JP2002097909A - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents
内燃機関のバルブタイミング制御装置Info
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- JP2002097909A JP2002097909A JP2000287987A JP2000287987A JP2002097909A JP 2002097909 A JP2002097909 A JP 2002097909A JP 2000287987 A JP2000287987 A JP 2000287987A JP 2000287987 A JP2000287987 A JP 2000287987A JP 2002097909 A JP2002097909 A JP 2002097909A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 作動部を比較的容易に形成できるようにする
と共に、作動油を吸排するための通路構造を簡素化でき
るようにする。 【解決手段】 ハウジング5とロータ17の間に偏心回
転歯車7を設ける。ハウジング5に第1の内歯4を設
け、この第1の内歯4に噛合しこの内歯4よりも一つ分
歯数の少ない第1の外歯6を偏心回転歯車7に設ける。
この歯車7を偏心機構8を介してロータ17に偏心回転
可能に係合する。第1の内歯4と外歯6に、歯先と歯底
部分を除いて切欠き32を設け、同一作動領域内の作動
室9,9相互をこの切欠き32によって連通させ、異な
る作動領域間を歯先と歯底の接触部と、歯先と歯先の接
触部で隔成する。各作動領域a,bに対して吸排通路2
2a,22bを一つずつ設けるだけで良くなる。
と共に、作動油を吸排するための通路構造を簡素化でき
るようにする。 【解決手段】 ハウジング5とロータ17の間に偏心回
転歯車7を設ける。ハウジング5に第1の内歯4を設
け、この第1の内歯4に噛合しこの内歯4よりも一つ分
歯数の少ない第1の外歯6を偏心回転歯車7に設ける。
この歯車7を偏心機構8を介してロータ17に偏心回転
可能に係合する。第1の内歯4と外歯6に、歯先と歯底
部分を除いて切欠き32を設け、同一作動領域内の作動
室9,9相互をこの切欠き32によって連通させ、異な
る作動領域間を歯先と歯底の接触部と、歯先と歯先の接
触部で隔成する。各作動領域a,bに対して吸排通路2
2a,22bを一つずつ設けるだけで良くなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関(以下、
「エンジン」と言うものとする。)の吸気弁や排気弁の
開閉タイミングを運転条件に応じて制御するためのバル
ブタイミング制御装置に関する。
「エンジン」と言うものとする。)の吸気弁や排気弁の
開閉タイミングを運転条件に応じて制御するためのバル
ブタイミング制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンと同期回転するタイミングプー
リやチェーンスプロケット等の駆動力伝達部材と、外周
に駆動カムを有するカムシャフトとの組付角を回動操作
することにより、吸気弁や排気弁の開閉タイミングを可
変制御するバルブタイミング制御装置が開発されてい
る。
リやチェーンスプロケット等の駆動力伝達部材と、外周
に駆動カムを有するカムシャフトとの組付角を回動操作
することにより、吸気弁や排気弁の開閉タイミングを可
変制御するバルブタイミング制御装置が開発されてい
る。
【0003】この種のバルブタイミング制御装置として
は、油圧によって進退操作されるピストンの内外周面に
夫々ヘリカルスプラインを形成し、これらの内外周のス
プラインを、カムシャフト側と駆動力伝達部材側の各ヘ
リカルスプラインに係合したものがある。このバルブタ
イミング制御装置は、油圧操作に伴なうピストンの軸方
向の進退操作によってヘリカルスプラインの噛み合い位
置を変化させ、それによって駆動力伝達部材とカムシャ
フトを相対回動させて両者の組付角を変更するものであ
る(例えば、特開平5-10111号公報参照)。
は、油圧によって進退操作されるピストンの内外周面に
夫々ヘリカルスプラインを形成し、これらの内外周のス
プラインを、カムシャフト側と駆動力伝達部材側の各ヘ
リカルスプラインに係合したものがある。このバルブタ
イミング制御装置は、油圧操作に伴なうピストンの軸方
向の進退操作によってヘリカルスプラインの噛み合い位
置を変化させ、それによって駆動力伝達部材とカムシャ
フトを相対回動させて両者の組付角を変更するものであ
る(例えば、特開平5-10111号公報参照)。
【0004】しかし、この所謂ヘリカル式のバルブタイ
ミング制御装置の場合、ヘリカルスプラインの製作が難
しいため、製造コストが高くなるという問題がある。
ミング制御装置の場合、ヘリカルスプラインの製作が難
しいため、製造コストが高くなるという問題がある。
【0005】このため、近年これに代わるバルブタイミ
ング制御装置として、例えば、特開平10-89020
号公報等に開示されるようなものが案出されている。
ング制御装置として、例えば、特開平10-89020
号公報等に開示されるようなものが案出されている。
【0006】この公報に記載のバルブタイミング制御装
置は、径方向外側に突出する複数枚の羽根部を備えたベ
ーン部材をカムシャトの端部に一体に取付け、前記ベー
ン部材を駆動力伝達部材と一体のハウジングの内部に収
容配置すると共に、このハウジングの内部に各羽根部の
一方の面に臨む進角油圧室と他方の面に臨む遅角油圧室
とを設け、この各油圧室に選択的に油圧を吸排すること
によってベーン部材をハウジングに対して相対的に回動
させ、それにより駆動力伝達部材とカムシャフトの回転
位相を変化させて吸気弁や排気弁の開閉タイミングを変
更するようになっている。
置は、径方向外側に突出する複数枚の羽根部を備えたベ
ーン部材をカムシャトの端部に一体に取付け、前記ベー
ン部材を駆動力伝達部材と一体のハウジングの内部に収
容配置すると共に、このハウジングの内部に各羽根部の
一方の面に臨む進角油圧室と他方の面に臨む遅角油圧室
とを設け、この各油圧室に選択的に油圧を吸排すること
によってベーン部材をハウジングに対して相対的に回動
させ、それにより駆動力伝達部材とカムシャフトの回転
位相を変化させて吸気弁や排気弁の開閉タイミングを変
更するようになっている。
【0007】この種の所謂ベーン式のバルブタイミング
制御装置の場合、その作動力(ハウジングとベーン部材
を相対回動させるときの作動力)はベーン部材の羽根部
の受圧面積と供給圧力との積によって決定されるが、供
給することのできる作動油の圧力には限界があることか
ら、装置を大型化することなく充分な作動力を発生させ
るには羽根部の枚数を増やして受圧面積を大きくする必
要がある。特に、エンジンの潤滑ポンプからの油圧を利
用しているものにおいては、大きな作動力を得るために
羽根部の枚数をより増やすことが必要とされている。
制御装置の場合、その作動力(ハウジングとベーン部材
を相対回動させるときの作動力)はベーン部材の羽根部
の受圧面積と供給圧力との積によって決定されるが、供
給することのできる作動油の圧力には限界があることか
ら、装置を大型化することなく充分な作動力を発生させ
るには羽根部の枚数を増やして受圧面積を大きくする必
要がある。特に、エンジンの潤滑ポンプからの油圧を利
用しているものにおいては、大きな作動力を得るために
羽根部の枚数をより増やすことが必要とされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この所謂ベー
ン式のバルブタイミング制御装置は、ベーン部材の羽根
部の枚数を増やした場合には、その羽根部の枚数に応じ
た組数の吸排通路を形成しなければならず、例えば、羽
根部の枚数を4枚とした場合には、合計8つの吸排通路
を形成しなければならない。このため、この従来のバル
ブタイミング制御装置においては、羽根部の枚数の増加
に伴なって通路形成のための加工工数が増加し、結局、
製造コストの高騰を招く不具合を生じる。
ン式のバルブタイミング制御装置は、ベーン部材の羽根
部の枚数を増やした場合には、その羽根部の枚数に応じ
た組数の吸排通路を形成しなければならず、例えば、羽
根部の枚数を4枚とした場合には、合計8つの吸排通路
を形成しなければならない。このため、この従来のバル
ブタイミング制御装置においては、羽根部の枚数の増加
に伴なって通路形成のための加工工数が増加し、結局、
製造コストの高騰を招く不具合を生じる。
【0009】また、ハウジング内で吸排通路を形成でき
るスペースは限られているため、この従来の装置におい
ては、作動油を供給する側の通路と排出する側の通路が
近接し、両者の間で作動油の漏れが生じ易いことも問題
となっている。
るスペースは限られているため、この従来の装置におい
ては、作動油を供給する側の通路と排出する側の通路が
近接し、両者の間で作動油の漏れが生じ易いことも問題
となっている。
【0010】そこで本発明は、作動部を比較的容易に形
成することができると共に、作動油を吸排するための通
路構造を簡素化できるようにして、低コストでの製造と
作動油の漏れ防止を実現することのできる内燃機関のバ
ルブタイミング制御装置を提供しようとするものであ
る。
成することができると共に、作動油を吸排するための通
路構造を簡素化できるようにして、低コストでの製造と
作動油の漏れ防止を実現することのできる内燃機関のバ
ルブタイミング制御装置を提供しようとするものであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ための手段として、請求項1に記載の発明は、内燃機関
のクランクシャフトによって駆動される駆動力伝達部材
と、外周に機関弁を作動させるための駆動カムを有する
一方で前記駆動力伝達部材が必要に応じて相対回転でき
るように組み付けられ、前記駆動力伝達部材から動力を
伝達されて従動回転するカムシャフトと、内周部に創成
曲線から成る第1の内歯を有し、前記駆動力伝達部材と
