JP2002098652A - X線検査装置 - Google Patents

X線検査装置

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JP2002098652A
JP2002098652A JP2000335213A JP2000335213A JP2002098652A JP 2002098652 A JP2002098652 A JP 2002098652A JP 2000335213 A JP2000335213 A JP 2000335213A JP 2000335213 A JP2000335213 A JP 2000335213A JP 2002098652 A JP2002098652 A JP 2002098652A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録必要と判断された物品の処理時において
画像データを容易に参照できるX線検査装置を提供す
る。 【解決手段】 X線検査装置は、連続搬送される物品の
画像データをX線源及びX線ラインセンサにより得て、
その得られた画像データによって物品の不良検査を行う
装置である。このX線検査装置は、画像データファイル
26を有するHDD25を備えており、物品不良と判断
された複数の物品の画像データを、自動的に画像データ
ファイル26に記憶させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線検査装置、特
に、連続搬送される物品の画像データをX線源及びX線
ラインセンサにより得て、その得られた画像データによ
って物品の状態検査を行うX線検査装置に関する。
【従来の技術】食品などの商品の生産ラインにおいて
は、商品への異物混入や商品の割れ欠けがある場合にそ
のような商品を出荷しないために、X線検査装置が使用
されることがある。このX線検査装置では、連続搬送さ
れてくる各被検査物品に対してX線を照射し、そのX線
の透過状態をX線ラインセンサで検出して、物品中に異
物が混入していないか、あるいは物品に割れ欠けが生じ
ていたり物品内の単位物の数量が不足していたりしない
かを判別する。また、X線検査装置によって、物品内の
単位物の数量を数えることが行なわれている。X線検査
装置において不良と判断された物品は、後段の振分装置
によって不良品として振り分けられる。物品に異物が混
入していたといった危機的な不良が見つかった場合に
は、生産ラインを止めて上流の装置等の点検を行い、原
因が究明される。一方、割れ欠けや数量不足といった不
良の場合には、取り替えや数量合わせを行って再び生産
ラインに戻されることが多い。また、X線検査装置によ
って単位物の数量を数える場合には、後工程にてその数
が印刷されたラベルを貼り付けることが行なわれてい
る。さらに、商品の品質を管理するために、一定個数も
しくは、一定時間毎に商品の抜き取り検査を行ってい
る。
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のX
線検査装置においては、物品が流れてくると、X線によ
る画像データを作成し、コンピュータにより物品の良・
不良を判断するとともに、ディスプレイに物品のX線に
よる画像を映し出す。しかし、物品が連続的に搬送され
てくるときには、次々に不良検査が行われ、ディスプレ
イに映し出される画像も次々に新しいものに更新されて
いく。このため、不良物品の処理を行うときには既に画
面が更新されていることが多く、物品の画像なしに不良
物品の処理を行うことになる。これに対し、ディスプレ
イに映し出される画像を全て記憶させるように装置を構
成することが考えられるが、このように全画面を記憶さ
せようとすると、何万〜何十万という画像を記憶する記
憶装置が必要となるとともに、必要な画像を呼び出すこ
とも容易ではなくなる。本発明の課題は、連続搬送され
る物品のX線による画像データによって物品の状態検査
を行うX線検査装置であって、記録が必要と判断された
物品の画像データを自動的に記録すると共に、その画像
を容易に参照できる装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】請求項1に係るX線検査
装置は、連続搬送される物品の画像データをX線源及び
X線ラインセンサにより得て、その得られた画像データ
によって物品の状態を検査する装置である。このX線検
