JP2002096130A - 板材の自動整列装置 - Google Patents

板材の自動整列装置

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JP2002096130A
JP2002096130A JP2000280318A JP2000280318A JP2002096130A JP 2002096130 A JP2002096130 A JP 2002096130A JP 2000280318 A JP2000280318 A JP 2000280318A JP 2000280318 A JP2000280318 A JP 2000280318A JP 2002096130 A JP2002096130 A JP 2002096130A
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plate
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pallet
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Kazuhide Itami
丹 和 秀 伊
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 プレス製品の生産過程で発生した端材等の板
材を回収して整列状態にストックするに際し、パレット
にランダムに収容された多数の板材を順に取出して、そ
の板材を専用マガジン等の別の収容体に自動的に整列状
態で収容する。 【解決手段】 多関節ロボット3の先端部に、パレット
内の板材Bまでの距離を測定する変位センサ5と、板材
を保持する保持手段6を備えると共に、多関節ロボット
により変位センサを移動させながら板材までの距離を測
定した結果に基づいて取出し可能な板材を判断し且つ多
関節ロボットおよび保持手段6に対して板材Bの取出し
を指示する制御手段9を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パレットにランダ
ムに収容された多数の板材を順に取出して別の収容体に
整列させる装置に関し、例えば、プレス製品の生産過程
で発生した端材を再利用するべく回収した際に、後の使
用を容易にするために端材を整列させるのに用いられる
板材の自動整列装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プレス製品の生産過程では、例えばブラ
ンキングプレスなどにおいて端材が発生し、この端材を
小物製品用の素材として再利用するために回収してい
る。ここで、回収した端材は、後の使用を容易にするた
めに整列状態でストックしておくことが望ましい。そこ
で、従来では、プレス装置に取付けたコロコンローラ、
シュートあるいはコンベア等の排出手段を用いて端材を
プレス装置外に排出し、自然落下によって端材をストッ
ク用の専用マガジンに整列状態に収容するようにしてお
り、あるいは自然落下によって端材を汎用パレットにラ
ンダムに収容し、その後、人手によって端材を汎用パレ
ットから専用マガジンに移し換えるようにしていた。ま
た、特開平8−187529号公報に開示されているよ
うに、プレス装置近傍にロボットと回転テーブルを配置
し、プレス装置からの端材をロボットにより回転テーブ
ル上の専用パレットに移載する装置も知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たような従来の端材の回収および整列において、端材を
排出手段から専用マガジンに直接収容する場合には、自
然落下を利用して端材を整列状態に収容し得るような工
夫を施す必要があるうえに、端材の形状が複雑であると
排出の途中で引っ掛かるなどして姿勢が変わり、整列状
態に収容することが困難になるという問題点がある。ま
た、特開平8−187529号公報に開示されているよ
うにロボットや回転テーブルをプレス装置の近傍に配置
したものにあっては、端材の種類毎にロボットの端材保
持部を用意し且つ選択的に着脱する作業が必要になると
共に、回転テーブル上にも複数の専用パレットを設置す
るので装置が大掛かりになるうえ、プレス装置の近傍に
大掛かりな装置が密集して作業性やメンテナンス性の面
で不利になるという問題点がある。さらに、人手により
