JP2002098632A - 分光分析装置 - Google Patents

分光分析装置

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JP2002098632A
JP2002098632A JP2000294373A JP2000294373A JP2002098632A JP 2002098632 A JP2002098632 A JP 2002098632A JP 2000294373 A JP2000294373 A JP 2000294373A JP 2000294373 A JP2000294373 A JP 2000294373A JP 2002098632 A JP2002098632 A JP 2002098632A
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Kenichi Iwami
憲一 石見
Shinichi Kawabata
河端  真一
Hiroshi Kishida
博 岸田
Yoshiyuki Katayama
良行 片山
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 計測精度を向上することが可能となる分光分
析装置を提供する。 【解決手段】 被計測物Mに光を照射する投光手段1
と、被計測物Mからの透過光を分光した光を受光して分
光スペクトルデータを得る受光手段2と、各部の動作を
制御する制御手段3とが備えられ、制御手段3は、投光
手段1からの光を所定の吸光度特性を有する基準体22
に照射して、その基準体22からの透過光から得られた
基準分光スペクトルデータが予め設定した適正状態にな
るように投光手段1により照射するための目標照射量を
求め、投光手段から目標照射量の光を被計測物Mに照射
して受光手段にて得られた計測分光スペクトルデータ
と、基準分光スペクトルデータとに基づいて、被計測物
Mの内部品質を解析する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、青果物等
の被計測物の内部品質を解析するために用いられる分光
分析装置に関し、詳しくは、被計測物に光を照射する投
光手段と、被計測物からの透過光又は反射光を分光して
その分光した光を受光して分光スペクトルデータを得る
受光手段と、各部の動作を制御する制御手段とが備えら
れ、前記制御手段は、前記投光手段からの光を前記被計
測物に代えて所定の吸光度特性を有する基準体に照射し
て、その基準体からの透過光又は反射光を前記受光手段
にて分光してその分光した光を受光して得られた分光ス
ペクトルデータを、基準分光スペクトルデータとして求
める基準データ計測モードと、前記投光手段からの光を
前記被計測物に照射して前記受光手段にて得られた計測
分光スペクトルデータと、前記基準分光スペクトルデー
タとに基づいて、被計測物の内部品質を解析する通常デ
ータ計測モードとに切り換え自在に構成されている分光
分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記構成の分光分析装置は、前記基準デ
ータ計測モードにおいて、所定の吸光度特性を有する、
例えば、拡散板やND(Neutral・Dnsit
y)フィルター等の基準体に光を照射して得られた分光
スペクトルデータを、受光手段による計測データの基準
となる基準分光スペクトルデータとして求めるようにし
て、この基準分光スペクトルデータと、被計測物に光を
照射して得られた計測分光スペクトルデータとに基づい
て、被計測物の内部品質を解析するようにしている。具
体的には、受光手段による各波長毎の計測分光スペクト
ルデータをSdとし、基準分光スペクトルデータRdと
すると、各波長での吸光度dを下記〔数1〕にて求め
て、この吸光度dのデータに基づいて、内部品質を解析
することになる。尚、この〔数1〕では無光状態での計
測結果(暗情報)は無視している。又、上記分光スペク
トルデータとは、分光された複数の波長毎の光の受光量
に対応する受光手段の出力値の分布を示すデータであ
る。
【0003】
【数1】d=log(Rd/Sd)
【0004】又、前記投光手段としては、例えば、ハロ
ゲンランプ等が用いられ、受光手段としては、例えば凹
面回折格子にて光を分光した後、複数の光電変換素子等
からなる受光素子がアレイ状に並べた電荷蓄積型のライ
ンセンサ等が利用されていた(例えば、特開平7−22
9840号公報参照)。
【0005】そして、この種の分光分析装置において、
従来では、投光手段による照射状態は常に同じ状態に維
