JP2002100353A - 水素吸蔵合金電極およびこの電極を用いたニッケル水素蓄電池 - Google Patents
水素吸蔵合金電極およびこの電極を用いたニッケル水素蓄電池Info
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Abstract
最適化して、充放電時のガス吸収性能と低温での放電特
性とを向上させるとともに、サイクル特性に優れた水素
吸蔵電極を得る。 【解決手段】 本発明の水素吸蔵合金電極は、粉砕工程
を経て作製されたABX型(但し、AはLa、Mm等の
希土類系元素で、BはNiとNiの一部が置換されたC
oとMn,Al等の他の複数の金属元素)の粉砕水素吸
蔵合金に、略球状のABX型の略球状水素吸蔵合金が混
合されており、略球状水素吸蔵合金のABXにおけるX
の値は粉砕水素吸蔵合金のABXにおけるXの値よりも
小さくなるように最適化するか、略球状水素吸蔵合金の
コバルト成分は粉砕工水素吸蔵合金のコバルト成分より
少なくなるように最適化している。
Description
の吸蔵・放出を可逆的に行うことができる水素吸蔵合金
電極およびこの水素吸蔵合金電極を用いたニッケル−水
素蓄電池に関する。
池とするために、水素吸蔵合金電極を用いたニッケル−
水素蓄電池が注目され、実用化されるようになった。こ
のニッケル−水素蓄電池に用いる水素吸蔵合金として
は、AB5型希土類系のLaNi5系の水素吸蔵合金や、
Laよりも安価なMm(ミッシュメタル)をベースとす
るMmNi5系の水素吸蔵合金が知られている。また、
AB2型ジルコニウム系のZrNi2系の水素吸蔵合金や
TiNi系合金が知られている。
水素吸蔵合金としては、合金塊(インゴット)、薄片も
しくは球状粉を機械的または電気化学的に粉砕して得た
粉砕合金、あるいはアトマイズ法、回転円盤法、回転ノ
ズル法、単ロール粉、双ロール法により作製された球状
あるいはその類似形状(回転楕円状など)の粉末(以
下、単に略球状合金という)が用いられる。
蔵合金電極にあっては、合金粒子間の接触が主として面
接触となるため電気的接触抵抗が小さいという利点があ
る反面、充填密度が低いという欠点があった。一方、略
球状合金を単独使用した水素吸蔵合金電極にあっては、
充填密度が高いという利点がある反面、合金粒子間の接
触が主として点接触となるため電気的接触抵抗が大きい
という欠点があった。因みに、充填密度が低い水素吸蔵
合金を水素吸蔵合金電極に用いると、低率放電特性が低
下し、合金粒子間の接触抵抗が大きい水素吸蔵合金を水
素吸蔵合金電極に用いると、高率放電特性が低下する。
物を主成分とした酸化被膜があるのと同時に粉砕を経て
いないため、充放電サイクルの初期投階の充電時におい
て、略球状合金が割れにくく、新たな活性な水素吸蔵面
ができにくい。このため、充電時に水素が発生しやすく
なり、電池の内圧が高まることにより、電解液のリーク
やそれに起因する電解液の枯渇による充放電サイクル寿
命が低下するという問題を生じた。
合金と略球状合金の両者の長所を発揮させるために、粉
砕合金と略球状合金とを混合して用いることが特開平7
−105943号公報において提案された。この特開平
7−105943号公報において提案されたものにあっ
ては、粉砕合金と略球状合金とを特定の割合で混合した
混合粉を水素吸蔵合金電極に用いることにより、低率放
電および高率放電を問わず、優れた放電特性を発揮する
水素吸蔵合金電極が得られるというものである。
943号公報において提案された水素吸蔵合金電極にあ
っては、粉砕合金と略球状合金の合金組成が同一である
ため、活性化工程などにおける充放電による合金の割れ
性に差が生じる。ここで、略球状水素吸蔵合金は表面に
