JP2002092879A - ディスクドライブ装置、キャリブレーション方法 - Google Patents

ディスクドライブ装置、キャリブレーション方法

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JP2002092879A
JP2002092879A JP2000278683A JP2000278683A JP2002092879A JP 2002092879 A JP2002092879 A JP 2002092879A JP 2000278683 A JP2000278683 A JP 2000278683A JP 2000278683 A JP2000278683 A JP 2000278683A JP 2002092879 A JP2002092879 A JP 2002092879A
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Shigeo Yamaguchi
茂男 山口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 効率よくライトパワーキャリブレーションを
実行させる。 【解決手段】 ホストコンピュータからの記録要求に基
づいてライトシーケンスを開始すると、キャリブレーシ
ョン要求フラグがオンであるか否かの判別を行う(S2
01)。そして、キャリブレーション要求フラグがオン
であると判別した場合は、データ記録に先立ってライト
パワーキャリブレーションを実行させる(S202)。
またキャリブレーション要求フラグがオフであると判別
した場合は、ライトパワーキャリブレーションを実行さ
せずに記録を行い、その記録動作に対するベリファイを
行う(S205〜S209)。そして、ベリファイが正
常終了した場合は、アシンメトリ値に基づいてライトパ
ワーキャリブレーションの要求度を判別し(S213、
S214)、次回の記録を実行するときにライトパワー
キャリブレーションを行うことが必要である(状況B)
と判別した場合は、キャリブレーション要求フラグをオ
ンにする(S217)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、光磁気デ
ィスク、光ディスクなどに対して最適なデータ再生/記
録を行うためのライトパワーキャリブレーションを行う
ディスクドライブ装置、キャリブレーション方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】最近では、記録媒体として記録可能な光
磁気ディスク、光ディスクが普及している。これらのデ
ィスクに対して記録を行うために、ディスクドライブ装
置では、最適な記録レーザパワーを得るためのライトパ
ワーキャリブレーションを行うことができるようにされ
ている。このライトパワーキャリブレーションは、ディ
スク上の記録領域に形成される所定のセクタにデータの
記録を行い、その記録したデータを再生したときの信号
に基づいて、最適な記録レーザパワーを求める処理とさ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ライトパワー
キャリブレーションは所要の時間を要する。したがって
例えばライトシーケンスを実行する前にライトパワーキ
ャリブレーションを実行すると、データ記録に対するア
クセス性に影響を及ぼす場合が生じてくる。また、書き
換え可能なディスク(例えば、MO(Magnet Optical)
ディスク、CD−RW(Compact Disc Rewritable)な
ど)では、同じセクタに対して繰り返して記録を行うこ
とができる。したがって、ディスクドライブ装置の状況
に応じて、セクタに余裕があれば何度でもライトパワー
キャリブレーションを行うことが可能である。しかし、
例えばCD−R(Compact Disc Recordable)などの追
記型ディスクの場合、同じセクタに対して一度しか記録
を行うことができない。すなわち、上記ライトパワーキ
ャリブレーションを行うと数セクタを消費してしまい、
やがてライトパワーキャリブレーションを実行すること
ができなくなってしまう。そこで、このような追記型デ
ィスクに対しては、原則としてライトパワーキャリブレ
ーションを行わないようにしていた。ところが最近で
は、ディスクの記録密度が高くなってきており、記録レ
ーザパワーのばらつきに対するシステムマージンが少な
くなってきている。これにより、ライトパワーキャリブ
レーションを行って最適な記録レーザパワーを得た上で
記録を実行しないと、正常に記録を行うことができない
場合が生じてくる可能性が高くなっている。したがっ
て、必要とされる状況において効率よくライトパワーキ
ャリブレーションを実行することが望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題
点を解決するために、外部から供給されるライトコマン
ドに基づいてライトシーケンスを実行させることができ
る記録制御手段と、ライトパワーキャリブレーションを
実行させるか否か指示する識別情報を設定することがで
きる設定手段と、前記ライトコマンドに基づいて前記ラ
イトシーケンスが開始された場合に、前記識別情報に基
づいて、データ記録を実行する直前に前記ライトパワー
キャリブレーションを実行させることができるキャリブ
レーション実行制御手段を備えてディスクドライブ装置
を構成する。
【0005】また、キャリブレーション方法としては、
外部から供給されるライトコマンドに基づいてライトシ
ーケンスを実行させる工程と、前記ライトコマンドに基
づいて前記ライトシーケンスが開始された場合に、識別
情報に基づいて、データ記録を実行する直前に前記ライ
トパワーキャリブレーションを実行させる工程を備え
る。
【0006】本発明によれば、ライトシーケンスを開始
した後に、識別情報に基づいて、ライトパワーキャリブ
レーションを行うか否かの判別を行うようにしている。
したがって、必要に応じて適宜ライトパワーキャリブレ
ーションを実行させることができるようになる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を以下
に示す順序で説明する。 1.ディスクドライブ装置の構成 2.ビタビ復号方法 3.ビタビ復号器 4.振幅基準値から得られる各種評価値 5.ライトパワーキャリブレーション 6.ライトシーケンス
【0008】1.ディスクドライブ装置の構成 図1は本実施の形態のディスクドライブ装置の構成を示
すものである。なお、このブロック図は主に記録再生信
号の処理系を示し、サーボ系その他、省略してある部位
もある。また、本実施の形態では、記録媒体として例え
ば書き換え型光磁気ディスク(MOディスク)に対応し
たディスクドライブ装置を例に挙げている。
【0009】記録媒体となるディスク6(MOディス
ク)は、ドライブ装置内においてスピンドルモータ9に
よって回転駆動された状態で、光ピックアップ7及び磁
気ヘッド5の動作によって情報の記録/再生/消去が行
われる。記録/再生/消去時の光ピックアップ7及び磁
気ヘッド5の位置制御(シーク、トラッキングサーボ、
スレッドサーボ)や、光ピックアップ7からのレーザ光
のフォーカスサーボ、さらにはスピンドルモータ9の回
転サーボは、図示しないサーボ系によって行われること
になる。
【0010】ドライブコントローラ(以下、コントロー
ラという)2は、このドライブ装置のマスターコントロ
ーラとして各種の動作制御を行うとともに、ホストコン
ピュータ1との通信を行う部位とされる。すなわちコン
トローラ2はホストコンピュータ1からの記録指示に応
じて、供給されたデータをディスク6に記録する動作を
制御するとともに、同じくホストコンピュータ1からの
指示に応じて要求されたデータをディスク6から読み出
してホストコンピュータ1に転送する動作の制御を行
う。またコントローラ2はデータのエンコード、デコー
ドを行う機能も有している。
【0011】CPU3は、コントローラ2の指示に基づ
いて記録再生動作のために各部の制御を行う部位とさ
れ、例えば再生系のRFブロック20に対する各種の制
御等を行う。また、本実施の形態では、各種キャリブレ
ーションの実行回数のカウント、またはキャリブレーシ
ョンが要求されているか否かを示す識別情報としてのキ
ャリブレーション要求フラグの設定などを行うことがで
きるようにされる。このため、CPU3には、カウント
値や識別情報を記憶することができる記憶手段を備えた
構成となる。なお、前記記憶手段は、CPU3とは個別
に備えられていてもよい。
【0012】記録時には、コントローラ2がホストコン
ピュータ1からの指令にしたがって、記録すべきユーザ
データを受け取り、情報語としてのユーザデータに基づ
いてエンコードを行って、例えば符号語としてのRLL
(1,7)符号を生成する。この符号語が記録データW
DATAとしてLPC4に供給される。コントローラ2
は、このような処理の他に、後述する復号化処理、及び
記録、再生、消去等の各モードの制御、並びにホストコ
ンピュータ1との交信等の動作を行う。なお、RLL符
号(ランレングスリミテッドコード)としてRLL
(1,7)でエンコードされた記録データでは、その符
号間隔は2T〜8Tとなる。
【0013】LPC4は、再生時、記録時、消去時のそ
れぞれにおいて光ピックアップ7からのレーザ出力を実
行させるようにレーザ駆動信号(ドライブパルス)を発
生させる。このドライブパルスはAPC(Auto Power C
ontrol)及びドライブ部(以下APC)10に供給さ
れ、このAPC10によってドライブパルスに応じた電
流がレーザダイオードに印加されることで、光ピックア
ップ7内のレーザダイオードからのレーザ出力が行われ
る。またAPC10は、レーザレベルを所定値に保つよ
うにフィードバック制御を行っている。
【0014】このようにLPC4、APC10が、供給
された記録データに対応して、光ピックアップ7のレー
ザパワーを制御して、スピンドルモータ9により回転さ
れているディスク6上にピット列を形成することによ
り、記録が行われる。例えば書き換え可能型光磁気ディ
スク(MOディスク)に対応するドライブ装置の場合
は、ディスク6上に磁気極性を有するピット列を形成す
ることになる。この場合、磁気ヘッド5がディスク6に
バイアス磁界を付与する。また、追記型ディスク(WO
RMディスク)であって、いわゆるアブラティブタイプ
(穴開け型)のディスクに対応するドライブ装置の場合
は、レーザ光によりエンボスピット列が形成される。ま
た追記型ディスク(WORMディスク)であって、いわ
ゆる合金タイプのディスクに対応するドライブ装置の場
合は、レーザ光によりディスク記録面の反射率変化を生
じさせることによるピット列が形成される。さらに相変
化方式のディスクに対応するドライブ装置の場合は、レ
ーザ光により相変化ピット列が形成される。
【0015】なおピット列としては、記録データに基づ
いて後述するように生成されるプリコード出力にしたが
って、後述するようなマークエッジ記録が行われる。形
成される各ピットを、記録データに基づいて後述するよ
うにして生成されるプリコード出力中の各ピットに対応
させる方法について、図2を参照して説明する。プリコ
ード出力中の、例えば’1’に対してピットを形成
し、’0’に対してピットを形成しない記録方法をマー
ク位置記録方法と称する。一方、各ピットのエッジによ
って表現される、プリコード出力中の各ピットの境界に
おける極性の反転を、例えば’1’に対応させる記録方
法をマークエッジ記録方法と称する。再生時には、再生
信号中の各ピットの境界は、後述するようにして生成さ
れるリードクロックDCKにしたがって認識される。
【0016】なお、再生時、記録時のそれぞれにおける
レーザ出力レベル、すなわちLPC4が出力するレーザ
のドライブパルス値は、例えばCPU3の指示に応じて
設定される。したがって、コントローラ2はCPU3に
指示することで、記録レーザパワー、再生レーザパワー
を変化させることができる。
【0017】図1に示されている再生系によって、再生
(通常の再生時、及び記録直後にデータを読み出して適
