JP2002076343A - 半導体素子 - Google Patents
半導体素子Info
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- JP2002076343A JP2002076343A JP2000251854A JP2000251854A JP2002076343A JP 2002076343 A JP2002076343 A JP 2002076343A JP 2000251854 A JP2000251854 A JP 2000251854A JP 2000251854 A JP2000251854 A JP 2000251854A JP 2002076343 A JP2002076343 A JP 2002076343A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、誘導負荷を有するスイッチング回
路で用いられる半導体素子に係り、小型化と高性能化を
実現し得る半導体素子を提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明の半導体素子は、高抵抗の第1導
電型ベース層と、第1導電型ベース層の一方の表面上に
形成された第1導電型ドレイン層と、第1導電型ベース
層の他方の表面に選択的に形成された第2導電型ベース
層と、第2導電型ベース層の表面に形成された第1導電
型ソース層と、第1導電型ベース層の表面に形成され、
且つ前記第2導電型ベース層から所定距離離れて形成さ
れた第2導電型アノード層と、第2導電型ベース層にゲ
ート電極と、第1導電型ドレイン層に形成された第1の
主電極と、第1導電型ソース層に形成された第2の主電
極と第2導電型アノード層に形成され、第2の主電極に
接続されたアノード電極とを備える。
路で用いられる半導体素子に係り、小型化と高性能化を
実現し得る半導体素子を提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明の半導体素子は、高抵抗の第1導
電型ベース層と、第1導電型ベース層の一方の表面上に
形成された第1導電型ドレイン層と、第1導電型ベース
層の他方の表面に選択的に形成された第2導電型ベース
層と、第2導電型ベース層の表面に形成された第1導電
型ソース層と、第1導電型ベース層の表面に形成され、
且つ前記第2導電型ベース層から所定距離離れて形成さ
れた第2導電型アノード層と、第2導電型ベース層にゲ
ート電極と、第1導電型ドレイン層に形成された第1の
主電極と、第1導電型ソース層に形成された第2の主電
極と第2導電型アノード層に形成され、第2の主電極に
接続されたアノード電極とを備える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘導負荷を有する
スイッチング回路で用いられるパワー半導体素子に係
り、特に、逆並列還流ダイオードの機能を内蔵すること
により、順方向においてスイッチング機能を有し、逆方
向において導通特性を有するバイポーラ型の半導体素子
に関する。
スイッチング回路で用いられるパワー半導体素子に係
り、特に、逆並列還流ダイオードの機能を内蔵すること
により、順方向においてスイッチング機能を有し、逆方
向において導通特性を有するバイポーラ型の半導体素子
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のパワーエレクトロニクス分野にお
ける電源機器の小型化、高性能化への要求を受けて、そ
のキー部品であるパワー半導体素子に対しては、高耐圧
・大電流化、低損失化、高速化といった性能改善はもと
より、小型化と高性能化のニーズがますます高まってい
る。パワー半導体素子を適用した代表的なスイッチング
回路の一つとして、インバータ回路について述べる。図
31に従来の半導体素子を用いたインバータの主回路構
成を示す。インバータ回路では、モータ制御のように負
荷にインダクタンス成分を含むため、スイッチング素子
(例えば、パワートランジスタ)をターンオフする際
に、負荷のインダクタンスに蓄えられたエネルギーを放
出する必要がある。この電気エネルギーを還流するた
め、インバータ回路は、図31に示すように、還流ダイ
オード(フリーホイール・ダイオード)D1〜D4がパ
ワートランジスタT1〜T4にそれぞれ逆並列に接続さ
れ、図示しない駆動回路によって各パワートランジスタ
T1〜T4のベース端子にベース信号IB1〜IB4を印加
するように構成されている。例えば図32に示すよう
に、各ベース信号IB1〜IB4が各パワートランジスタT
1〜T4に印加されると、出力電圧Vinv(図31にお
けるBC間の電圧)が負荷に加えられる。一般的には、
負荷に供給される電力を木目細かく制御するために、パ
ワートランジスタT3はオフ、T4はオンの状態で、図
33に示すようにT1とT2がオン・オフされる。これ
によって、出力電圧Vinvはベース信号IB1に対応した
波形になり、還流ダイオードD2のフリーホイール電流
ID2はベース信号IB1と逆極性の波形になる。このよう
な駆動方法を用いて、図34に示すような、PWM(パ
ルス幅変調)制御の出力電圧波形が得られる。
ける電源機器の小型化、高性能化への要求を受けて、そ
のキー部品であるパワー半導体素子に対しては、高耐圧
・大電流化、低損失化、高速化といった性能改善はもと
より、小型化と高性能化のニーズがますます高まってい
る。パワー半導体素子を適用した代表的なスイッチング
回路の一つとして、インバータ回路について述べる。図
31に従来の半導体素子を用いたインバータの主回路構
成を示す。インバータ回路では、モータ制御のように負
荷にインダクタンス成分を含むため、スイッチング素子
(例えば、パワートランジスタ)をターンオフする際
に、負荷のインダクタンスに蓄えられたエネルギーを放
出する必要がある。この電気エネルギーを還流するた
め、インバータ回路は、図31に示すように、還流ダイ
オード(フリーホイール・ダイオード)D1〜D4がパ
ワートランジスタT1〜T4にそれぞれ逆並列に接続さ
れ、図示しない駆動回路によって各パワートランジスタ
T1〜T4のベース端子にベース信号IB1〜IB4を印加
するように構成されている。例えば図32に示すよう
に、各ベース信号IB1〜IB4が各パワートランジスタT
1〜T4に印加されると、出力電圧Vinv(図31にお
けるBC間の電圧)が負荷に加えられる。一般的には、
負荷に供給される電力を木目細かく制御するために、パ
ワートランジスタT3はオフ、T4はオンの状態で、図
33に示すようにT1とT2がオン・オフされる。これ
によって、出力電圧Vinvはベース信号IB1に対応した
波形になり、還流ダイオードD2のフリーホイール電流
ID2はベース信号IB1と逆極性の波形になる。このよう
な駆動方法を用いて、図34に示すような、PWM(パ
ルス幅変調)制御の出力電圧波形が得られる。
【0003】このような従来の半導体素子を用いたスイ
ッチング回路では、パワートランジスタ(T1〜T4)
と還流ダイオード(D1〜D4)の各々において、電源
電圧以上の耐圧、さらには駆動中に素子に誘起される跳
ね上り電圧以上の耐圧を得るために、半導体チップ内で
一定面積以上の接合終端領域が必要になる。このため、
チップ面積の縮小が難しく、高電流密度化の達成が困難
である。また、モジュールとして実装する際に、パワー
トランジスタ(T1〜T4)には個別素子の還流ダイオ
ード(D1〜D4)が外付けで接続される。すなわち、
パワートランジスタ・チップと還流ダイオード・チップ
とが同一のモジュール基板上に搭載され、それぞれチッ
プ上の電極と外部導出電極との間が配線で接続される。
よって、モジュール内の配線が多く複雑になるのみでな
く、接続配線のインダクタンスのために、高速化が困難
となる問題がある。
ッチング回路では、パワートランジスタ(T1〜T4)
と還流ダイオード(D1〜D4)の各々において、電源
電圧以上の耐圧、さらには駆動中に素子に誘起される跳
ね上り電圧以上の耐圧を得るために、半導体チップ内で
一定面積以上の接合終端領域が必要になる。このため、
チップ面積の縮小が難しく、高電流密度化の達成が困難
である。また、モジュールとして実装する際に、パワー
