JP2002086262A - 金属溶解装置 - Google Patents

金属溶解装置

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JP2002086262A
JP2002086262A JP2000277829A JP2000277829A JP2002086262A JP 2002086262 A JP2002086262 A JP 2002086262A JP 2000277829 A JP2000277829 A JP 2000277829A JP 2000277829 A JP2000277829 A JP 2000277829A JP 2002086262 A JP2002086262 A JP 2002086262A
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oxide
melting
plate
molten metal
convection
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JP2000277829A
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English (en)
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Hirohisa Kato
加藤裕久
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Original Assignee
KYOKUTO DIECAST KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶融金属中に含まれる異物を効果的に除去す
るとともに濾過部材部を備える酸化物対流防止板のメン
テナンス性を向上する。 【構成】 酸化物対流防止板3は、厚肉平板状をなすガ
イド板部3Aと、ガイド板部3Aを貫通する溶湯通過孔
部3Bと、溶湯通過孔部3Bに配置される濾過部材部4
と、により形成される。酸化物対流防止板3のガイド板
部3Aが溶解容器1に着脱自在に当接配置され、溶解容
器1は溶解槽7と保持槽8とに区分される。酸化物対流
防止板3の上端3Fを、溶解容器1内に形成される溶融
金属の溶湯面X−Xより上方位置に配置するとともに濾
過部材部4の上端4Dを溶湯面X−Xより下方位置に配
置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マグネシウム等の金属
材料のインゴットを溶解槽内へ投入するとともに溶解槽
内において該インゴットを溶融し、この溶融金属を濾過
部を介して保持槽内へ供給して保持し、一方保持槽内に
貯溜される溶融された金属材料が、トリベ等の計量手段
をもって外部に配置される射出成形機、あるいは鋳型へ
供給される主に成形機に用いられる金属溶解装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の成形機に用いられる金属溶解装置
は図24に示される。20は有底カップ状をなす溶解容
器であり、上部開口がカバー21によって閉塞されると
ともにスクリーン22を備える仕切板23にて溶解容器
20が溶解槽24と保持槽25とに区分される。又溶解
容器20の側壁、底部の外周には間隙をもって加熱槽2
6が囲繞して配置され、加熱槽26には溶解容器20を
加熱するバーナ27が取着される。そしてカバー21の
開口21Aより例えばマグネシウム等の金属材料又はマ
グネシウムのスクラップ材料(以後単に金属材料とい
う)が溶解容器20の溶解槽24内に投入され、一方溶
解容器20はバーナ27によって加熱される。このよう
に溶解容器20が加熱されることによると、溶解槽24
内の金属材料は溶融されて溶解槽24内に略一定なる溶
湯面X−Xを形成するもので、このとき溶融金属部に含
まれる酸化物、酸化膜は溶湯面X−Xの上方近傍位置に
あり、溶湯面X−Xの下方にスラッジ状の残留物が存在
することになる。すなわち比重の軽い酸化物、酸化膜が
溶融金属中の上方に存在し、比重の重いスラッジ状の残
留物が下方に分かれて存在することになる。そして前記
溶解槽24内の溶融金属中の上方に含まれる酸化物、酸
化膜はスクリーン22にて除去され、一方スラッジ状の
残留物はその重力によって落下して溶解槽24の底部に
蓄積されるもので、以上によって異物(酸化物、酸化膜
及びスラッジ)が除去された清浄な溶融金属がスクリー
ン22を介して保持槽25内に供給されて前記溶湯面X
−Xと同一湯面を形成保持する。このとき保持槽25も
またバーナ27によって加熱されるので保持槽25内に
おいて金属材料は良好な溶融状態に保持される。そし
て、保持槽25内の溶融された金属材料は、カバー21
の開口21Bよりトリベあるいは遠心分離ポンプ等の計
量手段Mによって外部に配置される成型機あるいは鋳型
等に向けて一定量取り出され、それに供給される。前記
によって保持槽25内の金属材料は、消費されるもの
で、この消費に応じて溶解槽24内に再びマグネシウム
等のインゴットが投入され、これによって溶解槽24内
には常に略一定の溶湯面X−Xが形成保持される。尚、
金属材料の溶解槽24内の投入時期はレベルセンサーの
検出によって自動的に行なわれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記従来の金