端材を汎用パレットから専用マガジンに移し換える場合
には、作業が煩雑であるとともに省力化に反するといっ
た問題点があり、これらの問題点を解決することが課題
であった。
【0004】
【発明の目的】本発明は、上記従来の課題に着目して成
されたもので、パレットにランダムに収容された多数の
板材を順に取出して、その板材を専用マガジン等の別の
収容体に自動的に整列状態で収容することができ、板材
の回収には収容が容易な汎用パレットを使用すると共
に、専用マガジンを含む収容体の構造の簡略化や整列作
業の省力化を実現することができる板財の自動整列装置
を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる板材の自
動整列装置は、請求項1として、パレットにランダムに
収容された多数の板材を順に取出して別の収容体に整列
させる装置であって、多関節ロボットの先端部に、上方
からパレット内の板材までの距離を測定する変位センサ
と、板材の上面に付着して同板材を保持する保持手段を
備えると共に、多関節ロボットおよび保持手段の動作を
制御する制御手段を備え、制御手段が、多関節ロボット
により変位センサを略水平移動させながら板材までの距
離を測定した結果に基づいて取出し可能な板材を判断す
るとともに多関節ロボットおよび保持手段に対して同板
材の取出しを指示する手段である構成とし、請求項2と
して、制御手段は、少なくとも2か所のポイントで測定
した測定値から板材の傾斜量を求め、これら前ポイント
を含む線上における所定の後ポイントでの測定値を予測
し、その予測値と後ポイントの測定値の差を基準値と比
較することにより取出し可能な板材を判断する手段であ
る構成とし、請求項3として、制御手段は、後ポイント
の予測値と測定値の差を基準値と比較した結果、予測値
と測定値の差の絶対値が基準値よりも大きいときには、
後ポイントが別の板材上であると判断すると共に、予測
値と測定値の差の正負により前ポイントが対応する板材
と後ポイントが対応する別の板材との上下関係を判定し
て取出し可能な板材を判断する手段である構成とし、請
求項4として、多関節ロボットによりパレットから取出
した板材を一旦載置する姿勢検査エリアを備えると共
に、姿勢検査エリアに、載置した板材を撮像して同板材
の姿勢を判定する姿勢判定手段を備え、制御手段が、姿
勢判定手段による判定結果に基づいて多関節ロボットの
動作を制御する手段である構成とし、請求項5として、
制御手段が、姿勢判定手段における板材の姿勢判定に不
具合が生じた場合に多関節ロボットに対して板材をパレ
ット上で振動させる指示を行う手段である構成とし、請
求項6として、保持手段が、多関節ロボットの先端部に
対して揺動可能に設けてある構成としており、上記の構
成をもって従来の課題を解決するための手段としてい
る。
【0006】
【発明の作用】本発明の請求項1に係わる板材の自動整
列装置では、パレットに多数の板材がランダムに収容さ
れており、これらの板材の上方において、多関節ロボッ
トにより変位センサを略水平方向に移動させながら板材
までの距離を測定する。このとき、多関節ロボットは、
いわゆる多軸制御式のロボットであり、その先端部を直
交する3軸方向ならびに各軸回りに自在に動作させるこ
とが可能である。また、当該自動整列装置は、形状の異
なる板材が混在している場合にも対処することが可能で
あるが、ここでは、多数の板材が基本的に同一形状であ
るとする。
【0007】変位センサによるセンシングは、板材の大
きさ等に応じて開始位置を決定すると共に、例えばパレ
ットが矩形である場合には、その縁に沿う一方向あるい
は往復方向の軌跡、対角線方向の軌跡、渦巻き状の軌跡
などの任意の軌跡を設定し、略水平方向に且つ望ましく
は直線的に移動しながら所定間隔で距離を測定する。こ
のように、所定間隔で距離を測定すれば、板材の大きさ
とセンシングの間隔が予め決まっているので、板材同士
の重なり具合を判断し且つ取出し可能な板材を判断し得
ることとなる。
【0008】すなわち、直線的にセンシングをした際
に、測定結果が連続して同じである場合には、水平な板
材が存在していることになり、また、測定結果が一定の
割合で変化している場合には、傾斜した板材が存在して
いることになる。そして、測定結果が変化した場合ある
いは一定の割合での変化と異なる変化をした場合には、
その変化量の大きさから別の板材が上側または下側に重
