JP2002098590A - 配色シミュレーション方法及び装置 - Google Patents

配色シミュレーション方法及び装置

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JP2002098590A JP2000292263A JP2000292263A JP2002098590A JP 2002098590 A JP2002098590 A JP 2002098590A JP 2000292263 A JP2000292263 A JP 2000292263A JP 2000292263 A JP2000292263 A JP 2000292263A JP 2002098590 A JP2002098590 A JP 2002098590A
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裕之 新川
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Kurashiki Spinning Co Ltd
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Kurabo Industries Ltd
Kurashiki Spinning Co Ltd
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Color, Gradation (AREA)
  • Spectrometry And Color Measurement (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェットプリンタを用いる配色シミュ
レーションを、簡便に行えるようにする。 【解決手段】 配色シミュレーションにおいて、配合す
る各インクの複数の面積階調の色見本の表色値を基礎デ
ータとして登録しておく。ユーザーは、目標とする色の
表色値を入力する。基礎データを基にクベルカ・ムンク
の吸光係数・散乱係数およびダンカンの一定数理論を用
いた処理を行って、目標色の表色値を再現するインクを
選択し、選択されたインクの吐出面積階調を自動的に決
定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットプ
リントを用いた配色シミュレーションに関する。
【0002】
【従来の技術】捺染は、模様を切り抜いた型を布地にあ
て、染料を布地にすり込み、模様を染め出す手法であ
る。型は、調合される染料ごとに作成される。捺染の際
には、染料ごとに型紙を取り換えて、布地の上に染料を
重ねて、1つの模様を染める。
【0003】インクジェット捺染は、捺染のための試作
品をカラーインクジェットプリンタにより簡単に作るも
のである。模様は、シアン、マゼンタ、イエローなどの
複数色のインクを布地に対して吹き付けて定着すること
により作成する。インクとしては、シアン、マゼンタ、
イエロー、ブラックの他、色再現性をよくするため、種
々の特色が加えられることがある。得られたプリントの
階調色から、実際の捺染工程で試さなくても、捺染によ
り得られる模様が予測できる。また、インクジェットプ
リントは、布生地への捺染の他に、床材、フローリング
などの模様についてのシミュレーションにも使用でき
る。
【0004】特開平7−276673号公報に記載され
たインクジェット捺染記録では、画像信号(濃度デー
タ)を補正する変換テーブルを用意しておく。入力デー
タから得られた濃度データを、プリントヘッドへの各イ
ンクの吐出信号(2値信号)に変換する間に、マスキン
グ処理やガンマ変換が行われるが、ここで変換テーブル
が使用される。変換テーブルは、記録媒体である布の種
類、布の前処理、インクの定着工程などによる変動をな
くすため、種々の手法で補正される。たとえば、カラー
パッチの原画像データを用いて作成した捺染物の色相情
報を基に変換テーブルを作成および補正する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】インクジェット捺染に
用いる変換テーブルは、256階調で作成されるのが理
