JP2002091081A - 画像形成方法及びカラートナー - Google Patents

画像形成方法及びカラートナー

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JP2002091081A
JP2002091081A JP2000281122A JP2000281122A JP2002091081A JP 2002091081 A JP2002091081 A JP 2002091081A JP 2000281122 A JP2000281122 A JP 2000281122A JP 2000281122 A JP2000281122 A JP 2000281122A JP 2002091081 A JP2002091081 A JP 2002091081A
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Junko Inaba
潤子 稲葉
Nobuyoshi Sugawara
庸好 菅原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カラートナー画像の定着性を十分に確保で
き、多色トナーが十分混合して色再現性がよく、OHP
画像の透明性に優れた画像を得ることができる画像形成
方法を提供することにある。 【解決手段】 磁場発生手段15と、電磁誘導によ
り発熱する発熱層、弾性層及び離型層を少なくとも有す
る回転加熱部材10と、該回転加熱部材とニップを形
成している回転加圧部材30を有する加熱加圧手段を使
用し、該回転加熱部材を記録材Pを介して該回転加圧部
材を押圧しながら、該記録材上の非磁性のカラートナー
によって形成されたカラートナー画像を加熱加圧定着し
て記録材に定着画像を形成する画像形成方法において、
該トナーは、着色剤及び特定の非線状ポリエステル樹脂
を含有するカラートナー粒子を有するカラートナーであ
って、該着色剤は、顔料粒子で形成され、該顔料粒子
は、個数平均粒径が0.7μm以下であり、0.1〜
0.5μmの粒径の顔料粒子を60個数%以上、0.8
μm以上の粒径の顔料粒子を10個数%以下含有してい
ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真、静電記
録における静電荷像を現像するためのカラートナーを用
いた画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】便宜上、まず最初に、複写機・プリンタ
等の画像形成装置に具備させる、トナー画像を被記録材
に加熱定着させる像加熱装置(定着装置)を例にして説
明する。
【0003】画像形成装置において、電子写真プロセス
・静電記録プロセス・磁気記録プロセス等の適宜の画像
形成プロセス手段部で被記録材(転写材シート・エレク
トロファックスシート・静電記録紙・OHPシート・印
刷用紙・フォーマット紙など)に転写方式あるいは直接
方式にて形成・担持させた目的の画像情報の未定着画像
(トナー画像)を被記録材面に永久固着画像として加熱
定着させる定着装置としては、熱ローラ方式の装置が広
く用いられていた。近時はクイックスタートや省エネル
ギーの観点からベルト加熱方式の装置が実用化されてい
る。また電磁誘導加熱方式の装置も提案されている。こ
れらの方式の定着装置の装置構成及び利点、問題点は以
下の通りである。
【0004】a)熱ローラ方式の定着装置 これは、定着ローラ(加熱ローラ)と加圧ローラとの圧
接ローラ対を基本構成とし、該ローラ対を回転させ、該
ローラ対の相互圧接部である定着ニップ部に、画像定着
すべき未定着トナー画像を形成担持させた被記録材を導
入して挟持搬送させて、定着ローラの熱と、定着ニップ
部の加圧力にて未定着トナー画像を被記録材面に熱圧定
着させるものである。
【0005】定着ローラは、一般に、アルミニウムの中
空金属ローラを基体(芯金)とし、その内空に熱源とし
てのハロゲンランプを挿入配設してあり、ハロゲンラン
プの発熱で加熱され、外周面が所定の定着温度に維持さ
れるようにハロゲンランプへの通電が制御されて温調さ
れる。
【0006】特に、最大4層のトナー画像層を十分に加
熱溶融させて混色させる能力を要求される、フルカラー
の画像形成を行う画像形成装置の定着装置としては、定
着ローラの芯金を高い熱容量を有するものにし、またそ
の芯金外周にトナー画像を包み込んで均一に溶融するた
めのゴム弾性層を具備させ、そのゴム弾性層を介してト
ナー画像の加熱を行っている。また、加圧ローラ内にも
熱源を具備させて加圧ローラも加熱、温調する構成にし
たものもある。
【0007】しかし、熱ローラ方式の定着装置は画像形
成装置の電源をオンにして同時に定着装置の熱源である
ハロゲンランプに通電を開始しても、定着ローラの熱容
量が大きく、定着ローラ等が冷え切っている状態時から
所定の定着可能温度に立ち上がるまでにはかなりの待ち
時間(ウエイトタイム)を要し、クイックスタート性に
欠ける。また画像形成装置のスタンバイ状態時(非画像
出力時)も何時でも画像形成動作が実行できるようにハ
ロゲンランプに通電して定着ローラを所定の温調状態に
維持させておく必要があり、電力消費量が大きい等の問
題があった。
【0008】また、上述のフルカラーの画像形成装置の
定着装置のように特に熱容量の大きな定着ローラを用い
るものにおいては、温調と定着ローラ表面の昇温とに遅
延が発生するため、定着不良や光沢ムラやオフセット等
の問題が発生していた。
【0009】b)フィルム加熱方式の定着装置 フィルム加熱方式の定着装置は、例えば特開昭63−3
13182号公報、特開平2−157878号公報、特
開平4−44075号公報及び特開平4−204980
号公報等に提案されている。
【0010】即ち、加熱体としての一般にセラミックヒ
ータと、加圧部材としての加圧ローラとの間に耐熱性フ
ィルム(定着フィルム)を挟ませてニップ部を形成さ
せ、該ニップ部のフィルムと加圧ローラとの間に、画像
定着すべき未定着トナー画像を形成担持させた被記録材
を導入してフィルムと一緒に挟持搬送させることで、ニ
ップ部においてセラミックヒータの熱をフィルムを介し
て被記録材に与え、またニップ部の加圧力にて未定着ト
ナー画像を被記録材面に熱圧定着させるものである。
【0011】このフィルム加熱方式の定着装置は、セラ
ミックヒータ及びフィルムとして低熱容量の部材を用い
てオンデマンドタイプの装置を構成することができ、画
像形成装置の画像形成実行時のみ熱源としてのセラミッ
クヒータに通電して所定の定着温度に発熱させた状態に
すればよく、画像形成装置の電源オンから画像形成実行
可能状態までの待ち時間が短く(クイックスタート
性)、スタンバイ時の消費電力も大幅に小さい(省電
力)等の利点がある。
【0012】ただ、大きな熱量が要求されるフルカラー
画像形成装置や高速機種用の定着装置としては熱量的に
難点がある。
【0013】c)電磁誘導加熱方式の定着装置 実開昭51−109739号公報には、磁束により定着
ローラに電流を誘導させてジュール熱によって発熱させ
る誘導加熱定着装置が開示されている。これは、誘導電
流の発生を利用することで直接定着ローラを発熱させる
ことができて、ハロゲンランプを熱源として用いた熱ロ
ーラ方式の定着装置よりも高効率の定着プロセスを達成
している。
【0014】しかしながら、磁場発生手段としての励磁
コイルにより発生した交番磁束のエネルギーが定着ロー
ラ全体の昇温に使われるため放熱損失が大きく、投入エ
ネルギーに対する定着エネルギーの密度が低く効率が悪
いという欠点があった。
【0015】そこで、定着に作用するエネルギーを高密
度で得るために、発熱体である定着ローラに励磁コイル
を接近させたり、励磁コイルの交番磁束分布を定着ニッ
プ部近傍に集中させたりして、高効率の定着装置が考案
された。しかし、この加熱定着装置は熱ローラ方式とな
っており、寿命が長かったり、定着時の圧力がかけられ
るなどの長所の反面、上述してきたようにウエイトタイ
ムが長かったり、消費電力が大きいなどの問題が存在し
た。
【0016】一方、ウエイトタイムや消費電力などの問
題を解決した電磁誘導加熱定着方式やフィルム加熱定着
方式の定着装置と、低軟化点物質含有トナーの組み合わ
せが、特開平9−204110号公報や特開平10−4
8868号公報等で開示されている。
【0017】これらの場合、トナー内部の樹脂や低軟化
物質の物性の規定を行っているが、フィルム加熱方式や
電磁誘導加熱方式の定着装置では上述のような長所を有
する反面、定着時の圧力が大きくかけられないなどの理
由から、トナー側からの改善も行わなければ不十分であ
ることがわかってきた。
【0018】この様な、複数回の現像を行い、定着工程
として同一支持体上に色の異なる数種のトナー層の重ね
合わせを必要とするカラー電子写真法では、カラートナ
ーが持つべき定着特性は極めて重要な要素である。
【0019】すなわち、定着したカラートナーは、トナ
ー粒子による乱反射を出来る限り抑え、適度の光沢性や
つやが必要である。
【0020】トナー層の下層にある、異なる色調のトナ
ー層を妨げない透明性を有し、色再現性の広いカラート
ナーでなければならない。
【0021】これらを満足しうるカラートナーとして、
本出願人は特開昭50−62442号公報,特開昭51
−144625号公報及び特開昭59−57256号公
報で新規なカラートナー用結着樹脂と着色剤との組み合
わせを開示してきた。
【0022】これら記載のカラートナーは、かなりのシ
ャープメルト性を有しており、定着時完全溶融に近い状
態までトナー形状が変化し、好ましい光沢性及び色再現
性が得られる。これらの効果は、トナーの定着特性とし
て、結着樹脂の粘弾性特性における弾性項よりも粘性項
を重視することを意味している。
【0023】すなわち、加熱時、トナーはより粘性体と
して挙動し熱溶融性が増し、光沢性も得られることにな
る。
【0024】しかし、このような粘性項重視の結着樹脂
設計は、必然的に熱溶融時の分子間凝集を低下せしめる
ことになり定着装置通過時、熱ローラーへのトナーの付
着性も増すことになる。これらは高温オフセット現象を
起こし易くするものである。
【0025】トナー自身も前述のように弾性をほとんど
有していないため、耐オフセット効果は低いものであ
る。これらにより、わずか数千〜数万枚後に定着ローラ
ー表面にトナーの被膜や粒状の付着物が形成されること
や、熱ローラー通過時画像面のトナー上層部がはぎ取ら
れる、いわゆる高温オフセットが発生する。
【0026】上記の問題点を解決或は軽減すべく種々の
方策がトナーで試みられているが、さらなる改良が要望
されている。例えば特開昭55−60960号公報,特
開昭57−208559号公報,特開昭58−1195
3号公報,特開昭58−14144号公報及び特開昭6
0−123852号公報等に記載のごとく、剥離を増す
ために、トナー中に離型性成分である低分子量のポリエ
チレン、ポリプロピレン、ワックス、高級脂肪酸などを
添加する方法も行われている。これらの方法は、オフセ
ット防止には効果がある反面、耐オフセットに充分効果
を発揮する多量の含有はメインの結着樹脂との相溶性が
悪くなり、例えば、カラートナーのOHP画像の透明性
が損なわれる;帯電特性が不安定になる;耐久性が低下
する;といった悪影響も認められ、充分なものとはいい
難い。
【0027】特開昭47−12334号公報,特開昭5
7−37353号公報及び特開昭57−208559号
公報においては、エーテル化ビスフェノール単量体と、
ジカルボン酸単量体と、3価以上の多価アルコール単量
体及び/又は3価以上の多価カルボン酸単量体とを含む
単量体成分とより得られる非線状共重合体よりなるポリ
エステルをバインダーとして含有するトナーが提案され
ている。この技術は、エーテル化ビスフェノール単量体
とジカルボン酸単量体とよりなるポリエステルを、3価
以上の多価アルコール単量体及び/又は3価以上の多価
