JP2002080652A - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents

難燃性樹脂組成物

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JP2002080652A
JP2002080652A JP2000274036A JP2000274036A JP2002080652A JP 2002080652 A JP2002080652 A JP 2002080652A JP 2000274036 A JP2000274036 A JP 2000274036A JP 2000274036 A JP2000274036 A JP 2000274036A JP 2002080652 A JP2002080652 A JP 2002080652A
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ethylene
flame
copolymer
resin composition
retardant
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JP2000274036A
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English (en)
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Masaki Aoyama
正貴 青山
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Dow Mitsui Polychemicals Co Ltd
Original Assignee
Du Pont Mitsui Polychemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃焼時のシェル形成性に優れており、しかも
難燃性無機化合物の量が少なくても高難燃性が得られ、
更に樹脂組成物の機械的強度、耐磨耗性、加工性にも優
れている難燃性樹脂組成物を提供するにある。 【解決手段】 エチレン・不飽和カルボン酸アルキルエ
ステル共重合体(I)、エチレン・酢酸ビニル共重合体
(II)及び難燃性無機化合物(III)を含有する難燃性
樹脂組成物において、エチレン・不飽和カルボン酸アル
キルエステル共重合体(I)がオートクレーブ型の重合
器で製造されたエチレン・飽和カルボン酸アルキルエス
テル共重合体であることを特徴とする難燃性樹脂組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、難燃性樹脂組成物
に関するものであって、より詳しくは、高度の難燃性を
有すると共に、良好なチャー(シェル)形成性、優れた
成形性及び強度を有する難燃性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】オレフィン系重合体は、一般に電気的特
性、機械的特性ならびに加工性に優れていることから、
電気絶縁材料として広く使用されている。特に電線、ケ
ーブル等の用途には、強度、低温特性、耐擦傷性、硬度
等のバランスに優れた素材が求められ、その特性を備え
ていることから、エチレン・不飽和エステルランダム共
重合体が広く用いられている。
【0003】ところが、このようなエチレン系共重合体
は易燃性であるため、電気絶縁材料用途に供される場合
には、難燃化処理をする必要がある。エチレン系共重合
体の難燃化の方法としては、無機化合物を配合すること
が知られているが、十分な難燃化効果を奏し得るために
は、該無機化合物を大量に配合しなければならず、この
場合は、エチレン系共重合体本来の加工性や機械的特性
を損なってしまうという問題がある。
【0004】このような問題を避けるために、エチレン
系共重合体に配合する無機化合物の表面改質剤の提案
や、マレイン酸等の不飽和カルボン酸をグラフトした変
性樹脂を添加する試みもなされているが、無機化合物の
表面を改質しても、機械的強度の改良は見られるもの
の、耐擦傷性の改良はなされないし、酸変性樹脂をブレ
ンドした場合には、機械的強度や耐擦傷性の改良効果は
見られるものの、この場合は、加工性が著しく低下して
しまうという問題がある。
【0005】そのほかにも、酸化アンチモンとハロゲン
化物をブレンドする方法も知られているが、この方法
は、いったん火災が起きると、有毒ガスが発生する危険
をはらんでおり、好ましい方法とは言えない。
【0006】また、特公平7−103273号公報に見
られるように、オレフィン重合体の樹脂および/または
エラストマー70〜20重量%と、アルミニウムおよび
/またはマグネシウムの水酸化物、あるいはこれらに炭
酸マグネシウムを30重量%以下添加した配合物30〜
80重量%との合計量100重量部に対して、エチレン
と不飽和カルボン酸、その誘導体およびビニルエステル
から選ばれた少なくとも1種のモノマーとの共重合体
