JP2002085547A - 歯科用吸収性組織再生膜 - Google Patents

歯科用吸収性組織再生膜

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JP2002085547A
JP2002085547A JP2000274817A JP2000274817A JP2002085547A JP 2002085547 A JP2002085547 A JP 2002085547A JP 2000274817 A JP2000274817 A JP 2000274817A JP 2000274817 A JP2000274817 A JP 2000274817A JP 2002085547 A JP2002085547 A JP 2002085547A
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dental
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copolymer
tissue
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Tadashi Kaneko
正 金子
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 適用部位に応じた膜の密着性や形態保持性を
確保することができ、且つ広範囲な分解時間や固さ等の
物理的性質を付与することが可能な、歯科,口腔外科等
の歯科医療分野において歯周組織若しくは骨等の組織再
生等の目的で利用される歯科用吸収性組織再生膜を提供
する。 【解決手段】 歯科用吸収性組織再生膜を、L−乳酸,
DL−乳酸,グリコール酸,ε−カプロラクトンのホモ
ポリーマー又はコポリマーから選ばれる分子量の異なる
同種ポリマー又は異種ポリマーを少なくとも2種以上組
み合わせた高分子ブレンドから成り、孔のサイズが1〜
50μmφで、有孔率が5〜95%を成し、厚さが50〜500
μmである有孔性シート状構造にする。L−乳酸,DL
−乳酸,グリコール酸,ε−カプロラクトンのホモポリ
ーマー又はコポリマーの分子量は、40,000〜50
0,000が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、歯科,口腔外科等の歯
科医療分野において歯周組織若しくは骨等の組織再生等
の目的で利用される歯科用吸収性組織再生膜に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】歯科用インプラント治療において喪失歯
牙の回復を行う場合に、インプラント埋入部位の顎骨が
充分な骨量を有している場合には、そのままインプラン
トフィクスチャーが植立されるが、顎骨の骨量が充分で
ない場合には、インプラントフィクスチャーの露出を伴
うことが多々生じており、このような場合にはインプラ
ントフィクスチャーの骨結合面積の確保,荷重負担によ
る骨吸収の危険性軽減等の理由からインプラントフィク
スチャーの露出部をカバーする処置が行われている。こ
の一般的な処置方法としては、露出部をカバーするため
の骨移植,骨充填材の充填等がインプラントフィクスチ
ャーを植立する前又は植立と同時に行われている。骨移
植は自家骨では患者の負担が大きく、採取量に限界があ
り、他家骨では感染,他タンパクの体内侵入等の問題が
ある。また、骨充填材の充填では骨への置換が行われな
い等の欠点がある。更に、骨移植,骨充填材を使用した
場合、充填部位へ固定しにくい等の問題がある。
【0003】歯科用インプラント治療は本来、患者自身
の中で不足骨の補充が行われることが理想であり、近年
組織再生誘導膜による組織再生誘導法が確立され、歯科
の臨床に用いられて来ている。この組織再生誘導法は、
骨欠損部に対して骨獲得のための空間を膜により骨膜下
に与え、血餅の充填により骨組織を誘導しようとするも
のである。
【0004】また近年、歯根膜,セメント質,歯槽骨等
の歯周組織が失われる歯周病の治療を行う場合にも、組
織再生誘導法が適用されている。この場合の処置方法
は、歯肉弁を開き、罹患した組織を掻爬した後に組織再
生誘導膜を設置し、歯肉弁を閉じ縫合する処置方法であ
り、歯根膜,セメント質,歯槽骨等の歯周組織が失われ
た部位に対し、再生のためのスペースを与え、血餅の充
填により歯根膜由来の細胞を誘導しようとするものであ
る。
【0005】このように、吸収性組織再生膜は種々の組
