JP2002085040A - 玉葱調製機に関する玉葱排出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の玉葱調製機は、調製された玉葱を随時
しかも玉葱の大きさも渾然一体となって排出され、分別
して排出する機能が無いので、回収に当って手間のかか
る分別作業が伴った。本願発明はこの様な不具合を解消
した玉葱調製機に関する玉葱排出装置を提供する。 【解決手段】 玉葱の分別と一括排出の為に、玉葱排出
装置の投入ホッパ−に複数個の相互異径の跳出口を開口
し、該跳出口に対応して断面の大きさを変えた排出樋を
連結し、更に跳出車を軸支内蔵して、その回転で跳ね出さ
れた玉葱を前記跳出口の大きさで分別し、更に分別排出
樋の先端に排出ホッパ−を連設して、該排出ホッパ−の
排出口側に所定の荷重で開閉自在なる開閉装置を装着し
て、排出ホッパ−に所定量の玉葱が貯まると、その荷重で
機械的に開閉装置が開き一括排出し、非作業時は前記排
出ホッパ−を扇子状に縮退・拡張自在に折畳み可能とし
た。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、圃場から玉葱収穫
機等により採取されて畝上に置かれた玉葱を拾い上げ
て、茎葉部と髭根を切断して調製するか、又は定置仕様と
して同様の調製処理を行う玉葱調製機の玉葱排出装置の
構成に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、玉葱収穫機等により圃場から
玉葱を掘り上げながら採取したあと、圃場に放置して乾
燥させて、その後、玉葱調製機を畝に沿って走行させなが
ら玉葱を拾い上げて該玉葱調製機に供給して、該調製機
によって玉葱の茎葉部と髭根を切除するようにした技術
が公知となっている。例えば、特開平８−２８０２１９
号の技術である。公知の如く調製した玉葱を排出するシ
ュタ−が装着されているが、調製された玉葱は随時排出
される。しかも、玉葱の大きさも大小渾然一体となって
排出され、玉葱の大きさで分別排出する機能を有しない
ものが一般的に知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前記の如く従来の技術
においては、調製されしだい玉葱は随時排出され、その大
きさも渾然一体となって排出されるので、玉葱の回収に
当たり、その大きさによって分別する必要があり、手間の
かかる煩わしい作業が伴うものである。そこで、本願発
明はこのような不具合を解消した玉葱調製機に関する玉
葱排出装置を提供する。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本願発明は、圃場より採
取した玉葱を搬送装置に供給して、該搬送装置の搬送過
程で玉葱の茎葉部と髭根を切断処理する玉葱調製機を、
運搬機搭載又は定置仕様或いは兼用するものにおいて、
該玉葱調製機の玉葱排出装置に関し、調製された玉葱を
所定量ずつ貯めて、一括排出する様に構成して、玉葱の回
収作業が容易になるようにした。

【０００５】前記の玉葱調製機に関する玉葱排出装置に
おいて、一連の玉葱排出装置仕組の中で、複数個の分別排
出樋を配設して、該分別排出樋の少なくとも一方側の先
端に排出ホッパ−を連設すると同時に、該排出ホッパ−
の排出口側に所定の荷重で開閉自在なる開閉装置を装着
して、前記の排出ホッパ−に所定量の玉葱が貯まると、そ
の荷重で機械的に開閉装置が開き一括排出を可能とし
て、回収作業が容易になるようにした。

【０００６】前記の玉葱調製機に関する玉葱排出装置に
おいて、一連の玉葱排出装置仕組の中に、複数個の分別排
出樋を配設して、該分別排出樋の少なくとも一方側の先
端に連設した排出ホッパ−を折畳み自在にし、その構成
を本体構造は台形にし、扇子状に中心軸をかなめとして
縮退・拡開自在にして、非作業時における排出ホッパ−の
格納スペ−スを小さくさせ、格納性を向上させ機体幅を
狭くして移動性を容易にした。

【０００７】前記の玉葱調製機に関する玉葱排出装置に
おいて、一連の玉葱排出装置仕組の中に、複数個の分別排
出樋を配設して、該分別排出樋の少なくとも一方側の先
端に連設した排出ホッパ−と該排出ホッパ−の排出口側
に装着した開閉装置を係合連結可能にして、一体的に折
畳み自在なるように構成し、開閉装置も一緒に格納操作
ができて、格納性を容易なものにした。

【０００８】前記の玉葱調製機に関して、調製された玉
葱を排出する玉葱排出装置において、該玉葱排出装置の
供給側に投入ホッパ−を配設して、該投入ホッパ−の底
部に複数個の相互異径なる跳出口を開口して、跳ね出さ
れる玉葱を大きさによって分別する事ができるようにし
た。

【０００９】前記玉葱排出装置の供給側に配設した投入
ホッパ−の底部に複数個の相互異径なる跳出口を開口し
て、該跳出口に対応した各々断面の大きさが異なる複数
個の分別排出樋を連結固設して、分別された玉葱の大き
さに対応した断面の分別排出樋として、玉葱どうしの干
渉や詰りを回避するようにした。

【００１０】前記の玉葱調製機に関する玉葱排出装置に
おいて、前記の投入ホッパ−に、外部からの荷重又は駆動
力によって回転自在なる跳出車を軸支内蔵して、その回
転によって速やかに玉葱を跳ね出すことができるように
した。

【００１１】前記の玉葱調製機に関する玉葱排出装置に
おいて、前記跳出車の先端外周及びその軌跡を跳出口に
近接させて、玉葱の形状について大小異形を問わず確実
に跳ね出す事ができる様にした。

【００１２】前記玉葱調製機に関する玉葱排出装置にお
いて、底部に複数個の相互異径なる跳出口を開口した前
記投入ホッパ−に、軸支内蔵した回転自在なる跳出車の
回転方向を、小径跳出口側から大径跳出口側に向けて回
転する様にして、跳ね出される玉葱は小玉が大径跳出口
に混入することなく、確実に小径跳出口に強制的に誘導
されるようにした。