なって存在していることになる。このとき、複数箇所を
測定した第1の板材に対して別の第2の板材が下側であ
る場合には、第1の板材を取出し可能と判断する。ま
た、第2の板材が上側である場合には、原則的に第1の
板材の取出しは不可能である。しかし、第1の板材にお
ける測定箇所の数から第2の板材の重合範囲を推測し得
るので、その測定箇所の数が予め設定した基準値を満た
している場合つまり重合範囲がきわめて小さい場合に
は、第2の板材が上側であっても第1の板材を取出し可
能と判断することができる。この取出し可能の判断は、
板材の撓み量なども考慮して決定することが望ましい。
【0009】さらに、上記のセンシングは、取出し可能
の判断をより正確にするため、例えば一方向に行った
後、その軌跡に対して直交する方向にも行うのが望まし
く、取出し可能と判断した場合には、例えば、2つの軌
跡の交点部分を保持手段による付着ポイントとする。な
お、多関節ロボットの動作、変位センサの測定結果に基
づく判断、および保持手段の動作は、制御手段において
行う。
【0010】その後、当該自動整列装置は、制御手段か
らの指示により、多関節ロボットを動作させて保持手段
を板材の上面に付着させる。この保持手段としては、吸
引による付着を行うバキュームカップや磁力により付着
を行う電磁石などが用いられる。そして、多関節ロボッ
トの動作により、板材をパレットから取出して別の収容
体に整列させる。
【0011】本発明の請求項2に係わる板材の自動整列
装置では、制御手段において、少なくとも2か所のポイ
ントで測定した測定値から板材の傾斜量を求め、これら
前ポイントを含む線上における所定の後ポイントでの測
定値を予測する。つまり、板材が傾斜している場合に
は、複数の前ポイントにおける測定値が漸次増大あるい
は漸次減少する結果となるので、その変化分により板材
の傾斜量が求められると共に、後ポイントの測定値を予
測してその予測値を求めることができる。
【0012】そして、制御手段において、実際に後ポイ
ントを測定した際の測定値と先に求めた予測値の差を基
準値と比較し、取出し可能な板材を判断する。ここで、
基準値は、板材の厚さや撓み量などに基づいて設定され
る。つまり、後ポイントの予測値と測定値の差が基準値
内である場合には、後ポイントは前ポイントと同じ板材
上にあることになり、その板材の取出しを可能と判断し
得る。また、後ポイントの予測値と測定値の差が基準値
外である場合には、後ポイントは前ポイントと別の第2
の板材上にあることになる。この場合には、板材の大き
さや測定ポイントの間隔が予めわかっているので、前ポ
イントの数などから先に測定した第1の板材が取出し可
能であるか否かを判断し、第1の板材の取出しが不可能
であると判断したときには、後ポイントを測定開始とす
るセンシングを続行して第2の板材に対して取出し可能
の判断を行う。
【0013】本発明の請求項3に係わる板材の自動整列
装置では、制御手段において、後ポイントの予測値と測
定値の差を基準値と比較する場合、予測値と測定値の差
が正の場合と負の場合があるので、予測値と測定値の差
の絶対値と基準値を比較し、その絶対値が基準値よりも
大きい場合には、後ポイントが別の第2の板材上である
と判断する。なお、絶対値が基準値よりも小さい場合に
は、後ポイントが前ポイントと同じ板材上であると判断
できる。
【0014】そして、予測値と測定値の差の正負により
前ポイントが対応する板材と後ポイントが対応する別の
板材との上下関係を判定して取出し可能な板材を判断す
る。つまり、予測値と測定値の差が正である場合には、
前ポイントが対応する第1の板材に対して後ポイントが
対応する別の第2の板材が上側に位置していることにな
る。この場合には、第1の板材が下側であっても、前ポ
イントの数等から第1の板材が取出し可能であるか否か
を判断し、第1の板材の取出しが不可能であると判断し
たときには、後ポイントを測定開始とするセンシングを
続行する。さらに、予測値と測定値の差が負である場合
には、前ポイントが対応する第1の板材に対して後ポイ
ントが対応する別の第2の板材が下側に位置しているこ
とになるので、上側の第1の板材が取出し可能であると
判断する。
【0015】本発明の請求項4に係わる板材の自動整列
装置では、多関節ロボットによりパレットから取出した
板材を姿勢検査エリアに一旦載置し、姿勢判定手段によ
り、載置した板材を撮像して同板材の姿勢(向き)を判
