JP2002093633A - トランス - Google Patents

トランス

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JP2002093633A
JP2002093633A JP2000280665A JP2000280665A JP2002093633A JP 2002093633 A JP2002093633 A JP 2002093633A JP 2000280665 A JP2000280665 A JP 2000280665A JP 2000280665 A JP2000280665 A JP 2000280665A JP 2002093633 A JP2002093633 A JP 2002093633A
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Japan
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winding
core
rod
windings
transformer
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Withdrawn
Application number
JP2000280665A
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English (en)
Inventor
Toru Fujiwara
徹 藤原
Hidenori Kakehashi
英典 掛橋
健一 ▲高▼松
Kenichi Takamatsu
Tomoyuki Nakano
智之 中野
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】小型かつ巻線の巻装作業が容易であって、しか
も巻線間の結合度が大きく効率のよいトランスを提供す
る。 【解決手段】コア1は棒状であって、2つの巻線5,6
が巻装される。コア1の長手方向の中間部には他の部位
よりも断面積が小さい小径部3が形成される。小径部3
を設けたことによってコア1に溝状の部分が形成される
から、巻幅の少ないほうの巻線5が小径部3に収納され
た形に巻装される。巻線5が小径部3に収納される形で
巻装され、巻線6が一部を小径部3に巻装された巻線5
の外側に重ねた形で巻装される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パルストランスの
ような小型のトランスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にパルストランスのような小型のト
ランスは、巻線を巻装したボビンをフェライトのような
磁性体からなるコアに取り付けた構造を有している。こ
の種のボビンは絶縁材料により形成されており、巻線と
コアとの間の短絡を防止する機能と、巻線の位置決めの
機能とを有するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たトランスでは、巻線を巻装するためにボビンが必要で
あるから、ボビンの分だけ体積が大きくなり小型化が難
しいという問題がある。
【0004】これに対してNi−Znフェライトのよう
な磁性材料は抵抗率が大きいから、この種の磁性材料に
よりコアを形成すればボビンを用いることなく巻線をコ
アに直接巻装することが可能になると考えられる。しか
しながら、ボビンを用いずにコアに巻線を直接巻装する
と、巻線の位置決めができず巻線の巻装作業が面倒にな
るという問題がある。さらに、ボビンの有無にかかわら
ず磁路が開放されているコアではコアの中心軸方向に離
間させて巻線が配列されており、このような構成では巻
線間の結合度を大きくするのが難しいという問題があ
る。
【0005】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、ボビンを不要として小型化を容易に
するとともに巻線を容易に位置決めでき、しかも巻線間
の結合度が大きく効率のよいトランスを提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、少な
くとも一部が棒状に形成されたコアと、コアに巻装され
る複数個の巻線とを備え、コアにおける棒状の部位の一
部に断面積が他の部位よりも小さい小径部が形成され、
巻幅が最小となる第1の巻線が小径部に収納される形で
