JP2002081867A - 金属酸化物還元炉の導入空気制御装置 - Google Patents

金属酸化物還元炉の導入空気制御装置

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JP2002081867A
JP2002081867A JP2000271885A JP2000271885A JP2002081867A JP 2002081867 A JP2002081867 A JP 2002081867A JP 2000271885 A JP2000271885 A JP 2000271885A JP 2000271885 A JP2000271885 A JP 2000271885A JP 2002081867 A JP2002081867 A JP 2002081867A
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air
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Abstract

(57)【要約】 【課題】制御の安定性および応答性に優れ且つ酸素濃度
の異常時にも運転の継続が可能な金属酸化物還元炉の導
入空気制御装置を提供する。 【解決手段】ペレットの投入量等を用いて求められる必
要空気基準流量RAに、酸素濃度制御系から与えられる
調節値Aを加算して導入空気流量SAが決定されること
から、その必要空気基準流量RAをフィードフォワード
値とする導入空気流量制御が実施される。そのため、ペ
レットの投入量が変動した場合には、それに応じて変動
する必要空気基準流量RAと調節値Aとから導入空気流
量SAが決定されることから、酸素濃度分析計の測定値
を用いたフィードバック制御だけで導入空気流量SAが
決定される場合に比較して、安定性の低下を伴うこと無
く制御の応答性が高められる。また、酸素センサの異常
時には調節値Aが零に制御されるので、必要空気基準流
量RAがそのまま導入空気流量SAとして決定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属酸化物を還元
するための還元炉に導入する空気を制御するための制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、製鋼ダストである酸化鉄や酸化
ニッケル等の金属酸化物を還元して金属を回収するため
の金属酸化物還元炉(以下、還元炉という)として、金
属酸化物を石炭やコークス等の還元材と混合して造粒し
た被処理材(ペレット)を炉室内を移動する炉床に載せ
て、その炉室内を搬送しつつ還元雰囲気下で高温に加熱
するインメトコ法(INMETCO Process )と称される方法
を適用したものが知られている。例えば、特公昭64−
5233号公報等に記載されている移動型炉床炉等がそ
れである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な還元炉においては、加熱された被処理材が還元されて
金属が生成されると同時に、還元により発生した酸素と
還元材とが化合したガスや、造粒するための有機結合剤
(バインダー)が含まれる場合にはその分解ガス等が生
成されることになる。また、被処理材をガス・バーナで
加熱する場合には還元雰囲気とする目的で空燃比が1未
満に設定されることから、炉室内には未燃焼の燃料ガス
も存在する。炉室内で発生し或いは余剰となったこれら
の高温ガスは排気路(煙道)を通して外部に排出される
が、このような還元炉では、その排出過程において熱交
換器等で排気の熱を回収することによりエネルギー利用
効率が高められている。
【0004】このとき、還元雰囲気の炉内に存在する上
記のガスは可燃性ガスであるため、そのまま排気路に送
って熱交換器およびそれに続く冷却塔等において冷却さ
れ侵入空気と混合されると爆発する危険がある。そこ
で、上記の還元炉では、炉室のうち被処理材の搬送開始
位置に設けられた加熱帯に排気路を接続すると共にその
加熱帯に可燃性ガスの完全燃焼に必要且つ十分な量の空
気を導入することにより、炉内を還元雰囲気に保ちなが
ら可燃性ガスを排気路に送る前に炉内で酸化(燃焼)さ
せる。この結果、加熱帯は酸化雰囲気になるが、搬送終
端位置側に設けられた還元帯は還元雰囲気に保たれるた
め、金属酸化物の還元に何ら支障はない。
【0005】しかしながら、従来、上記のように還元帯
の雰囲気を維持しつつ可燃性ガスを酸化するための導入
空気量の制御は、炉室内の排気路の近傍において測定し
た酸素濃度と2(%)程度に設定される設定値との偏差が零
になるようにフィードバック制御するものであった。一
般に、フィードバック制御では応答性が高くなるように
ゲインを大きくすると安定性が低下する。そのため、爆
発の危険回避および熱効率向上のために酸素濃度を可及
的に安定させることが要求される還元炉の導入空気制御
においては、高い応答性を得ることができなかった。し
かも、酸素濃度計の故障、調整、或いは保守等のために
酸素濃度の測定不能或いは測定値異常となった場合、す
なわち酸素濃度計の異常時には導入空気量の制御ができ
ないため、爆発の危険を避けるために炉の運転を停止せ
ざるを得ない問題もあった。因みに、還元炉の排ガスに
は目的外の金属の酸化物や塩化物等が含まれており、こ
れらの酸化物および塩化物等によって酸素濃度計のフィ
