JP2002080673A - 着色が抑制されたフッ素樹脂組成物 - Google Patents

着色が抑制されたフッ素樹脂組成物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非晶質シリカを配合した有機溶剤型フッ素樹
脂塗料の着色が防止された組成物を提供する。 【解決手段】 有機溶媒中に溶解されたフッ素樹脂の溶
液と、前記溶液中に分散された非晶質シリカとから成る
フッ素樹脂組成物において、非晶質シリカのSiO
たり酸化物基準で0.150乃至5.000重量%のア
ルカリ性物質を含有することでフッ素樹脂組成物の着色
が抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、着色が抑制された
フッ素樹脂組成物に関するもので、より詳細にはフッ素
樹脂系塗料として有用なフッ素樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】フッ素樹脂は、防汚性、耐水性、耐薬品
性、耐候性等に優れており、塗料の用途に広く使用され
ている。一方、塗膜表面の光沢を低下させる目的でシリ
カ微粉末等を艶消し剤として塗料中に配合することが行
われており、この艶消し剤は塗膜表面に微細な凹凸を形
成させ、これによりグロス値を低下させるものであり、
このような艶消し剤の配合はフッ素樹脂系塗料の場合に
も行われている。
【0003】このような艶消し剤用シリカとしては、従
来湿式法シリカ即ちケイ酸ナトリウムを酸で中和して得
られる湿式法シリカが使用されており、例えば、特公昭
55−6669号公報には、常法により湿式製造したの
ち約800℃以上の高温で高温熱処理を施して得た約
1.448より大きい屈折率と2%を超えない強熱減量
値を有する微粉シリカを含有することを特徴とする艶消
し組成物が記載されている。
【0004】また、特開平1−298014号公報に
は、湿式法により得られるシリカを平均粒径が1〜20
μmとなるまで粉砕した後400〜1000℃の温度で
30〜120分間熱処理することから成る塗料用艶消し
剤の製造法が記載されている。
【0005】特開平2−289670号公報には、少な
くとも1.0ml/gの細孔容積1〜10ミクロンの範
囲の平均粒子寸法及びコーテイング賦形剤中に分散させ
たとき特定の粒子寸法分布を有する無機ヒドロゲルから
成る艶消し剤が記載されている。
【0006】更に、特開平5−117548号公報に
は、シリカ微粉末及び正のゼータ電位をもつ平均粒子径
0.01〜5μmの樹脂粒子を含有することを特徴とす
る艶消し塗料組成物が記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、有機溶剤型
のフッ素樹脂塗料に艶消し剤としての非晶質シリカを配
合すると、塗料溶液を薄い褐色に着色するという問題が
発生することが分かった。このような着色は、クリアー
塗料の場合塗膜の透明性を妨げるので好ましくなく、ま
た着色塗料の場合でも塗膜の色調が本来の色調からずれ
てくるので、好ましくなく、その改善が望まれている。
【0008】従って、本発明の目的は、非晶質シリカを
配合した有機溶剤型フッ素樹脂塗料の着色が防止された
組成物を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、有機溶
媒中に溶解されたフッ素樹脂の溶液と、前記溶液中に分
散された非晶質シリカとから成るフッ素樹脂組成物にお
いて、非晶質シリカのSiO当たり酸化物基準で0.