カルボン酸単量体を含む多量の単量体成分により架橋す
ることによって得られるポリエステルをバインダーとし
て含有させることによりトナーにオフセット防止性能を
有せしめたものである。
【0028】しかしながらこれらのトナーにおいては、
その軟化点が若干高く、従って良好な低温定着が困難で
あるし、さらに、フルカラー複写に用いた場合は耐高温
オフセット性に対しては、実用化しうるレベルではある
が、上述のごとく定着性やシャープメルト性に難がある
ため、該ポリエステルを用いたフルカラートナーの重ね
合わせによる混色性や色再現性は充分ではない。
【0029】特開昭57−109825号公報,特開昭
62−78568号公報,特開昭62−78569号公
報、さらに本出願人による特開昭59−7960号公
報,特開昭59−29256号公報においては、エーテ
ル化ビスフェノール単量体と、長鎖脂肪族炭化水素を導
入したジカルボン酸単量体やその他のジカルボン酸単量
体と、3価以上の多価アルコール単量体及び/又は3価
以上の多価カルボン酸単量体を含む単量体成分とより得
られる非線状共重合体であって、その側鎖に炭素数3〜
22の飽和もしくは不飽和の脂肪族炭化水素基を有する
ポリエステルをバインダーとして含有するトナーを開示
したが、これらのポリエステル樹脂は高速複写用トナー
を目的としたことが主であり、樹脂の粘弾性特性として
は、前述した粘性重視ポリエステルとはまったく逆に、
弾性を強化し、ローラーへの高温オフセットを著しく低
下せしめたものである。そして、定着時、熱ローラーの
加圧及び加熱をできる限り高め、トナーを半溶融の状態
で転写紙の繊維の間へ押し込み、加圧・加熱定着を行
い、該目的を達成しようとするものである。
【0030】それゆえ、カラー複写に必要なトナー層が
溶融し連続皮膜を形成し、平滑面を得るということはほ
とんど出来ず、定着したトナーは、転写紙上で粒子状態
で存在し、得られるカラー画像はくすんだものとなり彩
度にとぼしい。OHP画像はトナー粒子表面で光が散乱
・拡散してしまい、ほとんど光を透過せず、実用的に使
用不能となってしまう。
【0031】本出願人は特開平2−73366号公報や
特開平1−224776号公報において、耐高温オフセ
ット性にすぐれ、かつ、カラー複写に適用可能な新規な
ポリエステル樹脂を提案したが、該樹脂はなるほど、従
来のカラートナー用樹脂よりは勝っているが、定着ロー
ラーへのオフセット防止効果が発揮するのはせいぜい繰
り返し複写2〜5万枚程度であり、白黒トナーのオフセ
ット防止効果は10万枚以上は充分にあるものの、現状
では数十万枚の耐刷性と耐オフセット性を有することが
要求されることから考えると、性能的にはさらに改善す
ることが好ましい。該ポリエステルは帯電的には低温低
湿環境と高温高湿環境の間で帯電量の差が大きく、繰り
返し複写後のカラー画像において低湿側で濃度が若干低
くなる傾向があり、高湿側では、トナー飛散やカブリが
生ずることもある。
【0032】特開昭62−195676号公報,特開昭
62−195678号公報及び特開昭62−19568
0号公報においては、水酸基価と酸価の比を規定したポ
リエステル樹脂を開示しているが、これらのポリエステ
ル樹脂もやはり、高速定着用を意図したものであり、本
発明者等の検討によると該樹脂を用いたカラートナーは
十分な混色性を得る所までは到らなかった。
【0033】特にカラー複写特有の問題として、最低3
色のカラートナー、好ましくは4色のカラーバランスが
調和して取れていなければならず、一色だけの定着特性
や色再現性を論じても意味がなく、この4色のトナーの
重ね合わせやバランスを考慮した樹脂の設計,選択が必
要である。
【0034】原理的には色の3原色であるイエロー,マ
ゼンタ,シアンの3色があれば、減色混合法によってほ
とんどすべての色を再現することが可能のはずであり、
それゆえ現在市場のフルカラー複写機は3原色のカラー
トナーを重ね合わせて用いる構成になっている。これに
より理想的にはあらゆる色調をあらゆる濃度範囲で実現
できるはずであるが現実的には、トナーの分光反射特
性、トナーの重ね合わせ定着時の混合性、彩度の低下な
どいまだに改良すべき点を有している。
【0035】3色の重ね合わせで黒色を得る場合は、単
色カラーよりもさらに3倍のトナー層が転写紙上に形成
されることになり、さらに耐オフセット性に対し困難を
要する。
【0036】一方、フルカラー複写画像に対するその品
質への要求度は、ますます高まりつつある。印刷を見な
れた一般ユーザーにとってはフルカラー複写画像はまだ
まだ満足出来るレベルではなく、より印刷に近づいたレ
ベル、より写真に近づいたレベルを望んでいる。すなわ
ち、複写画像における広い画像面積でのベタ画像,ハー
フトーン画像の均一性,高濃度から低濃度までの広いダ
イナミックレンジをカバーする画像濃度出力を有するト
ナー、印刷並の透明性を有するOHP画像及びそれに用
いられるトナーの透明性などである。
【0037】このように種々問題を解決するトナーおよ
び加熱定着装置の組み合わせ、即ち画像形成方法が存在
しないのが現状である。
【0038】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
のごとき従来技術の問題点を解決した画像形成方法及び
カラートナーを提供することにある。
【0039】すなわち、本発明の目的は、被加熱材加熱
部を所定の温度に短時間に立ち上げ状態にでき(クイッ
クスタート性)、カラートナー画像の定着性を十分に確
保でき、被加熱材上画像の先端と後端さらには多数枚通
紙において均一な光沢度(グロス)にすることのできる
画像形成方法を提供することにある。
【0040】本発明の目的は、多色トナーが十分混合し
て色再現性がよく、オーバーヘッドプロジェクター用フ
ィルム(OHP)画像の透明性に優れた画像を得ること
ができるカラートナー及び画像形成方法を提供すること
にある。
【0041】さらにまた、本発明の目的は、画像品質を
著しく高めることが可能な光沢性が高いカラートナー及
び画像形成方法を提供することにある。
【0042】
【課題を解決するための手段】本発明は、磁場発生手
段と、電磁誘導により発熱する発熱層、弾性層及び離
型層を少なくとも有する回転加熱部材と、該回転加熱
部材とニップを形成している回転加圧部材を少なくとも
有する加熱加圧手段を使用し、該回転加熱部材を記録材
を介して該回転加圧部材を押圧しながら、該記録材上の
非磁性のカラートナーによって形成されたカラートナー
画像を加熱加圧定着して記録材に定着画像を形成する画
像形成方法において、該トナーは、少なくとも着色剤及
び下記式(1)
【0043】
【化3】 で示される化合物またはその酸無水物を用いて合成され
た非線状ポリエステル樹脂を含有するカラートナー粒子
を有するカラートナーであって、該着色剤は、顔料粒子
で形成されており、該カラートナー粒子中の該顔料粒子
は、個数平均粒径が0.7μm以下であり、0.1〜
0.5μmの粒径の顔料粒子を60個数%以上含有し、
0.8μm以上の粒径の顔料粒子を10個数%以下含有
していることを特徴とする画像形成方法に関する。
【0044】また、本発明は、磁場発生手段と、電
磁誘導により発熱する発熱層、弾性層及び離型層とを少
なくとも有する回転加熱部材と、該回転加熱部材とニ
ップを形成している回転加圧部材を少なくとも有する加
熱加圧手段を使用し、該回転加熱部材を記録材を介して
該回転加圧部材を押圧しながら、該記録材上の非磁性の
カラートナーによって形成されたカラートナー画像を加
熱加圧定着して記録材に定着画像を形成する画像形成方
法に適用される、上記構成を特徴とするカラートナーに
関する。
【0045】
【発明の実施の形態】まず、本発明に係るカラートナー
について説明する。
【0046】本発明者らは、トナーの定着性,色再現
性,ハイライト再現性について鋭意検討したところ、結
着樹脂が下記式(1)
【0047】
【化4】 で示される化合物またはその酸無水物を用いて合成され
た非線状ポリエステル樹脂を有しており、かつ着色剤を
形成する顔料粒子が後述の如く特定の優れた分散粒径を
示しているとき、はじめて耐オフセット性に悪影響を及
ぼすことなく、かつ色再現性の高い、カラートナーを提
供できることを見い出したものである。
【0048】すなわち、本発明に係る結着樹脂は、弱い
架橋構造を有するポリエステル樹脂を有しており、好ま
しくは、ジオール成分と、ジカルボン酸成分とが繰り返
した線状重合体鎖中に規則的に3価以上の多価カルボン
酸成分を架橋性モノマー成分として導入した弱い架橋構
造を有するポリエステルである。但し、その弱い架橋構
造ではあるが、重合体全体は一つの3次元ポリマーとし
て構成されており、単なる線状重合体の混合物よりは、
はるかに耐オフセット性が向上する。
【0049】上記結着樹脂の架橋のレベルは、結着樹脂
の熱による容易な可動性を妨げない範囲内でもあり、し
かもモノマー成分の組成及び量を限定することにより、
混色性,色再現性の良いフルカラー画像が得られる様に
もなった。とはいえ、やはり通常のシャープメルト性の
線状重合体と比較すると、どうしても色再現性に若干の
差が生じていた。
【0050】それゆえ本発明においては、色再現性,混
色性を高めるべく着色剤を高度に分散させ、すなわちカ
ラートナー粒子中の顔料粒子は、個数平均粒径0.7μ
m以下を有し、0.1〜0.5μmの粒径を有する顔料
粒子を60個数%以上含有し、0.8μm以上の粒径を
有する顔料粒子を10個数%以下含有するよう、顔料粒
子の分散粒径をコントロールすることによって、耐オフ
セット性向上と色再現性,混色性との両立を達成するこ
とができたものである。
【0051】本発明者らは、トナー中の顔料粒子が均一
に分散され、かつ上述の如き分散粒径がコントロールさ
れているときに限り、前記結着樹脂から構成されるトナ
ーを重ね合わせて用いてもあらゆる色調の再現を可能と
し、理想的な減色混合法による色調を様々な濃度領域で
実現できることを見い出したものである。
【0052】すなわち、カラートナー粒子中の顔料粒子
の個数平均粒径が0.7μmより大きいときは、基本的
に充分に分散されていない顔料粒子が多く存在している
ことを意味し、これでは色再現性及びトランスペアレン
シーフィルムの透明性が良好ではなく、さらに、トナー
中の顔料粒子が不均一な状態で凝集体として存在してい
ると、トナー粒子間での帯電のバラツキが顕著となり、
いわゆるトリボ分布はブロードなものになってしまう。
これでは目的とする高品位なフルカラー画像は得られな
い。
【0053】さらに、本発明において、カラートナー中
の顔料粒子は、0.1〜0.5μmの粒経の顔料粒子を
60個数%以上含有していることにも特徴がある。
【0054】すなわち、これまでは、着色剤の分散粒径
が論じられるときは、どうしても平均粒径のみ重要視さ
れてきたが、本発明者らの検討では、カラートナー粒子
中に分散している顔料粒子の分散粒度分布が色再現性向
上のためには極めて重要であることを見い出したもので
ある。
【0055】より具体的に説明すると、顔料粒子の分散
粒径がブロードである時はどうしてもトナー粒子間同士
での着色剤の分散の程度に大きな差が生じてしまい、こ
れではいくら平均粒径を小さくしても、充分に分散され
ていない比較的大きめの着色剤粒子による光の乱反射が
避けられず、目的とする色再現が達成できない。特にマ
ゼンタ,シアン,イエローの3色重ね合わせによる減色
混合法においては、着色剤の有する分光反射特性を最大
限に引き出せるよう、極力シャープな分散粒径分布を有
していることが望ましい。
【0056】基本的に0.1μmより小さい微小粒径の
顔料粒子は、光の反射,吸収特性に悪影響を及ぼさない
と考えられ、良好な色再現性と優れたトランスペアレン
シーフィルムの透明性を提供する。一方、0.5μmよ
り大きな粒径の顔料粒子が多く存在していると、どうし
ても投影画像の明るさ及び彩かさが低下してしまう。
【0057】よって本発明においては、顔料粒子は0.