(エポキシ基を合まない)0.02〜25重量部、およ
びエチレン性不飽和エポキシ化合物合量0.5〜50重
量%であるエチレンとエチレン性不飽和エポキシ化合物
との共重合体0.001〜3重量部を配合してなる自消
性重合体組成物が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは先に、エ
チレン・不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体と
エチレン・酢酸ビニル共重合体と難燃性無機化合物とを
含有する樹脂組成物は、無機化合物が配合されているに
も拘らず、耐擦傷性および加工性に優れるとともに、燃
焼時におけるシェル形成性に優れていることを提案し
た。
【0008】上記樹脂組成物における難燃性を向上させ
るべく、本発明者らは更に研究を重ねた結果、エチレン
・不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体として、
オートクレーブ型の重合器で製造した共重合体を用いる
と、他の重合法で製造した共重合体を用いる場合に比し
て、燃焼時のシェル形成性に優れており、しかも難燃性
無機化合物の量が少なくても高難燃性が得られ、更に樹
脂組成物の機械的強度、耐磨耗性、加工性にも優れてい
ることを見いだした。
【0009】即ち、本発明の目的は、燃焼時のシェル形
成性に優れており、しかも難燃性無機化合物の量が少な
くても高難燃性が得られ、更に樹脂組成物の機械的強
度、耐磨耗性、加工性にも優れている難燃性樹脂組成物
を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、エチレ
ン・不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体、エチ
レン・酢酸ビニル共重合体及び難燃性無機化合物を含有
する難燃性樹脂組成物において、エチレン・不飽和カル
ボン酸アルキルエステル共重合体がオートクレーブ型の
重合器で製造されたエチレン・飽和カルボン酸アルキル
エステル共重合体であることを特徴とする難燃性樹脂組
成物が提供される。本発明の難燃性樹脂組成物において
は、 1.エチレン・酢酸ビニル共重合体がオートクレーブ型
の重合器またはチューブラー型の重合器で製造されたエ
チレン・酢酸ビニル共重合体であること、 2.エチレン・不飽和カルボン酸アルキルエステル共重
合体(A)とエチレン・酢酸ビニル(B)とが両者の合
計100重量部を基準として、 A:B=95:5〜5:95 の重量比で存在し、難燃性無機化合物が前記A及びBの
合計量100重量部を基準として25〜250重量部の
量で存在すること、 3.下記式(1) X値=aA/(aA+bB) ‥(1) 式中、Aはエチレン・不飽和カルボン酸アルキルエステ
ル共重合体の含有量(重量部)を表し、aは上記共重合
体中の不飽和カルボン酸アルキルエステルの含有量(モ
ル%)を表し、Bはエチレン・酢酸ビニル共重合体の含
有量(重量部)を表し、bは上記共重合体中の酢酸ビニ
ル含有量(モル%)を表す、で定義されるX値が0.0
1〜0.99の範囲にあること、が好ましい。
【0011】
【発明の実施形態】[作用]本発明の難燃性樹脂組成物
は、基本的にはエチレン系重合体と難燃性無機化合物と
の組成物からなるが、エチレン系重合体として、エチレ
ン・不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体(I)
とエチレン・酢酸ビニル共重合体(II)との組み合わせ
を用いることが、成形物の耐擦傷性を向上させ、また難
燃性を向上させるためにまず重要である。
【0012】一般に、多量の難燃性無機化合物を配合し
た樹脂成形体では、難燃性が向上する反面、耐擦傷性が
低下する。この耐擦傷性の程度は、テーパー摩耗で評価
できる。即ち、何れか一方の共重合体に難燃性無機化合
物を配合した樹脂組成物ではテーパー摩耗が200mg
/1000回を上回るのに対して、本発明による樹脂組
成物では、このテーパー摩耗を140mg/1000回
以下に抑制することができる。
【0013】また、樹脂組成物の難燃性の評価には酸素
指数が一般的に用いられており、この酸素指数が大きい
ほど難燃性であることを示している。何れか一方の共重
合体に難燃性無機化合物を配合した樹脂組成物では、こ
の酸素指数が25以下であるのに対して、本発明による
樹脂組成物では、樹脂の組合せ使用のみで酸素指数が2
ポイント以上向上するという予想外の事実を示してい
る。
【0014】電線被覆等の分野では、火災により被覆樹
脂組成物が燃焼した後に不燃性のシェルが形成されるこ
とが要求されている。というのは、このシェルはむきだ
しになった導体同士の接触による短絡事故を防止するた
めである。エチレン−酢酸ビニル共重合体に難燃性無機
化合物を配合した樹脂組成物は、耐熱性に乏しく、また
燃焼の際のドリップ傾向が大きく、シェル形成能を全く
有していないのに対して、本発明による樹脂組成物で
は、耐熱性に優れていると共に、シェル形成能にも優れ
ている。本発明において言うところの、燃焼時における
