JP2002099987A - 車両検出装置 - Google Patents

車両検出装置

Info

Publication number
JP2002099987A
JP2002099987A JP2000286631A JP2000286631A JP2002099987A JP 2002099987 A JP2002099987 A JP 2002099987A JP 2000286631 A JP2000286631 A JP 2000286631A JP 2000286631 A JP2000286631 A JP 2000286631A JP 2002099987 A JP2002099987 A JP 2002099987A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
radar
distance
detection device
speed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000286631A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroki Kawano
博樹 川野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Omron Corp, Omron Tateisi Electronics Co filed Critical Omron Corp
Priority to JP2000286631A priority Critical patent/JP2002099987A/ja
Publication of JP2002099987A publication Critical patent/JP2002099987A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Traffic Control Systems (AREA)
  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】メンテナンスが容易で、且つ各車両諸元ととも
に車種をも容易に高精度に判別することを可能にする。 【解決手段】地上50から距離LE離れた地中に車両7
0の車幅方向に沿って複数のレーダ20を一列に配列
し、これらのレーダ20とレーダ制御部30とで地上5
0から車両70までの距離を検出し、さらにこれによっ
て得られた距離から、車両諸元算出部40で車両諸元を
求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、地上にある車両
の車幅、車長等の車両諸元や車種を求める車両検出装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の車幅、車長、輪距(トレッド)、
軸距(ホイールベース)等の車両諸元や車種を検出する
従来の装置としては、たとえば、特開平11−1608
6号公報に示される装置や、特開平11−73592号
公報に示される装置があった。
【0003】特開平11−16086号に示される装置
は、いわゆる踏み板式と称される車両検出装置であっ
て、路面に露出した接触式センサーによって車輪を検出
するものであり、検出した車輪の位置から輪距(トレッ
ド)や軸距(ホイールベース)等の車両諸元を求めるよ
うにしたものである。また、特開平11−73592号
に示される装置は、路面に複数の帯状接点を配置するこ
とによって車輪の位置を検出し、これにより、上記車両
諸元を求めるようにしたものである。この他、ループコ
イルによって空間に電磁場を形成し、この電磁場を通過
する車両の誘電率の変化を計測することにより車種を判
別する装置も提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
路面上に接触式センサーを配置する特開平11−160
86号公報の装置や路面上に帯状接点を配置する特開平
11−73592号公報に示す装置では、センサーや接
点に対する定期的なメンテナンスが必要であり保守が煩
雑である不都合があるとともに、車両の底面の高さ(地
上高)や車両の形状を計測できない不都合がある。ま
た、ループコイル式の装置ではメンテナンスは容易であ
るが、環境、特に天候の影響を受けやすく、輪距(トレ
ッド)や軸距(ホイールベース)等を検出することが困
難であるために、車種判別を行うときには精度が悪くな
るという不都合があった。
【0005】この発明の目的は、メンテナンスが容易
で、且つ各車両諸元とともに車種をも容易に高精度に判
別することのできる車両検出装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するために次のように構成される。
【0007】(1)地中または地上の平面上に設置され
る複数のレーダアンテナを含み、該レーダアンテナから
