JP2002087888A - セラミックス製品焼成用治具及びその製造方法 - Google Patents

セラミックス製品焼成用治具及びその製造方法

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JP2002087888A
JP2002087888A JP2000282753A JP2000282753A JP2002087888A JP 2002087888 A JP2002087888 A JP 2002087888A JP 2000282753 A JP2000282753 A JP 2000282753A JP 2000282753 A JP2000282753 A JP 2000282753A JP 2002087888 A JP2002087888 A JP 2002087888A
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ceramic
powder
ceramic powder
firing
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Yusuke Moriyoshi
佑介 守吉
Rikichi Otake
利吉 大竹
Michio Takayanagi
岐夫 高柳
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OOTAKE SERAMU KK
OTAKE SERAMU KK
Original Assignee
OOTAKE SERAMU KK
OTAKE SERAMU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被膜の耐剥離性を高めると共に、焼成用治具
の製造コストを低減させる。 【解決手段】 耐火物製の基材にセラミックスの被膜を
設けたセラミックス製品焼成用治具及びその製造方法で
あって、セラミックス粉末と、該セラミックス粉末より
低融点の融着結合材粉末とを混合することによって、セ
ラミックス粉末を溶融させ易くすると共に、セラミック
ス粉末同士の結合力、並びに被膜と基材との接着強度を
高め、又上記混合物を可燃性ガスの燃焼炎中で溶融させ
て被膜を形成することで、被膜形成に必要なエネルギー
量を減少させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浸食性が強い成分
を含有するセラミックス製品の成形体を焼成するのに用
いるセラミックス製品焼成用治具及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、種々のセラミックス製品を製造す
る際には、匣鉢、棚板等の焼成用治具に製品の成形体を
載置して焼成している。しかしながら、例えば、コンデ
ンサー等の電子部品の成形体は浸食性(化学反応性)が
強い成分を含有しているため、この様な成形体を焼成す
る際には、成形体と焼成用治具との反応を防止するため
に、成形体との接触部位に耐食性を有する被膜を設けた
焼成用治具が利用されている。耐食性被膜の形成方法と
しては、ジルコニア等のセラミックス粉末を直流ア─ク
プラズマ中で溶融させ、得られた溶融物を基材の表面に
噴射して融着させる所謂プラズマ溶射法が知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記方法
は、緻密で接着性が高い被膜を形成することが困難なた
め、焼成用治具を長期間にわたって繰り返し使用する
と、被膜が剥離する恐れがあった。又、被膜形成に用い
るセラミックス粉末を溶融させるためには、膨大な電力
を必要とし、電気エネルギーは発電時の熱エネルギーか
らの変換効率が低いことから、省エネルギー性、経済性
等の点で問題が有った。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題に鑑
み、耐火物製の基材にセラミックスの被膜を設けたセラ
ミックス製品焼成用治具及びその製造方法であって、セ
ラミックス粉末と、該セラミックス粉末より低融点の融
着結合材粉末とを混合することによって、セラミックス
粉末を溶融させ易くすると共に、セラミックス粉末同士
の結合力、並びに被膜と基材との接着強度を高め、又上
記混合物を可燃性ガスの燃焼炎中で溶融させることで、
被膜形成に必要なエネルギー量を低減させる様にして、
上記課題を解決する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に係るセラミックス製品焼
成用治具(以下、単に焼成用治具と称す)は、セラミッ
クス製の耐火物から成る基材に、この基材より耐食性能
が高いセラミックスの被膜を設けたものであり、この被
膜は、セラミックス粉末と、該セラミックス粉末より低
融点の融着結合材粉末との混合物を、可燃性ガスの燃焼
炎中で溶融させ、かかる溶融物を基材に融着させて形成
したものである。被膜を形成しているセラミックス粉末
の表面には、結合相が存在し、この結合相によって、セ
ラミックス粉末同士、並びにセラミックス粉末(被膜)
と基材間は強固に結合されている。この結合相は、溶融
したセラミックス粉末の表面部分と、溶融した融着結合
材が互いに混じり合った後、冷却されて固化したガラス
相や、固化する際に析出した再結晶相から形成さてい
る。又、融着結合材は、必ずしも全体が上記の結合相
(ガラス相や、再結晶相)に変質していなくても良く、
融着結合材粉末の表面部のみが溶融して形成された結合
相の内部に、融着結合材の元の形のままの結晶相が残存
した状態であっても良い。
【0006】次に本発明の焼成用治具の製造方法につい
て説明する。先ず、平均粒径1000μm以下のセラミ
ックス粉末と平均粒径10μm以下の融着結合材粉末と
を混合する。混合割合としては、融着結合材が0.05
重量%未満の場合には、被膜中のセラミックス粉末表面
の結合相が不足して、セラミックス粉末同士の結合力、
並びに被膜の接着強度が低くなり、30重量%超過の場
合には、被膜の結合相が過剰になって、被膜の耐食性能
が低下してしまうため、セラミックス粉末99.95〜
70重量%、融着結合材0.05〜30重量%の範囲が
好ましく、又同上の理由から、セラミックス粉末99.