定する。このとき、姿勢判定手段には、予め板材の形状
が記憶させてあり、姿勢検査エリアに載置された板材の
姿勢あるいは表裏を判断し得る。つまり、板材は、パレ
ットにランダムに収容してあるので、多関節ロボットで
取出したときの姿勢も様々である。そこで、当該自動整
列装置では、姿勢検査エリアで板材の姿勢を判定し、そ
の判定結果に基づいて、保持手段による保持位置が各板
材に対して同一となるように制御手段で多関節ロボット
の動作を制御し、板材を保持し直す。これにより、別の
収容体への整列収容がより確実なものとなる。
【0016】本発明の請求項5に係わる板材の自動整列
装置では、制御手段が、姿勢判定手段における板材の姿
勢判定に不具合が生じた場合に、多関節ロボットに対し
て板材をパレット上で振動させる指示を行う。姿勢判定
手段には、予め板材の形状が記憶させてある。つまり、
油等により付着した複数枚の板材を取出した場合、姿勢
判定手段では、撮像した形状が記憶している形状と異な
るものになるので、姿勢判定に不具合が発生していると
判断する。この場合には、板材を別の収容体に収容する
ことが困難であるから、多関節ロボットの動作により板
材をパレット上で振動させ、付着している板材を振落と
す。この振落としを行っても姿勢判定の不具合が改善さ
れない場合には、板材をパレットに戻したり、板材をさ
らに別の場所にストックしたりすることが可能である。
なお、複数枚の板材が完全に重合している場合には、姿
勢判定に何ら支障が無く、また、そのまま収容すること
ができるので、多関節ロボットにより板材を別の収容体
に収容する。
【0017】本発明の請求項6に係わる板材の自動整列
装置では、保持手段が、多関節ロボットの先端部に対し
て揺動可能に設けてあるので、取出そうとする板材が傾
斜していても、保持手段が揺動して板材の上面に良好に
付着することとなる。つまり、多関節ロボットの先端部
を板材の傾斜に合わせる必要が無く、多関節ロボットの
制御が容易になる。また、保持部材の揺動と多関節ロボ
ットの傾動を合わせれば、板材のより大きな傾斜に対処
し得ることとなる。
【0018】
【発明の効果】本発明の請求項1に係わる板材の自動整
列装置によれば、多関節ロボット、変位センサ、保持手
段および制御手段を採用したことにより、パレットにラ
ンダムに収容された多数の板材を順に取出して別の収容
体に整列状態で収容する一連の動作を自動的に行うこと
ができ、プレス装置等からの板材の回収には収容が容易
な汎用パレットを使用することが可能になり、また、プ
レス装置等に対応して専用マガジン等の収容体を改造す
る必要が無いので、収容体の構造の簡略化を実現するこ
とができると共に、整列作業の省力化を実現することが
できる。さらに、プレス装置の近傍にロボットや回転テ
ーブルを配置した従来の装置に比べると、少なくとも複
数の専用パレットを設置する回転テーブル等が不要であ
るため、装置の規模を小型化することができると同時
に、プレス装置の近傍に大掛かりな装置が密集するよう
な事態を避けることができ、これにより作業性やメンテ
ナンス性も良好なものとなる。そしてさらに、多関節ロ
ボットの先端部に、板材の上面に付着する保持手段を採
用したことから、板材の種類に左右されることなく板材
を保持することができ、板材の種類に応じた複数のロボ
ットハンドやロボットハンドを選択的に着脱する作業が
一切不要であり、その分コストの低減や作業性およびメ
ンテナンス性のさらなる向上を実現することができる。
【0019】本発明の請求項2に係わる板材の自動整列
装置によれば、請求項1と同様の効果を得ることができ
るうえに、比較的簡単な構成および制御手段における簡
単な処理工程により、取出し可能な板材を確実に判断す
ることができる。
【0020】本発明に請求項3に係わる板材の自動整列
装置によれば、請求項1および2と同様の効果を得るこ
とができるうえに、比較的簡単な構成および制御手段に
おける簡単な処理工程により、板材の重合状態を確実に
判断することができ、これにより取出し可能な板材を確
実に判断することができる。
【0021】本発明の請求項4に係わる板材の自動整列
装置によれば、請求項1〜3と同様の効果を得ることが
できるうえに、とくに、姿勢判定手段を備えた姿勢検査
エリアを設けたことにより、別の収容体に対して板材を
より一層正確に整列状態にして収容することができる。
【0022】本発明の請求項5に係わる板材の自動整列
