JP2002090494A - 管内周面の改質方法 - Google Patents

管内周面の改質方法

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JP2002090494A JP2000284751A JP2000284751A JP2002090494A JP 2002090494 A JP2002090494 A JP 2002090494A JP 2000284751 A JP2000284751 A JP 2000284751A JP 2000284751 A JP2000284751 A JP 2000284751A JP 2002090494 A JP2002090494 A JP 2002090494A
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  • Protection Of Pipes Against Damage, Friction, And Corrosion (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 応力腐食割れに対する耐蝕性が向上するよう
に管、特に小口径管の内周面を容易且つ確実に改質し得
る管内周面の改質方法を提供する。 【解決手段】 例えば、原子炉容器に溶接3により固着
されるニッケル基合金(600合金)で形成した小口径
管である炉内計装筒4の内周面に、その開口端からリン
グ状の凹部4aを形成し、さらに上記炉内計装筒4の材
料よりも応力腐食割れに対してより大きな耐蝕性を有す
る他のニッケル基合金(690合金)で形成した円筒状
のスリーブ11を、上記炉内計装筒4の開口端から挿入
して溶接3による残留応力が発生している部分に嵌め込
み、その後このスリーブ11の内部空間にレーザ溶接工
具12を挿入し、このレーザ溶接工具12を炉内計装筒
4の中心軸回りに回転しつつレーザ光13を上記スリー
ブの内周面側から照射することによりこのスリーブ11
を炉内計装筒4の内周面にクラッディングする。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は管内周面の改質方法
に関し、特に小口径管の内周面を改質して応力腐食割れ
の予防保全を行う場合に適用して有用なものである。 【0002】 【従来の技術】図6(a)は、PWR方式の原子炉の炉
容器部分を示す縦断面図、図6(b)はそのA部分を抽
出・拡大して示す断面図である。両図に示すように、当
該炉容器1には、その下部を貫通して外部に臨む炉内計
装筒2が溶接3で固着してある。この炉内計装筒2は、
例えば原子炉内の温度、中性子量等のモニタリングを行
うためのセンサに接続するケーブル等を挿通するための
ものであり、内径が15mmΦ程度のニッケル基合金
(NCF600合金;以下、600合金という。)を材
料とする小口径管で形成してある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上述の如き原子力プラ
ントの炉内計装筒2等、一般に、管を溶接により固定し
た場合には、溶接作業に伴う金属収縮によって、この管
に残留応力が付与される。かかる状態で、当該管の内周
面に水等の腐食性流体が接触すると、応力腐食割れを発
生する虞がある。ちなみに、上記炉内計装筒2の場合、
その内部には原子炉の一次冷却水が充満されている。し
たがって、このままでは、炉内計装筒2における残留応
力の発生部分の高経年化に伴う一次冷却水応力腐食割れ
(PWSCC)の発生が懸念される。 【0004】かかるPWSCCを回避するためには、炉
内計装筒2の耐PWSCCを向上させる必要があり、そ
のためには、炉内計装筒2の内周面のうち、残留応力を
発生している部分の表面をクラッディングにより改質す
る方法が考えられる。 【0005】ところが、炉内計装筒2は、上述の如く内
径が15mmΦ程度と小径であるため、その内部に溶接
トーチを挿入し、溶接ビードを重ねてクラッド層を形成
するという、従来技術に係る一般的な表面改質方法の適
用が困難である。かかる、小口径管の内周面の改質等、
狭隘な部位の表面改質による応力腐食割れの予防保全
は、原子力プラントに限らず、多数の管路を有し、且つ
この管路を溶接により固定している他のプラント、例え
ば化学プラント、発電プラント等においても同様に必要
になると考えられる。 【0006】本発明は、上記従来技術に鑑み、応力腐食
割れに対する耐蝕性が向上するように管、特に小口径管
の内周面を容易且つ確実に改質し得る管内周面の改質方