所定の電磁波を車両に放射しその反射波から該車両まで
の距離を検出するレーダと、前記各レーダアンテナに対
応して検出された車両までの距離に基づいて車両諸元を
求める車両諸元算出手段と、を備えてなる。
【0008】この発明では、地中または地上の平面上に
複数のレーダアンテナが設置され、各レーダアンテナか
ら放射される電磁波の反射波を受信することによって、
各レーダアンテナから車両までの距離を検出する。車両
までの距離は、レーダアンテナから車両までの距離であ
ってもよいし、地上から車両までの距離であってもよ
い。地上から車両までの距離は、レーダアンテナから車
両までの距離を求めて、この値から、既知として得られ
る、レーダアンテナから地上までの距離を差し引くこと
で求められる。
【0009】レーダによって各レーダアンテナ毎の上記
距離を検出すると、この距離に基づいて車両諸元を求め
る。車両諸元には、車幅、車長、地上高、輪距(トレッ
ド)、軸距(ホイールべース)等がある。なお、レーダ
アンテナの配置状況によって直接的に求め得る諸元とそ
うでない諸元がある。たとえば、レーダアンテナを車長
方向に1列に配列した場合、車長を直接的に求めること
ができる。また、レーダアンテナを車幅方向に配列した
場合には、車幅を直接的に求めることができる。この場
合、レーダアンテナを車幅方向に少なくとも2列配列す
ると、後述のように車両の移動速度を検出することがで
きる。そこで、この移動速度とレーダ制御部によって求
めた車両までの距離情報とに基づいて間接的に車長を求
めることが可能になる。また、路面と同じ位置からの反
射幅を検出する時には、その位置に車輪があることを検
出できる。車輪の位置を検出すると、レーダアンテナの
配列によって輪距(トレッド)や軸距(ホイ−ルベー
ス)等の車両諸元を求めることができる。
【0010】(2)前記車両諸元算出手段は、車両諸元
と車種との対応関係を記憶するデータベースに接続さ
れ、該データベースを参照することにより車種を判別す
ることを特徴とする。
【0011】上記に述べた各車両諸元は、それ自体で車
種を示したものではないが、複数の車両諸元の組み合わ
せは車種との対応関係を表す。そこで、車両諸元と車種
との対応関係を表すデータベースをあらかじめ用意して
おき、複数の車両諸元を得られた時にこのデータベース
を参照することによって車種を判別する。
【0012】(3)前記複数のレーダアンテナは、前記
車両の幅方向に配列されていることを特徴とする。
【0013】レーダアンテナが車長方向(車の移動方
向)にのみ配列すると、車両の幅方向の諸元を求めるこ
とができなくなる。しかし、車両の幅方向にレーダアン
テナを配列しておけば、たとえ1列であったとしても、
車両の速度を別途検出できれば、車両の幅方向、車長方
向および車両の全面に渡る高さ方向の諸元を求めること
が可能になる。
【0014】この発明では、複数のレーダアンテナを車
両の幅方向に配列したものであって、これにより、配列
の長さが車両の幅方向の長さよりも長くすることで、車
幅および輪距の車両諸元を直接的に求めることができる
とともに、車両の速度を別途検出できれば、車長方向お
よび車両の全面に渡る高さ方向の諸元を求めることが可
能になる。
【0015】(4)車両の速度を検出する車両速度検出
手段を備え、前記車両諸元算出手段は、前記車両速度検
出手段により検出された車両の速度と前記レーダ制御部
により抽出された車両までの距離とに基づいて車両諸元
を求めることを特徴とする。この発明では、車両の移動
中に車両諸元を求める。レーダアンテナがn×mのマト
リックス状に配列されている場合には、そのマトリック
スが車両の投影面積よりも大きければ車両が移動してい
なくても各車両諸元を求めることが可能であるが、この
場合にはレーダアンテナの設置数が多くなるためコスト
が高くなる。そこで、この発明では車両速度検出手段を
設け、レーダアンテナの設置数を少なくすることを可能
にする。例えば、レーダアンテナを車幅方向に1列のみ
配列した場合でも、車両速度検出手段により車両速度を
検出することにより、一つのレーダアンテナで車両の先
端と後端を検出すると、その検出時間に車両速度を乗じ
ることにより車長を検出できる。また、一つのレーダア
ンテナで前輪と後輪の検出すると、その検出時間に車両
速度を乗じることにより軸距(ホイ−ルベース)を検出
できる。このように、車両速度検出手段を設けるとこと
により、レーダアンテナをマトリックス状に配列しなく
ても車両諸元を求めることが可能になる。 (5)前記複数のレーダアンテナは、前記車両の幅方向
に複数列配列され、前記車両速度検出手段は、該複数列
配列された各列のレーダアンテナ間の距離と各列のレー
ダアンテナを同一車輪が通過した時間とに基づいて車両
の速度を検出することを特徴とする。
【0016】この発明ではレーダアンテナを車両の幅方
向に複数列配列することにより、各列のレーダアンテナ
で同一車輪を検出するタイミングに基づいて車両の速度