150乃至5.000重量%のアルカリ性物質を含有す
ることを特徴とする着色が抑制されたフッ素樹脂組成物
が提供される。本発明のフッ素樹脂組成物においては、
アルカリ性物質としては、任意のものを使用できるが、
アルカリ金属或いはアルカリ土類金属の水酸化物である
ことが特に好ましい。また、本発明においては、アルカ
リ性物質を、非晶質シリカに含有された状態で溶液中に
添加することもできるし、またアルカリ性物質を非晶質
シリカとは別個に溶液中に添加することもできる。
【0010】
【発明の実施形態】[作用]本発明においては、有機溶
媒中に溶解されたフッ素樹脂の溶液に非晶質シリカを配
合した場合に生じる着色を、アルカリ性物質をこの溶液
中に添加するという簡単な手段で抑制することができ
る。
【0011】非晶質シリカには、不純物として各種金属
成分が含有されているが、アルカリ金属及びアルカリ土
類金属成分の含有量は、その製造原料の種類や、製造方
法によっても相違するが、一般的にいって、非晶質シリ
カのSiO当たり酸化物基準で0.05乃至0.12
重量%程度のものである。
【0012】本発明によれば、フッ素樹脂溶液中に配合
される非晶質シリカのSiO当たり、酸化物基準で
0.150乃至5.000重量%、好ましくは0.15
0乃至3.000重量%、特に好ましくは0.150乃
至2.000重量%のアルカリ物質を存在させることに
より、褐色への着色傾向を抑制することができる。後述
する例を参照されたい。
【0013】フッ素樹脂系塗料に非晶質シリカを配合し
た場合に生じる着色の程度は、表面色測定におけるイエ
ローインデックス(YI)で評価することができる。例
えば、艶消し剤としての非晶質シリカを、塗料50g当
たり2.50gの量で配合した場合のイエローインデッ
クスは10.20であり(後述の比較例3を参照)、肉
眼観察でも明らかに褐色への着色が認められるのに対し
て、この非晶質シリカSiO当たり酸化物基準で0.
156重量%の水酸化カルシウム(Ca(OH)とし
ては0.20重量%)を塗料中に配合した場合には、イ
エローインデックスは−11.84に低下し、褐色への
着色が消失していることが認められる(後述の実施例8
を参照)。フッ素樹脂系塗料に非晶質シリカを配合した
場合に生じる着色原因は、未だ明らかではないが、本発
明者らの研究によると、この着色は、フッ素樹脂系塗料
と非晶質シリカとを組み合わせた場合にのみ生じるきわ
めて特異な現象であるが、前述したアルカリ分を塗料中
に含有させることにより、有効に抑制されるものであ
る。
【0014】本発明においては、アルカリ性物質を前述
した量で用いることも重要である。即ち、アルカリ性物
質の量が上記範囲を下回ると着色抑制効果が不十分とな
り、一方アルカリ性物質の量が上記範囲を上回ると再び
着色抑制効果が損なわれる傾向があり、着色抑制の点で
アルカリ性物質の存在量には最適範囲が存在するのであ
る。
【0015】[フッ素樹脂溶液]本発明が対象とするフ
ッ素樹脂は、溶剤可溶型のフッ素樹脂を有機溶剤に溶解
したものである。溶剤可溶型のフッ素樹脂としては、少
なくとも1種のフルオロオレフィンと少なくとも1種の
極性基含有ビニル化合物の共重合体が挙げられる。フル
オロオレフィンとしては、フッ化ビニル、フッ化ビニリ
デン、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレ
ン、ブロモトリフルオロエチレン、クロロトリフルオロ
エチレン、ペンタフルオロプロピレン、ヘキサフルオロ
プロピレンなどが挙げられる。一方、極性基含有ビニル
化合物としては、カルボキシル基、その塩の基、アミド
基、水酸基、エーテル基、アミノ基、エポキシ基、メチ
ロール基、及びエーテル化メチロール基を有するもので
あり、具体的には次のものが挙げられる。 エチレン系不飽和カルボン酸またはその無水物;アクリ
ル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸、シトラコン酸、無水マレイン酸、無水
イタコン酸等。 アミド基含有モノマー;(メタ)アクリルアミド等。 水酸基含有モノマー;ビニルアルコール、ヒドロキシエ
チルビニルエーテル、ヒドロキシプロピルビニルエーテ
ル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、(メタ)アクリ
