JP2002086246A - 耐火性中子の製造方法 - Google Patents

耐火性中子の製造方法

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JP2002086246A
JP2002086246A JP2000277427A JP2000277427A JP2002086246A JP 2002086246 A JP2002086246 A JP 2002086246A JP 2000277427 A JP2000277427 A JP 2000277427A JP 2000277427 A JP2000277427 A JP 2000277427A JP 2002086246 A JP2002086246 A JP 2002086246A
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core
casting
inorganic binder
mold
slurry
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Koji Masuda
孝司 升田
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HMY Ltd
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HMY Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】中空鋳物または複雑な三次元形状を有する鋳物
を形成するインベストメント鋳造に用いる中子におい
て、ワックス模型の射出成形時に十分耐える強度を有
し、鋳型焼成および鋳造に十分耐える高い熱間強度を有
し、中子単独での焼成が不要で鋳型の生産性が高く安価
であり、物理的手段による崩壊性が良好で中子の除去が
容易であり、鋳造のコスト低下に適するインベストメン
ト鋳造用中子の製造方法を提供することである。 【解決手段】中空鋳物または複雑な三次元形状を有する
鋳物を形成するインベストメント鋳造に用いる中子にお
いて、骨材と有機バインダとの混練物で形成され、形成
された中子に界面活性剤を添加した高温用無機バインダ
または該無機バインダと耐火物フィラーの混練物を含浸
させ、さらに前記含浸工程が大気圧以下の減圧下で行な
われることを特徴とするインベストメント鋳造用中子の
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する利用分野】本発明は、中子を鋳型と同時
に焼成するようにしたインベストメント鋳造に用いる中
子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】中空形状または複雑な形状を有する鋳物
をインベストメント鋳造で成形する場合、種々の中子が
用いられているが、それぞれ幾つかの問題点がある。例
えば、水溶性の中子を用いる場合はこれを成形した後、
主型用の金型内にセットし金型と中子の間にワックスを
射出成形し、該成形品を水または希塩酸に浸漬し中子を
溶出させ、溶け残った模型に耐火物スラリーのディッピ
ングと耐火物砂のサンディングを繰返し鋳型を成形する
ものであるが、中子の溶出工程に時間がかかること、さ
らに製品が袋小路形状を有する場合には、耐火物砂の付
着が不均一になったり鋳型の乾燥が不十分になり、鋳物
の品質に悪影響を及ぼすことがあるなどの問題点があ
る。
【0003】また、従来のセラミック中子はワックス模
型の射出成形に耐えるに充分な強度と、注湯に耐え得る
高い熱間強度を備えることが求められるため、骨材にア
ルミナ、ジルコン、溶融シリカ等を用いて中子を成形
し、この中子を単独で焼成、焼結していた。このため中
子の生産性が悪く鋳型の生産性も悪くなること、また焼
結した中子は崩壊性が悪く、物理的な振動や衝撃のみで
中子を除去することは不可能であり、中子の除去工程が
面倒で能率が悪く、鋳造製造の価格上昇を招くという問
題があった。
【0004】また、耐火物粒骨材と有機バインダを混練
して成形しただけの中子は鋳型を焼成すると有機バイン
ダが焼失し、中子は崩壊してしまう。また、成形した中
子に高温用無機バインダを含浸させて熱間強度を向上さ
せる方法もあるが、無機バインダと骨材表面を被覆して
いる有機バインダとの濡れ性が悪いため、骨材の粒度が
細かいと中子内部までバインダが浸透せず、やはり中子
の熱間強度に不安が残る。逆に骨材の粒度が粗いと無機
バインダは内部まで浸透する場合もあるが、鋳肌が粗く
なるため中子に塗型が必要となり、塗型の厚みにより寸
法のばらつきが大きくなる恐れがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述のような
事情に鑑みてなされたものであり、目的とするところは
ワックス模型の射出成形時に十分耐える得る強度を有
し、鋳型焼成および鋳造に十分耐える得る高い熱間強度
を有し、さらに中子単独での焼成が不要であるインベス
トメント鋳造用中子の製造方法を提供することである。
また、鋳型の生産性が高く安価であり、物理的手段によ
る崩壊性が良好で鋳造後に中子の除去が容易であり、鋳
造のコスト低下に適するインベストメント鋳造用中子の