織の再生に利用されているが、適用する部位の組織の種
類によって再生の速度が異なっており、適用する組織に
合った分解吸収速度を有することが必要である。更に
は、失われた組織が大きいほど、即ち組織を再生すべき
スペースが大きいほど、スペースが再生組織で満たされ
て成熟するのに時間がかかるため、スペースの大きさに
合った吸収時間を有することが要求されている。また、
適用する部位に応じた適度な固さや物性を有しているこ
とも必要であり、しかも組織が再生するまでは、固さ等
の物性が変化することなく患部への密着性が維持され、
組織が再生するスペースを維持することも必要である。
【0006】しかし、従来の歯科用吸収性組織再生膜
は、乳酸やグリコール酸のホモポリマーやコポリマーを
単独で使用していたため、材料自体が有する分解時間が
一義的に決まってしまい、分解時間を変えるためにはホ
モポリマーやコポリマーの種類や分子量を変えることで
対応しているが、変更の範囲が限られ、任意に変更する
ことは不可能であったため、固さ等の物性も一義的に決
定してしまい、適用部位に応じて性能を変えることも不
可能であった。
【0007】歯科用吸収性組織再生膜が固いと操作性が
低下し、場合によっては歯肉弁を穿孔してしまって感染
を生じる恐れがあり、更に、骨面への密着性が低下し、
目的とする組織以外の組織がスペース内に入り込むこと
によって、目的とする組織が再生できなくなることもあ
る。そのため、可塑剤を使用することにより柔軟性を付
与することも行われているが、可塑剤は生体内において
分解されないため、生体に対し何らかの影響を与える可
能性があり適当ではない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、適用
部位に応じた膜の密着性や形態保持性を確保することが
でき、且つ広範囲な分解時間や固さ等の物理的性質を付
与することが可能な歯科用吸収性組織再生膜を提供する
ことを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決すべく鋭意研究の結果、歯科用吸収性組織再生膜を
作製するにあたり、誘導再生される組織の種類及び適用
部位に応じて、生体内分解時間及び物理的特性を、高分
子原料の種類や配合比を変えた高分子ブレンドで作製す
ることにより、目的とする性能を保有した有孔性構造を
成すシート状の歯科用吸収性組織再生膜とすることがで
きることを究明して本発明を完成した。
【0010】即ち、生体吸収性材料である高分子原料を
高分子ブレンドして作製した歯科用吸収性組織再生膜
は、その高分子原料と配合割合とによって生体内分解時
間や固さ等の物理的性質が変化することを究明し、適用
部位の使用条件により合致した吸収性組織再生膜を作製
することができたのである。
【0011】
【発明の実施の形態】即ち、本発明に係る歯科用吸収性
組織再生膜は、L−乳酸,DL−乳酸,グリコール酸,
ε−カプロラクトンのホモポリーマー又はコポリマーか
ら選ばれる分子量の異なる同種ポリマー又は異種ポリマ
ーを少なくとも2種以上の組み合わせた高分子ブレンド
から成り、孔のサイズが1〜50μmφで、有孔率が5〜
95%を成し、厚さが50〜500μmである有孔性シート状
構造を成すことを特徴とするものであり、中でも、L−
乳酸,DL−乳酸,グリコール酸,ε−カプロラクトン
のホモポリーマー又はコポリマーの分子量が40,00
0〜500,000であることが好ましい。
【0012】即ち、本発明における高分子ブレンドに使
用される高分子材料は、L−乳酸、DL−乳酸,グリコ
ール酸、ε−カプロラクトンのホモポリマー又はコポリ
マーであり、これらの高分子材料の異種のポリマーを2
種以上組み合わせるか、これらの高分子材料の分子量の
異なる同種のポリマーの組み合わせるのである。コポリ
マーとしては、L−乳酸/グリコール酸コポリマー,L
−乳酸/DL−乳酸コポリマー,L−乳酸/ε−カプロ
ラクトンコポリマー,DL−乳酸/ε−カプロラクトン
コポリマー,DL−乳酸/グリコール酸コポリマー,グ
リコール酸/ε−カプロラクトンコポリマーが例示でき
る。これらのホモポリマーやコポリマーは分子量が4
0,000〜500,000であることが好ましく、4
0,000未満では膜の固さが低下する傾向があり、5
00,000を超えると膜が硬くなり過ぎる傾向が生じ
てくる。なお、上記の各種ホモポリマーやコポリマーか
ら成る高分子ブレンドの配合比率は、目的とする歯科用
吸収性組織再生膜の特性に基づき適宜選択されるもので
