JP2002097165A - オルトアルキル化フェノール類の製造方法 - Google Patents

オルトアルキル化フェノール類の製造方法

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JP2002097165A JP2001122378A JP2001122378A JP2002097165A JP 2002097165 A JP2002097165 A JP 2002097165A JP 2001122378 A JP2001122378 A JP 2001122378A JP 2001122378 A JP2001122378 A JP 2001122378A JP 2002097165 A JP2002097165 A JP 2002097165A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フェノール類とアルコールとから高選択率でオ
ルトアルキル化フェノール類を製造する方法を提供す
る。 【解決手段】一般式(1) ・・・・・・(1) (式中、R1、R2、R3、R4及びR5は、それぞれ独立
に、水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖の若しくは分
岐したアルキル基を表す。)で示されるフェノール類と
アルコールとを、酸化ゲルマニウム、酸化モリブデン、
酸化鉄、酸化インジウムおよび酸化ストロンチウムから
選ばれる少なくとも1種の金属酸化物の存在下、または
上記金属酸化物と二酸化炭素の存在下、該アルコール又
は該アルコールと二酸化炭素の混合物が超臨界状態又は
亜臨界状態になる条件下で反応させるオルトアルキル化
フェノール類の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オルトアルキル化
フェノール類の製造方法に関する。詳しくは、物質の超
臨界状態または亜臨界状態を利用して、フェノール類と
アルコールを反応させることによるオルトアルキル化フ
ェノール類の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】オルトアルキル化フェノール類は、医農
薬、樹脂、各種添加剤、重合防止剤、酸化防止剤、消毒
剤、防腐剤、工業薬品等の原料や中間体として工業的に
用いられている。例えば、フェノールの2位にイソプロ
ピル基が、5位にメチル基が結合したオルトアルキル化
フェノールはチモールと呼称され駆虫剤として用いられ
ている。
【0003】一方、オルトアルキル化フェノール類の製
造方法として、特開2000−38363号公報には、
アルコールが超臨界または亜臨界状態となる条件下でフ
ェノール類とアルコールを酸化ジルコニウムの存在下で
反応させる製造方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
知方法では、選択率の点で満足し得るものではなく、よ
り高い選択率でオルトアルキル化フェノール類を製造す
る方法が求められていた。本発明の目的は、フェノール
類とアルコールとから高選択率でオルトアルキル化フェ
ノール類を製造する方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の状
況に鑑み、高選択率でオルトアルキル化フェノール類を
製造すべく、触媒について鋭意検討を重ねた結果、触媒
として、酸化ゲルマニウム、酸化モリブデン、酸化鉄お
よび酸化インジウムから選ばれる少なくとも1種の金属
酸化物を使用することにより、特異的に選択率を向上し
得ることを見出すとともに、酸化ゲルマニウム、酸化モ
リブデン、酸化鉄および酸化ストロンチウムから選ばれ
る少なくとも1種の金属酸化物を使用することにより、
高沸点成分の副生を著しく抑制し得ることを見出し、本
発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、一般式(1) ・・・・・・(1) (式中、R1、R2、R3、R4及びR5は、それぞれ独立
に、水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖の若しくは分
岐したアルキル基を表す。)で示されるフェノール類と
アルコールとを、酸化ゲルマニウム、酸化モリブデン、
酸化鉄、酸化インジウムおよび酸化ストロンチウムから
選ばれる少なくとも1種の金属酸化物の存在下、該アル
コールが超臨界状態又は亜臨界状態になる条件下で反応
させるオルトアルキル化フェノール類の製造方法(以
下、本発明(a)と記す。)を提供する。また、本発明
は、上記一般式(1)で示されるフェノール類とアルコ
ールとを、酸化ゲルマニウム、酸化モリブデン、酸化
鉄、酸化インジウムおよび酸化ストロンチウムから選ば
れる少なくとも1種の金属酸化物及び二酸化炭素の存在
下、該アルコール及び二酸化炭素の混合物が超臨界状態
又は亜臨界状態となる条件下で反応させるオルトアルキ
ル化フェノール類の製造方法(以下、本発明(b)と記
す。)を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の出発原料として、前記一般式(1)で示
されるフェノール類を用いる。ここでR1、R2、R3
4及びR5はそれぞれ独立に、水素原子、又は炭素数1
〜10の直鎖若しくは分岐のアルキル基を表すが、メチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n
−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基等が挙げられ
る。一般式(1)で示されるフェノール類の代表例とし
ては、例えばフェノール、o−クレゾール、m−クレゾ
