JP2002077094A - 交差偏波干渉除去システム - Google Patents

交差偏波干渉除去システム

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JP2002077094A JP2000256217A JP2000256217A JP2002077094A JP 2002077094 A JP2002077094 A JP 2002077094A JP 2000256217 A JP2000256217 A JP 2000256217A JP 2000256217 A JP2000256217 A JP 2000256217A JP 2002077094 A JP2002077094 A JP 2002077094A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】受信側に交差偏波干渉補償手段を備えるシステ
ムにおいて干渉補償特性を向上させる。 【解決手段】自偏波復調器25v,25hは、受信器2
4v,24hの出力を復調してベースバンド信号として
それぞれ出力する。トランスバーサルフィルタ27v,
27hは、異偏波復調器26v,26hの出力およびタ
ップ係数生成器29v,29hからのタップ係数をそれ
ぞれ受けて自偏波復調信号に重畳された交差偏波干渉成
分(異偏波成分)と逆位相で同一レベルの干渉補償信号
をそれぞれ生成する。干渉レベル判定器30は、タップ
係数生成器29v,29hからそれぞれ出力されるタッ
プ係数に基づき干渉レベルを判定して送信電力制御情報
を生成し、送信器31、送受共用器22およびアンテナ
21を介して対向局(送信側)へ送信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマイクロ波通信にお
ける送信電力制御による交差偏波干渉除去システムに関
し、特に受信側に交差偏波干渉補償手段を備える交差偏
波干渉除去システムに関する。
【0002】
【従来の技術】対向する局間で、互いに直交する垂直偏
波(V偏波)および水平偏波(H偏波)を利用して2ル
ートのマイクロ波通信回線を構成する場合、フェージン
グ等の影響により受信側において交差偏波干渉が発生す
る。このような交差偏波干渉を除去するために、受信側
では受信状況に応じて送信電力制御情報を受信側から送
信側へ送出し、送信側ではこの送信電力制御情報に基づ
きV偏波およびH偏波の送信電力をれぞれ制御するよう
にしている。
【0003】従来の送信電力制御による交差偏波干渉除
去システムについては、例えば、特開平4−25223
号公報により開示されている。図8はその構成を示すブ
ロック図である。
【0004】図8において、受信側の受信レベル判定回
路44は、V偏波のAGC増幅器(AGCA)41vの
AGC電圧LvおよびH偏波のAGC増幅器41hのA
GC電圧Lhに基づきV偏波およびH偏波の受信レベル
をそれぞれ判定し、その判定結果を送信側へ送信してい
る。送信側では、受信側からの判定結果に基づきV偏波
およびH偏波の送信電力をそれぞれ制御している。
【0005】例えば、フェージングによりV偏波の受信
レベルが低下し、H偏波の受信レベルがV偏波の受信レ
ベルよりも高くなった場合には、受信レベルの高い方
(H偏波)の送信出力を制御して、H偏波の受信レベル
が適正なレベルになるように可変減衰器12hを制御す
ることにより、フェージングにより発生する交差偏波干
渉を除去している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来例では、
受信側においてV偏波およびH偏波の受信レベルを判定
し、送信側においては、受信レベルに基づく判定結果に
応じてV偏波およびH偏波の送信電力を制御することに
より、フェージングによる交差偏波干渉を除去してい
る。
【0007】しかし、受信側が、異偏波復調器およびト
ランスバーサルフィルタにより干渉補償信号を生成して
交差偏波干渉を補償する手段を備えている場合には、従
来例のように受信レベルを検出して送信電力制御を実施