ル酸ヒドロキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸ヒ
ドロキシプロピルエステル、アクリル酸プロピレングリ
コールモノエステル等。 エーテル基含有モノマー;メチルビニルエーテル、エチ
ルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、ヒドロ
キシブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエー
テル、フルオロアルキルビニルエーテル、グリシジルビ
ニルエーテル、ヒドロキシプロピルビニルエーテル等。 アミノ基含有モノマー;(メタ)アクリル酸ジメチルア
ミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチ
ル、ビニルピリジン、2−ビニル−5−エチルピリジ
ン、(メタ)アクリル酸オキサゾリルエチル、(メタ)
アクリル酸ヒドロキシエチルアミノエチル等。 エポキシ基含有モノマー;(メタ)アクリル酸グリシジ
ルエーテル、アリルグリシジルエーテル、ブタンモノオ
キシド等。 メチロール基及びエーテル化メチロール基を有するモノ
マー;(メタ)アクリルアミドのジメチロール化物や、
そのエーテル化物、例えばエチルエーテル化物或いはブ
チルエーテル化物等。 これらの官能基含有モノマーはアクリル系樹脂中に、ラ
ンダム共重合体、グラフト共重合体、ブロック共重合体
の形で存在することができる。
【0016】好適なフッ素樹脂は、フルオロオレフィン
成分と水酸基或いはエーテル基含有ビニル化合物成分と
を含有する共重合体であり、特にフッ素樹脂当たりのフ
ッ素原子の含有量が10重量%以上、特に15乃至35
重量%である共重合体である。フルオロオレフィンに基
づく単位を20〜80重量%、極性基含有ビニル化合物
成分に基づく単位を80〜20重量%の割合で含有する
共重合体が好適である。用いるフッ素樹脂はフィルムを
形成するに足る分子量を有するべきであり、テトラヒド
ロフラン(THF)中で温度30℃で測定した固有粘度
が0.01dl/g以上、0.005〜2.0dl/g
の範囲にあるのが好ましい。
【0017】有機溶剤としてはトルエン、キシレン等の
芳香族系炭化水素類、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n
−オクタン、ミネラルスピリット等の飽和炭化水素類、
塩化メチレン、トリクロロエチレン、トリクロロエタ
ン、パークロロエチレン等のハロゲン化炭化水素類、エ
チルエーテル、ジプロピルエーテル等をアルキルエーテ
ル類、酢酸エチル、セロソルブアセテート、酢酸ブチル
等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、
メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノー
ル、イソブタノール、セロソルブ等のアルコール系溶剤
等が挙げられる。
【0018】このフッ素樹脂は、前記官能基による自己
架橋型のものでもよく、また架橋剤を配合して硬化可能
なものであってもよい。このような架橋剤としては、ポ
リイソシアネート化合物、メラミン樹脂あるいはエポキ
シ樹脂等を挙げることができる。架橋剤として用いるポ
リイソシアネート化合物としては、トルエンジイソシア
ネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロン
ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等のイ
ソシアネート化合物、当該イソシアネートの2量体、3
量体等の多量体、あるいは当該イソシアネートと水又は
アルコール類との反応生成物等が挙げられる。又、メラ
ミン樹脂についてはメチロール化メラミン、ブチロール
化メラミン等の各種のメラミン誘導体が用いられる。エ
ポキシ樹脂としてはビスフェノールA誘導体、ノボラッ
ク、レゾール誘導体、ポリプロピレングリコール誘導体
等が挙げられる。
【0019】水酸基を有するフッ素樹脂の代表的な市販
品としては、例えば、大日本インキ化学工業製の「フル
オネートK700」、「フルオネートK701」、旭硝
子製の「ルミフロンLF100」、「ルミフロンLF2
00」、「ルミフロンLF400」、「ルミフロンLF
