JP2002075844A - フィルタの寿命検出装置及びフィルタの寿命検出方法及び半導体製造装置 - Google Patents

フィルタの寿命検出装置及びフィルタの寿命検出方法及び半導体製造装置

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JP2002075844A
JP2002075844A JP2000264392A JP2000264392A JP2002075844A JP 2002075844 A JP2002075844 A JP 2002075844A JP 2000264392 A JP2000264392 A JP 2000264392A JP 2000264392 A JP2000264392 A JP 2000264392A JP 2002075844 A JP2002075844 A JP 2002075844A
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Misako Saito
美佐子 斉藤
Teruyuki Hayashi
輝幸 林
Seiji Nakama
誠二 仲間
Yasunori Araki
靖範 荒木
Shinobu Miyazaki
忍 宮崎
Kazuhide Hasebe
一秀 長谷部
Masaaki Amamiya
政昭 雨宮
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Tokyo Electron Ltd
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Tokyo Electron Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は雰囲気ガス中における有機物を除去
するフィルタの寿命検出装置及びフィルタの寿命検出方
法及び半導体製造装置に関し、フィルタの劣化を正確か
つ速やかに検出しすることを課題とする。 【解決手段】 空気(雰囲気流体)内に含まれる有機物
の除去を行なうケミカルフィルタ28の寿命の検出を行
なうフィルタの寿命検出装置及び寿命検出方法におい
て、ケミカルフィルタ28の空気の流れ方向下流側に酸
化膜が表面に形成されたシリコン基板よりなる寿命検出
用基板10を配置し、この寿命検出用基板10に被膜形
成される有機膜の厚さをエリプソメータ60により検出
し、検出された有機膜の厚さに基づき、ケミカルフィル
タ28の寿命判断を行なう構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフィルタの寿命検出
装置及びフィルタの寿命検出方法及び半導体製造装置に
係り、特に雰囲気ガス中における有機物を除去するフィ
ルタの寿命検出装置及びフィルタの寿命検出方法及び半
導体製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体デバイスの製造において
は、被処理基板である半導体ウェハに、所定の膜を成膜
した後、フォトレジスト液を塗布してレジスト膜を形成
し、回路パターンに対応してレジスト膜を露光し、これ
を現像処理することにより回路パターンが形成される。
【0003】従来から、これらの塗布・現像処理のため
の一連の処理は、各処理ユニットを一体化した塗布・現
像処理システムにより行なわれている。このシステムは
洗浄処理、塗布処理、露光後の現像処理等の各処理を行
なうための処理ユニットと、複数のカセットが搭載され
たカセットステーションとを有している。また、このシ
ステムには、露光装置が取り付けられるインターフェイ
スを有している。
【0004】このようなシステムにおいては、搬送機構
によりカセットから取り出された半導体ウェハが処理部
に搬送され、処理部において主種搬送機構により各処理
ユニットに対する半導体ウェハの搬入出が行なわれる。
【0005】このような、塗布・現像処理は、半導体デ
バイスの高集積化のために、極めて重要なプロセスであ
り、例えば64MDRAMから256DRAMの高集積
化された製品については、従来のレジストでは不十分で
あり、より微細なパターン形成が可能な化学増幅型レジ
ストが必要となる。
【0006】しかしながら、化学増幅型レジストは環境
依存性が高く、雰囲気中に、例えばNMP(N−メチル
ピルドン)等の有機アミンのようなアルカリ成分が存在
すると、解像度不良を起こすおそれがある。つまり、露
光された半導体ウェハの表面に現像液を供給して現像処
理を施す工程において、回路パターンの正確な線幅が得
られず、高集積化に対応することができないという問題
点がある。
【0007】これら解像度不良を生じるアルカリ成分
は、レジスト液を半導体ウェハ必要面に塗布する前工程
として半導体ウェハ表面に疎水化処理を行なう際の溶剤
にアミン系溶剤が使用され、さらに露光処理時の異常露
光の発生を防止するために使用されることにより雰囲気
中に存在する。そして、これらアルカリ成分が露光工程
後の加熱工程や現像工程等の雰囲気に流入することによ
り、正確な線幅が得られなくなるものと考えられる。従
って、半導体素子の歩留まりの低下を招く。
【0008】このような悪影響を防止するため、塗布・
現像システムにおいては、各処理ユニットを筐体内に配
置して、筐体内を強制的に排気すると共に、筐体の上部
の各処理ユニットへの空気取り入れ口に、例えばケミカ
ルフィルタを配置して、システム内に供給される空気中
のアルカリ成分等の解像度を低下させる不純物を極力除
去することが行なわれている。
【0009】尚、有機系不純物の混入を嫌う、クリーン
ルーム,クリーンハウス,及びウェハストッカー等にお
いてもケミカルフィルタは配置されており、有機系不純
物を極力除去することが行なわれている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ケミカ
ルフィルタの能力は有限であり、このケミカルフィルタ
が劣化すると、有機系不純物を有効に除去することがで
きなくなる。その結果、酸化膜耐圧の劣化を引き起こ
し、半導体素子の歩留まりの低下を招く。このため、ケ
ミカルフィルタを適当な時期に交換する必要があり、そ
のために、筐体内の各処理ユニット内の雰囲気をサンプ
リングして、歩留りを低下させる有機不純物の濃度を測
定する方法が採用されている。
【0011】しかし、この方法では濃度検出に多くの時
間を要し、上記のような半導体ウェハを連続的に処理す
るシステムにおいては、劣化したケミカルフィルタを長
時間稼働することになり、やはり歩留まりの低下及び装
置の信頼性が低下してしまうという問題点が残存する。
【0012】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、フィルタの劣化を正確かつ速やかに検出しうるフ
ィルタの寿命検出装置及びフィルタの寿命検出方法及び
半導体製造装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明では、次に述べる各手段を講じたことを特徴
とするものである。
【0014】請求項1記載の発明は、流体内に含まれる
有機物の除去を行なうフィルタの寿命の検出を行なうフ
ィルタの寿命検出装置であって、前記フィルタの前記流
体の流れ方向下流側に配設された寿命検出用基板と、該
寿命検出用基板に成膜される有機膜の厚さを光学的に検
出する検出手段と、該検出手段により検出される有機膜
の厚さに基づき、前記フィルタの寿命判断を行なう寿命
判断手段とを具備することを特徴とするものである。
【0015】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載のフィルタの寿命検出装置において、前記フィルタ
は、ケミカルフィルタであることを特徴とするものであ
る。
【0016】また、請求項3記載の発明は、請求項1ま
たは2記載のフィルタの寿命検出装置において、前記寿
命検出用基板は、前記フィルタと対向する面に酸化膜を
有することを特徴とするものである。
【0017】また、請求項4記載の発明は、請求項1乃