想であるが、データ数・作業項数の煩雑さから、また、
プリンタの再現性能から、実際には8〜16段階の濃度
パターン(階調データ)について作成される。したがっ
て、たとえばシアン、マゼンタ、イエローの3色のイン
クを用いるとすると、1つの変換テーブルにおいて、8
3〜163の数の色見本とそのデータが必要である。ま
た、特定のインクについて、それを使用する範囲を設定
することも行われる。これにより、計算の処理が複雑に
なる。さらに、布に施す前処理や後処理の微妙なかげん
により、条件が変わるごとに変換テーブルを再調整する
必要がある。しかし、このように多数のデータが必要で
あるので、素材、処理、機種ごとに色調整チャートを作
るのに手間がかかる。したがって、インクジェットプリ
ントによるシミュレーションにおいて、インクの選択と
その吐出面積階調の決定を速く行えることが望まれてい
る。特に、色再現範囲の拡大のため、インクとして、シ
アン、マゼンタ、イエロー、ブラック以外にさらに特色
を加えて、たとえば7色のインクを用いるとすると、1
つの変換テーブルにおいて、87〜167という非常に多
くのデータが必要である。しかし、そのような多数のイ
ンクの配色シミュレーションは、従来の変換テーブルで
は不可能である。
【0006】この発明の目的は、インクジェットプリン
タを用いる配色シミュレーションを、簡便に精度よく行
えるようにすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】インクジェット捺染にお
いて、複数色のインクが吐出されて布の上に到着したと
き、すぐに布地に吸収されず、その上で混ざった後で定
着される。そこで、本発明者らは、インクジェットプリ
ンタを用いる配色シミュレーションにおいて、クベルカ
・ムンクの吸光係数・散乱係数およびダンカンの1定数
理論を用いた計算が使用できる可能性に着目して本発明
に想到したものである。本発明に係る配色シミュレーシ
ョン方法では、配合する各インクの複数の面積階調の色
見本の光分布反射率を基礎データとして記憶する。そし
て、目標色の分光分布反射率を入力する。基礎データを
基に、クベルカ・ムンクの吸光係数・散乱係数およびダ
ンカンの1定数理論を用いて、配合するインクからの、
目標色の分光反射率を再現するインクの選択と、選択さ
れたインクの吐出面積階調とを決定する。たとえば、前
記のインクは、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック
の他に特色のインクを含む。
【0008】本発明に係る配色シミュレーション装置
は、分光分布反射率を測定する測定装置と、測定装置に
より測定された前記の各インクの複数の面積階調の色見
本の分光分布反射率を基礎データとして記憶する記憶手
段と、記憶手段の前記の基礎データを基に、クベルカ・
ムンクの吸光係数・散乱係数およびダンカンの1定数理
論を用いて、前記の配合するインクから、測定装置によ
り測定された目標色の分光分布反射率を再現するインク
を選択し、選択されたインクの吐出面積階調を決定する
計算手段とからなる。
【0009】本発明に係るコンピュータ読取可能な記録
媒体は、配合する各インクの複数の面積階調の色見本の
分光分布反射率を基礎データとして記憶手段に記憶する
ステップと、目標色の分光反射率を入力するステップ
と、前記の基礎データを基に、クベルカ・ムンクの吸光
係数・散乱係数およびダンカンの1定数理論を用いて、
前記の配合するインクから、目標色の分光分布反射率を
再現するインクを選択し、選択されたインクの吐出面積
階調を決定するステップとをコンピュータに実行させる
プログラムを記録する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して本発
明の実施の形態を説明する。
【0011】図1は、配色シミュレーションシステムの
構成を示す。本システムでは、CPU、RAM、ROM
などを含むコンピュータ10は、ディスプレイ装置1
2、キーボード14、マウス16などの入力デバイス、
ハードディスク装置18、CD−ROM装置20などの
記録媒体を扱う装置に接続される。この構成は、通常の
コンピュータシステムと同様である。コンピュータ10
