JP2002098104A - 可変容量型油圧モータの容量制御装置 - Google Patents

可変容量型油圧モータの容量制御装置

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JP2002098104A
JP2002098104A JP2000285181A JP2000285181A JP2002098104A JP 2002098104 A JP2002098104 A JP 2002098104A JP 2000285181 A JP2000285181 A JP 2000285181A JP 2000285181 A JP2000285181 A JP 2000285181A JP 2002098104 A JP2002098104 A JP 2002098104A
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pressure
spool
pilot
port
capacity
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JP2000285181A
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Takashi Niitome
隆志 新留
Hitoshi Kagiwada
均 鍵和田
Takeshi Kobayashi
剛 小林
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外部指令圧により必要に応じてモータ容量を
固定できると共に、作動油温等による圧力変動の影響を
抑え、モータ容量の切換制御を安定できるようにする。 【解決手段】 サーボアクチュエータ10により油圧モ
ータ3の容量可変部3Bを駆動するため、容量制御弁1
1をパイロット管路24からのパイロット圧と指令圧管
路29からの外部指令圧とにより、大容量位置(a)と
小容量位置(b)とに切換制御する。そして、容量制御
弁11にはパイロット受圧部19G、指令圧受圧部19
Jと戻しばね21とを設け、パイロット受圧部19Gは
パイロット圧を戻しばね21と逆向きに受圧し、指令圧
受圧部19Jも戻しばね21と逆向きに外部指令圧を受
圧する構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル等の建設機械に設けられる可変容量型油圧モータのモ
ータ容量を可変に制御するのに好適に用いられる可変容
量型油圧モータの容量制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、可変容量型油圧モータは、油圧
ショベル等の建設機械において走行用または旋回用の油
圧モータとして用いられる。そして、例えば走行用の油
圧モータとして用いる場合には、容量可変アクチュエー
タでモータ容量を大容量と小容量とに切換えることによ
り、大容量のときには油圧モータを高トルクで低速回転
させ、小容量のときには低トルクで高速回転させるもの
である。
【0003】そして、油圧モータの容量制御装置として
は、油圧モータに外部から作用する負荷圧に応じてモー
タ容量を可変に制御するため、油圧モータの負荷圧をパ
イロット圧として容量制御弁に供給し、このパイロット
圧に従って容量制御弁を大容量位置と小容量位置とに選
択的に切換えることにより、容量可変アクチュエータに
給排する圧油を切換制御する構成とした自己圧制御式の
容量制御装置が知られている(例えば、特開平1−11
6301号公報)。
【0004】また、この種の従来技術による自己圧制御
式の容量制御装置は、油圧パイロット式のスプール弁か
らなる容量制御弁を、油圧モータの負荷圧であるパイロ
ット圧に応じて小容量位置と大容量位置とに切換制御す
ると共に、例えばパイロットポンプ等からの外部指令圧
を導くことにより、オペレータの操作に従って任意に容
量制御弁を大容量位置と小容量位置とに切換制御できる
ようにしている。
【0005】即ち、自己圧制御式の容量制御装置にあっ
ては、油圧モータの負荷圧によるパイロット圧が、基準
となる所定の切換圧力よりも低いときには油圧モータを
小容量として低トルクで高速回転させ、所定圧力よりも
高いときには油圧モータを大容量として高トルクで低速
回転させる構成としている。
【0006】このため、狭い作業現場等で油圧ショベル
を駆動して油圧モータの微操作を行うような場合に、油
圧モータの負荷圧が低い圧力に保たれると、これにより
モータ容量が小容量となって油圧モータは低トルクで高
速回転する傾向となり、オペレータにとっては微操作が
難しく、運転時の負担が増大する。
【0007】そこで、このような不具合を解消するため
に、容量制御弁には前記負荷圧によるパイロット圧の受
圧方向と逆向きに外部指令圧を導く構成とし、通常は外
部指令圧をタンク圧のレベルに下げることによって、容
量制御弁を大容量固定位置に保持し、油圧モータを高ト
ルクで低速回転できるようにしている。
【0008】そして、オペレータの手動操作により外部
指令圧を一定の圧力まで上昇させたときには、前記パイ
ロット圧が容量制御弁のスプールに対して外部指令圧と
は逆向きに作用するので、このときのパイロット圧(モ
ータ負荷圧)が切換圧力よりも低いか高いかによってモ
ータ容量が自動的に切換えられるものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、外部指令圧を導くことによりモータ容量を
大容量に固定できるという利点があるものの、容量制御
弁のスプールに対してパイロット圧と外部指令圧とが互
いに逆向きに作用する構成としているために、モータ容
量を自動切換えするときの設定圧(基準となる切換圧
力)が、外部指令圧の圧力変動に影響されて変化し、自
動切換え時の制御が不安定になるという問題が生じる。
【0010】即ち、油圧ショベルの稼働初期等では作動
油の油温が低いために、外部指令圧が油液の粘性抵抗等
により比較的高圧になり易く、モータ容量を自動切換え
するときの設定圧は、外部指令圧の圧力変動に影響され
て変化し、モータ容量の切換圧力が油圧ショベルの稼働
状態で変わってしまう。
【0011】そして、作動油温等の外乱による影響を抑
えるために、温度調整弁等を用いる構成にすると、構造
が複雑となって組立て時の作業性が低下し、コストアッ
プを招く等の問題が生じるものである。
【0012】また、外部指令圧は複数種類の車両に対し
てほぼ一定の圧力に統一されてはいないため、前述した
容量制御装置を複数種類の車両に搭載するような場合に
は、それぞれの車両毎に前記パイロット圧の受圧面積を
変更、調整した容量制御弁を用いる必要があり、汎用性
が低いというという問題がある。
【0013】さらに、外部指令圧によるモータ容量の制
御を行っていない車両にあっては、前述の如き容量制御
弁を互換性をもって組込むことができず、これによって
も汎用性が低いという問題がある。
【0014】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明の目的は、外部指令圧によりモー
タ容量を固定できると共に、作動油温等の外乱による影
響を容易に抑え、モータ容量の制御を安定させて自動的
に行うことができるようにした可変容量型油圧モータの
容量制御装置を提供することにある。
【0015】また、本発明の他の目的は、外部指令圧の
適用圧力が異なる複数種類の車両、または外部指令圧に
よる容量制御を採用していない車両等に対しても、互換
性をもって組込むことができ、適用範囲を広げて汎用性
を高めることができるようにした可変容量型油圧モータ
の容量制御装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明は、容量可変部を有し油圧源か
らの圧油により回転駆動される可変容量型の油圧モータ
と、圧油が給排されることにより該油圧モータの容量可
変部を駆動しモータ容量を変化させる容量可変アクチュ
エータと、前記油圧モータの負荷圧によるパイロット圧
と外部指令圧のうち少なくともいずれか一方の圧力を受
圧することにより該容量可変アクチュエータに給排する
圧油を切換える容量制御弁と、前記外部指令圧を発生さ
せる指令圧発生手段とからなる可変容量型油圧モータの
容量制御装置に適用される。
【0017】そして、請求項1の発明が採用する構成
は、前記容量制御弁は、前記指令圧発生手段から供給さ
れる外部指令圧を前記負荷圧によるパイロット圧と同一
方向で受圧する構成としたことを特徴としている。
【0018】このように構成することにより、容量制御
弁は外部指令圧をパイロット圧と同一方向で受圧するの
で、例えば外部指令圧をタンク圧まで低下させたときに
は、パイロット圧に応じてモータ容量を自動切換えする
ことができ、外部指令圧を高い圧力に設定したときに
は、パイロット圧の変化に拘わらずモータ容量を大容量
に固定することができる。
【0019】また、請求項2の発明は、容量可変部を有
し油圧源からの圧油により回転駆動される可変容量型の
油圧モータと、圧油が給排されることにより該油圧モー
タの容量可変部を駆動しモータ容量を変化させる容量可
変アクチュエータと、前記油圧モータの負荷圧によるパ
イロット圧と外部指令圧のうち少なくともいずれか一方
の圧力を受圧することにより該容量可変アクチュエータ
に給排する圧油を切換える容量制御弁とからなる可変容
量型油圧モータの容量制御装置に適用される。
【0020】そして、請求項2の発明が採用する構成の
特徴は、前記容量制御弁を、スプール摺動穴を有し、該
スプール摺動穴の軸方向に離間してタンクポート、パイ
ロットポート、高圧ポート、外部指令圧ポートおよび前
記容量可変アクチュエータへの圧油給排ポートが設けら
れた弁ハウジングと、該弁ハウジングのスプール摺動穴
内に挿嵌され、該スプール摺動穴内を軸方向に摺動変位
することにより前記圧油給排ポートを高圧ポート,タン
クポートに選択的に連通,遮断するスプールと、前記弁
ハウジングとスプールとの間に設けられ、該スプールを
軸方向一側から他側に向けて付勢する付勢手段と、前記
スプールに設けられ、前記パイロットポートから導かれ
た前記パイロット圧を受圧することにより前記スプール
を付勢手段に抗して軸方向に変位させるパイロット受圧
部と、該パイロット受圧部から離間して前記スプールに
設けられ、前記外部指令圧ポートから導かれた外部指令
圧を受圧することにより前記スプールを付勢手段に抗し
て軸方向に変位させる指令圧受圧部とから構成したこと
にある。
【0021】このように構成することにより、モータ負
荷圧によるパイロット圧と外部指令圧が共に低い圧力状
態のときには、スプールを付勢手段によって一側から他
側に向けて摺動変位させ、容量制御弁を例えば小容量位
置に配置できる。そして、モータ負荷圧の上昇に伴って
パイロット圧が基準の切換圧力よりも上昇したときに
は、この圧力をパイロット受圧部が受圧することによ
り、スプールを付勢手段に抗して軸方向の一側へと摺動
変位させて、容量制御弁を大容量位置に切換えることが
できる。また、前記パイロット圧が基準の切換圧力より
も低下すると、付勢手段によりスプールを軸方向の他側
へと付勢でき、容量制御弁を小容量位置に戻すことがで
きる。
【0022】また、例えば外部指令圧を高い圧力レベル
に設定したときにも、この外部指令圧を指令圧受圧部が
受圧することにより、スプールを付勢手段に抗して軸方
向の一側へと摺動変位できるので、これによって容量制
御弁を大容量位置に切換え、大容量固定の制御を行うこ
とができる。そして、外部指令圧をタンク圧のレベルま
で低下させたときには、前述の如くパイロット圧に従っ
て容量制御弁を自動切換えでき、作動油温の影響等を排
除することができる。
【0023】一方、請求項3の発明が採用する構成の特
徴は、容量制御弁を、スプール摺動穴を有し、該スプー
ル摺動穴の軸方向に離間してタンクポート、パイロット
ポート、高圧ポート、外部指令圧ポートおよび前記容量
可変アクチュエータへの圧油給排ポートが設けられた弁
ハウジングと、該弁ハウジングのスプール摺動穴内に挿
嵌され、該スプール摺動穴内を軸方向に摺動変位するこ
とにより前記圧油給排ポートを高圧ポート,タンクポー
トに選択的に連通,遮断するスプールと、前記弁ハウジ
ングとスプールとの間に設けられ、該スプールを軸方向
一側から他側に向けて付勢する付勢手段と、前記スプー
ルに設けられ、前記パイロットポートから導かれた前記
パイロット圧を受圧することにより前記スプールを付勢
手段に抗して軸方向に変位させる第1のパイロット受圧
部と、前記スプールに形成された有底穴からなり、該ス
プールの軸方向に延びて端面に開口した有底の軸穴と、
該軸穴の開口端を閉塞するように該軸穴内に摺動可能に
挿嵌され、該軸穴の底部との間に油室を画成すると共に
該油室内の油圧反力を受承するピストンと、前記軸穴内
の受圧面によって形成され、前記油室内の圧力を受圧す
ることにより前記第1のパイロット受圧部と共に前記ス
プールのパイロット圧に対する合計の受圧面積を変化さ
せる第2のパイロット受圧部と、前記油室に対応する位
置で前記スプールに形成され、該スプールがスプール摺
動穴内を変位するときに前記油室を前記各ポートのうち
圧力の異なるポートに対して選択的に連通させる油路
と、前記第1,第2のパイロット受圧部と異なる位置で
前記スプールに設けられ、前記外部指令圧ポートから導
かれた外部指令圧を受圧することにより前記スプールを
付勢手段に抗して軸方向に変位させる指令圧受圧部とか
ら構成したことにある。
【0024】このように構成することにより、前記請求
項2の発明と同様に作動油温の影響等を排除でき、容量
制御弁を外部指令圧の圧力変動に関わりなく安定した自
動切換え制御を行うことができる。また、この場合に容
量制御弁の油路はスプールの摺動変位に応じて油室を圧
力の異なるポート、例えばパイロットポートとタンクポ