ール、p−クレゾール、2,3−キシレノール、2,4
−キシレノール、2,5−キシレノール、3,4−キシ
レノール、3,5−キシレノール、アニソール、t−ブ
チルフェノール等があげられるが、フェノール、o−ク
レゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−
キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレ
ノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール
が好ましい。
【0008】本発明において、もう一つの出発原料であ
るアルコールとしては、通常、一価又は二価のアルコー
ルが使用される。かかるアルコールであれば特に限定さ
れないが、一般式(2) R6−OH ・・・・・・(2) (R6は炭素数1〜10の直鎖又は分岐のアルキル基を
表す。)で示される一価のアルコールであることが好ま
しい。ここで、R6における炭素数1〜10の1〜10
の直鎖又は分岐のアルキル基としては、メチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシ
ル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等
が挙げられる。
【0009】一般式(2)で示される一価のアルコール
として、具体的には、例えばメタノール、エタノール、
n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノー
ル、イソブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、
へキサノール、ヘプタノール、n−オクタノール、n−
ノナノール、n−デカノール等が挙げられ、なかでもメ
タノール、エタノール、n−プロパノールおよびn−ブ
タノールが好ましく、メタノールおよびエタノールがよ
り好ましく、メタノールがとりわけ好ましい。また、二
価のアルコールとしては、例えばエチレングリコール、
プロピレングリコール等が挙げられる。
【0010】一般式(1)で示されるフェノール類に対
するアルコールのモル比は、一般に1から1000であ
り、1から200が好ましく使用できる。
【0011】本発明において、上記のようなフェノール
類と上記のアルコールからオルトアルキル化フェノール
類を製造するのであるが、触媒として、酸化ゲルマニウ
ム、酸化モリブデン、酸化鉄、酸化インジウムおよび酸
化ストロンチウムから選ばれる少なくとも1種の金属酸
化物を使用することを特徴とするものである。ここで、
酸化ゲルマニウム、酸化モリブデン、酸化鉄及び酸化イ
ンジウムから選ばれる少なくとも1種の金属酸化物を使
用することにより、特異的に選択率を向上し得、また、
酸化ゲルマニウム、酸化モリブデン、酸化鉄及び酸化ス
トロンチウムから選ばれる少なくとも1種の金属酸化物
を使用することにより、高沸点成分の副生を著しく抑制
し得る。したがって、酸化ゲルマニウム、酸化モリブデ
ン及び酸化鉄から選ばれる少なくとも1種の金属酸化物
を使用することが好ましい。より好ましくは、酸化ゲル
マニウム及び酸化モリブデンから選ばれる少なくとも1
種、とりわけ好ましくは、酸化ゲルマニウムである。触
媒の使用量は、特に限定は無いが、一般式(1)で示さ
れるフェノール類に対して、0.05〜50質量%程度
である。好ましくは0.1〜30質量%程度、より好ま
しくは0.5〜10質量%程度である。
【0012】本発明においてアルコールと二酸化炭素の
混合物又はアルコールが超臨界状態又は亜臨界状態とな
る条件下でフェノール類とアルコールとを反応させる。
アルコールと二酸化炭素の混合物又はアルコールが超臨
界状態となる条件が好ましい。
【0013】物質には、固有の気体、液体、固体の3態
があるが、さらに、物質を臨界温度および臨界圧力以上
とすると、圧力をかけても凝縮しない流体相となる。こ
の状態を超臨界状態という。超臨界状態にある流体の中
で物質を反応させると、気相状態にある高温の流体中お
よび液相状態にある流体中よりも、該物質は高い反応性
を示すことがある。また、超臨界状態の流体は、気相の
流体と比較して液相に近い高い密度を持つため、気相反
応の場合より反応装置を小さくできる。
【0014】超臨界状態に近い状態として亜臨界状態が
ある。亜臨界状態とは、物質がその臨界温度と臨界圧力
に近い条件にある流体となっているが、温度が臨界温度
以下及び/又は圧力が臨界圧力である条件にあることを
いう。物質が亜臨界状態となる条件は、ケルビンを単位
としたときの温度が該物質の臨界温度の0.9倍以上で
かつ圧力が該物質の臨界圧力の0.75倍以上であり、
超臨界状態となる条件(温度が臨界温度以上かつ圧力が
臨界圧力以上)ではない条件である。亜臨界状態にある
流体の中で物質を反応させると、気相状態にある高温の
流体中および液相状態にある流体中よりも、該物質は高
い反応性を示すことがある。また、亜臨界状態の流体
は、気相の流体と比較して液相に近い高い密度を持つた
め、気相反応の場合より反応装置を小さくできる。
【0015】本発明においては、反応温度の上限は、限
定的ではないが、一般式(1)で示されるフェノール類
が分解しないように、450℃以下であることが好まし
い。反応圧力の上限も限定的ではないが、反応装置の耐
圧を増すためにコストがかかるので、25MPa以下で
あることが好ましい。
【0016】本発明(a)においては、酸化ゲルマニウ
ム、酸化モリブデン、酸化鉄、酸化インジウムおよび酸
化ストロンチウムから選ばれる少なくとも1種の金属酸
化物の存在下、フェノール類とアルコールとを該アルコ
ールが超臨界状態又は亜臨界状態になる条件下で反応さ
