JP2002084976A - 果実もしくは野菜入り焼菓子及びその製法 - Google Patents

果実もしくは野菜入り焼菓子及びその製法

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博 中野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】皮付きの乾燥果実もしくは乾燥野菜を含有して
いるにもかかわらず、加熱した後の焼菓子表面にひび割
れが殆ど生じない、外観的に好ましく、乾燥果実もしく
は乾燥野菜が本来備えている風味、食感、形状が保持さ
れ、風味及び外観に優れた果実もしくは野菜入り焼菓子
及びその製法を提供する。 【解決手段】皮付き乾燥果実もしくは乾燥野菜と、その
表面を被覆した膨張剤含有被覆層とからなる果実もしく
は野菜入り焼菓子であって、皮付き乾燥果実もしくは乾
燥野菜と被覆層との比率が容積比で15:85〜30:
70であることを特徴とする果実もしくは野菜入り焼菓
子及びその製法によって達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、果実もしくは野菜
入り焼菓子及びその製法に関し、更に詳しくは、芯材の
皮付き乾燥果実もしくは乾燥野菜に、膨張剤を用いて特
定比率とした被覆層を施すことによって、加熱した後の
焼菓子表面にひび割れを生じることなく、乾燥果実もし
くは乾燥野菜が本来備えている風味、食感、形状が保持
され、風味及び外観に優れた果実もしくは野菜入り焼菓
子及びその製法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、乾燥果実もしくは乾燥野菜を芯材
として含有し、果実もしくは野菜入り焼菓子を製造する
方法としては、例えば、特開平4―365448号公報
がある。この方法は、芯材である乾燥果実もしくは乾燥
野菜にアルコール水溶液を施与して膨潤させたものに、
小麦粉等の粉体組成物と卵液等の媒体液状物とを交互に
掛けながら、芯材表面に被覆し、それを加熱して、芯材
を膨張、溶融し、空洞化させて中空菓子を得る製法であ
る。
【0003】しかしながら、上記製法によれば、芯材の
乾燥果実もしくは乾燥野菜を予めアルコール水溶液で膨
潤させているので、加熱すると乾燥果実もしくは乾燥野
菜が溶融してしまい、乾燥果実もしくは乾燥野菜本来の
風味、食感を味わうことができない。
【0004】そこで、芯材の乾燥果実をアルコール水溶
液で膨潤させずに、乾燥した状態で用いると、例えばレ
ーズンのような皮付き乾燥果実の場合、加熱処理時に、
硬質の皮に囲まれた果肉部の空気が急激に過膨張し、被
覆層表面がひび割れを起こしてしまうという問題点があ
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような事
情に鑑みなされたものであって、その目的とするところ
は、皮付きの乾燥果実もしくは乾燥野菜を含有している
にもかかわらず、加熱した後の焼菓子表面にひび割れが
殆ど生じない、外観的に好ましく、乾燥果実もしくは乾
燥野菜が本来備えている風味、食感、形状が保持され、
風味及び外観に優れた果実もしくは野菜入り焼菓子及び
その製法を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、皮付き乾
燥果実もしくは乾燥野菜と、その表面を被覆した膨張剤
含有被覆層とからなる果実もしくは野菜入り焼菓子であ
って、皮付き乾燥果実もしくは乾燥野菜と被覆層との比
率が容積比で15:85〜30:70であることを特徴
とする果実もしくは野菜入り焼菓子によって達成され
る。
【0007】また、上記の目的は、皮付き乾燥果実もし
くは乾燥野菜と、その表面を被覆した被覆層とからなる
果実もしくは野菜入り焼菓子を得る製法であって、下記
工程(1)〜(5)を順次行うことを特徴とする果実も
しくは野菜入り焼菓子の製法によって達成される。 (1)芯材として皮付き乾燥果実もしくは乾燥野菜を準
備する工程。 (2)上記芯材表面を湿潤化する工程。 (3)湿潤化した芯材に粉体を被覆する工程。 (4)上記(2)、(3)の工程を1回以上行い、芯材