ートとに選択的に連通させる。そして、油室がパイロッ
トポートに連通したときに、スプールは油室内に導かれ
たパイロット圧を第2のパイロット受圧部で受圧し、タ
ンクポートに連通したときには第2のパイロット受圧部
によるパイロット圧の受圧を実質的に解除されるため、
第1,第2のパイロット受圧部によるスプールの合計の
受圧面積は、油室が油路を介していずれのポートに連通
しているかによって変化することになり、この受圧面積
の変化を活用して容量制御弁の切換圧力(パイロット
圧)にヒステリシス特性を与えることができる。
【0025】また、請求項4の発明によると、第2のパ
イロット受圧部は第1のパイロット受圧部よりも小さい
受圧面積を有し、油室が油路を介してパイロットポート
に連通するときに前記第2のパイロット受圧部は第1の
パイロット受圧部位と逆向きにパイロット圧を受圧する
構成としている。
【0026】これにより、油室が油路を介してパイロッ
トポートに連通している間は油室内にパイロット圧が導
かれるので、第2のパイロット受圧部は第1のパイロッ
ト受圧部とは逆向きにパイロット圧を受圧し、第2のパ
イロット受圧部の受圧面積分だけ第1のパイロット受圧
部のパイロット圧に対する受圧面積を相殺して減少させ
ることができる。また、油室が油路を介して圧力の低い
タンクポート等に連通するときには油室内の圧力が低い
圧力レベルまで低下し、スプールに第1のパイロット受
圧部と逆向きに作用する圧力は小さくなるので、前記第
1のパイロット受圧部によりスプールは大きな受圧面積
をもってパイロット圧を受圧でき、パイロット圧の受圧
面積を相対的に増大させることができる。
【0027】また、請求項5の発明によると、油路はス
プールの摺動位置に応じて油室をパイロットポート,タ
ンクポートに選択的に連通,遮断する構成とし、前記ス
プールは、油室が前記油路を介してパイロットポートと
連通するときに第1,第2のパイロット受圧部により大
なる受圧面積をもってパイロット圧を受圧し、前記油室
が油路を介してタンクポートと連通するときには前記第
1のパイロット受圧部により小なる受圧面積をもってパ
イロット圧を受圧する構成としている。
【0028】この場合には、油室がパイロットポートに
連通している間は油室内にパイロット圧が導かれるため
に、第2のパイロット受圧部によって油室の受圧面積分
だけパイロット圧に対するスプールの受圧面積を増大さ
せることができる。また、油室がタンクポートと連通す
るときには油室内の圧力がタンク圧レベルまで低下する
ので、スプールは第1のパイロット受圧部のみがパイロ
ット圧を受圧することになり、スプールの受圧面積を減
少させることができる。
【0029】一方、請求項6の発明によると、スプール
は一端側が他の部分よりも大径となった段付スプールか
らなり、第1のパイロット受圧部はスプールの大径部側
に位置する外周側の段差部により形成してなる構成とし
ている。
【0030】これにより、スプールの一端側外周には大
径となった段差部の位置で環状をなす第1のパイロット
受圧部を形成でき、該第1のパイロット受圧部に作用す
るパイロット圧によりスプールを摺動変位させることが
できる。また、この場合にはスプールの外周側に第1の
パイロット受圧部を形成しているので、スプールの全長
を短くすることが可能となる。
【0031】また、請求項7の発明によると、スプール
は圧力の異なるポート間を互いに遮断する複数のランド
を有し、油路は各ポートのうちパイロットポートよりも
圧力の低いポートに対して油室を連通,遮断する位置に
絞り孔を有してなる構成としている。
【0032】これにより、油室内にパイロットポートか
らのパイロット圧を導いて油室内を高圧にした後に、例
えばスプールの摺動変位に応じて油室がタンクポートに
連通したときでも、油室内の高圧がタンクポート側に噴
流となって流出するのを、絞り孔によって抑えることが
でき、低圧のタンクポート側に異常圧が発生する等の不
具合を解消できる。
【0033】また、請求項8の発明は、指令圧受圧部と
弁ハウジングとの間には外部指令圧ポートに連通する外
部指令圧室を画成し、前記外部指令圧ポート側には該外
部指令圧室にダンパ作用を発生させるための絞り通路を
設ける構成としている。
【0034】これにより、例えば油圧モータの負荷圧が
瞬間的に変動した場合でも、外部指令圧室をダンパ室と
して作用させることができ、スプールの瞬間的な動きを
抑えてハンチングを抑制できると共に、容量の切換制御
を安定させることができる。
【0035】また、請求項9の発明は、指令圧受圧部と
弁ハウジングとの間には外部指令圧ポートに連通する外
部指令圧室を画成し、スプールには該外部指令圧室をタ
ンクポート側に連通させるオリフィス通路を形成してな
る構成としている。
【0036】この場合には、例えば外部指令圧によるモ
ータ容量の制御を行っていない車両であっても、外部指
令圧ポートをプラグ等で閉塞しておくことにより、前述
の如き容量制御弁を互換性をもって組込むことができ
る。そして、外部指令圧室内の油液をスプールの摺動変
位に応じてオリフィス通路から絞り作用を与えつつ、流
出入させることができ、外部指令圧室をダンパ室として
活用できると共に、スプールの瞬間的な動きによるハン
チングを抑制でき、容量の切換制御を安定させることが
できる。
【0037】さらに、請求項10の発明は、外部指令圧
ポートを栓体により閉塞する構成としている。これによ
り、例えば外部指令圧によるモータ容量の制御を行って
いない車両の場合に、外部指令圧ポートをプラグ等の栓
体で閉塞しておくことができ、容量制御弁を特別に設計
変更することなく互換性をもって組込むことができる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
可変容量型油圧モータの容量制御装置を、油圧ショベル
等の走行用油圧モータに適用した場合を例に挙げ、添付
図面を参照して詳細に説明する。
【0039】ここで、図1ないし図5は本発明の第1の
実施の形態を示し、図中、1はタンク2と共に油圧源を
構成する油圧ポンプで、該油圧ポンプ1は油圧ショベル
の原動機(図示せず)によって回転駆動され、タンク2
内から吸込んだ作動油を高圧の圧油として後述の油圧モ
ータ3等に供給するものである。
【0040】3は出力軸3A側で慣性体としての車両を
駆動する走行用の油圧モータで、該油圧モータ3は、例
えば斜板式または斜軸式の可変容量型油圧モータにより
構成され、斜板または弁板等からなる容量可変部3Bを
有している。そして、油圧モータ3は、後述のサーボア
クチュエータ10を用いて容量可変部3Bを傾転角が大
きくなる矢示A方向に傾転駆動するときに、モータ容量
が大容量側へと増大され、傾転角が小さくなる矢示B方
向に傾転駆動するときには、モータ容量が小容量側に減
少されるものである。
【0041】4A,4Bは油圧モータ3を油圧ポンプ1
とタンク2に接続した一対の主管路で、該主管路4A,
4Bは、後述の方向制御弁5等を介して油圧ポンプ1か
らの圧油を油圧モータ3に給排し、これによって油圧モ
ータ3は正転または逆転し、油圧ショベル(車両)を前
進または後進させるものである。
【0042】また、主管路4A,4Bは、後述のカウン
タバランス弁6と方向制御弁5との間が油圧源側の管路
部4A1 ,4B1 となり、カウンタバランス弁6と油圧
モータ3との間がアクチュエータ側の管路部4A2 ,4
B2 となっている。
【0043】5は主管路4A,4Bの途中に設けられた
走行用の方向制御弁で、該方向制御弁5は、図1に示す
如く例えば4ポート3位置の方向制御弁として構成さ
れ、油圧ショベルのオペレータが操作レバー5Aを切換
操作することにより、中立位置(イ)から切換位置
(ロ),(ハ)に切換操作される。
【0044】そして、方向制御弁5は切換位置(ロ)
で、油圧ポンプ1からの圧油を主管路4A(管路部4A
1 ,4A2 )を介して油圧モータ3に供給し、油圧モー
タ3を例えば正方向に回転させると共に、油圧モータ3
からの戻り油を主管路4B(管路部4B1 ,4B2 )を
介してタンク2へと排出させる。また、方向制御弁5を
切換位置(ハ)に切換えたときには、圧油の供給方向が
逆転し、油圧モータ3は逆方向に回転駆動される。
【0045】6は油圧モータ3に付設されたブレーキ弁
を構成するカウンタバランス弁で、該カウンタバランス
弁6は、油圧源側の管路部4A1 ,4B1 とアクチュエ
ータ側の管路部4A2 ,4B2 との間に設けられた一対
のチェック弁7A,7Bと、該チェック弁7A,7Bと
並列関係をなして油圧源側の管路部4A1 ,4B1 とア
クチュエータ側の管路部4A2 ,4B2 との間に配設さ
れた圧力制御弁8とにより構成されている。
【0046】そして、カウンタバランス弁6の圧力制御
弁8は、方向制御弁5にほぼ連動して中立位置(イ)か
ら切換位置(ロ),(ハ)に切換わり、油圧ポンプ1か
らの圧油が油圧モータ3に給排されるのを補償する。ま
た、カウンタバランス弁6は油圧モータ3の慣性回転時
等に圧力制御弁8が中立位置(イ)に復帰することによ
り、油圧モータ3とカウンタバランス弁6との間でアク
チュエータ側の管路部4A2 または4B2 内にブレーキ
圧を発生させるものである。
【0047】9は油圧モータ3とカウンタバランス弁6
との間に位置して主管路4A,4Bの管路部4A2 ,4
B2 間に設けられた高圧選択弁としてのシャトル弁で、
該シャトル弁9は主管路4A,4Bの管路部4A2 ,4
B2 のうち高圧側の圧油を選択し、選択した圧油を後述
の高圧管路25、容量制御弁11を介してサーボアクチ
ュエータ10に供給するものである。
【0048】10は油圧モータ3に付設された容量可変
アクチュエータとしてのサーボアクチュエータで、該サ
ーボアクチュエータ10は、油圧モータ3の容量可変部
3Bを駆動する傾転ピストン10Aを有し、常時はスプ
リング10Bにより容量可変部3Bを矢示A方向の大傾
転(大容量)側に付勢している。そして、サーボアクチ
ュエータ10は油圧室10C内に高圧の圧油が供給され
ると、傾転ピストン10Aにより容量可変部3Bをスプ
リング10Bに抗して矢示B方向に駆動し、モータ容量
を大容量から小容量に切換える構成となっている。
【0049】11は油圧モータ3にサーボアクチュエー
タ10と共に付設された容量制御弁で、該容量制御弁1
1は、図2等に示すように弁ハウジング12と、該弁ハ
ウジング12内に摺動可能に設けられた後述のスプール
19および戻しばね21等とによって構成されている。
また、容量制御弁11は、図1に示す如く3ポート2位
置の油圧パイロット式切換弁等からなり、後述のパイロ
ット圧Ppxまたは外部指令圧Pgxにより大容量位置
(a)と小容量位置(b)とに切換制御されるものであ
る。
【0050】そして、容量制御弁11は小容量位置
(b)にあるときに、高圧管路25からの圧油をサーボ
アクチュエータ10の油圧室10Cに後述の給排管路2
6を介して供給し、傾転ピストン10Aにより容量可変
部3Bを傾転角が小さくなる矢示B方向に駆動させる。
また、容量制御弁11は大容量位置(a)に切換わった
ときに給排管路26をタンク管路22に接続し、油圧室
10C内の圧油をタンク2に向けて排出させることによ
り、サーボアクチュエータ10のスプリング10Bで容
量可変部3Bを傾転角が大きくなる矢示A方向に駆動さ
せる。
【0051】ここで、容量制御弁11の弁ハウジング1
2には、一端側が開口端13Aとなり、他端側が閉塞端
13Bとなった段付のスプール摺動穴13が形成され、
該スプール摺動穴13の外周側には環状の油溝14A,
14B,14C,14D,14E,14Fが一端側から
他端側へと順次軸方向に離間して形成されている。
【0052】また、弁ハウジング12には軸方向に互い
に離間してタンクポート15A、パイロットポート15
B、高圧ポート15C、圧油給排ポート15D、タンク
ポート15Eおよび外部指令圧ポート15Fが形成さ
れ、これらのポート15A〜15Fは、環状の油溝14
A〜14Fを介してスプール摺動穴13内に連通するも
のである。
【0053】16はスプール摺動穴13の開口端13A
側を閉塞した蓋体で、該蓋体16は弁ハウジング12の
一部を構成し、後述するスプール19の一端側との間に
は油溝14A内に位置してばね室17を形成している。
【0054】18は弁ハウジング12と蓋体16との間
をシールするシール部材としてのOリングで、該Oリン
グ18は、例えばばね室17内の油液が蓋体16と弁ハ
ウジング12との衝合面から外部に漏洩するのを阻止す
るものである。
【0055】19は弁ハウジング12のスプール摺動穴
13内に挿嵌されたスプールで、該スプール19は、図
2ないし図4に示す如く外周側にランド19A,19
B,19C,19Dが軸方向に互いに離間して形成さ
れ、ランド19Bとランド19Cとの間には、油溝14
C,14D間を連通するための環状溝19Eが形成され
ている。
【0056】また、スプール19のランド19Cとラン
ド19Dとの間には、油溝14D,14E間を連通する
ための他の環状溝19Fが形成され、該環状溝19E,
19Fとランド19B,19C,19Dとにより、圧油
給排ポート15Dは高圧ポート15Cとタンクポート1
5Eとに選択的に連通,遮断されるものである。
【0057】ここで、スプール19は一端側に位置する
ランド19A側が最大径となった段付スプールとして形
成され、ランド19Bに対向するランド19Aの段差部
(端面側)は、パイロット管路24からのパイロット圧
Ppxを受圧するパイロット受圧部19Gとなっている。
【0058】また、スプール19は一端側に位置する部
位が最小径のストッパ部19Hとなり、他端側は指令圧
受圧部19Jとなっている。そして、スプール19は、
図4に示すようにランド19Aが外径Da に形成され、
ランド19Bが外径Db に形成されているので、パイロ
ット受圧部19Gは、数1の式による受圧面積S1 を有