カムシャフトのいずれか一方と一体化されて回転するハ
ウジングと、外周部に前記第1の内歯よりも一つ分歯数
が少ない第1の外歯を有し、この第1の外歯を第1の内
歯に噛合させつつ偏心回転可能に前記ハウジング内に収
容された偏心回転歯車と、この偏心回転歯車を前記駆動
力伝達部材とカムシャフトの他方に偏心回転可能に連係
する偏心機構と、を備え、前記第1の内歯と第1の外歯
の間に、前記ハウジングに対する偏心回転歯車の偏心回
転に伴なって容積が漸次増減変化する複数の作動室が形
成され、前記偏心回転歯車の第1の外歯上の最外径位置
での内接点を起点として、円周方向片側に配列された略
半分の作動室群から成る第1の作動領域と、残余の略半
分の作動室群から成る第2の作動領域とを供給通路と排
出通路に選択的に切換えることにより、駆動力伝達部材
とカムシャフトを相対回転させて両者の回転位相を変化
させる内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
前記第1の作動領域の作動室相互と、第2の作動領域の
作動室相互を常時連通させると共に、第1の作動領域と
第2の作動領域を常時隔成するようにした。
ための手段として、請求項1に記載の発明は、内燃機関
のクランクシャフトによって駆動される駆動力伝達部材
と、外周に機関弁を作動させるための駆動カムを有する
一方で前記駆動力伝達部材が必要に応じて相対回転でき
るように組み付けられ、前記駆動力伝達部材から動力を
伝達されて従動回転するカムシャフトと、内周部に創成
曲線から成る第1の内歯を有し、前記駆動力伝達部材と
カムシャフトのいずれか一方と一体化されて回転するハ
ウジングと、外周部に前記第1の内歯よりも一つ分歯数
が少ない第1の外歯を有し、この第1の外歯を第1の内
歯に噛合させつつ偏心回転可能に前記ハウジング内に収
容された偏心回転歯車と、この偏心回転歯車を前記駆動
力伝達部材とカムシャフトの他方に偏心回転可能に連係
する偏心機構と、を備え、前記第1の内歯と第1の外歯
の間に、前記ハウジングに対する偏心回転歯車の偏心回
転に伴なって容積が漸次増減変化する複数の作動室が形
成され、前記偏心回転歯車の第1の外歯上の最外径位置
での内接点を起点として、円周方向片側に配列された略
半分の作動室群から成る第1の作動領域と、残余の略半
分の作動室群から成る第2の作動領域とを供給通路と排
出通路に選択的に切換えることにより、駆動力伝達部材
とカムシャフトを相対回転させて両者の回転位相を変化
させる内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
前記第1の作動領域の作動室相互と、第2の作動領域の
作動室相互を常時連通させると共に、第1の作動領域と
第2の作動領域を常時隔成するようにした。
【0012】この発明の場合、第1の作動領域の作動室
相互と、第2の作動領域の作動室相互が常時連通するた
め、各作動領域の一部に供給通路や排出通路を連通させ
ることにより、同一作動領域内の作動室に同様の油圧を
作用させることが可能になる。したがって、今、第1の
作動領域と第2の作動領域の一方に高圧の作動油が供給
されると、偏心回転歯車がハウジングに内接しつつ一方
の作動領域をより拡大する方向に旋回(公転)し、この
とき、偏心回転歯車は第1の外歯上の最外径位置での内
接点を旋回方向に移動させ、ハウジングに対してその旋
回方向と逆の向きに回転(自転)する。この偏心回転歯
車の回転は偏心機構を介して駆動力伝達部材とカムシャ
フトの他方に伝達され、駆動力伝達部材とカムシャフト
はその結果として設定方向に相対回転する。
相互と、第2の作動領域の作動室相互が常時連通するた
め、各作動領域の一部に供給通路や排出通路を連通させ
ることにより、同一作動領域内の作動室に同様の油圧を
作用させることが可能になる。したがって、今、第1の
作動領域と第2の作動領域の一方に高圧の作動油が供給
されると、偏心回転歯車がハウジングに内接しつつ一方
の作動領域をより拡大する方向に旋回(公転)し、この
とき、偏心回転歯車は第1の外歯上の最外径位置での内
接点を旋回方向に移動させ、ハウジングに対してその旋
回方向と逆の向きに回転(自転)する。この偏心回転歯
車の回転は偏心機構を介して駆動力伝達部材とカムシャ
フトの他方に伝達され、駆動力伝達部材とカムシャフト
はその結果として設定方向に相対回転する。
【0013】請求項2に記載の発明は、第1の内歯と第
1の外歯の少なくとも一方の歯面の一部に切欠きを設け
ることにより、同一作動領域内での隣接する作動室相互
を連通させるようにした。
1の外歯の少なくとも一方の歯面の一部に切欠きを設け
ることにより、同一作動領域内での隣接する作動室相互
を連通させるようにした。
【0014】この発明の場合、隣接する作動室を切欠き
によって連通するため、通路の形成が容易になる。
によって連通するため、通路の形成が容易になる。
【0015】請求項3に記載の発明は、切欠きを、第1
の内歯と第1の外歯の少なくとも一方の歯面のうちの、
歯先と歯底を除いた部分に形成するようにした。
の内歯と第1の外歯の少なくとも一方の歯面のうちの、
歯先と歯底を除いた部分に形成するようにした。
【0016】この発明の場合、第1の内歯と第1の外歯
の少なくとも一方の歯面に形成する切欠きの形状のみに
よって同一作動領域内の作動室相互の連通と、異なる作
動領域間の隔成が可能になる。つまり、円周方向で隣接
した二つの作動室は、第1の内歯と第1の外歯が歯先と
歯先で当接しているところと、歯先と歯底で当接してい
るところでは互いに隔成され、その他のところでは連通
する請求項4に記載の発明は、ハウジングに、第1の内
歯の設定位置に臨むように作動油の吸排口を開口形成す
ると共に、この吸排口が第1の作動領域と第2の作動領
域に跨って開口しない範囲で駆動力伝達部材とカムシャ
フトの相対回動を規制する規制手段を設けるようにし
た。
の少なくとも一方の歯面に形成する切欠きの形状のみに
よって同一作動領域内の作動室相互の連通と、異なる作
動領域間の隔成が可能になる。つまり、円周方向で隣接
した二つの作動室は、第1の内歯と第1の外歯が歯先と
歯先で当接しているところと、歯先と歯底で当接してい
るところでは互いに隔成され、その他のところでは連通
する請求項4に記載の発明は、ハウジングに、第1の内
歯の設定位置に臨むように作動油の吸排口を開口形成す
ると共に、この吸排口が第1の作動領域と第2の作動領
域に跨って開口しない範囲で駆動力伝達部材とカムシャ
フトの相対回動を規制する規制手段を設けるようにし
た。
【0017】この発明の場合、駆動力伝達部材とカムシ
ャフトの相対回動が規制手段によって規制されることに
より、吸排口が第1の作動領域と第2の作動領域に跨っ
て開口するのが防止され、第1の作動領域と第2の作動
領域が連通してしまう不具合が防止される。
ャフトの相対回動が規制手段によって規制されることに
より、吸排口が第1の作動領域と第2の作動領域に跨っ
て開口するのが防止され、第1の作動領域と第2の作動
領域が連通してしまう不具合が防止される。
【0018】請求項5に記載の発明は、駆動力伝達部材
とカムシャフトの他方にロータを一体回転可能に取付
け、偏心機構を、前記ロータの外周部に形成された第2
の外歯と、前記偏心回転歯車の内周部に形成され、第2
の外歯と噛合する第2の内歯と、によって構成するよう
にした。
とカムシャフトの他方にロータを一体回転可能に取付
け、偏心機構を、前記ロータの外周部に形成された第2
の外歯と、前記偏心回転歯車の内周部に形成され、第2
の外歯と噛合する第2の内歯と、によって構成するよう
にした。
【0019】この発明の場合、簡単な構造でありなが
ら、偏心回転歯車の偏心旋回を許容しつつ、駆動力伝達
部材とカムシャフトの他方と偏心回転歯車との間で回転
力の伝達を行うことができる。
ら、偏心回転歯車の偏心旋回を許容しつつ、駆動力伝達
部材とカムシャフトの他方と偏心回転歯車との間で回転
力の伝達を行うことができる。
【0020】請求項6に記載の発明は、ロータの第2の
外歯を偏心回転歯車の第2の内歯よりも歯数を一つ分少
なく形成して、前記第2の外歯と第2の内歯の間に、ロ
ータに対する偏心回転歯車の偏心回転に伴なって容積が
漸次増減変化する複数の作動室を形成し、前記偏心回転
歯車の第2の内歯上の最内径位置でのロータの内接点を
起点として、円周方向片側に配列された略半分の作動室
群から成る第3の作動領域と、残余の略半分の作動室群
から成る第4の作動領域とを供給通路と排出通路に選択
的に切換えるようにした。
外歯を偏心回転歯車の第2の内歯よりも歯数を一つ分少
なく形成して、前記第2の外歯と第2の内歯の間に、ロ
ータに対する偏心回転歯車の偏心回転に伴なって容積が
漸次増減変化する複数の作動室を形成し、前記偏心回転
歯車の第2の内歯上の最内径位置でのロータの内接点を
起点として、円周方向片側に配列された略半分の作動室
群から成る第3の作動領域と、残余の略半分の作動室群
から成る第4の作動領域とを供給通路と排出通路に選択
的に切換えるようにした。
【0021】この発明の場合、外径側の第1の作動領域
と第2の作動領域、内径側の第3の作動領域と第4の作
動領域の各一方に高圧の作動油が供給されると、偏心回
転歯車がハウジングに内接しつつ外径側と内径側の各一
方の作動領域をより拡大するように旋回(公転)する。
偏心回転歯車はこのとき第1の外歯上の最外径位置での
ハウジングとの内接点と、第2の内歯上の最内径位置で
のロータとの内接点とを旋回方向に移動させ、それに伴
って偏心回転歯車がハウジングに対して旋回方向と逆の
向きに回転すると共に、ロータが偏心回転歯車に対して
旋回方向と逆向きに回転する。したがって、駆動力伝達
部材とカムシャフトは、ハウジングと偏心回転歯車の間
に作用する回転力と、偏心回転歯車とロータの間に作用
する回転力を合わせた力で相対回転する。
と第2の作動領域、内径側の第3の作動領域と第4の作
動領域の各一方に高圧の作動油が供給されると、偏心回
転歯車がハウジングに内接しつつ外径側と内径側の各一
方の作動領域をより拡大するように旋回(公転)する。
偏心回転歯車はこのとき第1の外歯上の最外径位置での
ハウジングとの内接点と、第2の内歯上の最内径位置で