1〜0.5μmの粒径の顔料粒子を60個数%以上含有
している必要があり、好ましくは65個数%以上、より
好ましくは70個数%以上含有していることが良い。
【0058】さらに本発明においては、0.8μm以上
の粒径の顔料粒子を10個数%以下含有していることを
特徴とし、基本的には0.8μm以上の粒子は少ない方
が好ましい。0.8μm以上の大きな粒径の顔料粒子が
10個数%より多く含有している場合には、特に表面近
傍にこのような大きな粒径の顔料粒子が多く存在してい
ると、どうしてもトナー表面からの脱離が避けられず、
カブリ,ドラム汚染,クリーニング不良といった種々の
問題を引き起こす。さらにこのようなカラートナーを二
成分系現像剤として用いるときは、キャリア汚染といっ
た問題も引き起こし、長期の耐久において安定した画像
が得られなくなってしまう。当然良好な色再現性も望め
ないし、均一な帯電性も得られない。
【0059】次に本発明の目的を達成する、顔料粒子の
分散方法について説明する。
【0060】本発明のカラートナーにおいては、従来の
ごとく高温で、もしくは加圧下で混練するという通常の
方法では、容易に分子鎖が切断され、耐オフセット性の
向上と、フルカラー画像の高画質化というカラートナー
設計上の意図した効果を十分に発揮することができな
い。
【0061】本発明において、前述の如きカラートナー
粒子中の顔料粒子の特定の分散状態を達成するには、第
1の結着樹脂と、分散媒及び分散媒に対して不溶性の顔
料粒子5〜50質量%を含有するペースト顔料とを、混
練機または混合機に仕込み、非加圧下で混合しながら加
熱して第1の結着樹脂を溶融させ、ペースト顔料すなわ
ち液相中の顔料を加熱されている第1の結着樹脂すなわ
ち溶融樹脂相に分配もしくは移行させた後、第1の結着
樹脂及び顔料粒子を溶融混練し、液体分を除去蒸発させ
て乾燥し、第1の結着樹脂および顔料粒子を有する第1
の混練物を得、次いで第1の混練物に第2の結着樹脂さ
らに必要に応じて電荷制御剤の如き添加物等を加えた混
合物を、加熱溶融混練して第2の混練物を得、得られた
第2の混練物を冷却後粉砕してトナー化することが好ま
しい。
【0062】本発明において、上記ペーストとは、顔料
粒子製造工程において該顔料粒子がただの一度も乾燥工
程を経ずに存在している状態を指す。換言すれば、顔料
粒子がほぼ一次粒子の状態で全ペーストに対して5〜5
0質量%存在している状態である。ペースト中の残りの
50〜95質量%は若干の分散剤,助剤などと共に大部
分の揮発性の液体が占めている。該揮発性の液体は、一
般の加熱によって蒸発する液体であれば特に何ら限定す
るものではないが、本発明において特に好ましく用いら
れ、エコロジー的にも好ましく用いられる液体は水であ
る。
【0063】ペースト顔料と樹脂とを混練もしくは混合
する際は、固形分換算での顔料と樹脂との割合が10:
90〜50:50であることが好ましく、より好ましく
は15:85〜45:55が良い。
【0064】樹脂に対する顔料の割合が10質量%より
小さい時は、ペースト顔料に対して多量の樹脂を混練機
に仕込まねばならず、混練物中で顔料の偏析が起こり易
く、これを均一系に持っていくためには、混練時間を長
く設定せざるを得ない。これでは樹脂に余計な負荷をか
けてしまい、目的とする樹脂特性が得られなくなってし
まう。
【0065】樹脂に対する顔料の割合が50質量%より
多いときは、液相中の顔料粒子の樹脂への移行がスムー
ズに行なわれず、加えて、顔料粒子の移行後の溶融混練
時においても、混練物は均一な溶融状態を示さずに結果
的に高い分散性が得られない。
【0066】前述の如きカラートナー粒子の顔料粒子の
特定の分散状態を達成する具体的手段としては、第1の
混練物と第2の結着樹脂を少なくとも有する混合物を溶
融混練して第2の混練物を得る際に、有機金属錯体を用
いて、第1の結着樹脂としての特定の非線状ポリエステ
ル樹脂を金属架橋させて第2の混練物に充分なシェアが
かかる状態で混練を行なうことが好ましい。
【0067】さらに、前述の如きカラートナー粒子中の
顔料粒子の特定の分散状態を達成する手段としては、上
記のペースト顔料を用いる方法に代えて、乾燥粉末状の
顔料粒子を用いて第1の結着樹脂と顔料粒子とを溶融し
て第1の混練物を得る工程において、混練を従来よりも
より充分に行なうために、混練回数をより多数回、具体
的には、5回以上、好ましくは8回以上繰り返して行な
うことも可能である。
【0068】しかしながら、混練回数を増やすことによ
って顔料粒子の分散性を向上させた場合には、第1の結
着樹脂に機械的ストレスがかかることから、第1の結着
樹脂における分子鎖の切断が生じ易く、トナーの保存安
定性が低下したり、多数枚の耐久で定着ローラーへ一部
トナーが持っていかれやすくなるという弊害も生じてく
る。よって、画像形成の多数枚耐久性の点で、ペースト
顔料を用いる前述の方法が乾燥粉末状の顔料粒子を用い
る上記の方法よりも好ましい。
【0069】本発明においては、第一の混練工程を非加
圧下で行なうため、結着樹脂のフローテスターカーブよ
り算出される軟化点温度Tmが85℃〜115℃である
ことが良い。
【0070】結着樹脂の軟化点温度Tmが115℃より
高いと、本発明の如き、非加圧下で分散させる工程にお
いて、樹脂の溶融が不充分となり、ペースト顔料の水相
から溶融樹脂相への分配もしくは移行がスムーズに起こ
らず、先述したような分散粒径にまで至らない。さら
に、Tmが115℃より高い樹脂では耐オフセット性に
優れるものの、定着設定温度を高くせざるを得ないし、
また、仮に顔料の分散の程度をコントロールできたとし
ても、画像部での表面平滑性が大幅に低下してしまい、
高い色再現性は望めない。
【0071】Tmが85℃より低い樹脂では、確かに混
練工程がスムーズに進行するものの、得られるトナーは
耐ブロッキング性が弱く、たとえ3次元構造のポリエス
テルではあっても、高い耐オフセット性は望めなくなっ
てしまう。
【0072】本発明において非加圧下で溶融混練する理
由は、加圧下ではペースト顔料中の液体、たとえば水
が、ポリエステル樹脂を激しく攻撃し、加水分解反応を
一部引き起こしたり、あるいはまた樹脂の変質を引き起
こす可能性もあり、これでは、弱い架橋構造を有する結
着樹脂を用いたことによる効果が得られなくなってしま
うこともある。よって本発明においては、非加圧下で第
1の結着樹脂とペースト顔料との溶融混練を行なうこと
が好ましい。
【0073】本発明に用いる混練装置としては、加熱ニ
ーダー,一軸押し出し機,二軸押し出し機,ニーダーな
どが挙げられ、特に好ましくは、加熱ニーダーが挙げら
れる。
【0074】本発明のカラートナーは上述のように、耐
オフセット性とフルカラー高画質の両者を満足しうる結
着樹脂を用いると共に、カラートナー製造工程において
該結着樹脂の特性を維持しつつ、着色剤を結着樹脂中へ
効率よく、効果的に高分散させることによって先述した
ような目的を達成出来たものである。
【0075】本発明のカラートナーは、フローテスター
カーブより、算出される軟化点温度Tmが85℃≦Tm
≦120℃であることが好ましい。
【0076】トナーの軟化点温度Tmが120℃より高
い時は、耐オフセット性に優れるものの、定着設定温度
を高くせざるを得ないし、また、仮に顔料の分散の程度
をコントロールできたとしても、画像部での表面平滑性
が大幅に低下してしまい、高い色再現性は望めなくなっ
てしまう。
【0077】トナーのTmが85℃より低いときは、確
かに定着画像表面の平滑性は高く見た感じの鮮やかさは
あるものの、耐久においてオフセットが発生しやすくな
る。さらに保存安定性が乏しく、現像器内でのトナー融
着といった新たな問題も懸念される。よってカラートナ
ーの軟化点温度Tmは85℃≦Tm≦120℃、好まし
くは90℃≦Tm≦115℃が良い。
【0078】従って、本発明のカラートナーにおいて
は、カラートナーの軟化点温度Tmが85℃乃至120
℃を有することに加えて、カラートナーの結着樹脂とし
て前述の特定の非線状ポリエステル樹脂を用い、かつカ
ラートナー粒子中の顔料粒子の良好な特定の分散状態を
有することにより、従来のカラートナーよりも顔料粒子
の分散性が優れているため、従来の定着温度よりも低い
定着温度でカラートナー画像の定着を行なって定着カラ
ー画像のグロス値を低く設定しても、従来と同等又はそ
れ以上の良好な色再現性及びトランスペアレンシーフィ
ルムに定着したカラー画像の透明性を有するものであ
る。
【0079】本発明のカラートナーの着色剤としては、
公知の染料または/及び顔料が使用される。
【0080】マゼンタトナー用着色顔料としては、C.
I.ピグメントレッド1,2,3,4,5,6,7,
8,9,10,11,12,13,14,15,16,
17,18,19,21,22,23,30,31,3
2,37,38,39,40,41,48,49,5
0,51,52,53,54,55,57,58,6
0,63,64,68,81,83,87,88,8
9,90,112,114,122,123,163,
202,206,207,209;C.I.ピグメント
バイオレット19;C.I.バットレッド1,2,1
0,13,15,23,29,35などが挙げられる。
【0081】シアントナー用着色顔料としては、C.
I.ピグメントブルー2,3,15,16,17;C.
