JP2010509886A - 被印刷物上で混合される着色剤の色の推定 - Google Patents

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Abstract

被印刷物上の色の印刷後の外観を正確に推定するシステム及び方法が提供される。さらに、被印刷物上で混合された幾つかの色の混合後の外観を正確に推定するシステム及び方法が提供される。

Description

本発明は、Nカラー印刷システムの出力の測色値の推定に関する。
A.個々のスポットカラー(ソリッド及び淡い色(Solids and Tints)
当該技術分野で知られている、PrinergyTM/Evo、VerisTM、及びInSiteTMのようなワークフロー及び校正システムは、スポットカラー、すなわちノーマルなシアン、マゼンダ、イエロー及びブラック(CMYK)のプロセスカラーを超える余分の印刷インクをサポートする手段を典型的に提供する。(Prinergy及びVerisは、ニューヨーク州ロチェスターにあるイーストマン・コダック社の登録商標である。)PantoneTMライブラリのような色の名前とそれらの立体のL*a*b*測定の標準のリストは、スポットカラーを識別するやり方として提供されている。(Pantoneは、Pantone社、590 Commerce Boulevard, Carlstadt, New Jersey 07072-3098に位置するDelawareの企業の登録商標である。)標準のリストに含まれない色は、CIELAB又は係る色のスペクトル測定を提供可能なユーザにより識別することができる。RainbowTMDesktop Proofing Systemのような従来の歴史的な校正システムは、ソリッドなスポットカラーだけでなく、淡い色(すなわち100%以下の濃度)のスポットカラーのCIELAB測定を加える能力をユーザに提供する。(Rainbowは、Kodak Polychrome Graphics、401 Merritt#7 Norwald, Connecticut 06851に位置するDelawareのLLCの登録商標である)これらの従来の校正システムは、係る淡い色のスポットカラーの印刷された外観をシミュレートするため、シンプルなスプラインの補間を実行する。
スポットカラー処理は、スポットカラーを含むベクトルオブジェクトと同様に、赤−緑−青(RGB)又はCMYK画像を含む当該技術分野で知られるEPS又はPDFファイルをラスタ画像処理することで典型的に実行される。目的がCMYKインクのみによるプレス機である場合、ベクトルオブジェクトは、CMYK近似に変換され、スポットカラーの名前を持つファイルにしばしば埋め込まれる。目的のプレスが要求されるスポットカラーのインクを実際にサポートする場合、ファイルは、それぞれの目的のスポットカラーの個別のビットマッププレーンと同様に、C,M,Y及びKの個別のビットマッププレーンにRIPされる。
しかし、これらの従来のワークフロー及び校正システムは、スポットカラーが使用されるときに制限を有する。1つの問題は、良好なカラーマネージメントのインフラストラクチャがCMYKを扱うために存在するが、同じことがスポットカラーについても当てはまらないことである。たとえば、標準のSWOPのために用意されたファイルが新聞印刷用紙上の印刷のために変換を必要とする場合、CMYK画像は、特定のソース及びデスティネーションプロファイルを使用して変換することができる。しかし、スポットカラーを適切に変換することが困難である。これは、係る変換は、ソース及びデスティネーションの両者について、それぞれのスポットカラーの固有のプロファイルの等価なものを必要とするからである。
別の問題は、従来のワークフロー及び校正システムでは、印刷後にスポットカラーの外観を正確に校正及び推定することは、要求されるインフラストラクチャ及び測定の両者の観点で困難となっている。特に、推定に関わる計算の数及び計算のために必要とされるルックアップテーブル(LUT)のサイズは、混合に加えられるそれぞれの付加的な色と共に指数関数的に増加する。たとえば、C,M,Y,Kの4色が印刷される場合、計算の数及びLUTのサイズは、4の指数に上昇される数から導出され、C,M,Y,Kに1のスポットカラーを加えた5色が印刷された場合、計算の数及びLUTのサイズは、5の指数に上昇される数から導出される。この問題点は、ドットゲイン、被印刷物の色等において異なる多数の異なる印刷条件での使用のためにスポットカラー値からなる1つのデータベースを使用するときに悪化される。
更に別の問題は、あるプレス機での実際の印刷ジョブと比較して、鮮鋭な良好に定義されたドットを印刷することができない点であり、非常にソフトなエッジのドットが得られることがあり、これは、実際に不鮮明なドットを示す場合があり、それらのインク膜の厚さを低減する場合があり、ドットに隣接する画像形成されない領域をも着色する場合がある。(したがって、「不鮮明“smearing”」及び「着色“staining”」効果は、本明細書において交換可能に示される。)拡大鏡の下で係る印刷ジョブを見ることで、ドットの濃度がソリッドなドットよりも幾分低いことが検出されることがある。
図5及び図6に例示されるように、中間調のスクリーンの「ホール」(すなわち着色剤のドット間で被印刷物が目に見える領域)がドットを印刷するために使用されるインクにより着色されることも検出される。したがって、インクの着色により、ドットの最大濃度Dmaxが低減され、隣接する被印刷物のホール最小濃度Dminが増加される。これらは、共にドット又はインクの不鮮明さの現象によるものである。視覚的に、この現象は、中間調の校正に比較してプレス機からの印刷ジョブで色相において潜在的にシフトされるのと同様に、潜在的に「クリア」(すなわち所与のC*について高いL*)なスポットカラーの淡い色となる。
したがって、当該技術分野において、スポットカラーの使用に関する改善されたカラーマネージメント及び校正技術が必要とされる。
B.色の混合
長年にわたり、塗料、染料等を混合するのと同様に、中間調のドットを印刷及び混合する結果を推定するアルゴリズム及びアプリケーションが存在する。一般に、これらの計算は、スペクトルに基づいており、結果的に得られる色を形成するために着色剤と被印刷物をどのように互いに加えるかを推定するため、着色剤と被印刷物の両者に関して(3刺激データ(tristimulous data)とは対照的に)フルスペクトル情報が必要とされることを意味する。
これらの方法は、インクのセットが固定されるNカラー印刷システムの特性を形成するために使用されている。CMYK又はN=4システムについて、非常に正確な特性及び対応するICCプロファイルは、1617パッチを有するIT8.7/4:2005のような標準的な4色チャートを使用して、Kodak Profile Wizard and Gretag ProfileMakerのような多くの製品により生成される。7色のインクシステムのような大きなNの値について、カスタムチャートを使用して7色のICCプロファイルを形成するための製品を入手可能である。係る特性による課題は、7つの色空間のサンプリングが高い次元で極端に僅かであり、ICCプロファイルの多次元のグリッドのサンプリングもまた非常に僅かであることである(典型的に、17ではなく次元当たり3又は4のグリッドサンプリング)。この特徴データ及び対応するプロファイルの両者の僅かなサンプリングは、校正及び色変換の両者における不正確さにつながる可能性がある。
色のセットが固定されていないNカラー印刷システムについて、スポットカラーのユーザが直面する既存の課題は、遥かに多く複雑にされる。スポットカラーのデータベースにおいて数百又は数千のスポットカラーが存在する場合がある。CMYKチャートから構築されるICCプロファイルに匹敵する品質を達成するため、天文学的な数の色の組み合わせ及び測定が行われる必要がある。
Nカラー印刷システムをモデル化する1つの従来のスキームは、“Modeling the Color of Multi-Color Halftones”, TAGA Proceedings, p.44-62, Technical Association of the Graphic Arts, 1990の研究により1990年にVigiannoにより導入される。この研究は、スペクトルノイゲバウア(spectral Neugebauer)を結合する、新たなスペクトルノイゲバウアの式を定義する。
Figure 2010509886
ここでドットゲインの補正は以下に示される。
Figure 2010509886
ここでYule-Nielson補正は以下に示される。
Figure 2010509886
Rの修正された表現は、式1において全てのRを通した合計で置き換えられる。これらの式は、結果的に得られる異なる色の混合又は刷り重ねの中間調の外観を推定する1つの方法を提供する。
変化する厚さからなる混合されたソリッドなインクの結果として得られる外観を推定することは、“Modeling Ink-Jet Printing: Does Kubelka-Munk Theory Apply ?”, L. Yang Proc. IS&T NIP18 Conf. 482-485, Sep.29-Oct. 4, 2002, San Diego, California, USAにおけるKubelka-Munkにより対処されている。Kubelka-Munkの式は、被印刷物の多数の着色剤の反射率を定義し、この場合、着色剤は、波長λの関数として吸収係数(k)及び散乱係数(s)の両者を有する。
Figure 2010509886
この場合、
Figure 2010509886
である。
上述された従来の計算は、フルスペクトルデータが混合されている色のそれぞれについて既知であって、k(λ)及びs(λ)を特徴付ける情報を有する場合に有効である。しかし、(本質的にL*a*b*中心である)ICCワークフローにおいて特にフルスペクトルデータを有さないことがある。しばしば、測定されたCIELABデータのような混合されている色の1つの被印刷物のストックに印刷される測定されたカラーデータの一般的なセットのみを有する。したがって、当該技術分野において、係る様々な被印刷物のストックで混合される色のそれぞれの外観を物理的に測定する必要なしに、様々な被印刷物のストックの個々のスポットカラーの結果的に得られる外観又は色を推定する正確な方法が必要とされる。同様に、先の一般的なデータのみが利用可能なときでさえ、スポットカラーのソリッドな刷り重ねの合理的な推定値を推定することが必要とされる。
さらに、それぞれ個々の着色剤についてスペクトルデータを有する場合でさえ、典型的に、k(λ)及びs(λ)の定義を有さない。従来の方法は、ホワイトと同様に(少なくとも)ブラックのバックグランドに対してそれぞれの着色剤を印刷することを典型的に含んでおり、これらλの関数を推測するため、それぞれのスペクトルを測定する。確かに、係るデータが利用可能である場合、先の表現を推測することは、比較的容易である。しかし、係る測定を取得することは実用的ではない。
スポットカラーをプロファイルする既存の方法が品質において制限され、また、実現するのが不当に複雑であるかに関する理由は、使用されている印刷プロセスを記述する良好な基本モデルがなかったためである。真に有効なモデルを構築することができた場合、典型的に、それぞれが特徴付けされているシステムへの関連される物理的な相関を有する非常に少数のパラメータを使用して、あるプロセスの振舞いを推定することができる。所定の特性がある波長の関数で特徴付けされる必要がある場合(たとえばk(λ)及びs(λ)について結合された作用、又は屈折率n(λ)に依存する着色剤のレイヤ間の内部反射のような他の波長の作用)、正確な物理モデルを使用して実際のデータへの最小二乗フィットを介してこの情報を確認することができる。
係るモデルは価値がある。それは、静的なNカラーのプロファイル(固定された着色剤のプロファイル)が最大の精度による測定を使用することなしに効果的に形成されるためである。提案されるモデルにより刷り重ねのみが不完全に推定される場合でさえ、高い正確さの度合いを達成するため、チャネル間の相関ファクタを使用して経験的に容易に補正することができる。これは、ノイゲバウアプライマリ(すなわち様々な可能性のあるソリッドな着色剤の組み合わせ)が良好に定義され、テストチャートの形式で測定のために利用可能であることによる。
したがって、使用されている印刷プロセスを記述する良好な基本モデル及び実現が必要される。