は、さらに、色模様を読み取るカラースキャナ22や分
光反射率を測定する簡易測色機24が接続され、また、
布生地などに色模様を印刷するカラーインクジェットプ
リンタ26が接続される。簡易測色機24は、色見本か
ら分光分布反射率を測定し、測定結果をコンピュータ1
0に出力する。コンピュータ10は、入力デバイスによ
るユーザーの指示により、吐出面積階調計算を行い、そ
の結果をディスプレイ装置12に表示する。また、画像
(模様)のイメージ上の色について分光反射率を測定す
る分光測色機28をコンピュータ10に接続してもよ
い。なお、以下に説明するクベルカ・ムンクの吸光係数
・散乱係数およびダンカンの1定数理論を用いた配色シ
ミュレーションのプログラムは、上述のいずれかの記録
媒体に記録されている。
【0012】図2は、コンピュータ10によるインクジ
ェット捺染におけ吐出面積階調計算の手順の概略を示
す。まず、基礎データとして、使用する複数のインクに
ついて、各インクの階調データを測色し、それらの分光
分布反射率の測定データを基礎データとして記憶手段に
登録する(S100)。ここで、各インクについて、所
定数の階調(たとえば8階調)の色見本を作成し、それ
らについて分光分布反射率を測定する。したがって、基
礎データ作成において、従来の変換テーブルのように大
量の色見本を用意する必要はない。たとえばインクとし
て7種(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、オレ
ンジ、ブルーおよびグレー)を考えると、7(種)×8
(階調)=56の色見本を作成し、それらの分光分布反射
率データを記憶することにより、簡単に基礎データを用
意できる。なお、必要ならば、複数インクから作成した
少数の掛け合わせ見本を作成し、それらの分光分布反射
率のデータも登録しておく。掛け合わせ見本のデータ
は、インクの相互干渉を補正するために使用できる。
【0013】次に、目標とする色(目標色)の分光分布
反射率を入力する(S102)。測色機24において、
たとえばCADで作成した配色プリント(カラーパッチ
部、図案等)を色見本として、色見本から測色すること
により、エリアとサイズを指定して、ユーザーは、目標
色を直接的に手軽に指定できる。取りこんだ色はディス
プレイ装置12の画面上に再現する。
【0014】次に、インクジェット捺染に使用可能な配
合の全てのパターンの組み合わせを作る(S104)。
【0015】次に、減法混色において用いられるクベル
カ・ムンクの吸光係数・散乱係数およびダンカンの1定
数理論を用いて、目標色を再現する配合(インクジェッ
トプリンタのインクの選択とその吐出量)を自動的に計
算し出力する。ここに用いる手法では、分光分布を一致
させる計算と、XYZ値など特定光源下での表色値を一
致させる計算とを組み合わせて用いる。まず、分光分布
を一致させる計算を行い(S106)、目標色との色差
を判定する(S108)。所定値以内でなければ(不合
格であれば)、次に、XYZ値など特定光源下での表色
値を一致させる計算を繰り返し行う(S110)。合格
であれば、その配合と吐出面積階調を採用し、表示する
(S112)。この吐出面積階調決定は、色模様におけ
る目標色ごとに繰り返される。
【0016】後で説明するように、クベルカ・ムンクの
吸光係数・散乱係数(K/S値)の式は、分光反射率を
吸光度係数に、また、吸光度係数を分光反射率に変換す
るものである。また、ダンカンの1定数理論は、複数の
色材の混合物の吸光度係数を個々の色材の吸光度係数の
和として表わすものである。したがって、分光分布反射
率の基礎データより、クベルカ・ムンクの吸光係数・散
乱係数およびダンカンの1定数理論を用いて、色材の混
合物の分光反射率を計算できる。したがって、分光分布
を一致させる計算を行うことにより、目標色の分光反射
率と一致する配合を決定できる。
【0017】この吐出面積階調計算のシステムでは、測
色機を接続しているので、CADで作成した図案と生地
上のインクジェットプリント用の色データに連動でき、
CADで出力した色を自動変換して、そのまま生地上の
インクジェットプリントの色に再現できる。ただし、プ
リンタにより色表現範囲による限界はある。