【００１３】前記の玉葱調製機に関する玉葱排出装置に
おいて、供給側に設けた投入ホッパ−から断面の大きさ
が異なる複数個の分別排出樋を機体の左右に分岐連設さ
せ、少なくとも一方側の樋先端に前記開閉装置を連設し
て、機体の左右に振り分けて一括排出させ、玉葱の排出位
置を分別する事で、回収作業が容易になるようにした。

【００１４】前記玉葱調製機に関する玉葱排出装置にお
いて、断面の大きさが異なる複数個の分別排出樋を設け、
この分別排出樋の少なくとも一方側の断面を段付きにし
下段を狭くして、その長手方向底部に長孔を開口して、該
長孔を落下口とした構成にして、分別排出樋の形状で機
械的に玉葱を大きさ別に分別排出するようにした。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態につ
いて、図面に基づき実施例を以って説明する。図１は本
願発明の要部である玉葱排出装置の背面図である。図２
は本願発明の要部である排出ホッパ−と開閉装置の背面
図である。図３は本願発明の要部である排出ホッパ−の
折畳み本体部の背面図である。図４は本願発明の要部で
ある排出ホッパ−と開閉装置の破断側面図である。図５
は同じく開閉装置を拡大した一部破断側面図であり、図
６は図２におけるイ−イ断面図である。図７は投入ホッ
パ−と連設した小径側分別排出樋の背面図である。図８
は図７におけるハ−ハ断面図であり、図９は同じく図７
におけるロ−ロ断面図である。図10は本願発明に係る玉
葱調製機を運搬機に搭載した側面図であり、図11は本願
発明に係る玉葱調製機の主要部の平面図である。図12は
本願発明に係る玉葱調製機の伝動機構を示す説明図であ
る。

【００１６】本願発明の実施例である玉葱調製機(Ａ)の
全体構成について、図10に基づき説明する。玉葱調製機
(Ａ)は運搬機(Ｂ)の走行装置(B3)上に載置された荷台(B
4)に搭載され、前記運搬機(Ｂ)は荷台(B4)の後部にエン
ジン(E1)と走行伝動装置(B1)及び操縦ハンドル(B2)等が
配設されている。前記玉葱調製機(Ａ)は運搬機(Ｂ)から
下ろして、定置型として稼動される事もできる様に構成
されている。そして玉葱調製機(Ａ)と操縦ハンドル(B2)
の間に玉葱排出装置(16)が配設されている。

【００１７】次に、前記玉葱調製機(Ａ)の構成を図10〜
図12に基づいて記述する。前部に配設される粗処理供給
部(１)と、後部に配設される調製部(２)を主要素として
構成されている。該粗処理供給部(１)と調製部(２)は各
々カバ−(13・14)によって覆われ、前記粗処理供給部(１)
のカバ−(13)の上面高さは調製部(２)のカバ−(14)の上
面高さより低く配置構成し、この粗処理供給部(１)のカ
バ−(13)の上面には左右方向中央に進行方向と平行に通
路溝が形成されている。

【００１８】同じく図10・11に示すように、前記粗処理
供給部(１)の前端には搬入装置(11)が配設され、該搬入
装置(11)は終端背面が枢着されて、始端部を上下に回動
自在として、固定具(図示省略)で位置決めできる様にし
てあり、圃場に置かれた玉葱を拾い上げて供給するとき
の高さを作業者や作業位置に任意に合わせられる様にし
てある。更に、左右に回動自在に構成して、左右方向の供
給位置も調節可能とすることもできる。

【００１９】そして、前記搬入装置(11)の後方位置に鱗
茎支持搬送装置(５)を配設している。該鱗茎支持搬送装
置(５)は左右一対の搬送ベルト(5a・5a)を駆動プ−リ(5b
・5b)と従動プ−リ(5c・5c)と中間プ−リ(5d・5d)とに掛け
回して構成され、該鱗茎支持搬送装置(５)の始端部は前
記搬入装置(11)と平面視で重合し、被搬送物の受け継ぎ
を円滑にしている。この鱗茎支持搬送装置(５)は粗処理
供給部(１)における通路溝の左右両側に配設されてい
る。

【００２０】該鱗茎支持搬送装置(５)の下部には左右茎
伸張ベルト(６・６)が配置され、該左右茎伸張ベルト(６・
６)の始端側プ−リで、実施例では茎伸張従動プ−リ(6c・
6c)の近傍に茎葉粗切断装置(８)を配設して、該茎葉粗切
断装置(８)は前記の茎伸張従動プ−リ(6c・6c)を軸着す
るプ−リ軸(6e)とスプロケット(8a)とチェ−ン(8c)及び
スプロケット(8b)を内蔵して装着され、且つ、茎葉粗切断
装置(８)の円板刃(8d)はその切断速度を前記茎伸張ベル
ト(６・６)の搬送速度より速くして切断作用部を茎葉の
搬送方向下手側に向かって回転している。この茎葉粗切
断装置(８)は茎伸張ベルト(６)のフレ−ム始端側に、取
付けケ−ス(8e)を介して取り付けられている。

【００２１】更に、前記左右茎伸張ベルト(６・６)の始端
側に茎伸張ブラシ(７・７)を設け、該茎伸張ブラシ(７・
７)と茎葉粗切断装置(８)を連動させ、互いに近接した位
置に配設している。その構造は前記茎伸張ベルト(６・
６)の始端側で茎伸張従動プ−リ(6c・6c)を軸着した各プ
−リ軸(6e)に、各々ベベルギヤ(7a・7a)を軸着してい
る。一方、茎伸張ブラシ(７・７)の各回転軸(7b・7b)にも
ベベルギヤ(7c・7c)が軸着されて、これらのベベルギヤ(7
a)と(7c)は対をなし左右に配設され、それぞれプ−リ軸
(6e)と茎伸張ブラシ(７・７)の回転軸(7b・7b)が連動して
いる。即ち、各一対のベベルギヤ(7a・7c)を介して各プ−
リ軸(6e)と茎伸張ブラシ(７・７)及び茎葉粗切断装置
(８)は連結連動して、各プ−リ軸(6e)の回転に伴って、茎
伸張ブラシ(７・７)と茎葉粗切断装置(８)は同調して回
転するのである。

