JP2002081421A - 取付物の取付金具および取付方法 - Google Patents

取付物の取付金具および取付方法

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JP2002081421A
JP2002081421A JP2000273261A JP2000273261A JP2002081421A JP 2002081421 A JP2002081421 A JP 2002081421A JP 2000273261 A JP2000273261 A JP 2000273261A JP 2000273261 A JP2000273261 A JP 2000273261A JP 2002081421 A JP2002081421 A JP 2002081421A
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hole
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JP2000273261A
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English (en)
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Masatsugu Yonemura
正継 米村
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YAMAX KK
Yamax Corp
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YAMAX KK
Yamax Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は取付物の取付金具および取付方法に
関し、例えばコンクリートブロックのようなコンクリー
ト二次製品とその壁面に取付けられる棚板や吊り金具等
の付帯物等の土木資材相互または異種材料製品相互の取
付物と被取付物とを簡単な取扱操作によりワンタッチに
て剛結合するのに使用する。 【解決手段】 被取付物Bと取付物Aとの何れか一方の
壁面内に挿入孔2の奥に径大のスリーブ収容孔3を内部
に設けたケース1と、複数個の分割構成片4A1,4A
2 ,4A3 を略同心円的に配置し外周には集束ばね材5
が嵌装され内周には歯状の係止孔6が設けられスリーブ
収容孔内に拡張可能に収容されるスリーブ4と、被取付
物Bに一端が固定され他側が係止孔内に係止手段8を介
して係止可能に圧入される結合杆7により形成される結
合ユニット体Jを介して取付物Aを被取付物Bに取付け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は取付物の取付金具お
よび取付方法に関し、例えばコンクリートブロックのよ
うなコンクリート二次製品とその壁面に取付けられる棚
板や吊り金具等の付帯物、また山留工法等に用いる矢板
とアンカー等の土木資材相互、または建築物として柱と
梁や火打材、また耐力壁とカーテン・ウォール等のコン
クート、石材、木材、プラスチック材、金属等の各種材
料によりなる同種材料製品相互または異種材料製品相互
の取付物と被取付物とを簡単な取扱操作によりワンタッ
チにて構造堅牢に剛結合するのに最適に使用される。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば都市域において例えば通信
線、電線、上水道、ガス管等を地下に敷設するのに、地
中の敷設空間を高密度化して施工の経済性をはかるのと
敷設後の保守管理を容易にする観点から共同して地中に
埋設するためのコンクリート二次製品として図14およ
び図15に示すような共同溝ブロックが使用される。こ
の共同溝ブロックaは、例えば被取付物Bとして共同溝
ブロックaの内側の壁面a1 に取付物Aとしての棚dを
取付け、この棚d上に電話線のような通信線b,電線c
等を配索することにより雨水や地中に含まれる水分等の
影響によりショートしたり、情報が遮断されたり、雑音
が混入する等が発生するのを防いでいた。ところで、共
同溝ブロックaの内側の壁面a1 に棚dを取付けるに
は、先ず共同溝ブロックaの内側の壁面a1 にドリルに
て開孔eを施す。次でこの開孔e内に一端側に複数個の
縦状溝fが設けられることにより拡張する係着部gが形
成され他端の外周にはナットhを螺合する雄ねじ部iが
設けられた略筒状のホールアンカー材jの先端部を挿入
する。それから、ホールアンカー材j内に設けられる孔
内にピン体kをハンマー等で打撃して圧入させることに
より、ホールアンカー材jの先端の係着部gを拡張して
開孔e内に係着させてホールアンカー材jを略垂直な壁
面a1 に固着する。その後、壁面a1 に取付けられたホ
ールアンカー材jの他端側に設けた雄ねじ部iを棚dの
取付孔d1 内に挿入し、ワッシャl′を介して雄ねじ部
iにナットhを螺合し、棚dを壁面a1 にナットh、ワ
ッシャl′にて締着して取付けていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図14
および図15に示すように共同溝ブロックaの内側の壁
面a1 に棚dを取付ける上記従来の工法では、棚dに対
するホールアンカー材jとナットhとの取付個所が多く
なると、ナットhをホールアンカー材jの雄ねじ部iに
螺合し、緊締するための緊締作業に多くの時間と労力と
を必要とし、工事費が高価になる。また棚dを取付ける
際に、棚dを手で支え、ホールアンカー材jに対してワ
ッシャl′を嵌入し、雄ねじ部iにナットhを螺合する
等、取付作業に多くの時間と大変な労力を必要とし、工
事の作業効率が低かった。
【0004】そこで、本発明は上記従来の不都合を解決
し、コンクリート二次製品に限らず例えば石材、木材、
プラスチック材、金属等の各種材料よりなる同種材料製
