JP2002082445A - ステージ装置及び露光装置 - Google Patents

ステージ装置及び露光装置

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JP2002082445A
JP2002082445A JP2000243940A JP2000243940A JP2002082445A JP 2002082445 A JP2002082445 A JP 2002082445A JP 2000243940 A JP2000243940 A JP 2000243940A JP 2000243940 A JP2000243940 A JP 2000243940A JP 2002082445 A JP2002082445 A JP 2002082445A
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stage
air
bearing
guide
gas
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Keiichi Tanaka
慶一 田中
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 真空中でも使用でき、制御性を向上できるス
テージ装置を提供する。 【解決手段】 ステージ装置1の下部には、サブステー
ジ2が配置されている。サブステージ2の上部には、メ
インステージ3が配置されている。メインステージ3
は、ウェハテーブル32を載置する移動ステージ31
と、ステージ31を中心として対称な方向に延びるアー
ム41と、Y字型をしたガイドバー51を備える。ガイ
ドバー51の3箇所の端部には、上下面にエアパッド5
3が形成されており、ガイド平面内を運動可能となって
いる。アーム41の両端には、二次元リニアモータ可動
子45が設けられており、ガイド平面の2方向(X方
向、Y方向)及びガイド平面に直交する軸の周り(θ方
向)に運動可能である。サブステージ2は、メインステ
ージ3に寄り添って移動し位置決めされるとともに、メ
インステージ3と外部との流体の流出入を仲介するもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、荷電粒子ビーム露
光装置等の精密装置に用いられる精密移動・位置決め用
ステージ装置に関する。特には、真空中でも使用でき、
制御性を向上できるステージ装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、精密移動・位置決め用のステージ装置としては、様
々な形態のものが開発されている。
【0003】特開昭62−182692には、ボックス
型のエアベアリング(気体軸受)を有する2軸エアステ
ージ装置が開示されている。図12は、特開昭62−1
82692に開示されたステージ装置140を示す斜視
図である。このステージ装置140は定盤141を備え
る。定盤141上には、2つのボックス型をしたベース
ガイド142が載置されている。ベースガイド142の
内面には、永久磁石板が貼着されており、モータヨーク
142aを形成している。2つのベースガイド142の
上部には、各々ボックス型をしたコイルボビン143が
嵌合されている。これらのモータヨーク142aとコイ
ルボビン143はリニアモータを構成しており、X方向
に移動できる。
【0004】2つのコイルボビン143の間には、ボッ
クス型をした可動ガイド144が掛け渡されている。可
動ガイド144の内面には、永久磁石板が貼着されてお
り、モータヨーク144aを形成している。可動ガイド
144の上部には、ボックス型をしたコイルボビン14
5が嵌合されている。これらのモータヨーク144aと
コイルボビン145はリニアモータを構成しており、Y
方向に移動できる。なお、コイルボビン145上には、
ウェハ等を載置するステージ146が設置されている。
【0005】このステージ装置140のコイルボビン1
43、145の内側の各面には、それぞれモータヨーク
142a、144aに対向した位置に空気噴出し孔(図
示せず)が設けられている。空気噴出し孔からコイルボ
ビン143、145とモータヨーク142a、144a
の隙間に空気を噴出させることにより、空気軸受を構成
している。
【0006】このステージ装置140は、ガイドに沿っ
て動く1つの軸(ベースガイド142及びコイルボビン
143)が在り、その軸上にもう1つの軸(可動ガイド
144及びコイルボビン145)を積み重ねた構造にな
っている。つまり、一方の可動軸の上部に他方の可動軸
を積み重ねるいわゆる積み重ね構造であり、下側の可動
軸が大型になってしまうという問題点がある。また、空
気軸受から噴出した空気を回収する手段がないため真空
中では使用できない。
【0007】WO99/66221には、移動体側にエ
アベアリングのパッドを設けた一軸の真空エアステージ
装置が開示されている。図13は、WO99/6622
1に開示されたステージ装置を示す断面図である。図1
4は、同ステージ装置のエアベアリングの構成を示す分
解斜視図である。このステージ装置150は定盤等の設
置面G上に搭載されている。ステージ装置150の左右
には、固定部材155を介して、コの字型をした2つの
可動軸固定部152が対向するように設置されている。
2つの可動軸固定部152には、可動軸153がある隙
間を持って嵌合されている。詳しくは後述するように、
可動軸固定部152と可動軸153とはエアベアリング
を構成している。可動軸153の上部には、ステージ1
61が設けられており、ウェハ163等が載置される。
【0008】可動軸153の下部には、下向きに凸型を
した可動子156が設けられている。一方、設置面G上
のステージ装置150の中央部には、断面が凹型をした
固定子157が配置されている。可動子156と固定子
157とは、ある隙間を持って嵌合されており、リニア
モータを形成している。可動子153は、図13の紙面
の垂直方向(Y方向)に移動可能である。
【0009】ここで、エアベアリングの構成について図
14を参照しつつ説明する。図14には、図13のステ
ージ装置のエアベアリングの一部が示されている。エア
ベアリングは、ステージ装置に固定されている固定部1
52と、その間を摺動する可動部153からなる。固定
部152は、さらに、固定部上面152a、固定部側面
152b、固定部下面152cとに分割されている。図
14においては、固定部152aと152bは、破線で
示した部分から開いた形で示してある。
【0010】可動部153の上面と側面には、多孔性の
部材からなるエアパッド153aが、それぞれ2つずつ
設けられている。エアパッド153aには、チューブ1
53bを介して気体供給源158から気体が供給され
る。2つのエアパッド153aの周りには、ガードリン
グ153cが形成されている。固定部上面152aと固
定部側面152bには、ガードリング153cに対向す
る位置に排気口154aが設けられている。排気口15
4aには、金属製の配管154bを介してロータリー排
気ポンプ159が接続されている。同ポンプ159によ
り、エアパッド153aから噴出した気体を排気する。
【0011】可動部153は、図中に示すY方向に移動
する。このときのガードリング153cの移動範囲の両
端の位置が固定部側面152bに破線で示されている。
図から分るように、ガードリング153cの移動範囲の
両端の位置は常に排気口154aと交わりながら動くの
で、エアパッド153aから噴出した気体は外部にほと
んど洩れることなく排気される。
【0012】このWO99/66221に開示されてい
るステージ装置は、真空中で使用することができる。し
かし、同装置は一軸ステージであって、2軸ステージ装
置に適用するには、この一軸ステージ装置を二段に積み
重ねる必要があり、装置が大型になってしまう。また、
エアパッド153aは、可動部153の上面と側面にそ
れぞれ2つずつ設けられている。そのため、2軸ステー
ジ装置に適用するとエアパッドの数が多くなり、真空中
へのリークが相当な量となる。さらに、可動部153に
は、エアパッド153aに気体を供給するためのチュー
ブ153bが接続されている。そのため、チューブ15
3bの張力が可動部153の制御性に悪影響を及ぼす可
能性がある。
【0013】特開平9−34135には、空気軸受とバ
キュームパッドを利用してテーブルにZ方向の与圧を与
えるタイプのステージ装置が開示されている。図15
は、特開平9−34135に開示されたステージ装置を
示す斜視図である。図16は、同ステージ装置の平面図
である。このステージ装置170の下部には、定盤17
1が示されている。定盤171上の各辺の端部には、Y
方向に延びる第1案内ガイド173a、173b及びX
方向に延びる第2案内ガイド174a、174bが設置