シェル形成性とは、燃焼時の状況を目視で観察したとき
に、シェルを形成するもの、もしくはシェル自体が強固
なものをいい、シェルも形成せずに溶融しながらドリッ
プするものは、シェル形成性が優れているとは言わな
い。
【0015】本発明では、エチレン・不飽和カルボン酸
アルキルエステル共重合体(I)と、エチレン・酢酸ビ
ニル共重合体(II)とを組み合わせ、これに難燃性無機
化合物(III)を含有させたことが特徴であり、これに
より、何れか一方の共重合体に難燃性無機化合物を配合
した樹脂組成物に比して、成形物の耐擦傷性を向上さ
せ、また難燃性を向上させることができる。
【0016】本発明では、上記エチレン・不飽和カルボ
ン酸アルキルエステル共重合体(I)として、オートク
レーブ型の重合器で製造された共重合体(I)を用い
る。この特定の共重合体(I)を用いることにより、樹
脂組成物の燃焼時のシェル形成性を向上させ、しかも難
燃性無機化合物(III)の量が少ない場合にも、高難燃
性が得られ、更に樹脂組成物の機械的強度、耐磨耗性、
加工性をも向上させることができる。
【0017】エチレン系重合体の重合法としては、チュ
ーブラー型の重合器を用いるものと、オートクレーブ型
の重合器を用いるものとに大別でき、これらの重合器は
共重合体(I)や共重合体(II)の製造にも一般に使用
されている。チューブラー型の重合器の概念図を図1
に、オートクレーブ型の重合器の概念図を図2に示す。
これらの重合法では、用いる重合器の形状や、重合条件
も異なっており、また重合物の性状も相違しているが、
それらの相違点をまとめて示すと、下記表のとおりとな
る。
【0018】 チューブラー型重合器 オートクレーブ型の重合器 重合器 直径(cm) 2.5〜5 45〜60 長さ(m) 200〜700 − 直径/長さ 1/250〜1/12000 1/20〜1/2 重合条件 圧力(kg/cm) 2000〜3500 1000〜2500 重合温度(℃) 250〜300 150〜300 触媒 主として酸素 有機過酸化物等 反応流体の状態 ピストンフロー 攪拌機による攪拌 滞留時間 数十秒 数秒 転化率(%) 10〜20 10〜20 反応熱除去法 ジャケット冷却 低温フィードエチレン ポリエチレン物性 分子量分布 狭い 広い 均一性 重合器内で分子構造 重合器内で品質は安定 (分子量、共重合組成)が 変化する 長鎖分岐数 同一転化率のオート − クレーブ型の重合器 によるものの1/2 〜1/3である 特徴 溶融弾性小 溶融弾性大 透明性良好 用途 フィルム ラミネーション
【0019】本発明によれば、前記難燃性樹脂組成物の
エチレン・不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体
(I)として、オートクレーブ型の重合器で製造された
ものを用いることにより、難燃性樹脂組成物の所得性を
顕著に改善することができる。後述する例を参照された
い。
【0020】例えば、エチレン・不飽和カルボン酸アル
キルエステル共重合体(I)40重量部、エチレン・酢
酸ビニル共重合体(II)60重量部及び難燃性無機化合
物(III)100重量部から成る組成物において、前記
共重合体(I)として、オートクレーブ型の重合器で製
造したものを用いると(実施例2)、チューブラー型重
合器で製造したものを用いた場合(比較例1)に比し
て、燃焼時に非常に硬いシェルが形成され、シェル形成
性の点で顕著な利点が達成される。また、前記共重合体
(I)として、オートクレーブ型の重合器で製造したも
のを用いると(実施例2)酸素指数が28.5であり、
チューブラー型重合器で製造したものを用いた場合(比
較例1)は25であるのに比して、3ポイント以上の上
昇がもたらされる。
【0021】更に、前記共重合体(I)として、オート
クレーブ型の重合器で製造したものを用い、難燃性無機
化合物の配合量を半分の50重量部とした場合(実施例
1)には、チューブラー型重合器で製造したものを用
い、難燃性無機化合物の配合量を100重量部とした場
合(比較例1)に比して、勝るとも劣らない難燃性及び
シェル形成性が得られると共に、テーパー摩耗が90m
gであったのが、60mgに低減され、破断点強度や伸
びにおいて優れたものとなることが分かる。
【0022】このように、本発明によれば、難燃性無機
化合物の量が少なくても高難燃性が得られることも顕著
な特徴であり、しかも同一レベルの難燃性を達成するに
必要な難燃性無機化合物の配合量を節約し、これに伴っ
て、樹脂組成物の機械的強度、耐磨耗性、加工性を向上
させ得るという利点が達成されるものである。
【0023】本発明において、オートクレーブ型の重合
器で製造されるエチレン系重合体を用いることにより、
難燃性やシェル形成性を向上させるという作用効果は、
エチレン・不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体
(I)に特有のものである。
【0024】即ち、もう一方の樹脂成分であるエチレン
・酢酸ビニル共重合体(II)として、オートクレーブ型