【００２２】また、前記の茎伸張ベルト(６・６)の始端側
で、前記茎伸張従動プ−リ(6c・6c)上部に装着された左右
一対のスタ−ホィ−ル(12・12)と前記茎葉粗切断装置
(８)を近設させて、平面視で茎葉粗切断装置(８)の円板
刃(8d・8d)をスタ−ホィ−ル(12・12)に少なくとも一部を
ラップさせている。従って、前記スタ−ホィ−ル(12・12)
で送り込まれた茎葉部は、姿勢を保持したまま茎伸張ベ
ルト(６・６)で挟持するのに必要な長さ以上のものは茎
葉粗切断装置(８)によって切断され、機体の前部から圃
場に放出される。

【００２３】一方、調製部(２)におけるカバ−(14)の内
側には、前記鱗茎支持搬送装置(５)の上方に位置し、球形
をした玉葱の鱗茎部を挟持搬送する鱗茎挟持搬送装置
(９)が配設され、更に該鱗茎挟持搬送装置(９)の上方に
髭根切断装置(３)が配設してある。一方、前記鱗茎挟持搬
送装置(９)の下方には茎仕上切断装置(４)が配設してあ
る。前記の鱗茎挟持搬送装置(９)は、左右一対の鱗茎挟
持ベルト(9a・9a)によって挟持搬送通路を形成し、該鱗茎
挟持搬送装置(９)の前部が前記鱗茎支持搬送装置(５)の
後部上方にラップするように配設され、該鱗茎挟持搬送
装置(９)の後端には排出部(15)が配設されている。

【００２４】ここで、本願発明の要旨について図１を参
照して記述する。前記玉葱排出装置(16)の供給側に投入
ホッパ−(16a)を配設して、該投入ホッパ−(16a)に前記
排出部(15)の終端部を臨ませ、更に投入ホッパ−(16a)の
底部に二個の相互異径なる跳出口(16j・16j)を開口して、
この跳出口(16j・16j)に対応させて、断面の大きさが異な
る二個の分別排出樋(16e・16g)を機体の左右に分岐し逆
Ｙ字形に連結固設させて、玉葱の大きさによって機械的
に分別し排出する様に構成した。そこで、図１及び図６
〜図９を参考にして、二個の分別排出樋(16e・16g)の構造
を記述する。断面の大きさが異なる二個の分別排出樋(1
6e・16g)はいずれも角筒状の樋で、大径側分別排出樋(16
g)の断面は図６に示す様に角筒状にして排出終端側が次
第に幅を広げた形状になっている。小径側分別排出樋(1
6g)は図７に示す様に二段構造になっていて、主要部の断
面を図８と９に図示した。

【００２５】更に、前記断面の大きさが異なる二個の分
別排出樋(16e・16g)の少なくとも一方側において、実施例
では小径側分別排出樋(16g)における断面形状を段付き
にし下段を狭くして、樋の長手方向底部に長孔を開口し
て、該長孔を落下口(16k)とした構成で、この形状によっ
て、一方側の分別排出樋(16e)で玉葱の大きさによって更
に二層に層別して、上段を転がり排出される玉葱に対し
て、形状が小さい屑玉は下段に落ち、下段を転がりながら
長手方向底部に開口した落下口(16k)から機外に放出さ
れ機械的に分別排出される。尚、小径側の分別排出樋(16
e)は先端部を中折り可能な構造になっている。

【００２６】一方、前記投入ホッパ−(16a)には機体の進
行方向に平行なる回転軸を内蔵し、該回転軸に外部から
の荷重または駆動力によって回転自在なる跳出車(16f)
を軸着内蔵して、その回転方向を小径跳出口(16j)側から
大径跳出口(16j)側に向けて、小径玉を確実に小径跳出口
(16j)に誘導し大径側に混入しない様にし、回転力によっ
て強制的に玉葱を大きさに適合した分別排出樋(16e・16
g)によって排出されるようにしてある。更に、前記跳出
車(16f)の外周軌跡を跳出口(16j・16j)に近接させてあ
り、その事によって玉葱の形状について大小異形を問わ
ず確実に排出するようになっている。

【００２７】又、一連の玉葱排出装置(16)仕組の中で、大
径側分別排出樋(16g)の先端に排出ホッパ−(16h)を連設
した。該排出ホッパ−(16h)の排出口(16b)側に、所定の荷
重がかかると開き無負荷時は閉じる開閉自在なる開閉装
置(16c)を装着して、前記排出ホッパ−(16g)に所定量の
玉葱が貯まると、その荷重で機械的に開閉装置(16c)が開
き、一括排出する様に構成されている。上記構成の開閉
装置(16c)の構造を図２と図５に基づき詳述する。該開閉
装置(16c)は開閉板(16n)と引張コイルばね(16p)及びね
じりコイルばね(16q)を主構成要素として、前記分別排出
樋(16g)の先端に固着した中心軸(16d)に開閉板(16n)を
枢着し回動自在にして、一方引張コイルばね(16p)を分別
排出樋(16g)に固着した固定フック(H1)と開閉板(1 6n)
に固着した可動フック(H2)とに張着して、開閉板(16n)に
所定の荷重が掛かると引張コイルばね(16p)は伸張して、
前記開閉板(16n)の回動中心を死点越えして加速的に開
閉板(16n)は開く。無負荷になると分別排出樋(16g)の縁
金(16v)に固着した固定ピン(k1)と前記開閉板(16n)に固
着した可動ピン(k2)とに張着したねじりコイルばね(16
q)によって開閉板(16n)は閉じ、引張コイルばね(16p)は
再び回動中心を死点越えして加速的に元の位置に復帰す
る。尚、該開閉装置(16c)を複数個の分別排出樋(16e・16
g)において、少なくても一方側の先端に直接連結固着し
て、分別排出樋(16e・16g)をホッパ−として兼用すること
も本願発明に包含する。

