JP2002072702A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2002072702A
JP2002072702A JP2000258268A JP2000258268A JP2002072702A JP 2002072702 A JP2002072702 A JP 2002072702A JP 2000258268 A JP2000258268 A JP 2000258268A JP 2000258268 A JP2000258268 A JP 2000258268A JP 2002072702 A JP2002072702 A JP 2002072702A
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toner
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test pattern
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JP2000258268A
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Naomi Sugimoto
奈緒美 杉本
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光体から中間転写ベルトにトナー像を転写
するときの転写条件を常に最適に維持できるようにした
画像形成装置を提供する。 【解決手段】 感光体4上に複数のテストパターン像を
形成し、そのテストパターン像を、異なった転写電圧で
中間転写ベルト15上に転写し、そのテストパターン像
の転写後の感光体表面に付着する転写残トナーをトナー
量検知センサ5により検出し、転写残トナー量が最も少
ないときの転写電圧を検出し、画像形成時に、その転写
電圧によって、トナー像を感光体4から中間転写ベルト
15上に転写する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンドレスの周面
を有し、該周面にトナー像が形成される像担持体と、該
像担持体の周面に形成されたトナー像を静電吸着する転
写器とを有する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子複写機、プリンタ、ファクシミリ或
いはこれらの少なくとも2つの機能を備えた複合機など
として構成される上記形式の画像形成装置は従来より周
知である。
【0003】この種の画像形成装置の転写器は、例え
ば、像担持体に形成されたトナー像を紙などから成る記
録媒体に転写する転写チャージャ、転写ローラ、転写ブ
ラシ或いは転写ブレードなどの転写手段から構成され
る。或いは、かかる転写手段と、記録媒体を担持する転
写体とを有し、その転写体によって記録媒体を担持しな
がら、転写手段に電圧を印加して、像担持体上のトナー
像を記録媒体に転写する転写器も周知である。さらに、
像担持体上のトナー像が一次転写される中間転写体を有
する転写器も広く知られており、その中間転写体に転写
されたトナー像は記録媒体に二次転写される。かかる中
間転写体を有する転写器は、カラー画像を形成するカラ
ー画像形成装置に広く採用されている。
【0004】上述したいずれの形式の画像形成装置も、
像担持体と転写器とに電位差を発生させることにより、
像担持体の周面に形成されたトナー像を、直に記録媒体
に静電吸着して転写し、或いは転写器の中間転写体に静
電吸着して転写するように構成されているので、転写器
の転写電圧や転写電流によって決まる転写条件が、トナ
ー像の転写効率に大きな影響を与える。例えば、転写器
の転写電圧が充分でないと、転写不良が発生し、転写さ
れたトナー像の画像品質が低下すると共に、像担持体上
に多量の転写残トナーが残される不具合を免れない。一
方、これを防止するために、転写器の転写電圧を過剰に
増強した場合、消費電力が増大するだけでなく、トナー
の帯電極性が逆転してトナーが飛散したり、像担持体と
転写器とが対向する以前にトナーが散ってしまい、転写
されたトナー像の画像品質が低下するおそれがある。ま
たトナーの帯電極性の逆転によって、転写効率が低下す
るおそれもある。
【0005】そこで、従来の画像形成装置においては、
上述の不具合が生じないように、像担持体と転写器との
電位差を最適に調整し、転写効率を高めて転写されたト
ナー像の画像品質を向上させ、かつ転写残トナーの量を
減少させるようにしているが、転写器の最適な転写条件
は、画像形成装置の使用環境や、各部の経時変化により
変動するので、転写条件を常に最良な状態に保つことは
できない。これに対処するため、画像形成装置の内部に
温度センサと湿度センサとを配置し、検出される温度と
湿度とに対応して転写器の転写条件を調整する製品があ
る。また、像担持体や転写器の経時変化を予測してお
き、これに対応して転写器の転写条件を経時的に調整す
ることも可能である。
【0006】しかし、上述した2つの技術は、環境変化
と経時変化との一方にしか対処できない。これらの技術
を組み合わせて使用することは可能であるが、それでは
構造が複雑となり、各々の誤差も相乗されるので実用的
でない。また、上述した技術は転写器の環境変化や経時
変化を考慮しているが、より転写性能に影響する転写器