するにしても、V偏波側およびH偏波側のトランスバー
サルフィルタの特性あるいは異偏波復調器の特性により
干渉補償量が異なるために、適切な干渉補償量を検出す
ることは困難であり、適切な送信電力制御を行うことが
できないという問題点を有している。
【0008】本発明の目的は、受信側に交差偏波干渉補
償手段を備えるシステムにおいて、干渉状況に応じて適
切且つきめ細かい送信電力制御ができ、交差偏波の干渉
補償特性を向上させることができる交差偏波干渉除去シ
ステムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の交差偏波干渉除
去システムは、受信側に、直交する2つの偏波の交差偏
波成分をそれぞれ補償するための干渉補償信号を生成す
るトランスバーサルフィルタをそれぞれ有すると共に、
干渉状況に応じて干渉補償特性が向上するように送信電
力制御情報を生成して送信側に送出する手段を備える交
差偏波干渉除去システムであって、前記トランスバーサ
ルフィルタに供給されるタップ係数に基づき前記干渉補
償信号のレベルが飽和状態に近付いたことを判定して前
記送信電力制御情報を生成する干渉レベル判定手段を有
する。
【0010】また、前記干渉レベル判定手段は、前記直
交する2つの偏波の一方の偏波側の干渉補償信号を生成
するトランスバーサルフィルタのタップ係数の少なくと
も一つがその上限値に近い値に達したときに、前記2つ
の偏波の他方の偏波側の送信電力を増大させるように前
記送信電力制御情報を生成する。具体的には、前記直交
する2つの偏波にそれぞれ対応する前記トランスバーサ
ルフィルタのタップ係数と前記タップ係数の上限値に近
い予め設定された閾値とをそれぞれ比較する比較回路
と、これら比較回路によって前記タップ係数の少なくと
も一つが前記閾値に達したことが検出されたとき、この
検出された偏波側に対して異偏波側の送信電力を上げる
ように前記送信電力制御情報を生成する判定回路とを有
する。
【0011】更に、前記比較回路に設定される閾値は、
タップ係数の上限値に近い複数の値であってもよい。
【0012】また更に、前記直交する2つの偏波の受信
電界レベルをそれぞれ検出する受信レベル検出手段を有
し、前記干渉レベル判定手段は、前記タップ係数および
前記受信電界レベルに基づき前記送信電力制御情報を生
成する。具体的には、前記干渉レベル判定手段は、前記
直交する2つの偏波の自偏波側の干渉補償信号を生成す
るトランスバーサルフィルタのタップ係数の少なくとも
一つが前記閾値に達したとき、前記自偏波側の受信電界
レベルがその変化に対して交差偏波識別度が変化しない
ような良好な受信電界状態である場合には、異偏波側の
送信電力を増大させるように前記送信電力制御情報を生
成し、また、前記自偏波側の受信電界レベルがその変化
に対して交差偏波識別度が変化する弱い受信電界状態で
ある場合には、前記自偏波側の送信電力を増大させるよ
うに前記送信電力制御情報を生成するように構成する。
【0013】
【発明の実施の形態】次に本発明について図面を参照し
て説明する。
【0014】図1は本発明の一実施形態を示すブロック
図であり、互いに直交する垂直偏波(V偏波)および水
平偏波(H偏波)を利用して2ルートのマイクロ波通信
を行うシステムにおける、対向する送信側および受信側
の構成を示している。
【0015】ここで、送信側の構成は、図8に示した従
来例と基本的に同じであり、同じ構成要素には同一符号
を付している。更に、符号の「v」および「h」は、垂
直偏波(V偏波)側および水平偏波(H偏波)側をそれ
ぞれ示している。
【0016】図1において、送信側は、V偏波側および
H偏波側のベースバンド信号S1v,S1hをそれぞれ
変調する変調器(MOD)11v,11hと、変調器
(MOD)11v,11hの出力レベルをそれぞれ制御
する可変減衰器(ATT)12v,12hと、可変減衰
器(ATT)12v,12hの出力をそれぞれ所定の送
信周波数の信号に変換してV偏波およびH偏波送信信号
として出力する送信機(TX)13v,13hと、V偏
