JP2002087439A - 板状物品用収容ケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】運搬時に板状物品ががたつきにくくなるよう
に、かつ、衝撃を受けにくくなるように梱包できなが
ら、板状物品の梱包作業を簡単に行うことができ、その
梱包を解いた後に廃棄物が出るのを抑制できて環境の悪
化を抑制することができ、さらに、梱包工程の時間短縮
を図ることができるようにするとともに、梱包材に要す
るコストが高くなるのを抑制できるようにして、梱包に
かかるコストを低廉化する。 【解決手段】衝撃吸収性を備えた樹脂材から成る複数の
仕切り壁２を、所定の間隔を空けて並ぶ状態に、かつ、
互いの近接離間移動が許される状態に一対の側壁３に係
合させて、複数の板状物品収容空間Ｓを形成し、板状物
品収容空間Ｓに板状物品を収容した仕切り壁群を、隣合
う仕切り壁２同士が近づく方向に締め付け固定する締め
付け手段４を設け、締め付け固定状態のケース全体の大
きさを、所定の運搬用箱Ｄに複数個詰め状態で収まる大
きさに設定するか、あるいはパッキング材５０とともに
収容される大きさに設定してある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は板状物品収容ケース
に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば偏光フィルムのような精密品を梱
包する場合、運搬時に偏光フィルムががたつきにくくな
るように、かつ、衝撃を受けにくくなるように梱包しな
ければならない。

【０００３】従来、上記の偏光フィルムを梱包するの
に、図９に示すように、複数の板状物品としてのフィル
ム積層体１（それぞれ数十枚の偏光フィルムを重ね合わ
せたもの）を複数の成型トレー２０に各別に収容し、複
数の成型トレー２０を上下に重ね合わせ、粘着テープ２
１で成型トレー２０同士を動かないように固定し、段ボ
ール箱２２の底に段ボールパット２３を敷き、この段ボ
ールパット２３の上に複数の成型トレー２０を載せると
ともに、成型トレー２０の上に別の段ボールパット２３
を、また、段ボールパット２３の上にパッキング材２４
（空気が入った詰め物）を載せ、その状態で段ボール箱
２２の蓋を閉めていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の梱包の手段
によれば、複数のフィルム積層体のがたつきをなくする
ことができるとともに、衝撃を受けにくくすることがで
きるものの、梱包の際に粘着テープの貼りつけ作業や、
段ボールパット・パッキング材等の段ボール箱への詰め
込み作業が必要で梱包作業に手間がかかるという問題が
あった。

【０００５】そして、梱包を解いた後は、粘着テープ・
段ボールパット・パッキング材等を廃棄することにな
り、また段ボール箱も数回使用すると廃棄することにな
って、梱包材にコストがかかるとともに、環境保全の面
で好ましくないという問題もあった。

【０００６】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、運搬時に板状物品ががたつきにくくな
るように、かつ、衝撃を受けにくくなるように梱包でき
ながら、板状物品の梱包作業を簡単に行うことができ、
その梱包を解いた後に廃棄物が出るのを抑制できて環境
の悪化を抑制することができ、さらに、梱包工程の時間
短縮を図ることができるようにするとともに、梱包材に
要するコストが高くなるのを抑制できるようにして、梱
包にかかるコストを低廉化する点にある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】請求項１による発明の構
成・作用・効果は次の通りである。

【０００８】［構成］衝撃吸収性を備えた樹脂材から成
る複数の仕切り壁を、所定の間隔を空けて並ぶ状態に、
かつ、互いの近接離間移動が許される状態に一対の側壁
に係合させて、複数の板状物品収容空間を形成し、前記
板状物品収容空間に板状物品を収容した仕切り壁群を、
隣合う仕切り壁同士が近づく方向に締め付け固定する締
め付け手段を設け、その締め付け固定状態のケース全体
の大きさを、所定の運搬用箱に複数個詰め状態で収まる
大きさに設定するか、あるいはパッキング材とともに収
容される大きさに設定してある。