持する構成となっていた。具体的には、ハロゲンランプ
を用いる場合であれば電源電圧が一定に維持されて、被
計測物や基準体に対して常に同じ照射量の光が照射され
るようにしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したように前記投
光手段による照射状態が常に同じ状態に維持される構成
となっていたが、このような投光手段は、一般に、使用
時間が長くなるほど投光性能が劣化して被計測物や基準
体に対して照射される照射量が変化するおそれが大であ
る。又、耐用期間が過ぎた場合には、投光手段を新しい
ものに交換する必要があるが、このときにおいても、投
光手段による被計測物や基準体に対して照射される照射
量が従前のものに比べて変化してしまうことがある。そ
こで、従来構成においては、例えば計測作業に先立っ
て、基準分光スペクトルデータを計測して、この基準分
光スペクトルデータと計測分光スペクトルデータとを用
いて被計測物の内部品質を求めるようにして、投光手段
の劣化等に起因して照射量が変化しても極力、被計測物
の内部品質を精度よく求めることができるようにしてい
るのであるが、この構成においても、測定誤差が発生す
る他の要因として、以下に説明するような不都合な面が
残っており、未だ改善すべき余地があった。
【0007】すなわち、前記受光手段を構成する光電変
換素子等においては、受光する光の光量の変化に対す
る、その光が受光されることにより発生する出力値(具
体的には、光電変換素子による電流値や電荷量等の出力
値)の変化は、検出可能領域の全ての範囲にわたって直
線的でなく、例えば図6に示すように非線形な領域を有
していることが多い。このような変化特性のうち直線的
に変化する領域を利用して計測を行うようにすると、光
量の変化に対して出力値が直線的に変化するから被計測
物の内部品質を精度よく求めることが可能となる。
【0008】しかし、上述したように投光手段の劣化等
に起因して照射量が変化したような場合には、前記変化
特性のうち直線的に変化する領域ではなく非線形の領域
を利用して計測処理が行われることも考えられる。そう
すると、投光手段の光量変化に起因して、受光する光量
の単位量の変化に対する出力値の変化量が異なったもの
となり、計測精度が低下するおそれが大となる。
【0009】本発明はかかる点に着目してなされたもの
であり、その目的は、計測精度を向上することが可能と
なる分光分析装置を提供する点にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1によれば、被計
測物に光を照射する投光手段と、被計測物からの透過光
又は反射光を分光してその分光した光を受光して分光ス
ペクトルデータを得る受光手段と、各部の動作を制御す
る制御手段とが備えられ、前記制御手段は、前記投光手
段からの光を前記被計測物に代えて所定の吸光度特性を
有する基準体に照射して、その基準体からの透過光又は
反射光を前記受光手段にて分光してその分光した光を受
光して得られた分光スペクトルデータを、基準分光スペ
クトルデータとして求める基準データ計測モードと、前
記投光手段からの光を前記被計測物に照射して前記受光
手段にて得られた計測分光スペクトルデータと、前記基
準分光スペクトルデータとに基づいて、被計測物の内部
品質を解析する通常データ計測モードとに切り換え自在
に構成されている分光分析装置において、前記制御手段
は、前記基準データ計測モードにおいて、前記基準分光
スペクトルデータが予め設定した適正状態になるように
前記投光手段により照射するための目標照射量を求める
ように構成され、且つ、前記通常データ計測モードにお
いて、前記基準データ計測モードにて求めた目標照射量
の光を前記被計測物に照射すべく、前記投光手段による
照射量を自動調整するように構成されていることを特徴
とする。
【0011】前記基準データ計測モードにおいては、投
光手段からの光を所定の吸光度特性を有する基準体に照
射して、その基準体からの透過光又は反射光を前記受光
手段にて分光してその分光した光を受光して得られた分
光スペクトルデータが、基準分光スペクトルデータとし
て求められるのであるが、その基準データ計測モードに
おいて、前記基準分光スペクトルデータが予め設定した
適正状態になるように投光手段により照射するための目
標照射量が求められる。そして、通常データ計測モード
においては、投光手段からの光を被計測物に照射して受
光手段により計測分光スペクトルデータが計測され、そ
の計測分光スペクトルデータと、前記基準分光スペクト
ルデータとに基づいて、分光した各波長での被計測物に
おける吸光度の情報を求めて、その情報に基づいて被計