I.バットブルー6;C.I.アシッドブルー45また
は下記式で示される構造を有するフタロシアニン骨格に
フタルイミドメチル基を1〜5個置換した銅フタロシア
ニン顔料などが挙げられる。
【0082】
【化5】 〔式中、nは1〜5の整数を示す。〕
【0083】イエロー用着色顔料としては、C.I.ピ
グメントイエロー1,2,3,4,5,6,7,10,
11,12,13,14,15,16,17,23,6
5,73,83,97,180;C.I.バットイエロ
ー1,3,20などが挙げられる。
【0084】着色剤の使用量は、結着樹脂100質量部
に対して好ましくは0.1〜15質量部、より好ましく
は0.5〜12質量部、最も好ましくは3〜10質量部
が良い。
【0085】ワックスは通常、樹脂を溶剤に溶解し樹脂
溶液温度を上げ、撹拌しながら添加混合する方法や、混
練時に混合する方法で結着樹脂に含有される。
【0086】本発明のカラートナーは、重量平均粒径が
4〜10μmであることが好ましい。
【0087】トナーの重量平均粒径が10μmより大き
い場合は、高画質化に寄与し得る微粒子が少ないことを
意味し、高い画像濃度が得られ易く、トナーの流動性に
優れるというメリットがあるものの、感光ドラム上の微
細な静電荷像上には忠実に付着しずらく、ハイライト部
の再現性が低下し、さらに解像性も低下する。また、必
要以上にトナーが静電荷像に乗りすぎが起こり、トナー
消費量の増大を招きやすい傾向にもある。
【0088】逆にトナーの重量平均粒径が4μmより小
さい時には、トナーの単位質量あたりの帯電量が高くな
り、画像濃度の低下、特に低温低湿下での画像濃度の低
下が顕著となる。これでは、特にグラフィック画像の如
き画像面積比率の高い用途には不向きである。
【0089】さらに4μmより小さい時には、キャリア
などの帯電付与部材との接触帯電がスムーズに行われに
くく、充分に帯電し得ないトナーが増大し、非画像部へ
の飛び散りによるカブリが目立つ様になる。これに対処
すべくキャリアの比表面積を稼ぐためにキャリアの小径
化が考えられるが、重量平均径が4μm未満のトナーで
は、トナー自己凝集も起こり易く、キャリアとの均一混
合が短時間では達成されにくく、トナーの連続補給耐久
においては、カブリが生じてしまう傾向にある。
【0090】本発明に使用するカラートナー粒子を作製
するにはポリエステル樹脂及び着色剤としての顔料又は
染料、必要に応じて荷電制御剤、その他の添加剤等をボ
ールミルの如き混合機により充分混合してから加熱ロー
ル、ニーダー、エクストルーダーの如き熱混練機を用い
て溶融、捏和及び練肉して樹脂類を互いに相溶せしめた
中に顔料又は染料を分散又は溶解せしめ、冷却固化後粉
砕及び厳密な分級を行ってカラートナー粒子を得ること
ができる。
【0091】荷電制御剤をカラートナー粒子中に含有さ
せる場合、荷電制御剤の含有量として結着樹脂100質
量部当り3〜10質量部、好ましくは4〜8質量部の範
囲が好適である。帯電量の初期変動が少なく、現像時に
必要な絶対帯電量が得られやすく、結果的にカブリの発
生や画像濃度ダウンが抑制される。
【0092】更に必要に応じて、滑剤としての脂肪酸金
属塩(例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミ
等)、フッ素含有量重合体微粉末(例えばポリテトラフ
ルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド等及びテ
トラフルオロエチレン−ビニリデンフルオライド共重合
体の微粉末)或いは導電性付与剤(酸化スズ、酸化亜
鉛)を添加しても良い。
【0093】本発明のカラートナーを二成分系現像剤に
用いる場合に、併用されるキャリアとしては、例えば表
面酸化又は未酸化の鉄、ニッケル、銅、亜鉛、コバル
ト、マンガン、クロム、希土類等の金属及びそれらの合
金または酸化物及びフェライトなどが使用できる。
【0094】特に、マンガン、マグネシウム及び鉄成分
を主成分として形成されるMn−Mg−Feの3元素の
磁性フェライト粒子がキャリア粒子として好ましく、さ
らに、Mn−Mg−Feの3元素の磁性フェライト粒子
は、ケイ素元素を0.001乃至1質量%(より好まし
くは、0.005〜0.5質量%)有していることが磁
性フェライト粒子の被覆樹脂としてシリコーン樹脂を使
用する場合に特に好ましい。
【0095】磁性キャリア粒子は、樹脂で被覆されてい
ることが好ましく、樹脂としてはシリコーン樹脂が好ま
しい。特に、含窒素シリコーン樹脂または、含窒素シラ
ンカップリング剤とシリコーン樹脂とが反応することに
より生成した変性シリコーン樹脂が、本発明のカラート
ナーへのマイナスの摩擦電荷の付与性、環境安定性、キ
ャリアの表面の汚染に対する抑制の点で好ましい。
【0096】磁性キャリアは、平均粒径が15乃至60
μm(より好ましくは、25乃至50μm)がカラート
ナーの重量平均粒径との関係で好ましい。
【0097】磁性キャリアの平均粒径及び粒度分布は、
レーザー回折式粒度分布測定装置HELOS(日本電子
製)に乾式分散ユニットRODOS(日本電子製)を組
合わせて用い、レンズ焦点距離200mm,分散圧3.
0bar,測定時間1〜2秒の測定条件で粒径0.5μ
m〜350.0μmの範囲を下記表1に示す通り31チ
ャンネルに分割して測定し、体積分布の50%粒径(メ
ジアン径)を平均粒径として求めると共に、体積基準の
頻度分布から各粒径範囲の粒子の体積%を求める。
【0098】
【表1】
【0099】粒度分布の測定に用いるレーザー回折式粒
度分布測定装置HELOSは、フランホーファ回折原理
を用いて測定を行う装置である。この測定原理を簡単に
説明すれば、レーザー光源から測定粒子にレーザービー
ムを照射すると、回折像がレーザー光源の反対側のレン
ズの焦点面にでき、その回折像を検出器によって検出し
て演算処理することにより、測定粒子の粒度分布を算出
するものである。
【0100】磁性粒子を上記の平均粒径及び特定の粒度
分布を有するように調製する方法としては、例えば、篩
を用いることによる分級によって行うことが可能であ
る。特に、精度良く分級を行うために、適当な目開きの
篩を用いて複数回くり返してふるうことが好ましい。ま
た、メッシュの開口の形状をメッキ等によって制御した
ものを使うことも有効な手段である。
【0101】カラートナーと混合して二成分現像剤を調
製する場合、その混合比率は現像剤中のトナー濃度とし
て、2〜15質量%、好ましくは4〜13質量%にする
と通常良好な結果が得られる。トナー濃度が2質量%未
満では画像濃度が低くなりやすく、15質量%を超える
場合ではカブリや機内飛散が増加しやすい。
【0102】本発明のトナーの物性値の測定方法は次の
通りである。
【0103】(1)トナー粒度分布及び平均粒径の測定 測定装置としては、コールターカウンターTA−II或
いはコールターマルチサイザーII(コールター社製)
を用いる。コールターマルチサイザー(コールター社
製)を用いることも可能である。電解液は1級塩化ナト
リウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。例え
ば、ISOTON R−II(コールターサイエンティ
フィックジャパン社製)が使用できる。測定法として
は、前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤とし
て界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン
酸塩を0.1〜5ml加え、更に測定試料を2〜20m
g加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1
〜3分間分散処理を行い、前記測定装置によりアパーチ
ャーとして100μmアパーチャーを用いて、2.00
μm以上のトナーの体積,個数を測定して体積分布と個
数分布とを算出した。それから本発明に係る体積分布か
ら求めた重量基準の重量平均粒径(D4)(各チャンネ
ルの中央値をチャンネル毎の代表値とする)を求めた。
【0104】チャンネルとしては、2.00〜2.52
μm;2.52〜3.17μm;3.17〜4.00μ
m;4.00〜5.04μm;5.04〜6.35μ
m;6.35〜8.00μm;8.00〜10.08μ
m;10.08〜12.70μm;12.70〜16.
00μm;16.00〜20.20μm;20.20〜
25.40μm;25.40〜32.00μm;32.
00〜40.30μmの13チャンネルを用いる。
【0105】(2)ポリエステル樹脂のGPCの測定 ポリエステル樹脂のMn、Mw及びMw/Mnはゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって
測定する。40℃のヒートチャンバ中でカラムを安定化
させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてテトラハ
イドロフラン(THF)を毎分1mlの流速で流し、T
HF試験溶媒を100μl注入して測定する。試料の分
子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を、数
種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量
線の対数値とカウント数との関係から算出する。検量線
作成用の標準ポリスチレン試料としては、例えば、東ソ
ー社製あるいは、昭和電工社製の分子量が102〜107
程度のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリス
チレン試料を用いるのが適当である。検出器にはRI
(屈折率)検出器を用いる。カラムとしては、市販のポ
リスチレンジェルカラムを複数本組み合わせて使用する
のが良い。
【0106】例えば、昭和電工社製のshodex G
PC KF−801,802,803,804,80
5,806,807,800Pの組み合わせや、東ソー
社製のTSKgelG1000H(HXL)、G2000
H(HXL)、G3000H((HXL)、G4000H
(HXL)、G5000H(HXL)、G6000H
(HXL)、G7000H(HXL)、TSKguardc
olumnの組み合わせを挙げることができる。
【0107】試料は例えば、以下の様にして作製する。
【0108】試料をTHF中に入れ、数時間放置した
後、十分振とうしTHFと良く混ぜ(試料の合一体がな
くなるまで)、更に12時間以上静置する。このときT
HF中への放置時間が24時間以上となるようにする。
その後、サンプル処理フィルター(ポアサイズ0.45
〜0.5μm、例えばマイショリディスクH−25−5
東ソー社製、エキクロディスク25CR、ゲルマン、サ
イエンス ジャパン社製などが使用できる)を通過させ
たものを、GPCの試料とする。試料温度は、樹脂成分
が0.5〜5mg/mlとなるように調整する。
【0109】次に、本発明の画像形成装置の好ましい一
具体例を図1を参照しながら、以下に説明する。
【0110】図1は、電子写真法によりフルカラーの画
像を形成するための画像形成装置の一例を示す概略構成
図である。図1の画像形成装置は、フルカラー複写機又
はフルカラープリンタとして使用される。フルカラー複
写機の場合は、図1に示すように、上部にデジタルカラ
ー画像リーダ部、下部にデジタルカラー画像プリンタ部
を有する。
【0111】画像リーダ部において、原稿30を原稿台
ガラス31上に載せ、露光ランプ32により露光走査す
ることにより、原稿30からの反射光像をレンズ33に
よりフルカラーセンサ34に集光し、カラー色分解画像
信号を得る。カラー色分解画像信号は、増幅回路(図示
せず)を経てビデオ処理ユニット(図示せず)にて処理
を施され、デジタル画像プリンタ部に送出される。
【0112】画像プリンタ部において、像担持体である
感光ドラム1は、たとえば有機光導電体を有する感光層
を有し、矢印方向に回転自在に担持されている。感光ド
ラム1の回りには、前露光ランプ11、コロナ帯電器
2、レーザ露光光学系3、電位センサ12、色の異なる
4個の現像器4Y、4C、4M、4K、ドラム上光量検
知手段13、転写装置5およびクリーニング器6が配置
されている。
【0113】レーザ露光光学系において、リーダ部から
の画像信号は、レーザ出力部(図示せず)にてイメージ
スキャン露光の光信号に変換され、変換されたレーザ光
がポリゴンミラー3aで反射され、レンズ3bおよびミ
ラー3cを介して、感光ドラム1の面上に投影される。
