JP2002083860A - 基板の静電吸着装置および基板離脱方法 - Google Patents

基板の静電吸着装置および基板離脱方法

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JP2002083860A
JP2002083860A JP2000269959A JP2000269959A JP2002083860A JP 2002083860 A JP2002083860 A JP 2002083860A JP 2000269959 A JP2000269959 A JP 2000269959A JP 2000269959 A JP2000269959 A JP 2000269959A JP 2002083860 A JP2002083860 A JP 2002083860A
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surface plate
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Koji Nakahama
康治 中▲濱▼
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 静電吸着後の基板を静電チャックから安全か
つ容易に離脱させる。 【解決手段】 定盤15には、静電チャック14ばかり
ではなく、リフトピン16a,16bが組込まれてい
る。静電吸着の終了後、ガラス基板11の端部18から
少し内側のリフトピン16bの先端を定盤15の表面か
ら突出させ、ガラス基板11の端部18に隙間を形成す
る。この隙間に(a)に示すように導電性ワイヤ19を
挿入する。(b)に示すように、外側のリフトピン16
aの先端を突出させ、(c)に示すように内側のリフト
ピン16bの先端を定盤15に埋没させる。(d)に示
すように、導電性ワイヤ19を走査して、除電する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示素子のガ
ラス基板などを保持して各種処理を行い、保持状態から
基板を離脱させるための基板の静電吸着装置および基板
離脱方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、液晶表示素子の製造工程で
は、ガラス基板の表面にスパッタリングやプラズマエッ
チングなどの各種処理が行われる。一般に、基板の表面
に何らかの処理を施す際には、真空吸着で基板を保持す
ることが多い。しかしながら、スパッタリングやプラズ
マエッチングは、減圧下で行う必要があり、真空吸着を
使用することができない。このため、減圧下で基板を定
盤に保持して処理を行おうとするときには、静電チャッ
クによる静電吸着保持が用いられる。
【0003】吸着保持の対象がシリコンウエハであるプ
ラズマ装置などでは、静電チャックの電圧印加を停止し
ても、半導体ウエハに電荷が残留することなどによっ
て、静電チャックからの離脱が困難になるという現象が
ある。このような現象に対しては、様々な対策が講じら
れている。たとえば特開平5−275517号公報に
は、接地されている導体を半導体ウエハに接触させ、電
荷を逃がしながら半導体ウエハを静電チャックから離脱
する方法が提案されている。また、特開平6−8504
5号公報には、静電チャックの電極に、吸着時とは逆特
性の電圧を印加して、半導体ウエハの残留電荷を消滅さ
せる方法が提案されている。そのほかにも、静電チャッ
クに交流電圧を印加したり、半導体ウエハを吸着してい
る定盤の表面に不活性ガスなどを噴出させて離脱させる
方法が知られている。
【0004】図7は、液晶表示素子の製造工程で、ガラ
ス基板1を静電的に吸着している状態を示す。液晶表示
素子のガラス基板1では、電極などを形成するための導
電性薄膜2がガラス板3の表面に形成されている。導電
性薄膜2に対して減圧下での各種処理を施すために、導
電性薄膜2が形成されていないガラス板3の裏面側を静
電チャック4で吸着保持する。静電チャック4は、たと
えば双極式と呼ばれる形式であり、2つの電極5を間隔
をあけて配置し、その間に直流電源6から数百〜数千V
程度の高電圧を印加する。ガラス板3の厚みは、たとえ
ば0.7mm〜1.1mmというオーダであり、導電性