至3のいずれかに記載のフィルタの寿命検出装置におい
て、前記寿命検出用基板は、シリコン基板であることを
特徴とするものである。
【0018】また、請求項5記載の発明は、請求項1乃
至4のいずれかに記載のフィルタの寿命検出装置におい
て、前記検出手段として、エリプソメータを用いたこと
を特徴とするものである。
【0019】また、請求項6記載の発明は、請求項5記
載のフィルタの寿命検出装置において、前記エリプソメ
ータを構成する光学系は、前記フィルタ及び前記寿命検
出用基板が配設された空間と気密に画成された他の空間
に配設されていることを特徴とするものである。
【0020】また、請求項7記載の発明は、請求項1乃
至6のいずれかに記載のフィルタの寿命検出装置におい
て、前記寿命判断手段により前記フィルタが寿命である
と判断された場合、警報を発生させる警報発生手段をさ
らに設けたことを特徴とするものである。
【0021】また、請求項8記載の発明は、流体内に含
まれる有機物の除去を行なうフィルタの寿命の検出を行
なうフィルタの寿命検出方法であって、寿命検出用基板
を前記フィルタの前記流体の流れ方向下流側に配設し、
光学的検出手段を用い、前記寿命検出用基板に成膜され
る有機膜の厚さ変化を測定し、該寿命検出用基板に成膜
される有機膜の厚さ変化に基づき、前記フィルタの寿命
判断を行なうこと特徴とするものである。
【0022】また、請求項9記載の発明は、請求項8記
載のフィルタの寿命検出方法において、前記フィルタ
は、ケミカルフィルタであることを特徴とするものであ
る。
【0023】また、請求項10記載の発明では、請求項
8または9記載のフィルタの寿命検出方法において、前
記寿命検出用基板として、前記フィルタと対向する面に
酸化膜を有したものを用いたことを特徴とするものであ
る。
【0024】また、請求項11記載の発明は、請求項8
乃至10のいずれかに記載のフィルタの寿命検出方法に
おいて、前記寿命検出用基板として、シリコン基板を用
いたことを特徴とするものである。
【0025】また、請求項12記載の発明は、請求項8
乃至11のいずれかに記載のフィルタの寿命検出方法に
おいて、前記検出手段として、エリプソメータを用いた
ことを特徴とするものである。
【0026】また、請求項13記載の発明は、半導体基
板に対し所定の処理を行なう半導体製造装置であって、
所定の処理を行なう処理部と、該処理部に対して流体を
供給する送風手段と、該送風手段から送風される前記流
体に含まれる有機物を除去するフィルタと、前記フィル
タの寿命の検出を行なうフィルタの寿命検出装置とを備
えており、前記フィルタの寿命検出装置は、前記フィル
タの前記流体の流れ方向下流側に配設された寿命検出用
基板と、該寿命検出用基板に成膜される有機膜の厚さを
光学的に検出する検出手段と、該検出手段により検出さ
れる有機膜の厚さに基づき、前記フィルタの寿命判断を
行なう寿命判断手段とを具備することを特徴とするもの
である。
【0027】また、請求項14記載の発明は、請求項1
3記載の半導体製造装置において、前記フィルタは、ケ
ミカルフィルタであることを特徴とするものである。
【0028】また、請求項15記載の発明は、請求項1
3または14記載の半導体製造装置において、前記寿命
検出用基板は、前記フィルタと対向する面に酸化膜を有
することを特徴とするものである。
【0029】また、請求項16記載の発明は、請求項1
3乃至15のいずれかに記載の半導体製造装置におい
て、前記寿命検出用基板は、シリコン基板であることを
特徴とするものである。
【0030】また、請求項17記載の発明は、請求項1
3乃至16のいずれかに記載の半導体製造装置におい
て、前記検出手段として、エリプソメータを用いたこと
を特徴とするものである。
【0031】また、請求項18記載の発明は、請求項1
7記載の半導体製造装置において、前記エリプソメータ
を構成する光学系は、前記フィルタ及び前記寿命検出用
基板が配設された空間と気密に画成された他の空間に配
設されていることを特徴とするものである。
【0032】また、請求項19記載の発明は、請求項1
3乃至18のいずれかに記載の半導体製造装置におい
て、前記寿命判断手段により前記フィルタが寿命である
と判断された場合、警報を発生させる警報発生手段をさ
らに設けたことを特徴とするものである。
【0033】上記した各手段は、次にように作用する。
【0034】請求項1、請求項8、及び請求項13記載
の発明によれば、流体内に含まれる有機物は、フィルタ
により除去される。しかしながら、フィルタの能力は有
限であり、寿命となると流体内に含まれる有機物はフィ
ルタを通過し、フィルタの下流側に流出してしまう。
【0035】本発明では、フィルタの前記流体の流れ方
向下流側に寿命検出用基板が配設されている。よって、
フィルタを通過した有機物は寿命検出用基板に吹き付け
られ、寿命検出用基板上には有機膜が成膜される。この
寿命検出用基板上に形成される有機膜は、フィルタを通
過する有機物量が多いほど、換言すればフィルタの劣化
が激しいほど厚くなる。
【0036】この寿命検出用基板上に成膜された有機膜
の厚さは、光学的検出手段を用いて測定される。光学的
検出手段を用いた膜厚測定は、有機膜を透過する際の光
の物理的変化により膜厚を測定するため、有機膜の厚さ
を正確に測定することができる。
【0037】前記したように、有機膜の膜厚はフィルタ
の劣化の度合と相関している。よって、有機膜の膜厚変
化を測定し、この膜厚が所定の厚さ(この所定の厚さ
は、実験により求めておくことが可能)以上となった
際,フィルタが寿命であると判断することができる。従
って、フィルタの寿命を確実に知ることができる。
【0038】また、流体のサンプリングを行なう必要は
なく、単にフィルタの流体の流れ方向下流側に寿命検出
用基板を配置することによりフィルタの寿命検出を行な
うことができる。また、光学的検出手段を用いることに
より、常時フィルタの寿命検出を行なうことも可能であ
る。これにより、フィルタの寿命検出のためにフィルタ
が設けられた処理装置等を停止させる必要がなくなり処
理装置等の効率向上を図ることができ、またフィルタの
寿命検出に要する時間短縮を図ることも可能となる。
【0039】また、請求項2、請求項9、及び請求項1
4記載の発明のように、本発明はフィルタとして、有機
物により劣化が発生するケミカルフィルタを用いた際に
効果が大である。
【0040】また、請求項3、請求項10、及び請求項
15記載の発明によれば、寿命検出用基板は、フィルタ
と対向する面に酸化膜を有している。この酸化膜は、有
機物を吸着し易い特性を有している。従って、酸化膜を
有する寿命検出用基板を用いることにより、フィルタを
通過した有機物を確実に寿命検出用基板上に成膜させる
ことができ、寿命検出精度の向上を図ることができる。
【0041】また、請求項4、請求項11、及び請求項
16記載の発明のように、寿命検出用基板としては、シ
リコン基板を用いることができる。
【0042】また、請求項5、請求項12、及び請求項
17記載の発明によれば、検出手段として偏光解析法の
原理に基づくエリプソメータを用いたことにより、簡単
かつ正確に有機物の膜厚測定を行なうことができる。
【0043】また、請求項6及び請求項18記載の発明
によれば、エリプソメータを構成する光学系を、フィル
タ及び寿命検出用基板が配設された空間と気密に画成さ
れた他の空間に配設したことにより、上記光学系から生
じる有機物が寿命検出装置内に侵入したり、逆に上記光
学系が有機物で汚染したりすることを防止できる。
【0044】また、エリプソメータは、光源から発射さ
れた光を偏光子を介して寿命検出用基板に照射し、その
反射光を位相補償素子及び検光子を介して受光器で受光
し、膜厚検出を行なう構成である。よって、上記各空間
を画成する隔壁に光を通過させる窓(気密な構成とする
必要がある)を設けておくことにより、フィルタ及び寿
命検出用基板が配設された空間の外部にエリプソメータ
を構成する光学系を設けても、寿命検出用基板に形成さ
れる有機物の膜厚を測定することができる。
【0045】また、請求項7及び請求項19記載の発明