を検出する。このようにすると、超音波センサーや光学
センサー等の車両速度センサーを別途設ける必要がなく
なる。
【0017】(6)前記複数のレーダアンテナは、地中
または地上の平面上に二次元配列されたことを特徴とす
る。
【0018】この発明では、複数のレーダアンテナを地
中または地上の平面上に二次元配列したものであって、
これにより、車両が停止している状態で、車幅、車長、
地上高、輪距(トレッド)、軸距(ホイールべース)車
両諸元をすべて直接的に求めることができる。なお、直
接的に求めることができるとは、レーダで検出される車
両までの距離の情報だけに基づいて車両諸元を求めるこ
とができることをいう。
【0019】(7)前記複数のレーダアンテナは、前記
車両の車長方向にT字型に配列されていることを特徴と
する。
【0020】この発明では、レーダアンテナを車長方向
にT字型に配列しているために、車幅、輪距(トレッ
ド)、および車長の各諸元を車両が停止している状態で
直接的に求めることができる。
【0021】(8)前記車両諸元算出手段は、前記車両
までの距離を車両の幅方向に結合するライン合成処理部
と、該ライン合成処理部によって合成されたデータを車
両の長さ方向に結合するカラム合成処理部と、該カラム
合成処理部によって生成されたデータに基づいて車両諸
元を算出する車両諸元算出部と、を備える。
【0022】この発明では、ライン合成とカラム合成の
各処理により、レーダ制御部で検出された車両まで各距
離情報がライン結合される。これにより、立体的形状が
作成され、これをビジュアル表示すれば車両の下部形状
が簡単に認識できる。また、立体的形状が出来ると、こ
の形状に基づいて各車両諸元の抽出がより容易となる。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の実施形態であ
る車両検出装置の概略構成図である。図1は、車両の前
方から見た時の構成図を示している。
【0024】道路50の下側、すなわち地中には、レー
ダアンテナとレーダ送受信部を含むレーダ20(20
a、20b、20c、20d、20e、20f)が配列
されており、各レーダ20は、路面より距離LE離れた
位置に埋設されている。なお、この実施形態では、路面
50から距離LE離れた位置にレーダ20を配列してい
るが、ここには少なくともレーダアンテナだけが配列さ
れていれば足り、レーダ送受信部などアンテナ以外の構
成を別の位置に設けても構わない。各レーダアンテナか
ら放射されるレーダビーム21は、図示するように隣接
するレーダビームと重ならない(干渉しない)ように、
そのビーム照射領域を細長くすることにより指向性を高
くすべきである。また、各レーダビーム21は、そのビ
ーム長が、図示のように少なくとも車両70の略中央高
さ位置まで到達する形状に設定するのが望ましい。な
お、レーダビームの照射形状は、周知の方法により形成
することが可能である。
【0025】各レーダ20の出力はレーダ制御部30に
入力される。レーダ制御部30は、レーダ20の駆動制
御を行う。また、ここでは、レーダ20はレーダアンテ
ナから車両までの距離を検出する構成としているため、
該レーダ20で得られる距離データから既知の値である
LEを引いて、路面50から車両までの距離を検出す
る。本実施形態で車両までの距離とは、レーダビーム2
1が車両70の最初に反射した位置と路面50までの距
離を意味する。したがって、車両70の車輪の位置に放
射されたビーム21に対応する車両までの距離はゼロで
ある。図1に示す例では、レーダ20a、20fにおい
ては、無限大の距離が、レーダ20b、20eにおいて
は距離ゼロが、レーダ20c、20dにおいては、距離
L23、L24から距離LEを引いた距離がそれぞれ検
出される。
【0026】レーダ制御部30において、上記のように
して検出した路面50から車両までの距離データは車両
諸元算出部40に入力される。この車両諸元算出部40
では、上記距離データに基づいて車両70の諸元を求め
る。車両の諸元には、車幅、車長、地上高、輪距(トレ
ッド)、軸距(ホイールベース)がある。
【0027】上記の車両諸元の内、図1のように、レー
ダ20が車幅方向に1列に配列されている場合には、車
幅および輪距(トレッド)を車両が停止している状態で
直接的に求めることができる。また、地上高も直接求め
ることができる。ただし、レーダ20を1列に配列する
だけでは、上記諸元の内車長および軸距(ホイールベー
ス)を直接的に求めることができないために、車両70
の移動速度を検出するか、または、レーダ20をマトリ
ックス配列する。車両70の移動速度は、速度センサを
用いて検出することも出来るし、後述のように、レーダ
20を車幅方向に複数列配列することで検出することも
出来る。後述のように、車両70の速度を検出すること
ができれば、1つのレーダ(たとえばレーダ20c)で
得られる車両70の先後端検出時間に、その移動速度を