品相互または異種材料製品相互よりなる取付物と被取付
物相互において簡単な取扱操作にて迅速かつ確実に被取
付物に取付物を取付けるようにして施工の作業能率を向
上するとともに製品の生産能率を向上し、また取付物を
被取付物に構造堅牢に剛結合させて確実に取付け、さら
には部品点数が少なく製作、組付が容易であり、資材
費、設備費が低廉で製作コスト、組付コストを安価にし
ようとする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題に鑑み
なされ請求項1は、被取付物と該被取付物に取付けられ
る取付物との対向する壁面の何れか一方の壁面内に挿入
孔を一側に有し該挿入孔の奥に径大のスリーブ収容孔を
内部に設けたケースと、複数個の分割構成片を略同心円
的に配置し外周には無端状の集束ばね材が嵌装され内周
には歯状の係止孔が設けられるとともに前記スリーブ収
容孔内に拡張可能に収容されるスリーブと、被取付物ま
たは取付物の何れか他方に一端が固定され他側が該スリ
ーブの前記係止孔内に係止手段を介して係止可能に圧入
される結合杆とにより形成される結合ユニット体を介し
て取付物を対向する被取付物に取付けることを特徴とす
るという手段を採用した。
【0006】また本発明の請求項2は、請求項1におい
て結合ユニット体は、取付物または被取付物の何れか一
方に固着されたことを特徴とするという手段を採用し
た。
【0007】また本発明の請求項3は、請求項1におい
て結合ユニット体は、取付物または被取付物とは別体に
形成され、取付物の外側に配置されるかまたは被取付物
の内部に配置されることにより取付物を被取付物に締着
させることを特徴とするという手段を採用した。
【0008】また本発明の請求項4は、請求項1または
請求項2の何れかにおいて被取付物と取付物との間には
ゴム、コイルばね、スプリングワッシャ等の緩衝部材が
介装されたことを特徴とするという手段を採用した。
【0009】また本発明の請求項5は、請求項1または
請求項3の何れかにおいて取付物と結合ユニット体のケ
ースとの間にはゴム、コイルばね、スプリングワッシャ
等の緩衝部材が介装されたことを特徴とするという手段
を採用した。
【0010】また本発明の請求項6は、請求項1、また
は請求項2、請求項3、請求項4、請求項5の何れかに
おいて結合杆は、ピン体が圧入される略筒状の本体部の
一端に被取付物に係着可能に設けた複数個の縦状溝を介
して拡張する係着部が形成され、本体部の外周には係止
手段の係止部が形成されたことを特徴とするという手段
を採用した。
【0011】また本発明の請求項7は、請求項1、また
は請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6
の何れかにおいてスリーブ収容孔は、該スリーブ収容孔
内に収容されるスリーブの前面および後面が係止可能と
なる係止壁面部を軸長方向に交又して内部前面および内
部後面にスリーブの前面および後面を対向して形成した
ことを特徴とするという手段を採用した。
【0012】また本発明の請求項8は、請求項1、また
は請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項
6、請求項7の何れかにおいてケースは、前記スリーブ
収容孔が設けられるケース本体と、該ケース本体の前記
スリーブ収容孔の他側内周に設けられた雌ねじ部に螺着
される雄ねじ部を有しケース本体よりも径大な係止鍔部
が外周に設けられた蓋部材とにより形成されることを特
徴とするという手段を採用した。
【0013】また本発明の請求項9は、請求項1、また
は請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項
6、請求項7、請求項8の何れかにおいてスリーブは、
2個以上の複数個の分割構成片が略同心円的に配置され
ることを特徴とするという手段を採用した。
【0014】また本発明の請求項10は、請求項1、ま
たは請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項
6、請求項7、請求項8、請求項9の何れかにおいて集
束ばね材は、複数個に分割されたスリーブの分割構成片
を求心方向にばね力を付勢するコイルばね、ワッシャ、
リング、ゴム輪の何れかであることを特徴とするという
手段を採用した。
【0015】また本発明の請求項11は、請求項1、ま
たは請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項
6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10の何れ
かにおいて集束ばね材は、スリーブの外周に少なくとも
結合杆の圧入方向側の前端から略2/3の位置に設けた
環状のばね収容溝内に嵌装されることを特徴とするとい
う手段を採用した。
【0016】また本発明の請求項12は、請求項1、ま
たは請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項
6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10、請求
項11の何れかにおいて係止手段は、少なくともスリー
ブの内周に形成される歯状の係止孔と、該係止孔内に係
止可能に結合杆の一端に設けられる係止部とにより形成
されるという手段を採用した。
【0017】また本発明の請求項13は、請求項1、ま
たは請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項
6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10、請求
項11、請求項12の何れかにおいて係止手段は、結合
杆の圧入方向に沿う傾斜面部と引抜方向には該傾斜面部
に連続する垂直係止部とよりなる歯状部をスリーブの内
