JP2002088020A - 脱水反応の促進方法 - Google Patents

脱水反応の促進方法

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】カルボン酸類とアルコールやアミンなどとの脱
水反応を促進する方法を提供する。 【解決手段】反応容器、熱交換器および水分離器を必須
として備えた装置で、水と共沸混合物を構成する共沸溶
剤を用いて副成する水を反応液中より留去しつつ反応
し、熱交換器で凝縮された液体から水分離器において水
を分離した後の液体を、反応容器から熱交換器に至るま
での間に反応容器から発生する蒸発ガスに接触させるこ
とにより反応を促進させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルコールとカル
ボン酸を反応させるエステル化反応やアミンと無水マレ
イン酸を反応させるマレイミド化反応など水が副成する
反応であって、反応系外に水を留去することによって促
進される反応をより効率的に行う方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、エステル化反応やマレイミド
化反応などの脱水反応は、カルボン酸類とアルコール類
やアミン類などを硫酸などの触媒存在下で反応させ、副
成する水を溶剤もしくは反応基質と共に反応液中より留
去させて反応を促進する方法が採用されている。これら
の反応においては、副成する水を反応液中から留去する
速度を速めると反応が促進されることが知られており、
様々な工夫がなされている。
【0003】例えば、特開昭55−127429号公報
には特殊な撹拌羽根を用い、特開昭54−11996号
公報には特殊な形状の反応容器を用いて反応液から速く
水を留去する方法が記載されている。しかし、これらの
方法は水と共沸する溶剤を使用せず反応溶液の粘度が高
い場合に限定される方法であって、一般的には装置費が
高くなり経済的に好ましくない。
【0004】また、特開平8−143512号公報に
は、反応容器、蒸留塔、熱交換器および水分離器からな
る装置において、蒸留塔の塔頂よりアルコールなどを環
流させることにより効率的に副成する水を抽出する方法
が記載されている。しかし、該方法が適用されるのは、
炭素数が1〜8のアルコールを原料とする場合であっ
て、反応条件下で実質的に蒸散しないアルコールを原料
とする場合には適用することができない。また、蒸留塔
も必要である。
【0005】なお、特開平9−295958号公報に
は、反応容器、反応精留塔、熱交換器および水分離器か
ら構成される装置において、(メタ)アクリル酸とアル
コール類から(メタ)アクリル酸エステル類を製造する
に際し、低沸物と共に反応容器から蒸散流出した(メ
タ)アクリル酸を精留塔の最下部に至るまでの間に補足
剤と接触させることにより、反応精留塔に進入する(メ
タ)アクリル酸を低減せしめて反応精留塔における(メ
タ)アクリル酸の重合トラブルを防止できることが開示
されている。しかし、上記方法においては、精留塔に進
入する(メタ)アクリル酸の量を低減するのが目的であ
り、反応液からの水を効率的に留去する目的ではない。
さらに、反応基質量が282重量部に対し補足剤の投入
量が時間あたり350重量部と非常に多く、多大なユー
ティリティーを要するという問題がある。
【0006】これら特開平8−143512号公報およ
び特開平9−295958号公報に記載されている方法
は、カルボン酸類と反応せしめる基質が反応条件下で蒸
散する場合に有効な方法であって、これらの基質を有効
利用するために反応装置には蒸留塔が設けられている。
この蒸留塔を用いて、蒸発ガス中の水の濃度を高めて水
分離器に送ることが可能であり、蒸散ガスが凝縮した液
体混合物から水を分離する際に特別な工夫を必要とはし
なかった。
【0007】脱水反応においてカルボン酸類と反応せし
める基質が反応条件下で実質的に蒸散しない場合におい
ては、蒸発ガス中に含まれる原料が実質的に無視量なの
で蒸留塔などによって蒸発ガス中の原料を回収する必要
がなく、従って、特開平9−295958号公報に記載
されている様な蒸留塔におけるトラブルを回避するため