の重合器によるものを用いても、或いはチューブラー型
のものを用いても、難燃性やシェル形成性に与える影響
は、エチレン・不飽和カルボン酸アルキルエステル共重
合体(I)の場合に比べてはるかに小さいのであって
(実施例1と実施例4、比較例1と比較例4をそれぞれ
対比参照)、本発明による共重合体(I)の選択及び組
合せが臨界的であることが分かる。
【0025】オートクレーブ型重合法によるエチレン・
不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体(I)の使
用が上記の改善をもたらすという事実は、現象として多
数の実験の結果見出されたものであり、その理由は推測
の域をでないが、本発明の樹脂組成物では、共重合体
(I)及び(II)の相互分散及び樹脂中への難燃性無機
化合物の分散が向上しているのが上記難燃性及びシェル
形成性の改善につながっていると信じられる。
【0026】[エチレン・不飽和カルボン酸エステル系
共重合体]本発明の樹脂組成物は、一方の樹脂成分とし
て、エチレン・不飽和カルボン酸エステル共重合体
(I)を含有する。上記共重合体(I)における不飽和
カルボン酸アルキルエステルとしては(メタ)アクリル
酸、フマル酸、マレイン酸などの不飽和カルボン酸の炭
素数1〜12、とくに炭素数1〜8程度のアルキルエス
テルを使用するのが好ましい。尚、(メタ)アクリル酸
とは、アクリル酸或いはメタアクリル酸を意味する。よ
り具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)ア
クリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、
(メタ)アクリル酸nブチル、(メタ)アクリル酸イソ
ブチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、マ
レイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチルなどを例示する
ことができる。
【0027】この共重合体(I)には、不飽和カルボン
酸アルキルエステル以外の他の極性モノマー成分が共重
合されていてもよく、このような極性モノマー成分とし
ては、不飽和カルボン酸アルキルエステル以外のモノマ
ーであって、O、N、S、Pなどの元素を含む極性基を
持つものである。例えば、好適な極性基含有モノマーと
しては、不飽和カルボン酸、例えば、アクリル酸、メタ
クリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラ
コン酸などや、アルキルエステル以外の誘導体、例えば
酸無水物、エステル、アミド、金属塩、特に無水マレイ
ン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸、アクリル酸
グリシジル、メタクリル酸グリシジル、ジカルボン酸ハ
ーフエステル、例えば、マレイン酸モノメチル、マレイ
ン酸モノエチルなどが挙げられる。金属塩としては、ナ
トリウム、カリウム、リチウムのようなアルカリ金属
や、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属、
亜鉛、銅、コバルト、二ッケルのような2価の金属、ア
ルミニウムのような3価の金属が挙げられ、カルボン酸
に対して中和度が0より大で100モル%以下となるよ
うに中和されていることができる。その他、極性基含有
モノマー成分としては、一酸化炭素、ビニルアルコー
ル、(メタ)アクリロニトリル、二酸化硫黄などを例示
することができる。他の極性モノマーの含有量は 重
量%以下、とくに30重量%以下のものが好ましい。
【0028】共重合体(I)の好適な例は、エチレンを
50〜97重量%、好ましくは60〜95重量%、不飽
和カルボン酸アルキルエステルを3〜50重量%、好ま
しくは5〜40重量%及び他の極性基含有モノマーを0
〜40重量%、好ましくは0〜30重量%含有するもの
が好ましい。
【0029】共重合体(I)の190℃、2160g荷
重におけるメルトフローレート(MFR)は、0.1な
いし50g/10分、好ましくは0.2ないし30g/
10分である。
【0030】エチレン・不飽和カルボン酸アルキルエス
テル系共重合体(I)は、エチレン及び不飽和カルボン
酸アルキルエステル或いは更に他の極性モノマーを、オ
ートクレーブ型の重合器を用い、高温、高圧下でラジカ
ル共重合させることによって得ることができる。また、
極性モノマー成分は、ランダム重合のみならず、グラフ
ト共重合によっても共重合体中に導入することができ
る。
【0031】[エチレン/酢酸ビニル系共重合体]本発
明の樹脂組成物は、他方の樹脂成分として、エチレン・
酢酸ビニル共重合体(II)を含有する。このエチレン・
酢酸ビニル系共重合体(II)では、エチレン成分が40
ないし97重量%、特に50ないし95重量%の量で存
在し、酢酸ビニル成分が3ないし60重量%、特に5な
いし50重量%の量で存在するものが好ましい。