されている。第1案内ガイド173a、173bの下部
には、それぞれ固定子(永久磁石)176a、176b
が配置されている。第2案内ガイド174a、174b
の上部には、それぞれ固定子(永久磁石)177a、1
77bが配置されている。
【0014】第1案内ガイド173a、173bの間に
は、Y軸方向に移動するY案内ビーム179が配置され
ている。Y案内ビーム179の両端部にはリニアモータ
コイル(図示せず)が設けられており、同コイルと固定
子176a、176bとでリニアモータを構成してい
る。第2案内ガイド174a、174bの間には、X軸
方向に移動するX案内ビーム178が配置されている。
X案内ビーム178の両端部にはリニアモータコイル
(図示せず)が設けられており、同コイルと固定子17
7a、177bとでリニアモータを構成している。案内
ビーム178、179上には、ステージ181が載置さ
れている。ステージ181には、ウェハ等を吸着固定す
る静電チャック等が設けられている。
【0015】図16に示すように、X案内ビーム178
の下には、空気軸受183a、183b、183c、1
83dが設けられている。これらの空気軸受の作用によ
り、X案内ビーム178は、定盤171の面に接触しな
いように案内され、低摩擦でX方向に摺動する。Y案内
ビーム179の下にも、空気軸受184a、184b、
184c、184dが設けられている。また、定盤17
1の中央には、空気軸受184eが設けられており、Y
案内ビーム179の中央部の荷重を定盤171で支える
ので、Y案内ビーム179の剛性を低くすることができ
る。ステージ181の下にも、3つの空気軸受185
a、185b、185cが設けられている。これらの軸
受の作用により、ステージ181にかかる荷重がダイレ
クトに定盤171で支えられるのでステージの剛性が高
くなっている。
【0016】このステージ装置は、定盤に設けられたバ
キュームパッドと空気軸受を利用して移動テーブルにZ
方向の与圧を与えたものである。この装置では、移動テ
ーブル等の重量を定盤で受けることができるとともに与
圧のメカニズムもシンプルであるので、特開昭62−1
82692等に開示されたステージ装置に比べて装置の
軽量化が可能である。しかし、このステージ装置は、真
空中ではバキュームによる与圧がかけられない。バキュ
ームの替りに磁石吸引力による与圧をかけることも考え
られるが、磁場変動を嫌う荷電粒子線露光装置には使用
しにくい。
【0017】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであって、真空中でも使用でき、制御性を向上で
きるステージ装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明のステージ装置は、 ステージをある平面内
で移動・位置決めするステージ装置であって、 前記ス
テージに連結された、該ステージを中心として対称な方
向に延びるアームと、 該アームの各々の端部におけ
る、前記ステージを中心とする対称な位置に配置され
た、複数のリニアモータ可動子と、 を含むことを特徴
とする。ステージ駆動用のリニアモータ可動子がステー
ジを中心とする対称な位置に配置されているので、ステ
ージの動きがスムーズである。ステージから離れたアー
ムの端部にリニアモータ可動子が配置されているので、
該可動子の移動に伴う磁場変動がステージ上に及びにく
い。
【0019】本発明のステージ装置は、 ステージをあ
る平面内で移動・位置決めするステージ装置であって、
前記ステージに連結されたアームと、 該アームに配
置されたリニアモータ可動子コイルと、 を含み、 前
記アームの内部に、前記コイルを冷却する冷却液が流入
出する通路が形成されていることを特徴とする。これに
より、アームの外部に冷却液を供給する配管を接続する
必要がなくなり、ステージの制御性が向上する。
【0020】本発明のステージ装置は、 ステージをあ
る平面内で移動・位置決めするステージ装置であって、
前記ステージから少なくとも3方向に延びるガイドバ
ーと、 該バーの各々の端部に配置された非接触式平面
軸受と、 を含むことを特徴とする。このように、平面
内に3箇所以上の非接触式平面軸受を設けることによ
り、ステージをガイド平面内で水平に保ちつつ、低摩擦
で駆動することができる。
【0021】本発明のステージ装置は、 ステージをあ
る平面内で移動・位置決めするステージ装置であって、
前記ステージに連結されたアームと、 該アームの端
部に配置されたリニアモータ可動子と、 前記ステージ
から延びるガイドバーと、該バーの端部に配置された非
接触式平面軸受と、 前記リニアモータの固定子と、
前記軸受が摺動するガイドプレートと、 を含み、 前
記固定子と前記ガイドプレートとが積層された構造とな
っていることを特徴とする。これにより、ステージ装置
をコンパクトにすることができる。
【0022】上記のステージ装置においては、 前記軸
受が空気軸受(エアパッド)であって、 前記ガイドバ
ーの内部に、前記軸受へのエア供給・回収・排気を行う
通路が形成されていることが好ましい。これにより、ガ
イドバー等にエア供給・回収・排気を行う配管を設ける
必要がなくなり、制御性が向上する。
【0023】本発明のステージ装置は、 対象物を載置
してある平面内で移動し位置決めされるメインステージ
と、 該メインステージに寄り添って移動し位置決めさ
れるとともに、該メインステージと外部との流体の流出
入を仲介するサブステージと、 を具備することを特徴
とする。サブステージからメインステージに流体を供給
するための配管に、短く軟らかいホース(多少気密性落
ちる)を用いることができ、メインステージの制御性を
向上できる。
【0024】上記のステージ装置においては、 前記メ
インステージとサブステージとが非接触式平面軸受を介
して相対しており、 その相対している部分(インター
フェース部)において前記流体の流出入を行うことが好
ましい。つまり、ホース等の配管を使わずに流体の流出
入を行うのでメインステージに流体を供給するための配
管等を接続する必要がなくなり、制御性が向上する。ま
た、サブステージでメインステージを支えるので、メイ
ンステージのたわみを低減できる。
【0025】上記のステージ装置においては、 前記流
体の内の液体の流出入については管路を介して行うこと
が好ましい。流体の場合は、ホースを介しての流出入の
方が洩れが少ない。
【0026】上記のステージ装置においては、 前記サ
ブステージの可動部の軸受が空気軸受(エアパッド)で
あることが好ましい。
【0027】上記のステージ装置においては、 前記メ
インステージを駆動するリニアモータを含み、 該リニ
アモータの固定子がエアベアリングで前記平面の垂直方
向(Z方向)に非接触支持され、 該固定子の重心を、
装置とは振動的に絶縁された部位より支持する反力処理
機構を持つことが好ましい。これにより、メインステー
ジを駆動する際の振動や反力による悪影響を低減でき
る。
【0028】本発明の露光装置は、 感応基板上にパタ
ーンを転写する露光装置であって、上記いずれかの態様
のステージ装置を備えることを特徴とする。
【0029】本発明の他のステージ装置は、 ステージ
をある平面(XY平面)内で移動・位置決めするステー
ジ装置であって、 ある方向(Y軸方向)に延びる複数
本のガイド(Y軸ガイド)と、 該Y軸ガイドの各々に
沿ってY方向にスライドする複数のスライダ(Y軸スラ
イダ)と、 該複数のY軸スライダの相互間に掛け渡さ
れた、他の方向(X軸方向)に延びる複数本のガイド
(X軸ガイド)と、 該X軸ガイドの各々に沿ってX方
向にスライドする複数のスライダ(X軸スライダ)と、
該複数のX軸スライダの相互間に掛け渡されたステー
ジと、 前記各ガイドと各スライダ間に付設された非接
触気体軸受と、 前記各スライダを駆動する気体シリン
ダと、 を具備することを特徴とする。
【0030】ステージの駆動と、軸受を共に気体を用い
て行うので、磁場変動がなく、装置を簡単にできる。
【0031】上記のステージ装置においては、前記スラ
イダの両端近傍の摺動面に前記気体軸受及び気体シリン
ダのエアの排気を行う排気溝(ガードリング)が形成さ
れていることが好ましい。これにより、気体リークを軽
減できるので、真空中で用いることができる。
【0032】上記のステージ装置においては、前記気体
シリンダのエアの給排気、及び、前記気体軸受へのエア
供給・回収・排気を行う通路が、前記ガイドの内部に形
成されていることが好ましい。これにより、シリンダや
ステージに排気用の配管を接続する必要がなくなるの
で、ステージの動きへの規制が少なくなって、ステージ
の制御性を向上できる。なお、シリンダへの給気や、気
体軸受からの気体回収の配管もガイドの内部に形成する
ことがより好ましい。
【0033】上記のステージ装置においては、前記気体
シリンダ内のエア圧力を4×105Pa以上とすることが