属溶解装置において、溶解槽からスクリーンを介して保
持槽内へ供給される溶融金属中に含まれる異物をより一
層効果的に除去することのできる金属溶解装置を提供す
ること。及びスクリーン(濾過部材部を備える酸化物対
流防止板)のメンテナンス性を向上することを主たる目
的とする。
【0004】
【課題を達成する為の手段】本発明になる金属溶解装置
は前記目的を達成する為に、加熱槽に囲繞される有底カ
ップ状の溶解容器が酸化物対流防止板にて溶解槽と保持
槽とに区分され、溶解槽内にて溶解された溶融金属中に
含まれる異物が、酸化物対流防止板によって濾過され、
清浄な溶融金属が保持槽内へ供給保持される金属溶解装
置において、酸化物対流防止板は、厚肉平板状をなすガ
イド板部と、ガイド板部を貫通する溶湯通過孔部と、溶
湯通過孔部に配置される濾過部材部と、により形成さ
れ、前記酸化物対流防止板のガイド板部の両側部及び下
部を溶解容器の内壁部及び底部に着脱自在に当接配置
し、更に前記酸化物対流防止板の上端を、溶解容器内に
形成される溶融金属の溶湯面より上方位置に配置すると
ともに濾過部材部の上端を溶湯面より下方位置に配置し
たことを第1の特徴とする。
【0005】又、本発明は、前記第1の特徴に加え、前
記溶解容器の対向する内壁部に、上下方向にのび、内壁
部より突出するとともに上下方向及び内方に向かって開
口する一対のガイド溝部を設け、前記ガイド溝部内に酸
化物対流防止板を挿入配置し、前記ガイド溝部を酸化物
対流防止板に設けられる濾過部材部の下端より上方位置
に設けたことを第2の特徴とする。
【0006】又、本発明は前記第2の特徴に加え、前記
ガイド溝部を、上下方向において間隙をもって複数個設
けたことを第3の特徴とする。
【0007】又、本発明は前記第1の特徴に加え、前記
酸化物対流防止板を溶解容器の長手方向における略中間
位置に配置したことを第4の特徴とする。
【0008】又、本発明は前記第1の特徴に加え、前記
酸化物対流防止板をスプリングのバネ力によって溶解容
器の底部に向けて押圧保持したことを第5の特徴とす
る。
【0009】更に本発明は前記第1の特徴に加え、前記
溶解容器の対向する内壁部に、上下方向にのび、内壁部
より突出するとともに上下方向及び内方に向かって開口
する一対のガイド溝部を設けるとともに、前記第1ガイ
ド溝の近傍であって且つその側方に、上下方向にのび、
内壁部より突出するとともに上下方向及び内方に向かっ
て開口する一対の第2ガイド溝部を設け、前記第1ガイ
ド溝部に酸化物対流防止板を挿入配置するとともに第2
ガイド溝部に溶解容器を分断する遮閉板を着脱自在に配
置したことを第6の特徴とする。
【0010】更に又、本発明は前記第1の特徴に加え、
前記酸化物対流防止板を形成するガイド板部と濾過部材
部との材質を同材質としたことを第7の特徴とする。
【0011】
【作用】本発明になる金属溶解装置の第1の特徴による
と、酸化物対流防止板が厚肉平板状をなすガイド板部と
溶湯通過孔部に配置される濾過部材部とにより形成さ
れ、濾過部材部の周囲に厚肉平板状のガイド板部が存在
するので酸化物対流防止板の変形が抑止される。又、溶
融金属材料に含まれる酸化物、酸化膜(以下単に酸化物
という)は共に溶湯面近傍に存在するもので、この酸化
物が酸化物対流防止板の上端を乗りこえて保持槽内へ進
入することがなく、更に酸化物が濾過部材部に向かって
流れこむことが抑止されるので保持槽内に流入する金属
材料を清浄にするのに効果的である。
【0012】又、本発明の第2の特徴によると、酸化物
対流防止板は一対のガイド溝部の上方開口より該溝部内
へ挿入配置すればよいので取りつけ作業性を向上でき、
又ガイド溝は上下方向及び内方に向かって開口するので
該溝部に付着する異物を除去する為のメンテナンス性を
向上できる。更にガイド溝部を濾過部材部の下端より上
方位置に設けたことにより溶解槽の底部に残留するスラ
ッジが該溝部に付着しにくいものである。
【0013】又、本発明の第3の特徴によると、ガイド
溝部が上下方向に間隙をもって複数に分かれて形成され
るのでガイド溝部の開口を充分に確保でき、ガイド溝部
のメンテナンス性を更に向上できる。
【0014】又、本発明の第4の特徴によると、溶解槽
と保持槽との容積を略等しくできるので溶解槽の一部の
肉厚がバーナの熱によって減少して薄くなった際、溶解
容器を180度反転して使用でき、溶解容器の耐用期間
を延ばすことができる。
【0015】又、本発明の第5の特徴によると、酸化物
対流防止板はスプリングのバネ力によって一定押圧力に
て底部に向けて押圧されるので、酸化物対流防止板が底
部より無用に浮き上がることがなく、更に酸化物対流防
止板の上方向に対する熱膨張による変形を吸収できる。
【0016】更に、本発明の第6の特徴によると、第2
ガイド溝部内に遮閉板を入れることによって溶解容器を
内部に溶融金属が存在する状態において分断できるの
で、溶解容器内に溶融金属が存在する状態で酸化物対流
防止板の取り外し、交換作業を行なうことができる。
【0017】更に又本発明の第7の特徴によると、ガイ
ド板部と濾過部材部との熱膨張率を同一としたことによ
り、両者の熱による変形あるいは破壊が防止され寸法精
度の安定した酸化物対流防止板を長期間に渡って提供で
きる。
【0018】
【実施例】以下、本発明になる金属溶解装置の一実施例
について図により説明する。まず溶解容器1について図