トランジスタ(T1〜T4)には個別素子の還流ダイオ
ード(D1〜D4)が外付けで接続される。すなわち、
パワートランジスタ・チップと還流ダイオード・チップ
とが同一のモジュール基板上に搭載され、それぞれチッ
プ上の電極と外部導出電極との間が配線で接続される。
よって、モジュール内の配線が多く複雑になるのみでな
く、接続配線のインダクタンスのために、高速化が困難
となる問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、従
来の半導体素子では、パワートランジスタ(T1〜T
4)に還流ダイオード(D1〜D4)を逆並列に接続す
るために高電流密度化が難しく、接続配線のインダクタ
ンスのために高速化が困難である問題がある。本発明
は、上記事情を考慮してなされたもので、その目的とす
るところは、小型化と高性能化を実現し得る半導体素子
を提供することにある。
来の半導体素子では、パワートランジスタ(T1〜T
4)に還流ダイオード(D1〜D4)を逆並列に接続す
るために高電流密度化が難しく、接続配線のインダクタ
ンスのために高速化が困難である問題がある。本発明
は、上記事情を考慮してなされたもので、その目的とす
るところは、小型化と高性能化を実現し得る半導体素子
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の半導体素
子は、高抵抗の第1導電型ベース層と、前記第1導電型
ベース層の一方の表面上に形成された第1導電型ドレイ
ン層と、前記第1導電型ベース層の他方の表面に選択的
に形成された複数の第2導電型ベース層と、前記第2導
電型ベース層の表面に形成された第1導電型ソース層
と、前記第1導電型ベース層の他方の表面で、前記第2
導電型ベース層とは異なる領域に形成された複数の第2
導電型アノード層と、前記第2導電型ベース層の表面に
形成されたゲート電極と、前記第1導電型ドレイン層に
形成された第1の主電極と、前記第1導電型ソース層に
形成された第2の主電極と、前記第2導電型アノード層
の表面に形成され、且つ前記第2の主電極と電気的に接
続されたアノード電極とを具備することを特徴とする。
本発明の第2の半導体素子は、第1の半導体素子におい
て、前記第2導電型ベース層と前記第2導電型アノード
層とが相互に所定距離離れて複数形成されていることを
特徴とする。本発明の第3の半導体素子は、第2の半導
体素子において、前記所定距離がキャリアの有効拡散長
の1/2より大きいことを特徴とする。
子は、高抵抗の第1導電型ベース層と、前記第1導電型
ベース層の一方の表面上に形成された第1導電型ドレイ
ン層と、前記第1導電型ベース層の他方の表面に選択的
に形成された複数の第2導電型ベース層と、前記第2導
電型ベース層の表面に形成された第1導電型ソース層
と、前記第1導電型ベース層の他方の表面で、前記第2
導電型ベース層とは異なる領域に形成された複数の第2
導電型アノード層と、前記第2導電型ベース層の表面に
形成されたゲート電極と、前記第1導電型ドレイン層に
形成された第1の主電極と、前記第1導電型ソース層に
形成された第2の主電極と、前記第2導電型アノード層
の表面に形成され、且つ前記第2の主電極と電気的に接
続されたアノード電極とを具備することを特徴とする。
本発明の第2の半導体素子は、第1の半導体素子におい
て、前記第2導電型ベース層と前記第2導電型アノード
層とが相互に所定距離離れて複数形成されていることを
特徴とする。本発明の第3の半導体素子は、第2の半導
体素子において、前記所定距離がキャリアの有効拡散長
の1/2より大きいことを特徴とする。
【0006】本発明の第3の半導体素子は、第1乃至第
3の半導体素子において、前記第1導電型ベース層の他
方の表面で、前記第2導電型ベース層ならびに前記第2
導電型アノード層とは異なる領域に形成された第2導電
型ゲート層と、前記第2導電型ゲート層の表面に形成さ
れ、且つ抵抗を介して前記ゲート電極と電気的に接続さ
れた第2のゲート電極とを具備することを特徴とする。
本発明の第5の半導体素子は、第1乃至第3の半導体素
子において、前記第2導電型ベース層と前記第2導電型
アノード層との間の前記第1導電型ベース層にゲート絶
縁膜を介して設けられ、且つ前記ゲート電極と電気的に
接続された絶縁ゲート電極を具備することを特徴とする
本発明の第6の半導体素子は、第1乃至第3の半導体素
子において、前記第2導電型アノード層内に第1導電型
ウェル層が形成され、この第1導電型ウェル層表面に第
2導電型ソース層が形成され、この第2導電型ソース層
と前記第2導電型アノード層との間の前記第1導電型ウ
ェル層表面にゲート絶縁膜を介して絶縁ゲート電極が設
けられ、この絶縁ゲート電極が前記ゲート電極と電気的
に接続されていることを特徴とする。
3の半導体素子において、前記第1導電型ベース層の他
方の表面で、前記第2導電型ベース層ならびに前記第2
導電型アノード層とは異なる領域に形成された第2導電
型ゲート層と、前記第2導電型ゲート層の表面に形成さ
れ、且つ抵抗を介して前記ゲート電極と電気的に接続さ
れた第2のゲート電極とを具備することを特徴とする。
本発明の第5の半導体素子は、第1乃至第3の半導体素
子において、前記第2導電型ベース層と前記第2導電型
アノード層との間の前記第1導電型ベース層にゲート絶
縁膜を介して設けられ、且つ前記ゲート電極と電気的に
接続された絶縁ゲート電極を具備することを特徴とする
本発明の第6の半導体素子は、第1乃至第3の半導体素
子において、前記第2導電型アノード層内に第1導電型
ウェル層が形成され、この第1導電型ウェル層表面に第
2導電型ソース層が形成され、この第2導電型ソース層
と前記第2導電型アノード層との間の前記第1導電型ウ
ェル層表面にゲート絶縁膜を介して絶縁ゲート電極が設
けられ、この絶縁ゲート電極が前記ゲート電極と電気的
に接続されていることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。なお、以下の全ての実
施の形態では第1導電型層としてn型、第2導電型層と
してp型を用いている。 (第1の実施形態)図1は、本発明の第1の実施の形態
に係る半導体素子の要部構造を示す断面図である。本実
施形態は、高抵抗のn型ベース層1の一方の面に高濃度
のn型ドレイン層2が形成されている。n型ベース層1
の他方の面には複数のp型ベース層3が選択的に形成さ
れ、p型ベース層3内にはn型ソース層4が形成されて
いる。また、n型ベース層1の表面には、p型ベース層
3から所定距離離れた位置にp型アノード層5が形成さ
れている。p型ベース層3上にはn型ソース層4に隣接
してゲート電極6が設けられている。n型ドレイン層2
にはドレイン電極7が設けられ、n型ソース層4にはソ
ース電極8が設けられている。また、p型アノード層5
には、アノード電極9が設けられ、このアノード電極9
はソース電極8と電気的に接続されている。特に、本発
明の半導体素子は、上記の要部構造を単位構造(セル構
造)として、それが複数、並列配置される。次に、この
ような半導体素子の動作を図2のタイムチャートを用い
て説明する。図2は、同実施の形態がスイッチング素子
として機能している状態の動作およびゲート駆動方法を
示すタイムチャートである。まず、インバータ回路にお
いて主素子(スイッチング素子)として機能している場
合の動作を説明する。図2中の各線は、上から順に、ゲ
ート端子のゲート電圧VG、ゲート端子のゲート電流I
G、ドレイン電圧VD、ドレイン電流IDを示してい
る。
て図面を参照しながら説明する。なお、以下の全ての実
施の形態では第1導電型層としてn型、第2導電型層と
してp型を用いている。 (第1の実施形態)図1は、本発明の第1の実施の形態
に係る半導体素子の要部構造を示す断面図である。本実
施形態は、高抵抗のn型ベース層1の一方の面に高濃度
のn型ドレイン層2が形成されている。n型ベース層1
の他方の面には複数のp型ベース層3が選択的に形成さ
れ、p型ベース層3内にはn型ソース層4が形成されて
いる。また、n型ベース層1の表面には、p型ベース層
3から所定距離離れた位置にp型アノード層5が形成さ
れている。p型ベース層3上にはn型ソース層4に隣接