周に形成し、該歯状部に係止可能に結合杆の外周に適宜
個数が設けられた係止部とにより形成されることを特徴
とするという手段を採用した。
【0018】また本発明の請求項14は、ケース内に設
けた径大のスリーブ収容孔に複数個の分割構成片を略同
心円的に配置し、外周には求心方向にばね付勢力を有す
る無端状の集束ばね材が嵌装されることにより半径方向
に拡張可能となるスリーブを係止可能に収容し該スリー
ブに設けた歯状の係止孔内に被取付物に一端が係着され
るかまたは取付物に固着された結合杆の外周に設けた係
止部を前記集束ばね材のばね付勢力に抗して圧入して係
止することにより結合ユニット体を介して被取付物に取
付物を取付けることを特徴とするという手段を採用し
た。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の具体
例を図面を参照して説明する。本発明の一実施態様を図
1ないし図11につきコンクリート二次製品として共同
溝に棚を取付けるのに適用する場合につき説明する。
【0020】すなわち、図1においてAは取付物として
の棚である。またBは結合ユニット体Jを介して対向す
る略垂直な壁面B1 に取付物Aが取付けられる被取付物
であり、この被取付物Bは本実施態様ではコンクリート
二次製品としての共同溝ブロックである。前記結合ユニ
ット体Jは、挿入孔2を一側に有し該挿入孔2の奥に径
大のスリーブ収容孔3を内部に設けたケース1と、複
数、本実施態様では3個の分割構成片4A1 ,4A2
4A3 を略同心円的に配置し、外周には無端状の集束ば
ね材5が嵌装され内周には係止孔6が設けられるととも
に前記スリーブ収容孔3内に拡張可能に収容されるスリ
ーブ4と、該スリーブ4の前記係止孔6内に係止手段8
を介して軸長方向Xへと圧入される係止部7aが外周の
所望個所に形成される結合杆7とにより形成される。
【0021】前記ケース1は図4に示すように金属にて
略筒状に形成され、挿入孔2を一側に有し該挿入孔2の
奥に径大のスリーブ収容孔3を内部に設けている。この
実施態様ではケース1は、スリーブ収容孔3が設けられ
るケース本体1Aと、該ケース本体1Aの前記スリーブ
収容孔3の他側内周に設けられた雌ねじ部3aに螺着さ
れる雄ねじ部9aを有しケース本体1Aより径大な係止
鍔部9bが外周に設けられた蓋部材1Bとを組付けるこ
とにより形成される。
【0022】スリーブ収容孔3は、図1に示すようにケ
ース1の内部に収容されるスリーブ4の前面4aおよび
後面4bが係止可能になる係止壁面部3b,3cがケー
ス1の軸長方向Xに交又して内部前面および内部後面に
スリーブ4の前面4aおよび後面4bが係止可能に対向
して形成される。この係止壁面部3b,3cは、ケース
1の軸長方向Xに交又して略垂直な耐力壁面を形成する
ことにより、取付物Aと被取付物Bとの取付時に図6に
示す結合杆7の係止部7aがスリーブ4の係止孔6内に
軸長方向Xへと圧入されて半径方向Rに拡張されること
により結合杆7に加わる引張力P1 または圧縮力Q1
対してスリーブ4の前面4aまたは後面4bがスリーブ
収容孔3内の係止壁面部3b,3cに全面的に密接して
面接触することにより係止力を確実に発揮するためのも
のである。
【0023】前記スリーブ4は、2個以上の複数個、図
7では3個の分割構成片4A1 ,4A2 ,4A3 を略同
心円的に配置し、またスリーブ4の外周には図9に示す
ような無端状の集束ばね材5が嵌装され、内周には係止
孔6が設けられる。
【0024】前記集束ばね材5は、スリーブ4の3個に
分割された分割構成片4A1 ,4A 2 ,4A3 (図7参
照)を常時求心方向Oへばね力を付勢することによりス
リーブ4を1つに集束するためのものである。また、集
束ばね材5は取付物Aと被取付物Bとの取付時に結合杆
7の外周に設けた係止部7aがスリーブ4の係止孔6内
に軸長方向Xから集束ばね材5の求心方向Oへのばね付
勢力に抗して圧入されると、3個の分割構成片4A1
4A2 ,4A3 は軸長方向Xに交又する半径方向Rに拡
張され、スリーブ4はスリーブ収容孔3内に係止される
(図1参照)。
【0025】また、この集束ばね材5は、図9に図示す
る実施態様のように製作が簡単であり、部材相互の組付
および調達が容易であることからコイルばねが最適に使
用されるが、これに限ることなく例えばワッシャ、また
は金属または合成樹脂のようにばね力を発揮する材料を
用いて環状に形成されるリング、さらにはゴム輪等の何
れかのばね材が使用される。また、集束ばね材5にコイ
ルばねを用いる場合には、コイルばねの線径の太さ、ば
ね定数、内径の大小等はスリーブ4の係止孔6内に圧入
される結合杆7の係止部7aの直径の太さ、該係止部7
aが圧入されるスリーブ4の内径の大小に応じて適当な
ものを選択して使用することができる。また集束ばね材
5は、図9に示すようにスリーブ4の外周に結合杆7の
圧入方向側から離れた遠い位置、好ましくは前端から軸
長方向Xへと略2/3程度の位置に設けた環状のばね収
容溝4c内に嵌装される。このようにスリーブ4の外周
に結合杆7の圧入方向側の前端から離れた略2/3程度
の位置に設けたばね収容溝4c内に集束ばね材5を嵌装
するようにしたのは、スリーブ4に設けた係止孔6内に
結合杆7の係止部7aが圧入される時に、分割されたス
リーブ4の分割構成片4A1 ,4A2 ,4A3 が結合杆
7の圧入により後端側が先端側よりも拡張されるように
半径方向Rへ不揃いに拡張されたり不均等に拡張される
ようなことがなく、平均して同じ拡張度合いにて半径方
向Rへ拡張させて結合杆7の圧入、係止操作を円滑かつ
確実に行うようにするためである。しかし、集束ばね材
5の設置個数は図示するものは例示であり、設置個数の
増減変更は自由に行え、しかも設置個所の変更も自由で
ある。
【0026】前記結合杆7は、ピン体Kが圧入される略
筒状の本体部7Aの一端に被取付物Bに係着可能に複数
個の縦状溝7cを介して拡張する係着部7bが形成さ