正記録の確認(ベリファイ)を行うライトアンドベリフ
ァイ時のベリファイ動作のためのデータ読出時)を行う
場合は、コントローラ2及びCPU3の制御によって次
のような動作が行われる。
【0018】コントローラ2はRGATE信号、PGA
TE信号をLPC4及びRFブロック20に供給して、
再生動作制御を行う。すなわちコントローラ2はRGA
TE信号、PGATE信号により、LPC4に再生レベ
ルとしてのレーザパワーによる連続発光を指示するとと
もに、RFブロック20に対しての再生処理の指示を行
う。またPGATE信号により、ディスク6上のエリア
(後述するセクタ内のエンボスピットエリアと光磁気エ
リア)に応じた切換処理を実行させる。
【0019】再生時において、まずLPC4はRGAT
E信号に応じてレーザドライブパルスを発生させ、光ピ
ックアップ7から再生動作のためのレーザ出力を実行さ
せる。光ピックアップ7は、光磁気ディスク6にレーザ
光を照射し、それによって生じる反射光を受光する。さ
らにその反射光量に応じた信号の演算処理により各種信
号を生成する。すなわち、再生RF信号及び図示しない
フォーカスエラー信号、トラッキングエラ−信号などで
ある。
【0020】再生RF信号は、RFブロック20におい
て、可変ゲインアンプ8によってゲイン調整等がなされ
た後にフィルタ部11に供給される。可変ゲインアンプ
8におけるゲインセッティングはCPU3からの制御信
号によって行われる。例えばディスクの種別や特性によ
って変動するRF信号レベルに応じて、再生信号処理に
最適なRF信号が得られるようにゲインセッティングが
変更される。図中、矢印CはCPU3との制御信号の送
受信系を示している。この送受信系によりCPU3は、
各部のパラメータ設定等の制御を行う。
【0021】なお、光ピックアップ7から可変ゲインア
ンプ8に供給される再生RF信号としては、いわゆる和
信号、差信号の2種類があり、PGATE信号に応じ
て、セクタ内のエリアによって切換処理される。つまり
エンボスピットが形成される部分の再生データは和信号
について、また光磁気的にピット列が記録される部分の
再生データは差信号について処理される。また反射光情
報としては、再生データに相当する再生RF信号以外
に、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号な
どもあり、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー
信号は図示していないサーボ系の制御に用いられる。
【0022】ここで、図3にしたがいディスク6に対し
て記録/再生を行う場合の単位とされるセクタのフォー
マットについて説明する。ヘッダはいわゆるエンボスピ
ットがプリフォーマットされて記録された再生専用の領
域(ピットエリア)であり、図3(a)に示すように、
ヘッダ以外、すなわちトラジションエリアTA1からト
ラジションエリアTA2までの区間は光磁気記録が可能
とされるMOエリアとなる。
【0023】図3(a)には各領域のバイト数を示して
いるが、1つのセクタは、64バイトのヘッダに続い
て、1バイトのトラジションエリアTA1、17バイト
のALPCギャップ、27バイトのVF03、4バイト
のシンク、2498バイトのデータフィールド、2バイ
トのポストアンブルPA2、21バイトのバッファ、1
バイトのトラジションエリアTA2に区分されている。
【0024】図3(b)は、64バイトのヘッダを拡大
して示している。ヘッダは、セクタマークSM(8バイ
ト)、VFO1(26バイト)、アドレスマークAM1
(1バイト)、アドレスID1(5バイト)、VFO2
(16バイト)、アドレスマークAM2(1バイト)、
アドレスID2(5バイト)、及びポストアンブルPA
1(1バイト)が順に配列された構成とされている。
【0025】セクタマークSMは、セクタの開始を識別
するためのマークであり、(1−7)RLL符号におい
て生じないパターンがエンボス加工によって形成され
る。1つのセクタにおけるVFOフィールドは、ディス
クドライブ装置のPLL部でのVFO(Variable Frequ
ency Oscillator)を同期させるためのもので、VFO
1、VFO2及びVFO3からなる。つまりこれらはP
LL引込領域となる。そして、ピットエリアにはVFO
1及びVFO2がエンボス加工によって形成されてい
る。なお、VF03は図3(a)に示したようにMOエ
リアに設けられ、そのセクタに対して記録動作が行われ
る際に光磁気的に記録される。
【0026】VFO1、VFO2では、ヘッダ内のデー
タ(アドレス)を読み出しを目的としたPLL引込(再
生クロックの生成)を行うための所定パターンの信号が
記録される。一方VFO3では、MOエリア内に記録さ
れているデータの読み出しを目的としたPLL引込(再
生クロックの生成)を行うための所定パターンの信号が
記録される。例えばVFO3は、それぞれチャンネルビ
ットの‘0’と‘1’が交互に現れるパターン(2Tパ
ターン)を有する。したがって、1チャンネルビットの
時間長に対応する時間をTとすると、VFOフィールド
を再生したときに、2T毎にレベルが反転する再生信号
が得られる。
【0027】アドレスマークAM1、AM2は、それぞ
れ後続のアドレスID1、ID2のためのバイト同期を
装置に対して与えるために使用され、所定のパターンを
有する。アドレスID1、ID2は、セクタの識別情報
として、当該セクタのアドレス、すなわち、トラック番
号及びセクタ番号の情報と、これらの情報に対するエラ
ー検出用のCRCバイトを有する。5バイトの各アドレ
スID1、ID2はセクタのアドレス情報となるが、こ
れらは同一のデータとされている。つまり1つのセクタ
内にはアドレスが2回記録されるものとなっている。
【0028】ヘッダにおけるポストアンブルPA1、及
びMOエリアにおけるPA2は、それぞれ所定のパター
ンを有する。
【0029】各5バイトのアドレスID1、ID2に
は、それぞれ図3(c)に示すように2バイトの論理ト
ラックナンバ、1バイトのセクタナンバ、及び2バイト
のCRCが割り当てられている。
【0030】図3(a)において、ヘッダに続いてトラ
ジションエリアTA1を介して配されるALPCギャッ
プエリアは、ヘッダの読み取りを完了した後の処理に装
置が要する時間の確保、後のVFO3の位置のずれの許
容、記録時のレーザパワーのテストなどのために設けら
れている。
【0031】シンク(4バイト)は、続くデータフィー
ルドのためのバイト同期を装置が得るために設けられて
おり、所定のビットパターンを有する。データフィール
ドは、ユーザデータを記録するために設けられ、ユーザ
データに加えてエラー検出、訂正用のパリティ等が記録
されることで、2498バイトとなる。なお、データフ
ィールドには所定の位置に同期のためのリシンクパター
ンが配されている。バッファフィールドは、電気的、あ
るいは機械的な誤差に対する許容範囲として使用され
る。
【0032】図1に示されているフィルタ部11は、R
F有効帯域のブースト回路、ノイズカットを行うローパ
スフィルタ及び波形等化を行う波形等化器などから構成
される。そして入力された信号は、ビタビ復号器13が
行うビタビ復号方法に適合するパーシャルレスポンス特
性が得られるようにイコライジングされるものとなる。
フィルタ部11の出力はA/D変換器12に供給され
る。
【0033】また、フィルタ部11の出力は、PLL部
14にも供給される。PLL部14は、供給された信号
に基づいて、リードクロックDCKを生成する。このP
LL部14は、例えばディスク6中に記録される一定周
波数の信号を利用して位相エラーを検出する構成とされ
ている。リードクロックDCKは、コントローラ2、A
/D変換器12、ビタビ復号器13等に供給される。コ
ントローラ2、A/D変換器12、ビタビ復号器13に
おける再生データのデコードのための動作は、リードク
ロックDCKにしたがうタイミングでなされる。A/D
変換器12は、PLL部14からの再生クロックDCK
にしたがって、フィルタ部11の出力に対してA/D変
換を行い、再生信号値z〔k〕を出力する。
【0034】ビタビ復号器13は、再生信号値z[k]
に基づいて、ビタビ復号方法によって復号データDDを
生成する。かかる復号データDDは、上述したようにし
て記録される記録データに対する最尤復号系列である。
したがって、復号エラーがない場合には、復号データD
Dは、記録データと一致する。このビタビ復号器13に
は、ブランチメトリックブロック(BMC)132、ア
ッドコンペアセレクトブロック(ACS)133、ステ
ータスメモリユニット(SMU)134、マージブロッ
ク135が設けられる。これらについては後述する。ま
た、ビタビ復号器13には、シフトレジスタ131、振
幅基準値適応化部(RAA)136も設けられる。そし
てA/D変換器12の出力はシフトレジスタ15にも供
給され、このシフトレジスタ131によって所定の遅延
時間が与えられた後に振幅基準値適応化部(RAA)1
36に供給される。これらの動作についても後述する。
【0035】ビタビ復号器13によって得られる復号デ
ータDDは、コントローラ2に供給される。上述したよ
うに、記録データは、ユーザデータからチャンネル符号
化等の符号化によって生成された符号語である。したが
って、復号エラーレートが充分低ければ、復号データD
Dは、符号語としての記録データと見なすことができ
る。コントローラ2は、復号データDDに、上述のチャ
ンネル符号化等の符号化に対応する復号化処理を施すこ
とにより、ユーザデータ等を再生する。例えば(1−
7)RLL方式のデコード処理、ECCデコード処理
(エラー訂正処理)などを行う。そしてデコードされた
データ(ユーザデータ等)を、再生データとしてホスト
コンピュータ1に転送する。また再生時には、あるセク
タがデコードNGとして再生データが得られなかった場
合には、コントローラ2はそのセクタへの再生リトライ
を実行させるように制御する。
【0036】また、RAA136は後述するように振幅
基準値c000〜c111の適応化更新処理を行う。そ
してまたRAA136に対しては、更新のために算出さ
れる振幅基準値c000〜c111をCPU3が参照し
て、後述するように各種の評価値、例えばアシンメトリ
値、振幅値等の計算に用いることができるようにされて
いる。
【0037】2.ビタビ復号方法 以下、ビタビ復号器13によって行われるビタビ復号方
法について説明する。上述したように、ユーザデータ
は、様々な符号化方法によって記録データとしての符号
語に変換される。符号化方法は、記録媒体の性質及び記
録/再生方法等に応じて適切なものが採用される。図1
に示したディスクドライブ装置においては、ブロック符
号化において、”1”と”1”の間の”0”の数を制限
するRLL(Run Length Limited)符号化方法が用いら
れている。このようなRLL符号化方法と、上述したマ
ークエッジ記録方法との組み合わせによって記録された
データから再生される再生信号を復号するために、ビタ
ビ復号方法を用いることができる。
【0038】このようなRLL符号化方法は、記録密度
の向上、及び再生動作の安定性の確保という2つの観点
から、符号化方法に要求される条件に対応できるもので
ある。まず、上述したように、マークエッジ記録方法
は、記録データに基づいて後述するように生成されるプ
リコード出力における”1”を各ピットのエッジによっ
て表現される極性の反転に対応させるものなので、”
1”と”1”の間の”0”の数を多くする程、各ピット
l個当たりに記録されるピット数を多くすることができ
る。したがって、記録密度を大きくすることができる。
【0039】一方、再生系の動作タイミングを合わせる
ために必要な再生クロックDCKは、上述したように、
再生信号に基づいてPLL部14によって生成される。
このため、記録データにおいて”1”と”1”の間の”
0”の数を多くすると、再生動作の際にPLL部14の
動作が不安定となるので、再生動作全体が不安定なもの
となる。
【0040】これら2つの条件を考慮すると、”1”
と”1”の間の”0”の数は、多過ぎたり、少な過ぎた
