JP2002073144A - コンピュータとネットワークによる在庫部品管理システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 不要在庫部品の在庫管理にかかる諸費用は時
間が経つと膨大になっていた。 【解決手段】 在庫部品情報を部品管理倉庫から適宜受
信し部品毎に分類して記憶装置６にデータ蓄積し、この
記憶装置６の中から取り出した不要在庫部品に関する所
定の部品紹介情報を作成して社外ネットワーク８を介し
て他の特定装置メーカ２に送信し、特定装置メーカ２か
ら社外ネットワーク８を介して購入要求があった場合に
部品管理倉庫３に部品送付指示書を送信し売却処理す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は工場で購入したが
不要になった在庫部品を売却管理したり、部品メーカか
らの部品に関する最新情報を入手して購入の機会を改善
するコンピュータとネットワークによる在庫部品管理シ
ステムに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】電子機器等の装置を組み立て生産する装
置メーカにおける部品の在庫管理には、部品倉庫への保
管、機器の生産に対しての払い出し、過不足の調査、部
品の購入手配、在庫部品の利用状況をみた不要在庫部品
の摘出と廃棄処分等がある。装置メーカでは、設計、試
作、プリプロダクションを行い、その進行状況に合わせ
て使用する部品類を決め部品メーカに注文し、量産開始
に間に合うように相当量の部品を準備する。また、量産
が始まると、販売計画、生産計画に合わせて各種部品が
不足しないように事前に大量に購入し在庫部品として備
えるべく在庫管理されている。これらの部品の購入は見
込みで行うため、各種要因により使用しなくなる在庫部
品が生じていた。例えば、機器の仕様変更により他の部
品と交換されたために生じる在庫部品、機器の生産を中
止したために残る在庫部品、利用するには数量的に半端
となってしまった在庫部品等である。これらの在庫部品
うち、性能や特性が不良のものは即座に廃棄処分され
る。良品の部品は他の機器の生産に転用できるものは利
用されるように努めているが、当面利用計画が無いもの
については部品倉庫に保管されて次の使用機会を待つと
いうような在庫管理がなされているのが一般的である。

【０００３】また、装置メーカの在庫管理では、部品倉
庫にある部品の在庫状況を調査し、生産計画と照らし必
要な時期に不足すると判断した場合に部品メーカに発注
するという方法が行われてきた。受注した部品メーカ
は、対象となる部品の在庫状況、部品の生産計画、納期
等を装置メーカに電話やファックスにより連絡してい
た。連絡を受けた装置メーカは、発注部品の入手が困難
な場合、別の部品メーカからの調達を決め再度発注した
り、最初の部品メーカへの発注をキャンセルしたりの手
続きを行っていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】以上のような従来の在
庫管理では、当面使用目的のない在庫部品は、装置メー
カの資産でもあるため、保管するには保管場所の確保が
要求され、また不要となって廃棄するためには資産の損
失として計上しなければならず、時間が経つと不要在庫
部品（装置メーカとしては使用しなくなったが他の目的
には使用可能な部品の意味）の在庫管理にかかる諸費用
は膨大になるなどの課題があった。また、部品メーカも
複数の装置メーカと取り引きしているため、装置メーカ
が部品メーカの在庫情報を入手してから手配するまでの
間に実際は日々変化しており、従来の部品の発注・購入
の手続きでは確実に行えないこともある。さらに、部品
メーカ側でおきる情報、例えば特定部品については在庫
を持たないとか、モデルチェンジのため生産を中止する
等の情報も装置メーカでは最新のものが常に入手でき
ず、それが弊害となって発注作業のやり直しが生じてい
た。これらの管理作業は人為的作業が多いため煩雑であ
り、時間的ロスが生じ、生産の機会損失にも繋がってい
たという課題があった。

【０００５】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、装置メーカで在庫していて不要と
なった部品を他の装置メーカに転売処理するコンピュー
タとネットワークによる在庫部品管理システムを得るこ
とを目的とする。また、この発明は部品メーカからのリ
アルタイムな情報に基いて部品の発注・購入を迅速に行
えるコンピュータとネットワークによる在庫部品管理シ
ステムを得ることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明に係るコンピュ
ータとネットワークによる在庫部品管理システムは、機
器の生産用に保管した在庫部品および使用目的が無くな
った不要在庫部品に関する在庫部品情報を部品管理倉庫
から適宜受信し部品毎に分類して記憶装置にデータ蓄積
し、この記憶装置の中から取り出した不要在庫部品に関
する所定の部品紹介情報を作成して社外ネットワークを
介して他の特定装置メーカに送信し、特定装置メーカか
ら社外ネットワークを介して購入要求があった場合に部
品管理倉庫に部品送付指示書を送信し売却処理するよう
にしたものである。