れ、本体部7Aの他端の外周には図1、図4、図10に
示すようにスリーブ4の前記係止孔6内に係止手段8を
介して係止可能に圧入される係止部7aが外周所望個所
に形成されている。
【0027】前記係止手段8は、スリーブ4の内周に形
成される歯状の係止孔6と、該係止孔6内に係止可能に
結合杆7の外周所望個所に設けられる係止部7aとによ
り形成される。詳細には、図10に示すようにこの係止
手段8は、結合杆7の圧入方向に沿う傾斜面部10aお
よび引抜方向には該傾斜面部10aに連続する垂直係止
部10bとよりなりスリーブ4の内周に形成される歯状
部10と、該歯状部10に係止可能に結合杆7の一端に
適宜個数が設けられた係止部7aとにより形成される。
また傾斜面部10aの傾斜角度θは、図示では45°に
形成されるが、これに限るものではなく結合杆7の係止
部7aを圧入し易い傾斜角度であればよい。
【0028】本発明の取付物の取付金具の第1実施態様
は以上の構成からなり、以下図面に従い取付方法につい
て作用とともに説明する。先ず、取付物Aとしての棚を
被取付物Bとしての共同溝ブロック内の略垂直な壁面B
1 に取付けるのには、壁面B1 にドリルを用いて開孔k
を施す(図1、図2参照)。次いでこの開孔k内に略筒
状をなす結合杆7の一端を挿入し、その後結合杆7内に
図2に示すようにピン体Kをハンマーにより打撃を加え
て圧入することにより結合杆7の複数個の縦状溝7cに
より分割された一端側(先端側)を拡張させ、係着部7
bを開孔k内に係着させて結合杆7を被取付物Bの略垂
直な壁面B1 に取付ける点は従来と同様である。
【0029】しかしながら、本実施態様では取付物Aと
しての棚の外側には、挿入孔2を一側に有し該挿入孔2
の奥に径大のスリーブ収容孔3を内部に設けたケース1
を溶接する等して固定し、そしてこのケース1のスリー
ブ収容孔3内には複数個の分割構成片4A1 ,4A2
4A3 を略同心円的に配置し外周には無端状の集束ばね
材5が嵌装され内周には歯状の係止孔6が設けられたス
リーブ4を拡張可能に収容しているので、被取付物Bと
しての略垂直な壁面B1 に前述のように一端側(先端
側)を固定している結合杆7の他端側をスリーブ4の係
止孔6内に圧入すると、ピン体Kを抜取後にケース1の
径大のスリーブ収容孔3内に複数個、本実施態様では図
7に示すように3個に分割されて同心円的に配置された
分割構成片4A1 ,4A2 ,4A3 は外周に嵌装した無
端状の集束ばね材5の求心方向Oに向かうばね付勢力に
抗して軸長方向Xに交又する半径方向Rへと拡張されて
結合杆7の他側の係止部7aが係止孔6内に係止され
る。
【0030】この際、図7に示すように3個の分割構成
片4A1 ,4A2 ,4A3 を同心円的に配置したスリー
ブ4の外周のばね収容溝4cには無端状の集束ばね材5
が嵌装されているので、スリーブ4に設けた係止孔6に
結合杆7の外周所望位置に設けた係止部7aを圧入して
行くと、スリーブ4の内周に結合杆7の圧入方向に沿う
傾斜面部10aと該傾斜面部10aに連続して形成され
る垂直係止部10bとよりなる連続する歯状の係止孔6
に対して結合杆7の係止部7aが傾斜面部10aを滑動
しながら係止孔6内に円滑に圧入される。このため、複
数個、本実施態様では3個に分割されたスリーブ4の分
割構成片4A1 ,4A2 ,4A3 が集束ばね材5による
求心方向Oへのばね付勢力に抗して半径方向Rに拡張さ
れる。
【0031】この時、集束ばね材5は図1、図9に示す
ようにスリーブ4の外周に結合杆7の圧入方向側の前端
から遠い、例えば軸長方向Xへと略2/3程度の位置に
設けた環状のばね収容溝4c内に嵌装されるので、スリ
ーブ4内に設けた係止孔6内に結合杆7の外周所望個所
に設けた係止部7aにより軸長方向Xの押圧力が加わる
と、スリーブ4の複数個に分割された分割構成片4
1 ,4A2 ,4A3 が不揃いに拡張されたり、不均等
に拡張されることなく平均した同じ高さと一定した度合
いにて全体的に半径方向Rに拡張されてスリーブ4はス
リーブ収容孔3内に確実に係止される。そして、結合杆
7の外周所望個所に設けた係止部7aをスリーブ4の係
止孔6内に長手方向Xに圧入する場合に、係止部7aを
円滑に係止孔6内に圧入することができる。この際、ス
リーブ4の係止孔6内、または結合杆7の外周に設けた
係止部7aの表面に潤滑材を塗布しておけば係止孔6内
への係止部7aの圧入作業が抵抗なくさらに円滑に行う
ことができる。こうして、取付物Aの被取付物Bに対す
る取付個所が複数個所であるとしても、1つの結合ユニ
ット体Jを介して被取付物Bとしての共同溝ブロック内
の略垂直な壁面B1 に取付物Aとしての棚をワンタッチ
操作にて剛結合することができる。
【0032】しかも、スリーブ4の係止孔6内には結合
杆7の圧入方向に沿う傾斜面部10aと引抜方向には該
傾斜面部10aに連続して引抜を阻止する垂直係止部1
0bとよりなる歯状部10を内周に形成することにより
結合杆7の係止部7aとにより係止手段8を形成してい
るので、結合杆7の外周に適宜個数が設けられた係止部
7aは係止孔6内への圧入長さLに応じて係止される。
このようにスリーブ4に対する結合杆7の係止部7aの
圧入長さLを加減することにより、現場により異なる被
取付物Bに対する取付物Aの設置間隙に応じて係止部7
aの圧入長さLを調整することができる。
【0033】また、図11に従って本実施態様における
結合ユニット体Jの剛結合性についての力の伝達関係を
考えると、上述のようにしてケース1内に設けたスリー
ブ収容孔3内に収容され、結合杆7の外周に設けた係止
部7aがスリーブ4の係止孔6内に圧入されることによ
ってスリーブ4は複数個、すなわち3個の分割構成片4
1 ,4A2 ,4A3 が半径方向Rに拡張され、スリー
ブ4の前面4aまたは後面4bがケース1内のスリーブ
収容孔3の係止壁面部3a,3bに全面的に密接してス
リーブ収容孔3内に係止されている。そして、結合杆7
に軸長方向Xへの引張力P1 が働くと、結合杆7の係止