薄膜2と静電チャック4との間に働くクーロン力は微小
であると考えられる。双極式の静電チャック4によるガ
ラス基板1の吸着力の主たるものは、ガラス板3の吸着
面と静電チャック4の表面との間を流れる微小電流によ
るジョンソン−ラーベック効果によるものと考えられ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図7に示すような静電
チャックを用いる吸着保持方法では、ジョンソン−ラー
ベック効果によって大きな吸着力を生み出すことができ
る。ただし、ガラス基板1側に残留電荷があると、特開
平5−275517号公報および特開平6−85045
号公報に記載されているように、静電吸着力が残るの
で、基板が離脱しにくい問題がある。さらに、特開平5
−275517号公報に記載されているように、ガラス
基板1と静電チャック4との間の放電現象を引起こし、
ガラス基板1の表面に半導体素子などが形成されている
ときには、半導体素子を破壊することも生じ得る。ま
た、ガラス基板1を搬送させる際に導体近傍を通過する
と、放電による火花等が発生して液晶表示素子としての
特性に悪影響を与えるおそれがある。
【0006】ガラス基板1に残留する電荷は、ガラス板
3と静電チャック4の表面との接触面に存在する。特開
平5−275517号公報に記載されているように、半
導体ウエハを基板として静電吸着の対象にする場合に
は、導電性部材を半導体ウエハと1点で接触させてやれ
ば半導体ウエハと静電チャック4との間の電気的導通を
取ることができ、残留電荷を逃がすことができる。
【0007】ガラス基板1では、電気絶縁性のガラス板
3を挟んでいるので、接地されている導電性部材をガラ
ス基板1と1点で接触させるだけでは残留電荷を充分に
逃がすことができない。残留電荷がガラス基板1に残っ
ていると、前述のように離脱がしにくくなったり、放電
現象が生じてガラス基板1に損傷が与えられたりするお
それがある。
【0008】本発明の目的は、静電吸着で基板を吸着保
持した後、基板の離脱を容易に行うことができる基板の
静電吸着装置および基板離脱方法を提供することであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、静電チャック
を備える定盤上に、基板を静電的に吸着して保持可能な
基板の静電吸着装置において、定盤に間隔をあけて複数
配置され、先端を定盤の表面から出没させる変位が可能
な出没部材と、基板と定盤との間に挿入可能で、導電性
を有し、基板との接触部で基板の残留電荷を除去する導
電材と、基板を定盤上に静電吸着する際には、出没部材
の先端を定盤の表面に埋没させ、導電材を基板と定盤と
の間に挿入しないでおき、基板を定盤上から離脱させる
際に、予め定める方向に順次出没部材を出没変位させな
がら、導電材を基板と定盤との間に挿入して該方向に走
査させる基板離脱手段とを含むことを特徴とする基板の
静電吸着装置である。
【0010】本発明に従えば、基板の静電吸着装置は、
静電チャックを備える定盤上で、基板を静電的に吸着し
て保持可能であり、複数の出没部材と、導電材と、基板
離脱手段とを含む。出没部材は、定盤に間隔をあけて複
数配置され、先端を定盤の表面から出没させる変位が可
能である。導電材は、基板と定盤との間に挿入可能で、
導電性を有し、基板との接触部で基板の残留電荷を除去
することができる。基板離脱手段は、基板を定盤上に静
電吸着する際には、出没部材の先端を定盤の表面に埋没
させ、導電材を基板と定盤との間に挿入しないでおく。
基板と定盤との間には、出没部材の先端や導電材が存在
しないので、基板を定盤の表面に密着させて静電吸着し
保持することができる。基板離脱手段は、基板を定盤上
から離脱させる際に、予め定める方向に順次出没部材を
変位させながら導電材を基板と定盤との間に挿入して走
査させるので、出没部材の先端で基板と定盤との間に隙
間を作り、導電材を挿入して基板の残留電荷を除去し、
基板全体の残留電荷を除去して容易に基板を定盤から離
脱させることができる。
【0011】また本発明で前記定盤には、前記出没部材
として、定盤の表面に対して垂直方向に出没する変位が
可能なリフトピンが組込まれ、前記導電材として導電性
ワイヤが基板と定盤との間を移動して、前記走査が行わ
れ、前記基板離脱手段は、該導電性ワイヤの移動による