【0018】ユーザーオリジナルのデータベースも、原
色の階調(各インク8段階程度)のみから簡単に作成で
きる。素材感を配色見本にシミュレートすると、よりリ
アルなサンプル作成が可能となる。したがって、インク
ジェット捺染の課題である素材違いや前後処理による色
違いに関して、ユーザーは手軽にサンプルを作成し登録
できる。ユーザーは色計算用のデータベースを管理し、
切り替える。なお、素材違い、前後処理による色違いを
補正するには、よく似た基礎データを補正するなどの他
の種々の補正技法を用いてもよい。
【0019】図3と図4は、図2の吐出面積階調計算の
より詳細なフローを示す。まず、目標色の分光分布反射
率R(λ)を入力し、それからXYZ表色値X,Y,Zを
得る(S200)。目標色は、たとえば、CADで出力
した色見本において測色機24で指定される。このた
め、光源の相対分光分布S(λ)、XYZ表色系における
等色関数x(λ)、y(λ)、z(λ)及び分光分布反射率R
(λ)を用いる公知のXYZ表色系変換式(1)を用い
て、XYZ表色値X,Y,Zを計算する。ここに、波長
λは、380nmから780nmまでの可視光の範囲で
ある。
【数1】
【数2】
【数3】
【数4】
【0020】次に、配合する各インク(たとえば7種)
インクの面積階調(濃度)を0に初期化する(S20
2)。次に、配合されるインクを表わす変数nを初期値
0に設定する(S204)。
【0021】次に、変数nで表わされるインク単品の面
積階調データの分光分布反射率を測色機24から入力
し、吸光度係数(K/S値)に変換し、縦軸を吸光度係
数、横軸を面積階調にとったグラフを得る(S20
6)。図4は、その1例を示す。グラフは、具体的に
は、吸光度係数と面積階調のテーブルとして記憶され
る。
【0022】次に、現在の面積階調を、作成した吸光度
係数と面積階調のテーブルに当てはめ、吸光度係数を読
み取る(S208)。同様に、面積階調を現在より微小
量0.003増加させた数値を、テーブルに当てはめ
て、吸光度係数を読み取る(S210)。次に、読み取
った吸光度係数を分光分布反射率R(λ)に変換する(S
212)。ここではクベルカ・ムンクの吸光度変換式の
逆関数
【数5】 を用いて分光分布反射率R(λ)を得る。ここに、F(R
(λ))は、波長λでの吸光度係数の値(K/S値)であ
る。次に、求めた分光分布反射率R(λ)を基に式(1)
によりXYZ表色値x(λ)、y(λ)、z(λ)を得る(S
214)。
【0023】次に、変数nをチェックし、nが配合数よ
り小さい場合は(S216でYES)、nをインクリメ
ントし(S218)、ステップS16に戻り、次のイン
クについて上述の処理を繰り返す。変数nが配合数に等
しい場合は(S216でYES)、全インクについての
処理が終わっている。
【0024】次に、XYZ値など特定光源下での表色値
を一致させる計算による次の方程式より、インク面積階
調を得る(S220)。ここで、ステップS200で求
めた目標とする色のXYZ表色値X0、Y0、Z0と、S
214で求めた現在の面積階調のインクのXYZ表色値
t、Yt、Ztと、各インクが増加するごとの分光分布
反射率より算出されるXYZ値Xdi、Ydi、Zdiとを用
いる。
【数6】
【数7】
【数8】 ここに、Cdiは、各インクの現在の面積階調を0.00
3動かしたときの面積階調であり、CNiは、各インクの
現在の面積階調である。なお、インクの配合数が4以上
の場合は、光源を変えて、同様の方程式を追加する。
【0025】そして、この式で得られたインク面積階調
の解CNi(i=1〜n)を配合内の各インクの面積階調
として、ステップS16で作成したグラフに当てはめ、
吸光度係数を読み取り(S222)、求めた吸光度係数
をダンカンの1定数理論の式(4)に当てはめ、分光分
布を一致させる計算による解を得る(S224)。式
(4)は、ダンカンが、吸光係数Kと散乱係数Sに加成
則があるとの発見に基づき求めたものである。本来は吸
光係数Kと散乱係数Sとは別々に扱われるものである
が、式(4)は、素材の白布の散乱が他の色剤の吸収散
乱より充分大きいと近似して、複数の色剤による染色結
果を表わしている。
【数9】 ここに、K/Sm(λ)は、色材を混合した後の吸光度係