部7aが係止手段8を介して係止されている係止孔6を
有するスリーブ4に引張力P 2 が伝達されるので、スリ
ーブ4の後面4bはケース1内に設けたスリーブ収容孔
3の軸長方向Xに交又する係止壁面部3cに全面的に密
接して圧縮力mとなり構造堅牢に係止される。このた
め、ケース1にはスリーブ4に対して働く引張力P2
対する反力が働き、ケース本体1Aの他側(後面)内周
に設けた雌ねじ部3aに雄ねじ部9aを螺着している蓋
部材1Bに引張力が伝達される。この蓋部材1Bには係
止鍔部9bが外周に形成される。そしてスリーブ4がス
リーブ収容孔3内に係止されているケース1は、構造堅
牢に被取付物Bとしての共同溝ブロック内の略垂直な壁
面B1 に取付物Aとしての棚を剛結合することができ
る。
【0034】すなわち、結合杆7に軸長方向Xへの引張
力P1 が働くと、この引張りは外周所望個所に設けた係
止部7aが圧入されている係止孔6を有するスリーブ4
の剪断力lと、スリーブ4の後面4bが係止されている
係止壁面部3cの圧縮力mと、雌ねじ部3aに螺着され
た蓋部材1Bの雄ねじ部9aの剪断力n等で引張力P 1
に抗することになり、大きな引張力P1 に耐えて被取付
物Bと取付物Aとを剛結合することができる。
【0035】また図11に示すように、結合杆7に軸長
方向Xへの圧縮力Q1 が働くと、結合杆7の外周に設け
た係止部7aが係止孔6に圧入されて係止されているス
リーブ4には圧縮力Q2 が伝達されるので、スリーブ4
の前面4aは軸長方向Xに交又して形成されたスリーブ
収容孔3の係止壁面部3bに全面的に密接して抗する。
そして雄ねじ部9aが螺着される雌ねじ部3aを有する
蓋部材1Bを介してケース1には引張力P3 が伝達され
る。この時も結合杆7に対する圧縮力Q1 は、係止部7
aが係止孔6に圧入されているスリーブ4の剪断力l
と、スリーブ4の後面4bが係止される係止壁面部3c
の圧縮力m′と、雌ねじ部3aに螺着された蓋部材1B
の雄ねじ部9aの剪断力n等で抗することになるので、
大きな圧縮力Q1 に耐えて被取付物Bと取付物Aとを構
造堅牢に剛結合することができる。
【0036】また、図12に示すものは本発明の第2の
実施態様を示し、この実施態様では被取付物Bとしての
共同溝ブロック内の略垂直な壁面B1 とこれに取付けら
れる取付物Aとしての棚板との間には例えばゴム20、
または図には示さないがコイルばね、スプリングワッシ
ャ等の緩衝部材を介装したので、被取付物Bに取付物A
を取付ける場合に、前述のようにピン体Pを略筒状をな
す結合杆7内に圧入することにより一端の係着部7bを
被取付物Bに固着した結合杆7に対して結合ユニット体
Jが固着された取付物Aをハンマーにて長手方向Xに打
撃を加えて結合杆7の係止部7aをスリーブ4の係止孔
6内に係止し、被取付物Bに取付物Aをワンタッチ操作
にて迅速に取付けるとともに次いでハンマーにて長手方
向Xに交又する方向Rに取付物Aに打撃を加えることに
より被取付物Bに対して取付物Aの取付高さをゴム20
等の緩衝部材にて弾性的に支持しながら上下調整するよ
うにした。しかも、被取付物Bと取付物Aとの間に介装
されるゴム20等の緩衝部材により地上を走行する自動
車による振動や地震等の外力による振動の伝達を緩衝す
ることができる点が前記第1実施態様と異なる構成、作
用である。
【0037】また図13は本発明の第3実施態様を示
し、この実施態様では結合ユニット体Jは、取付物Aと
は別体に形成されて取付物Aの外側に配置されることに
より結合ユニット体Jを用いて取付物Aを被取付物Bに
締着するようにするとともに取付物Aと結合ユニット体
Jのケース1との間にはゴム20′、コイルばね、スプ
リングワッシャ等の緩衝部材を介装したことにより、複
数個の分割構成片4A1,4A2 ,4A3 に分割されて
外周には集束ばね材5を嵌装したスリーブ4の係止孔6
内に挿入孔2から集束ばね材5の求心方向Oへの付勢力
に抗して結合杆7の他端側を挿入することにより結合杆
7の外周所望個所に設けた係止部7aを係止させ、ワン
タッチ操作にて取付物Aを被取付物Bに剛結合させるよ
うにする点が前記実施態様と異なる構成、作用である。
【0038】また上記各実施態様に属する被取付物Bお
よび取付物Aは、被取付物Bとしてコンクリート二次製
品としての共同溝ブロックを、また取付物Aとして共同
溝ブロックの略垂直な壁面B1 に取付けられる棚を取付
ける場合を代表例として説明したけれども、本実施態様
の取付物はこれに限ることなく例えばそのほかのコンク
リート二次製品、例えば擁壁ブロック、護岸ブロック、
橋梁の基礎ブロック等とその取付金具や吊金具等の付帯
物や、また山留工法等に用いる矢板とアンカー等の土木
資材相互がある。また略垂直な壁面に限らず例えば建築
構造物の天井裏面と天井裏に配索する電線、空調ダク
ト、上下水道管等を吊るための吊金具、また柱材と該柱
材を支持して傾倒を防止する火打材、さらにはビル建設
における鉄骨構造材と外壁材となるカーテンウォール等
の建築資材を取付ける場合のほか、石材、プラスチック
材、金属等の各種材料よりなる同種材料製品相互、さら
には異種材料製品相互を剛結合する場合に最適に使用さ
れる。
【0039】また上記第1、第2の実施態様では、結合
ユニット体Jのスリーブ収容孔3内にスリーブ4を収容
したケース1は、取付物Aとしての棚に固着され、取付
物Aとの一体性を確保しているが、これに限ることなく
結合ユニット体Jは取付物Aの外側に配置されて取付物
Aがケース1とは分離されている場合にも結合杆7の係
止部7aをスリーブ4の係止孔6内に圧入し、係止させ
ることにより被取付物Bに取付物Aを取付けるようにす
ることもできる。
【0040】また上記実施態様の結合杆7は、被取付物
Bに結合杆7を固定する場合にピン体Kを結合杆7内に
ハンマーにより打撃を加えることにより圧入して一端側
が拡張される係着部7bを被取付物Bに設けた開孔k内
に係着し、固定するという略筒状構造のものを図示して