してゲート電極6が設けられている。n型ドレイン層2
にはドレイン電極7が設けられ、n型ソース層4にはソ
ース電極8が設けられている。また、p型アノード層5
には、アノード電極9が設けられ、このアノード電極9
はソース電極8と電気的に接続されている。特に、本発
明の半導体素子は、上記の要部構造を単位構造(セル構
造)として、それが複数、並列配置される。次に、この
ような半導体素子の動作を図2のタイムチャートを用い
て説明する。図2は、同実施の形態がスイッチング素子
として機能している状態の動作およびゲート駆動方法を
示すタイムチャートである。まず、インバータ回路にお
いて主素子(スイッチング素子)として機能している場
合の動作を説明する。図2中の各線は、上から順に、ゲ
ート端子のゲート電圧VG、ゲート端子のゲート電流I
G、ドレイン電圧VD、ドレイン電流IDを示してい
る。
【0008】ターンオン時(時刻t=t1)には、ゲー
ト端子にソースに対して正の電圧を印加する。これによ
り、図3に示すように、p型ベース層3からn型ベース
層1に正孔が注入され、同時にn型ソース層4から同じ
くn型ベース層1に電子が注入されて、素子がターンオ
ン(時刻t=t1〜t2)する。この結果、n型ベース層
1で伝導度変調が起こり、低オン電圧で通電される。こ
の時、n型ベース層1内ではその深い位置まで正孔hが
注入されて伝導度変調を起こし、オン電圧が低減され
る。本発明の半導体素子がスイッチング素子として機能
している場合の電圧−電流特性を図4に示す。この素子
では、低オン電圧を得るのに必要なゲート電流が小さ
く、電流利得(直流電流増幅率:hFS=ID/IG)が
大きいので、ダーリントン接続して使用する必要がな
い。この結果、図4に示すように零電圧から電流が立ち
上るので、低電流領域から高電流領域に亙って低オン電
圧を得ることができる。なお、大きな電流利得が得られ
る理由は、図9〜図14を用いて後述する。一方、第1
の実施形態に対応する半導体素子は、ターンオフ時、ゲ
ート端子に負電圧を印加する(時刻t=t3)。なお、
図2中、t=t3〜t4時のVG波形で、VGが正電圧を
示しているが、これは、ゲート回路からゲート電極6に
負電圧が印加されるものの、素子内部に依然キャリアが
残留しているため、p型ベース層3の電位がオン時と同
様の約0.8Vに維持されていることによる。これによ
り、図5に示すように、nベース層1中に蓄積されてい
た正孔hがp型ベース層3とp型アノード層5とを介し
てゲート電極6とアノード電極9から素子外に排出され
る。正孔hの排出に伴い、p型ベース層3の電位がpn
接合のビルトイン電圧以下まで低下する結果、n型ソー
ス層4からの電子注入が止まり、素子がターンオフする
(t=t3〜t4)。このターンオフ時には、n型ソー
ス層4に隣接して設けられたゲート電極6を介して正孔
hが排出されるのに加えて、一部の正孔hがアノード電
極9からも排出されるので、高いターンオフ能力をもつ
半導体素子を実現することができる。さらに、オフ状態
では、ターンオフ時に引き続き、ゲート端子6にソース
に対して負の電圧を印加する(t=t4〜)。これによ
り、p型ベース層3の電位がゲート電極6を介して負の
電位に固定されるので、ノイズによる誤点弧を防止する
ことができる。
ト端子にソースに対して正の電圧を印加する。これによ
り、図3に示すように、p型ベース層3からn型ベース
層1に正孔が注入され、同時にn型ソース層4から同じ
くn型ベース層1に電子が注入されて、素子がターンオ
ン(時刻t=t1〜t2)する。この結果、n型ベース層
1で伝導度変調が起こり、低オン電圧で通電される。こ
の時、n型ベース層1内ではその深い位置まで正孔hが
注入されて伝導度変調を起こし、オン電圧が低減され
る。本発明の半導体素子がスイッチング素子として機能
している場合の電圧−電流特性を図4に示す。この素子
では、低オン電圧を得るのに必要なゲート電流が小さ
く、電流利得(直流電流増幅率:hFS=ID/IG)が
大きいので、ダーリントン接続して使用する必要がな
い。この結果、図4に示すように零電圧から電流が立ち
上るので、低電流領域から高電流領域に亙って低オン電
圧を得ることができる。なお、大きな電流利得が得られ
る理由は、図9〜図14を用いて後述する。一方、第1
の実施形態に対応する半導体素子は、ターンオフ時、ゲ
ート端子に負電圧を印加する(時刻t=t3)。なお、
図2中、t=t3〜t4時のVG波形で、VGが正電圧を
示しているが、これは、ゲート回路からゲート電極6に
負電圧が印加されるものの、素子内部に依然キャリアが
残留しているため、p型ベース層3の電位がオン時と同
様の約0.8Vに維持されていることによる。これによ
り、図5に示すように、nベース層1中に蓄積されてい
た正孔hがp型ベース層3とp型アノード層5とを介し
てゲート電極6とアノード電極9から素子外に排出され
る。正孔hの排出に伴い、p型ベース層3の電位がpn
接合のビルトイン電圧以下まで低下する結果、n型ソー
ス層4からの電子注入が止まり、素子がターンオフする
(t=t3〜t4)。このターンオフ時には、n型ソー
ス層4に隣接して設けられたゲート電極6を介して正孔
hが排出されるのに加えて、一部の正孔hがアノード電
極9からも排出されるので、高いターンオフ能力をもつ
半導体素子を実現することができる。さらに、オフ状態
では、ターンオフ時に引き続き、ゲート端子6にソース
に対して負の電圧を印加する(t=t4〜)。これによ
り、p型ベース層3の電位がゲート電極6を介して負の
電位に固定されるので、ノイズによる誤点弧を防止する
ことができる。
【0009】次に、インバータ回路において還流ダイオ
ードとして機能している場合の動作を説明する。本発明
の半導体素子は、図6のタイムチャートに示すような動
作原理により還流ダイオードと等価な動作をさせること
ができる。図6中の各線は、上から順に、上側アームの
半導体素子に流れる主電流IT1、下側アームの半導体素
子に流れる還流電流ID2、同じく下側アームの半導体素
子にかかるソース電圧(アノード電圧)VD2を示してい
る。まず、上側アーム素子がオンしている時(t=t1
〜t2)、下側アーム素子のソース電極8及びアノード
電極9にはドレイン電極7に対して負の電圧が印加され
ており、オフ状態が保持されている。ここで、上側アー
ム素子をターンオフさせると(t=t2)、誘導負荷に
よる逆起電力が発生し、下側アーム素子のドレイン電極
7が負に、ソース電極8及びアノード電極9が正にバイ
アスされる。これに伴って、p型アノード層5とn型ベ
ース層1より構成されるpn接合が順バイアスされる結
果となり、p型アノード層5からn型ベース層1に正孔
が注入されて、素子が逆方向にターンオンする。これに
伴って、n型ドレイン層2からn型ベース層1を介して
p型アノード層5に電子が直接注入するようになる。こ
の結果、n型ベース層1内で伝導度変調が起こり、低オ
ン電圧で通電する(t=t2〜t1)。この時のキャリ
アの流れを図7に示す。
ードとして機能している場合の動作を説明する。本発明
の半導体素子は、図6のタイムチャートに示すような動
作原理により還流ダイオードと等価な動作をさせること
ができる。図6中の各線は、上から順に、上側アームの
半導体素子に流れる主電流IT1、下側アームの半導体素
子に流れる還流電流ID2、同じく下側アームの半導体素
子にかかるソース電圧(アノード電圧)VD2を示してい
る。まず、上側アーム素子がオンしている時(t=t1
〜t2)、下側アーム素子のソース電極8及びアノード
電極9にはドレイン電極7に対して負の電圧が印加され
ており、オフ状態が保持されている。ここで、上側アー
ム素子をターンオフさせると(t=t2)、誘導負荷に
よる逆起電力が発生し、下側アーム素子のドレイン電極
7が負に、ソース電極8及びアノード電極9が正にバイ
アスされる。これに伴って、p型アノード層5とn型ベ
ース層1より構成されるpn接合が順バイアスされる結
果となり、p型アノード層5からn型ベース層1に正孔
が注入されて、素子が逆方向にターンオンする。これに
伴って、n型ドレイン層2からn型ベース層1を介して
p型アノード層5に電子が直接注入するようになる。こ
の結果、n型ベース層1内で伝導度変調が起こり、低オ