せる。超臨界状態となる条件は、該アルコールとしてメ
タノールを用いる場合には、メタノールは、臨界温度が
240℃、臨界圧力が8MPaなので、240℃以上お
よび8MPa以上の条件であり、エタノールを用いる場
合には、エタノールは、臨界温度が243℃、臨界圧力
が6.3MPaなので、243℃以上および6.3MP
a以上の条件であり、n−プロパノールを用いる場合に
は、n−プロパノールの臨界温度は264℃、臨界圧力
は5MPaなので、264℃以上および5MPa以上の
条件であり、イソプロパノールを用いる場合には、イソ
プロパノールの臨界温度は235℃、臨界圧力は4.8
MPaなので、235℃以上および4.8MPa以上の
条件であり、n−ブタノールを用いる場合には、n−ブ
タノールの臨界温度は287℃、臨界圧力は4.8MP
aなので、287℃以上および4.8MPa以上の条件
である。
【0017】本発明(b)においては、フェノール類と
アルコールを、酸化ゲルマニウム、酸化モリブデン、酸
化鉄、酸化インジウムおよび酸化ストロンチウムから選
ばれる少なくとも1種の金属酸化物及び二酸化炭素の存
在下、該アルコール及び二酸化炭素の混合物が超臨界状
態又は亜臨界状態になる条件下で反応させる。
【0018】該アルコールと二酸化炭素の混合比に特に
制限はないが、該アルコールと二酸化炭素の混合比は、
10:90から99:1が好ましい。
【0019】該アルコールとしてメタノールを、一般式
(1)で示されるフェノール類としてフェノールを用い
る場合について具体的に説明する。例えば、メタノール
と二酸化炭素のモル比が、75:25の混合物の場合、
J.Chem.Thermodynamics、第23
巻、第970頁(1991年)によれば、当該混合物の
臨界温度は204℃、臨界圧力は12.75MPaであ
る。メタノールと二酸化炭素の混合物が超臨界状態にな
る温度圧力条件下でフェノール類のオルトメチル化を行
う場合には、該混合物が超臨界状態となる温度および圧
力条件下である必要がある。例えば、上記のメタノール
と二酸化炭素のモル比が、75:25の混合物の場合
は、温度204℃以上、圧力12.75MPa以上で行
うことが必要であり、温度240℃以上、圧力12.7
5MPa以上で行うことが好ましい。
【0020】本発明(a)及び本発明(b)における反
応時間は、通常、1分〜24時間の範囲である。
【0021】本発明(a)においても本発明(b)にお
いても、反応の態様は回分式でも流通式でも可能である
が、回分式が好ましい。
【0022】反応終了後の反応混合物にはオルトアルキ
ル化フェノール類のほかに、未反応の原料または副生物
または不純物が含まれることがあるので、オルトアルキ
ル化フェノール類を分離・精製することができる。分離
・精製の方法は、特に限定されず、工業的に通常用いら
れる蒸留、抽出等の方法が適用できる。
【0023】本発明によれば、一般式(1)で示される
フェノール類とアルコールとから比較的小さな反応器を
用いて、高い選択率でオルトアルキル化フェノール類を
製造することができる。本発明において酸化ゲルマニウ
ム、酸化モリブデン、酸化鉄及び酸化ストロンチウムか
ら選ばれる少なくとも1種の金属酸化物を使用すること
により、特に回分式において、高沸点成分の副生を著し
く抑制することができる。
【0024】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明は、これらに限定されるものではな
い。実施例における反応物および生成物は、ガスクロマ
トグラフィー質量分析装置HP−6890(GC:横河
電機製)−HP5973(MS:横河電機製)を用いて
同定し、FID(水素炎イオン化検出器)が付属してい
るガスクロマトグラフィー装置GC−353B(ジーエ
ルサイエンス製)を用いて定量分析を行った。実施例中
の転化率および選択率は下記の方法によって計算した。
転化率は、(転化率)(%)=(1−(反応液中に未反
応で残存した反応基質のクロマトグラフの面積)/(残
存した反応基質および全反応生成物のクロマトグラフの
面積の和))×100の式を用いて計算した。また、選
択率は各反応生成物のモル当りのガスクロマトグラフの
面積が等しいと仮定し、(選択率)(%)=((計算す
る反応生成物のガスクロマトグラフの面積)/(全反応
生成物のガスクロマトグラフの面積の和))×100の
式を用いて計算した。
【0025】実施例1 フェノール(和光純薬製)0.460gとメタノール
(和光純薬製)1.451と酸化ゲルマニウム(GeO
2、高純度化学製)0.030gとをオートクレーブ
(SUS316製、内容積4.5ml、圧力計なし)に
仕込み、サンドバスにて400℃まで昇温し反応を開始
した。30分後オートクレーブを急冷し、室温(約25
℃)に戻った後に反応液をオートクレーブから取り出し
た。従って反応は回分式で行われた。上記の方法により
定量したところフェノールの転化率は44モル%で、o
−クレゾールの選択率は71モル%、2,6−キシレノ
ールの選択率は25モル%、アニソールの選択率は1モ
ル%、下記の化学式(3)で示すフェノールの2量体お
よびその誘導体が主成分となる高沸点成分の生成量は合
計3モル%と少なかった。また、p−クレゾール、2,
4−キシレノール、2,4,6−トリメチルフェノール
は生成しなかった。反応液は液体クロマトグラフィーを
用いて(溶出液:水とメタノール)各成分を分離し、そ
の中からo−クレゾール、2,6−キシレノールを分取
した。なお、分取液をガスクロマトグラフィー質量分析
装置を用いて分析し、生成物からo−クレゾールおよび
2,6−キシレノールを分離できていることを確認し
た。なお、本オートクレーブには、圧力計が付属しない
ため、反応中の圧力を推定するため、次の実験を行っ