測物の内部品質を解析するのであるが、このとき、基準
データ計測モードにて求めた目標照射量の光を被計測物
に照射すべく、投光手段による照射量が自動調整される
ことになる。
【0012】すなわち、被計測物に光を照射して受光手
段により計測分光スペクトルデータを計測する場合にお
いて、投光手段による照射量が常に前記目標照射量に自
動調整されることになり、そのときに計測される計測分
光スペクトルデータは、目標照射量に対応する計測情報
であり、しかも、基準分光スペクトルデータも同様に目
標照射量に対応する計測情報であることから、例えば、
受光手段の特性が図6に示すように非線形状態になって
おり、しかも、投光手段からの投光量が変化したような
場合であっても、受光手段の特定の領域だけを計測に利
用することにより、受光する光量の単位量の変化に対す
る出力値の変化量の相関関係は大きく変化しない状態
で、精度よく計測処理を継続することが可能となるので
ある。
【0013】その結果、計測分光スペクトルデータと基
準分光スペクトルデータとに基づいて吸光度の情報を求
めて被計測物の内部品質を解析する場合において、その
計測精度を向上することが可能となる分光分析装置を提
供できるに至った。
【0014】請求項2によれば、前記制御手段は、前記
投光手段に備えられる発光体に供給される電源電圧を変
更調整することにより、前記照射量を自動調整するよう
に構成されていることを特徴とする。
【0015】すなわち、電源が供給されて発光するラン
プ等の発光体に供給される電源電圧を変更調整すること
により照射量を自動調整する構成であるから、可変抵抗
等を用いて照射量を連続的に変化させることができ、照
射量を精度よく調整することが可能となり、請求項1を
実施するのに好適な手段が得られる。
【0016】請求項3によれば、前記投光手段が、光量
減衰量を可変調整自在な光量減衰手段を通して照射する
ように構成され、前記制御手段は、前記光量減衰手段の
光量減衰量を変更させることによって、前記照射量を変
更調整するように構成されていることを特徴とする。
【0017】すなわち、投光手段においてランプ等の光
源の発光強度を変化させるのではなく、光源から被計測
物や基準体に対して光量減衰手段を通して照射するよう
にして、この光量減衰手段における光量減衰量を可変調
整することで、前記照射量を変更調整するのである。例
えば、光量減衰量が異なる複数の光学フィルターのうち
のいずれかを選択してその選択したものを通して照射さ
せて光量減衰量を可変調整するようにしたり、あるい
は、光量減衰量が連続的に可変調整自在な光学部材を通
して照射させて光量減衰量を可変調整することができ
る。従って、例えば、光源としての発光体に供給される
電源電圧を変更調整することにより照射量を自動調整す
るような構成に比べて、制御構成を簡素なもので済ませ
ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る分光分析装置
について、被計測物として例えばミカンの選別仕分けを
行う選果設備に備えられて、ミカンの内部品質情報、つ
まり、糖度や酸度等を計測する構成に適用した場合につ
いて図面に基づいて説明する。
【0019】この分光分析装置は、図1に示すように、
被計測物M(ミカン)に光を照射する投光手段としての
投光部1と、被計測物Mを透過した光を分光してその分
光した光を受光して分光スペクトルデータを得る受光手
段としての受光部2と、各部の動作を制御する制御手段
としての制御部3等を備えて構成され、被計測物M(ミ
カン)は、搬送コンベア4により一列で縦列状に載置搬
送される構成となっており、本分光分析装置による計測
対象個所を順次、通過していくように構成されている。
そして、計測対象個所に位置する被計測物Mに対して、
投光部1から投射した光が被計測物Mを透過した後に受
光部2にて受光される状態で、投光部1と受光部2と
が、計測対象個所の左右両側個所に振り分けて配置され
ている。
【0020】前記投光部1は、電源回路5から供給され
る電力にて発光する発光体としてのハロゲンランプ6
と、このハロゲンランプ6から発光される光を集光させ
るように下方側に向けて反射させる凹面形状の反射板7
とが備えられるとともに、その反射板7による反射光を
反射して計測対象個所に位置する被計測物Mに向けて横
向きに変更する反射鏡8が設けられている。更には、反
射鏡8にて反射した光が計測対象個所に照射される状態
と、光を遮断する状態とに切り換え自在なシャッター機
構9が設けられている。
【0021】前記受光部2には、被計測物Mを透過した
光を集光する集光レンズ10、光を上向きに反射する反