査装置は、記録判断手段と、画像データ記憶手段とを備
えている。記録判断手段は、連続搬送される物品の画像
データのうち、記録が必要なものを自動的に判断する。
画像データ記憶手段は、記録判断手段によって記録必要
と判断された物品の画像データを、自動的に記憶部に記
憶させる。この装置では、異物が混入している物品のチ
ェック、物品の割れ欠けのチェック、単品が複数含まれ
ている物品の単品の入数チェックや単品の個数の計測な
どの検査のうち、少なくとも1つの検査を行うことがで
きる。ここでは、X線源から照射されるX線を物品に当
て、物品によるX線の透過の程度をX線ラインセンサで
検出して、そこから画像データを得る。次に、その画像
データを用いて、記録判断手段が記録が必要な画像デー
タを判断する。そして、記録必要と判断された物品の画
像データは、自動的に記憶部に記憶される。すなわち、
記憶部には、記録必要と判断された物品の画像データが
蓄積されていく。したがって、検査の結果により記録必
要と判断された物品に対して種々の処理を施す際に、そ
の物品の画像データを記憶部から呼び出すことができ
る。これにより、物品に対する処理の作業性や作業効率
が向上する。なお、ここでは記録必要と判断された物品
の画像データだけを記憶部に記憶させているため、記憶
部の記憶容量を比較的小さく抑えることが可能であり、
また画像データの呼び出しも比較的容易となる。請求項
2に係るX線検査装置は、請求項1に記載の装置であっ
て、記録判断手段は、画像データから物品不良を判断す
る不良判断手段である。そして、画像データ記憶手段に
記憶される画像データは、不良判断手段によって物品不
良と判断された物品の画像データである。ここでは、X
線源及びX線ラインセンサから得た画像データを用い
て、不良判断手段が物品不良を判断する。そして、物品
不良と判断された物品の画像データは、自動的に記憶部
に記憶される。すなわち、記憶部には、不良物品の画像
データが蓄積される。したがって、不良と判断された物
品に対して、取り替えや数量合わせ、廃棄といった処理
を施す際に、その物品の画像データを記憶部から呼び出
すことができる。これにより、不良物品に対する処理の
作業性や作業効率が向上する。なお、ここでは物品不良
と判断された物品の画像データだけを記憶部に記憶させ
ているため、記憶部の記憶容量を比較的小さく抑えるこ
とが可能であり、また画像データの呼び出しも比較的容
易となる。請求項3に係るX線検査装置は、請求項2に
記載の装置であって、不良判断手段は、複数の判断方式
を使って物品不良を判断する。画像データ記憶手段は、
いずれの判断方式による物品不良の判断であるかに関す
る情報を、画像データと対応づけて記憶部に記憶させ
る。ここでは、複数の判断方式によって物品不良の判断
を行っているが、どの判断方式による不良と判断された
かという情報は、画像データと対応した形で記憶部に記
憶される。このため、不良と判断された物品の処理を行
う際に、画像データの参照に加えて判断方式の確認も容
易に行えるようになり、不良物品に対する処理の作業性
や作業効率がより向上する。請求項4に係るX線検査装
置は、請求項2又は3に記載の装置であって、X線ライ
ンセンサは、複数のセンサを有している。これらのセン
サは、物品の搬送方向と略直交する方向に並んでいる。
不良判断手段は、複数のセンサからの信号に基づく画像
データにおいて、物品不良が生じている不良位置を特定
する。画像データ記憶手段は、不良判断手段により特定
された不良位置を、画像データと対応づけて記憶部に記
憶させる。ここでは、不良と判断された物品の処理を行
う際に、画像データの参照に加えて、物品不良が生じて
いる不良位置を参照することもできるようになる。これ
により、不良物品に対する処理の作業性や作業効率がよ
り向上する。請求項5に係るX線検査装置は、請求項2
から4のいずれかに記載の装置であって、振分機構と、
振分制御手段とをさらに備えている。振分機構は、物品
を正規の搬送経路から不良品貯留部へと振り分ける。振
分制御手段は、不良判断手段が物品不良と判断した物品
を振り分けるように、振分機構に振分指示を送る。ま
た、記憶部には、物品の画像データが複数枚数記憶され
る。そして、画像データ記憶手段は、複数の画像データ
を、振分制御手段が振分指示を送った順番に記憶部に記
憶させる。ここでは、振分制御手段が不良品貯留部へと
不良物品を振り分ける振分指示を送った順番に、画像デ
ータが記憶部に記憶される。このため、不良品貯留部に