希土類成分が多く分布し、内部にニッケル成分が多く分
布するため、充放電による合金の割れ性が悪い。合金の
割れ性が悪いと活性な表面が増加しないために、充電初
期における水素の吸蔵性が悪くて、充電により水素ガス
が発生しやすい。このため、電池内の圧力が上昇して電
解液が漏液し、電解液が減少して充放電サイクルが低下
するととともに、電解液枯渇による充放電サイクル寿命
の低下を来すという問題を生じた。
になされたものであって、粉砕合金と略球状合金の構成
金属のモル比を最適化して、充放電時のガス吸収性能と
低温での放電特性とを向上させるとともに、サイクル特
性に優れた水素吸蔵電極を得ることを目的とする。
記目的を達成するため、本発明の水素吸蔵合金電極は、
粉砕工程を経て作製されたABX型(但し、AはLa、
Mm等の希土類系元素で、BはNiとNiの一部が置換
されたCoとMn,Al等の他の複数の金属元素)の粉
砕水素吸蔵合金に、略球状のABX型の略球状水素吸蔵
合金が混合されており、略球状水素吸蔵合金のABXに
おけるXの値は粉砕水素吸蔵合金のABXにおけるXの
値よりも小さくなるようにしている。
おけるXの値が粉砕水素吸蔵合金よりも小さくなるよう
にすると、略球状水素吸蔵合金の結晶中に歪みができや
すくなるため、活性化工程などの充放電で割れやすくな
る。これにより、割れ性が悪い略球状水素吸蔵合金が割
れやすくなることで、水素吸蔵合金電極全体としては活
性な表面が増加するようになる。この結果、充放電初期
における水素の吸蔵性が向上して、充電を行っても水素
ガスの発生が減少するため、電池内の圧力が上昇するこ
とはなく、電解液の減少も防止でき、充放電サイクルが
向上する。この場合、略球状水素吸蔵合金のABXにお
けるXの値を粉砕水素吸蔵合金のABXにおけるXの値
よりも0.05〜0.30だけ小さくなるように最適化
することが好ましい。
水素吸蔵合金電極は、粉砕工程を経て作製されたABX
型(但し、AはLa、Mm等の希土類系元素で、BはN
iとNiの一部が置換されたCoとMn,Al等の他の
複数の金属元素)の粉砕水素吸蔵合金に、略球状のAB
X型の略球状水素吸蔵合金が混合されており、略球状水
素吸蔵合金のコバルト成分は粉砕水素吸蔵合金のコバル
ト成分より少なくなるようにしている。
成分を粉砕水素吸蔵合金のコバルト成分よりも少なくな
るようにすると、略球状水素吸蔵合金は水素吸蔵時の体
積変化率が大きくなるため、略球状水素吸蔵合金の割れ
性が向上する。これにより、割れ性が悪い略球状水素吸
蔵合金が割れやすくなることで、水素吸蔵合金電極全体
としては活性な表面が増加するようになる。この結果、
充放電初期における水素の吸蔵性が向上して、充電を行
っても水素ガスの発生が減少するため、電池内の圧力が
上昇することはなく、電解液の減少も防止でき、充放電
サイクルが向上する。
をニッケル−水素蓄電池に適用した場合の本発明の一実
施形態を説明する。 1.水素吸蔵合金の作製 (1)粉砕水素吸蔵合金 MmNi3.20Co1.00Mn0.60Al0.20で表される水素
吸蔵合金となるように、市販の各金属元素Mm、Ni、
Co、Al、Mnを秤量して、混合した後、高周波溶解
炉に投入して溶解させ、冷却して、水素吸蔵合金塊(イ
ンゴット)を作製した。この水素吸蔵合金の塊1Kgに
対して水を1リットルを加えてボールミル内に投入し、
平均粒径が50μmになるように粉砕した。これにより
得られた平均粒径が50μmの水素吸蔵合金を粉砕合金
αとした。
合金において、下記の表1に示されるような合金組成と
なるように、市販の各金属元素Mm、Ni、Co、A
l、Mnを秤量して、混合したものをガスアトマイズ法
を用いて、平均粒径が50μmの略球状水素吸蔵合金を
作製した。このようにして作製された水素吸蔵合金を略
