JP2684209B2 - 溶融還元炉の操業方法 - Google Patents

溶融還元炉の操業方法

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泰 高本
行正 九島
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、酸化物系鉱石を溶融還元して溶融金属を製
造する際に、酸素分圧測定に基づいて反応系の二次燃焼
率を推定する方法および二次燃焼率の推定値に基づいて
溶融還元炉を操業する方法に関する。
(従来の技術) 近年、高炉・転炉法に代わる製鉄技術として溶融還元
製鉄法が注目されている。この方法で使用する溶融還元
炉は、使用する原料に制約を受ける事なく、より小規模
な設備により鉄系合金の溶湯を製造し、しかも副生する
熱量を有効利用することを目的として開発されたもので
ある。
このような溶融還元炉の1つとして、例えば第3図に
示すような形式の炉が特開昭62−182214に提案されてい
る。この炉は、固定式の縦型炉部1と該縦型炉部1に対
して着脱可能に設けられた容器部2を備えている。容器
部2は、台車3に設置されており、別の容器部2と容易
に交換することを可能にしている。
容器部2は、主としてメタル浴8等からなる溶融物を
収容するものであり、酸素ガス及びプロパン、微粉炭等
の燃料を溶融物に吹き込む底吹き羽口11が底壁に設けら
れている。底吹き羽口11を介して容器部2中に吹き込ま
れたガスは、メタル浴8およびスラグ層9中を気泡10と
なって上昇し、メタル浴8およびスラグ層9を撹拌す
る。
また、容器部2の下部にはタップホール12あるいはス
ライディングゲートがもうけられており、このタップホ
ール12あるいはスライディングゲートを介して任意の時
間に溶融金属、スラグ等の溶融物が炉外に排出される。
他方、縦型炉部1は、垂直円筒状あるいは部分的に径
大化した円筒状の形状をもつ。該縦型炉部1の下部は容
器部2に密着・離脱自在にされており、その上部は排ガ
ス13を排ガス利用系に送るためのダクトにつながってい
る。該縦型炉部1の下部は、フォーミングしたスラグ層
9呑一部に浸漬されている。
この縦型炉部1には、垂直定法からランス4及び斜め
上方又は横方向から複数のランス5が挿入されるように
なっている。これらランス4,5から、酸素ガス等のガス
及び/または鉱石、石炭等の粉体が炉内に吹き込まれ
る。さらに、この縦型炉部1には、鉱石またはその成形
物、塊状炭材等の塊状物を投入するための塊状物投入装
置6が設けられている。塊状物投入装置6より投入され
た酸化物系鉱石は、メタル浴8中の炭素あるいはスラグ
層9中に懸濁している炭材によって還元される。この還
元反応FeO+C→Fe+COおよび底吹き羽口から吹き込ま
れた酸素により炭素が燃焼して発生した一酸化炭素COは
可燃性成分であり、これをそのまま排出したのでは、熱
発生を大きくすることができない。そこで、ランス4,5
から吹き込んだ酸素ガスによって、2CO+O2→2CO2の二
次燃焼反応を行わせている。また、石炭の揮発分から発
生する水素も、2H2+O2→2H2Oの燃焼反応を行わせるこ
とにより、熱発生量の増加を図っている。
(発明が解決しようとする課題) このように、二次燃焼を行う溶融還元炉においては、
生産速度や前後の工程との関係から適正な二次燃焼率を
設定し、安定な操業を行うために炉内の二次燃焼率を正
確に把握して、炉況に応じて適正な制御をすることが必
要となる。
しかし、従来は、リアルタイムで炉内の二次燃焼率を
把握する適当な手段がなく、例えば排ガスを採取してガ
ス分析機器に送り、CO,O2,H2を分析し、H2Oは別のセン
サによって測定するかまたは元素バランス計算によって
算出して、二次燃焼率(CO2+H2O)/(CO+CO2+H2+H
2O)を推定していた。この方法では時間遅れが生じ、二
次燃焼率の変動に対応して迅速な制御を行うことができ
ない。
そこで、本発明は、溶融還元炉内の二次燃焼率をリア