被覆物を得る工程。 (5)上記芯材被覆物を加熱し、膨張させて、芯材と被
覆層とからなる焼菓子を得る工程。
【0008】また、上記の目的は、皮付き乾燥果実もし
くは乾燥野菜と、その表面を被覆した被覆層とからなる
果実もしくは野菜入り焼菓子を得る製法であって、下記
工程(1)〜(5)を順次行うことを特徴とする果実も
しくは野菜入り焼菓子の製法によって達成される。 (1)芯材として皮付き乾燥果実もしくは乾燥野菜を準
備する工程。 (2)上記芯材表面を湿潤化する工程。 (3)湿潤化した芯材に粉体を被覆する工程。 (4)上記(2)、(3)の工程を1回以上行い、芯材
被覆物を得る工程。 (5)上記芯材被覆物を流体加熱し、膨張させて、芯材
と被覆層とからなる焼菓子を得る工程。
【0009】また、上記の目的は、皮付き乾燥果実もし
くは乾燥野菜と、その表面を被覆した被覆層とからなる
果実もしくは野菜入り焼菓子を得る製法であって、下記
工程(1)〜(5)を順次行うことを特徴とする果実も
しくは野菜入り焼菓子の製法によって達成される。 (1)芯材として皮付き乾燥果実もしくは乾燥野菜を準
備する工程。 (2)上記芯材表面を湿潤化する工程。 (3)湿潤化した芯材に粉体を被覆する工程。 (4)上記(2)、(3)の工程を1回以上行い、芯材
と被覆層との比率が重量比で20:80〜35:65で
ある芯材被覆物を得る工程。 (5)上記芯材被覆物を加熱し、膨張させて、芯材と被
覆層とからなる焼菓子を得る工程。
【0010】すなわち、本発明者らは、芯材となる皮付
き乾燥果実もしくは乾燥野菜が本来備えている風味、食
感及び形状が長期間保持され、加熱した後の焼菓子表面
にもひび割れが殆ど生じず、外観的にも好ましい果実も
しくは野菜入り焼菓子について検討を行った。そして、
皮付き乾燥果実もしくは乾燥野菜が本来備えている風
味、食感を維持するために、アルコール水溶液を施与せ
ず、膨潤させない芯材を用いると共に、芯材を被覆する
被覆層中に膨張剤を添加し、芯材と被覆層との容積比を
特定比率にすることによって、加熱した後でも焼菓子表
面に殆どひび割れを生じない外観、風味に優れた果実も
しくは野菜入り焼菓子を得ることができることを見出
し、本発明に到達した。
【0011】
【本発明の実施の形態】次に本発明を詳しく説明する。
本発明の果実もしくは野菜入り焼菓子は、皮付き乾燥果
実もしくは乾燥野菜と被覆層との比率が容積比で15:
85〜30:70である。
【0012】本発明に用いる皮付き乾燥果実もしくは乾
燥野菜は、果実もしくは野菜を皮付きのまま乾燥もしく
は脱水等の処理を施したものである。具体的には、例え
ば、ブドウ、ベリー類、プルーン、ナツメ、サンザシ、
トマト、クコ、梅等を皮付きのまま乾燥もしくは脱水し
たもの等が挙げられる。なお、風味の点で、乾燥もしく
は脱水する前に砂糖漬け等の処理を施してもよい。ま
た、果実や野菜の乾燥もしくは脱水方法は、特に限定す
るものではなく、適宜好適な方法で行えばよい。
【0013】また、芯材として用いる皮付き乾燥果実も
しくは乾燥野菜の水分量は、それらの種類によって適宜
設定すればよいが、具体的には8〜25重量%が望まし
い。更に好ましくは、例えばブドウ、ベリー類の場合の
水分量は、14〜18重量%に調整することが望まし
い。すなわち、水分量が25重量%を超える場合には、
芯材として物性面で軟らかく、被覆物のコーティング操
作が困難となり、水分の飛散が十分でないため経日性が
悪くなる傾向にある。また、逆に水分量が8重量%未満
である場合には、加熱後、水分の低下から芯材が硬い物
性となり、喫食時、不適な食感となる傾向にある。
【0014】次に、本発明の焼菓子における被覆層とし
ては、いわゆるベーカリー類の他、干菓子、揚げ菓子、
蒸し菓子等が挙げられ、具体的には、ビスケット、クラ
ッカー、パイ、デニッシュ、ケーキ、パン、クッキー、
シュー皮、ドーナツ、和菓子の焼き物、干菓子、ウェハ
ース及び蒸しパン等が挙げられ、原料の種類、配合を適
宜設定して調製する。なお、これらは、単独もしくは複
数組み合わせて用いてもよい。この中でも、特に皮付き
乾燥果実もしくは乾燥野菜との食感、風味を好適に得ら
れる点でクッキーもしくはビスケットタイプを使用する
のが好ましい。
【0015】なお、上記被覆層は、粉末組成物と媒体液