上述された問題が対処され、本発明の様々な実施の形態に従って、(a)被印刷物(substrate)に付着されたときに着色剤(colorants)の結果として得られる色の値、及び(b)被印刷物で混合されたときに複数の着色剤の結果として得られる色の値、を推定するシステム及び方法により、技術的な解決策が達成される。(用語「混合“mix”、“mixed”又は“mixing”」は、被印刷物上での色の混合、被印刷物上の色のオーバラップを含むことが意図される)
本発明の実施の形態は、コンピュータを利用したシステム、コンピュータにより実現される方法を含み、これらシステム及び方法は、印刷システムの物理的過程に基づいた数学的モデルにより特徴付けされるとき、それぞれのチャネルの鍵となる特性を定量化するチャネルに独立した情報を使用するものである。
このモデルは、個々の着色剤が印刷されるとき、個々の着色剤の振る舞いを特徴付けることができるだけでなく、混合されるとき、着色剤とそれらの互いの影響との間の相互作用を特徴付けることができ、印刷される着色剤のセットについてデバイスコードの値の組み合わせ(たとえばCMYK又はCMYK+スポット値)について最終的に測定される結果を正確に推定する。完全に測定されたデータセットが特定のNカラーのセットについて利用可能である場合、そのデータセットに特有のチャネル間又は着色剤間の補正は、特にN>=5である特定のNカラーのセットのケースである、幾分僅かにデータセットがサンプリングされる場合でさえ、最適な精度を達成するために先のシステム及び方法で適用することができる。
本発明の実施の形態に係る、(他の着色剤との混合なしに)被印刷物に付着される、スポットの着色剤(spot colorants)であるか又はスポットの着色剤ではない場合である単一の着色剤の場合、被印刷物上に付着されるとき、着色剤の結果として得られる色の値を推定するコンピュータを利用したシステム及びコンピュータにより実現される方法が提供される。本発明の実施の形態によれば、結果として得られる色の値の推定は、着色剤と被印刷物に関連する色情報と同様に、着色剤に関連される不鮮明の情報に少なくとも基づく。不鮮明の情報は、本発明の実施の形態によれば、着色剤の印刷されたドットの広がりの量のような、着色剤に関連される不鮮明の特性を記述する。色情報は、着色剤の色の値及び被印刷物の色の値を記述する。色の値は、CIELABの色値のようなデバイスに依存する色の値又はデバイスに独立な色の値である。この点に関して、推定される結果として得られる色の値は、デバイスに依存する又はデバイスに独立な形式である場合がある。
本発明の実施の形態によれば、付加的に被印刷物上に付着される着色剤の結果として得られる色の値の推定は、着色剤に関連されるドットサイズの増加情報に少なくとも基づいている。本発明の実施の形態によれば、ドットサイズの増加情報は、着色剤の印刷されたドットの成長の量を記述する。
本発明の実施の形態によれば、被印刷物上に付着されたとき、着色剤の淡い色合いが付加的に考慮される場合がある。着色剤の淡い色合いは、被印刷物上の着色剤の印刷されたカバレッジの量を示し、この場合、たとえば、フルの淡い色合いは、100%のカバレッジ(すなわち被印刷物の領域上のソリッドなやり方での着色剤の印刷)を示し、淡い色合いなしは、0%のカバレッジ(すなわち、被印刷物の領域上の着色剤の印刷なし)、及びハーフの淡い色合いは、50%のカバレッジ(すなわち、50%のチェックボードのパターンのような、係る領域の50%をカバーするやり方で、被印刷物の領域上の着色剤の印刷)を示す。この場合、被印刷物上に付着される着色剤の結果的に得られる色の値の推定は、着色剤の淡い色合いの量を記述する色合い情報に少なくとも基づいている。本発明の実施の形態によれば、推定の一部として考慮されるものから着色剤の淡い色合いにおける変化を記述する色合い(又は濃度)調整情報が利用され、係る色合い調整情報に少なくとも基づいて推定が変更される。
(混合することなしに)被印刷物上に付着される単一の着色剤に関する本発明の実施の形態によれば、被印刷物に付着される着色剤の結果的に得られる色の値の推定は、先のファクタの全てに基づく。本発明の他の実施の形態によれば、推定において、これらのファクタのサブセットの考慮が利用される。
本発明の1つの実施の形態によれば、被印刷物に付着されるとき、着色剤の結果として得られる色の値の推定の一部として、可視スペクトルの赤、緑及び青の領域に関する3次元におけるBier’sの法則の非連続のバージョンが使用される。
さらに、被印刷物に付着される単一の着色剤に関して、本発明の実施の形態によれば、スポットの着色剤の付着の色測定を表す測定情報が使用され、測定情報に少なくとも基づいて、再現されるべき着色剤の色の値、不鮮明の情報又はその両者が更新される。
混合又は着色剤を混合する場合、本発明の実施の形態によれば、トラップ及び任意に不透明性を考慮した物理モデルを利用した1以上のコンピュータにより、正確な推定が得られる。本発明の実施の形態によれば、このモデルは、Kubelka-Munkモデルに少なくとも基づいている場合がある。さらに、物理モデルは、本発明の実施の形態によれば、Kubelka-Munkモデルのような主として連続階調システムの画像形成特性と、Neugebauerモデルのような主要な中間調システムの特性とを組み合わせる。本発明の実施の形態によれば、このモデルは、インクジェット及びグラビアシステムのような近似的に50%〜70%の連続階調及び近似的に30%〜50%の中間調であるシステム、並びに、オフセット印刷システムのような10%〜20%の連続階調及び80%〜90%の中間調であるシステムを記述する。
この点に関して、本発明の実施の形態によれば、コンピュータを利用したシステム及びコンピュータにより実現される方法は、被印刷物で混合されたとき、複数の着色剤の結果として得られる色の値を推定する。本発明の実施の形態によれば、結果として得られる色の値の推定は、トラップ情報、色情報及びレイダウンシーケンス情報に少なくとも基づく。トラップ情報は、本発明の実施の形態によれば、複数の着色剤のそれぞれに関連される、接着性のようなトラップ特性を記述する。本発明の実施の形態によれば、結果として得られる色の値の推定は、複数の着色剤により示される接着性の最小量を記述するトラップパラメータを計算して利用することを含む。色情報は、本発明の実施の形態によれば、複数の着色剤のそれぞれの色値と被印刷物の色の値を少なくとも記述する。色の値は、デバイスに依存する色の値又はデバイスに独立な色の値である場合がある。この点に関して、推定される結果として得られる色の値は、デバイスに依存した形式か、デバイスに独立な形式である場合がある。レイダウンシーケンス(laydown sequence)情報は、本発明の実施の形態によれば、複数の着色剤の混合の順序(mixing sequence)を記述する。複数の着色剤は、本発明の実施の形態によれば、シアン、マゼンダ、イエロー、及びブラックの着色剤を含み、1以上のスポットの着色剤を含む場合もある。
また、着色剤を混合する場合、本発明の実施の形態によれば、付加的に結果として得られる色の値の推定は、複数の着色剤のそれぞれと関連される不透明性の特性を記述する不透明の情報に少なくとも基づく。本発明の実施の形態によれば、不透明性の情報は、複数の着色剤のそれぞれを通過する光の量を記述する。
さらに、着色剤を混合する場合、本発明の実施の形態によれば、被印刷物上に付着されたとき、着色剤の淡い色合いが更に考慮される場合がある。この点に関して、結果として得られる色の値の推定は、少なくとも1つの着色剤の色合いの量を表す色合い情報に少なくとも基づいている。本発明の実施の形態によれば、推定の一部として考慮されるものから少なくとも1つの着色剤の淡い色合いにおける変化を表す色合い(又は濃度)調整情報は、係る色合い調整情報に基づいて推定を変更するために利用される。
被印刷物上での着色剤の混合に関する本発明の実施の形態によれば、被印刷物上に付着された着色剤が被印刷物で混合されるとき、複数の着色剤の結果として得られる色の値の推定は、先のファクタの全てに基づいている。本発明の他の実施の形態によれば、推定において、これらのファクタのサブセットの考慮が利用される。
本発明の実施の形態によれば、Kubelka-Munkモデルは、被印刷物で混合されるとき、着色剤の結果として得られる色の値の推定の一部として使用される。
さらに、被印刷物上での着色剤の混合に関して、本発明の実施の形態によれば、複数の着色剤の混合の色測定を表す測定情報は、測定情報に少なくとも基づいて、(a)複数の着色剤の1以上について色の値、(b)トラップ情報、(c)不透明度の情報、又は(a),(b),(c)の組み合わせ、を更新するために使用される。
上述された実施の形態に加えて、更なる実施の形態は、図面を参照して、以下の詳細な説明を読むことで明らかになるであろう。
本発明は、添付図面と共に考慮される以下に提供される例示的な実施の形態の詳細な説明から容易に理解されるであろう。添付図面は、本発明の概念を例示することを目的としており、スケーリングされない場合があることを理解されたい。
本発明の実施の形態に係る、本明細書で記載されるプロセスを実行するコンピュータを利用したシステムを例示する図である。 本発明の実施の形態に係る、被印刷物に付着されたとき、着色剤の結果として得られる色の値を推定する方法を実行するコンピュータを利用したシステムを例示する図である。 本発明の実施の形態に係る、被印刷物上でソリッドに印刷及び混合されたとき、複数の着色剤の結果として得られる色の値を推定する方法を実行するコンピュータを利用したシステムを例示する図である。 本発明の実施の形態に係る、着色剤がソリッドなやり方で印刷されたか又は淡い色合いのやり方で印刷されたかに関わらず、被印刷物上で混合された複数の着色剤の結果として得られる色の値を推定する方法を実行するシステムを例示する図である。 不鮮明又は着色の影響を受けない印刷されたドットを例示する図である。 不鮮明又は着色の影響を受ける印刷されたドットを例示する図である。
本発明は、Nカラー印刷システムの結果として得られる測色の値の推定に関する。係るシステムは、シアン、マゼンダ、イエロー及びブラック(CMYK)に加えて、スポットカラーとして一般に知られている(N−4)の特殊インクといった4つのプロセスカラーからなる。本発明の実施の形態によれば、推定は、Nの着色剤と、Nの着色剤が印刷される被印刷物のオリジナルカラー測定値のような色情報に基づく。結果として得られる測色の値の推定は、被印刷物の測定データにおける変化、及び共に個々に印刷され、刷り重ねされるソリッドな着色剤の相対的な濃度における変化の関数として行われる。また、推定は、淡い色合いの値としても知られる、ソリッドな入力デバイス値及びソリッドではない入力デバイス値の両者の関数として行われる場合がある。本発明の実施の形態によれば、これらの推定は、トラップ効率の推定される関数のようなトラップ情報、不透明度について推定される関数のような不透明度の情報、ドットの成長について推定される関数のようなドット成長情報、ドットの不鮮明度について推定される関数のような不鮮明度の情報、及び、混合(たとえば刷り重ね)の場合における色、レイダウンシーケンス、のうちの少なくとも1つに基づく場合がある。
スポットカラーの選択を頻繁に変更するNの着色剤のシステムの場合、他の着色剤又は特定のNの着色剤のセットに依存しない個々の着色剤の情報に基づいて、正確な推定が行われる場合がある。固定されたNの着色剤のセットの場合、それぞれの着色剤間の相互作用を考慮して補正を加えることで、更に大きな精度が達成される。先の推定の精度は、本発明の実施の形態によれば、トラップ及び不透明度の両者を考慮してKubelka-Munkの方程式を変更すること、及び、ハイブリッド画像形成モデルを形成するため、Neugebauerに基づく方程式とKubelka-Munkの方程式を組み合わせることで達成される。このハイブリッド画像形成モデルは、画像形成システムの中間調及び連続階調の特性の大部分を考慮し、中間調校正システム及び高品質オフセット印刷プレス機のようなほぼ完全な中間調画像形成システムと同様に、インクジェット及びグラビアシステムとの使用のために変更することができる。
