JP2002078559A - 頭部保持具 - Google Patents

頭部保持具

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JP2002078559A
JP2002078559A JP2000272671A JP2000272671A JP2002078559A JP 2002078559 A JP2002078559 A JP 2002078559A JP 2000272671 A JP2000272671 A JP 2000272671A JP 2000272671 A JP2000272671 A JP 2000272671A JP 2002078559 A JP2002078559 A JP 2002078559A
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JP
Japan
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headrest
head
holding device
main body
belt
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Application number
JP2000272671A
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English (en)
Inventor
Tsunayoshi Morikawa
綱善 森川
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WELL PARTNERS CO Ltd
Original Assignee
WELL PARTNERS CO Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 必要なときヘッドレストに装着すること
で、ヘッドレストに対して少なくとも左右いずれかの方
向への頭部の移動を制限する頭部保持具を提供する。 【解決手段】ヘッドレストに対して少なくとも左右いず
れかの方向への頭部の移動を制限する頭部保持具であっ
て、該ヘッドレストに取り付けられたとき該少なくとも
左右いずれかの方向への該頭部の移動を制限する制限手
段を有する本体部と、該本体部を該ヘッドレストに対し
て固定するための固定手段と、を備えてなる、頭部保持
具。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、頭部保持具に関
し、より詳細には、ヘッドレストに対して少なくとも左
右いずれかの方向への頭部の移動を制限する頭部保持具
に関する。
【0002】
【従来の技術】椅子(自動車や電車のシート、車椅子を
含む。)や寝台(担架やストレッチャーを含む。)に
は、それらに腰掛けたり横臥する者(以下、「使用者」
という。)の頭部に当接し該頭部を安定させる等のため
にヘッドレストが設けられているものがある。かかるヘ
ッドレストは、通常、使用者の後方側から使用者の頭部
に当接するように配設されており、該頭部を後方から支
持するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなヘッドレストは、使用者の頭部を後方から支持し該
頭部が後方に傾くことを防止するように配設されている
ものの、使用者の頭部が左右方向にずれることを効果的
に防止することができない。このため、例えば、使用者
が睡眠状態にある場合や、使用者が自分の頭部を自らの
力によって所定位置に保持できない場合(例えば、使用
者が、病気、けが又は高齢等によって自らの意志に従っ
て身体を自由に動かせない場合等)に、使用者の頭部が
ヘッドレストに対して左右方向にずれて使用者の快適性
を害することがある。一方、ヘッドレスト自身を、使用
者の頭部が左右方向にずれないような構造とすると、使
用者の頭部の自由な運動を常に妨げることとなり、使用
者が睡眠状態にあったり頭部を自らの力によって所定位
置に保持できない場合以外では使用者に窮屈な感じを与
えてしまう。
【0004】そこで本発明では、必要なときヘッドレス
トに装着することで、ヘッドレストに対して少なくとも
左右いずれかの方向への頭部の移動を制限する頭部保持
具を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の頭部保持具(以
下、「本保持具」という。)は、ヘッドレストに対して
少なくとも左右いずれかの方向への頭部の移動を制限す
る頭部保持具であって、該ヘッドレストに取り付けられ
たとき該少なくとも左右いずれかの方向への該頭部の移
動を制限する制限手段を有する本体部と、該本体部を該
ヘッドレストに対して固定するための固定手段と、を備
えてなる、頭部保持具である。こうすることで本保持具
は、固定手段が本体部をヘッドレストに対して固定し、
固定手段によってヘッドレストに対して固定された本体
部が有する制限手段は、少なくとも左右いずれかの方向
への頭部の移動を制限するので、ヘッドレストに対して
少なくとも左右いずれかの方向への頭部の移動を制限す
る。そして、本保持具は、固定手段によってヘッドレス
トに対して固定するので、必要なときヘッドレストに装
着することができ、これによってヘッドレストに対して
前記少なくとも左右いずれかの方向への頭部の移動を制
限することができる。なお、ここにいう「ヘッドレス
ト」とは、後頭部に当接することで頭部を安定させるも
のをいい、椅子(自動車、電車、船舶及び飛行機等のシ
ート、車椅子、家庭用椅子、歯科診察用椅子を含む。)
や寝台(家庭用又は医療用ベッド、担架、ストレッチャ
ーを含む。)の使用者の後頭部に当接する部分等を例示
することができる。そして、本明細書及び図面におい
て、「左」「右」「上」「下」「前」「後」とは、前記
ヘッドレストに装着された本保持具に頭部を保持された
人が正面を向いた状態において該人から見て「左」
「右」「上」「下」「前」「後」をそれぞれいう。
【0006】前記制限手段は、本体部がヘッドレストに
取り付けられたとき少なくとも左右いずれかの方向への
頭部の移動を制限するものであればよく、特に限定され