ン電圧で通電する(t=t2〜t1)。この時のキャリ
アの流れを図7に示す。
【0010】次に、上側アーム素子がターンオンすると
(t=t1)、下側アーム素子のドレイン電極7が正
に、ソース電極8及びアノード電極9が負にバイアスさ
れる。これに伴って、図8に示すように、n型ベース層
1内に蓄積されていた電子eはn型ドレイン層2を介し
てドレイン電極7に、正孔hはp型ベース層3とp型ア
ノード層5を介してゲート電極6とドレイン電極9から
素子外に排出される。この結果、下側アーム素子の電気
導通は止まり、電圧が回復する(逆回復)。図6中、I
rrは逆回復電流、trrは逆回復時間を表すが、これは図
8に示したように、n型ベース層1内に蓄積された電子
eと正孔hとが各々素子外に排出される過程に起因す
る。この逆回復電流は上側アーム素子のターンオン時の
電流に重畳されて損失の増大につながることから、Ir
r、trrは小さいほうが好ましい。本発明による半導体
素子の逆回復時には、アノード電極9を介して正孔hが
排出されるのに加えて、一部の正孔hがゲート電極6か
らも排出されるので、逆回復電流が小さく逆回復時間の
短い、優れた逆回復特性をもつ半導体素子を実現するこ
とができる。上述したように、第1の実施形態によれ
ば、スイッチング素子として機能する場合、オン状態で
は、n型ベース層1の深い位置まで電子e・正孔hの双
方のキャリアが蓄積されて伝導度変調が起き、且つ、p
型ベース層3とn型ソース層4におけるキャリア再結合
が低減されるので、高い電流利得(直流電流増幅率)を
実現することができる。また、ターンオフ時には、n型
ソース層4に隣接して設けられたゲート電極6とpアノ
ード層5に設けられたアノード電極9とを介して正孔h
が排出されるので、高いターンオフ能力が得られる。さ
らにまた、オフ状態では、ゲート電極6にソースに対し
て負の電圧を印加することにより、p型ベース層3の電
位が負の電位に固定されるので、ノイズによる誤点弧を
防止することができる。一方、還流ダイオードとして機
能する場合、アノード電極9からだけでなくゲート電極
6からも正孔hが排出されるので、優れた逆回復特性が
得られる。
(t=t1)、下側アーム素子のドレイン電極7が正
に、ソース電極8及びアノード電極9が負にバイアスさ
れる。これに伴って、図8に示すように、n型ベース層
1内に蓄積されていた電子eはn型ドレイン層2を介し
てドレイン電極7に、正孔hはp型ベース層3とp型ア
ノード層5を介してゲート電極6とドレイン電極9から
素子外に排出される。この結果、下側アーム素子の電気
導通は止まり、電圧が回復する(逆回復)。図6中、I
rrは逆回復電流、trrは逆回復時間を表すが、これは図
8に示したように、n型ベース層1内に蓄積された電子
eと正孔hとが各々素子外に排出される過程に起因す
る。この逆回復電流は上側アーム素子のターンオン時の
電流に重畳されて損失の増大につながることから、Ir
r、trrは小さいほうが好ましい。本発明による半導体
素子の逆回復時には、アノード電極9を介して正孔hが
排出されるのに加えて、一部の正孔hがゲート電極6か
らも排出されるので、逆回復電流が小さく逆回復時間の
短い、優れた逆回復特性をもつ半導体素子を実現するこ
とができる。上述したように、第1の実施形態によれ
ば、スイッチング素子として機能する場合、オン状態で
は、n型ベース層1の深い位置まで電子e・正孔hの双
方のキャリアが蓄積されて伝導度変調が起き、且つ、p
型ベース層3とn型ソース層4におけるキャリア再結合
が低減されるので、高い電流利得(直流電流増幅率)を
実現することができる。また、ターンオフ時には、n型
ソース層4に隣接して設けられたゲート電極6とpアノ
ード層5に設けられたアノード電極9とを介して正孔h
が排出されるので、高いターンオフ能力が得られる。さ
らにまた、オフ状態では、ゲート電極6にソースに対し
て負の電圧を印加することにより、p型ベース層3の電
位が負の電位に固定されるので、ノイズによる誤点弧を
防止することができる。一方、還流ダイオードとして機
能する場合、アノード電極9からだけでなくゲート電極
6からも正孔hが排出されるので、優れた逆回復特性が
得られる。
【0011】以上の構成によれば、高電流利得・低オン
電圧特性をもったスイッチング素子としての機能と低オ
ン電圧特性・優れた逆回復特性をもった還流ダイオード
としての機能とを同一チップ上に一体形成することが可
能になる。すなわち、図31におけるトランジスタT1
とダイオードD1とを一つの半導体素子で置き換えるこ
とができ、その結果、チップ面積が縮小され、高電流密
度化が図れると同時に、T1・D1間の配線が不要にな
るので高速化が図られる。本発明の半導体素子で大きな
電流利得が得られる理由を以下に説明する。図9は、図
1の半導体素子において、pベース層3の幅に対する電
流利得の依存性を説明するための模式図、図10はその
依存性を示す特性図である。本発明者らの研究によれ
ば、電流利得は、単位構造面積(セル面積)に対する不
純物層の面積の比率に大きく依存する。本実施形態に当
てはめれば、p型ベース層3の占有率(Wp/Wcell)
やn型ソース層4の占有率(Wn+/Wcell)に大きく依存
する。これは、不純物濃度が大きいほどキャリアライフ
タイムが小さいことに起因する。すなわち、p型ベース
層3の面積やn型ソース層4の面積が大きい場合、ゲー
ト電極6から注入された正孔がこれらの不純物層中で再
結合するキャリア量(再結合電流)が増加し、電流利得
が低下してしまう。これに対して、本発明の半導体素子
では、p型ベース層3が選択的に分割形成されており、
p型ベース層3の面積が小さく設定されるので、大きな
電流ゲインが実現できる。具体的には例えば、Wcell=
20μm、Wp=8μmの寸法で形成することによって、
hFS=50以上の電流利得が得られる。
電圧特性をもったスイッチング素子としての機能と低オ
ン電圧特性・優れた逆回復特性をもった還流ダイオード
としての機能とを同一チップ上に一体形成することが可
能になる。すなわち、図31におけるトランジスタT1
とダイオードD1とを一つの半導体素子で置き換えるこ
とができ、その結果、チップ面積が縮小され、高電流密
度化が図れると同時に、T1・D1間の配線が不要にな
るので高速化が図られる。本発明の半導体素子で大きな
電流利得が得られる理由を以下に説明する。図9は、図
1の半導体素子において、pベース層3の幅に対する電
流利得の依存性を説明するための模式図、図10はその
依存性を示す特性図である。本発明者らの研究によれ
ば、電流利得は、単位構造面積(セル面積)に対する不
純物層の面積の比率に大きく依存する。本実施形態に当
てはめれば、p型ベース層3の占有率(Wp/Wcell)
やn型ソース層4の占有率(Wn+/Wcell)に大きく依存
する。これは、不純物濃度が大きいほどキャリアライフ
タイムが小さいことに起因する。すなわち、p型ベース
層3の面積やn型ソース層4の面積が大きい場合、ゲー
ト電極6から注入された正孔がこれらの不純物層中で再
結合するキャリア量(再結合電流)が増加し、電流利得
が低下してしまう。これに対して、本発明の半導体素子
では、p型ベース層3が選択的に分割形成されており、
p型ベース層3の面積が小さく設定されるので、大きな
電流ゲインが実現できる。具体的には例えば、Wcell=
20μm、Wp=8μmの寸法で形成することによって、
hFS=50以上の電流利得が得られる。
【0012】図11は、図1の半導体素子において、p
ベース層3の幅(Wp)を一定とした時の、セルサイズ
(単位構造幅)Wcellに対する電流利得の依存性を説明
するための模式図、図12はその依存性を示す特性図で
ある。本発明者らの研究によれば、電流利得は、図10
の依存性が示すように、セル幅Wcellに対するp型ベー
ス層3の幅Wpの比率(Wp/Wcell)が小さいほど、電
流利得は大きくなる。これは、Wpを小さくするか、或
いはWcellを大きく設定すれば良い。ところが、ある一
定以上、Wcellを大きくすると、n型ベース層1内に電
子・正孔の流れない領域が生じてしまうため、図12の
ごとく電流利得が低下してしまう。従って、Wcellは、
電子・正孔の有効拡散長をLaと表すと、La/2≦Wce