本発明の利点は、多次元グリッドに頼るのではなく、Nカラー印刷システムの正確な数学モデルを利用することによる高速な浮動小数点計算を実行することで、正確なプロファイリングと同様に、高精度の特性の両者を達成可能なことである。数学モデルは、印刷システムの実際の物理に基づいているので、最少の数のパラメータ及び特徴情報が使用され、N色の入力色の値の所与のセットについてL*a*b*又はスペクトルの推定が実行される。これにより、最小の数の測定に基づいた正確な物理モデルの構築を可能にし、このことは、既存の僅かにサンプリングされたカラーチャートのデータが印刷システムの正確な予測モデルを構築するために適切であることを意味する。
本発明の別の利点は、結果的に得られる混合された色の外観を推定するとき、トラップを考慮することである。トラップは、典型的に、0%〜100%の間のパーセンテージ又はフラクションとして特徴付けされる。トラップ(trap)は、ある着色剤が、先に印刷されている下の着色剤に(被印刷物上の印刷に対して)どの位多くかぶるかを示す。したがって、着色剤B上で印刷する着色剤Aの66%のトラップは、着色剤Aのオリジナルの濃度の厚さが被印刷物上で1.5の印刷である場合、B上で印刷するときに濃度が1.0に低減されることを意味する。したがって、ある着色剤をブラックのインク又はブラックの被印刷物に印刷する場合でさえ、インクの厚さが、ある被印刷物上の印刷のそれと同じである保証がない。
本明細書で記載される、本発明の様々な実施の形態は、たとえば図1に示されるコンピュータシステム101により実行される本発明のデータ処理システム技術を含む。コンピュータシステム101は、通信可能に接続される1以上のコンピュータを含む場合がある。以下に記載されるデータ処理技術を実行するために必要とされるデータは、コンピュータシステム101に通信可能に接続される入力源102からコンピュータに供給される場合がある。当業者であれば、本発明が特定の入力源102に限定されるものではなく、係る入力源は、キーボード、マウス等のような1以上のユーザインタフェース、他のコンピュータ、又は、データを記憶するコンピュータアクセス可能なメモリを含む場合がある。
本明細書で記載されるデータ処理技術を実行するのを容易にするため、コンピュータシステム101は、該システムに通信可能に接続されるデータストレージシステム104を有する。データストレージシステム104は、1以上のコンピュータアクセス可能なメモリを含む場合がある。以下に記載されるデータ処理技術を実行する結果として、コンピュータシステム101により生成される出力は、コンピュータシステム101に通信可能に接続される出力源103に送信される場合がある。当業者であれば、本発明は特定の出力源103に限定されないことを理解するが、係る出力源103は、1以上の表示装置、他のコンピュータ、又は、データを記憶するコンピュータアクセス可能なメモリを含む場合がある。
データストレージシステム104は、複数のコンピュータ及び/又は装置を介して通信可能に接続される多数のコンピュータアクセス可能なメモリを含む分散データストレージシステムである場合がある。他方で、データストレージシステム104は、分散データストレージシステムである必要はなく、結果的に、単一のコンピュータ又は装置内に位置される1以上のコンピュータアクセス可能なメモリを含む。
フレーズ「コンピュータアクセス可能なメモリ」は、揮発性又は不揮発性、電子的、磁気的、光学的、或いは、限定されるものではないがフロプティカルディスク、ハードディスク、コンパクトディスク、DVD、フラッシュメモリ、ROM、及びRAMを含むその他に関わらず、コンピュータによりアクセス可能なデータストレージメモリを含むことが意図される。
フレーズ「コンピュータによりアクセス可能なメモリシステム」は、通信可能に接続される1以上のコンピュータによりアクセス可能なメモリを含むことが意図される。
用語「コンピュータ」は、電気的及び/又は磁気的及び/又は光学的及び/又は生体学的なコンポーネント、及び/又はその他で実現されるかに関わらず、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、メインフレームコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント、ブラックベリー、及び/又は、データの処理、及びデータの管理、及び/又はデータの操作用の他の装置、のようなデータ処理装置を含むことが意図される。
フレーズ「通信可能に接続される」は、装置間で、及び/又はコンピュータ間で、及び/又はデータが通信されるプログラム間で、有線、無線、又はその両者であるかに関わらず、任意のタイプの接続を含むことが意図される。さらに、フレーズ「通信可能に接続される」は、単一のコンピュータ内の装置及び/又はプログラム間の接続、異なるコンピュータで位置される装置及び/又はプログラム間の接続、及び、コンピュータに全く位置されない装置間の接続を含むことが意図される。この点に関して、データストレージシステム104は、コンピュータシステム101から個別に示されているが、当業者であれば、データストレージシステム104はコンピュータシステム101内に完全に又は部分的に記憶される場合があることを理解されるであろう。
以下、本発明の様々な実施の形態に係る、データ処理技術が記載される。
1.被印刷物に付着されたときに着色剤の結果として得られる色の値の推定:
本発明の幾つかの実施の形態は、ある被印刷物に印刷されるとき、スポットカラーであるか否かであるかに関わらず、ある着色剤の色の値を正確に推定することを含む。特に、本発明のこれらの実施の形態は、少なくとも、色情報、不鮮明の情報、及び、任意に、ドットサイズ増加情報及び/又は淡い色合いの情報に基づいて、結果として得られる色の値を推定することを含む。色情報は、着色剤の色の値と被印刷物の色の値を記述する。色の値は、CIELABの色の値のようなデバイスに依存する色の値又は装置に独立な色の値である場合がある。この点に関して、推定される結果として得られる色の値は、デバイスに依存する形式であるか、又はデバイスに独立な形式である場合がある。不鮮明の情報は、本発明の実施の形態によれば、着色剤の印刷されたドットの広がりの量のような、着色剤に関連する不鮮明の特性を表す。ドットサイズの増加情報は、本発明の実施の形態によれば、着色剤に関連され、着色剤の印刷されたドットの成長の量を表す。淡い色合いの情報は、本発明の実施の形態によれば、着色剤の淡い色の量を表す。任意に、被印刷物の値は、シミュレート又はプロファイルされる特定の印刷条件の被印刷物に整合するように変更され、着色剤の相対的な濃度が調節される。
本発明の実施の形態によれば、結果として得られる色値の推定は、Kubelka-Munk方程式(先の式4)の簡略化されたバージョンを利用することを含み、ここで散乱は、ゼロに近づくことが想定される。この想定は、一次近似について、着色剤が光を吸収するのみであることを含み、完全に透明であることを意味する(すなわち、不透明ではない)。この想定は、散乱に対する吸収の割合k(λ)/s(λ)が殆ど無限であることを含み、(Bier’sの法則としても知られる)以下の表現が得られる。
Figure 2010509886
上記式6は、λの無限の可能性のある値のセットに基づく連続関数である。言い換えれば、関数R(λ)の計算は、フルスペクトル情報を必要とする。グラフィックアートで使用されるICCに基づく標準は、赤、緑、青(又はCIEコーンレスポンスの用語におけるα,β,γ)に本質的に基づいたCIEシステムに基づくので、λの単一の連続関数R(λ)は、可視スペクトルの赤、緑及び青に反射を推定する3次元の関数で任意に置き換えられる。
Figure 2010509886
ここでj=0,1,2は、スペクトルの赤、緑及び青を示す。この3D反射ベクトルは、
〔外1〕
Figure 2010509886
として示され、フルスペクトルの情報なしに計算される。しかし、RGBの反射に対して参照が行われる本明細書で記載される全ての計算は、モデル化される着色剤について測定される情報のフルスペクトルを利用するのを好む場合、同様に適用可能である。特に、先のjの3つの値は、可視スペクトルの3つの広いサンプリングを表現するものとして考えられる。代替的に、先にベクトル(式7)は、32以上の複数のスペクトルの狭いサンプリングを表す。中間の粒状度のサンプリングは、速度と精度とをトレードオフにするために使用される。結果として得られるサンプリングは、CIEオブザーバ機能を使用してXYZに直接に変換される。スペクトルの3つの広いサンプルを使用する利点は、全体のスペクトルについて32の計算ではなくスペクトルのRGBの部分について3つの計算を実行する速度、及び、3つのチャネルの計算のICCプロファイルで使用される3つの刺激値のアプローチに対する直接の相関である。しかし、本発明は、3つのベクトルのアプローチ、32以上のベクトルのアプローチ、又は任意の特定のNベクトルのアプローチに限定されるものではない。
上記RGBの反射値は、マトリクス変換を介して、被印刷物の測定されたXYZの値、着色剤+被印刷物の測定されたXYZの値から直接に計算することができる。なお、カラーデータを評価するため、本発明の結果を実際の測定された結果と比較するため、CIELABのような一般に使用される一様なデバイスに独立なカラーメトリクスが使用されることが好ましい。CIELAB(L*a*b*)の測定された値は、XYZ→L*a*b*及びL*a*b*→XYZについて公知の方程式を使用してCIEXYZに変換され、CIEXYZから変換される。測定CIELABデータがXYZに既に変換されているとすると、RGBへの変換及びRGBからの変換は、当該技術分野で公知であるマトリクスを介して実行される場合がある。
Figure 2010509886
Figure 2010509886
Figure 2010509886
特定のスポットの着色剤についてRGB値(R0j)のセットが与えられ、特定のスポットの着色剤が印刷される被印刷物の値(Rgj)が与えられる場合、量δだけインク膜の厚さの不鮮明又は低減の影響は、以下のように推定される場合がある。
Figure 2010509886
同様に、ドットからのインクの不鮮明の結果として、中間調スクリーンの隣接するホールにおける被印刷物の対応する着色が存在し、結果的に、被印刷物上の着色剤のDminの厚さδが得られる場合、被印刷物の結果として得られるRGBの値(Rgj’)は、以下に示される。
Figure 2010509886
この場合、先のように、jは可視スペクトルの赤、緑、又は青の部分を示す。ホワイトでコートされたペーパーストックに印刷するためのRGBの値が一般のデータベースから抽出される場合、及び、CMYKの実際の印刷条件がRGB値Rg’jによる異なる色の被印刷物に関するものである場合、低減されたスポットの着色剤及びドットに隣接する対応する着色された被印刷物のホールの新たなRGBの値は、以下に示される。
Figure 2010509886
及び
Figure 2010509886
色合いの値xの薄い色のついたスポットの着色剤についてRGBの推定される値(すなわち、RGBのベクトル関数
〔外2〕
Figure 2010509886
)は、以下のように標準のNeugebauerを使用して、先の
〔外3〕
Figure 2010509886
から導出される場合がある。
Figure 2010509886
ここでg(x,Δg)は、ドットサイズの関数である(淡い色合いの値xにドットゲインを加えたもの)。
Figure 2010509886
及びΔgは、ドットゲインの推定される値である。
このモデルを測定されたデータと比較する前に、シンプルな境界の考慮を使用して、不鮮明のパラメータδがドットサイズg(x,Δg)につれてどのように変動するかに関する適度な推定が提案される。定義により、最大のドット値g(x,Δg)→1.0では、スポットの着色剤が測定される場合であるので、不鮮明さが存在しない。したがって、δ(x)=δ(1.0)=0である。小さな色合いの値g(x,Δg)→0で、最大の量δ0により低減されるインク膜の厚さにもかかわらず、ドットは明らかに目に見ることができる。したがって、g(x,Δg)が1.0→0に変動するとき、0→δ0の範囲に及ぶ線形の低減が一次近似として想定される場合、δ(x)は以下の通りである。
Figure 2010509886
同様に、δ(x)の表現は、隣接する被印刷物のホールが多数のインクにより囲まれる小さな被印刷物のホールについて最大であることに応じて、着色剤による着色の程度について推定される(g(x,Δg)→1.0であるとき、δ(x)→δ0)。また、着色剤による着色の程度は、インクを不鮮明にするインクは殆どないため、小さな着色剤のドットを囲んでいるホワイトペーパーの被印刷物について極めて小さい(g(x,Δg)→0であるとき、δ(x)→0)。
Figure 2010509886