装置によれば、請求項4と同様の効果を得ることができ
るうえに、姿勢判定手段における板材の姿勢判定に不具
合が生じた場合に板材をパレット上で振動させることか
ら、油等で付着した板材を振落とすことができると共
に、別の収容体への板材の誤った収容を未然に阻止する
ことができ、より確実な整列収容の実現に貢献すること
ができる。
【0023】本発明の請求項6に係わる板材の自動整列
装置では、請求項1〜5と同様の効果を得ることができ
るうえに、多関節ロボットの先端部に対して保持手段を
揺動可能に設けたことから、取出そうとする板材が傾斜
していても、その板材に保持手段を確実に付着させて同
板材を容易に保持することができると共に、取出しの際
には、多関節ロボットの先端部を板材の傾斜に合わせる
必要が無く、その先端部を鉛直に降下させれば良いの
で、多関節ロボットの制御を容易にすることができる。
また、保持部材の揺動と多関節ロボットの傾動を合わせ
れば、板材が大きく傾斜している場合であっても、その
板材に保持手段を確実に付着させて同板材を容易に保持
することができる。
【0024】
【実施例】以下、図面に基づいて、本発明に係わる板材
の自動整列装置の一実施例を説明する。
【0025】自動整列装置は、図1(a)に示すよう
に、パレット1にランダムに収容された多数の板材Bを
順に取出して別の収容体2に整列させる装置であって、
板材Bを搬送する多関節ロボット3を備えている。
【0026】パレット1は、矩形の筐体であって、例え
ば板材Bがプレス製品の生産過程で発生した端材である
場合、図示しないプレス装置の近傍にセットされ、排出
された板材Bを自然落下により収容する。したがって、
板材Bは、いずれも同一形状であり、パレット1におけ
る収容状態はランダムである。これらの板材Bは、小物
製品用の素材として用いられ、後の使用を容易にするた
めに別の収容体2に整列状態で収容される。このため、
別の収容体2は、板材Bの整列状態を保つ保持部4を有
するものとなっている。
【0027】自動整列装置は、図1(b)に示すよう
に、多関節ロボット3の先端部(ハンド部)に、上方か
らパレット1内の板材Bまでの距離を測定する変位セン
サ5と、板材Bの上面に付着して同板材Bを保持する保
持手段6を備えている。変位センサ5には、例えばレー
ザ等の光学的手段を用いた既存の測距センサを用いるこ
とができる。保持手段6には、この実施例では吸引によ
り付着するバキュームカップを用いている。この保持手
段6は、多関節ロボット3の先端部に対して、所定の角
度範囲(円錐状の範囲)で揺動可能に設けてある。な
お、保持手段6には、板材Bの材質によっては電磁石を
用いることもできる。
【0028】また、自動整列装置は、図1(a)に示す
如く、パレット1から取出した板材Bを一旦載置する姿
勢検査エリア7を備えると共に、姿勢検査エリア7に、
載置した板材Bを撮像して同板材Bの姿勢を判定する姿
勢判定手段8を備え、さらに、変位センサ5の測定結果
や姿勢判定手段8の判定結果に基づいて多関節ロボット
3および保持手段6の動作を制御する制御手段9を備え
ている。姿勢判定手段8は、CCDカメラ等の撮像部や
画像処理部を備えると共に、予め板材Bの形状が記憶し
てあって、撮像した板材Bの形状と記憶形状とを比較し
て、板材Bの姿勢(向き)や表裏を判定し、その判定結
果を制御手段9に出力する。
【0029】次に、図4に示すフローチャートに基づい
て、上記構成を備えた自動整列装置の作用を説明する。
【0030】まず、フローチャートのステップS1にお
いて、パレット1を指定位置にセットし、ステップS2
において、パレット1の準備完了とともに整列作業を開
始し、ステップS3において、パレット1の位置を確認
する。このとき、当該自動整列装置では、多関節ロボッ
ト3の変位センサ5を用い、図2に示す初期位置A0か
ら同図中の矢印A1〜A3で示す如く移動してパレット
1の3つの縁を検出し、これによりパレット1の位置を
確認する。
【0031】そして、ステップS4において、図2中の
矢印A4で示すように変位センサ5をパレット1内のセ
ンシング開始位置に移動させる。その後、ステップS5
において、図2中の矢印A5で示すようにセンシングを
開始し、ステップS6において、取出し可能な板材Bの
判断を行う。
【0032】ここで、センシングは、図3に示すよう
に、多関節ロボット3で変位センサ5を水平方向(X方