数の値であり、K/Sk(λ) (ここにk=1〜n)は、
色材k(ここにk=1〜n)の吸光度係数の値であり、
K/SW(λ)は、白布の吸光度係数の値である。また、
波長λは、380〜720nmの値である。次に、求め
た吸光度係数を式(2)に当てはめ、分光分布反射率に
する(S226)。そして、求めた分光分布反射率R
(λ)を基に式(1)によりXYZ表色値を得る(S3
8)。
【0026】次に、ステップS200で得た目標とする
色SのXYZ表色値とステップS226で得た比較する
色TのXYZ表色値を基に、2つの色の色差ΔEを求め
る(S230)。色差ΔEは、目標とする色Sと比較す
る色Tの3刺激値XYZをそれぞれLab表色系のLa
b値に変換し、得られたLab値の差から求める。La
b表色系への変換は、公知の変換式を用いる。
【数10】
【0027】もし、色差ΔEが1.0より小さくなけれ
ば(S232でNO)、NOが10回目以上でない場合
に(S234でNO)、ステップS18に戻り、上述の
処理を繰り返す。NOが10回目以上であれば(S23
4でYES)、その時点での最良解を採用し、ステップ
S236に進む。
【0028】一方、ΔEが1.0より小さければ(S2
32でYES)、そのΔEを一時保存して(S23
6)、ステップS238に進む。
【0029】ステップS238では、すべての組み合わ
せを計算したかを判断する。すべての組み合わせを計算
していなければ、ステップS202に戻り、上述の処理
を繰り返す。すべての組み合わせを計算すると、次に、
一時保存しておいた組み合わせの中から色差ΔEが最も
小さいものを選ぶ(S240)。これにより最適なイン
ク配合と吐出面積階調が求められる。
【0030】次に、具体的な例について説明する。イン
クとしては、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、
ブルー、オレンジおよびグレーのインクを選定する。図
5は、インクジェット捺染に用いた7種のインクの分光
分布反射率を示す。分光分布反射率は、D65光源を用
い、2視野10nm間隔で計測した。これらの7種のイ
ンクについて、8段階の面積階調で色見本を作成し、そ
れらの7×8=56の色見本の分光分布反射率を測定し
て、基礎データとして記憶しておく。
【0031】次に、面積階調の方法で吐出した色見本
を、目標の色として測色し、本実施形態のクベルカ・ム
ンクの吸光係数・散乱係数およびダンカンの1定数理論
を用いた計算(図3〜図4)で算出した面積階調で出力
した。表1は、67種のインクの吐出面積階調(0〜2
55の面積階調で表わす)と、それにより得られた色と
目標色の面積階調との差を示す。差として、色差ΔEの
ほか、色差の要素である明度L、色度a、色度b、彩度
C、色相Hの差についても示す。表1より分かるよう
に、色相の差を表わすΔHが小さい結果を得られた。こ
れは、表色要素である明度・彩度・色相のうち特に色相
が合うことを意味している。以上の理由により、少ない
基礎データを用いた配色シミュレーションにおいて有効
な結果が出ていることが数値により証明された。
【0032】
【表1】
【0033】なお、上述の例では、複数の面積階調の色
見本についての基礎データとして、分光反射率データを
用いて配合シミュレーションを行ったが、XYZ値など
特定光源下での表色値を用いることもある。その場合、
複数の面積階調の色見本についての特定光源下での表色
値を基礎データとして記憶しておく。次に、目標色の特
定光源下での表色値を入力し、基礎データを基に表色値
を目標色の表色値に合わせる。これにより、インクの組
合わせと吐出面積階調の決定が自動的に行える。
【0034】なお、上述の実施の形態では、織物の捺染
についての配色シミュレーションについて説明したが、
本発明は、インテリアファブリック、壁紙、床材などの
配色シミュレーションについても適用できた。ここで、
各種織物、壁紙エンボス、フローリングの木目などの素
材感を配色見本にシミュレートし、測色機で読みこむこ
とにより、素材感もシミュレートでき、よりリアルなサ
ンプルが作成できた。
【0035】
【発明の効果】100色程度の少ない基礎データ(素
