JP2002087846A - 薄膜付きガラス板の製造方法およびそのガラス板 - Google Patents

薄膜付きガラス板の製造方法およびそのガラス板

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JP2002087846A JP2000275450A JP2000275450A JP2002087846A JP 2002087846 A JP2002087846 A JP 2002087846A JP 2000275450 A JP2000275450 A JP 2000275450A JP 2000275450 A JP2000275450 A JP 2000275450A JP 2002087846 A JP2002087846 A JP 2002087846A
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Koichiro Kiyohara
康一郎 清原
Kiyotaka Ichiki
聖敬 市來
Toru Yamamoto
透 山本
Masato Hyodo
正人 兵藤
Masahiro Hirata
昌宏 平田
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CVD法に伴う反応で微粒子を生成させ、こ
れを被膜内に混在させることにより、表面に凹凸を有す
る薄膜付きガラス板を効率的に製造する。 【解決手段】 第1の方法として、アルカリ成分を含有
するガラス1上に、塩素含有化合物を含む被膜形成ガス
を供給して被膜2(酸化錫膜)を形成しつつ、上記アル
カリ成分を含む塩化物微粒子5(塩化ナトリウム)を生
成させ、膜に混入して凹凸を形成する。第2の方法とし
て、珪素含有無機化合物(モノシラン)と有機ガス(エ
チレン)を含む被膜形成ガスを供給して被膜(酸化珪素
膜)を形成しつつ、珪素酸化物微粒子を生成させ、膜に
混入する。この微粒子を結晶成長核として、さらに結晶
性被膜を形成すれば、結晶粒の異常成長によりドーム型
の凸部を形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜付きガラス板
の製造方法に関し、特に、表面に凹凸が付与された薄膜
付きガラス板の製造方法に関する。さらには、この方法
により製造されたガラス板に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ガラス板上の薄膜は、その表面
が平滑になるように形成される。しかし、意図的に、薄
膜の表面に凹凸が付与される場合もある。例えば、親水
性薄膜の表面に凹凸を付与すると、膜の親水特性が向上
することが知られている。
【0003】凹凸の付与には、微粒子の混入、処理液に
よる表面処理など、様々な方法が提案されている。ま
た、形成する薄膜が結晶性被膜であれば、結晶粒の成長
に伴って、その表面には凹凸が形成される。したがっ
て、結晶粒の成長を制御すれば、凹凸の大きさや形状を
ある程度は調整できる。この方法は、新たな原料や工程
を必要とすることがない点では優れている。しかし、形
成できる凹凸の大きさや被膜の種類に限界がある。
【0004】特開昭62−44573号公報には、いわ
ゆる化学蒸着法(CVD法)によりガラス板上に二酸化
珪素膜を形成する際に、成膜ガスの部分的反応により生
成させた二酸化珪素粒子を膜に混入することにより、二
酸化珪素膜の表面に凹凸を付与する方法が開示されてい
る。この方法では、珪素含有気体(モノシラン)、酸化
性ガス(酸素)および分離用ガス(窒素)が、それぞれ
個別に用意されたノズルから供給され、ガラス板上の空
間でモノシランと酸素とが反応して二酸化珪素の膜およ
び粒子が生成する。例示されているガラス板の温度は5
20℃である。各ガスの供給流量の合計としては、5.