1,図2,図3について説明する。図1は、溶解容器の
縦断面図、図2は図1の上部平面図、図3は図1のA−
A線における縦断面図、である。溶解容器1は底部1A
の外周から上方の開口に向かって内壁部1Bがのびる有
底カップ状をなし、内壁部1Bの上端には側方に向かっ
て延出する環状の鍔部1Cが形成される。又、前記対向
する内壁部1B,1Bには一対のガイド溝部1D,1D
が対向して設けられる。それらガイド溝部1Dは、図3
において上下方向に沿って延びるとともに内壁部1Bよ
り突出して形成され、さらに該ガイド溝部は上下方向に
開口するとともに内方に向かって開口する。ガイド溝部
1Dが上下方向に開口するのは図3によく示され、内方
に向かって開口するのは図2によく示される。尚、1E
は鍔部1Cに形成される複数の取りつけ用のネジ孔であ
り、本例では8ケ所穿設された。
【0019】次に溶解容器1のガイド溝部1D内に挿入
配置される酸化物対流防止板3について図により説明す
る。図4は酸化物対流防止板3の側面図、図5は図4の
B−B線における横断面図、である。酸化物対流防止板
3は、ガイド板部3Aと、溶湯通過孔部3Bと、濾過部
材部4とにより形成される。ガイド板部3Aは、例えば
15ミリメートル前後の厚肉平板状をなすもので、その
外形状は、溶解容器1の図3に示される内壁部1B,1
B及び底部1Aの断面に相当する形状をなす。具体的に
は下方が半円形状をなし、半円形の上端が上方に向かっ
て垂直に延び、更にその上端が水平方向に形成される。
尚、このガイド板部3Aの形状は上記形状に限定される
ものでなく、溶解容器1の図3に相当する断面形状に沿
って形成されればよいものである。
【0020】溶湯通過孔部3Bはガイド板部3Aの表裏
を貫通して穿設されるもので、このとき溶湯通過孔部3
Bとガイド板部3Aの外側端との間にはガイド板部3A
の厚さの約3倍以上の幅Wを必要とする。本例において
側方の幅W1は58ミリメートルに形成され、底部にお
ける幅W2は80ミリメートルに形成された。(尚、上
記によってその数値は限定されものでない)
【0021】濾過部材部4は、横ロッド4Aと縦ロッド
4Bとが複数交差して網目状に形成されるもので、縦ロ
ッド4Bは断面が3角形状をなし、その頂点が横ロッド
4Aに微少な等間隔をもって溶接固定された。本例では
隣接する縦ロッド4Bの3角形状の底辺における間隙Z
を1.0ミリメートルとした。そして前記濾過部材部4
の外周部分が溶湯通過孔部3Bの内周部に溶接されて固
定配置されるもので、いいかえると溶湯通過孔部3Bは
濾過部材部4によってその開口がおおわれることにな
る。(ここでおおわれるということは閉塞されるという
意味ではない。)濾過部材部4の構成形状等は上記実施
例によって限定されるものではなく要は濾過機能を備え
るものであればよい。又、図5における濾過部材部4は
理解を深める為に拡大されて図示されたものであり、図
4における濾過部材部4は簡略化されて図示された。
【0022】次に溶解容器1の上部開口を閉塞するカバ
ー5について説明する。図6はカバー5の上部平面図、
図7は図6のC−C線における縦断面図、である。カバ
ー5は厚肉平板状をなすとともに溶解容器1の鍔部1C
に合致する形状をなし、その左側方に第1開口部5Aが
貫通して穿設され、右側方に第2開口部5Bが貫通して
穿設される。又、その外周部には溶解容器1の鍔部1C
に穿設されるネジ孔1Eに臨む複数の取りつけ孔5Cが
貫通して穿設される。尚、第1開口部5A、第2開口部
5Bの上方への開口端は、カバー5の上面部より突出す
るそれぞれの筒部Tの平坦面TAに開口させた。
【0023】そして金属溶解装置Pは以下によって組み
つけられるもので図8,図9によって説明する。図8は
金属溶解装置Pの縦断面図、図9は図8のD−D線にお
ける縦断面図である。まず溶解容器1の上部開口から対
向するガイド溝部1D,1D内に向けて濾過部材部4を
備える酸化物対流防止板3を下方に向けて挿入配置す
る。これによると、酸化物対流防止板3の両側部3D,
3Dが対向するガイド溝部1D,1D内に案内されて挿
入され、下部3Eは溶解容器1の底部1Aに当接され
る。すなわち、ガイド溝部1D,1D内に案内される酸
化物対流防止板3は、その両側部3D,3Dの外周端部
が溶解容器1の内壁部1B,1Bに当接配置されるとと
もにその下部3Eが溶解容器1の底部1Aに当接配置さ
れるもので、このとき酸化物対流防止板3はガイド溝部
1D,1D及び内壁部1B,1Bに圧入されることはな
く、溶解容器1に対して位置決め配置されるとともに着
脱自在に配置される。
【0024】次に溶解容器1の鍔部1C上にカバー5を
当接配置し、このときカバー5に穿設される取りつけ孔
5Cを鍔部1Cのネジ孔1Eに臨んで配置し、この状態
においてボルト6にてカバー5を溶解容器1に螺着して
固定する。以上によると溶解容器1の上部開口がカバー
5によって閉塞され、又酸化物対流防止板3の上端がカ
バー5の底面に臨んで配置され、酸化物対流防止板3の
上方向移動が抑止される。一方溶解容器1は前記酸化物
対流防止板3によってその左方に溶解槽7が区分形成さ
れ、その右方に保持槽8が区分形成されるもので、前記
溶解槽7と保持槽8とは酸化物対流防止板3の濾過部材
部4を介して連通される。従って、カバー5に穿設せる
第1開口部5Aは溶解槽7内に向けて開口され、第2開
口部5Bは保持槽8内に向けて開口される。又、第1開