波送信信号とH偏波送信信号とをアンテナ16を介して
対向局(受信側)へ送信すると共に対向局からの信号を
アンテナ16を介して受信し分離する送受共用器15
と、対向局(受信側)からの信号(送信電力制御情報)
を復調する受信器17と、復調された信号(送信電力制
御情報)に基づき可変減衰器(ATT)12v,12h
をそれぞれ制御することによりV偏波およびH偏波の送
信レベルを制御する送信電力制御器18とを備えてい
る。
【0017】一方、受信側は、対向局(送信側)からの
信号をアンテナ21を介して受信すると共に、送信器3
1からの信号(送信電力制御情報)をアンテナ21を介
して対向局(送信側)へ送出する送受共用器22と、V
偏波およびH偏波の受信信号を中間周波信号にそれぞれ
変換する受信器(RX)24v,24hと、受信器(R
X)24v,24hの出力を復調してベースバンド信号
としてそれぞれ出力する自偏波復調器(自偏波DEM)2
5v,25hと、受信器(RX)24v,24hの出力
にそれぞれ重畳されている異偏波の信号成分を復調する
異偏波復調器(異偏波DEM)26v,26hと、異偏波
復調器(異偏波DEM)26v,26hの出力およびタッ
プ係数生成器29v,29hから供給されるタップ係数
をそれぞれ受けて自偏波復調信号に重畳された交差偏波
干渉成分(異偏波成分)と逆位相で同一レベルの干渉補
償信号をそれぞれ生成するトランスバーサルフィルタ2
7v,27hと、自偏波復調器(自偏波DEM)25v,
25hの出力信号にトランスバーサルフィルタ27v,
27hにより生成された干渉補償信号をそれぞれ加算し
て交差偏波干渉成分を除去しV偏波復調出力信号S2v
およびH偏波復調出力信号S2hとしてそれぞれ出力す
る加算器28v,28hと、復調出力信号S2v,S2
hおよび異偏波復調器(異偏波DEM)26v,26hの
出力信号をそれぞれ受けてトランスバーサルフィルタ2
7v,27hに供給するタップ係数をそれぞれ生成する
タップ係数生成器29v,29hと、タップ係数生成器
29v,29hからそれぞれ出力されるタップ係数に基
づき干渉レベルを判定して送信電力制御情報を生成する
干渉レベル判定器30v,30hと、干渉レベル判定器
30v,30hからそれぞれ出力される送信電力制御情
報を送受共用器22およびアンテナ21を介して対向局
(送信側)へ送出する送信器31とを有している。
【0018】ここで、異偏波復調器(異偏波DEM)26
vと、トランスバーサルフィルタ27vと、加算器28
vと、タップ係数生成器29vとでV偏波側の交差偏波
干渉補償手段を構成し、また、異偏波復調器(異偏波D
EM)26hと、トランスバーサルフィルタ27hと、
加算器28hと、タップ係数生成器29hとでH偏波側
の交差偏波干渉補償手段を構成している。交差偏波干渉
補償手段は、自偏波復調信号に重畳される交差偏波干渉
成分(異偏波成分)と逆位相で同一レベルの干渉補償信
号をそれぞれ生成し、これを自偏波復調信号に加算する
ことにより交差偏波干渉を除去する機能を有している。
【0019】トランスバーサルフィルタ27は、例えば
図2に示すように、複数タップ構成の周知のトランスバ
ーサル型FIRフィルタである。すなわち、異偏波復調
器26から出力される異偏波復調信号をそのシンボル間
隔の1/2で順次遅延させる遅延回路(D)と、各タッ
プ出力にタップ係数C1,C2,C3をそれぞれ乗算し
て重み付けする乗算回路と、これら乗算回路の出力信号
を合成する合成回路とで構成されている。
【0020】また、タップ係数C1,C2,C3を生成
するタップ係数生成器29は、例えば図2に示すよう
に、異偏波復調器26から出力される異偏波復調信号の
符号ビットをそのシンボル間隔の1/2で順次遅延させ
る遅延回路(D)と、各タップ出力と復調出力信号S2
の誤差成分を表す誤差ビットとの排他的論理和をとるこ
とにより復調出力信号S2の残留歪み(誤差)量に応じ
て入力との相関をとる相関回路と、各排他的論理和回路
の出力をカウントすることにより積分しタップ係数C
1,C2,C3としてそれぞれ出力するカウンタ回路と
で構成されている。