ルタイムで測定し、原燃料の装入速度や吹酸条件を迅速
に制御して安定な操業を行うことを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明の方法は、その目的を達成するために、溶融還
元炉内の適当な位置に、酸素分圧プローブを設置し、排
ガスの酸素分圧を測定し、以下に述べる演算を行って二
次燃焼率を推定し、設定した二次燃焼率が得られるよう
にリアルタイムに操業因子を変化させて操業することを
特徴とする。
即ち、測定極と標準極とからなる酸素濃淡電池および
熱電対によって構成される酸素分圧プローブを用いて測
定した酸素濃淡電池の起電力Eと測定系の絶対温度Tと
から(1)式を用いて測定系の酸素分圧Po2を求める方
法は公知である。
F,Rはそれぞれファラデー定数、気体定数であり、既
知である。Po2,refは標準極の起電力であり温度Tがわ
かれば熱力学データよりその値は既知となる。
溶融還元炉において、二次燃焼している火炎の外側の
領域すなわちH2−H2O−CO−CO2からなる高温の燃焼生成
ガスにおいてはシフト反応((2)式)はほぼ平衡の状
態にあり、このとき、このガスの酸素分圧は、(3),
(4)式の平衡酸素分圧でもある。
H2O+CO=H2+CO2 ……(2) H2+1/2 O2=H2O ……(3) CO+1/2 O2=CO2 ……(4) したがって、 P=PH2+PH2o+Pco+Pco2 ……(7) とすると、二次燃焼率PCは で表される。
ここで、△G1,△G2はそれぞれ(3),(4)式の反
応の自由エネルギー変化で既知の値である。Pは全圧、
βは全圧に対する一酸化炭素分圧と二酸化炭素分圧の合
計の比である。
すなわち、(8)式で表されるβが定められれば、酸
素分圧プローブによる測定値から(1)式を用いて求め
たPo2を(5),(6)式に代入してX,Yを求め、(9)
式から二次燃焼率を得ることができる。
本発明においては、二次燃焼したガス中のβの値は未
知であるが、定常に操業している状態においてはほぼこ
の値に等しいとみなし得る溶融還元炉に単位時間あたり
装入される原燃料中の炭素原子のモル数と水素原子のモ
ル数との1/2の合計に対する炭素原子のモル数と割合を
βとして前記の手続きから溶融還元炉の二次燃焼率PCを
推定するものである。
(作 用) 本発明においては、酸素分圧プローブによる測定に基
づいて二次燃焼率を推定している。したがって、炉内の
二次燃焼率が時々刻々変動している場合でも速やかに追
従することができる。また、複数のプローブを使用する
ことによって炉内の局所的な二次燃焼率の分布も推定で
きる。
溶融還元炉の操業において、適当な位置の二次燃焼率
あるいは複数の点の測定値から推定される平均の二次燃
焼率を管理し、迅速な制御を行うことによって、設定さ
れた二次燃焼率が得られるように操業を行うことが可能
となる。二次燃焼率に影響する操業条件としては、単位
時間あたり炉内に供給される鉱石量、炭材量、上吹き及
び底吹きの酸素量、底吹きガス量、ランス高さなどがあ
るが、例えば生産速度に対応する鉱石量を一定とし、炭
材量、酸素量およびランス高さを変えて二次燃焼率を制
御することが可能となる。
(実施例) 以下、図面に示した実施例により、本発明の特徴を具
体的に説明する。
第1図は、本実施例で使用した測定装置の実施態様を
示す例の概略図を示す。なお、第1図において、第3図
でしめした部材等に相当するものについては、同一の符
番で指示した。
縦型炉部1の上部に酸素分圧プローブ15の先端のセン
サー部を挿入している。二次燃焼して生成したガスは、
炉口から排出される直前でこの先端部に取り付けられた
酸素センサと熱電対に起電力を生ぜしめ、A/Dコンバー
タ16を通してコンピュータ17に送られて酸素分圧と温度
が算出される。さらに、使用されている原燃料からあら
かじめ計算されている炭素と水素の比に基づいて同じく
コンピュータ17により二次燃焼率が推定される。その結
果に基づき、設定した二次燃焼率が得られるように原燃
