を乗じてあること
    を特徴とするCRT表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のCRT表示装
    置において、 前記制御手段はマイクロコンピュータで構成され、 前記検出手段は前記マイクロコンピュータのA/D変換
    器で構成されていることを特徴とするCRT表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載のC
    RT表示装置において、 前記検出手段の前段には、フライバックトランスの三次
    巻線から出力される出力パルス電圧をピーク整流するた
    めの整流回路を備えたことを特徴とするCRT表示装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載のC
    RT表示装置において、 装置の工場設定時に個々の装置毎の検出電圧を前記検出
    手段で検出する際には、前記制御手段がブランキングを
    行わせるとともにブライトネス値を下げさせた状態に自
    動的に設定することを特徴とするCRT表示装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載のC
    RT表示装置において、 高圧が停止あるいは低下されたことを示す状態通知手段
    をさらに備えたことを特徴とするCRT表示装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載のC
    RT表示装置において、 前記制御手段は、高圧を停止させるために、フライバッ
    クトランスを駆動する高圧ドライブ回路の動作を停止さ
    せることを特徴とするCRT表示装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし6のいずれかに記載のC
    RT表示装置において、 前記制御手段は、高圧を停止させるために、フライバッ
    クトランスの一次側駆動電圧の供給を停止させることを
    特徴とするCRT表示装置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし6のいずれかに記載のC
    RT表示装置において、 前記制御手段は、高圧を低下させるために、フライバッ
    クトランスの高圧を検出してその安定化を図るための安
    定化回路に入力される検出電圧を擬似的に増大させるこ
    とを特徴とするCRT表示装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007304510A (ja) * 2006-05-15 2007-11-22 Fujifilm Corp 放射線画像記録読取装置

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JP2007304510A (ja) * 2006-05-15 2007-11-22 Fujifilm Corp 放射線画像記録読取装置

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