7L/分が例示されている。このときの排気流量は22
L/分であり、ノズルとガラス板との間の距離は2cm
である。この条件では、直径約100〜400nmの二
酸化珪素粒子が生成し、半径約500nm、高さ約30
0nmの凸部を有する二酸化珪素膜が得られたことが記
載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に記載の方法
は、気相で微粒子を生成させ、これを薄膜に混入するこ
ととしているため、別途用意した微粒子を混入させる必
要などもなく、製造効率に優れている。しかしながら、
この方法では、窒素などの分離用ガスとともに供給して
も、ガラス板表面において、モノシランと酸素との反応
が局部的に激しく進行する。このため、二酸化珪素粒子
の粒径および分布が制御しがたく、特に成膜面積が大き
い商業的規模での製造に適した方法ではない。その一
方、凹凸を付与した薄膜を有するガラス板(例えば親水
性ガラス)の需要は拡大の一途を辿っている。
【0006】そこで、本発明は、被膜形成ガスから薄膜
を形成しながら微粒子を生成させ、これを薄膜に混入
し、この微粒子を利用して凹凸を形成する新たな薄膜付
きガラス板の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意検討し
た結果、第1の方法として、ガラス中のアルカリ成分を
利用して微粒子を生成させ、この微粒子を薄膜に混入す
る新たな方法を見出した。すなわち、本発明の第1の被
膜付きガラス板の製造方法は、アルカリ成分を含有する
ガラス板上またはガラス板製造工程におけるガラスリボ
ン上に、塩素含有化合物を含む被膜形成ガスを供給し
て、前記ガラス板上または前記ガラスリボン上に薄膜を
形成する薄膜付きガラス板の製造方法であって、前記薄
膜を形成しながら、前記アルカリ成分を含む塩化物微粒
子を生成させ、この塩化物微粒子を前記薄膜の内部に混
入、または表面に付着させることにより、前記薄膜の表
面に凹凸を付与することを特徴とする。
【0008】本発明者は、さらに第2の方法として、例
えば有機ガスの添加や珪素含有有機化合物の使用によっ
て珪素含有化合物を含む被膜形成ガスの反応性を低下さ
せながら微粒子を混入する方法を見出した。すなわち、
本発明の第2の被膜付きガラス板の製造方法は、ガラス
板上またはガラス板製造工程におけるガラスリボン上
に、被膜形成ガスを供給して、前記ガラス板上または前
記ガラスリボン上に薄膜を形成する薄膜付きガラス板の
製造方法であって、珪素含有無機化合物と有機ガスとを
含む被膜形成ガスを供給して珪素含有膜を形成しなが
ら、珪素含有微粒子を生成させ、この珪素含有微粒子を
前記珪素含有膜の表面に付着させることを特徴とする。
【0009】上記第2の方法では、被膜形成ガスの反応
性が低くなるため、微粒子の粒径は小さくなる傾向を示
す。しかし、本発明者は、さらに、上記珪素含有微粒子
が、結晶成長核として適切な特性を有することを見出し
た。すなわち、上記第2の方法では、珪素含有微粒子が
付着した珪素含有膜の表面に、前記珪素含有微粒子から
成長した結晶粒が局部的に大きい結晶性被膜を形成する
ことにより、薄膜の表面に凹凸を付与することができる
ようになる。つまり、珪素含有微粒子を結晶成長核とし
て利用してさらに薄膜を形成すれば、十分に大きな凹凸
を得ることができるということである。
【0010】また、この第2の方法には、以下の概念が
内在する。すなわち、被膜形成ガスをガラス板またはガ
ラスリボンに供給し、そのガスを反応させて微粒子を形
成する場合において、ガスを緩やかに反応させ、かつ、
ガスの供給と排気の条件を適宜調整することにより、ガ
ラス表面に形成する薄膜の表面に微粒子をより均一に付
着させることができる。換言すれば、被膜形成装置にお
いて被膜形成ガスの供給部から排気部に渡って、微粒子
を緩やかに形成させ、それをガラス板またはガラスリボ
ン上へと順次降らせることにより、薄膜の表面により均
一に微粒子を配置できるということである。そして、こ
のように均一に配置された微粒子の上にさらに結晶性薄
膜を形成することにより、微粒子が核となって結晶が成
長し、均一、かつ、大きな表面凹凸が形成されることに
なる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
について説明する。まず、第1の方法について説明す
る。この方法では、ガラス中のアルカリ成分(ナトリウ