球状水素吸蔵合金β,γ,δ,ε,ζ,η,θ,ι,
κ,λ,νとした。なお、下記の表1において、希土類
成分(Mm)のモル比をAとし、その他の成分(Ni成
分、Co成分、Mn成分、Al成分)の合計のモル比を
B(=b+c+d+e)として、A:Bの比率を化学量
論比(これを以下ではABといい、例えば、A:B=
1:5をAB5となる)として表した。
νを水酸化カリウム(KOH)の30質量%水溶液中に
入れて、100℃に加熱して撹拌して各水素吸蔵合金を
それぞれ浸漬処理する。この浸漬処理を約1時間行った
後、冷却して洗浄した。ついで、これらをそれぞれ水素
ガス雰囲気中(1atm)で800℃の温度で10時間
加熱処理した。
Co1.00,AB5.00)を50質量%と、上述のように
して作製した水素吸蔵合金β(略球状合金:AB4.97)
を50質量%と、結着剤としてのポリエチレンオキシド
(PEO)を水素吸蔵合金の合計量に対して0.5質量
%と、水を加えて混練して水素吸蔵合金スラリーを作製
し、鉄の芯体にNiメッキを施したパンチングメタルか
らなるニッケル集電体に塗着して実施例1の水素吸蔵合
金負極板aを作製した。
Co1.00,AB5.00)を50質量%と、上述のように
して作製した水素吸蔵合金γ(略球状合金:AB4.95)
を50質量%と、結着剤としてのポリエチレンオキシド
(PEO)を水素吸蔵合金の合計量に対して0.5質量
%と、水を加えて混練して水素吸蔵合金スラリーを作製
し、鉄の芯体にNiメッキを施したパンチングメタルか
らなるニッケル集電体に塗着して実施例2の水素吸蔵合
金負極板bを作製した。
Co1.00,AB5.00)を50質量%と、上述のように
して作製した水素吸蔵合金δ(略球状合金:AB4.80)
を50質量%と、結着剤としてのポリエチレンオキシド
(PEO)を水素吸蔵合金の合計量に対して0.5質量
%と、水を加えて混練して水素吸蔵合金スラリーを作製
し、鉄の芯体にNiメッキを施したパンチングメタルか
らなるニッケル集電体に塗着して実施例3の水素吸蔵合
金負極板cを作製した。
Co1.00,AB5.00)を50質量%と、上述のように
して作製した水素吸蔵合金ε(略球状合金:AB4.70)
を50質量%と、結着剤としてのポリエチレンオキシド
(PEO)を水素吸蔵合金の合計量に対して0.5質量
%と、水を加えて混練して水素吸蔵合金スラリーを作製
し、鉄の芯体にNiメッキを施したパンチングメタルか
らなるニッケル集電体に塗着して実施例4の水素吸蔵合
金負極板dを作製した。
Co1.00,AB5.00)を50質量%と、上述のように
して作製した水素吸蔵合金ζ(略球状合金:AB4.65)
を50質量%と、結着剤としてのポリエチレンオキシド
(PEO)を水素吸蔵合金の合計量に対して0.5質量
%と、水を加えて混練して水素吸蔵合金スラリーを作製
し、鉄の芯体にNiメッキを施したパンチングメタルか
らなるニッケル集電体に塗着して実施例5の水素吸蔵合
金負極板eを作製した。
Co1.00,AB5.00)を50質量%と、上述のように
して作製した水素吸蔵合金η(略球状合金:Co0.98,
AB4.89)を50質量%と、結着剤としてのポリエチレ
ンオキシド(PEO)を水素吸蔵合金の合計量に対して
0.5質量%と、水を加えて混練して水素吸蔵合金スラ
リーを作製し、鉄の芯体にNiメッキを施したパンチン
グメタルからなるニッケル集電体に塗着して実施例6の
水素吸蔵合金負極板fを作製した。
Co1.00,AB5.00)を50質量%と、上述のように
して作製した水素吸蔵合金θ(略球状合金:Co0.96,
AB4.79)を50質量%と、結着剤としてのポリエチレ
ンオキシド(PEO)を水素吸蔵合金の合計量に対して
0.5質量%と、水を加えて混練して水素吸蔵合金スラ