乗じることによって車長を求めることができる。また、
同様にしてレーダ20bまたは20eにより得られる前
後輪検出時間に上記移動速度を乗じることによって軸距
(ホイールベース)を求めることができる。
【0028】前記レーダ20としては、特表平10−5
11182号公報に示されているようなインパルスレー
ダを用いることができる。このインパルスレーダは、送
信部から広い周波数に及ぶ電磁波を発射し、受信した反
射波を遅延サンプリングする構成にある。以下、このイ
ンパルスレーダについて説明する。
【0029】図2は、このインパルスレーダの構成を示
すブロック図である。このインパルスレーダ1は、送信
アンテナ2および受信アンテナ3を有している。受信ア
ンテナ3は送信アンテナ2から送信された電磁波のエコ
ー(反射波)を受信する。発振器4は送信クロック(例
えば、2MHz)を出力し、第1のパルス発生回路5が
前記送信クロックにより駆動される。図示するように、
第1のパルス発生回路5は送信アンテナ2に接続されて
おり、送信アンテナ2から送信パルス(電磁波)が送信
される構成である。また、ノイズの影響を考慮して送信
アンテナ2および第1のパルス発生回路5は他の構成要
素からシールドされた導波管内に配置している。送信ア
ンテナ1は抵抗性負荷を有する単極アンテナである。
【0030】受信アンテナ3は、送信アンテナ1から送
信された電磁波が対象物20(例えば車両)に当たって
反射した反射波を受信する。第1のゲート6には受信ア
ンテナ3で受信された反射波が入力され、第2のゲート
7には基準信号が入力される。受信アンテナ3、第1の
ゲート6および第2のゲート7もノイズの影響を考慮し
て他の構成要素からシールドされた導波管内に配置して
いる。パルス形成回路網8は、第1のゲート6および第
2のゲート7に信号を抽出させるサンプリングタイミン
グ信号(以下、サンプリング信号と言う。)を入力す
る。パルス形成回路網8は第2のパルス発生回路9の出
力によって駆動され、第2のパルス発生回路9は指数傾
斜波遅延回路10から出力される遅延の距離に渡って掃
引された受信クロックにより駆動される。上記送信クロ
ックが入力された指数傾斜波発生器11が指数傾斜波遅
延回路10における遅延の掃引を制御する。時間的感度
調整器12(STC12)は指数傾斜波発生器11の出
力により駆動される。
【0031】第1のゲート6および第2のゲート7で抽
出された信号は差動増幅器13に入力される。差動増幅
器13において差動増幅された信号が時間的感度調整器
12に入力される。時間的感度調整器12は反射波の距
離が増加したときに、受信した反射波の振幅を補償する
ものであり、上述したように指数傾斜波発生器11の出
力により駆動している。時間的感度調整器12の出力は
増幅器14に入力され、増幅器14が距離について正規
化された等価時間信号、すなわち受信アンテナ2におい
て受信した信号、を出力する。増幅器14の出力はシグ
ナルプロセッサ15に入力される。指数傾斜波発生器1
1には、距離掃引発生器16から出力される低周波数
(例えば40Hz)の信号が入力されている。また、距
離掃引発生器16はシグナルプロセッサ14に同期信号
を供給している。
【0032】このインパルスレーダ1では、発振器4か
ら出力された送信クロックによって第1のパルス発生回
路5が駆動され、送信アンテナ1からパルス列の電磁波
が送信される。送信アンテナ2から送信された電磁波が
対象物20に当たって反射されると、この反射波が受信
アンテナ3で受信される。第1のゲート6には受信アン
テナ3で受信された信号が入力され、第2のゲート7に
は基準信号(例えば、グランドレベルの信号)が入力さ
れる。第1のゲート6および第2のゲート7ではパルス
形成回路網8から入力されるサンプリング信号に応じて
入力されている信号を出力する。
【0033】パルス形成回路網8から入力されるサンプ
リング信号は、送信アンテナ2から送信された電磁波の
周波数F1を低周波F2で位相変調した周期信号であ
る。低周波F2の信号は距離掃引発生器16において生
成されており、パルス形成回路網8、第2のパルス発生
回路9、指数傾斜波遅延回路10、指数傾斜波発生器1
1および距離掃引発生器16によって上記サンプリング
信号が生成される。なお、発振器4の出力(送信クロッ
ク)は指数傾斜波発生器11に入力されている。
【0034】上記サンプリング信号を用いて、受信アン
テナ3において受信している受信信号を抽出すると、図
3に示すように該受信信号の時間軸を拡大した信号を得
ることができる。具体的には、第1のゲート6および第
2のゲート7に、受信アンテナ3において1/F1se
c毎に繰り返し受信される受信信号のサンプリングポイ
ントを少しずつずらす信号をサンプリング信号として入
力することで、受信アンテナ3で受信している受信信号
の時間軸を拡大した信号を得ている。
【0035】第1のゲート6で抽出された信号および第
2のゲート7で抽出された信号は差動増幅器13におい