の製造誤差に対処することができない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来の欠点を伴うことなく、長期に亘ってトナー像
の転写効率を高めることの可能な冒頭に記載した形式の
画像形成装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、冒頭に記載した形式の画像形成装置におい
て、前記像担持体の周面に付着したトナーの量を検出す
るトナー付着量検出手段と、動作モードとして少なくと
も通常プリントモードと転写条件調整モードとを切り換
え設定するモード切換手段と、前記転写条件調整モード
の設定下で、前記像担持体の周面に、該周面の周方向に
沿ってトナーより成る複数のテストパターン像を形成さ
せるパターン形成手段と、前記転写器を動作制御して、
前記テストパターン像をそれぞれ静電吸着するときの転
写器の転写条件を順次変化させる転写条件制御手段と、
前記像担持体の周面の各テストパターン像が静電吸着さ
れた後の像担持体周面に付着する転写残トナー量をそれ
ぞれ前記トナー付着量検出手段に測定させるトナー付着
量測定手段と、前記各転写条件に対する前記転写残トナ
ー量のうちの最少の転写残トナー量の転写条件を検出す
る転写条件検出手段と、検出された転写条件に基づいて
通常プリントモードでの前記転写器の転写条件を調整す
る転写条件設定手段とを具備することを特徴とする画像
形成装置を提案する(請求項1)。
【0009】その際、前記転写器として、エンドレスの
周面に、像担持体周面のトナーが静電吸着される転写体
を有している転写器を用いることができる(請求項
2)。
【0010】さらに、本発明は、上記目的を達成するた
め、冒頭に記載した形式の画像形成装置において、前記
転写器として、エンドレスの周面に、像担持体周面のト
ナーが静電吸着される転写体を有している転写器を用い
ると共に、該転写体の周面に付着したトナーの量を検出
するトナー付着量検出手段と、動作モードとして少なく
とも通常プリントモードと転写条件調整モードとを切り
換え設定するモード切換手段と、前記転写条件調整モー
ドの設定下で、前記像担持体の周面に、該周面の周方向
に沿ってトナーより成る複数のテストパターン像を形成
させるパターン形成手段と、前記転写器を動作制御し
て、前記テストパターン像をそれぞれ前記転写体の周面
に静電吸着して転写するときの転写器の転写条件を順次
変化させる転写条件制御手段と、前記転写体の周面に転
写された各テストパターン像のトナー量をそれぞれ前記
トナー付着量検出手段に測定させるトナー付着量測定手
段と、前記各転写条件に対する、転写体周面の各テスト
パターン像のトナー量のうちの最大のトナー量の転写条
件を検出する転写条件検出手段と、検出された転写条件
に基づいて通常プリントモードでの前記転写器の転写条
件を調整する転写条件設定手段とを具備することを特徴
とする画像形成装置を提案する(請求項3)。
【0011】また、上記請求項2又は3に記載の画像形
成装置において、全てのテストパターン像が前記転写体
周面のほぼ同一の個所に転写されるように、像担持体及
び転写体の作動タイミングと、像担持体周面にテストパ
ターン像を形成するタイミングを制御するタイミング制
御手段を設けると有利である(請求項4)。
【0012】さらに、上記請求項2乃至4のいずれかに
記載の画像形成装置において、前記像担持体と前記転写
体を、これらの周方向に所定のニップ長をもって当接さ
せ、前記パターン形成手段は、前記ニップ長よりも大き
な間隔をもって前記各テストパターン像を像担持体の周
面に形成し、前記転写条件制御手段は、像担持体周面の
テストパターン像の間の領域が転写体に当接した時に、
前記転写条件を順次変化させるように構成すると有利で
ある(請求項5)。
【0013】また、上記請求項1乃至5のいずれかに記
載の画像形成装置において、前記トナー付着量検出手段
は、発光部と受光部を有する反射率測定装置より成ると
有利である(請求項6)。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態例を図面
に従って詳細に説明する。
【0015】図1乃至図3は、デジタル複写機として構
成された画像形成装置1を示し、ここに例示した画像形
成装置は、図示していない原稿から画像を読み取るスキ
ャナ部2と、紙又は樹脂シートやフィルムなどから成る
記録媒体に画像を形成するプリンタ部3を有している。
プリンタ部3の内部上方には、像担持体の一例であるド
ラム状の感光体4が回転自在に軸支されている。この感
光体4は、例えば、アルミニウム製の素管の周面に感光
層を成膜した構造からなり、この感光層は下引層と電荷
発生層と電荷輸送層とを順番に積層した機能分離型とし
て形成されている。このように形成された感光層の膜厚
は、例えば約28(μm)であり、その静電容量は約9
0(pF/cm)である。
【0016】感光体4のまわりには、感光体4の周面を
帯電させる帯電装置9、帯電した感光体4の周面に静電
潜像を形成する露光装置の一例であるレーザスキャナ1
0、感光体周面の静電潜像をトナーにより現像する複数
の現像器12Y,12M,12C,12BKより成る現
像装置12、転写器14、クリーニング装置7、及び除
電ランプ8などが配設されている。ドラム状の感光体に
代え、複数のローラに巻き掛けられて走行駆動される無
端ベルトより成る像担持体を用いることもできる。いず
れの形態の像担持体も、循環自在なエンドレスの周面を