射鏡11、後述するような計測対象の波長領域の光だけ
を通過させるカラーフィルタ12、光を通過させる開状
態と光を遮断する閉状態とに切り換え自在なシャッター
機構13と、開状態のシャッター機構13を通過した光
が入射されると、その光を分光して前記分光スペクトル
データを計測する分光器14等を備えて構成されてい
る。前記分光器14は、図2に示すように、入光口15
から入射した光を反射する反射鏡16と、反射された光
を複数の波長の光に分光する分光手段としての凹面回折
格子17と、凹面回折格子17によって分光された各波
長毎の光強度を検出することにより分光スペクトルデー
タを計測する受光センサ18とが、外部からの光を遮光
する遮光性材料からなる暗箱19内に配置される構成と
なっている。前記受光センサ18は、凹面回折格子17
にて分光反射された透過光を、同時に各波長毎に受光す
るとともに波長毎の信号に変換して出力する、1024
ビットのMOS型ラインセンサにて構成されている。こ
のラインセンサは、詳述はしないが、各単位画素毎にフ
ォトダイオード等の光電変換素子と、その光電変換素子
にて得られた電荷を蓄積するコンデンサ、及び、その蓄
積電荷を外部に出力させるための駆動回路等を内装して
構成されている。尚、コンデンサによる電荷蓄積時間
は、外部から駆動回路を介して変更させることができる
ようになっている。そして、700nm〜1100nm
の範囲の波長の光を検出できるようになっている。
【0022】前記投光部1及び受光部2は、被計測物M
が通過する計測対象個所の上方側を迂回するように設け
られた枠体20によって一体的に支持される状態で設け
られ、この枠体20は、上下調節機構21によって搬送
コンベア4に対してその全体が上下方向の位置を変更調
節することができるようになっている。上下調節機構2
1については、詳述はしないが、固定部Fに対して位置
固定状態で設置され電動モータ21aにて駆動されるネ
ジ送り機構21bによって上下に移動させることができ
るようになっている。そして、前記搬送コンベア4にお
ける被計測物Mの通過箇所の上方側に位置させて、前記
固定部Fにて位置固定される状態で基準体の一例である
リファレンスフィルター22が設けられている。このリ
ファレンスフィルター22は、所定の吸光度特性を有す
る光学フィルターで構成され、具体的には、オパールガ
ラスを用いて構成されている。
【0023】そして、前記枠体20の全体を上下方向に
位置調節することによって、図3(イ)に示すように、
投光部1からの光が搬送コンベア4に載置される被計測
物Mを透過した後に受光部2にて受光される通常計測状
態と、図3(ロ)に示すように、各投光部1からの光が
前記リファレンスフィルター22を透過した後に受光部
2にて受光されるリファレンス計測状態とに切り換える
ことができるように構成されている。
【0024】そして、前記搬送コンベア4は無端回動帯
4aを電動モータ4bによって駆動する構成となってお
り、その無端回動帯4aを巻回する回転体4cの回転軸
の回転状態を検出するロータリーエンコーダ23が備え
られ、このロータリーエンコーダ23の検出情報も制御
部3に入力される構成となっており、更に、図5に示す
ように、搬送コンベア4による前記計測対象個所の搬送
方向上手側箇所には、被計測物Mの通過を検出する光学
式の通過センサ24が備えられている。この通過センサ
24は、光を発する発光器24aと、その光を受光する
受光器24bとが、搬送コンベア4による搬送経路の左
右両側部に振り分け配置され、被計測物Mが存在せず発
光器24aから発光された光が受光器24bにて受光さ
れるとオフ状態となり、被計測物Mにて光が遮られて受
光器24bにて光が受光されなけれオン状態となる。
【0025】前記制御部3は、マイクロコンピュータを
利用して構成してあり、図4に示すように、各部の動作
を制御するように構成されている。つまり、前記投光部
1におけるハロゲンランプ6に供給する電源電圧の変更
調節や、投光部1及び受光部2夫々のシャッター機構
9、13の開閉動作、上下調節機構21の動作、及び、
分光器14における電荷蓄積時間の変更調節動作等の各
部の動作を制御する構成となっている。しかも、この制
御部3は、分光器14にて得られた計測結果に基づい
て、被計測物Mの内部品質を解析する演算処理を実行す
るように構成されている。
【0026】次に、制御部3による制御動作について説
明する。制御部3は、被計測物Mに対する通常の計測に
先立って、投光部1からの光を被計測物Mに代えて前記
リファレンスフィルター22に照射して、そのリファレ
ンスフィルター22からの透過光を、受光部2にて分光