ム、カリウムなどのアルカリ金属)と、被膜形成ガスに
含まれる塩素とから、アルカリ金属塩化物の微粒子が生
成する温度に、基板となるガラスを保持することが好ま
しい。この温度は、600℃以上、例えば600〜72
0℃が好適である。
【0012】被膜形成ガスには、少なくとも1種の塩素
含有化合物が用いられる。塩素含有化合物は、形成する
膜の種類に応じて適宜選択すればよい。例えば、酸化錫
膜を形成する場合には、四塩化錫、モノブチル錫トリク
ロライド、ジメチル錫ジクロライド、ジブチル錫ジクロ
ライド、ジオクチル錫ジクロライドなどを用いることが
できる。これらの化合物の中では、有機錫化合物(有機
錫塩化物)、特にモノブチル錫トリクロライド、ジメチ
ル錫ジクロライドが好適である。また、例えば、酸化チ
タン膜を形成する場合には、四塩化チタンなどを用いる
ことができる。また、例えば、酸化亜鉛膜を形成する場
合には、二塩化亜鉛などを用いることができる。さらに
は、ITO(錫ドープ酸化インジウム)膜を形成する場
合には、ジメチルインジウムクロライドなどを用いるこ
とができる。
【0013】被膜形成ガスには、塩素含有化合物に加
え、通常、酸化性ガスなどの反応性ガスが添加される。
酸化性ガスとしては、酸素、水蒸気、乾燥空気、二酸化
炭素、一酸化炭素、二酸化窒素、オゾンなどを用いるこ
とができる。被膜形成ガスには、被膜の特性(例えば電
気的特定)を調整するために、その他のガスを添加して
もよい。
【0014】塩化物微粒子を付着させた薄膜は、微粒子
が表面に露出し、この微粒子自体により凸部が形成され
ている状態でも使用できる。しかし、塩化物(代表例と
しては塩化ナトリウム)は概ね水溶性であるから、微粒
子を覆う膜をさらに形成して塩化物の溶出を防ぐことが
好ましい。具体的には、塩化物微粒子が混入した薄膜を
第1の薄膜として、この第1の薄膜上に塩化物微粒子を
覆う第2の薄膜を形成するとよい。第2の薄膜上に、さ
らに薄膜を積層しても構わない。
【0015】図1は、第1の方法により製造した薄膜付
きガラス板の一例の断面図である。アルカリ成分含有ガ
ラス板1上に、第1の薄膜として酸化錫膜2が形成され
ている。この酸化錫膜には、この膜をCVD法により成
膜するときに生成した塩化物微粒子5が表面に付着して
いる。塩化物微粒子5は、その下端が膜2の表面よりも
下方にある状態で付着している。このような状態は、微
粒子がCVD法による膜の形成中に付着したことを示唆
している。ただし、第1の方法を適用して生成した微粒
子がすべて図示したように混入するとは限らない。表面
に凹凸が付与されている限り、塩化物微粒子は、膜2の
内部に混入していてもよい。
【0016】図示した形態では、酸化錫膜2上に、さら
に、第2の薄膜(酸化珪素膜3)および第3の薄膜(フ
ッ素がドープされた酸化錫膜4(以下、「SnO2:F
膜」と称する)が形成されている。これらの膜3,4の
表面には、微粒子5の形状および大きさを反映した凸部
9が形成されている。
【0017】塩化物微粒子の大きさは、径が100nm
〜500nm程度、高さが50nm〜200nm程度が
好適である。また、塩化物微粒子の分布密度(換言すれ
ば凸部の分布密度)は、ガラス表面100μm2あた
り、100〜1000個程度が好適である。塩化物微粒
子の大きさや分布密度は、成膜ガスの成分比、供給量、
ガラス温度などの制御により調整できる。なお、本発明
者が確認した限りでは、塩化物微粒子は、図示したよう
に、岩塩型結晶構造を反映した形状となることが多い。
【0018】CVD法では、通常、コータ内において、
給気量と排気量とを適切な範囲に調整しながら成膜が行
われる。排気量は、一般には、膜に不純物が混入しない
程度にまで、給気量よりも大きく設定される。しかし、
ここでは、塩化物微粒子が膜中に混入または膜表面に付
着するように、給気量と排気量とのバランスが調整され
る。もっとも、気相で生成した微粒子の挙動は、ガラス
上方の空間の広さ、具体的には、ガラス表面からコータ
下端までの高さ、にも大きな影響を受ける。したがっ
て、CVD法による成膜に際しては、この空間の高さ
(以下、単に「空間高さ」と称する)と、給気量に対す
る排気量の比率(排気量/給気量;以下、「排気バイア
ス」と称する)とを、微粒子の膜への混入または付着の
ために適切な範囲に制御するとよい。
【0019】この範囲は、膜の種類、選定された原料、
成膜温度などにもよるが、一般に、排気バイアスは1.