によれば、フィルタが寿命であると判断された場合に警
報を発生させる構成とされているため、フィルタが寿命
となったことを速やかに、かつ確実に装置のオペレータ
に知らせることができる。
【0046】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て、図面と共に説明する。
【0047】まず、本発明の原理について説明する。本
発明者は、半導体基板の表面に形成された酸化膜の厚さ
測定を行なう実験を行なっていた際、次に述べる現象を
発見した。この実験では、半導体基板としてシリコンウ
ェハを用い、このシリコンウェハの表面に形成される二
酸化シリコン(シリカ)の膜厚をエリプソメータ(Ellip
someter)及びXPS(X線光電子分光分析法:X-ray pho
toelectron spectroscopy)を用いて測定した。
【0048】図1は、上記した実験により得られた実験
結果を示している。尚、同図において、縦軸は二酸化シ
リコンの膜厚であり、横軸は時間を示している。
【0049】図1に示される実験結果をから、同一のシ
リコンウェハを用い、そのシリコンウェハ上に形成され
る酸化膜の厚さ測定を行なったのにも拘わらず、XPS
を用いて膜厚測定を行なった場合には膜厚変化が発生せ
ず、エリプソメータを用いて膜厚測定を行なった場合に
は膜厚が時間の経過と共に漸次増大する現象が発生し
た。
【0050】本発明者は、図1に示す現象が発生する原
因を究明したところ、次のような結論を得た。
【0051】エリプソメータは、図3に示すように、発
光側光学系(コリメータアーム)61と受光側光学系
(テレスコープアーム)62とにより構成されている。
発光側光学系61は光源63及び偏光子64を有し、光
源63で生成された光は偏光子64で偏光された上で半
導体基板70に照射される。この発光側光学系61から
照射された光は半導体基板70で反射されるが、この反
射光の偏光状態は半導体基板70の表面の特性に応じて
変化する。具体的には、半導体基板70の表面に薄膜層
が形成されている場合には、この薄膜層の特性により反
射光の偏光特性は変化する。
【0052】半導体基板70で反射された光は、受光側
光学系62に入射される。受光側光学系62は、λ/4
板65,検光子66,及び受光装置67等により構成さ
れており、上記した反射光の偏光特性は受光装置67に
より検出される。受光装置67で検出された反射光の偏
光特性に基づき、半導体基板70上に形成されている薄
膜層の厚さを求めることができる。
【0053】従って、エリプソメータにより膜厚測定を
行なう場合、半導体基板70の表面に透明膜が形成され
ている限り、酸化膜に限らず、半導体基板70上に形成
されている全ての薄膜の膜厚を加算した厚さが求められ
ることになる。
【0054】これに対し、XPSはX線を半導体基板7
0の表面に照射し、これにより半導体基板70の表面か
ら放出される光電子のエネルギー分布を測定し、これに
基づき半導体基板70上の酸化膜の膜厚を測定するもの
である。具体的には、シリコンと酸素との結合数を数え
ることにより、半導体基板70上の酸化膜の膜厚を推定
するものである。従って、XPSによる膜厚測定では、
半導体基板70上に形成されている酸化膜(二酸化シリ
コン)の膜厚のみしか測定することができない。
【0055】上記したように、エリプソメータは酸化膜
以外の膜厚も測定するのに対し、XPSは酸化膜のみし
か測定することができない。これにより、図1に示され
るように、各測定方法を用いた際に測定結果に差が発生
するものと考えられる。
【0056】そこで本発明者は、半導体基板70の表面
に形成されている膜の材質を調べる実験を行なった。そ
の結果、図2に示すように、半導体基板70の上面に
は、先ず酸化膜71が形成されており、更に酸化膜71
の上部には有機物膜72が形成されていることが判っ
た。
【0057】ところで、上記のように半導体基板70上
に吸着し成膜される有機物は酸化膜耐圧の劣化などの有
機物は、半導体素子の歩留まりの低下を招く物質であ
る。このため、半導体製造設備には、これらの有機物を
除去するケミカルフィルタが配置されている。
【0058】しかしながら、ケミカルフィルタの能力は
有限であり、このケミカルフィルタが劣化すると、有機
系不純物を有効に除去することができなくなる。このた
め、ケミカルフィルタの寿命を検出し、寿命となったケ
ミカルフィルタは速やかに新しいケミカルフィルタに交
換する必要があるが、従来ではケミカルフィルタの寿命
を容易かつ速やかに検出する方法がなかったことは前述
した通りである。
【0059】本発明者は、上述してきた実験結果及びケ
ミカルフィルタの現状について考察した結果、前記した
半導体基板70上に有機物膜72が形成される現象を利
用してケミカルフィルタの寿命検出を行なえないかと思
考するに至った。
【0060】そこで、本発明者は次のような実験を実施
した。図4は、本発明者が実施した実験方法を説明する
ための図である。本実験では、ケミカルフィルタ28を
中心にその上下にシリコン基板上に酸化膜(二酸化シリ
コン膜)を形成させた基板10A,10B(以下、この
基板を寿命検出用基板という)を配設した。そして、半
導体製造設備で用いられると同様の環境におき、ケミカ
ルフィルタ28を用いて流体(本実施例では空気)の洗
浄処理を行なった。尚、寿命検出用基板10Aは空気の
流れに対して上流側に配置し、寿命検出用基板10Bは
空気の流れに対して下流側に配置した。
【0061】そして、上記のように配設された寿命検出
用基板10A,10Bの時間経過に伴う膜厚の変化を、
エリプソメータを用いて測定した。その結果を図5及び
図6に示す。
【0062】前記したようにエリプソメータは寿命検出
用基板10A,10Bに被膜された膜全体の厚さを測定
するものであるが、寿命検出用基板10A,10B上に
形成されている酸化膜(二酸化シリコン膜)の厚さは一
定であり変化しないものである。よって、図5及び図6
に示される、エリプソメータで測定される膜厚の変化
は、実質的に寿命検出用基板10A,10Bに被膜形成
される有機物膜の膜厚変化となる。
【0063】尚、図5及び図6において、縦軸は膜厚で
あり、また横軸は時間を示している。また、各図におい
て、矢印Aで示すのは寿命検出用基板10Aの膜厚変化
であり、矢印Bで示すのは寿命検出用基板10Bの膜厚
変化である。
【0064】図5は、測定期間を比較的短く設定(例え
ば、1週間程度)した時における実験結果を示してい
る。同図に示されるように、空気の流れに対して上流側
に配置された寿命検出用基板10Aは、空気中に含まれ
る有機物を吸着するため、エリプソメータにより測定さ
れる膜厚は漸次増大する変化を示す。これに対し、空気
の流れに対して下流側に配置された寿命検出用基板10
Bは、ケミカルフィルタ28により浄化された空気が吹
き付けられるため膜厚は変化しない。
【0065】一方、図6は、測定期間を比較的長く設定
(例えば、3ヶ月程度)した時における実験結果を示し
ている。尚、図6には、空気の流れに対して下流側に配
置された寿命検出用基板10Bの膜厚変化のみ示してい
る。
【0066】同図に示されるように、寿命検出用基板1
0Bに対する膜厚変化を長期にわたり実施したところ、
同図に示す時間t1以降、寿命検出用基板10Bの膜厚
が増加する現象が発生した。この時間t1は、経験的に
知られているケミカルフィルタ28の寿命時間と略一致
していた。また、時間t1以降における膜厚の増加率
(これは、図中矢印θ2で示す角度と等価である)は、
図5に示した寿命検出用基板10Aの膜厚の増加率(こ
れは、図中矢印θ1で示す角度と等価である)と略等し
い値であった(θ2=θ1)。
【0067】上記実験結果より、ケミカルフィルタ28
の空気の流れ方向下流側に寿命検出用基板10Bを配設
することにより、ケミカルフィルタ28の寿命検出を行
なえることが立証された。即ち、ケミカルフィルタ28
が寿命となると、空気中に含まれる有機物はケミカルフ
ィルタ28を通過するようになる。
【0068】このケミカルフィルタ28を通過した有機