ルタが詰まり易いため、調整や保守等の要求頻度が比較
的高く且つ故障も生じ易いのである。
【0006】本発明は、以上の事情を背景として為され
たものであって、その目的は、制御の安定性および応答
性に優れ且つ酸素濃度計の異常時にも運転の継続が可能
な金属酸化物還元炉の導入空気制御装置を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
め、本発明の要旨とするところは、金属酸化物および還
元材を含む被処理材を炉室内で一方向に搬送しつつ還元
雰囲気下で加熱することによりその金属酸化物を還元し
てその被処理材から金属を得る一方、所定位置に空気を
導入することによりその炉室内の可燃性気体を完全燃焼
させた後にその被処理材の搬送開始位置近傍から排気す
ると共に、その排気位置近傍における前記炉室内の酸素
濃度を酸素濃度計で測定する形式の金属酸化物還元炉に
おいて、前記酸素濃度計の酸素濃度測定値と目標酸素濃
度との偏差に基づいて算出された調節値を用いて前記所
定位置への導入空気流量を制御する導入空気制御装置で
あって、(a) 前記被処理材から発生する気体の完全燃焼
に必要な被処理材要求空気流量をその被処理材の投入量
に基づいて決定する要求空気流量決定手段と、(b)前記
酸素濃度計の異常を判定する異常判定手段と、(c) 前記
酸素濃度計の異常時には前記調節値を零に制御する調節
値制御手段と、(d) 前記被処理材要求空気流量と前記調
節値とを加算することにより前記導入空気流量を決定す
る導入空気流量決定手段とを、含むことにある。
【0008】
【発明の効果】このようにすれば、被処理材の投入量に
基づいて決定された被処理材要求空気流量に、測定され
た酸素濃度と目標値との偏差に基づいて算出された調節
値すなわち増減すべき空気流量を加算して導入空気流量
が決定されることから、導入空気流量制御は、その被処
理材要求空気流量をフィードフォワード値として行われ
る。そのため、被処理材の投入量が変動した場合には、
それに応じて変動する処理材要求空気流量と調節値とか
ら導入空気流量が決定されることから、酸素濃度測定値
を用いたフィードバック制御だけで導入空気流量が決定
される場合に比較して、安定性の低下を伴うこと無く制
御の応答性が高められる。また、酸素濃度計の異常時に
は、調節値制御手段により調節値が零に制御されるの
で、被処理材要求空気流量がそのまま導入空気流量とし
て決定される。被処理材から生成する可燃性ガス量は投
入量が一定でもばらつくため被処理材要求空気流量は必
ずしも熱効率上の最適値にはならないが、そのばらつき
の程度は十分に高い熱効率が得られ且つ爆発の危険を確
実に回避できる範囲に留まる。そのため、フィードバッ
ク制御ができない状況下でも熱効率上および安全上の最
低限必要な空気流量を確保できることから、炉を停止さ
せず継続して運転することが可能となり、生産性が高め
られる。
【0009】
【発明の他の態様】ここで、好適には、(e) 前記被処理
材を加熱するために前記炉室内に供給される燃料ガスお
よび空気の流量に基づいて、その燃料ガスの完全燃焼に
不足する不足空気流量を決定する不足空気流量決定手段
を含み、(d-2) 前記導入空気流量決定手段は、前記被処
理材要求空気流量と、前記不足空気流量と、前記調節値
とを加算して前記導入空気流量を決定するものである。
このようにすれば、炉室内における被処理材の加熱がガ
ス・バーナを用いて行われる場合において、燃料ガスを
完全燃焼させるために不足する空気流量が不足空気流量
決定手段で決定され、導入空気流量決定手段では、前記
被処理材要求空気流量および調節値にその不足空気流量
を加算した値が導入空気流量に決定される。すなわち、
フィードフォワード値として必要空気基準流量(=被処
理材要求空気流量+不足空気流量)が用いられ、燃料ガ
スの燃焼のためにガス・バーナから炉内に供給される空
気の理論空燃比に対する不足空気流量が必要空気基準流
量延いては導入空気流量を決定する際に考慮される。そ
のため、燃料ガスの燃焼による空気の消費が炉室内の所
定位置に導入される空気流量を増加させることで補われ
ることから、可燃性ガスを一層確実に完全燃焼させて排
出することができる。
【0010】また、前記何れか態様において、好適に
は、(a-2) 前記要求空気流量決定手段は、前記被処理材
の実際の投入量に対応する値よりも所定値だけ大きい値
を前記被処理材要求空気流量として決定するものであ
る。このようにすれば、実際の投入量に対応する値より
も所定値だけ大きい被処理材要求空気流量が導入空気流
量を決定するために用いられることから、炉室内の所定
位置における酸素濃度が被処理材からの生成ガス、或い
はその生成ガスおよび燃料ガスの残分を完全燃焼させる
ために必要な値よりも高められる。そのため、前記調節
値制御手段により調節値が零に制御された場合にも、炉
室内の可燃性ガスを完全燃焼させるために十分な空気流
量を確保できる。
【0011】また、好適には、前記炉室は円環状を成
し、前記被処理材はその軸心回りに回転させられる円環
状の炉床に載せられてその炉室内を周方向に搬送される
ものである。このようにすれば、途切れの無い炉床を備
えた回転床炉に金属酸化物還元炉を構成できると共に、
その炉床の全体が炉内に位置して常に被処理材の搬送に
用いられることから直線的に被処理材を搬送する長手状
の炉室が用いられる場合に比較して炉床の復路を設ける