601」、「ルミフロンLF700」等が挙げられる。
【0020】フッ素樹脂溶液中の樹脂分の濃度は、塗装
可能な粘度の範囲にあればよく、一般に樹脂分が20乃
至50重量%の範囲にあればよい。この樹脂溶液は、そ
れ自体公知の塗料用配合剤、紫外線吸収剤、光安定剤、
増粘剤、減粘剤等を含有していてもよい。
【0021】[非晶質シリカ]本発明で用いる非晶質シ
リカは、塗料用艶消し剤として広く使用されているもの
である。この艶消し用非晶質シリカとしては、乾式法に
よる非晶質シリカも湿式法による非晶質シリカも用いる
ことができる。乾式法によるシリカは、四塩化ケイ素を
酸水素炎中で分解して得られるもので、粒径は微細であ
るが表面活性は比較的小さい。一方、湿式法によるシリ
カは、粒径は一般に大きく粒度分布も広いが、その内部
はポーラスで表面活性は比較的大きい。
【0022】艶消し用として一般的に用いられる非晶質
シリカの代表的な例としては、コールターカウンター法
で測定した二次粒子径(体積基準中位径)が1乃至5μ
mの範囲にあり、このコールター・カウンター法で測定
した二次粒子の粒径 8μm以下の粒度のものが全体の95
重量%以上であり、電子顕微鏡写真で測定した粒径3μ
m以下の粒度のものが全体の10重量%以下である粒度分
布を有し、且つ100乃至500m/gのBET比表面積、0.80乃
至2.50cc/gの細孔容積及び0.10乃至0.30g/mlの嵩比重
(JIS K 6220の6・8項)を有する微粒子で
ある。
【0023】[着色防止手段]本発明によれば、フッ素
樹脂溶液中に配合される非晶質シリカのSiO当た
り、酸化物基準で0.150乃至5.000重量%、好
ましくは0.150乃至3.000重量%、更に好まし
くは0.150乃至2.000重量%のアルカリ性物質
を存在させることにより、褐色への着色傾向を抑制する
ことができる。
【0024】アルカリ性物質としては、任意のものを使
用できるが、アルカリ金属の水酸化物、例えば水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウムや、アルカリ土類金属の水酸
化物、例えば水酸化カルシウム、水酸化バリウム等が特
に好ましい。これらのアルカリは単独で用いてもよく、
或いは2種以上の組合せで用いてもよい。アルカリ性物
質としては、アンモニア水を用いることもできる。
【0025】本発明においては、アルカリ性物質のフッ
素樹脂溶液への存在のさせ方は特に限定されない。例え
ば、アルカリ性物質を非晶質シリカに含有された状態で
溶液中に添加することもできるし、またアルカリ性物質
を非晶質シリカとは別個に溶液中に添加することもでき
る。
【0026】アルカリ性物質を非晶質シリカに含有させ
る方法は特に限定されず、アルカリ性物質と非晶質シリ
カを摩砕混合、湿式混合等で行うことができる。後述の
実施例のように、非晶質シリカを水を加えてスラリー状
にした後にアルカリを加えて処理する方法もある。
【0027】
【実施例】本発明を以下の実施例により説明する。な
お、実施例で行った分析方法は以下の通りである。
【0028】(1)化学分析 強熱減量(Ig-loss )、二酸化ケイ素(SiO)、酸化ナト
リウム(NaO)の分析はJIS.M.8855に準拠し
て測定した。なお、FeO、CaO、MgO、KOは原子吸
光法を用いた。なお、測定試料は110℃乾燥物を基準と
する。
【0029】(2)pH JIS.K.5101.24Aに準じて測定した5%サ
スペンジョンのpH値。
【0030】(3)BET比表面積 カルロエルバ社製Sorptomatic Serie
s 1900を使用し、BET法により測定した。
【0031】(4)表面色の測定 フッ素樹脂50gに、試料2.50gをカ゛ラス瓶に入れた
後良く振とうする。得られた溶液を日本電色Color Mete
r ZE2000にて石英セルを用いて、試料を混合した後の1
日後と20日後の表面色を測定した。また、1日後の表
面色は目視による観察も行い、以下の様に評価した。 ○:着色がほとんど見られない。 △:褐色の着色が少し見られる。 ×:褐色の着色がかなり見られる。
【0032】(非晶質シリカ)非晶質シリカとしては以
下の物をそれぞれ用いた。この化学組成を表1に示す。 B−1:水澤化学製非晶質シリカ−1 B−2:水澤化学製非晶質シリカ−2 B−3:水澤化学製非晶質シリカ−3 B−4:市販の非晶質シリカ