のロータとの内接点とを旋回方向に移動させ、それに伴
って偏心回転歯車がハウジングに対して旋回方向と逆の
向きに回転すると共に、ロータが偏心回転歯車に対して
旋回方向と逆向きに回転する。したがって、駆動力伝達
部材とカムシャフトは、ハウジングと偏心回転歯車の間
に作用する回転力と、偏心回転歯車とロータの間に作用
する回転力を合わせた力で相対回転する。
【0022】請求項7に記載の発明は、第3の作動領域
の作動室相互と、第4の作動領域の作動室相互を常時連
通させると共に、第3の作動領域と第4の作動領域を常
時隔成するようにした。
の作動室相互と、第4の作動領域の作動室相互を常時連
通させると共に、第3の作動領域と第4の作動領域を常
時隔成するようにした。
【0023】この発明の場合、第3の作動領域の作動室
相互と、第4の作動領域の作動室相互が常時連通するた
め、各作動領域の一部に供給通路や排出通路を連通させ
ることにより、同一作動領域内の作動室に同様の油圧を
作用させることが可能になる。
相互と、第4の作動領域の作動室相互が常時連通するた
め、各作動領域の一部に供給通路や排出通路を連通させ
ることにより、同一作動領域内の作動室に同様の油圧を
作用させることが可能になる。
【0024】請求項8に記載の発明は、第2の内歯と第
2の外歯の少なくとも一方の歯面の一部に切欠きを設け
ることにより、同一作動領域内での隣接する作動室相互
を連通させるようにした。
2の外歯の少なくとも一方の歯面の一部に切欠きを設け
ることにより、同一作動領域内での隣接する作動室相互
を連通させるようにした。
【0025】この発明の場合、隣接する作動室を切欠き
によって連通することから、通路の形成が容易になる。
によって連通することから、通路の形成が容易になる。
【0026】請求項9に記載の発明は、切欠きを、第2
の内歯と第2の外歯の少なくとも一方の歯面のうちの、
歯先と歯底を除いた部分に形成するようにした。
の内歯と第2の外歯の少なくとも一方の歯面のうちの、
歯先と歯底を除いた部分に形成するようにした。
【0027】この発明の場合、第2の内歯と第2の外歯
の少なくとも一方の歯面に形成する切欠きの形状のみに
よって、同一作動領域内の作動室相互の連通と、異なる
作動領域間の隔成が可能になる。
の少なくとも一方の歯面に形成する切欠きの形状のみに
よって、同一作動領域内の作動室相互の連通と、異なる
作動領域間の隔成が可能になる。
【0028】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。
に基づいて説明する。
【0029】図2において、1は、エンジンの吸気側若
しくは排気側のカムシャフトであり、このカムシャフト
1は、図外のシリンダヘッドに軸受を介して回転自在に
支持されると共に、その基幹部外周に、機関弁(吸気弁
若しくは排気弁)を開閉するための図外の駆動カムが設
けられている。本発明にかかるバルブタイミング制御装
置2はこのカムシャフト1の一端側に設けられている。
しくは排気側のカムシャフトであり、このカムシャフト
1は、図外のシリンダヘッドに軸受を介して回転自在に
支持されると共に、その基幹部外周に、機関弁(吸気弁
若しくは排気弁)を開閉するための図外の駆動カムが設
けられている。本発明にかかるバルブタイミング制御装
置2はこのカムシャフト1の一端側に設けられている。
【0030】バルブタイミング制御装置2は、図1,図
2に示すように、タイミングチェーン(図示せず。)を
介してクランクシャフト(図示せず。)によって回転駆
動される駆動力伝達部材としてのチェーンスプロケット
3と、このチェーンスプロケット3がリヤ側外周に形成
されると共に、内周面に、第1の内歯4を有するハウジ
ング5と、外周面に、このハウジング5の第1の内歯4
よりも一つ分歯数が少ない第1の外歯6を有し、その第
1の外歯6を第1の内歯4に噛合させつつ偏心回転可能
に前記ハウジング5内に収容された偏心回転歯車7と、
一端部に前記ハウジング5が必要に応じて回動できるよ
うに組み付けられた前記カムシャフト1と、偏心回転歯
車7をカムシャフト1に対して偏心回転可能に連係する
偏心機構8と、前記ハウジング5の第1の内歯4と偏心
回転歯車7の第1の外歯6の歯面間に形成される複数の
作動室9にエンジンの運転状態に応じて適宜に油圧を吸
排する油圧吸排手段10とを備えている。
2に示すように、タイミングチェーン(図示せず。)を
介してクランクシャフト(図示せず。)によって回転駆
動される駆動力伝達部材としてのチェーンスプロケット
3と、このチェーンスプロケット3がリヤ側外周に形成
されると共に、内周面に、第1の内歯4を有するハウジ
ング5と、外周面に、このハウジング5の第1の内歯4
よりも一つ分歯数が少ない第1の外歯6を有し、その第
1の外歯6を第1の内歯4に噛合させつつ偏心回転可能
に前記ハウジング5内に収容された偏心回転歯車7と、
一端部に前記ハウジング5が必要に応じて回動できるよ
うに組み付けられた前記カムシャフト1と、偏心回転歯
車7をカムシャフト1に対して偏心回転可能に連係する
偏心機構8と、前記ハウジング5の第1の内歯4と偏心
回転歯車7の第1の外歯6の歯面間に形成される複数の
作動室9にエンジンの運転状態に応じて適宜に油圧を吸
排する油圧吸排手段10とを備えている。
【0031】ハウジング5は、内周面に前記第1の内歯
4が形成された略円筒状のハウジング本体11と、この
ハウジング本体11の前端部(図2中左側端部)に重合
配置されたサイドプレート12及びフロントカバー13
と、ハウジング本体11の後端部に重合配置されると共
に、外周面に前記チェーンスプロケット3が形成された
リヤカバー14とを備えており、これらの四つの部材は
軸方向に貫通する複数のボルト15によって一体に結合
されている。この実施形態の場合、ハウジング本体11
の第1の内歯4は12枚の歯面を有し、その歯面形状は
トロコイド曲線を成すように形成されている。
4が形成された略円筒状のハウジング本体11と、この
ハウジング本体11の前端部(図2中左側端部)に重合
配置されたサイドプレート12及びフロントカバー13
と、ハウジング本体11の後端部に重合配置されると共
に、外周面に前記チェーンスプロケット3が形成された
リヤカバー14とを備えており、これらの四つの部材は
軸方向に貫通する複数のボルト15によって一体に結合
されている。この実施形態の場合、ハウジング本体11
の第1の内歯4は12枚の歯面を有し、その歯面形状は
トロコイド曲線を成すように形成されている。
【0032】そして、この第1の内歯4に噛合する偏心
回転歯車7側の外歯6は11枚の歯面を有し、その歯面
形状は同様にトロコイド曲線を成すように形成されてい
る。また、偏心回転歯車7は略円環状に形成され、その
内周面には第1の外歯6と同歯数(11枚)の第2の内
歯16が外歯6と同心に形成されている。この第2の内
歯16は第1の内歯4や外歯6と同様にトロコイド曲面
を成すように形成されている。
回転歯車7側の外歯6は11枚の歯面を有し、その歯面
形状は同様にトロコイド曲線を成すように形成されてい
る。また、偏心回転歯車7は略円環状に形成され、その
内周面には第1の外歯6と同歯数(11枚)の第2の内
歯16が外歯6と同心に形成されている。この第2の内
歯16は第1の内歯4や外歯6と同様にトロコイド曲面
を成すように形成されている。
【0033】また、カムシャフト1の端部には、ハウジ
ング5内の前記偏心回転歯車7の内側部分に配置される
ロータ17が一体に取付けられている。このロータ17
は、外周面に、偏心回転歯車7の前記第2の内歯16よ
りも一つ分歯数の少ない(10枚)第2の外歯18が形
成され、この第2の外歯18が第2の内歯16に噛合さ
れるようになっている。この第2の外歯18も他の内歯
4,16や外歯6と同様にトロコイド曲線を成すように
形成されている。尚、この実施形態においては、偏心機
構8は第2の外歯18と第2の内歯16によって構成さ
れている。
ング5内の前記偏心回転歯車7の内側部分に配置される
ロータ17が一体に取付けられている。このロータ17
は、外周面に、偏心回転歯車7の前記第2の内歯16よ
りも一つ分歯数の少ない(10枚)第2の外歯18が形
成され、この第2の外歯18が第2の内歯16に噛合さ
れるようになっている。この第2の外歯18も他の内歯
4,16や外歯6と同様にトロコイド曲線を成すように
形成されている。尚、この実施形態においては、偏心機
構8は第2の外歯18と第2の内歯16によって構成さ
れている。
【0034】ここで、ハウジング5の第1の内歯4はロ
ータ17の第2の外歯16に対して同心に形成されてお
り、一方、偏心回転歯車7の第1の外歯6と第2の内歯
16は前述のように同心に形成されている。したがっ
て、第1の外歯6上の最外径位置での第1の内歯4との
内接点Pは、第2の内歯16上の最内径位置での第2の
外歯18との内接点P’に対して常時回転中心Oを挟ん
で180°反対側に位置されている。尚、図中、ハウジ
ング5とロータ17の回転中心は符号Oで示し、第1の
外歯6と第2の内歯16の中心は符号O’で示してあ
る。
ータ17の第2の外歯16に対して同心に形成されてお
り、一方、偏心回転歯車7の第1の外歯6と第2の内歯
16は前述のように同心に形成されている。したがっ
て、第1の外歯6上の最外径位置での第1の内歯4との
内接点Pは、第2の内歯16上の最内径位置での第2の
外歯18との内接点P’に対して常時回転中心Oを挟ん
で180°反対側に位置されている。尚、図中、ハウジ
ング5とロータ17の回転中心は符号Oで示し、第1の
外歯6と第2の内歯16の中心は符号O’で示してあ
る。
【0035】また、ハウジング5の第1の内歯4と偏心
回転歯車7の第1の外歯6の間には、前述のように複数
の作動室9が形成されるが、この各作動室9は偏心回転
歯車7の偏心回転に伴って容積が漸次増減変化するよう
になっている。この各作動室9は第1の外歯6上の最外
径位置での内接点Pを起点として円周方向に沿って略半
分のものが第1の作動領域aを構成し、残余の略半分の
ものが第2の作動領域bを構成する。そして、第1の作
動領域aと第2の作動領域bは、偏心回転歯車7の旋回