て差動増幅され、受信アンテナ3で受信された受信信号
の振幅(レベル)が補償された信号を得る。差動増幅器
13の出力は時間的感度調整器12に入力され、受信ア
ンテナ3で受信した反射波の距離による振幅が補償され
た信号(時間的感度調整器12の出力)を得ている。時
間的感度調整器12の出力は増幅器14において、適当
なレベルに増幅されてシグナルプロセッサ15に入力さ
れる。
【0036】このように、シグナルプロセッサ15には
受信アンテナ3で受信された反射波の時間軸を拡大した
信号が入力される。したがって、シグナルプロセッサ1
5は受信アンテナ3において高速で繰り返し受信される
受信信号の信号処理が容易に行え、この信号処理によっ
て対象物20の有無や対象物20までの距離を検出する
ことができる。
【0037】なお、レーダ受信部については、以下の動
作特性を持つように構成される。
【0038】図4は、レーダ20の受信特性を示してい
るが、同図に示すように、車両70からの反射信号は、
距離が長くなるにつれてその受信強度が小さくなる。す
なわち、受信強度を電圧で表すと、f(L)=1/L2
に比例する。そこで、処理を容易にするために、距離に
基づく受信強度の低下分をキャンセルする補正を行って
正規化する。すなわち、受信信号に1/f(L)の係数
を掛ける補正を行う。この補正は、STC12において
行うことができる。
【0039】また、図1から明らかなように、レーダ2
0からの電磁波は、路面50からも反射する。そこで、
この反射信号を車両70からの反射信号として処理しな
いようにする必要がある。このため、受信部においては
ノイズマージンを設定するための検出しきい値を設け
る。図5は、この検出しきい値を示している。同図で示
すAの信号は、路面50からの反射信号である。検出し
きい値を、路面50の位置において、少し高くすること
により、路面50からの反射信号を検出せず、且つ図6
に示すように車両70の車輪からの反射信号Bを確実に
検出できるようになる。なお、車両70の底面からの反
射信号は、図7のCで示すようになる。この信号は、上
述のように、1/f(L)の係数がSTC回路12にお
いて乗じられるために、検出しきい値のレベルを上回る
信号となっている。
【0040】図8は、求められた各車両諸元と車種との
対応関係を示すデータベースを示している。このデータ
ベースでは、各車種毎に車両諸元の値の幅を規定してい
る。車種A,Bのアルファベット符号は、大型乗用車、
小型乗用車等の区別を表している。また、同データベー
スにおいて、軸数は車輪の軸の数を示す。また、優先度
は、各諸元が含まれる複数の車種が抽出される場合、推
論結果として出力する優先度を示している。
【0041】図9は、車両諸元算出部40の構成図であ
る。
【0042】この車両諸元算出部40は、ライン合成処
理部40a、カラム合成処理部40b、車両諸元解析処
理部40c、車種推論部40dで構成されている。な
お、車両推論部40dには、図8に示す車両諸元データ
ベース40eが接続されている。また、本実施形態で
は、レーダ20が、図1のように車幅方向に1列に配列
されているものとする。
【0043】ライン合成処理部40aの動作を図10に
示す。すなわち、ライン合成処理部40aは、レーダ制
御部30から得られた距離情報( 距離データ)を車幅方
向に結合する処理を行う。図に示す例では、レーダ20
a、20f上には車両70が存在していないために、該
車両70までの距離を検出していない。したがって、レ
ーダ20b〜20eで検出した距離データを図に示すよ
うに結合する。ここでは、レーダ20b、20c、20
d、20eのそれぞれによって検出された距離データ
は、L2 ,L3 ,L4 ,L5 である。なお、距離L2
5 は、車輪までの距離であり、L3 ,L4 は車両70
の底面までの距離である。
【0044】上記ライン合成処理部40aでは、車両7
0の移動に従って所定のサンプリング時間ごとに距離デ
ータを取得して上記ライン合成処理を行っていく。この
ようにして得られたライン合成データは、カラム合成処
理部40bに入力される。カラム合成処理部40bは、
上記ライン合成処理部40aで生成されたデータを車長
方向に結合していく。図11は、カラム合成処理を行っ
た結果を示している。同図の横軸は時刻であり、説明の
簡易化のため横軸上の単位時間目盛幅は、所定長に対応
したものとなっている。すなわち、ここでは、車両70
の移動速度が予め固定されてものとする。
【0045】以上のカラム合成処理を終えると、生成さ
れたデータは、車両諸元解析処理部40cに入力され
る。ここでは、カラム合成処理部40bで生成されたデ
ータから、上述の車両諸元を求める。すなわち、車幅
は、図11において、有意な距離データが車幅方向に連
続する長さとして求める。車長は、有意な距離データが
車長方向に連続する長さとして求める。車輪の位置は、
路面50と同じ高さにある部位として求める。地上高