5〜95重量%、融着結合材0.5〜5重量%の範囲が
より好ましい。被膜形成に用いるセラミックスとして
は、ジルコニア、部分安定化ジルコニア、安定化ジルコ
ニア、炭化珪素等の炭化物、窒化珪素等の窒化物等が挙
げられ、これらのセラミックスは、他のセラミックスに
比べ耐食性能が高く、耐食性被膜の形成に適している。
又、このセラミックス粉末の平均粒径が1000μm超
過の場合には、セラミックス粉末の溶融が不充分なこと
から、緻密な被膜が形成されず、被膜と基材が密着し難
いため、セラミックス粉末の平均粒径は1000μm以
下が好ましい。融着結合材としては、二酸化珪素等の珪
素化合物、コレマナイト(Ca2B3O11)、ホウ砂(Na2B2O
7)等のホウ素化合物、リン酸ジルコニウム、酸化リン等
のリン化合物が挙げられ、これらの中の1種類を単独
で、或いは2種類以上を混合して用いる。この融着結合
材粉末の平均粒径が10μm超過の場合には、融着結合
材が融け難くなることから、結合相が不足して、セラミ
ックス粉末同士の結合力、並びに被膜の接着強度が低下
してしまうため、融着結合材の平均粒径は10μm以下
が好ましい。次にセラミックス粉末と融着結合材粉末と
の混合物を可燃性ガスの燃焼炎中に供給して溶融させ、
得られた溶融物を基材に融着させて被膜を形成する。具
体的には、例えば、粉末供給装置からの粉末噴出方向
と、バーナーからの燃焼炎の噴出方向が同方向になる様
に、粉末供給装置の粉末噴出口の周囲にバーナーを複数
本配設し、これらバーナーからの燃焼炎中に、セラミッ
クス粉末と融着結合材粉末の混合物を供給して、混合物
を溶融させると共に、溶融物を燃焼炎前方に配置した基
材に付着させる。可燃性ガスとしては、メタン、プロパ
ン、ブタン、水素、アセチレン等が挙げられ、被膜形成
に用いるセラミックスの融点に応じて適したものを選択
すれば良い。基材としては、一般的に広く普及している
耐火物、例えば、アルミナ質、ムライト質、コージエラ
イト質等の耐火物が挙げられ、これらの中から使用時の
焼成温度、焼成雰囲気等の諸条件に適した材質のものを
選択して用いれば良い。尚、基材の形状は何ら限定され
ないが、被膜は少なくとも焼成用治具における成形体と
の接触部位に形成しなければならず、例えば、匣鉢形状
の焼成用治具においては少なくとも内底部、棚板形状の
焼成用治具においては少なくとも表面部に設けなければ
ならない。
【0007】この方法によれば、可燃性ガスの燃焼炎の
温度は直流アークプラズマに比べ低く、2000〜45
00℃程度であるが、セラミックス粉末と、該セラミッ
クス粉末より低融点の融着結合材粉末を混合したため、
混合物中のセラミックス粉末は、単独の場合よりも溶融
し易くなり、セラミックス粉末の表面部分は燃焼炎中で
容易に溶融する。又、溶融したセラミックス粉末の表面
が、燃焼炎中で融けた融着結合材で覆われるため、つま
りセラミックス粉末の溶融部分と、溶融した融着結合材
が互いに混じり合った後、固化して結合相(セラミック
ス粉末と融着結合材の固溶相)が形成されるため、セラ
ミックス粉末同士、並びにセラミックス粉末と基材間は
結合相で強固に融着結合される。
【0008】次に実施例を示し、本発明を更に説明す
る。 〔実施例1〕平均粒径20μmのイットリア安定化ジル
コニアの粉末と、平均粒径0.5μmの二酸化珪素の粉
末を、95:5の割合(重量比)で混合し、この混合粉
末をアセチレンの燃焼炎中に10〜15g/minの速
度で供給して溶融させ、かかる溶融物をアルミナ焼結体
の基材の表面に融着させて、実施例1の焼成用治具を得
た。実施例1の方法によれば、二酸化珪素粉末とジルコ
ニア粉末の表面部分が反応して、ジルコニア粉末の表面
部分にジルコン(ZrSiO4)が生成し、このジルコンと、
未反応の二酸化珪素から成る結合相によって、ジルコニ
ア粉末同士、並びにジルコニア粉末とアルミナ焼結体の