【0032】この共重合体(II)には、酢酸ピニル以外
の他の極性モノマー成分が共重合されていてもよく、こ
のような極性モノマー成分としては、酢酸ビニル以外の
モノマーであって、O、N、S、Pなどの元素を含む極
性基を持つものである。例えば、好適な極性基含有モノ
マーとしては、不飽和カルボン酸、例えば、アクリル
酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン
酸、シトラコン酸などや、アルキルエステル以外の誘導
体、例えば酸無水物、他のエステル、アミド、金属塩、
特に無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン
酸、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、
ジカルボン酸ハーフエステル、例えば、マレイン酸モノ
メチル、マレイン酸モノエチルなどが挙げられる。金属
塩としては、ナトリウム、カリウム、リチウムのような
アルカリ金属や、マグネシウム、カルシウム等のアルカ
リ土類金属、亜鉛、銅、コバルト、二ッケルのような2
価の金属、アルミニウムのような3価の金属を挙げるこ
とができ、これらの金属でカルボン酸に対して中和度が
0より大で100モル%となるように中和されているこ
とができる。その他一酸化炭素、ビニルアルコール、ア
クリロニトリル、二酸化硫黄などを例示することができ
る。他の極性モノマーの含量は49重量%以下、とくに
41重量%以下のものが好ましい。
【0033】エチレン・酢酸ビニル共重合体(II)の1
90℃、2160g荷重におけるメルトフローレート
(MFR)は、0.1ないし50g/10分、好ましく
は0.2ないし30g/10分である。
【0034】エチレン・酢酸ビニル系重合体(II)は、
エチレン及び酢酸ビニル或いは更に他の極性モノマー
を、高温、高圧下でラジカル共重合させることによって
得ることができる。また、極性モノマー成分の内、ビニ
ルアルコール単位は、酢酸ビニル単位を鹸化させること
により形成される。また、極性モノマー成分は、ランダ
ム重合のみならず、グラフト共重合によっても共重合体
中に導入することができる。このエチレン・酢酸ビニル
共重合体(II)は、オートクレーブ型の重合器によるも
のでも、チューブラー型の重合器によるものでもよい。
【0035】[難燃性無機化合物]難燃性無機化合物
(III)としては、樹脂との組み合わせで用いて、樹脂
に難燃性を付与できる無機化合物、例えば水酸化物系乃
至酸化物系無機難燃剤、ホウ酸塩系難燃剤、錫酸塩系難
燃剤、アンチモン系難燃剤などが、単独或いは2種以上
の組み合わせで使用される。水酸化物乃至酸化物系難燃
剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ム、塩基性炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイト型複
合金属水酸化物乃至その乾燥乃至焼成物等が挙げられ
る。ホウ酸塩系難燃剤としては、ホウ酸亜鉛、メタホウ
酸バリウム等が挙げられる。錫酸塩系難燃剤としては、
錫酸亜鉛、ヒドロキシ錫酸亜鉛などが使用される。アン
チモン系難燃剤としては、三酸化アンチモン、五酸化ア
ンチモン及びアンチモン酸ナトリウム等が使用される。
これらの難燃性無機化合物としては、水酸化物系難燃
剤、特に水酸化マグネシウムが本発明の目的に好適なも
のである。
【0036】上記難燃性無機化合物の混和性、難燃樹脂
組成物から得られる成形物外観などを考慮すると、無機
化合物として、平均粒径が0.05〜20μm、とくに
0.1〜5μm程度のものを使用するのが望ましい。ま
た同様の理由で、無機化合物の表面が、脂肪酸、脂肪酸
アミド、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、脂肪族アルコー
ル、シランカツプリング剤、チタンカップリング剤、シ
リコンオイル、リン酸エステル等で表面処理されたもの
を使用するのが好ましい。本発明では、上記無機系難燃
剤を、所望により、ハロゲン系難燃剤、リン酸エステル
系難燃剤、ハロゲン化リン酸エステル系難燃剤等の有機
系難燃剤との組み合わせで使用することも可能である。
更に、上記難燃性無機化合物は、難燃性を補助するシリ
カ、アルミナ、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、ゼオ
ライト、カーボンブラック、ガラス繊維などの充填剤と
組み合わせで用いることもできる。
【0037】[難燃性樹脂組成物]本発明の難燃性樹脂
組成物では、エチレン・不飽和カルボン酸アルキルエス
テル共重合体(I)と、エチレン・酢酸ビニル共重合体
(II)とを、両者の合計100重量部を基準として、 の重量比で存在し、難燃性無機化合物(III)が前記I
及びIIの合計量100重量部を基準として25〜250
重量部、特に30〜200重量部の量で存在することが
好ましい。
【0038】オレフィン・不飽和カルボン酸アルキルエ
ステル共重合体(I)の混合比が上記範囲を下回ると、