にも蒸留塔を用いないのが一般的である。その為、カル
ボン酸類と反応せしめる基質が反応条件下で実質的に蒸
散しない場合においては、上記の公知文献に記載されて
いる様に蒸留塔によって蒸発ガス中の副成水を濃縮する
手段を持たず、副成する水を効率的に反応液より留去す
る経済的な方法は知られていなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の状況に
着目してなされたものであり、本発明の目的は、カルボ
ン酸類と反応条件下で実質的に蒸散しない基質とを原料
として水が副成する反応を実施するに際し、反応系外へ
水を効率的に留去せしめて反応を促進させる経済的な方
法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、反応容
器、熱交換器および水分離器を必須として備え、反応容
器と熱交換器が配管で直接に結合されている装置におい
て、カルボン酸類と反応条件下で実質的に蒸散しない基
質とを原料として水が副成する反応を実施するに際し、
水と共沸混合物を構成する共沸溶剤を用いて副成する水
を反応液中より留去しつつ反応せしめ、熱交換器で凝縮
された液体から水分離器において水を分離した後の液体
を、反応容器から熱交換器に至るまでの間に反応容器か
ら発生する蒸発ガスに接触させることによって脱水反応
が促進されることを見いだし、本発明に到達した。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明が適用されるのは、カルボ
ン酸類を原料とし水を副成する反応であって、具体的に
は、アルコール類との反応によるエステル化反応やアミ
ン類との反応によるアミド化あるいはマレイミド化反応
などを例示することができる。本発明の特徴が有効であ
るのは、これらカルボン酸類と反応せしめる基質が反応
条件下で実質的に蒸散しない場合であって、反応液中よ
り水を留去するためには、水と共沸混合物を形成する共
沸溶剤の使用が必須となる場合である。
【0011】本発明におけるカルボン酸類とは、分子内
にカルボキシル基を含有する物質であれば特に制限され
るものではないが、例示するならば、蟻酸・酢酸・プロ
ピオン酸・オレイン酸・ステアリン酸などの飽和脂肪族
カルボン酸類、アクリル酸・メタクリル酸・無水マレイ
ン酸・マレイン酸・フマル酸などの不飽和脂肪族カルボ
ン酸類、安息香酸・フタル酸類・ピロメリット酸・ナフ
タレンジカルボン酸類などの芳香族カルボン酸類などを
挙げることができる。
【0012】また、これらカルボン酸類と反応せしめる
反応条件下で実質的に蒸散しない基質とは、反応条件下
で発生する蒸発ガス中に含まれる重量比率が5%以下、
好ましくは2%以下であれば、特に制限されるものでは
ない。具体的に例示するならば、常圧での沸点が130
℃以上のアルコール類やアミン類などであって、エチレ
ングリコール・プロピレングリコール・ジエチレングリ
コール・トリエチレングリコール・ポリエチレングリコ
ール・トリメチロールプロパン・グリセリンなどの多価
アルコール類、ステアリルアルコールなどの炭素数が1
0個以上のモノアルコール類、アニリン・ベンジルアミ
ン・キシリレンジアミンなどの芳香族アミン類、ジエチ
レンジアミン・トリエチレンジアミンなどのポリエチレ
ンポリアミン類、イソホロンジアミン・シクロヘキシル
アミンなどの脂肪族アミン類、ポリエチレンイミン類な
どを挙げることができる。なお、蒸発ガス中の重量比率
が5重量%を越えると、有効利用するために蒸留塔など
を用いて分離回収して再利用する必要が出てくるので好
ましくなく、より好ましくは2重量%以下である。
【0013】また、これらの基質は反応条件下で実質的
に蒸散しないので、カルボン酸類に対して大過剰に用い
る必要がなくカルボン酸類より少ないモル数で反応を実
施することが可能であり、好ましい使用量はカルボン酸
類に対し反応部位換算で70〜120モル%であり、よ
り好ましくは80〜110モル%の範囲である。なお、
ここで言う反応部位換算とは、カルボン酸類中のカルボ
キシル基の個数に対する、反応基質中の水酸基あるいは
アミノ基の個数比率を意味するものである。