したがって、淡い色合いのスポットの着色剤のRGB値を推定する表現は、本発明の実施の形態によれば以下の通りである。
Figure 2010509886
この場合、表記R0/Rgは、ベクトル成分Rgiによりそれぞれのベクトル成分R0iを割ることを示すために使用され、i=0,1,2はR,G及びBを示す。
最後に、濃度に対する調節ΔDは、相対的な濃度変化ΔD/D0を含むことで、上記方程式に反映することができ、ΔDは、濃度における変化であり、D0は、着色剤のオリジナルの濃度である。
Figure 2010509886
このように、スポットの着色剤である場合がある、単一の着色剤を推定するために使用される情報は、着色剤及び被印刷物のオリジナルのRGBの値(以下に説明される測定から導出される)、ドットの不鮮明度δ0及びドットゲイン(又はドット成長)値Δgである。したがって、本発明の実施の形態は、色情報、不鮮明度の情報、及びドットサイズ増加情報に少なくとも基づいて、被印刷物に付着された着色剤の結果として得られる色の値を推定する。この実施の形態によれば、色情報は、着色剤のオリジナルのRGB値及び被印刷物のオリジナルのRGB値を含む。また、本発明によれば、不鮮明の情報は、ドットの不鮮明度δ0を含み、ドットサイズの増加情報は、ドットゲイン(又はドット成長)ファクタΔgを含む。また、色合い情報は、本発明の実施の形態によれば、g(x,Δg)により表現される場合がある推定の一部として考慮される場合がある。任意に、着色剤の濃度に対する変化と同様に、異なる被印刷物のRGBの値を含むことができる。
図2は、被印刷物に印刷されるとき、スポットの着色剤であるか否かに関わらず、着色剤の色値を推定するため、先の方程式20を実行するコンピュータを利用したシステム200を例示する。特に、図2は、被印刷物に印刷される場合がある複数の着色剤の初期情報を記憶するデータベース202を例示する。データベース202は、図1におけるデータストレージシステム104に含まれる場合がある。様々な被印刷物の初期情報は、データベース202に記憶される場合がある。初期情報は、着色剤及び被印刷物のそれぞれについて色情報を含む場合がある。色情報は、着色剤及び被印刷物のそれぞれについて、反射率R0=(R,G,B)の値のような、色値を含む場合がある。また、初期情報は、ドットの不鮮明のファクタδのような不鮮明の情報、ドットの成長のファクタΔgのようなドット成長情報を含む場合がある。また、淡い色合いの情報は、着色剤のそれぞれについて、データベース202における初期情報に記憶される場合がある。初期情報は、入力源102から受信される場合がある。
0=(R,G,B)の値は、上記式9に記載されるXYZ→RGBのマトリクスを介してRGBに変換される被印刷物及び着色剤のそれぞれの反射率のXYZの測定から直接に計算される場合ある。ファクタδ及びΔgの初期値は、予め計算された多数の着色剤の平均に基づくか、又は、スポットの着色剤の場合、CMYKの計算されたパラメータに基づくことができ、この場合、初期の推定値は、初期化されるスポットの着色剤に最も類似するCMYK着色剤に基づく。関連するCMYKパラメータの平均値を使用することができる。代替的に、関連するパラメータは、(一般に15又は20よりも少ないサイズのセット)少数の基礎のインク、及び他の着色剤を生成するために使用されるそれぞれの基礎のインクのパーセンテージに比例してこれらパラメータの相対的な重みにより生成される推定値を使用して測定される。
計算モジュール201は、被印刷物に付着されるべき特定の着色剤205について、色情報、不鮮明さの情報、及び任意に、淡い色合いの情報及び/又はドットサイズの情報のようなデータベース202に記憶される情報を受ける。また、計算モジュール201は、データベース202から使用されている被印刷物の色情報を受ける。データベース202から受信された情報に少なくとも基づいて、計算モジュールは、被印刷物に付着されるとき、着色剤の結果として得られる色値206を推定する。
以下のセクションII及びIIIで記載される更に複雑なデータベースと同様に、先のデータベース202によれば、基本的な仮定が行われる。基本的な仮定は、(たとえばスポットの着色剤のPantoneセットについて)特定の被印刷物に印刷されるソリッドなスポットの着色剤について一般的なL*a*b*のセット及び/又はスペクトル測定値が存在することである。また、CMYKの着色剤を印刷するとき、印刷システムを記述する特徴データ及び/又はICCプロファイルが存在することが仮定される。これら2つの仮定が正しい場合、CMYK印刷システムに関する広範なデータが使用されて、スポットの着色剤のそれぞれの特性について初期の推定値が生成され、本発明の1実施の形態では、それぞれの着色剤についてδ及びΔの値が生成される。
最適化モジュール203は、図1におけるコンピュータシステム101の一部である場合もあり、被印刷物上の着色剤の付着の色測定値を記述する測定情報204を、推定される結果として得られる色値206に比較する。測定情報204は、図1に示される入力源102から最適化モジュール203により受けられる。次いで、最適化モジュール203は、着色剤及び被印刷物のR0=(R,G,B)の値のような色情報、着色剤のファクタδのような不鮮明の情報、及び任意に、測定情報204に少なくとも基づく着色剤のドットサイズの増加ファクタΔを更新する。たとえば、最適化モジュール203は、最小自乗フィットを利用して、推定値206と測定値204との間の誤差を低減又は最小にするため、δ及びΔの改善された値を決定する。データベース202は、より正確な着色剤/被印刷物のパラメータの値が計算されるときに更新される場合がある。データベース202が更新され、改善されるとき、RGBの推定値及びしたがってXYZは、対応するスポットの着色剤の淡い色合いの入力値の関数として同様に改善される。この実施の形態によれば、推定される結果的に得られる色の値206と測定情報204からの測定される色の値との間の誤差を記述する誤差情報は、測定情報204からの測定データにおけるノイズによる期待される誤差と同じ大きさ又は実質的に同じ大きさのエラーを記録する。(なお、特定の印刷システムのオリジナルの被印刷物のRGB値と新たな被印刷物のRGB値は、先の式20で示されたベクトルに対応するため、RGBベクトルRg及びRg’として示される。)
先のデータベース202は、以下のセクションII及びIIIで記載されるより複雑な後続のデータベースと同様に、ファクタ/パラメータの状態を追跡するために使用される。特定の着色剤の特性の現在の推定値がその着色剤の直接的な測定に基づかない場合、データベースは、その旨をユーザに示す場合がある。このインジケータは、期待される誤差(たとえば5ΔE又は10ΔE)の形式であるか、又は警告フラグの形式とすることができる。着色剤の特性が実際の測定(先のデータベースの場合、印刷プロセスのために使用される実際の被印刷物上のスポット着色剤のたとえば淡い色合いの値の測定)に基づく場合、期待されるエラーは更に低くなる。個々のソリッド及び着色された着色剤の推定値の場合、これは約1ΔEである。(後のセクションで記載される)ソリッド及び淡い色合いの両者である混合された着色剤又は混合されたスポットの着色剤のような、推定値がより複雑になるとき、推定について期待されるエラーは、個々のスポットの着色剤のシンプルなケースのエラーよりも大きいが、本発明における物理的な数学的モデルの使用なしに、推定を行おうとするよりも非常に低い。スポットの着色剤のインクのグループ又はサブグループが前に印刷され測定されたことをデータベースが識別する固有なケースでは、この開示で記載されるモデルは、典型的に1ΔEである、測定データ自身のノイズに非常に近い、ジョブにおける使用のために最も高い精度を達成するために経験的に補正される。この推定されたΔEのエラーは、それぞれのスポットの着色剤についてデータベースにおける特定のフィールドである。他の実施の形態は、スポットの着色剤のパラメータのそれぞれに不確かさの+/−の値を割り当てる。
XYZとRGBとの間を変換するために使用されるマトリクスに関して(式8及び9)、着色剤のギャマットを含む合理的なRGB作業空間が使用され、CMYKインクについて、たとえばD50イルミネーションに設定されるホワイトポイントをもつAdobeRGBが使用される。D50でのAdobeRGB(a.k.a SMPTE_240_D50)の行列及び逆行列は、以下に示される。
Figure 2010509886
なお、より簡単であるが精度の低い選択肢は、全く行列を使用せず、XYZ→RGB及びRGB→XYZを変換することであり、これは、Mについて恒等行列を使用することに等価である。着色剤が濃度の調節のために変更されるやり方は、僅かに精度が低いが、所定の校正アプリケーションについて適切である場合がある。
結果及び分析:
式8,9及び20を使用した先の計算を示す研究が行われ、この場合、CMYKチャネルについてドットの不鮮明/着色の1つの値δ0=0.09が手動的に決定され、SWOP TR001データ(www.SWOP.orgを通して入手可能)の個々のCMYKチャネルについて測定されたL*a*b*と推定されたL*a*b*のプロットの良好なアライメント(1ΔE)が取得される。以下のドットゲイン又はドット成長“Δ”の値と結合される不鮮明/着色の値は、平均の全体のエラー1.1ΔE及びデータと推定との間の最大のエラー2.5ΔEが得られる。
Figure 2010509886
なお、これらの値は濃度計で測定されたドットゲイン(典型的に20%)よりも低い。これは、測定されたドットゲインが増加されたドットサイズ及び増加されたドットの不鮮明及び着色の組み合わせであるためである。特にホールの着色は、着色剤のドットを囲んでいるハローに等価なため、測定されたドットゲインに重要な影響を有する。
ユーザにより濃度計で測定されたときの典型的に測定されたドットゲインと先に定義されたドットゲインとの間の良好な相関を得るため、新たなパラメータ「トータルドットゲイン」が定義され、これは、ドットサイズに対する増加(Δ)と不鮮明さにより増加された有効なドットサイズ(δ0)の両者を結合する。
Figure 2010509886
式23により、ユーザにより期待される値に類似したドットゲインDについてユーザに表示される値が得られる。
Figure 2010509886
II.被印刷物にソリッドに印刷及び混合されたとき、複数の着色剤の結果として得られる色の値の推定
本発明の幾つかの実施の形態は、被印刷物にソリッドに印刷及び混合されたとき、複数の着色剤の結果として得られる色の値を正確に推定することを含む。(高い精度での着色剤k=0,...,n-1の任意の淡い色合いの値xkの混合は、以下のセクションIIIで記載される。)本発明のこれらの実施の形態は、色情報、レイダウンシーケンス情報、トラップ情報、及び任意に、不透明な情報に少なくとも基づいて、結果として得られる色の値を推定することを含む。色情報は、本発明の実施の形態によれば、複数の着色剤のそれぞれの色の値、被印刷物の色の値を少なくとも表す。色の値は、CIELABの色の値のようなデバイスに依存する色の値又はデバイスに依存しない色の値である場合がある。この点に関して、推定される結果として得られる色の値は、デバイスに依存する形式又はデバイスに依存しない形式である場合がある。レイダウンシーケンス情報は、本発明の実施の形態によれば、複数の着色剤の混合順序を記述する。トラップ情報は、本発明の実施の形態によれば、複数の着色剤のそれぞれに関連する、接着性のようなトラップ特性を記述する。本発明の実施の形態によれば、結果として得られる色の値の推定は、複数の着色剤により示される接着性の最小量を表すトラップパラメータを計算及び利用することを含む。本発明の実施の形態によれば、不透明の情報は、複数の着色剤のそれぞれに関連される不透明の特性を記述する。本発明の実施の形態によれば、不透明の情報は、複数の着色剤のそれぞれを通過する光の量を記述する。複数の着色剤は、本発明の実施の形態によれば、シアン、マゼンダ、イエロー及びブラックの着色剤を含み、1以上のスポットの着色剤を含む場合もある。
本発明の実施の形態によれば、一般にデータベースからの、スポットの着色剤である場合があるソリッドに印刷された着色剤が混合された場合、現在の着色剤の目標の異なる被印刷物を使用した結果として得られるRGBの推定値206は、以下に示される。
Figure 2010509886