リーを作製し、鉄の芯体にNiメッキを施したパンチン
グメタルからなるニッケル集電体に塗着して実施例7の
水素吸蔵合金負極板gを作製した。
Co1.00,AB5.00)を50質量%と、上述のように
して作製した水素吸蔵合金ι(略球状合金:Co0.90,
AB5.00)を50質量%と、結着剤としてのポリエチレ
ンオキシド(PEO)を水素吸蔵合金の合計量に対して
0.5質量%と、水を加えて混練して水素吸蔵合金スラ
リーを作製し、鉄の芯体にNiメッキを施したパンチン
グメタルからなるニッケル集電体に塗着して実施例8の
水素吸蔵合金負極板hを作製した。
Co1.00,AB5.00)を50質量%と、上述のように
して作製した水素吸蔵合金κ(略球状合金:Co0.85,
AB5.00)を50質量%と、結着剤としてのポリエチレ
ンオキシド(PEO)を水素吸蔵合金の合計量に対して
0.5質量%と、水を加えて混練して水素吸蔵合金スラ
リーを作製し、鉄の芯体にNiメッキを施したパンチン
グメタルからなるニッケル集電体に塗着して実施例9の
水素吸蔵合金負極板iを作製した。
Co1.00,AB5.00)を50質量%と、上述のように
して作製した水素吸蔵合金λ(略球状合金:Co0.80,
AB5.00)を50質量%と、結着剤としてのポリエチレ
ンオキシド(PEO)を水素吸蔵合金の合計量に対して
0.5質量%と、水を加えて混練して水素吸蔵合金スラ
リーを作製し、鉄の芯体にNiメッキを施したパンチン
グメタルからなるニッケル集電体に塗着して実施例10
の水素吸蔵合金負極板jを作製した。
Co1.00,AB5.00)を100質量%と、結着剤とし
てのポリエチレンオキシド(PEO)を水素吸蔵合金に
対して0.5質量%と、水を加えて混練して水素吸蔵合
金スラリーを作製し、鉄の芯体にNiメッキを施したパ
ンチングメタルからなるニッケル集電体に塗着して比較
例1の水素吸蔵合金負極板xを作製した。
Co1.00,AB5.00)を50質量%と、上述のように
して作製した水素吸蔵合金ν(略球状合金:Co1.00,
AB5.00)を50質量%と、結着剤としてのポリエチレ
ンオキシド(PEO)を水素吸蔵合金の合計量に対して
0.5質量%と、水を加えて混練してスラリーを作製
し、鉄の芯体にNiメッキを施したパンチングメタルか
らなるニッケル集電体に塗着して比較例2の水素吸蔵合
金負極板yを作製した。
1〜10の各水素吸蔵合金負極板a〜jおよび比較例
1,2の各水素吸蔵合金負極板x,yをそれぞれロール
プレスにより100tonの加重をかけて、その時の各
負極板の厚みより活物質の充填密度を測定し、この測定
結果を下記の表2に示した。ここで、活物質充填密度が
高いほど、高充填密度の負極板の作製が可能で、高容量
で長寿命なニッケル−水素蓄電池が得られるようにな
る。また、負極板の厚みを同じに調整しても、高充填密
度化が可能な負極板であれば、負極板の強度が向上する
ことにより負極板の品質が向上し、電池の組立時に芯体
から負極活物質が剥がれるのが防止できることにより、
ハンドリング性が向上する。
負極板a〜jおよび比較例1,2の各水素吸蔵合金負極
板x,yをそれぞれ長さ115mm、幅42mm、厚み
0.4mmのサイズになるように調整した後、これらの
各水素吸蔵合金負極板と周知の焼結式ニッケル正極板と
を耐アルカリ性のナイロン製不織布からなるセパレータ
を介して捲回する。このとき、水素吸蔵合金負極板が外
側になるようにして渦巻状に捲回して渦巻状極板群をそ
れぞれ作製した。
ぞれAAサイズの有底円筒状の金属外装缶に挿入した
後、各金属外装缶内にそれぞれ水酸化カリウム(KO
H)、水酸化リチウム(LiOH)および水酸化ナトリ
ウム(NaOH)からなる3成分電解液を2.1gづつ