【0014】なお、本発明で蒸留塔を用いないのは、上
記の基質が反応条件下で実質的に蒸散しないので蒸留塔
による分離回収が不要であり、特に不飽和カルボン酸な
どを原料に用いた場合に起こる蒸留塔内での重合等のト
ラブルを避けると共に、装置費および運転に要するユー
ティリティーを安価にして経済的に有利とするためであ
る。
【0015】本発明においては、脱水操作を円滑に行う
ために、水と共沸組成を形成する溶剤の使用が必須であ
る。この共沸溶剤は、反応容器で水と共に蒸散し熱交換
器で凝縮された後、水分離器にて水と分離され反応容器
に戻すのが一般的な方法である。従って、水との分離効
率を良くするために、水を溶解しない溶剤であることが
好ましく、20℃での水の共沸溶剤への溶解度が0.5
%以下、より好ましくは0.2%以下である。この様な
共沸溶剤の具体例としては、ヘキサン・シクロヘキサン
・オクタンなどの脂肪族炭化水素類、ベンゼン・トルエ
ン・キシレン類・メシチレンなどの芳香族炭化水素類を
挙げることができ、溶剤の沸点や経済性などの観点から
芳香族炭化水素類の使用が好ましい。共沸溶剤の使用量
は特に制限されるものではなく、反応溶液の粘度や沸点
などを調整するために適当な使用量とすれば良いが、具
体的に例示するならば、使用するカルボン酸類に対し
0.5〜10重量倍、より好ましくは1〜8重量倍とす
れば良い。
【0016】本発明における脱水反応は、酸触媒を使用
するのが一般的であり、これら酸触媒の例としては、硫
酸・リン酸・塩酸・硝酸などの無機酸類、p−トルエン
スルホン酸・メタンスルホン酸などの有機酸類、また、
これら酸類とアミン類との中和塩などが好適に用いら
れ、これらをそのまま使用しても、シリカなどの坦体に
坦持して用いても良い。また、触媒の使用量は特に制限
されるものではなく、公知の範囲をそのまま使用するこ
とができる。
【0017】本発明においては、反応容器から発生する
蒸散ガスを直接、熱交換器にて凝縮した後、水分離器に
て共沸溶剤を主成分とする有機成分と水とを分離するこ
とが必須であり、この際に用いられる水分離方法は特に
制限されるものではないが、例示するならば、水分離槽
を設けて層分離する方法やデカンターなどの遠心力によ
る分離方法を用いることができる。この分離操作におい
て、分離後の有機成分は反応容器に戻されるのが一般的
であり、従って有機成分に含まれる水の含有量が少ない
方が脱水反応が良好に進行するので好ましい。
【0018】本発明の特徴は、該水分離工程において水
と分離された液体を反応液から蒸散した蒸発ガスに反応
容器から熱交換器に至るまでの間に接触させることによ
り、脱水反応を促進させることにある。この操作を行う
ことにより脱水反応が促進される理由は明確ではない
が、ひとつは、水分離器から反応容器に戻される共沸溶
剤を主成分とする液体中に含まれる水分が低下して反応
液に戻る水が減少することによって反応が効率的に進む
ものと推測される。また、もうひとつは、水分離工程に
おいて水と分離された液体を反応液から蒸散した蒸発ガ
スに反応容器から熱交換器に至るまでの間に接触させる
ことにより反応容器に戻る液体が加熱されて熱効率が向
上し、外部から加える熱量が有効利用されて反応液から
蒸散するガス量が上がって水を効率的に反応液中から留
去できるとも推測される。
【0019】脱水反応を効率的に進めるためには、反応
液中から如何に効率的に水を留去するかが問題であり、
一般的には蒸発ガス量を多大なものとして水を留去する
方法が採られている。しかし、蒸発ガス量を多くするた
めには、外部より加える熱量を増やす必要があり経済的
に不利である。本発明の方法によれば、蒸発ガス量が少
ない場合でも効率的に反応を促進することが可能であ
り、時間当たりの蒸発ガス量が熱交換器において凝縮さ
れる液量として、反応容器内の液容量に対し20〜10
0%とすることが好ましく、より好ましくは30〜90
%である。20%より少ないと水の留去が十分ではな
く、100%より多くしても外部より加える熱量が多く
なって経済的に不利となるだけである。
【0020】また、水分離器において水と分離された液
体を反応液から蒸散した蒸発ガスに反応容器から熱交換
器に至るまでの間に接触させるに際して、蒸発ガスと接