法を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の構成は次の点を特徴とする。 【0008】1) 外周面を介して溶接により固定され
ている管の内周面に、その開口端から上記溶接による残
留応力が発生している部分に至るリング状の凹部を形成
し、さらに上記管の材料よりも応力腐食割れに対してよ
り大きな耐蝕性を有する円筒状のスリーブを、上記管の
開口端から挿入して上記残留応力が発生している部分に
嵌め込み、その後このスリーブの内部空間にレーザ溶接
工具を挿入し、このレーザ溶接工具を当該管の中心軸回
りに回転しつつレーザ光を上記スリーブの内周面側から
照射することによりこのスリーブで管の内周面にクラッ
ド層を形成すること。 【0009】2) 外周面を介して溶接により固定され
ている管の内周面に、その開口端から上記溶接による残
留応力が発生している部分に至るリング状の凹部を形成
し、さらに上記管の材料よりも応力腐食割れに対してよ
り大きな耐蝕性を有する円筒状のスリーブを、上記管の
開口端から挿入して上記凹部の全長に亘り嵌め込み、そ
の後このスリーブの内部空間にレーザ溶接工具を挿入
し、このレーザ溶接工具を当該管の中心軸回りに回転し
つつレーザ光を上記スリーブの内周面側から照射するこ
とによりこのスリーブで管の内周面にクラッド層を形成
すること。 【0010】3) 上記2)に記載する管内周面の改質
方法において、レーザ光はスリーブの両端部のみに照射
し、この部分のみを溶融させて管に溶着させたこと。 【0011】4) 外周面を介して溶接により固定され
ている管の内周面で、且つ上記溶接による残留応力が発
生している部分にリング状の凹部を形成し、さらに上記
管の材料よりも応力腐食割れに対してより大きな耐蝕性
を有し、且つ一部に切欠きを有してその径を拡縮可能に
形成した円筒状のスリーブを、上記管の開口端から挿入
して上記凹部に嵌め込み、その後このスリーブの内部空
間にレーザ溶接工具を挿入し、このレーザ溶接工具を当
該管の中心軸回りに回転しつつレーザ光を上記スリーブ
の内周面側から照射することによりこのスリーブで管の
内周面にクラッド層を形成すること。 【0012】5) 外周面を介して溶接により固定され
ている管の内周面で、且つ上記溶接による残留応力が発
生している部分に、上記管の材料よりも応力腐食割れに
対してより大きな耐蝕性を有する円筒状のスリーブを、
上記管の開口端から挿入して嵌め込むとともに、その後
このスリーブの内部空間にレーザ溶接工具を挿入し、こ
のレーザ溶接工具を当該管の中心軸回りに回転しつつレ
ーザ光を上記スリーブの内周面側から照射することによ
りこのスリーブで管の内周面にクラッド層を形成するこ
と。 【0013】6) 上記1)乃至5)の何れか一つに記
載する管内周面の改質方法において、管はニッケル基合
金で形成したものであり、またスリーブは管よりもクロ
ムの含有量が多い他のニッケル基合金で形成したものを
用いること。 【0014】 【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
基づき詳細に説明する。 【0015】以下に説明する実施の形態は何れも、図6
に示すように、溶接3により炉容器1に固着してある炉
内計装筒2の内周面の改質方法である。すなわち、この
ときの改質の対象となる管は、内径が15mmΦ程度の
小口径管であり、その材料は600合金である。また、
スリーブは、上記600合金よりもクロムの含有量が多
い、したがって応力腐食割れに対する耐蝕性がより良好
な他のニッケル基合金(NCF690合金;以下、69
0合金という。)である。 【0016】<第1の実施の形態>図1に示すように、
先ず、炉内計装筒2の内周面に、その上端の開口端から
溶接3による残留応力が発生している部分に至るリング
状の凹部2aを形成する。これは、炉内計装筒2の切削
加工による。次に、薄肉円筒状のスリーブ11を、上記
炉内計装筒2の開口端からこの炉内計装筒2に挿入し
て、溶接3に伴う残留応力が発生している部分に嵌め込
む。このとき、スリーブ11は、凹部2aの深さとほぼ
同一の厚みを有するものとし、上述の如く、炉内計装筒
2の材料よりも応力腐食割れに対してより大きな耐蝕性
を有する690合金とする。 【0017】その後、スリーブ11の内部空間にレーザ
溶接工具12を挿入し、このレーザ溶接工具12を炉内
計装筒2の中心軸lの回りに回転しつつレーザ光12a
をスリーブ11の内周面に照射する。この結果、スリー
ブ12は溶融して炉内計装筒2と一体となる。このよう
にして、スリーブ12のクラッディング層を炉内計装筒
2の内周面に形成する。このとき、レーザ装置の種類に