は、図11の車両1台分のデータから、車輪の付近を除
いた部分の車両底面までの高さとして求める。また、こ
の地上高のデータを走査することによって、最低地上高
を求めることも可能である。輪距(トレッド)は、車輪
抽出によって求めた全車輪について、車幅方向に走査
し、車長方向に関して同じ(または十分に近い)位置に
ある左右の車輪間の長さとして求めることが出来る。ま
た、輪距(ホイールベース)は、車輪抽出により求めら
れた全車輪について、車長方向に走査し、車幅方向に関
して同じ(または十分に近い)位置にある前後の車輪間
の長さとして求めることが出来る。このようにして得ら
れた車両諸元データは、車両諸元算出部40から出力さ
れるとともに、車種推論部40dに入力される。車種推
論部40dでは、上述の車両諸元データベース40eを
参照することによって、上記の車両諸元データから車種
を推論する。なお、車両諸元データベース40eは、1
つの車種に対して各諸元の範囲を設定しているため、車
両諸元解析処理部40cで求められた各車両諸元が全て
含まれる車種が複数個抽出されることかある。そこで、
各車種には優先度のデータが付加されており、上記のよ
うな場合には、より優先度の高い車種が推論結果として
出力されるようにしている。
【0046】以上の実施形態では、車両70の幅方向に
合計6個のレーダ20を1列に配列し、カラム合成処理
部40bにおいては、車両70の移動速度が一定である
として所定のサンプリング時間ごとに取得したライン合
成データをカラム合成している。すなわち、図11に示
すカラム合成処理結果は、車両70の移動速度が予め決
められた一定の速度であることを前提としている。とこ
ろが、車両70の速度が一定速度でなくなると、図11
のカラム合成処理結果は正しいものとならない。そこ
で、図1に示すように、車両70の前方に速度センサ6
0を配置し、このセンサ出力を得て車両70の速度を別
途検出し、この情報を車両諸元算出部40のカラム合成
処理部40bに入力する。このようにすると、車両70
の速度データに基づいて、図11の時間軸の補正を行う
ことが出来るから、車両70の速度パラメータをカラム
合成処理結果からキャンセルすることができる。なお、
速度センサ60としては、超音波パルス、電磁波パルス
等を車両70に向けて発射し、その反射波が返ってくる
までの時間を計測するセンサを用いることが出来る。
【0047】また、図12に示すように、車幅方向に2
列のレーダ20を配列し、車両70の移動速度を、この
2列のレーダ20からの出力に基づいて検出することも
可能である。この2列の距離をLとすると、車輪がこの
L間を通過した時間でこのLを除することによって車両
70の速度を簡単に求めることができる。この場合は、
車両諸元算出部40が、車両諸元を算出する前に車両速
度検出を行うことになる。
【0048】また、図13に示すように、レーダ20
を、マトリックス状に配列することもできる。マトリッ
クス状にレーダを配列した場合には、車両70が停止状
態であっても各車両諸元を求めることができる。また、
図14に示すように、レーダ20を車長方向に1列だけ
配列しても構わない。この場合には、レーダ20の配列
位置が車両70の左右一方の車輪と一致するように配慮
することが必要である。なお、この配列形態では、車幅
および輪距(トレッド)を検出することはできない。ま
た、図15に示すように、レーダ20を車長方向に向か
ってT字型に配列してもよい。この配列では、車幅方向
に配列されているレーダ20上に前輪が位置している状
態で、車幅、車長、車輪(前輪のみ)、地上高、輪距
(トレッド)を直ちに求めることかできる。軸距(ホイ
ールベース)については、車両70が移動することによ
って求めることが可能である。
【0049】なお、図1に示すように、上記の実施形態
ではレーダ20を地中に設置しているが、レーダアンテ
ナのみを地上の平面上に設置しても構わない。この場
合、金属板等の導体板で構成されるレーダアンテナは、
地上に完全に露出しないように配置するのが望ましい。
また、レーダ20は、上述のインパルスレーダに限ら
ず、所定のパルス幅を持つレーダ波を出力するものであ
ってもよい。
【0050】
【発明の効果】この発明によれば、車両諸元を求めるの
に、地中または地上の平面上に設置される複数のレーダ
アンテナを用いているために、長期に渡って安定して使
用することができ、また、地上から離れた位置の距離、
すなわち車両の底面なども測定できることから、地上高
等の諸元を求めることもできる。これにより、従来の車
両検出装置に比較して、測定できる車両諸元の種類が増
え、従来困難であった車両の形状特定や車種特定も高精
度に行うことも可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態である車両検出装置の構成
【図2】インパルスレーダの構成図
【図3】インパルスレーダにおいて処理される信号波形
【図4】レーダ受信特性を示す図
【図5】検出しきい値を示す図