状物と膨張剤とからなる。粉末組成物としては、最終的
に得ようとする被覆層のタイプに主原料として用いられ
る粉末原料、すなわち、小麦粉、そば粉、米粉等の穀
粉、コーンスターチ、馬鈴薯澱粉等の澱粉もしくはそれ
らの加工品、寒梅粉等が挙げられ、これらは、単独もし
くは複数組み合わせて用いればよい。この中でも、特に
グルテンの粘りを好適に得られる点で小麦粉を使用する
のが好ましい。
【0016】また、粉末組成物は、果実もしくは野菜入
り焼菓子全体重量中48〜60重量%に設定することが
好ましい。すなわち、60重量%を超える場合には、芯
材の風味、食感を損なう傾向にある。また、逆に48重
量%未満の場合には、加熱時に、芯材の膨張により焼菓
子表面のひび割れが起こりやすくなる傾向にある。粉末
組成物の粒度は、特に限定するものではなく、適宜設定
して用いればよい。
【0017】次に、媒体液状物としては、糖液、卵液、
糖蜜、多糖類水溶液、加糖卵黄等が挙げられ、これら
は、単独もしくは複数組合わせて用いればよい。この中
でも、特に粉末組成物との結着を好適に得られる点で、
糖液(水飴、加糖卵黄等の糖類含有液状物)を使用する
のが好ましい。更に好ましくは、粉末組成物との結着を
好適に得られると共に、好適な風味、食感の焼菓子が得
られる点で加糖卵黄を使用するのが好ましい。また、媒
体液状物の固形分は、媒体液状物の種類によって適宜設
定すればよいが、好ましくは固形分50〜70重量%に
設定することが望ましい。すなわち、この範囲を逸脱す
ると、焼菓子の風味、食感がやや劣る傾向にある。
【0018】また、媒体液状物は、果実もしくは野菜入
り焼菓子全体重量中17〜20重量%に設定することが
好ましい。すなわち、20重量%を超える場合には、水
分が多くなり被覆後、加熱するまでの間に粉末組成物と
過剰に結着する傾向にある。また、逆に17重量%未満
の場合には、粉末組成物との結着性が低下すると共に、
後述する膨張剤の働きが不足する傾向にある。
【0019】次に、膨張剤であるが、膨張剤は、単独も
しくは上記粉末組成物及び媒体液状物のどちらに含有さ
れるかは適宜選択すればよいが、特に粉末組成物に含有
されることが、膨張剤の効果が好適に得られる点で好ま
しい。膨張剤としては、その種類を特に限定するもので
はなく、例えば、従来から使用されている重曹、ベーキ
ングパウダー、イースト等を用いればよい。
【0020】また、膨張剤は、被覆層全体重量中0.2
〜0.6重量%に設定することが好ましい。すなわち
0.6重量%を超える場合には、異味、異臭を生じ、焼
菓子全体の風味が低下する傾向にある。また、逆に0.
2重量%未満の場合には、被覆層の膨張率が低く、芯材
の膨張と反して、焼菓子表面にひび割れが多発する傾向
にある。また、膨張剤を粉末組成物に含有させる場合、
膨張剤の粒度は、特に限定するものではないが、細かく
均一なほうが好適に効果を得ることができる点で好まし
い。
【0021】また、被覆層には、必要に応じて、糖類、
卵粉末、乳製品粉末、ココア、乳化剤、香料、色素、酸
味料、粉末果汁、粉末調味料等の副原料を適宜加えても
よい。あるいは、粉末組成物として、これら副原料を予
め添加したケーキ用ミックスを用いてもよい。
【0022】本発明の果実もしくは野菜入り焼菓子にお
いて、上記芯材の皮付き乾燥果実もしくは乾燥野菜と、
上記被覆層との比率が容積比で15:85〜30:70
にする必要がある。すなわち、この範囲を逸脱すると、
皮付き乾燥果実もしくは乾燥野菜特有の形状や風味を保
持することができなかったり、焼菓子表面のひび割れに
よるロス発生、商品力の低下につながる。この際、被覆
層中に膨張剤を含有すると共に、芯材と被覆層との容積
比の比率を上記範囲に設定することで、初めて焼菓子表
面のひび割れを防止することができ、また、風味及び食
感に優れた焼菓子を得ることができるのである。
【0023】次に、本発明の果実もしくは野菜入り焼菓
子を製造する際の製造方法について説明する。まず、本
発明の焼菓子の芯材として、皮付き乾燥果実もしくは乾
燥野菜を準備する。
【0024】次に、上記芯材表面を、媒体液状物で湿潤
化する。湿潤化の方法は、例えば、回転釜(レボリング
パン)へ入れ、スプレーコーティング等で行う。この