設置上の無駄が無くなり、更に、被処理材の投入および
還元により得られた金属の回収を隣接した位置で行い得
る利点がある。
【0012】また、好適には、前記異常判定手段は、ガ
ス分析装置の異常、すなわちサンプリング・ガス流量異
常、分析ユニット異常、電源異常、および信号線断線等
の異常の有無により前記酸素濃度計の異常を判定するも
のである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面を
参照して詳細に説明する。
【0014】図1は、本発明の導入空気制御装置が備え
られた金属酸化物還元炉(以下、還元炉という)10の
炉体全体を示す図であり、図2は、その還元炉10の水
平断面を、図3は、図2におけるIII −III 視断面をそ
れぞれ示す図である。図1において、還元炉10は、略
一様な高さ(厚さ)の円環状を成すものであって、同心
に配された外周側周壁12および内周側周壁14の間の
上端位置および下端位置に、それぞれ頂壁16および底
壁18が設けられることにより、それらの間に環状の炉
室(加熱空間)が形成されている。後述するように、製
鋼ダスト等から金属を回収するために炉内に投入される
金属酸化物は、この環状の炉室を搬送される過程で還元
される。なお、これら周壁12、14および頂壁16、
底壁18は全て断熱壁である。
【0015】還元炉10は、図1に一点鎖線で示すよう
に、例えば周方向において区分された加熱帯20、中間
帯22、第1還元帯24、第2還元帯26、および抽出
帯28の5つの部分を環状の炉室内に備える。これらの
うち抽出帯28以外の各帯は、外周側周壁12および内
周側周壁14に複数本(図2においては2本或いは4
本)のバーナ30を有する。バーナ30の各々には、燃
料ガス供給配管56および空気供給配管58が接続され
ており、各帯の雰囲気温度を予め定められた1100〜 130
0(℃) 程度に加熱するために、COG(石炭をコークス
炉で乾留するときに発生するガス)やLPG(液化石油
ガス)等の燃料ガスと空気との混合気が炉室内に向かっ
て噴射されるようになっている。燃料ガスは、加熱帯2
0では理論空燃比以上で燃焼して十分に発熱させられ、
中性乃至酸化性の炉内雰囲気でその温度が例えば 1100
(℃) 程度まで高められる。また、中間帯22では理論
空燃比程度(例えば0.98〜1.00程度)で燃焼して、やや
還元性雰囲気で炉内温度が加熱帯20と同程度或いはそ
れよりもやや高い 1250(℃) 程度の温度に高められる。
また、還元帯24、26では理論空燃比よりも十分に低
い混合比(例えば0.85〜0.95程度)で燃焼して炉内が還
元性雰囲気で 1300(℃) 程度の雰囲気温度とされる。バ
ーナ30が設けられていない抽出帯28ではやや雰囲気
温度が低く、 1100(℃) 程度である。
【0016】また、外周側周壁12のうち加熱帯20お
よび中間帯22に対応する部分には、バーナ30間に位
置するようにそれぞれ1乃至複数個(図2においては3
個)の空気導入口32が取り付けられている。この空気
導入口32は、燃料ガスや生成ガスの完全な酸化に必要
な酸素を補う目的で炉内に空気を送り込むためのもので
ある。なお、空気導入口32は、加熱帯20および中間
帯22にそれぞれ送り込まれる空気流量を独立して制御
できるように、それぞれ別系統の配管68、70に接続
されている。
【0017】また、前記の頂壁16は炉室を上側から覆
うものであるが、上記の加熱帯20と抽出帯28との間
の位置には、その頂壁16の周方向の一部が切り欠かれ
ることにより、被処理物である金属酸化物のペレット3
4を炉内に投入するための投入口36が設けられてい
る。投入口36の上には、図示しないペレット造粒機で
製造されたペレット34を投入するための投入装置の投
入部38が位置させられており、そこからペレット34
が適宜の速度で還元炉10に投入される。なお、ペレッ
ト34は、ペレット造粒機(ペレタイザ)に製鋼ダスト
等を投入して還元材(カーボン)、有機バインダ、およ
び水等を適量添加することにより、例えば7 〜13(mm)程
度の適当な直径の球状乃至粒状等の適宜の形状に成形さ
れる。本実施例においては、ペレット34が被処理材に
相当する。
【0018】また、加熱帯20のうち投入口36の近傍
の位置には、炉内で発生した生成ガスや過剰の空気等を
排出するための煙道40が頂壁16から立設されてい
る。バーナ30および空気導入口32は炉体の複数箇所
に備えられている一方、煙道40は加熱帯20のうち抽
出帯28よりの一箇所だけに備えられていることから、
図2に矢印g1 、g2 で示すように、生成ガスは加熱帯
20および抽出帯28の双方から煙道40に向かって流
れる。但し、抽出帯28と投入口36との間には、頂壁
16から下方に向かう仕切り壁42が周壁12、14間
に設けられているため、加熱帯20および第2還元帯2
6の各々の雰囲気はその仕切り壁42によって略区分さ
れている。なお、煙道40の近傍には酸素センサ(酸素
濃度分析計すなわちガス分析装置)44が設けられてお
り、炉室内においてその煙道40の入口近傍の酸素濃
度、すなわち煙道40に流れ込む排ガスの酸素濃度が測
定され、制御装置46にその濃度信号が送られる。この
制御装置46は、CPU、ROM、RAM等を備え、予
めROMに記憶されたプログラムに従って酸素センサ4
4の出力である濃度信号、炉内温度や炉内圧力等の種々