走査と、複数のリフトピンの順次的な出没とを同期させ
て行うことを特徴とする。
【0012】本発明に従えば、定盤の表面に対して垂直
方向に出没する変位が可能なリフトピンが定盤に出没部
材として組込まれる。導電材としては、導電性ワイヤが
基板と定盤との間を移動して基板の残留電荷を除去する
走査が行われる。基板離脱手段は、導電性ワイヤの移動
による走査と複数のリフトピンの順次的な出没とを同期
させて行うので、基板と定盤との間に円滑に導電性ワイ
ヤを挿入して、基板と定盤との間の全体を走査して残留
電荷を除去することができる。
【0013】また本発明で前記基板離脱手段は、前記出
没部材の出没変位と前記導電材と走査とを、物理的機構
によって連係させることを特徴とする。
【0014】本発明に従えば、基板離脱手段は、物理的
機構によって出没部材の出没変位と導電材の走査とを連
係させるので、基板全面に対して残留電荷を逃がす動作
を確実に行い、基板の離脱を安全かつ容易に行えるよう
にすることができる。
【0015】さらに本発明は、定盤に備えられる静電チ
ャックに吸着保持されている基板に対し、吸着を終了し
た後で行う基板離脱方法において、基板と定盤との間
に、電気的に接地された導電材を挿入し、導電材を、基
板の定盤への接触面全体と接触するように走査して、基
板の除電を行い、除電された基板を定盤の表面から離脱
させることを特徴とする基板離脱方法である。
【0016】本発明に従えば、基板離脱方法として、定
盤に備えられる静電チャックに吸着保持されている基板
を、吸着を終了した後で離脱させる。基板を離脱させる
際に、基板と定盤との間に、電気的に接地された導電材
を挿入する。導電材は接地されているので、導電材が接
触した基板の部分からは、残留電荷が除去される。導電
材を、基板の定盤への接触面全体と接触するように走査
するので、基板全体の除電が行われる。除電された基板
を定盤の表面から離脱させるので、残留電荷の影響によ
る離脱のしにくさは解消され、放電なども生じることな
く安全かつ容易に基板の離脱を行うことができる。
【0017】また本発明で前記導電材の走査は、該導電
材を予め定める方向に往復運動させながら、該方向と直
交する方向に移動させて行うことを特徴とする。
【0018】本発明に従えば、導電材を予め定める方向
に往復運動させながらその方向と直交する方向に移動さ
せて走査を行うので、基板の表面と確実に接触させなが
ら円滑に導電材の走査を行い、基板の表面の除電を確実
に行うことができる。
【0019】また本発明で前記導電材の挿入は、定盤内
に設けられ、定盤表面に対し先端部が出没変位可能な出
没部材の先端を定盤表面から突出させて、基板の端部に
形成する定盤との間の隙間で行うことを特徴とする。
【0020】本発明に従えば、導電材を定盤と基板との
間に挿入する際に、定盤表面に対して先端部が出没変位
可能な出没部材の先端を定盤表面から突出させて、基板
の端部に隙間を形成し、その隙間に導電材を挿入するの
で、細くまたは薄く切れやすいような導電材であって
も、基板と定盤との間に容易に挿入し、除電を行うこと
ができる。
【0021】また本発明は、前記出没部材を、前記定盤
に間隔をあけて複数配置しておき、前記導電材の走査を
円滑に行うように、複数の出没部材を順次出没変位さ
せ、導電材が基板と定盤との間の全面を走査した段階で
は、出没部材が基板を定盤表面から一定の間隔で保持す
ることを特徴とする。
【0022】本発明に従えば、定盤に複数の出没部材を
間隔をあけて配置しておき、複数の出没部材を導電材の
走査が円滑に行えるように順次出没変位させ、導電材に
無理な力を加えることなく基板と定盤との間を走査さ
せ、導電材の切断や折れや変形といった損傷を生じさせ
ないで除電を行うことができる。導電材が基板と定盤と
の間の全面を走査した段階では、出没部材が基板を定盤
表面から一定の間隔で保持するので、基板を定盤表面か
ら完全に離脱させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態と
しての基板の静電吸着装置10の断面構成を示す。吸着
対象となるガラス基板11は、液晶表示素子に使用され
る。図7に示すガラス基板1と同様に、表面側には導電
性薄膜12が形成され、導電性薄膜12が形成されてい
ないガラス板13の裏面側を、静電チャック14で吸着
保持する。静電チャック14の構成は、図7に示す静電