有している。
【0017】本例の転写器14は、複数のローラ16
A,16B,16C,16D,16Eと、これらのロー
ラに循環自在に巻き掛けられたエンドレスの中間転写ベ
ルト15として構成された転写体とを有している。複数
のローラのうちのローラ16Bは、図示していない駆動
装置によって回転駆動される駆動ローラとして構成さ
れ、その駆動ローラ16Bの回転によって、中間転写ベ
ルト15は、図2に矢印Aで示した方向に走行駆動され
る。また、複数のローラに張架された中間転写ベルト1
5は、図3に示すように、その周面が、感光体4の周面
に所定のニップ長dで圧接しており、この圧接ニップ部
よりも中間転写ベルト移動方向下流側に位置するローラ
16Aはバイアスローラとして構成され、このバイアス
ローラ16Aには、出力電圧が可変な直流電源17が接
続され、該ローラ16Aに転写電圧が印加されるように
構成されている。
【0018】中間転写ベルト15は、例えば、エチレン
テトラフルオロエチレン等の弗素系樹脂やポリカーボネ
ートにカーボンブラックを分散させた単層の中抵抗体か
らなり、その周面方向と直交する軸心方向に溶融押し出
しされた成形品として製造されている。その体積抵抗
は、例えば約1×1011(Ωcm)で、厚さは約15
0(μm)であり、この場合には新品時の中間転写ベル
ト15の表面抵抗は約5×10(Ωcm)である。感
光体4に当接する位置での中間転写ベルト15の張架距
離は、例えば36(mm)程度であり、中間転写ベルト
15と感光体4とのニップ長dは、例えば5.0〜15
(mm)程度である。
【0019】本例の現像装置12は、4つの現像器12
Y,12M,12C,12BKを有し、その各現像ケー
スには、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各
色の粉体状のトナーがそれぞれ収容され、その各トナー
は、現像ローラ6Y,6M,6C,6BKに担持されて
搬送され、後述するように感光体表面に形成された静電
潜像を各色のトナー像として可視像化する。
【0020】また、前述のスキャナ部2は、図2に示す
ように、本体ハウジング31の上面にコンタクトガラス
32が設けられており、このコンタクトガラス32の上
面に読取原稿(図示せず)が載置される。そして、この
コンタクトガラス32に対向する位置に第1の走査ユニ
ット33が移動自在に支持されており、この第1の走査
ユニット33と対向する位置に第2の走査ユニット34
が移動自在に支持されている。ここで、第1の走査ユニ
ット33は、画像照明光源であるハロゲンランプ35と
反射面が45度に傾斜した反射ミラー36とで構成され
ており、第2の走査ユニット34は、各々45度に傾斜
して内角90度で対向する一対の反射ミラー37,38
により構成されている。
【0021】そして、この第2の走査ユニット34の反
射ミラー38と対向する位置には、結像レンズ39を介
して3ラインCCD40が固定的に配置されており、こ
の3ラインCCD40には、CCDアレイからなりブル
ー光とグリーン光とレッド光とを各々読み取るブルーラ
インとグリーンラインとレッドライン(何れも図示せ
ず)とが、数ラインの間隔で連設されている。
【0022】ここで、第1及び第2の走査ユニット3
3,34の走査速度は2対1に設定されているので、コ
ンタクトガラス32から第1及び第2の走査ユニット3
3,34を介して上記3ラインCCD40までの結像光
路の光路長は、上記第1及び第2の走査ユニット33,
34が移動しても一定である。そして、このような一定
長の結像光路により、コンタクトガラス32上に載置さ
れてハロゲンランプ35により照明された読取原稿の読
取画像の反射光が、3ラインCCD40に読み取られて
光電変換され、画像データが得られる。
【0023】本実施形態例の画像形成装置1は、図1に
示すように、前記スキャナ部2と前記プリンタ部3とに
メイン制御部41が接続されており、このメイン制御部
41に操作パネル42が接続されている。メイン制御部
41は、各種のハードウェアを有して適正なプログラム
が設定されたコンピュータからなり、前記スキャナ部2
や前記プリンタ部3を動作制御する各種機能が実現され
ている。
【0024】本例の画像形成装置は、動作モードとして
通常プリントモードと後述する転写条件調整モードとが
切換自在に設定され、通常プリントモードの設定下で
は、コンタクトガラス32上に載置された読取原稿のカ
ラー画像が記録媒体に複写される。すなわち、読取原稿
の画像がスキャナ部2により、前述の如くして読み取り
走査され、レッド、グリーン及びブルーの画像データが
出力され、これらの画像データが、イエロー、マゼン
タ、シアン及びブラックの画像データに変換され、これ
らの画像データが、プリンタ部3によりトナー像として
記録媒体上にプリントされる。
【0025】すなわち、感光体4の循環するエンドレス
の周面が帯電装置9のコロナ放電により帯電され、その
帯電した感光体4の周面に、レーザスキャナ10から出
射する、画像データに対応して光変調されたレーザ光が
照射され、感光体4の周面に静電潜像が形成される。こ
の静電潜像は、現像装置12の1つの現像器によりトナ
ー像として可視像化される。帯電装置9は、感光体4の
周面を例えば−650乃至−700Vに一様に帯電し、
レーザスキャナ10から出射したレーザ光を照射された
感光体表面部分の表面電位は、例えば−100乃至−1
50Vまで低下し、この部分が静電潜像(画像部)とな