ll≦Laの大きさが最適である。図13は、図1の半導
体素子において、p型ベース層3とp型アノード層9と
の間隔(WGA)に対する電流利得の依存性を説明するた
めの模式図、図14はその依存性を示す図である。本発
明者らの研究によれば、WGAを小さくすると、スイッチ
ング素子として機能する場合に、一部の正孔hがp型ア
ノード層5を介してアノード電極9から素子外に流出し
てしまう結果、図14のごとく電流利得が低下してしま
う。従って、WGAは、電子・正孔の有効拡散長をLaと
表すと、La/2≦WGA≦Laの大きさが最適である。換
言すれば、La/2≦WGA≦LaにWGAを設定することに
よって、高電流ゲインを維持したまま、還流ダイオード
を一体形成することができるので、チップ面積を縮小で
き高電流密度化が図れる。
ベース層3の幅(Wp)を一定とした時の、セルサイズ
(単位構造幅)Wcellに対する電流利得の依存性を説明
するための模式図、図12はその依存性を示す特性図で
ある。本発明者らの研究によれば、電流利得は、図10
の依存性が示すように、セル幅Wcellに対するp型ベー
ス層3の幅Wpの比率(Wp/Wcell)が小さいほど、電
流利得は大きくなる。これは、Wpを小さくするか、或
いはWcellを大きく設定すれば良い。ところが、ある一
定以上、Wcellを大きくすると、n型ベース層1内に電
子・正孔の流れない領域が生じてしまうため、図12の
ごとく電流利得が低下してしまう。従って、Wcellは、
電子・正孔の有効拡散長をLaと表すと、La/2≦Wce
ll≦Laの大きさが最適である。図13は、図1の半導
体素子において、p型ベース層3とp型アノード層9と
の間隔(WGA)に対する電流利得の依存性を説明するた
めの模式図、図14はその依存性を示す図である。本発
明者らの研究によれば、WGAを小さくすると、スイッチ
ング素子として機能する場合に、一部の正孔hがp型ア
ノード層5を介してアノード電極9から素子外に流出し
てしまう結果、図14のごとく電流利得が低下してしま
う。従って、WGAは、電子・正孔の有効拡散長をLaと
表すと、La/2≦WGA≦Laの大きさが最適である。換
言すれば、La/2≦WGA≦LaにWGAを設定することに
よって、高電流ゲインを維持したまま、還流ダイオード
を一体形成することができるので、チップ面積を縮小で
き高電流密度化が図れる。
【0013】(第2の実施形態)図15は、本発明の第
2の実施の形態に係る半導体素子の要部構造を示す断面
図である。本実施形態では、図1で示した第1の実施形
態と異なって、p型ベース層3内のp型アノード層9寄
りの位置にn型ソース層4が形成されている。これによ
って、n型ソース層4の密度がハーフセル当たり1つ相
当になり、図1の2倍に増加するので、電子eが効率的
に注入される。同時に、ゲート電極6とp型アノード層
9との距離が増えて正孔hのアノード電極9への流出が
防止されるので、いっそう大きな電流利得が得られる。 (第3の実施形態)図16は、本発明の第3の実施の形
態に係る半導体素子の要部構造を示す断面図である。本
実施形態では、図1で示した第1の実施形態と異なっ
て、p型ベース層3上にn型ソース層4に隣接してp+
型層10が形成され、そのp+型層10上にゲート電極
6が設けられている。これによって、ゲート電極6のコ
ンタクト抵抗が低減されるので、ターンオン時に効率良
く正孔hが注入されると共に、ターンオフ時にはより早
く正孔hを排出することができる。なお、本実施形態で
示した構造は、第1の実施形態以外の実施形態に適用す
ることもできる。
2の実施の形態に係る半導体素子の要部構造を示す断面
図である。本実施形態では、図1で示した第1の実施形
態と異なって、p型ベース層3内のp型アノード層9寄
りの位置にn型ソース層4が形成されている。これによ
って、n型ソース層4の密度がハーフセル当たり1つ相
当になり、図1の2倍に増加するので、電子eが効率的
に注入される。同時に、ゲート電極6とp型アノード層
9との距離が増えて正孔hのアノード電極9への流出が
防止されるので、いっそう大きな電流利得が得られる。 (第3の実施形態)図16は、本発明の第3の実施の形
態に係る半導体素子の要部構造を示す断面図である。本
実施形態では、図1で示した第1の実施形態と異なっ
て、p型ベース層3上にn型ソース層4に隣接してp+
型層10が形成され、そのp+型層10上にゲート電極
6が設けられている。これによって、ゲート電極6のコ
ンタクト抵抗が低減されるので、ターンオン時に効率良
く正孔hが注入されると共に、ターンオフ時にはより早
く正孔hを排出することができる。なお、本実施形態で
示した構造は、第1の実施形態以外の実施形態に適用す
ることもできる。
【0014】(第4の実施形態)図17は、本発明の第
4の実施の形態に係る半導体素子の要部構造を示す断面
図である。本実施形態では、図1で示した第1の実施形
態と異なって、p型アノード層5aが低濃度に形成さ
れ、そのp型アノード層5a表面に選択的にp+型層1
1が形成され、アノード電極9がそれらp型アノード層
5aとp+型層11の両方にコンタクトして設けられて
いる。これによって、本実施形態の半導体素子が還流ダ
イオードとして機能する場合、オン状態においてp型ア
ノード層5aからの正孔hの注入効率が低減されるの
で、n型ベース層1内のp型アノード層5側の蓄積キャ
リア濃度が小さくなり、逆回復特性が向上する。 (第5の実施形態)図18は、本発明の第5の実施の形
態に係る半導体素子の要部構造を示す断面図である。本
実施形態では、図17に示した第4の実施形態と異なっ
て、低濃度に形成されたp型アノード層5a表面におい
て、p+型層11が形成されていない領域に選択的にn+
型層12が形成され、アノード電極9がこれらp+型層
11とn+型層12の両方にコンタクトして設けられて
いる。これによって、本実施形態の半導体素子が還流ダ
イオードとして機能する場合、オン状態におけるp型ア
ノード層5aからの正孔hの注入効率がいっそう低下す
るので、逆回復特性をいっそう向上させることができ
る。
4の実施の形態に係る半導体素子の要部構造を示す断面
図である。本実施形態では、図1で示した第1の実施形
態と異なって、p型アノード層5aが低濃度に形成さ
れ、そのp型アノード層5a表面に選択的にp+型層1
1が形成され、アノード電極9がそれらp型アノード層
5aとp+型層11の両方にコンタクトして設けられて
いる。これによって、本実施形態の半導体素子が還流ダ
イオードとして機能する場合、オン状態においてp型ア
ノード層5aからの正孔hの注入効率が低減されるの
で、n型ベース層1内のp型アノード層5側の蓄積キャ
リア濃度が小さくなり、逆回復特性が向上する。 (第5の実施形態)図18は、本発明の第5の実施の形
態に係る半導体素子の要部構造を示す断面図である。本
実施形態では、図17に示した第4の実施形態と異なっ
て、低濃度に形成されたp型アノード層5a表面におい
て、p+型層11が形成されていない領域に選択的にn+
型層12が形成され、アノード電極9がこれらp+型層
11とn+型層12の両方にコンタクトして設けられて
いる。これによって、本実施形態の半導体素子が還流ダ
イオードとして機能する場合、オン状態におけるp型ア
ノード層5aからの正孔hの注入効率がいっそう低下す
るので、逆回復特性をいっそう向上させることができ
る。
【0015】さらに、本実施形態では、n型ドレイン層
2を低濃度かつ浅い接合深さをもって形成することによ
って、より優れた逆回復特性が実現できる。ここで、従
来のダイオードは、n型ベース層1の一方の表面にn型
カソード層2が、別の表面にp型アノード層5が、何れ
も全面に形成された構造を有するが、この従来のダイオ
ードのn型ドレイン層2は、例えば、表面濃度1×10
19cm-3、接合深さ100μm以上をもって形成されるの
に対して、本実施形態ではn型ドレイン層2を表面濃度
2×1017cm-3、接合深さ1μmをもって形成する。こ
れにより、還流ダイオードとして機能する場合のオン状
態のキャリア濃度分布が図19に示すように平坦な分布
となるので、逆回復電流と逆回復時間が低減される。な
お、比較のために、従来のダイオードのオン状態のキャ