注液し、密閉することにより公称容量が1000mAh
のAAサイズのニッケル−水素蓄電池をそれぞれ作製し
た。ここで、水素吸蔵合金負極板aを用いたものを電池
Aとし、水素吸蔵合金負極板bを用いたものを電池Bと
し、水素吸蔵合金負極板cを用いたものを電池Cとし、
水素吸蔵合金負極板dを用いたものを電池Dとし、水素
吸蔵合金負極板eを用いたものを電池Eとした。また、
水素吸蔵合金負極板fを用いたものを電池Fとし、水素
吸蔵合金負極板gを用いたものを電池Gとし、水素吸蔵
合金負極板hを用いたものを電池Hとし、水素吸蔵合金
負極板iを用いたものを電池Iとし、水素吸蔵合金負極
板jを用いたものを電池Jとした。さらに、水素吸蔵合
金負極板xを用いたものを電池Xとし、水素吸蔵合金負
極板yを用いたものを電池Yとした。
よびX,Yを100mA(0.1It:It(A)は定
格容量(Ah)/1h(時間)で表される数値)の充電
々流で16時間充電した後、1時間休止させる。その
後、1000mA(1It)の放電々流で終止電圧が
1.0Vになるまで放電させた後、1時間休止させる。
この充放電を室温で2サイクル繰り返して、各ニッケル
−水素蓄電池を活性化した。
〜JおよびX,Yを100mA(0.1It)の充電々
流で16時間充電した後、1時間休止させる。その後、
0℃および25℃の温度下でそれぞれ1000mA(1
It)の放電々流で終止電圧が1.0Vになるまで放電
させて、放電時間から0℃での放電容量および25℃で
の放電容量を測定した。このときの(0℃での放電容
量)/(25℃での放電容量)×100(%)を低温放
電率として求め、その結果を下記の表2に示した。な
お、この低温放電率が高いほど放電性が高く、高率放電
でも優れた特性を示す。
電池A〜JおよびX,Yを、室温(25℃)で100m
A(0.1It)の充電々流で16時間充電した後、1
時間休止させる。その後、1000mA(1It)の放
電々流で終止電圧が1.0Vになるまで放電させるとい
う充放電サイクルを繰り返して、その電池容量が500
mAh(電池容量の50%)以下に達した時点のサイク
ル数をサイクル寿命として判定するサイクル寿命試験を
行うと、下記の表2に示すような結果となった。
JおよびX,Yを作製した後、24時間以上放置し、こ
れらの各電池缶の底部に穴を開けた後、1000mA
(1It)の充電電流を流して充電を行った。この時に
各電池缶の底部から発生するガスを捕捉して、それらの
ガス圧を測定して、このガス圧が設定圧力(1.471
Mpa(15kgf/cm2))に達するまでの時間
(到達時間)を測定すると、下記の表2に示すような結
果となった。なお、このガス圧の測定は圧力伝送機を用
いて行った。
ち、インゴット粉砕により作製された粉砕水素吸蔵合金
αのみを有する負極板xを用いた電池Xと、水素吸蔵合
金αとアトマイズ法により作製された略球状水素吸蔵合
金νとを混合(αとνとは合金組成が同一で、かつ同量
である)した負極板yを用いた電池Yとを比較すると、
負極板xの方が負極板yより、低温放電率および電池寿
命が優れているが充填密度が劣ることが分かる。これ
は、アトマイズ法により作製された略球状水素吸蔵合金
を用いると充填密度が向上することを意味する。
状合金νとを混合した負極板yを用いた電池Yと、粉砕
合金αよりもABXにおけるXの値が小さい、AB4.97
の略球状合金βと粉砕合金αとを混合した負極板a、A
B4.95の略球状合金γと粉砕合金αとを混合した負極板
b、AB4.80の略球状合金δと粉砕合金αとを混合した
負極板c、AB4.70の略球状合金εと粉砕合金αとを混
合した負極板d、AB 4.65の略球状合金ζと粉砕合金α
とを混合した負極板e、AB4.89の略球状合金ηと粉砕