基材間は強固に結合される。 〔実施例2〜4〕実施例1と同様に、図1に示す作製条
件(セラミックス粉末種類、融着結合材種類、これらの
混合割合及び平均粒径、可燃性ガス種類)で、アルミナ
焼結体の基材に被膜を形成して、実施例2〜4の焼成用
治具を得た。実施例1〜4の焼成用治具の耐食性及び耐
剥離性について、下記の方法により試験を行った。チタ
ン酸バリウムの成形体を各焼成用治具上に載置し、13
00℃まで2時間で昇温させ、この温度を1時間保持
後、室温まで自然放冷させ、このサイクルを20回繰り
返した後、各焼成用治具の変化を目視確認した。又、比
較対象として、実施例1〜4で用いたアルミナ焼結体の
基材(被膜未形成のもの)についても、上記と同様の方
法で試験を行った。各焼成用治具及び基材の試験結果の
一覧表を図2に示す。この試験により、比較対象品の基
材は、試験サイクルを繰り返す毎に、基材と成形体の反
応が徐々に基材深部に進行し、3回目には基材に成形体
が付着してしまったが、本発明の焼成用治具は、試験サ
イクルを20回繰り返しても、被膜と成形体の反応、被
膜の剥離は全く認められず、耐食性、耐剥離性が高いこ
とが確認された。
【0009】
【発明の効果】要するに本発明は、耐火物製の基材にセ
ラミックスの被膜を設けたセラミックス製品焼成用治具
の製造方法であって、セラミックス粉末と、該セラミッ
クス粉末より低融点の融着結合材粉末とを混合し、かか
る混合物を可燃性ガスの燃焼炎中に供給する様にしたの
で、混合物中のセラミックス粉末は単独の場合よりも溶
融し易くなるため、直流アークプラズマより低温の燃焼
炎であってもセラミックス粉末を容易に溶融させること
が出来る。又、得られた溶融物を基材に融着させて被膜
を形成する様にしたので、被膜中のセラミックス粉末の
表面は融着結合材から成る結合相で覆われるため、この
結合相によってセラミックス粉末同士、並びにセラミッ
クス粉末と基材間を強固に融着結合させることが出来
る。従って、この被膜は基材との接着強度が高く、焼成
用治具を繰り返し使用しても、即ち昇温及び降温のサイ
クルを繰り返しても、基材から剥離しないため、焼成用
治具の耐久性(耐用回数)を飛躍的に向上させて、電子
部品等の製造コストを低減させることが出来る。又、化
石燃料(可燃性ガス)の熱エネルギーを被膜形成に直接
利用することが出来るため、焼成用治具の製造に必要な
エネルギー量を減少させて、焼成用治具の製造コストを
低減させることや、環境保全、地球温暖化の防止を図る
ことが出来る等その実用的効果甚だ大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜4のセラミックス製品焼成用治具の
作製条件を示す図である。
【図2】実施例1〜4のセラミックス製品焼成用治具及
び基材の耐食性及び耐剥離性の試験結果を示す図であ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐火物製の基材にセラミックスの被膜を
    設けたセラミックス製品焼成用治具であって、セラミッ
    クス粉末と、該セラミックス粉末より低融点の融着結合
    材粉末との混合物を可燃性ガスの燃焼炎中で溶融させ、
    得られた溶融物を基材に融着させて被膜を形成したこと
    を特徴とするセラミックス製品焼成用治具。
  2. 【請求項2】 耐火物製の基材にセラミックスの被膜を
    設けたセラミックス製品焼成用治具の製造方法であっ
    て、セラミックス粉末と、該セラミックス粉末より低融
    点の融着結合材粉末とを混合し、かかる混合物を可燃性
    ガスの燃焼炎中に供給し、得られた溶融物を基材に融着
    させて被膜を形成する様にしたことを特徴とするセラミ
    ックス製品焼成用治具の製造方法。
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