いるが、ピン体Kを圧入する方法を採用することなく例
えば接着剤の接着力を利用して固着する場合には結合杆
7は略筒状構造に限ることなく中実構造に形成されるも
のを使用することもできる。
【0041】また上記実施態様では、係止孔6を有する
スリーブ4を収容した結合ユニット体Jのケース1は、
対向する壁面B1 を有する被取付物Bと該被取付物Bに
取付けられる対向する取付物Aとのうち、被取付物Bの
壁面B1 内にケース1は設けられ、取付物Aに固着する
等された結合杆7の外周に設けた係止部7aを挿入孔2
からスリーブ4の係止孔6内に係止するようにして結合
ユニット体Jを介して被取付物Bに取付物Aを取付ける
ようにしたが、これに限ることなく結合ユニット体Jの
ケース1を被取付物Bの内部に配置し、ケース1内に設
けるスリーブ4の係止孔6内に係止される係止部7aを
外周に有する結合杆7を取付物Aに固着することにより
結合ユニット体Jを介して被取付物Bに取付物Aを取付
けるようにすることも本発明の適用範囲である。
【0042】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1は、被取
付物と該被取付物に取付けられる取付物との対向する壁
面の何れか一方の壁面内に挿入孔を一側に有し該挿入孔
の奥に径大のスリーブ収容孔を内部に設けたケースと、
複数個の分割構成片を略同心的に配置し、外周には無端
状の集束ばね材が嵌装され内周には歯状の係止孔が設け
られるとともに前記スリーブ収容孔内に拡張可能に収容
されるスリーブと、被取付物または取付物の何れか他方
に一端が固定され他側が該スリーブの前記係止孔内に係
止手段を介して係止可能に圧入される結合杆とにより形
成される結合ユニット体を介して取付物を対向する被取
付物に取付け、また請求項14は、ケース内に設けた径
大のスリーブ収容孔に複数個の分割構成片を略同心円的
に配置し、外周には求心方向にばね付勢力を有する無端
状の集束ばね材が嵌装されることにより半径方向に拡張
可能となるスリーブを係止可能に収容し該スリーブに設
けた歯状の係止孔内に被取付物に一端が係着されるかま
たは取付物に固着された結合杆の外周に設けた係止部を
前記集束ばね材のばね付勢力に抗して圧入して係止する
ことにより結合ユニット体を介して被取付物に取付物を
取付けるようにしたので、コンクリート二次製品に限ら
ず例えば石材、木材、プラスチック材、金属等の各種材
料よりなる同種材料製品相互、または異種材料製品相互
よりなる取付物と被取付物相互において簡単な取扱操作
にて迅速かつ確実に被取付物に取付物をワンタッチ操作
にて取付けて施工の作業能率を向上でき、また取付物を
被取付物に構造堅牢に剛結合させて確実に取付けが行
え、さらには部品点数が少なく製作、組付が容易であ
り、資材費、設備費が低廉で製作コスト、組立コストは
安価になる。
【0043】また本発明の請求項2は、請求項1におい
て結合ユニット体は、取付物または被取付物の何れか一
方に固着されたので、取扱易く被取付物に一端を固着し
た結合杆に対して結合ユニット体をワンタッチ操作にて
装着することにより被取付物を取付物に迅速かつ確実に
取付けることができる。
【0044】また本発明の請求項3は、請求項1におい
て結合ユニット体は、取付物または被取付物とは別体に
形成され、取付物の外側に配置されるかまたは被取付物
の内部に配置されるので、取付物を被取付物にワンタッ
チ操作にて迅速かつ確実に取付けることができる。
【0045】また本発明の請求項4は、請求項1または
請求項2の何れかにおいて被取付物と取付物との間には
ゴム、コイルばね、スプリング、ワッシャ等の緩衝部材
が介装されているので、地上を走行する自動車や地震等
により生ずる振動の外力を緩衝することができる。
【0046】また本発明の請求項5は、請求項1または
請求項3の何れかにおいて取付物と結合ユニット体のケ
ースとの間にはゴム、コイルばね、スプリングワッシャ
等の緩衝部材が介装されているので、地上を走行する自
動車や地震等により生ずる振動等の外力を緩衝すること
ができる。
【0047】また本発明の請求項6は、請求項1、また
は請求項2、請求項3、請求項4、請求項5の何れかに
おいて結合杆は、ピン体が圧入される略筒状の本体部の
一端に被取付物に係着可能に複数個の縦状溝を介して拡
張する係着部が形成され、本体部の外周には係止手段の
係止部が形成されたので、ピン体を結合杆内にハンマー
の打撃等により圧入することにより係止杆の先端側を拡
張して係止杆を被取付物に固着し、係止部を結合ユニッ
ト体のスリーブ内にワンタッチ操作にて係止することが
できる。
【0048】また本発明の請求項7は、請求項1、また
は請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6
の何れかにおいてスリーブ収容孔は、該スリーブ収容孔
内に収容されるスリーブの前面および後面が係止可能と
なる係止壁面部を軸長方向に交又して内部前面および内
部後面にスリーブの前面および後面に対向して形成した
ので、係止孔内に係止部を圧入して係止されるスリーブ
は引張力および圧縮力に耐して構造堅牢にケース内に確
実に係止して取付物を被取付物に剛結合することができ
る。
【0049】また本発明の請求項8は、請求項1、また
は請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項
6、請求項7の何れかにおいてケースが、スリーブ収容
孔が設けられるケース本体と、該ケース本体の前記スリ
ーブ収容孔の他側内周に設けられた雌ねじ部に螺着され
る雄ねじ部を有しケース本体よりも大径な係止鍔部が外
周に設けられた蓋部材とにより形成されるので、スリー
ブ収容孔内にスリーブを容易に組入れることができ、製
作、加工も容易になる。
【0050】また本発明の請求項9は、請求項1、また
は請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項