【０００９】［作用］ ［イ］ 複数の板状物品を複数の板状物品収容空間に各
別に収容し、締め付け手段で仕切り壁群を隣合う仕切り
壁同士が近づく方向に締め付け固定して所定の運搬用箱
に収容する。

【００１０】［ロ］上記のように、締め付け手段で仕切
り壁群を隣合う仕切り壁同士が近づく方向に締め付け固
定し、しかも、その締め付け固定状態のケース全体の大
きさを、所定の運搬用箱に複数個詰め状態で収まる大き
さに設定するか、あるいはパッキング材とともに収容さ
れる大きさに設定してあるから、上記構成の各板状物品
用収容ケース（あるいは上記構成の１個の板状物品用収
容ケース）の運搬用箱内でのがたつき、及び板状物品用
収容ケース内での板状物品のがたつき（例えば図４，図
５に示すように、板状物品用収容ケースが板状物品１で
満杯状態の場合）を抑制できる。

【００１１】請求項１の構成において、「締め付け固定
状態のケース全体の大きさを、所定の運搬用箱に複数個
詰め状態で収まる大きさに設定する」とは、次の1)と2)
のいずれをも意味する。

【００１２】1) 上記構成の複数個の板状物品用収容ケ
ース群が運搬用箱にぴったりと入り込むように前記ケー
ス全体の大きさを設定すること。

【００１３】2) 前記ケース全体の大きさを上記1)の場
合よりも少し小さめに設定すること。

【００１４】上記1)の場合、運搬用箱に詰め物（クッシ
ョン材等）を詰め込まなくてもよくなる。これにより、
廃棄物（使用後の詰め物）が出なくなる。

【００１５】また、上記の2)の場合、運搬用箱に、上記
構成の収容ケースの他に１〜２個程度の詰め物を詰め込
む。この場合、詰め物が１〜２個で済むから、詰め物が
廃棄物になるとしても、廃棄物の量を少なくすることが
できる。詰め物を再利用可能な物で構成すれば、廃棄物
（使用後の詰め物）が出なくなる。

【００１６】締め付け状態のケース全体の大きさを、パ
ッキング材とともに収容される大きさに設定してある場
合、運搬用箱に、上記構成の収容ケースの他にパッキン
グ材を詰め込むだけでよく、詰め物がパッキング材だけ
で済むから、廃棄物の量を少なくすることができる。パ
ッキング材を再利用可能な物で構成すれば、廃棄物（使
用後の詰め物）が出なくなる。

【００１７】例えば、板状物品が、複数の偏光フィルム
を重ね合わせたフィルム積層体であり、これを工場から
客先に運搬する場合、客先からのフィルム積層体の注文
数が全ての板状物品収容空間の数より少なくて、数個の
板状物品収容空間を空にした状態で運搬しなければなら
ないことがある。

【００１８】つまり、前記ケース全体の大きさを、運搬
用箱に複数個詰め状態で収まる大きさに設定した場合、
１個の板状物品用収容ケースが板状物品で満杯にならな
いことがあるが、各仕切り壁は互いの近接離間移動が許
される状態に一対の側壁に係合させてあるから、上記の
ような場合であっても、空の板状物品収容空間を形成し
ている仕切り壁を、締め付け手段による締め付けで隣合
う仕切り壁に近づけて、板状物品に締め付け力を加える
ことができる。

【００１９】このような場合は、板状物品が満杯のとき
に比べて、仕切り壁群の長さ（仕切り壁が並ぶ方向での
仕切り壁群の長さ）が短くなって、そのまま運搬用箱に
収容したのでは、運搬用箱の内壁との間に空間ができて
しまうが、例えば図７に示すように、繰り返し使用可能
なエアーパック４５（空気を出し入れして大きさを自在
に変更調節できるパック）を収容することで、運搬用箱
内での板状物品のがたつきを抑制できる。そして上記の
状態で運搬する。