特別な限定はないが、溶接部位が狭隘な部位であること
を考慮すれば、光ファイバでレーザ光を自由に導き得る
YAGレーザ装置が最適である。 【0018】かかる第1の実施の形態によれば、炉内計
装筒2の内周面の内、溶接3による残留応力を発生して
いる部分に限定して、この部分を保護するようクラッド
層を形成することができる。しかも、このとき形成され
るクラッド層は、炉内計装筒2の内周面と面一になる。 【0019】<第2の実施の形態>図2に示すように、
本形態では、図1に示す第1の実施の形態と同様に、炉
内計装筒2の内周面に、その上端の開口端から溶接3に
よる残留応力が発生している部分に至るリング状の凹部
2aを形成する。次に、薄肉円筒状のスリーブ13を、
上記炉内計装筒2の開口端からこの炉内計装筒2に挿入
して上記凹部2aの全長に亘り嵌め込む。このとき、ス
リーブ13は、凹部2aの深さとほぼ同一の厚みを有す
るものとし、690合金で形成する。 【0020】その後、図1に示す第1の実施の形態と同
様に、スリーブ13の内周面側からレーザ光を照射して
スリーブ13を溶融して炉内計装筒2の残留応力が発生
している部分にクラッド層を形成する。このときの溶接
部分13aは、炉内計装筒2の残留応力が発生している
部分に選択的に形成し、残りの部分は、炉内計装筒2の
凹部2aの内周面にスリーブ13の外周面が押し当てら
れた状態となる。 【0021】かかる第2の実施の形態によれば、炉内計
装筒2の内周面の内、溶接3による残留応力を発生して
いる部分は溶着されたクラッド層で確実に保護すること
ができる。しかも、このとき形成されるクラッド層は、
炉内計装筒2の内周面と面一になる。 【0022】<第3の実施の形態>図3に示すように、
本形態では、図2に示す第2の実施の形態と同様にスリ
ーブ14を凹部2aに挿入する。その後、レーザ光によ
りスリーブ14の上下両端部のみを、溶接して炉内計装
筒2の内周面のクラッド層とする。14a、14bは、
このとき形成される溶接部である。 【0023】かかる第3の実施の形態によれば、炉内計
装筒2の内周面の内、溶接3による残留応力を発生して
いる部分は、上下両端部の溶接部14a、14bにより
溶着されたスリーブ14がクラッド層となって確実に保
護することができる。しかも、このとき形成されるクラ
ッド層は、炉内計装筒2の内周面と面一になる。 【0024】<第4の実施の形態>図4に示すように、
本形態では、炉内計装筒2の内周面の内、溶接3による
残留応力が発生している部分にのみ、選択的にリング状
の凹部2bを形成し、この凹部2bに円筒状のスリーブ
15を、炉内計装筒2の上端の開口端から挿入して嵌め
込む。このとき、スリーブ15は、一部に切欠きを有し
てその径を拡縮可能に形成してあり、しかも凹部2bの
深さとほぼ同一の厚みを有するとともに、その軸方向長
さは、凹部2bの軸方向長さとほぼ同一寸法のものとす
る。また、炉内計装筒2の材料よりも応力腐食割れに対
してより大きな耐蝕性を有する690合金で形成する点
は、上記第1乃至第3の実施の形態と同様である。 【0025】かかる第4の実施の形態によれば、炉内計
装筒2の内周面の内、溶接3による残留応力を発生して
いる部分に限定して、この部分を保護するようクラッド
層を形成することができる。しかも、このとき形成され
るクラッド層は、炉内計装筒2の内周面と面一になる。 【0026】<第5の実施の形態>図5に示すように、
本形態では、炉内計装筒2は何も加工することなく、円
筒状のスリーブ16を、上記炉内計装筒2の上端の開口
端から挿入して嵌め込む。その後、スリーブ16を、上
記第1乃至第4の実施の形態と同様に、レーザ光で溶融
して炉内計装筒2の内周面にクラッド層を形成する。 【0027】かかる第5の実施の形態によれば、炉内計
装筒2の内周面の内、溶接3による残留応力を発生して
いる部分を保護するようクラッド層を形成することがで
きる。 【0028】なお、上述の各実施の形態では、改質の対
象となる管は、600合金で形成した内径が15mmΦ
程度の小口径管であり、スリーブは、上記600合金よ
りもクロムの含有量が多い690合金で形成したが、管
及びスリーブの材質は、当然これらに限定する必要はな
い。改質対象である管よりも、クラッド材であるスリー
ブが応力腐食割れに対してより良好な耐蝕性を有する関
係があれば上記実施の形態のものに限定する必要はな
い。 【0029】 【発明の効果】以上実施の形態とともに具体的に説明し
た通り、〔請求項1〕に記載する発明は、外周面を介し
て溶接により固定されている管の内周面に、その開口端
から上記溶接による残留応力が発生している部分に至る
リング状の凹部を形成し、さらに上記管の材料よりも応
