JP2002084091A - 電磁波吸収体シート及び電磁波干渉抑制体シート - Google Patents
電磁波吸収体シート及び電磁波干渉抑制体シートInfo
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- JP2002084091A JP2002084091A JP2000273926A JP2000273926A JP2002084091A JP 2002084091 A JP2002084091 A JP 2002084091A JP 2000273926 A JP2000273926 A JP 2000273926A JP 2000273926 A JP2000273926 A JP 2000273926A JP 2002084091 A JP2002084091 A JP 2002084091A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 難燃性が高く、表面抵抗の大きな電磁波吸収
体シート及び電磁波干渉抑制体シートを提供する。 【解決手段】 難燃性が高い樹脂、或いは表面抵抗の大
きな樹脂、又はこの両特性を兼ね備えた樹脂（材料２
０）をシート状の電磁波吸収体１０Ａ又は電磁波干渉抑
制体１０Ｂの表面にコーティングする。
体シート及び電磁波干渉抑制体シートを提供する。 【解決手段】 難燃性が高い樹脂、或いは表面抵抗の大
きな樹脂、又はこの両特性を兼ね備えた樹脂（材料２
０）をシート状の電磁波吸収体１０Ａ又は電磁波干渉抑
制体１０Ｂの表面にコーティングする。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は電子機器、通信機
器等から発生する不要電磁波を吸収、抑制し、外部への
放出を防止したり、或いは外部からの進入を遮蔽したり
して、電磁波による弊害を防ぐことを目的とした電磁波
吸収体シート及び電磁波干渉抑制体シートに関するもの
である。
器等から発生する不要電磁波を吸収、抑制し、外部への
放出を防止したり、或いは外部からの進入を遮蔽したり
して、電磁波による弊害を防ぐことを目的とした電磁波
吸収体シート及び電磁波干渉抑制体シートに関するもの
である。
【０００２】
【従来の技術】電子機器、通信機器等により発生した不
要電磁波は、その機器内部において相互干渉を起こし、
外部へ放出された電磁波は他の電子機器に影響を与えた
り、人体の健康面にも問題を投げかけている。これらの
弊害を防ぐ為、従来より、フェライト粉末或いは軟磁性
金属紛を樹脂に分散、混合させて、シート状にした電磁
波吸収体及び電磁波干渉抑制体が電子部品或いは電子機
器の筐体に貼り付けて使用されている。
要電磁波は、その機器内部において相互干渉を起こし、
外部へ放出された電磁波は他の電子機器に影響を与えた
り、人体の健康面にも問題を投げかけている。これらの
弊害を防ぐ為、従来より、フェライト粉末或いは軟磁性
金属紛を樹脂に分散、混合させて、シート状にした電磁
波吸収体及び電磁波干渉抑制体が電子部品或いは電子機
器の筐体に貼り付けて使用されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】昨今の電子機器の小型
化、軽量化及び電磁波による弊害の拡大が進むにつれ
て、更に薄くて性能の高い電磁波吸収体、電磁波干渉抑
制体が求められている。特に電磁波干渉抑制体は電磁波
の吸収効果、遮蔽効果を上げる為、非常に多量のフェラ
イト紛末、或いは軟磁性金属紛が樹脂に混合されること
により、結果として、本来樹脂が持っていた難燃性、電
気抵抗、機械的強靭性等が大きく劣化してしまうという
問題があった。又、高難燃性、電気抵抗値の大きい樹脂
ほどフェライト粉末、軟磁性金属紛、或いは、その他樹
脂以外の混合物を受け入れ難い性質を持っている。逆
に、難燃性が低い樹脂ほど、樹脂以外の混合物を多量に
取り込みやすい。そのため、電磁波吸収特性や電磁波干
渉抑制特性が良好で、かつ高難燃性、電気抵抗値の大き