好ましい。これにより、気体シリンダの剛性を高めるこ
とができ、制御性が向上する。
【0034】本発明の露光装置は、 感応基板上にパタ
ーンを転写する露光装置であって、上記いずれかの態様
のステージ装置を備えることを特徴とする。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ説明す
る。まず、図11を参照しつつ本発明の実施の形態に係
るステージ装置を搭載できる荷電粒子ビーム(電子線)
露光装置について説明する。図11には、電子線露光装
置100が模式的に示されている。電子線露光装置10
0の上部には、光学鏡筒101が示されている。光学鏡
筒101の図の右側には、真空ポンプ102が設置され
ており、光学鏡筒101内を真空に保っている。
【0036】光学鏡筒101の上部には、電子銃103
が配置されており、下方に向けて電子線を放射する。電
子銃103の下方には、順にコンデンサレンズ104、
電子線偏向器105、マスクMが配置されている。電子
銃103から放射された電子線は、コンデンサレンズ1
04によって収束される。続いて、偏向器105により
図の横方向に順次走査され、光学系の視野内にあるマス
クMの各小領域(サブフィールド)の照明が行われる。
【0037】マスクMは、マスクステージ111の上部
に設けられたチャック110に静電吸着等により固定さ
れている。マスクステージ111は、定盤116に載置
されている。
【0038】マスクステージ111には、図の左方に示
す駆動装置112が接続されている。駆動装置112
は、ドライバ114を介して、制御装置115に接続さ
れている。また、マスクステージ111の図の右方には
レーザ干渉計113が設置されている。レーザ干渉計1
13は、制御装置115に接続されている。レーザ干渉
計113で計測されたマスクステージ111の正確な位
置情報が制御装置115に入力される。それに基づき、
制御装置115からドライバ114に指令が送出され、
駆動装置112が駆動される。このようにして、マスク
ステージ111の位置をリアルタイムで正確にフィード
バック制御することができる。
【0039】定盤116の下方には、ウェハチャンバ1
21が示されている。ウェハチャンバ121の図の右側
には、真空ポンプ122が設置されており、ウェハチャ
ンバ121内を真空に保っている。ウェハチャンバ12
1内には、上方からコンデンサレンズ124、偏向器1
25、ウェハWが配置されている。
【0040】マスクMを通過した電子線は、コンデンサ
レンズ124により収束される。コンデンサレンズ12
4を通過した電子線は、偏向器125により偏向され、
ウェハW上の所定の位置にマスクMの像が結像される。
【0041】ウェハWは、ウェハステージ131の上部
に設けられたチャック130に静電吸着等により固定さ
れている。ウェハステージ131は、定盤136に載置
されている。ウェハステージ131には、図の左方に示
したように駆動装置132が接続されている。駆動装置
132は、ドライバ134を介して、制御装置115に
接続されている。また、ウェハステージ131の図の右
方にはレーザ干渉計133が設置されている。レーザ干
渉計133は、制御装置115に接続されている。レー
ザ干渉計133で計測されたウェハステージ131の正
確な位置情報が制御装置115に入力される。それに基
づき、制御装置115からドライバ134に指令が送出
され、駆動装置132が駆動される。このようにして、
ウェハステージ131の位置をリアルタイムで正確にフ
ィードバック制御することができる。
【0042】次に、本発明の第1の実施の形態に係るス
テージ装置について説明する。図1は、本発明の第1の
実施の形態に係るステージ装置の全体構成を示す斜視図
である。図2(A)は同ステージを構成するサブステー
ジの斜視図であり、図2(B)は同ステージを構成する
エアシリンダ上面の空気軸受を示す側面断面図である。
図3は、同ステージを構成するメインステージを上方か
ら見た斜視図である。図4は、同ステージを構成するメ
インステージを下方から見た斜視図である。図5は、ガ
イドプレート、リニアモータ固定子の断面を示す側面断
面図である。図6は、リニアモータ可動子の側面断面図
である。図7は、樹脂でモールド成形されたコイルの側
面断面図である。図8は、二次元リニアモータの構造を
示す平面図である。
【0043】まず、ステージ装置全体の概略について説
明する。図1には、本発明の第1の実施の形態に係るス
テージ装置1が示されている。ステージ装置1は、図1
1の露光装置におけるウェハステージ131にあたる。
ステージ装置1の下部には、サブステージ2が配置され
ている。サブステージ2の上部には、メインステージ3
が配置されている。メインステージ3は、図3、4に分
りやすく示すように、ウェハテーブル32を載置する移
動ステージ31と、ステージ31を中心として対称な方
向に延びるアーム41と、Y字型をしたガイドバー51
を備える。ガイドバー51の3箇所の端部には、上下面
にエアパッド53が形成されており、ガイド平面内を運
動可能となっている。アーム41の両端には、二次元リ
ニアモータ可動子45が設けられており、ガイド平面の
2方向(X方向、Y方向)及びガイド平面に直交する軸
の周り(θ方向)に運動可能である。サブステージ2
は、メインステージ3に寄り添って移動し位置決めされ
るとともに、メインステージ3と外部との気体の流出入
を仲介するものである。
【0044】次に各部の詳細を説明する。サブステージ
2の両端には、図1に示すように、定盤等に固定された
直方体をした固定体23a、23bが配置されている。
固定体23a、23bの内部には、図示はしていない
が、エアの供給・排気等を行うための通路が設けられて
いる。また、固定体23a、23bの外部には、エアの
供給・排気の通路等が接続されている。詳しくは後述す
るが、固定体23a、23bの上部には、メインステー
ジ3のガイドバー51をガイドするガイドプレート52
a、52bが載置されている。ガイドプレート52a、
52bの上部には、リニアモータ固定子42が配置され
ている。
【0045】固定体23a、23bの間には、可動部2
1が配置されている。可動部21には、図2(A)に示
すように、Y方向に延びた2本のエアチューブ22a、
22bが配置されている。これらのエアチューブ22
a、22bは、エアシリンダ24a、24bのガイドも
兼ねる。エアチューブ22a、22bの断面は円形をし
ており、その内部には、エアの吸気・排気等を行ういく
つかの通路が形成されている。エアチューブ22a、2
2bの図の左側の端部は、図2(A)では図示省略され
ているが、それぞれ図の左に位置する固定体23aに接
続されている。一方、エアチューブ22a、22bの図
の右側の端部は、それぞれ図の右に位置する固定体23
bに接続されている。
【0046】詳しくは後述するが、エアチューブ22a
を用いて、エアシリンダ24a、24bを駆動するため
のエアの供給・排気、並びに、メインステージ3に送る
エアやHeガスの供給、真空排気等を行う。
【0047】エアチューブ22a、22bには、それぞ
れエアシリンダ24a、24bが嵌合されている。エア
シリンダ24a、24bは、エアチューブ22a、22
bを介して供給されるエアによりY方向に駆動する。エ
アシリンダ24a、24bは直方体をしており、その中
央は、Y方向に貫通した円筒状の中空になっている。エ
アシリンダ24a、24bの内部には、図示はしていな
いが、エアの供給・排気等を行うための通路が設けられ
ており、エアチューブ22a、22bからエア等が供給
される。この詳しい機構については、特開平7−335
533等に開示されている。このエアシリンダを真空中
で用いるには、シールや排気手段等のエア洩れ対策を付
加して用いる。なお、エアシリンダの代わりに、静電ア
クチュエータや超音波アクチュエータ等の他のアクチュ
エータを用いて26、24a、24bを駆動させること
も可能である。
【0048】エアシリンダ24a、24bの間には、X
方向に延びた2本のエアチューブ25a、25bが配置
されている。これらのエアチューブ25a、25bは、
エアシリンダ26のガイドも兼ねる。エアチューブ25
a、25bの断面は円形をしており、その内部には、エ
アの吸気・排気等を行ういくつかの通路が形成されてい
る。エアチューブ25a、25bの図の右側の端部は、
それぞれ図の右に位置するエアシリンダ24aに接続さ
れている。一方、エアチューブ25a、25bの図の左
側の端部は、それぞれ図の左に位置するエアシリンダ2
4bに接続されている。
【0049】エアチューブ25a、25bには、エアシ
リンダ26が嵌合されている。エアシリンダ26の図の
左右には、X方向に貫通した円筒状の中空部があり、エ
アチューブ25a、25bが嵌め込まれている。エアシ
リンダ26の内部には、図示はしていないが、エアの供