向)に移動させながら、一定間隔で板材Bまでの距離を
測定する。この距離測定を行う際には、板材Bの大きさ
および厚さや撓み量などに応じて予め段差基準(基準
値)tが設定してある。
【0033】図3(a)に示すように、板材Bが傾斜し
ている場合、板材B上の第1および第2のポイントP
1,P2を測定すると、第2ポイントP2での測定値が
小さくなることから、板材Bが傾斜していることがわか
る。また、第1および第2のポイント(少なくとも2か
所の前ポイント)P1,P2の各測定値から、板材Bの
傾斜量を求めることができると共に、第1および第2の
ポイントP1,P2を含む直線線上にある第3ポイント
(後ポイント)P3での測定値を予測することができ
る。
【0034】そして、予測値と第3ポイントP3での測
定値との差を段差基準tと比較した結果、予測値と測定
値の差の絶対値が段差基準tよりも小さければ、第3ポ
イントP3は同じ板材B上であることがわかる。なお、
予測値と測定値の差は、正にの場合と負の場合があるの
で、段差基準tとの比較には差の絶対値を用いる。
【0035】同様にして、第4ポイントP4での測定値
を予測し、この予測値と第4ポイントP4での測定値と
の差の絶対値が段差基準tよりも大きければ、第4ポイ
ントP4は別の板材B上であることがわかる。このと
き、制御手段9では、予測値と測定値の差の正負に基づ
いて、第1〜第3のポイントP1〜P3に対応する板材
Bと第4のポイントP4に対応する別の板材Bとの上下
関係を判定しており、図3(a)の場合には、予測値に
比べて第4ポイントP4での測定値の方が明らかに大き
くなるので、予測値と測定値の差が負の値となり、別の
板材Bが下側であることがわかる。これにより、先に測
定した板材Bを取出し可能と判断する。
【0036】このように、板材Bの大きさとセンシング
の間隔が予め決まっているので、所定間隔で第1〜第3
のポイントP1〜P3での距離を測定し、後の第4ポイ
ントP4の予測値を設定し、第4ポイントP4における
測定値と予測値の差の絶対値を基準値と比較し、さら
に、測定値と予測値の差の正負を判定することにより、
板材B同士の重なり具合を判断し且つ取出し可能な板材
Bを判断し得ることとなる。
【0037】なお、第4ポイントP4における予測値と
測定値の差が正の値となって別の板材Bが上側であると
判定した場合には、原則的にその板材Bの取出しは不可
能であるが、予め記憶した板材Bの大きさと測定したポ
イント数(水平方向の移動距離)から別の板材Bの重合
範囲を推測し得るので、同一の板材Bであると判断し得
る測定のポイント数が予め設定した板材基準長の基準値
を満たしている場合つまり重合範囲がきわめて小さい場
合には、別の板材Bが上側であっても先の板材Bを取出
し可能と判断することができる。
【0038】また、上記のセンシングは、取出し可能の
判断をより正確にするため、図2中の矢印A6および図
3(b)に示すように、先のセンシングの軌跡に対して
直交するY方向にも行い、これにより取出し可能と判断
した場合には、2つの軌跡の交点部分を保持手段6によ
る吸着ポイントPaとする。
【0039】図4のフローチャートのステップS6で
は、上記したセンシングの要領で板材Bが取出し可能で
あるか否かを判断し、取出し可能の判断が出るまでは、
ステップS7において、変位センサ5を次のセンシング
領域に移動させる。そして、ステップS2において、板
材Bの取出しが可能であると判断すると、ステップS7
において、図2中の矢印A7で示すように保持手段6を
吸着ポイントPaに移動させて吸着動作を開始し、ステ
ップS8において、吸着が完了したか否かを判断する。
【0040】この際、図5に示すように、板材Bが傾斜
していて保持手段6による吸着が不良である場合には、
ステップS9において、板材Bの傾斜に対応して保持手
段6を揺動させ、必要に応じて多関節ロボット3の先端
部を傾動させる。また、保持手段6の揺動や多関節ロボ
ット3の傾動を行ったにもかかわらずステップS8で吸
着の不良判定が設定回数出力された場合には、吸着動作
を中止し、ステップS10において、変位センサ5を次
のセンシング領域に移動させる。
【0041】ステップS8において、吸着完了を判断す
ると、ステップS11において、多関節ロボット3の動
作により板材Bをパレット1から取出すと共に、図2中
の矢印A8に示すように同板材Bを姿勢検査エリア7に