の測定値を処理し、その処理結果に基づいてガス流量や
空気流量等を制御するものである。
【0019】また、抽出帯28のうち投入口36の近傍
の位置であって炉室外周外側には、還元処理を終えたペ
レット34を排出するためのペレット排出口48が設け
られている。図2に示すように、排出口48の上には炉
体の径方向に略沿って伸びるスクリュー50が炉室内に
設けられており、抽出帯28に到達したペレット34
は、図示しない駆動機構で軸心回りに回転させられるそ
のスクリュー50によって炉室の外周側に送られ、排出
口48から順次に排出させられる。排出されたペレット
34は、再酸化を防止するための還元雰囲気下で冷却さ
れた後に回収されるが、そのための設備や機構は本実施
例の理解に必要ではないので説明を省略する。
【0020】また、還元炉10内には、図2に示される
ように外周側周壁12および内周側周壁14の相互間隔
よりも僅かに小さい幅寸法を備えて円環状を成す炉床5
2が一つ設けられている。鉛直断面を表した図3に示さ
れるように、炉床52は、ペレット34が2〜3層程度
の厚みで載せられる略平坦なペレット載置部と、その幅
方向(炉体の径方向)における両端部に僅かな高さ寸法
を以て上方に向かって突設された側壁部とを有し、底面
の幅方向両端部位置に複数対の車輪54を備えたもので
ある。この車輪54は、炉床52を一定の高さ位置に支
持するように炉体の周方向において適当な間隔を以て設
けられている。
【0021】このため、炉床52は、図2における紙面
に垂直な鉛直方向に沿って伸びるその軸心回りに回転可
能に構成されており、図示しない駆動機構によって例え
ば図に矢印Pで示される右回り方向に回転させられる。
すなわち、本実施例においては、還元炉10は円環状の
炉内をその周方向に円環状の炉床52が回転させられる
回転床炉に構成されている。投入口36から投入された
ペレット34は、回転させられている炉床52に順次載
せられて加熱帯20、中間帯22、第1還元帯24、お
よび第2還元帯26を加熱されつつ順に通過させられ、
その過程で主にそれら還元帯24、26において金属に
還元され、抽出帯28に設けられた排出口48から排出
されて回収されることになる。
【0022】図4は、上記の還元炉10の導入空気制御
構成の要部を説明する図である。なお、本図は制御の接
続構成を表すものであり、バーナ30、空気導入口3
2、および炉内の各帯20、22等の配置等を説明の便
宜上変形して示している。図4において、各帯20、2
2等にそれぞれ設けられたバーナ30には、それぞれ燃
料ガス供給配管56および空気供給配管58が接続され
ている。それら配管56、58には、それらの合流点よ
りも上流側にそれぞれ制御装置46によって開度が制御
される弁60、62が備えられており、燃料ガス流量お
よび空気流量が各帯20、22等毎に独立して調節され
る。また、それら弁60、62よりも上流側の位置に
は、燃料ガスおよび空気の流量を例えば差圧によりそれ
ぞれ測定するための差圧流量計64、66が備えられ、
それらにより測定された実際の流量を示す流量信号が制
御装置46に送られるようになっている。このため、弁
60、62の開度は、流量計64、66によって測定さ
れた実際の流量の比が予め定められた空燃比に一致し、
且つ予め設定された炉内温度が実現されるように調節さ
れることになる。
【0023】また、加熱帯20および中間帯22にそれ
ぞれ設けられた空気導入口32には、例えばバーナ30
に接続された空気供給配管58と供給源を共通とする空
気供給配管68、70がそれぞれ接続されている。空気
供給配管68、70の各々のには、制御装置46によっ
て開度が制御される弁72、74と、それぞれの空気流
量を例えば差圧により測定するための差圧流量計76、
78が備えられており、空気流量が相互に独立して測定
され且つ調節される。また、制御装置46には投入量設
定器79が設けられており、ペレット34の投入量PL
(t/h) が例えば手動で設定されるようになっている。そ
のため、それぞれの実際の空気流量すなわち加熱帯20
および中間帯22それぞれへの空気供給量が流量計7
6、78によって測定されると、測定された流量信号が
制御装置46に送られ、後述するペレット投入量PL等
に基づいて決定された導入空気流量に実際の空気流量が
一致するように弁72、74の開度が調節されることに
なる。なお、制御装置46と弁72、74との間には、
配管68、70への導入空気流量の配分を設定する比率
設定器80が設けられており、加熱帯20および中間帯
22にそれぞれ供給される空気流量は、その設定割合に
従って調節される。
【0024】図5は、上記制御装置46の機能を説明す
る機能ブロック線図である。ペレット要求空気流量決定
手段82は、設定器79で入力され或いはセンサ等によ
り検出されたペレット34の投入口36への投入量PL
(t/h) に基づき、投入されたペレット34からその加熱
および還元により発生する生成ガスの全量を酸化(完全
燃焼)するために必要なペレット要求空気流量PA(m3/
h)を、例えば、下記(1) 式 PA=α×PL・・・(1) により決定する。ここで、αはペレット34の種類毎に
定められる係数、すなわちペレット34を1(t) 還元し
たときに発生する生成ガスを完全燃焼させるために必要
となる空気の体積に相当する値であり、例えば、538(m3