【００２０】また、前記ケース全体の大きさを、所定の
運搬用箱にパッキング材とともに収容される大きさに設
定してある場合において、板状物品用収容ケースが板状
物品で満杯にならない場合は、上記のように、空の板状
物品収容空間を形成している仕切り壁を、締め付け手段
による締め付けで隣合う仕切り壁に近づけて、板状物品
に締め付け力を加えるとともに、そのケースを運搬用箱
に収容し、その収容状態で、運搬用箱内に形成される空
間に、その空間に対応した大きさのパッキング材を詰め
込むことで、運搬用箱内での板状物品のがたつきを抑制
できる。

【００２１】［ハ］ また、各仕切り壁を衝撃吸収性を
備えた樹脂材で形成したことで、運搬時に板状物品に衝
撃力が加わりにくくすることができる。

【００２２】［ニ］ そして衝撃吸収性を備えた樹脂材
は一般に耐久性に優れていることから、上記構成の板状
物品用収容ケースを繰り返し使用することができる。

【００２３】［効果］従って、上記作用［ロ］，［ハ］
により、運搬時に板状物品ががたつきにくくなるよう
に、かつ、衝撃を受けにくくなるように梱包できなが
ら、上記作用［イ］により、板状物品の梱包作業を簡単
に行うことができ、その梱包を解いた後に廃棄物が出る
のを抑制できて環境の悪化を抑制することができ、さら
に上記作用［イ］，［ニ］により、梱包工程の時間短縮
を図ることができ、かつ、梱包材に要するコストが高く
なるのを抑制できて、梱包にかかるコストを低廉化する
ことができた。

【００２４】請求項２による発明の構成・作用・効果は
次の通りである。

【００２５】［構成］請求項１による発明の構成におい
て、前記締め付け手段は、前記板状物品の挿入口とは反
対側の各仕切り壁の端部に設けた挿通孔に、衝撃吸収性
及び可撓性を備えた帯状体を挿通させるとともに、前記
帯状体の長手方向両端部同士を連結する連結部を設け
て、前記帯状体の前記仕切り壁群に対する巻付けで前記
仕切り壁群を締め付け固定するよう構成してある。

【００２６】［作用］請求項１の構成による作用と同様
の作用を奏することができるのに加え、次の作用を奏す
ることができる。

【００２７】［ホ］衝撃吸収性及び可撓性を備えた帯状
体を仕切り壁群に巻き付け、帯状体の長手方向両端部同
士を連結部で連結して仕切り壁群を締め付け固定する。
このように、帯状体の仕切り壁群に対する巻付けで仕切
り壁群を締め付け固定するから、より確実に仕切り壁群
を締め付け固定することができる。

【００２８】［ヘ］また、帯状体が衝撃吸収性及び可撓
性を備えているから、運搬時に板状物品により衝撃力が
加わりにくくすることができる。

【００２９】［効果］従って、請求項１の構成による効
果と同様の効果をより得やすくなった。

【００３０】請求項３による発明の構成・作用・効果は
次の通りである。

【００３１】［構成］請求項２による発明の構成におい
て、前記帯状体の長手方向の両端部に把持用孔を形成し
て、連結解除状態の前記帯状体の両端部を把持可能に構
成してある。

【００３２】［作用］請求項２の構成による作用と同様
の作用を奏することができるのに加え、連結解除状態の
前記帯状体の両端部を把持可能に構成してあるから、例
えば運搬されてきた運搬用箱を開いて帯状体の両端部の
連結を解除した後は、前記両端部を把持して上記構成の
板状物品用収容ケースを取り出すことができるととも
に、所定の箇所まで運ぶことができる。また、梱包時に
も前記帯状体の両端部を把持して運搬用箱に収容するこ
とができる。