この場合、k=0,...,n−1はnの着色剤について着色剤のインデックスを示す。なお、この表現は、全ての淡い色合いの値=100%についてであり、この場合、淡い色合いの混合及び不鮮明さがない。行列Mの有無に関わらず、式25における上述されたアプローチが使用され、ソリッド及び淡い色合いの両者について適切な混合モデルを有するため、式1におけるNeugebauerの反射率が推定される。行列Mが使用されない場合、反射値R=(R,G,B)は、オリジナルの測定されたデータR=(X,Y,Z)になるまで低減される。フルスペクトルのデータが使用される場合、j=0,1,...,ns−1が使用され、この場合nsは、スペクトルサンプルの数である(典型的に32)。
本発明の実施の形態によれば、Kubelka-Munkの式(Eq4)が簡略化される。この式は、当該技術分野で知られている、ICCのような3つの刺激値のノンスペクトルのカラーマネージメントのワークフローにおけるような、広範にサンプルされるスペクトルデータとの使用のために変更される。次元N=3は、フルスペクトルの計算がシミュレートされる場合にN=32又はN=32よりも高く拡張される。しかし、迅速な計算と結合される合理的な精度は、N=3でさえ取得することができる。当業者であれば、本発明は、Nが3以上である限り、特定のNの値に限定されないことを理解されるであろう。
特に、インクzの厚さについて目に見えるスペクトル(j=0,1,2)の赤、緑及び青の部分に基づいた反射率の推定を考える。本発明の実施の形態は、正規化されたzの値をz’=z/z0であるように定義し、この場合、z0は、被印刷物上に印刷されるソリッドなインクの厚さである。これは、z’=1.0が被印刷物上の着色剤のオリジナルの厚さであり、z’=75がオリジナルの厚さの75%であり(たとえば75%に等しいトラップの値をもつ別のインクで印刷するとき)、及びz’=1.1は、オリジナルの厚さの110%である(たとえば前に印刷された着色剤のレイヤの接着特性が被印刷物よりも高く、後続する着色剤の表面に着色する更に厚いインクのレイヤが得られる場合)。反射の表現は、以下のように書かれる。
Figure 2010509886
αj0は以下のように定義される。
Figure 2010509886
測定可能な量Rj(z0)、Rjgの観点でαj0について解き、z’=1についてRj∞について推定する。
Figure 2010509886
上記アプローチは、Kubelka-Munkの使用を大いに簡略化する。k(λ)及びs(λ)を決定するため、複雑な直接的な測定又は計算を必要とするのではなく、先に定義された容易に利用可能な測定のみを必要とし、Rj∞について推定する。簡単さのため、Rj(z0)は、固定された測定された入力値Rj0として識別される。
Figure 2010509886
反射は、オリジナルのインク膜の厚さz0について倍数因子である、トラップ効率βTの関数として推定することができる。
Figure 2010509886
この場合、基本となるベースへの着色剤の付加に応じた着色剤の完全なトラッピング効率についてβT=1.0である。
次に、シンプルなRj∞の推定が行われる。Rj∞は、“Rjmin”、すなわち被印刷物に重ねられるインク膜の厚さに関係なく、インクの最小の反射(又は最大の吸収)として考えられる。合理的かつ直感的な最初のRj∞の推測は、着色剤についてオリジナルの測定された値と類似の特性を有するが、不透明なファクタρによりスケーリングされることを想定することである。したがって、以下に示される。
Figure 2010509886
Figure 2010509886
この想定の利点は、不透明のファクタρ=.999である例では、着色剤“B”を加えて被印刷物上で刷り重ねる不透明の着色剤“A”(ρ=.999)の推定されるRGBの値は、オリジナルで観察された着色剤“A”のRGBの値に等しい。不透明なファクタがρ=.0001である他の極端な例では、Kubelka-Munkの表現は、先の式6で示されたBierの法則に低減される。任意に、Rj∞=ρjの値は、Rj∞の初期値として使用され、Rj∞は、トラップ、不鮮明さ、ドットゲイン等の最適な値を決定するための以下の記載と同様なやり方で最小自乗フィットを介して改善される。なお、式29におけるαの値は、新たなRj∞の値が推定されたときは何時でも再び計算される必要がある。
この不透明さの開始ポイントの推定がデータにより良好な一致とならない場合、不透明の特性ρは、λの関数として(スペクトルデータが使用される場合)、又はサイズnsの値の離散的なベクトルとして実現され、この場合、nsは、スペクトルのサンプルサイズであり、典型的な分光光度計からの離散的なスペクトルデータについて、先のRGBの3つの刺激のアプローチのケースにおいてns=3であり、(たとえば)ns=32までである。
トラップパラメータβTは、被印刷物又は表面上に印刷される先行する着色剤のレイヤをもつ被印刷物に着色剤が印刷される表面の特性であることが観察される。定義により、着色物が被印刷物に印刷される場合、被印刷物のトラップパラメータの値は、βT=1.0であるように正規化される。経験的な証拠は、ある着色剤が多数の混合された着色剤に印刷されたとき、トラップパラメータの値βTは、基礎となる印刷物の最悪のケースのトラップ効率により与えられる。たとえば、SWOP TR001データセットを調べるとき、CMYの着色剤のトラップ効率が約75%であるのに対して、Kの効率は約45%であるように見える。3つの着色剤(CMY)が互いに印刷されるとき、有効なトラップは、約75%のままとなるように見える。しかし、1つ、2つ又は3つのCMYの着色剤がKの上に印刷されるとき、効果的なトラップは、45%となるように一貫して見え、すなわち「粘性」又は接着特性は、基礎となるKレイヤにより支配される。
要するに、(TR001データセットのCIELABデータで記されるSWOP印刷のような)多くの印刷条件では、印刷されている着色剤に先行する混合された着色剤のトラップ効率は、混合された着色剤の最も低いトラップ効率により与えられる。したがって、1つのトラップ値βTは、先行する着色剤のグループについて決定される。この値は、混合された着色剤の最小の効率のβT(最低のβT)に等しく、印刷される次の着色の相対的な厚さを計算するために使用される。なお、この仮定は、この観察が全てのシステムについて当てはまらない場合にグループの最小値によるのではなく、前に印刷された着色剤のレイヤの特性のトラップ値によりトラップの値が決定されるように、変更することができる。
次に、先のK−M表現は、多数の着色剤Nに被印刷物を加えたものについて更新される。インデックス“i”は、被印刷物(i=0)で開始し、第一の着色剤のレイヤ(i=1)等で進行する着色剤の番号を示す。したがって、インデックス“i”は、i=0からi=Nの範囲に及ぶ。
Figure 2010509886
この場合、
Figure 2010509886
であり、先のそれぞれのベクトルαiの計算は、以下により与えられる。
Figure 2010509886
先の表現は、i>1についてである。i=1、すなわち印刷された第一の着色剤のレイヤについて、どの位良好に着色剤が被印刷物に付着するかに関して、着色剤が互いに付着する効率となるようにトラップが常に定義されるため、定義によりβT=1.0である。なお、一般化された表現において、i=0は、下付き文字“g”を使用するのではなく、被印刷物と関連付けされる。ベクトルR0は、被印刷物の反射率の値を示す。オリジナルの値R0は、先の式35で常に使用される。R’0により定義される新たな被印刷物の値の場合、ベクトルR’0は、先の式33でR0について置き換えられる。なお、それぞれの着色剤についてと同様の慣習により、Riはオリジナルのソリッドなスポットの反射率を示し、R’i()は、前のレイヤ及びおそらく新たな被印刷物の関数として、新たなレイヤ“i”の反射率である。
図3の実施の形態は、係る混合された着色剤がソリッドに被印刷物に印刷されたとき、すなわち最大又は近似的に最大の色合いを有するとき(これは、互いに印刷された全ての着色剤についてz=1であり、印刷されない着色剤についてz=0であることを意味する)、結果として得られる混合された着色剤の色の値、スポット又はその他を推定するため、先の式33,34及び35を実行するコンピュータを利用したシステム300を例示する。ドットサイズのゲイン、ドットの不鮮明さ及びドットの着色のような淡い色合いの(ソリッドではない)着色剤に関連される作用は、セクションIIIで以下に記載される。
特に、図3の実施の形態は、被印刷物に印刷される複数の着色剤の初期情報を記憶するデータベース302を例示する。このデータベース302は、図1におけるデータストレージシステム104に含まれる場合がある。また、様々な被印刷物の初期情報は、データベース202に記憶される。初期情報は、着色剤及び被印刷物のそれぞれの色情報を含む場合がある。色情報は、着色剤及び被印刷物のそれぞれについて反射率R0=(R,G,B)の値のような色値を含む。また、初期情報は、着色剤のそれぞれについてトラップファクタβTのようなトラップ情報、及び、着色剤のそれぞれについて、不透明のファクタρのような不透明の情報を含む場合がある。初期情報は、入力源102から受信される。
0=(R,G,B)の値は、先の式9で記載されたXYZ→RGBマトリクスを介してRGBに変換される被印刷物及び着色剤のそれぞれの反射率のXYZ測定値から直接に計算される場合がある。ファクタβT及びρの初期値は、前に計算された多くの着色剤の平均に基づくか、又はスポットの着色剤のケースでは、CMYKの計算されたパラメータに基づいており、この場合、最初の推定値は、初期化されるスポットの着色剤に最も類似するCMYKの着色剤に基づく。関連するCMYKパラメータの平均値を使用することもできる。代替的に、関連するパラメータは、少数の基礎となるインクのセット(一般に15又は20以下のサイズのセット)、及び他の着色剤を生成するために使用されるそれぞれの基礎となるインクのパーセンテージに比例してこれらパラメータの相対的な重み付けにより生成される推定値を使用して測定される。
計算モジュール301は、色情報、トラップ情報、及び任意に、被印刷物で混合される着色剤のセット305に特定の不透明の情報のような、データベース302に記憶される情報を受ける。計算モジュール301は、データベース302から使用されている被印刷物の色情報を受ける。データベース302から受信される情報に少なくとも基づいて、計算モジュールは、被印刷物で混合されるとき、結果として得られる着色剤の色値306を推定する。
最適化モジュール303は、図1のコンピュータシステム101の一部でもあり、被印刷物上の着色剤の混合の色測定を記述する測定情報304を、推定された結果として得られる色値206に比較する。測定情報304は、図1に示される入力源102から最適化モジュール303により受信される。次いで、最適化モジュール303は、1以上の着色剤及び被印刷物についてR0=(R,G,B)の値のような色情報、1以上の着色剤についてファクタβTのようなトラップ情報、及び任意に、測定情報204に少なくとも基づいて1以上の着色剤についてファクタρのような不透明の情報を更新する。
たとえば、最適化モジュール303は、推定値306と測定値304との間の誤差を最小にするため、最小自乗フィットを利用して、βT及びρの改善された値を判定する。データベース302は、着色剤/被印刷物の更に正確な値が計算されるときに更新される場合がある。データベース302が更新及び改善されるとき、RGBしたがってXYZの推定も同様に改善される。
典型的に、最適化モジュールにより多数の例示的な測定値が受信される場合、期待される誤差の良好な推定が行われる。たとえば、着色剤Bに印刷する着色剤A及び着色剤Bに印刷する着色剤Cについてデータが存在する場合、トラップパラメータの合理的な推定値が着色剤Bについて決定される。しばしば、トラップ予測により、B上に印刷するAとB上に印刷するCとの間の推定と測定との間の誤差が得られる。この誤差は、あるインクのセットにおける着色剤BによるL*a*b*を計算する評価可能な精度の推定として使用される。あるジョブがスポットの着色剤A,B及びCを実際に含む場合、実際の歴史の刷り重ねのデータは、そのジョブについてL*a*b*の正確な推定を保証するために直接に使用される。データは、A,B及びCについて、トラップ、不透明さ等の推定された値を使用して、Kublka-Munkモデルの刷り重ねの結果に対する経験的な補正を実行することで使用される。なお、データベースは、それぞれのスポットの着色剤について期待されるΔEを追跡する。実施の形態によれば、推定された結果として得られる色値306と測定情報304からの測定された色値との間の誤差を記述するエラー情報は、測定情報304からの測定データにおけるノイズによる期待されるエラーと同じ大きさ又は実質的に同じ大きさのエラーを示す。