る。この静電潜像を可視像化する現像器の現像ローラに
は、例えば−500乃至−550Vの現像バイアスが印
加され、この現像ローラに担持されて搬送されるトナー
は所定の極性、この例ではマイナスに帯電しており、こ
れにより現像ローラ上のトナーが静電潜像に静電的に移
行し、当該静電潜像がトナー像として可視像化される。
このようにして、像担持体の周面にトナー像が形成され
るのである。
【0026】上記トナー像は、矢印A方向に走行する中
間転写ベルト15の周面に静電吸着されて一次転写され
る。すなわち、この中間転写ベルト15を巻き掛けたバ
イアスローラ16Aには、電源17によって、トナーの
帯電極性と逆極性、この例ではプラスの電圧が印加され
ており、これによって感光体4上のトナー像が中間転写
ベルト15の周面に静電吸着されて転写される。中間転
写ベルト15に代えて、ドラム状の転写体を用いること
もできる。このように転写器14は、像担持体の周面に
形成されたトナー像を静電吸着する用をなす。
【0027】中間転写ベルト15にトナー像を転写した
後の感光体表面は、クリーニング装置7によって除去さ
れ、次いで除電ランプ8からの光の照射を受け、感光体
表面の電位が初期化される。
【0028】上述の動作が繰り返し行われ、感光体の周
面には、各現像器12Y,12M,12C,12BKに
よって、互いに色の異なるトナー像が順次形成され、こ
れらのトナー像は、中間転写ベルト15の周面に順次重
ね合せて一次転写される。
【0029】一方、プリンタ部3の下方に配置された給
紙部20のいずれかの給紙カセット25から記録媒体P
が送り出され、この記録媒体は、中間転写ベルト15
と、転写ローラ19との間を所定のタイミングで通過す
る。このとき、転写ローラ19には、中間転写ベルト上
のトナー像の帯電極性と逆極性の転写電圧が印加されて
おり、これによりそのトナー像が記録媒体上に静電的に
二次転写される。この転写時に記録媒体に転写されずに
中間転写ベルト15に付着した転写残トナーは、クリー
ニング装置18のクリーニング部材によって除去され
る。転写ローラ19は、中間転写ベルト15上のトナー
像を記録媒体に転写する時期以外の時期には、中間転写
ベルト15の周面から離間し、同様にクリーニング装置
18のクリーニング部材も、転写残トナーのクリーニン
グ時以外の時期には、中間転写ベルト15の周面から離
間している。
【0030】記録媒体P上に転写されたトナー像は、定
着装置22によって加熱され、かつ加圧されることによ
り、記録媒体P上に定着される。このようにしてフルカ
ラー画像の形成された記録媒体が機外に排出される。
【0031】通常プリントモードは上述の如く実行さ
れ、感光体4上のトナー像が中間転写ベルト15上に転
写されるが、このときの転写効率は、転写条件、すなわ
ちバイアスローラ16Aに印加される転写電圧の値、或
いはそのローラ16Aに供給される転写電流の値に大き
く影響され、これが適正な値から大きくずれていると、
転写効率が低下し、中間転写ベルト15上に形成される
トナー像、ひいては記録媒体上に形成されるトナー像の
画像品質が低下する。そして、この転写条件は、環境変
化や、経時変化などによって変動する。このような問題
に対処するため、本例の画像形成装置は次のように構成
されている。
【0032】図2及び図3に示すように、本例の画像形
成装置には、感光体4より成る像担持体の周面に付着し
たトナーの量を検出するトナー付着量検出手段の一例で
あるトナー量検知センサ5を有し、このセンサ5は、感
光体周面の移動方向に関し、感光体4から中間転写ベル
ト15にトナー像が転写される転写部位よりも下流側で
あって、クリーニング装置7よりも上流側の感光体周面
部分に付着するトナーの量を検知するように配置されて
いる。
【0033】また、図1にブロック化して模式的に示す
ように、本例の画像形成装置のメイン制御部41は、モ
ード切換手段51と、パターン形成手段52と、転写条
件制御手段53と、トナー付着量測定手段54と、転写
条件検出手段55と、転写条件設定手段56などを有し
ている。モード切換手段51は、例えば、操作パネル4
2の手動操作に対応したメイン制御部41の処理動作に
より、動作モードとして、通常プリントモードと転写条
件調整モードとを切り換え設定する。モード切換手段5
1が、他のモードを設定するように構成してもよく、こ
のモード切換手段は、少なくとも上記通常プリントモー
ドと転写条件調整モードを設定する用をなす。
【0034】転写条件調整モードは、例えば、或る回数
の通常プリントモードが実行される毎に、或いは通常プ
リントモードが行われる毎に実行される。後者の場合、
例えば、操作パネル42のプリントキーが押下されたと
き、通常プリントモードの実行に先立って、転写条件調
整モードが設定されて当該モードが実行され、転写器1
4の転写条件を調整した後に、通常プリントモードが設
定され、当該モードが実行される。
【0035】通常プリントモードが設定された状態で
は、前述の各手段52乃至56は機能せず、スキャナ部
2が読取原稿から読取走査する画像データがプリンタ部
3により印刷用紙24に印刷出力される、通常プリント
モードが前述のように実行される。一方、転写条件調整
モードが設定された状態では、上記手段52乃至56が
機能し、プリンタ部3の中間転写ベルト15の転写条件
が調整される。転写条件調整モード下では、パターン形
成手段52は、感光体4と帯電装置9と、レーザスキャ