あって、特に限定されるものではないが、通常は5:95
〜95:5の比率で混合するのが好ましい。
【0013】これらのホモポリマーやコポリマーを組み
合わせた高分子ブレンドを用いて歯科用吸収性組織再生
膜を作製するには、異種のポリマー又は分子量の異なる
同種のポリマーを2種以上を適宜の割合で組み合わせた
高分子ブレンドを、塩化メチレン,クロロホルム,ジオ
キサン,トルエン,ベンゼン,ジメチルホルムアルデヒ
ド,アセトン,テトラヒドロフランなどの有機溶媒に溶
解させた後、キャスト法,ホットメルト法,凍結乾燥法
などにより製膜することにより、孔のサイズが1〜50μ
mφで、有孔率が5〜95%で、厚さが50〜500μmであ
る有孔性シート状構造の歯科用吸収性組織再生膜に成型
するものであり、孔のサイズが1μmφ未満では膜の柔
軟性が乏しくなり、50μmφを超えると膜面が粗造化し
てスペースの確保が不充分となる傾向がある。また、有
効率が5%未満では、有孔性にした効果が認められず膜
の柔軟性が劣り、95%を超えると膜が柔軟になり過ぎス
ペース確保の操作が行いにくくなる。また、厚さが50μ
m未満では、膜が薄く破れ易く操作性が低下し、500μ
mを超えると膜が固くなり過ぎて歯肉弁を穿孔する恐れ
が生じる。
【0014】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお、図面及び表中で、CはL−乳酸/εカプロラ
クトン共重合体を、GはDL−乳酸/グリコール酸共重
合体を、Lはポリ−L−乳酸を示し、図面中でC,G及
びLの後に付した数値はブレンドの重量割合を示すもの
である。
【0015】(実施例1)吸収性膜の高分子原料とし
て、分子量23万のポリ−L−乳酸と分子量25万のD
L−乳酸/グリコール酸共重合体とを所定の割合で混合
した高分子ブレンドをジオキサンに溶解させた後、凍結
乾燥によって歯科用吸収性組織再生膜を作製した。分解
特性を測定するために、各配合の歯科用吸収性組織再生
膜をポアサイズ21μm(平均),有効率60%,厚さ100
μmの多孔質膜に成型し、37℃雰囲気下で0.005N水酸
化ナトリウム水溶液に浸漬し、分解特性を測定した。ま
た、参考のために、吸収性膜の高分子原料として、分子
量23万のポリ−L−乳酸のみ及び分子量25万のDL
−乳酸/グリコール酸共重合体のみを使用した以外は前
記製造方法と同様にして作製した歯科用吸収性組織再生
膜についても前記方法と同様にして分解特性を測定し
た。
【0016】その結果を示す図1から判るように、分解
時間はポリ−L−乳酸,DL−乳酸/グリコール酸共重
合体の組成比によって最長がポリ−L−乳酸のみの場合
には56日であったものが、最短がポリ−L−乳酸とD
L−乳酸/グリコール酸共重合体との高分子ブレンド
(25:75)では18日となった。これに対し、L100
及びG100は従来のようにホモポリマー又はコポリマ
ーを単体で成型したものであり、単体での分解特性は変
更させることができない。
【0017】また、図2はポリ−L−乳酸,DL−乳酸
/グリコール酸共重合体の組成比による初期重量の50
%にまで分解される時間及び完全溶解までの時間を測定
した結果を示す図で、半減期を5日から33日、完全溶
解を18日から56日まで変えることができることが判
る。これに対し、図2の両端は従来のようにホモポリマ
ー又はコポリマーを単体で成型したものであり、半減
期,完全溶解共に変更させることはできない。
【0018】また、図3は固さの目安として室温下にて
しなやかさをループスティフネステスター(東洋精機社
製)を用いて幅10mm、長さ80mmの試験体をスパン6
0mm、試験速度10mm/minの条件で測定した結果を示
す図であり、ポリ−L−乳酸とDL−乳酸/グリコール
酸共重合体との高分子ブレンド(50:50)で固さが最も
小さくなっていることが判る。これに対し、図3の両端
は従来のようにホモポリマー又はコポリマーを単体で成
型したものであり、固さを変更させることはできない。
【0019】(実施例2)吸収性膜の高分子原料とし
て、分子量23万のポリ−L−乳酸と分子量39万のL
−乳酸/ε−カプロラクトン共重合体とを所定の割合で
混合した高分子ブレンドをテトラヒドロフランに溶解さ
せた後、凍結乾燥によって歯科用吸収性組織再生膜を作
製した。分解特性を測定するために、各配合の歯科用吸
収性組織再生膜をポアサイズ23μm(平均),有効率30
%,厚さ300μmの多孔質膜に成型し、37℃雰囲気下で
0.005N水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し、分解特性を