してその分光した光を受光して得られた分光スペクトル
データを基準分光スペクトルデータとして求める基準デ
ータ計測モードと、搬送コンベア4により搬送される被
計測物Mに対して、投光部1から光を照射して計測分光
スペクトルデータを得て、この計測分光スペクトルデー
タと前記基準分光スペクトルデータとに基づいて、被計
測物Mの内部品質を解析する通常データ計測モードとに
切り換え自在に構成されている。
【0027】詳述すると、前記基準データ計測モードに
おいては、搬送コンベア4による被計測物Mの搬送を停
止させている状態で、上下調節機構21を操作して前記
枠体20を前記リファレンス計測状態に切り換える。そ
して、前記各シャッター機構を開状態に切り換えて、投
光部1からの光を被計測物Mに代えて前記リファレンス
フィルター22に照射して、そのリファレンスフィルタ
ー22からの透過光を、受光部2にて分光してその分光
した光を受光して得られた分光スペクトルデータを基準
分光スペクトルデータとして計測するのであるが、ここ
で、前記分光スペクトルデータが予め設定した適正状態
になるように投光部1により照射するための目標照射量
を求めるように構成されている。具体的には、受光セン
サ18の検出値(基準分光スペクトルデータ)が、受光
センサ18の検出可能領域のうちの予め設定されている
適正領域に入るように、ハロゲンランプ6に供給される
電源電圧を自動調節するように電源回路5を制御するよ
うになっている。すなわち、受光センサ18の単位画素
毎における光電変換素子の受光する光の光量の変化に対
する出力値(電流値)の変化特性は、検出可能領域の全
ての範囲にわたって直線的でなく、例えば図6に示すよ
うに非線形な領域を有していることが多いが、このよう
な変化特性のうち直線的に変化する領域を利用して計測
を行うようにすると、吸光度を精度よく検出することが
可能となるから、ハロゲンランプ6の投光量が変化して
も、常に、この直線的に変化する領域を利用して計測を
行えるように、ハロゲンランプ6の投光量を自動調整す
るのである。
【0028】そして、前記基準データ計測モードにおい
ては、受光部2への光が遮断された無光状態での受光セ
ンサ18の検出値(暗電流データ)も計測される。すな
わち、前記受光部2のシャッター機構13を閉状態に切
り換えて、そのときの受光センサ18の単位画素毎にお
ける検出値を暗電流データとして求めるようにしてい
る。
【0029】次に、通常データ計測モードにおける制御
動作について説明する。この通常データ計測モードにお
いては、ハロゲンランプ6の投光量は前記目標照射量に
なるように自動調整された電源電圧で駆動される状態が
維持されている。そして、上下調節機構21を操作して
枠体20を通常計測状態に切り換えて、搬送コンベア4
による被計測物Mの搬送を行う。そして、各被計測物M
が計測対象箇所を通過する毎に、夫々の計測分光スペク
トルデータを計測する。この計測分光スペクトルデータ
を実行する際に、制御部3は、被計測物Mの搬送方向先
端部付近での受光センサ18による設定時間内における
検出値(予備測定値)を求めておいて、その検出値、す
なわち、受光量に基づいて、計測分光スペクトルデータ
を計測する本計測状態での電荷蓄積時間を変更調節する
ようにしている。詳述すると、ロータリーエンコーダに
より検出される搬送コンベア4の搬送速度と、前記通過
センサによる検出情報とに基づいて、計測対象箇所に搬
送されてくる各被計測物Mの搬送方向先端位置及び被計
測物Mの搬送方向中央位置が計測対象箇所を通過し始め
るタイミング等を予め求めておく。すなわち、通過セン
サ24にて被計測物Mが検出され始めると、通過センサ
の出力がオフ状態からオン状態に切り換わり、被計測物
Mが通過を終了するとオン状態からオフ状態に切り換わ
るので、その計測情報と搬送コンベア4の搬送速度の情
報とから、被計測物Mの搬送方向先端位置が計測対象箇
所を通過するタイミングを求めることができる。
【0030】そして、図7のタイミングチャートに示す
ように、被計測物Mの搬送方向先端位置が計測対象箇所
を通過するタイミングT1から設定時間Tsの間におけ
る受光部2の検出値(予備測定値)を読み込む動作を設
定回数(例えば、1〜3回程度、図に示す例では2回)
だけ行う。その検出値は、分光スペクトルデータとして
用いるのではなく、その計測結果に基づいて、その後に
行われる本計測における電荷蓄積時間Txを変更調整す
るための指標として用いる。すなわち、小径で光が透過
し易い被計測物Mであれば短い電荷蓄積時間Tx1で計
測を行い、中くらい大きさで透過率も中くらいであれ
ば、中くらいの電荷蓄積時間Tx2で計測を行い、大径