給・排気等を行うための通路が設けられている。エアシ
リンダ26にはエアチューブ22bから供給されたエア
がエアチューブ25a、25bを介して供給され、エア
シリンダ26はX方向に駆動する。エアシリンダ24
a、24bには、特開平7−335533等に開示され
ているエアシリンダに、シールや排気手段等のエア洩れ
対策を付加して用いる。
【0050】エアシリンダ26の上面(サブステージ)
は平らな平面をしており、中央部分には、エア供給口2
7a、Heガス給排気口27b、低真空(Low Vacuum)
排気口27c、高真空(High Vacuum)排気口27d、
大気開放口27eがX方向に並べて形成されている。各
口の周りには、図示はしていないが、低真空ガードリン
グ及び高真空ガードリングが形成されており、高真空に
保たれたウェハチャンバー内等にエア等が洩れないよう
にしている。上記エア供給口27a等は、後述するよう
に、メインステージ3のエア導入口等に対向しており、
サブステージエアシリンダ26が移動ステージ31の動
きに合わせて移動することにより、メインステージ3に
エアやHeガス等の給排気や真空排気等を行うことがで
きる。
【0051】この実施の形態においては、エアシリンダ
26の上面に空気軸受を設けることが好ましい。図2
(B)には、エアシリンダ26の上面に形成された気体
軸受が示されている。エア供給口27a等の周辺には、
図14に示したような多孔性の部材からなるエアパッド
27fが配置されている。エアパッド27fは、図2
(B)では2箇所に示してあるが、例えばエアシリンダ
26上面の4隅に形成することができる。エアパッド2
7fの周囲には、図14に示したように、エアパッド2
7fから噴出したエアの排気を行うガードリング27g
が形成されている。ガードリングは、大気開放を行うガ
ードリング、低真空排気を行うガードリング、高真空排
気を行うガードリングを順に形成することが好ましい。
各エアパッドやガードリングには、エアチューブ22a
等の通路が接続される。
【0052】エアシリンダ26の上方には、移動ステー
ジ31が示されている。エアチューブ22a等から供給
されたエアがエアパッドの孔から噴出されて、移動ステ
ージ31の下面に圧力を加える。エアシリンダ26と移
動ステージ31の隙間は、常に5μm程に保たれる。エ
アパッドから噴出された気体は、大気開放を行うガード
リングにより、大気に開放される。そこから洩れた気体
は、低真空排気を行うガードリングにより排気され、高
真空に保たれているウェハチャンバー内に洩れ出さない
ように、さらに高真空排気を行うガードリングから排気
する。
【0053】このようにエアパッドの孔からエアを噴出
させることにより、エアシリンダ26とメインステージ
3の間に一定の隙間を保持することができる。これによ
り、エアシリンダ26と移動ステージ31が一定の隙間
を維持して安定的に移動できるので、安定したエアの供
給等ができる。また、メインステージ3に下面から圧力
を加えるので、メインステージ3のたわみを小さくでき
る。
【0054】続いて、図1、図3、図4を参照しつつメ
インステージ3について説明する。図1、図3、図4に
は、メインステージ3が示されている。メインステージ
3の中央部には、移動ステージ31が示されている。移
動ステージ31の下方には、Y字型をしたガイドバー5
1が嵌合固定されている。移動ステージ31のガイドバ
ー51の上方には、移動ステージ31を中心として対称
な方向に延びるアーム41が嵌合固定されている。
【0055】移動ステージ31は、図3に示すように直
方体をしており、ガイドバー51とアーム41を嵌合す
るための長方形の孔がY方向に貫通するように設けられ
ている。エアシリンダ26にエアパッドを設ける場合に
は、移動ステージ31の下面でエアパッドから噴出され
たエアの圧力を受けるので、エアパッドの配置されてい
るだけの広さが必要になる。
【0056】移動ステージ31の下部には、エア供給口
31a、Heガス給排気口31b、低真空排気口31
c、高真空排気口31d、大気開放口31eがX方向に
並べて形成されている。各口は、エアシリンダ26の上
面に形成されているエア供給口27a、Heガス給排気
口27b、低真空排気口27c、高真空排気口27d、
大気開放口27eに対応する位置にあり、それらから移
動ステージ31にエアの供給等が行われる。移動ステー
ジ31内には、図示はしていないが、各口31a、31
b、31c、31d、31eから導入されたエア等をガ
イドバー51、アーム41及びウェハテーブル32等に
供給するための通路が設けられている。
【0057】また、図1に示すように、移動ステージ3
1の一方の側面には、比較的細い配管39が接続されて
いる。配管39は、移動ステージ31とエアシリンダ2
6の移動の妨げにならないように長さに余裕をもたせて
エアシリンダ26の側面に一旦係止され、ステージ装置
1の外部に延びている。配管39は、静電チャックやリ
ニアモータのコイルの冷却液を循環・供給したり、リニ
アモータや静電チャックに電力を供給したりするための
ものである。
【0058】移動ステージ31の上部には、ステージプ
レート33を介して、ウェハテーブル32が設置されて
いる。ウェハテーブル32上には、図示はしていない
が、静電チャック等の装置があり、ウェハWを固定して
いる。静電チャックとウェハWの間には、溝が掘られて
おり、Heガスが充填される。Heガスは、移動ステー
ジ31の下部にあるHeガス給排気口31bから給排気
される。ウェハテーブル32上のウェハWの図3の右側
には、ウェハWの位置を確認するためのマークプレート
35が載置されている。ウェハテーブル32の図3の右
側面と上側面には、センサプレート37a、37bが設
置されている。センサプレート37a、37bの側面は
高精度に研磨されており、図11に示したレーザ干渉計
133等の反射面として利用される。
【0059】ガイドバー51は、Y字型をした板であ
り、Yの字が図の右側に横たわるように配置されてい
る。ガイドバー51の中央部が移動ステージ31の孔に
嵌合されている。図3、図4に示すように、ガイドバー
51の3箇所の端部の上下面には、多孔性の部材からな
るエアパッド53が計6つ設置されている。各エアパッ
ド53の外周には、大気開放を行う大気開放ガードリン
グ54、低真空(Low Vacuum)排気を行う低真空ガード
リング55、高真空(High Vacuum)排気を行う高真空
ガードリング56が順に形成されている。ガイドバー5
1内には、図示はしていないが、移動ステージ31の下
部のエア供給口31a、低真空排気口31c、高真空排
気口31d、大気開放口31eからエアパッド53、低
真空ガードリング55、高真空ガードリング56、大気
開放ガードリング54にそれぞれ繋がっている通路が設
けられている。
【0060】エアパッド53等の形成されているガイド
バー51の端部は、図1の左右に配置されているガイド
プレート52a、52bに挿入されている。ガイドプレ
ート52a、52bは、移動ステージ31のある側が開
口になっている平たい箱型をしており、固定体23a、
23bの上面に固定されている。ガイドプレート52
a、52bの内側のZ方向の高さは、ガイドバー51の
厚さよりやや大きい。
【0061】6つのエアパッド53の孔からエアが噴出
されて、ガイドプレート52a、52bの上下面に圧力
を加える。ガイドバー51の端部の上下面にエアパッド
53が形成されているので、ガイドプレート52a、5
2bの内面とは一定の間隔を保つことができ、ガイド平
面内を運動可能となっている。また、1つのガイド平面
に3個のエアパッド53が形成されているので、ガイド
バー51はガイド平面内で平行を保つことができる。
【0062】エアパッド53から噴出された気体は、大
気開放ガードリング54により、大気に開放される。そ
こから洩れた気体は、低真空ガードリング55により排
気され、高真空に保たれているウェハチャンバー内に洩
れ出さないように、さらに高真空ガードリング56から
排気される。
【0063】なお、この実施の形態においては、図5に
詳しく示すように、ガイドプレート52a、52bの上
面に非接触式平面軸受59が形成されている。非接触式
平面軸受59には、多孔性の部材からなるエアパッド5
9aが形成されており、エアパッド59aの外周には、
大気開放を行う大気開放ガードリング59b、低真空排
気を行う低真空ガードリング59c、高真空排気を行う
高真空ガードリング59dが順に形成されている。な
お、1つのガイドプレート上にエアパッド59a等を3
つ以上配置すれば、上面に載置されたリニアモータ固定
子42a、42bが平行を保つことができる。このよう
に、リニアモータ固定子42a、42bは、非接触式平
面軸受59を介してガイドプレート52a、52bの上
面に配置されているので、ガイドプレート52a、52
b等の装置の振動の影響を受けない。