【００２８】さらに、図２〜図４の図示に基づき、前記排
出ホッパ−(16g)の構成について記述する。前記玉葱排
出装置(16)の供給側に設けた投入ホッパ−(16a)に連結
固着した大径側の分別排出樋(16g)の樋先端に前記開閉
装置(16c)と共に折畳み自在なる排出ホッパ−(16h)が連
設されている。該排出ホッパ−(16g)は非作業時には折畳
む事によって機体幅を狭くし移動操作性を容易にする
が、その構成は前記分別排出樋(16g)の先端に固着した中
心軸(16d)と縁金(16v)及び複数個の骨金具(16r)と蛇腹
覆材(16s)と枠金(16y)及びロック装置からなり、前記骨
金具(16r)は棒材をコの字に成形し両端に環状の取付け
金を固着したもので、前記中心軸(16d)に環状の取付け金
を貫通させ枢着している。複数個の骨金具(16r)で枠組
した上に、蛇腹覆材(16s)を覆設して、縮退・拡張を可能に
した排出ホッパ−(16g)の本体が構成されている。該本
体の一端を前記分別排出樋(16g)の先端に固着した縁金
(16v)に連結し、他端に枠金(16y)を添着して排出口(16b)
を構成している。更に、前記開閉板(16n)には掛金(16w)
が回動自在に枢着され、該掛金(16w)を前記枠金(16y)に
固着したピンに掛止する事によって、排出ホッパ−(16g)
と開閉装置(16c)を一体的に回動させ、開閉装置(16c)共
々排出ホッパ−(16g)を縮退収納し、また掛金(16w)を前
記ピンから離脱することによって、開閉装置(16c)を独立
分離させて玉葱の排出作用を自在にする事が可能であ
る。さらに、前記排出ホッパ−(16h)を扇子状に中心軸(1
6d)をかなめとして縮退・拡張自在にして折畳み性を容易
にしてあり、また、前記のロック装置はロック板(16u)と
該ロック板(16u)に穿孔した二個のロック孔(16z・16z)お
よびロックピン(16t)からなり、このロック孔(16z・16z)
にロックピン(16t)を差換えることによって、前記の排出
ホッパ−(16h)と開閉装置(16c)は一体的にその位置を、
収納・拡張各位置でロック保持される。

【００２９】以上の様な配置構成の玉葱調製機(Ａ)にお
いて、該玉葱調製機(Ａ)は図１に示す様に畝の肩上を走
行し、作業者は畝上に置かれた玉葱を拾い上げて、玉葱の
茎葉部が下になり髭根部が上になる倒立姿勢にして、搬
入装置(11)の前部に供給すると、該搬入装置(11)は茎葉
部を挟持して玉葱を後上方へ搬送する。

【００３０】そして、搬入装置(11)の終端位置で鱗茎支
持搬送装置(５)の前部に受け継がれ、該鱗茎支持搬送装
置(５)の左右搬送ベルト(5a・5a)によって支持されて通
路溝に沿って調製部(２)へ搬送される。

【００３１】そして、玉葱は粗処理供給部(１)を搬送さ
れる間、前記茎伸張ベルト(６・６)で茎は下へ引張られ適
正な倒立姿勢を維持しながら搬送され、調製部(２)に至
ると鱗茎挟持搬送装置(９)によって玉葱の鱗茎部は挟持
されて搬送される。この搬送過程の中で、鱗茎部上方の
髭根部は髭根切断装置(３)によって切断され、鱗茎部下
方の茎葉部は茎仕上切断装置(４)によって切断される。
この様にして髭根部及び茎葉部を切断された鱗茎部は、
前記の鱗茎挟持搬送装置(９)の終端部で挟持を解かれ、
排出部(15)を転がり出て玉葱排出装置(16)を介して機外
に排出される。

【００３２】図10又は図12に示すように、前記鱗茎支持
搬送装置(５)を構成する左右搬送ベルト(5a・5a)は断面
形状が丸形に形成され、調製部(２)内に配設される駆動
プ−リ(5b・5b)と粗処理供給部(１)内に設けられた従動
プ−リ(5c・5c)と中間プ−リ(5d・5d)の間に掛け回されて
いる。該左右搬送ベルト(5a・5a)はその対面部分に鱗茎
部を支持して後方に搬送する。一方、前記茎伸張ベルト
(６・６)を構成する茎伸張ベルト体(6a・6a)はスポンジベ
ルトが用いられて、茎伸張駆動プ−リ(6b・6b)と茎伸張従
動プ−リ(6c・6c)と茎伸張中間プ−リ(6d・6d・・)の間に掛
け回されている。該茎伸張ベルト(６・６)は鱗茎支持搬
送装置(５)に対して、後方になる程徐々に上下間隔が広
がる様に配設している。この様な構成によって、前記の
茎伸張ベルト体(6a・6a)で茎葉部を下方に引張った時、鱗
茎部は断面丸形の左右搬送ベルト(5a・5a)で下側を支持
され、向きが正しくなるように矯正される。

【００３３】また、図12に示す様に前記茎伸張従動プ−
リ(6c・6c)の前方には左右一対の茎伸張ブラシ(７・７)が
配設され、この茎伸張ブラシ(７・７)は筒体の外周に柔軟
弾性材からなる毛体を螺旋状にリ−ド角をもって植設し
た左右のブラシ筒(7d・7d)が回転軸(7b・7b)に軸着されて
いる。該ブラシ筒(7d・7d)の軸心は前記茎伸張ベルト(６
・６)の傾斜に合わせて前高後低に配設され、対向部分に
おいて互いに内下方へ回転する様にして、茎葉部を下方
へ伸ばしながら後方へ搬送するようにしている。但し、
このブラシ筒(7d・7d)は着脱自在に構成されて、玉葱の種
類や未乾燥状態の場合は搬送の妨げにならないようにブ
ラシ筒(7d・7d)を外して、該ブラシ筒(7d・7d)に茎葉部が
絡みつかない様にしている。

【００３４】一方、前記左右の茎伸張従動プ−リ(6c・6c)
の上面側には、この左右茎伸張従動プ−リ(6c・6c)よりも
大径の弾性材より構成される左右のスタ−ホィ−ル（12
・12）が配設され、左右両者が噛み合うように配置して、
前記茎伸張ブラシ(７・７)の後方上面部に当接または近
接して回転する様に配設されている。