製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋳造用中子
の材料および強度、さらに量産性の問題を検討し、鋳造
用中子に高温用無機バインダを含浸させる方法を種々検
討した結果本発明に到達した。
【0007】すなわち本発明は、中空鋳物または複雑な
三次元形状を有する鋳物を形成するインベストメント鋳
造に用いる中子において、骨材と有機バインダとの混練
物で形成され、形成された中子に界面活性剤を添加した
高温用無機バインダを含浸させることを特徴とするイン
ベストメント鋳造用中子の製造方法である。また、上述
の中子であって、骨材と有機バインダとの混練物で形成
され、形成された中子に界面活性剤を添加した高温用無
機バインダと耐火物フィラーの混練物を含浸させること
を特徴とするインベストメント鋳造用中子の製造方法で
ある。さらに、前記含浸工程が大気圧以下の減圧下で行
なわれることを特徴とするインベストメント鋳造用中子
の製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】上述したように、本発明の重要な
特徴は骨材と有機バインダとの混練物で形成された中子
に高温用無機バインダを効率よく含浸させることにあ
る。
【0009】すなわち、高温用無機バインダを中子へ含
浸させる場合、骨材を被覆している有機バインダと高温
用無機バインダは濡れ性が悪いため、特にコロイダルシ
リカやさらに中子の熱間強度を高めるための耐火物フィ
ラーを混合したスラリー等の粘性の高いバインダは中子
の内部まで浸透しない。また、比較的粘性の低いエチル
シリケートでも中子の骨材が細かく骨材間の隙間が小さ
い場合は、表面張力に押し戻されやはり中子の内部まで
浸透しない。つまり、骨材を被覆している有機バインダ
と高温用無機バインダ間の濡れ性を向上させることがで
きれば、高温用無機バインダまたはそれに耐火物フィラ
ーを混合したスラリーは中子内部まで浸透する可能性が
ある。
【0010】高温用無機バインダまたはそれに耐火物フ
ィラーを混合したスラリーに界面活性剤を添加すること
で骨材を被覆している有機バインダと高温用無機バイン
ダ間の濡れ性を向上させ、中子への浸透性も向上させる
ことができる。
【0011】さらに、粘性の高いスラリーを含浸させる
場合や、骨材の粒度の細かい中子にスラリーを含浸させ
る場合には、中子内部までスラリーが浸透しないことが
あるが、その場合には大気圧より低い減圧下で含浸する
と中子内部の空気が抜けて、無機バインダやスラリーが
さらに浸透し易くなる。この方法は、通常の高温用無機
バインダまたはそれに耐火物フィラーを混合したスラリ
ーを効率よく、中子に含浸させることにもなる。
【0012】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
する。本発明の実施例における中子(φ40mm×40
mm)は骨材にムライト結晶、有機バインダに熱硬化性
樹脂を用いてその混練物を、中子用金型キャビティ内に
充填し成形した。この時含浸時の浸透性を比較するた
め、中子は骨材の平均粒径が160μmおよび100μ
mの2種類のものを成形した。
【0013】中子に含浸させる材料は無機バインダはコ
ロイダルシリカを使用し、無機バインダーのみの場合
は、界面活性剤を添加しないもの無機バインダーAと、
界面活性剤をコロイダルシリカ1kgに対して0.8m
l添加した無機バインダーBの2種類を使用した。さら
に、前記無機バインダーA,Bに重量比で2.5倍のジ
ルコンフィラーを混合したスラリーA、スラリーBの2
種類のスラリーを使用した。また、減圧下で含浸する際
にスラリーが激しく発泡するのを防ぐためにそれぞれの
スラリーにはコロイダルシリカ1kgに対して0.7m
lの消泡剤を添加した。
【0014】スラリーAを6時間混練した後のものと、
無機バインダーAを、それぞれ2つの容器に分け入れ、
ついで、それぞれの容器に2種類の中子を一方は大気圧
下で、もう一方は0.1MPaの減圧下で20分間浸漬
して取り出し、常温で24時間以上乾燥させた。また、
無機バインダーB,スラリーBについても同様に中子を
含浸、乾燥させた。
【0015】骨材粒度および含浸条件の異なる8種類の
中子は、乾燥した後それぞれ高さ20mmのところで横
切断し、中子表面からのスラリーの浸透深さを測定し比
較した。表1に耐火物スラリーの平均浸透深さを示す。
【0016】
【表1】
【0017】界面活性剤を添加しない無機バインダー
A,スラリーAでは0.1MPaの減圧下でもそれぞれ
4.4mm,0.5mmまでしか浸透しないが、界面活
性剤を添加することによって(無機バインダーB,スラ
リーB)大気圧下でも6倍以上の深さまで浸透させるこ
とができる。さらに減圧下で含浸させると中子のほぼ全
域まで浸透させることができた。
【0018】また、それぞれの中子を1000℃で1時
間焼成し、常温に戻してから中子に手で触れると、界面
活性剤を添加していない無機バインダーおよびスラリー
を含浸させた中子は指で把持しただけで崩壊したが、界
面活性剤を添加した無機バインダーおよびスラリーを含
浸させた中子はしっかり形状を保っていた。
【0019】次に、平均粒径が160μmの骨材を用い
て、上述と同様の成形方法でφ40mm×40mmおよ
びφ100mm×100mmの中子を各8個成形した。
それぞれの大きさの中子4個ずつに大気圧下および0.