【0064】アーム41は、ある厚さを持った長方形の
平板であって、Y方向に長い4つの孔41a、41b、
41c、41dが形成されている。アーム41の中央部
が移動ステージ31の孔に嵌合されている。アーム41
の内部には、後述するコイルを冷却するための冷却媒体
の通路とコイルを駆動する電気配線の通路が形成されて
いる。通路は移動ステージの配管39に接続されてお
り、ステージ装置1の外部から冷却媒体を循環し、駆動
電流を供給する。アーム41の両端には、図3、図4に
示すように、正方形をした二次元リニアモータ可動子4
5が設けられている。
【0065】図6を参照しつつリニアモータ可動子45
について詳しく説明する。アーム41には、図6に詳し
く示すように、上面が開口になっている箱型のキャン4
4aが接続されている。箱型のキャン44aには、図3
に示すように、4つの扁平コイル43a、43b、43
c、43dが並べて接着剤等で固定されている。箱型の
キャン44aの上部には、平板のキャン44bが載置さ
れている。キャン44a、44bには、コイル43a、
43b、43c、43dを冷却するための冷却媒体の通
路が形成されている。通路はアーム41の冷却媒体の通
路に接続されており、ステージ装置1の外部からコイル
に冷却媒体を供給する。また、キャン44a又は44b
には、コイルの配線を通すための孔が開けられている。
なお、アーム41、キャン44a、44b等は、セラミ
ックス又はエンジニアリングプラスチック、あるいはオ
ーステナイト系ステンレス等で形成される。
【0066】図7を参照しつつコイルに樹脂のモールド
成形を施す場合について詳しく説明する。図7には、キ
ャン44a、44bに実装されたコイル43´が示され
ている。コイル43´の周囲には、樹脂47がモールド
成形されている。樹脂47は、コイル43´の周囲には
一定の厚さで成形され、コイル43´の上下部はキャン
44a、44bの幅に近い厚さに成形されている。コイ
ル43´から樹脂47の下部には、コイル43´を駆動
する電気配線47aが設けられている。電気配線47a
の先には、接続端子47bが設けられている。接続端子
47bは、キャン44aに設けられた図示せぬソケット
に嵌合固定されている。ソケットからは、アーム41へ
と延びる電気配線48が接続されている。
【0067】このように接続端子47bをソケットに嵌
合するだけで固定できるので、接着剤による固定が必要
なくなり固定作業が容易に行える。また、同時にコイル
の電気配線も行うことができるので、面倒な電気配線を
行う必要がなくなる。
【0068】図1に示すように、リニアモータ可動子4
5の形成されているアーム41の端部は、図の左右に配
置されているリニアモータ固定子42a、42bに挿入
されている。リニアモータ固定子42a、42bは、移
動ステージ31のある側が開口になっている平たい箱型
をしており、ガイドプレート52a、52bの上面に配
置されている。リニアモータ固定子42a、42bの内
側の上下面には、図5に示すように、磁極ユニット46
a、46bが設けられている。
【0069】図8を参照しつつ二次元リニアモータつい
て詳しく説明する。図8には、二次元リニアモータ60
が示されている。二次元リニアモータ60には、一枚の
磁極ユニット46a又は46bが示されている。磁極ユ
ニット46a、46bの中央部には、一辺がLの正方形
をした永久磁石61Sと61Nが一升おきに交互に配置
されている。永久磁石61Sの磁極面の極性はS極であ
り、永久磁石61Nの磁極面の極性はN極である。最外
周部には、縦もしくは横の内一方の長さがL/2の長方
形をした永久磁石63Sと63Nが配置されている。永
久磁石63Sの磁極面の極性はS極であり、永久磁石6
3Nの磁極面の極性はN極である。また、磁極ユニット
46a、46bの4隅には、一辺がL/2のN極の永久
磁石62Nが配置されている。永久磁石62Nの磁極面
の極性はN極である。なお、各永久磁石の図の上面に
は、図示せぬ磁性体部材が設けられている。
【0070】各永久磁石の図の上下左右には、永久磁石
が配置されている。永久磁石61Sと61Nの図の上下
左右には、一辺がLの正方形をした永久磁石64が配置
されている。最外周部の永久磁石63Sと63Nの間に
は、縦もしくは横の内一方の長さがL/2の長方形をし
た永久磁石65が配置されている。永久磁石64、65
は、隣り合う永久磁石61S、61N、63S、63
N、62Nの磁極面の磁性と同一になるように配置され
ている。例えば、永久磁石61Sと61Nの間の永久磁
石64は、S極を永久磁石61Sの方に向け、N極を永
久磁石61Nの方に向けて配置する。ただし、後述する
コイル43a、43b、43c、43dの下部の永久磁
石64、65の図示は省略してある。
【0071】このように永久磁石を配置することによ
り、二次元リニアモータ60の上下面で磁気回路が閉じ
た構成になる。そのため、二次元リニアモータ60の上
下面から漏れる磁束を磁気的にシールドでき、周辺部品
や周辺装置に悪影響を与える漏れ磁束量や磁場変動量を
低減できる。
【0072】磁極ユニット46a、46bの中央付近の
上部には、図4に示したように、扁平コイル43a、4
3b、43c、43dが並んで配置されている。なお、
この図においては、図6に示したキャン46a、46b
等の図示は省略した。コイル43aの下部には、図の中
央上方に永久磁石61Nが、図の中央下方に永久磁石6
1Sが存在する。コイル43bの下部には、図の左上方
と右下方に永久磁石61Nが、図の右上方と左下方に永
久磁石61Sが存在する。コイル43cの下部には、図
の中央左方に永久磁石61Nが、図の中央右方に永久磁
石61Nが存在する。コイル43dの下部には、図の中
央に永久磁石61Nが存在する。
【0073】次に、この永久磁石とコイルで構成される
二次元リニアモータ60の駆動方法について説明する。
二次元リニアモータ60を構成する各コイル43a、4
3b、43c、43dに電流を流すと、ローレンツ力の
作用により、各コイルからなるリニアモータ可動子45
がリニアモータ固定子42a、42b内を駆動する。
【0074】具体的には、コイル43aに紙面に垂直な
(Z軸)上方から見て左回りに電流を流すと、ローレン
ツ力の作用により、リニアモータ可動子45は図の上方
(X軸)に駆動する。当然、紙面に垂直な(Z軸)上方
から見て右回りに電流を流すと、ローレンツ力の作用に
より、リニアモータ可動子45は図の下方(X軸)に駆
動する。コイル43bに電流を流すと、対角線上にある
同極の永久磁石から受ける力が常に逆方向になるので、
打ち消しあってリニアモータ可動子45は動かない。コ
イル43cに紙面に垂直な(Z軸)上方から見て左回り
に電流を流すと、ローレンツ力の作用により、リニアモ
ータ可動子45は図の左方(Y軸)に駆動する。当然、
紙面に垂直な(Z軸)上方から見て右回りに電流を流す
と、ローレンツ力の作用により、リニアモータ可動子4
5は図の右方(Y軸)に駆動する。なお、コイル43d
のコイルの巻かれている部分は磁界から外れているの
で、永久磁石から受ける力が常にゼロになるので、リニ
アモータ可動子45は動かない。
【0075】なお、この永久磁石とコイルの位置関係は
一例であり、当然のことながら、コイルは磁極ユニット
46a、46b上を移動する。したがって、リニアモー
タ可動子45を図の上下方向や左右方向に駆動させるコ
イルは常に入れ替わる。そのため、レーザ干渉計113
等によりウェハテーブル32の位置を正確に把握し、コ
イルに流す電流をフィードバック制御する。
【0076】図8の位置関係においては、コイル43a
に電流を流すことによりX方向(図の上下方向)の駆動
を制御でき、コイル43cに電流を流すことによりY方
向(図の左右方向)の駆動を制御できる。また、図1、
4に示したように、メインステージ3には、2つの二次
元リニアモータ60が設けられているので、ガイド平面
に直交する軸の周り(θ方向)に運動可能である。例え
ば、図1、3の右側にある二次元リニアモータ60内の
コイルに電流を流して、X方向に駆動する。一方、図
1、3の左側にある二次元リニアモータ60内のコイル
に電流を流して、右側の二次元リニアモータ60とは反
対の方向に駆動する。すると、ガイド平面に直交する軸
の周り(θ方向)にモーメント力が発生し、メインステ
ージは、ガイド平面に直交する軸の周り(θ方向)を回
転する。
【0077】リニアモータ固定子42a、42bには、
図5に示すようにバネ・ダッシュポット等の振動減衰機
構49が取り付けられている。振動減衰機構49は、図
1に示すように、各リニアモータ固定子のY方向に2つ
ずつ、X方向に1つずつ設けられている。なお、振動減
衰機構49の反対側の端部は、定盤等に固定されてい
る。
【0078】このように、リニアモータ固定子42a、
42bは、非接触式平面軸受59を介してガイドプレー