い電磁波吸収体や電磁波干渉抑制体を得ることができな
かった。上記の課題を解決する為、この発明は、電磁波
吸収体シートの電磁波吸収特性または電磁波干渉抑制体
シートの電磁波干渉抑制特性を損なうことなく、それら
シートの難燃性、電気抵抗値、及び機械的強靭性を改善
することを目的とする。
化、軽量化及び電磁波による弊害の拡大が進むにつれ
て、更に薄くて性能の高い電磁波吸収体、電磁波干渉抑
制体が求められている。特に電磁波干渉抑制体は電磁波
の吸収効果、遮蔽効果を上げる為、非常に多量のフェラ
イト紛末、或いは軟磁性金属紛が樹脂に混合されること
により、結果として、本来樹脂が持っていた難燃性、電
気抵抗、機械的強靭性等が大きく劣化してしまうという
問題があった。又、高難燃性、電気抵抗値の大きい樹脂
ほどフェライト粉末、軟磁性金属紛、或いは、その他樹
脂以外の混合物を受け入れ難い性質を持っている。逆
に、難燃性が低い樹脂ほど、樹脂以外の混合物を多量に
取り込みやすい。そのため、電磁波吸収特性や電磁波干
渉抑制特性が良好で、かつ高難燃性、電気抵抗値の大き
い電磁波吸収体や電磁波干渉抑制体を得ることができな
かった。上記の課題を解決する為、この発明は、電磁波
吸収体シートの電磁波吸収特性または電磁波干渉抑制体
シートの電磁波干渉抑制特性を損なうことなく、それら
シートの難燃性、電気抵抗値、及び機械的強靭性を改善
することを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】電磁波吸収体、或いは電
磁波干渉抑制体と、難燃性を有する難燃材とを積層す
る。又、電磁波吸収体、或いは電磁波干渉抑制体と、電
気的に高抵抗を有する高抵抗材とを積層する。又、電磁
波吸収体、或いは電磁波干渉抑制体と、難燃性及び電気
的に高抵抗を兼ね備える材料とを積層する。さらに、以
上において、難燃性とは、アンダーライターズ・ラボラ
トリーズ・ＩＮＣ（商標：以下、ＵＬと呼ぶ）の燃焼安
全性規格において９４Ｖ−０又は９４Ｖ−１に分類適合
していることであり、電気的に高抵抗とは、表面抵抗が
１０ ５Ω以上であることを意味する。
磁波干渉抑制体と、難燃性を有する難燃材とを積層す
る。又、電磁波吸収体、或いは電磁波干渉抑制体と、電
気的に高抵抗を有する高抵抗材とを積層する。又、電磁
波吸収体、或いは電磁波干渉抑制体と、難燃性及び電気
的に高抵抗を兼ね備える材料とを積層する。さらに、以
上において、難燃性とは、アンダーライターズ・ラボラ
トリーズ・ＩＮＣ（商標：以下、ＵＬと呼ぶ）の燃焼安
全性規格において９４Ｖ−０又は９４Ｖ−１に分類適合
していることであり、電気的に高抵抗とは、表面抵抗が
１０ ５Ω以上であることを意味する。
【０００５】
【発明の実施の形態】＜１．第１の実施の形態＞図１
は、この発明に係る第１の実施の形態である電磁波吸収
体シート１Ａまたは電磁波干渉抑制体シート１Ｂの断面
図である。図１に示すようにこの電磁波吸収体シート１
Ａは、シート状の電磁波吸収体１０Ａの片面の全面に難
燃性及び高い表面抵抗を有する材料２０が積層したもの
である。なお、第１の実施の形態に係る電磁波干渉抑制
体シート１Ｂは電磁波吸収体シート１Ａにおけるシート
状の電磁波吸収体１０Ａをシート状の電磁波干渉抑制体
１０Ｂで置き換えたものであるので、図１および以下に
おいて、電磁波吸収体シート１Ａおよびシート状の電磁
波吸収体１０Ａに対して、電磁波干渉抑制体シート１Ｂ
および電磁波干渉抑制体１０Ｂをそれぞれ括弧書きで併
記する。なお、電磁波吸収体１０Ａおよび電磁波干渉抑
制体１０Ｂはいずれも、電磁波を反射および吸収するも
のであるが、電磁波吸収体１０Ａは相対的に吸収量が大
きいものを表し、電磁波干渉抑制体１０Ｂは相対的に反
射量が大きいものを表す。電磁波吸収体１０Ａ（電磁波
干渉抑制体１０Ｂ）は一般的なものであり、ゴム、ナイ
ロン、その他の樹脂にフェライト粉末或いは軟磁性金属
紛を混合機、混錬機等で分散、混合した後、圧延ロール
又はホットプレスで薄いシート状に成形して作られる。
電磁波吸収体および電磁波干渉抑制体の特性は通常、難