るものではないが、例えば、頭部の周囲に巻着される線
材又は帯体、頭部に被せる帽子様のようなもの、前記移
動が所定限度以上になったとき前記移動を制限するよう
に前記頭部に当接する当接部材、等さまざまなものを例
示的に挙げることができる。とりわけ前記制限手段を、
前記移動が所定限度以上になったとき前記移動を制限す
るように前記頭部に当接する当接部材とすることで、頭
部の移動が所定限度内であれば頭部に何も接触しないの
で使用者に窮屈な感じを与えないので好ましい。当接部
材は、少なくとも左右いずれかの方向へ頭部が所定限度
移動した際に頭部に当接し該少なくとも左右いずれかの
方向へのそれ以上の移動を妨げるものであればよく、い
かなる形状及びいかなる材質であってもよい。
【0007】前記制限手段が前記当接部材である場合、
前記当接部材が、前記頭部の後頭部が当接する面よりも
少なくとも前方へ突出するように形成された突起であっ
てもよい。これによって突起を所定位置及び所定高さ
(突起の高さとは、前記頭部の後頭部が当接する左右上
下にのびる平面から突起の先端までの距離をいう。以
下、同じ)に形成することで、少なくとも左右いずれか
の方向へ頭部が所定限度移動した際に頭部に当接し該少
なくとも左右いずれかの方向への該頭部のそれ以上の移
動を確実かつ容易に妨げることができる。突起の高さ
は、本保持具の使用者の状態や使用目的に応じて適宜定
められればよく特に限定されるものではないが、高いほ
ど突起が頭部に当接した際に頭部のそれ以上の移動を確
実に妨げることができるがあまり高いと本保持具が大型
になり、逆に低いほど本保持具が小型になるがあまり低
いと突起が頭部に当接しても頭部のそれ以上の移動を妨
げることができなくなる。このためこれらを両立する範
囲とされることが好ましく、通常、突起の高さは、好ま
しくは4cm以上であり、より好ましくは5cm以上で
あり、最も好ましくは6cm以上であり、好ましくは2
5cm以下であり、より好ましくは20cm以下であ
り、最も好ましくは18cm以下である。
【0008】前記少なくとも左右いずれかの方向が、左
右方向の両方向であってもよい。こうすることで左右い
ずれの方向についても、ヘッドレストに対して頭部の移
動を制限するので、頭部が左右いずれの方向にもずれる
ことがなく、常に左右方向に関して所定位置範囲に頭部
を保持することができる。
【0009】また、前記制限手段が前記当接部材であ
り、さらに前記当接部材が前記突起である場合、前記突
起が左右のいずれか一方のみに形成されているか、又
は、前記突起が左右両方に一対形成されており、前記突
起の高さが該一対のうちいずれか一方が他方よりも大き
いものであってもよい。通常、頭部は、各人によって左
方向に傾きやすい人と右方向に傾きやすい人があり、こ
のため必ずしも左右両方向に関して頭部の移動を制限し
なくても左右いずれか一方向に関して頭部の移動を制限
すれば足りる場合が多い。一方、左右両方に高さが高い
前記突起を設けると、本保持具が大型になったり、本保
持具の使用者の視界に左右両方の前記突起が入って使用
者の開放感を害するという問題がある。このため左右の
いずれか一方にのみ突起を形成するか、左右両方に突起
を一対形成するときには突起の高さを該一対のうちいず
れか一方が他方よりも大きくするようにしてもよい(例
えば、該一方の高さを10cm以上とし、該他方の高さ
を10cm未満とする。)。こうすることで本保持具が
大型になったり、本保持具の使用者の視界に左右両方の
前記突起が入って使用者の開放感を害するという問題を
回避することができる(使用者の視界には左右いずれか
一方の前記突起が入るのみである。)。
【0010】前記固定手段は、本体部をヘッドレストに
対して十分な強度で固定することができるものであれば
いかなるものであってもよく、特に限定されるものでは
ないが、例えば、ヘッドレストを挟持するものやヘッド
レストに巻着される線材又は帯材等を例示することがで
きる。とりわけ固定手段としてヘッドレストに巻着され
る線材又は帯材を用いれば、異なる形状のヘッドレスト
に装着することができると共に、固定手段がかさばらず
本保持具の取り扱いを容易にする。なお、「ヘッドレス
トに巻着される線材又は帯材」としては様々なものが使
用されてよく特に限定されるものではないが、例えば、
天然繊維、合成繊維、ゴム、樹脂材料、金属等によって
形成されたひも状、帯状、コイルばね状のものを例示す
ることができる。
【0011】前記線材又は帯材が、前記ヘッドレストに
横方向に巻着されるものであってもよい。通常、ヘッド
レストの下側はシートバックや寝台面等に連なっている
場合が多く、かかる場合ではヘッドレストの下側を線材
又は帯材が通過することができない。このため線材又は
帯材をヘッドレストに縦方向(線材又は帯材の長手方向
が上下に略沿う。)に巻着することができない場合があ
り、従って、線材又は帯材が、ヘッドレストに少なくと
も横方向(線材又は帯材の長手方向が左右に略沿う。)
に巻着可能に配設されることが好ましい。もっとも、線
材又は帯材が、ヘッドレストに横方向と縦方向との両方
向に巻着可能に配設されもよい。
【0012】前記線材又は帯材の、前記ヘッドレストへ
の巻着長さが調節自在なものであってもよい。ヘッドレ
ストには様々な大きさ及び形状のものがあり、これら様
々なヘッドレストに本保持具を取り付けようとすると、
固定手段たる線材又は帯材のヘッドレストへの巻着長さ
が様々に変化する。このため様々なヘッドレストに本保
持具を取り付け可能にするには線材又は帯材のヘッドレ
ストへの巻着長さを調節自在にすることが好ましい。線
材又は帯材のヘッドレストへの巻着長さを調節自在にす
るには、様々な方法が用いられてよく特に限定されるも
のではないが、一例を挙げれば、巻着される部分を2本
の線材又は帯材とし、該2本の線材又は帯材を面ファス
ナーによって任意位置によって互いに連結可能にする方
法、該2本の線材又は帯材を任意位置で結束する方法、
該2本の線材又は帯材のうち一方にボタンを取り付け他
方に該ボタンが嵌入される嵌入孔を長手方向に沿って複
数設ける方法等を例示することができる。とりわけ該2
本の線材又は帯材を面ファスナーによって任意位置によ