ト52a、52bの上面に配置され、且つ、リニアモー
タ固定子42a、42bは振動減衰機構49でガイド平
面に拘束されているので、メインステージ3がガイド平
面内を移動する際のリニアモータ固定子42a、42b
への反力を吸収することができる。
【0079】次に、本発明の第2の実施の形態に係るス
テージ装置について説明する。図9は、本発明の第2の
実施の形態に係るステージ装置を上方から見た斜視図で
ある。図10は、同ステージ装置を下方から見た斜視図
である。図9、10には、本発明の第2の実施の形態に
係るステージ装置1´が示されている。このステージ装
置1´は、ウェハテーブル32を載置するウェハテーブ
ル32と、ウェハテーブル32を中心として対称な方向
に延びるアーム41と、アーム41に設けられた移動ス
テージ71a、71b等を具備している。アーム41の
両端には、二次元リニアモータ可動子45が設けられて
おり、ガイド平面の2方向(X方向、Y方向)及びガイ
ド平面に直交する軸の周り(θ方向)に運動可能であ
る。この実施の形態においては、移動ステージ71a、
71bには、気体軸受を介してガイド73a、73bが
嵌合されており、移動ステージ71a、71bはX軸上
を低摩擦で摺動可能である。ガイド73a、73bに接
続された摺動体75、76には、気体軸受を介して、ガ
イド77、78、79が嵌合されており、移動ステージ
71a、71b等はY軸上を低摩擦で摺動可能である。
そのため、気体軸受を用いて低摩擦な摺動が可能で、二
次元リニアモータでX−Y、θ方向に運動可能なステー
ジ装置が比較的容易にできるという作用効果がある。
【0080】以下、具体的に説明する。ステージ装置1
´の上部には、ウェハWを載置したウェハテーブル32
が示されている。ウェハテーブル32は、第1の実施の
形態と同じものを用いることができる。ウェハテーブル
32の下部には、アーム41が設けられている。アーム
41も第1の実施の形態と同じものを用いることができ
る。アーム41の両端には、二次元リニアモータ可動子
45が設けられており、その下方には、上面が図示省略
されたリニアモータ固定子42a、42bが示されてい
る。リニアモータ可動子45とリニアモータ固定子42
a、42bとでリニアモータを構成し、ガイド平面の2
方向(X方向、Y方向)及びガイド平面に直交する軸の
周り(θ方向)に運動可能である。
【0081】アーム41の内部には、リニアモータ可動
子45内のコイルを冷却するための冷却媒体の通路とコ
イルを駆動する電気配線の通路が形成されている。通路
は図示せぬ移動ステージの配管に接続されており、ステ
ージ装置1´の外部から冷却媒体を循環し、駆動電流を
供給する。
【0082】アーム41の下部には、X方向に貫通した
長方形の断面の孔を有する箱型をした移動ステージ71
aが配置されている。移動ステージ71aの側方には、
図10に示すように、X方向に貫通した長方形の断面の
孔を有する補助ステージ71bが設けられている。移動
ステージ71aには角柱型のガイド73aが嵌合されて
おり、補助ステージ71bには角柱型のガイド73bが
嵌合されている。ガイド73a、73bの表面の移動ス
テージ71a、補助ステージ71bと対向する位置に
は、図14に示したような気体軸受が各面に2つずつ計
8つずつ形成されている。それにより、移動ステージ7
1aとガイド73a及び補助ステージ71bとガイド7
3bとはそれぞれ低摩擦で摺動可能となっている。ガイ
ドを2本設けることにより、移動ステージ71a等がX
軸周りにがたつくことなく確実に摺動できる。
【0083】図10に示すように、ガイド73a、73
bの図の右側には、X方向に貫通した長方形の断面の孔
を有する箱型をした摺動体75が設けられている。摺動
体75には、角柱型のガイド77が嵌合されている。ガ
イド77の表面の摺動体75に対向する位置には、図1
4に示したような気体軸受が各面に2つずつ計8個形成
されている。ガイド77の内部には、気体軸受に気体を
供給する供給通路77aと気体を排気する排気通路77
bが形成されている。気体軸受により、摺動体75とガ
イド77とは低摩擦で摺動可能となっている。また、移
動ステージ71a等のX方向の動き及びY、Z軸周りの
回動を抑止できる。
【0084】摺動体75の内面とガイド77の対向する
位置には、図示していないが、ガイド77から摺動体7
5へ気体の供給・排気を行うための供給・排気口がそれ
ぞれ形成されている。摺動体75はガイド77上を摺動
するので、摺動体75に形成されている供給・排気口は
Y方向に長く延びている。供給・排気口の周囲にはガー
ドリングが形成されており、真空中に気体が洩れないよ
うにしている。ガードリングは、図2(B)に示したよ
うに、気体軸受を構成するガードリングを流用すること
もできる。ガードリングから排気された気体は、ガイド
77の排気通路77bからステージ装置外部へと排気さ
れる。なお、摺動体75には、ガイド77から供給・排
気される気体をガイド73a、73bに供給・排気する
ための気体通路が形成されている。
【0085】一方、ガイド73a、73bの左側には、
平たい長方形をした摺動体76が設けられている。摺動
体76の上下面には、角柱型のガイド78、79が配置
されている。ガイド78、79の摺動体76と対向する
位置には、気体軸受がそれぞれ2つずつ形成されてい
る。ガイド78の内部には、気体軸受に気体を供給する
供給通路78aと気体を排気する排気通路78bが形成
されており、ガイド79の内部には、気体軸受に気体を
供給する供給通路79aと気体を排気する排気通路79
bが形成されている。気体軸受により、摺動体75とガ
イド78、79とは低摩擦で摺動可能となっている。こ
のように、移動ステージ71aの両脇にガイドを2軸設
けたので、移動ステージ71a等がY軸周りにがたつく
ことなく確実に摺動できる。
【0086】この実施の形態においては、移動ステージ
71aは、気体軸受を介して低摩擦でXY平面を摺動可
能になっており、リニアモータ可動子45とリニアモー
タ固定子42a、42bとで構成されるリニアモータに
より、ガイド平面の2方向(X方向、Y方向)及びガイ
ド平面に直交する軸の周り(θ方向)に運動可能であ
る。
【0087】さらに、他の実施の形態のステージ装置に
ついて、図17〜19を参照しつつ、説明する。このス
テージ装置は、図2のサブステージとしても使えるし、
露光装置のメインステージとしても使える。図17は、
他の実施の形態のステージ装置の平面断面図である。図
18は、同ステージ装置のステージの分解斜視図であ
る。図19は、図18のA−A断面図である。図20
は、図19のスライダの摺動面の展開図である。図21
は、図19のB−B断面図である。図22は、図19の
C−C断面図である。
【0088】図17には、他の実施の形態のステージ装
置201が示されている。このステージ装置201に
は、Y軸方向に平行に延びる2本のガイド222a、2
22bが設けられている。2本のガイド222a、22
2bは、定盤等に固定されている。2本のガイド222
a、222bには、各々に沿ってY方向にスライドする
Y軸スライダ224a、224bが嵌合されている。Y
軸スライダ224a、224bの相互間には、X軸方向
に延びる2本の移動ガイド225a、225bが掛け渡
されている。2本の移動ガイド225a、225bの相
互間には、各々に沿ってX方向にスライドするステージ
226が嵌合されている。ステージ226の上部には、
例えば、静電チャック等の装置を設け、ウェハを固定す
ることができる。ステージ226の移動ガイド225
a、225bと嵌合する部分は、スライダ部226a、
226bとなっている。
【0089】各ガイド222a、222b、225a、
225bと各スライダ224a、224b、226a、
226bの間には、エアパッド253が付設されてい
る。エアパッド253は、詳しくは後述するが、各スラ
イダの両端部付近の摺動面の上下及び両側面に付設され
ている。
【0090】スライダ224a、224b、及び、ステ
ージ226の中央部は、気体シリンダとなっている。ガ
イド222a、222bの中央部には、図19に分り易
く示すように、しきり板231a、231bが設けられ
ている。スライダ224a、224bの中央部は、しき
り板231a、231bにより、2つの気体室234
a、234b、並びに、気体室233a、233bに分
割されている。隣り合う気体室の圧力に差をつけること
により、各スライダ224a、224bをY方向に駆動
する。例えば、気体室234a、233aの圧力を気体
室234b、233bよりも高くすることにより、気体
室の壁にかかる圧力の差が生じる。比較的高い圧力のか
かった気体室234a、233aの図の左方の壁が押さ
れ、スライダ224a、224bがガイド222a、2
22b上を相対的に図の左方向に移動する。なお、気体
室233a、233b、並びに、234a、234bに