0〜1.5または3.0〜5.0とすることが好まし
く、空間高さは8mm〜10mmが好適である。排気バ
イアスが1.0〜1.5の場合は、コータ下面の気流が
穏やかで、形成された塩化物微粒子が気流で巻き上げら
れることはない。一方、3.0〜5.0の場合は、塩化
物微粒子は一旦は気流により巻き上げられるが、コータ
の排気口付近で乱流が発生するため、この付近で再度ガ
ラス板上に落ちることになる。したがって、排気バイア
スが3.0〜5.0の場合でも、塩化物微粒子を薄膜表
面に付着させることができる。
【0020】次に、第2の方法について説明する。この
方法では、ガラス成分との反応が必須ではないため、ガ
ラス温度は500〜700℃程度でよい。この方法で
は、有機ガスの添加または珪素含有有機化合物の使用に
より、予め混合して供給される成膜ガスの反応を制御し
ながら、気相において珪素化合物(代表例としては酸化
珪素)の微粒子を生成させる。
【0021】珪素含有無機化合物としては、モノシラ
ン、ジシラン、トリシラン、モノクロロシランなどを用
いることができる。また、珪素含有無機化合物と有機ガ
スとを含む被膜形成ガスに代えて、珪素含有有機化合物
を含む被膜形成ガスを用いてもよい。この場合、珪素含
有有機化合物としては、例えば1,2−ジメチルシラ
ン、1,1,2−トリメチルジシラン、1,1,2,2
−テトラメチルジシラン、テトラメチルオルソシリケー
ト、テトラエチルオルソシリケート(TEOS)などが
挙げられる。
【0022】有機ガスは、炭素−炭素不飽和結合を有す
る有機化合物、例えば、エチレン、アセチレンなどが好
適である。モノシラン(SiH4)に代表される珪素含
有無機化合物は反応性が高いが、炭素間の二重結合や三
重結合は、その反応性を抑制する作用を有する。有機ガ
スは、成膜ガスにおいて、モル比により表示して、珪素
原子あたりの炭素−炭素不飽和結合が5〜7となるよう
に添加することが好ましい。
【0023】第2の方法においても、被膜形成ガスに
は、さらに、酸化性ガスなどの反応性ガスが添加され
る。酸化性ガスとしては、上記に例示したガスを用いれ
ばよい。上記と同様、被膜の特性を調整するために、そ
の他のガスを添加してもよい。
【0024】この方法により生成した微粒子は、詳細な
理由は現段階では明らかではないが、高い選択性を有す
る結晶成長核として作用する。このため、この微粒子が
表面に付着した酸化珪素膜上に、さらに結晶性被膜を形
成すると、結晶粒が局部的に大きく成長する。このよう
な高い選択性は、第1の方法により生成した塩化物微粒
子などからは得られない。
【0025】結晶性被膜としては、具体的には、酸化錫
膜、酸化亜鉛膜、酸化チタン膜、ITO膜などを用いる
ことができる。ただし、結晶性被膜は、微粒子を成長核
とする結晶粒が成長する限り、種類、成分などに制限は
ない。例えば酸化錫膜の導電性を高めるためにドープさ
れるフッ素、アンチモンなどのように、結晶性被膜は添
加物を含んでいても構わない。
【0026】図2は、第2の方法により製造した薄膜付
きガラス板の一例の断面図である。ガラス板1上に、第
1の薄膜として酸化珪素膜3が形成されている。この酸
化珪素膜には、この膜をCVD法により成膜するときに
生成した珪素酸化物微粒子6が膜面に付着している。図
示を省略するが、微粒子の一部は酸化珪素膜に埋没して
いても構わない。
【0027】この珪素酸化物微粒子6は、有機ガスの添
加(または珪素含有有機化合物の使用)により、有機ガ
スを添加しない場合などと比較すると、粒径が小さくな
る傾向を示す。しかし、図示したように、酸化珪素膜上
に第2の薄膜として結晶性被膜である酸化錫膜4を形成
すると、この微粒子5が成長核となって酸化錫結晶が局
部的に異常成長する。こうして、微粒子の上方では相対
的に大きな凸部7が形成され、微粒子自体の粒径よりも
遙かに大きい凹凸が出現する。図示したように、凸部7
は、一般にドーム型の外観を呈する。
【0028】珪素酸化物微粒子とその上方の凸部との径
の差異が大きいため、結晶性被膜の形成後に凸部の断面
を観察しても、当該断面において、凸部の下方に必ずし
も微粒子の存在を確認できるわけではない(微粒子が存
在する断面であるとは限らない)。微粒子の分布や粒径
の確認は、結晶性被膜を形成する前の酸化珪素膜表面の
観察(例えば走査型電子顕微鏡(SEM)による観察)
により確認できる。結晶性被膜の形成前後の膜面のSE
M観察により、酸化珪素膜表面の微粒子の生成と結晶性
被膜表面の凸部の生成との間には強い相関関係があるこ
とが実験的に確認されている。また、この実験における
SEM観察によれば、図示したようなドーム型の凸部を
形成するための核として特に好適な珪素酸化物微粒子の
粒径は、100nm以下、例えば5nm〜40nm程度
であった。
【0029】凸部の大きさや分布密度は、結晶性被膜の
膜厚、酸化珪素膜を形成するガスの成分比や供給量など
の制御により調整できる。
【0030】第2の方法においても、CVD法による成
膜に際し、排気バイアスと空間高さをを、微粒子の膜中
への混入のために適切な範囲に制御するとよい。この範
囲は、選定された原料、成膜温度または成膜方法(オン
ライン成膜もしくはオフライン成膜)などにもよるが、
オンライン成膜の場合、一般に、排気バイアスは1.0
〜1.5または3.0〜5.0が好ましい。ここで、オ
ンライン成膜とは、フロートガラス製造工程において、
ガラスリボン上に連続的に上述の薄膜を成形する方法を
いい、一方、オフライン成膜とは、一旦板状に成形し、
適当な大きさに切断したガラス板を成膜装置を用いて個
別に薄膜形成処理する方法をいう。排気バイアスが1.