口部5Aが上方に向かって開口する筒部Tの平坦面TA
上には前記第1開口部5Aの開口を開閉する平板状の第
1開閉板9が移動自在に配置されるもので、この第1開
閉板9はエアシリンダー等の駆動アクチュエーターAC
にロッドを介して連結され、駆動アクチュエーターAC
の駆動によって第1開閉板9は第1開口部5Aを開閉す
る。又、第2開口部5Bが上方に向かって開口する筒部
Tの平坦面TA上には前記第2開口部5Bの開口を開閉
する平板状の第2開閉板10が移動自在に配置され、こ
の第2開閉板10もまた前記と同様なる駆動アクチュエ
ーターACの駆動によって第2開口部5Bを開閉する。
駆動アクチュエーターACを固定部に固定する為の取り
つけ手段及び固定部については省略された。
【0025】ここで加熱槽Fについて説明する。加熱槽
Fは溶解容器1を加熱するとともに溶解容器1を加熱状
態に保持するもので、上方が開口するとともに溶解容器
1の外周を、間隙をもって囲繞する加熱凹部FAと、加
熱槽F内に収納配置される溶解容器1を加熱するバーナ
ーGと、バーナーGの加熱による排気ガスを排出する排
気ダクトJを備える。尚、かかる加熱槽FはバーナーG
の加熱によって高温状態となることから耐火材料を用い
て耐火構造とすることはいうまでもない。
【0026】そして、加熱槽Fの加熱凹部FAの上部開
口から溶解容器1を加熱凹部FA内に向けて配置すると
ともに溶解容器1の鍔部1Cを加熱槽Fの上端に当接配
置する。以上によれば、溶解容器1の内壁部1B及び底
部1Aが加熱槽Fの加熱凹部FA内に間隙をもって収納
配置され、溶解槽7がバーナーGに臨んで配置される。
この加熱槽Fに溶解容器1が収納配置された状態は図
8,図9によく示される。
【0027】次に、かかる金属溶解装置における溶解に
ついて図8,図9に基づき説明する。駆動アクチュエー
ターACを駆動することによって、第1開閉板9を図に
おいて左方へ移動して第1開口部5Aを開口状態に保持
し、金属材料(例えばマグネシウムのインゴット、マグ
ネシウムのスクラップ材料等)を第1開口部5Aを介し
て溶解槽7内に投入するとともに加熱槽Fに配置された
バーナーGが着火され、バーナーGの排気は排気ダクト
Jにて排出される。以上によると溶解槽7内に投入され
た金属材料は、バーナーGによって加熱されて溶融する
もので、この溶融金属は酸化物対流防止板3に配置され
た濾過部材部4を介して保持槽8内に清浄な溶融金属が
流入し、溶解容器1内に一定なる溶湯面X−Xが形成さ
れる。一方、駆動アクチュエーターACを駆動すること
によって第2開閉板10は図において右方へ移動され、
第2開口部5Bは開口状態に保持されるもので、保持槽
8内に貯溜される溶融金属は、第2開口部5Bを介して
トリベ、遠心ポンプ等の計量手段をもって一定量汲みだ
され、この溶融金属が外部に配置される成形機あるいは
鋳型等へ供給されて製品が成形される。そして前記保持
槽内の溶融金属の消費に応じて第1開口部5Aを介して
金属材料が連続的に投入補充されるもので、これによっ
て溶解槽7、保持槽8よりなる溶解容器1内には常に一
定量の溶融金属を保持でき、溶解容器1内に略一定なる
溶湯面X−Xが形成保持される。
【0028】そして、本発明になる金属溶解装置による
と、以下の構成を採用したことによって格別な効果を達
成できる。第1に、酸化物対流防止板3の上端3Fを溶
解容器1内に形成される溶湯面X−Xより上方位置に配
置するとともに濾過部材部4の上端4Dを溶湯面X−X
より下方位置に配置したことにより溶解槽7から保持槽
8内に向かう溶融金属中に含まれる異物(特に酸化物、
酸化皮膜であり、以後酸化物という)をより効果的に除
去できたものである。すなわち、溶解槽7内の溶融金属
に含まれる酸化物はその比重が軽いことによって溶湯面
X−Xの上方位置に存在するものであるが、酸化物対流
防止板3の上端3Fを溶湯面X−Xより上方位置に配置
したことにより、溶湯面X−Xの近傍に入る酸化物が前
記上端3Fを乗りこえて保持槽8内へ進入することが阻
止される。又、濾過部材部4の上端4Dが溶湯面X−X
より下方位置に配置されることにより溶湯面X−Xの近
傍にある酸化物が濾過部材部4に向かって巻きこまれて
流れこむ頻度が少なくなるものであり、以上によって溶
解槽7から保持槽8内に酸化物が良好に除去された清浄
な溶融金属を供給できる。又、酸化物対流防止板3は薄
肉平板状をなすガイド板部3Aと濾過部材部4が配置さ
れる溶湯通過孔部3Bとによって形成され、特に溶湯通
過孔部3Bの側方に幅W1を有する両側部3D,3D
と、幅W2を有する下部3Eと、を備えるので溶解槽7
内の溶融金属が濾過部材部4を通過して保持槽8内へ流
入する際、酸化物対流防止板3の変形が抑止される。以
上によると、酸化物対流防止板3の両側部3Dの外側端
と溶解容器1の内壁部1Bとの間及び酸化物対流防止板
3の下部3Eを溶解容器1の底部1Aとの間に、変形に
よる間隙が生ずることがなく該間隙を介してスラッジ等
の異物が保持槽8内へ進入することがない。また酸化物
対流防止板3の変形が抑止されたことによると、それに
固定される濾過部材部4の変形も抑止されるもので、濾
過部材部4のメッシュ孔が変形、拡大することがなく、
このことも清浄な溶融金属を保持槽8へ供給できる一因
である。
【0029】又、酸化物対流防止板3の両側部3D,3
Dを溶解容器1の内壁部1B,1Bに、酸化物対流防止
板3の下部3Eを溶解容器1の底部1Aに着脱自在に配