巻装され、残りの巻線が一部を小径部に巻装された第1
の巻線の外側に重ねた形で巻装されるものである。
【0007】請求項2の発明は、少なくとも一部が棒状
に形成されたコアと、コアに巻装される複数個の巻線と
を備え、コアにおける棒状の部位の一部に巻幅が最小と
なる第1の巻線を案内して収納する巻溝がコアの全周に
亘って形成され、残りの巻線が一部を巻溝に案内された
第1の巻線の外側に重ねた形で巻装されるものである。
【0008】請求項3の発明は、少なくとも一部が棒状
に形成されたコアと、コアに巻装される複数個の巻線と
を備え、コアにおける棒状の部位の一部に巻幅が最小と
なる第1の巻線を案内して収納する巻溝がコアの周方向
の一部にのみ形成され、残りの巻線が一部を巻溝に案内
された第1の巻線の外側に重ねた形で巻装されるもので
ある。
【0009】請求項4の発明は、請求項1ないし請求項
3の発明において、前記巻線が2個であることを特徴と
する。
【0010】請求項5の発明は、請求項1ないし請求項
4の発明において、前記第1の巻線の巻装位置を、前記
コアの棒状の部位の長手方向の中心に対して偏移させた
ものである。
【0011】請求項6の発明は、請求項1ないし請求項
4の発明において、前記第1の巻線の巻装位置を、前記
コアの棒状の部位の長手方向の中心に対して前記第2の
巻線の低電位側に偏移させたものである。
【0012】請求項7の発明は、請求項1ないし請求項
6の発明において、前記コアにおける棒状の部位の断面
形状が長円状であることを特徴とする。ここで、長円状
は周縁に直線部分を含まない楕円と、周縁に直線部分を
含むが角のない形状とを含むものとする。
【0013】請求項8の発明は、請求項1ないし請求項
7の発明において、前記第1の巻線の両末端部を、残り
の巻線の内側を通して前記コアにおける棒状の部位の長
手方向の一端側に引き出すように案内する2本のガイド
溝が、前記コアにおける棒状の部位の外周面に形成され
て成るものである。
【0014】請求項9の発明は、請求項7の発明におい
て、前記第1の巻線の両末端部を、残りの巻線の内側を
通して前記コアにおける棒状の部位の長手方向の一端側
に引き出すように案内する2本のガイド溝が、前記コア
の厚み方向の一直線上に並ばないように配置されて前記
コアにおける棒状の部位の外周面に形成されて成るもの
である。
【0015】請求項10の発明は、請求項1ないし請求
項9の発明において、前記コアがNi−Znフェライト
からなるものである。
【0016】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)本実施形態
は、図1に示すように、棒状のコア1に2個の巻線5,
6を巻装したものである。コア1の材料としては抵抗率
の大きい磁性材料が選択され、ここではNi−Znフェ
ライトを用いている。ただし、巻線5,6の絶縁被覆の
絶縁性が十分であるか、コア1の表面に絶縁被覆を施し
て十分な絶縁性を付与してある場合には、コア1を形成
する磁性材料として導電性を有するものを用いることも
可能である。
【0017】コア1の長手方向の中間部には他の部位よ
りも断面積を小さくした小径部3が形成される。本実施
形態では、図2(b)に示すように、コア1の厚み方向
(図2(b)の上下方向)の両面を平面状に形成し、図
2(b)の左右両側部の断面を半円状に形成することに
よって、コア1の長手方向に直交する断面形状を長円状
(断面形状に直線部分を持たない完全な楕円状も含む)
に形成してある。また、コア1の長手方向の両端部であ
る大径部2と両大径部2の間の小径部3との断面形状を
相似に形成し、大径部2の外周面と小径部3の外周面と
の距離をコア1の全周に亘って等しくしてある。このよ
うな形状とすることにより、小径部3はコア1の全周に
亘って大径部2から凹没して溝状に形成されることにな
る。なお、コア1の断面形状は上述の形状に限定される
ものではなく、断面円形や断面矩形などでもよい。
【0018】2つの巻線5,6は巻数が異なっており、
両巻線5,6のうち巻数の少ないほう(実際には巻線を
コア1に巻装したときの巻幅の狭いほう)を小径部3に
収納するように巻装し(図1の例では巻線5)、小径部
3に収納した巻線5の外周を含めて両大径部2に跨る部
位に、巻数の多いほう(実際には巻幅の広いほう)の巻
線(図1の例では巻線6)を巻装してある。つまり、巻
線6は一部が巻線5の外側に重ねた形で巻装される。図
示例では巻線5,6を1層ずつ巻装しているが、多層に
巻装してもよい。ただし、小径部3に対応して巻装され