0〜1.5の場合は、コータ下面で乱流が発生しないた
め、気層中で形成された微粒子が順次落ちてガラス表面
に均一に配置される。また、3.0〜5.0の場合は、
上述のようにコータの排気口付近の乱流により、微粒子
がガラス板表面に落ちてくる。一方、オフライン成膜の
場合は、上記同様の理由により、排気バイアスは1.0
〜2.0または3.5〜6.0が好ましい。空間高さ
は、オンライン成膜の場合は8mm〜12mmが好まし
く、一方オフライン成膜の場合は15mm〜25mmが
好適である。
【0031】以下、本発明の特に好ましい実施形態とし
て、フロートガラス製造工程において、ガラスリボンが
有する熱を利用することにより、ガラスリボンのトップ
面(錫槽における錫非接触面)に膜を形成する方法(オ
ンライン成膜)を説明する。
【0032】フロート法におけるガラスリボン表面にC
VD法により薄膜を形成するための装置の一形態を図3
に示す。図3に示したように、この装置では溶融窯11
から錫フロート槽12内に流れ出し、錫浴15で帯状に
成形されて移動するガラスリボン10の直上に所定個数
のコータ16(図示した形態では3つのコータ16a、
16b、16c)が配置されている。コータの数や配置
は、形成する被膜の種類や厚さに応じて適宜選択すれば
よい。これらのコータから、あらかじめ調整、気化され
た原料が供給され、ガラスリボン10のトップ面に連続
的に被膜が形成される。また、各コータで異なる原料を
供給することにより、第1の薄膜、第2の薄膜、第3の
薄膜を連続的に積層することができる。ガラスリボン1
0の温度は、コータ16の直前で所定温度となるよう
に、錫フロート槽12内に配置されたヒーターおよびク
ーラー(図示省略)により制御できる。薄膜が形成され
たガラスリボン10はロール17によって引き上げら
れ、徐冷炉13で冷却される。
【0033】この形態では、高いガラス温度、具体的に
は600〜750℃、さらには630〜750℃程度の
温度を得ることができる。ガラスリボン10の温度は放
射温度計により計測しながら制御するとよい。
【0034】本発明の適用は、オンライン成膜に限るも
のではない。オフライン成膜によっても本発明を実施す
ることは可能である。
【0035】図4は、本発明の実施に用いることができ
るコータの一例である。このコータ20は、その下端が
ガラスリボン10の表面から距離(高さ)Hだけ離れる
ように設置されている。コータとガラス表面との間の空
間23には、供給ノズル21から成膜ガスが供給され、
この空間における成膜ガスの熱分解、酸化などの反応に
より、ガラスリボン10上に所定の膜が形成される。成
膜後のガスは、ガラスリボン搬送方向(図中矢印方向)
前後において供給ノズルをはさむように配置された排気
ノズル22から排出される。このコータには、供給する
成膜ガスの成分を分離するためのノズルを用意する必要
はなく、単一の供給ノズルを準備すれば足りる。
【0036】上記のようにして得た凹凸を有する薄膜付
きガラス板は、その凹凸を活かし、各種用途に供するこ
とができる。この薄膜付きガラス板の用途は、特に制限
されないが、親水性ガラスなどが特に好適である。
【0037】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるもので
はない。
【0038】[塩化物微粒子による凹凸の形成]実施例
1〜2、比較例1〜2では、図3および図4を参照して
説明したものと同様の装置を用い、CVD法により、ガ
ラスリボン表面に薄膜を積層した。成膜の際には、錫フ
ロート槽空間に98体積%の窒素と2体積%の水素から
なる混合ガスを供給し、槽外よりもやや高圧となるよう
に維持した。錫フロート槽内に、溶融窯で溶融されたソ
ーダライムガラス生地を流し込み、成形して厚み4mm
のガラスリボンとした。以下、具体的な成膜方法につい
て説明する。
【0039】(実施例1)最上流側に位置するコータ直
前のガラスリボン表面温度を680℃とし、このコータ
から、ジメチル錫ジクロライド(DMT)、酸素、窒素
からなる成膜ガスを500L/分の割合で供給した。こ
のコータの排気バイアスは1.2、空間高さは8mmと
した。こうして、ガラスリボンのトップ面に、膜厚が約
23nmの酸化錫膜を形成した。
【0040】続けて、下流側のコータから、モノシラ
ン、エチレン、酸素からなる混合ガスを供給した。この
コータの排気バイアスおよび空間高さは、従来から適用
されている範囲とし、珪素酸化物微粒子が生成しても膜
に混在しないように制御した。引き続き、さらに下流側
のコータから、ジメチル錫ジクロライド、酸素、水蒸