【0021】このようなトランスバーサルフィルタ27
およびタップ係数生成器29を使用する交差偏波干渉補
償手段については公知であるので、その詳細な説明は省
略する。
【0022】次に動作を説明する。
【0023】図1に示した送信側において、V偏波側お
よびH偏波側の変調器(MOD)11v,11hの出力
信号は、可変減衰器(ATT)12v,12hによりそ
れぞれ適正なレベルに減衰された後、送信機13v,1
3hにより所定の送信周波数の信号に変換され、送受共
用器15およびアンテナ16を介してV偏波およびH偏
波としてそれぞれ伝搬路に送出される。
【0024】一方、受信側において、送信側からV偏波
およびH偏波として送出された信号は、アンテナ21お
よび送受共用器22を通過してV偏波受信信号およびH
偏波受信信号にそれぞれ分波され、受信器(RX)24
vおよび24hにそれぞれ入力される。
【0025】受信器24v,24hからそれぞれ出力さ
れる中間周波信号は、自偏波復調器(自偏波DEM)2
5v,25hにてベースバンド信号にそれぞれ復調され
た後、加算器28v,28hにおいてトランスバーサル
フィルタ27v,27hにより生成される干渉補償信号
とそれぞれ加算され、交差偏波干渉成分が抑圧されたV
偏波復調出力信号S2vおよびH偏波復調出力信号S2
hとしてそれぞれ出力される。
【0026】ところで、伝搬路に発生するフェージング
等の影響によって、自偏波復調信号、例えばV偏波復調
信号の交差偏波識別度が悪い状態になったとき、つまり
自偏波成分(V偏波成分)と異偏波成分(H偏波成分)
との電力比が悪化したとき、自偏波側(V偏波側)のタ
ップ係数生成器29vは特定のタップ係数を増大させて
トランスバーサルフィルタ27vに供給し、自偏波復調
信号(V偏波復調信号)に重畳された異偏波成分(H偏
波成分)を補償するように干渉補償信号を生成させる。
しかし、ハードウェアの構成上タップ係数には限界があ
るために、干渉補償信号の出力レベルが飽和状態となる
ので、異偏波成分(H偏波成分)を十分に補償できるレ
ベルにならないないことがある。
【0027】このような場合、送信側において異偏波側
(H偏波側)の送信電力を増大させるように制御するな
らば、受信側では異偏波復調器26vの受信レベルが上
がり、トランスバーサルフィルタ27vの入力レベルが
上がるので、タップ係数が飽和しても自偏波復調信号
(V偏波復調信号)に重畳した異偏波成分(H偏波成
分)を十分に補償できるレベルの干渉補償信号を生成す
ることできる。
【0028】本発明では、自偏波側のタップ係数生成器
からトランスバーサルフィルタに供給されるタップ係数
を監視し、タップ係数が上限値に近い値に達したことを
検出したときに、異偏波側の送信電力を増大させるよう
に制御することにより、干渉補償能力を向上させるよう
に構成している。このために、干渉レベル判定器30
v,30hを設けている。
【0029】干渉レベル判定器30は、例えば図3に示
すように、タップ係数生成器29から出力されるタップ
係数C1,C2,C3と特定の一定値Csとをそれぞれ
比較するタップ係数の比較回路301,302,303
と、比較回路301,302,303の出力の論理和を
とるOR回路304と、OR回路304の出力を受けて
送信電力制御情報を生成する判定回路305とを有して
いる。ここで、特定の一定値Cs(閾値)としては、タ
ップ係数の上限値に近い値を設定する。
【0030】比較回路301,302,303は、タッ
プ係数C1,C2,C3と閾値Csとをそれぞれ比較
し、タップ係数が閾値Cs以上であるときにはレベル
「1」の信号を出力し、閾値Cs未満であるときにはレ
ベル「0」の信号を出力する。OR回路304は、比較
回路301,302,303によってタップ係数C1,
C2,C3のいずれかが閾値Csに達したことが検出さ
れたとき、レベル「1」の信号を出力する。
【0031】V偏波側の干渉レベル判定器30vの判定
回路305は、OR回路305がレベル「1」の信号を
出力したときには、H偏波側(異偏波側)の送信電力を