って互いに連結可能にする方法を用いれば、迅速かつ容
易に該巻着長さを調節自在にすることができ好ましい。
【0013】前記制限手段が前記当接部材であり、さら
に前記当接部材が前記突起である場合、前記突起が左右
のいずれか一方のみに形成されているか、又は、前記突
起が左右両方に一対形成されており、前記突起の高さが
該一対のうちいずれか一方が他方よりも大きいものであ
るとき、前記固定手段が、前記本体部を上下逆にしても
前記ヘッドレストに対して固定可能なものであってもよ
い。突起が左右のいずれか一方のみに形成されている
か、又は、突起が左右両方に一対形成されており突起の
高さが該一対のうちいずれか一方が他方よりも大きいも
のであるときには、該一方のみに形成された突起又は該
一方(突起の高さが大きい方)の突起を、使用者の頭部
がずれやすい左右のいずれかの方向に配置する必要があ
る。即ち、使用者によって、該一方のみに形成された突
起又は該一方(突起の高さが大きい方)の突起が配置さ
れる方向が異なるので、これら突起が配置される方向が
異なる際に同じ本保持具を用いようとすると、これらの
突起を左右どちらに存するようにしても(つまり本体部
の上下を問わず)、固定手段が本体部をヘッドレストに
対して固定可能であることが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。しかしながら、これらによって本
発明は何ら制限されるものではない。
【0015】(第一実施形態)図1は、第一実施形態の
本保持装置11を示す斜視図であり、図2は第一実施形
態の本保持装置11の一部省略平面図であり(図1中、
矢印A方向から見たところを示している。)、図3は第
一実施形態の本保持装置11の一部省略右側面図であり
(図1中、矢印B方向から見たところを示してい
る。)、図4は第一実施形態の本保持装置11の一部省
略正面図であり(図1中、矢印C方向から見たところを
示している。)、図5は第一実施形態の本保持装置11
の背面図である(図1中、矢印D方向から見たところを
示している。)。図1乃至図5を参照して、第一実施形
態の本保持装置11について説明する。
【0016】第一実施形態の本保持装置11は、本体部
13と、固定手段たる帯材としての横ベルト15と、横
ベルト15が貫通し係合する係合部17と、固定手段た
る帯材としての上ベルト19と、固定手段たる帯材とし
ての下ベルト21と、を有している。
【0017】本体部13は、上から見ると(図2の平面
図を参照)、互いに略平行方向に突出する突起23、2
5を有している(突起23、25のいずれも、本体部1
3の背面14(ヘッドレストに本保持装置11が取り付
けられる際、ヘッドレストに当接する面)に対して略垂
直方向に突出している。)。突起23、25は、図示し
ない頭部の後頭部が当接する面(図2中、面29として
示した。)よりも少なくとも前方(図2及び図3におい
て矢印Fによって示した方向)へ突出するように形成さ
れている。そして、突起23の高さは、図示しない頭部
の後頭部が当接する左右上下にのびる平面(図2中、面
27として示した。)から突起23の先端までの距離で
ある距離J(図2中、矢印Jとして示した。)であり、
突起25の高さは、図示しない頭部の後頭部が当接する
左右上下にのびる平面(図2中、面27として示し
た。)から突起25の先端までの距離である距離K(図
2中、矢印Kとして示した。)であり、ここではJ=K
=165mmとした。
【0018】一方、突起23と突起25との間には、半
径(図2中、矢印Rにて示した。)100mmの円柱の
側面の一部を構成する内壁31が形成されている。そし
てこの円柱の半径R(=100mm)は、突起23、2
5の高さ(J=K=165mm)よりも小さいので、内
部空間35から外部への出口の幅(図2中、矢印Lにて
示す。L=180mm)は内部空間35の最大幅(2×
R=200mm)よりも小さくなっており、内部空間3
5内に収容された頭部が前方へ抜けにくい構造になって
いる。
【0019】また、本体部13は、後述するように、ス
ポンジとそれを補強する補強部材とそれらを覆う布カバ
ーとを有して構成されており、該布カバーのうち本体部
13の上面を構成する部分には、該布カバー内部に該ス
ポンジと該補強部材とを出し入れする開口を開閉するた
めのチャック37が装着されている。このためチャック
37を開けて開口を形成することで、該布カバー内部に
該スポンジと該補強部材とを挿入したり、逆に該布カバ
ー内部から該スポンジと該補強部材とを取り出すことが
できる。
【0020】そして、固定手段たる帯材としての横ベル
ト15は、十分な強度を有する布製の帯材(ここでは具
体的には、自動車のシートベルトと同じものを用い
た。)を用いて構成されている。後述のように、横ベル
ト15の一端が、横ベルト15の長手方向が左右方向
(図2、図4、図5において矢印Mの方向)に向くよう
に本体部13に取り付けられている。そして横ベルト1
5の他端近傍の表面(後述の補強部材に面する面)には
雄型の面ファスナー41が取り付けられていると共に、
雄型の面ファスナー41よりも該一端方向側の該表面に
は雌型の面ファスナー43が横ベルト15の長手方向に
沿って長く取り付けられている。雄型の面ファスナー4
1と雌型の面ファスナー43とは互いに押しつけられる
ことで互いに係合し固定されるようになっている。
【0021】横ベルト15が貫通し係合する係合部17
は、本体部13に一端が固定された係合部ベルト45
と、係合部ベルト45の他端に取り付けられた金属製の
係合リング47と、を有してなる。係合部ベルト45
は、十分な強度を有する布製の帯材(ここでは具体的に
は、後述のように、横ベルト15と一体のベルトを用い
て構成した。)を用いて構成し、係合リング47は略長
方形の辺を構成するように断面略正方形のアルミニウム
棒を用いて構成した。係合部ベルト45の他端は、係合
リング47の内部を通過すると共に折り返され、係合部
ベルト45に重合された状態で両者は縫合されて固定さ
れている。これによって係合リング47は、係合部ベル
ト45の他端側に固定されている。なお、係合部ベルト
45の一端は、後述のように、リベットによって本体部