物は、下流側に配設された寿命検出用基板10Bに吹き
付けられ、寿命検出用基板10B上には有機膜が成膜さ
れる。この寿命検出用基板10B上に形成される有機膜
は、ケミカルフィルタ28を通過する有機物量が多いほ
ど、換言すればケミカルフィルタ28の劣化が激しいほ
ど厚くなる。
【0069】この寿命検出用基板10B上に成膜された
有機膜の厚さは、光学的検出手段であるエリプソメータ
を用いて測定される。エリプソメータを用いた膜厚測定
は、前記したように、有機膜を透過する際の光の物理的
変化により膜厚を測定するため有機膜の厚さを正確に測
定することができる。
【0070】また、有機膜の膜厚はケミカルフィルタ2
8の劣化の度合と相関しているため、有機膜の膜厚変化
を測定し、この膜厚が所定膜厚(例えば、図6に示すH
)以上となった際、フィルタが寿命であると判断する
ことができる。従って、上記したケミカルフィルタ28
の寿命検出方法によれば、ケミカルフィルタ28の寿命
を確実かつ速やかに知ることができる。尚、上記の所定
膜厚Hは、実験により求めておくことが可能である。
【0071】また、上記したケミカルフィルタ28の寿
命検出方法によれば、従来のように半導体処理装置内を
流れる空気(流体)のサンプリングを行なう必要はな
く、単にケミカルフィルタ28の下流側に寿命検出用基
板10Bを配置することにより寿命検出を行なうことが
できる。また、エリプソメータ(光学的検出手段)を用
いて膜厚測定を行なうことにより、常時寿命検出を行な
うことも可能となる。これにより、ケミカルフィルタ2
8が設けられた半導体処理装置等を寿命検出のために停
止させる必要はなくよって半導体処理装置等の効率向
上、及び寿命検出に要する時間の短縮を図ることができ
る。
【0072】また、寿命検出用基板10Bは、ケミカル
フィルタ28と対向する面に酸化膜が形成されたものを
用いている。この酸化膜は、有機物を吸着し易い特性を
有している。従って、酸化膜を有する寿命検出用基板1
0Bを用いることにより、ケミカルフィルタ28を通過
した有機物を確実に寿命検出用基板10B上に成膜させ
ることができ、寿命検出精度の向上を図ることができ
る。また、検出手段として偏光解析法の原理に基づくエ
リプソメータを用いることにより、簡単かつ正確に有機
物の膜厚測定を行なうことができる。
【0073】更に、ケミカルフィルタ28が寿命となる
ことにより発生する膜厚変化の変化率(図6に示すθ2
の角度)は、ケミカルフィルタ28固有の値であり、予
め実験により求めておくことが可能な値である。よっ
て、測定された膜厚変化の変化率を演算し、これが実験
により求められた既定値に対して異なっている場合に
は、ケミカルフィルタ28以外の原因に基づき有機物が
増大している可能性がある。よって、本寿命検出方法を
利用して、異常検出を行なうことも可能となる。
【0074】続いて、上記した原理に基づきフィルタの
寿命検出を行なうフィルタの寿命検出装置について説明
する。図7は本発明の第1実施例であるフィルタの寿命
検出装置が適用された半導体ウェハ(半導体基板)の塗
布・現像処理システム(半導体製造装置)を示す平面図
であり、図8は図7におけるA−A’線に沿う断面図で
ある。
【0075】この塗布・現像システムは、複数の半導体
ウェハWを収納するカセットCを載置するカセットステ
ーション1と、半導体ウェハWにレジスト塗布及び現像
を含む一連の処理を実施するための複数の処理ユニット
を備えた処理部2と、カセットCと処理部2との間で半
導体ウェハWの搬送を行なうための搬送機構3と、処理
部2を挟んでカセットステーション1と反対側に設けら
れ、露光装置21ガム連接可能なインターフェイス部4
とを備えた構成とされている。尚、本実施例では、半導
体ウェハWとしてシリコンウェハを用いた例について説
明する。
【0076】搬送機構3は、搬送路12上をカセットC
の配列方向に沿って移動可能な搬送機構11を有し、こ
の搬送機構11の搬送アーム11aによって、カセット
ステーション1と処理部2との間で半導体ウェハWの搬
入出が行なわれる。
【0077】処理部2は、その略中央部に通路7が形成
されており、この通路7の両側に配設された複数の処理
ユニットを有している。また、この処理部2には、通路
7に沿って移動可能な主搬送機構5が設けられており、
この主搬送機構5は、回動移動、上下移動、及び進出退
避移動可能なウェハ支持アーム6を備えている。そし
て、この主搬送機構5のウェハ支持アーム6により、各
処理ユニットに対して半導体ウェハWの移送が行なわれ
る。
【0078】通路7の一方側には、ベークユニット1
3,ブラシ洗浄ユニット14,アドビージョン処理ユニ
ット15、その下に設けられた冷却ユニット16,及び
ベークユニット17が設けられており、他方側には二つ
の現像処理ユニット20それぞれ配置されている。この
ように、通路7を挟んで一方の側にレジスト塗布ユニッ
ト18及び現像処理ユニット20が設けられ、他方側に
ベークユニット13,17が設けられているので、レジ
スト塗布ユニット18及び現像処理ユニット20が熱的
影響を受けることを防止することができる。
【0079】インターフェイス部4には、半導体ウェハ
Wの受け渡しのための搬送台4aが設けられており、こ
の搬送台4aを介して露光装置21との間で半導体ウェ
ハWの受け渡しが行なわれる。そして、この露光装置2
1によって、フォトマスク等を使用してレジスト塗布さ
れた半導体ウェハW上に所定の回路パターンが形成され
る。
【0080】このように、各処理ユニットを集約して一
体化することにより、省スペース化及び処理の効率化を
図ることができる。これら処理ユニットを有する処理部
2は、その全体が筐体25(図8参照)内に配置されて
おり、システム全体はクリーンルーム内に配置される。
尚、クリーンルーム内には、フタル酸エステル,シロキ
酸,BHT,リン酸エステル等の半導体ウェハの製造に
望ましくない物質が介在している。
【0081】このような塗布・現像システムにおいて
は、カセットC内の半導体ウェハWが処理部2に搬送さ
れ、先ずブラシ洗浄ユニット14及び水洗ユニット19
により洗浄処理され、レジストの定着性を高めるために
アドビージョン処理ユニット15にて疎水化処理され、
冷却ユニット16で冷却の地、レジスト塗布ユニット1
8の一方で化学増幅型レジストが塗布される。その後、
半導体ウェハWは、ベークユニット13の一つでプリベ
ーク処理され、冷却ユニット16で冷却された後、イン
ターフェイス部4を介して露光装置21に搬送され、露
光装置21で所定のパターンが露光される。
【0082】そして、再びインターフェイス部4を介し
て処理部2に搬入され、ベークユニット17でポストエ
クスポージャーベーク処理が施され、レジストが化学増
幅される。その後、レジスト塗布ユニット18で冷却さ
れた半導体ウェハWは、現像処理ユニット29で現像処
理され、所定の回路パターンが形成され、リンス液によ
り残余の現像液が洗い流される。
【0083】現像処理された半導体ウェハWは,主搬送
機構5及び搬送機構3によりカセットステーション1上
の所定のカセットCに収納される。尚、処理部2の表面
に反射防止膜を形成する場合には、他方のレジスト塗布
ユニット18において反射防止膜ようレジストを塗布
し、ベーキングした後、化学増感型レジストが塗布され
る。
【0084】次に、塗布・現像システムにおける空気洗
浄機構について説明する。
【0085】前記したように、クリーンルーム内には、
フタル酸エステル,シロキ酸,BHT,リン酸エステル
等の半導体ウェハの製造に望ましくない物質が介在して
いる。よって、これらの物質を除去するために空気洗浄
機構が設けられている。
【0086】図8に示すように、処理部2の上部には、
その中へ洗浄化された空気(雰囲気ガス)を供給するた
めの空気洗浄機構27が設けられている。この空気洗浄
機構27は、筐体25の最上部に設けられたダクト38
から処理部2に空気を導くための通路39に設けられて
おり、上から順に、ケミカルフィルタ28,送風ファン
30,及びULPAフィルタ29Aを有している。
【0087】このような空気洗浄機構27により洗浄化