置することによると、酸化物対流防止板3を極めて容易
に溶解容器1に装着できてその装着作業性を向上でき、
更に酸化物対流防止板3の取り外し交換作業も容易化さ
れ、メンテナンス性を向上できる。
【0030】そして前記酸化物対流防止板3を溶解容器
1に着脱自在に当接配置するに際し、溶解容器1の対向
する内壁部1B,1Bに、上下方向にのび、内壁部1
B,1Bより突出するとともに上下方向及び内方に向か
って開口する一対のガイド溝部1D,1Dを設け、前記
ガイド溝部内に酸化物対流防止板3の両側部3D,3D
を挿入配置した際、前記一対のガイド溝部を、酸化物対
流防止板3の溶湯通過孔部3Bに配置される濾過部材部
4の下端4Eより上方位置に設けることにより、特にガ
イド溝部1Dのメンテナンス作業性を大きく向上でき
る。すなわち、第1には比重が比較的に大なるスラッジ
は、溶解槽7の底部に沈んで蓄積し、徐々に底部上に積
層されるものであるが、ガイド溝部1Dを濾過部材部4
の下端4Eより上方位置に配置したことにより、底部上
に積層されるスラッジがガイド溝部1Dに付着しにくい
ものである。(スラッジがガイド溝部1Dに短期間に付
着しない)又長期間における使用時において、前記スラ
ッジ及び上方の酸化物はガイド溝部1D内に進入して付
着するものであるが、酸化物対流防止板3をガイド溝部
1Dより取り外した際、ガイド溝部1Dは、上方、下方
及び内方に向かって開口することからガイド溝に付着し
たスラッジ、酸化物を極めて容易に除去することができ
る。
【0031】又、図に示される如く、一対のガイド溝1
D,1Dを溶解容器1の長手方向の略中間位置に形成
し、酸化物対流防止板3によって区分形成される溶解槽
7と保持槽8との容積を略等しくすると溶解容器1の耐
用期間を長くできる。すなわち、溶解容器1に形成され
る溶解槽7は、固定状態にあるインゴットを溶解する為
に、バーナーGに比較的に近接された位置に配置されて
バーナーGによって大きく加熱される。一方保持槽8は
溶解槽7にて溶解された溶融金属が固化されることなく
溶融状態に保持されればよいことから、溶解槽7に比較
して大きく加熱される必要がない。以上によると、大き
く加熱される溶解槽7のバーナーGに臨む特定部分が熱
による損傷(摩耗することをいう)が生じ、前記特定部
分の肉厚が薄くなる。ここで本発明にあっては、かかる
状態において溶解容器1を180度反転させて、今迄の
保持槽を溶解槽として用い溶解槽を保持槽として使用す
る。以上によると、熱による損傷が少ない従来の保持槽
がバーナーGに臨んで配置されて溶解槽として使用され
ることになり、バーナーGによる加熱に対応できるもの
であり、溶解容器1を従来の倍に相当する使用に供する
ことができる。尚、溶解容器1を反転する際、少なくと
も溶解槽1内の異物を含む溶融金属は除去される必要が
ある。
【0032】又、酸化物対流防止板3を形成するガイド
板部3Aと濾過部材部4との材質を同材質とすることに
よって酸化物対流防止板3と濾過部材部4との熱膨張及
び収縮の差に伴う両者の変形を抑止できる。例えば両者
の金属材料としてSUS415材が用いられる。以上に
よると濾過部材部4の外形部分と溶湯通過孔部3Bの内
径部との接合部分のハクリあるいは破壊、変形が抑止さ
れ、更には濾過部材部4自身のメッシュ孔の変形が抑止
され、濾過部材部4による溶融金属の濾過機能を良好に
維持でき、清浄な溶融金属を保持槽8内に安定して供給
できる。
【0033】次に溶解容器1に設けられるガイド溝部の
他の実施例について図により説明する。図10は縦断面
図、図11は図10の上部平面図、図12は図10のE
−E線における縦断面図、である。図1に示される溶解
容器1と同一構造部分は同一符号を使用し、説明を省略
する。図1とはガイド溝部が異なる。溶解容器1の対向
する内壁部1B,1Bには一対のガイド溝部11が上下
方向に沿って対向して設けられるとともに内壁部1B,
1Bより突出して形成され、これらガイド溝部11は間
隙Yをもって複数個配置される。本実施例においてガイ
ド溝部11は上下方向に間隙Yをもって3ケ所配置され
たもので、各ガイド溝部11A,11B,11Cは上下
方向及び内方に向かって開口する。本実施例によるガイ
ド溝部11によると、ガイド溝部11は間隙Yをもって
上下方向に複数配置されるので、各ガイド溝部11A,
11B,11Cのガイド部の長さが短くなること。及び
ガイド溝部11A,11B,11Cの上下方向が開口す
ること。からガイド溝部11に酸化物等の異物が進入し
て付着した際において、各ガイド溝部11A,11B,
11Cからの異物除去作業を容易に行なうことができる
とともに確実に異物を除去できるものでガイド溝部11
のメンテナンス作業を大きく向上できる。尚、本実施例
におけるガイド溝部11の数は3ケとしたがその数は適
宜選定されればよい。
【0034】更に溶解容器1の他の実施例について図に
より説明する。図13は溶解容器1の縦断面図、図14
は図1の上部平面図である。図1に示される溶解容器1
と同一構造部分は同一符号を使用し、説明を省略する。
対向する溶解容器1の内壁部1B,1Bには一対の第1
ガイド溝部12,12が対向して設けられる。それら第
1ガイド溝部12は図13において上下方向に沿って延
びるとともに内壁部1Bより突出して形成され、さらに
該第1ガイド溝部は上下方向に開口するとともに内方に
向かって開口する。そして前記第1ガイド溝部12の近