で光が透過し難い被計測物Mであれば長い電荷蓄積時間
Tx3で計測することができるようにしている。尚、図
7では、被計測物Mの搬送方向中央位置が計測対象箇所
を通過するタイミングを基準点(0)として大中小各種
の被計測物Mに計測タイミングを示しており、図中、T
2は、被計測物Mの搬送方向終端位置が計測対象箇所を
通過するタイミングを示している。データ転送とは、計
測データを制御部3に送信する時間を示している。この
ようにして設定された電荷蓄積時間にて計測分光スペク
トルデータを計測する。
【0031】次に、このようにして得られた各種データ
に基づいて公知技術である分光分析手法を用いて被計測
物Mの内部品質を解析する演算処理を実行するように構
成されている。つまり、計測分光スペクトルデータ、前
記基準分光スペクトルデータ、及び、暗電流データに基
づいて、分光された各波長毎の吸光度スペクトル及び吸
光度スペクトルの波長領域での二次微分値を得るととも
に、その二次微分値により被計測物Mに含まれる糖度に
対応する成分量や酸度に対応する成分量を算出する解析
演算処理を実行するように構成されている。吸光度d
は、基準分光スペクトルデータをRd、計測分光スペク
トルデータをSdとし、暗電流データをDaとすると、
【0032】
【数2】 d=log{(Rd−Da)/(Sd−Da)}
【0033】で定義され、制御部3は、下記の数2によ
る重回帰分析に基づいて、被計測物Mに含まれる成分量
を算出するのである。
【0034】
【数3】 Y=K0+K1・A(λ1)+K2・A(λ2)
【0035】但し、 Y ;成分量 K0,K1,K2 ;係数 A(λ1 ),A(λ2 ) ;特定波長λにおける吸光度
スペクトルの二次微分値
【0036】尚、制御部3には、成分量を算出する成分
毎に、特定の成分量算出式、特定の係数K0,K1,K
2、及び、波長λ1,λ2等が予め設定されて記憶され
ており、この成分毎に特定の成分量算出式を用いて、各
成分の成分量を算出する構成となっている。
【0037】〔別実施形態〕以下、別実施形態を列記す
る。
【0038】(1)上記実施形態では、基準データ計測
モードにおいて、受光センサの検出値が検出可能領域の
うちの予め設定されている適正領域に入るように、ハロ
ゲンランプに供給される電源電圧を自動調節して、その
自動調整状態を、通常データ計測モードにおいてもその
まま維持させて、計測分光スペクトルデータを計測する
ようにしたが、このような構成に代えて、次のように構
成してもよい。
【0039】例えば、基準データ計測モードにおいて
は、受光センサの検出値が検出可能領域のうちの予め設
定されている適正領域に入るような値にする(目標照射
量にする)ためのハロゲンランプの動作条件を求めてお
き、その後、通常データ計測モードにおいては、その動
作条件にてハロゲンランプを駆動するようにしてもよ
い。この場合、途中でハロゲンランプが消灯されること
があっても、その後の通常データ計測モードでは常に同
一の動作条件で動作させることができる。
【0040】(2)上記実施形態では、前記投光手段に
備えられる発光体(ハロゲンランプ6)に供給される電
源電圧を変更調整することにより、前記照射量を自動調
整するように構成したが、このような構成に限らず、次
のように構成してもよい。例えば、図8に示すように、
異なる吸光度(光量減衰量)を有する複数の光学フィル
ター30〜33(光量減衰手段の一例)が回転円板34
に備えられ、回転円板34を回転操作させると、図9に
示すように、各光学フィルター30〜33が、順次、投
光部1からの光の出口に対応する位置に配置させて、投
光部1からの光を夫々異なる光量減衰量に切換える構成
として、通常データ計測モードにおいては、前記目標照
射量にもっとも近くなるように光学フィルタを切り換え
て計測を行うようにするものでもよい。又、光量減衰手
段として、複数のフィルターを備えるものに代えて、印
加電圧の変化によって、光量減衰量が無段階あるいは有
段階に変更自在な光量減衰量可変式の光学フィルターを
用いて前記照射量を自動調整する構成としてもよく、照
射量を変更調整するための構成は各種変更可能である。
【0041】(3)上記実施形態では、基準体としてオ
パールガラスによるフィルターを用いたが、これに限ら
ず、例えば、スリガラス等の拡散板の他、所定の吸光度
特性を有するものであればよく、材質は限定されない。
又、投光手段としてはハロゲンランプ6に限らず、水銀
灯、Ne放電管等等の各種の投光手段を用いてもよく、
受光手段もMOS型ラインセンサに限らず、CCD型ラ
インセンサ等の他の検出手段を用いるようにしてもよ
い。