リア濃度分布を図20に示した。なお、ここで述べた低
濃度のn型ドレイン層2は、本実施形態に限らず他の実
施形態に適用しても同様の効果が得られる。 (第6の実施形態)図21は、本発明の第6の実施の形
態に係る半導体素子の要部構造を示す断面図である。本
実施形態では、図1で示した第1の実施形態と異なっ
て、所定距離離して形成されたp型ベース層3とp型ア
ノード層5の間のn型ベース層1の表面に、p型ゲート
層14が形成されている。さらに、p型ゲート層14上
には第2のゲート電極15が設けられ、この第2のゲー
ト電極15は抵抗16を介して第1のゲート電極6と電
気的に接続されている。
2を低濃度かつ浅い接合深さをもって形成することによ
って、より優れた逆回復特性が実現できる。ここで、従
来のダイオードは、n型ベース層1の一方の表面にn型
カソード層2が、別の表面にp型アノード層5が、何れ
も全面に形成された構造を有するが、この従来のダイオ
ードのn型ドレイン層2は、例えば、表面濃度1×10
19cm-3、接合深さ100μm以上をもって形成されるの
に対して、本実施形態ではn型ドレイン層2を表面濃度
2×1017cm-3、接合深さ1μmをもって形成する。こ
れにより、還流ダイオードとして機能する場合のオン状
態のキャリア濃度分布が図19に示すように平坦な分布
となるので、逆回復電流と逆回復時間が低減される。な
お、比較のために、従来のダイオードのオン状態のキャ
リア濃度分布を図20に示した。なお、ここで述べた低
濃度のn型ドレイン層2は、本実施形態に限らず他の実
施形態に適用しても同様の効果が得られる。 (第6の実施形態)図21は、本発明の第6の実施の形
態に係る半導体素子の要部構造を示す断面図である。本
実施形態では、図1で示した第1の実施形態と異なっ
て、所定距離離して形成されたp型ベース層3とp型ア
ノード層5の間のn型ベース層1の表面に、p型ゲート
層14が形成されている。さらに、p型ゲート層14上
には第2のゲート電極15が設けられ、この第2のゲー
ト電極15は抵抗16を介して第1のゲート電極6と電
気的に接続されている。
【0016】本実施形態の半導体素子は、スイッチング
素子として機能する場合には図22に示すように動作
し、還流ダイオードとして機能する場合には図23に示
すように動作する。この半導体素子では、スイッチング
素子としてのオン状態と還流ダイオードとしてのオン状
態においては何れもp型ゲート層14から正孔hが注入
されないように駆動され、高電流利得・低オン電圧特性
を維持する。一方、スイッチング素子としてのターンオ
フ時と還流ダイオードとしての逆回復時には、p型ベー
ス層3とp型アノード層5のみでなく、p型ゲート層1
4を介しても正孔hが排出されるように駆動されるの
で、よりいっそう優れたターンオフ特性と逆回復特性を
実現できる。 (第7の実施形態)図24は、本発明の第7の実施の形
態に係る半導体素子の要部構造を示す断面図である。本
実施形態では、図1で示した第1の実施形態と異なっ
て、所定距離離して形成されたp型ベース層3とp型ア
ノード層5の間のn型ベース層1の表面に、ゲート絶縁
膜17を介して絶縁ゲート電極18が設けられている。
この半導体素子では、スイッチング素子としてのオン状
態と還流ダイオードとしてのオン状態の何れの場合にお
いても、絶縁ゲート電極18直下のn型ベース層1表面
にn型蓄積層が形成されるので、キャリアの表面再結合
が防止され、いっそう大きな電流利得と低いオン電圧を
実現できる。一方、スイッチング素子としてのターンオ
フ時と還流ダイオードとしての逆回復時には、絶縁ゲー
ト電極18直下のn型ベース層1表面にp型反転層が形
成されるので、このp型反転層を介しても正孔hが排出
されて、優れたターンオフ特性と逆回復特性を実現でき
る。
素子として機能する場合には図22に示すように動作
し、還流ダイオードとして機能する場合には図23に示
すように動作する。この半導体素子では、スイッチング
素子としてのオン状態と還流ダイオードとしてのオン状
態においては何れもp型ゲート層14から正孔hが注入
されないように駆動され、高電流利得・低オン電圧特性
を維持する。一方、スイッチング素子としてのターンオ
フ時と還流ダイオードとしての逆回復時には、p型ベー
ス層3とp型アノード層5のみでなく、p型ゲート層1
4を介しても正孔hが排出されるように駆動されるの
で、よりいっそう優れたターンオフ特性と逆回復特性を
実現できる。 (第7の実施形態)図24は、本発明の第7の実施の形
態に係る半導体素子の要部構造を示す断面図である。本
実施形態では、図1で示した第1の実施形態と異なっ
て、所定距離離して形成されたp型ベース層3とp型ア
ノード層5の間のn型ベース層1の表面に、ゲート絶縁
膜17を介して絶縁ゲート電極18が設けられている。
この半導体素子では、スイッチング素子としてのオン状
態と還流ダイオードとしてのオン状態の何れの場合にお
いても、絶縁ゲート電極18直下のn型ベース層1表面
にn型蓄積層が形成されるので、キャリアの表面再結合
が防止され、いっそう大きな電流利得と低いオン電圧を
実現できる。一方、スイッチング素子としてのターンオ
フ時と還流ダイオードとしての逆回復時には、絶縁ゲー
ト電極18直下のn型ベース層1表面にp型反転層が形
成されるので、このp型反転層を介しても正孔hが排出
されて、優れたターンオフ特性と逆回復特性を実現でき
る。
【0017】(第8の実施形態)図25は、本発明の第
8の実施の形態に係る半導体素子の要部構造を示す断面
図であり、図26はその等価回路図である。本実施形態
では、図1で示した第1の実施形態と異なって、p型ア
ノード層5内にn型ウェル層19が形成され、このn型
ウェル層19表面にp型ソース層20が形成されてい
る。さらに、p型アノード層5とp型ソース層20との
間のn型ウェル層19の表面にはゲート絶縁膜17を介
して絶縁ゲート電極18が設けられ、この絶縁ゲート電
極18はゲート電極6と電気的に接続されている。ま
た、n型ウェル層19とp型ソース層20の両方にコン
タクトするようにアノード電極9が設けられ、このアノ
ード電極9はソース電極8と電気的に接続されている。
この半導体素子は、スイッチング素子として機能する場
合、図27に示すように動作する。特にオン状態では、
図28にキャリアの流れを示すように、正孔hにとって
n型ウェル層19がエネルギー障壁(バリア)となっ
て、p型ベース層3から注入される正孔hがアノード電
極9に流出することがないので、よりいっそう高い電流
利得が得られる。一方、還流ダイオードとして機能する
場合は、図29にオン状態でのキャリアの流れを示すよ
うに、絶縁ゲート電極18直下のn型ウェル層19表面
にp型反転層が形成され、p型ソース層20とn型ウェ
ル層19、p型アノード層5より構成されるMOSFE
Tが導通状態となる。これにより、p型アノード層5か
らn型ベース層1に正孔hが注入されて、低オン電圧特
性を維持する。
8の実施の形態に係る半導体素子の要部構造を示す断面
図であり、図26はその等価回路図である。本実施形態
では、図1で示した第1の実施形態と異なって、p型ア
ノード層5内にn型ウェル層19が形成され、このn型
ウェル層19表面にp型ソース層20が形成されてい
る。さらに、p型アノード層5とp型ソース層20との
間のn型ウェル層19の表面にはゲート絶縁膜17を介
して絶縁ゲート電極18が設けられ、この絶縁ゲート電
極18はゲート電極6と電気的に接続されている。ま
た、n型ウェル層19とp型ソース層20の両方にコン
タクトするようにアノード電極9が設けられ、このアノ
ード電極9はソース電極8と電気的に接続されている。
この半導体素子は、スイッチング素子として機能する場
合、図27に示すように動作する。特にオン状態では、
図28にキャリアの流れを示すように、正孔hにとって
n型ウェル層19がエネルギー障壁(バリア)となっ
て、p型ベース層3から注入される正孔hがアノード電
極9に流出することがないので、よりいっそう高い電流
利得が得られる。一方、還流ダイオードとして機能する
場合は、図29にオン状態でのキャリアの流れを示すよ
うに、絶縁ゲート電極18直下のn型ウェル層19表面
にp型反転層が形成され、p型ソース層20とn型ウェ
ル層19、p型アノード層5より構成されるMOSFE