た。すなわち、同一のオートクレーブに圧力計を付け、
同量のフェノールとメタノールを仕込、サンドバスにて
400℃まで昇温して、圧力を測定した。反応中の圧力
の推定値は15.4MPaであった。 ……(3)(式中のm及びnは、互いに独立に、0〜4
の整数を表す。)で示される高沸点成分。
【0026】実施例2 フェノール0.410gとメタノール1.355gと酸
化モリブデン(MoO 3、和光純薬製)0.031gと
をオートクレーブ(SUS316製、内容積4.5m
l、圧力計なし)に仕込み、サンドバスにて400℃ま
で昇温し反応を開始した。30分後オートクレーブを急
冷し、室温に戻った後に反応液をオートクレーブから取
り出した。上記の方法により定量したところフェノール
の転化率は、97モル%で、o−クレゾールの選択率は
22モル%、2,6−キシレノールの選択率は39モル
%、2,4−キシレノールの選択率は3モル%、アニソ
ールの選択率は2モル%、2,4,6−トリメチルフェ
ノールの選択率は9モル%、オルトメチル化生成物の選
択率の合計は61%であった。上記化学式(3)で示さ
れるフェノールの2量体およびその誘導体が主成分とな
る高沸点成分は合計19モル%であった。また、p−ク
レゾールは生成しなかった。本オートクレーブに前記と
同量のフェノールとメタノールを仕込んだ以外は実施例
1と同様にして圧力を測定し、反応中の圧力を推定し
た。反応中の圧力の推定値は14.7MPaであった。
【0027】実施例3 フェノール0.401gとメタノール1.354gと酸
化鉄(Fe23、高純度化学製)0.031gとをオー
トクレーブ(SUS316製、内容積4.5ml、圧力
計なし)に仕込み、サンドバスにて400℃まで昇温し
反応を開始した。30分後オートクレーブを急冷し、室
温に戻った後に反応液をオートクレーブから取り出し
た。上記の方法により定量したところフェノールの転化
率は、21モル%で、o−クレゾールの選択率は70モ
ル%、2,6−キシレノールの選択率は4モル%、アニ
ソールの選択率は1モル%、、オルトメチル化生成物の
選択率の合計は74%であった。上記の化学式(3)で
示すフェノールの2量体およびその誘導体が主成分とな
る高沸点成分は合計24モル%生成した。また、p−ク
レゾール、2,4−キシレノール、2,4,6−トリメ
チルフェノールは生成しなかった。本オートクレーブに
前記と同量のフェノールとメタノールを仕込んだ以外は
実施例1と同様にして圧力を測定し、反応中の圧力を推
定した。反応中の圧力の推定値は14.7MPaであっ
た。
【0028】実施例3 フェノール0.415gとメタノール1.356gと酸
化インジウム(In23、高純度化学製)0.031g
とをオートクレーブ(SUS316製、内容積4.5m
l、圧力計なし)に仕込み、サンドバスにて400℃ま
で昇温し反応を開始した。30分後オートクレーブを急
冷し、室温に戻った後に反応液をオートクレーブから取
り出した。上記の方法により定量したところフェノール
の転化率は23モル%で、o−クレゾールの選択率は5
2モル%、2,6−キシレノールの選択率は2モル%、
p−クレゾールの選択率は1モル%、アニソールの選択
率は3モル%、オルトメチル化生成物の選択率の合計は
54%であった。上記の化学式(3)で示すフェノール
の2量体およびその誘導体が主成分となる高沸点成分は
合計40モル%生成した。また、2,4−キシレノー
ル、2,4,6−トリメチルフェノールは生成しなかっ
た。本オートクレーブに前記と同量のフェノールとメタ
ノールを仕込んだ以外は実施例1と同様にして圧力を測
定し、反応中の圧力を推定した。反応中の圧力の推定値
は14.7MPaであった。
【0029】実施例5 フェノール0.406gとメタノール1.353gと酸
化ストロンチウム(SrO、高純度化学製)0.031
gとをオートクレーブ(SUS316製、内容積4.5
ml、圧力計なし)に仕込み、サンドバスにて400℃
まで昇温し反応を開始した。30分後オートクレーブを
急冷し、室温に戻った後に反応液をオートクレーブから
取り出した。上記の方法により定量したところフェノー
ルの転化率は61モル%で、o−クレゾールの選択率は
43モル%、2,6−キシレノールの選択率は6モル
%、p−クレゾールの選択率は13モル%、2,4−キ
シレノールの選択率は8モル%、アニソールの選択率は
13モル%、2,4,6−トリメチルフェノールの選択
率は1モル%、オルトメチル化生成物の選択率の合計は
49%であった。上記の化学式(3)で示すフェノール
の2量体およびその誘導体が主成分となる高沸点成分は
合計13モル%生成した。本オートクレーブに前記と同
量のフェノールとメタノールを仕込んだ以外は実施例1
と同様にして圧力を測定し、反応中の圧力を推定した。
反応中の圧力の推定値は14.7MPaであった。
【0030】比較例1 フェノール0.403gとメタノール1.405gと酸
化ジルコニウム(ZrO2,高純度化学製)0.031
gとをオートクレーブ(SUS316製、内容積4.5
ml、圧力計なし)に仕込み、サンドバスにて400℃
まで昇温し反応を開始した。30分後オートクレーブを
急冷し、室温に戻った後に反応液をオートクレーブから
取り出した。上記の方法により定量したところフェノー
ルの転化率は、3モル%で、o−クレゾールの選択率
は、49モル%、p−クレゾールの選択率は、2モル
%、アニソールの選択率は、13モル%、上記化学式
(3)で示すフェノールの2量体およびその誘導体が主
成分となる高沸点成分が、合計32モル%生成した。ま
た、2.4−キシレノール、2,6−キシレノール、
2,4,6−トリメチルフェノールは生成しなかった。
本オートクレーブに前記と同量のフェノールとメタノー
ルを仕込んだ以外は実施例1と同様にして圧力を測定