【図6】車輪の検出信号を示す図
【図7】車両の底面検出信号を示す図
【図8】車両諸元データベースの構成図
【図9】車両諸元算出部40の構成図
【図10】ライン合成処理部の動作を説明する図
【図11】カラム合成処理部の動作を説明する図
【図12】レーダの他の配列例を示す図
【図13】レーダのさらに他の配列例を示す図
【図14】レーダのさらに他の配列例を示す図
【図15】レーダのさらに他の配列例を示す図
【符号の説明】
20−(20a、20b、20c、20d、20e、2
0f)レーダ 30−レーダ制御部 40−車両諸元算出部 50−地上 60−速度センサ 70−車両

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地中または地上の平面上に設置される複
    数のレーダアンテナを含み、該レーダアンテナから所定
    の電磁波を車両に放射しその反射波から該車両までの距
    離を検出するレーダと、 前記各レーダに対応して検出された車両までの距離に基
    づいて車両諸元を求める車両諸元算出手段と、 を備えてなる車両検出装置。
  2. 【請求項2】 前記車両諸元算出手段は、車両諸元と車
    種との対応関係を記憶するデータベースに接続され、該
    データベースを参照することにより車種を判別すること
    を特徴とする、請求項1記載の車両検出装置。
  3. 【請求項3】 前記複数のレーダアンテナは、前記車両
    の幅方向に配列されていることを特徴とする、請求項1
    または2記載の車両検出装置。
  4. 【請求項4】 車両の速度を検出する車両速度検出手段
    を備え、前記車両諸元算出手段は、前記車両速度検出手
    段により検出された車両の速度と前記レーダ制御部によ
    り抽出された車両までの距離とに基づいて車両諸元を求
    めることを特徴とする、請求項3記載の車両検出装置。
  5. 【請求項5】 前記複数のレーダアンテナは、前記車両
    の幅方向に複数列配列され、前記車両速度検出手段は、
    該複数列配列された各列のレーダアンテナ間の距離と各
    列のレーダアンテナを同一車輪が通過した時間に基づい
    て車両の速度を検出することを特徴とする、請求項4記
    載の車両検出装置。
  6. 【請求項6】 前記複数のレーダアンテナは、地中また
    は地上の平面上に二次元配列されたことを特徴とする請
    求項1または2に記載の車両検出装置。
  7. 【請求項7】 前記複数のレーダアンテナは、前記車両
    の車長方向にT字型に配列されていることを特徴とす
    る、請求項1または2に記載の車両検出装置。
  8. 【請求項8】 前記車両諸元算出手段は、前記車両まで
    の距離を車両の幅方向に結合するライン合成処理部と、
    該ライン合成処理部によって合成されたデータを車両の
    長さ方向に結合するカラム合成処理部と、該カラム合成
    処理部によって生成されたデータに基づいて車両諸元を
    算出する車両諸元算出部と、を備える、請求項1〜7の
    いずれかに記載の車両検出装置。
JP2000286631A 2000-09-21 2000-09-21 車両検出装置 Pending JP2002099987A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000286631A JP2002099987A (ja) 2000-09-21 2000-09-21 車両検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000286631A JP2002099987A (ja) 2000-09-21 2000-09-21 車両検出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002099987A true JP2002099987A (ja) 2002-04-05

Family

ID=18770524

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000286631A Pending JP2002099987A (ja) 2000-09-21 2000-09-21 車両検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002099987A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008111691A (ja) * 2006-10-30 2008-05-15 Kamacho Scale Co Ltd 車輌重量測定装置
JP2015125023A (ja) * 2013-12-25 2015-07-06 富士電機株式会社 車両検知装置