材、処理、機種ごとにはその一部で可能)を用いて、イ
ンクジェットプリントのためのインク選択と吐出面積階
調決定が可能となる。このような少ない基礎データで、
従来の変換テーブルを用いた方法と同じ程度の精度が得
られる。基礎データを容易に登録できるので、インクジ
ェットを用いた配色シミュレーションの課題である素材
違いや前後処理による色違いに関して、手軽に色計算用
のデータベースを管理し切り替えられる。したがって、
デザイン企画の効率化、高度化を支援できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 配色シミュレーションシステムのブロック図
【図2】 クベルカ・ムンクの吸光係数・散乱係数およ
びダンカンの1定数理論を用いた処理の概略のフローチ
ャート
【図3】 クベルカ・ムンクの吸光係数・散乱係数およ
びダンカンの1定数理論を用いた処理の一部のフローチ
ャート
【図4】 クベルカ・ムンクの吸光係数・散乱係数およ
びダンカンの1定数理論を用いた処理の一部のフローチ
ャート
【図5】 インクジェット捺染に用いる7色のインクの
反射率のグラフ
【符号の説明】
10 コンピュータ、 12 ディスプレイ装置、
14 キーボード、16 マウス、 18 ハード
ディスク装置、 20 CD−ROM装置、 22
カラースキャナ、 24 簡易測色機、 26
カラーインクジェットプリンタ、 28 分光測色
機。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B41J 2/205 B41J 3/04 101Z G01J 3/52 103X Fターム(参考) 2C056 EA11 EB26 EB42 EB59 EC21 EC28 EC76 EE03 EE09 EE18 FB03 HA58 2C057 AF39 AF91 CA01 CA04 2C262 AA02 AA12 AA24 AB11 BA09 BA14 BB03 BB14 FA13 FA14 FA18 2G020 AA08 DA12 DA14 DA34 DA43 DA44

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配合する各インクの、複数の面積階調の
    色見本の分光反射率を基礎データとして記憶し、 目標色の分光反射率を入力し、 前記の基礎データを基に、クベルカ・ムンクの吸光係数
    ・散乱係数およびダンカンの1定数理論を用いて、前記
    の配合するインクからの、目標色の分光反射率を再現す
    るインクの選択と、選択されたインクの吐出面積階調と
    を決定する配色シミュレーション方法。
  2. 【請求項2】 前記のインクは、シアン、マゼンタ、イ
    エロー、ブラックの他に特色のインクを含むことを特徴
    とする請求項1に記載された配色シミュレーション方
    法。
  3. 【請求項3】 分光反射率を測定する測定装置と、 測定装置により測定された前記の各インクの複数の面積
    階調の色見本の分光反射率を基礎データとして記憶する
    記憶手段と、 記憶手段の前記の基礎データを基に、クベルカ・ムンク
    の吸光係数・散乱係数およびダンカンの1定数理論を用
    いて、前記の配合するインクから、測定装置により測定
    された目標色の分光反射率を再現するインクを選択し、
    選択されたインクの吐出面積階調を決定する計算手段と
    からなる配色シミュレーション装置。
  4. 【請求項4】 配合する各インクの複数の面積階調の色
    見本の分光反射率を基礎データとして記憶手段に記憶す
    るステップと、 目標色の分光反射率を入力するステップと、 前記の基礎データを基に、クベルカ・ムンクの吸光係数
    ・散乱係数およびダンカンの1定数理論を用いて、前記
    の配合するインクから、目標色の分光反射率を再現する
    インクを選択し、選択されたインクの吐出面積階調を決
    定するステップとをコンピュータに実行させるプログラ
    ムを記録するコンピュータ読取可能な記録媒体。
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