【0114】プリンタ部は、画像形成時、感光ドラム1
を矢印方向に回転させ、前露光ランプ11で除電した後
に感光ドラム1を帯電器2により一様にマイナス帯電さ
せて、各分解色ごとに光像Eを照射し、感光ドラム1上
に静電荷像を形成する。
【0115】次に、所定の現像器を動作させて感光ドラ
ム1上の静電荷像を現像し、感光ドラム1上にトナーに
よるトナー画像を形成する。現像器4Y、4C、4M、
4Kは、それぞれの偏心カム24Y、24C、24M、
24Kの動作により、各分解色に応じて択一的に感光ド
ラム1に接近して、現像を行う。
【0116】転写装置は、転写ドラム5a、転写帯電器
5b、記録材としての転写材を静電吸着するための吸着
帯電器5cおよびこれと対向する吸着ローラ5g、そし
て内側帯電器5d、外側帯電器5e、分離帯電器5hを
有している。転写ドラム5aは、回転駆動可能に軸支さ
れ、その周面の開口域に転写材を担持する転写材担持体
である転写シート5fが、円筒上に一体的に調節されて
いる。転写シート5fにはポリカーボネートフィルムの
如き樹脂フィルムが使用される。
【0117】転写材はカセット7a、7bまたは7cか
ら転写シート搬送系を通って転写ドラム5aに搬送さ
れ、転写ドラム5a上に担持される。転写ドラム5a上
に担持された転写材は、転写ドラム5aの回転にともな
い感光ドラム1と対向した転写位置に繰り返し搬送さ
れ、転写位置を通過する過程で転写帯電器5bの作用に
より、転写材上に感光ドラム1上のトナー画像が転写さ
れる。
【0118】トナー画像は、図1に示す如く、感光体か
ら直接転写材へ転写されても良く、また、感光体上のト
ナー画像を中間転写体へ転写し、中間転写体からトナー
画像を転写材へ転写しても良い。
【0119】上記の画像形成工程を、イエロー(Y)、
マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)に
ついて繰り返し、転写ドラム5上の転写材上に4色のト
ナー画像を重ねたカラー画像が得られる。
【0120】このようにして4色のトナー画像が転写さ
れた転写材は、分離爪8a、分離押上げコロ8bおよび
分離帯電器5hの作用により、転写ドラム5aから分離
して加熱加圧定着器100に送られ、そこで加熱加圧定
着することによりトナーの混色、発色および転写材への
固定が行われて、フルカラーの定着画像とされたのちト
レイ10に排紙され、フルカラー画像の形成が終了す
る。他方、感光ドラム1は、表面の残留トナーをクリー
ニング器6で清掃して除去された後、再度、画像形成工
程に供せされる。クリーニング部材としては、ブレード
以外にファーブラシ又は不織布、あるいはそれらの併用
を用いてもよい。
【0121】転写ドラム5aに対しては、転写シート5
fを介して対向された電極ローラ14とファーブラシ1
5、およびオイル除去ローラ16とバックアップブラシ
17が設置されており、転写ドラム5aの転写シート5
f上の付着粉体や、転写シート5f上の付着オイルを除
去するために、清掃が行われる。このような清掃は、画
像形成の前または後に行い、また、ジャム、つまり紙詰
まり発生時には随時行う。
【0122】所望のタイミングで偏心カム25を動作さ
せ、転写ドラム5aと一体化している29カムフォロワ
5iを作動させることにより、転写シート5fと感光ド
ラム1との間のギャップは、任意に設定可能である。た
とえば、スタンバイ中、または電源オフ時には転写ドラ
ム5aと感光ドラム1の間隔を離すことができる。
【0123】次に、図2を参照して本発明に用いた好ま
しい例として、定着装置100について説明する。
【0124】本例において定着装置100は電磁誘導加
熱方式の装置である。図2は本例の定着装置100の要
部の横断側面模式図、図3は要部の縦断正面模式図を具
体的に示したものである。
【0125】本例装置100は円筒状の電磁誘導発熱性
ベルトを用いた、加圧ローラ駆動方式、電磁誘導加熱方
式の装置である。
【0126】磁場発生手段は、磁性コア17a・17b
・17c及び励磁コイル18からなる。
【0127】磁性コア17a・17b・17cは高透磁
率の部材であり、フェライトやパーマロイ等といったト
ランスのコアに用いられる材料がよく、より好ましくは
100kHz以上でも損失の少ないフェライトを用いる
のがよい。
【0128】励磁コイル18には、図4に示すように給
電部18a・18bに励磁回路27を接続してある。こ
の励磁回路27は、20kHzから500kHzの高周
波をスイッチング電源で発生できるようになっている。
【0129】励磁コイル18は、励磁回路27から供給
される交番電流(高周波電流)によって交番磁束を発生
する。
【0130】16a・16bは横断面略半円弧状樋型の
ベルトガイド部材であり、開口側を互いに向かい合わせ
て略円柱体を構成し、外側に円筒状の電磁誘導性発熱ベ
ルトである定着ベルト10をルーズに外嵌させてある。
【0131】前記ベルトガイド部材16aは、磁場発生
手段としての磁性コア17a・17b・17cと励磁コ
イル18を内側に保持している。
【0132】また、ベルトガイド部材16aには、図3
に示すように紙面垂直方向長手の良熱伝導部材40がニ
ップ部Nの加圧ローラ30との対向面側で、定着ベルト
10の内側に配設してある。
【0133】本例においては、良熱伝導性部材40にア
ルミニウムを用いている。前記良熱伝導部材40は熱伝
導率kがk=240[W・m-1・K-1]であり、厚さ1
[mm]である。
【0134】また、良熱伝導部材40は、磁場発生手段
である励磁コイル18と磁性コア17a・17b・17
cから発生する磁場の影響を受けないように、この磁場
の外に配設してある。
【0135】具体的には、良熱伝導部材40を励磁コイ
ル18に対して磁性コア17cを隔てた位置に配設し、
励磁コイル18による磁路の外側に位置させて良熱伝導
体40に影響を与えないようにしている。
【0136】22は、ベルトガイド部材16bの内面平
面部に当接させて配設した横長の加圧用剛性ステイであ
る。
【0137】19は、磁性コア17a・17b・17c
及び励磁コイル18と加圧用剛性ステイ22の間を絶縁
するための絶縁部材である。
【0138】フランジ部材23a・23bは、ベルトガ
イド部材16a・16bのアセンブリの左右両端部に外
嵌し、前記左右位置を固定しつつ回転自在に取り付け、
定着ベルト10の回転時に前記定着ベルト10の端部を
受けて定着ベルトのベルトガイド部材長手に沿う寄り移
動を規制する役目をする。
【0139】加圧部材としての加圧ローラ30は、芯金
30aと、前記芯金周りに同心一体にローラ状に成形被
覆させた、シリコーンゴム・フッ素ゴム・フッ素樹脂な
どの耐熱性・弾性材層30bとで構成されており、芯金
30aの両端部を装置の不図示のシャーシ側板金間に回
転自由に軸受け保持させて配設してある。
【0140】加圧用剛性ステイ22の両端部と装置シャ
ーシ側のバネ受け部材29a・29bとの間にそれぞれ
加圧バネ25a・25bを縮設することで、加圧用構成
ステイ22に押し下げ力を作用させている。これによ
り、ベルトガイド部材16aの下面と加圧ローラ30の
上面とが定着ベルト10を挟んで圧接して所定幅の定着
ニップ部Nが形成される。
【0141】加圧ローラ30は駆動手段Mにより矢示の
方向に回転駆動される。この加圧ローラ30の回転駆動
による前記加圧ローラ30と定着ベルト10の外面との
摩擦力で定着ベルト10に回転力が作用し、前記定着ベ
ルト10が、その内面が定着ニップNにおいて良熱伝導
部材40の下面に密着して摺動しながら、矢示の方向に
加圧ローラ30の回転周速度にほぼ対応した周速度をも
ってベルトガイド部材16a・16bの外回りを回転状
態になる。
【0142】この場合、定着ニップ部Nにおける良熱伝
導部材40の下面と定着ベルト10の内面との相互摺動
摩擦力を低減化させるために、定着ニップ部Nの良熱伝
導部材40の下面と定着ベルト10の内面との間に耐熱
性グリスなどの潤滑剤を介在させる、あるいは良熱伝導
性部材40の下面を潤滑部材で被覆することもできる。
これは、良熱伝導部材40としてアルミニウムを用いた
場合のように表面滑り性が材質的によくない或いは仕上
げ加工を簡素化した場合に、摺動する定着ベルト10に
傷をつけて定着ベルト10の耐久性が悪化してしまうこ
とを防ぐものである。
【0143】良熱伝導部材40は長手方向の温度分布を
均一にする効果があり、例えば、小サイズ紙を通紙した
場合、定着ベルト10での非通紙部の熱量が、良熱伝導
部材40へ伝熱し、良熱伝導部材40における長手方向
の熱伝導により、非通紙部の熱量が小サイズ紙通紙部へ
伝熱される。これにより、小サイズ紙通紙時の消費電力
を低減させる効果も得られる。
【0144】また、図4に示すように、ベルトガイド部
材16aの曲面に、その長手に沿い所定の間隔を置いて
凸リブ部16eを形成具備させ、ベルトガイド部材16
aの曲面と定着ベルト10の内面との接触摺動抵抗を低
減させて定着ベルト10の回転負荷を少なくしている。
このような凸リブ部はベルトガイド部材16bにも同様
に形成具備することができる。
【0145】磁性コア17a・17b・17cに導かれ
た交番磁束Cは、磁性コア17aと磁性コア17bとの
間、そして磁性コア17aと磁性コア17cとの間にお
いて定着ベルト10の電磁誘導発熱層1に渦電流を発生
させる。この渦電流は電磁誘導発熱層1の固有抵抗によ
って電磁誘導発熱層1にジュール熱(渦電流損)を発生
させる。ここでの発熱量Qは電磁誘導発熱層1を通る磁
束の密度によって決まる。
【0146】この定着ニップ部Nの温度は、不図示の温
度検知手段を含む温調系により励磁コイル18に対する
電流供給が制御されることで所定の温度が維持されるよ
うに温調される。26は定着ベルト10の温度を検知す
るサーミスタなどの温度センサであり、本例においては
温度センサ26で測定した定着ベルト10の温度情報を
もとに定着ニップ部Nの温度を制御するようにしてい
る。
【0147】而して、定着ベルト10が回転し、励磁回
路27から励磁コイル18への給電により上記のように
定着ベルト10の電磁誘導発熱がなされて定着ニップ部
Nが所定の温度に立ち上がって温調された状態におい
て、画像形成手段部から搬送された未定着トナー画像t
が形成された記録材Pが定着ニップ部Nの定着ベルト1
0と加圧ローラ30との間に画像面が上向き、即ち定着
ベルト面に対向して導入され、定着ニップ部Nにおいて
画像面が定着ベルト10の外面に密着して定着ベルト1
0と一緒に定着ニップ部Nを挟持搬送されていく。この
定着ニップ部Nを定着ベルト10と一緒に記録材Pが挟
持搬送されていく過程において定着ベルト10の電磁誘
導発熱で加熱されて、記録材P上の未定着トナー画像t
1が加熱定着される。記録材Pは定着ニップ部Nを通過
すると回転定着ベルト10の外面から分離して排出搬送
されていく。記録材上の加熱定着トナー画像t2は定着
ニップ部通過後、冷却して永久固着像となる。
【0148】また、発熱量が多い発熱域Hには、サーモ
スイッチ50が配設してあるため、サーモスイッチ50
が220℃を感知して、サーモスイッチが切れた時点
で、リレースイッチ51により励磁コイル18への給電
が遮断される。
【0149】本例によれば、紙の発火温度は約400℃
近辺であるため紙が発火することはなく、定着フィルム
の発熱を停止することができる。
【0150】温度検知素子としてサーモスイッチのほか
に温度ヒューズを用いることもできる。
【0151】本発明のトナーのようにワックスなど低軟
化物質を含有させていないトナーを使用した場合には、
オイル塗布機構を設けるのが好ましい。また、低軟化物
質を含有させたトナーを使用した場合にもオイル塗布や
冷却分離を行ってもよい。
【0152】本例の定着装置の構成について更に具体的
に説明する。
【0153】A)励磁コイル18 励磁コイル18の形状は、図2のように発熱層の曲面に
沿うようにしている。本例では定着ベルトの発熱層と励
磁コイル18との間の距離は約2mmになるように設定
した。
【0154】励磁コイル保持部材19の材質としては絶
縁性に優れ、耐熱性がよいものがよい。例えば、フェノ
ール樹脂、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリアミドイミド樹脂、PEEK樹脂、PES樹
脂、PPS樹脂、PFA樹脂、PTFE樹脂、FEP樹
脂、LCP樹脂などを選択するとよい。
【0155】磁性コア17a・17b・17c及び励磁
コイル18と、定着ベルトの発熱層の間の距離はできる
限り近づけた方が磁束の吸収効率が高く、この距離が5