13に固定されている。また、係合リング47は、横ベ
ルト15が貫通することができる大きさ及び形状とされ
ている。
【0022】固定手段たる帯材としての上ベルト19と
下ベルト21とは、ここでは一本の十分な強度を有する
布製の帯材49(ここでは具体的には、自動車のシート
ベルトと同じものを用いた。)を用いて構成されてい
る。帯材49は、その長手方向が上下方向(図3、図
4、図5において矢印Nによって示した方向)に向くよ
うに、かつ帯材49の長手方向のほぼ中心部分が本体部
13に接するように、本体部13の左右方向のほぼ中央
に糸51によって縫いつけられている(ここでの糸51
による縫いつけは、後述のように、本体部13の布カバ
ーと帯材49との間で行われている。)。ここでは帯材
49のうち、本体部13の上方に突出した部分が上ベル
ト19となり、本体部13の下方に突出した部分が下ベ
ルト21となっている。そして帯材49の裏面(本体部
13と直接接しない面)のうち、上端部近傍には雄型の
面ファスナー53が取り付けられ、下端部近傍には雄型
の面ファスナー55が取り付けられている。これら雄型
の面ファスナー53と雄型の面ファスナー55とはいず
れも前述の横ベルト15に設けられた雌型の面ファスナ
ー43と互いに係合し固定される。
【0023】図6は、図5のX−X断面図(横ベルト1
5及び下ベルト21は一部省略している。)である。図
6を参照して、本体部13の内部構造について説明す
る。本体部13は、スポンジ61と、スポンジ61を補
強する板状の補強部材63と、スポンジ61と補強部材
63とを覆う布カバー65と、を有している。スポンジ
61は、軟質のポリウレタン発泡体によって形成されて
おり、略本体部13と同じ形状を有している。補強部材
63は、ポリプロピレン樹脂によって形成された厚さ約
3mm程度の板状の部材によって形成されており、スポ
ンジ61の外面を「コ」の字状に取り囲んでスポンジ6
1を補強している。なお、補強部材63とスポンジ61
との間は、図示しない接着剤によって接着されている。
そしてここでは補強部材63はポリプロピレン樹脂によ
って形成しているが、これに限定されるものではなく、
例えば、塩化ビニル樹脂やポリアミド樹脂等のような他
の樹脂材料(ガラス繊維等の充填物が混合されたものも
含む。)や、アルミニウムやステンレス鋼等のような金
属材料によって形成されてよいことは言うまでもない。
布カバー65は、伸縮性に富んだジャージ生地によって
形成されており、スポンジ61と補強部材63とが一体
化されたものを略ぴったりと覆うように形成されてい
る。なお、前述のように、布カバー65のうち本体部1
3の上面を構成する部分にはチャック37が装着されて
おり、このチャック37を開けて形成した開口を経由し
て、布カバー65内部にスポンジ61と補強部材63と
が一体化されたものを挿入したり、逆に布カバー65内
部から該一体化されたものを取り出すことができる。な
お、ここでは布カバー65は伸縮性に富んだジャージ生
地によって形成されているが、これに限定されるもので
はなく、例えば、ポリエステル繊維、ポリアミド(ナイ
ロン)繊維、アクリル繊維等のような合成繊維によって
形成された生地や、綿繊維、麻繊維、絹繊維等のような
天然繊維によって形成された生地や、レーヨン等の人造
繊維によって形成された生地等によって形成されてよい
ことは言うまでもない。そして、横ベルト15は補強部
材63にリベット67によって取り付けられていると共
に、係合部ベルト45は補強部材63にリベット69に
よって取り付けられている。なお、ここでは横ベルト1
5と係合部ベルト45とは一体の帯材によって形成され
ているが、これに限定されるものではなく、両者別体の
ものを用いてよいことは言うまでもない。また、布カバ
ー65には、横ベルト15を貫通させる開口71と、係
合部ベルト45を貫通させる開口73と、が形成されて
いる。なお、上ベルト19と下ベルト21とを形成する
帯材49は、布カバー65に糸によって縫いつけられて
いる(図5も参照されたい。)。
【0024】図7は、本保持装置11から本体部13の
布カバー65を取り外したものの一部省略平面図(横ベ
ルト15の一部を省略している。図2と同様の位置から
見ている。)であり、図8は、本保持装置11から本体
部13の布カバー65を取り外したものの一部省略右側
面図(横ベルト15の一部を省略している。図3と同様
の位置から見ている。)であり、図9は、本保持装置1
1から本体部13の布カバー65を取り外したものの一
部省略背面図(横ベルト15の一部を省略している。図
5と同様の位置から見ている。)である。図7乃至図9
を参照して、スポンジ61と補強部材63と横ベルト1
5と係合部17との関係について詳述する。なお、上ベ
ルト19と下ベルト21とを形成する帯材49は、取り
外された布カバー65に取り付けられているので、図7
乃至図9にはあらわれない。
【0025】スポンジ61は、その外面を補強部材63
によって「コ」の字状に取り囲まれて補強されており、
これによって本保持装置11の内壁31(図2を参照さ
れたい)に使用者の頭部が当接した際、該頭部の移動を
制限することができる強度を有している。前述のよう
に、補強部材63とスポンジ61との間は接着剤によっ
て接着され、補強部材63とスポンジ61とが一体化さ
れている。また、前述の突起23及び突起25を形成す
る角部75は、スポンジ61によって形成され補強部材
63が存しないようにされており、これによって使用者
が角部75に衝突して痛みを感じたり怪我をすることを
回避することができるようになっている。
【0026】そして、横ベルト15は補強部材63にリ
ベット67によって取り付けられている(座金部材77
を用いている。)と共に、係合部ベルト45は補強部材
63にリベット69によって取り付けられている(座金
部材79を用いている。)。係合部ベルト45の先端
(前記他端)は、係合リング47の内部を通過すると共
に折り返され、係合部ベルト45に重合された状態で糸
81(図9参照)によって両者は縫合されて固定されて
いる。これによって係合リング47は、係合部ベルト4
5の先端(前記他端)側に固定されている。
【0027】次いで、本保持装置11の使用方法につい