【００３３】［効果］従って、請求項２の構成による効
果と同様の効果を奏することができるのに加え、取り扱
い性を向上させることができた。

【００３４】請求項４による発明の構成・作用・効果は
次の通りである。

【００３５】［構成］請求項１，２，３のいずれか一つ
による発明の構成において、前記仕切り壁と側壁と帯状
体とを樹脂製の段ボール材で形成してある。

【００３６】［作用］請求項１，２，３のいずれか一つ
の構成による作用と同様の作用を奏することができるの
に加え、前記仕切り壁と側壁と帯状体とを樹脂製の段ボ
ール材で形成してあるから、樹脂材に要するコストを低
く抑えることができる。

【００３７】［効果］従って、請求項１，２，３のいず
れか一つの構成による効果と同様の効果を奏することが
できるのに加え、梱包にかかるコストをより低廉化する
ことができた。

【００３８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図１，図２，図３に、複数のフィ
ルム積層体１（板状の物品に相当し、５０枚の偏光フィ
ルムを重ね合わせたもの）を収容する収容ケースＣ（板
状物品用収容ケースに相当）と、２個の収容ケースＣを
収容する運搬用箱Ｄとを示してある。

【００３９】前記収容ケースＣは、樹脂製の段ボール材
（衝撃吸収性及び可撓性を備えた樹脂材に相当）から成
る複数の仕切り板２（仕切り壁に相当）を、一定間隔を
空けて並ぶ状態に、かつ、互いの近接離間移動が許され
る状態に、樹脂製の段ボール材から成る一対の側板３
（側壁に相当）に係合させて、複数のフィルム積層体収
容空間Ｓ（板状物品収容空間に相当）を形成し、フィル
ム積層体１を収容した仕切り板群を、隣合う仕切り板２
同士が近づく方向に締め付け固定する締め付け手段４を
設けて構成してある。

【００４０】前記仕切り板２と側板３とは、仕切り板２
側に形成したスリット１２に側板３を嵌め込んで組み立
てることで（つまり係合させることで）、上記のよう
に、隣合う仕切り板２同士の近接離間移動が許されるよ
うにしてある。

【００４１】そして、各仕切り板２の底部側（フィルム
積層体１の挿入口とは反対の端部側）で、かつ、幅方向
両端側に貫通孔３５を形成して、この一対の貫通孔列に
一対の樹脂フレーム１４を各別に挿通させてある。仕切
り板２が並ぶ方向で、側板３の両端部と樹脂フレーム１
４の両端部とに、仕切り板２に対するストッパー３７，
３６を設けてある。

【００４２】前記締め付け手段４は、フィルム積層体１
の挿入口とは反対側の各仕切り板２の端部に設けた挿通
孔１１に、樹脂製の段ボール材から成る帯状体５を挿通
させるとともに、帯状体５の長手方向両端部同士を重ね
合わせて連結する面ファスナー６（連結部に相当）を帯
状体５に設けて構成して、帯状体５の仕切り板群に対す
る巻付けで仕切り板群を締め付け固定するよう構成して
ある。

【００４３】そして前記帯状体５の長手方向の両端側
に、幅方向に沿う折り込み線Ｌ（詳しくは「くびれ」）
を２本づつ形成し、遊端側の折り込み線Ｌ周りに帯状体
５を折り曲げると重なる一対の把持用孔３３を帯状体５
に形成して、連結解除状態の帯状体５の両端部を把持可
能に構成してある（図３参照）。前記折れ込み線Ｌ周り
に折り曲げた帯状体５同士は面ファスナー６で連結す
る。

【００４４】仕切り板２には、フィルム積層体１をフィ
ルム積層体収容空間Ｓに出し入れしやすいように、挿入
口側に凹部７を形成してある。また、最も外側の一対の
仕切り板２のうち一方の仕切り板２に窓８を形成して、
フィルム積層体１に貼着したラベル（フィルム積層体の
種類等を記載してある）を読み取ることができるように
してある。

【００４５】また、フィルム積層体１をフィルム積層体
収容空間Ｓに収容した満杯状態におけるケース全体の大
きさ（縦・横・高さ）を、運搬用箱Ｄに２個詰め状態で
収まる大きさに設定してある。