は、それぞれガイド222b、222aの内部に設けら
れた通路を介して、気体が供給される。
【0091】図18を参照しつつ、ステージ226の構
成について説明する。図18の中央部には、移動ガイド
225a、225bが平行に配置されている。移動ガイ
ド225aと225bの中央部には、各ガイドに垂直
に、しきりバー237が掛け渡されている。しきりバー
237の上下には、ある厚さを有し、Y方向に長い長方
形をしたしきり板237a、237bが設けられてい
る。
【0092】図18の上下には、上下2つに分割された
ステージ226c、226dが示されている。ステージ
226cの外周部には、貫通孔241がZ方向に貫通す
るように複数設けられている。ステージ226dの外周
部の貫通孔241に対応する位置には、ネジ穴242が
設けられている。貫通孔241の上方からネジを挿入
し、ネジ穴242に締め付けることにより、ステージ2
26cと226dを1つに合わせて固定することができ
る。
【0093】ステージ226c、226dのスライダ部
226a、226bには、移動ガイド225a、225
bと嵌合するように、溝236が形成されている。溝2
36の内面には、図示せぬエアパッド(詳しくは後述)
が付設されている。ステージ226c、226dの中央
部には、気体シリンダを構成する気体室238が設けら
れている。気体室238の図18の左右の壁の上部に
は、切り欠き239が設けられている。なお、図18に
は、ステージ226dの気体室238付近のみが示され
ているが、ステージ226cも同様の構造をしている。
【0094】ステージ226c、226dをネジで締め
合わせた際、切り欠き239は、しきりバー237に対
してX方向に摺動可能に嵌合する。また、気体室238
には、しきり板237a、237bがX方向に摺動可能
に嵌合し、気体室238を2つの気体室238a、23
8bに分割する(図17参照)。隣り合う気体室の圧力
に差をつけることにより、ステージ226をX方向に駆
動する。例えば、気体室238aの圧力を気体室238
bよりも高くすることにより、気体室の壁にかかる圧力
の差が生じる。比較的高い圧力のかかった気体室238
aの図の下方(X軸の正方向)の壁が押され、ステージ
226が移動ガイド225a、225b上を相対的に図
17の下方向(X軸の正方向)に移動する。なお、気体
室238a、238bには、矢印239a、239bに
示したように、それぞれガイド222a、222b、ス
ライダ224a、224b、移動ガイド225b、ステ
ージ226の内部に設けられた通路を介して、気体が供
給される。
【0095】この例のステージ装置201においては、
各気体室の気体圧力を4×105Pa以上とする。例え
ば、気体室238aの気体の圧力を6.776×105P
a、気体室238bの気体の圧力を6.421×105Pa
とする。これにより、差圧は、0.355×105Paと
なり、このとき約1Gの加速度を得ることができる。同
じ差圧であれば、同じ加速度を得ることができるが、両
方の気体室の圧力を高く設定することで、気体シリンダ
の剛性を高めることができ、応答性が向上する。
【0096】図19を参照しつつ、ステージ装置201
の気体軸受について説明する。図19には、ガイド22
2bが示されている。ガイド222bの両端面には、あ
る厚さを有する長方形の板244が固定されている。板
244は、定盤等に固定されている。板244の内側の
面には、スライダ224bの衝撃を吸収するダンパー
(バネ等を含む)245が配置されている。ダンパー2
45は、図19の板244の上下の2箇所に設けられて
いるが、例えば、板244の4隅に1つずつ設置するこ
ともできる。ガイド222bの中央部の上下には、しき
り板231bが示されている。
【0097】ガイド222b内には、スライダ224b
の気体室233a、233bに気体を供給するための通
路246が破線で示されている。ガイド222b内に
は、図示はしないが、後述するように、エアパッド25
3に気体を供給し、ガードリング254、255、25
6から気体を回収・排気するための通路も形成されてい
る。図19に示された、ガイド222bの側面Aの中央
には、上記ガードリングと上記通路を連通させるための
貫通孔264、265、266が設けられている(図2
1参照)。貫通孔266が側面Aの中心に設けられ、そ
の下方に、順に貫通孔265、264が配置されてい
る。
【0098】ガイド222bには、スライダ224bの
断面が示されている。スライダ224bの中央部には、
気体室233a、233bが示されている。気体室23
3a、233bの側方には、エアパッド253が設けら
れている。ガイド222b内には、図示はしないが、通
路246とは別の通路が形成されており、エアパッド2
53に気体が供給される。あるいは、224bに気体供
給用の配管を接続し、エアパッド253に気体を供給す
ることもできる。エアパッド253の周囲には、詳しく
は後述するが、順に大気開放ガードリング254、低真
空排気ガードリング255、高真空排気ガードリング2
56が設けられている。
【0099】図20、22を参照しつつ、スライダ22
4bに設けられたガードリング等の構成について説明す
る。図20には、上方からスライダ224bの上面、側
面A、下面、側面Bの展開図が示されている。図20、
22に示すように、スライダ224bの上下面には、X
方向に長い長方形の形状をしたエアパッド253が設け
られている。スライダ224bの側面A、Bには、Y方
向に長い長方形の形状をした比較的小さなエアパッド2
53が4個ずつ間隔を開けて設けられている。側面Aの
図の上方に設けられた2つのエアパッドに253aとい
う符号を付し、下方に設けられた2つのエアパッドに2
53bという符号を付した。
【0100】各エアパッド253の周囲には、大気開放
ガードリング254が設けられている。大気開放ガード
リング254は、図20の左右に設けられた各々のエア
パッド253全てを覆うように形成されている。しか
し、側面Aに設けられたエアパッド253aと253b
との間には大気開放ガードリング254は設けられてい
ない。側面Aに設けられた2つのエアパッド253a、
並びに、2つのエアパッド253bの間には、Y方向に
長い直線状の大気開放ガードリング254aが設けられ
ており、図の左右に設けられた大気開放ガードリング2
54の領域を連通している。
【0101】大気開放ガードリング254の外側には、
低真空排気ガードリング255が設けられている。側面
Aに設けられたエアパッド253aと253bとの間に
は、Y方向に長い直線状の低真空排気ガードリング25
5aが設けられており、図の左右に設けられた低真空排
気ガードリング255の領域を連通している。
【0102】低真空排気ガードリング255の外側に
は、高真空排気ガードリング256が設けられている。
側面Aに設けられたエアパッド253aと253bとの
間には、Y方向に長い直線状の高真空排気ガードリング
256aが設けられており、図の左右に設けられた高真
空排気ガードリング256の領域を連通している。
【0103】この例のステージ装置201においては、
エア供給通路からエアパッド253にエアが供給され、
エアが噴出される。噴出されたエアは、大気開放ガード
リング254から大気に開放される。大気開放ガードリ
ング254から洩れた気体は、低真空ガードリング25
5から排気される。真空中で用いる場合には、高真空に
保たれている真空室内に気体が洩れ出さないように、さ
らに高真空ガードリング256から気体が排気される。
なお、この例のステージ装置201においては、気体シ
リンダを構成する気体室から洩れ出した気体を各ガード
リング254、255、256から回収・排気する。
【0104】図21に示すように、貫通孔264、26
5、266は、ガードリング254a(下側)、255
a(下側)、256aに対向しており、エアの回収・排
気を行う。各ガードリング254a、255a、256
aは直線状となっているので、スライダ224bがY軸
上を動いても、常に各孔からのエア回収・排気を行うこ
とができる。
【0105】以上図1〜図22を参照しつつ、本発明の
実施の形態に係るステージ装置について説明したが、本
発明はこれに限定されるものではなく、様々な変更を加
えることができる。
【0106】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、真空中でも使用でき、制御性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るステージ装置
の全体構成を示す斜視図である。
【図2】図2(A)は同ステージを構成するサブステー
ジの斜視図であり、図2(B)は同ステージを構成する
エアシリンダ上面の空気軸受を示す側面断面図である。
【図3】同ステージを構成するメインステージを上方か
ら見た斜視図である。