触させる液体の量は、好ましくは水分離器にて水と分離
された液体に対し、好ましくは10重量%以上、より好
ましくは20重量%以上の範囲である。10重量%より
少ないと反応の促進効果が十分ではない。
【0021】なお、水分離器において水と分離された液
体を反応液から蒸散した蒸発ガスと接触させる方法は特
に制限されるものではないが、該液体を霧状に噴霧して
接触効率を良くすることが推奨される。接触させる部位
も反応容器と熱交換器とを直結する配管内であれば特に
制限されるものではないが、接触時間も長い方が好まし
いので、反応容器よりの距離をできるだけ長くできる適
切な部位にスプレーノズルなどを設置し噴霧することが
推奨される。この際、接触効率を良くするために、該液
体の噴霧方向は該蒸気の進行方向とは逆方向にすること
が好ましい。
【0022】また、本発明における反応温度は特に制限
されるものではなく、従来公知の温度をそのまま適用す
れば良いが、本発明においては蒸発ガス中に含まれる原
料をできるだけ少なくする方が好ましく、反応容器から
発生する蒸発ガスの組成における共沸溶剤の重量比率が
好ましくは90%以上、より好ましくは93%以上であ
る。90%より少ない場合は必然的に原料の割合が多く
なり、原料の有効利用のために蒸留分離して回収する装
置が必要となる。反応温度は、原料の反応性と揮発性を
考慮して、前記の蒸発ガス組成となる範囲で設定するこ
とが好ましく、具体的には50〜200℃の範囲、より
好ましくは70〜180℃の範囲である。また、反応圧
力も反応温度と同様に選択すれば良く、具体的には1〜
150kPaの範囲である。
【0023】
【実施例】実施例1 図1に示す様な付帯装置の付いた
内容積10Lの反応容器に、エチレングリコール(10
00g、16.1モル)、トルエン(3000g)、p
−トルエンスルホン酸(試薬特級、100g)および酸
化防止剤として酸化銅(2.8g)を仕込み、空気を吹
き込みながらオイルバスにより撹拌下に90℃まで加温
した。90℃に到達後、アクリル酸(2787g、3
8.7モル)を2時間かけて添加すると共に、さらに環
流条件まで加温を続けた。アクリル酸添加終了後さらに
3時間、環流条件下で反応を行った後、室温まで冷却し
た。反応溶液温度は時間の進行と共に上昇し、冷却開始
直前で130℃であった。また、90℃に到達後30分
より、還流量を1500g/hrとし、還流液から水を
分離した後の液体の内1000g/hrを図1の(a)
よりシャワリングして反応容器より上昇する蒸気と接触
させ、残りは直接反応容器に戻す作業を冷却開始直前ま
で実施した。反応液をガスクロマトグラフィーで定量し
た所、反応溶液中のエチレングリコールジアクリレート
は2463gであり、エチレングリコール基準の収率は
90%であった。
【0024】比較例1 還流液をシャワリングすること
なく全量を反応容器に直接戻した以外は、実施例1と同
様の操作を繰り返した。ガスクロマトグラフィーで定量
した所、反応溶液中のエチレングリコールジアクリレー
トは2244gであり、エチレングリコール基準の収率
は82%であった。
【0025】実施例2 図1に示す様な付帯装置の付い
た内容積10Lの反応容器に、オルソキシレン(400
0g)、ジブチルジチオカルバミン酸銅(0.25g)
およびオルソリン酸(85%、200g)を供給した
後、撹拌下にシクロヘキシルアミン(101g、1.0
2モル)を供給し環流条件下まで加温してオルソリン酸
の一部をアミン塩とした触媒を調製した。次に、環流条
件下にて無水マレイン酸(550g、5.61モル)お
よびシクロヘキシルアミン(533g、5.37モル)
を1時間かけて添加すると共に、さらに環流条件まで加
温を続けた。原料添加終了後さらに3時間、環流条件下
で反応を行い、収率測定用のサンプルを採取後に室温ま
で冷却した。また、反応中の還流量を1500g/hr
とし、還流液から水を分離した後の液体の内1000g
/hrを図1の(a)よりシャワリングして反応容器よ
り上昇する蒸気と接触させ、残りは直接反応容器に戻す
作業を冷却開始直前まで実施した。高速液体クロマトグ
ラフィーで定量した所、反応溶液中のN−シクロヘキシ