る巻線5が小径部3を埋めて巻線5の外周面が大径部2
の外周面とほぼ揃うように、小径部3の深さや幅が設定
される。
【0019】上述のように、巻数の少ないほうの巻線5
を小径部3に収納していることによって、ボビンを用い
ていないにもかかわらず巻線5の位置決めが容易にな
る。また、小径部3を巻線5で埋めて巻線5の外周面と
大径部2の外周面とをほぼ揃えていることにより、巻数
の多いほうの巻線6については段差が形成されないよう
に巻装することができて断線の可能性が低減され、結果
的に高い生産性を得ることができる。また、巻線6は巻
線5の外側に巻装されるから、巻線6は巻線5によって
ある程度の位置決めがなされ、このことによってもボビ
ンがないにもかかわらず巻装作業が比較的容易である。
しかも、巻線5の外側に巻線6を巻装していることによ
って、コア1の長手方向に両巻線5,6を並べて巻装す
る場合よりも巻線5,6間の結合度を高くとることがで
き、磁路が開放されているにもかかわらず高効率のトラ
ンスが得られる。
【0020】巻線5,6の間の結合度の点から言えば、
コア1の長手方向の中心付近に小径部3を形成するほう
がよいが、巻線5,6の間の電位差が大きくなり絶縁耐
圧が不足するときには、小径部3をコア1の長手方向の
中心に対して巻線6の低電位側に偏移させて設けること
により絶縁耐圧の問題を回避することが可能である。
【0021】ところで、小径部3に巻装される巻線5の
巻始端部と巻終端部とをコア1の長手方向に一端部に引
き出すことができるように、巻線5の末端部を収納する
ガイド溝4a,4bがコア1の長手方向に沿って形成し
てある。一方のガイド溝4aは巻線5の巻始端部を収納
するように設けられ、小径部3から大径部2に跨る部位
に形成され、他方のガイド溝4bは巻線5の巻終端部を
収納するように大径部2にのみ形成される。ただし、両
ガイド溝4a,4bはコア1の厚み方向における一面側
にほぼ並ぶように形成される。ガイド溝4aは巻線5の
巻始端部を収納するから、巻線5の巻終端部を収納する
ガイド溝4bよりも深くなるように形成される。つま
り、ガイド溝4bは大径部2と小径部3との段差に相当
する深さであり、ガイド部4aは巻線5と交差可能な深
さに設定される。
【0022】各ガイド溝4a,4bは、図3に示すよう
に、コア1の厚み方向の両面に分けて設けることも可能
であるが、コア1の厚み寸法の最小寸法が両ガイド溝4
a,4bの底間の距離になるから、ガイド溝4a,4b
を設けない場合よりもコア1の強度が低下する可能性が
ある。とくに、両ガイド溝4a,4bがコア1の厚み方
向の一直線上に並んで配置されると、コア1の厚み寸法
が実質的に小さくなったことになり、コア1の強度が大
幅に低下する。したがって、図2のようにコア1の厚み
方向の一面に2本のガイド溝4a,4bを並べて設ける
ほうがコア1の強度の低下を抑制することができるか
ら、巻線5,6を外部回路と接続するための端子の位置
に制限がなければ図2の構成のほうが望ましい。ただ
し、とくに強度を問題にしないのであれば、端子の位置
を図3のような位置とすることによって外部回路との接
続を容易にすることが可能になる場合もある。
【0023】上述した実施形態ではコア1を棒状に形成
したが、必ずしもコア1の全体が棒状である必要はな
く、図4に示すように、一部分のみが棒状になったコア
1を用いることも可能である。図4に示すコア1は、コ
ア1の長手方向の一端部を弧状に湾曲させてJ字状に形
成したものである。このような形状のコア1を用いても
上述したトランスと同様に機能する。
【0024】(第2の実施の形態)第1の実施の形態で
は、巻線5を巻装する部位の全体を小径部3として形成
していたが、本実施形態は図5に示す形状のコア1を用
いる。本実施形態のコア1では、巻線5を巻装する部位
にガイド溝4a,4bと連続する巻溝7を設けてある。
巻溝7は、コア1の長手方向において巻線5を巻装する
部位にコア1の全周に亘って形成される。巻溝7の溝幅
は巻線5の直径程度に設定され、巻線5は巻溝7に沿っ
て巻装されることになる。したがって、巻線5は巻溝7
によって位置決めされる。
【0025】この構成によれば、巻線5を巻装する部位
において巻溝7の部分のみでコア1の断面積が小さくな
るから、第1の実施の形態の構成のように小径部3の全
体で断面積が小さくなるものに比較してコア1の体積を
大きくとることができる。その結果、コア1の飽和磁束
密度が大きくなり大きな電圧を制御できることになる。
他の構成および動作は第1の実施の形態と同様である。