トラップファクタβTのようなトラップ情報、及び任意に不透明さのファクタρのような不透明さの情報は、実際の測定されたデータ304に基づいて、それぞれの着色剤A,B,C等について計算され、測定データ304に含まれない着色剤A,B,C等の新たな組み合わせは、式33,34及び35に基づいて、並びに、それぞれの着色剤の更新されたRの値、トラップβT、及び不透明さρに基づいて推定される。たとえば、最適化モジュール303は、着色剤A,B,C及びDの組み合わせを含む第一の測定データのセットを使用して、A,B,C及びDのそれぞれについてR、トラップβT、及び不透明さρを計算する。次いで、最適化モジュール303は、着色剤E,F,G及びHを含む第二のデータセットについてR、トラップβT、及び不透明さρを計算し、データベース302を更新する。この最初の初期化を実行して、計算モジュール301は、A及びE,又はB及びF、又はA,D,E及びGのような、データベース302からそれぞれの着色剤のL*a*b*の値、トラップβT、及び不透明さρを利用して、前に測定されていない他の組み合わせのR’の値(及び後続してXYZ及びL*a*b*)を正確に推定する。「組み合わせ“combination”」は、着色剤E上に着色剤Aを刷り重ねることを意味する。
業界における一般的な実施は、赤、緑及び青フィルタを使用して実際の濃度の測定値に対して期待される濃度の測定値を比較することで、着色剤のペアの「トラップ」を定義及び測定することである。2つの着色剤を加える期待される結果は、個々の濃度の測定値の合計である。実際の結果は、個々の測定値の合計よりも一般に低い。実際の結果は、個々の測定値の合計よりも一般に低い。この「トラップ」の特徴は、その着色剤のペアに特化しており、任意の順序で任意の着色剤のペアを組み合わせする評価可能な方法に組み込まれない。同様に、「不透明さ」は、ブラック上に印刷するある着色剤の期待される濃度に対して測定された濃度を比較することで示され、ブラック上に印刷される透明な着色剤の濃度値は、黒の測定された濃度よりも高いのではなく、低い濃度の測定値となる。
上述の内容とは対照的に、本発明の実施の形態は、最小自乗フィットを介して、閉じた形式の数学表現で明示的に定義されるトラップ及び不透明さの値を決定し、且つ、当該技術分野で知られているIT8.3/7のような従来の測定チャートデータを利用して、これらの値を推定することができる。この実施の形態は、全ての刷り重ねチャートデータを使用することができ、不透明さを測定するため、ブラック上に印刷される着色剤に限定されない。同様に、この実施の形態は、その着色剤と他の着色剤との全ての組み合わせに適用されるそれぞれの着色剤の一般的なトラップパラメータを定義する。最適化モジュールは、301は、それぞれの着色剤のトラップの最適値を決定するため、互いに印刷された着色剤の全ての異なる組み合わせを利用する場合がある。このアプローチは、ブラック上に印刷する上述された典型的な手順よりも効率的であり、ブラック上に印刷するとき、不透明さの影響及びトラップの影響を分離することが困難である。全ての利用可能な刷り重ねデータの最小自乗の分析を実行することで、トラップ、不透明さ、又は他の着色剤の重要な特性の信頼性の高い推定を確実にすることができる。
III.着色剤がソリッドなやり方で印刷されたか又は淡い色合いのやり方で印刷されたかに関わらず、被印刷物上で混合された複数の着色剤の結果として得られる色の値の推定
本発明のこれらの実施の形態によれば、ドットサイズの増加及び着色剤の不鮮明さの影響は、ソリッドに印刷された着色剤及びソリッドに印刷されていない(淡い色合いの)着色剤の両者について考慮するため、式33に組み込まれえる。通常、ノイゲバウアの式は、ノイゲバウアプライマリが着色剤のそれぞれについて淡い色合いの値とは独立であることを本質的に想定している。顕微鏡を使用した視覚的な評価と同様に、RGBフィルタを使用するミクロデンシトメトリ(microdensitometry)は、被印刷物上に実際のドットの印刷に関して2つの現実を明らかに示す。ドットの濃度は、ソリッドの濃度とは異なる場合があること、ドットを囲んでいる被印刷物の最小の濃度Dminは、ドットをもたない被印刷物の最小の濃度Dminと同様に低くないこと(すなわち着色現象が生じている可能性がある)、及びこの着色は、隣接する被印刷物の領域にのみ影響を及ぼすだけではなく、他の着色剤の隣接するドットにも影響を及ぼす。したがって、これは、ノイゲバウアプライマリが、それぞれの着色剤のそれぞれのドット値の関数であることを意味する。この着色は、図5及び図6に示されるように、PhotoShopにより大きな中間調を形成することでシミュレートされ、RGBに変換され、次いで、これら2つの影響をシミュレートするために調節される。
ここで、相対的なインク膜の厚さδiにおける変化は、K−M反射の方程式33に組み込まれる場合がある。
Figure 2010509886
式36の先の反射の表現は、表面の着色剤“i-1”上に印刷される着色剤“i”についてノイゲバウアプライマリと本明細書では呼ばれ、この表面の着色剤“i-1”は、着色剤“i-2”から計算される。なお、全てのノイゲバウアプライマリについて、全てのNのインクの着色剤は、それぞれの着色剤“i”について厚さzi’=1又は厚さzi’=0の何れかと共に印刷されるとして考えられる。zi’=1の場合、着色剤の影響は、「ドットの不鮮明さ」δiの影響により低減される。zi’=0の場合、先の反射の表現は、「ドットの着色」δiにより影響され、すなわち小さなインク膜の厚さは、着色剤“i”のドットに隣接する周囲のホールを着色する。何れかのケースにおいて、デルタ補正はドットサイズと共に線形に変化することが想定される。これは、着色の大きさδiは「ホール」又はインクのない領域を囲んでいるインクの品質と共に増加し、ドットの不鮮明さの大きさδiはドットのサイズが小さくなるときに線形に増加することを意味する。
このドットサイズが減少するときにドットの不鮮明さの大きさが線形に増加することに関する上記後者の想定は、ドットの相対的な領域がロウであるときに不鮮明さの確率が高く、ドットの相対的な領域がハイであるときに不鮮明さの確率が低いためになされる場合がある。これらの関係は、被印刷物により囲まれる小さなドットの場合にインクが移動することができる空の空間が存在するために有効である。インクがほぼ100%の色合いであるときにインクが移動することができる空の空間は存在しない。同様に、周囲の領域への着色の影響は、ドットが小さい場合に低い。これは、着色が生じるインクの容器が小さいためである。ほぼ100%のインクの場合に、ホールを囲んでいるインクのかなりの容器が存在するとき、着色の影響は高い。したがって、一次近似は、ドットサイズにつれて線形に変化するために着色及び不鮮明さを可能にすることであり、数学モデルの測定データへのフィットの結果に基づいた適切な開始ポイントであるように見える。他の可能性のある機能は、ドットエリアの周辺に対する割合を含み、この割合は、ドットサイズの平方根として変化する。しかし、当業者であれば、本発明は着色/不鮮明の現象のための特定の近似関数、又は更に広義に、特定のシステムの連続階調の特性のために近似関数に限定されないことを理解されるであろう。
δiとドットサイズとの線形の関係を想定して、ノイゲバウアプライマリを計算する先の表現は、zi’=1及びzi'=0であるzi’の2つの可能性のある値を有する。ドットから周囲の領域へのインクの移動を考慮するための補正δiは、本発明の実施の形態によれば、zi’=1であるときにドットの不鮮明さについて、zi’=0であるときに周囲の領域のドットの着色について、2つの表現を有する。
Figure 2010509886
g(x,Δi)は、(「ドットゲイン」に類似した)ドットサイズの増加のための表現である。
Figure 2010509886
なお、このモデルでは、「ドットゲイン」のコンセプトは、オリジナルのドットの値xに関して物理的なドットサイズにおける変化となるように一般化される。したがって、先のg(x)の表現は、線形のフィルム又はプレートを想定し、印刷の間にドットの領域における広がりを想定する簡略化されたモデルである。フィルム又はプレートが線形ではないように配置される複雑なLUTの場合、g(x,Δi)の機能は、これらの非線形を考慮するために変更される場合がある。なお、用語「ドットサイズの増加」は、「ドットゲイン」よりも使用される。これは、(機器を介して一般に測定される)「ドットゲイン」は、ドットサイズの増加とドットの不鮮明さとの結合であるためである。「ドットゲイン」が異なるRGBフィルタを使用して同じドットについて異なって測定される事実は、ドットの不鮮明さの影響の直接的な結果である。全ての「ドットゲイン」がドットサイズの増加のためである場合、RGBフィルタにより測定される値は常に同じである。
なお、着色剤“i”についてδi=0(不鮮明さなし)の場合、zi’=0、従ってRij=R(i-1)jのとき、反射の表現に関する着色剤“i”からの影響はない。また、δi(x,Δi)は入力ドット値“x”の関数であるので、それぞれのノイゲバウアプライマリの反射は、「ドットの不鮮明さ」又は「ドットの着色」の補正δi(x,Δi)のために入力ドット値“x”の関数である。
Rの先の表現は、パーミュテーションナンバー(permutation number)について入力パラメータpを定義することで制限されていない分離の数について反復的に識別及び計算することができる。言及されるパーミュテーションとは、互いに組み合わせて印刷されているか又は印刷されていないソリッドな着色剤の可能性のある組み合わせであり、すなわちNの色分離のためのノイゲバウアプライマリのパーミュテーションである。着色剤のないノイゲバウアプライマリ(被印刷物)から全てのノイゲバウアプライマリ(N=Nsについて、ソリッドなN色のブラック)に及ぶ分離の数Nsのための順列の数Npは、以下により与えられる。
Figure 2010509886
先の式は、それぞれの順列pを固有に識別する便利なやり方は二進の表記を介することを示すために設計される。(CMYKの例における)二進値“0000”は、“off”であるそれぞれの分離を示し、最大の二進値“1111”は、全ての分離が“on”である順列を識別する。
したがって、順列の数pは、0からNp−1までの値をとる。しかし、Kubelka-Munkの表現は常に“on”である“0番目”の分離すなわち被印刷物で開始するので、順列の数は、Nsの値を1だけ増加することで増加される。しかし、被印刷物(s=0)は常に“on”であるので、実際の順列の数は、2(Ns+1)ではなく2Nsにより実際に与えられる。この明らかな相違は、順列の数として2(Ns+1)の値を使用して、第一の順列p=0が決して生じない被印刷物“off”を含むので第一の順列p=0を棄て、被印刷物の分離が常に“on”のままであることを保証するため、1ではなく2だけpの値を常にインクリメントすることで解決される。したがって、第一の順列(再び例としてCMYKを使用して)は“00001”であり、これは全ての分離が“off”であることを含み、最も大きなpの値は“11111”であり、これは全ての分離が“on”であることを含む。順列は、系列“00001, 00011, 00101, 00111, …, 11101, 11111”に従ってインクリメントされる。
したがって、順列の数pは、2のインクリメントにおいて1からNpまでの値に及ぶ。ノイゲバウアで使用される(たとえばVigianno 1990で定義される)個々のDemichalファクタは、順列の数pにより示される特定のノイゲバウアプライマリについて、sにより示されるソリッドな色分離が“on”である場合にxをリターンし、ソリッドな色が“off”である場合に(1-x)をリターンする関数により定義される。
Figure 2010509886
したがって、特定のノイゲバウアプライマリR(Ns,p)の表現は、上記表現からR(s,p)について先行する計算を使用するたびに、s=1で開始して、次いでs=2からs=Nsまでを計算して繰り返し決定される。変数zs’は、zs’が完全な厚さ(zs’=l)又は厚さなし(zs’=0)であることを示す関数f(l,s,p)で置き換えられる。式を書くことの簡単さのため、分離の値xs,xs-1,xs-2,...,x1及びドットサイズの増加Δs,Δs-1,Δs-2,...,Δ1へのR()の依存、ベクトルxs及びΔsを定義することで暗黙的に想定される。