て説明する。図10は、本保持装置11を自動車(乗用
車)の助手席のヘッドレストに取り付けたところを後方
から見た図である。図10を参照して、本保持装置11
のヘッドレストへの取り付け方法について説明する。ま
ず、自動車(乗用車)の助手席のシート101に取り付
けられたヘッドレスト103の前面(通常、頭部が当接
する面)に、突起23と突起25とが前方を向くように
本保持装置11の本体部13を当接させる(即ち、図5
によって示された本体部13の面がヘッドレスト103
の前面に当接する。)。
【0028】この当接させた状態で横ベルト15を、そ
の長手方向が横方向になるようにヘッドレスト103に
巻着する。そして、横ベルト15の先端(雄型の面ファ
スナー41が取り付けられた端)を係合部17の係合リ
ング47に貫通させると共に、横ベルト15がヘッドレ
スト103を十分締め付け本体部13がヘッドレスト1
03に固定されるようになるまで横ベルト15の該先端
を引っ張る。そして該先端を引っ張った状態のまま、係
合リング47に係合した横ベルト15の部分から横ベル
ト15を折り返し、横ベルト15に取り付けられた雄型
の面ファスナー41と雌型の面ファスナー43とを押し
つけ互いに係合させる。これによって横ベルト15は、
ヘッドレスト103を十分締め付け本体部13がヘッド
レスト103に固定された状態で固定される。
【0029】一方、横ベルト15がこのように固定され
た状態で、上ベルト19を、その長手方向が縦方向にな
るようにヘッドレスト103に巻着する(上ベルト19
をヘッドレスト103の上部を通過するようにヘッドレ
スト103に巻着する。)。そして、上ベルト19がヘ
ッドレスト103を十分締め付け本体部13がヘッドレ
スト103に固定されるように上ベルト19に張力を与
えた状態で、上ベルト19に取り付けられた雄型の面フ
ァスナー53と横ベルト15に取り付けられた雌型の面
ファスナー43とを押しつけ互いに係合させる。これに
よって上ベルト19は、ヘッドレスト103を十分締め
付け本体部13がヘッドレスト103に固定された状態
で固定される。
【0030】同様に、下ベルト21を、その長手方向が
縦方向になるようにヘッドレスト103に巻着する(下
ベルト21をヘッドレスト103の下部を通過するよう
にヘッドレスト103に巻着する。)。そして、下ベル
ト21がヘッドレスト103を十分締め付け本体部13
がヘッドレスト103に固定されるように下ベルト21
に張力を与えた状態で、下ベルト21に取り付けられた
雄型の面ファスナー55と横ベルト15に取り付けられ
た雌型の面ファスナー43とを押しつけ互いに係合させ
る。これによって下ベルト21は、ヘッドレスト103
を十分締め付け本体部13がヘッドレスト103に固定
された状態で固定される。以上のようにして、図10に
示すように、本保持装置11がヘッドレスト103へ取
り付けられる。なお、ここでは本保持装置11のヘッド
レスト103への取り付けについて説明したが、この取
り付けとは逆の作業を行うことで本保持装置11をヘッ
ドレスト103から容易に取り外すことができる。即
ち、本保持装置11はヘッドレスト103に容易に脱着
することができ、本保持装置11を使用者が携帯するこ
とで該使用者が使用する様々なヘッドレストに即座に取
り付け使用することができる。
【0031】図11は、図10のように自動車(乗用
車)の助手席のヘッドレスト103に取り付けられた本
保持装置11の使用状態を示す図(前方から見た図)で
ある。図11を参照して、本保持装置11の使用状態に
ついて説明する。なお、本保持装置11の使用者は点線
によって示している。使用者131が、ヘッドレスト1
03を有するシート(図11では図示せず)に腰掛け、
使用者131の頭部133が本保持装置11の突起23
と突起25との間(図2における内部空間35)に収容
されている。この状態においては、使用者131の頭部
133は、突起23又は突起25に当接するまでは自由
に左右方向(図11中、矢印M方向。なおm1方向が右
方向であり、m2方向が左方向である。)に移動できる
が、頭部133が突起23又は突起25に当接するとそ
れ以上の頭部133の移動は制限される。このため本保
持装置11をヘッドレスト103に取り付けることで、
ヘッドレスト103に対して左右両方向への頭部133
の移動をある範囲内に制限することができる。
【0032】以上のように、本保持装置11は、本体部
たる本体部13と、固定手段としてのヘッドレスト10
3に巻着される帯材たる横ベルト15、上ベルト19、
下ベルト21と、を備えている。そして、本体部13
は、制限手段としての当接部材たる突起である突起23
及び突起25を有している。突起23及び突起25は、
前述の通り、頭部133の前記移動が所定限度以上にな
ったとき頭部133の前記移動を制限する(突起23は
右方向への、突起25は左方向への移動をそれぞれ制限
する。)ように頭部133に当接する当接部材である。
即ち、本保持装置11は、ヘッドレスト103に対して
左右方向の両方向への頭部133の移動を制限する頭部
保持具である。また、帯材たる横ベルト15は、ヘッド
レスト103に横方向に巻着される。そして、帯材たる
横ベルト15は、雄型の面ファスナー41と雌型の面フ
ァスナー43との係合位置によって、ヘッドレスト10
3への巻着長さが調節自在になっている。上ベルト19
は、雄型の面ファスナー53と雌型の面ファスナー43
との係合位置によって、ヘッドレスト103への巻着長
さが調節自在になっている。下ベルト21は、雄型の面
ファスナー55と雌型の面ファスナー43との係合位置
によって、ヘッドレスト103への巻着長さが調節自在
になっている。
【0033】(第二実施形態)図12は、第二実施形態
の本保持装置211を示す一部省略斜視図であり、図1
3は第二実施形態の本保持装置211の一部省略平面図
であり、図14は第二実施形態の本保持装置211の一
部省略右側面図であり、図15は第二実施形態の本保持
装置211の一部省略正面図である。なお、第二実施形
態の本保持装置211の背面は、第一実施形態の本保持
装置11の背面と同様であるので図面は省略する(図5