【0026】(第3の実施の形態)本実施形態は図6に
示す形状のコア1を用いる。このコア1は厚み方向の両
面である平面状の部分にのみ巻線5を収納する巻溝8を
設けたものである。つまり、第2の実施の形態ではコア
1の全周に亘って巻溝7を形成していたのに対して、本
実施形態では、コア1の両側部には巻溝を設けずコア1
の周方向の一部にのみ巻溝8を不連続に設けた形状にな
っている。本実施形態のコア1に設けた巻溝8は、基本
的には第2の実施の形態に設けた巻溝7と同様に機能
し、巻線5を巻溝8に収納するように巻装することによ
って巻線5が位置決めされる。
【0027】コア1において巻線5に囲まれる部位の断
面積を第2の実施の形態と等しくするとすれば、本実施
形態では第2の実施の形態において示した巻溝7のうち
コア1の両側部における巻溝7の底面を通る仮想面の外
側部分を切除してもよいことになる。つまり、巻線5を
位置決めする機能を損なわないようにしながらもコア1
の左右方向の幅寸法を第2の実施の形態よりも小さくす
ることが可能になる。ただし、コア1の左右方向の幅寸
法を第2の実施の形態よりも小さくすると、飽和磁束密
度は小さくなる。本実施形態の構成は、第2の実施の形
態のように巻溝7をコア1の全周に亘って形成する場合
よりもコア1の製造が容易になる。たとえば、コア1を
金型によって成型するとすれば、第2の実施の形態のよ
うに連続した1本の巻溝7を形成する場合に比較して、
不連続な複数本の巻溝8を形成する本実施形態のほうが
金型の製造が容易であり、金型費用が低減されるととも
に生産性の向上も期待できる。他の構成および動作は第
1の実施の形態と同様である。
【0028】
【実施例】以下では、上述した各実施形態の構造を有す
るトランスを下記条件で作製し、インピーダンスアナラ
イザにより結合度(結合係数)を測定した結果を示す。
【0029】(実施例1)第1の実施の形態に対応する
実施例として、断面形状が楕円状であるNi−Znフェ
ライトのコア1を用い、大径部2の断面積を45m
2、小径部3の断面積を20mm2、コア1の長さを3
0mm、左右の幅を10mmとした。ガイド溝4aは深
さを1.8mm、ガイド溝4bは深さを0.9mmとし
た。巻線5を4ターン、巻線6を200ターンとしたと
ころ、結合係数は80%であった。
【0030】(実施例2)第2の実施の形態に対応する
実施例として、Ni−Znフェライトのコア1を用い、
断面積を45mm2、コア1の長さを30mm、左右の
幅を10mmとした。ガイド溝4aは深さを1.8m
m、ガイド溝4bおよび巻溝7は深さを0.9mmとし
た。巻線5を4ターン、巻線6を200ターンとしたと
ころ、結合係数は82%であった。
【0031】(実施例3)第3の実施の形態に対応する
実施例として、Ni−Znフェライトのコア1を用い、
断面積を45mm2、コア1の長さを30mm、左右の
幅を8mmとした。ガイド溝4aは深さを1.8mm、
ガイド溝4bおよび巻溝8は深さを0.9mmとした。
巻線5を4ターン、巻線6を200ターンとしたとこ
ろ、結合係数は82%であった。
【0032】
【発明の効果】請求項1の発明は、少なくとも一部が棒
状に形成されたコアと、コアに巻装される複数個の巻線
とを備え、コアにおける棒状の部位の一部に断面積が他
の部位よりも小さい小径部が形成され、巻幅が最小とな
る第1の巻線が小径部に収納される形で巻装され、残り
の巻線が一部を小径部に巻装された第1の巻線の外側に
重ねた形で巻装されるものであり、コアに設けた小径部
に第1の巻線を巻装することによってボビンを用いるこ
となく第1の巻線をコアに対して位置決めすることがで
きる。その結果、小型化につながるとともに巻線の巻装
作業が容易になる。しかも、第1の巻線以外の巻線の一
部を第1の巻線の外側に重ねた形で巻装するから、第1
の巻線と残りの巻線との結合度を高めることができる。
【0033】請求項2の発明は、少なくとも一部が棒状
に形成されたコアと、コアに巻装される複数個の巻線と
を備え、コアにおける棒状の部位の一部に巻幅が最小と
なる第1の巻線を案内して収納する巻溝がコアの全周に
亘って形成され、残りの巻線が一部を巻溝に案内された
第1の巻線の外側に重ねた形で巻装されるものであり、
コアに設けた巻溝に第1の巻線を巻装することによって
ボビンを用いることなく第1の巻線をコアに対して位置
決めすることができる。その結果、小型化につながると
ともに巻線の巻装作業が容易になる。しかも、第1の巻
線以外の巻線の一部を第1の巻線の外側に重ねた形で巻