Figure 2010509886
したがって、その成分の観点でベクトルR()の完全な表現は、以下に示される。「
Figure 2010509886
本発明の実施の形態によれば、ノイゲバウアプライマリについてこれら計算された値、Demichalファクタ、及びドットサイズの補正g(x,Δi)は、ノイゲバウアの式の3つの刺激値のバージョンに組み込まれる。
Figure 2010509886
なお、Nの着色剤の固定された着色剤のセットについて、先の表現は、刷り重ねを推定することにおける不正確さに対処するために容易に変更される。大きな数のスポットの着色剤及び制限された測定データを有する場合とは異なり、典型的に、測定データは、固定された着色剤のセットの状況で容易に取得される。チャート及びデータセットはN>4について標準化されないが、一般に、鍵となる境界情報、すなわちノイゲバウアプライマリを常に含む。ブロードバンドなRGBのアプローチ(すなわち3ベクトル)について、又はフルスペクトルのアプローチ(すなわち“n”をスペクトルチャネルの数とした場合の「nベクトル」)について、それぞれのノイゲバウアプライマリの刷り重ねのそれぞれについて倍数詞の補正ベクトルを定義することができる。代替的に、離散的な関数ではなく、λの連続的な補正関数を定義することができる。ノイゲバウアプライマリを補正することにより、境界値でL*a*b*の絶対の精度を保証しつつ、L*a*b*における相対的な変化の精度を保持することができる。本発明の物理パラメータを最適化する最小自乗フィットは、固定された着色剤の特別の場合に正確なノイゲバウアプライマリを取得するため、先の経験的な補正が適用された前及び/又は後に実行することができる。
また、現実の印刷の振る舞いをパラメータ形式で完全に捕捉する先の方法は、コンベンショナルなCMYKのプロファイリングのために価値がある。これは、あるプロファイルを構築及び/又は更新するために比較的少ない測定が必要とされるためである。また、被印刷物の色値又は着色剤の濃度を変更するときの推定の精度のために価値がある。
さらに、先に印刷されたジョブパラメータからの濃度における変化ΔDs/Dsは、以下に記載されるデータベース402に追加され、自動的に計算されるか、又は手動で変更される場合がある。このパラメータは、式20と同様なやり方で、(1.0+ΔDs/Ds)により式42による指数を乗算することで使用される。このコンテクストで、ΔDs/Dsは、分離の数“s”について濃度における相対的な変化である。
ひとたび、最小自乗フィットを介して測定されたデータから好適又は最適の全てのパラメータ値が決定されると、R()の将来の評価は、0である淡い色合いのベクトルxの淡い色合いの値xiをディスカウントすることで加速することができる。これは、パーミュテーションNpの数の計算を介して実行することができる。
Figure 2010509886
本発明の実施の形態によれば、(Np>>s&0×1)==0×0である場合に、分離sの全ての繰り返し及び計算がスキップされる。なお、更なる加速は、xについて妥当な範囲、すなわち−4<x<0をもつLUTにより最もコストのかかる計算(すなわちexp(x))を置き換えることで得られる。
0.0001の粒状度(すなわち10,000のインクリメント)でexp(x)について浮動小数点LUTを事前に計算することで、L*a*b*の推定に対する認識できる品質の低下がないことがわかる。
セクションIで記載されたように、L*a*b*からXYZに変換するためにCIELABの標準的な式及びXYZからRGBへの標準的なマトリクス変換を使用して、L*a*b*の値は、XYZに変換され、XYZから、RGB及びブラックに変換される。なお、RGBに変換し、XYZから変換するために使用されるマトリクスは、RGBの色度xy及び基準照度(たとえばD50)のホワイトポイントの色度の観点で都合よく特徴付けすることができる。
Figure 2010509886
色度の値は、様々な測定されたスポットの着色剤のデータセットに対する式43の結果の最小自乗フィットを使用して最適化することができる。
図4に示される本発明の実施の形態によれば、先の式43は、混合された着色剤がソリッドなやり方で被印刷物に印刷されるか、又は淡い色合いのやり方で被印刷物に印刷されるとき、混合された着色剤、スポット又はその他の結果的に得られる色の値を推定するため、コンピュータを利用したシステム400の一部として使用される。
図4の実施の形態は、図1におけるコンピュータシステム101により実現される場合がある計算モジュール401を含み、この計算モジュールは、被印刷物に印刷される所与の着色剤405 A,B,C等の組み合わせについて反射率の値RGBを計算する。着色剤405又はそれらの属性を識別する情報は、図1に示される入力源102を介して計算モジュール401に入力される。被印刷物を含むそれぞれの着色剤のレイヤは、本発明の実施の形態によれば、L*a*b*の値、トラップファクタβTのような初期のトラップ情報、並びに、任意に(a)不鮮明さのファクタδのような不鮮明さの情報、(b)ドットの成長Δのようなドット成長情報、及び(c)データベース402に記憶される不透明さのファクタρのような不透明さの情報、のような初期の色情報を有する。データベース402は、図1に示されるデータストレージシステム104に含まれる場合がある。L*a*b*の代替として、本発明の実施の形態によれば、αRGBの値は、上述されたXYZ→RGBマトリクスを介してRGBに変換される被印刷物及びそれぞれの着色剤の反射率XYZの測定値から直接に計算され、記憶される。なお、αRGBの値は、XYZ→RGBマトリクスの選択に高く依存する。したがって、オリジナルのCIELAB又は類似のデータから動的にαRGBの値を計算することが好ましい。先のセクションで記載されるように、他のパラメータの初期値は、前に計算された多数の着色剤の平均に基づくか、又はCMYKの計算されたパラメータに基づくことができ、この場合、最初の推定値は、初期化されている着色剤に最も類似したCMYKの着色剤に基づく。
本発明の実施の形態によれば、最適化モジュール403は、測定情報404のセットを計算モジュール401から推定された結果として得られる色値に比較する。測定情報404は、図1に示される入力源102を介して最適化モジュール403に入力される。さらに、測定情報404は、着色剤405 A,B,C等の様々な組み合わせを含む場合がある。最適化401は、本発明の実施の形態に従って、それぞれの着色剤405についてドットの不鮮明さδ、ドットの成長Δ、トラップβT及び不透明さρの好適又は更新された値を決定する。最適化モジュール403は、本発明の実施の形態によれば、推定と測定との間の誤差を最小にするため、それぞれの着色剤405についてドットの不鮮明さδ、ドットの成長Δ、トラップβT及び不透明さρの更新された値を決定するため、最小自乗フィットを利用する。データベース402は、着色剤のパラメータの更に正確な値が計算されたときに更新される場合がある。また、最適化モジュール403は、ΔEiについて新たな推定値を生成する場合がある。
結果及び分析
図4を参照して上述された計算を示す研究は、SWOP TR001データを使用して実行される。SWOP TR001データセットのチャネルCMYKについて、独立なチャネルパラメータである、ドットの不鮮明さのファクタ、ドットの成長のファクタ、トラップ、不透明さ、及びRGB作業空間の色度(xr,yr,xg,yg,xb,yb)に関して最小自乗フィットが同時に実行される。TR001セットの最初の200の値は、トレイニングデータとして使用され、テスト検証データとして全体のセットが使用される。以下のパラメータのセットによれば、推定と理論との間の平均のエラーは、1.6ΔE、最大4.7ΔEである。
Figure 2010509886
なお、イエローのトラップの0.75の値は、デフォルトの初期化された値である。この値は、0.75のままである。これは、イエローは下に4番目の着色剤であり、従って異なる値を決定するために刷り重ねデータが存在しないためである。
サンプルのデータセットが異なるインクについて成長するとき、最適なRGB作業空間xy’の値が調節され、これにより着色剤のトラップの推定される値に影響を及ぼす。ひとたび、サンプルセットが適切なサイズに到達すると、RGBの色度の値は、標準として凍結され、全てのインクのそれぞれについてドットサイズの増加、不鮮明さのファクタ、トラップ及び不透明さの値に関して、最小自乗フィットが実行される。
また、RGBの値はそれぞれの着色剤について全体のスペクトルのブロードバンドな推定値として考えられるので、N>3をもつNチャネルは、フルセットのスペクトルの測定N=32(たとえば)まで、より高い精度のために使用される。最小自乗フィットの最適化は、それぞれの着色剤のNチャネルの最適な相関及び着色剤のソリッド(colorant solid)についてXYZの値を決定するために実行される。代替的なアプローチは、Nチャネルに対応するためにそれぞれの着色剤のスペクトルのサンプリングを広げ、次いで、NチャネルのXYZ及びブラックへの良好なマッピングを達成するため、必要に応じて結果を調節することである。
さらに、上で引用した誤差は、最大でもノイゲバウアプライマリである。これは、それぞれの混合の組み合わせについて屈折率の値の推定に対する経験的な補正を実行する試みが行われないためであり、すなわち、先の計算は、それぞれの個別のチャネル又は着色剤のみの特徴を使用して実行される。実際の測定された刷り重ねのCIELAB又はスペクトルデータのセットが与えられると、モデルとデータとの間の正確な整合を保証するため、ノイゲバウアプライマリの推定値を経験的に補正することができることは、当業者にとって明らかである。これが実行された場合、結果として得られるモデルの精度は、測定されたデータのノイズに非常に近くなり、すなわち理論と、0.5ΔE、最大1ΔE又は2ΔEの測定との間の平均誤差に非常に近くなる。
[レイダウンシーケンスの決定]
測定されたデータの後続する研究では、プレプレスデジタル校正の形成の間又は印刷実行の間の何れかに文書化されたレイダウンシーケンスが正しくない場合があることが分かっている。実際に、CMYKが余分のスポット着色剤と共に互いに印刷されることは常に想定されない。この可能性は、事後に、レイダウンシーケンスの自動化された判定の必要を指示する。これは、着色剤のペアに最小自乗フィットを実行することで上手く実行される。「バブルアルゴリズム」が使用され、これにより、(典型的に、CGATSのような測定データファイルは、たとえばCMYK_C, CMYK_M, RED, VIOLET等でラベル付けされるデバイスコード値が列に示す)測定データファイルで示されるシーケンスであるように、デフォルトダウンシーケンスが想定される。シーケンスABC…における着色剤を想定して、着色剤の組み合わせA+B、次いでB+Aのトラップ及び不透明のパラメータに関して最小自乗フィットが最初に実行される。誤差がオリジナルの順序、A+Bについて最小である場合、AとBとの間の相対的な順序は同じままであり、さもなければ、順序はBACに変化される。次のペアは、同様に、同じままであるか、又はレイダウンシーケンスに関してスワップされる。
それぞれのペアがこのやり方で処理された後、先の処理が最初に開始される。少なくとも1つのスワップが必要とされる場合、全体のプロセスが繰り返される。スワップが生じない場合、レイダウンの最適化プロセスが行われる。ひとたび、最適なレイダウンシーケンスが決定されると、全てのパラメータについて先のセクションで記載される全体のパラメータの最適化が実行される。
[スポットとCMYKの混合]
先に示されたように、本発明の実施の形態は、SWOP TR001データセットで捕捉されたCMYK印刷プロセスの合理的な記述を形成するために使用される。正確なチャネルパラメータが決定される程度まで、互いにスポットの着色剤のソリッドと淡い色合いの混合の結果として得られる外観を推定するために本発明が使用される場合があることを、当業者であれば理解されるであろう。さらに、本発明の実施の形態は、スポットの着色剤のCMYK着色剤との混合の結果として得られる外観を推定するものであり、これは、現在ではよくあるケースであるが、CMYKプロセスがCMYK ICCプロファイル又はその等価なものの形式で既に慎重に捕捉されている場合に困難である可能性がある。