傍であって且つその側方には一対の第2ガイド溝部1
3,13が対向して設けられる。一対の第2ガイド溝部
13は第1ガイド溝部12の右側方の近傍に隣接されて
形成され、図13において上下方向に沿って延びるとと
もに内壁部1Bより突出して形成され、さらに該ガイド
溝部は上下方向に開口するとともに内方に向かって開口
する。そして、第1ガイド溝部12には、前述した濾過
部材部4を備えた酸化物対流防止板3が配置されるもの
で、これによると前記実施例と同様に溶解容器1は酸化
物対流防止板3によって溶解槽7と保持槽8とに区分さ
れ、溶解槽7内の溶融金属中に含まれる異物は濾過部材
部4によって濾過され、清浄な溶融金属が保持槽8内へ
供給され、略一定なる溶湯面X−Xが形成保持できる。
【0035】かかる実施例によると、溶解容器1内に溶
湯面X−Xが形成保持された状態において酸化物対流防
止板3のメンテナンスの為の交換作業を実施できる。す
なわち、前記メンテナンス作業を行なうに当り図8に示
されるカバー5は溶解容器1の鍔部1Cから取り外され
て溶解容器1の上部は開口状態に保持され、この状態に
おいて第2ガイド溝部13内に遮閉板14が配置され
る。この状態は図15に示されたもので溶解容器1内に
は溶湯面X−Xが形成保持される。尚、加熱槽Fは省略
された。この遮閉板14は溶解容器1の内壁部1B,1
B及び底部1Aに当接する形状をなすもので、これによ
ると溶解容器1内は遮閉板14によって第1室14Aと
第2室14Bとに分断される。本例において第1室14
Aは遮閉板14の左方に形成され、第2室14Bは遮閉
板14の右方に形成されるもので、第1ガイド溝部12
に配置される酸化物対流防止板3は第1室14A内に配
置されることになる。そしてかかる状態において酸化物
対流防止板3の交換作業が行なわれるもので、酸化物対
流防止板3は上方に引き抜かれて第1ガイド溝部12よ
り外部へ取り出される。以上によると、酸化物対流防止
板3によって区分された溶解槽7内の溶融金属は保持槽
8内に向かって流れこまんとするものであるが、該流れ
は遮閉板14によって阻止されることから溶解槽7内の
異物を含む溶融金属が清浄な溶融金属が貯溜、保持され
る保持槽8内へ流れこむことがない。次にメンテナンス
の終了した新たな酸化物対流防止板3が第1ガイド溝部
12内に挿入配置されるもので、これによって再び溶解
容器1は溶解槽7と保持槽8とに区分され、かかる状態
において遮閉板14が第2ガイド溝部13より引きぬか
れるもので、これによって酸化物対流防止板3の交換作
業を終了できる。以上によれば、溶解容器1内に溶融金
属が存在する状態で酸化物対流防止板3の交換を行なう
ことができるので、溶解容器1内の溶融金属を汲みだし
て該容器1を空にする必要がなく、メンテナンス作業を
極めて効率的に行なうことができ、更に溶融金属を汲み
出す際、汲み出し容器等に溶融金属が付着して無駄に金
属が消費されることがない。尚、図において点線で示さ
れる第3ガイド溝部15を第1ガイド溝部12の左側方
の近傍に隣接して形成すると、(ガイド溝部は第1,第
2,第3ガイド溝部12,13,15を備えることにな
る)溶解容器1を反転して使用する際において好まし
い。
【0036】更に本発明の他の実施例について説明す
る。本実施例は特に酸化物対流防止板の溶解容器に対す
る装着に関するものである。尚、前述した実施例と同一
構造部分については同一符号を使用して説明を省略す
る。図16はカバーの上部平面図、図17は図16のJ
−J線における縦断面図、である。カバー5には第3開
口部5Dが穿設されるもので、この第3開口部5Dは溶
解容器1の長手軸心線に直交する方向で且つ溶解容器1
の対向する一対のガイド部1D,1Dに臨んで略長方形
状に穿設される。但し長方形状に限定されるものでな
い。
【0037】16はカバー5上に配置されるサブカバー
であり、図18はサブカバーの上部である。図19は図
18のK−K線における縦断面図である。サブカバー1
6は溶解容器1の鍔部1C上に当接配置されるよう略長
方形の平板状をなし、その下面16Aから下方に向かっ
て厚肉部16Bが形成されている。この厚肉部16Bは
カバー5の第3開口部5D内に挿入される形状をなす。
又、カバー16の上面には支持軸部16Cが直線上に間
隔をもって複数形成されるもので、この支持軸部16C
にはメネジ孔16Dとガイド孔16Eとが形成される。
メネジ孔16Dの上方は支持軸部16Cの上端面に開口
し、ガイド孔16Eの下方は厚肉部16Bの下端面16
Gに開口する。尚、16Fは厚肉部16Bの外側方にあ
り、溶解容器1に穿設されるネジ孔1E(一対のガイド
溝部1D,1Dの近傍にあるネジ孔をいう)に臨んで配
置される取つけ孔であり、2ケ所穿設されている。
【0038】そして前記支持軸部16C内にはボルト1
7、スプリング18、押圧杆19が装着される。押圧杆
19は筒状をなす鍔部19Aと鍔部19Aから下方にの
びる杆部19Bとにより形成され鍔部19Aはメネジ孔
16D内に移動自在に配置され杆部19Bとガイド孔1
6E内に移動自在に配置される。そしてメネジ孔16D
内にある押圧杆19の鍔部19A上にスプリング18が
配置され、さらにスプリング18上にボルト17がメネ
ジ16Dを介して螺着配置される。以上によると、押圧
杆19はスプリング18のバネ力によって下方に向かっ
て弾性的に押圧され、このとき押圧杆19の杆部19B
の先端は、サブカバー16の厚肉部16Bの下端面16