燃性が低く、電気抵抗値も小さいものとなっている。こ
の電磁波吸収体１０Ａ（電磁波干渉抑制体１０Ｂ）の片
面の全面に、難燃性及び高い表面抵抗を有する材料２
０、具体的には、ＵＬ−９４Ｖ−０又はＵＬ−９４Ｖ−
１に適合し、かつ表面抵抗が１０５Ω以上の樹脂でペー
スト状のものを塗布するか、薄いシートにして圧着等の
方法で貼り付けることにより電磁波吸収体シート１Ａ
（電磁波干渉抑制体シート１Ｂ）が形成される。なお、
この樹脂もゴム、ナイロン等であって、上記条件を満た
す公知のものを利用することができる。このようにして
得られた電磁波吸収体シート１Ａ（電磁波干渉抑制体シ
ート１Ｂ）は、電磁波吸収体１０Ａ（電磁波干渉抑制体
１０Ｂ）の電磁波吸収特性（電磁波干渉抑制特性）を全
く損なうことなく、難燃性及び高い表面抵抗を有する材
料２０のコーティングされた面において、高い難燃性
と、高い表面抵抗を得ることができた。又、電子部品或
いは電子機器の筐体に貼り付けて使用する場合に、電子
部品、或いは電子回路に接触する可能性がある電磁波吸
収体シート１Ａ（電磁波干渉抑制体シート１Ｂ）の表面
の電気抵抗値は、コーティングされた難燃性及び高い表
面抵抗を有する材料２０の表面抵抗値に全く依存する
為、難燃性及び高い表面抵抗を有する材料２０の選択に
より任意の高い表面抵抗を得ることができる。さらに、
電磁波吸収体１０Ａ（電磁波干渉抑制体１０Ｂ）の表面
に難燃性及び高い表面抵抗を有する材料２０をコーティ
ングすることにより機械的強靭性も高まる。 ＜２．第２の実施の形態＞図２は、この発明に係る第２
の実施の形態である電磁波吸収体シート２Ａまたは電磁
波干渉抑制体シート２Ｂの断面図である。図２に示すよ
うにこの電磁波吸収体シート２Ａは、シート状の電磁波
吸収体１０Ａの両面の全面に難燃性及び高い表面抵抗を
有する材料２０が積層したものである。なお、第２の実
施の形態における電磁波吸収体１０Ａおよび電磁波干渉
抑制体１０Ｂの素材およびその形成方法は、第１の実施
の形態におけるそれらとそれぞれ同じである。又、第２
の実施の形態に係る電磁波干渉抑制体シート２Ｂは電磁
波吸収体シート２Ａにおけるシート状の電磁波吸収体１
０Ａをシート状の電磁波干渉抑制体１０Ｂで置き換えた
ものであるので、図２および以下において、電磁波吸収
体シート１Ａおよびシート状の電磁波吸収体１０Ａに対
して、電磁波干渉抑制体シート１Ｂおよび電磁波干渉抑
制体１０Ｂをそれぞれ括弧書きで併記する。さらに、電
磁波吸収体１０Ａ（電磁波干渉抑制体１０Ｂ）の両面の
全面にコーティングされた難燃性及び高い表面抵抗を有
する材料２０である樹脂の素材およびそのコーティング
方法は第１の実施の形態におけるそれと同じである。こ
のようにして得られた電磁波吸収体シート２Ａ（電磁波
干渉抑制体シート２Ｂ）は電磁波吸収体１０Ａ（電磁波
干渉抑制体１０Ｂ）の電磁波吸収特性（電磁波干渉抑制
特性）を全く損なうことなく、その両面において、高い
難燃性と、高い表面抵抗を得ることができた。又、電磁
波吸収体１０Ａ（電磁波干渉抑制体１０Ｂ）の両面に難
燃性及び高い表面抵抗を有する材料２０をコーティング
することにより第２の実施の形態における電磁波吸収体
シート２Ａ（電磁波干渉抑制体シート２Ｂ）は、第１の
実施の形態における電磁波吸収体シート１Ａ（電磁波干
渉抑制体シート１Ｂ）より、機械的強靭性も高まった。 ＜３．第３の実施の形態＞図３は、この発明に係る第３
の実施の形態である電磁波吸収体シート３Ａまたは電磁
波干渉抑制体シート３Ｂの断面図である。図３に示すよ
うにこの電磁波吸収体シート３Ａは、シート状の２枚の
電磁波吸収体１０Ａの間に難燃性を有する材料３０が挟
まれたもの、すなわち、電磁波吸収体１０Ａと難燃性を
有する材料３０とが積層したものである。なお、第３の
実施の形態における電磁波吸収体１０Ａおよび電磁波干
渉抑制体１０Ｂの素材およびその形成方法は、第１及び
第２の実施の形態におけるそれらとそれぞれ同じであ
る。又、第３の実施の形態に係る電磁波干渉抑制体シー