詳しく説明するため、校正を含む多くのワークフローでは、CMYKプロファイルを最適化するために著しい努力が行われている。プロファイルを形成するために使用されるアルゴリズムにおける欠陥と同様に、ICCプロファイルを構築するために使用されるCMYK測定においてノイズがしばしば存在するので、許容可能な校正(たとえばインクジェットシミュレーション)又は許容可能な変換(たとえばSWOPからGraCol又はSNAP)を達成するため、CMYKプロファイルを変更又は編集することは、ユーザにとって一般的なやり方である。
したがって、上述された全ての一般的な状況に照らして、既存のCMYKシミュレーションを変更されないままにし、同時に、これら既存のCMYK着色剤と混合するスポットの着色剤のL*a*b*の正確な推定を計算することが望まれる。本発明の実施の形態によれば、両方の要件を達成する直接的なソリューションが提供される。特に、
〔外4〕
Figure 2010509886
は、ICCプロファイルの保管された推定の関数となるように定義され、この場合、入力ベクトルxlは(C,M,Y,K)を示し、出力ベクトルFはL*a*b*を示し、このL*a*b*は、スポットの着色剤について最適化されるRGB作業空間を使用してベクトル(R,G,B)に変換される。同様に、
〔外5〕
Figure 2010509886
は、先のKMN(Kubelka-Munk−Neugebauer)方法からのCMYK+S5+S6+...SNsの推定ベクトル関数となるように定義される。
Figure 2010509886
プロファイルに基づくCMYKの特徴付け及びKMNを定義する混合関数Fp+s()は以下に示される。
Figure 2010509886
なお、スポットの着色剤が値0に収束するとき、
〔外6〕
Figure 2010509886
である。また、既知の濃度が低い場合に、式42と共に先に記載されたΔDs/Dsパラメータが使用される。新聞印刷用紙のような特定のタイプの印刷用のスポットの着色剤の利用可能なデータが存在しないが、一般に、知られている場合、着色剤の濃度がSWOPに対して新聞印刷用紙に印刷する同じインクについて約30%低いことが知られている場合、データベース402は、Spot Colorant Calcモジュールで式42を利用するとき、対応するスポットの着色剤について式42における指数を(0.7=1.0−0.3)で乗算する。なお、この調節は、たとえば印刷プレス機付近の構成の場合といった、CMYKを校正するための高い濃度又は低い濃度の影響を推定するために使用される。同じことは、固定されたNの着色剤の印刷システムについても当てはまる。これは、以下の表現により達成することができる。
Figure 2010509886
この場合、ベクトルΔD/Dは、上述された式42で利用される色分離のそれぞれについて濃度における相対的な変化を示し、ベクトルxlは、N着色剤のシステムのデバイスコード値のN−ベクトルである。
101:コンピュータシステム
102:入力源
103:出力源
104:データストレージシステム
200:コンピュータを利用したシステム
201:計算モジュール
202:データベース
203:最適化モジュール
204:測定情報
205:着色剤
206:推定される結果として得られる色値
300:コンピュータを利用したシステム
301:計算モジュール
302:データベース
303:最適化モジュール
304:測定情報
306:色値
400:コンピュータを利用したシステム
401:計算モジュール
402:データベース
403:最適化モジュール
404:測定情報
405:着色剤

Claims (30)

  1. 被印刷物上で混合されたときに結果として得られる複数の着色剤の色の値を推定するコンピュータにより実現される方法であって、
    当該方法は、
    複数の着色剤の混合の順序を表すレイダウンシーケンス情報を受けるステップと、
    少なくとも複数の着色剤のそれぞれの色の値と被印刷物の色の値とを表す色情報を受けるステップと、
    複数の着色剤のそれぞれに関連するトラップの特性を表すトラップ情報を受けるステップと、
    少なくとも前記レイダウンシーケンス情報、前記色情報及び前記トラップ情報に基づいて前記結果として得られる色値を推定するステップと、
    を含むことを特徴とするコンピュータにより実現される方法。
  2. 前記複数の着色剤のそれぞれの色値は、装置に依存する色の値又は装置に依存しない色の値である、
    請求項1記載のコンピュータにより実現される方法。
  3. 前記被印刷物の色値は、装置に依存する色の値又は装置に依存しない色の値である、
    請求項1記載のコンピュータにより実現される方法。
  4. 前記結果として得られる色値は、装置に依存する色の値又は装置に依存しない色の値である、
    請求項1記載のコンピュータにより実現される方法。
  5. 前記複数の着色剤は、シアン、マゼンダ、イエロー及びブラックを含む、
    請求項1記載のコンピュータにより実現される方法。
  6. 前記複数の着色剤は、1以上のスポットカラーを更に含む、
    請求項5記載のコンピュータにより実現される方法。
  7. 前記トラップ情報は、前記複数の着色剤のそれぞれの接着性を表す、
    請求項1記載のコンピュータにより実現される方法。
  8. 前記推定するステップは、前記複数の着色剤により示される接着性の最小の量を表すトラップパラメータを計算して利用するステップを含む、
    請求項7記載のコンピュータにより実現される方法。
  9. 前記複数の着色剤のそれぞれに関連する不透明さの特性を表す不透明情報を受けるステップを更に含み、
    前記推定するステップは、少なくとも前記レイダウンシーケンス情報、前記色情報、前記トラップ情報及び前記不透明情報に基づいて前記結果として得られる色の値を推定する、
    請求項1記載のコンピュータにより実現される方法。
  10. 前記不透明情報は、前記複数の着色剤のそれぞれを通過する光の量を表す、
    請求項1記載のコンピュータにより実現される方法。
  11. 前記複数の着色剤の混合に関する色の測定を表す測定情報を受けるステップと、
    少なくとも前記測定情報に基づいて、(a)前記複数の着色剤の1以上の色の値、(b)トラップ情報、又は、(a)及び(b)の両者を更新するステップと、
    を更に含む請求項1記載のコンピュータにより実現される方法。
  12. 前記複数の着色剤の混合に関する色の測定を表す測定情報を受けるステップと、
    少なくとも前記測定情報に基づいて、(a)前記複数の着色剤のうちの1以上の色値、(b)前記トラップ情報、(c)前記不透明情報、又は、(a),(b)及び(c)の組み合わせを更新するステップと、
    を更に含む請求項1記載のコンピュータにより実現される方法。
  13. 前記推定するステップは、Kubelka-Munkモデルを利用する、
    請求項1記載のコンピュータにより実現される方法。
  14. 前記複数の着色剤のうちの少なくとも1つの淡い色合いの量を表す色合い情報を受けるステップを更に含み、
    前記推定するステップは、少なくとも前記レイダウンシーケンス情報、前記色情報、前記トラップ情報及び前記色合い情報に基づいて、前記結果として得られる色の値を推定する、
    請求項1記載のコンピュータにより実現される方法。
  15. 前記複数の着色剤のうちの少なくとも1つに関連する不鮮明さの特性を表す不鮮明情報を受けるステップを更に含み、
    前記推定するステップは、少なくとも前記レイダウンシーケンス情報、前記色情報、前記トラップ情報、前記色合い情報及び前記不鮮明情報に基づいて、前記結果として得られる色の値を推定する、
    請求項14記載のコンピュータにより実現される方法。
  16. 前記推定するステップは、中間調の振舞い及び連続階調の振る舞いの両者を特徴付けるモデルを利用する、
    請求項15記載のコンピュータにより実現される方法。
  17. 前記モデルは、NeugebauerモデルとKubelka-Munkモデルの組み合わせを利用する、
    請求項16記載のコンピュータにより実現される方法。
  18. 前記Kubelka-Munkモデルは、Bierの法則に簡略化される、
    請求項17記載のコンピュータにより実現される方法。
  19. 前記不鮮明情報は、前記着色剤の印刷されたドットの広がりに関する特性を示す、
    請求項15記載のコンピュータにより実現される方法。
  20. 前記複数の着色剤のうちの少なくとも1つに関連するドットサイズの増加特性を表すドットサイズ増加情報を受けるステップを更に含み、
    前記推定するステップは、少なくとも前記レイダウンシーケンス情報、前記色情報、前記トラップ情報及び前記ドットサイズ増加情報に基づいて、前記結果として得られる色値を推定する、
    請求項14記載のコンピュータにより実現される方法。
  21. 前記ドットサイズ増加情報は、前記着色剤の印刷されたドットの成長の量を示す、
    請求項20記載のコンピュータにより実現される方法。
  22. 前記着色剤のうちの少なくとも1つに関連する不鮮明さの特性を示す不鮮明情報を受けるステップと、
    前記着色剤のうちの少なくとも1つに関連されるドットサイズの増加特性を表すドットサイズ増加情報を受けるステップとを更に含み、
    前記推定するステップは、少なくとも前記レイダウンシーケンス情報、前記色情報、前記トラップ情報、前記色合い情報、前記不鮮明情報及び前記ドットサイズ増加情報に基づいて、前記結果として得られる色の値を推定する、
    請求項14記載のコンピュータにより実現される方法。
  23. 実行されたとき、又はインストールされて実行されたとき、1以上のコンピュータに、被印刷物上で混合されたときに結果的に得られる複数の着色剤の色の値を推定させるコンピュータ命令を保持するコンピュータによりアクセス可能なメモリシステムであって、
    前記方法は、
    複数の着色剤の混合の順序を表すレイダウンシーケンス情報を受けるステップと、
    少なくとも複数の着色剤のそれぞれの色の値と被印刷物の色の値とを表す色情報を受けるステップと、
    複数の着色剤のそれぞれに関連するトラップの特性を表すトラップ情報を受けるステップと、
    少なくとも前記レイダウンシーケンス情報、前記色情報及び前記トラップ情報に基づいて前記結果として得られる色値を推定するステップと、
    を含むことを特徴とするコンピュータによりアクセス可能なメモリシステム。
  24. 前記トラップ情報は、前記複数の着色剤のそれぞれの接着性を表す、
    請求項23記載のコンピュータによりアクセス可能なメモリシステム。
  25. 前記推定するステップは、前記複数の着色剤により示される接着性の最小の量を表すトラップパラメータを計算して利用するステップを含む、
    請求項24記載のコンピュータによりアクセス可能なメモリシステム。
  26. 前記複数の着色剤のそれぞれに関連する不透明の特性を表す不透明情報を受けるステップを更に含み、
    前記推定するステップは、少なくとも前記レイダウンシーケンス情報、前記色情報、前記トラップ情報及び前記不透明情報に基づいて、前記結果として得られる色の値を推定する、
    請求項23記載のコンピュータによりアクセス可能なメモリシステム。
  27. 前記不透明情報は、前記複数の着色剤のそれぞれを通過する光の量を表す、
    請求項26記載のコンピュータによりアクセス可能なメモリシステム。
  28. 前記複数の着色剤の混合に関する色の測定を表す測定情報を受けるステップと、
    少なくとも前記測定情報に基づいて、(a)前記複数の着色剤の1以上の色の値、(b)トラップ情報、又は、(a)及び(b)の両者を更新するステップと、
    を更に含む請求項23記載のコンピュータによりアクセス可能なメモリシステム。
  29. 前記複数の着色剤の混合に関する色の測定を表す測定情報を受けるステップと、
    少なくとも前記測定情報に基づいて、(a)前記複数の着色剤の1以上の色値、(b)前記トラップ情報、(c)前記不透明情報、又は、(a),(b)及び(c)の組み合わせを更新するステップと、
    を更に含む請求項26記載のコンピュータによりアクセス可能なメモリシステム。
  30. 前記推定するステップは、Kubelka-Munkモデルを利用する、
    請求項23記載のコンピュータによりアクセス可能なメモリシステム。
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