ナ10を動作制御することにより、感光体4より成る像
担持体の周面に、その周面の周方向に沿ってトナーより
成る複数のテストパターン像を形成させ、このとき、各
テストパターン像は同一の条件で形成される。このよう
に、パターン形成手段は、転写条件調整モードの設定下
で、露光装置を動作制御すると共に、帯電器と現像装置
とを動作させて、像担持体の周面にテストパターン像を
形成させるのである。図3に示すように、各テストパタ
ーン像TPは矩形のベタ画像として形成され、各テスト
パターン像TPは、感光体4と中間転写ベルト15との
接触ニップ長dよりも大きな間隔Lをあけて形成され
る。例えば、ニップ長dが15(mm)の場合、テスト
パターン像は20(mm)の間隔をあけて30×30
(mm)のベタ画像として形成される。
【0036】転写条件制御手段53は、転写器14を動
作させて、各テストパターン像を感光体4から中間転写
ベルト15の周面に静電吸着させるが、このとき、直流
電源17を動作制御して、転写条件の一例である転写電
圧VTを、各テストパターン像が転写される毎に順次変
化させる。より詳細には、最初に直流電源17の出力電
圧を通常の転写電圧より充分に低い電圧に設定し、この
電圧を通常の転写電圧より充分に高い電圧まで段階的に
上昇させる。このように、転写条件制御手段53は、転
写器を動作制御して、像担持体周面のテストパターン像
をそれぞれ静電吸着するときの転写器の転写条件を順次
変化させる用をなす。
【0037】このとき、感光体4の回転速度と、レーザ
スキャナ10の動作タイミングとに対応して、転写条件
制御手段53は、直流電源17を動作制御することによ
り、感光体4の周面の複数のテストパターン像の間の位
置に中間転写ベルト15の周面が当接するタイミング
で、直流電源17の出力電圧を切り換える。つまり、前
記中間転写ベルト15の転写電圧VTを、通常より低い
電圧から高い電圧まで複数のテストパターン像毎に段階
的に上昇させるのである。
【0038】各テストパターン像TPを中間転写ベルト
15に転写した後の感光体表面には、転写残トナーが付
着しているが、そのトナーの量は、トナー量検知センサ
5によって検出される。本例のトナー量検知センサ5
は、図4に示すように、発光素子111と受光素子11
2とを有する反射率測定装置より成り、発光素子111
からの光が感光体4の周面で反射し、この反射した光の
光量を受光素子112で検出して電圧に変換する。この
受光素子112の出力電圧は、図5に例示した感光体周
面のトナー付着量と受光出力の特性図に示すように、感
光体4の周面に付着したトナー量により変化する。感光
体4上のトナー付着量が多くなると、感光体からの反射
光量が減少し、受光素子112の出力電圧が低下する。
発光素子111から出射する光の波長や、発光素子11
1と受光素子112の設置位置を、感光体4の材料やト
ナーの種類などに応じて最適化を図ることにより、感光
体4の周面に付着した転写残トナーの量を精度よく検出
することができる。
【0039】感光体上のトナー付着量を検出するより具
体的な方法を示すと、まず、新品感光体の状態で、初期
設定動作として転写残トナーが存在しない状態の感光体
表面に対して発光素子111から光を照射し、感光体表
面で反射した光の光量I0を測定し、トナー付着量が0
のときの受光量I0を記憶手段に記憶させる。その後、
転写条件調整モードを実行し、転写残トナーが付着した
状態で同様に受光量Inを測定する。トナー付着量と受
光量は図5のような関係になるので、これよりトナー付
着量を測定することができ、また複数の転写条件により
得られた転写残トナーの付着量を比較することもでき
る。
【0040】前述のトナー付着量測定手段54は、感光
体4上の各テストパターン像が中間転写ベルト15の周
面に静電吸着されて転写された後、転写されずに感光体
4の周面に残ったトナーの量をトナー量検知センサ5に
測定させる。パッチ画像より成るテストパターン像は、
感光体4上に複数形成されるので、その転写残トナー量
の測定も、各テストパターン像に対応して繰返される。
このように、トナー付着量測定手段54は、像担持体の
周面の各テストパターン像が静電吸着された後の像担持
体周面に付着する転写残トナー量をそれぞれトナー付着
量検出手段に測定させる用をなす。
【0041】一方、転写条件検出手段55は、前述の各
転写条件に対する転写残トナー量のうちの最少の転写残
トナー量の転写条件を検出する。例えば、テストパター
ン像を中間転写ベルト15の周面に転写したあとに感光
体上の付着する転写残トナーの単位面積当りのトナー量
Mと、その転写時にバイアスローラ16Aに印加した転
写電圧VTの間の関係が、図6に実線Xで示したように
変化する場合、バイアスローラ16Aに1600(V)
の転写電圧を印加すれば、転写残トナーの量Mを最小に
することができる。バイアスローラ16Aに1600
(V)よりも小なる転写電圧を印加すると、転写効率が
低く、感光体4の周面に残留する転写残トナーの量Mを
が多くなり、この状態で転写電圧VTを順次上昇させる
と、これに対応して転写効率が上昇して、転写残トナー
量Mは減少する。しかし転写電圧VTを、適正値(この
例では1600V)を越えて上昇させると、トナーの帯
電極性の反転等が発生して、転写効率が低下し、感光体
4上の転写残トナーの量Mは増加する。
【0042】そこで、感光体4上の各テストパターン像