し、反応中の圧力を推定した。反応中の圧力の推定値は
15.0MPaであった。
【0031】比較例2 フェノール0.411gとメタノール1.363gと酸
化チタン(TiO2、高純度化学製)0.031gとを
オートクレーブ(SUS316製、内容積4.5ml、
圧力計なし)に仕込み、サンドバスにて400℃まで昇
温し反応を開始した。30分後オートクレーブを急冷
し、室温に戻った後に反応液をオートクレーブから取り
出した。上記の方法により定量したところ、フェノール
の転化率は24モル%で、o−クレゾールの選択率は4
3モル%、2,6−キシレノールの選択率は2モル%、
p−クレゾールの選択率は2モル%、2,4−キシレノ
ールの選択率は1モル%、アニソールの選択率は9モル
%、上記の化学式(3)で示すフェノールの2量体およ
びその誘導体が主成分となる高沸点成分が、合計42モ
ル%生成した。また、2,4,6−トリメチルフェノー
ルは生成しなかった。本オートクレーブに前記と同量の
フェノールとメタノールを仕込んだ以外は実施例1と同
様にして圧力を測定し、反応中の圧力を推定した。反応
中の圧力の推定値は14.7MPaであった。
【0032】比較例3 フェノール0.407gとメタノール1.353gと酸
化ニオブ(Nb25、和光純薬製)0.031gとをオ
ートクレーブ(SUS316製、内容積4.5ml、圧
力計なし)に仕込み、サンドバスにて400℃まで昇温
し反応を開始した。30分後オートクレーブを急冷し、
室温に戻った後に反応液をオートクレーブから取り出し
た。上記の方法により定量したところフェノールの転化
率は、8モル%で、o−クレゾールの選択率は、16モ
ル%、p−クレゾールの選択率は、2モル%、アニソー
ルの選択率は、22モル%、上記化学式(3)で示すフ
ェノールの2量体およびその誘導体が主成分となる高沸
点成分が合計53モル%生成した。また、2,4−キシ
レノール、2,6−キシレノール、2,4,6トリメチ
ルフェノールは生成しなかった。本オートクレーブに前
記と同量のフェノールとメタノールを仕込んだ以外は実
施例1と同様にして圧力を測定し、反応中の圧力を推定
した。反応中の圧力の推定値は14.7MPaであっ
た。
【0033】比較例4 フェノール0.408gとメタノール1.353gと酸
化クロム(Cr23、和光純薬製)0.032gとをオ
ートクレーブ(SUS316製、内容積4.5ml、圧
力計なし)に仕込み、サンドバスにて400℃まで昇温
し反応を開始した。30分後オートクレーブを急冷し、
室温に戻った後に反応液をオートクレーブから取り出し
た。上記の方法により定量したところフェノールの転化
率は5モル%で、o−クレゾールの選択率は16モル
%、p−クレゾールの選択率は1モル%、アニソールの
選択率は6モル%、上記の化学式(3)で示すフェノー
ルの2量体およびその誘導体が主成分となる高沸点成分
が合計71モル%生成した。また、2,4−キシレノー
ル、2,6−キシレノール、2,4,6−トリメチルフ
ェノールは生成しなかった。本オートクレーブに前記と
同量のフェノールとメタノールを仕込んだ以外は実施例
1と同様にして圧力を測定し、反応中の圧力を推定し
た。反応中の圧力の推定値は14.7MPaであった。
【0034】比較例5 フェノール0.410gとメタノール1.363gと酸
化タングステン(WO 3、和光純薬製)0.031gと
をオートクレーブ(SUS316製、内容積4.5m
l、圧力計なし)に仕込み、サンドバスにて400℃ま
で昇温し反応を開始した。30分後オートクレーブを急
冷し、室温に戻った後に反応液をオートクレーブから取
り出した。上記の方法により定量したところフェノール
の転化率は21モル%で、o−クレゾールの選択率は1
6モル%、2,6−キシレノールの選択率は1モル%、
p−クレゾールの選択率は4モル%、2,4−キシレノ
ールの選択率は1モル%、アニソールの選択率は21モ
ル%、上記の化学式(3)で示すフェノールの2量体お
よびその誘導体が主成分となる高沸点成分が、合計51
モル%生成した。また、2,4,6−トリメチルフェノ
ールは生成しなかった。本オートクレーブに前記と同量
のフェノールとメタノールを仕込んだ以外は実施例1と
同様にして圧力を測定し、反応中の圧力を推定した。反
応中の圧力の推定値は14.7MPaであった。
【0035】比較例6 フェノール0.405gとメタノール1.358gと酸
化マンガン(MnO2、高純度化学製)0.031gと
をオートクレーブ(SUS316製、内容積4.5m
l、圧力計なし)に仕込み、サンドバスにて400℃ま
で昇温し反応を開始した。30分後オートクレーブを急
冷し、室温に戻った後に反応液をオートクレーブから取
り出した。上記の方法により定量したところフェノール
の転化率は19モル%で、o−クレゾールの選択率は3
9モル%、2,6−キシレノールの選択率は1モル%、
p−クレゾールの選択率は1モル%、2,4−キシレノ
ールの選択率は1モル%、アニソールの選択率は2モル
%、上記の化学式(3)で示すフェノールの2量体およ
びその誘導体が主成分となる高沸点成分が合計54モル
%生成した。また、2,4,6−トリメチルフェノール
は生成しなかった。本オートクレーブに前記と同量のフ
ェノールとメタノールを仕込んだ以外は実施例1と同様
にして圧力を測定し、反応中の圧力を推定した。反応中
の圧力の推定値は14.7MPaであった。
【0036】比較例7 フェノール0.413gとメタノール1.364gと酸
化コバルト(CoO、和光純薬製)0.032gとをオ
ートクレーブ(SUS316製、内容積4.5ml、圧
力計なし)に仕込み、サンドバスにて400℃まで昇温
し反応を開始した。30分後オートクレーブを急冷し、
室温に戻った後に反応液をオートクレーブから取り出し