ト３Ｂは電磁波吸収体シート３Ａにおけるシート状の電
磁波吸収体１０Ａをシート状の電磁波干渉抑制体１０Ｂ
で置き換えたものであるので、図３および以下におい
て、電磁波吸収体シート１Ａおよびシート状の電磁波吸
収体１０Ａに対して、電磁波干渉抑制体シート１Ｂおよ
び電磁波干渉抑制体１０Ｂをそれぞれ括弧書きで併記す
る。さらに、難燃性を有する材料３０としては、ＵＬ−
９４Ｖ−０又はＵＬ−９４Ｖ−１に適合したゴム、ナイ
ロン等の公知の樹脂を用いている。そして、電磁波吸収
体シート３Ａ（電磁波干渉抑制体シート３Ｂ）は、一方
の電磁波吸収体１０Ａ（電磁波干渉抑制体１０Ｂ）の片
面の全面に、ペースト状の難燃性を有する材料３０を塗
布した後に、難燃性を有する材料３０の表面に、他方の
電磁波吸収体１０Ａ（電磁波干渉抑制体１０Ｂ）を貼り
付けるか、薄いシート状の難燃性を有する材料３０を２
枚の電磁波吸収体１０Ａ（電磁波干渉抑制体１０Ｂ）で
挟んだ状態で圧着する等の方法で貼り付けることにより
形成することができる。このようにして得られた電磁波
吸収体シート３Ａ（電磁波干渉抑制体シート３Ｂ）は電
磁波吸収体１０Ａ（電磁波干渉抑制体１０Ｂ）の電磁波
吸収特性（電磁波干渉抑制特性）を全く損なうことな
く、その両面において、高い難燃性を得ることができ
た。又、電磁波吸収体１０Ａ（電磁波干渉抑制体１０
Ｂ）の間に難燃性を有する材料３０を挟み込むことによ
り、機械的強靭性も高まった。 ＜４．変形例＞以上、この発明の実施の形態の例を説明
したが、この発明はこれに限定されるものではない。例
えば、上記第１及び第２の実施の形態では、難燃性及び
高い表面抵抗を有する材料２０を、高難燃性と大きな表
面抵抗を兼ね備えるものとしたが、難燃性（ＵＬ−９４
Ｖ−０又はＵＬ−９４Ｖ−１に適合）のみ備え、表面抵
抗は余り高くないものとしたり、高い表面抵抗値（１０
５Ω以上）のみを備え、難燃性は余り高くないものとし
たりしてもよい。又、上記第１ないし第３の実施の形態
では、それぞれ難燃性及び高い表面抵抗を有する材料２
０や難燃性を有する材料３０を電磁波吸収体１０Ａ（電
磁波干渉抑制体１０Ｂ）の全面に積層して設けるものと
したが、電磁波吸収体１０Ａ（電磁波干渉抑制体１０
Ｂ）と、難燃性及び高い表面抵抗を有する材料２０や難
燃性を有する材料３０との大きさや形状を異なるものと
して、それらが積層する部分がそれらの表面のうちの電
子部品や電子回路等と接触、又は接近する可能性のある
一部のみであってもよい。さらに、上記第１及び第２の
実施の形態では、難燃性及び高い表面抵抗を有する材料
２０を単に高難燃性、高表面抵抗の樹脂としたり、第３
の実施の形態では難燃性を有する材料３０を単に高難燃
性の樹脂としたが、材料２０の樹脂に難燃性（ＵＬ−９
４Ｖ−０又はＵＬ−９４Ｖ−１に適合）及び高表面抵抗
（１０５Ω以上）を損なわない程度にフェライト紛末、
軟磁性金属粉末、誘電体粉末等を混合したり、材料３０
の樹脂に難燃性（ＵＬ−９４Ｖ−０又はＵＬ−９４Ｖ−
１に適合）を損なわない程度にフェライト紛末、軟磁性
金属粉末、誘電体粉末等を混合することにより、材料２
０や材料３０に、さらに若干の電磁波吸収機能又は電磁
波干渉抑制機能を持たせたものもこの発明の技術的範囲
に含まれる。
は、この発明に係る第１の実施の形態である電磁波吸収
体シート１Ａまたは電磁波干渉抑制体シート１Ｂの断面
図である。図１に示すようにこの電磁波吸収体シート１
Ａは、シート状の電磁波吸収体１０Ａの片面の全面に難
燃性及び高い表面抵抗を有する材料２０が積層したもの
である。なお、第１の実施の形態に係る電磁波干渉抑制
体シート１Ｂは電磁波吸収体シート１Ａにおけるシート
状の電磁波吸収体１０Ａをシート状の電磁波干渉抑制体
１０Ｂで置き換えたものであるので、図１および以下に
おいて、電磁波吸収体シート１Ａおよびシート状の電磁
波吸収体１０Ａに対して、電磁波干渉抑制体シート１Ｂ
および電磁波干渉抑制体１０Ｂをそれぞれ括弧書きで併
記する。なお、電磁波吸収体１０Ａおよび電磁波干渉抑
制体１０Ｂはいずれも、電磁波を反射および吸収するも