している。
【0059】
【数1】S1 =(Da2×π/4)−(Db2×π/4) =(Da2−Db2) ×π/4
【0060】これにより、パイロット受圧部19Gは受
圧面積S1 をもってパイロット管路24からのパイロッ
ト圧Ppxを受圧し、パイロット圧Ppxの昇圧時にスプー
ル19を後述の戻しばね21に抗して矢示C方向に摺動
変位させるものである。
【0061】また、スプール19の指令圧受圧部19J
は、パイロット受圧部19Gから軸方向に離間して後述
の外部指令圧室20に臨み、パイロット受圧部19Gと
同一の方向となる矢示C方向で外部指令圧Pgxを受圧す
る。
【0062】この場合、指令圧受圧部19Jは、図4に
示すようにランド19Dがランド19Bと同一の外径D
b に形成されているので、数2の式による受圧面積S2
をもって外部指令圧Pgxを受圧し、この外部指令圧Pgx
の上昇時にスプール19を戻しばね21に抗して矢示C
方向に摺動変位させるものである。
【0063】
【数2】S2 =Db2×π/4
【0064】20はスプール摺動穴13の閉塞端13B
とスプール19の指令圧受圧部19Jとの間に画成され
た外部指令圧室で、該外部指令圧室20は、スプール1
9のランド19Dによりタンクポート15E等から遮断
され、外部指令圧ポート15Fから導かれる外部指令圧
Pgxを指令圧受圧部19Jに作用させるものである。
【0065】21は蓋体16とスプール19との間に位
置してばね室17内に配設された付勢手段を構成する戻
しばねで、該戻しばね21は一端側が蓋体16に当接さ
れ、他端側はスプール19のストッパ部19H外周側に
挿通されている。そして、戻しばね21はスプール19
を閉塞端13B側(矢示D方向)に向け、後述の数4式
の如く付勢力fa をもって常時付勢し、これにより容量
制御弁11は、図1に示す小容量位置(b)に保持され
るものである。
【0066】22は容量制御弁11のタンクポート15
A,15Eに接続されたタンク管路で、該タンク管路2
2は図1に示すようにタンク2と常時接続され、その途
中位置には、油圧モータ3からのドレン(漏洩油)をタ
ンク2側に排出するドレン管路23が接続されている。
【0067】また、24は容量制御弁11のパイロット
ポート15Bに接続されたパイロット管路で、該パイロ
ット管路24は後述の高圧管路25の途中部位から分岐
し、シャトル弁9で選択される高圧側の圧油(例えば、
油圧モータ3のモータ駆動圧またはブレーキ圧等の負荷
圧)をパイロット圧Ppxとして容量制御弁11のパイロ
ットポート15Bに導くものである。
【0068】25はシャトル弁9を容量制御弁11の高
圧ポート15Cに接続した高圧管路で、該高圧管路25
は、主管路4A,4Bの管路部4A2 ,4B2 からシャ
トル弁9で選択した高圧側の圧油を容量制御弁11の高
圧ポート15Cに導くものである。
【0069】26はサーボアクチュエータ10の油圧室
10Cを容量制御弁11の圧油給排ポート15Dに接続
した給排管路である。そして、サーボアクチュエータ1
0は油圧室10C内に給排管路26を通じて圧油が給排
されることにより、油圧モータ3の容量可変部3Bを矢
示B,A方向へと傾転駆動し、モータ容量を小容量,大
容量に切換えるものである。
【0070】27は外部指令圧用の油圧源となるパイロ
ットポンプ、28は該パイロットポンプ27の最大吐出
圧を決めるリリーフ弁で、該リリーフ弁28はパイロッ
トポンプ27の吐出側に過剰圧が発生すると開弁し、こ
の過剰圧をタンク2側にリリーフさせるものである。
【0071】29は容量制御弁11の外部指令圧ポート
15Fに接続された指令圧管路、30は指令圧発生手段
となる指令圧供給装置で、該指令圧供給装置30は、パ
イロットポンプ27、後述の圧力選択弁31、減圧弁3
2およびタンク2等により構成されるものである。
【0072】31は指令圧管路29をタンク2とパイロ
ットポンプ27とに選択的に接続する外部選択手段とし
ての圧力選択弁で、該圧力選択弁31は油圧ショベルの
オペレータ等が操作レバー31Aを手動操作することに
より、容量固定位置(c)と自動切換位置(d)とのい
ずれかに切換えられる。
【0073】そして、圧力選択弁31を自動切換位置
(d)に切換えている間は、指令圧管路29がタンク2
に接続されることにより、外部指令圧Pgxはタンク圧程
度の低圧状態におかれる。そして、容量制御弁11は、
外部指令圧ポート15F(外部指令圧室20)の圧力が
タンク圧レベルとなって、図2に示す初期位置にスプー
ル19が戻しばね21で付勢されるのを許す。
【0074】このため、容量制御弁11のスプール19
は、パイロット受圧部19Gが受圧するパイロット圧P
pxの圧力値に応じて弁ハウジング12内を摺動変位可能
となり、パイロット圧Ppxが後述の切換圧力Pp1を越え
たときに、戻しばね21に抗してスプール19が矢示C
方向に押圧され、容量制御弁11は図1に示す小容量位
置(b)から大容量位置(a)に切換られるものであ
る。
【0075】また、圧力選択弁31を自動切換位置
(d)から容量固定位置(c)に切換えたときには、指
令圧管路29がパイロットポンプ27側に接続されるの
で、減圧弁32により設定された圧力Pgaの外部指令圧
Pgxが容量制御弁11の外部指令圧ポート15Fに供給
される。
【0076】そして、容量制御弁11のスプール19
は、指令圧受圧部19Jが圧力Pgaの外部指令圧Pgxを
受圧することにより、戻しばね21に抗して矢示C方向
に押圧される。これにより、容量制御弁11は図1に示
す小容量位置(b)から大容量位置(a)に切換られ、
この大容量位置(a)に保持されるものである。
【0077】32はパイロットポンプ27と圧力選択弁
31との間に設けられた減圧弁で、該減圧弁32は指令
圧管路29内に供給する外部指令圧Pgxが、圧力Pga以
上に不必要に昇圧するのを抑えるもので、常時は開弁
し、パイロットポンプ27からの吐出圧が圧力Pga以上
に上昇すると、閉弁して吐出圧の供給を停止するもので
ある。
【0078】本実施の形態による容量制御弁11等を備
えた油圧ショベルの走行用油圧回路は上述の如き構成を
有するもので、次に、その作動について説明する。
【0079】まず、油圧ショベルのオペレータが車両を
走行駆動するために、図1に示す方向制御弁5を中立位
置(イ)から切換位置(ロ)に切換えると、油圧ポンプ
1からの圧油はモータ駆動圧となって主管路4A側から
油圧モータ3に供給される。そして、このときにカウン
タバランス弁6の圧力制御弁8は管路部4A1 ,4B1
間の差圧で中立位置(イ)から切換位置(ロ)側に切換
わり、油圧モータ3からの戻り油を圧力制御弁8を介し
て主管路4B(管路部4B1 )側からタンク2へと排出
させ、これによって車両は前進方向に走行駆動される。
【0080】一方、走行用の方向制御弁5を中立位置
(イ)から切換位置(ハ)に切換えたときには、主管路
4B側にモータ駆動圧が供給され、油圧モータ3は前述
の場合とは逆向きに回転駆動される。そして、この場合
には圧力制御弁8が中立位置(イ)から切換位置(ハ)
に切換わり、油圧モータ3からの戻り油を圧力制御弁8
を介して主管路4A(管路部4A1 )側からタンク2へ
と排出させ、これによって車両は後進方向に走行駆動さ
れる。
【0081】ここで、車両の走行時に方向制御弁5(圧
力制御弁8)を中立位置(イ)から切換位置(ロ)また
は(ハ)に切換えたときには、アクチュエータ側の管路
部4A2 ,4B2 側でシャトル弁9が高圧側の圧油(モ
ータ駆動圧)を選択し、モータ駆動圧からなる高圧の圧
油は高圧管路25から容量制御弁11の高圧ポート15
Cに導かれる。
【0082】また、高圧管路25から分岐したパイロッ
ト管路24にも、このモータ駆動圧がパイロット圧Ppx
となって導かれ、このパイロット圧Ppxが容量制御弁1
1のパイロットポート15Bに供給される。
【0083】そして、外部指令圧用の圧力選択弁31を
自動切換位置(d)に戻したままの状態では、容量制御
弁11のパイロットポート15Bに供給されたパイロッ
ト圧Ppxが、図2に示すスプール19のパイロット受圧
部19Gに作用し、このパイロット受圧部19Gは前記
数1の式による受圧面積S1 をもって、スプール19を
数3の式による押圧力F1 で戻しばね21の付勢力fa
に抗して矢示C方向に押圧する。
【0084】
【数3】F1 =S1 ×Ppx
【0085】
【数4】fa =S1 ×Pp1
【0086】また、戻しばね21の付勢力fa は、数4
の式を満たすように予め設定され、図5に示す特性線3
3の如く、パイロット圧Ppxが基準となる所定圧力とし
ての切換圧力Pp1を越えるか否かによって、油圧モータ
3のモータ容量は小容量と大容量とに切換制御されるも
のである。
【0087】即ち、車両が坂道を登る登坂走行時等に
は、油圧モータ3の負荷圧が上昇し、パイロット圧Ppx
は切換圧力Pp1以上まで上昇する。そして、このときに
スプール19は、パイロット受圧部19Gでパイロット
圧Ppxを矢示C方向に受圧することにより、下記の数5
の式による押圧力F1 をもって戻しばね21を図3に示
す如く撓み変形させ、ストッパ部19Hが蓋体16に当
接するストロークエンドまで摺動変位する。
【0088】
【数5】F1 ≧fa (但し、Ppx≧Pp1)
【0089】これにより、容量制御弁11は戻しばね2
1の付勢力fa に抗して図1に示す小容量位置(b)か
ら大容量位置(a)へと切換わり、容量制御弁11の高
圧ポート15Cはスプール19のランド19Cにより圧
油給排ポート15Dに対して遮断されると共に、該圧油
給排ポート15Dはタンクポート15E(タンク管路2
2)に連通される。
【0090】このため、サーボアクチュエータ10は油
圧室10Cが給排管路26、容量制御弁11の圧油給排
ポート15D、タンク管路22等を介してタンク2と接
続され、スプリング10Bによって油圧モータ3の容量
可変部3Bを矢示A方向へと大傾転側に駆動することに
より、登坂走行に備えて油圧モータ3を高トルクで低速
回転できるようにモータ容量を大容量に制御する。
【0091】一方、車両の登坂走行が終わり、例えば平
地の直進走行等に移った場合には、パイロット圧Ppx
が、図5に示す切換圧力Pp1よりも低下する。これによ
って、スプール19の押圧力F1 は、下記の数6の式
に示すように戻しばね21の付勢力fa よりも小さくな
るので、スプール19は戻しばね21により矢示D方向
に押戻され、図2に示す初期位置まで摺動変位し、容量
制御弁11は再び小容量位置(b)に復帰する。
【0092】
【数6】F1 <fa (但し、Ppx<Pp1)
【0093】そして、このときには容量制御弁11の高
圧ポート15Cが圧油給排ポート15Dに連通されるの
で、サーボアクチュエータ10は油圧室10C内に、シ
ャトル弁9で選択した高圧管路25からの圧油が給排管
路26等を介して供給され、傾転ピストン10Aにより
油圧モータ3の容量可変部3Bを矢示B方向へと小傾転
側に駆動する。
【0094】これにより、油圧モータ3の容量を平地走
行に適した小容量に制御でき、車両を低トルクで高速走
行させることができる。そして、パイロット圧Ppxが切
換圧力Pp1 に達するまでの間は、スプール19が数6
の式による押圧力F1 で戻しばね21を図2中の矢示C
方向に押圧するに留まり、スプール19は戻しばね21
により初期位置に付勢され、容量制御弁11を小容量位
置(b)に保持するものである。
【0095】次に、油圧ショベルのオペレータが、例え
ば狭い作業現場等で走行用の方向制御弁5を微操作する
ために、圧力選択弁31を自動切換位置(d)から容量
固定位置(c)に切換えると、容量制御弁11の外部指
令圧室20には指令圧管路29、外部指令圧ポート15
Fを通じて圧力Pgaの外部指令圧Pgxが供給される。
【0096】この場合、スプール19の指令圧受圧部1
9Jは、前記数2式による受圧面積S2 をもって外部指
令圧室20内で圧力Pgaの外部指令圧Pgxを受圧するこ
とにより、下記の数7の式による押圧力F2 をもってス
プール19を戻しばね21に抗して矢示D方向に押圧す
る。これによって、容量制御弁11は図1に示す小容量
位置(b)から大容量位置(a)に切換られ、この大容
量位置(a)に保持される。
【0097】
【数7】F2 =S2 ×Pga また、外部指令圧Pgxの圧力Pgaは、数8の式を満たす
ように予め設定されている。
【0098】
【数8】Pga>fa /S2
【0099】そして、このときの押圧力F2 は、前記パ
イロット圧Ppxに対するパイロット受圧部19Gの受圧
方向と同一の方向(図3中の矢示C方向)に働くので、
スプール19はパイロット圧Ppxの増,減に拘わらず、
圧力Pgaの外部指令圧Pgxにより図3に示すストローク
エンドまで摺動変位し、容量制御弁11は図1に示す大
容量位置(a)に保持され、油圧モータ3は大容量に固
定される。
【0100】このため、狭い作業現場等で油圧ショベル
を駆動して油圧モータ3の微操作を行うような場合に、
油圧モータ3の負荷圧(パイロット圧Ppx)が低い圧力
状態になっても、モータ容量を大容量に固定することが
でき、油圧モータ3を高トルクで低速回転させることに
より、オペレータの操作レバー5A等に対する微操作を
向上させ、運転時の負担を確実に軽減することができ
る。
【0101】かくして、本実施の形態によれば、外部指
令圧用の圧力選択弁31を容量固定位置(c)に切換え
ている間は、モータ容量を大容量に固定でき、狭い作業
現場等でオペレータが操作レバー5A等を微操作すると
きの操作性を高め、例えば車両のステアリング操作等を
容易に行うことができると共に、オペレータの負担を軽
減できる。
【0102】また、圧力選択弁31を自動切換位置
(d)に切換えたときには、モータ駆動圧であるパイロ
ット圧Ppxが、切換圧力Pp1以上またはそれ以下に増,
減するに応じて容量制御弁11を自動的に切換制御で