6、請求項7、請求項8の何れかにおいてスリーブは、
2個以上の複数個の分割構成片が略同心的に配置される
ので、複数個の分割構成片は係止孔内に結合杆を圧入す
る場合に容易に半径方向に拡張してケースに対して確実
に係止することができる。
【0051】また本発明の請求項10は、請求項1、ま
たは請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項
6、請求項7、請求項8、請求項9の何れかにおいて集
束ばね材は、複数個に分割されたスリーブの分割構成片
を求心方向にばね力を付勢するコイルばね、ワッシャ、
リング、ゴム輪の何れかであるので、複数個の分割構成
片に分割されたスリーブを1つに集束して束ねることが
できるとともに係止孔内に結合杆の係止部が圧入される
場合に、スリーブを容易かつ確実に半径方向に拡張して
ケースに対する充分な係止力を得ることができる。
【0052】また本発明の請求項11は、請求項1、ま
たは請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項
6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10の何れ
かにおいて集束ばね材は、スリーブの外周に少なくとも
結合杆の圧入方向側の前端から略2/3の位置に設けた
環状のばね収容溝内に嵌装され、スリーブの係止孔内に
結合杆の一端に設けた係止部が圧入されて行くと、スリ
ーブの複数個の分割構成片は高低の偏りがなく全体的に
平均して半径方向に拡張されるので、結合杆の圧入作業
および係止作業を迅速かつ確実に行うことができる。
【0053】また本発明の請求項12は、請求項1、ま
たは請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項
6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10、請求
項11の何れかにおいて係止手段が、スリーブの内周に
形成される歯状の係止孔と、該係止孔内に係止可能に結
合杆の外周に設けられる係止部とにより形成され、また
請求項13は、請求項1、または請求項2、請求項3、
請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、
請求項9、請求項10、請求項11の何れかにおいて係
止手段が結合杆の圧入方向に沿う傾斜面部と引抜方向に
は該傾斜面部に連続する垂直係止部とよりなる歯状部を
スリーブの内周に形成し、該歯状部に係止可能に結合杆
の一端に適宜個数が設けられた係止部により形成される
ので、結合杆の係止部はスリーブの係止孔内に軸長方向
に押圧操作するだけの簡単な取扱いにより迅速かつ確実
に係止させて取付物を被取付物に剛結合することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の取付物の取付金具の第1実施態様を示
す取付時の拡大断面図である。
【図2】同じく被取付物に取付物を取付ける状態を示す
断面図ある。
【図3】同じく被取付物に取付物を取付けた状態を示す
断面図である。
【図4】同じく本実施態様を構成するケースの拡大断面
図である。
【図5】同じくケースの拡大側面図である。
【図6】同じく本実施態様を構成する結合杆の一例を示
す拡大正面図である。
【図7】同じく本実施態様を構成するスリーブの拡大側
面図である。
【図8】同じく本実施態様を構成する集束ばね材を示す
拡大側面図である。
【図9】同じく本実施態様を構成するスリーブの拡大断
面図である。
【図10】同じくスリーブの一部を示す拡大断面図であ
る。
【図11】同じく本実施態様の取付物の取付金具の剛結
合性についての力関係を示す拡大断面図である。
【図12】本発明の取付物の取付金具の第2実施態様を
示し、被取付物に取付物を取付けた断面図である。
【図13】同じく本発明の取付物の取付金具の第3実施
態様を示し、被取付物に取付物を取付けた断面図であ
る。
【図14】被取付物としての共同溝ブロックの内壁面に
結合杆を取付ける状態の従来工法の断面図である。
【図15】同じく被取付物に取付物を取付けた状態の断
面図である。
【符号の説明】 1 ケース 1A ケース本体 1B 蓋部材 2 挿入孔 3 スリーブ収容孔 3a 雌ねじ部 3b 係止壁面部 3c 係止壁面部 4 スリーブ 4A1 分割構成片 4A2 分割構成片 4A3 分割構成片 4a 前面 4b 後面 5 集束ばね材 6 係止孔 7 結合杆 7a 係止部 7b 止着部材 8 係止手段 9a 雄ねじ部 9b 係止鍔部 10a 傾斜面部 10b 垂直係止部 10 歯状部 J 結合ユニット体 L 圧入長さ O 求心方向 X 長手方向 R 長手方向Xに交又する半径方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2D041 GA03 2D049 EA02 FB12 FC15 2E125 AA52 AA56 AA72 AE01 AF01 AG06 AG12 BA14 BA22 BB19 BB22 BB30 CA05 CA13 CA23 CA27 EA25 EA33 3J001 FA02 FA03 JD35 KA11 KA22 3J025 BA23 CA03

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被取付物と該被取付物に取付けられる取
    付物との対向する壁面の何れか一方の壁面内に挿入孔を
    一側に有し該挿入孔の奥に径大のスリーブ収容孔を内部
    に設けたケースと、複数個の分割構成片を略同心円的に
    配置し外周には無端状の集束ばね材が嵌装され内周には
    歯状の係止孔が設けられるとともに前記スリーブ収容孔
    内に拡張可能に収容されるスリーブと、被取付物または
    取付物の何れか他方に一端が固定され他側が該スリーブ