のであるが、電磁波吸収体１０Ａは相対的に吸収量が大
きいものを表し、電磁波干渉抑制体１０Ｂは相対的に反
射量が大きいものを表す。電磁波吸収体１０Ａ（電磁波
干渉抑制体１０Ｂ）は一般的なものであり、ゴム、ナイ
ロン、その他の樹脂にフェライト粉末或いは軟磁性金属
紛を混合機、混錬機等で分散、混合した後、圧延ロール
又はホットプレスで薄いシート状に成形して作られる。
電磁波吸収体および電磁波干渉抑制体の特性は通常、難
燃性が低く、電気抵抗値も小さいものとなっている。こ
の電磁波吸収体１０Ａ（電磁波干渉抑制体１０Ｂ）の片
面の全面に、難燃性及び高い表面抵抗を有する材料２
０、具体的には、ＵＬ−９４Ｖ−０又はＵＬ−９４Ｖ−
１に適合し、かつ表面抵抗が１０５Ω以上の樹脂でペー
スト状のものを塗布するか、薄いシートにして圧着等の
方法で貼り付けることにより電磁波吸収体シート１Ａ
（電磁波干渉抑制体シート１Ｂ）が形成される。なお、
この樹脂もゴム、ナイロン等であって、上記条件を満た
す公知のものを利用することができる。このようにして
得られた電磁波吸収体シート１Ａ（電磁波干渉抑制体シ
ート１Ｂ）は、電磁波吸収体１０Ａ（電磁波干渉抑制体
１０Ｂ）の電磁波吸収特性（電磁波干渉抑制特性）を全
く損なうことなく、難燃性及び高い表面抵抗を有する材
料２０のコーティングされた面において、高い難燃性
と、高い表面抵抗を得ることができた。又、電子部品或
いは電子機器の筐体に貼り付けて使用する場合に、電子
部品、或いは電子回路に接触する可能性がある電磁波吸
収体シート１Ａ（電磁波干渉抑制体シート１Ｂ）の表面
の電気抵抗値は、コーティングされた難燃性及び高い表
面抵抗を有する材料２０の表面抵抗値に全く依存する
為、難燃性及び高い表面抵抗を有する材料２０の選択に
より任意の高い表面抵抗を得ることができる。さらに、
電磁波吸収体１０Ａ（電磁波干渉抑制体１０Ｂ）の表面
に難燃性及び高い表面抵抗を有する材料２０をコーティ
ングすることにより機械的強靭性も高まる。 ＜２．第２の実施の形態＞図２は、この発明に係る第２
の実施の形態である電磁波吸収体シート２Ａまたは電磁
波干渉抑制体シート２Ｂの断面図である。図２に示すよ
うにこの電磁波吸収体シート２Ａは、シート状の電磁波
吸収体１０Ａの両面の全面に難燃性及び高い表面抵抗を
有する材料２０が積層したものである。なお、第２の実
施の形態における電磁波吸収体１０Ａおよび電磁波干渉
抑制体１０Ｂの素材およびその形成方法は、第１の実施
の形態におけるそれらとそれぞれ同じである。又、第２
の実施の形態に係る電磁波干渉抑制体シート２Ｂは電磁
波吸収体シート２Ａにおけるシート状の電磁波吸収体１
０Ａをシート状の電磁波干渉抑制体１０Ｂで置き換えた
ものであるので、図２および以下において、電磁波吸収
体シート１Ａおよびシート状の電磁波吸収体１０Ａに対
して、電磁波干渉抑制体シート１Ｂおよび電磁波干渉抑
制体１０Ｂをそれぞれ括弧書きで併記する。さらに、電
磁波吸収体１０Ａ（電磁波干渉抑制体１０Ｂ）の両面の
全面にコーティングされた難燃性及び高い表面抵抗を有
する材料２０である樹脂の素材およびそのコーティング
方法は第１の実施の形態におけるそれと同じである。こ
のようにして得られた電磁波吸収体シート２Ａ（電磁波
干渉抑制体シート２Ｂ）は電磁波吸収体１０Ａ（電磁波
干渉抑制体１０Ｂ）の電磁波吸収特性（電磁波干渉抑制
特性）を全く損なうことなく、その両面において、高い
難燃性と、高い表面抵抗を得ることができた。又、電磁
波吸収体１０Ａ（電磁波干渉抑制体１０Ｂ）の両面に難
燃性及び高い表面抵抗を有する材料２０をコーティング
することにより第２の実施の形態における電磁波吸収体
シート２Ａ（電磁波干渉抑制体シート２Ｂ）は、第１の
実施の形態における電磁波吸収体シート１Ａ（電磁波干
渉抑制体シート１Ｂ）より、機械的強靭性も高まった。 ＜３．第３の実施の形態＞図３は、この発明に係る第３
の実施の形態である電磁波吸収体シート３Ａまたは電磁
波干渉抑制体シート３Ｂの断面図である。図３に示すよ