TPを中間転写ベルト15に転写する時に、バイアスロ
ーラ16Aに異なる値の転写電圧をそれぞれ印加し、そ
の各転写電圧の値に対応する転写残トナーの量Mを検出
し、そのMの値が最小となる転写電圧、図6の例では1
600(V)を検出するのである。その検出方法として
は、例えば、連続する2つの転写電圧をVTn,VTn
1とし、その差であるVTn−VTn1=ΔVを算出す
ると共に、この各転写電圧をバイアスローラ16Aに印
加したときの転写残トナーの量をMn,Mn1とし、そ
の両者の差Mn−Mn1=ΔMを算出し、ΔM/ΔVを
演算する。このΔM/ΔVは、図6に示した実線Xの傾
きに相当するので、ΔM/ΔVの絶対値が最小となると
きの転写電圧を求めれば、転写残トナーが最小となる転
写電圧、図6の例では1600(V)を知ることができ
る。このようにして、転写条件検出手段55は、転写電
圧TVと、トナー量検知センサ5が検出した転写残トナ
ー量Mとに基づいて、所定の演算処理を実行することに
より、転写残トナー量Mが最小となる転写電圧VTを検
出することができる。
【0043】転写条件設定手段56は、トナー付着量測
定手段54により、上述のようにして検出された転写条
件に基づいて、通常プリントモードでの転写器の転写条
件を調整する。図6の例で示すと、転写残トナーが最小
となる転写電圧が1600(V)であることが検出され
た場合、通常プリントモード時に、バイアスローラ16
Aに印加する転写電圧を1600(V)に設定するので
ある。かかる条件で、通常プリントモード時に感光体4
の周面から中間転写ベルト15にトナー像を転写すれ
ば、転写残トナーの量を最少にすることができるので、
完成した画像の品質を高め、しかもクリーニング装置6
の負担を軽減できると共に、廃トナーの量を減少させる
ことができる。
【0044】図6の破線Yは、感光体4上に形成された
ハーフトーン画像を中間転写ベルト15の周面に転写し
たあとに、感光体4上に付着する転写残トナーの量を示
しているが、この例から判るように、ハーフトーン画像
を転写するときの転写効率が最大となる転写電圧は、ベ
タ画像より成るテストパターン像の転写効率が最大とな
る転写電圧VT(図6の例では1600V)と一致せ
ず、前者の方が低い値となる。これは、感光体4上の単
位面積当りのトナー付着量が少ないハーフトーン画像の
方が、トナーの帯電極性が反転しやすいためであると考
えられる。そして、本例の画像形成装置のようにカラー
画像を形成する場合には、ベタ画像よりもハーフトーン
画像を形成することが多く、ハーフトーン画像の画質を
優先して向上させることが好ましい。そこで、前述のよ
うにして検出された最適の転写電圧VTの値の、例えば
85%の転写電圧を通常プリントモード時の転写電圧と
して採用することも有利である。その例では、ベタ画像
を転写するときの最良の転写電圧は1600(V)であ
ったが、この値の85%の1360(V)をバイアスロ
ーラ16Aに印加する転写電圧に設定して通常プリント
モードを実行するのである。これにより、特にハーフト
ーン画像の画質を高めることができる。このときのハー
フトーン画像の転写残トナーの量Mは、例えば0.01
mg/cmである。テストパターン像をハーフトーン
画像で形成する場合には、検出された最良の転写電圧V
Tをそのまま通常プリントモード時の転写電圧とすれば
よい。
【0045】なお、感光体にハーフトーン画像を形成す
るには、感光体周面にハーフトーン画像用の静電潜像を
形成するとき、その周面に照射するレーザ光の光量を調
整し、その潜像をハーフトーン画像として現像してもよ
いが、図示した例では、感光体上にドット画像を疎らに
形成することにより、ハーフトーン画像を形成してい
る。
【0046】また、本例の画像形成装置は、複数の現像
器12Y,12M,12C,12BKを有しているが、
そのいずれか1つの現像器によって感光体上にテストパ
ターン像を形成してもよいし、複数の現像器のそれぞれ
によって複数のテストパターン像を形成し、その各テス
トパターン像を転写したあとの転写残トナー量から適正
な転写電圧を設定するようにしてもよい。中間転写ベル
ト15上に転写されたテストパターン像は、図2に示し
たクリーニング装置によって除去される。
【0047】さらに、本例の画像形成装置のように中間
転写ベルト15の周面に各色のトナー像を重ね合せて転
写する場合、その重ね回数が増える毎に、バイアスロー
ラ16Aに印加する転写電圧を増大させるのが普通であ
る。従って、第1色目のトナー像を中間転写ベルト15
に転写するとき、前述のようにして求めた最適な転写電
圧(1600V又は1360V)を転写電圧とし、2色
目以降のトナー像の転写時には、その転写電圧に所定の
比例係数を乗じた値の転写電圧で、トナー像を転写する
ようにすることもできる。
【0048】上述した転写条件調整モードは、通常プリ
ントモードが或る回数行われる毎、或いは通常プリント
モードが実行される毎に行われるので、中間転写ベルト
15などが経時変化を起こし、或いは環境が変動して
も、或いは画像形成装置の製造時の製造誤差があるとき
も、転写条件を常に最適なものに維持することが可能で
ある。
【0049】図6は、新品の画像形成装置における転写
電圧VTと転写残トナー量Mの関係を示しているが、こ
の画像形成装置によって約5000枚複写動作を行う
と、このときの転写電圧VTと転写残トナー量Mの関係
は、図7に例示する如くなる。この図においても、Xは