気、窒素、フッ化水素からなる混合ガスを供給した。こ
うして、酸化錫膜上に、膜厚が約25nmの酸化珪素
膜、膜厚が約320nmのSnO2:F膜をこの順に積
層した。このガラスリボンをさらに下流側で切断して、
薄膜付きガラス板を得た。
【0041】(比較例1a)ガラスリボンの表面に接し
て酸化錫膜を形成する際のガラス温度を580℃とした
点を除いては、実施例1と同様にして、薄膜付きガラス
板を得た。
【0042】(比較例1b)ガラスリボンの表面に接し
て酸化錫膜を形成する際の排気バイアスを2.0とした
点を除いては、実施例1と同様にして、薄膜付きガラス
板を得た。
【0043】(実施例2)SnO2:F膜の膜厚を約6
00nmとした点を除いては、実施例1と同様にして、
薄膜付きガラス板を得た。
【0044】(比較例2)ガラスリボンの表面に接して
酸化錫膜を形成する際の排気バイアスを2.0とした点
を除いては、実施例2と同様にして、薄膜付きガラス板
を得た。
【0045】以上より得た各薄膜付きガラス板のヘイズ
率を測定した。ヘイズ率は、JISK7105−198
1に記載されている曇価測定法に基づいて測定した。結
果を(表1)に示す。
【0046】 (表1) (%) ―――――――――――――――――――――――― ヘイズ率 ―――――――――――――――――――――――― 実施例1 1.2 比較例1a 0.7 比較例1b 0.7 ―――――――――――――――――――――――― 実施例2 8.8 比較例2 5.2 ――――――――――――――――――――――――
【0047】ヘイズ率は、膜表面の凹凸の程度を反映す
るため、膜表面の状態の比較に便利である。結晶性被膜
である酸化錫膜の膜厚が厚くなると、結晶粒が大きくな
るためにヘイズ率は高くなる。しかし、表1に示したよ
うに、酸化錫膜の膜厚が同じでも、実施例と比較例との
間には、ヘイズ率に顕著な差異が認められた。SEMに
より、薄膜(SnO2:F膜)の表面を観察したとこ
ろ、実施例1,2では、比較例では観察できない大きな
凸部が膜面に散在していた。
【0048】この凸部を含むようにガラス板を割って断
面をSEMにより観察したところ、凸部の下方において
結晶粒が膜中に混入していることが確認できた。この結
晶粒は、ほぼ塩化ナトリウムからなることが確認でき
た。
【0049】実施例1と同様にして酸化錫膜と酸化珪素
膜とを形成した(SnO2:F膜形成前の)薄膜付きガ
ラス板について、断面および表面の状態をSEMにより
観察した。このSEM写真を図5として示す。この断面
を模式的に示すと、図1に示したような構造となる。
【0050】比較例1aでは、用いた塩素含有化合物か
ら塩化物微粒子を生成させるためにはガラス温度が低く
過ぎ、比較例1b、2では、塩化物微粒子が系外へと速
やかに排出されたと考えられる。
【0051】[珪素含有微粒子を利用した凹凸の形成]
実施例3、比較例3においても、上記と同様にして、ガ
ラスリボン上への成膜を行った。実施例4、比較例4で
は、ガラス板上への成膜を行った。以下、具体的な成膜
方法について説明する。
【0052】(実施例3)最上流側に位置するコータ直
前のガラスリボン表面温度を650℃とし、このコータ
から、ジメチル錫ジクロライド(DMT)、酸素、窒素
からなる成膜ガスを供給して、ガラスリボンのトップ面
に、膜厚が約23nmの酸化錫膜を形成した。このコー
タの排気バイアスおよび空間高さは、従来から適用され
ている範囲とし、生成した塩化物微粒子が膜に混在しな
いように制御した。
【0053】続けて、下流側のコータから、モノシラ
ン、エチレン、酸素からなる成膜ガスを供給した。この
コータの排気バイアスは1.2、空間高さは12mmと
した。成膜ガスにおけるモノシランに対するエチレンの
モル比は6とした。こうして、酸化錫膜上に、膜厚が約
25nmの酸化珪素膜を形成した。
【0054】引き続いて、さらに下流側のコータから、
実施例1と同様にして、膜厚が約600nmのSn
2:F膜を形成した。このガラスリボンをさらに下流
側で切断して、薄膜付きガラス板を得た。
【0055】(比較例3)酸化珪素膜を形成する際の排
気バイアスを2.4、空間高さを6mmとした点を除い
ては、実施例3と同様にして、薄膜付きガラス板を得
た。
【0056】(実施例4)オフライン成膜により、薄膜
付きガラス基板を製造した。予め150mm×150m
mの大きさに切断した厚さ3mmのガラス板を大気解放
型の搬送炉に搬入し、コータの下方を搬送しながら、こ
のコータから、モノシラン、エチレン、酸素からなる成
膜ガスを供給した。なお、ここでも、図4に示したもの