うにこの電磁波吸収体シート３Ａは、シート状の２枚の
電磁波吸収体１０Ａの間に難燃性を有する材料３０が挟
まれたもの、すなわち、電磁波吸収体１０Ａと難燃性を
有する材料３０とが積層したものである。なお、第３の
実施の形態における電磁波吸収体１０Ａおよび電磁波干
渉抑制体１０Ｂの素材およびその形成方法は、第１及び
第２の実施の形態におけるそれらとそれぞれ同じであ
る。又、第３の実施の形態に係る電磁波干渉抑制体シー
ト３Ｂは電磁波吸収体シート３Ａにおけるシート状の電
磁波吸収体１０Ａをシート状の電磁波干渉抑制体１０Ｂ
で置き換えたものであるので、図３および以下におい
て、電磁波吸収体シート１Ａおよびシート状の電磁波吸
収体１０Ａに対して、電磁波干渉抑制体シート１Ｂおよ
び電磁波干渉抑制体１０Ｂをそれぞれ括弧書きで併記す
る。さらに、難燃性を有する材料３０としては、ＵＬ−
９４Ｖ−０又はＵＬ−９４Ｖ−１に適合したゴム、ナイ
ロン等の公知の樹脂を用いている。そして、電磁波吸収
体シート３Ａ（電磁波干渉抑制体シート３Ｂ）は、一方
の電磁波吸収体１０Ａ（電磁波干渉抑制体１０Ｂ）の片
面の全面に、ペースト状の難燃性を有する材料３０を塗
布した後に、難燃性を有する材料３０の表面に、他方の
電磁波吸収体１０Ａ（電磁波干渉抑制体１０Ｂ）を貼り
付けるか、薄いシート状の難燃性を有する材料３０を２
枚の電磁波吸収体１０Ａ（電磁波干渉抑制体１０Ｂ）で
挟んだ状態で圧着する等の方法で貼り付けることにより
形成することができる。このようにして得られた電磁波
吸収体シート３Ａ（電磁波干渉抑制体シート３Ｂ）は電
磁波吸収体１０Ａ（電磁波干渉抑制体１０Ｂ）の電磁波
吸収特性（電磁波干渉抑制特性）を全く損なうことな
く、その両面において、高い難燃性を得ることができ
た。又、電磁波吸収体１０Ａ（電磁波干渉抑制体１０
Ｂ）の間に難燃性を有する材料３０を挟み込むことによ
り、機械的強靭性も高まった。 ＜４．変形例＞以上、この発明の実施の形態の例を説明
したが、この発明はこれに限定されるものではない。例
えば、上記第１及び第２の実施の形態では、難燃性及び
高い表面抵抗を有する材料２０を、高難燃性と大きな表
面抵抗を兼ね備えるものとしたが、難燃性（ＵＬ−９４
Ｖ−０又はＵＬ−９４Ｖ−１に適合）のみ備え、表面抵
抗は余り高くないものとしたり、高い表面抵抗値（１０
５Ω以上）のみを備え、難燃性は余り高くないものとし
たりしてもよい。又、上記第１ないし第３の実施の形態
では、それぞれ難燃性及び高い表面抵抗を有する材料２
０や難燃性を有する材料３０を電磁波吸収体１０Ａ（電
磁波干渉抑制体１０Ｂ）の全面に積層して設けるものと
したが、電磁波吸収体１０Ａ（電磁波干渉抑制体１０
Ｂ）と、難燃性及び高い表面抵抗を有する材料２０や難
燃性を有する材料３０との大きさや形状を異なるものと
して、それらが積層する部分がそれらの表面のうちの電
子部品や電子回路等と接触、又は接近する可能性のある
一部のみであってもよい。さらに、上記第１及び第２の
実施の形態では、難燃性及び高い表面抵抗を有する材料
２０を単に高難燃性、高表面抵抗の樹脂としたり、第３
の実施の形態では難燃性を有する材料３０を単に高難燃
性の樹脂としたが、材料２０の樹脂に難燃性（ＵＬ−９
４Ｖ−０又はＵＬ−９４Ｖ−１に適合）及び高表面抵抗
（１０５Ω以上）を損なわない程度にフェライト紛末、
軟磁性金属粉末、誘電体粉末等を混合したり、材料３０
の樹脂に難燃性（ＵＬ−９４Ｖ−０又はＵＬ−９４Ｖ−
１に適合）を損なわない程度にフェライト紛末、軟磁性
金属粉末、誘電体粉末等を混合することにより、材料２
０や材料３０に、さらに若干の電磁波吸収機能又は電磁
波干渉抑制機能を持たせたものもこの発明の技術的範囲
に含まれる。
【０００６】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電磁波吸
収体シート及び電磁波干渉抑制体シートは、それぞれ電
磁波吸収特性および電磁波干渉抑制特性を損なうことな
く、難燃性、及び／又は高表面抵抗とすることができ