き、モータ容量の自己圧制御を適切に行うことができ
る。
【0103】そして、容量制御弁11のスプール19
は、パイロット受圧部19Gによるパイロット圧Ppxの
受圧方向と、指令圧受圧部19Jによる外部指令圧Pgx
の受圧方向とが同一方向(図2、図3中の矢示C方向)
であり、圧力選択弁31を自動切換位置(d)に切換え
たときには、外部指令圧Pgxはタンク圧程度の低圧状態
に保たれる。
【0104】このため、モータ容量を自動切換えすると
きのパイロット圧Ppxの切換圧力Pp1が、従来技術で述
べた如く作動油温の変化等に起因した外部指令圧Ppxの
圧力変動に影響されて変化するようなことはなくなり、
自動切換え時の制御を安定させることができる。
【0105】そして、このように構成した容量制御弁1
1等を複数種類の車両に搭載する場合にも、それぞれの
車両毎に外部指令圧Pgxまたはパイロット圧Ppxの受圧
面積を変更、調整したりする必要がなくなり、当該装置
の汎用性を大幅に高めることができる。
【0106】また、モータ容量を大容量に固定する場合
の外部指令圧Pgxは、前記数8の式による圧力Pga以上
であればよいので、減圧弁32による設定圧を必ずしも
厳密に設定する必要がなくなり、装置全体のコスト低減
等を容易に図ることが可能となる。
【0107】さらに、外部指令圧によるモータ容量の制
御を行っていない車両にあっても、容量制御弁11等を
互換性をもって組込むことができ、これによっても汎用
性を高めることができる。
【0108】従って、本実施の形態によれば、外部指令
圧Pgxによりモータ容量を固定できると共に、作動油温
等の外乱による影響を容易に抑えることができ、パイロ
ット圧Ppxによるモータ容量の制御を安定させて自動的
に行うことができる。
【0109】また、外部指令圧Pgxの適用圧力が異なる
複数種類の車両、または外部指令圧による容量制御を採
用していない車両等に対しても、容量制御弁11等を互
換性をもって組込むことができ、当該装置の適用範囲を
広げて汎用性を高めることができる。
【0110】さらに、容量制御弁11を弁ハウジング1
2、スプール19および戻しばね21によって構成でき
るため、部品点数を少なくして組立時の作業性を向上で
きる上に、全体をコンパクトに形成して小型化を図るこ
とができる。
【0111】次に、図6ないし図10は本発明の第2の
実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、容量制御弁
のスプールに第1,第2のパイロット受圧部を形成し、
両者のパイロット圧に対する合計の受圧面積をスプール
の摺動位置に応じて変化させる構成としたことにある。
なお、本実施の形態では前記第1の実施の形態と同一の
構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するもの
とする。
【0112】図中、41は油圧モータ3に付設されたブ
レーキ弁を構成するカウンタバランス弁で、該カウンタ
バランス弁41は、第1の実施の形態で述べたカウンタ
バランス弁6と同様に、一対のチェック弁7A,7B
と、圧力制御弁42とにより構成されている。
【0113】しかし、カウンタバランス弁41の圧力制
御弁42は、例えば6ポート3位置の油圧パイロット式
方向制御弁からなり、高圧導出ポートとなるセンタバイ
パスポート42Aを有している。そして、圧力制御弁4
2は中立位置(イ)から切換位置(ロ)に切換わったと
きに、油圧源側の管路部4A1 ,4B1 のうち高圧側の
管路部4A1 にセンタバイパスポート42Aが接続さ
れ、切換位置(ハ)に切換わったときには管路部4B1
に接続される。
【0114】これによって、圧力制御弁42のセンタバ
イパスポート42Aは、油圧モータ3の負荷圧であるモ
ータ駆動圧をパイロット管路43内に導き、後述の容量
制御弁51をパイロット管路43からのパイロット圧P
pxに応じて切換制御させる。また、圧力制御弁42が中
立位置(イ)に復帰したときには、センタバイパスポー
ト42Aが後述のタンク管路44に接続されることによ
り、パイロット管路43内のパイロット圧はタンク圧レ
ベルまで自動的に低下するものである。
【0115】そして、本実施の形態にあっては、パイロ
ット管路43が圧力制御弁42のセンタバイパスポート
42Aと容量制御弁51のパイロットポート55Bとの
間に接続され、油圧モータ3のモータ駆動圧をパイロッ
ト圧Ppxとして容量制御弁51のパイロットポート55
Bに導く構成としている。
【0116】44は圧力制御弁42のセンタバイパスポ
ート42Aに接続されたタンク管路で、該タンク管路4
4は圧力制御弁42が中立位置(イ)に復帰したとき
に、センタバイパスポート42Aをタンク2に接続し、
パイロット管路43内のパイロット圧Ppxをタンク圧レ
ベルまで低下させるものである。
【0117】45は油圧モータ3に付設されたネガティ
ブ型のブレーキ装置で、該ブレーキ装置45は、油圧室
45Aおよびブレーキばね45B等を有し、常時はブレ
ーキばね45Bにより油圧モータ3の出力軸3A側に制
動力を付与して駐車ブレーキとして機能するものであ
る。
【0118】また、ブレーキ装置45は、油圧室45A
が後述の制御管路46に接続され、この制御管路46を
介してブレーキ解除圧が供給されたときに、油圧モータ
3の出力軸3Aに対する制動状態を解除し、これによ
り、油圧モータ3は車両の路上走行等を行うためにモー
タ駆動圧に従って回転駆動されるものである。
【0119】46はパイロット管路43と共に圧力制御
弁42のセンタバイパスポート42Aに接続されたブレ
ーキ用の制御管路で、該制御管路46は、圧力制御弁4
2が中立位置(イ)から切換位置(ロ)に切換わったと
きに、センタバイパスポート42Aからのモータ駆動圧
をブレーキ解除圧としてブレーキ装置45の油圧室45
Aに導き、ブレーキ装置45による油圧モータ3の制動
を解除させる。
【0120】また、圧力制御弁42が中立位置(イ)に
復帰したときには、センタバイパスポート42Aがタン
ク管路44に接続されることにより、制御管路46内は
タンク圧レベルまで自動的に低下し、ブレーキ装置45
は油圧モータ3の出力軸3Aに制動力を付与するもので
ある。
【0121】47,48は容量制御弁51のタンクポー
ト55A,55Eに接続された他のタンク管路で、これ
らのタンク管路47,48は図6に示すように常にタン
ク2に接続されているものである。
【0122】51は本実施の形態で採用した容量制御弁
で、該容量制御弁51は、図7に示すように弁ハウジン
グ52と、後述のスプール56およびピストン58等と
によって構成されている。そして、容量制御弁51は前
記第1の実施の形態で述べた容量制御弁11とほぼ同様
に構成されているものの、該容量制御弁51はスプール
56に後述する第1,第2のパイロット受圧部56G,
57A等が形成されている点で異なるものである。
【0123】ここで、容量制御弁51の弁ハウジング5
2には、一端側が開口端53Aとなり、他端側が閉塞端
53Bとなった段付のスプール摺動穴53が形成され、
該スプール摺動穴53の外周側には環状の油溝54A,
54B,54C,54D,54E,54Fが軸方向に離
間して形成されている。
【0124】また、弁ハウジング52には軸方向に互い
に離間してタンクポート55A、パイロットポート55
B、高圧ポート55C、圧油給排ポート55D、タンク
ポート55Eおよび外部指令圧ポート55Fが形成さ
れ、これらの各ポート55A〜55Fは油溝54A〜5
4Fを介してスプール摺動穴53内に連通するものであ
る。
【0125】そして、弁ハウジング52はスプール摺動
穴53の開口端53A側が第1の実施の形態と同様に蓋
体16により閉塞され、この蓋体16は後述するスプー
ル56の一端側端面との間にばね室17を画成してい
る。また、ばね室17はタンクポート55A、タンク管
路47を介してタンク2に常時接続されている。
【0126】56は弁ハウジング52のスプール摺動穴
53内に挿嵌されたスプールで、該スプール56は第1
の実施の形態で述べたスプール19とほぼ同様に構成さ
れ、図7、図8に示す如く外周側にランド56A,56
B,56C,56Dと、環状溝56E,56Fとが形成
されている。
【0127】そして、スプール56も一端側に位置する
ランド56A側が最大径となった段付スプールとして形
成され、ランド56Bに対向するランド56Aの段差部
(端面側)は、パイロット管路43からのパイロット圧
Ppxを受圧する第1のパイロット受圧部56Gとなって
いる。また、スプール56は一端側に位置する部位が最
小径のストッパ部56Hとなり、他端側は指令圧受圧部
56Jとなっている。
【0128】しかし、本実施の形態によるスプール56
には、ランド56Aの外周側に環状の細幅溝56K、5
6Lが軸方向に離間して形成されている。そして、これ
らの細幅溝56K,56Lは後述する小孔60,油孔6
1の開口端側に位置し、後述の油室59をパイロットポ
ート55Bとタンクポート55Aとに対してほぼ零ラッ
プで連通,遮断させるものである。
【0129】このため、細幅溝56Kが図7に示すよう
に油溝54Aから遮断されるときには、細幅溝56Lが
これとほぼ同時に油溝54Bに対して連通され、細幅溝
56Kが油溝54Aに図8に示す如く連通するときに
は、細幅溝56Lがこれとほぼ同時に油溝54Bに対し
て遮断される。
【0130】また、スプール56は図9に示すようにラ
ンド56Aが、第1の実施の形態で述べたスプール19
のランド19A(外径Da )に比較して僅かに大きい外
径Da1(Da1>Da )なる寸法をもって形成され、ラン
ド56Bはスプール19のランド19Bと同様に外径D
b に形成されている。これにより、第1のパイロット受
圧部56Gは、数9の式による受圧面積S3 を有してい
る。
【0131】
【数9】S3 =(Da12×π/4)−(Db2×π/4) =(Da12−Db2) ×π/4
【0132】57はスプール56に形成され軸方向に延
びた有底穴からなる軸穴で、該軸穴57は一端側がスプ
ール56の端面に開口し、他端側は底部となって閉塞さ
れている。そして、軸穴57は図9に示すように比較的
小さい穴径Dc (Dc <Db<Da1 )をもって形成さ
れ、軸穴57の底部側は、後述する油室59内の圧力を
受圧する受圧面となっている。
【0133】ここで、軸穴57内の受圧面となる底部側
は、下記の数10の式による受圧面積S4 (S4 <S3
)をもって油室59内の圧力を受圧する第2のパイロ
ット受圧部57Aとなり、該第2のパイロット受圧部5
7Aは、第1のパイロット受圧部56Gの受圧面積S3
よりも小さい受圧面積S4 (S4 <S3 )に形成されて
いる。
【0134】
【数10】S4 =Dc2×π/4
【0135】58は軸穴57内に摺動可能に挿嵌された
ピストンで、該ピストン58は軸穴57の開口端側を常
に閉塞し、その他端側は軸穴57の底部との間に油室5
9を画成している。また、ピストン58の一端側は、図
7に示す如くスプール56の端面から軸方向に突出し、
油室59内のパイロット圧Ppxによる油圧反力を受承す
るため蓋体16に当接している。
【0136】60は油室59の位置でスプール56の径
方向に穿設された絞り孔としての小孔で、該小孔60は
細幅溝56Kの位置でスプール56の外周面に開口し、
スプール56の摺動位置に応じて油室59をタンクポー
ト55A(ばね室17)と選択的に連通,遮断するもの
である。
【0137】61は油室59の位置でスプール56の径
方向に穿設された油孔で、該油孔61は前記絞り孔から
なる小孔60と共に油路を構成している。そして、油孔
61は、細幅溝56Lの位置でスプール56の外周面に
開口し、スプール56の摺動位置に応じて油室59をパ
イロットポート55B(油溝54B)に対して選択的に
連通,遮断するものである。
【0138】この場合、油孔61は細幅溝56L、油溝
54Bを介してパイロットポート55Bに連通,遮断さ
れ、小孔60は細幅溝56K、油溝54Aを介してタン
クポート55Aに連通,遮断される。そして、これらの
小孔60,油孔61は、スプール56の摺動変位時に油
室59とパイロットポート55B,タンクポート55A
との連通,遮断を零ラップで行うため、小孔60,油孔
61に常時連通する細幅溝56K,56Lが、油溝54
A,54Bの離間寸法に対応した軸方向の間隔をもって
形成されているものである。
【0139】また、小孔60は油孔61に比較して小径
に形成された絞り通路を構成している。そして、小孔6
0は、図8に示す如く油室59をばね室17、タンクポ
ート55Aに連通させたときに、油室59内の圧油がタ
ンクポート55A側に向けて噴出するのを抑え、タンク
ポート55A側でサージ圧等が発生するのを抑制する機
能を有している。
【0140】62は蓋体16とスプール56との間に位
置してばね室17内に配設された付勢手段を構成する戻
しばねで、該戻しばね62は、第1の実施の形態で述べ
た戻しばね21と同様に構成され、スプール56を閉塞
端53B側に向け矢示D方向の付勢力fa をもって常時
付勢している。
【0141】さらに、63はスプール摺動穴53の閉塞
端53Bとスプール56の指令圧受圧部56Jとの間に
画成された外部指令圧室で、該外部指令圧室63は、第
1の実施の形態で述べた外部指令圧室20と同様に、ス
プール56のランド56Dによりタンクポート55E等
から遮断され、外部指令圧ポート55Fから導かれる外
部指令圧Pgxを指令圧受圧部56Jに作用させるもので
ある。
【0142】かくして、このように構成される本実施の
形態でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができるが、特に本実施の形態では、容量制
御弁51のスプール56に第1,第2のパイロット受圧
部56G,57Aを設ける構成としたから、下記のよう