装するから、第1の巻線と残りの巻線との結合度を高め
ることができる。しかも、第1の巻線を案内する部位に
のみ巻溝を形成するから、請求項1の発明の構成に比較
するとコアの体積の減少率が少なく、それだけ磁気飽和
が生じにくくなる。つまり、同じ大きさであればより高
い電圧に対応することが可能になる。
【0034】請求項3の発明は、少なくとも一部が棒状
に形成されたコアと、コアに巻装される複数個の巻線と
を備え、コアにおける棒状の部位の一部に巻幅が最小と
なる第1の巻線を案内して収納する巻溝がコアの周方向
の一部にのみ形成され、残りの巻線が一部を巻溝に案内
された第1の巻線の外側に重ねた形で巻装されるもので
あり、コアに設けた巻溝に沿って第1の巻線を巻装する
ことによってボビンを用いることなく第1の巻線をコア
に対して位置決めすることができる。その結果、小型化
につながるとともに巻線の巻装作業が容易になる。しか
も、第1の巻線以外の巻線の一部を第1の巻線の外側に
重ねた形で巻装するから、第1の巻線と残りの巻線との
結合度を高めることができる。また、巻溝がコアの周方
向の一部にのみ形成されているから、巻溝を設けていな
い部位では巻溝の深さ分だけコアを小さくすることが可
能であって、コアを小型化することができる。
【0035】請求項4の発明は、請求項1ないし請求項
3の発明において、前記巻線が2個であって、第1の巻
線と第2の巻線との一方を1次巻線とし他方を2次巻線
として用いる。
【0036】請求項5の発明は、請求項1ないし請求項
4の発明において、前記第1の巻線の巻装位置を、前記
コアの棒状の部位の長手方向の中心に対して偏移させた
ものであり、たとえば第1の巻線と他の巻線との間の電
圧差が大きいようなときに、他の巻線の低電位側に第1
の巻線を偏移させることで絶縁耐圧を確保することが可
能になる。
【0037】請求項6の発明は、請求項1ないし請求項
4の発明において、前記第1の巻線の巻装位置を、前記
コアの棒状の部位の長手方向の中心に対して前記第2の
巻線の低電位側に偏移させたものであり、第1の巻線と
他の巻線との間の電圧差が大きいときに、他の巻線の低
電位側に第1の巻線を偏移させることで絶縁耐圧を確保
することが可能になる。
【0038】請求項7の発明は、請求項1ないし請求項
6の発明において、前記コアにおける棒状の部位の断面
形状を長円状としているので、断面円形のものに比較し
てコアに対する巻線の滑りが少なり、巻装作業が容易に
なる。
【0039】請求項8の発明は、請求項1ないし請求項
7の発明において、前記第1の巻線の両末端部を、残り
の巻線の内側を通して前記コアにおける棒状の部位の長
手方向の一端側に引き出すように案内する2本のガイド
溝が、前記コアにおける棒状の部位の外周面に形成され
て成るものであり、第1の巻線の末端部をコアの長手方
向の一端側に引き出すことによって外部回路との接続が
容易になる。また、第1の巻線の末端部の外側に他の巻
線が巻装されるから、第1の巻線の末端部が他の巻線で
押さえられ、第1の巻線がより確実に位置決めされる。
【0040】請求項9の発明は、請求項7の発明におい
て、前記第1の巻線の両末端部を、残りの巻線の内側を
通して前記コアにおける棒状の部位の長手方向の一端側
に引き出すように案内する2本のガイド溝が、前記コア
の厚み方向の一直線上に並ばないように配置されて前記
コアにおける棒状の部位の外周面に形成されて成るもの
であり、第1の巻線の末端部をコアの長手方向の一端側
に引き出すことによって外部回路との接続が容易にな
る。また、第1の巻線の末端部の外側に他の巻線が巻装
されるから、第1の巻線の末端部が他の巻線で押さえら
れ、第1の巻線がより確実に位置決めされる。しかも、
両ガイド溝が厚み方向の一直線上に配置されるとコアの
厚み寸法が小さくなって強度が低下するが、両ガイド溝
を厚み方向の一直線上に並ばないように配置することに
よってコアの強度の低下を抑制することができる。
【0041】請求項10の発明は、請求項1ないし請求
項9の発明において、前記コアがNi−Znフェライト
からなるから、コアに巻線を直接巻装してもコアと巻線
との絶縁性を保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図2】同上に用いるコアを示し、(a)は正面図、
(b)は側面図である。
【図3】同上の他例を示す正面図である。
【図4】同上に対する比較例を示し、(a)は正面図、
(b)は側面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態を示し、(a)は正