おける不良物品の貯留の順番と、それらの不良物品の画
像データの記憶部における順番とが一致するようにな
る。したがって、不良品貯留部に振り分けられた不良物
品の処理を行う際に、不良物品の並んでいる順番に画像
データを呼び出すことが容易となる。請求項6に係るX
線検査装置は、請求項5に記載の装置であって、表示部
をさらに備えている。表示部は、不良品貯留部の近傍に
配置され、記憶部に記憶された複数の物品の画像データ
を画面表示する。ここでは、不良品貯留部の近傍に表示
部を配置しているため、不良品貯留部に振り分けられた
不良物品の処理を行う際に、作業者は、容易に画像デー
タを参照することができる。請求項7に係るX線検査装
置は、請求項6に記載の装置であって、振分機構は、表
示部に表示される画像データと略同一の姿勢で物品を振
り分ける。ここでは、表示部に表示される画像データの
物品の姿勢と、不良品貯留部に振り分けられた物品の姿
勢とが一致するようになる。このため、不良品貯留部に
振り分けられた不良物品の処理を行う際に、作業者は、
不良物品と画像データとを容易に比較することができ
る。
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態に係るX線検
査装置の外観を、図1に示す。このX線検査装置10
は、食品等の商品の生産ラインにおいて品質検査を行う
装置の1つであって、連続的に搬送されてくる商品に対
してX線を照射して、商品を透過したX線量を基に商品
の不良判断を行う装置である。X線検査装置10の被検
査物品である商品Gは、図4(a)に示すように、前段
コンベア60によりX線検査装置10に運ばれてくる。
商品Gは、X線検査装置10において異物混入の有無が
判断される。このX線検査装置10での判断結果は、X
線検査装置10の下流側に配置される振分機構70に送
られる。振分機構70は、X線検査装置10と対になっ
ており、商品GがX線検査装置10において良品と判断
された場合には商品Gを正規のラインコンベア80へと
送り、商品GがX線検査装置10において不良品と判断
された場合には商品Gを不良品貯留コンベア90へと振
り分ける。不良品貯留コンベア90に振り分けられ溜ま
っていく不良品は、不良品貯留コンベア90の下流端付
近に立つ作業者によって、不良の状態が確認され順次処
理されていく。 <X線検査装置の構成>X線検査装置10は、図1及び
図2に示すように、主として、シールドボックス11
と、コンベア12と、X線照射器13と、X線ラインセ
ンサ14と、タッチパネル機能付きの第1モニタ30
と、第2モニタ50(図4及び図5参照)と、制御コン
ピュータ20(図5参照)とから構成されている。ま
た、X線検査装置10の後段には、X線検査装置10と
対になっている振分機構70が配置されている。 〔シールドボックス〕シールドボックス11は、両側面
に、商品を搬出入するための開口11aを有している。
このシールドボックス11の中に、コンベア12、X線
照射器13、X線ラインセンサ14、制御コンピュータ
20などが収容されている。なお、図1には図示してい
ないが、開口11aは、シールドボックス11の外部へ
のX線の漏洩を抑えるための遮蔽ノレンにより塞がれて
いる。この遮蔽ノレンは、鉛を含むゴムから成形される
もので、商品が搬出入されるときには商品により押しの
けられる。また、シールドボックス11の正面上部に
は、第1モニタ30の他、キーの差し込み口や電源スイ
ッチが配置されている。 〔コンベア〕コンベア12は、シールドボックス11内
において被検査物品を搬送するものであり、図5に示す
コンベアモータ12aにより駆動する。コンベア12に
よる搬送速度は、制御コンピュータ20によるコンベア
モータ12aのインバータ制御により、細かく制御され
る。 〔X線照射器〕X線照射器13は、図2に示すように、
コンベア12の上方に配置されており、下方のX線ライ
ンセンサに向けて扇状のX線(図2の斜線範囲Xを参
照)を照射する。 〔X線ラインセンサ〕X線ラインセンサ14は、コンベ
ア12の下方に配置されており、商品Gやコンベア12
を透過してくるX線を検出する。このX線ラインセンサ
14は、図3に示すように、コンベア12による搬送方
向に直交する向きに一直線に配置された多くの素子14
aから構成されている。 〔第1モニタ〕第1モニタ30は、フルドット表示の液
晶ディスプレイであり、シールドボックス11の正面上
部に固定される。この第1モニタ30は、商品GのX線