Tが導通状態となる。これにより、p型アノード層5か
らn型ベース層1に正孔hが注入されて、低オン電圧特
性を維持する。
【0018】(第9の実施形態)図30は、本発明の第
9の実施の形態に係る半導体素子の要部構造を示す断面
図である。本実施形態では、図1で示した第1の実施形
態と異なって、p型アノード層5表面に第2のn型ソー
ス層21とn+型層22が選択的に形成される。さら
に、第2のn型ソース層21とn+型層22との間のp
型アノード層5の表面にはゲート絶縁膜17を介して第
2の絶縁ゲート電極24が設けられる。また、第2のn
型ソース層21上にはアノード電極9が設けられ、n+
型層22とp型アノード層9の表面にはその両方にコン
タクトするように電極23が設けられる。この半導体素
子は、スイッチング素子として機能する場合、第8の実
施形態と同様に、正孔hにとって第2のn型ソース層2
1がエネルギー障壁(バリア)となり、p型ベース層3
から注入される正孔hがアノード電極9に直接流出する
ことがないので、よりいっそう高い電流利得が得られ
る。一方、還流ダイオードとして機能する場合は、第2
のゲート電極24に正電圧を印加することにより、第2
の絶縁ゲート電極24直下のp型アノード層5表面にn
型反転層が形成され、第2のn型ソース層21とn+型
層22、p型アノード層5より構成されるMOSFET
が導通状態となる。これにより、電極23を介して電子
と正孔が交換されてp型アノード層5からn型ベース層
1に正孔hが注入されるので、低オン電圧特性を維持す
る。
9の実施の形態に係る半導体素子の要部構造を示す断面
図である。本実施形態では、図1で示した第1の実施形
態と異なって、p型アノード層5表面に第2のn型ソー
ス層21とn+型層22が選択的に形成される。さら
に、第2のn型ソース層21とn+型層22との間のp
型アノード層5の表面にはゲート絶縁膜17を介して第
2の絶縁ゲート電極24が設けられる。また、第2のn
型ソース層21上にはアノード電極9が設けられ、n+
型層22とp型アノード層9の表面にはその両方にコン
タクトするように電極23が設けられる。この半導体素
子は、スイッチング素子として機能する場合、第8の実
施形態と同様に、正孔hにとって第2のn型ソース層2
1がエネルギー障壁(バリア)となり、p型ベース層3
から注入される正孔hがアノード電極9に直接流出する
ことがないので、よりいっそう高い電流利得が得られ
る。一方、還流ダイオードとして機能する場合は、第2
のゲート電極24に正電圧を印加することにより、第2
の絶縁ゲート電極24直下のp型アノード層5表面にn
型反転層が形成され、第2のn型ソース層21とn+型
層22、p型アノード層5より構成されるMOSFET
が導通状態となる。これにより、電極23を介して電子
と正孔が交換されてp型アノード層5からn型ベース層
1に正孔hが注入されるので、低オン電圧特性を維持す
る。
【0019】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
逆並列還流ダイオードの機能が内臓され、順方向では、
ゲート電極信号に応じて、第2導電型ベース層からの第
2導電型キャリアの注入・排出によってオン・オフする
スイッチング機能を有し、逆方向では、第2導電型アノ
ード層と第1導電型ドレイン層との電位差に応じて導通
・非導通が決まる導通特性を有するので、誘導負荷によ
り逆起電力が発生すると自動的に、半導体素子が逆方向
にターンオンする。よって、逆並列還流ダイオードが不
要になる結果、高電流密度化と高速化を図ることがで
き、小型化と高性能化を実現できる半導体素子を提供で
きる。
逆並列還流ダイオードの機能が内臓され、順方向では、
ゲート電極信号に応じて、第2導電型ベース層からの第
2導電型キャリアの注入・排出によってオン・オフする
スイッチング機能を有し、逆方向では、第2導電型アノ
ード層と第1導電型ドレイン層との電位差に応じて導通
・非導通が決まる導通特性を有するので、誘導負荷によ
り逆起電力が発生すると自動的に、半導体素子が逆方向
にターンオンする。よって、逆並列還流ダイオードが不
要になる結果、高電流密度化と高速化を図ることがで
き、小型化と高性能化を実現できる半導体素子を提供で
きる。
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る半導体素子の
要部構造を示す断面図。
要部構造を示す断面図。
【図2】第1の実施の形態に係る半導体素子がスイッチ
ング素子として機能している状態の動作およびゲート駆
動方法を示すタイムチャート。
ング素子として機能している状態の動作およびゲート駆
動方法を示すタイムチャート。
【図3】第1の実施の形態に係る半導体素子がスイッチ
ング素子として機能している状態の、オン状態のキャリ
アの流れを示す模式図。
ング素子として機能している状態の、オン状態のキャリ
アの流れを示す模式図。
【図4】第1の実施の形態に係る半導体素子がスイッチ
ング素子として機能している状態の電流−電圧特性を示
す特性図。
ング素子として機能している状態の電流−電圧特性を示
す特性図。
【図5】第1の実施の形態に係る半導体素子がスイッチ
ング素子として機能している状態の、ターンオフ時のキ
ャリアの流れを示す模式図。
ング素子として機能している状態の、ターンオフ時のキ
ャリアの流れを示す模式図。
【図6】第1の実施の形態に係る半導体素子が還流ダイ
オードとして機能している状態の動作を示すタイムチャ
ート。
オードとして機能している状態の動作を示すタイムチャ
ート。
【図7】第1の実施の形態に係る半導体素子が還流ダイ
オードとして機能している状態の、オン状態のキャリア
の流れを示す模式図。
オードとして機能している状態の、オン状態のキャリア
の流れを示す模式図。
【図8】第1の実施の形態に係る半導体素子が還流ダイ
オードとして機能している状態の、逆回復状態のキャリ
アの流れを示す模式図。
オードとして機能している状態の、逆回復状態のキャリ
アの流れを示す模式図。
【図9】第1の実施の形態に係る半導体素子がスイッチ
ング素子として機能している状態の、電流利得のp型ベ
ース層幅依存性を説明するための模式図。
ング素子として機能している状態の、電流利得のp型ベ
ース層幅依存性を説明するための模式図。
【図10】第1の実施の形態に係る半導体素子がスイッ
チング素子として機能している状態の、電流利得のp型
ベース層幅依存性を示す特性図。
チング素子として機能している状態の、電流利得のp型
ベース層幅依存性を示す特性図。
【図11】第1の実施の形態に係る半導体素子がスイッ
チング素子として機能している状態の、電流利得のセル
幅(単位構造幅)依存性を説明するための模式図。
チング素子として機能している状態の、電流利得のセル
幅(単位構造幅)依存性を説明するための模式図。
【図12】第1の実施の形態に係る半導体素子がスイッ
チング素子として機能している状態の、電流利得のセル
幅(単位構造幅)依存性を示す特性図。
チング素子として機能している状態の、電流利得のセル
幅(単位構造幅)依存性を示す特性図。
【図13】第1の実施の形態に係る半導体素子がスイッ
チング素子として機能している状態の、電流利得のp型
ベース層/p型アノード層間隔依存性を説明するための
模式図。
チング素子として機能している状態の、電流利得のp型
ベース層/p型アノード層間隔依存性を説明するための
模式図。
【図14】第1の実施の形態に係る半導体素子がスイッ
チング素子として機能している状態の、電流利得のp型
ベース層/p型アノード層間隔依存性を説明するための
模式図。
チング素子として機能している状態の、電流利得のp型
ベース層/p型アノード層間隔依存性を説明するための
模式図。
【図15】本発明の第2の実施の形態に係る半導体素子
の要部構造を示す断面図。
の要部構造を示す断面図。
【図16】本発明の第3の実施の形態に係る半導体素子
の要部構造を示す断面図。
の要部構造を示す断面図。
【図17】本発明の第4の実施の形態に係る半導体素子
の要部構造を示す断面図。
の要部構造を示す断面図。
【図18】本発明の第5の実施の形態に係る半導体素子
の要部構造を示す断面図。
の要部構造を示す断面図。