な作用効果を得ることができる。
【0143】まず、車両の走行時に方向制御弁5(圧力
制御弁42)を中立位置(イ)から切換位置(ロ)また
は(ハ)に切換えたときに、アクチュエータ側の管路部
4A2 ,4B2 側でシャトル弁9が高圧側の圧油(モー
タ駆動圧)を選択し、モータ駆動圧からなる高圧の圧油
は高圧管路25から容量制御弁51の高圧ポート55C
に導かれる。
【0144】そして、圧力制御弁42は中立位置(イ)
から切換位置(ロ)または(ハ)に切換わったときに、
油圧モータ3の負荷圧であるモータ駆動圧をセンタバイ
パスポート42Aからパイロット管路43内に導き、容
量制御弁51をパイロット管路43からのパイロット圧
Ppxに応じて切換制御させる。
【0145】また、パイロット管路43内のパイロット
圧Ppxは、制御管路46を介してブレーキ装置45の油
圧室45Aにも供給され、ブレーキ解除圧としてブレー
キばね45Bを撓み変形させることにより、ブレーキ装
置45による油圧モータ3の制動状態を解除する。これ
によって、油圧モータ3は車両の路上走行等を行うため
にモータ駆動圧に従って回転駆動されるものである。
【0146】そして、外部指令圧用の圧力選択弁31を
自動切換位置(d)に戻したままの状態では、容量制御
弁51のパイロットポート55Bに供給されたパイロッ
ト圧Ppxが、図7に示すスプール56のパイロット受圧
部56Gに作用し、このパイロット受圧部56Gは前記
数9の式による受圧面積S3 をもって、スプール56を
数11の式による押圧力F3 で戻しばね62の付勢力f
a に抗して矢示C方向に押圧する。
【0147】
【数11】F3 =S3 ×Ppx
【0148】また、このときに容量制御弁51のパイロ
ットポート55Bに供給されたパイロット圧Ppxは、図
7に示すスプール56の油孔61を通じて油室59内へ
と供給され、軸穴57の底部からなる第2のパイロット
受圧部57Aにも作用する。そして、このパイロット受
圧部57Aは、前記数10の式による受圧面積S4 をも
って、スプール56を数12の式による押圧力F4 で
矢示D方向に押圧する。
【0149】
【数12】F4 =S4 ×Ppx
【0150】従って、図7に示すスプール56は、第
1,第2のパイロット受圧部56G,57Aによりパイ
ロット圧Ppxに対して合計の受圧面積(S3 −S4 )を
有し、両者を合成した押圧力(F3 −F4 )で戻しばね
62の付勢力fa に抗して図7中の矢示C方向に押圧さ
れることになる。
【0151】
【数13】F3 −F4 =(S3 −S4 )×Ppx
【0152】また、この場合に戻しばね62の付勢力f
a は、下記の数14の式を満たすように予め設定され、
図10に示す特性線64のようにパイロット圧Ppxが切
換圧力Pp0〜Pp2で変化する間は、油圧モータ3のモー
タ容量にヒステリシス特性が与えられ、モータ容量は小
容量と大容量とのいずれかに安定して切換制御されるも
のである。
【0153】
【数14】fa =(S3 −S4 )×Pp2=S3 ×Pp0
【0154】即ち、車両が坂道を登る登坂走行時等に
は、油圧モータ3の負荷圧が上昇し、パイロット圧Ppx
は切換圧力Pp2以上まで上昇する。そして、このときに
スプール56は、第1,第2のパイロット受圧部56
G,57Aで合計の受圧面積(S3 −S4 )をもってパ
イロット圧Ppxを矢示C方向に受圧することにより、数
13の式による押圧力(F3 −F4 )をもって戻しばね
62を図8に示す如く撓み変形させ、ストッパ部56H
が蓋体16に当接するストロークエンドまで摺動変位す
る。
【0155】これにより、容量制御弁51は戻しばね6
2の付勢力fa に抗して図6に示す小容量位置(b)か
ら大容量位置(a)へと切換わり、容量制御弁51の高
圧ポート55Cはスプール56のランド56Cにより圧
油給排ポート55Dに対して遮断されると共に、該圧油
給排ポート55Dがタンクポート55E(タンク管路4
8)に連通される。
【0156】このため、サーボアクチュエータ10は油
圧室10Cが給排管路26、容量制御弁51の圧油給排
ポート55D、タンク管路48等を介してタンク2と接
続され、スプリング10Bによって油圧モータ3の容量
可変部3Bを矢示A方向へと大傾転側に駆動することに
より、登坂走行に備えて油圧モータ3を高トルクで低速
回転できるようにモータ容量を大容量に制御する。
【0157】また、このときに容量制御弁51はスプー
ル56内の油室59が、図8に示すように小孔60、細
幅溝56K、ばね室17、油溝54Aを介してタンクポ
ート55Aに接続されることにより、油室59内の圧力
は、例えばタンク圧程度まで低下することになる。
【0158】このため、スプール56は、油室59内の
パイロット受圧部57Aから受ける押圧力F4 が実質的
に零となり、第1のパイロット受圧部56Gのみで受圧
面積S3 をもってパイロット圧Ppxを受圧することにな
り、このときのスプール56の合計の受圧面積は、受圧
面積(S3 −S4 )から受圧面積S3 まで増大するもの
である。
【0159】この結果、油圧モータ3の容量が小容量か
ら大容量に変化して、モータ駆動圧(負荷圧)が僅かに
低下した場合でも、パイロット圧Ppxが圧力Pp0以上で
ある間は、スプール56が下記の数15の式による押圧
力F3 をもって、図8中に示す如く戻しばね62を矢示
C方向に撓み変形させ、容量制御弁51を大容量位置
(a)に保つものである。
【0160】
【数15】F3 ≧fa (但し、Ppx≧Pp0 )
【0161】一方、車両の登坂走行が終わり、例えば平
地の直進走行等に移った場合には、パイロット圧Ppx
が、図10に示す圧力Pp0以下まで低下する。これによ
って、スプール56の押圧力F3 は、戻しばね62の付
勢力fa よりも小さくなるので、スプール56は戻しば
ね62により矢示D方向に押戻され、図7に示す初期位
置まで摺動変位し、容量制御弁51は再び小容量位置
(b)に復帰する。
【0162】そして、このときには容量制御弁51の高
圧ポート55Cが圧油給排ポート55Dに連通されるの
で、サーボアクチュエータ10は油圧室10C内に、シ
ャトル弁9で選択した高圧管路25からの圧油が給排管
路26等を介して供給され、傾転ピストン10Aにより
油圧モータ3の容量可変部3Bを矢示B方向へと小傾転
側に駆動する。これにより、油圧モータ3の容量を平地
走行に適した小容量に制御でき、車両を低トルクで高速
走行させることができる。
【0163】また、このときに容量制御弁51はスプー
ル56内の油室59が、図7に示すように油孔61を通
じてパイロットポート55Bと連通するので、このとき
のパイロット圧Ppxが油室59内へと供給され、軸穴5
7の底部側に位置する第2のパイロット受圧部57Aに
も作用する。
【0164】そして、スプール56の受圧面積は、第
1,第2のパイロット受圧部56G,57Aによる受圧
面積(S3 −S4 )まで減少され、再び数13の式によ
る押圧力(F3 −F4 )をもって戻しばね62を矢示C
方向に押圧するものである。
【0165】この結果、油圧モータ3の容量が大容量か
ら小容量に変化して、モータ駆動圧(負荷圧)が僅かに
増加した場合でも、パイロット圧Ppxが切換圧力Pp2に
達するまでの間はスプール56が、前記数13および下
記の数16の式による押圧力(F3 −F4 )で戻しばね
62を図7中の矢示C方向に押圧するに留まり、スプー
ル56は戻しばね62により初期位置に付勢され、容量
制御弁51を小容量位置(b)に保持するものである。
【0166】
【数16】(F3 −F4 )<fa (但し、Ppx<Pp2)
【0167】かくして、本実施の形態によれば、スプー
ル56の一端側に最大径のランド56Aを設けて環状の
第1のパイロット受圧部56Gを形成し、該パイロット
受圧部56Gによりパイロットポート55Bからのパイ
ロット圧Ppxを受圧面積S3をもって受圧させると共
に、スプール56の一端側から軸方向に延びる有底の軸
穴57内には、ピストン58を摺動可能に挿嵌して油室
59を画成し、該油室59を小孔60、油孔61により
スプール56の摺動位置に応じてタンクポート55Aと
パイロットポート55Bとに選択的に連通,遮断する構
成としている。
【0168】そして、スプール56が図7に示す初期位
置、即ち容量制御弁51が小容量位置(b)にある間
は、油室59をパイロットポート55Bに連通させるこ
とにより、スプール56のパイロット圧Ppxに対する合
計の受圧面積を、第1,第2のパイロット受圧部56
G,57Aによる受圧面積(S3 −S4 )まで減少さ
せ、モータ駆動圧(パイロット圧Ppx)が切換圧力Pp2
以上に上昇するまでスプール56を戻しばね62によっ
て初期位置に保持でき、容量制御弁51を小容量位置
(b)に保つことができる。
【0169】また、モータ駆動圧が切換圧力Pp2以上に
上昇したときには、スプール56が戻しばね62に抗し
てストロークエンドまで摺動変位することにより、油室
59内を小孔60を通じてタンクポート55Aに連通さ
せ、スプール56の受圧面積を、受圧面積(S3 −S4
)から受圧面積S3 へと増大させ、この受圧面積S3を
もってパイロット圧Ppxを受圧し続けることができる。
【0170】このため、油圧モータ3の容量が小容量か
ら大容量に増加し、モータ駆動圧が僅かに減少したよう
な場合でも、大きな受圧面積S3 をもってスプール56
を図8に示すスロークエンドに保持でき、モータ駆動圧
が平地走行時の圧力Pp0以下に低下するまで、容量制御
弁51を大容量位置(a)に切換えておくことにより、
油圧モータ3のモータ容量を大容量に保つことができ
る。
【0171】従って、本実施の形態によれば、容量制御
弁51の切換制御圧に切換圧力Pp0〜Pp2の範囲でヒス
テリシス特性を与えることができ、容量の切換えに伴う
ハンチング現象を防止できると共に、容量制御を安定さ
せて自動的に行うことができる。また、容量制御弁51
を弁ハウジング52、スプール56、ピストン58およ
び戻しばね62によって構成できるため、部品点数を少
なくして組立時の作業性を向上できる上に、全体をコン
パクトに形成して小型化を図ることができる。
【0172】また、スプール56を一端側が大径となっ
た段付スプールとして形成し、スプール56の外周側に
は最大径となったランド56Aの位置に、パイロット圧
Ppxに対するパイロット受圧部56Gを設ける構成とし
ているから、スプール56の軸方向長さを短くでき、容
量制御弁51全体を小型化することができる。
【0173】さらに、油室59の圧力切換タイミングに
加工誤差等による僅かなズレが発生し、パイロットポー
ト55Bとタンクポート55Aとが油室59に共に連通
するような区間が存在する場合でも、油室59はタンク
ポート55Aに小径の小孔60を介して連通するので、
該小孔60により圧油を絞ることができ、例えば油室5
9内の高圧(パイロット圧Ppx)がタンクポート55A
側に噴出するのを抑え、タンクポート55A側でサージ
圧が発生する等の事態を防ぐことができる。
【0174】次に、図11ないし図13は本発明の第3
の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、スプール
の外周側に第1のパイロット受圧部を形成すると共に、
スプールの軸穴内には油室を形成し、該油室内にパイロ
ット圧を導いたときには、油室内の第2のパイロット受
圧部に第1のパイロット受圧部と同一方向にパイロット
圧を作用させ、これによって、パイロット圧に対するス
プールの合計の受圧面積を変化させる構成としたことに
ある。
【0175】なお、本実施の形態では前記第2の実施の
形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を
省略するものとする。
【0176】図中、71は本実施の形態で採用した容量
制御弁で、該容量制御弁71は、図12に示すように弁
ハウジング72と、後述のスプール76およびピストン
79等とによって構成されている。そして、容量制御弁
71は第2の実施の形態で述べた容量制御弁51とほぼ
同様に構成され、指令圧管路29からの外部指令圧とパ
イロット管路43からのパイロット圧Ppxにより大容量
位置(a)と小容量位置(b)とに切換制御されるもの
である。
【0177】ここで、容量制御弁71の弁ハウジング7
2には、一端側が開口端73Aとなり、他端側が閉塞端
73Bとなった段付のスプール摺動穴73が形成され、
該スプール摺動穴73の外周側には環状の油溝74A,
74B,74C,74D,74E,74F,74Gが軸
方向に離間して形成されている。
【0178】また、弁ハウジング72には、軸方向に互
いに離間してタンクポート75A、パイロットポート7
5B、タンクポート75C、高圧ポート75D、圧油給
排ポート75E、タンクポート75Fおよび外部指令圧
ポート75Gが形成され、これらのポート75A〜75
Gは油溝74A〜74Gを介してスプール摺動穴73内
に連通するものである。
【0179】76は弁ハウジング72のスプール摺動穴
73内に挿嵌されたスプールで、該スプール76は図1
2、図13に示す如く外周側にランド76A,76B,
76C,76Dが軸方向に互いに離間して形成されてい
る。また、スプール76のランド76Bとランド76C
との間には、油溝74D,74E間を連通するための環
状溝76Eが形成され、ランド76Cとランド76Dと
の間には、油溝74E,74F間を連通するための環状
溝76Fが形成されている。そして、これらの環状溝7
6E,76Fとランド76B,76C,76Dとによ
り、圧油給排ポート75Eは高圧ポート75Dとタンク
ポート75Fとに選択的に連通,遮断されるものであ
る。
【0180】ここで、スプール76も一端側に位置する
ランド76A側が最大径となった段付スプールとして形
成され、ランド76Bに対向するランド76Aの段差部