【００３５】図11又は図12に示すように、前記茎仕上切
断装置(４)は、左右一対の駆動軸(4a・4a)上部にそれぞれ
回転刃(4b・4b)が固設されて、両回転刃(4b・4b)の外周縁
部が搬送中心線上で一部上下に重なる様に配設されてい
る。前記左右一対の駆動軸(4a・4a)は前記鱗茎支持搬送
装置(５)を駆動する駆動ケ−ス(17)より立設した軸に、
自在継手(18・18)を介して上方に延設されている。又、前
記回転刃(4b・4b)は平面視において、前記鱗茎支持搬送
装置(５)の搬送ベルト(5a・5a)と茎伸張ベルト(６・６)の
茎伸張ベルト体(6a・6a)後方ハ字状広がり部分の後位置
で、前記鱗茎挟持搬送装置(９)の後部寄りに対応して位
置し、側面視においては、前記鱗茎挟持搬送装置(９)の下
位に位置して設けられ、該鱗茎挟持搬送装置(９)におけ
る鱗茎挟持ベルト(9a・9b)で鱗茎部を挟持搬送する際
に、玉葱の茎葉部を両回転刃(4b・4b)によって切断するよ
うにしている。

【００３６】図10に示すように、前記髭根切断装置(３)
は調製部(２)に含まれ、その前端部上方に配設されてい
る支持枠(3a)に支承する髭根起こし装置(3b)と髭根切り
装置(3c)からなり、該髭根切り装置(3c)は支持枠(3a)に
上下動自在に連設した平行リンク(3d)の後延端に支持さ
れている。また、髭根起こし装置(3b)は前記支持枠(3a)
の下部に設けた軸受支承部(3e・3e)に支承設置されて、前
記鱗茎挟持搬送装置(９)が挟持搬送している玉葱の髭根
部を髭根起こし装置(3b)で起立整姿して、起立整姿した
髭根部を前記髭根切り装置(3c)で切除するように構成さ
れている。

【００３７】同じく図10の図示に基づき記述すると、前
記髭根切り装置(3c)は前記平行リンク(3d)の後延端に取
着するヘッド枠(3f)と、このヘッド枠(3f)に設けた円盤
刃駆動ケ−ス(3g)より突出した駆動軸に固設した円盤刃
(3h・3h)と、この円盤刃(3h・3h)の前部上側および後部上
側に配設されたゲ−ジ輪(3k・3k)とで構成される。

【００３８】また、前記平行リンク(3d)と支持枠(3a)と
の間にはコイルばね(3n)を介装して引張り、前記のゲ−
ジ輪(3k・3k)が玉葱に当接した際に、その当接荷重でヘッ
ド枠(3f)が軽くスム−ズに上方に退動できるようにして
いる。また、前記円盤刃(3h・3h)は、前記茎仕上切断装置
(４)の回転刃(4b・4b)に対して搬送方向上手側または下
手側に位置をずらせて配設され、両者の切断タイミング
をずらせて、切断負荷の重なりを避け最大負荷を低下す
る様にしている。

【００３９】そして、前記の排出部(15)は鱗茎挟持ベル
ト(9a・9a)の後部下方から玉葱排出装置(16)までの間に、
複数本のガイド杆(15ａ・15ａ・・)が前後方向に後下がり
に傾斜し配設され、該複数本のガイド杆(15ａ・15ａ・・)は
互いに基部が一体になり正面視でＵ字状に成形されて、
その後端が前記玉葱排出装置(16)の投入ホッパ−(16a)
に臨んだ相対位置で装設されている。

【００４０】次に、図12の図示に基づいて伝動機構につ
いて記述する。実施例では駆動源となるエンジン(E2)が
粗処理供給部(１)のカバ−(13)内に収納されて、玉葱調
製機(Ａ)を駆動する構成としているが、前記運搬機(Ｂ)
のエンジン(E1)から動力を得る構成とする事もできる。
また、定置型とした場合にはエンジン(E2)の代わりにモ
−タとする事もできる。該エンジン(E2)の出力軸(21)に
伝動ベルト(22)を介して連動されるカウンタ−軸(23)
が、軸心を前後に向けて調製部(２)の機枠に回転自在に
支承設置され、そのカウンタ−軸(23)の軸心方向中途部
にチェ−ン(24)を介して連動連結される伝動装置を内蔵
した駆動ケ−ス(17)がカウンタ−軸(23)の軸心に直交す
る向きに設けられる。前記駆動ケ−ス(17)に組成される
伝動装置は、チェ−ン(24)からの動力をベベルギヤ(25)
を介して受動する左右向きの水平伝動軸(26)と該水平伝
動軸(26)の両側にベベルギヤ(27・27)と縦軸に軸着した
ベベルギヤ(28・28)及び自在継手(18・18)を介して連動連
結される左右一対の駆動軸(4a・4a)とで構成されてい
る。該左右一対の駆動軸(4a・4a)は上方に延設され、その
上端に回転刃(4b・4b)を固設して回転駆動するようにし
て、茎仕上切断装置(４)を構成している。

【００４１】そして、各々の駆動軸(4a・4a)は、調製部
(２)の機枠に平面視で前広がり逆ハ字状に装設される左
右の搬送駆動ケ−ス(19・19)の後部に縦向きに嵌挿支承
され、各駆動軸(4a)から搬送駆動ケ−ス(19・19)内のギヤ
機構(29・29)を経て、搬送駆動ケ−ス(19・19)の前部に支
承立設されている左右の搬送駆動軸(20・20)に動力伝達
し、該左右搬送駆動軸( 20・20)を互いに反対内向きに同
速回転し、装着した各種の搬送装置を対向面が後方移送
するようになっている。

【００４２】さらに、左右搬送駆動ケ−ス(19・19)から上
方に延出している左右の搬送駆動軸(20・20)に、鱗茎支持
搬送装置(５)を駆動する左右両駆動プ−リ(5b・5b)と茎
伸張ベルト(６・６)を駆動する左右一対の茎伸張駆動プ
−リ(6b・6b)がそれぞれ嵌着固定され、両駆動プ−リ(5b・
5b)(6b・6b)の回転によって鱗茎支持搬送装置(５)の左右
搬送ベルト(5a・5a)と茎伸張ベルト(６・６)の左右茎伸張
ベルト体(6a・6a)が共に始端側内向きに回転され、また、
茎伸張従動プ−リ(6c・6c)側に設けられた左右のスタ−
ホィ−ル(12・12)も互いに対峙して始端部が内側向きに
回転する様にしている。また、鱗茎支持搬送装置(５)の
右従動プ−リ(5c)を軸着している軸から搬入装置(11)に
伝動される。一方、後述する横ベルト伝動装置(10)の駆
動プ−リ(10a)も各搬送駆動軸(20)に軸着した。