【0033】
【表1】
【0034】アルカリ性物質としては、以下の物をそれ
ぞれ用いた。 A−1:苛性ソーダ(水酸化ナトリウム) A−2:消石灰(水酸化カルシウム) A−3:アンモニア A−4:水酸化マグネシウム A−5:塩基性炭酸マグネシウム
【0035】(試料調製1:アルカリ性物質含有非晶質
シリカ;試料S−1〜S−7)表2に示す非晶質シリカ
とアルカリ性物質を用いて、非晶質シリカ約1kgを容
器に入れ、温水を加えた後、アルカリ性物質を添加して
pHが一定になるまで循環して反応を行った。反応終了
後、水熱処理、乾燥、粉砕を行って試料を得た。 各試
料の物性を表4に示す。
【0036】(試料調製2:試料S−8〜S−17)非
晶質シリカとアルカリ性物質を表3に示す割合で良く混
合し試料を得た(試料S−8〜S−17)。
【0037】(実施例1〜16、比較例1〜4)フッ素
樹脂溶液(固形のフッ素樹脂の濃度40重量%)50g
に各試料2.50gを添加し良く振とうしたのち、表面
色の測定を行った。結果を表5〜7に示す。なお、フッ
素樹脂のブランクについては表5に示した。
【0038】(実施例17〜18:試料S−18〜S−
19)フッ素樹脂溶液(固形のフッ素樹脂の濃度40重
量%)50gに、先に非晶質シリカを添加し、その後アルカリ
性物質を添加した(非晶質シリカとアルカリ性物質の割合は表
3に示したとおりであり、試料の合計は2.50gであ
る)。試料S−19は、先にアルカリ性物質を添加した後に
非晶質シリカを添加した(非晶質シリカとアルカリ性物質の割合は
表3に示したとおりであり、試料の合計は2.50gで
ある)。その結果を表7に示した。
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】
【表4】
【0042】
【表5】
【0043】
【表6】
【0044】
【表7】
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、非晶質シリカを配合し
た場合に有機溶剤型フッ素樹脂塗料の着色を抑制するた
めに、非晶質シリカのSiO当たり酸化物基準で0.
150乃至5.000重量%のアルカリ性物質を含有す
ることで、着色を抑制することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 津野 秀男 東京都中央区日本橋室町4丁目1番21号 水澤化学工業株式会社内 Fターム(参考) 4J002 BD121 BD131 BD141 BD151 BD161 DE057 DE067 DE087 DJ016 FB076 FD016 FD140 GH01 HA05 4J038 CD091 CD101 CD111 CD121 CD131 GA03 GA06 GA07 GA09 HA116 HA446 KA06 MA07 NA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機溶媒中に溶解されたフッ素樹脂の溶
    液と、前記溶液中に分散された非晶質シリカとから成る
    フッ素樹脂組成物において、非晶質シリカのSiO
    たり酸化物基準で0.150乃至5.000重量%のア
    ルカリ性物質を含有することを特徴とする着色が抑制さ
    れたフッ素樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 アルカリ性物質がアルカリ金属或いはア
    ルカリ土類金属の水酸化物であることを特徴とする請求
    項1に記載のフッ素樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 アルカリ性物質が非晶質シリカに含有さ
    れた状態で溶液中に添加されていることを特徴とする請
    求項1または2に記載のフッ素樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 アルカリ性物質が非晶質シリカとは別個
    に溶液中に添加されていることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載のフッ素樹脂組成物。
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