上げるように指示する送信電力制御情報を生成して送信
器31へ送出する。同様に、H偏波側の干渉レベル判定
器30hの判定回路305は、OR回路305がレベル
「1」の信号を出力したときには、V偏波側(異偏波
側)の送信電力を上げるように指示する送信電力制御情
報を生成する。この送信電力制御情報は、送信器31に
より変調され、送受共用器22およびアンテナ21を介
して送信側へ送出される。
【0032】送信側では、受信器17により復調された
受信側からの送信電力制御情報を送信電力制御回路18
へ供給し、送信電力制御情報により指定される異偏波側
の送信電力を上げるように可変減衰器12の減衰量を制
御する。
【0033】その結果、受信側では異偏波側の受信レベ
ルが上がり、異偏波復調器26の受信レベルが上がるこ
とによりトランスバーサルフィルタ27の入力レベルが
上がるので、自偏波復調信号に重畳した異偏波成分を十
分に補償できる干渉補償信号を生成することできる。
【0034】なお、上述の説明では、3タップのトラン
スバーサルフィルタを使用した場合を例に挙げたが、N
タップ(Nは奇数)の複数タップの構成であっても同様
に実施可能である。
【0035】また、図3に示した干渉レベル判定器30
の比較回路301,302,303では、タップ係数の
上限値に近い一つの値を閾値Csとして比較している
が、タップ係数の上限値に近い複数の値を閾値として設
定し、これら複数の閾値に対応する複数の比較結果を出
力させ、これら比較結果に基づき送信電力を細かく制御
するように構成してもよい。
【0036】ところで、一般に、交差偏波識別度(所望
の偏波成分と交差偏波成分との電力比)と受信電界レベ
ルとの関係は、例えば図4に示すような特性を有してい
る。すなわち、受信電界レベルが特定のレベルLsより
も高い場合には、受信電界レベルの変化に対して交差偏
波識別度は殆ど変化せずにほぼ一定値となるが、受信電
界レベルが特定のレベルLsよりも低い場合には、受信
電界レベルに応じて交差偏波識別度も変化し、受信電界
レベルが低下すれば交差偏波識別度も劣化する。なお、
この特性は伝搬路やアンテナ等により異なる。
【0037】このような特性に鑑みて、受信電界レベル
が特定のレベルLsよりも高い受信電界状態、すなわ
ち、受信電界レベルの変化に対して交差偏波識別度が変
化しない良好な受信電界状態のシステムの場合には、上
述したように、トランスバーサルフィルタに供給される
タップ係数が上限値に近い値に達したときに、異偏波側
の送信電力を増大させるように制御することにより、交
差偏波干渉量を減少させることができる。
【0038】しかし、受信電界レベルが特定のレベルL
sよりも低い受信電界状態、すなわち、受信電界レベル
の変化に対して交差偏波識別度が変化するような弱い受
信電界状態のシステムの場合には、トランスバーサルフ
ィルタに供給されるタップ係数が上限値に近い値に達し
たときには、自偏波側の送信電力を増大させるように制
御することにより、自偏波の受信電界レベルが上がり、
その結果、交差偏波識別度が向上し、交差偏波干渉量を
減少させることができる。
【0039】このように、受信電界状態が安定していな
いシステムでは、タップ係数が上限値に近い値に達した
ときに、異偏波側の送信電力を増大させるのか、あるい
は自偏波側の送信電力を増大させるのか選択することが
必要である。
【0040】次に他の実施形態について説明する。
【0041】図5は本発明の他の実施形態を示すブロッ
ク図であり、広い受信電界範囲で適用可能なシステムを
示している。なお、図1に示した構成要素と同じものに
は同一符号を付している。
【0042】ここで、図1に示したシステムとの相違点
は、受信側にV偏波およびH偏波の受信電界レベルをそ
れぞれ検出する受信電界レベル検出器32v,32hを
それぞれ設け、受信電界レベルが、図5に示した特定の
レベルLsよりも低いのか高いのかを判定して送信電力
制御を行うように、干渉レベル判定器33v,33を構
成している点である。
【0043】図5において、受信電界レベル検出器32
v,32hは、V偏波よびH偏波の受信電界レベルをそ