た。上記の方法により定量したところフェノールの転化
率は48モル%で、o−クレゾールの選択率は31モル
%、2,6−キシレノールの選択率は2モル%、p−ク
レゾールの選択率は1モル%、上記の化学式(3)で示
すフェノールの2量体およびその誘導体が主成分となる
高沸点成分が、合計6モル%生成した。また、2,4−
キシレノール、アニソール、2,4,6−トリメチルフ
ェノールは生成しなかった。なお、この反応では、芳香
環の水素化が進行し、シクロヘキサノールが選択率15
モル%で生成し、シクロヘキサノンが選択率38モル%
で生成した。本オートクレーブに前記と同量のフェノー
ルとメタノールを仕込んだ以外は実施例1と同様にして
圧力を測定し、反応中の圧力を推定した。反応中の圧力
の推定値は14.7MPaであった。
【0037】比較例8 フェノール0.415gとメタノール1.359gと酸
化亜鉛(ZnO、和光純薬製)0.031gとをオート
クレーブ(SUS316製、内容積4.5ml、圧力計
なし)に仕込み、サンドバスにて400℃まで昇温し反
応を開始した。30分後オートクレーブを急冷し、室温
に戻った後に反応液をオートクレーブから取り出した。
上記の方法により定量したところフェノールの転化率
は、5モル%で、o−クレゾールの選択率は27モル
%、p−クレゾールの選択率は2モル%、アニソールの
選択率は5モル%、上記の化学式(3)で示すフェノー
ルの2量体およびその誘導体が主成分となる高沸点成分
が合計63モル%生成した。また、2,4−キシレノー
ル、2,6−キシレノール、2,4,6−トリメチルフ
ェノールは生成しなかった。本オートクレーブに前記と
同量のフェノールとメタノールを仕込んだ以外は実施例
1と同様にして圧力を測定し、反応中の圧力を推定し
た。反応中の圧力の推定値は14.7MPaであった。
【0038】比較例9 フェノール0.414gとメタノール1.360gと酸
化アルミニウム(Al 23、和光純薬製)0.031g
とをオートクレーブ(SUS316製、内容積4.5m
l、圧力計なし)に仕込み、サンドバスにて400℃ま
で昇温し反応を開始した。30分後オートクレーブを急
冷し、室温に戻った後に反応液をオートクレーブから取
り出した。上記の方法により定量したところフェノール
の転化率は19モル%で、o−クレゾールの選択率は1
7モル%、p−クレゾールの選択率は1モル%、アニソ
ールの選択率は51モル%、上記の化学式(3)で示す
フェノールの2量体およびその誘導体が主成分となる高
沸点成分が合計28モル%生成した。また、2,4−キ
シレノール、2,6−キシレノール、2,4,6−トリ
メチルフェノールは生成しなかった。本オートクレーブ
に前記と同量のフェノールとメタノールを仕込んだ以外
は実施例1と同様にして圧力を測定し、反応中の圧力を
推定した。反応中の圧力の推定値は14.7MPaであ
った。
【0039】比較例10 フェノール(和光純薬製)0.402gとメタノール
(和光純薬製)1.353gと酸化けい素(SiO2
日東化学製)0.031gとをオートクレーブ(SUS
316製、内容積4.5ml、圧力計なし)に仕込み、
サンドバスにて400℃まで昇温し反応を開始した。3
0分後オートクレーブを急冷し、室温に戻った後に反応
液をオートクレーブから取り出した。上記の方法により
定量したところフェノールの転化率は17モル%で、o
−クレゾールの選択率は14モル%、p−クレゾールの
選択率は1モル%、アニソールの選択率は2モル%、上
記の化学式(3)で示すフェノールの2量体およびその
誘導体が主成分となる高沸点成分が合計81モル%生成
した。また、2,4−キシレノール、2,6−キシレノ
ール、2,4,6−トリメチルフェノールは生成しなか
った。本オートクレーブに前記と同量のフェノールとメ
タノールを仕込んだ以外は実施例1と同様にして圧力を
測定し、反応中の圧力を推定した。反応中の圧力の推定
値は14.7MPaであった。
【0040】比較例11 フェノール0.389gとメタノール1.372gと酸
化錫(SnO2、和光純薬製)0.029gとをオート
クレーブ(SUS316製、内容積4.5ml、圧力計
なし)に仕込み、サンドバスにて400℃まで昇温し反
応を開始した。30分後オートクレーブを急冷し、室温
に戻った後に反応液をオートクレーブから取り出した。
上記の方法により定量したところフェノールの転化率は
24モル%で、o−クレゾールの選択率は25モル%、
2,6−キシレノールの選択率は1モル%、p−クレゾ
ールの選択率は1モル%、アニソールの選択率は1モル
%、上記の化学式(3)で示すフェノールの2量体およ
びその誘導体が主成分となる高沸点成分が、合計71モ
ル%生成した。また、2,4−キシレノール、2,4,
6−トリメチルフェノールは生成しなかった。本オート
クレーブに前記と同量のフェノールとメタノールを仕込
んだ以外は実施例1と同様にして圧力を測定し、反応中
の圧力を推定した。反応中の圧力の推定値は14.7M
Paであった。
【0041】比較例12 フェノール0.408gとメタノール1.354gと酸
化マグネシウム(MgO、高純度化学製)0.031g
とをオートクレーブ(SUS316製、内容積4.5m
l、圧力計なし)に仕込み、サンドバスにて400℃ま
で昇温し反応を開始した。30分後オートクレーブを急
冷し、室温に戻った後に反応液をオートクレーブから取
り出した。上記の方法により定量したところフェノール
の転化率は3モル%で、o−クレゾールの選択率は23
モル%、p−クレゾールの選択率は2モル%、アニソー
ルの選択率は29モル%、上記の化学式(3)で示すフ
ェノールの2量体およびその誘導体が主成分となる高沸
点成分が合計36モル%生成した。また、2,4−キシ
レノール、2,6−キシレノール、2,4,6−トリメ