りしない、適切な範囲内に設定される必要がある。この
ような、記録データ中の”0”の数の設定に関して、R
LL符号化方法が有効となる。
【0041】ところで、図4に示すように、上述したR
LL(1,7)符号化方法とマークエッジ記録方法の組み
合わせにおいては、記録データに基づいて生成されるプ
リコード出力中の”1”と”1”の間に最低1個の”
0”が含まれるので、最小反転幅(RLmin)が2とな
る。このような、最小反転幅が2となる符号化方法が用
いられる場合に、符号間干渉及びノイズ等の影響を受け
ている再生信号から記録データを復号する方法として、
後述するように、4値4状態(6値4状態)ビタビ復号
方法を適用することができる。
【0042】上述したように、再生信号には、フィルタ
部11によって波形等化処理が施される。ビタビ復号方
法の前段として行われるこのような波形等化処理には、
符号間干渉を積極的に利用するパーシャルレスポンス方
法が用いられる。この際に用いられる波形等化特性は、
一般に(1+D)nで表されるパーシャルレスポンス特
性の内から、記録/再生系の線記録密度及びMTF(Mod
ulation Transfer Function)を考慮して決められる。上
述したRLL(1,7)符号化方法とマークエッジ記録方
法の組み合わせによって記録されたデータに対して、P
R(1,2,1)を用いる波形等化処理は、4値4状態ビ
タビ復号方法の前段となる。
【0043】図4のように、マークエッジ記録方法にお
いては、光磁気ディスク等に対する実際の記録に先立っ
て、上述のRLL符号化等によって符号化された記録デ
ータに基づくプリコードが行われる。各時点kにおける
記録データ列をa[k]、これに基づくプリコード出力を
b[k]とすると、プリコードは、以下のように行われ
る。 b[k]=mod2{a[k]+b[k−1]}・・・(1) このようなプリコード出力b[k]が実際にディスク6に
記録される。
【0044】このような記録データの再生時にフィルタ
部11中の波形等化器によって行われる波形等化特性P
R(1,2,1)での波形等化処理について説明する。但
し、以下の説明においては、信号の振幅を規格化せず
に、波形等化特性をPR(B,2A,B)とする。ま
た、ノイズを考慮しない場合の再生信号の値をc[k]と
表記する。さらに、ノイズを含む実際の再生信号(すな
わち、ディスク6から再生された再生信号)をz[k]と
表記する。
【0045】PR(B,2A,B)は、ある時点kにお
ける再生信号の値に対して、時点kにおける振幅の寄与
が振幅値の2A倍とされ、さらに前後の時点k−1及び
k+1における振幅の寄与が各々の時点での信号の振幅
のB倍とされるものである。したがって、再生信号の値
の最大値は、時点k−l、k、k+1において何れもパ
ルスが検出される場合である。このような場合には、再
生信号の値の最大値は、以下のようになる。
【0046】B+2A+B=2A+2B また、再生信号の値の最少値は0となる。但し、実際の
取り扱いにおいては、c[k]として、DC成分のA+B
を差し引いた以下のようなものが用いられる。 c[k]=B×b(k−2)+2A×b(k−1)+B×b[k]−A−B・・・(2)
【0047】したがって、ノイズを考慮しない場合の再
生信号c[k]は、A+B,A,−A,−A−Bの内の何
れかの値をとることになる。一般に、再生信号の性質を
示す方法のひとつとして、例えば5個の時点を単位とし
て、再生信号を多数重ね合わせたものをアイパターンと
称する。この発明を適用することができる記録再生装置
において、PR(B,2A,B)の下で波形等化処理され
た実際の再生信号z[k]についてのアイパターンの一例
を図5に示す。図5から各時点における再生信号z[k]
の値は、ノイズによるばらつきを有するが、ほぼ、A+
B,A,−A,−A−Bの内の何れかになることが確認
できる。後述するように、A+B,A,−A,−A−B
の値は、識別点として用いられる。
【0048】上述したような波形等化処理が施された再
生信号を復号するビタビ復号方法の概略は、ステップ
乃至ステップに示すようにされる。 ステップ・・・・符号化方法及び記録媒体に対す記録
方法に基づいて、生じ得る全ての状態を特定する。 ステップ・・・ある時点における各状態を起点とし
て、次の時点において生じ得る全ての状態遷移と、各状
態遷移が生じるときの記録データa[k]及び再生信号の
値c[k]を特定する。なお、ステップ及びの結果と
して特定された全ての状態及び状態遷移と、各状態遷移
が生じるときの{記録データの値a[k]/再生信号の値
c[k]}を模式的に示すと後で説明する図7に示すよう
な状態遷移図となる。そして、この状態遷移図に基づく
復号動作を行うように、ビタビ複号器13が構成され
る。
【0049】ステップ・・・ステップ、に示す状
態遷移を前提として、記録媒体から各時点kにおいて再
生される再生信号z[k]に基づく最尤な状態遷移が選択
される。但し、上述したように、再生信号z[k]は、ビ
タビ復号器13に供給される前段において波形等化され
たものである。このような最尤な状態遷移の選択が行わ
れる毎に、選択された状態遷移に対応して、記録データ
a[k]の値を復号値とすることによって、記録データに
対する最尤復号値系列としての復号データa’[k]を得
ることができる。もしくは選択された状態遷移そのもの
を表現する状態データ値を得ることができる。図1の例
では、SMU134によって状態データ値sm[k−
n]の系列の状態データを得るようにしている。
【0050】以下、上述のステップ〜について説明
する。まずステップについて詳しく説明する。ここで
用いられる状態として、ある時点kにおける状態を、時
点k及びそれ以前のプリコード出力を用いて次のように
定義する。すなわち、n=b[k]、m=b[k−1]、l
=b[k−2]のときの状態をSnmlと定義する。この
ような定義によって、23=8個の状態があると考えら
れるが、上述したように、実際に生じ得る状態は、符号
化方法等に基づいて制限される。RLL(1,7)符号と
して符号化された記録データ列a[k]においては、”
1”と”1”の間に最低1個の”0”が含まれるので、
2個以上の”1”が連続することがない。記録データ列
a[k]に課されるこのような条件に基づいてプリコード
出力b[k]について一定の条件が課され、その結果とし
て生じ得る状態に制限が加えられる。
【0051】このような制限について具体的には次のよ
うになる。上述したようにRLL(1,7)符号化によっ
て生成される記録データ列中に、2個以上の”1”が連
続するもの、すなわち以下のパターンはあり得ない。 a[k]=1,a[k−1]=1,a[k−2]=1 ・・・ (3) a[k]=1,a[k−1]=1,a[k−2]=0 ・・・ (4) a[k]=0,a[k−1]=1,a[k−2]=1 ・・・ (5) 記録データ列に課されるこのような条件に基づいて、上
述の(1)式にしたがってb[k]について課される条件に
ついて検討すると、上記Snmlの定義において、S0
10及びS101の2個の状態は生じ得ないことがわか
る。したがって、生じ得る状態は、23−2=6個であ
る。
【0052】次に、ステップについて説明する。ある
時点jにおける状態を起点として、次の時点j+1にお
いて生じ得る状態を求めるためには、時点j+1におけ
る記録データの値a[j+1]が1となる場合、または0
となる場合に分けて調べる必要がある。
【0053】ここでは、状態S000を例として説明す
る。上述の(1)式にしたがって、S000すなわちn=
b[j]=0,m=b[j−1]=0,l=b[j−2]=0
とプリコードされる記録データとしては、以下の2個が
考えられる。 a[j]=0、a[j−1]=0、a[j−2]=1・・・(6) a[j]=0、a[j−1]=0、a[j−2]=0・・・(7)
【0054】・・・a[j+1]=1のときこのとき、
(1)式にしたがって、b[j+1]は、以下のように計算
される。 したがって、再生信号c[j]の値は、上述の(2)式にし
たがって、次のように計算される。
【0055】 c[j+1]={B×b[j+1]+2A×b[j]+B×b[j−1]−A−B ={B×1+2A×0+B×0}−A−B =−A ・・・(9)
【0056】また、次の時点[j+1]での状態Snml
については、n=b[j+1],m=b[j],l=b[j
−1]である。そして、上述したようにb[j+1]=
1,b[j]=0,b[j−1]=0となるので、次の時
点、j+1における状態は、S100である。したがっ
て、a[j+1]=1の場合には、S000→S100と
いう遷移が生じることが特定できる。
【0057】・・・ a[j+1]=0のとき このとき、(1)式にしたがって、b[j+1]は、以下の
ように計算される。 したがって、再生信号c[j+1]の値は、上述の(2)式
にしたがって、次のように計算される。
【0058】 c[j+1]={B×b[j+1]+2A×bj]+B×b[j−1]}−A−B ={B×0+2A×0+B×0}−A−B =−A−B ・・・(11)
【0059】また、次の時点j+1における状態Snm
lについては、n=b[j+1],m=b[j],l=b
[j−1]である。そして、上述したようにb[j+1]=
0,b[j]=0,b[j−1]=0となるので、次の時点
における状態は、S000である。したがって、a[j
+1]=0の場合には、S000→S000という遷移
が生じることが特定できる。
【0060】このようにして、時点jにおけるS000
以外の各状態についても、それらを起点として次の時点
j+1において生じ得る状態遷移と、そのような各状態
遷移が生じるときの記録データ値a[j+1]及び再生信
号値c[j+1]との対応を求めることができる。
【0061】上述したようにして、各状態について、そ
れらを起点として生じ得る状態遷移と、各状態遷移が生
じるときの記録データの値及び再生信号の値との対応を
求め、模式図として示したのが図6である。上述の時点
j及びj+1は、特別の時点ではない。したがって、上
述したようにして求まる、生じ得る状態遷移とそれらに
伴う記録データの値及び再生信号の値との対応は、任意
の時点において適用することができる。このため図6に
おいては、任意の時点kにおいて生じる状態遷移に伴う
記録データの値をa[k]と表記し、再生信号の値をc
[k]と表記する。
【0062】図6において状態遷移は矢印によって表さ
れる。また、各矢印に付した符号が{記録データ値a
[k]/再生信号値c[k]}を示している。状態S00
0,S001,S111及びS110を起点とする状態
遷移は、2通りあるのに対して、状態S011及びS1
00を起点として生じ得る遷移は1通りのみである。さ
らに、図6においてS000とS001は、何れもa
[k]=1に対しては、c[k]=−Aという値を取り、S
100に遷移している。一方、a[k]=0に対しては、
c[k]=−A−Bという値を取りS000に遷移してい
る。また、S111とS110も同様に、同じa[k−
1]の値について同じc[k−1]の値を取り、且つ、同
じ状態に遷移している。したがって、S000とS00
1をまとめてS00と表現し、S111とS110をま
とめてS11と表現することができる。さらに、S01
1をS10とし、S100をS01と表現することにし
て、整理したものが図7である。
【0063】図7が4値4状態ビタビ復号方法に用いら
れる状態遷移図である。例えば4値4状態ビタビ復号方
法等の4個の状態を有する場合には、かかる4個の状態
を2ビットで表現できるので、このような2ビットのデ
ータを状態データ値として用いることができる。そこ
で、図7においては、それぞれ2ビットの状態データ
値、00,01,11,10を用いて、各状態をS0
0,S01,S11,S10と表記することにしてい
る。
【0064】また図7に対応して、状態遷移を時間に沿
って表現する形式として、図8に示すようなトレリス線
図が用いられる。図8では、2個の時点間の遷移を示し
ているが、さらに多数の時点間の遷移を示すこともでき
る。時間経過に伴い、順次右の時点に遷移していく様子