【図19】本発明の第5の実施形態に関わる半導体素子
が還流ダイオードとして機能している場合のオン状態の
キャリア濃度分布を示す図。
が還流ダイオードとして機能している場合のオン状態の
キャリア濃度分布を示す図。
【図20】従来のダイオードのオン状態のキャリア濃度
分布を示す図。
分布を示す図。
【図21】本発明の第6の実施の形態に係る半導体素子
の要部構造を示す断面図。
の要部構造を示す断面図。
【図22】第6の実施の形態に係る半導体素子がスイッ
チング素子として機能している状態の動作およびゲート
駆動方法を示すタイムチャート。
チング素子として機能している状態の動作およびゲート
駆動方法を示すタイムチャート。
【図23】第6の実施の形態に係る半導体素子が還流ダ
イオードとして機能している状態の動作およびゲート駆
動方法を示すタイムチャート。
イオードとして機能している状態の動作およびゲート駆
動方法を示すタイムチャート。
【図24】本発明の第7の実施の形態に係る半導体素子
の要部構造を示す断面図。
の要部構造を示す断面図。
【図25】本発明の第8の実施の形態に係る半導体素子
の要部構造を示す断面図。
の要部構造を示す断面図。
【図26】第8の実施の形態に係る半導体素子の等価回
路を示す図。
路を示す図。
【図27】第8の実施の形態に係る半導体素子がスイッ
チング素子として機能している状態の動作およびゲート
駆動方法を示すタイムチャート。
チング素子として機能している状態の動作およびゲート
駆動方法を示すタイムチャート。
【図28】第8の実施の形態に係る半導体素子がスイッ
チング素子として機能している状態の、オン状態のキャ
リアの流れを示す模式図。
チング素子として機能している状態の、オン状態のキャ
リアの流れを示す模式図。
【図29】第8の実施の形態に係る半導体素子が還流ダ
イオードとして機能している状態の、オン状態のキャリ
アの流れを示す模式図。
イオードとして機能している状態の、オン状態のキャリ
アの流れを示す模式図。
【図30】本発明の第9の実施の形態に係る半導体素子
の要部構造を示す断面図。
の要部構造を示す断面図。
【図31】従来の一般的なインバータ回路を示す回路
図。
図。
【図32】従来の一般的なインバータ回路の動作を説明
するためのタイムチャート。
するためのタイムチャート。
【図33】従来の一般的なインバータ回路の動作を説明
するためのタイムチャート。
するためのタイムチャート。
【図34】従来の一般的なインバータ回路のPWM制御
された出力電圧波形を示すタイムチャート。
された出力電圧波形を示すタイムチャート。
1 高抵抗n型ベース層 2 n型ドレイン層 3 p型ベース層 4 n型ソース層 5 p型アノード層 6 ゲート電極 7 ドレイン電極 8 ソース電極 9 アノード電極 10 p+型層(高濃度p型層) 11 p+型層(高濃度p型層) 12 n+型層(高濃度n型層) 13 ショットキー接合 14 p型ゲート層 15 第2のゲート電極 16 抵抗 17 ゲート絶縁膜 18 絶縁ゲート電極 19 n型ウェル層 20 p型ソース層 21 第2のn型ソース層 22 n+型層 23 電極 24 第2のゲート電極
Claims (6)
- 【請求項1】高抵抗の第1導電型ベース層と、 前記第1導電型ベース層の一方の表面上に形成された第
1導電型ドレイン層と、 前記第1導電型ベース層の他方の表面に選択的に形成さ
れた複数の第2導電型ベース層と、 前記第2導電型ベース層の表面に形成された第1導電型
ソース層と、 前記第1導電型ベース層の他方の表面で、前記第2導電
型ベース層とは異なる領域に形成された複数の第2導電
型アノード層と、 前記第2導電型ベース層の表面に形成されたゲート電極
と、 前記第1導電型ドレイン層に形成された第1の主電極
と、 前記第1導電型ソース層に形成された第2の主電極と、 前記第2導電型アノード層の表面に形成され、且つ前記
第2の主電極と電気的に接続されたアノード電極と、を
備えた半導体素子。 - 【請求項2】前記第2導電型ベース層と前記第2導電型
アノード層とが相互に所定距離離れて複数形成されてい
ることを特徴とする請求項1記載の半導体素子。 - 【請求項3】前記所定距離がキャリアの有効拡散長の1
/2より大きいことを特徴とする請求項2記載の半導体
素子。 - 【請求項4】前記第1導電型ベース層の他方の表面で、
前記第2導電型ベース層ならびに前記第2導電型アノー
ド層とは異なる領域に形成された第2導電型ゲート層
と、 前記第2導電型ゲート層の表面に形成され、且つ抵抗を
介して前記ゲート電極と電気的に接続された第2のゲー
ト電極と、を備えたことを特徴とする請求項1乃至3記
載の半導体素子。 - 【請求項5】前記第2導電型ベース層と前記第2導電型
アノード層との間の前記第1導電型ベース層にゲート絶
縁膜を介して設けられ、且つ前記ゲート電極と電気的に
接続された絶縁ゲート電極を備えたことを特徴とする請
求項1乃至3記載の半導体素子。 - 【請求項6】前記第2導電型アノード層内に第1導電型
ウェル層が形成され、この第1導電型ウェル層表面に第
2導電型ソース層が形成され、この第2導電型ソース層
と前記第2導電型アノード層との間の前記第1導電型ウ
ェル層表面にゲート絶縁膜を介して絶縁ゲート電極が設
けられ、この絶縁ゲート電極が前記ゲート電極と電気的
に接続されていることを特徴とする請求項1乃至3記載
の半導体素子。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000251854A JP2002076343A (ja) | 2000-08-23 | 2000-08-23 | 半導体素子 |
US09/817,227 US6545341B2 (en) | 2000-03-27 | 2001-03-27 | Power transistor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000251854A JP2002076343A (ja) | 2000-08-23 | 2000-08-23 | 半導体素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002076343A true JP2002076343A (ja) | 2002-03-15 |
Family
ID=18741201
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000251854A Pending JP2002076343A (ja) | 2000-03-27 | 2000-08-23 | 半導体素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002076343A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012146977A (ja) * | 2010-12-28 | 2012-08-02 | Infineon Technologies Austria Ag | ダイオードを含む半導体装置 |
WO2016002083A1 (ja) * | 2014-07-04 | 2016-01-07 | 株式会社日立製作所 | 半導体装置、パワーモジュールおよび電力変換装置 |
-
2000
- 2000-08-23 JP JP2000251854A patent/JP2002076343A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012146977A (ja) * | 2010-12-28 | 2012-08-02 | Infineon Technologies Austria Ag | ダイオードを含む半導体装置 |
WO2016002083A1 (ja) * | 2014-07-04 | 2016-01-07 | 株式会社日立製作所 | 半導体装置、パワーモジュールおよび電力変換装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20050414 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20050606 |