された空気が処理部2内にダウンフロー状態で供給され
るが、この中でケミカルフィルタ28は、化学増感型レ
ジストの解像度を低下される有機アンモニウム塩やNM
P(N−メチルピロリドン)等の有機アミンのような有
機物を除去し、解像度不良を防止する機能を有してい
る。このケミカルフィルタ28は、ユニット毎に配設さ
れている。尚、現像処理ユニット29は、空気洗浄機構
27の下方に位置するレジスト塗布ユニット18の入口
部分にも設けられているが、これは省略しても構わな
い。
【0088】また、処理部2の通路7の底部には、排気
通路31が設けられており、この排気通路31内に排気
ファン32が設けられていて、上方から取り入れられた
空気が、強制的に下方へ排出されるようになっている。
従って、処理部2内で解像度を低下させる不純物が発生
しても、半導体ウェハWに影響を及ぼすとなく装置の下
方へ排出される。
【0089】レジスト塗布ユニット18を例にとって説
明すると、図8に示すように、レジストの飛散を防止す
るためのカップ22内のスピンチャック23上に半導体
ウェハWを真空吸着させ、その上方から空気洗浄機構2
7で洗浄化された空気をカップ22内に取り入れつつ、
パルスモータ24によりスピンチャック23及び半導体
ウェハWを回転させながら、ノズル(図示せず)からレ
ジスト液を供給することにより、レジスト膜の塗布作業
が行なわれる。尚、このような空気洗浄機構27は、イ
ンターフェイス部4にも設けられており、インターフェ
イス部4にも洗浄化された空気が供給される。
【0090】ところで、前記したようにケミカルフィル
タ28の能力は有限であり、このケミカルフィルタ28
が劣化すると、有機系不純物(以下、単に有機物とい
う)を有効に除去することができなくなる。その結果、
レジスト塗布ユニット18を例にとって説明すると、ダ
クト38から空気と共にダクト38内に侵入した有機物
は、ケミカルフィルタ28を通過し、スピンチャック2
3に載置された半導体ウェハWに付着してしまう。
【0091】このように半導体ウェハWに有機物が付着
すると、その後に半導体ウェハWに対して実施される各
製造処理が適正に行なえなくなるおそれがあり、結果と
して半導体素子の歩留まりの低下を招いてしまう。そこ
で、本実施例では、ケミカルフィルタ28の寿命検出を
行なう寿命検出装置が設けられている。
【0092】以下、この寿命検出装置について、図8に
示すレジスト塗布ユニット18を例にとって説明する。
尚、以下説明する寿命検出装置は、ケミカルフィルタ2
8が設けられている各ユニットにも設けられているもの
である。寿命検出装置は、大略すると寿命検出用基板1
0,エリプソメータ60,制御装置(以下、CPUとい
う)50,及びアラーム装置52等により構成されてい
る。
【0093】寿命検出用基板10は、本実施例で表面に
は酸化膜(二酸化シリコン膜)が形成されたシリコン基
板を用いている。前記したように、ダクト38から流入
した空気は、送風ファン30により下方に向け流れる
が、この寿命検出用基板10は空気の流れ方向に対しケ
ミカルフィルタ28の下流位置に配設されている。この
際、寿命検出用基板10の配設位置は、可能な限りケミ
カルフィルタ28に近接していることが望ましい。
【0094】エリプソメータ60は、先に図3を用いて
説明したものと同等の構成を有している。即ち、エリプ
ソメータ60は、光源63,偏光子64が配設された発
光側光学系61と、λ/4板65,検光子66,受光装
置67が配設された受光側光学系62とにより構成され
ている。
【0095】この発光側光学系61と受光側光学系62
は、離間させて配設することが可能なものである。そこ
で本実施例では、通路39の左右に空間部33A,33
Bを形成し、図中左側に位置する空間部33Aに発光側
光学系61を配置し、図中右側に位置する空間部33B
に受光側光学系62を配置した構成としている。
【0096】通路39と空間部33Aは隔壁34Aによ
り気密に画成されており、また通路39と空間部33B
は隔壁34Bにより気密に画成されている。よって、空
気洗浄機構27にエリプソメータ60(発光側光学系6
1,受光側光学系62)を配設しても、エリプソメータ
60は通路39から気密に画成された空間部33A,3
3Bに配設されるため、エリプソメータ60の構成部品
から有機物が通路39内に侵入したり、逆にダクト38
から流入した空気に含まれる物質がエリプソメータ60
に付着したりすることを防止できる。
【0097】また、隔壁34A及び隔壁34Bには、窓
35A,窓35Bが形成されている。この窓35A,窓
35Bはガラスが配設されており、空間部33A,33
Bは通路39に対して気密状態を維持している。発光側
光学系61で生成された光は、窓35Aを介して寿命検
出用基板10に照射される。また、寿命検出用基板10
で反射された反射光は、窓35Bを介して受光側光学系
62に入射される。
【0098】よって、寿命検出用基板10を通路39に
配設し、エリプソメータ60を通路39に対して気密に
画成された空間部33A,33Bに配設しても、寿命検
出用基板10に形成される有機物の膜厚を、エリプソメ
ータ60を用いて測定することができる。
【0099】また、上記エリプソメータ60はCPU5
0に接続されており、このCPU50により駆動制御さ
れる構成とされている。また、エリプソメータ60で測
定された寿命検出用基板10上の有機物膜の膜厚データ
は、CPU50に送信される。CPU50には寿命検出
処理プログラムが格納されており、CPU50はエリプ
ソメータ60から送信されてくる有機物膜の膜厚データ
に基づき、寿命検出処理を実施し、ケミカルフィルタ2
8の寿命検出を行なう。
【0100】図9は、CPU50が実施する寿命検出処
理を示すフローチャートである。この寿命検出処理は、
例えば数時間毎に定期的に実施される処理である。同図
に示す寿命検出処理が起動すると、ステップ10(図で
は、ステップをSと略称している)において、CPU5
0はエリプソメータ60から有機物膜の膜厚データを取
り込む。
【0101】続くステップ11では、CPU50はエリ
プソメータ60から取り込んだ膜厚データから寿命検出
用基板10上に形成された膜厚(H)を演算する。続く
ステップ12では、予め実験により求められCPU50
に格納されているケミカルフィルタ28が寿命となる膜
厚(H)とを比較する。ステップ12において、ステ
ップ11で演算された膜厚(H)が寿命となる膜厚(H
)未満であると判断された場合には、ケミカルフィル
タ28は正常に有機物の清浄処理を行なえるため、ステ
ップ13の処理をスキップして今回の寿命検出処理を終
了する。
【0102】一方、ステップ12において、ステップ1
1で演算された膜厚(H)が寿命となる膜厚(H)以
上であると判断された場合には、ケミカルフィルタ28
は寿命を迎えており、空気中に含まれる有機物がレジス
ト塗布ユニット18内に侵入するおそれがある。このた
め、ステップ12で肯定判断がされた場合には、処理は
ステップ13に進み、CPU50はアラーム装置52を
駆動してアラームを発する。よって、ケミカルフィルタ
28が寿命となったことを速やかに、かつ確実に装置の
処理部2のオペレータに知らせることができる。
【0103】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。図10乃至図12は、本発明の第2実施例であるフ
ィルタの寿命検出装置を適用した縦型熱処理装置100
(半導体製造装置)を示している。この縦型熱処理装置
100は、例えば半導体デバイスの製造工程において、
熱拡散工程や成膜工程で使用されるものである。尚、図
10乃至図12において、図7及び図8に示した構成と
同一構成については同一符号を付し、その説明を省略す
るものとする。
【0104】縦型熱処理装置100は、例えば石英ガラ
ス等の耐熱材料よりなる円筒状の熱処理容器102を有
しており、この熱処理容器102の外周には同心状に図
示しない発熱体が設けられている。この熱処理容器10
2は、非処理体となる半導体ウェハ103を内部に装着