ベタ画像を転写した後の転写残トナー量Mを示し、破線
Yは、ハーフトーン画像を転写した後の転写残トナー量
Mを示している。図7の場合には、最適な転写電圧VT
が約700(V)として検出されることになるので、こ
の値又はその85%の値を次の通常プリントモード時の
転写電圧として設定する。かかる調整が転写条件調整モ
ードの実行毎に行われるので、常に高い転写効率が感光
体4上のトナー像を中間転写ベルト15に転写すること
ができる。
【0050】なお、図7の状態となった画像形成装置に
対し、前述の1360(V)の転写電圧で感光体上のト
ナー像を中間転写ベルト15上に転写したとすると、ハ
ーフトーン画像転写後の転写残トナー量は約0.03m
g/cmとなり、このときの中間転写ベルト15の表
面電位を測定したところ、新品時の5×10Ω/cm
から5×10Ω/cmに経時劣化していることが
判明した。これに対し、転写電圧VTを前述のように調
整した結果、転写残トナー像の量が0.01mg/cm
となり、新品時の量に戻すことができた。
【0051】以上のように、本例の画像形成装置1は、
転写器14の転写電圧を調整することにより、転写残ト
ナー量を最少量に抑えることができ、また、ハーフトー
ンのトナー像を最良の状態に転写できるので、カラー画
像を高品質に複写することができる。しかも、転写電圧
を無用に高く設定することもないので、消費電力も軽減
することができる。さらに、上述のような転写電圧の調
整動作は起動時等に随時実行することができるので、環
境変化や経時劣化に関係なく転写性能を常時最良に維持
することができる。
【0052】なお、上述した効果と同様の効果を奏する
画像形成装置は、本出願人により提案されているが(実
開平10−48968号公報)、本例の画像形成装置
は、この先願に係る画像形成装置とは異なった構成によ
って、当該先願の画像形成装置と同様な効果を奏し得る
ものである。
【0053】ところで、本例の画像形成装置において
は、転写器14として、エンドレスの周面に、像担持体
周面のトナーが静電吸着される中間転写ベルト15より
成る転写体を有している転写器14が用いられている
が、かかる転写体を有する画像形成装置の場合、各テス
トパターン像転写後に感光体上に付着する転写残トナー
の量を検知するのではなく、中間転写ベルト15の周面
に転写された各テストパターン像のトナー付着量を検出
するように構成しても、前述した構成と同じ効果を奏す
ることができる。この場合には、中間転写ベルト15よ
り成る転写体の周面に付着したトナーの量を検出するト
ナー付着量検出手段の一例であるトナー量検知センサ5
が、図8に示すように、中間転写ベルト15に対向して
設けられ、このトナー量検知センサ5が、感光体4から
中間転写ベルト15に静電吸着されて転写された各テス
トパターン像のトナー付着量を検出する。また、この第
2の例の場合も、その第1の例と全く同じく作用するモ
ード切換手段51と、パターン形成手段52が設けられ
るが、第2の例の転写条件制御手段53は、転写器14
を動作制御して、テストパターン像をそれぞれ、中間転
写ベルト15より成る転写体の周面に静電吸着して転写
するときの転写器14の転写条件を順次変化させる。具
体的には、感光体4上の各テストパターン像を中間転写
ベルト15上にそれぞれ転写するときにバイアスローラ
16Aに印加する転写電圧を、第1の例の場合と全く同
じく、順次上昇させるのである。そして、第2の例のト
ナー付着量測定手段54は、中間転写ベルト15より成
る転写体の周面に転写された各テストパターン像のトナ
ー量をそれぞれトナー量検知センサ5より成るトナー付
着量検出手段に測定させる。この場合も、各テストパタ
ーン像はパッチ画像より成り、そのトナー付着量の測定
も各テストパターン像に対応して繰返し行われる。ま
た、転写条件検出手段55は、各転写条件、すなわちバ
イアスローラ16Aに印加される各転写電圧に対する、
中間転写ベルト周面の各テストパターン像のトナー量の
うちの最大のトナー量の転写条件を検出する。中間転写
ベルト15より成る転写体上の複数のテストパターン像
の最大のトナー量の転写電圧を検出する点でその第1の
例とは異なっている。あとは、その第1の例の場合と全
く同様にして、転写条件設定手段56が、検出された転
写条件、すなわち転写電圧に基づいて、次に行われる通
常プリントモードでの転写器の転写条件、すなわちバイ
アスローラ16Aに印加する転写電圧を調整する。この
場合も、検出された転写電圧の、例えば85%を転写電
圧とすることもできる。
【0054】上述した転写条件調整モードを適時に行う
ことによって、常に高い転写効率で、感光体上のトナー
像を中間転写ベルト15に転写することができ、その画
質を高め、廃トナー量を減少させることができる。
【0055】図2及び図5に示した画像形成装置は、1
つの感光体4から順次トナー像を転写される中間転写ベ
ルト15より成る転写体を有しているが、例えばベルト
又はドラムより成る転写体のまわりに複数の感光体を配
置し、各感光体周面に形成されたトナー像を上記転写体
周面に順次重ね合せて一次転写し、その重ね合せトナー
像を記録媒体上に一括して二次転写する画像形成装置も
公知であり、かかる画像形成装置にも前述の全ての構成
を採用することができる。
【0056】また、感光体より成る1つの像担持体上に
形成されたトナー像を、転写チャージャ、転写ローラ、
転写ブラシ又は転写ブレードなどの転写手段から成る転