る。また、機械的強靭性も高めることができる。
収体シート及び電磁波干渉抑制体シートは、それぞれ電
磁波吸収特性および電磁波干渉抑制特性を損なうことな
く、難燃性、及び／又は高表面抵抗とすることができ
る。また、機械的強靭性も高めることができる。
【図１】この発明に係る第１の実施の形態である電磁波
吸収体シートまたは電磁波干渉抑制体シートの断面図で
ある。
吸収体シートまたは電磁波干渉抑制体シートの断面図で
ある。
【図２】この発明に係る第２の実施の形態である電磁波
吸収体シートまたは電磁波干渉抑制体シートの断面図で
ある。
吸収体シートまたは電磁波干渉抑制体シートの断面図で
ある。
【図３】この発明に係る第３の実施の形態である電磁波
吸収体シートまたは電磁波干渉抑制体シートの断面図で
ある。
吸収体シートまたは電磁波干渉抑制体シートの断面図で
ある。
１Ａ，２Ａ 電磁波吸収体シート １Ｂ，２Ｂ 電磁波干渉抑制体シート １０Ａ 電磁波吸収体 １０Ｂ 電磁波干渉抑制体 ２０ 難燃性及び高い表面抵抗を有する材料 ３０ 難燃性を有する材料
フロントページの続き Ｆターム(参考） 4F100 AA23 AB01 AK01 AK48 AN00 AR00A AR00E AT00B AT00C AT00D BA02 BA03 BA06 DE01 GB41 JA20B JA20D JD08 JD08A JD08E JD20A JD20E JG04 JG04C JG04D JG06 JJ07 JJ07B JJ07D YY00B YY00D 5E321 AA23 BB23 BB25 GG11 GH10
Claims (10)
- 【請求項１】 電磁波吸収体と、難燃性を有する難燃材
とを積層したことを特徴とする電磁波吸収体シート。 - 【請求項２】 電磁波吸収体と、電気的に高抵抗を有す
る高抵抗材とを積層したことを特徴とする電磁波吸収体
シート。 - 【請求項３】 電磁波吸収体と、難燃性及び電気的に高
抵抗を兼ね備える材料とを積層したことを特徴とする電
磁波吸収体シート。 - 【請求項４】 請求項１又は請求項３に記載の電磁波吸
収体シートであって、前記難燃性が、アンダーライター
ズ・ラボラトリーズ・ＩＮＣ（商標）の燃焼安全性規格
において、９４Ｖ−０又は９４Ｖ−１に分類適合してい
ることであることを特徴とする電磁波吸収体シート。 - 【請求項５】 請求項２又は請求項３に記載の電磁波吸
収体シートであって、前記電気的に高抵抗が、表面抵抗
が１０５Ω以上であることを特徴とする電磁波吸収体シ
ート。 - 【請求項６】 電磁波干渉抑制体と、難燃性を有する難
燃材とを積層したことを特徴とする電磁波干渉抑制体シ
ート。 - 【請求項７】 電磁波干渉抑制体と、電気的に高抵抗を
有する高抵抗材とを積層したことを特徴とする電磁波干
渉抑制体シート。 - 【請求項８】 電磁波干渉抑制体と、難燃性及び電気的
に高抵抗を兼ね備える材料とを積層したことを特徴とす
る電磁波干渉抑制体シート。 - 【請求項９】 請求項６又は請求項８に記載の電磁波干
渉抑制体シートであって、前記難燃性が、アンダーライ
ターズ・ラボラトリーズ・ＩＮＣ（商標）の燃焼安全性
規格において、９４Ｖ−０又は９４Ｖ−１に分類適合し
ていることであることを特徴とする電磁波干渉抑制体シ
ート。 - 【請求項１０】 請求項７又は請求項８に記載の電磁波
干渉抑制体シートであって、前記電気的に高抵抗が、表
面抵抗が１０５Ω以上であることを特徴とする電磁波干
渉抑制体シート。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000273926A JP2002084091A (ja) | 2000-09-08 | 2000-09-08 | 電磁波吸収体シート及び電磁波干渉抑制体シート |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000273926A JP2002084091A (ja) | 2000-09-08 | 2000-09-08 | 電磁波吸収体シート及び電磁波干渉抑制体シート |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002084091A true JP2002084091A (ja) | 2002-03-22 |