合金αとを混合した負極板f、およびAB4.79の略球状
合金θと粉砕合金αとを混合した負極板gをそれぞれ用
いた電池A,B,C,D,E,F,Gとを比較すると、
負極板yも負極板a,b,c,d,e,f,gも充填密
度はほとんど同一であるが、電池A,B,C,D,E,
F,Gは電池Yよりも低温放電率および電池寿命が優れ
ていることが分かる。
値が粉砕合金よりも小さくなると、略球状合金の結晶中
に歪みができやすくなるため、活性化工程などの充放電
で割れやすくなる。これにより、割れ性が悪い略球状水
素吸蔵合金が割れやすくなることで、水素吸蔵合金電極
全体としては活性な表面が増加するようになる。この結
果、充放電初期における水素の吸蔵性が向上して、充電
を行っても水素ガスの発生が減少するため、電池内の圧
力が上昇することはなく、電解液の減少も防止できるよ
うになって、充放電サイクルが向上した考えられる。こ
の場合、略球状水素吸蔵合金のABXにおけるXの値を
粉砕工程を経て作製された水素吸蔵合金のABXにおけ
るXの値よりも0.05〜0.30だけ小さくなるよう
に最適化することが好ましい。
状合金νとを混合した負極板yを用いた電池Yと、粉砕
合金αとABXにおけるXの値が等しいAB5.00の略球
状合金ι(コバルト成分がCo0.90のもの)とを混合し
た負極板h、略球状合金κ(コバルト成分がCo0.85の
もの)とを混合した負極板i、および略球状合金λ(コ
バルト成分がCo0.80のもの)を混合した負極板jをそ
れぞれ用いた電池H,I,Jとを比較すると、負極板y
も負極板h,i,jも充填密度はほとんど同一である
が、電池H,I,Jは電池Yよりも低温放電率および電
池寿命が優れていることが分かる。
球状合金νとを混合した負極板yを用いた電池Yと、粉
砕合金αとABXにおけるXの値が小さいAB4.89の略
球状合金η(コバルト成分がCo0.98のもの)と粉砕合
金αとを混合した負極板fを用いた電池F、およびAB
4.79の略球状合金θ(コバルト成分がCo0.96のもの)
と粉砕合金αとを混合した負極板gを用いた電池Gとを
比較すると、負極板yも負極板f,gも充填密度はほと
んど同一であるが、電池F,Gは電池Yよりも低温放電
率および電池寿命が優れていることが分かる。
合金より少なくなるようにすると、略球状水素吸蔵合金
は水素吸蔵時の体積変化率が大きくなるため、略球状合
金の割れ性が向上する。これにより、割れ性が悪い略球
状水素吸蔵合金が割れやすくなることで、水素吸蔵合金
電極全体としては活性な表面が増加するようになる。こ
の結果、充放電初期における水素の吸蔵性が向上して、
充電を行っても水素ガスの発生が減少するため、電池内
の圧力が上昇することはなく、電解液の減少も防止で
き、充放電サイクルが向上したと考えられる。
状水素吸蔵合金のABXにおけるXの値は粉砕水素吸蔵
合金のABXにおけるXの値よりも小さくなるように最
適化するか、あるいは略球状水素吸蔵合金のコバルト成
分は粉砕水素吸蔵合金のコバルト成分より少なくなるよ
うに最適化しているので、活物質の充填密度が向上する
とともに、充放電時のガス吸収性能および低温での放電
特性が向上した水素吸蔵合金電極が得られるようにな
る。この結果、高容量で低温放電特性およびサイクル特
性の優れたニッケル−水素蓄電池を得ることが可能とな
る。
素吸蔵合金としてMmaNibCocMndAleで表され
るNiの一部をCo,Mn,Alで置換した水素吸蔵合
金を用いる例について説明したが、Niの一部をCo
と、Cu,Fe,Cr,Si,Mo等で置換した水素吸
蔵合金を用いるようにしてもよい。また、MmaNibC
ocMndAleで表される水素吸蔵合金以外の他のAB5
型希土類系の水素吸蔵合金、例えば、LaNi5系でN