【００４３】さらに、前記の茎伸張従動プ−リ(6c・6c)の
下方には、プ−リ軸(6e・6e)に茎伸張ブラシ(７・７)に伝
動する左右のベベルギヤ(7a・7a)がそれぞれ軸着されて
いて、このベベルギヤ(7a・7a)は茎伸張ブラシ(７・７)の
回転軸(7b・7b)に軸着されたベベルギヤ(7c・7c)とそれぞ
れ噛合し、左右茎伸張ブラシ(７・７)を対向側において互
いに逆向き下方に同速回転させる様になっていて、茎伸
張ブラシ(７・７)に螺旋状に植設されている毛体によっ
て搬送ベルト(5a・5a)と同方向の搬送が行われ、且つその
搬送速度が搬送ベルト(5a・5a)による搬送速度よりも若
干速いか若しくは同速となる様に速度設定されている。

【００４４】同じく図12に示す様に、鱗茎挟持搬送装置
(９)においては、左右の搬送駆動ケ−ス(19・19)から上方
に延出している前記の左右搬送駆動軸(20・20)に、鱗茎挟
持搬送装置(９)を駆動する左右一対の横ベルト伝動装置
(10・10)を装着し、該横ベルト伝動装置(10・10)を介して
前記鱗茎挟持搬送装置(９)に動力が伝えられ、左右一対
の鱗茎挟持ベルト(9a・9a)を同速で互いに始端側内向き
に回転駆動するように構成されている。

【００４５】同様に図12に示す様に、前記カウンタ−軸
(23)から縦ベルト伝動装置(30)を介して髭根切断駆動軸
(31)に動力が伝達され、該髭根切断駆動軸(31)から自在
継手(32)と中継軸(33)を介してベベル伝動ケ−ス(3g)の
入力軸(34)に伝え、該入力軸(34)からベベルギヤ(35・36)
を介して円盤刃(3h・3h)を回転駆動する構成となってい
る。また、前記の縦ベルト伝動装置(30)から伝動軸(37)
を介して髭根起こし装置(3b・3b)を駆動するようになっ
ている。

【００４６】このような構成において、作業者は玉葱調
製機(Ａ)を搭載した運搬機(Ｂ)を前進走行させながら、
畝上に置かれた玉葱を拾い上げて、玉葱の茎葉部が下に
なる倒立姿勢の状態で、搬入装置(11)の前部に茎葉部を
供給する。該搬入装置(11)は茎葉部を挟持して後上方へ
搬送し終端位置において、前記鱗茎支持搬送装置(５)の
搬送ベルト(5a・5a)の始端部に受け継ぐ。

【００４７】そして、玉葱が搬送ベルト(5a・5a)によって
後方に支持搬送されて、茎伸張ブラシ(７・７)で茎葉部が
下方へ伸ばされながらスタ−ホィ−ル(12・12)によって
掻き込まれ、茎伸張ベルト(６・６)の始端部で茎葉粗切断
装置(８)により茎葉部の長く伸びた茎伸張ベルト(６・
６)で引張るのに不要な部分が切断されて機外に放出さ
れる。茎葉部が切り揃えられた玉葱は前記茎伸張ベルト
(６・６)によって茎葉部が下方へ引っ張られて鱗茎部の
肩が揃えられ整姿される。そして、そのままの姿勢で調
製部(２)に受け継がれると鱗茎挟持搬送装置(９)によっ
て鱗茎部が挟持搬送され、鱗茎部上方の髭根部は髭根切
断装置(３)によって切断され、鱗茎部下方の茎葉部は茎
仕上切断装置(４)によって切断される。髭根部及び茎葉
部が切断された鱗茎部は、鱗茎挟持搬送装置(９)の終端
部で挟持を解かれ、排出部(15)のガイド杆(15ａ・15ａ・
・)上に落下し、該ガイド杆(15ａ・15ａ・・)上を後方へ転が
り、前記玉葱排出装置(16)の投入ホッパ−(16a)に投入さ
れる。

【００４８】投入ホッパ−(16a)に投入された玉葱は、前
記跳出車(16f)の回転によって強制的に跳出口(16j・16j)
に誘導され、断面の大きさが異なり機体の左右に分岐し
た二個の分別排出樋(16e・16g)を介して、玉葱はその大き
さによって機械的に分別され、機体の左右に振り分けら
れる。一方、大径側分別排出樋(16g)の先端に連設した排
出ホッパ−(16h)に所定量の玉葱が貯まると、その荷重で
機械的に開閉装置(16c)が開き一括排出される。更に、小
径側分別排出樋(16e)における断面形状の段付きによっ
て、玉葱はその大きさによって更に二層に層別され、屑玉
は下段に落ち落下口(16k)から機外に放出され、大径・小
径の玉葱もそれぞれ機械的に分別され機外に排出され
る。尚、前記排出ホッパ−(16g)は非作業時には扇子状に
中心軸(16d)をかなめとして縮退させ折畳むことができ
て、機体幅を狭くし移動操作性を容易にしている。

【００４９】

【発明の効果】本願発明は、以上説明したような構成と
実施の形態によって、次のような効果を奏するものであ
る。圃場より採取した玉葱を搬送装置に供給して、該搬
送装置の搬送過程で玉葱の茎葉部と髭根を切断処理する
玉葱調製機(Ａ)を、運搬機(Ｂ)搭載又は定置仕様或いは
兼用するものにおいて、該玉葱調製機(Ａ)の玉葱排出装
置(16)に関し、調製された玉葱を所定量ずつ貯めて、一括
排出 する様に構成したので、運搬機(Ｂ)に搭載して移
動作業する時は、圃場に排出される玉葱が散乱しないで
部分的に寄せ集められ、玉葱の回収作業が容易になる。
また、定置仕様の場合でも一括排出することで、袋詰め作
業等で量の設定や袋交換が容易になり、いずれの場合で
も収穫調製作業の能率が向上される。