(端面側)は、パイロット管路43からのパイロット圧
Ppxを受圧する第1のパイロット受圧部76Gとなって
いる。また、スプール76は一端側に位置する部位が最
小径のストッパ部76Hとなり、他端側は指令圧受圧部
76Jとなっている。
【0181】しかし、本実施の形態によるスプール76
には、ランド76Bの外周側に環状の細幅溝76K、7
6Lが軸方向に離間して形成されている。そして、これ
らの細幅溝76K,76Lは後述する油孔81,小孔8
2の開口端側に位置し、後述の油室80をパイロットポ
ート75Bとタンクポート75Cとに対してほぼ零ラッ
プで連通,遮断させるものである。
【0182】また、スプール76は図12に示すように
ランド76Aが、第1の実施の形態で述べたスプール1
9のランド19A(外径Da )に比較して僅かに小さい
外径Da2(Da2<Da )なる寸法をもって形成され、ラ
ンド76Bはスプール19のランド19Bと同様に外径
Db に形成されている。これにより、第1のパイロット
受圧部76Gは、数17の式による受圧面積S5 を有し
ている。
【0183】
【数17】 S5 =(Da22×π/4)−(Db2×π/4) =(Da22−Db2) ×π/4
【0184】77はスプール76に形成され軸方向に延
びた有底の段付穴からなる軸穴で、該軸穴77は一端側
が底部77Aとなって閉塞され、他端側はスプール76
の端面に開口している。また、軸穴77は図12に示す
ように比較的小さい穴径Dc1(Dc1<Db <Da2)をも
って形成され、その途中部位は環状の段差部77Bとな
っている。
【0185】そして、軸穴77内の受圧面は、底部77
Aと段差部77Bとにより第2のパイロット受圧部78
を形成し、該第2のパイロット受圧部78は、後述する
油室80内の圧力を下記の数18の式による受圧面積S
6 (S6 <S5 )をもって受圧するものである。
【0186】
【数18】S6 =Dc12×π/4
【0187】79は軸穴77内に摺動可能に挿嵌された
ピストンで、該ピストン79は軸穴77の開口端側を常
に閉塞し、その一端側は軸穴77の底部77Aとの間で
油室80を画成している。また、ピストン79の他端側
はスプール摺動穴73の閉塞端73Bに当接し、油室8
0内の圧力を受承するものである。
【0188】81は油室80の位置でスプール76の径
方向に穿設された油孔で、該油孔81は、細幅溝76K
の位置でスプール76の外周面に開口し、スプール76
の摺動位置に応じて油室80をパイロットポート75B
(油溝74B)に対して選択的に連通,遮断するもので
ある。
【0189】また、82は油室80の位置でスプール7
6の径方向に穿設された絞り孔としての小孔で、該小孔
82は油孔81と共に油路を構成している。そして、小
孔82は、細幅溝76Lの位置でスプール76の外周面
に開口し、スプール76の摺動位置に応じて油室80を
タンクポート75C(油溝74C)に対して選択的に連
通,遮断するものである。
【0190】そして、これらの油孔81,小孔82は、
スプール76の摺動変位時に油室80とパイロットポー
ト75B,タンクポート75Cとの連通,遮断を零ラッ
プで行うため、油孔81,小孔82に常時連通する細幅
溝76K,76Lが、油溝74B,74Cの離間寸法に
対応した軸方向の間隔をもって形成されている。
【0191】また、小孔82は油孔81に比較して小径
に形成された絞り通路を構成している。そして、小孔8
2は、図12に示す如く油室80をタンクポート75C
に連通させたときに、油室80内の圧油がタンクポート
75C側に向けて噴出するのを抑え、タンクポート75
C側でサージ圧等が発生するのを抑制する機能を有して
いる。
【0192】かくして、このように構成される本実施の
形態でも、前記第2の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができるが、特に本実施の形態では、スプー
ル76の他端側から一端側に向けて有底の軸穴77を形
成すると共に、該軸穴77の周壁側には油室80内に位
置して受圧面積S6 をもった第2のパイロット受圧部7
8を形成し、油室80内にパイロット圧Ppxを導入した
ときには、第2のパイロット受圧部78によりスプール
76に対して矢示C方向の押圧力F6 を、下記の数20
の式のように発生させる構成としている。
【0193】ここで、外部指令圧用の圧力選択弁31を
自動切換位置(d)に戻したままの状態では、容量制御
弁71のパイロットポート75Bに供給されたパイロッ
ト圧Ppxが、図12に示すスプール76のパイロット受
圧部76Gに作用し、このパイロット受圧部76Gは前
記数17の式による受圧面積S5 をもって、スプール7
6を数19の式による押圧力F5 で戻しばね62の付勢
力fa に抗して矢示C方向に押圧する。
【0194】
【数19】F5 =S5 ×Ppx
【0195】一方、パイロット圧Ppxの上昇によりスプ
ール76が図13に示す大容量位置(ストロークエン
ド)まで摺動変位したときには、容量制御弁71のパイ
ロットポート75Bに供給されたパイロット圧Ppxが、
図13に示すスプール76の油孔81を通じて油室80
内へと供給され、軸穴77内で第2のパイロット受圧部
78にも作用する。このため、第2のパイロット受圧部
78は、前記数18の式による受圧面積S6 をもって、
スプール76を数20の式による押圧力F6 で矢示C方
向に押圧する。
【0196】
【数20】F6 =S6 ×Ppx
【0197】従って、スプール76は、図12に示す小
容量位置ではパイロット圧Ppxに対して第1のパイロッ
ト受圧部76Gによる受圧面積S5 のみを有し、図13
に示す大容量位置では第1のパイロット受圧部76Gと
第2のパイロット受圧部78とにより、パイロット圧P
pxに対して合計の受圧面積(S5 +S6 )を有すること
になる。
【0198】そして、この場合にスプール76は、両者
を合成した押圧力(F5 +F6 )により戻しばね62の
付勢力fa に抗して図13中の矢示C方向に押圧される
ことになる。
【0199】
【数21】F5 +F6 =(S5 +S6 )×Ppx
【0200】また、戻しばね62の付勢力fa は、下記
の数22の式を満たすように予め設定され、図10に例
示した特性線64の如く、パイロット圧Ppxが切換圧力
Pp0〜Pp2の範囲で変化する間は、油圧モータ3のモー
タ容量にヒステリシス特性を与え、モータ容量は小容量
と大容量とのいずれかに安定して切換制御されるもので
ある。
【0201】
【数22】fa =S5 ×Pp2=(S5 +S6 )×Pp0
【0202】即ち、車両が坂道を登る登坂走行時等に
は、油圧モータ3の負荷圧が上昇し、パイロット圧Ppx
は切換圧力Pp2以上まで上昇する。そして、このときに
スプール76は、第1のパイロット受圧部76Gのみの
受圧面積S5 でパイロット圧Ppxを矢示C方向に受圧す
ることにより、数19の式による押圧力F5 をもって戻
しばね62を図13に示す如く撓み変形させる。
【0203】これにより、容量制御弁71は戻しばね6
2の付勢力fa に抗して図11に示す小容量位置(b)
から大容量位置(a)へと切換わり、容量制御弁71の
高圧ポート75Dはスプール76のランド76Cにより
圧油給排ポート75Eに対して遮断されると共に、該圧
油給排ポート75Eがタンクポート75F(タンク管路
48)に連通される。
【0204】このため、サーボアクチュエータ10は油
圧室10Cが給排管路26、容量制御弁71の圧油給排
ポート75E、タンク管路48等を介してタンク2と接
続され、スプリング10Bによって油圧モータ3の容量
可変部3Bを矢示A方向へと大傾転側に駆動することに
より、登坂走行に備えて油圧モータ3を高トルクで低速
回転できるようにモータ容量を大容量に制御する。
【0205】また、このときに容量制御弁71はスプー
ル76内の油室80が、図13に示すように油孔81、
細幅溝76K、油溝74B等を介してパイロットポート
75Bに接続されることにより、油室80内はパイロッ
ト圧Ppxが導入されることになる。
【0206】このため、スプール76は、油室80内の
パイロット受圧部78で受圧面積S6 をもって矢示C方
向にパイロット圧Ppxを受圧すると共に、第1のパイロ
ット受圧部76Gでも受圧面積S5 をもってパイロット
圧Ppxを受圧することになり、このときのスプール76
の合計の受圧面積は、受圧面積(S5 +S6 )まで増大
するものである。
【0207】この結果、油圧モータ3の容量が小容量か
ら大容量に変化して、モータ駆動圧(負荷圧)が僅かに
低下した場合でも、パイロット圧Ppxが圧力Pp0以上で
ある間は、スプール76が下記の数23の式による押圧
力(F5 +F6 )をもって、図13中に示す如く戻しば
ね62を矢示C方向に撓み変形させ、容量制御弁71を
大容量位置(a)に保つものである。
【0208】
【数23】(F5 +F6 )≧fa (但し、Ppx≧Pp0 )
【0209】一方、車両の登坂走行が終わり、例えば平
地の直進走行等に移った場合には、パイロット圧Ppx
が、図10に例示した圧力Pp0以下まで低下する。これ
によって、スプール76の押圧力(F5 +F6 )は、戻
しばね62の付勢力fa よりも小さくなるので、スプー
ル76は戻しばね62により矢示D方向に押戻され、図
12に示す初期位置まで摺動変位し、容量制御弁71は
再び小容量位置(b)に復帰する。
【0210】そして、このときには容量制御弁71の高
圧ポート75Dが圧油給排ポート75Eに連通されるの
で、サーボアクチュエータ10は油圧室10C内に、シ
ャトル弁9で選択した高圧管路25からの圧油が給排管
路26等を介して供給され、傾転ピストン10Aにより
油圧モータ3の容量可変部3Bを矢示B方向へと小傾転
側に駆動する。これにより、油圧モータ3の容量を平地
走行に適した小容量に制御でき、車両を低トルクで高速
走行させることができる。
【0211】また、このときに容量制御弁71はスプー
ル76内の油室80が、図12に示すように小孔82を
通じてタンクポート75Cに連通するので、油室80内
はタンク圧程度まで圧力が低下し、第2のパイロット受
圧部78による押圧力は実質的に零となる。
【0212】そして、スプール76の受圧面積は、第1
パイロット受圧部76Gのみによる受圧面積S5 まで減
少され、再び数19の式による押圧力F5 をもって戻し
ばね62を矢示C方向に押圧するものである。
【0213】この結果、油圧モータ3の容量が大容量か
ら小容量に変化して、モータ駆動圧(負荷圧)が僅かに
増加した場合でも、パイロット圧Ppxが切換圧力Pp2に
達するまでの間はスプール76が、前記数19および下
記の数24の式による押圧力F5 で戻しばね62を図1
2中の矢示C方向に押圧するに留まり、スプール76は
戻しばね62により初期位置に付勢され、容量制御弁7
1を小容量位置(b)に保持するものである。
【0214】
【数24】F5 <fa (但し、Ppx<Pp2)
【0215】従って、本実施の形態によれば、スプール
76が図12に示す初期位置、即ち容量制御弁71が小
容量位置(b)にある間は、油室80をタンクポート7
5Cに連通させることにより、スプール76のパイロッ
ト圧Ppxに対する合計の受圧面積を、第1のパイロット
受圧部76Gによる受圧面積S5 に減少させ、モータ駆
動圧(パイロット圧Ppx)が切換圧力Pp2以上に上昇す
るまでスプール76を戻しばね62によって初期位置に
保持でき、容量制御弁51を小容量位置(b)に保つこ
とができる。
【0216】また、モータ駆動圧が切換圧力Pp2以上に
上昇したときには、スプール76が戻しばね62に抗し
てストロークエンドまで摺動変位することにより、油室
80内を油孔81を介してパイロットポート75Bに連
通させ、スプール76の受圧面積を、受圧面積S5 から
受圧面積(S5 +S6 )まで増大させ、この受圧面積
(S5 +S6 )をもってパイロット圧Ppxを受圧し続け
ることができる。
【0217】これにより、モータ駆動圧が僅かに減少し
たような場合でも、大きな受圧面積(S5 +S6 )をも
ってスプール76を図13に示すスロークエンドに保持
でき、モータ駆動圧が平地走行時の圧力Pp0以下に低下
するまで、容量制御弁71を大容量位置(a)に切換え
ておくことにより、油圧モータ3のモータ容量を大容量
に保つことができる。
【0218】次に、図14ないし図16は本発明の第4
の実施の形態を示し、本実施の形態では前記第2の実施
の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明
を省略するものとする。
【0219】しかし、本実施の形態の特徴は、容量制御
弁51の外部指令圧ポート55F側に絞り通路としての
絞り部91を設け、スプール摺動穴53の閉塞端53B
とスプール56の指令圧受圧部56Jとの間に画成され
る外部指令圧室63をダンパ室として機能させる構成と
したことにある。
【0220】ここで、外部指令圧室63は、スプール5
6のランド56Dによりタンクポート55E等から遮断
され、外部指令圧ポート55Fから導かれる外部指令圧
Pgxを指令圧受圧部56Jに作用させるものである。
【0221】しかし、図14に示すように圧力選択弁3
1を、容量固定位置(c)から自動切換位置(d)に切
換えている状態では、スプール56がスプール摺動穴5
3内を図15、図16中に示す矢示C,D方向へと摺動
変位するときに、外部指令圧室63内の油液が外部指令
圧ポート55F、絞り部91を介して流入出する。
【0222】このため、外部指令圧室63内では絞り部
91により、スプール56の摺動変位に対してダンパ作
用を発生でき、スプール56が瞬間的に矢示C,D方向
に摺動変位するのを抑え、負荷圧等の瞬間的な変動によ
るスプール56のハンチングを抑制することができる。
【0223】かくして、このように構成される本実施の