難燃性及びシェル形成性が上記範囲内にある場合に比し
て低下する傾向があり、一方エチレン・酢酸ビニル共重
合体(II)の混合比が上記範囲を下回ると、無機化合物
配合樹脂組成物の耐擦傷性が上記範囲内にある場合に比
して悪くなる傾向があり、また、何れも好ましくない。
【0039】一方、難燃性無機化合物の配合量が過少で
あると充分な難燃性を付与することが難しく、またその
配合量が過大となると、加工性良好な組成物を得ること
が難しくなる。
【0040】本発明における樹脂組成物では、下記式
(1) X値=aA/(aA+bB) ‥(1) 式中、Aはエチレン・不飽和カルボン酸アルキルエステ
ル共重合体の含有量(重量部)を表し、aは上記共重合
体中の不飽和カルボン酸アルキルエステルの含有量(モ
ル%)を表し、Bはエチレン・酢酸ビニル共重合体の含
有量(重量部)を表し、bは上記共重合体中の酢酸ビニ
ル含有量(モル%)を表す、で定義されるX値が0.0
1〜0.99、特に0.05〜0.95の範囲にあるこ
とが、本発明の目的に好ましい。
【0041】本発明の難燃性樹脂組成物には、本発明の
目的を損なわない範囲において他の重合体を配合するこ
とができる。このような他の熱可塑性樹脂としては、共
重合体(I)及び共重合体(II)以外のエチレン系重合
体が適している。エチレン系重合体の適当な例として
は、高・中・低密度ポリエチレン、エチレン−α−オレ
フィン共重合体などが挙げられる。ポリエチレンは、高
圧法、中圧法、低圧法で製造されたものであってもよ
く、またいかなる触媒系を使用して製造されたものでも
よいが、とくに、メタロセン触媒を用いて重合した直鎖
状エチレン−α−オレフィン共重合体(メタロセンLL
DPE)が好ましく用いられる。エチレン系重合体の他
の例としては、前述した極性モノマーを含有するエチレ
ン系重合体、例えばエチレン・不飽和カルボン酸共重合
体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、酸変性エチ
レン系重合体などが挙げられる。このタイプのエチレン
系重合体はエチレン含有量30モル%以上で、極性モノ
マー含有量が1〜70モル%のものが好ましい。
【0042】エチレン系重合体の更に他の例として、エ
チレン単位を含む芳香族基含有共重合体を挙げることが
できる。例えぱエチレン・スチレン共重合体や、スチレ
ン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体の水素添加
によって得られるスチレン・エチレン/ブテン・スチレ
ンブロック共重合体(SEBS)、スチレン・イソプレ
ン・スチレンブロック共重合体の水素添加によって得ら
れるスチレン・エチレン/プロピレン・スチレンブロッ
ク共重合体(SEPS)などを好適例として挙げること
ができる。このような共重合体では、スチレン単位を2
〜55モル%含有するものが好適である。上に例示した
芳香族基含有共重合体は、エチレン・不飽和カルボン酸
アルキルエステル系共重合体(I)やエチレン・酢酸ビ
ニル共重合体(II)との相溶性に優れている。
【0043】上記熱可塑性樹脂の230℃、2160g
荷重におけるMFRは、一般に0.1〜100g/10
分の範囲にあることが好ましい。
【0044】これらの他の樹脂は、共重合体(I)及び
共重合体(II)の合計量100重量部を基準として、1
00重量部以下、特に49重量部以下の量で用いること
ができる。
【0045】また必要に応じ各種添加剤を配合すること
ができる。このような添加剤の例として、酸化防止剤、
光安定剤、紫外線吸収剤、難燃助剤、顔料、染料、滑
剤、ブロッキング防止剤、発泡剤、発泡助剤、架橋剤、
架橋助剤などを例示することができる。
【0046】本発明の難燃性樹脂組成物は、上記各成分
をバンバリーミキサー、加圧ニーダー、単軸押出機、二
軸押出機、ロール等の自体公知の混練機で溶融混練し、
必要に応じてペレット化するなどの工程を径て、押出成
形、射出成形、圧縮成形、中空成形、発泡成形などの目
的物に応じた成形加工手段で難燃性樹脂成形品とされ
る。また、電子線照射による架橋も可能である。
【0047】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明を説明する
が、これらの実施例は本発明の好適な態様を開示するた
めのものであって、これに限定されるものではない。
【0048】実施例および比較例において用いられた原
料樹脂、無機化合物、添加剤の種類および得られた重合
体組成物の物性試験方法は下記の通りである。モノマー
組成はWは重量基準、Mはモル基準である。
【0049】 1.原料 (1)樹脂 略号 共重合組成(モル%) MFR(g/10分) 融点 (℃) EA−A エチレン/アクリル酸エチル=95.3/4.7 0.5 92 (オートクレーブ型の重合器) EA−T エチレン/アクリル酸メチル=95.3/4.7 0.75 100 (チューブラー型の重合器) EV−A エチレン/酢酸ビニル=93.7/6.3 0.8 (オートクレーブ型の重合器) EV−T エチレン/酢酸ビニル=93.3/6.7 0.9 (チューブラー型の重合器) (2)難燃性無機化合物 水酸化マグネシウム(平均粒径0.7μm) (3)その他の添加剤 酸化防止剤〔商品名「イルガノックス1010」(チバ