mmを超えるとこの効率が著しく低下するため5mm以
内にするのがよい。また、5mm以内であれば定着ベル
ト10の発熱層と励磁コイル18の距離が一定である必
要はない。
【0156】励磁コイル18の励磁コイル保持部材19
からの引出線すなわち18a・18b(図4)について
は、励磁コイル保持部材19から外の部分について束線
の外側に絶縁被覆を施している。
【0157】B)定着ベルト10 図5は本例における定着ベルト10の層構成模式図であ
る。本例の定着ベルト10は、電磁誘導発熱性の定着ベ
ルト10の基層となる金属ベルト等でできた発熱層1
と、その外面に積層した弾性層2と、その外面に積層し
た離型層3の複合構造のものである。発熱層1と弾性層
2との間の接着、弾性層2と離型層3との間の接着のた
め、各層間にプライマー層(不図示)を設けてもよい。
略円筒形状である定着ベルト10において発熱層1が内
面側であり、離型層3が外面側である。前述したよう
に、発熱層1に交番磁束が作用することで前記発熱層1
に渦電流が発生して前記発熱層1が発熱する。その熱が
弾性層2・離型層3を介して定着ベルト10を加熱し、
前記定着ニップNに通紙される被加熱材としての記録材
Pを加熱してトナー画像の加熱定着がなされる。
【0158】a.発熱層1 発熱層1は、非磁性の金属でも良いが、より好ましくは
磁束の吸収の良いニッケル、鉄、磁性ステンレス、コバ
ルト−ニッケル合金等の強磁性体の金属が良い。
【0159】その厚みは次の式で表される表皮深さより
厚くかつ200μm以下にすることが好ましい。表皮深
さσ[m]は、励磁回路の周波数f[Hz]と透磁率μ
と固有抵抗ρ[Ωm]で σ=503×(ρ/fμ)1/2 と表される。
【0160】これは電磁誘導で使われる電磁波の吸収の
深さを示しており、これより深いところでは電磁波の強
度は1/e以下になっており、逆にいうと殆どのエネル
ギーはこの深さまでで吸収されている。
【0161】発熱層1の厚さは好ましくは1〜200μ
mがよい。発熱層1の厚みが1μmよりも小さいとほと
んどの電磁エネルギーが吸収しきれないため効率が悪く
なる。また、発熱層が200μmを超えると剛性が高く
なりすぎ、また屈曲性が悪くなり回転体として使用する
には現実的ではない。
【0162】b.弾性層2 弾性層2は、シリコーンゴム、フッ素ゴム、フルオロシ
リコーンゴム等で耐熱性がよく、熱伝導率がよい材質で
ある。
【0163】弾性層2の厚さは10〜500μmが好ま
しく、定着画像品質を保証するために必要な厚さであ
る。
【0164】カラー画像を印刷する場合、特に写真画像
などでは被記録材P上で大きな面積に渡ってベタ画像が
形成される。この場合、被記録材の凹凸あるいはトナー
層の凹凸に加熱面(離型層3)が追従できないと加熱ム
ラが発生し、伝熱量が多い部分と少ない部分で画像に光
沢ムラが発生する。伝熱量が多い部分は光沢度が高く、
伝熱量が少ない部分では光沢度が低い。弾性層2の厚さ
としては、10μm未満では被記録材あるいはトナー層
の凹凸に追従しきれず画像光沢ムラが発生してしまう。
また、弾性層2が1000μmを超えると、弾性層の熱
抵抗が大きくなりクイックスタートを実現するのが難し
くなる。より好ましくは弾性層2の厚みは50〜500
μmがよい。
【0165】弾性層2の硬度は、硬度が高すぎると記録
材あるいはトナー層の凹凸に追従しきれず、画像光沢ム
ラが発生してしまう。そこで、弾性層2の硬度として
は、60°(J1S−A)以下、より好ましくは45°
(JlS−A)以下がよい。
【0166】弾性層2の熱伝導率λに関しては、 0.25〜0.82[J/m・sec・deg.] がよい。
【0167】熱伝導率λが0.25[J/m・sec・
deg.]よりも小さい場合には、熱抵抗が大きく、定
着ベルトの表層(離型層3)における温度上昇が遅くな
る。熱伝導率λが0.82[J/m・sec・de
g.]よりも大きい場合には、硬度が高くなりすぎた
り、圧縮永久歪みが悪化する。
【0168】よって熱伝導率λは0.25〜0.82
[J/m・sec・deg.]がよい。より好ましくは
0.33〜0.63[J/m・sec・deg.]がよ
い。
【0169】c.離型層3 離型層3はフッ素樹脂、シリコーン樹脂、フルオロシリ
コーンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、PFA、P
TFE、FEP等の離型性かつ耐熱性のよい材料を選択
することができる。
【0170】離型層3の厚さは1〜100μmが好まし
い。離型層3の厚さが1μmよりも小さいと塗膜の塗ム
ラで離型性の悪い部分ができたり、耐久性が不足すると
いった問題が発生する。また、離型層が100μmを超
えると熱伝導が悪化するという問題が発生し、特に樹脂
系の離型層の場合は硬度が高くなりすぎ、弾性層2の効
果がなくなってしまう。
【0171】d.断熱層 また、定着ベルト10構成において、発熱層1のベルト
ガイド面側(発熱層1の弾性層2とは反対面側)に断熱
層を設けてもよい。
【0172】断熱層としては、フッ素樹脂、ポリイミド
樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PEE
K樹脂、PES樹脂、PPS樹脂、PFA樹脂、PTF
E樹脂、FEP樹脂などの耐熱樹脂がよい。
【0173】また、断熱層の厚さとしては10〜100
0μmが好ましい。断熱層の厚さが10μmよりも小さ
い場合には断熱効果が得られず、また、耐久性も不足す
る。一方、1000μmを超えると磁性コア17a・1
7b・17c及び励磁コイル18から発熱層1までの距
離が大きくなり、磁束が十分に発熱層1に吸収されなく
なる。
【0174】断熱層は、発熱層1に発生した熱が定着ベ
ルトの内側に向かわないように断熱できるので、断熱層
がない場合と比較して記録材P側への熱供給効率が良く
なる。よって、消費電力を抑えることができる。
【0175】C)ニップ 本発明の加熱定着装置における回転加熱部材と加圧部材
からなる定着ニップ部Nは、良好な定着性を確保するた
めに、幅5.0〜15.0mmのニップを形成している
ことが好ましい。定着ニップN部の幅が5.0mm未満
では、フルカラー画像形成時、トナーを定着するための
熱量を十分に未定着トナーに与えることができない。ま
た、定着ニップ部Nの幅が15.0mmを超えると、ト
ナーを定着するための熱量は十分に与えることができる
ものの、定着時のホットオフセットが発生し易くなる。
【0176】D)面圧 本発明の加熱定着装置におけるニップ部の圧力(線圧)
は、記録材を介した状態で、9000〜500000N
/m2の範囲が好ましい。面圧が9000N/m2未満で
あると、記録材の搬送ブレを発生しやすく、さらに定着
圧力不足による定着不良が起こるので好ましくない。ま
た、面圧が500000N/m2を超える場合、定着フ
ィルム10の耐久劣化が著しく悪化するため好ましくな
い。
【0177】ここで、面圧とは、転写材全体に加えられ
る圧力を当接されている面積で割ったものである。
【0178】E)定着スピード 定着フィルム10の回転速度(定着スピード)が300
mm/secを超えると、定着フィルム10を安定して
回転させることができず、定着フィルム10を破損して
しまう。このため、定着フィルム10の回転速度Vとし
てのプロセススピードは300mm/sec以下が望ま
しい。
【0179】このような構成の定着装置と、既に上述し
た構成のカラートナーとを組み合わせて用いることによ
り、高グロスで混色性に優れた画像が得られ、かつ耐高
温オフセット性にすぐれ、さらに被加熱材上画像の先端
と後端、さらには多数枚通紙において均一な光沢度(グ
ロス)にすることの出来る画像形成方法を提供すること
が可能となる。これは、本発明の定着器構成の欠点であ
る圧力をかけられないことを、トナーの物性を最適化す
ることで大幅に改善したものであり、高グロスで混色性
に優れた画像が多数枚通紙しても劣ることなく出力する
ことが可能となる。
【0180】すなわち、これは、このトナー物性とこの
定着器構成の組み合わせでしかなし得ない効果である。
【0181】
【実施例】以下、実施例をもって本発明を詳細に説明す
る。
【0182】(ポリエステル樹脂の製造例−1)テレフ
タル酸2mol,ドデセニル無水コハク酸1.09mo
l,ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン3.4mol,ジ
ブチル錫オキシド0.02gをガラス製2リットルの4
つ口フラスコに入れ、温度計,撹拌棒,コンデンサ及び
窒素導入管を取りつけマントルヒーター内においた。次
にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐
々に昇温し、170℃で5時間反応せしめ、次いで19
5℃に昇温し、4時間反応せしめた。この時点で生成し
た樹脂の水酸基価は59.8mgKOH/gであった。
【0183】その後、トリメリット酸無水物0.18m
ol及びジブチル錫オキシド0.08gを加え、195
℃でさらに3時間反応せしめ、さらに205℃に昇温
し、5時間反応せしめ反応を終了し、ポリエステル樹脂
(1)を得た。
【0184】このポリエステル樹脂(1)のガラス転移
温度は62.9℃であり、軟化点温度は105℃であっ
た。
【0185】(ポリエステル樹脂の製造例−2)イソフ
タル酸2.5mol,オクチルコハク酸1.23mo
l,ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン3.34molをポリ
エステル樹脂の製造例−1と同様にして窒素雰囲気中で
反応せしめた。次いで、トリメリット酸無水物0.15
mol,ジブチル錫オキシド0.10g加え、180℃
で反応を5時間行い、ポリエステル樹脂(2)を得た。
【0186】このポリエステル樹脂(2)のガラス転移
温度は63.5℃、軟化点温度は105.8℃であっ
た。
【0187】(ポリエステル樹脂の製造例−3)テレフ
タル酸3.0mol,ポリオキシプロピレン(2.2)
−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
1.6mol,ポリオキシエチレン(2.0)−2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1.6mo
l,ジブチル錫オキシド0.02gをガラス製2リット
ルの4つ口フラスコに入れ、ポリエステル樹脂の製造例
−1と同様にして窒素雰囲気中で反応せしめた。次い
で、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリn−ブチ
ル0.4molを加え220℃に昇温し、6時間反応せ
しめ、反応を終了し、ポリエステル樹脂(3)を得た。
【0188】このポリエステル樹脂(3)のガラス転移
温度は59℃、軟化点温度は100℃であった。
【0189】(ポリエステル樹脂の製造例−4)ポリオ
キシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン2.0mol,ポリオキシエチ
レン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン2.1mol,テレフタル酸2mol,ド
デセニルコハク酸1.6mol,トリメリット酸0.4
6molをポリエステル樹脂の製造例−1と同様の装置
を用い、255℃で7.5時間反応せしめポリエステル
樹脂(4)を得た。
【0190】このポリエステル樹脂(4)のガラス転移
温度は62℃、軟化点温度は120℃であった。
【0191】(ポリエステル樹脂の製造例−5)イソフ
タル酸2.0mol,フマール酸1.5mol,ポリオ
キシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン1.45mol,ポリオキシエ
チレン(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン1.5mol,ジブチル錫オキシド0.0
2gをガラス製2リットルの4つ口フラスコに入れ、ポ
リエステル樹脂の製造例−1とほぼ同様にしてポリエス
テル樹脂(5)を得た。
【0192】このポリエステル樹脂(5)のガラス転移
温度は49℃、軟化点温度は80℃であった。
【0193】(ポリエステル樹脂の製造例−6)フマー
ル酸1.4mol,ポリオキシプロピレン(2.2)−
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1.