が表現される。したがって、水平な矢印は、例えばS0
0→S00等の同じ状態への遷移を表し、斜めの矢印
は、例えばS01→S11等の異なる状態への遷移を表
すことになる。
【0065】上述したビタビ復号方法のステップ、す
なわち図7に示した状態遷移図を前提として、ノイズを
含む実際の再生信号z[k]から最尤な状態遷移を選択
する方法は次のようになる。
【0066】最尤な状態遷移を選択するためには、ま
ず、ある時点kにおける状態について、その状態に至る
過程において経由してきた複数時点間の状態遷移の尤度
の和を計算し、さらに、計算された尤度の和を比較し
て、最尤の復号系列を選択することが必要である。この
ような尤度の和をパスメトリックと称する。
【0067】パスメトリックを計算するためには、ま
ず、隣接する時点間の状態遷移の尤度を計算することが
必要となる。このような尤度の計算は、上述の状態遷移
図を参照して、再生信号z[k]の値に基づいて以下の
ように行われる。まず、一般的な説明として、時点k−
1において、状態Saである場合について考える。この
とき、ビタビ復号器13に再生信号z[k]が入力され
た場合に、状態Sbへの状態遷移が生じる尤度が次式に
したがって計算される。但し、状態Sa及び状態Sb
は、図8の状態遷移図に記載されている4個の状態の何
れかとする。
【0068】 (z[k]−c(Sa,Sb))2 ・・・(12) 上式において、c(Sa,Sb)は、状態Saから状態
Sbへの状態遷移について、図7の状態遷移図に記載さ
れている再生信号の値である。すなわち、上述の図8に
おいて、例えば状態遷移S0→S1について、−Aと算
出されている値である。したがって、式(12)は、ノ
イズを含む実際の再生信号z[k]の値と、ノイズを考
慮せずに計算された再生信号c(Sa,Sb)の値の間
のユークリッド距離となる。ある時点におけるパスメト
リックは、その時点に至るまでのこのような隣接時点間
の状態遷移の尤度の総和として定義される。
【0069】3.ビタビ復号器 図1に示すビタビ復号器13では、BMC132、AC
S133、SMU134によって以上のような状態遷移
に応じた状態データを検出していき、その状態データに
対してマージブロック135が復号を行うことで、コン
トローラ2に復号データを供給できることになる。この
ビタビ復号器13の構成及び動作を説明していく。
【0070】なお、以下の説明においては、波形等化特
性として、上述のPR(B,2A,B)の代わりに、P
R(α,β,γ)を前提とする。このような前提は、実
際のディスクドライブ装置においては、理想通りのパー
シャルレスポンス特性を得ることが難しく、波形等化特
性が非対称なものとなることが多いことを考慮したもの
である。理想通りのパーシャルレスポンス特性を得るこ
とが難しい原因としては、波形等化器の動作精度の限
界、記録時のレーザパワーが過大または過小であること
に起因するアシンメトリ(波形の非対称性)及び再生信
号からA/D変換器12によるサンプリングを行う際に
用いられるリードクロックの位相誤差等がある。
【0071】4値4状態ビタビ復号方法の場合では、記
録時にRLL(1,7)符号化等のRLmin=2とな
る符号化を行い、且つ、再生時のパーシャルレスポンス
特性がPR(α,β,γ)である場合には、6値4状態
となることがわかる。すなわち、RLmin=2という
条件によって除かれる2個の状態以外の23−2=6個
の{b〔j−1〕,b〔j〕,b〔j+1〕}の組の各
々について、識別点の値すなわちノイズがない理想的な
場合における波形等化後の再生信号値c〔j+1〕が異
なる値をとる。(理想的には4値であるが、実際には次
に述べるc011とc110、及びc100とc001
が一致しないため、6値となる。)
【0072】このような6個の識別点の値をcpqrと
表記する。ここでp,q,rは、それぞれb〔j−
1〕,b〔j〕,b〔j+1〕を表現している。図7に
は、各状態S00,S01,S11,S10の遷移にか
かる識別点の値cpqrを付記している。すなわちc0
00、c001、c011、c111、c110、c1
00である。なお、RLmin=2であるため、c01
0及びc101はない。以下の説明は、図7の状態遷移
図にしたがう6値4状態を前提として行う。
【0073】また、図7中の6個の状態遷移に対応して
計算されるブランチメトリックを以下のように表記す
る。まず、遷移前の状態と遷移後の状態を表記するそれ
ぞれ2ビットの状態データ値を書き並べて4個の数字の
列とする。次に、中央寄りの2個の(すなわち2番目と
3番目の)数字を1個の数字とすることによって、3個
の数字の列として、1リードクロックの間に生じ得るブ
ランチメトリックを表記する。例えば状態遷移S11→
S10に伴うブランチメトリックは、bm110と表記
される。このようにして、図7中の6種類の状態遷移に
対応するブランチメトリックを、図8に示すように表記
できる。
【0074】さらに、リードクロックにしたがって動作
するA/D変換器12によってサンプリングされる実際
の再生信号値z〔k〕と各識別点の値のユークリッド距
離として定義されるブランチメトリックは、以下のよう
に計算される。
【0075】 bm000=(z〔k〕−c000)2 ・・・(13) bm001=(z〔k〕−c001)2 ・・・(14) bm011=(z〔k〕−c011)2 ・・・(15) bm111=(z〔k〕−c111)2 ・・・(16) bm110=(z〔k〕−c110)2 ・・・(17) bm100=(z〔k〕−c100)2 ・・・(18) ブランチメトリックをこのように計算する場合には、各
識別点の値がそのまま振幅基準値とされる。なお2乗計
算を避ける等の目的で規格化パスメトリックを用いる場
合には、規格化パスメトリックに対応するブランチメト
リックは、式(13)〜(18)にしたがうものとは異
なる。このような場合には、振幅基準値として各識別点
の値をそのまま用いることはできないが、この発明を適
用することは可能である。
【0076】このようなブランチメトリックの値を用い
て、時点kにおける状態Sijのパスメトリックmij
〔k〕が以下のように計算される。 m10〔k〕=m11〔k−1〕+bm110 ・・・(19) m11〔k〕=min{m11〔k−1〕+bm111, m01〔k−1〕+bm011} ・・・(20) m01〔k〕=m00〔k−1〕+bm001 ・・・(21) m00〔k〕=min{m00〔k−1〕+bm000, m10〔k−1〕+bm100} ・・・(22)
【0077】図1に示したように、A/D変換器12の
出力はビタビ復号器13において、BMC132とシフ
トレジスタ131に供給される。ビタビ復号器13は、
A/D変換器12から供給される再生信号値z[k]に
基づいて、BMC132、ACS133、SMU134
の動作で最尤な状態遷移を選択し、選択される状態遷移
そのものを表現する状態データsm[k−n]を生成す
る。そして状態データに基づいてマージブロック135
で復号データを生成し、コントローラ2に供給する。コ
ントローラ2は、上述した光磁気ディスク装置の一例と
同様に、供給される復号データに基づく復号化処理を行
い、ユーザデータ及びアドレスデータ等を再生する。
【0078】また、SMU134からの状態データは振
幅基準値適応化部(RAA)136にも供給される。さ
らにシフトレジスタ131は、A/D変換器12から供
給される再生信号値z[k]を所定時間遅延させてRA
A136に供給する。この遅延は、ビタビ復号器13に
よって生成される状態データが、再生信号値z[k]に
対してnリードクロックの遅延を有することにタイミン
グを合わせるために行われるものである。なおしたがっ
て、ビタビ復号器13内のSMU134が生成する状態
データ値は、ステータスメモリの段数nに等しいリード
クロックだけ手前の時刻の入力データに対応するので、
sm[k−n]とすることができる。
【0079】RAA136は、各時点において供給され
る状態データ値sm[k−n]及びシフトレジスタ13
1でnクロック分遅延させられた再生信号値z[k]に
基づいて、振幅基準値をリードクロック毎に更新する。
そして更新された振幅基準値をビタビ復号器13内のB
MC132に供給する。
【0080】ここで、ビタビ復号器13内の各ブロック
について説明していく。ビタビ復号器13内の各ブロッ
ク、すなわちBMC132,ACS133、SMU13
4、マージブロック135、シフトレジスタ131、R
AA136は、PLL部14からリードクロックDCK
(以下、単にクロックともいう)が供給され、動作タイ
ミングが合わされる。
【0081】BMC132は、再生信号値z[k]に基
づいて、RAA16から供給される振幅基準値のもと
で、上記式(13)〜式(18)にしたがってブランチ
メトリックbm000〜bm111を計算し、計算した
ブランチメトリックをACS133に供給する。
【0082】ACS133は、供給されるブランチメト
リックの値に基づいて、式(19)〜式(22)にした
がってパスメトリックの値を計算し、計算値を比較する
ことによって最尤な状態遷移を選択する。そして選択信
号SEL00及びSEL11をSMU134に供給す
る。
【0083】SMU134について図9を参照して説明
する。SMU134は、2ビットの状態データ値を単位
とする処理を行い、その処理によって、状態データ値s
m[k−n]の系列としての状態データが生成される。
【0084】図9に示すように、SMU134は、2個
のA型ステータスメモリ150、151、並びに2個の
B型ステータスメモリ152、153を有している。さ
らにセレクト信号SEL00、SEL11、クロック、
並びに他のステータスメモリとの状態データの受け渡し
等のための信号線が接続されて構成される。A型ステー
タスメモリ150と151は、それぞれ、状態S00と
S11に対応する。また、B型ステータスメモリ152
と153は、それぞれ状態S01とS10に対応する。
これら4個のステータスメモリ相互の接続は、図7の状
態遷移図にしたがうものとされる。
【0085】図10に、状態S00に対応するA型ステ
ータスメモリ150の構成を示す。A型ステータスメモ
リ150は、n個の処理段を有する。すなわち、n個の
セレクタ201-0・・・201-(n-1)と、n個のレジス
タ202-0・・・202-(n-1)とが交互に接続されてい
る。各セレクタ201-0〜201-(n-1)には、セレクト
信号SEL00が供給される。さらに、各セレクタに
は、上述したように、S10に対応するB型ステータス
メモリ153から継承する状態データがnビットからな
るPM3として供給される。また、各レジスタには、上
述したように、S01に対応するB型ステータスメモリ
152に継承される状態データがn−1個の状態データ
値からなるPM0として出力される。また、各レジスタ
202-0〜202-(n-1)には、クロックが供給される。
【0086】各セレクタの動作について説明する。図1
1に示すように、S00にて遷移し得る1クロック前の
状態は、S00及びS10の何れかである。1クロック
前の状態がS00であるときは、自身を継承する遷移が
なされることになる。このため、1段目のセレクタ20
1-0には、シリアルシフトによって生成される状態デー
タ中の最新の状態データ値として、’00’が入力され
る。セレクタ201-0には、パラレルロードとして、B
型ステータスメモリ153から供給される状態データ中
の最新の状態データ値PM3[1]が供給される。セレ
クタ201-0は、上述の選択信号SEL00にしたがっ
て、これら2個の状態データ値の内の1個を後段のレジ
スタ202-0に供給する。
【0087】また、2段目以降の各セレクタ201-1〜
201-(n-1)は、2個のデータすなわち、パラレルロー
ドとしてS10に対応するB型ステータスメモリ153
から供給される1個の状態データ値と、シリアルシフト
として前段のレジスタから供給される1個の状態データ
値とを受け取る。そして、これら2個の状態データの内
から、選択信号SEL00にしたがって、最尤なものと
判断された状態データ値を後段のレジスタに供給する。
セレクタ201-0〜201-(n-1)が全て同一の選択信号