【００４６】上記の構造により、図３に示すように、複
数のフィルム積層体１を複数のフィルム積層体収容空間
Ｓに各別に収容し、帯状体５を仕切り板群に巻き付け、
帯状体５の長手方向両端部同士を重ね合わせて面ファス
ナー６で連結することで、仕切り板群を締め付け固定す
る。そして収容ケースＣを運搬用箱Ｄに２個詰め状態で
収容する。

【００４７】この場合、フィルム積層体１をフィルム積
層体収容空間Ｓに収容した状態におけるケース全体の大
きさ（縦・横・高さ）を、運搬用箱Ｄに２個詰め状態で
収まる大きさに設定してあるから、運搬用箱Ｄ内でのフ
ィルム積層体１のがたつきを抑制することができる。

【００４８】ところで、フィルム積層体１を工場から客
先に運搬する場合、１個の収容ケースＣがフィルム積層
体１で満杯にならないことがあるが、各仕切り板２は互
いの近接離間移動が許される状態に一対の側板３に係合
させてあるから、上記のような場合であっても、空のフ
ィルム積層体収容空間Ｓを形成している仕切り板２を、
締め付け手段４による締め付けで隣合う仕切り板２に近
づけて、フィルム積層体１に締め付け力を加えることが
できる。

【００４９】このような場合は、フィルム積層体１が満
杯のときに比べて、仕切り板群の長さ（仕切り板が並ぶ
方向での仕切り板群の長さ）が短くなって、そのまま運
搬用箱Ｄに収容したのでは、運搬用箱Ｄの内壁との間に
空間ができてしまうが、図７に示すように、繰り返し使
用可能なエアーパック４５（空気を出し入れして大きさ
を自在に変更調節できるパック）を収容することで、運
搬用箱Ｄ内でのフィルム積層体１のがたつきを抑制でき
る。（仕切り板群を運搬用箱Ｄの中央部に寄せ、仕切り
板群の両側に２個のエアーパック４５を配置して、これ
らに仕切り板群を支持させるようにしてもよい）。

【００５０】図３，図５，図６に示すように、前記運搬
用箱Ｄは箱本体１２と上蓋１３とから成り、上蓋１３
は、面ファスナー１９が付いた２個の短辺側の折り返し
部１３Ａと、面ファスナー１９が付いた１個の長辺側の
折り返し部１３Ａと、面ファスナーが付いていない１個
の長辺側の折り返し部１３Ａとを備えている。

【００５１】そして、面ファスナー１９が付いた３個の
折り返し部１３Ａを箱本体１２の上端側に折り重ねて面
ファスナー１９で固定するとともに、面ファスナーが付
いていない１個の長辺側の折り返し部１３Ａを箱本体１
２の上端側にリベット（図示せず）で固定する。さら
に、面ファスナー１９が付いた１個の長辺側の折り返し
部１３Ａと箱本体１２の上端側とにわたって封げんタッ
ク１５をつける。

【００５２】図６に示すように、上蓋１３の表面の四隅
と箱本体１２の底面の四隅とに面ファスナー１４を４個
づつ設けて、上下に複数の運搬用箱Ｄを重ねた場合に、
対応する面ファスナー１４同士が連結状態になって、運
搬用箱Ｄ同士が位置ずれしにくくなるようにしてある。
図６において３０は把っ手である。

【００５３】この把っ手３０は箱本体１２の長短の側壁
のうち、短い方の側壁に設けてあるが、長い方の側壁に
だけ、あるいは、長短のいずれの側壁に設けてあっても
よい。 把っ手３０は、その両端部を、前記側壁に設け
た貫通孔に挿通させるとともに、側壁の裏面側で結び、
この裏面側の把っ手部分を粘着テープ４０で押さえつけ
て固定してある（図３参照）。このように前記把っ手部
分を粘着テープ４０で押さえつけ固定することで、把っ
手３０の両端側の箱本体１２内での盛り上がりを抑制で
きるとともに、前記貫通孔から箱本体１２内に異物が侵
入するのを回避できる。