れぞれ検出し、検出結果を干渉レベル判定器33v,3
3hへそれぞれ送出する。
【0044】干渉レベル判定器33は、図6に示すよう
に、干渉レベル判定器30と同様に、タップ係数生成器
29から出力されるタップ係数C1,C2,C3と特定
の一定値Csとをそれぞれ比較するタップ係数の比較回
路331,332,333と、比較回路331,33
2,333の出力の論理和をとるOR回路334とを有
している。更に、受信電界レベル検出器32によって検
出された受信電界レベルと特定の電界レベルLsとを比
較する比較回路335と、OR回路334の出力および
比較回路335の出力をそれぞれ受けて送信電力制御情
報を生成する判定回路336を有している。
【0045】受信電界レベルの比較回路335は、受信
電界レベル検出器32によって検出された受信電界レベ
ルがLs以上であるときにはレベル「1」の信号を出力
し、受信電界レベルがLs未満であるときにはレベル
「0」の信号を出力する。
【0046】図7は、干渉レベル判定器33v,33h
の動作を示すフローチャートである。
【0047】V偏波側の干渉レベル判定器33vは、V
偏波受信系のタップ係数の状態を示すOR回路334の
出力を監視し、また、H偏波側の干渉レベル判定器33
hは、H偏波受信系のタップ係数の状態を示すOR回路
334の出力を監視しする(ステップ501,51
1)。そして、OR回路334の出力がレベル「1」を
示したならば、すなわち、タップ係数が上限値に近い値
Csに達したことが検出されたならば、受信電界レベル
の状態をチエックし(ステップ502,512)、受信
電界レベルの比較回路335がレベル「1」を出力して
いるならば、すなわち、受信電界レベルが特定の電界レ
ベルLsよりも高いときには、異偏波側の送信電力を上
げるように指示する送信電力制御情報を生成する(ステ
ップ503,513)。
【0048】ステップ502,512において、受信電
界レベルの比較回路335がレベル「0」を出力してい
るならば、すなわち、受信電界レベルが特定の電界レベ
ルLsよりも低いときには、自偏波側の送信電力を上げ
るように指示する送信電力制御情報を生成する(ステッ
プ504,514)。
【0049】このように、タップ係数の状態および受信
電界レベルの状態に応じて送信電力制御することによ
り、広い受信電界範囲で適用可能なシステムを構成でき
る。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、受
信側に交差偏波干渉補償手段を備えるシステムにおい
て、干渉補償信号を生成するトランスバーサルフィルタ
に供給するタップ係数に基づき干渉状況を判定して送信
電力制御を行うことにより、適切且つきめ細かな制御が
可能であり、交差偏波干渉補償手段の干渉補償特性を向
上させることができる。
【0051】また、タップ係数の状態および受信電界レ
ベルの状態に応じて送信電力制御することにより、広い
受信電界範囲で適切な制御が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1に示したトランスバーサルフィルタ27お
よびタップ係数生成器29の一例を示す図である。
【図3】図1に示した干渉レベル判定器30の一例を示
す図である。
【図4】交差偏波識別度と受信電界レベルとの関係を示
す図である。
【図5】本発明の他の実施形態を示すブロック図であ
る。
【図6】図5に示した干渉レベル判定器33の一例を示
す図である。
【図7】図6に示した干渉レベル判定器33の動作を示
すフローチャートである。
【図8】従来例を示すブロック図である。
【符号の説明】