SEL00にしたがうので、ACS133が選択する最
尤な状態データ値の系列としての状態データが継承され
る。
【0088】さらに、各レジスタ202-0〜202-(n-
1)は、上述したように供給される状態データ値をクロッ
クにしたがって取り込むことによって、保持している状
態データ値を更新する。また、上述したように、各レジ
スタの出力は、1クロック後に遷移し得る状態に対応す
るステータスメモリに供給される。すなわち、S00自
身に遷移し得るので、シリアルシフトとして後段のセレ
クタに供給される。また、パラレルロードとして、S0
1に対応するB型ステータスメモリ152に対して供給
される。最終段のレジスタ202-(n-1)から、状態デー
タ値VM00が出力される。状態データ値VM00がク
ロックにしたがって出力されることにより、全体として
状態データが生成される。
【0089】状態S11に対応するA型ステータスメモ
リ151は、A型ステータスメモリ150と同様に構成
される。但し、図7中の状態遷移S01→S11に対応
するパラレルロードとして、S01に対応するB型ステ
ータスメモリ152から状態データPM1を供給され
る。また、図7中の状態遷移S11→S10に対応する
パラレルロードとして、S10に対応するB型ステータ
スメモリ153に状態データPM2を供給する。
【0090】次に図11を参照して、状態S01に対応
するB型ステータスメモリ152について説明する。B
型ステータスメモリは、図7において自身を継承せず、
且つ、1クロック後に遷移し得る状態が1個だけである
状態に対応するものである。このため、シリアルシフト
を行わず、且つ、セレクタが設けられていない。したが
って、n個のレジスタ212-0,212-1,・・・21
2-(n-1)が設けられ、各レジスタにクロックが供給され
て動作タイミングが合わされる。
【0091】各レジスタ212-0,212-1,・・・2
12-(n-1)には、S00に対応するA型ステータスメモ
リ150から継承する状態データがn−1個の状態デー
タ値からなるPM0として供給される。但し、最初の処
理段となるレジスタ2120には、クロックに同期して
常に’00’が入力される。かかる動作は、図7に示さ
れるように、S01に遷移し得る最新の状態遷移が常に
S00であることに対応している。各レジスタ212-0
〜212-(n-1)は、供給される状態データ値をクロック
にしたがって取り込むことによって、保持している状態
データ値を更新する。また、クロックに基づいた各レジ
スタの出力は、n-1個の状態データ値からなる状態デー
タPM1として、1クロック後に遷移し得る状態S11
に対応するA型ステータスメモリ151に供給される。
最終段のレジスタ212-(n-1)から、状態データ値VM
01が出力される。状態データ値VM01がクロックに
したがって出力されることにより、全体として状態デー
タが生成される。
【0092】状態S10に対応するB型ステータスメモ
リ153は、B型ステータスメモリ152と同様に構成
される。但し、図7中の状態遷移S11→S10に対応
するパラレルロードとして、S11に対応するA型ステ
ータスメモリ151から状態データPM2を供給され
る。また、図7中の状態遷移S10→S00に対応する
パラレルロードとして、S00に対応するA型ステータ
スメモリ150に状態データPM3を供給する。また、
最初の処理段となるレジスタには、クロックに同期し
て、常に’11’が入力される。かかる動作は、図7に
示すように、S10に遷移し得る1クロック前の状態が
S11であることに対応するものである。
【0093】ところで、ビタビ復号方法においては、各
ステータスメモリが生成する状態データ値VM00,V
M11,VM01及びVM10は、ステータスメモリの
メモリ長nを充分大きくとれば互いに一致する。このよ
うな場合には、4個のステータスメモリが生成する状態
データ値の内の何れをsm〔k−n〕として後段に出力
してもよい。メモリ長nは、再生信号のC/N及び周波
数特性等を考慮して決められる。
【0094】このようなSMU134で得られた状態デ
ータsm〔k−n〕はマージブロック135に供給され
る。マージブロック135は、ROM等の手段に図12
に示す復号マトリクスのテーブルを記憶している。そし
て、かかる復号マトリクスを参照して、状態データに基
づく復号データを生成し、コントローラ2に供給する。
図7の状態遷移図から、復号データ値は、連続する2個
の状態データ値に対応していることがわかる。すなわ
ち、再生信号値z〔k〕に対応して生成される状態デー
タ値sm〔k−n〕と、その1クロック前に、再生信号
値z〔k−l〕に対応して生成される状態データ値sm
〔k−n−1〕に基づいて、時点k−nにおける復号デ
ータ値を決めることができる。
【0095】例えば、sm〔k−n〕が'01'で、sm
〔k−n−1〕が'00'である場合には、図7から、復号
データ値として'1'が対応することがわかる。このよう
な対応をまとめたものが図12の復号マトリクスのテー
ブルである。
【0096】次にRAA136による振幅基準値の更新
について説明する。前述したように6つの振幅基準値c
000〜c111の値は様々な要因により変動する。し
かもその変動の度合いは一定ではないので、予め振幅基
準値をシフトすることはできない。そこで、振幅基準値
を適応化制御してやれば、RF信号の歪みや変動、クロ
ックの位相誤差等に対して振幅基準値を追従させること
ができ、これによりブランチメトリックの計算値の精度
を向上させることができる。
【0097】上述したように、SMU134によって生
成される状態データ及びシフトレジスタ131によって
遅延させられた再生信号値z〔k〕に基づいて、RAA
136が振幅基準値を更新するための計算をクロック毎
に行う。この計算は次にように行われる。
【0098】再生信号値z〔k〕に対応して生成される
状態データ値sm〔k−n〕と、その1クロック前に生
成された状態データ値sm〔k−n−1〕とから、図7
にしたがって、これら2個の状態データ値間に生じた状
態遷移及びかかる状態遷移に対応する振幅基準値を特定
することができる。このようにして特定された振幅基準
値について、既存の値と、再生信号値z〔k〕とから、
新たな振幅基準値が計算される。なお、光磁気ディスク
のようにエンボスピットエリアと光磁気エリアが混在す
るディスクの場合は、振幅基準値の計算は、各エリアに
ついて別個に行われる。したがってその場合は、6値4
状態ビタビ復号方法については、6・2=12個の振幅
基準値が適応化されることになる。
【0099】振幅基準値の計算について、sm〔k−
n〕=’11’、及びsm〔k−n−1〕=’01’で
ある場合を例として具体的に説明する。これは図7にお
ける状態遷移S01→S11が生じる場合である。ま
た、かかる状態遷移に対応する振幅基準値がc011で
あることが図7に示されている。したがって、RAA1
36は、振幅基準値を更新する計算を以下のように行
う。 c011(新)=δ・z〔k−n〕+(1−δ)・c011(旧)・・(23)
【0100】また一般には、sm〔k−n〕=pq、及
びsm〔k−n−1〕=qrである場合に、振幅基準値
の新たな値が以下のように計算される。 cpqr(新)=δ・z〔k−n〕+(1−δ)・cpqr(旧)・・(24)
【0101】これらの式において、δは修正係数であ
る。δの値を設定するに際しては、再生信号の振幅及び
その変動、アシンメトリ等の歪み、波形等化器の動作に
おける誤差等の記録系及び再生系の比較的継続的な特
性、並びに記録媒体上の欠陥等に起因するイレギュラー
な特性を考慮する必要がある。すなわち、δの値が大き
い程、式(23)または(24)にしたがって行われる
更新によって、振幅基準値が再生信号の振幅変動、アシ
ンメトリ及び波形等化器の動作における誤差等をより強
く反映するものとなる。反面、振幅基準値が記録媒体上
の欠陥等に起因するディフェクト等のイレギュラーな信
号によっても影響され易い。一方、δの値を小さくする
と、振幅基準値がディフェクト等のイレギュラーな信号
に影響されにくくなるが、反面、振幅基準値の再生信号
に対する追従が緩やかなものとなるため、式(23)ま
たは(24)にしたがって行われる更新による振幅基準
値の適応化の効果が減少する。
【0102】上記式(23)、式(24)にしたがって
RAA16で新たな振幅基準値が算出され、BMC13
2に供給される。そしてこれまでの説明から理解される
ように、例えば6値4状態のビタビ復号の場合、適応化
される振幅基準値は、c000、c001、c011、
c100、c110、c111となる。そしてこのよう
な振幅基準値が、記録状況やデフォーカスなどの様々な
要因に応じて適応的に変動させられることで、各種要因
による影響を吸収することができる。
【0103】図13に状態sm[k−n−1]、sm
[k−n]に対して、どの振幅基準値が更新されるかを
まとめた一覧を示す。例えば状態データsm[k−n−
1]が’00’、状態データsm[k−n]が’00’
の場合、すなわち状態S00からS00に遷移した際に
は、振幅基準値c000が更新される。また、状態S0
0からS01に遷移した際には、振幅基準値c001が
更新される。その他も、この図13に示すとおり、状態
遷移に応じて特定の振幅基準値が更新されることにな
る。
【0104】4.振幅基準値から得られる各種評価値 再生RF信号に応じて適応化更新されていく振幅基準値
を用いることで、再生RF信号の評価が可能となる各種
の評価値を得ることができる。すなわち、振幅、アシン
メトリ、MTFなど、再生RF信号の様子を表す評価値
が得られる。
【0105】PR(1,2,1)で6値4状態ビタビ復
号器にける6個の適応化された振幅基準値c000〜c
111を用いる場合は、振幅(AMP)、MTF、アシ
ンメトリ(λasy)はそれぞれ次のように算出でき
る。 AMP=c111-c000 (25) λasy=((c111+c000)/2-(c001+c011+c110+c100)/4)/(c111-c000) (27)
【0106】また、アイパターンの開口部に相当する2
Tパターンの振幅(VFO)は、厳密にいえば、誤差は
あるが、次の式で近似的に示される。 VFO=(c011+c110)/2-(c001+c100)/2 (28) で与えられる。
【0107】これらの式(25)〜式(28)で示され
る各値は、可変ゲインアンプ8のゲイン設定のキャリブ
レーションや記録レーザパワー設定のライトパワーキャ
リブレーションに用いられる。また、任意の記録データ
に対するデータ再生システムの評価に用いられることも
ある。後者の例として、アシンメトリ値を用いて記録さ
れたレーザパワーを推定し、これをベリファイ条件とす
る場合がある。
【0108】ここで、アシンメトリ値を記録レーザパワ
ーの推定に使用できる理由や、上記式(25)〜式(2
8)として、各評価値を振幅基準値から求めることがで
きる理由について述べていく。まず、アシンメトリ値と
記録レーザパワーの関係について述べ、その後、式(2
5)〜式(28)の意味を説明する。
【0109】通常の光ディスクシステムでは、記録レー
ザパワーはそのときのメディアや、ドライブ装置の状態
や温度に応じて最適なパワーに設定されている。またそ
の最適な記録レーザパワーを求めるために記録時にライ
トパワーキャリブレーションが行われる。しかし実際上
は、必ずしも常に最適な記録レーザパワーで記録が行わ
れるわけではない。例えばライトパワーキャリブレーシ
ョンとしては、メディア上のある領域(専用のキャリブ
レーション領域など)で試し書きを行ってそれを再生
し、適正に記録が実行できたか否かで最適な記録レーザ
パワーを探すことになるが、そのライトパワーキャリブ
レーションを行った領域と、その後実際にデータ記録を
行う領域が、記録感度特性が異なるような場合、ライト
パワーキャリブレーションで求められた記録レーザパワ
ーは適切なパワーとはならない。もちろん何らかの原因
でライトパワーキャリブレーションが正しく行われなか
ったという場合や、ライトパワーキャリブレーションで
求められた記録レーザパワーの設定が正しく行われなか