検査時にX線画像を表示するものであるが、タッチパネ
ル機能も有しており、初期設定などのキー入力を促す画
面の表示も行う。すなわち、装置10の使用者は、装置
10や振分機構70に関する種々の設定等を、第1モニ
タ30を介して行うことができる。 〔第2モニタ〕第2モニタ50は、タッチパネル機能を
有するフルドット表示のモニタであり、図4(a)に示
すように、不良品貯留コンベア90の下流端付近に設置
される。この第2モニタ50は、例えば図6に示すよう
に画面表示を行う。第2モニタ50では、右中央に不良
品の不良判定に関する情報を表示する第1表示部51
が、左に不良品のX線画像を表示する第2表示部52
が、右上に不良品の品種番号を示す第3表示部53及び
NG数を表す第4表示部54が配置されている。また、
第2モニタ50の右下には、リセットキーRが配置され
ている。 〔制御コンピュータ〕制御コンピュータ20は、図5に
示すように、CPU21を搭載するとともに、このCP
U21が制御する主記憶部としてROM22、RAM2
3、及びHDD(ハードディスク)25を搭載してい
る。また、制御コンピュータ20は、フロッピー(登録
商標)ディスクとの入出力を行うFDD(フロッピーデ
ィスクドライブ)24も有している。さらに、制御コン
ピュータ20は、第1モニタ30に対するデータ表示を
制御する表示制御回路、第1モニタ30のタッチパネル
からのキー入力データを取り込むキー入力回路、図示し
ないプリンタにおけるデータ印字の制御等を行うための
I/Oポート等を備えている。そして、CPU21、R
OM22、RAM23、FDD24、HDD25など
は、アドレスバス,データバス等のバスラインを介して
相互に接続されている。また、制御コンピュータ20
は、コンベアモータ12a、ロータリーエンコーダ12
b、光電センサ15、X線照射器13、X線ラインセン
サ14等と接続されている。ロータリーエンコーダ12
bは、コンベアモータ12aに装着され、コンベア12
の搬送スピードを検知して制御コンピュータ20に送
る。光電センサ15は、被検査物品である商品がX線ラ
インセンサ14の位置にくるタイミングを検知するため
の同期センサであり、コンベアを挟んで配置される一対
の投光器及び受光器から構成されている。 〔振分機構〕振分機構70は、図4(b)に示すよう
に、コンベアの搬送面を形成する複数の棒状部材71
と、各棒状部材71に対して摺動自在に係合しているス
ライダー72とを備えている。各棒状部材71は、図示
しない無端チェーンによって両端が支持されており、無
端チェーンが掛け渡されているスプロケットのモータに
よる回転にしたがって、上に載った商品Gを下流側(図
4の右側)へ搬送するように移動する。スライダー72
は、商品Gの搬送方向と直交する方向(図4の上下方
向)に移動し得るように棒状部材71に係合している。
これらのスライダー72は、図示しないスライダー移動
機構によって、制御コンピュータ20の制御に従って移
動する。これらのスライダー72が順に図4(b)の上
側に移動することによって、棒状部材71によって搬送
されている商品Gは、不良品貯留コンベア90へと振り
分けられる。一方、搬送されている商品Gが載っている
棒状部材71に係合するスライダー72を移動させなけ
れば、商品Gは、そのまま正規のラインコンベア80へ
と移送される。なお、上記のような振分機構70の構成
を採っているため、不良と判断された商品Gは、X線検
査装置10によりX線検査を受けたときの姿勢のまま
で、不良品貯留コンベア90に載り移る。 <制御コンピュータによる物品不良の判断> 〔X線画像作成〕制御コンピュータ20は、光電センサ
15からの信号を受けて、商品Gが扇状のX線照射部
(図2参照)を通過するときに、X線ラインセンサ14
によるX線透視像信号(図3参照)を細かい時間間隔で
取得して、それらのX線透視像信号を基にして商品Gの
X線画像を作成する。 〔物品不良判断〕そして、制御コンピュータ20は、得
られたX線画像から、3つの判断方式によって物品の良
・不良を判断する。3つの判断方式は、トレース検出方
式、2値化検出方式、及びマスク2値化検出方式であ
る。これらの判断方式で判断した結果、1つでも不良と
判断するものがあれば、その商品Gは不良品と判断され
る。これらの判断方式のうち、トレース検出方式及び2
値化検出方式は、画像のマスクされていない領域に対し
て判断を行う。一方、マスク2値化方式は、画像のマス
クされている領域に対して判断を行う。マスクは、商品