ルマレイミドは915gであり、シクロヘキシルアミン
基準の収率は95%であった。
【0026】比較例2 還流液から水を分離した後の液
体をシャワリングすることなく全量を反応容器に直接戻
した以外は、実施例2と同様の操作を繰り返した。高速
液体クロマトグラフィーで定量した所、反応溶液中のN
−シクロヘキシルマレイミドは867gであり、シクロ
ヘキシルアミン基準の収率は90%であった。
【0027】
【発明の効果】 本発明によれば、反応容器、熱交換器
および水分離器を必須として備えた装置において、共沸
溶剤を用いて副成する水を反応液中より留去しつつ反応
し、熱交換器で凝縮された液体から水分離器において水
を分離した後の液体を反応容器から熱交換器に至るまで
の間に反応容器から発生する蒸発ガスに接触させること
によって脱水反応を効率的に進めることが可能であり、
特に還流量が少ない場合において有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様を示す概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小西 宜則 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒内 Fターム(参考) 4C069 AD08 BA05 BC12 CC02 4H006 AA02 AC48 AD12 BB11 BC30 BD20 KA06

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応容器、熱交換器および水分離器を必
    須として備え、反応容器と熱交換器が配管で直接に結合
    されている装置において、カルボン酸類と反応条件下で
    実質的に蒸散しない基質とを原料として水が副成する反
    応を実施するに際し、水と共沸混合物を構成する共沸溶
    剤を用いて副成する水を反応液中より留去しつつ反応せ
    しめ、熱交換器で凝縮された液体から水分離器において
    水を分離した後の液体を、反応容器から熱交換器に至る
    までの間に反応容器から発生する蒸発ガスに接触させる
    ことを特徴とする脱水反応の促進方法。
  2. 【請求項2】 反応容器から発生する蒸発ガスの組成に
    おける、共沸溶剤の重量比率が90%以上であることを
    特徴とする請求項1記載の脱水反応の促進方法。
  3. 【請求項3】 反応容器から発生する蒸発ガスの組成に
    おける、カルボン酸類と反応せしめる基質の重量比率が
    5%以下であることを特徴とする請求項1記載の脱水反
    応の促進方法。
  4. 【請求項4】 共沸溶剤が実質的に水を溶解しない溶剤
    であることを特徴とする請求項1記載の脱水反応の促進
    方法。
  5. 【請求項5】 共沸溶剤が芳香族炭化水素であることを
    特徴とする請求項5記載の脱水反応の促進方法。
  6. 【請求項6】 反応容器から発生する時間あたりの蒸発
    ガスが熱交換器において凝縮された液の容量として、反
    応容器内の液容積に対して20〜100%であることを
    特徴とする請求項1記載の脱水反応の促進方法。
  7. 【請求項7】 カルボン酸類と反応せしめる基質がアル
    コール類であって、請求項1に記載の脱水反応の促進方
    法を含む工程からなることを特徴とするエステル類の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 カルボン酸類が無水マレイン酸であり、
    無水マレイン酸と反応せしめる基質がアミン類であっ
    て、請求項1記載の脱水反応の促進方法を含む工程から
    なることを特徴とするマレイミド類の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2000034279A (ja) * 1998-07-16 2000-02-02 Nippon Shokubai Co Ltd N−置換マレイミド類の製造方法

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