を参照されたい。)。図12乃至図15を参照して、第
二実施形態の本保持装置211について説明する。
【0034】第二実施形態の本保持装置211は、本体
部213と、固定手段たる帯材としての横ベルト215
と、横ベルト215が貫通し係合する係合部217と、
固定手段たる帯材としての上ベルト219と、固定手段
たる帯材としての下ベルト221と、を有している。第
二実施形態の本保持装置211は、第一実施形態の本保
持装置11に比して、本体部213が異なるのみで、他
のもの(横ベルト215、係合部217、上ベルト21
9、下ベルト221)については同様であるので、本体
部213以外のものに関する説明はここでは省略する。
【0035】第二実施形態の本保持装置211の本体部
213は、上から見ると(図13の平面図を参照)、互
いに略平行方向に突出する突起223、225を有して
いる(突起223、225のいずれも、本体部213の
背面214(ヘッドレストに本保持装置211が取り付
けられる際、ヘッドレストに当接する面)に対して略垂
直方向に突出している。)。突起223、225は、図
示しない頭部の後頭部が当接する面(図13中、面22
9として示した。)よりも少なくとも前方(図13及び
図14において矢印Fによって示した方向)へ突出する
ように形成されている。そして、突起223の高さは、
図示しない頭部の後頭部が当接する左右上下にのびる平
面(図13中、面227として示した。)から突起22
3の先端までの距離である距離J(図13中、矢印Jと
して示した。)であり、突起225の高さは、図示しな
い頭部の後頭部が当接する左右上下にのびる平面(図1
3中、面227として示した。)から突起225の先端
までの距離である距離K(図13中、矢印Kとして示し
た。)であり、ここではJ=165mmであり、K=5
5mmとした。
【0036】一方、突起223と突起225との間に
は、半径(図13中、矢印Rにて示した。)100mm
の円柱の側面の一部を構成する内壁231が形成されて
いる。また、本体部213は、第一実施形態の本保持装
置11の本体部11と同様、スポンジとそれを補強する
補強部材とそれらを覆う布カバーとを有して構成されて
いる。これらスポンジとそれを補強する補強部材とそれ
らを覆う布カバーとは、それぞれ第一実施形態の本保持
装置11の本体部11を構成するスポンジと補強部材と
布カバーと同じ材質によって形成されており、第一実施
形態の本保持装置11の本体部11の場合と同様、補強
部材はスポンジの外面を「コ」の字状(突起225側は
突起223側よりも短い)に取り囲んでスポンジを補強
し(なお、補強部材とスポンジとの間は、接着剤によっ
て接着されている。)、布カバーはスポンジと補強部材
とが一体化されたものを略ぴったりと覆っている。そし
て、布カバーのうち本体部213の上面を構成する部分
には、布カバー内部にスポンジと補強部材とを出し入れ
する開口を開閉するためのチャック237が装着されて
いる。このためチャック237を開けて開口を形成する
ことで、布カバー内部にスポンジと補強部材とを挿入し
たり、逆に布カバー内部からスポンジと補強部材とを取
り出すことができる。
【0037】そして、横ベルト215、係合部217、
上ベルト219、下ベルト221については、それらの
本体部への取り付け方法も含めて、第一実施形態の本保
持装置11と同様であるのでここでは説明を省略する。
また、本保持装置211のヘッドレストへの取り付け方
法についても、第一実施形態の本保持装置11と同様で
あるのでここでは説明を省略する。
【0038】かかる本保持装置211を自動車(乗用
車)のヘッドレストに取り付けることで、本保持装置2
11の使用者の頭部は本保持装置211の突起223と
突起225との間に収容される。この状態においては、
使用者の頭部は、突起223又は突起225に当接する
までは自由に左右方向(図13及び図15中、矢印M方
向)に移動できるが、頭部が突起223又は突起225
に当接するとそれ以上の頭部の移動は制限される。この
ため本保持装置211をヘッドレストに取り付けること
で、ヘッドレストに対して左右両方向への頭部の移動を
ある範囲内に制限することができる。なお、本保持装置
211では、突起が左右両方に一対形成されており(突
起223と突起225)、これら突起223、225の
高さが該一対のうちいずれか一方(突起223、図13
中、高さJ=165mm)が他方(突起225、図13
中、高さK=55mm)よりも大きい。また、ここでは
突起を左右両方に一対形成したが(突起223と突起2
25)、突起225を形成せず突起223のみを形成す
るようにしてもよい。
【0039】以上のように、本保持装置211は、本体
部たる本体部213と、固定手段としてのヘッドレスト
に巻着される帯材たる横ベルト215、上ベルト21
9、下ベルト221と、を備えている。そして、本体部
213は、制限手段としての当接部材たる突起である突
起223及び突起225を有している。突起223及び
突起225は、前述の通り、頭部の前記移動(左右方
向)が所定限度以上になったとき頭部の前記移動を制限
する(突起223は右方向への、突起225は左方向へ
の移動をそれぞれ制限する。)ように頭部に当接する当
接部材である。即ち、本保持装置211は、ヘッドレス
トに対して左右方向の両方向への頭部の移動を制限する
頭部保持具である。また、帯材たる横ベルト215は、
ヘッドレストに横方向に巻着される。そして、横ベルト
215と上ベルト219と下ベルト221とは、第一実
施形態の本保持装置11と同様に、それぞれの面ファス
ナー同士の係合位置によって、ヘッドレストへの巻着長
さが調節自在になっている。
【0040】そして、ここでは突起223は右方向へ
の、突起225は左方向への移動をそれぞれ制限するよ
うに図示及び説明したが、本体部213を上下逆にして
ヘッドレストに対して固定すれば突起223は左方向へ
の、突起225は右方向への移動をそれぞれ制限するよ
うになる。このとき固定手段たる横ベルト215、上ベ
ルト219、下ベルト221については、本体部213
を上下逆にしてもヘッドレストに対して固定可能であ
る。このことは、使用者の頭部が、右方向又は左方向の