4mol,ジブチル錫オキシド0.03gを用いて、ポ
リエステル樹脂の製造例−1とほぼ同様にしてポリエス
テル樹脂(6)を得た。
【0194】このポリエステル樹脂(6)のガラス転移
温度は58℃、軟化点温度は92℃であった。
【0195】(ポリエステル樹脂の製造例−7)ポリエ
ステル樹脂の製造例−1においてトリメリット酸無水物
0.2molのかわりに、1,2,5−ヘキサントリカ
ルボン酸0.3molを用いることを除いて、ポリエス
テル樹脂製造例−1とほぼ同様にしてポリエステル樹脂
(7)を得た。
【0196】このポリエステル樹脂(7)のガラス転移
温度は59.1℃、軟化点温度は104℃であった。
【0197】得られたポリエステル樹脂(1)〜(7)
のガラス転移温度(Tg)及び軟化点温度(Tm)を表
1に示す。
【0198】
【表2】
【0199】 <実施例1> 第一の混練工程: ・ポリエステル樹脂(1) 70質量部 ・C.I.ピグメントブルー15:3を公知の方法において製造し、ろ過工程前 の顔料スラリーから水をある程度除去し、ただの一度も乾燥工程を経ずに得た固 形分30質量%のペースト状顔料(残り70質量%は水) 100質量部 上記の原材料を上記の処方でまずニーダー型ミキサーに
仕込み、混合しながら非加圧下で昇温させる。最高温度
(ペースト中の溶媒の沸点により必然的に決定される。
この場合は100〜110℃程度)に達した時点で水相
中の顔料が、溶融樹脂相に分配もしくは移行し、これを
確認した後、さらに30分間加熱溶融混練させ、ペース
ト中の顔料を充分に移行させる。その後、一旦、ミキサ
ーを停止させ、熱水を排出した後、さらに140℃まで
昇温させ、約40分間加熱溶融混練を行ない、顔料を分
散させるとともに水分を留去し、該工程を終了した後、
冷却させ、混練物を取り出した。この最終混練物の含水
量は0.55質量%程度であった。
【0200】 第二の混練工程: ・上記混練物(顔料粒子の含有量30質量%) 20質量部 ・ポリエステル樹脂(1) 87質量部 ・ジ−ターシャリブチルサリチル酸のアルミ錯体(荷電制御剤) 6質量部 上記の処方で十分ヘンシェルミキサーにより予備混合を
行い、二軸押出し混練機で温度を120℃に設定し溶融
混練し、冷却後ハンマーミルを用いて約1〜2mm程度
に粗粉砕し、次いでエアージェット方式による微粉砕機
で40μm以下の粒径に微粉砕した。さらに得られた微
粉砕物を分級して、粒度分布における体積平均が8.2
μmになるように選択してシアントナー粒子(分級品)
を得、流動性向上及び帯電特性付与を目的として、Si
系化合物で疎水化処理した酸化チタン微粉末を、シアン
トナー粒子100質量部に0.8質量部外添添加し、シ
アントナー(A)とした。
【0201】このシアントナー(A)5.0質量部に対
し、スチレン−メタクリル酸メチル(共重合体質量比6
5:35)を約0.35質量%コーティングしたCu−
Zn−Fe系フェライトキャリアを総量100質量部に
なるように混合し二成分系現像剤とした。二成分系現像
剤中のトナー濃度は5.0質量%にした。
【0202】この二成分系現像剤を、図1に示す市販の
普通紙カラー複写機(カラーレーザーコピア(登録商
標)550)に用いて複写試験を行った。
【0203】トナーの評価は以下の方法により行なっ
た。
【0204】定着ユニットを取り外した市販の普通紙フ
ルカラー複写機(カラーレーザー複写機CLC700、
キヤノン製)に、図1に示す定着器をのせた改造フルカ
ラー複写機を作り、画像を出力した。定着器の構成の詳
細は以下の通りである(図2参照)。
【0205】磁場発生手段である磁性コア17a,17
b,17cはフェライトであり、励磁コイル18は束線
を10ターン巻いて形成している。
【0206】定着ベルトの構成としては、図5に示す層
構造であり、発熱層1には厚さ10μmのニッケル層を
用いた。弾性層2は厚さ200μmのシリコーンゴム
で、<JIS K−6301>に準じた硬度が35のも
のを用いた。さらに、離型層3としてはPFA樹脂をコ
ートし、厚さ20μmとした。
【0207】加圧ローラーはFe製の芯金30aに対
し、シリコーンゴム及びPFA樹脂を被覆させたローラ
ー硬度60度(Asker−C 500g)のローラー
を用いた。
【0208】加圧力としては、加圧ばね25a,25b
を調節して、80g/cm2の紙を介した状態で、面圧
120000N/m2を圧接して定着ニップ8mmとし
た。
【0209】また、本発明では定着ベルトにオイル塗布
ユニットを設けた。
【0210】尚、プロセススピードは200mm/se
cとした。
【0211】[評価項目の測定方法] (OHP定着画像の透光性の評価)CLC700用 O
HP CT−700(キヤノン製)にトナーのり量が
1.0mg/cm2である帯状の絵を前述の改造CLC
700で画出しした。なお、定着温度は厳密に155℃
の条件で画出しを行なった。
【0212】透過率の測定は、島津自記分光光度計UV
2200(島津製作所社製)を使用し、OHPフィルム
単独の透過率を100%とし、シアントナーの場合は6
50nmでの最大吸収波長における透過率を測定する。
【0213】(ハイライト部の再現性)坪量が80〜8
5g/m2のCLC−SK紙を用いて、改造CLC70
0でキヤノンオリジナル画像を出力し、定着画像を目視
で三段階に評価した。 A:細線再現性が良好であり、写真画像のハートーン部
(ハイライト部)が忠実に再現されている。 B:滑らかにやや劣るが、実用レベル内である。 C:滑らかさに劣り、がさつきが目立。
【0214】(グロスの測定)坪量が80〜85g/m
2のCLC−SK紙先端部に、トナーのり量が1.0m
g/cm2である帯状の画像を前述の改造CLC−70
0で画出しした。尚、定着機の温度は厳密に155℃に
調整した。
【0215】VG−10型光沢度計(日本電色製)を用
い、ベタ部のグロスを測定した。
【0216】測定としては、まず、定電圧装置により6
Vにセットする。ついで、投光角度、受光角をそれぞれ
60°に合わせる。0点調整及び標準板を用い、標準設
定の後に試料台の上に前記試料画像を置き、さらに白色
紙を三枚以上重ね測定を行い、標示部に示される数値を
%単位で読み取る。この時、S、S/10切り替えSW
はSに合わせ、角度、感度切り替えSWは45〜60に
合わせる。
【0217】(混色可能領域の測定)まず、CLC−7
00の定着ユニットを取り外し、CLC−SK紙A3サ
イズ紙(キヤノン製)上にトナーのり量が1.0mg/
cm2である帯状のトナー未定着画像を形成した。
【0218】その後、図2に示す定着器構成と全く同じ
構成の定着試験器で設定温度を変更しながら、定着画像
を出力し、グロスを測定した。
【0219】尚、プロセススピードは200mm/se
cとした。
【0220】混色可能領域はこの測定方法でグロスが7
以上となる定着温度の範囲とした。
【0221】また1枚通紙した際の画像先端部3個所の
平均グロス値と画像後端部3個所の平均グロス値の差も
合わせて評価した。
【0222】(画像グロス差)グロス測定用サンプル画
像は、CLC−SK紙A3サイズ紙(キヤノン製)上に
30mm×30mmサイズのベタのパッチ画像を9個所
出力し、加熱部設定温度155℃,プロセススピード2
00mm/秒の条件にて通紙を行なった。低温低湿下で
スタート直後から100枚連続通紙紙時の1枚目と50
枚目の平均グロス値の差を評価した。
【0223】その程度に応じて以下の4ランクで評価し
た。 a:グロス差が3未満 b:グロス差が3以上8未満 c:グロス差が8以上15未満 d:グロス差が15以上
【0224】表4に示すように、ガサツキのないハーフ
トーン再現性に優れた良好な得られた。また、初期グロ
スも高くOHP透光性にもすぐれ、広い温度領域で混色
可能となった。さらに、100枚通紙後のグロス差もほ
とんどなく、多数枚通紙においても、先端と後端におい
ても、均一な光沢度が得られた。
【0225】<実施例2>下記の処方に変更することを
除いては、実施例1と同様に製造してマゼンタトナー
(B)を得た。
【0226】 第一の混練工程: ・ポリエステル樹脂(2) 61.2質量部 ・C.I.ピグメントレッド122を25質量%含有した水ペースト状顔料 100質量部 第二の混練工程: ・第一の混練工程による混練物(顔料粒子の含有量30質量%) 18質量部 ・ポリエステル樹脂(1) 88.3質量部 ・サリチル酸のアルミ化合物 4質量部 得られたマゼンタトナー(B)を用いて、実施例1と同
様にくり返し複写による耐久試験を行なったところ初期
グロスも高く、OHP透光性に優れ、広い温度領域で混
色可能となった。
【0227】更に、100枚通紙後のグロス差も1と多
数枚通紙においても、先端と後端においても、均一な光
沢度が得られた。
【0228】<実施例3>下記の処方に変更することを
除いては、実施例1と同様に製造してイエロートナー
(C)を得た。
【0229】 第一の混練工程: ・ポリエステル樹脂(3) 80質量部 ・C.I.ピグメントイエロー180を20質量%含有した水ペースト状顔料 100質量部 第二の混練工程: ・第一の混練工程による混練物(顔料粒子の含有量20質量%) 18.5質量部 ・ポリエステル樹脂(3) 84質量部 ・サリチル酸のアルミ化合物 4質量部 得られたイエロートナー(C)を用いて、実施例1と同
様にくり返し複写による耐久試験を行なったところ広い
温度領域で混色可能となった。
【0230】更に、1枚目と100枚通紙後のグロス差
は1であり、また1枚目の先端と後端においても、均一
な光沢度が得られた。
【0231】<実施例4>実施例1で用いたシアントナ
ー(A)、実施例2で用いたマゼンタトー(B)及び実
施例3で用いたイエロートナー(C)の3色のトナーを
用いてフルカラー画像を得た。
【0232】実施例1で使用した改造フルカラー複写機
を使用して、フルカラーモードで画出し耐久試験を行な
った。該画像は、グロスが高く、かつ色再現性範囲が十
分広いため、特にピクトリアルな表現を必要とする場合
にも適するものである。
【0233】<実施例5>下記の処方に変更することを
除いては、実施例1と同様に製造したブラックトナー
(D)を得た。
【0234】 第一の混練工程: ・ポリエステル樹脂(1) 70質量部 ・カーボンブラック(#4400F東海カーボン)を26質量%含有した水ペー スト顔料 100質量部 第二の混練工程: ・第一の混練工程による混練物 16.67質量部 (カーボンブラックの含有量27質量%) ・ポリエステル樹脂(1) 87.83質量部 得られたブラックトナー(D)、実施例1で用いたシア
ントナー(A)、実施例2で用いたマゼンタトナー
(B)及び実施例3で用いたイエロートナー(C)の4
色のトナーを用いてフルカラー画像を得た。
【0235】その結果、オリジナル画像を忠実に再現す
る良好な画像が得られた。耐久試験におい、高い画質を
維持し続け、階調性に優れたフルカラー画像が長期に渡
って得られた。OHP画像の光透過性も良好だった。
【0236】 <実施例6> 第一の混練工程: ・ポリエステル樹脂(1) 100質量部 ・銅フタロシアニン顔料/C.I.ピグメントブルー15:3(乾燥粉末) 30質量部 上記材料をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行
い、3本ロールミルで6回溶融混練し、冷却後、混練物
を取り出した。
【0237】 第二の混練工程: ・上記混練物(顔料粒子の含有量30質量%) 16.7質量部 ・ポリエステル樹脂(1) 88.3質量部 ・クロム錯体(荷電制御剤) 4質量部 上記の処方で実施例1と同様にして体積平均径8.0μ
mのシアントナー(E)を得た。
【0238】得られたシアントナー(E)を用いて、実
施例1と同様にくり返し複写による耐久試験を行ったと
ころ、10000枚までは、オフセットは見られなかっ
た。実施例3で用いたイエロートナー(C)とこのシア
ントナー(E)とを組合わせて用い2色でグリーンの画
出しを行ったところ、グリーンの彩度は実施例4におけ
るグリーンの彩度と比較して低下していたものの、一応
実用レベル内であった。
【0239】<実施例7>実施例1において、第二の混
練工程のアルミ錯体を用いず、さらに二軸押出し混練機
の温度を100℃に設定し溶融混練するように変更する
ことを除いては、実施例1と同様にしてシアントナー