【０００７】この発明に係るコンピュータとネットワー
クによる在庫部品管理システムは、不要在庫部品の決定
を、在庫部品情報に表わされる在庫部品の最終使用期日
から一定の期間を経過した時に自動的に部品管理端末に
マークやコメント等の表示を出し、この表示に基づいて
設計担当部門に社内ネットワークを介して問い合わせ回
答を得ることにより行うようにしたものである。

【０００８】この発明に係るコンピュータとネットワー
クによる在庫部品管理システムは、社外ネットワークで
結ばれた部品メーカと装置メーカの組み合わせからな
り、部品メーカと装置メーカはそれぞれのコンピュータ
により自社の在庫部品情報を部品毎に分類してそれぞれ
自社の記憶装置にデータ蓄積して管理し、部品メーカは
自社の在庫部品情報を自社の記憶装置から読み出して顧
客に提示するための提示部品情報を作成し社外ネットワ
ークを介して装置メーカに適宜送信し、装置メーカは受
信した提示部品情報を自社の記憶装置に蓄積し、必要に
応じて提示部品情報と装置メーカの在庫部品情報を自社
の記憶装置から読み出して部品情報分析手段により照合
して分析し部品の発注時期を判断し決定するようにした
ものである。

【０００９】この発明に係るコンピュータとネットワー
クによる在庫部品管理システムは、提示部品情報に部品
の在庫数、今後の計画等の最新情報を含むようにしたも
のである。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。実施の形態１．図１において、この発明の実
施の形態１による在庫部品管理システムを示すブロック
図が示される。１は装置メーカで、コンピュータによる
システムとして部品管理端末５、在庫部品データベース
用の記憶装置６、部品情報分析手段１４を備えている。
また、３は装置メーカ１の部品管理倉庫であり、７は通
信手段である。２は装置メーカ１とは異なる装置メーカ
で、子会社、関連会社、提携関係にある企業等の特定装
置メーカである。４は部品管理倉庫３内に保管されてい
る不要在庫部品である。１１は部品メーカである。８は
装置メーカ１と特定装置メーカ２、部品メーカ１１とを
結ぶインターネットや専用回線で構成された社外ネット
ワークである。

【００１１】次に動作について、図２のフローチャート
に従って説明する。装置メーカ１内において、部品管理
倉庫３には生産に使用するために購入した各種部品が整
理されて納められている。これらの在庫部品の中には不
要在庫部品４も含まれている。部品管理倉庫３から在庫
部品の部品番号、部品名、在庫個数、仕様、最終使用期
日、不要在庫部品４の有無等、現状の在庫部品情報が社
内ネットワークを介して定期的（例えば月末時）および
更新時あるいはアクセスされた時に送信され、部品管理
端末５がこれを受信する（ステップＳＴ１）。部品管理
端末５を用いて入手した在庫部品情報を部品毎に分類
し、記憶装置６に入力してデータベース化する（ステッ
プＳＴ２）。ここで、在庫部品の中から不要在庫部品４
として切り換える決定方法としては、機器の設計担当部
門から自発的に連絡を受けて行う方法、在庫部品情報の
最終使用期日から一定の期間が経過した時に自動的に部
品管理端末５にマーク、コメント等の表示を出し、設計
担当部門に社内ネットワークを介して問い合わせ回答を
得るという方法等がある。

【００１２】部品管理端末５により記憶装置６から在庫
部品情報を読み出し、不要在庫部品の部品番号、部品
名、在庫個数、仕様等の在庫部品情報および提示単価等
の紹介に必要な部品紹介情報を作成し、通信手段７によ
り社外ネットワーク８を介して特定装置メーカ２の端末
に送る（ステップＳＴ３）。特定装置メーカ２では、こ
の部品紹介情報を部品購入するための部品情報として利
用し、購入する場合には例えば部品紹介情報に添付され
ている注文書に記入し、社外ネットワーク８を介して装
置メーカ１に送信する（ステップＳＴ４）。装置メーカ
１は通信手段７により受信した注文書の内容を部品管理
端末５を用いて記憶装置６の在庫部品データベースと照
合し、該当する不要在庫部品の情報と部品送付指示書を
部品管理倉庫３の端末に社内ネットワークを介して送信
する（ステップＳＴ５）。部品管理倉庫３からは受注し
た部品が発注先の特定装置メーカ２に発送されると（ス
テップＳＴ６）、最新の部品在庫情報が部品管理端末５
を経由して記憶装置６に送信され在庫部品データベース
を更新する（ステップＳＴ７）。