測定した。また、参考のために、吸収性膜の高分子原料
として、分子量23万のポリ−L−乳酸のみ及び分子量
39万のDL−乳酸/グリコール酸共重合体のみを使用
した以外は前記製造方法と同様にして作製した歯科用吸
収性組織再生膜についても前記方法と同様にして分解特
性を測定した。
【0020】その結果を示す図4から判るように、分解
時間はポリ−L−乳酸,L−乳酸/ε−カプロラクトン
共重合体の組成比によって最長がポリ−L−乳酸のみの
場合には56日であったものが、最短がポリ−L−乳酸
とL−乳酸/ε−カプロラクトン共重合体との高分子ブ
レンド(50:50)では14日となった。これに対し、L
100及びC100は従来のようにホモポリマー又はコ
ポリマーを単体で成型したものであり、単体での分解特
性は変更させることができない。
【0021】また、図5はポリ−L−乳酸,L−乳酸/
ε−カプロラクトン共重合体の組成比による初期重量の
50%にまで分解される時間及び完全溶解までの時間を
測定した結果を示す図で、半減期を7日から29日、完
全溶解を14日から56日まで変えることができること
が判る。これに対し、図5の両端は従来のようにホモポ
リマー又はコポリマーを単体で成型したものであり、半
減期,完全溶解共に変更させることはできない。
【0022】また、図6は固さの目安として室温下にて
しなやかさをループスティフネステスター(東洋精機社
製)を用いて幅10mm、長さ80mmの試験体をスパン6
0mm、試験速度10mm/minの条件で測定した結果を示
す図であり、ポリ−L−乳酸とL−乳酸/ε−カプロラ
クトン共重合体との高分子ブレンド(25:75)で固さが
最も小さくなっていることが判る。これに対し、図6の
両端は従来のようにホモポリマー又はコポリマーを単体
で成型したものであり、固さを変更させることはできな
い。
【0023】(実施例3)吸収性膜の高分子原料とし
て、分子量28万のDL−乳酸/グリコール酸共重合体
と分子量35万のL−乳酸/ε−カプロラクトン共重合
体とを所定の割合で混合した高分子ブレンドをテトラヒ
ドロフランに溶解させた後、凍結乾燥によって歯科用吸
収性組織再生膜を作製した。分解特性を測定するため
に、各配合の歯科用吸収性組織再生膜をポアサイズ21μ
m(平均),有効率60%,厚さ100μmの多孔質膜に成
型し、37℃雰囲気下で0.005N水酸化ナトリウム水溶液
に浸漬し、分解特性を測定した。また、参考のために、
吸収性膜の高分子原料として、分子量28万のDL−乳
酸/グリコール酸共重合体のみ及び分子量35万のDL
−乳酸/グリコール酸共重合体のみを使用した以外は前
記製造方法と同様にして作製した歯科用吸収性組織再生
膜についても前記方法と同様にして分解特性を測定し
た。
【0024】その結果を示す図7から判るように、分解
時間はDL−乳酸/グリコール酸共重合体,L−乳酸/
ε−カプロラクトン共重合体の組成比によって最長がD
L−乳酸/グリコール酸共重合体のみの場合には55日
であったものが、最短がDL−乳酸/グリコール酸共重
合体とL−乳酸/ε−カプロラクトン共重合体との高分
子ブレンド(50:50)では14日となった。これに対
し、C100及びG100は従来のようにホモポリマー
又はコポリマーを単体で成型したものであり、単体での
分解特性は変更させることができない。
【0025】また、図8はDL−乳酸/グリコール酸共
重合体,L−乳酸/ε−カプロラクトン共重合体の組成
比による初期重量の50%にまで分解される時間及び完
全溶解までの時間を測定した結果を示す図で、半減期を
5日から29日、完全溶解を14日から55日まで変え
ることができることが判る。これに対し、図8の両端は
従来のようにホモポリマー又はコポリマーを単体で成型
したものであり、半減期,完全溶解共に変更させること
はできない。
【0026】また、図9は固さの目安として室温下にて
しなやかさをループスティフネステスター(東洋精機社
製)を用いて幅10mm、長さ80mmの試験体をスパン6
0mm、試験速度10mm/minの条件で測定した結果を示
す図であり、DL−乳酸/グリコール酸共重合体とL−
乳酸/ε−カプロラクトン共重合体との高分子ブレンド
の配合割合によって変化することが判る。これに対し、
図9の両端は従来のようにホモポリマー又はコポリマー
を単体で成型したものであり、固さを変更させることは
できない。
【0027】また、前記実施例1〜3に記載した歯科用
吸収性組織再生膜を生理食塩水中に5分間浸漬後、豚の