12v,12h 可変減衰器(ATT) 18 送信電力制御器 15,22 送受共用器 24 受信器(RX) 25 自偏波復調器(自偏波DEM) 26 異偏波復調器(異偏波DEM) 27 トランスバーサルフィルタ 28 加算器 29 タップ係数生成器 30,33 干渉レベル判定器 301,302,303 タップ係数の比較回路 331,332,333 タップ係数の比較回路 304,334 OR回路 305,336 判定回路 335 受信電界レベルの比較回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04B 1/10 H04B 1/10 L Fターム(参考) 5J023 AA06 AB02 AC00 AD06 DA03 DB05 DC00 DD02 DD03 5K022 DD03 DD17 DD21 DD39 5K052 AA02 BB02 BB07 DD04 EE12 FF02 5K060 BB05 CC04 CC11 DD03 EE05 LL01 LL25

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信側に、直交する2つの偏波の交差偏
    波成分をそれぞれ補償するための干渉補償信号を生成す
    るトランスバーサルフィルタをそれぞれ有すると共に、
    干渉状況に応じて干渉補償特性が向上するように送信電
    力制御情報を生成して送信側に送出する手段を備える交
    差偏波干渉除去システムであって、 前記トランスバーサルフィルタに供給されるタップ係数
    に基づき前記干渉補償信号のレベルが飽和状態に近付い
    たことを判定して前記送信電力制御情報を生成する干渉
    レベル判定手段を有することを特徴とする交差偏波干渉
    除去システム。
  2. 【請求項2】 前記干渉レベル判定手段は、前記直交す
    る2つの偏波の一方の偏波側の干渉補償信号を生成する
    トランスバーサルフィルタのタップ係数の少なくとも一
    つがその上限値に近い値に達したときに、前記2つの偏
    波の他方の偏波側の送信電力を増大させるように前記送
    信電力制御情報を生成することを特徴とする請求項1記
    載の交差偏波干渉除去システム。
  3. 【請求項3】 前記干渉レベル判定手段は、前記直交す
    る2つの偏波にそれぞれ対応する前記トランスバーサル
    フィルタのタップ係数と前記タップ係数の上限値に近い
    予め設定された閾値とをそれぞれ比較する比較回路と、
    これら比較回路によって前記タップ係数の少なくとも一
    つが前記閾値に達したことが検出されたとき、異偏波側
    の送信電力を上げるように前記送信電力制御情報を生成
    する判定回路とを有することを特徴とする請求項2記載
    の交差偏波干渉除去システム。
  4. 【請求項4】 前記比較回路に設定される閾値は、タッ
    プ係数の上限値に近い複数の値であることを特徴とする
    請求項3記載の交差偏波干渉除去システム。
  5. 【請求項5】 前記直交する2つの偏波の受信電界レベ
    ルをそれぞれ検出する受信レベル検出手段を有し、前記
    干渉レベル判定手段は、前記タップ係数および前記受信
    電界レベルに基づき前記送信電力制御情報を生成するこ
    とを特徴とする請求項1記載の交差偏波干渉除去システ
    ム。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の交差偏波干渉除去システ
    ムにおいて、前記干渉レベル判定手段は、前記直交する
    2つの偏波の自偏波側の干渉補償信号を生成するトラン
    スバーサルフィルタのタップ係数の少なくとも一つが前
    記閾値に達したとき、前記自偏波側の受信電界レベルが
    その変化に対して交差偏波識別度が変化しないような良
    好な受信電界状態である場合には、異偏波側の送信電力
    を増大させるように前記送信電力制御情報を生成し、ま
    た、前記自偏波側の受信電界レベルがその変化に対して
    交差偏波識別度が変化する弱い受信電界状態である場合
    には、前記自偏波側の送信電力を増大させるように前記
    送信電力制御情報を生成することを特徴とする請求項5
    記載の交差偏波干渉除去システム。
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