JP2002084921A - 観賞用水槽 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 家庭や喫茶店等において、居ながらにして、
水中に潜って周囲を直接観察等する場合のような臨場感
を与えることができるようにする。 【解決手段】 透明部材からなる容器の底面を容器の内
側に向かって凹状の形状とし、この凹部空間５に頭を入
れることにより、内壁３を通して水中動物７を３６０度
観察等できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、特に家庭用向けの
魚類等の観賞用水槽に関する。

【０００２】

【従来の技術】水中生物の観察や観賞は、水中に潜って
直接観察等するのが最も効果的で印象的であるが、スキ
ューバダイビングは、誰でもまた何時でもできるもので
はない。このため、水中に潜る場合と同様な臨場感を提
供するものとして、従来から水族館が各地で建設され一
般公開されている。しかし、水族館を個人的あるいは小
規模店舗で開設することは、費用や技術等の点で困難で
ある。そこで、従来から家庭や喫茶店等の店舗等におい
ては、透明な水槽内で熱帯魚や小魚等を飼育し観賞する
ことが広く行なわれている。

【０００３】これらの観賞用水槽は、珍しい熱帯魚等の
生態を観察したり、かわいい水中小動物を観賞すること
により気分を和やかにすること等を目的とするものであ
る。このため、従来の観賞用水槽は、種々のサイズや異
なる形状のものが使われているが、概ね透明部材からな
る立方形状であり、水槽の側面を通して水槽内部を観察
するものであった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の観賞用
水槽は、上記のように水槽の側面を通して水槽内部を観
察するものであり、水中に潜って周囲を全て直接観察等
する場合のような臨場感を得ることは期待できない。一
方、水中トンネルのように、透明なトンネル壁を通して
全周囲の観察等が可能な水族館もあるが、家庭あるいは
小規模店舗で開設することは上述のとおり困難である。

【０００５】そこで、本発明の目的は、水中に潜って周
囲を直接観察等する場合のような臨場感を与えることが
できる、家庭用の観賞用水槽を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１の観賞用水槽
は、透明部材からなる容器である。そして、この容器の
底面が容器の内側に向かって凹状に形成してあり、この
凹状の容器壁面を通して容器の内を３６０度観察できる
ことを特徴とする。

【０００７】請求項２の観賞用水槽は、請求項１におい
て、容器の底面が容器の内側に向かって半球形状に形成
してあることを特徴とする。

【０００８】容器の底面を半球形状に形成すると、この
半球形状の内壁面は、連ぎ部や角がないドーム形状とな
り、さらには、このドームに頭を入れて観察すると、周
囲のドーム壁までの視点距離がほぼ均等になるために、
水中に潜って周囲を直接観察等する場合のような臨場感
を一層高めることができる。また、ドームに加わる水圧
をドーム壁全体でほぼ均等に受け持つために構造的にも
堅固になる。

【０００９】

【発明の実施の形態】次に、図を参照しつつ本発明の実
施の形態を説明する。図１に、本発明の観賞用水槽を中
央で切断した側方断面形状を示す。また、図２に、本発
明の観賞用水槽を下方から見た形状を示す。観賞用水槽
１は、透明のガラス又はアクリル板材からなり、円筒側
壁２、水槽内に突出し凹部空間５を形成する半球状の内
壁３及びこれらの底部円周縁を連ぐドーナツ状の平らな
底壁４から構成されている。これらの構成部品は、それ
ぞれ一体成形され、底壁４の内外円周縁４ａ及び４ｂに
おいて接着結合してあり、さらにこの結合部は、リング
状の金属製補強枠１０及び２０により補強されている。

【００１０】次に、本発明の観賞用水槽の使用について
説明する。観賞用水槽１には、海水等の飼育水６を満た
し、この中で小魚等各種の水中動物７を飼育する。ま
た、観賞用水槽１内には、適宜、水中植物や給気装置あ
るいは水の浄化装置を置く。そして、観賞用水槽１を円
孔を有する支持台３０に設置し、この支持台を適当な高
さ位置において、支柱４０により床に、あるいは吊具５
０によって天井から支える。そして、半球状の内壁３の
凹部空間５に頭を入れて、内壁３を通して水中動物７を
観察、鑑賞する。なお、支持台３０の円孔周囲には、リ
ング状の凸部３０ａ、３０ｂが設けてあり、これに底壁
４の金属製補強枠１０及び２０をはめ込むことにより、
観賞用水槽１のずれを防止すると共に、補強枠１０及び
２０をさらに補強している。

【００１１】なお、観賞用水槽１の材料は、透明性及び
強度性が確保できればその他の合成樹脂等も含む。ま
た、観賞用水槽１の側壁２は、円筒形状に限らず、その
他四角形断面形状等の筒形状であってもよい。また、内
壁３は半球形状に限らず、その他の四角柱や三角柱ある
いは四角錐や三角錐等、凹部空間５を形成するものであ
ればよい。さらに、側壁２、内壁３及び底壁４は、それ
ぞれ複数の部材から成形後に結合したものでもよく、観
賞用水槽１全体を一体成形してもよい。

【００１２】

【発明の効果】観賞用水槽の底面に形成した凹部空間に
頭を入れると、周囲３６０度が水槽に取り囲まれるの
で、家庭等に居ながらに、あたかも水中に潜って周囲を
直接観察等する場合のような臨場感を得ることができ
る。このため、従来の観賞用水槽より水中生物の観察が
容易になるだけでなく、水中遊泳をしているような感動
を味わうことができるので、精神の高揚や一層効果的な
心の癒が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 観賞用水槽の側方断面図である。

【図２】 観賞用水槽の底面図である。

【符号の説明】

１ 観賞用水槽 ２ 側壁 ３ 内壁 ４ 底壁 ５ 凹部空間 ６ 飼育水 ７ 水中動物 ３０ 支持台

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】透明部材からなる容器であって、 この容器の底面が容器の内側に向かって凹状に形成して
   あり、 この凹状の容器壁面を通して容器内を３６０度観察でき
   ることを特徴とする観賞用水槽。
2. 【請求項２】請求項１において、前記容器の底面が容器
   の内側に向かって半球形状に形成してあることを特徴と
   する観賞用水槽。