形態でも、前記第2の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができるが、特に本実施の形態では、容量制
御弁51の外部指令圧ポート55Fまたは指令圧管路2
9の途中に絞り部91を設けることにより、容量制御弁
51内の外部指令圧室63をダンパ室として機能させる
ことができる。
【0224】そして、圧力選択弁31を容量固定位置
(c)から自動切換位置(d)に切換えているときに、
スプール56が瞬間的に矢示C,D方向に摺動変位する
のを抑え、負荷圧等の瞬間的な変動によるスプール56
のハンチングを抑制することができる。
【0225】即ち、容量の自動切換えに伴う圧力変動、
走行中に障害物を乗り越えるときに発生する圧力変動等
によっても、スプール56にハンチングが発生するのを
抑えることができ、スプール56の挙動を安定できると
共に、容量の自動切換え制御を円滑に行うことができ
る。
【0226】次に、図17ないし図19は本発明の第5
の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、外部指令
圧によるモータ容量の制御を行っていない車両に対して
容量制御弁を含む容量制御装置を適用する構成としたこ
とにある。なお、本実施の形態では前記第2の実施の形
態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省
略するものとする。
【0227】図中、101は容量制御弁51のスプール
56に設けたオリフィス通路で、該オリフィス通路10
1は、図18に示すようにスプール56のランド56D
に形成された細溝からなり、外部指令圧室63をタンク
ポート55E側に常時連通させるものである。
【0228】そして、オリフィス通路101は、スプー
ル56が弁ハウジング52内を矢示C,D方向に摺動変
位するに応じて、外部指令圧室63とタンクポート55
E側との間を流通する油液に対し絞り作用を与え、外部
指令圧室63をダンパ室として機能させるものである。
【0229】102は容量制御弁51の外部指令圧ポー
ト55Fに設けた栓体としてのプラグで、該プラグ10
2は外部指令圧ポート55Fを閉塞することにより、外
部指令圧室63内の油液が外部に漏洩するのを阻止して
いるものである。
【0230】そして、容量制御弁51の外部指令圧ポー
ト55Fは外部に対して遮断され、前記各実施の形態で
述べた指令圧管路29、指令圧供給装置30等に対する
接続は廃止されている。
【0231】かくして、このように構成される本実施の
形態でも、前記第2の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができるが、特に本実施の形態では、容量制
御弁51の外部指令圧ポート55Fを閉塞すると共に、
スプール56のランド56Dにオリフィス通路101を
形成する構成としている。
【0232】このため、外部指令圧によるモータ容量の
制御を行っていない車両に対して容量制御弁51を互換
性をもって組込むことができ、容量制御弁51に汎用性
を与えることができる。
【0233】そして、外部指令圧室63内の油液をスプ
ール56の摺動変位に応じてオリフィス通路101から
絞り作用を与えつつ、タンクポート55E側に流出入さ
せることができ、外部指令圧室63をダンパ室として活
用できると共に、スプール56の瞬間的な動きによるハ
ンチングを抑制でき、容量の切換制御を安定させること
ができる。
【0234】次に、図20および図21は本発明の第6
の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、外部指令
圧によるモータ容量の制御を行っていない車両に対して
容量制御弁を含む容量制御装置を適用するため、スプー
ルの端部にオリフィス通路を穴加工等で穿設する構成と
したことにある。なお、本実施の形態では前記第2の実
施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説
明を省略するものとする。
【0235】図中、111は容量制御弁51のスプール
56に設けたオリフィス通路で、該オリフィス通路11
1は、スプール56の指令圧受圧部56J側に形成され
端面に開口した有底の油穴112と、スプール56の径
方向に穿設され両端が環状溝56Fに開口した径方向穴
113と、油穴112の底部側に形成され油穴112を
径方向穴113に連通させる小孔114とにより構成さ
れている。
【0236】そして、オリフィス通路111は、油穴1
12が外部指令圧室63に常時連通し、径方向穴113
が環状溝56F、油溝54Eを介してタンクポート55
Eに常時連通している。これにより、外部指令圧室63
はタンクポート55Eにオリフィス通路111を介して
連通し、オリフィス通路111の小孔114は流通する
油液に絞り作用を与えるものである。
【0237】115は容量制御弁51の外部指令圧ポー
ト55Fに設けた栓体としてのプラグで、該プラグ11
5は外部指令圧ポート55Fを閉塞することにより、外
部指令圧室63内の油液が外部に漏洩するのを阻止して
いるものである。
【0238】かくして、このように構成される本実施の
形態でも、前記第2の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができるが、特に本実施の形態では、容量制
御弁51の外部指令圧ポート55Fを閉塞すると共に、
スプール56の指令圧受圧部56Jにオリフィス通路1
11を設ける構成としている。
【0239】このため、前記第5の実施の形態とほぼ同
様に、外部指令圧によるモータ容量の制御を行っていな
い車両に対して容量制御弁51を互換性をもって組込む
ことができ、容量制御弁51に汎用性を与えることがで
きる。
【0240】そして、外部指令圧室63内の油液をスプ
ール56の摺動変位に応じてオリフィス通路111から
絞り作用を与えつつ、タンクポート55E側に流出入さ
せることができ、外部指令圧室63をダンパ室として活
用できると共に、スプール56の瞬間的な動きによるハ
ンチングを抑制でき、容量の切換制御を安定させること
ができる。
【0241】なお、前記第4の実施の形態では、容量制
御弁51の外部指令圧ポート55F側に絞り部91を設
けるものとして述べたが、本発明はこれに限らず、例え
ば指令圧管路29の途中部位に絞り通路を設ける構成と
してもよい。また、前記第1,第3の実施の形態にあっ
ても、外部指令圧ポート15F(75G)または指令圧
管路29の途中に絞り通路を設け、外部指令圧室20
(63)をダンパ室として機能させる構成としてもよい
ものである。
【0242】また、前記第1,第3の実施の形態でも、
外部指令圧によるモータ容量の制御を行っていない車両
に対して容量制御弁11(71)を含む容量制御装置を
適用する構成としてもよいものである。
【0243】また、前記第1の実施の形態では、シャト
ル弁9により選択した圧油を高圧管路25、パイロット
管路24を介して容量制御弁11の高圧ポート15C、
パイロットポート15Bに供給するものとして述べた
が、これに替えて、例えば第2の実施の形態で述べたよ
うにカウンタバランス弁41の圧力制御弁42等を用い
て、油圧モータ3の負荷圧(モータ駆動圧)を容量制御
弁11のパイロットポート15Bに供給する構成として
もよい。
【0244】一方、前記第2〜第6の実施の形態にあっ
ては、容量制御弁51(71)の油室59(80)内に
必ずしもパイロットポート55B(75B)からの圧力
を導く必要はなく、例えば高圧ポート55C(75D)
からの圧力をパイロット圧として導く構成とすることも
可能である。
【0245】また、前記第1の実施の形態では、容量制
御弁11の高圧ポート15Cにシャトル弁9からの圧油
を導くものとして述べたが、本発明はこれに限らず、例
えばパイロットポンプ27からの圧油を高圧ポート15
Dに導く構成としてもよいものである。この点は他の実
施の形態についても同様である。
【0246】また、前述した従来技術(例えば、特開平
1−116301号公報)の如く、油圧モータに圧油を
給排する一対の主管路(例えば、図1に示す主管路4
A,4Bのうちアクチュエータ側の管路部4A2 ,4B
2 )から圧油を取出し、この圧油を容量可変アクチュエ
ータに容量制御弁を介して給排する構成としてもよい。
【0247】さらに、前記各実施の形態では、可変容量
型油圧モータとして走行用の油圧モータ3を用いる場合
を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、例え
ば旋回用の油圧モータまたはロープウインチ用の油圧モ
ータ等にも適用できるものである。また、油圧ショベ
ル、油圧クレーン等の油圧源となる油圧ポンプ等の可変
容量型油圧モータの容量制御装置にも広く適用しうるも
のである。
【0248】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1に記載の発
明によれば、容量制御弁は指令圧発生手段から供給され
る外部指令圧を負荷圧によるパイロット圧と同一方向で
受圧する構成としたので、例えば外部指令圧をタンク圧
まで低下させたときには、パイロット圧に応じてモータ
容量を自動切換えすることができ、外部指令圧を高い圧
力に設定したときには、パイロット圧の変化に拘わらず
モータ容量を大容量に固定することができる。従って、
外部指令圧を用いてモータ容量を固定できると共に、作
動油温等の外乱による影響を容易に抑え、モータ容量の
自動切換制御を安定させて行うことができる。また、外
部指令圧の適用圧力が異なる複数種類の車両等に対して
も容量制御装置を互換性をもって組込むことができ、適
用範囲を広げて汎用性を高めることができる。
【0249】また、請求項2に記載の発明によると、モ
ータ負荷圧によるパイロット圧と外部指令圧が共に低い
圧力状態のときには、スプールを付勢手段により一側か
ら他側に向けて摺動変位させ、容量制御弁を例えば小容
量位置に配置できると共に、モータ負荷圧の上昇に伴っ
てパイロット圧が上昇したときには、この圧力をパイロ
ット受圧部が受圧することにより、スプールを付勢手段
に抗して軸方向の一側へと摺動変位させ、容量制御弁を
大容量位置に切換えることができる。また、外部指令圧
を高い圧力レベルに設定したときにも、この外部指令圧
を指令圧受圧部が受圧することにより、スプールを付勢
手段に抗して軸方向の一側へと摺動変位できるので、こ
れによって容量制御弁を大容量位置に切換え、大容量固
定の制御を行うことができる。そして、外部指令圧をタ
ンク圧のレベルまで低下させたときには、前述の如くパ
イロット圧に従って容量制御弁を自動切換えでき、作動
油温の影響等を排除することができる。
【0250】一方、請求項3に記載の発明も、請求項2
の発明と同様に作動油温の影響等を排除でき、容量制御
弁を外部指令圧の圧力変動に関わりなく安定した自動切
換え制御を行うことができる。そして、スプール内の油
室を摺動変位に応じて圧力の異なるポート、例えばパイ
ロットポートとタンクポートとに選択的に連通させるこ
とにより、第1,第2のパイロット受圧部によるスプー
ルの合計の受圧面積を変えることができ、この受圧面積
の変化を活用して容量制御弁の切換圧力(パイロット
圧)にヒステリシス特性を与え、モータ容量の自動切換
制御を安定させることができる。
【0251】また、請求項4に記載の発明は、第2のパ
イロット受圧部を第1のパイロット受圧部よりも小さい
受圧面積とし、油室が油路を介してパイロットポートに
連通するときに前記第2のパイロット受圧部には第1の
パイロット受圧部位とは逆向きにパイロット圧を受圧さ
せる構成としているため、油室が油路を介してパイロッ
トポートに連通している間は油室内にパイロット圧を導
くことにより、油室内の第2のパイロット受圧部には第
1のパイロット受圧部とは逆向きにパイロット圧を作用
させ、第2のパイロット受圧部の受圧面積分だけ第1の
パイロット受圧部のパイロット圧に対するスプールの受
圧面積を相殺して減少させることができる。また、油室
が油路を介して圧力の低いタンクポート等に連通すると
きには油室内の圧力を低い圧力レベルまで低下させ、パ
イロット圧に対するスプールの受圧面積を増大させるこ
とができ、パイロット圧に対するヒステリシス特性をも
った容量の切換制御を実現できる。
【0252】また、請求項5に記載の発明によると、油
路はスプールの摺動位置に応じて油室をパイロットポー
ト,タンクポートに選択的に連通,遮断する構成とし、
前記スプールは、油室が前記油路を介してパイロットポ
ートと連通するときに第1,第2のパイロット受圧部に
より大なる受圧面積をもってパイロット圧を受圧し、前
記油室が油路を介してタンクポートと連通するときには
前記第1のパイロット受圧部により小なる受圧面積をも
ってパイロット圧を受圧する構成としているため、油室
がパイロットポートに連通している間は油室内にパイロ
ット圧を導くことにより、第2のパイロット受圧部の受
圧面積分だけパイロット圧に対するスプールの受圧面積
を増大させることができる。また、油室がタンクポート
と連通するときには、第2のパイロット受圧部の受圧面
積分だけスプールの受圧面積を減少させることができ、
パイロット圧に対するヒステリシス特性をもった容量の
切換制御を実現できる。
【0253】一方、請求項6に記載の発明は、スプール
を一端側が他の部分よりも大径となった段付スプールと
して構成しているので、スプールの一端側外周には大径
となった段差部の位置に第1のパイロット受圧部を形成
でき、該第1のパイロット受圧部に作用するパイロット
圧によりスプールを摺動変位させることができる。
【0254】また、請求項7に記載の発明によると、ス
プールは圧力の異なるポート間を互いに遮断する複数の
ランドを有し、油路は各ポートのうちパイロットポート
よりも圧力の低いポートに対して油室を連通,遮断する