った場合もあり得る。
【0110】また記録時には、記録を行った直後にその
セクタの再生を行い、正しくデータが記録できたか否か
をチェックする動作、いわゆるライトアンドベリファイ
と呼ばれる動作が行われることがある。この場合、その
ベリファイ時点で記録レーザパワーが不適切で良好に記
録ができなかったことが検出できれば、ライトリトライ
処理として、適切な記録レーザパワーで記録動作をやり
直すことも可能となる。ところが、ライトアンドベリフ
ァイ動作は、必ずしも全てのデータセクタに対して実行
されるものではない場合もあり、さらにはライトアンド
ベリファイを実行しないような使用法も多く存在する。
【0111】これらのことから再生時においては、再生
しようとするデータが、全て適切な記録レーザパワーで
記録されたものであると考えることはできない。そして
光磁気ディスクやWORMディスクなど、光変調方式で
ディスク6にデータを記録する場合は、ディスク上に記
録されるマーク(ピット)の大きさは記録レーザパワー
の値に大きく依存し、またこれは再生RF信号の波形に
も大きく影響する。したがって再生時には、記録レーザ
パワーが不適切であったことに起因して再生エラーとな
ることも発生する。
【0112】記録レーザパワーの大きさが再生RF信号
にどのように影響を与えるかをインパルス応答を例にと
って説明する。図14に、記録レーザパワーの大きさと
再生RF信号のインパルス応答の関係を示す。これはP
R(1,2,1)のパーシャルレスポンス応答の場合の
例である。記録レーザパワーが最適値にある場合は、イ
ンパルス応答は図14の曲線(b)として示すようにな
る。このときA/D変換のサンプリング時点としてのk
−1、k、k+1の3つの時点の振幅比は1:2:1と
なる。
【0113】ところが記録レーザパワーが高くなると、
ディスク上の記録マークは大きくなるため、そのインパ
ルス応答は曲線(a)のようになり、すなわちパルス幅
が太くなる。そのためサンプリング時点k−1,k+1
での振幅は、ピーク値の半分より大きくなる。一方、記
録レーザパワーが低くなると、ディスク上の記録マーク
は小さくなるため、そのインパルス応答は曲線(c)の
ようになり、すなわちパルス幅が細くなる。そのためサ
ンプリング時点k−1,k+1での振幅は、ピーク値の
半分より小さくなる。
【0114】実際の再生RF信号に対するアイパターン
は、任意の時点kに対するインパルス応答の重ね合わせ
で表すことができる。記録レーザパワーの差によるアイ
パターンのアイの開き具合を図15に示す。図15
(b)は記録レーザパワーが最適な状態のアイパターン
を示しており、アイは上下対称の状態にある。一方、記
録レーザパワーが大きい場合、及び小さい場合は、それ
ぞれ図15(a)(c)に示されるように、アイが上側
もしくは下側にシフトした状態となる。この図15
(a)(b)のように記録レーザパワーが最適でないこ
とによりアイが非対称に開いている状態をアシンメトリ
と呼ぶ。つまりアシンメトリとは、記録レーザパワーの
過不足によって再生RF信号波形に生じる非対称な歪み
である。
【0115】アシンメトリを定量的に表すために、アシ
ンメトリ値λasyについては次のように定義される。 λasy=(2Tエンベロープの中心電圧−8Tエンベロープの中心電圧)/ (8Tエンベロープのピークトゥピーク電圧) ・・・(30)
【0116】図16(a)(b)に2Tパターンの信号
波形と8Tパターンの信号波形を示す。2Tパターンに
対する再生RF信号について波形等化処理すると、図1
6(a)に示すように、振幅基準値c001、c01
1、c110、c100を周期的に繰り返す波形とな
る。また8Tパターンに対する再生RF信号について波
形等化処理すると、図16(b)のように、振幅基準値
c000、c000、c000、c000、c000、
c000、c001、c011、c111、c111、
c111、c111、c111、c111、c110、
c100、c001を周期的に繰り返す波形となる。
【0117】このような2Tパターン及び8Tパターン
の波形を合わせて示したものが図17であるが、この図
17では上記アシンメトリ値λasyを視覚的に表して
いる。この図17と上記式(30)により、図15の各
アイパターンとして示した場合について、アシンメトリ
値λasyは次のようになることがわかる。 記録レーザパワーが過大な場合・・・λasy>0 記録レーザパワーが最適な場合・・・λasy=0 記録レーザパワーが過小な場合・・・λasy<0
【0118】このようにアシンメトリ値λasyから記
録レーザパワーがどの程度の値とされているかを推定す
ることができる。したがって、アシンメトリ値λasy
がある範囲内に入るように記録レーザパワーを設定すれ
ば、それは適正な記録レーザパワーになることになる。
【0119】ところで上記式(30)によれば、再生R
F信号のアシンメトリ値λasyを計算するには、「2
Tエンベロープの中心電圧」、「8Tエンベロープの中
心電圧」、「8Tエンベロープのピークトゥピーク電
圧」をそれぞれ検出することが必要になる。ここで図1
6、図17からわかるように、これら各値は、ビタビ復
号器13における振幅基準値から算出できる。すなわ
ち、「2Tエンベロープの中心電圧」は、振幅基準値c
001、c011、c110、c100の平均値として
求めることができる。また「8Tエンベロープの中心電
圧」は、振幅基準値c000、c111の平均値として
求めることができる。さらに「8Tエンベロープのピー
クトゥピーク電圧」は、振幅基準値c000とc111
の差として求めることができる。したがって、上記式
(30)に振幅基準値を当てはめると、 λasy=((c001+c011+c110+c10
0)/4−(c000+c111)/2)/(c111
−c000) つまり上述した式(27)となる。
【0120】上述したように振幅基準値c000〜c1
11は、それぞれビタビ復号器13内のRAA136で
適応化され、BMC132において更新されていくこと
になる。このように振幅基準値が適応化されるとする
と、再生RF信号にアシンメトリがある場合には、各振
幅基準値はそれに追従することになる。したがって、図
1のCPU3(またはコントローラ2)は、RAA13
6で算出される振幅基準値を用いて、上記式(27)の
計算を行うことで、そのときの再生RF信号についての
記録レーザパワーの値を知ることができる。これを用い
て、記録時のレーザパワーの最適化を図るライトパワー
キャリブレーションを行うことができる。
【0121】5.ライトパワーキャリブレーション 図18はCPU3によって実行されるライトパワーキャ
リブレーションの処理工程の一例を説明するフローチャ
ートを示す図である。ライトパワーキャリブレーション
を実行する場合、まず、未記録セクタをサーチしてライ
トパワーキャリブレーションに使用するセクタを探し出
す(S000)。この動作を、ブランクサーチという。
そして、探し出したセクタ(キャリブレーションセク
タ)に、光学ピックアップ1をシークさせて(S00
1)、そのセクタに対する記録動作に移行する(S00
2)。なお、光変調によって記録を行うMOディスクの
場合、記録を行う前に消去を実行する必要があるが、図
18に示す処理工程では消去工程は省略している。記録
が実行されると、その記録が正常終了したか否かの判別
を行う(S003)。そして、記録時にエラーが検出さ
れ正常終了していないと判別した場合は、記録エラーカ
ウンタのインクリメントを行い(S004)、カウント
値が所定値以上か否かの判別を行う(S005)。ま
た、カウント値が所定値以下であると判別した場合は、
ステップS001に戻り、前記セクタに対する記録をリ
トライする。また、カウント値が所定値以上であると判
別した場合は、記録エラーに基づいてライトパワーキャ
リブレーションを終了する(S006)。記録エラーが
生じる原因としては、セクタIDの再生エラー、サーボ
系のエラー、レーザパワーが不適切である等が挙げられ
る。
【0122】ステップS003で記録が正常終了したと
判別した場合は、ステップS002で記録を行ったキャ
リブレーションセクタにシークして(S007)、記録
したデータの読み出し動作に移行する(S008)。読
み出しが実行されると、その読み出しが正常終了したか
否かの判別を行い(S009)、正常終了したと判別し
た場合は、RAA16における振幅基準値に基づき、上
記式(27)にしたがってアシンメトリの計算を行う
(S010)。そして、アシンメトリが所定の範囲内で
あるか否かの判別を行い(S011)、アシンメトリが
所定の範囲内であると判別した場合は、ライトパワーキ
ャリブレーションを正常終了させる(S012)。
【0123】また、ステップS011において、アシン
メトリが所定の範囲内ではないと判別した場合は、記録
レーザパワー(記録時のレーザ光パワー)の変更を行い
(S013)、キャリブレーションカウンタをインクリ
メントする(S014)。そして、カウント値が所定値
以下であると判別した場合は、ステップS001に戻り
前記キャリブレーションセクタに対する記録をリトライ
していく。つまり、ステップS001、S002、S0
03、S007、S008、S009、S010、S0
11、S013、S014、S015の処理工程を、記
録レーザパワーを段階的に変更しながら繰り返し行うこ
とで、最適な記録レーザパワーを得ることができるよう
になる。そして、最適な記録レーザパワーが得られた時
点で、ステップS012においてライトパワーキャリブ
レーションが正常終了することとなる。なお、ステップ
S015で、キャリブレーションカウンタのカウント値
が所定値以上であると判別した場合は、適切な記録レー
ザパワーを得ることができなかったとして、ライトパワ
ーキャリブレーションをエラー終了させる(S01
6)。
【0124】ステップS009において、ステップS0
08での読み出し動作が正常に終了しなかったと判別し
た場合は、図3に示したMOエリアのシンクを読み出す
ことができたか否かの判別を行う(S017)。そし
て、シンクを読み出すことができたと判別した場合は、
読み出しが異常終了していてもPLLはロックしている
と考えられることから、読み出しが正常に終了したもの
と見なし、ステップS010に進む。
【0125】また、シンクを読み出すことができなかっ
たと判別した場合は、記録レーザパワー値が最適値から
乖離してPLLがロックしていないと考えられることか
ら、記録レーザパワーを大幅に変更して、ステップS0
01からやり直すこととなる。すなわち、まずシンクエ
ラーカウンタのインクリメントを行い(S018)、シ
ンクエラーカウンタのカウント値が「1」であるか否か
の判別を行う(S019)。そして、カウント値が
「1」であると判別した場合は、例えば記録レーザパワ
ーを大幅に上げて(S020)、ステップS001に戻
る(経路1)。また、ステップS019において、カウ
ント値が「1」ではないとは別した場合は、次にカウン
ト値が「2」であるか否かの判別を行う(S021)。
そして、カウント値が「2」であると判別した場合は、
例えば記録レーザパワーを大幅に下げて(S022)、
ステップS001に戻る(経路1)。このようにシンク
を読み出すことができなかった場合は、ステップS02
0、S022で記録レーザパワー値を大幅に変更した後
に、その記録レーザパワー値に基づいて、再度ステップ
S001からの処理工程を実行していく。また、ステッ
プS021でカウント値が「2」ではないと判別した場
合は、ステップS017において、大幅に記録レーザパ
ワーの変更を行ったにもかかわらずシンクエラーが検出
されたことを示すものとなる。したがって、当該セクタ
においてはシンクを検出することができなかったとし
て、ライトパワーキャリブレーションをエラー終了させ
る(S023)。
【0126】ところで、ステップS013において記録
レーザパワーの設定を行う場合、現在の記録レーザパワ
ーをPw、アシンメトリをλasyとし、新たに設定す
る記録レーザパワーをPw’、アシンメトリをλas
y’とすると、記録レーザパワーとアシンメトリはリニ