力腐食割れに対してより大きな耐蝕性を有する円筒状の
スリーブを、上記管の開口端から挿入して上記残留応力
が発生している部分に嵌め込み、その後このスリーブの
内部空間にレーザ溶接工具を挿入し、このレーザ溶接工
具を当該管の中心軸回りに回転しつつレーザ光を上記ス
リーブの内周面側から照射することによりこのスリーブ
で管の内周面にクラッド層を形成するので、管の内周面
の内、溶接による残留応力を発生している部分に限定し
て、この部分を保護するようクラッド層を形成すること
ができる。しかも、このとき形成されるクラッド層は、
管の内周面と面一になる。この結果、本発明によれば、
スリーブにより、確実に管の内周面の応力腐食割れを確
実に防止することができる。このとき、クラッド層が管
の内周面と面一であるので、流体に対する抵抗となるこ
ともない。 【0030】〔請求項2〕に記載する発明は、外周面を
介して溶接により固定されている管の内周面に、その開
口端から上記溶接による残留応力が発生している部分に
至るリング状の凹部を形成し、さらに上記管の材料より
も応力腐食割れに対してより大きな耐蝕性を有する円筒
状のスリーブを、上記管の開口端から挿入して上記凹部
の全長に亘り嵌め込み、その後このスリーブの内部空間
にレーザ溶接工具を挿入し、このレーザ溶接工具を当該
管の中心軸回りに回転しつつレーザ光を上記スリーブの
内周面側から照射することによりこのスリーブで管の内
周面にクラッド層を形成するので、〔請求項1〕に記載
する発明と同様の作用効果を奏する。 【0031】〔請求項3〕に記載する発明は、〔請求項
2〕に記載する管内周面の改質方法において、レーザ光
はスリーブの両端部のみに照射し、この部分のみを溶融
させて管に溶着させたので、〔請求項2〕に記載する発
明と同様の作用効果を奏するばかりてなく、溶接部の範
囲が小さいので、その分溶接作業を迅速に行うことがで
きる。 【0032】〔請求項4〕に記載する発明は、外周面を
介して溶接により固定されている管の内周面で、且つ上
記溶接による残留応力が発生している部分にリング状の
凹部を形成し、さらに上記管の材料よりも応力腐食割れ
に対してより大きな耐蝕性を有し、且つ一部に切欠きを
有してその径を拡縮可能に形成した円筒状のスリーブ
を、上記管の開口端から挿入して上記凹部に嵌め込み、
その後このスリーブの内部空間にレーザ溶接工具を挿入
し、このレーザ溶接工具を当該管の中心軸回りに回転し
つつレーザ光を上記スリーブの内周面側から照射するこ
とによりこのスリーブで管の内周面にクラッド層を形成
するので、〔請求項1〕に記載する発明と同様の効果を
奏するばかりでなく、管に形成する凹部の面積を最小限
にすることができ、凹部を形成することによる、管の強
度の低下を最小限に抑えることができる。 【0033】〔請求項5〕に記載する発明は、外周面を
介して溶接により固定されている管の内周面で、且つ上
記溶接による残留応力が発生している部分に、上記管の
材料よりも応力腐食割れに対してより大きな耐蝕性を有
する円筒状のスリーブを、上記管の開口端から挿入して
嵌め込むとともに、その後このスリーブの内部空間にレ
ーザ溶接工具を挿入し、このレーザ溶接工具を当該管の
中心軸回りに回転しつつレーザ光を上記スリーブの内周
面側から照射することによりこのスリーブで管の内周面
にクラッド層を形成するので、〔請求項1〕に記載する
発明と同様の効果を奏するばかりでなく、管は加工する
必要がないので、最も迅速に当該保全作業を実施するこ
とができ、その分保全費用も最小に抑えることができ
る。 【0034】〔請求項6〕に記載する発明は、〔請求項
1〕乃至〔請求項5〕の何れか一つに記載する管内周面
の改質方法において、管はニッケル基合金で形成したも
のであり、またスリーブは管よりもクロムの含有量が多
い他のニッケル基合金で形成したものを用いるので、上
記〔請求項1〕乃至〔請求項5〕に記載する発明の効果
を、具体的に担保し得る。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第1の実施の形態に係る改質方法によ
るクラッディング部分を示す縦断面図である。 【図2】本発明の第2の実施の形態に係る改質方法によ
るクラッディング部分を示す縦断面図である。 【図3】本発明の第3の実施の形態に係る改質方法によ
るクラッディング部分を示す縦断面図である。 【図4】本発明の第4の実施の形態に係る改質方法によ
るクラッディング部分を示す縦断面図である。 【図5】本発明の第5の実施の形態に係る改質方法によ
るクラッディング部分を示す縦断面図である。 【図6】PWR方式の原子炉の炉容器に関連する部分を