【００１３】以上のように、この実施の形態１によれ
ば、コンピュータと社外ネットワークを使い装置メーカ
で在庫にしていて不要在庫部品となった部品を他の装置
メーカに転売処理するシステムを構成したので、短期間
で資源の有効活用が図れ、不要在庫部品の保管スペース
の削減、保管費用と廃棄費用の節減の効果が得られる。
また、在庫部品を不要在庫部品として決定する方法とし
て、在庫部品の最終使用期日から一定の期間が経過した
時に自動的に部品管理端末５にマーク、コメント等の表
示を出し、設計担当部門に社内ネットワークを介して問
い合わせ回答を得る方法を用いた場合、不要在庫部品を
不用意に発生増加させ放置するのを防止することができ
る効果がある。

【００１４】実施の形態２．図１のブロック図および図
３のフローチャートにより実施の形態２について、その
動作を説明する。複数の部品メーカ１１は、自社の在庫
部品情報を部品毎に分類してそれぞれ自社の記憶装置に
蓄積してデータベース化し管理する。部品メーカ１１は
在庫部品情報から顧客に提示するための情報をピックア
ップし提示部品情報として社外ネットワーク８を介して
取り引き顧客の装置メーカ１に送信する（ステップＳＴ
１）。この提示部品情報の中には、部品番号、部品名、
仕様、在庫個数、単価、納期等の情報に加え、特定の部
品について「在庫が少ない」、「需要が少ないため、近
い将来在庫を持たない」、モデルチェンジのため、従来
品の製造中止」等のコメントや代替品、新製品の紹介な
どのリアルタイムな情報が含まれる。

【００１５】装置メーカ１では、部品管理端末５で提示
部品情報を受信し、これを管理データとして整理し（ス
テップＳＴ２）、記憶装置６に入力して蓄積する（ステ
ップＳＴ３）。また、記憶装置６には、実施の形態１で
説明したように部品管理倉庫３からの在庫部品情報が蓄
積されている。装置メーカ１は記憶装置６に蓄積した情
報を部品情報分析手段１４に呼び出して分析を行い、部
品発注の時期を判断し、決定する。この場合、装置メー
カ１の在庫部品情報から購入すべき部品を抽出すると、
それに対応する部品メーカ１１からの提示部品情報が取
り出され、照合して分析する（ステップＳＴ４）。分析
内容としては、例えば在庫数の少ない部品は迅速に手
配する、近い将来に必要となる部品は予備も考慮す
る、モデルチェンジ品は代替品を検討する、等であ
る。

【００１６】部品情報分析手段１４によって得られた分
析結果に基いて部品管理端末５で注文書を作成し、通信
手段７により社外ネットワーク８を介して部品メーカ１
１に送信し発注作業が完了する（ステップＳＴ５）。部
品メーカ１１は注文書を端末で受信し指定納期に合わせ
て受注部品を装置メーカ１に納品する（ステップＳＴ
６）。

【００１７】以上のように、この実施の形態２によれ
ば、コンピュータと社外ネットワークを使い部品メーカ
の在庫部品に係る提示部品情報を装置メーカに提供し分
析できるシステムを構成したので、部品メーカのリアル
タイムな部品情報を収集でき、部品手配の的確な判断と
行動を取ることができる効果が得られる。また、提示部
品情報に部品の在庫数、今後の計画等の最新情報を含む
ように構成したので、単なる部品情報でなく装置メーカ
にとって部品購入の即断材料とすることができ、機会損
失を防ぐことができる効果が得られる。

【００１８】

【発明の効果】以上のように、この発明によれば、機器
の生産用に保管した在庫部品および使用目的が無くなっ
た不要在庫部品に関する在庫部品情報を部品管理倉庫か
ら適宜受信し部品毎に分類して記憶装置にデータ蓄積
し、この記憶装置の中から取り出した不要在庫部品に関
する所定の部品紹介情報を作成して社外ネットワークを
介して他の特定装置メーカに送信し、特定装置メーカか
ら社外ネットワークを介して購入要求があった場合に部
品管理倉庫に部品送付指示書を送信し売却処理するよう
にコンピュータと社外ネットワークを使いシステムを構
成したので 、装置メーカで在庫にしていて不要となっ
た部品を他の装置メーカに転売処理することができ、日
常的にかつ短期間で資源の有効活用が図れ、不要在庫部
品の保管スペースの削減、保管費用と廃棄費用の節減で
きる効果がある。