1MPaの減圧下で20分間界面活性剤を添加した無機バ
インダーB及びスラリーBを含浸させ常温で24時間以
上乾燥させた。その後それぞれの中子の側面(端面の一
面は除く)を厚さ20mmのロストワックス用ワックス
で被覆し、端面部のワックス部分に適当な大きさの湯口
を設置した模型を製作し、該模型に耐火物スラリーディ
ッピングと耐火物砂のサンディングを数回繰返し、成形
された鋳型から脱ワックスした後鋳型を1000℃で1
時間焼成して、焼成炉から搬出した鋳型にオーステナイ
ト系のステンレス鋼を鋳造した。
【0020】鋳造した後、鋳型を除去して中子の状況を
観察した。減圧下でスラリーBを含浸した中子は、大き
さによらず何れも形状を保持していたが、ハンマー等で
衝撃を与えることで容易に崩壊した。減圧下で無機バイ
ンダーBを含浸した中子は、φ40mm×40mmのも
のは形状を保持していたが、φ100mm×100mm
のものは湯口に近い端面部分が陥没しており、溶湯が差
し込んでいた。大気圧下で含浸した中子はφ40mm×
40mmのものは形状を保持していたが、φ100mm
×100mmのものは湯口に近い端面部分が陥没してお
り、溶湯が差し込んでいた。このことから、ある程度大
きな中子については減圧下でのスラリーによる含浸が必
要であることが判った。
【発明の効果】
【0021】インベストメント鋳造に用いる中子におい
て、本発明の製造方法によれば、中子の熱間強度を向上
させ、鋳造時の溶湯圧に耐える中子を提供することがで
きる。また、生産性および製造コストを飛躍的に改善す
ることができるので、中空鋳物または複雑な三次元形状
を有する鋳物を提供する上で欠くことのできない技術と
なる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中空鋳物または複雑な三次元形状を有する
    鋳物を形成するインベストメント鋳造に用いる中子にお
    いて、骨材と有機バインダとの混練物で形成され、形成
    された中子に界面活性剤を添加した高温用無機バインダ
    を含浸させることを特徴とするインベストメント鋳造用
    中子の製造方法。
  2. 【請求項2】中空鋳物または複雑な三次元形状を有する
    鋳物を形成するインベストメント鋳造に用いる中子にお
    いて、骨材と有機バインダとの混練物で形成され、形成
    された中子に界面活性剤を添加した高温用無機バインダ
    と耐火物フィラーの混練物を含浸させることを特徴とす
    るインベストメント鋳造用中子の製造方法。
  3. 【請求項3】前記含浸工程が大気圧以下の減圧下で行な
    われることを特徴とする請求項1または請求項2に記載
    のインベストメント鋳造用中子の製造方法。
JP2000277427A 2000-09-13 2000-09-13 耐火性中子の製造方法 Pending JP2002086246A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021157375A1 (ja) * 2020-02-07 2021-08-12 積水化学工業株式会社 樹脂組成物、及び成形体の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021157375A1 (ja) * 2020-02-07 2021-08-12 積水化学工業株式会社 樹脂組成物、及び成形体の製造方法
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