チルフェノールは生成しなかった。本オートクレーブに
前記と同量のフェノールとメタノールを仕込んだ以外は
実施例1と同様にして圧力を測定し、反応中の圧力を推
定した。反応中の圧力の推定値は14.7MPaであっ
た。
【0042】比較例13 フェノール0.407gとメタノール1.357gと酸
化カルシウム(CaO、和光純薬製)0.031gとを
オートクレーブ(SUS316製、内容積4.5ml、
圧力計なし)に仕込み、サンドバスにて400℃まで昇
温し反応を開始した。30分後オートクレーブを急冷
し、室温に戻った後に反応液をオートクレーブから取り
出した。上記の方法により定量したところフェノールの
転化率は10モル%で、o−クレゾールの選択率は45
モル%、2,6−キシレノールの選択率は1モル%、p
−クレゾールの選択率は11モル%、2,4−キシレノ
ールの選択率は、1モル%、アニソールの選択率は、8
モル%、上記の化学式(3)で示すフェノールの2量体
およびその誘導体が主成分となる高沸点成分が、合計3
2モル%生成した。本オートクレーブに前記と同量のフ
ェノールとメタノールを仕込んだ以外は実施例1と同様
にして圧力を測定し、反応中の圧力を推定した。反応中
の圧力の推定値は14.7MPaであった。
【0043】比較例14 フェノール0.411gとメタノール1.361gと酸
化バリウム(BaO、高純度化学製)0.030gとを
オートクレーブ(SUS316製、内容積4.5ml、
圧力計なし)に仕込み、サンドバスにて400℃まで昇
温し反応を開始した。30分後オートクレーブを急冷
し、室温に戻った後に反応液をオートクレーブから取り
出した。上記の方法により定量したところフェノールの
転化率は38モル%で、o−クレゾールの選択率は24
モル%、2,6−キシレノールの選択率は1モル%、p
−クレゾールの選択率は16モル%、2,4−キシレノ
ールの選択率は3モル%、アニソールの選択率は8モル
%、上記の化学式(3)で示すフェノールの2量体およ
びその誘導体が主成分となる高沸点成分が、合計46モ
ル%生成した。また、2,4,6−トリメチルフェノー
ルは生成しなかった。本オートクレーブに前記と同量の
フェノールとメタノールを仕込んだ以外は実施例1と同
様にして圧力を測定し、反応中の圧力を推定した。反応
中の圧力の推定値は14.7MPaであった。
【0044】比較例15 フェノール0.401gとメタノール1.355gと酸
化イットリウム(Y25、和光純薬製)0.030gと
をオートクレーブ(SUS316製、内容積4.5m
l、圧力計なし)に仕込み、サンドバスにて400℃ま
で昇温し反応を開始した。30分後オートクレーブを急
冷し、室温に戻った後に反応液をオートクレーブから取
り出した。上記の方法により定量したところフェノール
の転化率は2モル%で、o−クレゾールの選択率は17
モル%、p−クレゾールの選択率は1モル%、アニソー
ルの選択率は10モル%、上記の化学式(3)で示すフ
ェノールの2量体およびその誘導体が主成分となる高沸
点成分が合計66モル%生成した。また、2,4−キシ
レノール、2,6−キシレノール、2,4,6−トリメ
チルフェノールは生成しなかった。本オートクレーブに
前記と同量のフェノールとメタノールを仕込んだ以外は
実施例1と同様にして圧力を測定し、反応中の圧力を推
定した。反応中の圧力の推定値は14.7MPaであっ
た。
【0045】比較例16 フェノール0.419gとメタノール1.357gと酸
化ランタン(La23、和光純薬製)0.030gとを
オートクレーブ(SUS316製、内容積4.5ml、
圧力計なし)に仕込み、サンドバスにて400℃まで昇
温し反応を開始した。30分後オートクレーブを急冷
し、室温に戻った後に反応液をオートクレーブから取り
出した。上記の方法により定量したところフェノールの
転化率は4モル%で、o−クレゾールの選択率は26モ
ル%、p−クレゾールの選択率は2モル%、アニソール
の選択率は9モル%、上記の化学式(3)で示すフェノ
ールの2量体およびその誘導体が主成分となる高沸点成
分が合計59モル%生成した。また、2,4−キシレノ
ール、2,6−キシレノール、2,4,6−トリメチル
フェノールは生成しなかった。本オートクレーブに前記
と同量のフェノールとメタノールを仕込んだ以外は実施
例1と同様にして圧力を測定し、反応中の圧力を推定し
た。反応中の圧力の推定値は14.7MPaであった。
【0046】比較例17 フェノール0.401gとメタノール1.357gと酸
化ニッケル(NiO、半井化学製)0.030gとをオ
ートクレーブ(SUS316製、内容積4.5ml、圧
力計なし)に仕込み、サンドバスにて400℃まで昇温
し反応を開始した。30分後オートクレーブを急冷し、
室温に戻った後に反応液をオートクレーブから取り出し
た。上記の方法により定量したところフェノールの転化
率は9モル%で、o−クレゾールの選択率は27モル
%、p−クレゾールの選択率は1モル%、アニソールの
選択率は4モル%、上記の化学式(3)で示すフェノー
ルの2量体およびその誘導体が主成分となる高沸点成分
が合計63モル%生成した。また、2,4−キシレノー
ル、2,6−キシレノール、2,4,6−トリメチルフ
ェノールは生成しなかった。本オートクレーブに前記と
同量のフェノールとメタノールを仕込んだ以外は実施例
1と同様にして圧力を測定し、反応中の圧力を推定し
た。反応中の圧力の推定値は14.7MPaであった。
【0047】比較例18 フェノール0.400gとメタノール1.352gと酸
化サマリウム(Sm23、高純度化学製)0.031g
とをオートクレーブ(SUS316製、内容積4.5m
l、圧力計なし)に仕込み、サンドバスにて400℃ま
で昇温し反応を開始した。30分後オートクレーブを急
冷し、室温に戻った後に反応液をオートクレーブから取