Gの容器部分などに対して設定される。トレース検出方
式は、被検出物の大まかな厚さに沿って基準レベル(し
きい値)を設定し、画像がそれよりも暗くなったときに
商品G内に異物が混入していると判断する方式である。
ここでは、2つのトレース基準レベルを設定し、それぞ
れを画像と対比して判断を行っている。1つ目のトレー
ス基準レベルは、比較的細かいものであり、2mm以下
の異物を検出するために設定されている。2つ目のトレ
ース基準レベルは、2〜4mmの異物を検出するために
設定されている。2値化検出方式及びマスク2値化方式
は、一定の明るさに基準レベルを設定し、画像がそれよ
りも暗くなったときに商品G内に異物が混入していると
判断する方式である。この2値化検出方式は、およそ4
mm以上の大きい異物を検出するために設定されてい
る。なお、2値化検出方式及びマスク2値化方式には、
それぞれ異なる基準レベルが設定される。上記の各判断
方式における基準レベルは、HDD25内に作成される
しきい値ファイルに記憶されている。しきい値ファイル
には、商品Gの種類毎に、それぞれの判断方式の基準レ
ベルが記憶されている。これらの基準レベル及びマスク
領域については、第1モニタ30のタッチパネルからの
入力によって、設定及び変更が可能である。 〔表示制御;振分制御〕制御コンピュータ20は、商品
Gの不良判断を行うと、その商品GのX線画像を第1モ
ニタ30に表示させる。これは、良品と判断されたもの
についても、不良品と判断されたものについても表示を
行う。これにより、第1モニタ30を見ている人は、異
物混入を容易に認識することができるとともに、異物の
混入されている位置も把握できる。また、制御コンピュ
ータ20は、商品Gが不良と判断されたときに、後段の
振分機構70にその商品Gを振り分けるように振分指示
を送るとともに、その商品Gの画像データを、振分指示
を送った順番で、HDD25に作成される画像データフ
ァイル26に順次記憶していく。このときに、制御コン
ピュータ20は、いずれの判断方式による物品不良の判
断であるかに関する情報も、画像データと対応づけて画
像データファイル26に記憶する。図7に、画像データ
ファイル26の構成の一例を示す。不良品の画像データ
は、順番にA,B,C,D,E,・・・と名称が付けら
れ、付属する各データとともに記憶される。付属するデ
ータとしては、不良品貯留コンベア90に振り分けられ
た順番を示す「貯留順序」、商品の種類を表す「品種番
号」、1つ目のトレース基準レベルに基づきトレース検
出方式で不良判断が為されたか否かを表す「トレース1
検出」、2つ目のトレース基準レベルに基づきトレース
検出方式で不良判断が為されたか否かを表す「トレース
2検出」、2値化検出方式又はマスク2値化方式で不良
判断が為されたか否かを表す「2値化検出」、商品の割
れ欠けや数量不足といったその他の不良判断が為された
か否かを表す「その他」が用意されている。「トレース
1検出」、「トレース2検出」、及び「2値化検出」に
おいて、「1」というデータは不良判断が為されたこと
を示し、「0」というデータは不良判断が為されなかっ
たことを示す。このようにHDD25内の画像データフ
ァイル26に記憶された不良品の画像データ等は、図6
に示すように、第2モニタ50に表示される。第2モニ
タ50は、画像データファイル26の貯留順序が「1」
の画像データ及び他のデータを表示する。図6では、図
7に示す不良品画像データ「A」と、それに付随する各
データとが、第2モニタ50に表示されている。第3表
示部53に表示されるNG数は、現在画像データファイ
ル26に記憶されている画像データの数、すなわち不良
品貯留コンベア90に溜まっている不良品の数である。
また、その不良品がどの判断方式によって不良と判断さ
れたのかについては、第1表示部51に表示される「N
G判定」の各データの表示を見ることにより把握するこ
とができるようになっている。また、この第2モニタ5
0の表示は、不良品貯留コンベア90の下流端付近に立
ち不良品の処理を行う作業者にとって便宜なものであ
る。そして、この作業者は、第2モニタ50の右下のリ
セットキーRに触れることによって、次の不良品の画像
データ等を画面上に呼び出すことができる。すなわち、
作業者は、1つの不良品を処理して次の不良品の処理に
移りたいときには、リセットキーRに触れればよい。こ
のときには、図7及び図8に示すように、HDD25内
の画像データファイル26にある貯留順序「1」のデー