し、これを例えば800℃に加熱することができるよう
構成されている。
【0105】熱処理容器102は、半導体ウェハ103
を複数枚挿入脱自在に収納できるウェハボード104が
設けられている。このウェハボード104は、熱処理容
器102に対して搬入搬出される構成となっている。そ
して、熱処理容器102内にウェハボード104が装着
された状態で熱処理が行なわれ、よってウェハボード1
04に収納された複数の半導体ウェハ103に対して一
括的に熱処理が行なわれる。
【0106】このウェハボード104の下端部には、ウ
ェハボード104を熱処理容器102内に搬入搬出する
ロード・アンロード機構106が配設されている。この
ロード・アンロード機構106により、ウェハボード1
04は熱処理容器102の下部にある作業空間107に
搬出できるよう構成されている。
【0107】この作業空間107に半導体ウェハ103
を搬入搬出する機構としては、先ず縦型熱処理装置10
0の外部に半導体ウェハ103を25枚搭載できるウェ
ハカセット108を搭載するウェハカセットI/Oポー
ト109が設けられている。また、このウェハカセット
I/Oポート109からウェハカセット108を縦型熱
処理装置100の内部に移載する機構として、ウェハカ
セット移載機構110が設けられている。このウェハカ
セット移載機構110は、ウェハカセット108を縦型
熱処理装置100の上部に設けてあるウェハカセット棚
111と、作業空間107に設けられているウェハカセ
ット台112との間でウェハカセット108を移載する
構成とされている。また、前記作業空間107には、熱
処理容器102上に載置されたウェハカセット108か
ら半導体ウェハ103をウェハボード104に移載する
ためのウェハ移載機構113が設けられている。
【0108】一方、縦型熱処理装置100は、図11に
示すように、作業空間107の図11中の右側に作業空
間107内の空気を循環させるための吸引口120が設
けられている。この吸引口120の背面側に設けられる
吸引口空間121は、作業空間107から熱放射を受け
ないところ、例えば作業空間107の底部に設けられて
いるダクト部122に接続されている。
【0109】送風機123,133は、このダクト部1
22内に配設されている。この送風機123は、吸引口
空間121から空気を吸引し、送風領域133は排出口
開口130に向け空気を送風する。この各送風機12
3,133の間には、空気の流れに対し上流側からラジ
エータ124,第1のフィルタ125,第2のフィルタ
126,第3のフィルタ127,及び寿命検出用基板1
0が順番に配設されている。
【0110】ラジエータ124は、送風機123から送
風された空気を冷却処理する。また、第1のフィルタ1
25は主に塵埃を除去するULPAフィルタである。更
に、第2のフィルタ126及び第3のフィルタ127は
ケミカルフィルタであり、空気中に含まれる有機物成分
を除去するものである。
【0111】また、前記ダクト部122の空気排出側に
は、排出口開口130が設けられており、この排出口開
口130と作業空間107が対向する位置には排出口1
31が設けられている。この排出口131には、空気を
作業空間107内に均圧に送り込むため、均圧板132
が配設されている。
【0112】上記構成とされた縦型熱処理装置100
は、送風機123が駆動することにより吸引口120か
ら作業空間107内の空気が吸引される。この際、作業
空間107内の空気は、熱処理容器102で加熱処理さ
れた半導体ウェハ103が作業空間107内に搬出され
ることにより加熱されている。この高温の空気は、吸引
口空間121を通り作業空間107の底部に設けられた
ダクト部122内に流入する。
【0113】ダクト部122内に流入した空気は、作業
空間107の底部に設けられダクト部122と連通した
通路116内を通過する過程において、ラジエータ12
4で冷却され、続いて第1のフィルタ125において塵
埃が除去され、更に第2のフィルタ126及び第3のフ
ィルタ127において有機物が除去される。
【0114】ところで、半導体ウェハ103を熱処理容
器102で処理する際、半導体ウェハ103から極微量
の有機ガスが発生する場合がある。また、各フィルタ1
25〜127はその固定に接着剤を有しており、上記の
ように加熱された空気が各フィルタ125〜127を通
過する際、この接着剤から有機物(例えば、ハイドロカ
ーボン等)が発生することがある。ケミカルフィルタよ
りなる第2及び第3のフィルタ126,127は、この
半導体ウェハ103の熱処理に使用した極微量の有機ガ
スや、各フィルタ125〜127に使用されている接着
剤から発生する有機物(例えば、ハイドロカーボン
等)、及び前記したクリーンルーム内に存在する各物質
(フタル酸エステル,シロキ酸,BHT,リン酸エステ
ル等)を除去する機能を有する。よって、第2及び第3
のフィルタ126,127を通過することにより、空気
に含まれる有機物は除去される。
【0115】上記のように第2及び第3のフィルタ12
6,127を通過した空気は、送風領域133を介して
排出口開口130及び均圧板132を通り排出口131
から作業空間107に排出される。この際、第2及び第
3のフィルタ126,127を通過した空気の一部は、
寿命検出用基板10に吹き付けられるよう構成されてい
る。
【0116】ところで、前記したようにケミカルフィル
タである第2及び第3のフィルタ126,127の能力
は有限であり、この第2及び第3のフィルタ126,1
27が劣化すると、有機物を有効に除去することができ
なくなる。その結果、有機物は第2及び第3のフィルタ
126,127で除去されず作業空間107内に流入し
て半導体ウェハ103に付着し、その後の半導体製造処
理が適正に行なえなくなるおそれがある。このため、本
実施例においても、第2及び第3のフィルタ126,1
27の寿命検出を行なう寿命検出装置が設けられてい
る。
【0117】尚、本実施例で用いられている寿命検出装
置は、図7及び図8を用いて説明した半導体ウェハの塗
布・現像処理システムに設けられたものと同一構成であ
るため、以下の説明では、寿命検出装置を構成する各構
成要素の縦型熱処理装置100における配設位置につい
て説明するものとする。
【0118】前記したように、吸引口120から流入し
た空気は排出口開口130に向け流れるが、寿命検出装
置を構成する寿命検出用基板10は空気の流れ方向に対
し第3のフィルタ127(ケミカルフィルタ)の下流位
置に配設されている。また、エリプソメータ60は発光
側光学系61と受光側光学系62とにより構成されてお
り、発光側光学系61は作業空間107の底部に位置す
る壁部114上に配設され、また受光側光学系62は縦
型熱処理装置100のハウジングの底部に位置する底板
115の下部に配設されている。
【0119】更に、壁部114には窓35Aが形成され
ており、底板115には窓35Bが形成されている。こ
の窓35A,35Bにはガラスが配設されており発光側
光学系61で生成された光は窓35Aを介して寿命検出
用基板10に照射され、また寿命検出用基板10で反射
された反射光は窓35Bを介して受光側光学系62に入
射されるよう構成されている。
【0120】上記のようにケミカルフィルタよりなる第
2及び第3のフィルタ126,127についても、寿命
検出用基板10に形成された有機膜の厚さを測定精度の
高いエリプソメータ60を用いて測定することができる
ため、各フィルタ126,127の寿命を確実に、かつ
精度よく知ることができる。また、上記構成では寿命検
出のために縦型熱処理装置100を停止させる必要はな
く、縦型熱処理装置100の効率向上、及び寿命検出時
間の短縮を図ることができる。
【0121】一方、ウェハカセット108が搬入搬出さ
れるウェハカセットI/Oポート109の上部には、半
導体ウェハ103及びウェハカセット108を保管する
ウェハ保管場所205が設けられている。そして、この
ウェハ保管場所205及び作業空間107の空気を清浄
に保つため、ウェハ保管場所205の上部には第1のフ
ィルタユニット203が設けられている。また、ウェハ