【図4】同ステージを構成するメインステージを下方か
ら見た斜視図である。
【図5】ガイドプレート、リニアモータ固定子の断面を
示す側面断面図である。
【図6】リニアモータ可動子の側面断面図である。
【図7】樹脂でモールド成形されたコイルの側面断面図
である。
【図8】二次元リニアモータの構造を示す平面図であ
る。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係るステージ装置
を上方から見た斜視図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係るステージ装
置を下方から見た斜視図である。
【図11】本発明の実施の形態に係るステージ装置を搭
載できる荷電粒子ビーム(電子線)露光装置を示す図で
ある。
【図12】特開昭62−182692に開示されたステ
ージ装置140を示す斜視図である。
【図13】WO99/66221に開示されたステージ
装置を示す断面図である。
【図14】同ステージ装置のエアベアリングの構成を示
す分解斜視図である。
【図15】特開平9−34135に開示されたステージ
装置を示す斜視図である。
【図16】同ステージ装置の平面図である。
【図17】他の実施の形態のステージ装置の平面断面図
である。
【図18】同ステージ装置のステージの分解斜視図であ
る。
【図19】図18のA−A断面図である。
【図20】図19のスライダの摺動面の展開図である。
【図21】図19のB−B断面図である。
【図22】図19のC−C断面図である。
【符号の説明】
1 ステージ装置 2 サブステー
ジ 3 メインステージ 21 可動部 22a、22b
エアチューブ 23a、23b 固定体 24a、24b
エアシリンダ 25a、25b エアチューブ 26 エアシリ
ンダ 27a エア供給口 27b Heガ
ス給排気口 27c 低真空排気口 27d 高真空
排気口 27e 大気開放口 31 移動ステージ 31a エア供
給口 31b Heガス給排気口 31c 低真空
排気口 31d 高真空排気口 31e 大気開
放口 32 ウェハテーブル 33 ステージ
プレート 35 マークプレート 37a、37b
センサプレート 39 配管 41 アーム 41a、41
b、41c、41d 孔 42a、42b リニアモータ固定子 43 扁平コイ
ル 44a、44b キャン 45 二次元リ
ニアモータ可動子 46a、46b 磁極ユニット 47 樹脂 47a 電気配線 47b 接続端
子 48 電気配線 49 振動減衰
機構 51 ガイドバー 52a、52b
ガイドプレート 53 エアパッド 54 大気開放
ガードリング 55 低真空ガードリング 56 高真空ガ
ードリング 59 非接触式平面軸受 59a エアパ
ッド 59b 大気開放ガードリング 59c 低真空
ガードリング 59d 高真空ガードリング 60 二次元リ
ニアモータ 61S、61N、62N、63S、63N、64、65
永久磁石
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F078 CA02 CA08 CB02 CB05 CB09 CB12 CB16 2H097 AA03 AB09 CA16 GB00 LA10 3J102 AA02 BA14 CA27 EA02 EA08 EA23 GA19 5F031 CA02 HA16 HA40 HA53 JA02 JA06 JA14 JA17 JA22 JA28 JA29 JA32 KA06 KA08 KA11 KA12 LA03 LA08 LA15 MA27 NA05 5F056 AA22 EA14

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステージをある平面内で移動・位置決め
    するステージ装置であって、 前記ステージに連結された、該ステージを中心として対
    称な方向に延びるアームと、 該アームの各々の端部における、前記ステージを中心と
    する対称な位置に配置された、複数のリニアモータ可動
    子と、 を含むことを特徴とするステージ装置。
  2. 【請求項2】 ステージをある平面内で移動・位置決め
    するステージ装置であって、 前記ステージに連結されたアームと、 該アームに配置されたリニアモータ可動子コイルと、 を含み、 前記アームの内部に、前記コイルを冷却する冷却液が流
    入出する通路が形成されていることを特徴とするステー
    ジ装置。
  3. 【請求項3】 ステージをある平面内で移動・位置決め
    するステージ装置であって、 前記ステージから少なくとも3方向に延びるガイドバー
    と、 該バーの各々の端部に配置された非接触式平面軸受と、 を含むことを特徴とするステージ装置。
  4. 【請求項4】 ステージをある平面内で移動・位置決め
    するステージ装置であって、 前記ステージに連結されたアームと、 該アームの端部に配置されたリニアモータ可動子と、 前記ステージから延びるガイドバーと、 該バーの端部に配置された非接触式平面軸受と、 前記リニアモータの固定子と、 前記軸受が摺動するガイドプレートと、 を含み、 前記固定子と前記ガイドプレートとが積層された構造と
    なっていることを特徴とするステージ装置。
  5. 【請求項5】 前記軸受が空気軸受(エアパッド)であ
    って、 前記ガイドバーの内部に、前記軸受へのエア供給・回収
    ・排気を行う通路が形成されていることを特徴とする請
    求項3又は4記載のステージ装置。
  6. 【請求項6】 対象物を載置してある平面内で移動し位
    置決めされるメインステージと、 該メインステージに寄り添って移動し位置決めされると
    ともに、該メインステージと外部との流体の流出入を仲
    介するサブステージと、 を具備することを特徴とするステージ装置。
  7. 【請求項7】 前記メインステージとサブステージとが
    非接触式平面軸受を介して相対しており、 その相対している部分(インターフェース部)において
    前記流体の流出入を行うことを特徴とする請求項6記載
    のステージ装置。
  8. 【請求項8】 前記流体の内の液体の流出入については
    管路を介して行うことを特徴とする請求項6記載のステ
    ージ装置。
  9. 【請求項9】 前記サブステージの可動部の軸受が空気
    軸受(エアパッド)であることを特徴とする請求項6記
    載のステージ装置。
  10. 【請求項10】 前記メインステージを駆動するリニア
    モータを含み、 該リニアモータの固定子がエアベアリングで前記平面の
    垂直方向(Z方向)に非接触支持され、 該固定子の重心を、装置とは振動的に絶縁された部位よ
    り支持する反力処理機構を持つことを特徴とする請求項
    6〜9いずれか1項記載のステージ装置。
  11. 【請求項11】 感応基板上にパターンを転写する露光
    装置であって、請求項1〜10いずれか1項記載のステ
    ージ装置を備えることを特徴とする露光装置。
  12. 【請求項12】 ステージをある平面(XY平面)内で
    移動・位置決めするステージ装置であって、 ある方向(Y軸方向)に延びる複数本のガイド(Y軸ガ
    イド)と、 該Y軸ガイドの各々に沿ってY方向にスライドする複数
    のスライダ(Y軸スライダ)と、 該複数のY軸スライダの相互間に掛け渡された、他の方
    向(X軸方向)に延びる複数本の移動ガイド(X軸ガイ
    ド)と、 該X軸ガイドの各々に沿ってX方向にスライドする複数
    のスライダ(X軸スライダ)と、 該複数のX軸スライダの相互間に掛け渡されたステージ
    と、 前記各ガイドと各スライダ間に付設された非接触気体軸
    受と、 前記各スライダを駆動する気体シリンダと、 を具備することを特徴とするステージ装置。
  13. 【請求項13】 前記スライダの両端近傍に前記気体軸
    受及び気体シリンダのエアの排気を行う排気溝(ガード
    リング)が形成されていることを特徴とする請求項12
    記載のステージ装置。
  14. 【請求項14】 前記気体シリンダのエア、又は、前記
    気体軸受からの排気を行う通路が、前記ガイドの内部に
    形成されていることを特徴とする請求項12記載のステ
    ージ装置。
  15. 【請求項15】 前記気体シリンダ内の気体圧力を4×
    105Pa以上とすることを特徴とする請求項12記載の
    ステージ装置。
  16. 【請求項16】 感応基板上にパターンを転写する露光
    装置であって、請求項12〜15いずれか1項記載のス
    テージ装置を備えることを特徴とする露光装置。
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