移動させ、保持手段6による吸着を解除して板材Bを姿
勢検査エリア7に載置する。そして、ステップS12に
おいて、姿勢検査エリア7の姿勢判定手段8によって板
材Bを撮像し、その形状、姿勢(向き)および表裏を判
定する。
【0042】ここで、取出した板材Bには、油等により
別の板材Bが付着している場合がある。この場合には、
姿勢判定手段8において、予め記憶させた板材Bの形状
と撮像した板材Bの形状とが異なるものとなるので、姿
勢判定に不具合が発生していると判断する。このような
判断が成された場合には、ステップS13において、姿
勢検査エリア7の板材Bを保持手段6で保持してパレッ
ト1上に移動させ、多関節ロボット3により板材Bを振
動させて余計な板材Bを振落とし、再びステップS11
に戻る。また、振落としの動作を行ったにもかかわらず
ステップS12で不具合判定が設定回数出力された場合
には、ステップS14において、板材Bをパレット1内
に戻し、ステップS10に移行して変位センサ5を次の
センシング領域に移動させる。
【0043】そして、ステップS12において、板材B
の形状、姿勢(向き)および表裏の検出が良好に成され
た場合には、ステップS15において、多関節ロボット
3および保持手段6の動作により姿勢検査エリア7の板
材Bを別の収容体2に移動させる。この際、多関節ロボ
ット3は、姿勢判定手段8による姿勢判定結果に基づい
て、保持手段6による保持位置が各板材Bに対して同一
となるように動作し、あるいは保持手段6で保持したの
ちに板材Bを適宜回転させる動作をし、別の収容体2に
板材Bを整列状態で収容する。なお、板材Bの裏表によ
り収容位置を変えることも当然可能である。
【0044】その後、ステップS16において、別の収
容体2に収容した板材Bが設定枚数に達したか否かを判
断し、設定枚数になるまで上記の動作を繰り返し、設定
枚数に達したところで、ステップS17において、完了
合図を出力すると共に、一連の整列作業を終了する。な
お、この実施例の自動整列装置では、パレット1に収容
した板材Bが同じ場所に重なっていることが予想される
ため、1枚の板材Bの収容が完了すると、図2中の矢印
A9で示すように、保持手段6を先の吸着位置に戻し、
センシングをせずにステップS7の保持手段6による吸
着動作を行うようにしており、これにより制御の簡略化
を図っている。
【0045】また、吸着不可能である場合には、図2中
の矢印A10で示すように、変位センサ5を次のセンシ
ング領域に移動させ、その後は、図2中の矢印A11で
示すように、変位センサ5をセンシング開始位置からY
方向に所定距離だけ離間した位置に移動させ、同図中の
矢印A12で示すように、再びX方向へのセンシングを
開始する。
【0046】なお、上記の多関節ロボット3や保持手段
6の動作は、変位センサ5の測定結果や姿勢判定手段8
の判定結果が入力される制御手段9からの指令によって
行われる。
【0047】このように、上記実施例で説明した板材B
の自動整列装置によれば、板材Bの形状に何ら左右され
ることなく、パレット1にランダムに収容された多数の
板材Bを順に取出して別の収容体2に整列状態で収容す
る一連の動作が自動的に行われ、整列収容作業の大幅な
省力化を実現している。また、プレス装置等からの板材
Bの回収には収容が容易な汎用パレットを使用すること
が可能であると共に、プレス装置等に対応して専用マガ
ジン等の収容体2を改造する必要が無いので、簡単な構
造の収容体2を用いることができ、さらには、姿勢判定
手段8を備えた姿勢検査エリア7や、姿勢判定手段8に
おける板材Bの姿勢判定に不具合が生じた場合に板材B
をパレット上で振動させる制御などにより、別の収容体
2に対して板材Bをより一層正確に整列状態にして収容
し得るものとなっている。
【0048】なお、上記実施例では、同一形状の板材B
を取扱う場合を説明したが、板材Bの形状や姿勢を判定
する姿勢判定手段8や、その判定結果に基づいて多関節
ロボット3を制御する制御手段9を備えていることか
ら、形状の異なる板材が混在している場合にも対処する
ことができ、板材を形状毎に分別して整列状態に収容す
ることができる。また、板材に付着する保持手段6を採
用したことから、板材の種類や形状が異なる場合でも、
同じ保持手段6で対応することが可能である。そして、
本発明に係わる板材の自動整列装置は、その詳細な構成