GB2536809A (en) * 2015-03-06 2016-09-28 Q-Free Asa Vehicle detection
KR101901747B1 (ko) 2017-11-07 2018-09-28 주식회사 올로케이션 주정차감지봉을 이용한 차량의 주정차 판단방법 및 통신방법
JP2020003336A (ja) * 2018-06-28 2020-01-09 株式会社デンソーテン レーダ装置、車両制御システム及び物標占有領域推定方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008111691A (ja) * 2006-10-30 2008-05-15 Kamacho Scale Co Ltd 車輌重量測定装置
JP2015125023A (ja) * 2013-12-25 2015-07-06 富士電機株式会社 車両検知装置
GB2536809A (en) * 2015-03-06 2016-09-28 Q-Free Asa Vehicle detection
US10109186B2 (en) 2015-03-06 2018-10-23 Q-Free Asa Vehicle detection
US10504363B2 (en) 2015-03-06 2019-12-10 Q-Free Asa Vehicle detection
KR101901747B1 (ko) 2017-11-07 2018-09-28 주식회사 올로케이션 주정차감지봉을 이용한 차량의 주정차 판단방법 및 통신방법
JP2020003336A (ja) * 2018-06-28 2020-01-09 株式会社デンソーテン レーダ装置、車両制御システム及び物標占有領域推定方法
JP7099889B2 (ja) 2018-06-28 2022-07-12 株式会社デンソーテン レーダ装置、車両制御システム及び物標占有領域推定方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2035811C (en) Polystatic correlating radar
EP1074853B1 (en) Vehicle radar apparatus
US6369747B1 (en) Radar apparatus
US7379018B1 (en) System and method for verifying a radar detection
JPH1172557A (ja) 車載用レーダ装置
US20210190907A1 (en) Electronic device, method for controlling electronic device, and electronic device control program
JP2009092555A (ja) パルスレーダ装置
US20220236407A1 (en) Radar device and antenna device therefor
US9285468B2 (en) Extended angular resolution in sensor arrays using secondary echoes
US6683533B1 (en) Inter-vehicle distance measuring system and apparatus measuring time difference between each detection time of same road surface condition
JP2002099987A (ja) 車両検出装置
KR101938898B1 (ko) 레이더 배열 안테나 빔 감지 장치 및 방법
CN108627822A (zh) 使用区域协方差进行目标跟踪
JP2008107158A (ja) 車載用レーダ装置
JP2001124846A (ja) レーダ装置,調整方法,調整システム
CN108037500A (zh) 一种跟踪式监测雷达
US7703319B2 (en) Characterization of aircraft wake vortices
JP3784327B2 (ja) 測角レーダ装置
US11802960B2 (en) Phase correcting apparatus and method of transmission signal of vehicle radar, and vehicle radar apparatus with the same
JP2010237087A (ja) レーダ装置及びそれを用いた電波到来方向の計測方法
JP3853642B2 (ja) 自動車用レーダ装置
JP2905630B2 (ja) 移動体の性状を測定する装置および移動体の速度測定方法
WO2020241234A1 (ja) 電子機器、電子機器の制御方法、及びプログラム
JP2006126221A (ja) 測角レーダ装置
JPH05307079A (ja) 移動体検出装置とその検出方法