に伴う第1の外歯6上の前記内接点Pの移動と共に円周
方向に沿って移動する。
回転歯車7の第1の外歯6の間には、前述のように複数
の作動室9が形成されるが、この各作動室9は偏心回転
歯車7の偏心回転に伴って容積が漸次増減変化するよう
になっている。この各作動室9は第1の外歯6上の最外
径位置での内接点Pを起点として円周方向に沿って略半
分のものが第1の作動領域aを構成し、残余の略半分の
ものが第2の作動領域bを構成する。そして、第1の作
動領域aと第2の作動領域bは、偏心回転歯車7の旋回
に伴う第1の外歯6上の前記内接点Pの移動と共に円周
方向に沿って移動する。
【0036】偏心回転歯車7の旋回は第1の作動領域a
と第2の作動領域bの一方に高圧の作動油が導入される
ことによって為されるものであり、一方の作動領域a
(b)に高圧の作動油が導入されてその作動領域a
(b)が拡大しようとすると、図7〜図12に順次示す
ように内接点Pが円周方向に沿って一方側に移動して偏
心回転歯車7が同側に旋回(公転)し、このとき偏心回
転歯車7がハウジング5に対して旋回方向と逆の向きに
回転(自転)する。尚、他方の作動領域b(a)に高圧
の作動油が供給されたときには、偏心回転歯車7は同様
の原理によってさらに前述とは逆の向きに回転する。
と第2の作動領域bの一方に高圧の作動油が導入される
ことによって為されるものであり、一方の作動領域a
(b)に高圧の作動油が導入されてその作動領域a
(b)が拡大しようとすると、図7〜図12に順次示す
ように内接点Pが円周方向に沿って一方側に移動して偏
心回転歯車7が同側に旋回(公転)し、このとき偏心回
転歯車7がハウジング5に対して旋回方向と逆の向きに
回転(自転)する。尚、他方の作動領域b(a)に高圧
の作動油が供給されたときには、偏心回転歯車7は同様
の原理によってさらに前述とは逆の向きに回転する。
【0037】一方、偏心回転歯車7の第2の内歯16と
ロータ17の第2の外歯18の間にも同様に複数の作動
室19が形成されている。この各作動室19は第2の内
歯16上の最内径位置での内接点P’を起点として円周
方向に沿って略半分のものが第3の作動領域cを構成
し、残余の略半分のものが第4の作動領域dを構成す
る。この第3,第4の作動領域c,dは、前述の第1,
第2の作動領域a,bと同様に、第2の内歯16上の最
内径位置での内接点P’の移動と共に円周方向に沿って
移動する。
ロータ17の第2の外歯18の間にも同様に複数の作動
室19が形成されている。この各作動室19は第2の内
歯16上の最内径位置での内接点P’を起点として円周
方向に沿って略半分のものが第3の作動領域cを構成
し、残余の略半分のものが第4の作動領域dを構成す
る。この第3,第4の作動領域c,dは、前述の第1,
第2の作動領域a,bと同様に、第2の内歯16上の最
内径位置での内接点P’の移動と共に円周方向に沿って
移動する。
【0038】そして、この第3,第4の作動領域c,d
部分においても、一方の作動領域c(d)に高圧の作動
油が導入されてその作動領域c(d)が拡大されようと
すると、図7〜図12に順次示すように、内接点P’が
円周方向に沿って一方側に移動して偏心回転歯車7が同
側に旋回し、このときロータ17が偏心回転歯車7に対
して旋回方向と逆の向きに回転する。尚、他方の作動領
域d(c)に高圧の作動油が供給されたときには、ロー
タ17は同様の原理によって前述とは逆の向きに回転す
る。
部分においても、一方の作動領域c(d)に高圧の作動
油が導入されてその作動領域c(d)が拡大されようと
すると、図7〜図12に順次示すように、内接点P’が
円周方向に沿って一方側に移動して偏心回転歯車7が同
側に旋回し、このときロータ17が偏心回転歯車7に対
して旋回方向と逆の向きに回転する。尚、他方の作動領
域d(c)に高圧の作動油が供給されたときには、ロー
タ17は同様の原理によって前述とは逆の向きに回転す
る。
【0039】また、第1の内歯4と第1の外歯6、第2
の内歯16と第2外歯18の各側部はリヤカバー14と
サイドプレート12によって閉塞されているが、図4,
図6に示すように、サイドプレート12には第1〜第4
の各作動領域a〜dに作動油を吸排するための円弧状の
第1〜第4ポート20a〜20d(吸排口)が夫々開口
形成されている。これらの各ポート20a〜20dは対
応する作動領域a〜dと略同心円上に配置され、第1ポ
ート20aと第2ポート20b、第3ポート20cと第
4ポート20dは夫々ハウジング5の回転中心Oに対し
て略対象位置となるように形成されている。また、サイ
ドプレート12の内周縁部には円弧状の接続孔21a〜
21dが形成され、カムシャフト1からロータ17の端
面にかけて形成された第1〜第4の吸排通路22a〜2
2dがこれらの接続孔21a〜21dに対して常時連通
するようになっている。
の内歯16と第2外歯18の各側部はリヤカバー14と
サイドプレート12によって閉塞されているが、図4,
図6に示すように、サイドプレート12には第1〜第4
の各作動領域a〜dに作動油を吸排するための円弧状の
第1〜第4ポート20a〜20d(吸排口)が夫々開口
形成されている。これらの各ポート20a〜20dは対
応する作動領域a〜dと略同心円上に配置され、第1ポ
ート20aと第2ポート20b、第3ポート20cと第
4ポート20dは夫々ハウジング5の回転中心Oに対し
て略対象位置となるように形成されている。また、サイ
ドプレート12の内周縁部には円弧状の接続孔21a〜
21dが形成され、カムシャフト1からロータ17の端
面にかけて形成された第1〜第4の吸排通路22a〜2
2dがこれらの接続孔21a〜21dに対して常時連通
するようになっている。
【0040】また、サイドプレート12に重合されるフ
ロントカバー13の内側面には、図5,図6に示すよう
に4つの通路溝23a〜23dが形成され、第1〜第4
の吸排通路22a〜22dに対応する各接続孔21a〜
21dがこれらの通路溝23a〜23dを介して第1ポ
ート20a〜第4ポート20dに夫々連通するようにな
っている。
ロントカバー13の内側面には、図5,図6に示すよう
に4つの通路溝23a〜23dが形成され、第1〜第4
の吸排通路22a〜22dに対応する各接続孔21a〜
21dがこれらの通路溝23a〜23dを介して第1ポ
ート20a〜第4ポート20dに夫々連通するようにな
っている。
【0041】前記第1〜第4の吸排通路22a〜22d
は油圧吸排手段10に接続されている。油圧吸排手段1
0は、前記第1,第3の吸排通路22a,22cに作動
油を吸排する第1油圧通路24と、第2,第4の吸排通
路22b,22dに作動油を吸排する第2油圧通路25
の2系統の油圧通路を有し、この両油圧通路24,25
には供給通路26と排出通路27が夫々通路切換用の電
磁切換弁28を介して接続されている。前記供給通路2
6には、オイルパン29内の作動油を圧送するオイルポ
ンプ30が設けられており、排出通路27の端部は前記
オイルパン29内に連通している。また、電磁切換弁2
8はコントローラ31によって制御されるが、このコン
トローラ31には、エンジンの運転状態を示す各種の信
号が入力されるようになっている。
は油圧吸排手段10に接続されている。油圧吸排手段1
0は、前記第1,第3の吸排通路22a,22cに作動
油を吸排する第1油圧通路24と、第2,第4の吸排通
路22b,22dに作動油を吸排する第2油圧通路25
の2系統の油圧通路を有し、この両油圧通路24,25
には供給通路26と排出通路27が夫々通路切換用の電
磁切換弁28を介して接続されている。前記供給通路2
6には、オイルパン29内の作動油を圧送するオイルポ
ンプ30が設けられており、排出通路27の端部は前記
オイルパン29内に連通している。また、電磁切換弁2
8はコントローラ31によって制御されるが、このコン
トローラ31には、エンジンの運転状態を示す各種の信
号が入力されるようになっている。
【0042】また、内歯4,16と外歯6,18の各歯
面は、前述のようにトロコイド曲線を成すように形成さ
れているが、これらの各歯面の両側のコーナ部分には、
図1,図3に示すように夫々切欠き32が形成され、第
1の作動領域a内と第2の作動領域b内の各隣接する作
動室9,9と、第3の作動領域c内と第4の作動領域d
内の各隣接する作動室19,19がこれらの切欠き32
を通して連通するようになっている。つまり、対を成す
内歯と外歯4と6,16と18は、夫々隣接する二つの
歯面当接部間において両側のサイドプレート12及びリ
ヤカバー14と共に作動室19を形成しているが、各歯
面の両側のコーナ部分には切欠き32が形成されている
ため、隣接する二つの作動室19,19は歯面当接部の
左右両側にできた切欠き32による隙間によって連通す
る。
面は、前述のようにトロコイド曲線を成すように形成さ
れているが、これらの各歯面の両側のコーナ部分には、
図1,図3に示すように夫々切欠き32が形成され、第
1の作動領域a内と第2の作動領域b内の各隣接する作
動室9,9と、第3の作動領域c内と第4の作動領域d
内の各隣接する作動室19,19がこれらの切欠き32
を通して連通するようになっている。つまり、対を成す
内歯と外歯4と6,16と18は、夫々隣接する二つの
歯面当接部間において両側のサイドプレート12及びリ
ヤカバー14と共に作動室19を形成しているが、各歯
面の両側のコーナ部分には切欠き32が形成されている
ため、隣接する二つの作動室19,19は歯面当接部の
左右両側にできた切欠き32による隙間によって連通す
る。
【0043】ただし、切欠き32は、各歯面の歯先と歯
底以外の部分に形成されていて、対向する内歯と外歯4
と6,16と18の各歯先と歯底、若しくは、歯先と歯
先が当接する部分では隣接する作動室9,9間と19,
19間を連通しないようになっている。
底以外の部分に形成されていて、対向する内歯と外歯4
と6,16と18の各歯先と歯底、若しくは、歯先と歯
先が当接する部分では隣接する作動室9,9間と19,
19間を連通しないようになっている。
【0044】具体的には、第1の内歯4と第1の外歯6
においては、第1の外歯6上の最外径位置での内接点P