Gより下方に向かって突出する。この状態は図20に示
される。
【0039】そして押圧杆19を備えたサブカバー16
がカバー5上に配置されるもので、このときカバー5に
穿設される第3開口部5D内にサブカバー16の厚肉部
16Bが挿入配置され、かかる状態においてサブカバー
16の取りつけ孔16Fとカバー5の取りつけ孔5Cと
溶解容器1のネジ孔1Eを合わせ、ボルト6にて螺着さ
れて締結される。このときカバー5の前記以外の取りつ
け孔5Cと溶解容器1の前記以外のネジ孔1Eもボルト
に螺着されて締結される。
【0040】このようにサブカバー16を備えたカバー
5によって溶解容器の上方開口が閉塞された状態が図2
1,図22に示される。尚図23は図21の上部平面図
である。ここで特に注目すべきことはガイド杆19の杆
部16Bの先端を酸化物対流防止板3の上端3Fに当接
配置したことであり、これによると酸化物対流防止板3
は溶解容器1の底部1Aに向けてスプリング18のバネ
力によって弾性的に付勢される。
【0041】一方、溶解槽7内に発生するスラッジにつ
いて鑑案すると、スラッジの比重が大なることからスラ
ッジは溶解槽7の底部に蓄積されるもので、酸化物対流
防止板3の下部3Eと溶解槽7の底部1Aとの間にスラ
ッジが進入し、酸化物対流防止板3を上方に押し上げる
恐れがある。
【0042】ここで本実施例にあっては、酸化物対流防
止板3は、自重による下方向押圧力に加え、スプリング
18による下方向押圧力が付加され、その押圧力を増加
することができたので、かかる酸化物対流防止板3の上
方向移動が抑止され、これによって溶解槽7から保持槽
8内へ異物が流入することがない。
【0043】又、酸化物対流防止板3は溶解容器1内の
溶融金属によって高温度の熱を受け、熱膨張して変形を
生ずるものであり、このとき酸化物対流防止板3の上下
方向の変形は、その変形分に相当して押圧杆19が移動
してスプリング18が吸収するので、酸化物対流防止板
3の変形、破壊を効果的に抑止できる。
【0044】
【発明の効果】以上の如く、本発明になる金属溶解装置
によると、酸化物対流防止板は、厚肉平板状をなすガイ
ド板部と、ガイド板部を貫通する溶湯通過孔部と、溶湯
通過孔部に配置される濾過部材部と、により形成され、
前記酸化物対流防止板のガイド板部の両側部及び下部を
溶解容器の内壁部及び底部に着脱自在に当接配置し、更
に前記酸化物対流防止板の上端を、溶解容器内に形成さ
れる溶融金属の溶湯面より上方位置に配置するとともに
濾過部材部の上端を溶湯面より下方位置に配置したので
溶解槽から保持槽内へ酸化物、スラッジ等の異物が流入
することがなく極めて清浄な溶融金属を保持槽内へ貯
溜、保持できる。又、酸化物対流防止板の溶解容器に対
する装着作業性を向上できるとともに酸化物対流防止板
の取り外しを容易に行なうことができメンテナンス性を
向上できる。
【0045】又、溶解容器の対向する内壁部に、上下方
向にのび、内壁部より突出するとともに上下方向及び内
方に向かって開口する一対のガイド溝部を設け、前記ガ
イド溝部内に酸化物対流防止板を挿入配置し、前記ガイ
ド溝部を酸化物対流防止板に設けられる濾過部材部の下
端より上方位置に設けたことにより、ガイド溝部に対す
る酸化物、スラッジ等の異物の付着を抑止できるととも
にガイド溝に異物が付着した際における異物の除去を容
易に行なうことができる。
【0046】又、ガイド溝部を、上下方向において間隙
をもって複数個設けたことにより、ガイド溝部に付着し
た異物の除去作業を更に容易に行なうことができるとと
もにより確実に異物を除去することができる。
【0047】又、酸化物対流防止板を溶解容器の長手方
向における略中間位置に配置したことにより、溶解容器
の耐用期間を長くすることができる。
【0048】又、酸化物対流防止板をスプリングのバネ
力によって溶解容器の底部に向けて押圧保持したことに
より、溶解槽から保持槽内への異物の流入をより一層抑
止できるとともに酸化物対流防止板の熱変形による問題
を解決できる。
【0049】溶解容器の対向する内壁部に、上下方向に
のび、内壁部より突出するとともに上下方向及び内方に
向かって開口する一対のガイド溝部を設けるとともに、
前記第1ガイド溝の近傍であって且つその側方に、上下
方向にのび、内壁部より突出するとともに上下方向及び
内方に向かって開口する一対の第2ガイド溝部を設け、
前記第1ガイド溝部に酸化物対流防止板を挿入配置する
とともに第2ガイド溝部に溶解容器を分断する遮閉板を
着脱自在に配置したことにより、溶解容器内に溶融金属
を保持した状態において酸化物対流防止板のメンテナン
ス作業を行なうことができるものでその作業性を大きく
向上できた。
【0050】更に又、酸化物対流防止板を形成するガイ
ド板部と濾過部材部との材質を同材質としたことによ
り、酸化物対流防止板と濾過部材部との変形を抑止でき
溶融金属の濾過性能を良好に維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属溶解装置に用いられる溶解容器の
縦断面図。
【図2】図1の上部平面図。
【図3】図1のA−A線における縦断面図。
【図4】本発明の金属溶解装置に用いられる酸化物対流
防止板の側面図。
【図5】図4のB−B線における要部横断面図。
【図6】本発明の金属溶解装置に用いられるカバーの上
部平面図。
【図7】図6のC−C線における縦断面図。
【図8】本発明の金属溶解装置を示す縦断面図。