いずれか一方方向に傾きやすい場合、該一方方向に高さ
(図13中、高さJ)の高い突起223が配置されるよ
うに本体部213をヘッドレストに対して自由に固定す
ることができるので、頭部が傾きやすい該一方方向への
頭部の移動を確実に制限することができる。そして頭部
が傾きやすい該一方方向とは逆の他方方向には、高さ
(図13中、高さK)の低い突起225が配置されるの
で、使用者の視界に突起225が入らないか又は入って
も小さいので、使用者の開放感を高めることができる。
【0041】(第三実施形態)図16は、第三実施形態
の本保持装置311の一部省略平面図であり、図17は
第三実施形態の本保持装置311の一部省略右側面図で
あり、図18は第三実施形態の本保持装置311の一部
省略正面図であり、図19は図18のY−Y断面図であ
り、図20は図18のZ−Z断面図である。なお、第三
実施形態の本保持装置311の背面は、第一実施形態の
本保持装置11の背面と同様であるので図面は省略する
(図5を参照されたい。)。図16乃至図20を参照し
て、第三実施形態の本保持装置311について説明す
る。
【0042】第三実施形態の本保持装置311は、本体
部313と、固定手段たる帯材としての横ベルト315
と、横ベルト315が貫通し係合する係合部317と、
固定手段たる帯材としての上ベルト319と、固定手段
たる帯材としての下ベルト321と、を有している。第
三実施形態の本保持装置311は、第一実施形態の本保
持装置11に比して、本体部313が異なるのみで、他
のもの(横ベルト315、係合部317、上ベルト31
9、下ベルト321)については同様であるので、本体
部313以外のものに関する説明はここでは省略する。
【0043】第三実施形態の本保持装置311の本体部
313は、上から見ると(図16の平面図を参照)、互
いに略平行方向に突出する突起323、325を有して
いる(突起323、325のいずれも、本体部313の
背面314(ヘッドレストに本保持装置311が取り付
けられる際、ヘッドレストに当接する面)に対して略垂
直方向に突出している。)。突起323、325は、図
示しない頭部の後頭部が当接する面(図16中、面32
9として示した。)よりも少なくとも前方(図16及び
図17において矢印Fによって示した方向)へ突出する
ように形成されている。そして、ここでは図示しない頭
部の後頭部が当接する面329は、背面314に対して
略平行ではなく、面329と背面314との間の距離は
上方へ行くにつれて小さくなっている(図19参照)。
このため、ここでは突起323、325の高さの基準面
となる図示しない頭部の後頭部が当接する左右上下にの
びる平面は面329の傾きによって複数存在する(即
ち、図19中、面329の上部に該後頭部が当接した場
合と面329の下部に該後頭部が当接した場合とでは左
右上下にのびる平面は異なる。)。このためここでは面
329の中心部分たる点Pと交わり左右上下にのびる平
面(図16及び図19中、面327として示した。)を
用いる。従って、突起323の高さは、点Pと交わり左
右上下にのびる平面327から突起223の先端までの
距離である距離J(図16及び図20中、矢印Jとして
示した。)であり、突起325の高さは、点Pと交わり
左右上下にのびる平面327から突起325の先端まで
の距離である距離K(図16及び図20中、矢印Kとし
て示した。)であり、ここではJ=K=80mmとし
た。なお、このように後頭部が当接する面329を上方
に行くに従って後方側に傾けることで、本保持装置31
1の使用者の後頭部が面329に当接した際の該使用者
の首が自然な形となり、使用者の使用感を向上させると
共に疲労を低減させる。
【0044】一方、突起223と突起225との間に
は、半径(図19及び図20中、矢印Rにて示した。)
100mmの円柱の側面の一部を構成する内壁331が
形成されている。なお、該円柱は、直円柱であり、その
軸は図19に線Lとして示したように前後方向(線Lは
上方に行くにつれて後方に傾いている。ただし、左右方
向には傾いていない。)に傾いている(これによって前
述のように、面329と背面314との間の距離は上方
へ行くにつれて小さくなっている。)。また、本体部3
13は、第一実施形態の本保持装置11の本体部11と
同様、スポンジとそれを補強する補強部材とそれらを覆
う布カバーとを有して構成されている。これらスポンジ
とそれを補強する補強部材とそれらを覆う布カバーと
は、それぞれ第一実施形態の本保持装置11の本体部1
1を構成するスポンジと補強部材と布カバーと同じ材質
によって形成されており、第一実施形態の本保持装置1
1の本体部11の場合と同様、補強部材はスポンジの外
面を「コ」の字状に取り囲んでスポンジを補強し(な
お、補強部材とスポンジとの間は、接着剤によって接着
されている。)、布カバーはスポンジと補強部材とが一
体化されたものを略ぴったりと覆っている。そして、布
カバーのうち本体部313の上面を構成する部分には、
布カバー内部にスポンジと補強部材とを出し入れする開
口を開閉するためのチャック337が装着されている。
このためチャック337を開けて開口を形成すること
で、布カバー内部にスポンジと補強部材とを挿入した
り、逆に布カバー内部からスポンジと補強部材とを取り
出すことができる。
【0045】そして、横ベルト315、係合部317、
上ベルト319、下ベルト321については、それらの
本体部への取り付け方法も含めて、第一実施形態の本保
持装置11と同様であるのでここでは説明を省略する。
また、本保持装置311のヘッドレストへの取り付け方
法についても、第一実施形態の本保持装置11と同様で
あるのでここでは説明を省略する。
【0046】かかる本保持装置311を自動車(乗用
車)のヘッドレストに取り付けることで、本保持装置3
11の使用者の頭部は本保持装置311の突起323と
突起325との間に収容される。この状態においては、
使用者の頭部は、突起323又は突起325に当接する
までは自由に左右方向(図16及び図18中、矢印M方
向)に移動できるが、頭部が突起323又は突起325
に当接するとそれ以上の頭部の移動は制限される。この
ため本保持装置311をヘッドレストに取り付けること