/t) 程度の値が用いられる。なお、本願において気体の
体積は、全て標準状態における値である。上記のペレッ
ト要求空気流量PAは、ペレット34の種類および投入
量PLに応じて変化するものであるが、排ガス中に可燃
性ガスが残留することを防止して金属酸化物還元システ
ム全体の安全性を高めるために、投入量PLを実際の値
よりも多めの値に設定し、或いは、係数αを理論値より
も大きめの値に設定することにより、実際の投入量に対
応する値よりも大きめの値に決定される。例えば、ペレ
ット投入量PLを手動で設定する場合には、実際の値よ
りも僅かに、例えば10(%) 程度だけ大きい値として例え
ば20(t/h) 程度の値が用いられる。
【0025】また、不足空気流量決定手段84は、前記
差圧流量計64、66によって測定された燃料ガス流量
ΣGi (m3/h)および空気流量ΣAi (m3/h)に基づき、理
論空燃比に対する不足空気流量BA(m3/h)を、例えば、
下記(2) 式 BA=β×ΣGi −ΣAi ・・・(2) により決定する。ここで、βは、燃料ガスの種類毎に定
められる係数、すなわち燃料ガス1(m3)を完全燃焼させ
るために必要な空気の体積に相当する値であり、例え
ば、COGの場合には4.90程度の値が用いられる。な
お、ΣGi およびΣAi は、それぞれ複数個のバーナ3
0に供給される燃料ガスおよび空気の総流量である。な
お、バーナ30の各々には図示しないパイロット・バー
ナが付随的に設けられていることから、これらが燃焼中
のときにはその燃焼ガス流量および空気流量も上記ΣG
i およびΣAi に加算する。但し、その流量はバーナ3
0(メイン・バーナ)への流量に比べて極めて小さいた
め無視しても差し支えない。
【0026】そして、必要空気基準流量決定手段86
は、これらペレット要求空気流量PAおよび不足空気流
量BAから、生成ガスおよび燃料ガスの全量を完全燃焼
させるために炉体内に導入しなければならない必要空気
基準流量RAを、例えば、下記(3) 式 RA=BA+PA・・・(3) により決定する。前述したように、ペレット要求空気流
量PAは実際のペレット投入量に対応する値よりも大き
めの値であるから、必要空気基準流量RAは、導入され
た空気中の酸素が完全に消費されて排ガス中の酸素濃度
が0(%)になる値よりも僅かに大きい値である。換言すれ
ば、必要空気基準流量RAは、排ガス中に可燃性ガスが
残留せず、酸素が例えば2(%)程度の僅かな量だけ存在す
る値となるように決定される。また、この必要空気基準
流量RAは、後述するように導入空気制御におけるフィ
ードフォワード値となる。
【0027】一方、調節値算出手段88は、酸素センサ
44により検出された煙道40近傍における炉体内の酸
素濃度に基づき、その酸素濃度が予め設定された2(%)程
度の目標値に一致するように(すなわち、測定値と目標
酸素濃度との偏差eが零となるように)、例えばよく知
られた下記のPID動作のフィードバック制御式(4) A=Kp e+KI ∫edt+KD de/dt・・・(4) により導入空気量の調節値Aを算出する。なお、(4) 式
においてKp 、KI 、K D は、それぞれ比例ゲイン、積
分ゲイン、微分ゲインである。また、異常判定手段90
は、酸素センサ44の異常の有無を判定する。この判定
は、例えば、サンプリング・ガス流量異常、分析ユニッ
ト異常、電源異常、および信号線断線等が検出された場
合に酸素センサ44を異常とするものである。定期的或
いは不定期に為される調整或いは保守等の際にも、ガス
流量異常等に基づいて酸素センサ44の異常が判断され
ることになる。そして、調節値制御手段92は、この異
常判定に基づき、酸素センサ44の正常時には調節値A
をそのまま出力し、異常時には調節値Aを零に制御して
出力する。
【0028】上記のようにして必要空気基準流量RAお
よび調節値Aが決定された後、導入空気流量決定手段9
4は、下記(5) 式 SA=RA+A・・・(5) により、空気導入口32から炉体内に導入する空気流量
SAを決定する。すなわち、導入空気流量SAは、酸素
センサ44、調節値算出手段88、異常判定手段90、
および調節値制御手段92等から成る酸素濃度制御系
(酸素濃度調節計)96のフィードバック出力(調節値
A)に、ペレット投入量PLおよびバーナ30の空燃比
等から求められた必要空気基準流量RA(フィードフォ
ワード出力)を加算することにより決定される。前記の
比率設定器80には、このようにして決定された導入空
気流量SAを表す信号が送られることになる。なお、酸
素濃度制御系96は、制御装置46内に設けられていて
もよいが、それとは別個に設けられて出力信号のみを制
御装置46に送るように構成してもよい。
【0029】以上のように構成される還元炉10を用い
て製鋼ダスト等をペレット化した金属酸化物を還元処理
するに際しては、炉床52を図2に示す矢印P方向に一
定速度で回転させ、且つバーナ30に前述したような空
燃比となるように燃料ガスおよび空気を供給して点火し
て炉内の各部を予め定められた温度に保持した後、空気
導入口32から空気を導入すると共に、ペレット造粒機
で成形したペレット34を還元炉10の投入口36から
一定の速度で炉内に投入する。この投入速度は略一定に
設定されており、投入開始に先立ち投入量設定器79で
制御装置46に投入量PLが入力される。上記の導入空
気流量SAは、前述したようにペレット要求空気流量P