で歯先と歯底が当接する一方で、回転中心Oを挟んでそ
れとほぼ180°反対側位置の一点若しくは二点の内接
点Qで歯先と歯先が当接し、それによって第1の作動領
域aと第2の作動領域bが互いに隔成されると共に同一
作動領域内の作動室9相互が切欠き32を通して連通し
ている。また、第2の内歯16と第2の外歯18におい
ては、第2の内歯16上の最内径位置での内接点P’で
歯先と歯底が当接する一方で、回転中心Oを挟んでそれ
とほぼ180°反対側位置の一点若しくは二点の内接点
Q’で歯先と歯先が当接している。これにより、第3の
作動領域cと第4の作動領域dは隔成され、同一作動領
域内の作動室19は切欠き32を通して互いに連通して
いる。
においては、第1の外歯6上の最外径位置での内接点P
で歯先と歯底が当接する一方で、回転中心Oを挟んでそ
れとほぼ180°反対側位置の一点若しくは二点の内接
点Qで歯先と歯先が当接し、それによって第1の作動領
域aと第2の作動領域bが互いに隔成されると共に同一
作動領域内の作動室9相互が切欠き32を通して連通し
ている。また、第2の内歯16と第2の外歯18におい
ては、第2の内歯16上の最内径位置での内接点P’で
歯先と歯底が当接する一方で、回転中心Oを挟んでそれ
とほぼ180°反対側位置の一点若しくは二点の内接点
Q’で歯先と歯先が当接している。これにより、第3の
作動領域cと第4の作動領域dは隔成され、同一作動領
域内の作動室19は切欠き32を通して互いに連通して
いる。
【0045】また、ハウジング5とロータ17の間に
は、両者の相対回動角を設定角度範囲に規制する図示し
ない回動規制手段が設けられている。この実施形態の場
合、回動規制手段によって規制されるハウジング5とロ
ータ17の最大回動角は図12に示す約30°の角度に
設定されている。
は、両者の相対回動角を設定角度範囲に規制する図示し
ない回動規制手段が設けられている。この実施形態の場
合、回動規制手段によって規制されるハウジング5とロ
ータ17の最大回動角は図12に示す約30°の角度に
設定されている。
【0046】次に、このバルブタイミング制御装置2の
作動について説明する。
作動について説明する。
【0047】今、ハウジング5とカムシャフト1が図
1,図7に示すような回動位置にあり、この状態から電
磁切換弁28の制御によって第1油圧通路24が供給通
路26側に、第2油圧通路25が排出通路27側に夫々
連通したとすると、供給通路26の高圧の作動油は第1
の吸排通路22aから接続孔21aと通路溝23a、第
1ポート20aを順次通って外径側の第1の作動領域a
に導入されると共に、第3の吸排通路22cから接続孔
21cと通路溝23c、第3ポート20cを順次通って
内径側の第3の作動領域cに導入され、その一方で第2
の作動領域bと第4の作動領域dの作動油が夫々ポート
20b,20d、通路溝23b,23d、接続孔21
b,21d、吸排通路22b,22dを通して排出通路
27に排出される。
1,図7に示すような回動位置にあり、この状態から電
磁切換弁28の制御によって第1油圧通路24が供給通
路26側に、第2油圧通路25が排出通路27側に夫々
連通したとすると、供給通路26の高圧の作動油は第1
の吸排通路22aから接続孔21aと通路溝23a、第
1ポート20aを順次通って外径側の第1の作動領域a
に導入されると共に、第3の吸排通路22cから接続孔
21cと通路溝23c、第3ポート20cを順次通って
内径側の第3の作動領域cに導入され、その一方で第2
の作動領域bと第4の作動領域dの作動油が夫々ポート
20b,20d、通路溝23b,23d、接続孔21
b,21d、吸排通路22b,22dを通して排出通路
27に排出される。
【0048】すると、このとき第1の作動領域aと第3
の作動領域cが高圧の作動油によって次第に拡大され、
図8〜図12に順次示すように、第1の外歯6上の最外
径位置での内接点Pと、第2の内歯16上の最内径位置
での内接点P’が円周方向に沿って移動することによっ
て偏心回転歯車7が旋回し、このとき偏心回転歯車7が
ハウジング5に対して旋回方向と逆の向きに回転すると
共に、ロータ17が偏心回転歯車7に対して同様に旋回
方向と逆の向きに回転する。したがって、ロータ17
は、ハウジング5に対する偏心回転歯車7の回転角と、
偏心回転歯車7に対するロータ17の回転角を合わせた
角度分だけハウジング5に対して相対回転する。
の作動領域cが高圧の作動油によって次第に拡大され、
図8〜図12に順次示すように、第1の外歯6上の最外
径位置での内接点Pと、第2の内歯16上の最内径位置
での内接点P’が円周方向に沿って移動することによっ
て偏心回転歯車7が旋回し、このとき偏心回転歯車7が
ハウジング5に対して旋回方向と逆の向きに回転すると
共に、ロータ17が偏心回転歯車7に対して同様に旋回
方向と逆の向きに回転する。したがって、ロータ17
は、ハウジング5に対する偏心回転歯車7の回転角と、
偏心回転歯車7に対するロータ17の回転角を合わせた
角度分だけハウジング5に対して相対回転する。
【0049】そして、ロータ17が、図12に示すよう
に、ハウジング5に対して設定角度回転すると、そこで
回動規制手段によって両者の相対回動が規制され、ここ
でチェーンスプロケット3とカムシャフト1の相対回動
操作を完了する。機関弁はこの結果開閉タイミングを変
更されることとなる。尚、チェーンスプロケット3とカ
ムシャフト1の回転位相を元に戻す場合には、電磁切換
弁28の制御によって第2油圧通路25を供給通路26
側、第1油圧通路24を排出通路27側に夫々連通さ
せ、第2,第4の作動領域b,dに高圧の作動油を導入
すると共に第1,第3の作動領域a,cの作動油を排出
し、それによってロータ17をハウジング5に対して逆
向きに相対回転させる。
に、ハウジング5に対して設定角度回転すると、そこで
回動規制手段によって両者の相対回動が規制され、ここ
でチェーンスプロケット3とカムシャフト1の相対回動
操作を完了する。機関弁はこの結果開閉タイミングを変
更されることとなる。尚、チェーンスプロケット3とカ
ムシャフト1の回転位相を元に戻す場合には、電磁切換
弁28の制御によって第2油圧通路25を供給通路26
側、第1油圧通路24を排出通路27側に夫々連通さ
せ、第2,第4の作動領域b,dに高圧の作動油を導入
すると共に第1,第3の作動領域a,cの作動油を排出
し、それによってロータ17をハウジング5に対して逆
向きに相対回転させる。
【0050】このバルブタイミング制御装置2は以上の
ようにして機関弁の開閉タイミングを変更することがで
きるが、ハウジング5と偏心回転歯車7、偏心回転歯車
7とロータ17の各間で発生する油圧によるトルクによ
ってハウジング5とロータ17を相対回転させるため、
作動油の圧力を高めることなく、ロータ17をハウジン
グ5に対して大きな力で回転させることができ、したが
って、バルブタイミングの変更時における作動応答性を
高めることができる。また、内外二重の歯車構造によっ
て受圧面積を大きく稼ぐことができるため、ハウジング
5やロータ17の軸長を短くして装置の小型化を図り、
エンジンへの搭載性を高めることができる。
ようにして機関弁の開閉タイミングを変更することがで
きるが、ハウジング5と偏心回転歯車7、偏心回転歯車
7とロータ17の各間で発生する油圧によるトルクによ
ってハウジング5とロータ17を相対回転させるため、
作動油の圧力を高めることなく、ロータ17をハウジン
グ5に対して大きな力で回転させることができ、したが
って、バルブタイミングの変更時における作動応答性を
高めることができる。また、内外二重の歯車構造によっ
て受圧面積を大きく稼ぐことができるため、ハウジング
5やロータ17の軸長を短くして装置の小型化を図り、
エンジンへの搭載性を高めることができる。
【0051】また、このバルブタイミング制御装置2
は、同一作動領域内の作動室相互9,9または19,1
9が各歯4,6,16,18に形成した切欠き32を通
して常時連通するため、各作動領域a〜dに一つずつ対
応するように作動油吸排用のポート20a〜20dを設
けるだけで良く、したがって、これらに連通する通路溝
23a〜23d、接続孔21a〜21d、吸排通路22
a〜22d等からなる吸排用の通路も各作動領域a〜d
に対応する数だけ設けるだけで良い。したがって、通路
構造が簡素化されることから、製造コストをより低減す
ることができると共に、通路相互を充分に離間して隣接
する通路間での作動油の漏れを確実に防止することがで
きる。
は、同一作動領域内の作動室相互9,9または19,1
9が各歯4,6,16,18に形成した切欠き32を通
して常時連通するため、各作動領域a〜dに一つずつ対
応するように作動油吸排用のポート20a〜20dを設
けるだけで良く、したがって、これらに連通する通路溝
23a〜23d、接続孔21a〜21d、吸排通路22
a〜22d等からなる吸排用の通路も各作動領域a〜d
に対応する数だけ設けるだけで良い。したがって、通路
構造が簡素化されることから、製造コストをより低減す
ることができると共に、通路相互を充分に離間して隣接
する通路間での作動油の漏れを確実に防止することがで
きる。
【0052】さらに、このバルブタイミング制御装置2
においては、作動部を成すハウジング5や偏心回転歯車
7、ロータ17の各歯面をトロコイド曲面に形成したた
め、作動部にヘリカルスプラインを採用した従来構造の
ものと異なり、型成形による成形が可能である。したが
って、これらを型成形によって形成することにより、さ
らに低コストでの製造を実現することができる。
においては、作動部を成すハウジング5や偏心回転歯車
7、ロータ17の各歯面をトロコイド曲面に形成したた
め、作動部にヘリカルスプラインを採用した従来構造の
ものと異なり、型成形による成形が可能である。したが
って、これらを型成形によって形成することにより、さ
らに低コストでの製造を実現することができる。
【0053】また、このバルブタイミング制御装置2
は、各内歯4,16と外歯6,18に歯先と歯底を残す
ように切欠き32を形成することにより、同一作動領域
内における作動室9,9(19,19)相互の連通と、
作動領域a,b相互の確実な隔成を実現しているため、