で、ヘッドレストに対して左右両方向への頭部の移動を
ある範囲内に制限することができる。以上のように、本
保持装置311は、本体部たる本体部313と、固定手
段としてのヘッドレストに巻着される帯材たる横ベルト
315、上ベルト319、下ベルト321と、を備えて
いる。そして、本体部313は、制限手段としての当接
部材たる突起である突起323及び突起325を有して
いる。突起323及び突起325は、前述の通り、頭部
の前記移動が所定限度以上になったとき頭部の前記移動
を制限する(突起323は右方向への、突起325は左
方向への移動をそれぞれ制限する。)ように頭部に当接
する当接部材である。即ち、本保持装置311は、ヘッ
ドレストに対して左右方向の両方向への頭部の移動を制
限する頭部保持具である。また、帯材たる横ベルト31
5は、ヘッドレストに横方向に巻着される。そして、横
ベルト315と上ベルト319と下ベルト321とは、
第一実施形態の本保持装置11と同様に、それぞれの面
ファスナー同士の係合位置によって、ヘッドレストへの
巻着長さが調節自在になっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施形態の本保持装置を示す斜視図であ
る。
【図2】第一実施形態の本保持装置の一部省略平面図で
ある。
【図3】第一実施形態の本保持装置の一部省略右側面図
である。
【図4】第一実施形態の本保持装置の一部省略正面図で
ある。
【図5】第一実施形態の本保持装置の背面図である。
【図6】図5のX−X断面図である。
【図7】第一実施形態の本保持装置から本体部の布カバ
ーを取り外したものの一部省略平面図である。
【図8】第一実施形態の本保持装置から本体部の布カバ
ーを取り外したものの一部省略右側面図である。
【図9】第一実施形態の本保持装置から本体部の布カバ
ーを取り外したものの一部省略背面図である。
【図10】第一実施形態の本保持装置を自動車(乗用
車)の助手席のヘッドレストに取り付けたところを後方
から見た図である。
【図11】図10のように自動車(乗用車)の助手席の
ヘッドレストに取り付けられた本保持装置の使用状態を
示す図である。
【図12】第二実施形態の本保持装置を示す一部省略斜
視図である。
【図13】第二実施形態の本保持装置の一部省略平面図
である。
【図14】第二実施形態の本保持装置の一部省略右側面
図である。
【図15】第二実施形態の本保持装置の一部省略正面図
である。
【図16】第三実施形態の本保持装置の一部省略平面図
である。
【図17】第三実施形態の本保持装置の一部省略右側面
図である。
【図18】第三実施形態の本保持装置の一部省略正面図
である。
【図19】図18のY−Y断面図である。
【図20】図18のZ−Z断面図である。
【符号の説明】
11、211、311 本保持装置 13、213、313 本体部 14、214、314 背面 15、215、315 横ベルト 17、217、317 係合部 19、219、319 上ベルト 21、221、321 下ベルト 23、25、223、225、323、325 突起 27、227、327 後頭部が当接する左右上下にの
びる平面 29、229、329 後頭部が当接する面 31、231、331 内壁 35 内部空間 37、237、337 チャック 41、43 面ファスナー 45 係合部ベルト 47 係合リング 49 帯材 51 糸 53、55 面ファスナー 61 スポンジ 63 補強部材 65 布カバー 67、69 リベット 71、73 開口 75 角部 77、79 座金部材 81 糸 101 シート 103 ヘッドレスト 131 使用者 133 頭部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヘッドレストに対して少なくとも左右いず
    れかの方向への頭部の移動を制限する頭部保持具であっ
    て、 該ヘッドレストに取り付けられたとき該少なくとも左右
    いずれかの方向への該頭部の移動を制限する制限手段を
    有する本体部と、 該本体部を該ヘッドレストに対して固定するための固定
    手段と、を備えてなる、頭部保持具。
  2. 【請求項2】前記制限手段が、前記移動が所定限度以上
    になったとき前記移動を制限するように前記頭部に当接
    する当接部材である、請求項1に記載の頭部保持具。
  3. 【請求項3】前記当接部材が、前記頭部の後頭部が当接
    する面よりも少なくとも前方へ突出するように形成され
    た突起である、請求項2に記載の頭部保持具。
  4. 【請求項4】前記少なくとも左右いずれかの方向が、左
    右方向の両方向である、請求項1乃至3のいずれかに記
    載の頭部保持具。
  5. 【請求項5】前記突起が左右のいずれか一方のみに形成
    されているか、又は、 前記突起が左右両方に一対形成されており、前記突起の
    高さが該一対のうちいずれか一方が他方よりも大きいも
    のである、請求項3に記載の頭部保持具。
  6. 【請求項6】前記固定手段が、前記ヘッドレストに巻着
    される線材又は帯材である、請求項1乃至5のいずれか
    に記載の頭部保持具。
  7. 【請求項7】前記線材又は帯材が、前記ヘッドレストに
    横方向に巻着されるものである、請求項6に記載の頭部
    保持具。
  8. 【請求項8】前記線材又は帯材の、前記ヘッドレストへ
    の巻着長さが調節自在なものである、請求項6又は7に
    記載の頭部保持具。
  9. 【請求項9】前記固定手段が、前記本体部を上下逆にし
    ても前記ヘッドレストに対して固定可能なものである、
    請求項5に記載の頭部保持具。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2009086577A2 (de) * 2008-01-09 2009-07-16 Greiner Purtec Gmbh Kopfstütze sowie sitz mit einer derartigen kopfstütze
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