【0042】(4)上記実施形態では、被計測物からの
透過光に基づいて分光スペクトルを計測するようにした
が、このような構成に限らず、被計測物からの反射光に
基づいて分光スペクトルを計測するようにしてもよい。
【0043】(5)上記実施形態では、被計測物Mの内
部品質として、糖度や酸度を例示したが、これに限ら
ず、食味の情報等、それ以外の内部品質を計測してもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】分光分析装置の概略構成図
【図2】分光器の構成図
【図3】上下位置変更状態を示す図
【図4】制御ブロック図
【図5】分光分析装置の設置状態を示す平面図
【図6】受光センサの特性図
【図7】計測作動のタイミングチャート
【図8】別実施形態の光量減衰手段を示す図
【図9】別実施形態の計測状態を示す図
【符号の説明】
1 投光手段 2 受光手段 3 制御手段 22 基準体 M 被計測物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岸田 博 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 片山 良行 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 Fターム(参考) 2G020 AA03 BA03 CA02 CB04 CB26 CC05 CC26 CC31 CC48 CC63 CD04 CD12 CD13 CD33 CD37 CD57 2G051 AA05 AB06 BA06 BC01 CA03 CB02 CC15 DA01 DA06 2G059 AA01 BB11 DD12 DD13 EE01 EE02 EE12 FF08 HH01 JJ05 JJ11 JJ13 JJ23 KK04 MM01 MM09 NN05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被計測物に光を照射する投光手段と、被
    計測物からの透過光又は反射光を分光してその分光した
    光を受光して分光スペクトルデータを得る受光手段と、
    各部の動作を制御する制御手段とが備えられ、 前記制御手段は、 前記投光手段からの光を前記被計測物に代えて所定の吸
    光度特性を有する基準体に照射して、その基準体からの
    透過光又は反射光を前記受光手段にて分光してその分光
    した光を受光して得られた分光スペクトルデータを、基
    準分光スペクトルデータとして求める基準データ計測モ
    ードと、 前記投光手段からの光を前記被計測物に照射して前記受
    光手段にて得られた計測分光スペクトルデータと、前記
    基準分光スペクトルデータとに基づいて、被計測物の内
    部品質を解析する通常データ計測モードとに切り換え自
    在に構成されている分光分析装置であって、 前記制御手段は、前記基準データ計測モードにおいて、
    前記基準分光スペクトルデータが予め設定した適正状態
    になるように前記投光手段により照射するための目標照
    射量を求めるように構成され、 且つ、前記通常データ計測モードにおいて、前記基準デ
    ータ計測モードにて求めた目標照射量の光を前記被計測
    物に照射すべく、前記投光手段による照射量を自動調整
    するように構成されている分光分析装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記投光手段に備えら
    れる発光体に供給される電源電圧を変更調整することに
    より、前記照射量を自動調整するように構成されている
    請求項1記載の分光分析装置。
  3. 【請求項3】 前記投光手段が、光量減衰量を可変調整
    自在な光量減衰手段を通して照射するように構成され、 前記制御手段は、前記光量減衰手段の光量減衰量を変更
    させることによって、前記照射量を変更調整するように
    構成されている請求項1記載の分光分析装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005539217A (ja) * 2002-09-13 2005-12-22 クライン メディカル リミテッド 分光光度計
WO2007105312A1 (ja) * 2006-03-14 2007-09-20 Gast Japan Co., Ltd 土壌検査システム、土壌検査装置、土壌検査プログラム及び記録媒体

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