が上記実施例のみに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる板材の自動整列装置の一実施例
を説明する概略図(a)、および多関節ロボットの先端
部とパレットを示す断面図(b)である。
【図2】変位センサによるセンシングの軌跡を説明する
平面図である。
【図3】変位センサによる板材のセンシングを説明する
側面図(a)、および平面図(b)である。
【図4】自動整列装置の動作過程を説明するフローチャ
ートである。
【図5】板材に対して保持手段が吸着不良である状態を
示す側面図である。
【符号の説明】
B 板材 1 パレット 2 別の収容体 3 多関節ロボット 5 変位センサ 6 保持手段 7 姿勢検査エリア 8 姿勢判定手段 9 制御手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パレットにランダムに収容された多数の
    板材を順に取出して別の収容体に整列させる装置であっ
    て、多関節ロボットの先端部に、上方からパレット内の
    板材までの距離を測定する変位センサと、板材の上面に
    付着して同板材を保持する保持手段を備えると共に、多
    関節ロボットおよび保持手段の動作を制御する制御手段
    を備え、制御手段が、多関節ロボットにより変位センサ
    を略水平移動させながら板材までの距離を測定した結果
    に基づいて取出し可能な板材を判断するとともに多関節
    ロボットおよび保持手段に対して同板材の取出しを指示
    する手段であることを特徴とする板材の自動整列装置。
  2. 【請求項2】 制御手段は、少なくとも2か所のポイン
    トで測定した測定値から板材の傾斜量を求め、これら前
    ポイントを含む線上における所定の後ポイントでの測定
    値を予測し、その予測値と後ポイントの測定値の差を基
    準値と比較することにより取出し可能な板材を判断する
    手段であることを特徴とする請求項1に記載の板材の自
    動整列装置。
  3. 【請求項3】 制御手段は、後ポイントの予測値と測定
    値の差を基準値と比較した結果、予測値と測定値の差の
    絶対値が基準値よりも大きいときには、後ポイントが別
    の板材上であると判断すると共に、予測値と測定値の差
    の正負により前ポイントが対応する板材と後ポイントが
    対応する別の板材との上下関係を判定して取出し可能な
    板材を判断する手段であることを特徴とする請求項2に
    記載の板材の自動整列装置。
  4. 【請求項4】 多関節ロボットによりパレットから取出
    した板材を一旦載置する姿勢検査エリアを備えると共
    に、姿勢検査エリアに、載置した板材を撮像して同板材
    の姿勢を判定する姿勢判定手段を備え、制御手段が、姿
    勢判定手段による判定結果に基づいて多関節ロボットの
    動作を制御する手段であることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれかに記載の板材の自動整列装置。
  5. 【請求項5】 制御手段が、姿勢判定手段における板材
    の姿勢判定に不具合が生じた場合に多関節ロボットに対
    して板材をパレット上で振動させる指示を行う手段であ
    ることを特徴とする請求項4に記載の板材の自動整列装
    置。
  6. 【請求項6】 保持手段が、多関節ロボットの先端部に
    対して揺動可能に設けてあることを特徴とする請求項1
    〜5のいずれかに記載の板材の自動整列装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014050870A (ja) * 2012-09-10 2014-03-20 Amada Co Ltd 作業支援情報表示装置
KR101810554B1 (ko) * 2016-07-15 2017-12-21 주식회사 엠케이로봇 프레스텐덤 센터링 및 에어블로윙 장치
KR102473280B1 (ko) * 2021-08-27 2022-12-05 주식회사 포스로지스 후판 적치 보관을 위한 이동식 스토리지 및 이를 포함하는 후판 선별 및 정렬 시스템, 그리고 후판 선별 및 정렬 시스템의 운용 방법

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