【００５０】前記の玉葱調製機(Ａ)に関する玉葱排出装
置(16)において、一連の玉葱排出装置(16)仕組の中に、複
数個の分別排出樋(16e・16g)を配設して、該分別排出樋(1
6e・16g)の少なくとも一方側の先端に排出ホッパ−(16h)
を連設すると同時に、該排出ホッパ−(16h)の排出口(16
b)側に所定の荷重で開閉自在なる開閉装置(16c)を装着
したので、前記の排出ホッパ−(16h)に所定量の玉葱が貯
まると、その荷重で機械的に開閉装置(16c)が開き玉葱は
設定した所定量ずつまとめられて一括的に排出され回収
作業や袋詰め作業が容易になる。

【００５１】前記の玉葱調製機(Ａ)に関する玉葱排出装
置(16)において、一連の玉葱排出装置(16)仕組の中に、複
数個の分別排出樋(16e・16g)を配設して、該分別排出樋(1
6e・16g)の少なくとも一方側の先端に連設した排出ホッ
パ−(16h)を折畳み自在にし、その構成を本体構造は台形
にし、扇子状に中心軸(16d)をかなめとして縮退・拡開自
在にしたので、上辺部から底辺部にかけて順次枠組みが
拡大し、折畳み時は底辺部から順次重ね込み、全体を底辺
部の内部に畳み込むことができ、収納体積を小さくして
折畳み性の向上を図ることができ、非作業時における排
出ホッパ−(16h)の格納スペ−スを小さくさせ、機体幅を
狭くして格納性と同時に移動性を容易にした。

【００５２】前記の玉葱調製機(Ａ)に関する玉葱排出装
置(16)において、一連の玉葱排出装置(16)仕組の中に、複
数個の分別排出樋(16e・1 6g)を配設して、該分別排出樋
(16e・16g)の少なくとも一方側の先端に連設した排出ホ
ッパ−(16h)と該排出ホッパ−(16h)の排出口(16b)側に
装着した開閉装置(16c)を係合連結可能にして、一体的に
折畳み自在なる様に構成したので、開閉装置も包含して
格納操作性を容易にすることができる。

【００５３】前記の玉葱調製機(Ａ)に関する調製された
玉葱を排出する玉葱排出装置(16)において、該玉葱排出
装置(16)の供給側に投入ホッパ−(16a)を配設して、該投
入ホッパ−(16a)の底部に複数個の相互異径なる跳出口
(16j・16j)を開口したので、玉葱の大きさによって跳ね出
される玉葱は機械的に分別されながら排出されて、回収
作業時に手間をかけて分別する必要がなく、玉葱の収穫
作業を容易にし能率を向上させることができる。

【００５４】前記玉葱排出装置(16)の供給側に配設した
投入ホッパ−(16a)の底部に複数個の相互異径なる跳出
口(16j・16j)を開口して、該跳出口(16j・16j)に対応した
断面の大きさが異なる複数個の分別排出樋(16e・16g)を
連結固設したので、分別された玉葱の大きさに対応し
た分別排出樋の断面として、玉葱どうしの干渉や詰りを
回避した円滑なる分別排出性を向上させることができ
る。

【００５５】前記の玉葱調製機(Ａ)に関する玉葱排出装
置(16)において、底部に複数個の相互異径なる跳出口(16
j・16j)を開口した前記投入ホッパ−(16a)に、外部からの
荷重又は駆動力によって回転自在なる跳出車(16f)を軸
支内蔵したので、前記投入ホッパ−(16a)に投入された玉
葱は跳出車(16f)の回転によって滞留したり詰ったりす
ることなく、玉葱の跳ね出しを円滑に行うことができ
る。

【００５６】前記の玉葱調製機(Ａ)に関する玉葱排出装
置(16)において、前記跳出車(16f)の先端外周及びその軌
跡を跳出口(16j・16j)に近接させたので、玉葱の形状につ
いて大小異形を問わず確実に跳出口(16j・16j)から跳ね
出す事ができる。

【００５７】前記の玉葱調製機(Ａ)に関する玉葱排出装
置(16)において、底部に複数個の相互異径なる跳出口(16
j・16j)を開口した前記投入ホッパ−(16a)に、軸支内蔵し
た回転自在なる跳出車(16f)の回転方向を、小径跳出口(1
6j)側から大径跳出口(16j)側に向けて回転するようにし
たので、この跳出車(16f)は小径玉葱を確実に小径跳出口
(16j)に誘導し、大径側に混入することなく強制的に分別
され、分別排出の精度が向上される。

【００５８】前記の玉葱調製機(Ａ)に関する玉葱排出装
置(16)において、供給側に設けた投入ホッパ−(16a)か
ら、複数個の分別排出樋(16e・16g)を機体の左右に分岐連
設させ、少なくとも一方側の樋先端に開閉装置(16c)を連
設したので、排出される玉葱を機体の左右に振り分けて
一括排出することができ、圃場に排出される玉葱は排出
位置が仕分けられ、回収作業が容易になり能率向上にな
る。

【００５９】前記の玉葱調製機(Ａ)に関する玉葱排出装
置(16)において、断面の大きさが異なる複数個の分別排
出樋(16e・16g)を設け、該分別排出樋(16e・16g)の少なく
とも一方側の断面を段付きにし下段を狭くして、その長
手方向底部に長孔を開口して、該長孔を落下口(16k)とし
たので、一個の分別排出樋(16e)の形状で機械的に玉葱を
大きさ別に層別する事ができ、簡単な構造で分別排出を
可能として、屑玉葱や異物を分別して別に放出する事も
でき、作業性や取扱い性が容易になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本願発明の要部である玉葱排出装置の背面図で
ある。