位置に絞り孔を有してなる構成としているため、油室内
にパイロットポートからのパイロット圧を導いて油室内
を高圧にした後に、例えばスプールの摺動変位に応じて
油室がタンクポートに連通したときでも、油室内の高圧
がタンクポート側に噴流となって流出するのを、絞り孔
によって抑えることができ、低圧のタンクポート側に異
常圧が発生するのを防止できる。
【0255】また、請求項8に記載の発明は、外部指令
圧室にダンパ作用を発生させるための絞り通路を外部指
令圧ポート側に設ける構成としているので、例えば負荷
圧の瞬間的な変動時等に、外部指令圧室をダンパ室とし
て作用させることができ、スプールの瞬間的な動きを抑
えてハンチングを抑制できると共に、容量の切換制御を
安定させることができる。
【0256】また、請求項9に記載の発明は、外部指令
圧室をタンクポート側に連通させるオリフィス通路をス
プールに形成しているので、例えば外部指令圧によるモ
ータ容量の制御を行っていない車両等であっても、外部
指令圧ポートをプラグ等で閉塞しておくことにより、容
量制御弁を互換性をもって組込むことができ、適用範囲
を広げて汎用性を高めることができる。そして、外部指
令圧室内の油液をスプールの摺動変位に応じてオリフィ
ス通路から絞り作用を与えつつ、タンクポート側に流出
入させることができ、外部指令圧室をダンパ室として活
用できると共に、スプールの瞬間的な動きによるハンチ
ングを抑制でき、容量の切換制御を安定させることがで
きる。
【0257】さらに、請求項10に記載の発明は、外部
指令圧ポートを栓体により閉塞する構成としているの
で、例えば外部指令圧によるモータ容量の制御を行って
いない車両の場合に、外部指令圧ポートをプラグ等の栓
体で閉塞しておくことができ、容量制御弁を特別に設計
変更することなく、該容量制御弁を車両に互換性をもっ
て組込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による容量制御装置
が適用された油圧ショベルの走行用油圧回路図である。
【図2】小容量位置にある図1中の容量制御弁を拡大し
て示す縦断面図である。
【図3】スプールが大容量位置まで摺動変位した状態を
示す容量制御弁の縦断面図である。
【図4】図2中のスプールを示す正面図である。
【図5】図1の容量制御弁によるパイロット圧とモータ
容量との関係を示す特性線図である。
【図6】第2の実施の形態による容量制御装置が適用さ
れた油圧ショベルの走行用油圧回路図である。
【図7】小容量位置にある図6中の容量制御弁を拡大し
て示す縦断面図である。
【図8】スプールが大容量位置まで摺動変位した状態を
示す容量制御弁の縦断面図である。
【図9】図7中のスプールを示す一部破断の正面図であ
る。
【図10】図6の容量制御弁によるパイロット圧とモー
タ容量との関係を示す特性線図である。
【図11】第3の実施の形態による容量制御装置が適用
された油圧ショベルの走行用油圧回路図である。
【図12】小容量位置にある図11中の容量制御弁を拡
大して示す縦断面図である。
【図13】スプールが大容量位置まで摺動変位した状態
を示す容量制御弁の縦断面図である。
【図14】第4の実施の形態による容量制御装置が適用
された油圧ショベルの走行用油圧回路図である。
【図15】小容量位置にある図14中の容量制御弁を拡
大して示す縦断面図である。
【図16】スプールが大容量位置まで摺動変位した状態
を示す容量制御弁の縦断面図である。
【図17】第5の実施の形態による容量制御装置が適用
された油圧ショベルの走行用油圧回路図である。
【図18】小容量位置にある図17中の容量制御弁を拡
大して示す縦断面図である。
【図19】スプールが大容量位置まで摺動変位した状態
を示す容量制御弁の縦断面図である。
【図20】第6の実施の形態による容量制御弁を小容量
位置で拡大して示す縦断面図である。
【図21】図20中のスプールが大容量位置まで摺動変
位した状態を示す容量制御弁の縦断面図である。
【符号の説明】
1 油圧ポンプ 2 タンク 3 油圧モータ 3B 容量可変部 4A,4B 主管路 5 方向制御弁 10 サーボアクチュエータ(容量可変ア
クチュエータ) 11,51,71 容量制御弁 12,52,72 弁ハウジング 13,53,73 スプール摺動穴 15A,15E,55A,55E,75A,75C,7
5F タンクポート 15B,55B,75B パイロットポート 15C,55C,75D 高圧ポート 15D,55D,75E 圧油給排ポート 15F,55F,75G 外部指令圧ポート 19,56,76 スプール 19G パイロット受圧部 19J,56J,76J 指令圧受圧部 20,63 外部指令圧室 21,62 戻しばね(付勢手段) 29 指令圧管路 30 指令圧供給装置(指令圧発生手段) 31 圧力選択弁 32 減圧弁 56G,76G 第1のパイロット受圧部 57,77 軸穴 57A,78 第2のパイロット受圧部 58,79 ピストン 59,80 油室 60,82 小孔(絞り孔) 61,81 油孔(油路) 91 絞り部(絞り通路) 101,111 オリフィス通路 102,115 プラグ(栓体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 剛 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 Fターム(参考) 3H084 AA06 AA16 AA43 AA45 BB12 BB13 CC39 CC48 CC53 3H089 AA32 AA44 BB15 BB16 BB17 BB21 CC09 DA02 DB08 DB37 DB46 DB49 EE04 EE17 EE22 GG02 JJ02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容量可変部を有し油圧源からの圧油によ
    り回転駆動される可変容量型の油圧モータと、圧油が給
    排されることにより該油圧モータの容量可変部を駆動し
    モータ容量を変化させる容量可変アクチュエータと、前
    記油圧モータの負荷圧によるパイロット圧と外部指令圧
    のうち少なくともいずれか一方の圧力を受圧することに
    より該容量可変アクチュエータに給排する圧油を切換え
    る容量制御弁と、前記外部指令圧を発生させる指令圧発
    生手段とからなる可変容量型油圧モータの容量制御装置
    において、 前記容量制御弁は、前記指令圧発生手段から供給される
    外部指令圧を前記負荷圧によるパイロット圧と同一方向
    で受圧する構成としたことを特徴とする可変容量型油圧
    モータの容量制御装置。
  2. 【請求項2】 容量可変部を有し油圧源からの圧油によ
    り回転駆動される可変容量型の油圧モータと、圧油が給
    排されることにより該油圧モータの容量可変部を駆動し
    モータ容量を変化させる容量可変アクチュエータと、前
    記油圧モータの負荷圧によるパイロット圧と外部指令圧
    のうち少なくともいずれか一方の圧力を受圧することに
    より該容量可変アクチュエータに給排する圧油を切換え
    る容量制御弁とからなる可変容量型油圧モータの容量制
    御装置において、 前記容量制御弁は、 スプール摺動穴を有し、該スプール摺動穴の軸方向に離
    間してタンクポート、パイロットポート、高圧ポート、
    外部指令圧ポートおよび前記容量可変アクチュエータへ
    の圧油給排ポートが設けられた弁ハウジングと、 該弁ハウジングのスプール摺動穴内に挿嵌され、該スプ
    ール摺動穴内を軸方向に摺動変位することにより前記圧
    油給排ポートを高圧ポート,タンクポートに選択的に連
    通,遮断するスプールと、 前記弁ハウジングとスプールとの間に設けられ、該スプ
    ールを軸方向一側から他側に向けて付勢する付勢手段
    と、 前記スプールに設けられ、前記パイロットポートから導
    かれた前記パイロット圧を受圧することにより前記スプ
    ールを付勢手段に抗して軸方向に変位させるパイロット
    受圧部と、 該パイロット受圧部から離間して前記スプールに設けら
    れ、前記外部指令圧ポートから導かれた外部指令圧を受
    圧することにより前記スプールを付勢手段に抗して軸方
    向に変位させる指令圧受圧部とから構成したことを特徴
    とする可変容量型油圧モータの容量制御装置。
  3. 【請求項3】 容量可変部を有し油圧源からの圧油によ
    り回転駆動される可変容量型の油圧モータと、圧油が給
    排されることにより該油圧モータの容量可変部を駆動し
    モータ容量を変化させる容量可変アクチュエータと、前
    記油圧モータの負荷圧によるパイロット圧と外部指令圧
    のうち少なくともいずれか一方の圧力を受圧することに
    より該容量可変アクチュエータに給排する圧油を切換え
    る容量制御弁とからなる可変容量型油圧モータの容量制
    御装置において、 前記容量制御弁は、 スプール摺動穴を有し、該スプール摺動穴の軸方向に離
    間してタンクポート、パイロットポート、高圧ポート、
    外部指令圧ポートおよび前記容量可変アクチュエータへ
    の圧油給排ポートが設けられた弁ハウジングと、 該弁ハウジングのスプール摺動穴内に挿嵌され、該スプ
    ール摺動穴内を軸方向に摺動変位することにより前記圧
    油給排ポートを高圧ポート,タンクポートに選択的に連
    通,遮断するスプールと、 前記弁ハウジングとスプールとの間に設けられ、該スプ
    ールを軸方向一側から他側に向けて付勢する付勢手段
    と、 前記スプールに設けられ、前記パイロットポートから導
    かれた前記パイロット圧を受圧することにより前記スプ
    ールを付勢手段に抗して軸方向に変位させる第1のパイ
    ロット受圧部と、 前記スプールに形成された有底穴からなり、該スプール
    の軸方向に延びて端面に開口した有底の軸穴と、 該軸穴の開口端を閉塞するように該軸穴内に摺動可能に
    挿嵌され、該軸穴の底部との間に油室を画成すると共に
    該油室内の油圧反力を受承するピストンと、 前記軸穴内の受圧面によって形成され、前記油室内の圧
    力を受圧することにより前記第1のパイロット受圧部と
    共に前記スプールのパイロット圧に対する合計の受圧面
    積を変化させる第2のパイロット受圧部と、 前記油室に対応する位置で前記スプールに形成され、該
    スプールがスプール摺動穴内を変位するときに前記油室
    を前記各ポートのうち圧力の異なるポートに対して選択
    的に連通させる油路と、 前記第1,第2のパイロット受圧部と異なる位置で前記
    スプールに設けられ、前記外部指令圧ポートから導かれ
    た外部指令圧を受圧することにより前記スプールを付勢
    手段に抗して軸方向に変位させる指令圧受圧部とから構
    成したことを特徴とする可変容量型油圧モータの容量制
    御装置。
  4. 【請求項4】 前記第2のパイロット受圧部は第1のパ
    イロット受圧部よりも小さい受圧面積を有し、前記油室
    が油路を介してパイロットポートと連通するときに前記
    第2のパイロット受圧部は第1のパイロット受圧部と逆
    向きにパイロット圧を受圧する構成としてなる請求項3
    に記載の可変容量型油圧モータの容量制御装置。
  5. 【請求項5】 前記油路はスプールの摺動位置に応じて
    前記油室をパイロットポート,タンクポートに選択的に
    連通,遮断する構成とし、前記スプールは、前記油室が
    油路を介してパイロットポートと連通するときに前記第
    1,第2のパイロット受圧部により大なる受圧面積をも
    ってパイロット圧を受圧し、前記油室が油路を介してタ
    ンクポートと連通するときには前記第1のパイロット受
    圧部により小なる受圧面積をもってパイロット圧を受圧
    する構成としてなる請求項3に記載の可変容量型油圧モ
    ータの容量制御装置。
  6. 【請求項6】 前記スプールは一端側が他の部分よりも
    大径となった段付スプールからなり、前記第1のパイロ
    ット受圧部は該スプールの大径部側に位置する外周側の
    段差部により形成してなる請求項3,4または5に記載
    の可変容量型油圧モータの容量制御装置。
  7. 【請求項7】 前記スプールは前記圧力の異なるポート
    間を互いに遮断する複数のランドを有し、前記油路は前
    記各ポートのうちパイロットポートよりも圧力の低いポ
    ートに対して前記油室を連通,遮断する位置に絞り孔を
    有してなる請求項3,4,5または6に記載の可変容量
    型油圧モータの容量制御装置。
  8. 【請求項8】 前記指令圧受圧部と弁ハウジングとの間
    には前記外部指令圧ポートに連通する外部指令圧室を画
    成し、前記外部指令圧ポート側には該外部指令圧室にダ
    ンパ作用を発生させるための絞り通路を設けてなる請求
    項2,3,4,5,6または7に記載の可変容量型油圧
    モータの容量制御装置。
  9. 【請求項9】 前記指令圧受圧部と弁ハウジングとの間
    には前記外部指令圧ポートに連通する外部指令圧室を画
    成し、前記スプールには該外部指令圧室をタンクポート
    側に連通させるオリフィス通路を形成してなる請求項
    2,3,4,5,6または7に記載の可変容量型油圧モ
    ータの容量制御装置。
  10. 【請求項10】 前記外部指令圧ポートは栓体により閉
    塞する構成としてなる請求項9に記載の可変容量型油圧
    モータの容量制御装置。
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