タ(画像データAを含む行)が消去され、残りの各デー
タの貯留順序が1つずつ繰り上がることになる。 <X線検査装置の特徴> (1)本装置10では、不良と判断された商品Gの画像
データをHDD25に蓄積し、第2モニタ50に不良品
の画像を表示させるようにしている。このため、不良品
貯留コンベア90に振り分けられた不良品に対する処理
を行うときに、第2モニタ50に表示される不良品の画
像を見ながら処理を行うことができ、その処理の作業性
や作業効率が向上する。なお、ここでは不良と判断され
た商品G(不良品)の画像データ等だけを画像データフ
ァイル26に記憶させているため、HDD25の記憶容
量を比較的小さく抑えることが可能であり、また画像デ
ータ等の第2モニタ50への呼び出しも比較的容易とな
っている。 (2)本装置10では、複数の判断方式によって商品G
の不良の判断を行っているが、どの判断方式によって不
良と判断されたかという情報も、図7に示すように、画
像データと対応した形で画像データファイル26に記憶
される。このため、不良品の処理を行う際に、画像デー
タの参照に加えて判断方式の確認も第2モニタ50によ
って容易に行えるようになり、不良品に対する処理の作
業性や作業効率がより向上する。 (3)本装置10では、画像データファイル26におい
て、画像データ等が振り分けられた順番に記憶されてい
る。このため、不良品貯留コンベア90における不良品
の貯留の順番と、それらの不良品の画像データ等の画像
データファイル26における順番とが一致する。このた
め、制御コンピュータ20における画像データ等の第2
モニタ50への呼び出しのアルゴリズムが簡易なものと
なる。 (4)本装置10では、不良品貯留コンベア90の下流
端付近に第2モニタ50を設置しているため、不良品の
処理を行う際に、作業者は、容易に不良品の画像データ
を参照することができる。 (5)本装置10では、X線検査装置10によりX線検
査を受けたときの姿勢で不良品を不良品貯留コンベア9
0へと振り分ける振分機構70を配備しているため、第
2モニタ50に表示される画像データにおける不良品の
姿勢と、不良品貯留コンベア90に振り分けられた不良
品の姿勢とが一致する。このため、不良品の処理を行う
作業者は、不良品と画像データとを容易に比較すること
ができる。 <モニタ表示の変形例>本装置10は、単品が複数集合
している商品を検査対象とすることもできる。例えば、
6個の単品を有する商品をX線検査している場合、図9
に示すような画面が第2モニタ50に映し出されること
になる。 [他の実施形態] (A)上記実施形態では、図6に示すように、X線画像
の異物と判断された部分Aが黒くなっていることから異
物混入を認識することができるが、着色したり、矢印を
挿入したり、異物の位置に三角や四角の記号を入れたり
することによって、X線画像における異物の位置の特定
を行ってもよい。このようにすると、第2モニタ50を
見ている人は、異物の混入されている位置をさらに容易
に把握できる。なお、この場合には、画像データとは別
に、特定された異物の位置に関するデータを画像データ
ファイル26に含ませておくことが望ましい。 (B)上記実施形態では、主として異物混入という不良
を検出するX線検査装置について説明しているが、割れ
欠けといった不良を検出することのできるX線検査装置
に対しても本発明の適用が可能である。この場合には、
正規化した商品Gの検出画像と基準画像とのパターンマ
ッチングを行うことになる。また、商品中の単品の個数
を計数するためのX線検査装置に対しても本発明の適用
が可能である。この場合にも、商品Gの検出画像と基準
画像とのパターンマッチングを行うことになる。 (C)上記実施形態では、異物混入という不良を検出し
たときに商品Gの画像データ等を画像データファイル2
6に記憶するようにしているが、これに代えて、あるい
はこれに加えて、一定時間毎、あるいは一定個数毎に商
品Gの画像データ等を画像データファイル26に記憶す
るように構成してもよい。これにより、抜き取り検査を
行う場合においても、その抜き取り品の画像データを参
照しながら抜き取り検査を行うことができるようにな
る。
【発明の効果】本発明では、X線源及びX線ラインセン
サから得られた画像データを用いて、記録判断手段が記
録が必要な画像データを判断し、記録必要と判断された
物品の画像データが自動的に記憶部に記憶される。この
ため、検査の結果により記録必要と判断された物品に対