アな関係にあることから、 Pw=k×(λasy−λasy’)+Pw’ ・・・(31) 但し、kは定数。 とすることができる。したがって、ステップS013で
は上記式(31)に基づいて記録レーザパワーが設定さ
れる。係数kはある固定値とされるが、実際にはディス
クの記録面における感度特性のばらつきなどが生じるの
で、設定される記録レーザパワーPwにもばらつきが生
じることになる。このため、式(31)に基づいて記録
レーザパワー値を計算した場合、ステップS011にお
いてアシンメトリ値が所定範囲に収まらないと判別され
る状況が生じてくる可能性がある。そこで、上述したよ
うに、ステップS001、S002、S003、S00
7、S008、S009、S010、S011、S01
3、S014、S015の処理工程を繰り返し行って、
アシンメトリ値が所定範囲に収まるようにしている。し
たがって、アシンメトリ値が所定範囲に収まるようにな
れば、適切な記録レーザパワーが得られたものとして、
ライトパワーキャリブレーションを正常終了する。ま
た、ステップS013において設定された記録レーザパ
ワーでは、アシンメトリ値が所定範囲に収まらなかった
場合は、最適な記録レーザパワーを得ることができなか
ったとして、ライトパワーキャリブレーションの異常終
了となる。
【0127】このようなライトパワーキャリブレーショ
ンは、例えばディスク6の装填後、最初に記録が行われ
るまでに行われる。また、記録を行っていく上でディス
クドライブ装置内部、及びディスク6の温度が変化する
と、これに伴い最適な記録レーザパワーも変化してい
く。したがって、ディスクドライブ装置内の温度変化に
応じてもライトパワーキャリブレーションが行われる。
これにより、現在の状況に応じた最適な記録レーザパワ
ーを得ることができ、記録データの信頼性を向上するこ
とができる。
【0128】6.ライトシーケンス ところで、通常このようなライトパワーキャリブレーシ
ョンのシーケンスは、以下に示す状況において実行され
る。 状況1.ディスクドライブ装置にディスク6が装填され
て最初に記録を行うとき。 状況2.前回のライトパワーキャリブレーション終了
後、ディスクドライブ装置内の温度が大きく変化するこ
とに伴って、最適とされる記録レーザパワー値が変わっ
たと考えられる場合。 状況3.記録直後のベリファイで記録レーザパワーが最
適ではないと判断した場合。 上記した、状況1、状況2においては、データの記録を
行うライトシーケンスとライトパワーキャリブレーショ
ンは、それぞれ独立して行われることになる。また、状
況3ではライトシーケンスの一部としてライトパワーキ
ャリブレーションが組み込まれている。
【0129】図19は、状況3においてライトシーケン
スを実行する場合の、CPU3の処理動作の一例を説明
する。例えばホストコンピュータ1からの記録要求に基
づいてライトシーケンスを開始すると、まずキャリブレ
ーションフラグ、キャリブレーションカウンタを例えば
「0」で初期化する(S100)。さらに記録レーザパ
ワーを設定して(S101)、光ピックアップ7をデー
タの記録を行うセクタ(記録セクタ)にシークさせ(S
102)、記録セクタに対する記録動作に移行する(S
103)。記録動作に移行した後は、その記録動作に対
するベリファイを行い(S104)、ベリファイが正常
終了したか否かの判別を行う(S105)。なお、ベリ
ファイは記録されたデータを再生して、その検証を行う
処理とされるが、通常のデータ再生とは異なり、読み出
したデータはホストコンピュータ1に転送されない。ま
た、ベリファイの場合、読み出したデータをデータ検証
に用いるため、例えばECCクライテリアをより厳しく
している。
【0130】ステップS105でベリファイが正常終了
しなかったと判別した場合は、記録が正しく行えなかっ
たと考えられ、原因として記録レーザパワーが適切では
なかったとすることができる。そこで、ベリファイが正
常終了しなかったと判別した場合は、キャリブレーショ
ンカウンタをインクリメントして(S106)、カウン
ト値が所定値以上か否かの判別を行う(S107)。そ
してキャリブレーションカウンタが所定値以下であると
判別した場合は、例えば図18に示したライトパワーキ
ャリブレーションを実行させる(S108)。そして、
そのライトパワーキャリブレーションが正常終了したか
否かの判別を行い(S109)、正常終了したと判別し
た場合はステップS101に戻り、ライトシーケンスを
続ける。また、ステップS109でライトパワーキャリ
ブレーションが正常終了しなかったと判別した場合は、
キャリブレーションエラーに基づいてライトシーケンス
をエラー終了させる(S110)。
【0131】なお、ステップS107で、キャリブレー
ションカウンタが所定値以下ではないと判別した場合
は、キャリブレーションエラーに基づいてライトシーケ
ンスを終了させる(S110)。通常、ライトパワーキ
ャリブレーションが正常終了していれば、ステップS1
06でインクリメントされるカウント値が2以上になる
ことはない。したがって、キャリブレーションカウンタ
のカウント値が2以上であると判別した場合は、キャリ
ブレーションエラーに基づいてライトシーケンスを終了
させるようにする。
【0132】また、ステップS105でベリファイが正
常終了したと判別した場合は、RAA16における振幅
基準値に基づき、上記式(27)にしたがってアシンメ
トリの計算を行う(S111)。そして、アシンメトリ
が所定の範囲内であるか否かに基づいて、ライトパワー
キャリブレーションを実行させる必要があるか否かの判
別を行い(S112)、ライトパワーキャリブレーショ
ンを実行させる必要があると判別した場合は、ステップ
S106に進み、ライトパワーキャリブレーションを実
行させる処理遷移に移行する。また、ライトパワーキャ
リブレーションを実行させる必要がないと判別した場合
は、キャリブレーションカウンタのカウント値をクリア
して(S113)、ライトシーケンスを正常終了させる
(S114)。
【0133】このように、ライトシーケンスにおいて、
最適な記録レーザパワーを得るためには、ライトパワー
キャリブレーションとして例えば図18のフローチャー
トに示したような処理工程を得なければない。これによ
り、図19のフローチャートに示した処理工程を実行す
る場合に、比較的長い時間を要してしまう。また、追記
型ディスクの場合、キャリブレーション用に確保されて
いるセクタ(キャリブレーションセクタ)に限りがあ
る。つまり、ライトシーケンスを場合にライトパワーキ
ャリブレーションを実行していくと、その都度キャリブ
レーションセクタが消費されていくことになる。したが
って、追記型ディスクについては、ライトパワーキャリ
ブレーションの実行を極力避けることが望ましい。
【0134】そこで本実施の形態では、ディスクドライ
ブ装置が稼働状態とされている場合に、記録レーザパワ
ーの妥当性に基づいてライトパワーキャリブレーション
を行うか否かを判定することで、効率よくライトパワー
キャリブレーションを実行するようにしている。記録レ
ーザパワーの妥当性については、以下に示す3通りの状
況が考えられる。 状況A.記録レーザパワーは適切ではなく、直ちにライ
トパワーキャリブレーションを実行するべきである。 状況B.最適でないが、データは概ね正しく記録されて
いる。但し、記録レーザパワーマージンは少ないので、
ディスク6盤面のばらつきや温度変化を考えると、ライ
トパワーキャリブレーションを実行することが望まし
い。 状況C.適切である。このような状況に応じて、ライト
シーケンスを実行していく過程で、ライトパワーキャリ
ブレーションを実行するか否かを判別していくようにす
る。
【0135】図20は、記録レーザパワーの妥当性に基
づいてライトパワーキャリブレーションを実行していく
ライトシーケンスの一例を説明するフローチャートであ
る。例えばホストコンピュータ1からの記録要求に基づ
いてライトシーケンスを開始すると、キャリブレーショ
ン要求フラグがオンであるか否かの判別を行う(S20
1)。このキャリブレーション要求フラグは、後で説明
するように状況Bであると判別した場合に、例えば
「1」が設定される。したがって、今回のライトシーケ
ンスにおいては、前回ライトシーケンスが実行されたと
きに、状況Bであった場合に例えば「1」が設定される
ものとなる。以降、キャリブレーション要求フラグに
「1」が設定されることを、フラグをオンにするともい
うこととする。また状況B以外では例えば「0」が設定
されるが、この状態をフラグがオフであるともいう。
【0136】ステップS201でキャリブレーション要
求フラグがオンであると判別した場合は、図18で説明
したライトパワーキャリブレーションを実行させる(S
202)。すなわち、キャリブレーション要求フラグが
オンであると判別した場合は、データ記録に先立ってラ
イトパワーキャリブレーションを実行させることにな
る。ライトパワーキャリブレーションを実行させると、
そのライトパワーキャリブレーションが正常終了したか
否かの判別を行い(S203)、正常終了したと判別し
た場合はキャリブレーション要求フラグをオフにする
(S204)。そして、ライトパワーキャリブレーショ
ンによって得られた記録レーザパワーをLPC4のレジ
スタに設定して(S205)、光ピックアップ7をデー
タの記録を行うセクタ(記録セクタ)にシークさせ(S
206)、記録セクタに対する記録動作に移行する(S
207)。また、ステップS201でキャリブレーショ
ン要求フラグがオフであると判別した場合はステップS
205に進み、現在ディスクドライブ装置に設定されて
いる記録レーザパワーは妥当であると考えられるので、
その記録レーザパワーをLPC4のレジスタに設定し
て、記録を行っていく。
【0137】記録動作に移行した後は、その記録動作に
対するベリファイを行い(S208)、ベリファイが正
常終了したか否かの判別を行う(S209)。さらに、
ベリファイが正常終了しなかったと判別した場合は、記
録レーザパワーが適切ではないことにより記録が正しく
行えなかったものとして、キャリブレーションカウンタ
をインクリメントし(S210)、カウント値が所定値
以上か否かの判別を行う(S211)。そして、キャリ
ブレーションカウンタが所定値以下であると判別した場
合は、ステップS202に戻りライトパワーキャリブレ
ーションを実行させる。また、キャリブレーションカウ
ンタが所定値以下ではないと判別した場合は、ライトパ
ワーキャリブレーションがエラーであることに基づいて
ライトシーケンスをエラー終了させる(S212)。
【0138】また、ステップS209でベリファイが正
常終了したと判別した場合は、RAA16における振幅
基準値に基づき、上記式(27)にしたがってアシンメ
トリの計算を行う(S213)。そして、アシンメトリ
が所定の範囲内であるか否かに基づいて、ライトパワー
キャリブレーションの要求度を判別していく(S21
4)。なお、ステップS214におけるライトパワーキ
ャリブレーションの要求度は、例えば再生RF信号の振
幅、アイパターンの開口部の振幅値に基づいて行っても
よい。例えば、まず状況Aであるか否かの判別を行い
(S215)、状況Aであると判別した場合はステップ
S210に進んで、キャリブレーションカウンタに基づ
いてライトパワーキャリブレーションを実行させるか、
またはライトシーケンスを異常終了させる。また、ステ
ップS215で状況Aではないと判別した場合は、状況
Bであるか否かの判別を行う(S216)。そして、状
況Bであると判別した場合は、キャリブレーション要求
フラグをオンにして(S217)、ライトシーケンスを
正常終了させる(S218)。状況Bにおいては、今回
のデータ記録に関しては現在の記録レーザパワーで実行
するが、ディスク6の感度などのばらつき等を考慮した
場合、十分な記録レーザパワーのマージンを確保できな
いとすることができる。したがって、次回のデータ記録
を行う前に、ライトパワーキャリブレーションを実行さ
せるために、ステップS217においてキャリブレーシ
ョン要求フラグをオンにする。これにより、次回ライト
シーケンスを実行する場合は、ステップS201からス
テップS202に移行してライトパワーキャリブレーシ