保管場所205の下部には第2のフィルタユニット21
0が設けられている。
【0122】第1のフィルタユニット203は、ダクト
部材204,ULPAフィルタ207,ケミカルフィル
タ211,送風機212,及び送風領域213等により
構成されている。
【0123】ダクト部材204へ導入される空気は、第
1のフィルタユニット203により洗浄処理が行なわれ
る。第1のフィルタユニット203は、ケミカルフィル
タ211と吸い込みファン212とを組み合わせた構成
とされており、吸い込みファン212によりケミカルフ
ィルタ211を介してダクト部材204へ線状空気を供
給する構成となっている。
【0124】よって、ダクト部材204から導入される
空気中に含まれる有機物はケミカルフィルタ211にお
いて除去されるため、吸い込みファン212により吹き
出される空気は有機物の存在がない洗浄度の高い空気と
なっている。この洗浄された空気は、に導入される。よ
って、作業空間107内等において、半導体ウェハ10
3が有機物により汚染されることを防止できる。この
際、吸い込みファン212へ吸い込まれる空気の一部
は、寿命検出装置を構成する寿命検出用基板10に吹き
付けられるよう構成されている。
【0125】前記のように、ケミカルフィルタ211の
能力は有限であるため、本実施例においても、ケミカル
フィルタ211の寿命検出を行なう寿命検出装置が設け
られている。尚、本実施例で用いられている寿命検出装
置も、図7及び図8を用いて説明した半導体ウェハの塗
布・現像処理システムに設けられたものと同一構成であ
るため、以下の説明においても、寿命検出装置を構成す
る各構成要素の縦型熱処理装置100における配設位置
について説明するものとする。
【0126】前記したように、吸い込みファン212か
ら吹き出された空気は、ウェハ保管場所205、ウェハ
カセットI/Oポート109及び作業空間107に向け
流れるが、寿命検出装置を構成する寿命検出用基板10
は空気の流れ方向に対しケミカルフィルタ211の下流
位置に配設されている。また、エリプソメータ60は発
光側光学系61と受光側光学系62とにより構成されて
おり、この発光側光学系61及び受光側光学系62は通
風領域213の底部に配設されている。
【0127】そして、発光側光学系61で生成された光
は寿命検出用基板10に照射され、また寿命検出用基板
10で反射された反射光は受光側光学系62に入射され
るよう構成されている。
【0128】これにより、寿命検出用基板10に形成さ
れた有機膜の厚さを測定精度の高いエリプソメータ60
を用いて測定することができ、ケミカルフィルタ211
の寿命を確実に、かつ精度よく知ることができる。ま
た、ケミカルフィルタ211の寿命検出においても縦型
熱処理装置100を停止させる必要はなく、縦型熱処理
装置100の効率向上、及び寿命検出時間の短縮を図る
ことができる。
【0129】一方、図示を省略しているが、上記した縦
型熱処理装置100に設けられた各エリプソメータ60
もCPUにより駆動制御される構成とされている。そし
て、エリプソメータ60で測定された寿命検出用基板1
0上の有機物膜の膜厚データはCPUに送信され、寿命
検出処理を実施することにより各ケミカルフィルタ12
6,127,211の寿命検出が行なわれる構成とされ
ている。 また第1実施例で示したように、各ケミカル
フィルタ126,127,211が寿命であると判断さ
れた場合に、警報を発生する構成としてもよい。
【0130】尚、上記した第1及び第2の各実施例で
は、寿命検出用基板10としてシリコン基板を用いた例
を示したが、寿命検出用基板10の材質はシリコン基板
に限定されるものではなく、他の基板を用いることも可
能である。
【0131】この際、例えば第1実施例においては、寿
命検出用基板として、ケミカルフィルタ28が配設され
た処理部2で処理される半導体ウェハと等しい材料のも
のを用いることも可能である。また、第2実施例におい
ては、ウェハ保管場所205,ウェハカセットI/Oポ
ート109,及び作業空間107に配置される半導体ウ
ェハ103と等しい材料の寿命検出用基板を用いること
も可能である。この構成とした場合には、寿命検出用基
板10上の有機物膜と、半導体ウェハ上の有機物膜の厚
さが略等しくなるため、エリプソメータ60により半導
体ウェハの劣化を高精度に検出することができる。
【0132】また、上記した第1実施例ではフィルタと
してケミカルフィルタ28を用い、また上記した第2実
施例ではフィルタとしてケミカルフィルタ126,12
7,211を用いた例を示した。しかしながら、本発明
の適用はケミカルフィルタに限定されるものではなく、
有機物を浄化するフィルタであればケミカルフィルタ以
外のフィルタに対しても広く適用することが可能であ
る。
【0133】
【発明の効果】上述の如く本発明によれば、有機膜の厚
さを測定精度の高い光学的検出手段を用いて測定するた
め、フィルタの寿命を確実に、かつ精度よく知ることが
できる。 また、フィルタの寿命検出のためにフィルタ
が設けられた処理装置等を停止させる必要はなく処理装
置等の効率向上を図ることができると共に、フィルタの
寿命検出に要する時間短縮を図ることができる。
【0134】また、請求項2,9,14記載の発明によ
れば、フィルタとしてケミカルフィルタを用いたことに
より、このケミカルフィルタは有機物により劣化が生じ
るものであるため、ケミカルフィルタの寿命検出を確実
に行なうことができる。
【0135】また、請求項3,10,15記載の発明に
よれば、寿命検出用基板は、フィルタと対向する面に酸
化膜を有している。この酸化膜は、有機物を吸着し易い
特性を有している。従って、酸化膜を有する寿命検出用
基板を用いることにより、フィルタを通過した有機物を
確実に寿命検出用基板上に成膜させることができ、寿命
検出精度の向上を図ることができる。
【0136】また、請求項5,12,17記載の発明に
よれば、検出手段として偏光解析法の原理に基づくエリ
プソメータを用いたことにより、簡単かつ正確に有機物
の膜厚測定を行なうことができる。
【0137】また、請求項6,18記載の発明によれ
ば、エリプソメータを構成する光学系を、フィルタ及び
寿命検出用基板が配設された空間と気密に画成された他
の空間に配設したことにより、寿命検出装置及び光学系
が有機物で汚染することを防止できる。
【0138】また、請求項7,19記載の発明によれ
ば、フィルタが寿命であると判断された場合に警報を発
生させる構成としたことにより、フィルタが寿命となっ
たことを速やかかつ確実に装置のオペレータに知らせる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】同一半導体基板の酸化膜の厚さを、エリプメー
タを用いて測定した測定結果と、XPSを用いて測定し
た測定結果とを示す図である。
【図2】有機物膜が形成された半導体基板を拡大して示
す断面図である。
【図3】エリプソロメータを説明するための図である。
【図4】ケミカルフィルタの上流側及び下流側にそれぞ
れ寿命検出用基板を配置し、各基板の膜厚変化を測定す
る実験を説明するための図である。
【図5】図4に示す実験の実験結果を示す図である。
【図6】本発明の原理を説明するための図である。
【図7】本発明の一実施例であるフィルタの寿命検出装
置を適用した半導体ウェハの塗布・現像処理システムを
示す平面図である。
【図8】図1におけるA−A’線に沿った断面図であ
る。
【図9】CPUが実施する寿命検出処理のフローチャー
トである。
【図10】本発明の一実施例であるフィルタの寿命検出
装置を適用した縦型熱処理装置の第1実施例を示す斜視
図である。
【図11】図10に示す縦型熱処理装置の空気循環部分
を拡大して示す断面図である。