【００１９】この発明によれば、不要在庫部品の決定
を、在庫部品情報に表わされる在庫部品の最終使用期日
から一定の期間を経過した時に自動的に部品管理端末に
マークやコメント等の表示を出し、この表示に基づいて
設計担当部門に社内ネットワークを介して問い合わせ回
答を得るように構成したので 、不用意に不要在庫部品
を発生増加させ放置するのを防止することができる効果
がある。

【００２０】この発明によれば、社外ネットワークで結
ばれた部品メーカと装置メーカの組み合わせからなり、
部品メーカと装置メーカはそれぞれのコンピュータによ
り自社の在庫部品情報を部品毎に分類してそれぞれ自社
の記憶装置にデータ蓄積して管理し、部品メーカは自社
の在庫部品情報を自社の記憶装置から読み出して顧客に
提示するための提示部品情報を作成し社外ネットワーク
を介して装置メーカに適宜送信し、装置メーカは受信し
た提示部品情報を自社の記憶装置に蓄積し、必要に応じ
て提示部品情報と装置メーカの在庫部品情報を自社の記
憶装置から読み出して部品情報分析手段により照合して
分析し部品の発注時期を判断し決定するようにコンピュ
ータと社外ネットワークを使いシステムを構成したの
で、部品メーカのリアルタイムな部品情報を収集でき、
部品手配の的確な判断と行動を取ることができる効果が
ある。

【００２１】この発明によれば、提示部品情報に部品の
在庫数、今後の計画等の最新情報を含むように構成した
ので、単なる部品情報でなく装置メーカにとって部品購
入の即断材料とすることができ、機会損失を防ぐことが
できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この発明の実施の形態１および実施の形態２
による在庫部品管理システムを示すブロック図である。

【図２】 この発明の実施の形態１を説明するためのフ
ローチャートである。

【図３】 この発明の実施の形態２を説明するためのフ
ローチャートである。

【符号の説明】

１ 装置メーカ、２ 特定装置メーカ、３ 部品管理倉
庫、４ 不要在庫部品、５ 部品管理端末、６ 記憶装
置、７ 通信手段、８ 社外ネットワーク、１１ 部品
メーカ。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 機器の生産用に保管した在庫部品および
   使用目的が無くなった不要在庫部品に関する在庫部品情
   報を部品管理倉庫から適宜受信し部品毎に分類して記憶
   装置にデータ蓄積し、この記憶装置の中から取り出した
   不要在庫部品に関する所定の部品紹介情報を作成して社
   外ネットワークを介して他の特定装置メーカに送信し、
   前記特定装置メーカから前記社外ネットワークを介して
   購入要求があった場合に前記部品管理倉庫に部品送付指
   示書を送信し売却処理することを特徴とするコンピュー
   タとネットワークによる在庫部品管理システム。
2. 【請求項２】 不要在庫部品の決定を、在庫部品情報に
   表される在庫部品の最終使用期日から一定の不使用期間
   を経過したことを自動的に部品管理端末にマークやコメ
   ント等の表示を出し、この表示に基づいて設計担当部門
   に社内ネットワークを介して問い合わせ回答を得ること
   により行うことを特徴とする請求項１記載のコンピュー
   タとネットワークによる在庫部品管理システム。
3. 【請求項３】 社外ネットワークで結ばれた部品メーカ
   と装置メーカの組み合わせからなり、 前記部品メーカと前記装置メーカはそれぞれのコンピュ
   ータにより自社の在庫部品情報を部品毎に分類してそれ
   ぞれ自社の記憶装置にデータ蓄積して管理し、前記部品
   メーカは自社の在庫部品情報を前記自社の記憶装置から
   読み出して顧客に提示するための提示部品情報を作成し
   前記社外ネットワークを介して前記装置メーカに適宜送
   信し、 前記装置メーカは受信した前記提示部品情報を前記自社
   の記憶装置に蓄積し、必要に応じて前記提示部品情報と
   前記装置メーカの在庫部品情報を前記自社の記憶装置か
   ら読み出して部品情報分析手段により照合して分析し部
   品の発注時期を判断、決定することを特徴とするコンピ
   ュータとネットワークによる在庫部品管理システム。
4. 【請求項４】 提示部品情報に部品の在庫数、今後の計
   画等の最新情報を含むことを特徴とする請求項３記載の
   コンピュータとネットワークによる在庫部品管理システ
   ム。