際、芯材中心部まで湿潤させないように、1〜2分間の
短時間行うことが望ましい。すなわち、芯材中心部まで
湿潤させてしまうと、加熱後、乾燥果実もしくは乾燥野
菜が溶融したり、乾燥果実もしくは乾燥野菜自体の風味
及び食感が劣ってしまう傾向がある。なお、この湿潤化
は、回転釜に入れる前に予め行ってもよい。
【0025】次に、湿潤化された乾燥果実もしくは乾燥
野菜に、膨張剤を含む粉末組成物を掛けながら芯材の表
面に被覆していく。もしくは、芯材を湿潤化する際に、
膨張剤を含有させた媒体液状物を使用した後、粉末組成
物を掛けながら芯材の表面を被覆してもよい。または、
膨張剤を粉末組成物や媒体液状物に含有させず、単独で
媒体液状物や粉末組成物の施与された乾燥果実もしくは
乾燥野菜に付与してもよい。そして、上記湿潤化し、粉
末組成物等を被覆する操作を1回以上行い、所望の厚み
の被覆層を形成させる。このとき、果実もしくは野菜入
り焼菓子における芯材と被覆層との比率を、重量比で2
0:80〜35:65にすると、加熱した後の果実もし
くは野菜入り焼菓子の表面にひび割れが生じにくい点で
好適である。なお、粉末組成物と媒体液状物とを交互に
被覆する際、粉末組成物及び媒体液状物の一方、もしく
は両方の種類を変えて多層構造の被覆層を形成すること
により、種々の食感、外観、風味を有する果実もしくは
野菜入り焼菓子とすることができる。
【0026】そして、上記芯材被覆物を加熱する。加熱
方法としては、焼成、油揚げ、蒸す、煮る、流体加熱等
が挙げられる。特に、上記加熱方法の中でも、流体加熱
は、焼菓子の表面を均一にむらなく加熱でき、ひび割れ
がない焼菓子とすることができる点で好適である。ま
た、流体加熱法は、オーブンで焼成する場合に比べ、短
時間で加熱できる点で好適である。流体加熱装置として
は、例えば、熱風加熱装置のジェットゾーン(荒川製作
所(株)社製)等が挙げられる。
【0027】加熱温度や時間等の条件は、特に限定する
ものではなく、加熱方法によって適宜設定すればよい。
例えば、オーブンで焼成する場合には、160〜200
℃で10〜25分焼成すればよい。また、流体加熱の場
合には、180〜200℃で4〜8分加熱すればよい。
【0028】このようにして得られた果実もしくは野菜
入り焼菓子は、焼菓子表面にひび割れが殆ど生じず、外
観的に好ましいと共に、風味及び外観に優れた焼菓子で
ある。
【0029】
【発明の効果】以上のように、本発明の果実もしくは野
菜入り焼菓子は、皮付きの乾燥果実もしくは乾燥野菜を
用いているにもかかわらず、被覆層中に膨張剤を含有
し、芯材と被覆層との容積比を特定比率としているの
で、加熱した後の焼菓子表面にひび割れが殆ど生じな
い、外観的に好ましいものである。また、芯材をアルコ
ール水溶液に施与し膨潤させることなく、素材の特性を
そのまま生かしているので、乾燥果実もしくは乾燥野菜
本来の風味、食感、形状を維持した果実もしくは野菜入
り焼菓子が得られる。また、本発明の果実もしくは野菜
入り焼菓子は、特別な製造設備を用いることなく、従来
の製造設備を用いて簡便に製造することができる。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明
する。 〈実施例1〜3〉表1に示す組成にて、下記のようにし
て果実入り焼菓子を調製した。なお、表1における粉末
組成物及び媒体液状物は、実際に芯材に付着した重量を
示している。
【0031】(果実入り焼菓子の調製)まず、芯材をレ
ボリングパン(菊水製作所製)に入れ、媒体液状物を用
いて1分間スプレーで湿潤化させた。次に、上記湿潤化
された芯材に、膨張剤を含む粉末組成物を掛け、粉末組
成物が芯材表面全体にゆきわたり、べたつきがなくなっ
たところで、再び媒体液状物をかけ湿潤化させ、膨張剤
を含む粉末組成物をかける操作を8回繰り返し、芯材被
覆物を得た。次いで、上記芯材被覆物を鉄板上に間をあ
けて並べ、オーブン((株)共栄電熱社製、電気オーブ
ン)にて200℃で10分間焼成を行い、芯材と被覆層
とからなる果実入り焼菓子を得た。
【0032】〈実施例4〉実施例4では、オーブンに代
えて、熱風加熱装置のジェットゾーン(荒川製作所(株)
社製)にて200℃で4分間流体加熱を行う他は、実施