スペシャリティ・ケミカルズ製)
【0050】2.重合体組成物の物性試験方法 (1)酸素指数:JIS K7201に準拠 難燃性の指標として、酸素指数の測定を行った。 (2)シェル形成:酸素指数測定時のサンプルの燃焼状
況を目視で観察し、下記の判定基準で評価を行った。 ◎:非常に硬いシェルを形成するもの ○:シェルを形成し、シェルが強固なもの △:ドリップは見られないが、シェル形成が弱いもの ×:溶融しながら流れ落ちるもの(ドリップするもの) (3)引っ張り特性:JIS K6760に準拠 試験片として、JIS K6301 3号ダンベルを厚
さ1mmで用い、破断点強度の単位をMPa、破断点伸
びを%で求めた。 (4)メルトフローレート(MFR):JIS K67
60に準拠 樹脂温度:190℃,荷重:2160g (5)融点:DSC法にて測定 (6)外観:成形性の評価として、MFR測定時のスト
ランドの状態を目視で観察し、下記の判定基準で評価を
行った。 ○:ストランドの肌がスムーズ ×:ストランドの肌荒れが著しい (7)X値 X値=aA/(aA+bB) ‥(1) 式中、Aはエチレン・不飽和カルボン酸アルキルエステ
ル共重合体の含有量(重量部)を表し、aは上記共重合
体中の不飽和カルボン酸アルキルエステルの含有量(モ
ル%)を表し、Bはエチレン・酢酸ビニル共重合体の含
有量(重量部)を表し、bは上記共重合体中の酢酸ビニ
ル含有量(モル%)を表す、で求めた。
【0051】[実施例1]エチレン・不飽和カルボン酸
アルキルエステル共重合体ET−A、エチレン・酢酸ビ
ニル共重合体EV−A、難燃性無機化合物を表1に示す
配合比で配合し、小型加圧ニーダーで加熱混練後、6イ
ンチロールに投入し、ロール混練を行うことにより重合
体組成物を調製した。この組成物の加工性(MFRおよ
びその測定時におけるストランド外観)を調べると共
に、プレス成形により厚さ1mm,3mmのシートを作
成して、酸素指数、シェル形成を測定し、難燃性の評価
とした。さらに、機械強度の測定及び成形性の評価を行
った。結果を表1に併記した。
【0052】[実施例2]実施例1において、難燃性無
機化合物の配合量を100重量部に増加する以外は実施
例1と同様にして、難燃性樹脂組成物を調製し、以下実
施例1と同様に測定を行った。得られた結果を表1に示
した。
【0053】[実施例3]実施例2において、樹脂の配
合比を、エチレン・不飽和カルボン酸アルキルエステル
共重合体 60重量部及びエチレン・酢酸ビニル共重合
体 40重量部とする以外は、実施例2と同様に難燃性
樹脂組成物を調製し、以下実施例1と同様に測定を行っ
た。得られた結果を表1に示した。
【0054】[実施例4]実施例2において、オートク
レーブ型の重合器によるエチレン・酢酸ビニル共重合体
VA−Aに代えて、チューブラー型の重合器によるエチ
レン・酢酸ビニル共重合体VA−Tを用いる以外は実施
例2と同様に難燃性樹脂組成物を調製し、以下実施例2
と同様に測定を行った。得られた結果を表1に示した。
【0055】[比較例1]実施例2において、オートク
レーブ型の重合器によるエチレン・不飽和カルボン酸ア
ルキルエステル共重合体ET−Aに代えて、チューブラ
ー型の重合器によるエチレン・不飽和カルボン酸アルキ
ルエステル共重合体ET−Tを用いる以外は実施例2と
同様に難燃性樹脂組成物を調製し、以下実施例2と同様
に測定を行った。得られた結果を表1に示した。
【0056】[比較例2]実施例3において、オートク
レーブ型の重合器によるエチレン・不飽和カルボン酸ア
ルキルエステル共重合体ET−Aに代えて、チューブラ
ー型の重合器によるエチレン・不飽和カルボン酸アルキ
ルエステル共重合体ET−Tを用いる以外は実施例3と
同様に難燃性樹脂組成物を調製し、以下実施例3と同様
に測定を行った。得られた結果を表1に示した。
【0057】[比較例3]実施例4において、オートク
レーブ型の重合器によるエチレン・不飽和カルボン酸ア
ルキルエステル共重合体ET−Aに代えて、チューブラ
ー型の重合器によるエチレン・不飽和カルボン酸アルキ
ルエステル共重合体ET−Tを用いる以外は実施例4と
同様に難燃性樹脂組成物を調製し、以下実施例4と同様
に測定を行った。得られた結果を表1に示した。
【0058】[比較例4]実施例2において、オートク
レーブ型の重合器によるエチレン・不飽和カルボン酸ア
ルキルエステル共重合体ET−A 100重量部を用
い、エチレン・酢酸ビニル共重合体を用いない以外は実
施例2と同様に難燃性樹脂組成物を調製し、以下実施例
2と同様に測定を行った。得られた結果を表1に示し
た。
【0059】[比較例5]実施例2において、オートク
レーブ型の重合器によるエチレン・酢酸ビニル共重合体
VA−A 100重量部を用い、エチレン・不飽和カル
ボン酸アルキルエステル共重合体を用いない以外は実施
例2と同様に難燃性樹脂組成物を調製し、以下実施例2