ョンを実行させることができるようになる。
【0139】また、ステップS217において、状況B
ではない、すなわち状況Cであると判別した場合は、キ
ャリブレーションカウンタをリセットして(S21
9)、ライトシーケンスを正常終了させる(S21
8)。本実施の形態の処理遷移では、状況Aの場合、状
況Bまたは状況Cになるまでライトパワーキャリブレー
ションを実行していくので、状況Cであると判別した場
合、キャリブレーションカウンタのカウント値が「0」
ではない可能性がある。したがって、状況C、すなわち
記録レーザパワーが適切であると判別した場合は、ライ
トパワーキャリブレーションの回数をリセットして、次
回ステップS215において状況Aであると判別された
時点で、キャリブレーションカウンタの初期値からのイ
ンクリメントが開始されるようになる。
【0140】なお、ステップS216において現在状況
Bであると判別したときに、例えばホストコンピュータ
1とのデータ転送を行っていない期間に、ライトパワー
キャリブレーションを実行するようにしてもよい。つま
り、データ転送処理が行われていないタイミングを見計
らってライトパワーキャリブレーションを実行させるよ
うにすることも可能である。
【0141】このように、本実施の形態では、ライトパ
ワーキャリブレーションを、状況A、すなわち記録レー
ザパワーは適切ではなく直ちに実行する必要がある場合
にのみ、即座に実行するようにし、状況B、すなわち記
録レーザパワーは最適ではないが、ライトパワーキャリ
ブレーションを実行することが望ましい場合には、次回
のデータ記録の直前に実行するようにしている。これに
より、ライトパワーキャリブレーションを実行する回数
を削減することができ、例えばライトシーケンス時にお
けるアクセス性を向上することができる。さらに、本実
施の形態を追記型ディスクに対応したディスクドライブ
装置に適用することで、キャリブレーション領域の消費
を抑えることができるようになり、必要なときに適宜ラ
イトパワーキャリブレーションを実行させることができ
るようになる。
【0142】なお、上記本実施の形態では、例えばMO
ディスクに対応したディスクドライブ装置において、ラ
イトシーケンスの一部として、ライトパワーキャリブレ
ーションを実行する例を挙げて説明した。しかし本発明
は、例えばCD−RW(Compact Disc R
ewritable)、DVD−RAM(Digital Vers
atile Disc Random Access Memory)などの記録可能な
光ディスクに対してライトシーケンスを実行する場合に
もにも適用することが可能である。
【0143】また、本実施の形態ではレーザパワーキャ
リブレーションを例に挙げたが、本発明はこの他にも、
フォーカスサーボ、トラッキングサーボのバイアス値の
キャリブレーションにも適用することができる。さら
に、光磁気ディスク、光ディスク以外にも、例えばフロ
ッピー(登録商標)ディスク等の磁気ディスクに対応し
たディスクドライブ装置において、磁気ディスクに対し
て記録、再生を行う場合に、磁気ヘッドの位置決め制御
(各種サーボ)のキャリブレーションに適用することも
可能である。
【0144】
【発明の効果】以上、説明したように本発明は、ライト
シーケンスを開始した後に、識別情報に基づいて、ライ
トパワーキャリブレーションを行うか否かの判別を行う
ようにしている。したがって、必要に応じて適宜ライト
パワーキャリブレーションを実行させることができる。
これにより、ライトシーケンスを実行している場合のア
クセスタイムを短縮することができ、ディスクドライブ
装置の処理効率を向上させることができるようになる。
さらに、必要に応じてライトパワーキャリブレーション
を実行するようにしているので、データの信頼性は維持
されることになる。また、本発明を例えば追記型ディス
クに記録を行う場合に適用することで、効率よくキャリ
ブレーションを行うことができることから、キャリブレ
ーション領域の消費を低減することができる。
【0145】また、前記識別情報は、ライトシーケンス
において記録したデータを再生したときの再生信号のア
シンメトリ値、或いは再生信号の振幅値またはアイパタ
ーンの振幅値に基づいて設定されるようにしている。デ
ィスクドライブ装置の状態に対応して識別情報の設定を
行うことができるようになる。
【0146】さらに、前記識別情報に基づいて、直ちに
ライトパワーキャリブレーションを実行する必要がない
と判断した場合でも、外部装置(ホストコンピュータ)
とのデータ転送を行っていない期間に実行するようにし
ている。これにより、ライトシーケンスの処理工程に負
担をかけずにライトパワーキャリブレーションを実行さ
せ、適切な記録レーザパワーを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のディスクドライブ装置の
ブロック図である。
【図2】マーク位置記録方法及びマークエッジ記録方法
の概要の説明図である。
【図3】セクタフォーマットについて説明する図であ
る。
【図4】RLL(1,7)符号化方法における最小磁化
反転幅の説明図である。
【図5】RLL(1,7)符号とマークエッジ記録方法
によって記録されたデータの再生信号をPR(1,2,
1)で波形等化したときのアイパターンの説明図であ
る。
【図6】ビタビ復号方法の状態遷移の過程の説明図であ
る。
【図7】ビタビ復号方法の状態遷移の説明図である。
【図8】ビタビ復号方法の状態遷移のトレリス線図の説
明図である。
【図9】ビタビ復号器のSMUのブロック図である。
【図10】ビタビ復号器のSMUのA型ステータスメモ
リのブロック図である。
【図11】ビタビ復号器のSMUのB型ステータスメモ
リのブロック図である。
【図12】ビタビ復号器のマージブロックにおける状態
データ値の選択動作の説明図である。
【図13】ビタビ復号器で適応化される振幅基準値の説
明図である。
【図14】記録レーザパワーとインパルス応答の関係の
説明図である。
【図15】記録レーザパワーとアイパターンの関係の説
明図である。
【図16】2T及び8Tパターンのエンベロープの説明
図である。
【図17】2T及び8Tパターンのエンベロープにみら
れるアシンメトリ値の説明図である。
【図18】パワーキャリブレーションを実行する場合の
処理遷移の一例を説明するフローチャートである。
【図19】一般的なライトシーケンスの一例を説明する
フローチャートである。
【図20】本実施の形態のライトシーケンスの一例を説
明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 ホストコンピュータ、2 ドライブコントローラ、
3 CPU、4 LPC、5 磁気ヘッド、6 ディス
ク、7 光ピックアップ、8 可変ゲインアンプ、9
スピンドルモータ、10 APC、11 フィルタ部、
12 A/D変換器、13 ビタビ復号器、14 PL
L部、131 シフトレジスタ、132BMC、133
ACS、134 SMU、135 マージブロック、
136RAA

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部から供給されるライトコマンドに基
    づいてライトシーケンスを実行させることができる記録
    制御手段と、 ライトパワーキャリブレーションを実行させるか否か指
    示する識別情報を設定することができる設定手段と、 前記ライトコマンドに基づいて前記ライトシーケンスが
    開始された場合に、前記識別情報に基づいて、データ記
    録を実行する直前に前記ライトパワーキャリブレーショ
    ンを実行させることができるキャリブレーション実行制
    御手段と、 を備えたことを特徴とするディスクドライブ装置。
  2. 【請求項2】 記録したデータの検証を行う検証手段を
    備え、 前記データ記録を実行する直前に前記ライトパワーキャ
    リブレーションを実行しなかった場合にデータ検証を行
    い、 前記設定手段は、前記検証手段の検証が正常終了した場
    合に、記録したデータを再生した再生信号のアシンメト
    リ値に基づいて、前記識別情報を設定することができる
    ようにされていることを特徴とする請求項1に記載のデ
    ィスクドライブ装置。
  3. 【請求項3】 記録したデータの検証を行う検証手段を
    備え、 前記データ記録を実行する直前に前記ライトパワーキャ
    リブレーションを実行しなかった場合にデータ検証を行
    い、 前記設定手段は、前記検証手段の検証が正常終了した場
    合に、記録したデータを再生した再生信号の振幅値に基
    づいて、前記識別情報を設定することができるようにさ
    れていることを特徴とする請求項1に記載のディスクド
    ライブ装置。
  4. 【請求項4】 記録したデータの検証を行う検証手段を
    備え、 前記データ記録を実行する直前に前記ライトパワーキャ
    リブレーションを実行しなかった場合にデータ検証を行
    い、 前記設定手段は、前記検証手段の検証が正常終了した場
    合に、アイパターンの振幅値に基づいて、前記識別情報
    を設定することができるようにされていることを特徴と
    する請求項1に記載のディスクドライブ装置。
  5. 【請求項5】 記録したデータの検証を行う検証手段を
    備え、 前記データ記録を実行する直前に前記ライトパワーキャ
    リブレーションを実行しなかった場合にデータ検証を行
    い、 前記キャリブレーション実行制御手段は、前記検証手段
    の検証が正常終了した場合、記録データの転送を行って
    いない期間に前記ライトパワーキャリブレーションを実
    行させることがことを特徴とする請求項1に記載のディ
    スクドライブ装置。
  6. 【請求項6】 外部から供給されるライトコマンドに基
    づいてライトシーケンスを実行させる工程と、 前記ライトコマンドに基づいて前記ライトシーケンスが
    開始された場合に、識別情報に基づいて、データ記録を
    実行する直前に前記ライトパワーキャリブレーションを
    実行させる工程と、 を備えたことを特徴とするキャリブレーション方法。
  7. 【請求項7】 前記データ記録を実行する直前に前記ラ
    イトパワーキャリブレーションを実行しなかった場合に
    データ検証を行う工程と、 前記データ検証が正常終了した後に、記録したデータを
    再生した再生信号のアシンメトリ値に基づいて、前記識
    別情報を設定する工程を備えたことを特徴とする請求項
    6に記載のキャリブレーション方法。
  8. 【請求項8】 前記データ記録を実行する直前に前記ラ
    イトパワーキャリブレーションを実行しなかった場合に
    データ検証を行う工程と、 前記データ検証が正常終了した後に、記録したデータを
    再生した再生信号の振幅値、或いはアイパターンの振幅
    値に基づいて、前記識別情報を設定する工程を備えたこ
    とを特徴とする請求項5に記載のキャリブレーション方
    法。
  9. 【請求項9】 前記データ記録を実行する直前に前記ラ
    イトパワーキャリブレーションを実行しなかった場合に
    データ検証を行う工程と、 前記データ検証が正常終了した後に、アイパターンの振
    幅値に基づいて、前記識別情報を設定する工程を備えた
    ことを特徴とする請求項6に記載のキャリブレーション
    方法。
  10. 【請求項10】 前記データ記録を実行する直前に前記
    ライトパワーキャリブレーションを実行しなかった場合
    にデータ検証を行う工程と、 前記データ検証が正常終了した後に、記録データの転送
    処理の経過に伴って前記ライトパワーキャリブレーショ
    ンを実行させる工程を備えたことを特徴とする請求項6
    に記載のキャリブレーション方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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