Aと不足空気流量BAとの和として与えられる必要空気
基準流量RAに、調節値Aを加算した値である。但し、
還元炉10の運転開始当初は、フィードバック制御量
(調節値A)が零であるため、空気の導入量SAは必要
空気基準流量RAに一致する値に設定されることにな
る。
【0030】投入されたペレット34は、炉床52の回
転に従って加熱帯20から還元帯24、26に向かって
搬送され、その過程で還元雰囲気下で加熱されることに
より還元される。このとき、ペレット34が還元される
と同時に、還元材や有機バインダに由来するH2(水
素)、CO(一酸化炭素)等の可燃性ガスが発生する。こ
れらの可燃性ガスは、空気が導入されることにより酸化
雰囲気となっている加熱帯20および中間帯22におい
ては直ちに酸化(完全燃焼)させられ、不燃性ガス(H2
O 、CO2 等)になって矢印g1 (図2参照)に示される
ように煙道40に向かわせられる。一方、還元雰囲気に
保たれている還元帯24、26においては、上記のよう
な可燃性ガスが発生すると共に、空燃比が1よりも小さ
い値に設定されていることから燃料ガスが不完全燃焼さ
せられてそれに由来する可燃性ガスも存在する。これら
の可燃性ガスは、還元帯24、26では殆ど燃焼するこ
となく矢印g2 に示されるように煙道40に向かわせら
れる。そして、抽出帯28を経由して加熱帯20に入っ
たときには、そこに存在する酸素と反応(燃焼)して不
燃性ガスとなる。このようにして、煙道40から排出さ
れるガスは不燃性ガスおよび余剰の空気のみとなる。
【0031】このとき、空気導入口32から炉内に導入
される空気流量SAはペレット34の投入量PL等に基
づいて設定された値であって、炉内での生成ガスおよび
未燃焼の燃料ガスが全て燃焼させられ、且つ例えば2(%)
程度の僅かな量だけ未反応の酸素が残留する値である。
すなわち、当初の導入空気流量SAが必要空気基準流量
RAに設定されることにより、煙道40の入口における
酸素濃度は当初から目標値に一致するかそれに極めて近
い値になるため、フィードバック制御のみによる場合に
比較して制御の安定性が高められることになる。
【0032】一方、還元炉10が継続的に運転されてい
るとき、実際の生成ガス量は、ペレット34の実際の投
入量やペレット34に含まれる還元材および有機バイン
ダの量等に応じて変化する。そのため、本実施例におい
ては、生成ガス量が多くなった場合にも酸素(空気)量
不足となることがないように前記の理論空気流量PA延
いては必要空気基準流量RAが大きめの値に設定されて
いるが、反対に生成ガス量が少なくなった場合には導入
空気流量がRA(=BA+PA)に維持されると酸素余
剰量が過多になり得る。しかしながら、導入空気流量S
Aは前述した通りRA+Aで与えられることから、この
場合には、酸素センサ44により測定された酸素濃度に
基づき決定された調節値Aが負の値になってSAを減じ
るように作用するため、フィードバック制御により酸素
余剰量が過多になることが抑制される。
【0033】上記のように、酸素センサ44の正常時に
は、多めに設定された必要空気基準流量RAを減らす方
向に導入空気流量SAが調節値Aで調節されることによ
り、排気が目標酸素濃度に維持される。しかしながら、
故障、調整、保守等のために酸素センサ44の異常が検
出されると、前述したように調節値Aが零に制御され
る。そのため、前記(5) 式に従って導入空気流量SAが
必要空気基準流量RAに一致させられ、結果として排気
中の酸素濃度は多めの値に維持されることから、安全が
確保されることになる。
【0034】要するに、本実施例においては、ペレット
34の投入量等を用いて理論的に求められる必要空気基
準流量RAをフィードフォワード制御値とし、酸素濃度
制御系から与えられる調節値Aをフィードバック制御値
とするフィードバック−フィードフォワード複合制御で
導入空気流量制御が実施される。すなわち、必要空気基
準流量RAに、測定された酸素濃度と目標値との偏差に
基づいて算出された調節値Aすなわち増減すべき空気流
量を加算して導入空気流量SAが決定されることから、
その必要空気基準流量RAをフィードフォワード値とす
る導入空気流量制御が実施される。そのため、ペレット
34の投入量が変動した場合には、それに応じて変動す
る必要空気基準流量RAと調節値Aとから導入空気流量
SAが決定されることから、酸素濃度分析計の測定値を
用いたフィードバック制御だけで導入空気流量SAが決
定される場合に比較して、安定性の低下を伴うこと無く
制御の応答性が高められる。また、酸素センサ44の異
常時には調節値Aが零に制御されるので、必要空気基準
流量RAがそのまま導入空気流量SAとして決定され
る。したがって、フィードバック制御ができない状況下
でも熱効率上および安全上の最低限必要な空気流量を確
保できることから、炉を停止させず継続して運転するこ
とが可能となり、生産性が高められる。
【0035】また、本実施例においては、ペレット34
の加熱がバーナ30を用いて行われるが、フィードフォ
ワード値である必要空気基準流量RAがペレット要求空
気流量PAとそのバーナ30の不足空気流量BAとの和
で与えられることから、燃料ガスを完全燃焼させるため
に不足する空気流量BAが必要空気基準流量RA延いて
は導入空気流量SAを決定する際に考慮される。すなわ
ち、フィードフォワード値として必要空気基準流量RA