り出した。上記の方法により定量したところフェノール
の転化率は6モル%で、o−クレゾールの選択率は17
モル%、p−クレゾールの選択率は2モル%、アニソー
ルの選択率は5モル%、上記の化学式(3)で示すフェ
ノールの2量体およびその誘導体が主成分となる高沸点
成分が合計73モル%生成した。また、2,4−キシレ
ノール、2,6−キシレノール、2,4,6−トリメチ
ルフェノールは生成しなかった。本オートクレーブに前
記と同量のフェノールとメタノールを仕込んだ以外は実
施例1と同様にして圧力を測定し、反応中の圧力を推定
した。反応中の圧力の推定値は14.7MPaであっ
た。
【0048】比較例19 フェノール0.404gとメタノール1.359gと酸
化タンタル(Ta23、和光純薬製)0.031gとを
オートクレーブ(SUS316製、内容積4.5ml、
圧力計なし)に仕込み、サンドバスにて400℃まで昇
温し反応を開始した。30分後オートクレーブを急冷
し、室温に戻った後に反応液をオートクレーブから取り
出した。上記の方法により定量したところフェノールの
転化率は5モル%で、o−クレゾールの選択率は20モ
ル%、p−クレゾールの選択率は1モル%、アニソール
の選択率は20モル%、上記の化学式(3)で示すフェ
ノールの2量体およびその誘導体が主成分となる高沸点
成分が合計53モル%生成した。また、2,4−キシレ
ノール、2,6−キシレノール、2,4,6−トリメチ
ルフェノールは生成しなかった。本オートクレーブに前
記と同量のフェノールとメタノールを仕込んだ以外は実
施例1と同様にして圧力を測定し、反応中の圧力を推定
した。反応中の圧力の推定値は14.7MPaであっ
た。
【0049】比較例20 フェノール0.406gとメタノール1.441gと酸
化銅(CuO、高純度化学製)0.030gとをオート
クレーブ(SUS316製、内容積4.5ml、圧力計
なし)に仕込み、サンドバスにて400℃まで昇温し反
応を開始した。30分後オートクレーブを急冷し、室温
に戻った後に反応液をオートクレーブから取り出した。
上記の方法により定量したところフェノールの転化率は
43モル%で、o−クレゾールの選択率は32モル%、
2,6−キシレノールの選択率は3モル%、p−クレゾ
ールの選択率は2モル%、2,4−キシレノールの選択
率は1モル%、アニソールの選択率は1モル%、上記の
化学式(3)で示すフェノールの2量体およびその誘導
体が主成分となる高沸点成分が、合計53モル%生成し
た。また、2,4,6−トリメチルフェノールは生成し
なかった。本オートクレーブに前記と同量のフェノール
とメタノールを仕込んだ以外は実施例1と同様にして圧
力を測定し、反応中の圧力を推定した。反応中の圧力の
推定値は15.3MPaであった。
【0050】実施例1〜5の結果を表1に、比較例1〜
20の結果を表2にまとめた。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、フェノール類とアルコ
ールから、比較的小さな反応器を用いて、高い選択率
で、回分式の態様においても多量の高沸点成分の副生を
伴うことなくオルトアルキル化フェノール類を製造する
ことができるので、工業的に有用である。
フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA02 AC25 AC42 BA06 BA09 BA11 BA14 BA19 BA30 BA91 BC34 FC52 FE13 4H039 CA11 CA60 CG10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) ・・・・・・(1) (式中、R1、R2、R3、R4及びR5は、それぞれ独立
    に、水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖の若しくは分
    岐したアルキル基を表す。)で示されるフェノール類と
    アルコールとを、酸化ゲルマニウム、酸化モリブデン、
    酸化鉄、酸化インジウムおよび酸化ストロンチウムから
    選ばれる少なくとも1種の金属酸化物の存在下、該アル
    コールが超臨界状態又は亜臨界状態になる条件下で反応
    させることを特徴とするオルトアルキル化フェノール類
    の製造方法。
  2. 【請求項2】一般式(1)で示されるフェノール類とア
    ルコールとを、酸化ゲルマニウム、酸化モリブデン、酸
    化鉄、酸化インジウムおよび酸化ストロンチウムから選
    ばれる少なくとも1種の金属酸化物及び二酸化炭素の存
    在下、該アルコール及び二酸化炭素の混合物が超臨界状
    態又は亜臨界状態となる条件下で反応させることを特徴
    とするオルトアルキル化フェノール類の製造方法。
  3. 【請求項3】アルコールが一価又は二価のアルコールで
    ある請求項1または2のいずれかに記載のオルトアルキ
    ル化フェノール類の製造方法。
  4. 【請求項4】一価のアルコールが一般式(2) R6−OH ・・・・・・(2) (R6は炭素数1〜10の直鎖又は分岐のアルキル基を
    表す。)で示されるアルコールである請求項3記載のオ
    ルトアルキル化フェノール類の製造方法。
  5. 【請求項5】R6がメチル基である請求項4記載のオル
    トアルキル化フェノール類の製造方法。
  6. 【請求項6】金属酸化物の使用量が一般式(1)で示さ
    れるフェノール類に対して0.1〜30質量%である請
    求項1〜5にいずれかに記載のオルトアルキル化フェノ
    ール類の製造方法。
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