下顎骨に貼り付け、密着性を確認した結果を表1に示
す。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】以上に詳述したように、本発明に係る歯
科用吸収性組織再生膜は、L−乳酸,DL−乳酸,グリ
コール酸,ε−カプロラクトンのホモポリーマー又はコ
ポリマーから選ばれる分子量の異なる同種ポリマー又は
異種ポリマーを少なくとも2種以上組み合わせた高分子
ブレンドで作製することにより、溶解時間や膜の固さを
調整して症例に合わせて適度な溶解時間や膜の固さに設
定できるのである。その結果、歯科,口腔外科等の歯科
医療分野において歯周組織又は骨等の組織再生を行うの
に有効に利用でき、同分野に大きく貢献する価値の非常
に大きなものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】分子量23万のポリ−L−乳酸と分子量25万
のDL−乳酸/グリコール酸共重合体とを所定の割合で
混合した高分子ブレンド(それぞれ100%の場合を含
む)で作製した歯科用吸収性組織再生膜の分解特性測定
結果を示す図である。
【図2】分子量23万のポリ−L−乳酸と分子量25万
のDL−乳酸/グリコール酸共重合体とを所定の割合で
混合した高分子ブレンド(それぞれ100%の場合を含
む)で作製した歯科用吸収性組織再生膜の初期重量の5
0%にまで分解される時間及び完全溶解までの時間を測
定した結果を示す図である。
【図3】分子量23万のポリ−L−乳酸と分子量25万
のDL−乳酸/グリコール酸共重合体とを所定の割合で
混合した高分子ブレンド(それぞれ100%の場合を含
む)で作製した歯科用吸収性組織再生膜のスティフネス
を測定した結果を示す図である。
【図4】分子量23万のポリ−L−乳酸と分子量39万
のL−乳酸/ε−カプロラクトン共重合体とを所定の割
合で混合した高分子ブレンド(それぞれ100%の場合
を含む)で作製した歯科用吸収性組織再生膜の分解特性
測定結果を示す図である。
【図5】分子量23万のポリ−L−乳酸と分子量39万
のL−乳酸/ε−カプロラクトン共重合体とを所定の割
合で混合した高分子ブレンド(それぞれ100%の場合
を含む)で作製した歯科用吸収性組織再生膜の初期重量
の50%にまで分解される時間及び完全溶解までの時間
を測定した結果を示す図である。
【図6】分子量23万のポリ−L−乳酸と分子量39万
のL−乳酸/ε−カプロラクトン共重合体とを所定の割
合で混合した高分子ブレンド(それぞれ100%の場合
を含む)で作製した歯科用吸収性組織再生膜のスティフ
ネスを測定した結果を示す図である。
【図7】分子量28万のDL−乳酸/グリコール酸共重
合体と分子量35万のL−乳酸/ε−カプロラクトン共
重合体とを所定の割合で混合した高分子ブレンド(それ
ぞれ100%の場合を含む)で作製した歯科用吸収性組
織再生膜の分解特性測定結果を示す図である。
【図8】分子量28万のDL−乳酸/グリコール酸共重
合体と分子量35万のL−乳酸/ε−カプロラクトン共
重合体とを所定の割合で混合した高分子ブレンド(それ
ぞれ100%の場合を含む)で作製した歯科用吸収性組
織再生膜の初期重量の50%にまで分解される時間及び
完全溶解までの時間を測定した結果を示す図である。
【図9】分子量28万のDL−乳酸/グリコール酸共重
合体と分子量35万のL−乳酸/ε−カプロラクトン共
重合体とを所定の割合で混合した高分子ブレンド(それ
ぞれ100%の場合を含む)で作製した歯科用吸収性組
織再生膜のスティフネスを測定した結果を示す図であ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 L−乳酸,DL−乳酸,グリコール酸,
    ε−カプロラクトンのホモポリーマー又はコポリマーか
    ら選ばれる分子量の異なる同種ポリマー又は異種ポリマ
    ーを少なくとも2種以上組み合わせた高分子ブレンドか
    ら成り、孔のサイズが1〜50μmφで、有孔率が5〜95
    %を成し、厚さが50〜500μmである有孔性シート状構
    造を成すことを特徴とする歯科用吸収性組織再生膜。
  2. 【請求項2】 L−乳酸,DL−乳酸,グリコール酸,
    ε−カプロラクトンのホモポリーマー又はコポリマーの
    分子量が40,000〜500,000である請求項1
    に記載の歯科用吸収性組織再生膜。
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