と同様の構造を有するコータを使用した。このコータの
排気バイアスは1.5、空間高さは25mmとした。ま
た、成膜ガスにおけるモノシランに対するエチレンのモ
ル比は6とした。こうして、ガラス板の表面上に、膜厚
が約30nmの酸化珪素膜を形成した。
【0057】続けて、再び、上記搬送炉内のコータ下方
を搬送しながら、酸化錫膜上に、コータから、ジメチル
錫ジクロライド、酸素、水蒸気、窒素、フッ化水素から
なる混合ガスを供給した。こうして、酸化珪素膜上に、
さらに膜厚が約600nmのSnO2:F膜が形成され
た薄膜付きガラス板を得た。なお、上記両膜の成膜時に
おけるガラス板の温度は、ともに約600℃とした。
【0058】(比較例4)酸化珪素膜を形成する際の排
気バイアスを3.1、空間高さを13mmとした点を除
いては、実施例4と同様にして、薄膜付きガラス板を得
た。
【0059】こうして得た各薄膜付きガラス板のヘイズ
率を上記と同様にして測定した。結果を(表2)に示
す。
【0060】 (表2) (%) ―――――――――――――――――――――――― ヘイズ率 ―――――――――――――――――――――――― 実施例3 8.1 比較例3 4.4 ―――――――――――――――――――――――― 実施例4 8.6 比較例4 2.0 ――――――――――――――――――――――――
【0061】表2でも、実施例と比較例との間には、ヘ
イズ率に顕著な差異が認められた。SEMにより、薄膜
(フッ素をドープした酸化錫膜)の表面を観察したとこ
ろ、実施例3,4では、比較例では観察できない大きな
ドーム型の凸部が膜面に散在していた。実施例4により
形成した薄膜の表面のSEM写真を図6として示す。こ
の凸部を含むようにガラス板を割って断面を透過型電子
顕微鏡(TEM)により観察したところ、図2に破線で
模式的に示したように、凸部の下方では、酸化錫の結晶
粒が局部的に異常に大きく成長していることが確認でき
た。
【0062】さらに、実施例4と同様にして、酸化珪素
膜のみを形成した薄膜付きガラス板を作製した。この膜
の表面を、SEM観察したところ、粒径が5〜40nm
程度の微粒子が散在していることが確認できた。この微
粒子は、酸化珪素微粒子であった。一方、比較例4と同
様にして形成した酸化珪素膜の表面には、このような微
粒子は存在しなかった。比較例4では、比較例3におい
ても同様であるが、生成した微粒子が系外に速やかに排
出されたと考えられる。
【0063】以上説明したように、本発明の方法により
製造した薄膜付きガラス板には、膜に塩化物微粒子や珪
素含有微粒子が混在しているという特徴がある。塩化物
微粒子が(ガラス板と接触せずに)膜中に混入または膜
表面に付着し、この塩化物微粒子により膜表面に凸部が
形成されている形態(例:図1)、および(表面が実質
的に平坦である)酸化珪素膜から成長した結晶性被膜の
表面に結晶粒の局部的な成長によるドーム型の凸部が形
成されている形態(例:図2)は、本発明の方法によっ
て初めて実現できた構造の例であると考えられる。
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、CVD法による膜形成
と共に微粒子を生成させ、これを薄膜に混入させること
により、表面に凹凸を有する薄膜付きガラス板を効率的
に製造できる。本発明の方法は、成膜ガスにおける急激
な反応を伴わず、商業的規模での製造にも適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法により製造される薄膜付きガラ
ス板の一形態を示す断面図である。
【図2】 本発明の方法により製造される薄膜付きガラ
ス板の別の一形態を示す断面図である。
【図3】 本発明の方法に用いる装置の一例の構成を示
す図である。
【図4】 本発明の方法に用いるコータの一例の断面図
である。
【図5】 実施例により製造した薄膜付きガラス板の走
査型電子顕微鏡写真である。
【図6】 別の実施例により製造した薄膜付きガラス板
の走査型電子顕微鏡写真である。
【符号の説明】
1 ガラス板 2 酸化錫膜 3 酸化珪素膜 4 フッ素をドープした酸化錫膜 5 塩化物微粒子 6 珪素酸化物微粒子 7,9 凸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 透 大阪府大阪市中央区道修町3丁目5番11号 日本板硝子株式会社内 (72)発明者 兵藤 正人 大阪府大阪市中央区道修町3丁目5番11号 日本板硝子株式会社内 (72)発明者 平田 昌宏 大阪府大阪市中央区道修町3丁目5番11号 日本板硝子株式会社内 Fターム(参考) 4G059 AA01 AC01 AC21 EA02 EA05 EA09 EB01 GA02 GA04 GA12 4K030 AA04 AA06 AA11 AA14 BA44 BA45 BB03 BB12 CA06 CA12 EA03 EA11 KA24