料装入速度、吹酸条件を制御する。
このようにして推定した二次燃焼率の推移を第2図に
示す。目標の排ガス組成を得るためにあらかじめ点線の
ように二次燃焼率の目標値が設定されている。二次燃焼
率の推定値が低下したA点においてランスを上昇させ吹
酸量を増し、同時に炭材供給量も増加させたところ、二
次燃焼率が図のように回復した。また、二次燃焼率の推
定値が高くなったB点で吹酸量、炭材供給量を減少させ
たところ、二次燃焼率は再び下降して目標値に近づい
た。
以上の例においては、上下分離型の溶融還元炉を例
にとり説明した。しかし、本発明は、これに拘束される
ものではなく、その他種々の形式の溶融還元炉に適用で
きるものであることは勿論である。更に、第1図に示し
た例では、縦型炉部1の上部の1箇所で酸素分圧測定を
行っているが、密閉型の溶融還元炉では煙道14で測定す
ることも可能であり、また測定箇所を炉内各所に設ける
とき、より一層正確な炉況の把握が可能となる。
(発明の効果) 以上に説明したように、本発明においては、溶融還元
炉内の酸素分圧をその変化に応じてリアルタイムで測定
して二次燃焼率を推定しているため、迅速な制御を行う
ことができる。このような制御により、二次燃焼率を設
定の目標値の近くで推移させて、安定な操業を行うこと
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を上下分離型の溶融還元炉に適用した例
を示した図、第2図は酸素分圧の測定値に基づいて推定
した二次燃焼率の推移図(a)とその推定値に基づいて
制御した酸素と炭材の供給速度の変化の図(b)、第3
図は特開昭62−182214に示されている溶融還元炉を示す
図である。 1……縦型炉部 2……容器部 3……台車 4,5……ランス 6……塊状物投入装置 8……メタル浴 9……スラグ層 10……気泡 11……底吹き羽口 12……タップホール 13……排ガス 14……煙道 15……酸素分圧プローブ 16……A/Dコンバータ 17……コンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平田 浩 福岡県北九州市八幡東区枝光1―1―1 新日本製鐵株式会社第3技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−280316(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉱石を溶融還元して溶融金属を製造する方
    法において、溶融還元炉で二次燃焼した排ガスの酸素分
    圧(Po2)と温度(T)を酸素分圧プローブを用いて測
    定し、前記酸素分圧と温度から下式により水蒸気分圧
    (PH2O)と水素分圧(PH2)の比Xならびに二酸化炭素
    分圧(Pco2)と一酸化炭素分圧(Pco)の比Yを求め、
    溶融還元炉に単位時間あたり装入される原燃料中の炭素
    原子のモル数と水素原子のモル数の1/2との合計に対す
    る炭素原子のモル数の割合βを算出し、前記X,Y,βから
    二次燃焼率PCを下式により推定することを特徴とする溶
    融還元炉の操業方法 ここで上式中Tは絶対温度、Rは気体定数△G1,△G2
    それぞれ反応H2+1/2 O2=H2O,CO+1/2 O2=CO2の自由
    エネルギーの変化である。
  2. 【請求項2】鉱石を溶融還元して溶融金属を製造する方
    法において、あらかじめ目標とする二次燃焼率を設定
    し、請求項(1)の方法によって二次燃焼率を推定し、
    設定の二次燃焼率が得られるように、二次燃焼率に影響
    する鉱石供給速度、炭材供給速度、底吹き酸素量、上吹
    き酸素量、底吹きガス量、上吹きランス高さを変化させ
    て操業することを特徴とする溶融還元炉の操業方法。
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