面図、(b)は側面図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態を示し、(a)は正
面図、(b)は側面図である。
【符号の説明】
1 コア 2 大径部 3 小径部 4a,4b ガイド溝 5 巻線 6 巻線 7 巻溝 8 巻溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲高▼松 健一 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 中野 智之 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 5E041 AB01 HB14 5E043 AA01 AB01 BA01 5E070 AA14 AB01 BA07 BB01 CA13

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一部が棒状に形成されたコア
    と、コアに巻装される複数個の巻線とを備え、コアにお
    ける棒状の部位の一部に断面積が他の部位よりも小さい
    小径部が形成され、巻幅が最小となる第1の巻線が小径
    部に収納される形で巻装され、残りの巻線が一部を小径
    部に巻装された第1の巻線の外側に重ねた形で巻装され
    ることを特徴とするトランス。
  2. 【請求項2】 少なくとも一部が棒状に形成されたコア
    と、コアに巻装される複数個の巻線とを備え、コアにお
    ける棒状の部位の一部に巻幅が最小となる第1の巻線を
    案内して収納する巻溝がコアの全周に亘って形成され、
    残りの巻線が一部を巻溝に案内された第1の巻線の外側
    に重ねた形で巻装されることを特徴とするトランス。
  3. 【請求項3】 少なくとも一部が棒状に形成されたコア
    と、コアに巻装される複数個の巻線とを備え、コアにお
    ける棒状の部位の一部に巻幅が最小となる第1の巻線を
    案内して収納する巻溝がコアの周方向の一部にのみ形成
    され、残りの巻線が一部を巻溝に案内された第1の巻線
    の外側に重ねた形で巻装されることを特徴とするトラン
    ス。
  4. 【請求項4】 前記巻線が2個であることを特徴とする
    請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のトラン
    ス。
  5. 【請求項5】 前記第1の巻線の巻装位置を、前記コア
    の棒状の部位の長手方向の中心に対して偏移させたこと
    を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に
    記載のトランス。
  6. 【請求項6】 前記第1の巻線の巻装位置を、前記コア
    の棒状の部位の長手方向の中心に対して前記第2の巻線
    の低電位側に偏移させたことを特徴とする請求項1ない
    し請求項4のいずれか1項に記載のトランス。
  7. 【請求項7】 前記コアにおける棒状の部位の断面形状
    が長円状であることを特徴とする請求項1ないし請求項
    6のいずれか1項に記載のトランス。
  8. 【請求項8】 前記第1の巻線の両末端部を、残りの巻
    線の内側を通して前記コアにおける棒状の部位の長手方
    向の一端側に引き出すように案内する2本のガイド溝
    が、前記コアにおける棒状の部位の外周面に形成されて
    成ることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれ
    か1項に記載のトランス。
  9. 【請求項9】 前記第1の巻線の両末端部を、残りの巻
    線の内側を通して前記コアにおける棒状の部位の長手方
    向の一端側に引き出すように案内する2本のガイド溝
    が、前記コアの厚み方向の一直線上に並ばないように配
    置されて前記コアにおける棒状の部位の外周面に形成さ
    れて成ることを特徴とする請求項7記載のトランス。
  10. 【請求項10】 前記コアがNi−Znフェライトから
    なることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれ
    か1項に記載のトランス。
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