各歯に対する僅かな加工のみによって作動室9,9(1
9,19)間の通路を造形することができる。
は、各内歯4,16と外歯6,18に歯先と歯底を残す
ように切欠き32を形成することにより、同一作動領域
内における作動室9,9(19,19)相互の連通と、
作動領域a,b相互の確実な隔成を実現しているため、
各歯に対する僅かな加工のみによって作動室9,9(1
9,19)間の通路を造形することができる。
【0054】さらにまた、この装置の場合、油圧によっ
てチェーンスプロケット3とカムシャフト1の組付角を
回動操作する際に、ハウジング5とロータ17の相対回
動角を回動規制手段によって機械的に制限するようにし
ているため、吸排用の一つのポート20a(20b〜2
0d)が隣接する二つの作動領域に跨って連通する不具
合を無くすことができる。つまり、一つのポート20a
(20b〜20d)が隣接する二つの作動領域に万一跨
って連通してしまうと、高圧側の作動領域の圧力が抜け
て作動が不安定になると共に、油圧の損失が増大して燃
費の低下を招く等の不具合を生じるが、この実施形態の
装置においては、このような不具合を確実に回避するこ
とができる。
てチェーンスプロケット3とカムシャフト1の組付角を
回動操作する際に、ハウジング5とロータ17の相対回
動角を回動規制手段によって機械的に制限するようにし
ているため、吸排用の一つのポート20a(20b〜2
0d)が隣接する二つの作動領域に跨って連通する不具
合を無くすことができる。つまり、一つのポート20a
(20b〜20d)が隣接する二つの作動領域に万一跨
って連通してしまうと、高圧側の作動領域の圧力が抜け
て作動が不安定になると共に、油圧の損失が増大して燃
費の低下を招く等の不具合を生じるが、この実施形態の
装置においては、このような不具合を確実に回避するこ
とができる。
【0055】尚、本明細書においては、「切欠き部」
は、必ずしも切削によって後加工するものに限るもので
はなく、型成形等によって一体に形成する場合も含むも
のとする。
は、必ずしも切削によって後加工するものに限るもので
はなく、型成形等によって一体に形成する場合も含むも
のとする。
【0056】ところで、以上では対を成す内歯と外歯4
と6(16と18)の左右両側のコーナ部分に切欠き3
2を形成した場合について説明したが、この切欠き32
は、図13に示すように一方の歯4の左右のコーナ部分
だけに形成しても良く、さらに、図14に示すように内
歯4と外歯6の左右一方側のみ形成したり、図15に示
すように一方の歯4の左右一方側のみに形成するように
しても良い。また、切欠き32は各歯4,6のコーナ部
分に限らず、図16や図17に示すもののように各歯
4,6の略中央部に形成するようにしても良い。
と6(16と18)の左右両側のコーナ部分に切欠き3
2を形成した場合について説明したが、この切欠き32
は、図13に示すように一方の歯4の左右のコーナ部分
だけに形成しても良く、さらに、図14に示すように内
歯4と外歯6の左右一方側のみ形成したり、図15に示
すように一方の歯4の左右一方側のみに形成するように
しても良い。また、切欠き32は各歯4,6のコーナ部
分に限らず、図16や図17に示すもののように各歯
4,6の略中央部に形成するようにしても良い。
【0057】また、以上ではトロコイド曲線を成す歯面
の幅方向の一部に切欠き32を設けることによって隣接
する作動室相互を連通させたが、図18に示すように、
破線で示すトロコイド曲線rに対して歯先と歯底を残す
ようにして幅方向全体を適宜曲面で切欠くようにしても
良い。
の幅方向の一部に切欠き32を設けることによって隣接
する作動室相互を連通させたが、図18に示すように、
破線で示すトロコイド曲線rに対して歯先と歯底を残す
ようにして幅方向全体を適宜曲面で切欠くようにしても
良い。
【0058】つづいて、本発明の第2の実施形態を図1
9〜図22に基づいて説明する。尚、図1〜図12に示
した第1の実施形態と同一部分には同一符号を付し、重
複する部分については説明を省略するものとする。
9〜図22に基づいて説明する。尚、図1〜図12に示
した第1の実施形態と同一部分には同一符号を付し、重
複する部分については説明を省略するものとする。
【0059】この実施形態のバルブタイミング制御装置
102は、ハウジング5内に配置された偏心回転歯車7
がロータ17に偏心機構8を介して連係され、ハウジン
グ5と偏心回転歯車7が、ハウジング5の内周部に形成
された第1の内歯4と、偏心回転歯車7の外周部に第1
の内歯4よりも一つ分歯数が少なく形成された第1の外
歯6との噛合によって連係される点、第1の内歯4と第
1の外歯6がトロコイド曲線を成す歯面形状に形成され
ると共に、第1の内歯4と第1の外歯6の間に複数の作
動室9が形成される点、第1の内歯4と第1の外歯6の
各歯面の両側コーナ部に歯先と歯底部分を除いて切欠き
が形成される点、偏心回転歯車7の第1の外歯6上の最
外径位置での内接点Pを起点として、円周方向片側に配
列された略半分の作動室群から成る第1の作動領域a
と、残余の略半分の作動室群から成る第2の作動領域b
とを油圧吸排手段10の電磁切換弁28を介して供給通
路26と排出通路27に選択的に切換える点等の基本的
な構成は第1の実施形態のものと同様となっている。
102は、ハウジング5内に配置された偏心回転歯車7
がロータ17に偏心機構8を介して連係され、ハウジン
グ5と偏心回転歯車7が、ハウジング5の内周部に形成
された第1の内歯4と、偏心回転歯車7の外周部に第1
の内歯4よりも一つ分歯数が少なく形成された第1の外
歯6との噛合によって連係される点、第1の内歯4と第
1の外歯6がトロコイド曲線を成す歯面形状に形成され
ると共に、第1の内歯4と第1の外歯6の間に複数の作
動室9が形成される点、第1の内歯4と第1の外歯6の
各歯面の両側コーナ部に歯先と歯底部分を除いて切欠き
が形成される点、偏心回転歯車7の第1の外歯6上の最
外径位置での内接点Pを起点として、円周方向片側に配
列された略半分の作動室群から成る第1の作動領域a
と、残余の略半分の作動室群から成る第2の作動領域b
とを油圧吸排手段10の電磁切換弁28を介して供給通
路26と排出通路27に選択的に切換える点等の基本的
な構成は第1の実施形態のものと同様となっている。
【0060】この実施形態の場合、偏心機構8を成す偏
心回転歯車7の第2の内歯116と、ロータ17の第2
の外歯118の各歯面形状と噛み合いの点で第1の実施
形態のものと大きく異なっている。即ち、第2の外歯1
18の歯面は略三角形状に形成され、第2の内歯116
の歯面は歯先側が略三角形状に形成されると共に、歯底
側が略台形状に形成されている。そして、第2の外歯1
18と第2の内歯116は、噛合する歯が1対1で対応
するように同歯数に形成され、偏心回転歯車7の偏心旋
回を許容し得るように常時一部の歯で噛合するようにな
っている。
心回転歯車7の第2の内歯116と、ロータ17の第2
の外歯118の各歯面形状と噛み合いの点で第1の実施
形態のものと大きく異なっている。即ち、第2の外歯1
18の歯面は略三角形状に形成され、第2の内歯116
の歯面は歯先側が略三角形状に形成されると共に、歯底
側が略台形状に形成されている。そして、第2の外歯1
18と第2の内歯116は、噛合する歯が1対1で対応
するように同歯数に形成され、偏心回転歯車7の偏心旋
回を許容し得るように常時一部の歯で噛合するようにな
っている。
【0061】この実施形態の第2の内歯116と外歯1
18は第1の実施形態のものとは異なり、歯面間に回転
作動力を得るための作動室を形成するものではなく、あ
くまで偏心回転歯車7の偏心旋回を許容しつつ偏心回転
歯車7からロータ17に回転動力を伝達するものであ
る。
18は第1の実施形態のものとは異なり、歯面間に回転
作動力を得るための作動室を形成するものではなく、あ
くまで偏心回転歯車7の偏心旋回を許容しつつ偏心回転
歯車7からロータ17に回転動力を伝達するものであ
る。
【0062】したがって、この装置102の内部には、
第1の作動領域aと第2の作動領域bに作動油を吸排す
べく二系統の通路が形成されている。具体的には、ハウ
ジング本体11の側部に重合されるサイドプレート12
には、図21に示すように、第1の作動領域aと第2の
作動領域bに開口する第1ポート20a及び第2ポート
20bと、ロータ17を貫通する第1の吸排通路22a
と第2の吸排通路22bに夫々連通する二つの接続孔2
1a,21bが形成されており、フロントカバー13の
内側面には、図22に示すように、サイドプレート12
の対応する接続孔21a,21bとポート20a,20
bを夫々接続する二つの通路溝23a,23bが形成さ
れている。
第1の作動領域aと第2の作動領域bに作動油を吸排す
べく二系統の通路が形成されている。具体的には、ハウ
ジング本体11の側部に重合されるサイドプレート12
には、図21に示すように、第1の作動領域aと第2の
作動領域bに開口する第1ポート20a及び第2ポート
20bと、ロータ17を貫通する第1の吸排通路22a
と第2の吸排通路22bに夫々連通する二つの接続孔2
1a,21bが形成されており、フロントカバー13の
内側面には、図22に示すように、サイドプレート12
の対応する接続孔21a,21bとポート20a,20
bを夫々接続する二つの通路溝23a,23bが形成さ
れている。
【0063】このバルブタイミング制御装置102は、
以上のような構成であるため、電磁切換弁28の作動に
よって一方の作動領域aに高圧の作動油が供給される
と、第1の外歯6上の最外径位置での内接点Pが円周方
向に沿って移動することによって偏心回転歯車7が旋回
し、このとき偏心回転歯車7がハウジング5に対して旋
回方向と逆の向きに回転すると共に、その回転力が第2
の内歯116と第2の外歯118の噛み合いを通してロ
ータ17に伝達される。
以上のような構成であるため、電磁切換弁28の作動に
よって一方の作動領域aに高圧の作動油が供給される
と、第1の外歯6上の最外径位置での内接点Pが円周方
向に沿って移動することによって偏心回転歯車7が旋回
し、このとき偏心回転歯車7がハウジング5に対して旋