iの一部をCoとAl,W等で置換した水素吸蔵合金を
用いるようにしてもよい。
Claims (4)
- 【請求項1】 電気化学的に水素の吸蔵・放出を可逆的
に行うことができる水素吸蔵合金を備えた水素吸蔵合金
電極であって、 前記水素吸蔵合金電極は、粉砕工程を経て作製されたA
BX型(但し、Aは希土類系元素で、Bはニッケルとニ
ッケルの一部が置換されたコバルトと他の複数の金属元
素)の粉砕水素吸蔵合金に、略球状の前記ABX型の略
球状水素吸蔵合金が混合されており、 前記略球状水素吸蔵合金の前記ABXにおけるXの値は
前記粉砕水素吸蔵合金の前記ABXにおけるXの値より
も小さいことを特徴とする水素吸蔵合金電極。 - 【請求項2】 前記略球状水素吸蔵合金の前記ABXに
おけるXの値は前記粉砕水素吸蔵合金の前記ABXにお
けるXの値よりも0.05〜0.30だけ小さいことを
特徴とする請求項1に記載の水素吸蔵合金電極。 - 【請求項3】 電気化学的に水素の吸蔵・放出を可逆的
に行うことができる水素吸蔵合金を備えた水素吸蔵合金
電極であって、 前記水素吸蔵合金電極は、粉砕工程を経て作製されたA
BX型(但し、Aは希土類系元素で、Bはニッケルとニ
ッケルの一部が置換されたコバルトと他の複数の金属元
素)の粉砕水素吸蔵合金に、略球状の前記ABX型の略
球状水素吸蔵合金が混合されており、 前記略球状水素吸蔵合金のコバルト成分は前記粉砕水素
吸蔵合金のコバルト成分より少ないことを特徴とする水
素吸蔵合金電極。 - 【請求項4】 電気化学的に水素の吸蔵・放出を可逆的
に行うことができる水素吸蔵合金よりなる負極と、正極
と、これらの負極と正極とを隔離するセパレータと、ア
ルカリ電解液とを備えたニッケル水素蓄電池であって、 請求項1から請求項3のいずれかに記載の水素吸蔵合金
電極を負極として用いたことを特徴とするニッケル−水
素蓄電池。
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JP2000288554A JP3370071B2 (ja) | 2000-09-22 | 2000-09-22 | 水素吸蔵合金電極およびこの電極を用いたニッケル水素蓄電池 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2002246015A (ja) * | 2001-02-14 | 2002-08-30 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 水素吸蔵合金電極およびこれを用いたアルカリ蓄電池 |
CN114678513A (zh) * | 2022-03-26 | 2022-06-28 | 天能集团(河南)能源科技有限公司 | 一种负极板合金及其配置工艺 |
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2000
- 2000-09-22 JP JP2000288554A patent/JP3370071B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2002246015A (ja) * | 2001-02-14 | 2002-08-30 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 水素吸蔵合金電極およびこれを用いたアルカリ蓄電池 |
CN114678513A (zh) * | 2022-03-26 | 2022-06-28 | 天能集团(河南)能源科技有限公司 | 一种负极板合金及其配置工艺 |
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