して種々の処理を施す際に、その物品の画像データを記
憶部から呼び出すことができるようになる。これによ
り、物品に対する処理の作業性や作業効率が向上する。
なお、ここでは記録必要と判断された物品の画像データ
だけを記憶部に記憶させているため、記憶部の記憶容量
を比較的小さく抑えることが可能であり、また画像デー
タの呼び出しも比較的容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るX線検査装置の外観
斜視図。
【図2】X線検査装置のシールドボックス内部の簡易構
成図。
【図3】X線検査の原理を示す模式図。
【図4】X線検査装置の前後の構成を示す図。
【図5】制御コンピュータのブロック構成図。
【図6】第2モニタの一表示画面図。
【図7】画像データファイルの構成例を示す図。
【図8】画像データファイルの更新を示す図。
【図9】第2モニタの一表示画面図。
【符号の説明】
10 X線検査装置 12 コンベア 13 X線照射器(X線源) 14 X線ラインセンサ 14a 素子(センサ) 20 制御コンピュータ 21 CPU(不良判断手段;画像データ記憶手段;
振分制御手段) 25 HDD(記憶部) 26 画像データファイル 50 第2モニタ(表示部) 70 振分機構 90 不良品貯留コンベア(不良品貯留部) G 商品(物品)
フロントページの続き (72)発明者 広瀬 修 東京都調布市多摩川1丁目43番地2 株式 会社東研技術センター内 Fターム(参考) 2G001 AA01 AA07 BA11 CA01 CA07 DA08 FA06 GA01 HA01 HA13 JA09 JA11 JA13 KA03 PA11 SA14

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】連続搬送される物品の画像データをX線源
    及びX線ラインセンサにより得て、その得られた画像デ
    ータによって物品の状態を検査するX線検査装置であっ
    て、 連続搬送される物品の画像データのうち、記録が必要な
    ものを自動的に判断する記録判断手段と、 前記記録判断手段によって記録必要と判断された物品の
    前記画像データを、自動的に記憶部に記憶させる画像デ
    ータ記憶手段とを備えたX線検査装置。
  2. 【請求項2】前記記録判断手段は、前記画像データから
    物品不良を判断する不良判断手段であり、 前記画像データ記憶手段に記憶される画像データは、前
    記不良判断手段によって物品不良と判断された物品の前
    記画像データである、請求項1に記載のX線検査装置。
  3. 【請求項3】前記不良判断手段は、複数の判断方式を使
    って物品不良を判断し、 前記画像データ記憶手段は、いずれの判断方式による物
    品不良の判断であるかに関する情報を、前記画像データ
    と対応づけて前記記憶部に記憶させる、請求項2に記載
    のX線検査装置。
  4. 【請求項4】前記X線ラインセンサは、物品の搬送方向
    と略直交する方向に複数のセンサを有しており、 前記不良判断手段は、前記複数のセンサからの信号に基
    づく画像データにおいて物品不良が生じている不良位置
    を特定し、 前記画像データ記憶手段は、前記不良位置を、前記画像
    データと対応づけて前記記憶部に記憶させる、 請求項2又は3に記載のX線検査装置。
  5. 【請求項5】物品を正規の搬送経路から不良品貯留部へ
    と振り分ける振分機構と、 前記不良判断手段が物品不良と判断した物品を振り分け
    るように前記振分機構に振分指示を送る振分制御手段
    と、 をさらに備え、 前記記憶部には、前記物品の画像データが複数枚数記憶
    され、 前記画像データ記憶手段は、前記複数の画像データを、
    前記振分制御手段が振分指示を送った順番に記憶部に記
    憶させる、請求項2から4のいずれかに記載のX線検査
    装置。
  6. 【請求項6】前記不良品貯留部の近傍に配置され、前記
    記憶部に記憶された前記複数の物品の画像データを画面
    表示する表示部をさらに備えた、請求項5に記載のX線
    検査装置。
  7. 【請求項7】前記振分機構は、前記表示部に表示される
    前記画像データと略同一の姿勢で物品を振り分ける、請
    求項6に記載のX線検査装置。
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