示す図で、(a)は当該炉容器部分を示す縦断面図、
(b)はそのA部分を抽出・拡大して示す断面図であ
る。 【符号の説明】 1 炉容器 2 炉内計装筒 2a 凹部 3 溶接 11、13、14、15、16 スリーブ 12 レーザ溶接工具 12a レーザ光 13a、14a、14b 溶接部
フロントページの続き (72)発明者 名倉 保身 兵庫県高砂市荒井町新浜二丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (72)発明者 沖村 浩司 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1 号 三菱重工業株式会社神戸造船所内 Fターム(参考) 3H024 EA01 EC07 ED08 EE01 4E068 AH00 DA15 DB14

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 外周面を介して溶接により固定されてい
    る管の内周面に、その開口端から上記溶接による残留応
    力が発生している部分に至るリング状の凹部を形成し、 さらに上記管の材料よりも応力腐食割れに対してより大
    きな耐蝕性を有する円筒状のスリーブを、上記管の開口
    端から挿入して上記残留応力が発生している部分に嵌め
    込み、 その後このスリーブの内部空間にレーザ溶接工具を挿入
    し、このレーザ溶接工具を当該管の中心軸回りに回転し
    つつレーザ光を上記スリーブの内周面側から照射するこ
    とによりこのスリーブで管の内周面にクラッド層を形成
    することを特徴とする管内周面の改質方法。 【請求項2】 外周面を介して溶接により固定されてい
    る管の内周面に、その開口端から上記溶接による残留応
    力が発生している部分に至るリング状の凹部を形成し、 さらに上記管の材料よりも応力腐食割れに対してより大
    きな耐蝕性を有する円筒状のスリーブを、上記管の開口
    端から挿入して上記凹部の全長に亘り嵌め込み、 その後このスリーブの内部空間にレーザ溶接工具を挿入
    し、このレーザ溶接工具を当該管の中心軸回りに回転し
    つつレーザ光を上記スリーブの内周面側から照射するこ
    とによりこのスリーブで管の内周面にクラッド層を形成
    することを特徴とする管内周面の改質方法。 【請求項3】 〔請求項2〕に記載する管内周面の改質
    方法において、 レーザ光はスリーブの両端部のみに照射し、この部分の
    みを溶融させて管に溶着させたことを特徴とする管内周
    面の改質方法。 【請求項4】 外周面を介して溶接により固定されてい
    る管の内周面で、且つ上記溶接による残留応力が発生し
    ている部分にリング状の凹部を形成し、 さらに上記管の材料よりも応力腐食割れに対してより大
    きな耐蝕性を有し、且つ一部に切欠きを有してその径を
    拡縮可能に形成した円筒状のスリーブを、上記管の開口
    端から挿入して上記凹部に嵌め込み、 その後このスリーブの内部空間にレーザ溶接工具を挿入
    し、このレーザ溶接工具を当該管の中心軸回りに回転し
    つつレーザ光を上記スリーブの内周面側から照射するこ
    とによりこのスリーブて管の内周面にクラッド層を形成
    することを特徴とする管内周面の改質方法。 【請求項5】 外周面を介して溶接により固定されてい
    る管の内周面で、且つ上記溶接による残留応力が発生し
    ている部分に、上記管の材料よりも応力腐食割れに対し
    てより大きな耐蝕性を有する円筒状のスリーブを、上記
    管の開口端から挿入して嵌め込むとともに、 その後このスリーブの内部空間にレーザ溶接工具を挿入
    し、このレーザ溶接工具を当該管の中心軸回りに回転し
    つつレーザ光を上記スリーブの内周面側から照射するこ
    とによりこのスリーブで管の内周面にクラッド層を形成
    することを特徴とする管内周面の改質方法。 【請求項6】 〔請求項1〕乃至〔請求項5〕の何れか
    一つに記載する管内周面の改質方法において、 管はニッケル基合金で形成したものであり、またスリー
    ブは管よりもクロムの含有量が多い他のニッケル基合金
    で形成したものを用いることを特徴とする管内周面の改
    質方法。
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Cited By (2)

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