    の前記係止孔内に係止手段を介して係止可能に圧入され
    る結合杆とにより形成される結合ユニット体を介して取
    付物を対向する被取付物に取付けることを特徴とする取
    付物の取付金具。
  2. 【請求項2】 結合ユニット体は、取付物または被取付
    物の何れか一方に固着されたことを特徴とする請求項1
    に記載の取付物の取付金具。
  3. 【請求項3】 結合ユニット体は、取付物または被取付
    物とは別体に形成され、取付物の外側に配置されるかま
    たは被取付物の内部に配置されることにより取付物を被
    取付物に締着させることを特徴とする請求項1に記載の
    取付物の取付金具。
  4. 【請求項4】 被取付物と取付物との間にはゴム、コイ
    ルばね、スプリングワッシャ等の緩衝部材が介装された
    ことを特徴とする請求項1または請求項2の何れかに記
    載の取付物の取付金具。
  5. 【請求項5】 取付物と結合ユニット体との間にはゴ
    ム、コイルばね、スプリングワッシャ等の緩衝部材が介
    装されたことを特徴とする請求項1または請求項3の何
    れかに記載の取付物の取付金具。
  6. 【請求項6】 結合杆は、ピン体が圧入される略筒状の
    本体部の一端に被取付物に係着可能に設けた複数個の縦
    状溝を介して拡張する係着部が形成され、本体部の外周
    には係止手段の係止部が形成されたことを特徴とする請
    求項1、または請求項2、請求項3、請求項4、請求項
    5の何れかに記載の取付物の取付金具。
  7. 【請求項7】 スリーブ収容孔は、該スリーブ収容孔内
    に収容されるスリーブの前面および後面が係止可能とな
    る係止壁面部を軸長方向に交又して内部前面および内部
    後面にスリーブの前面および後面を対向して形成したこ
    とを特徴とする請求項1、または請求項2、請求項3、
    請求項4、請求項5、請求項6の何れかに記載の取付物
    の取付金具。
  8. 【請求項8】 ケースは、前記スリーブ収容孔が設けら
    れるケース本体と、該ケース本体の前記スリーブ収容孔
    の他側内周に設けられた雌ねじ部に螺着される雄ねじ部
    を有しケース本体よりも大径な係止鍔部が外周に設けら
    れた蓋部材とにより形成されることを特徴とする請求項
    1、または請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、
    請求項6、請求項7の何れかに記載の取付物の取付金
    具。
  9. 【請求項9】 スリーブは、2個以上の複数個の分割構
    成片が略同心円的に配置されることを特徴とする請求項
    1、または請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、
    請求項6、請求項7、請求項8の何れかに記載の取付物
    の取付金具。
  10. 【請求項10】 集束ばね材は、複数個に分割されたス
    リーブの分割構成片を求心方向にばね力を付勢するコイ
    ルばね、ワッシャ、リング、ゴム輪の何れかであること
    を特徴とする請求項1、または請求項2、請求項3、請
    求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請
    求項9の何れかに記載の取付物の取付金具。
  11. 【請求項11】 集束ばね材は、スリーブの外周に少な
    くとも結合杆の圧入方向側の前端から略2/3の位置に
    設けた環状のばね材収容溝内に嵌装されることを特徴と
    する請求項1、または請求項2、請求項3、請求項4、
    請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、
    請求項10の何れかに記載の取付物の取付金具。
  12. 【請求項12】 係止手段は、スリーブの内周に形成さ
    れる歯状の係止孔と、該係止孔内に係止可能に結合杆の
    一端に設けられる係止部とにより形成されることを特徴
    とする請求項1、または請求項2、請求項3、請求項
    4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項
    9、請求項10、請求項11の何れかに記載の取付物の
    取付金具。
  13. 【請求項13】 係止手段は、結合杆の圧入方向に沿う
    傾斜面部と引抜方向には該傾斜面部に連続する垂直係止
    部とよりなる歯状部をスリーブの内周に形成し、該歯状
    部に係止可能に結合杆の外周に適宜個数が設けられた係
    止部とにより形成されることを特徴とする請求項1、ま
    たは請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項
    6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10、請求
    項11、請求項12の何れかに記載の取付物の取付金
    具。
  14. 【請求項14】 ケース内に設けた径大のスリーブ収容
    孔に複数個の分割構成片を略同心円的に配置し、外周に
    は求心方向にばね付勢力を有する無端状の集束ばね材が
    嵌装されることにより半径方向に拡張可能となるスリー
    ブを係止可能に収容し該スリーブに設けた歯状の係止孔
    内に被取付物に一端が係着されるかまたは取付物に固着
    された結合杆の外周に設けた係止部を前記集束ばね材の
    ばね付勢力に抗して圧入して係止することにより結合ユ
    ニット体を介して被取付物に取付物を取付けることを特
    徴とする取付物の取付方法。
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