【図２】本願発明の要部である排出ホッパ−と開閉装置
の背面図である。

【図３】本願発明の要部である排出ホッパ−の折畳み本
体部の背面図である。

【図４】本願発明の要部である排出ホッパ−と開閉装置
の破断側面図である。

【図５】同じく開閉装置を拡大した一部破断側面図であ
る。

【図６】図２におけるイ−イ断面図である。

【図７】投入ホッパ−と連設した小径側分別排出樋の背
面図である。

【図８】図７におけるハ−ハ断面図である。

【図９】同じく図７におけるロ−ロ断面図である。

【図10】本願発明に係る玉葱調製機を運搬機に搭載した
側面図である。

【図11】本願発明に係る玉葱調製機の主要部の平面図で
ある。

【図12】本願発明に係る玉葱調製機の伝動機構を示す説
明図である。

【符号の説明】

Ａ 玉葱調製機 Ｂ 運搬機 E1・E2 エンジン １ 粗処理供給部 ２ 調製部 ３ 髭根切断装置 ４ 茎仕上切断装置 ８ 茎葉粗切断装置 15 排出部 15a ガイド杆 16 玉葱排出装置 16a 投入ホッパ− 16c 開閉装置 16d 中心軸 16e・16g 分別排出樋 16f 跳出車 16h 排出ホッパ− 16p 引張コイルばね 16q ねじりコイルばね 16r 骨金具 16s 蛇腹覆材 16t ロックピン 16u ロック板 16v 縁金 16w 掛金 16y 枠金

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 圃場より採取した玉葱を搬送装置に供給
   して、該搬送装置の搬送過程で玉葱の茎葉部と髭根を切
   断処理する玉葱調製機(Ａ)を、運搬機(Ｂ)搭載又は定置
   仕様或いは兼用するものにおいて、該玉葱調製機(Ａ)の
   玉葱排出装置(16)に関し、調製された玉葱を所定量ずつ
   貯めて、一括排出する事を特徴とする玉葱調製機に関す
   る玉葱排出装置。
2. 【請求項２】 前記の玉葱調製機(Ａ)に関する玉葱排出
   装置(16)において、一連の玉葱排出装置(16)仕組の中に、
   複数個の分別排出樋(16e・16g)を配設して、該分別排出樋
   (16e・16g)の少なくとも一方側の先端に排出ホッパ−(16
   h)を連設すると同時に、該排出ホッパ−(16h)の排出口(1
   6b)側に所定の荷重で開閉自在なる開閉装置(16c)を装着
   したことを特徴とする玉葱調製機に関する玉葱排出装
   置。
3. 【請求項３】 前記の玉葱調製機(Ａ)に関する玉葱排出
   装置(16)において、一連の玉葱排出装置(16)仕組の中に、
   複数個の分別排出樋(16e・16g)を配設して、該分別排出樋
   (16e・16g)の少なくとも一方側の先端に連設した排出ホ
   ッパ−(16h)を折畳み自在にし、その構成を本体構造は台
   形にし、扇子状に中心軸をかなめとして縮退・拡開自在に
   した事を特徴とする玉葱調製機に関する玉葱排出装置。
4. 【請求項４】 前記の玉葱調製機(Ａ)に関する玉葱排出
   装置(16)において、一連の玉葱排出装置(16)仕組の中に、
   複数個の分別排出樋(16e・16g)を配設して、該分別排出樋
   (16e・16g)の少なくとも一方側の先端に連設した排出ホ
   ッパ−(16h)と該排出ホッパ−(16h)の排出口(16b)側に
   装着した開閉装置(16c)を係合連結可能にして、一体的に
   折畳み自在なる様に構成したことを特徴とする請求項２
   及び３記載の玉葱調製機に関する玉葱排出装置。
5. 【請求項５】 前記の玉葱調製機(Ａ)に関して、調製さ
   れた玉葱を排出する玉葱排出装置(16)において、該玉葱
   排出装置(16)の供給側に投入ホッパ−(16a)を配設し
   て、該投入ホッパ−(16a)の底部に複数個の相互異径な
   る跳出口(16j・16j)を開口した事を特徴とする玉葱調製
   機に関する玉葱排出装置。
6. 【請求項６】 前記玉葱排出装置(16)の供給側に配設し
   た投入ホッパ−(16a)の底部に複数個の相互異径なる跳
   出口(16j・16j)を開口して、該跳出口(16j・16j)に対応し
   た断面の大きさが異なる複数個の分別排出樋(16e・16g)
   を連設した事を特徴とする玉葱調製機に関する玉葱排出
   装置。
7. 【請求項７】 前記の玉葱調製機(Ａ)に関する玉葱排出
   装置(16)において、底部に複数個の相互異径なる跳出口
   (16j・16j)を開口した前記投入ホッパ−(16a)に、外部荷
   重又は駆動力によって回転自在なる跳出車(16f)を軸支
   内蔵した事を特徴とする玉葱調製機に関する玉葱排出装
   置。
8. 【請求項８】 前記の玉葱調製機(Ａ)に関する玉葱排出
   装置(16)において、前記跳出車(16 f)の先端外周及びそ
   の軌跡を跳出口(16j・16j)に近接させた事を特徴とする
   請求項７記載の玉葱調製機に関する玉葱排出装置。
9. 【請求項９】 前記玉葱調製機(Ａ)に関する玉葱排出装
   置(16)において、底部に複数個の相互異径なる跳出口(16
   j・16j)を開口した前記投入ホッパ−(16a)に、軸支内蔵し
   た回転自在なる跳出車(16f)の回転方向を、小径跳出口(1
   6j)側から大径跳出口(16j)側に向けて回転する様にした
   事を特徴とする請求項７記載の玉葱調製機に関する玉葱
   排出装置。
10. 【請求項１０】前記の玉葱調製機(Ａ)に関する玉葱排出
    装置(16)において、供給側に設けた投入ホッパ−(16a)か
    ら、断面の大きさが異なる複数個の分別排出樋(16e・16g)
    を機体の左右に分岐連設させ、少なくとも一方側の樋先
    端に開閉装置(16c)を配設した事を特徴とする玉葱調製
    機に関する玉葱排出装置。
11. 【請求項１１】前記の玉葱調製機(Ａ)に関する玉葱排出
    装置(16)において、断面の大きさが異なる複数個の分別
    排出樋(16e・16g)を設け、該分別排出樋(16e・16g)の少な
    くとも一方側の断面を段付きにし下段を狭くして、その
    長手方向底部に長孔を開口して、該長孔を落下口(16k)と
    した構成を特徴とする玉葱調製機に関する玉葱排出装
    置。