(=ペレット要求空気流量PA+不足空気流量BA)が
用いられる。そのため、燃料ガスの燃焼による空気の消
費が加熱帯20および中間帯22に導入される空気流量
を増加させることで補われることから、炉室内の可燃性
ガスを一層確実に完全燃焼させて排出することができ
る。
【0036】また、本実施例においては、実際の投入量
に対応する値よりも10(%) 程度だけ大きいペレット要求
空気流量PAが導入空気流量SAを決定するために用い
られることから、炉室内の加熱帯20および中間帯22
における酸素濃度がペレット34からの生成ガスおよび
燃料ガスの残分を完全燃焼させるために必要な値よりも
高められる。そのため、調節値制御手段92により調節
値Aが零に制御された場合にも、炉室内の可燃性ガスを
完全燃焼させるために十分な空気流量を確保できる。
【0037】また、本実施例においては、還元炉10
は、炉室が円環状を成し、ペレット34がその軸心回り
に回転させられる円環状の炉床52に載せられてその炉
室内を周方向に搬送される。そのため、搬送方向におい
て炉床52に途切れがないことから、ペレット34の投
入タイミングを炉床52の位置に応じて制御する必要が
なく、運転制御が容易になる。また、その炉床52の全
体が炉内に位置して常にペレット34の搬送に用いられ
ることから直線的にペレット34を搬送する長手状の炉
室が用いられる場合に比較して炉床の復路を設ける設置
上の無駄が無くなり、更に、ペレット34の投入および
還元により得られた金属の回収を隣接した位置で行い得
る利点がある。
【0038】なお、上記の実施例においては、導入空気
流量調節の略全体が制御装置46によってデジタル制御
される場合について説明したが、導入空気流量調節のう
ち必要空気基準流量RAの決定を除く他の部分は、図6
に示すように濃度調節計98および流量調節計100、
102を用いてアナログ制御してもよい。図6におい
て、濃度調節計98は、酸素センサ44により検出され
た濃度が予め設定された濃度になるように、それらの偏
差に応じた制御電流を出力する。この出力電流は前記の
調節値Aに相当するものであって、制御装置46によっ
て前述したように決定された必要空気基準流量RAに対
応する出力電流と加算され、比率設定器80に送られ
る。また、濃度調節計98は故障判別回路を備えてお
り、前記のような判断基準に従って酸素センサ44の異
常例えばセンサ44の故障等を判断する。そのため、調
節計98は、センサ44の正常時には多めに設定された
必要空気基準流量RAを適切な導入空気流量SAが得ら
れるように減じる方向に作用するが、そのセンサ44の
異常時には出力電流値すなわち調節値を零に制御して排
気中の酸素濃度が高めの値になるように作用する。
【0039】比率設定器80には前述したように予め加
熱帯20および中間帯22に導入する空気流量配分が設
定されており、入力された制御電流をその配分に応じて
流量調節計100、102に分配する。また、流量調節
計100、102は、差圧流量計76、78により検出
された空気供給配管68、70それぞれの空気流量が比
率設定器80により設定された空気流量に一致するよう
に、それらの偏差に応じた制御電流を出力する。そし
て、弁72、74がこの制御電流により開閉制御される
ことにより、煙道40近傍における酸素濃度が適正値に
維持されることになる。なお、図6には導入空気制御を
アナログ制御する場合だけを示しているが、バーナ30
の空燃比制御も同様にアナログ制御し得る。
【0040】以上、本発明の一実施例を図面を参照して
詳細に説明したが、本発明は、更に別の態様でも実施さ
れる。
【0041】例えば、実施例においては、円環状の炉室
を備えて円環状の炉床52がその内部で回転させられる
回転床炉に本発明が適用された場合について説明した
が、本発明は、全体として円環状を成すように炉床52
が複数個に分割されている形式の回転床炉や、長手状の
炉室内をその長さ寸法よりも十分に小さい炉床がその両
端部に設けられた入口から出口に向かって移動させられ
る形式の移動床炉にも同様に適用される。
【0042】また、実施例においては、フィードフォワ
ード値である必要空気基準流量RAが、ペレット34の
投入量PLから決定したペレット要求空気流量PAと、
バーナ30から供給される空気流量の理論空燃比に対す
る不足空気流量BAとの和(PA+BA)に定められて
いたが、ペレット要求空気流量PAに対して不足空気流
量BAが十分に小さい値に保たれる場合には、ペレット
要求空気流量PAをそのままフィードフォワード値とし
て用いて導入空気流量SAを決定することもできる。
【0043】また、実施例においては、ペレット34の
投入量PLを実際の投入量よりも大きい値とし、或い
は、ペレット34の種類に応じて定められる係数αを理
論値よりも大きい値とすることにより、ペレット要求空
気流量PAが実際の投入量に対応する値よりも大きな値
となるように定めていたが、ペレット34から生成され
る可燃性ガス量のばらつきが十分に小さい場合には、投
入量PLを実際の投入量に設定し、或いは質量センサ等
により検出した投入量をそのまま制御に用いても差し支
えない。
【0044】また、実施例においては、酸素センサ44
の異常を、サンプリング・ガス流量異常、分析ユニット
異常、電源異常、および信号線断線等に基づいて判定し
ていたが、その測定値や測定値の変化率等に基づいて判