例1〜3と同様にして果実入り焼菓子を得た。
【0033】〈実施例5〉実施例5では、オーブンに代
えて、200℃で10分間の油揚げを行う他は、実施例
1〜3と同様にして果実入り焼菓子を得た。
【0034】〈実施例6〉膨張剤を媒体液状物に含有さ
せて用いる他は、実施例1〜3と同様にして果実入り焼
菓子を得た。
【0035】〈実施例7〉皮付きレーズンに代えて、皮
付き密リンゴを用いる他は、実施例1〜3と同様にして
果実入り焼菓子を得た。
【0036】〈比較例1〜4〉表1に示す組成で、実施
例1〜3と同様に果実入り焼菓子を調製した。
【0037】実施例1〜7及び比較例1〜4で得られた
果実入り焼菓子について、専門パネラー20名によっ
て、果実入り焼菓子の風味、食感、外観について評価し
た。
【0038】
【表1】
【0039】実施例の果実入り焼菓子は、被覆層中に膨
張剤を含有し、芯材と被覆層との容積比を特定比率に設
定したため、表面にひび割れが殆ど生じない、外観的に
も好ましいものであり、乾燥果実の本来の風味を維持
し、風味、食感に優れた果実入り焼菓子であった。特
に、実施例4の果実入り焼菓子は、熱風加熱装置を用い
て流体加熱したため、オーブンや油揚げで加熱するよ
り、短時間で均一にむらなく加熱でき、ひび割れがない
果実入り焼菓子であった。これに対し、比較例の果実入
り焼菓子は、芯材と被覆層との容積比率が好ましくなか
ったり、もしくは、膨張剤を含有しなかったため、表面
にひび割れが生じたり、食感、風味に劣る果実入り焼菓
子であった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】皮付き乾燥果実もしくは乾燥野菜と、その
    表面を被覆した膨張剤含有被覆層とからなる果実もしく
    は野菜入り焼菓子であって、皮付き乾燥果実もしくは乾
    燥野菜と被覆層との比率が容積比で15:85〜30:
    70であることを特徴とする果実もしくは野菜入り焼菓
    子。
  2. 【請求項2】皮付き乾燥果実もしくは乾燥野菜と、その
    表面を被覆した被覆層とからなる果実もしくは野菜入り
    焼菓子を得る製法であって、下記工程(1)〜(5)を
    順次行うことを特徴とする果実もしくは野菜入り焼菓子
    の製法。 (1)芯材として皮付き乾燥果実もしくは乾燥野菜を準
    備する工程。 (2)上記芯材表面を湿潤化する工程。 (3)湿潤化した芯材に粉体を被覆する工程。 (4)上記(2)、(3)の工程を1回以上行い、芯材
    被覆物を得る工程。 (5)上記芯材被覆物を加熱し、膨張させて、芯材と被
    覆層とからなる焼菓子を得る工程。
  3. 【請求項3】芯材被覆物の加熱が、流体加熱によって行
    われることを特徴とする請求項2記載の果実もしくは野
    菜入り焼菓子の製法。
  4. 【請求項4】加熱前の芯材被覆物において、芯材と被覆
    層との比率が重量比で20:80〜35:65であるこ
    とを特徴とする請求項2記載の果実もしくは野菜入り焼
    菓子の製法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL2007111C2 (en) * 2011-07-14 2013-01-15 Qingdao Benecity Foods Co Ltd Dried fruit product and method for preparing such a product.
JP2014176333A (ja) * 2013-03-14 2014-09-25 Ikuko Ishikawa 粒形状をした鉄分補助菓子及びその製造方法

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WO2013009176A1 (en) * 2011-07-14 2013-01-17 Qingdao Benecity Foods Co., Ltd. Dried fruit product and method for preparing such a product
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