(F)を得た。
【0240】得られたシアントナー(F)を用いて実施
例1と同様にくり返し複写による耐久試験を行なったと
ころ、10000枚までは、定着ローラーへのオフセッ
トは見られなかった。しかし、耐久とともにカブリは増
大し、全体にがさっぽい画像しか得られなかった。実施
例3で用いたイエロートナー(C)とこのシアントナー
(F)とを組み合わせて用いた2色でグリーンの画出し
を行なったところ、グリーンの彩度は実施例4における
グリーンの彩度と比較して低下していた。ただ、すべて
において一応実用レベル内であった。
【0241】<比較例1>実施例1において、第一の混
練工程及び第二の混練工程で用いたポリエステル樹脂
(1)に代えてポリエステル樹脂(4)を用いることを
除いては、実施例1と同様にしてシアントナー(G)を
得た。
【0242】得られたシアントナー(G)を用いて実施
例1と同様にくり返し複写による耐久試験を行なったと
ころ、初期からOHP画像の光透過性に劣るものであっ
た。
【0243】<比較例2>実施例1において、第一の混
練工程及び第二の混練工程で用いたポリエステル樹脂
(1)に代えてポリエステル樹脂(5)を用いることを
除いては、実施例11と同様にしてシアントナー(H)
を得た。
【0244】得られたシアントナー(H)を用いて実施
例1と同様にくり返し複写による耐久試験を行なったと
ころ、耐久初期から定着ローラーへのオフセットが顕著
に生じた。
【0245】 <比較例3> ・ポリエステル樹脂(1) 100質量部 ・銅フタロシアニン顔料/C.I.ピグメントブルー15:3(乾燥粉末) 5質量部 ・サリチル酸のアルミ錯体(荷電制御剤) 4質量部 上記処方を十分ヘンシェルミキサーにより予備混合さ
せ、二軸押出し混練機で温度を120℃に設定し、溶融
混練し、あとは実施例1と同様にして体積平均径7.5
μmのシアントナー(I)を得た。
【0246】得られたシアントナー(I)を用いて実施
例1と同様にくり返し複写による耐久試験を行なったと
ころ、10000枚でローラー表面には若干のオフセッ
トが見られた。また、混色性も良くなかった。
【0247】実施例3で用いたイエロートナー(C)
と、このシアントナー(I)とを組合わせて用いて2色
でグリーンの画出しをしたところ、グリーンの彩度は実
施例4におけるグリーンの彩度と比較して大幅に低下し
てしまった。すなわちシアントナー(I)では良好な色
再現ができなかった。
【0248】<比較例4>実施例1において、第一の混
練工程及び第二の混練工程で用いたポリエステル樹脂
(1)に代えてポリエステル樹脂(6)を用いることを
除いては、実施例1と同様にしてシアントナー(J)を
用いて実施例1と同様にくり返し複写による耐久試験を
行なったところ、10000枚でローラー表面にオフセ
ットが見られ耐久を中断した。
【0249】<比較例5>実施例6において、第一の混
練工程での混練回数を6回から2回に変更することを除
いては、実施例6と同様にしてシアントナー(K)を得
た。
【0250】得られたシアントナー(K)を用いて実施
例1と同様にくり返し複写による耐久試験を行なったと
ころ、初期からOHP画像の透明性が悪く、イエロート
ナー(C)とこのシアントナー(K)とを用いて2色で
グリーンの画出しを行なったところ、グリーンの彩度は
実施例6と比較して著しく低いものであった。
【0251】<比較例6>実施例6において、第一の混
練工程及び第二の混練工程で用いたポリエステル樹脂
(1)に代えてポリエステル樹脂(6)を用い、さら
に、第一の混練工程での混練回数を6回から2回に変更
することを除いては、実施例6と同様にしてシアントナ
ー(L)を得た。
【0252】得られたシアントナー(L)を用いて実施
例1と同様にくり返し複写による耐久試験を行なったと
ころ、OHP透光性及び耐高温オフセットに劣るもので
あった。また、混色領域もせまい。
【0253】<比較例7>実施例1において、第一の混
練工程でのポリエステル樹脂をぺースト状顔料との加熱
混合を加圧下で120℃で行なったことを除いては、実
施例1と同様にしてシアントナー(M)を得た。
【0254】得られたシアントナー(M)を用いて実施
例1と同様にくり返し複写による耐久試験を行なったと
ころ初期から、若干のオフセットが見られた。トナー
(M)の軟化点は101℃にまで低下しており、加圧下
での加熱混合によって分子鎖の切断が起こったものと察
している。
【0255】<比較例8>実施例1において、第二の混
練工程で用いたジ−ターシャリブチルサリチル酸アルミ
錯体を用いないことを除いては、実施例1と同様にして
シアントナー(N)を得た。
【0256】得られたシアントナー(N)を用いて実施
例1と同様にくり返し複写による耐久試験を行なったと
ころ、OHP画像の透明性も実施例1と比較して低下し
ていた。
【0257】上記実施例及び比較例で用いたトナー
(A)乃至(N)の物性を表3に示し、実施例1乃至7
及び比較例1乃至8の評価結果を表4に示す。
【0258】
【表3】
【0259】
【表4】
【0260】<比較例9>実施例1において、回転加熱
部材が弾性層を有しない以外は実施例1と同様の検討を
行なったところ、混色可能領域がほとんどなく、またオ
フセット発生温度も低く、実施例1に比べて大きく劣る
結果となった。
【0261】
【発明の効果】本発明によれば、被加熱材加熱部を所定
の温度に短時間に立ち上げ状態にでき(クイックスター
ト性)、カラートナー画像の定着性を十分に確保でき、
被加熱材上画像の先端と後端さらには多数枚通紙におい
て良好な光沢度(グロス)にすることのできる画像形成
方法及びカラートナーを提供することができる。
【0262】さらに多色トナーが十分混合して色再現性
がよく、オーバーヘッドプロジェクター用フィルム(O
HP)画像の透明性に優れた画像を得ることができる画
像形成方法及びカラートナーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるフルカラーの画像形成装置の概
略図である。
【図2】本発明の加熱装置(定着装置)の概略横断側面
模式図である。
【図3】本発明の加熱装置要部の縦断正面模式図であ
る。
【図4】本発明の加熱装置にかかる磁場発生手段の模式
図である。
【図5】本発明の加熱装置にかかる定着ベルト(定着フ
ィルム)の層構成模式図である。
【符号の説明】
1 発熱層 2 弾性層 3 離型層 4 断熱層 10 定着ベルト 15 磁場発生手段 16,16a,16b フィルム(ベルト)ガイド部材 16e 凸リブ部 17,17a,17b,17c 磁性コア 18 励磁コイル 18a,18b 給電部 19 絶縁部材(励磁コイル保持部材) 22 加圧用剛性ステイ 23a,23b フランジ部材 25a,25b 加圧バネ 26 温度センサ 27 励磁回路 29a,29b バネ受け部材 100 定着装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 9/09 G03G 9/08 346 15/20 101 361 Fターム(参考) 2H005 AA01 AA21 AB02 CA08 CA17 CA21 CA25 EA05 FB02 FB04 2H033 AA02 AA11 BA58 BB34 BE03 BE06 CA36 4J002 CF011 EJ067 FD096 GT00 4J029 AA01 AD05 AD07 AE18 BF26 CA04 CB05A CB06A FC36 JF371 KH01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁場発生手段と、電磁誘導により発
    熱する発熱層、弾性層及び離型層を少なくとも有する回
    転加熱部材と、該回転加熱部材とニップを形成してい
    る回転加圧部材を少なくとも有する加熱加圧手段を使用
    し、該回転加熱部材を記録材を介して該回転加圧部材を
    押圧しながら、該記録材上の非磁性のカラートナーによ
    って形成されたカラートナー画像を加熱加圧定着して記
    録材に定着画像を形成する画像形成方法において、 該トナーは、少なくとも着色剤及び下記式(1) 【化1】 で示される化合物またはその酸無水物を用いて合成され
    た非線状ポリエステル樹脂を含有するカラートナー粒子
    を有するカラートナーであって、 該着色剤は、顔料粒子で形成されており、 該カラートナー粒子中の該顔料粒子は、個数平均粒径が
    0.7μm以下であり、0.1〜0.5μmの粒径の顔
    料粒子を60個数%以上含有し、0.8μm以上の粒径
    の顔料粒子を10個数%以下含有していることを特徴と
    する画像形成方法。
  2. 【請求項2】 該回転加熱部材の発熱層の厚さが1〜2
    00μm、弾性層の厚さが10〜500μm、離型層の
    厚さが1〜100μmであり、該回転加熱部材と回転加
    圧部材により形成されるニップ幅が5〜15mmであ
    り、且つ、該回転加熱部材を記録材を介して面圧900
    0〜500000N/m2で該回転加圧部材を押圧しな
    がら定着スピード300mm/秒以下でトナー画像を加
    熱加圧定着することを特徴とする請求項1に記載の画像
    形成方法。
  3. 【請求項3】 該カラートナーの非線状ポリエステル樹
    脂は、線状重合体鎖が、該式(1)で示される化合物ま
    たはその酸無水物によって架橋された架橋構造を有する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成方
    法。
  4. 【請求項4】 該カラートナーは、サリチル酸金属化合
    物を含有していることを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれかに記載の画像形成方法。
  5. 【請求項5】 磁場発生手段と、電磁誘導により発
    熱する発熱層、弾性層及び離型層を少なくとも有する回
    転加熱部材と、該回転加熱部材とニップを形成してい
    る回転加圧部材を少なくとも有する加熱加圧手段を使用
    し、該回転加熱部材を記録材を介して該回転加圧部材を
    押圧しながら、該記録材上の非磁性のカラートナーによ
    って形成されたカラートナー画像を加熱加圧定着して記
    録材に定着画像を形成する画像形成方法に用いられるト
    ナーにおいて、 該トナーは、少なくとも着色剤及び下記式(1) 【化2】 で示される化合物またはその酸無水物を用いて合成され
    た非線状ポリエステル樹脂を含有するカラートナー粒子
    を有するカラートナーであり、 該着色剤は、顔料粒子で形成されており、 該カラートナー粒子中の該顔料粒子は、個数平均粒径が
    0.7μm以下であり、0.1〜0.5μmの粒径の顔
    料粒子を60個数%以上含有し、0.8μm以上の粒径
    の顔料粒子を10個数%以下含有していることを特徴と
    するカラートナー。
  6. 【請求項6】 該回転加熱部材の発熱層の厚さが1〜2
    00μm、弾性層の厚さが10〜500μm、離型層の
    厚さが1〜100μmであり、該回転加熱部材と回転加
    圧部材により形成されるニップ幅が5〜15mmであ
    り、且つ、該回転加熱部材を記録材を介して面圧900
    0〜500000N/m2で該回転加圧部材を押圧しな
    がら定着スピード300mm/秒以下でトナー画像を加
    熱加圧定着する画像形成方法に用いられることを特徴と
    する請求項5に記載のカラートナー。
  7. 【請求項7】 該カラートナーの非線状ポリエステル樹
    脂は、線状重合体鎖が、該式(1)で示される化合物ま
    たはその酸無水物によって架橋された架橋構造を有する
    ことを特徴とする請求項5又は6に記載のカラートナ
    ー。
  8. 【請求項8】 該カラートナーは、サリチル酸金属化合
    物を含有していることを特徴とする請求項5乃至7のい
    ずれかに記載のカラートナー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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