回方向と逆の向きに回転すると共に、その回転力が第2
の内歯116と第2の外歯118の噛み合いを通してロ
ータ17に伝達される。
【0064】このバルブタイミング制御装置102の場
合、第1の内歯4と第1の外歯6の間に形成される複数
の作動室9は、第1の実施形態と同様に、これら内歯4
と外歯6に形成した切欠き32により、同一作動領域内
においては互い連通し、異なる作動領域間では隔成され
るようになっているため、通路構造を簡素化できる等の
同様の基本的な効果を得ることができる。
合、第1の内歯4と第1の外歯6の間に形成される複数
の作動室9は、第1の実施形態と同様に、これら内歯4
と外歯6に形成した切欠き32により、同一作動領域内
においては互い連通し、異なる作動領域間では隔成され
るようになっているため、通路構造を簡素化できる等の
同様の基本的な効果を得ることができる。
【0065】ただし、この実施形態の装置102の場
合、第2の内歯116と外歯118は油圧による作動力
の発生には寄与せず、単に、偏心回転歯車7からロータ
17に回動力を伝達するものであることから、第1の実
施形態に比較すれば、得られる回動力は小さくなる。し
かし、この装置102においては、第1の実施形態のも
のに比較して通路数が半減することから、装置内部の通
路構造がより簡素化され、より低コストでの製造が可能
になる。また、第2の内歯116と外歯118の間では
油圧による作動力を得ないため、第2の内歯116と外
歯118の各歯面の形状を簡単なものとして、より製造
コストを低減できる、という利点もある。
合、第2の内歯116と外歯118は油圧による作動力
の発生には寄与せず、単に、偏心回転歯車7からロータ
17に回動力を伝達するものであることから、第1の実
施形態に比較すれば、得られる回動力は小さくなる。し
かし、この装置102においては、第1の実施形態のも
のに比較して通路数が半減することから、装置内部の通
路構造がより簡素化され、より低コストでの製造が可能
になる。また、第2の内歯116と外歯118の間では
油圧による作動力を得ないため、第2の内歯116と外
歯118の各歯面の形状を簡単なものとして、より製造
コストを低減できる、という利点もある。
【0066】尚、本発明の実施形態は以上で説明したも
のに限るものでなく、例えば、図19〜図22に示した
第2の実施形態のものは、偏心回転歯車7の第2の内歯
116とロータ17の第2の外歯118の歯数を同じに
すると共に、各歯の歯先側形状を略三角形状にしたが、
図23,図24に示した第3の実施形態のように、ロー
タ17の第2の外歯218の歯数を偏心回転歯車7の第
2の内歯216の歯数よりも一つ分少なくし、各歯の歯
面をトロコイド曲線で形成するようにしても良い。尚、
同図中、第1,第2の実施形態と同一部分には同一符号
を付してある。
のに限るものでなく、例えば、図19〜図22に示した
第2の実施形態のものは、偏心回転歯車7の第2の内歯
116とロータ17の第2の外歯118の歯数を同じに
すると共に、各歯の歯先側形状を略三角形状にしたが、
図23,図24に示した第3の実施形態のように、ロー
タ17の第2の外歯218の歯数を偏心回転歯車7の第
2の内歯216の歯数よりも一つ分少なくし、各歯の歯
面をトロコイド曲線で形成するようにしても良い。尚、
同図中、第1,第2の実施形態と同一部分には同一符号
を付してある。
【0067】この第3の実施形態のものは、要するに、
第2の内歯216や外歯218の歯面の基本形状や歯数
は図1〜図12に示した第1の実施形態とほぼ同様であ
るが、第2の内歯216と外歯218の間には、第2の
実施形態と同様に油圧による作動力を発生するため構造
が設けられていない。しかし、第2の内歯216と外歯
218の間に積極的に作動油を吸排しないにしても、内
歯216と外歯218の間には、偏心回転歯車7の旋回
に伴なって容積変化する複数の部屋が形成されるため、
この各部屋間の作動油の流通を許容できるようにしない
と、偏心回転歯車7の旋回が不可能となってしまう。こ
のため、ロータ17の前端部には環状に段差部35が設
けられ、この段差部35を通して各部屋間の作動油の流
通を許容するようになっている。
第2の内歯216や外歯218の歯面の基本形状や歯数
は図1〜図12に示した第1の実施形態とほぼ同様であ
るが、第2の内歯216と外歯218の間には、第2の
実施形態と同様に油圧による作動力を発生するため構造
が設けられていない。しかし、第2の内歯216と外歯
218の間に積極的に作動油を吸排しないにしても、内
歯216と外歯218の間には、偏心回転歯車7の旋回
に伴なって容積変化する複数の部屋が形成されるため、
この各部屋間の作動油の流通を許容できるようにしない
と、偏心回転歯車7の旋回が不可能となってしまう。こ
のため、ロータ17の前端部には環状に段差部35が設
けられ、この段差部35を通して各部屋間の作動油の流
通を許容するようになっている。
【0068】この実施形態のバルブタイミング制御装置
は、基本的には第2の実施形態と同様の機能を有する
が、第2の内歯216と外歯218の歯面はトロコイド
曲線を成すように形成されているため、歯面相互の接触
は常に複数ヶ所での線接触となる。したかって、この実
施形態の装置の場合、第2の実施形態に比較してがた付
き音が発生し難いという利点がある。
は、基本的には第2の実施形態と同様の機能を有する
が、第2の内歯216と外歯218の歯面はトロコイド
曲線を成すように形成されているため、歯面相互の接触
は常に複数ヶ所での線接触となる。したかって、この実
施形態の装置の場合、第2の実施形態に比較してがた付
き音が発生し難いという利点がある。
【0069】
【発明の効果】以上のように本発明は、第1の作動領域
の作動室相互と、第2の作動領域の作動室相互を常時連
通させると共に、両作動領域間を常時隔成するようにし
たため、各作動領域に対して吸排通路を各一つずつ連通
させただけの極めて簡単な通路構造とすることができ
る。したがって、通路の加工が容易であることから、製
造コストの低減を図ることが可能であると共に、限られ
たスペース内に通路が密集することがないことから、通
路相互間の作動油の漏れをより少なくすることができ
る。
の作動室相互と、第2の作動領域の作動室相互を常時連
通させると共に、両作動領域間を常時隔成するようにし
たため、各作動領域に対して吸排通路を各一つずつ連通
させただけの極めて簡単な通路構造とすることができ
る。したがって、通路の加工が容易であることから、製
造コストの低減を図ることが可能であると共に、限られ
たスペース内に通路が密集することがないことから、通
路相互間の作動油の漏れをより少なくすることができ
る。
【0070】また、この発明は、各歯がヘリカルスプラ
インのような捩りを伴なう形状でないことから、型成形
によって安価に形成することができ、また、作動油の圧
力を偏心回転歯車の外周域に亙って形成される複数の作
動室で受ける構造であることから、装置の大型化を招く
ことなく大きな作動力を得ることができる。
インのような捩りを伴なう形状でないことから、型成形
によって安価に形成することができ、また、作動油の圧
力を偏心回転歯車の外周域に亙って形成される複数の作
動室で受ける構造であることから、装置の大型化を招く
ことなく大きな作動力を得ることができる。
【0071】さらに、偏心機構を、ロータの外周部に形
成された第2の外歯と、偏心回転歯車の内周部に形成さ
れて第2の外歯と噛合する第2の内歯とによって構成し
た場合には、極めて簡単な構造によって偏心回転歯車の
偏心回転を得ることができ、より低コストでの製造が可
能となる。
成された第2の外歯と、偏心回転歯車の内周部に形成さ
れて第2の外歯と噛合する第2の内歯とによって構成し
た場合には、極めて簡単な構造によって偏心回転歯車の
偏心回転を得ることができ、より低コストでの製造が可
能となる。
【0072】このとき、さらにロータの第2の外歯を偏
心回転歯車の第2の内歯よりも歯数を一つ分少なく形成
して、第2の外歯と第2の内歯の間に形成される略半分
の作動室群から成る第3の作動領域と、残余の略半分の
作動室群から成る第4の作動領域とを供給通路と排出通
路に選択的に切換えるようにした場合には、外径側の第
1の内歯と外歯の間に作用する作動力と、内径側の第2
の内歯と外歯の間に作用する作動力を合わせた力で駆動
力伝達部材とカムシャフトを相対回動させることができ
るため、コンパクトな構造でありながら大きな作動力を
得ることができる。
心回転歯車の第2の内歯よりも歯数を一つ分少なく形成
して、第2の外歯と第2の内歯の間に形成される略半分
の作動室群から成る第3の作動領域と、残余の略半分の
作動室群から成る第4の作動領域とを供給通路と排出通
路に選択的に切換えるようにした場合には、外径側の第
1の内歯と外歯の間に作用する作動力と、内径側の第2
の内歯と外歯の間に作用する作動力を合わせた力で駆動
力伝達部材とカムシャフトを相対回動させることができ
るため、コンパクトな構造でありながら大きな作動力を
得ることができる。
【0073】そして、この構造を採用するにあたって、
さらに同一作動領域内の作動室相互を常時連通させると
共に、両作動領域間を常時隔成するようにした場合に
は、第3の作動領域と第4の作動領域に連通させる吸排
通路を各一つずつにすることができることから、通路構
造を簡素化することができる。
さらに同一作動領域内の作動室相互を常時連通させると
共に、両作動領域間を常時隔成するようにした場合に
は、第3の作動領域と第4の作動領域に連通させる吸排
通路を各一つずつにすることができることから、通路構
造を簡素化することができる。
【0074】また、対を成す内歯と外歯の少なくとも一
方の歯面に切欠きを形成することによって、同一作動領
域内での隣接する作動室相互を連通させるようにした場
合には、作動室相互を連通させるための通路の形成が容
易になり、低コストでの製造が可能になる。
方の歯面に切欠きを形成することによって、同一作動領
域内での隣接する作動室相互を連通させるようにした場
合には、作動室相互を連通させるための通路の形成が容
易になり、低コストでの製造が可能になる。