【００５４】［別実施形態］前記締め付け固定状態のケ
ース全体の大きさを、運搬用箱Ｄに３個詰め状態、ある
いはそれ以上の個数詰め状態で収まる大きさに設定して
あってもよい。

【００５５】前記連結部６を面ファスナー以外のもので
構成してあってもよい。また、前記帯状体５を布材で形
成してあってもよい。

【００５６】図８に示すように、前記締め付け固定状態
のケース全体の大きさを、運搬用箱Ｄにパッキング材５
０とともに収容される大きさに設定してあってもよい。

【００５７】前記パッキング材５０は、袋体内に空気を
供給して膨らませて使用するエアーパックと呼ばれるも
ので、再利用できるように構成することができる。

【００５８】以上の実施形態において、前記板状の物品
はフィルム積層体に限られるものではなく、例えばガラ
スであってもよい。

【００５９】前記衝撃吸収性を備えた樹脂材としては、
発泡ポリエチレンや発泡ポリプロピレンであってもよ
い。

【図面の簡単な説明】

【図１】フィルム積層体収容ケースと運搬用箱とを示す
斜視図

【図２】フイルム積層体収容ケースの各部品を示す図

【図３】フイルム積層体とフィルム積層体収容ケースと
運搬用箱とを示す斜視図

【図４】フィルム積層体収容ケースを運搬用箱に収容し
た状態を示す図

【図５】フィルム積層体収容ケースを運搬用箱に収容し
た状態を示す図

【図６】運搬用箱を示す斜視図

【図７】フィルム積層体の収容状態を示す図

【図８】別実施形態を示す図

【図９】従来の技術を示す図

【符号の説明】

１ 板状物品 ２ 仕切り壁 ３ 側壁 ４ 締め付け手段 ５ 帯状体 ６ 連結部 ７ 把持用孔 １１ 挿通孔 ３３ 把持用孔 ５０ パッキング材 Ｄ 運搬用箱 Ｓ 板状物品収容空間

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 3E062 AA01 AB07 EA02 EB01 EB05 EC04 EC08 ED01 3E068 AA33 AB04 AC05 BB06 BB17 CC02 DD19 DD28 DE18 EE01 EE31 3E096 AA06 BA15 BA20 BB05 CA01 CB03 DA01 DA11 DC02 FA09 FA10 FA26 GA09

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 衝撃吸収性を備えた樹脂材から成る複数
   の仕切り壁を、所定の間隔を空けて並ぶ状態に、かつ、
   互いの近接離間移動が許される状態に一対の側壁に係合
   させて、複数の板状物品収容空間を形成し、前記板状物
   品収容空間に板状物品を収容した仕切り壁群を、隣合う
   仕切り壁同士が近づく方向に締め付け固定する締め付け
   手段を設け、その締め付け固定状態のケース全体の大き
   さを、所定の運搬用箱に複数個詰め状態で収まる大きさ
   に設定するか、あるいはパッキング材とともに収容され
   る大きさに設定してある板状物品用収容ケース。
2. 【請求項２】 前記締め付け手段は、前記板状物品の挿
   入口とは反対側の各仕切り壁の端部に設けた挿通孔に、
   衝撃吸収性及び可撓性を備えた帯状体を挿通させるとと
   もに、前記帯状体の長手方向両端部同士を連結する連結
   部を設けて、前記帯状体の前記仕切り壁群に対する巻付
   けで前記仕切り壁群を締め付け固定するよう構成してあ
   る請求項１記載の板状物品用収容ケース。
3. 【請求項３】 前記帯状体の長手方向の両端部に把持用
   孔を形成して、連結解除状態の前記帯状体の両端部を把
   持可能に構成してある請求項２記載の板状物品用収容ケ
   ース。
4. 【請求項４】 前記仕切り壁と側壁と帯状体とを樹脂製
   の段ボール材で形成してある請求項１，２，３のいずれ
   か一つに記載の板状物品用収容ケース。