チャック4と同様であり、電極や直流電源を備えるけれ
ども、図示は省略する。ガラス基板11は、TFTと略
称される薄膜トランジスタを用いるアクティブマトリク
ス基板などとして、大型化している。したがって、ガラ
ス基板11の静電吸着による保持のために、複数の静電
チャック14を間隔をあけて配置する。静電チャック1
4は、表面が平坦な定盤15に埋め込まれている。定盤
15には、出没部材であるリフトピン16も複数配置さ
れている。静電チャック14およびリフトピン16を備
える定盤15は、たとえば真空室17の内部に設置され
る。
【0024】図2は、図1に示す静電吸着装置10でガ
ラス基板11を吸着保持している状態を平面視して示
す。定盤15の表面に、複数、たとえば4つの静電チャ
ック14が間隔をあけて配置され、さらにその周囲に複
数、たとえば12のリフトピン16が間隔をあけて配置
されるように組込まれている。ガラス基板11の静電吸
着は、ガラス基板11を定盤15上に載置し、静電チャ
ック14に直流電圧を印加することによって行う。次に
図1に示す真空室17の内部を減圧し、ガラス基板11
にスパッタリングやプラズマエッチングなどの所望の処
理を施す。処理が終了したガラス基板11は、定盤15
の表面から離脱させる必要がある。ガラス基板11の離
脱では、先ず静電チャック14への電圧印加を止める。
【0025】図3は、本実施形態の静電吸着装置10
で、定盤15上からガラス基板11を離脱させる際の動
作を示す。なお、図1および図2では参照符「16」で
示すリフトピンを、位置に応じて区別して示す。図3
(a)に示すように、ガラス基板11の端部は静電チャ
ック14による吸着作用を受けていないので、残留電荷
も存在せず、定盤15の表面に載っているだけの状態で
ある。そこで、ガラス基板11の端部18近傍に位置す
る2つのリフトピン16a,16bのうち、外側に位置
するリフトピン16aの先端は、定盤15の表面から突
出させないで、内側に位置するリフトピン16bの先端
を定盤15の表面から突出させる。リフトピン16bの
先端の突出によって、ガラス基板11と定盤15との間
に隙間を形成することができる。この隙間に、電気的に
接地されている導電材としての導電性ワイヤ19を挿入
する。導電性ワイヤ19は、突出している内側のリフト
ピン16bの位置まで挿入することができる。
【0026】次に、図3(b)に示すように、最も外側
に位置するリフトピン16aの先端を定盤15の表面か
ら突出させる。さらに図3(c)に示すように、内側に
位置するリフトピン16bの先端を、定盤15の表面か
ら埋没させると、ガラス基板11と定盤15との間の隙
間は、外側のリフトピン16aの先端によって支えられ
る。内側のリフトピン16bの先端が定盤15の表面に
埋没して、導電性ワイヤ19の移動に対する障害がなく
なるので、図3(d)に示すように、導電性ワイヤ19
を図の右方向に移動する走査を行うことができる。
【0027】図4は、図3(a)に示す状態を平面視し
て示す。複数のリフトピン16a,16b,16c,1
6dを順次導電性ワイヤ19の走査と同期して出没変位
させることによって、導電性ワイヤ19を円滑に図の右
方向に走査することができる。導電性ワイヤ19が走査
を終えた領域では、リフトピン16を上昇させておく。
【0028】図5に示すように、導電性ワイヤ19によ
るガラス基板11の全面の走査が終了すると、ガラス基
板11は全部のリフトピン16によって静電チャック1
4および定盤15から完全に離脱させることができる。
【0029】以上説明したガラス基板11を定盤15の
表面から完全に離脱させるまでの一連の動作は、リフト
ピン16の出没動作と、導電性ワイヤ19の移動とを、
電気、空気圧、水圧、油圧等の物理的機構を用いて関連
付けて、円滑な動作となるようにコンピュータなどを利
用した制御手段で制御して行うことができる。また、リ
フトピン16の出没変位をカム機構などで行い、導電性
ワイヤ19の移動と機械的に連動させて行うこともでき
る。また出没部材としては、リフトピン16ばかりでは
なく、定盤15内に組込まれて、必要に応じてガラス基
板11との接触面に出没変位し、表面から先端を突出さ
せてガラス基板11を定盤15の表面から浮かすことが
できればよい。また、導電材としては、導電性ワイヤ1