【0075】そして、さらに前記切欠きを、対を成す内
歯と外歯の少なくとも一方の歯面の歯先と歯底を除いた
部分に形成するようにした場合には、切欠きの形状の工
夫のみによって同一作動領域内の作動室相互の連通と、
異なる作動領域間の隔成を実現することができ、より低
コストでの製造が可能になる。
歯と外歯の少なくとも一方の歯面の歯先と歯底を除いた
部分に形成するようにした場合には、切欠きの形状の工
夫のみによって同一作動領域内の作動室相互の連通と、
異なる作動領域間の隔成を実現することができ、より低
コストでの製造が可能になる。
【0076】また、第1の内歯の設定位置に臨むように
作動油の吸排口を開口形成し、さらに規制手段を設けて
駆動力伝達部材とカムシャフトの相対回動を規制するよ
うにした場合には、吸排口が第1の作動領域と第2の作
動領域に跨って開口することが確実に阻止され、常時安
定かつ確実な作動を得ることが可能になる。
作動油の吸排口を開口形成し、さらに規制手段を設けて
駆動力伝達部材とカムシャフトの相対回動を規制するよ
うにした場合には、吸排口が第1の作動領域と第2の作
動領域に跨って開口することが確実に阻止され、常時安
定かつ確実な作動を得ることが可能になる。
【図1】本発明の第1の実施形態を示す図2のA−A線
に沿う断面図。
に沿う断面図。
【図2】同実施形態を示す図1のB−B線に沿う断面
図。
図。
【図3】同実施形態を示す図1のC−C線に沿う断面
図。
図。
【図4】同実施形態を示す図2のD−D線に沿う断面
図。
図。
【図5】同実施形態を示す図2のE−E線に沿う断面
図。
図。
【図6】同実施形態を示す分解斜視図。
【図7】同実施形態の作動基準位置を示す図1と同様の
模式断面図。
模式断面図。
【図8】同実施形態の作動基準位置からの作動状態を示
す模式断面図。
す模式断面図。
【図9】同実施形態の作動基準位置からの作動状態を示
す模式断面図。
す模式断面図。
【図10】同実施形態の作動基準位置からの作動状態を
示す模式断面図。
示す模式断面図。
【図11】同実施形態の作動基準位置からの作動状態を
示す模式断面図。
示す模式断面図。
【図12】同実施形態の作動基準位置からの作動状態を
示す模式断面図。
示す模式断面図。
【図13】同実施形態の歯面の変形例を示す図3に対応
の断面図。
の断面図。
【図14】他の変形例を示す図3に対応の断面図。
【図15】さらに他の変形例を示す図3に対応の断面
図。
図。
【図16】さらに他の変形例を示す図3に対応の断面
図。
図。
【図17】さらに他の変形例を示す図3に対応の断面
図。
図。
【図18】さらに他の変形例を示す部分破断側面図。
【図19】本発明の第2の実施形態を示す図20のF−
F線に沿う断面図。
F線に沿う断面図。
【図20】同実施形態を示す図19のG−G線に沿う断
面図。
面図。
【図21】同実施形態を示す図20のH−H線に沿う断
面図。
面図。
【図22】同実施形態を示す図20のI−I線に沿う断
面図。
面図。
【図23】本発明の第3の実施形態を示す図24のJ−
J線に沿う断面図。
J線に沿う断面図。
【図24】同実施形態を示す図23のK−K線に沿う断
面図。
面図。
1…カムシャフト 2,102,202…バルブタイミング制御装置 3…チェーンスプロケット(駆動力伝達部材) 4…第1の内歯 5…ハウジング 6…第1の外歯 7…偏心回転歯車 8…偏心機構 9…作動室 16,116,216…第2の内歯 17…ロータ 18,118,218…第2の外歯 19…作動室 20a…第1ポート(吸排口) 20b…第2ポート(吸排口) 26…供給通路 27…排出通路 32…切欠き P…最外径位置での内接点 P’…最内径位置での内接点 a…第1の作動領域 b…第2の作動領域 c…第3の作動領域 d…第4の作動領域
フロントページの続き (72)発明者 山室 重明 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 Fターム(参考) 3G018 AB02 BA10 BA33 CA19 DA51 DA52 DA63 DA73 DA74
Claims (9)
- 【請求項1】 内燃機関のクランクシャフトによって駆
動される駆動力伝達部材と、 外周に機関弁を作動させるための駆動カムを有する一方
で前記駆動力伝達部材が必要に応じて相対回転できるよ
うに組み付けられ、前記駆動力伝達部材から動力を伝達
されて従動回転するカムシャフトと、 内周部に創成曲線から成る第1の内歯を有し、前記駆動
力伝達部材とカムシャフトのいずれか一方と一体化され
て回転するハウジングと、 外周部に前記第1の内歯よりも一つ分歯数が少ない第1
の外歯を有し、この第1の外歯を第1の内歯に噛合させ
つつ偏心回転可能に前記ハウジング内に収容された偏心
回転歯車と、 この偏心回転歯車を前記駆動力伝達部材とカムシャフト
の他方に偏心回転可能に連係する偏心機構と、を備え、 前記第1の内歯と第1の外歯の間に、前記ハウジングに
対する偏心回転歯車の偏心回転に伴なって容積が漸次増
減変化する複数の作動室が形成され、 前記偏心回転歯車の第1の外歯上の最外径位置での内接
点を起点として、円周方向片側に配列された略半分の作
動室群から成る第1の作動領域と、残余の略半分の作動
室群から成る第2の作動領域とを供給通路と排出通路に
選択的に切換えることにより、駆動力伝達部材とカムシ
ャフトを相対回転させて両者の回転位相を変化させる内
燃機関のバルブタイミング制御装置であって、 前記第1の作動領域の作動室相互と、第2の作動領域の
作動室相互を常時連通させると共に、第1の作動領域と
第2の作動領域を常時隔成することを特徴とする内燃機
関のバルブタイミング制御装置。 - 【請求項2】 第1の内歯と第1の外歯の少なくとも一
方の歯面の一部に切欠きを設けることにより、同一作動
領域内での隣接する作動室相互を連通させることを特徴
とする請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制
御装置。 - 【請求項3】 切欠きを、第1の内歯と第1の外歯の少
なくとも一方の歯面のうちの、歯先と歯底を除いた部分
に形成したことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関
のバルブタイミング制御装置。 - 【請求項4】 ハウジングに、第1の内歯の設定位置に
臨むように作動油の吸排口を開口形成すると共に、この
吸排口が第1の作動領域と第2の作動領域に跨って開口
しない範囲で駆動力伝達部材とカムシャフトの相対回動
を規制する規制手段を設けたことを特徴とする請求項3
に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。 - 【請求項5】 駆動力伝達部材とカムシャフトの他方に
ロータを一体回転可能に取付け、偏心機構を、前記ロー
タの外周部に形成された第2の外歯と、前記偏心回転歯
車の内周部に形成され、第2の外歯と噛合する第2の内
歯とによって構成したことを特徴とする請求項1〜4の
いずれかに記載の内燃機関のバルブタイミング制御装
置。 - 【請求項6】 ロータの第2の外歯を偏心回転歯車の第
2の内歯よりも歯数を一つ分少なく形成して、前記第2
の外歯と第2の内歯の間に、ロータに対する偏心回転歯
車の偏心回転に伴なって容積が漸次増減変化する複数の
作動室を形成し、前記偏心回転歯車の第2の内歯上の最
内径位置でのロータの内接点を起点として、円周方向片
側に配列された略半分の作動室群から成る第3の作動領
域と、残余の略半分の作動室群から成る第4の作動領域
とを供給通路と排出通路に選択的に切換えることを特徴
とする請求項5に記載の内燃機関のバルブタイミング制
御装置。 - 【請求項7】 第3の作動領域の作動室相互と、第4の
作動領域の作動室相互を常時連通させると共に、第3の
作動領域と第4の作動領域を常時隔成することを特徴と
する請求項6に記載の内燃機関のバルブタイミング制御
装置。 - 【請求項8】 第2の内歯と第2の外歯の少なくとも一
方の歯面の一部に切欠きを設けることにより、同一作動
領域内での隣接する作動室相互を連通させることを特徴
とする請求項7に記載の内燃機関のバルブタイミング制
御装置。 - 【請求項9】 切欠きを、第2の内歯と第2の外歯の少
なくとも一方の歯面のうちの、歯先と歯底を除いた部分
に形成したことを特徴とする請求項8に記載の内燃機関
のバルブタイミング制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000287987A JP2002097909A (ja) | 2000-09-22 | 2000-09-22 | 内燃機関のバルブタイミング制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000287987A JP2002097909A (ja) | 2000-09-22 | 2000-09-22 | 内燃機関のバルブタイミング制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002097909A true JP2002097909A (ja) | 2002-04-05 |
Family
ID=18771647
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000287987A Pending JP2002097909A (ja) | 2000-09-22 | 2000-09-22 | 内燃機関のバルブタイミング制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002097909A (ja) |
-
2000
- 2000-09-22 JP JP2000287987A patent/JP2002097909A/ja active Pending
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Legal Events
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