と同様に測定を行った。得られた結果を表1に示した。
【0060】
【表1】
【0061】表1に示す結果から、次の事実が明らかと
なる。実施例1と比較例1との対比から、オートクレー
ブ型の重合器からのエチレン・不飽和カルボン酸アルキ
ルエステル共重合体を用いた樹脂組成物では、チューブ
ラー型重合器による共重合体を用いた樹脂組成物に比し
て、難燃性無機化合物の配合量が半分でありながら、高
難燃性の材料が得られ、しかもその上に機械的強度、耐
磨耗性、加工性に優れている。実施例2と比較例1との
対比から、オートクレーブ型の重合器からのエチレン・
不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体を用いた樹
脂組成物では、チューブラー型重合器による共重合体を
用いた樹脂組成物に比して、難燃性無機化合物の配合量
を同じにしたとき、一層高難燃性の材料が得られる。各
実施例及び比較例の対比から、エチレン・酢酸ビニル共
重合体については、オートクレーブ型の重合器によるも
のも、チューブラー型の重合器によるものも顕著な差異
は認められない。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、エチレン・不飽和カル
ボン酸アルキルエステル共重合体、エチレン・酢酸ビニ
ル共重合体及び難燃性無機化合物を含有する難燃性樹脂
組成物において、エチレン・不飽和カルボン酸アルキル
エステル共重合体として、オートクレーブ型の重合器で
製造されたエチレン・飽和カルボン酸アルキルエステル
共重合体を用いることにより、、燃焼時のシェル形成性
や酸素指数で示される難燃性に優れており、しかも難燃
性無機化合物の量が少なくても高難燃性が得られ、更に
樹脂組成物の機械的強度、耐磨耗性、加工性を向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】オートクレーブ型の重合器の概念図である。
【図2】チューブラー型の重合器の概念図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン・不飽和カルボン酸アルキルエ
    ステル共重合体(I)、エチレン・酢酸ビニル共重合体
    (II)及び難燃性無機化合物(III)を含有する難燃性
    樹脂組成物において、エチレン・不飽和カルボン酸アル
    キルエステル共重合体(I)がオートクレーブ型の重合
    器で製造されたエチレン・飽和カルボン酸アルキルエス
    テル共重合体であることを特徴とする難燃性樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】 エチレン・酢酸ビニル共重合体(II)が
    オートクレーブ型の重合器またはチューブラー型の重合
    器で製造されたエチレン・酢酸ビニル共重合体であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の難燃性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 エチレン・不飽和カルボン酸アルキルエ
    ステル共重合体(I)とエチレン・酢酸ビニル(II)と
    が両者の合計100重量部を基準として、 I:II=95:5〜5:95 の重量比で存在し、難燃性無機化合物(III)が前記I
    及びIIの合計量100重量部を基準として25〜250
    重量部の量で存在することを特徴とする請求項1または
    2に記載の難燃性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 下記式(1) X値=aA/(aA+bB) ‥(1) 式中、Aはエチレン・不飽和カルボン酸アルキルエステ
    ル共重合体の含有量(重量部)を表し、 aは上記共重合体中の不飽和カルボン酸アルキルエステ
    ルの含有量(モル%)を表し、 Bはエチレン・酢酸ビニル共重合体の含有量(重量部)
    を表し、 bは上記共重合体中の酢酸ビニル含有量(モル%)を表
    す、で定義されるX値が0.01〜0.99の範囲にあ
    ることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の難
    燃性樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011032368A (ja) * 2009-07-31 2011-02-17 Fujikura Ltd 難燃性樹脂組成物、これを用いた絶縁電線、シース及びケーブル

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011032368A (ja) * 2009-07-31 2011-02-17 Fujikura Ltd 難燃性樹脂組成物、これを用いた絶縁電線、シース及びケーブル

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