9ばかりではなく、薄い帯状など、他の形状であっても
よい。
【0030】本実施形態で、静電チャック14を4箇
所、リフトピン16を12箇所に設けているけれども、
ガラス基板11の寸法などに応じて、適宜数を増減する
ことができる。また、ガラス基板11を処理対象とする
ばかりではなく、半導体ウエハなどであっても、本発明
を適用して安全かつ容易に静電吸着後の離脱を行わせる
ことができる。半導体ウエハでは、表面に導電材を接触
させて除電が可能であっても、表面に導電材を接触させ
ることは表面に形成されている集積回路などを損なうお
それがある。本発明を適用すれば、裏面側で確実に除電
を行うことができる。
【0031】図6は、本発明の実施の他の形態としての
導電性ワイヤ19の走査状態を示す。本実施形態では、
導電性ワイヤ19でガラス基板11の全面を走査する際
に、進行方向と直交する方向に対して導電性ワイヤ19
に反復運動を加える。この結果、導電性ワイヤ19は、
19a,19b,19c,19d,…として示す走行軌
跡を描くような走査を行う。進行方向と直交する方向に
も往復運動を加えるので、導電性ワイヤ19の走査をさ
らに円滑に行うことができる。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、静電チャ
ックで定盤上に静電的に吸着して保持した基板を、定盤
表面から離脱させる際に、出没部材の先端を定盤の表面
から突出させて定盤を部分的に浮かせて隙間を形成し、
その隙間に導電材を挿入して基板の除電を行う。複数の
出没部材の出没変位を、予め定める方向に順次行うとと
もに、その方向に導電材を走査させるので、導電材には
無理な力を加えることなく基板と定盤との間に挿入した
状態で基板の全面の除電を行い、基板の離脱を安全かつ
容易に行うことができる。
【0033】また本発明によれば、出没部材として定盤
の表面からリフトピンを出没変位させ、導電材として、
導電性ワイヤを基板と定盤との間に移動させて走査し、
導電性ワイヤを円滑に挿入して移動しながら、導電性ワ
イヤの切断や折れ、変形といった損傷を生じさせないで
基板の全表面から残留電荷を除去し、基板の離脱を安全
かつ容易に行うことができる。
【0034】また本発明によれば、複数の出没部材の出
没変位と導電材の走査とを物理的機構によって連係させ
るので、物理的機構で適切なタイミングを設定すれば、
基板や導電材に無理な力を加えることなく基板の全面に
対する除電を容易に行い、基板の離脱を安全に進めるこ
とができる。
【0035】さらに本発明によれば、静電チャックで定
盤上に基板を吸着保持した後、基板と定盤との間に導電
材を挿入し、導電材を接触面全体と接触するように走査
する。導電材は電気的に接地され、基板と接触する部分
で残留電荷を除去するので、基板と定盤との接触面全体
を走査すれば、導電材によって基板を確実に除電するこ
とができ、基板を定盤の表面から安全かつ容易に離脱さ
せることができる。
【0036】また本発明によれば、導電材は予め定める
方向に往復運動させながらその方向と直交する方向に移
動させて走査するので、導電材の走査を円滑に行い、基
板の全面から残留電荷を確実に除去することができる。
【0037】また本発明によれば、出没部材の先端部を
定盤表面から突出させて、基板の端部に隙間を形成し、
導電材をその隙間に挿入するので、細かったり薄かった
りして切れやすいような導電材であっても、容易に基板
と定盤との間に挿入することができる。
【0038】また本発明によれば、複数の出没部材を順
次的に出没変位させながら導電材の走査を行うので、細
かったり薄かったりして切れやすいような導電材であっ
ても、基板と定盤との間を円滑に移動させながら走査
し、切断、折れ、変形といった損傷を受けないで確実に
基板全面の除電を行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態としての静電吸着装置1
0の概略的な構成を示す断面図である。
【図2】図1の静電吸着装置10の平面図である。
【図3】図1の静電吸着装置10で、静電吸着の終了
後、ガラス基板11を離脱させる状態を示す部分的な断
面図である。
【図4】図3(a)に示す状態の平面図である。
【図5】図1の静電吸着装置10で、導電性ワイヤ19
によるガラス基板11の全面に対する走査が終了した状
態を示す簡略化した正面断面図である。