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ成分を含有するガラス板上また
    はガラス板製造工程におけるガラスリボン上に、塩素含
    有化合物を含む被膜形成ガスを供給して、前記ガラス板
    上または前記ガラスリボン上に薄膜を形成する薄膜付き
    ガラス板の製造方法であって、前記薄膜を形成しなが
    ら、前記アルカリ成分を含む塩化物微粒子を生成させ、
    この塩化物微粒子を前記薄膜の内部に混入、または表面
    に付着させることにより、前記薄膜の表面に凹凸を付与
    することを特徴とする薄膜付きガラス板の製造方法。
  2. 【請求項2】 600℃以上のガラス板上またはガラス
    リボン上に、薄膜を形成する請求項1に記載の薄膜付き
    ガラス板の製造方法。
  3. 【請求項3】 凸部が形成された薄膜を第1の薄膜とし
    て、この第1の薄膜上に前記塩化物微粒子を覆う第2の
    薄膜を形成する請求項1または2に記載の薄膜付きガラ
    ス板の製造方法。
  4. 【請求項4】 ガラス板上またはガラスリボン上に被膜
    形成ガスの給排気を行うコータを配置して、前記コータ
    の給気量に対する排気量の比率を1以上1.5以下また
    は3.0以上5.0以下とし、前記ガラス板または前記
    ガラスリボンの表面から前記コータまでの高さを8mm
    以上10mm以下とする請求項1〜3のいずれかに記載
    の薄膜付きガラス板の製造方法。
  5. 【請求項5】 ガラス板上またはガラス板製造工程にお
    けるガラスリボン上に、被膜形成ガスを供給して、前記
    ガラス板上または前記ガラスリボン上に薄膜を形成する
    薄膜付きガラス板の製造方法であって、珪素含有無機化
    合物と有機ガスとを含む被膜形成ガスを供給して珪素含
    有膜を形成しながら、珪素含有微粒子を生成させ、この
    珪素含有微粒子を前記珪素含有膜の表面に付着させるこ
    とを特徴とする薄膜付きガラス板の製造方法。
  6. 【請求項6】 珪素含有微粒子が付着した珪素含有膜の
    表面に、前記珪素含有微粒子から成長した結晶粒が局部
    的に大きい結晶性被膜を形成することにより、薄膜の表
    面に凹凸を付与する請求項5に記載の薄膜付きガラス板
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 有機ガスが、炭素−炭素不飽和結合を有
    する有機化合物である請求項5または6に記載の薄膜付
    きガラス板の製造方法。
  8. 【請求項8】 ガラスリボン上に被膜形成ガスの給排気
    を行うコータを配置して、前記コータの給気量に対する
    排気量の比率を1以上1.5以下または3.0以上5.
    0以下とし、前記ガラスリボンの表面から前記コータま
    での高さを8mm以上12mm以下とする請求項5〜7
    のいずれかに記載の薄膜付きガラス板の製造方法。
  9. 【請求項9】 被膜形成装置の被膜形成ガス供給部から
    排気部に渡って前記ガスを緩やかに反応させて微粒子を
    生成させ、その微粒子を、ガラス板上またはガラス板製
    造工程におけるガラスリボン上に前記ガスから形成する
    薄膜の表面に付着させることを特徴とする薄膜付きガラ
    ス板の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載の方法
    により製造された薄膜付きガラス板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003080530A1 (fr) * 2002-03-26 2003-10-02 Nippon Sheet Glass Company, Limited Substrat de verre et processus de production de ce substrat
CN104250726A (zh) * 2013-06-26 2014-12-31 中芯国际集成电路制造(上海)有限公司 石英管的防护方法

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