【図12】図10に示す縦型熱処理装置の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 カセットステーション 2 処理部 4 インターフェイス部 5 主搬送機構 6 ウェハ支持アーム 10,10A,10B 寿命検出用基板 11 搬送機構 14 ブラシ洗浄ユニット 15 アドビージョン処理ユニット 20 現像処理ユニット 21 露光装置 27 空気洗浄機構 28,234 ケミカルフィルタ 29 現像処理ユニット 50 CPU 52 アラーム装置 60 エリプソメータ 61 発光側光学系 62 受光側光学系 70 半導体基板 71 酸化膜 72 有機物膜 100 縦型熱処理装置 102 熱処理容器 104 ウェハボード 106 ロード・アンロード機構 107 作業空間 108 ウェハカセット 126 第2のフィルタ(ケミカルフィルタ) 127 第3のフィルタ(ケミカルフィルタ) 203 第1のフィルタユニット 204 ダクト部材 205 保管場所 210 第2のフィルタユニット 211 ケミカルフィルタ 212 送風機 220 通風領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 仲間 誠二 東京都港区赤坂5丁目3番6号TBS放送 センター 東京エレクトロン株式会社内 (72)発明者 荒木 靖範 東京都府中市住吉町2丁目30番7号 東京 エレクトロンエフイー株式会社内 (72)発明者 宮崎 忍 東京都府中市住吉町2丁目30番7号 東京 エレクトロンエフイー株式会社内 (72)発明者 長谷部 一秀 山梨県韮崎市穂坂町三ッ沢650 東京エレ クトロン東北株式会社内 (72)発明者 雨宮 政昭 山梨県韮崎市穂坂町三ッ沢650 東京エレ クトロン東北株式会社内 Fターム(参考) 2F065 AA30 BB13 CC00 CC19 FF49 GG01 HH12 JJ08 LL04 LL34 LL36 3L060 AA04 AA08 CC19 DD08 EE45 5F046 AA28 DB11

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体内に含まれる有機物の除去を行なう
    フィルタの寿命の検出を行なうフィルタの寿命検出装置
    であって、 前記フィルタの前記流体の流れ方向下流側に配設された
    寿命検出用基板と、 該寿命検出用基板に成膜される有機膜の厚さを光学的に
    検出する検出手段と、 該検出手段により検出される有機膜の厚さに基づき、前
    記フィルタの寿命判断を行なう寿命判断手段と、を具備
    することを特徴とするフィルタの寿命検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のフィルタの寿命検出装置
    において、 前記フィルタは、ケミカルフィルタであることを特徴と
    するフィルタの寿命検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のフィルタの寿命
    検出装置において、 前記寿命検出用基板は、前記フィルタと対向する面に酸
    化膜を有することを特徴とするフィルタの寿命検出装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載のフィ
    ルタの寿命検出装置において、 前記寿命検出用基板は、シリコン基板であることを特徴
    とするフィルタの寿命検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載のフィ
    ルタの寿命検出装置において、 前記検出手段として、エリプソメータを用いたことを特
    徴とするフィルタの寿命検出装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のフィルタの寿命検出装置
    において、 前記エリプソメータを構成する光学系は、前記フィルタ
    及び前記寿命検出用基板が配設された空間と気密に画成
    された他の空間に配設されていることを特徴とするフィ
    ルタの寿命検出装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかに記載のフィ
    ルタの寿命検出装置において、 前記寿命判断手段により前記フィルタが寿命であると判
    断された場合、警報を発生させる警報発生手段をさらに
    設けたことを特徴とするフィルタの寿命検出装置。
  8. 【請求項8】 流体内に含まれる有機物の除去を行なう
    フィルタの寿命の検出を行なうフィルタの寿命検出方法
    であって、 寿命検出用基板を前記フィルタの前記流体の流れ方向下
    流側に配設し、 光学的検出手段を用い、前記寿命検出用基板に成膜され
    る有機膜の厚さ変化を測定し、 該寿命検出用基板に成膜される有機膜の厚さ変化に基づ
    き、前記フィルタの寿命判断を行なうことを特徴とする
    フィルタの寿命検出方法。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のフィルタの寿命検出方法
    において、 前記フィルタは、ケミカルフィルタであることを特徴と
    するフィルタの寿命検出方法。
  10. 【請求項10】 請求項8または9記載のフィルタの寿
    命検出方法において、 前記寿命検出用基板として、前記フィルタと対向する面
    に酸化膜を有したものを用いたことを特徴とするフィル
    タの寿命検出方法。
  11. 【請求項11】 請求項8乃至10のいずれかに記載の
    フィルタの寿命検出方法において、 前記寿命検出用基板として、シリコン基板を用いたこと
    を特徴とするフィルタの寿命検出方法。
  12. 【請求項12】 請求項8乃至11のいずれかに記載の
    フィルタの寿命検出方法において、 前記検出手段として、エリプソメータを用いたことを特
    徴とするフィルタの寿命検出方法。
  13. 【請求項13】 半導体基板に対し所定の処理を行なう
    半導体製造装置であって、 所定の処理を行なう処理部と、 該処理部に対して流体を供給する送風手段と、 該送風手段から送風される前記流体に含まれる有機物を
    除去するフィルタと、 前記フィルタの寿命の検出を行なうフィルタの寿命検出
    装置とを備えており、 前記フィルタの寿命検出装置は、 前記フィルタの前記流体の流れ方向下流側に配設された
    寿命検出用基板と、 該寿命検出用基板に成膜される有機膜の厚さを光学的に
    検出する検出手段と、 該検出手段により検出される有機膜の厚さに基づき、前
    記フィルタの寿命判断を行なう寿命判断手段と、を具備
    することを特徴とする半導体製造装置。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の半導体製造装置にお
    いて、 前記フィルタは、ケミカルフィルタであることを特徴と
    する半導体製造装置。
  15. 【請求項15】 請求項13または14記載の半導体製
    造装置において、 前記寿命検出用基板は、前記フィルタと対向する面に酸
    化膜を有することを特徴とする半導体製造装置。
  16. 【請求項16】 請求項13乃至15のいずれかに記載
    の半導体製造装置において、 前記寿命検出用基板は、シリコン基板であることを特徴
    とする半導体製造装置。
  17. 【請求項17】 請求項13乃至16のいずれかに記載
    の半導体製造装置において、 前記検出手段として、エリプソメータを用いたことを特
    徴とする半導体製造装置。
  18. 【請求項18】 請求項17記載の半導体製造装置にお
    いて、 前記エリプソメータを構成する光学系は、前記フィルタ
    及び前記寿命検出用基板が配設された空間と気密に画成
    された他の空間に配設されていることを特徴とする半導
    体製造装置。
  19. 【請求項19】 請求項13乃至18のいずれかに記載
    の半導体製造装置において、 前記寿命判断手段により前記フィルタが寿命であると判
    断された場合、警報を発生させる警報発生手段をさらに
    設けたことを特徴とする半導体製造装置。
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