【図6】本発明の実施の他の形態での導電性ワイヤ19
の走査軌跡を示す簡略化した平面図である。
【図7】ガラス基板11を静電チャック4で吸着保持し
ている状態を示す簡略化した断面図である。
【符号の説明】 10 静電吸着装置 11 ガラス基板 12 導電性薄膜 13 ガラス板 14 静電チャック 15 定盤 16,16a,16b,16c,16d リフトピン 17 真空室 18 端部 19,19a,19b,19c,19d 導電性ワイヤ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B23Q 3/15 B23Q 3/15 D

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電チャックを備える定盤上に、基板を
    静電的に吸着して保持可能な基板の静電吸着装置におい
    て、 定盤に間隔をあけて複数配置され、先端を定盤の表面か
    ら出没させる変位が可能な出没部材と、 基板と定盤との間に挿入可能で、導電性を有し、基板と
    の接触部で基板の残留電荷を除去する導電材と、 基板を定盤上に静電吸着する際には、出没部材の先端を
    定盤の表面に埋没させ、導電材を基板と定盤との間に挿
    入しないでおき、基板を定盤上から離脱させる際に、予
    め定める方向に順次出没部材を出没変位させながら、導
    電材を基板と定盤との間に挿入して該方向に走査させる
    基板離脱手段とを含むことを特徴とする基板の静電吸着
    装置。
  2. 【請求項2】 前記定盤には、前記出没部材として、定
    盤の表面に対して垂直方向に出没する変位が可能なリフ
    トピンが組込まれ、 前記導電材として導電性ワイヤが基板と定盤との間を移
    動して、前記走査が行われ、 前記基板離脱手段は、該導電性ワイヤの移動による走査
    と、複数のリフトピンの順次的な出没とを同期させて行
    うことを特徴とする請求項1記載の基板の静電吸着装
    置。
  3. 【請求項3】 前記基板離脱手段は、前記出没部材の出
    没変位と前記導電材と走査とを、物理的機構によって連
    係させることを特徴とする請求項1または2記載の基板
    の静電吸着装置。
  4. 【請求項4】 定盤に備えられる静電チャックに吸着保
    持されている基板に対し、吸着を終了した後で行う基板
    離脱方法において、 基板と定盤との間に、電気的に接地された導電材を挿入
    し、 導電材を、基板の定盤への接触面全体と接触するように
    走査して、基板の除電を行い、 除電された基板を定盤の表面から離脱させることを特徴
    とする基板離脱方法。
  5. 【請求項5】 前記導電材の走査は、該導電材を予め定
    める方向に往復運動させながら、該方向と直交する方向
    に移動させて行うことを特徴とする請求項4記載の基板
    離脱方法。
  6. 【請求項6】 前記導電材の挿入は、定盤内に設けら
    れ、定盤表面に対し先端部が出没変位可能な出没部材の
    先端を定盤表面から突出させて、基板の端部に形成する
    定盤との間の隙間で行うことを特徴とする請求項4また
    は5記載の基板離脱方法。
  7. 【請求項7】 前記出没部材を、前記定盤に間隔をあけ
    て複数配置しておき、 前記導電材の走査を円滑に行うように、複数の出没部材
    を順次出没変位させ、 導電材が基板と定盤との間の全面を走査した段階では、
    出没部材が基板を定盤表面から一定の間隔で保持するこ
    とを特徴とする請求項6記載の基板離脱方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002252274A (ja) * 2000-03-07 2002-09-06 Toto Ltd 静電チャックユニット
US7567422B2 (en) 2005-08-10 2009-07-28 Hitachi High-Technologies Corporation Plasma processing apparatus and plasma processing method

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