断することもできる。
【0045】また、実施例においては、ペレット34の
加熱にガス・バーナ30が用いられていたが、加熱方法
は公知の種々の方法を採用でき、例えば、電気ヒータを
用いてもよい。
【0046】また、還元炉10の炉室の分割帯数、各帯
20、22等における温度および雰囲気(例えばバーナ
30の空燃比)等は、処理対象であるペレット34の材
質や炉室構成等に応じて適宜変更されるものである。例
えば、炉室をそれぞれ一つの加熱帯と還元帯だけで構成
してもよい。
【0047】また、実施例では煙道40が加熱帯20の
一箇所だけに設けられていたが、その複数箇所或いは加
熱帯20および中間帯22にそれぞれ設けることもでき
る。煙道40を複数箇所に設ける場合には、それぞれの
近傍において炉室内の酸素濃度を測定してフィードバッ
ク制御を行うことが望ましい。
【0048】また、実施例においては、煙道40近傍に
おける酸素濃度が2(%)程度となるように制御されていた
が、その値は煙道40から排出される可燃性ガスの爆発
の危険が無く、且つその可燃性ガスが炉室内で燃焼させ
られることによる熱効率向上効果が十分に得られる範囲
で適宜設定される。
【0049】その他、一々例示はしないが、本発明は、
その主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の導入空気制御装置が備えられた金属酸
化物還元炉の全体を示す図である。
【図2】図1の金属酸化物還元炉の水平断面図である。
【図3】図2におけるIII −III 視断面に対応する図で
ある。
【図4】図1の金属酸化物還元炉の導入空気制御構成を
説明する図である。
【図5】図4の制御装置の機能を説明する機能ブロック
線図である。
【図6】図1の還元炉に適用される他の制御構成例の要
部を説明する図である。
【符号の説明】
10:金属酸化物還元炉 30:バーナ 32:空気導入口 34:ペレット(被処理材) 40:煙道 44:酸素センサ(酸素濃度計) 46:制御装置 52:炉床 82:ペレット要求空気流量決定手段(被処理材要求空
気流量決定手段) 84:不足空気流量決定手段 88:調節値算出手段 90:異常判定手段 92:調節値制御手段 94:導入空気流量決定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F27B 9/40 F27B 9/40 Fターム(参考) 3K003 EA08 FA04 FB04 JA12 KA03 NA01 4K001 BA05 BA14 DA05 GA07 GA19 GB11 HA00 JA01 4K012 DE03 DE06 DE08 4K050 AA02 BA02 BA03 CA09 CC10 CD02 CE03 CF07 CF14 CG22 EA04 EA08 EA10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属酸化物および還元材を含む被処理材
    を炉室内で一方向に搬送しつつ還元雰囲気下で加熱する
    ことによりその金属酸化物を還元してその被処理材から
    金属を得る一方、所定位置に空気を導入することにより
    その炉室内の可燃性気体を完全燃焼させた後にその被処
    理材の搬送開始位置近傍から排気すると共に、その排気
    位置近傍における前記炉室内の酸素濃度を酸素濃度計で
    測定する形式の金属酸化物還元炉において、前記酸素濃
    度計の酸素濃度測定値と目標酸素濃度との偏差に基づい
    て算出された調節値を用いて前記所定位置への導入空気
    流量を制御する導入空気制御装置であって、 前記被処理材から発生する気体の完全燃焼に必要な被処
    理材要求空気流量をその被処理材の投入量に基づいて決
    定する要求空気流量決定手段と、 前記酸素濃度計の異常を判定する異常判定手段と、 前記酸素濃度計の異常時には前記調節値を零に制御する
    調節値制御手段と、 前記被処理材要求空気流量と前記調節値とを加算するこ
    とにより前記導入空気流量を決定する導入空気流量決定
    手段とを、含むことを特徴とする金属酸化物還元炉の導
    入空気制御装置。
  2. 【請求項2】 前記被処理材を加熱するために前記炉室
    内に供給される燃料ガスおよび空気の流量に基づいて、
    その燃料ガスの完全燃焼に不足する不足空気流量を決定
    する不足空気流量決定手段を含み、 前記導入空気流量決定手段は、前記被処理材要求空気流
    量と、前記不足空気流量と、前記調節値とを加算して前
    記導入空気流量を決定するものである請求項1の金属酸
    化物還元炉の導入空気制御装置。
  3. 【請求項3】 前記要求空気流量決定手段は、前記被処
    理材の実際の投入量に対応する値よりも所定値だけ大き
    い値を前記被処理材要求空気流量として決定するもので
    ある請求項1または2の金属酸化物還元炉の導入空気制
    御装置。
  4. 【請求項4】 前記炉室は円環状を成し、前記被処理材
    はその軸心回りに回転させられる円環状の炉床に載せら
    れてその炉室内を周方向に搬送されるものである請求項
    1乃至3の何れかの金属酸化物還元炉の導入空気制御装
    置。
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