【図9】図8のD−D線における縦断面図。
【図10】溶解容器の他の実施例を示す縦断面図。
【図11】図10の上部平面図。
【図12】図10のE−E線における縦断面図。
【図13】溶解容器の更に他の実施例を示す縦断面図。
【図14】図13の上部平面図。
【図15】溶解容器に酸化物対流防止板、遮閉板を挿入
配置した状態を示す縦断面図。
【図16】本発明のカバーの他の実施例を示す上部平面
図。
【図17】図16のJ−J線における縦断面図。
【図18】本発明のサブカバーを示す上部平面図。
【図19】図18のK−K線における縦断面図。
【図20】サブカバーに押圧杆が装着された状態を示す
要部縦断面図。
【図21】本発明になる金属溶解装置の他の実施例を示
す縦断面図。
【図22】図21のL−L線における縦断面図。
【図23】図21の上部平面図。
【図24】従来の金属溶解装置を示す縦断面図。
【符号の説明】 1 溶解容器 1A 底部 1B 内壁部 1D ガイド溝部 3 酸化物対流防止板 3A ガイド板部 3B 溶湯通過孔部 3D 両側部 3E 下部 3F 上端 4 濾過部材部 4D 上端 18 スプリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // F27D 13/00 F27D 13/00 E

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱槽に囲繞される有底カップ状の溶解
    容器が酸化物対流防止板にて溶解槽と保持槽とに区分さ
    れ、溶解槽内にて溶解された溶融金属中に含まれる異物
    が、酸化物対流防止板によって濾過され、清浄な溶融金
    属が保持槽内へ供給保持される金属溶解装置において、
    酸化物対流防止板3は、厚肉平板状をなすガイド板部3
    Aと、ガイド板部3Aを貫通する溶湯通過孔部3Bと、
    溶湯通過孔部3Bに配置される濾過部材部4と、により
    形成され、前記酸化物対流防止板のガイド板部3Aの両
    側部3D,3D及び下部3Eを溶解容器1の内壁部1B
    及び底部1Aに着脱自在に当接配置し、更に前記酸化物
    対流防止板3の上端3Fを、溶解容器1内に形成される
    溶融金属の溶湯面X−Xより上方位置に配置するととも
    に濾過部材部4の上端4Dを溶湯面X−Xより下方位置
    に配置したことを特徴とする成形機における金属溶解装
    置。
  2. 【請求項2】 前記溶解容器の対向する内壁部1B,1
    Bに、上下方向にのび、内壁部1B,1Bより突出する
    とともに上下方向及び内方に向かって開口する一対のガ
    イド溝部1Dを設け、前記ガイド溝部内に酸化物対流防
    止板3を挿入配置し、前記ガイド溝部を酸化物対流防止
    板3に設けられる濾過部材部4の下端4Eより上方位置
    に設けたことを特徴とする請求項1記載の成形機におけ
    る金属溶解装置。
  3. 【請求項3】 前記ガイド溝部を、上下方向において間
    隙Yをもって複数個設けたことを特徴とする請求項2記
    載の成形機における金属溶解装置。
  4. 【請求項4】 前記酸化物対流防止板を溶解容器1の長
    手方向における略中間位置に配置したことを特徴とする
    請求項1記載の成形機における金属溶解装置。
  5. 【請求項5】 前記酸化物対流防止板をスプリング18
    のバネ力によって溶解容器1の底部1Aに向けて押圧保
    持したことを特徴とする請求項1記載の成形機における
    金属溶解装置。
  6. 【請求項6】 前記溶解容器の対向する内壁部1B,1
    Bに、上下方向にのび、内壁部1B,1Bより突出する
    とともに上下方向及び内方に向かって開口する一対のガ
    イド溝部12を設けるとともに、前記第1ガイド溝の近
    傍であって且つその側方に、上下方向にのび、内壁部1
    B,1Bより突出するとともに上下方向及び内方に向か
    って開口する一対の第2ガイド溝部13を設け、前記第
    1ガイド溝部に酸化物対流防止板3を挿入配置するとと
    もに第2ガイド溝部13に溶解容器1を分断する遮閉板
    14を着脱自在に配置したことを特徴とする請求項1記
    載の成形機における金属溶解容器。
  7. 【請求項7】 前記酸化物対流防止板を形成するガイド
    板部3Aと濾過部材部4との材質を同材質としたことを
    特徴とする請求項1記載の成形機における金属溶解容
    器。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101195097B1 (ko) * 2012-05-09 2012-11-27 (주)동우로테크 용해 보온로
KR101230611B1 (ko) 2012-06-26 2013-02-06 삼보산업(주) 알루미늄-아연 합금 잉곳의 제조방법 및 제조장치
CN103231049A (zh) * 2013-05-13 2013-08-07 德阳宏广科技有限公司 一种浇煲自动除渣装置
KR102074729B1 (ko) * 2018-12-10 2020-02-07 주식회사 포스코 용강 필터링유닛 및 이를 포함하는 용해로

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