Family
ID=18759778
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000273926A Pending JP2002084091A (ja) | 2000-09-08 | 2000-09-08 | 電磁波吸収体シート及び電磁波干渉抑制体シート |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002084091A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7625640B2 (en) | 2004-02-24 | 2009-12-01 | Shin-Etsu Polymer Co., Ltd. | Electromagnetic noise suppressor, structure with electromagnetic noise suppressing function, and method of manufacturing the same |
| US7625633B2 (en) | 2003-03-25 | 2009-12-01 | Shin-Etsu Polymer., Ltd. | Electromagnetic noise suppressor, article with electromagnetic noise suppressing function, and their manufacturing methods |
-
2000
- 2000-09-08 JP JP2000273926A patent/JP2002084091A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7625633B2 (en) | 2003-03-25 | 2009-12-01 | Shin-Etsu Polymer., Ltd. | Electromagnetic noise suppressor, article with electromagnetic noise suppressing function, and their manufacturing methods |
| US7887911B2 (en) | 2003-03-25 | 2011-02-15 | Shin-Etsu Polymer Co., Ltd. | Electromagnetic noise suppressor, article with electromagnetic noise suppressing function and their manufacturing methods |
| US7625640B2 (en) | 2004-02-24 | 2009-12-01 | Shin-Etsu Polymer Co., Ltd. | Electromagnetic noise suppressor, structure with electromagnetic noise suppressing function, and method of manufacturing the same |
| US8017255B2 (en) | 2004-02-24 | 2011-09-13 | Shin-Etsu Polymer Co., Ltd. | Electromagnetic noise suppressor, structure with electromagnetic noise suppressing function, and method of manufacturing the same |
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