写器によって、記録媒体上に転写するモノクロタイプの
画像形成装置にも、上述した各構成を採用することもで
きる。
【0057】さらに、図9に示すように、感光体4に対
置され、複数のローラ16F,16Gに巻き掛けられて
走行駆動されるベルト状(又はドラム状)の転写体11
5と、その転写体115の裏面に配置された例えば転写
ローラ16Hから成る転写手段を具備する転写器114
を用い、記録媒体Pを転写体115に担持して搬送しな
がら、転写ローラ16Hに転写電圧を印加して、感光体
4上のトナー像を記録媒体P上に転写する形式の画像形
成装置にも、前述の各構成を採用することができる。そ
の際、前述の第2の例の場合、感光体上に形成された各
テストパターン像は、記録媒体Pに転写されず、転写体
115に転写され、そのトナー付着量が図示していない
トナー量検知センサにより検出される。転写体115に
転写されたテストパターン像は、クリーニング装置11
8によって転写体115から除去される。
【0058】また、図2及び図3に示した例のように、
中間転写ベルト15の如き中間転写体を有し、その中間
転写体周面に形成されたトナー像を、電圧の印加された
転写ローラ19により記録媒体Pに転写する形式の画像
形成装置の場合、その転写ローラ19を転写器とし、中
間転写体を像担持体として、前述の各構成をそれぞれ適
用することができる。
【0059】ところで、図2、図3及び図9に示した画
像形成装置においては、中間転写ベルト15又は転写体
115より成るベルト状の転写体を有しているが、かか
るベルト状転写体が、前述のようにその周方向と直交す
る軸心方向に溶融押し出しされた成形品により形成され
ていると、その周方向の転写特性、特にその抵抗特性を
均一化することができる。例えば、中間転写ベルト15
の転写特性が周面方向で不均一な場合、この中間転写ベ
ルト15の周面方向に複数のテストパターン像を順次転
写させて感光体4に残留した転写残トナー量Mを測定し
ても、この転写残トナー量Mに中間転写ベルト15の転
写特性の不均一性が影響する。しかし、上述のように中
間転写ベルト15を軸心方向に溶融押し出し成形して周
面方向の転写特性を均一とすれば、感光体4上の転写残
トナー量Mを良好に検出することができ、最適な転写電
圧を適正に決定することができる。
【0060】上述のように、転写体の転写特性を均一化
することができるが、その製造誤差や経時変化のため
に、転写特性が転写体の周面方向で不均一となることも
ある。このような場合、全てのテストパターン像が転写
体周面のほぼ同一の個所に転写されるように、像担持体
及び転写体の作動タイミングと、像担持体周面にテスト
パターン像を形成するタイミングを制御するタイミング
制御手段を設けることが有利である。
【0061】例えば、図10及び図11に示すように、
中間転写ベルト15の側端部に貫通孔61を形成し、こ
の貫通孔61を検知する位置にフォトカプラ62を配置
する。このフォトカプラ62をメイン制御部41に接続
し、このメイン制御部41によって、全てのテストパタ
ーン像が必ず中間転写ベルト15上の同一個所に転写さ
れるように、タイミングを制御するのである。このよう
にすれば、中間転写ベルト15の転写特性が周面方向で
不均一でも、この周面の1個所のみに対してテストパタ
ーン像の形成とトナー付着量Mの測定とが実行されるの
で、この測定結果に中間転写ベルト15の転写特性の不
均一性が影響することがない。つまり、転写器14の転
写電圧を変化させてテストパターン像の形成とトナー付
着量Mの測定とを複数回まで実行する場合、これに対応
した回数だけ中間転写ベルト15を繰り返し循環させ、
この中間転写ベルト15の1回転毎にテストパターン像
を1つ形成すると共にトナー付着量Mを1回測定する。
なお、このようにテストパターン像の形成位置を中間転
写ベルト15の1個所とした場合、この位置の転写特性
が異常な場合には転写電圧VTが適正に調整されないの
で、転写特性が平均的な位置にテストパターン像を形成
するようにする必要がある。
【0062】また、本例の画像形成装置においては、前
述のように、感光体4より成る像担持体と中間転写ベル
ト15より成る転写体が、これらの周方向に所定のニッ
プ長dをもって当接し、パターン形成手段52は、ニッ
プ長dよりも大きな間隔Lをもって各テストパターン像
を像担持体の周面に形成させ、転写条件制御手段53
は、像担持体周面のテストパターン像の間の領域が転写
体に当接した時に、転写条件を順次変化させるように構
成されている。この構成により、1つのテストパターン
像が転写されている間に、転写電圧VTが変化してしま
うことがなくなり、各テストパターン像の転写残トナー
の付着量M又は中間転写ベルト15上に転写された各テ
ストパターン像のトナー付着量を正しく測定することが
できる。
【0063】以上説明した例においては、調整する転写
条件を転写器の転写電圧VTとしたが、これを転写電流
とすることもできる。また本発明は、プリンタ、又はフ
ァクシミリ、或いは各種機能を備えた複合機などにも適
用することができる。
【0064】
【発明の効果】請求項1及び2に係る発明によれば、転
写条件調整モードにおいて、異なる転写条件でテストパ
ターン像を転写し、像担持体周面に残った各々の転写残
トナー量を測定し、最少の転写残トナー量となる転写条
件を検出し、その条件を通常プリントモードにフィード
バックするので、環境変動及び経時劣化、装置の量産時
の製造誤差等によって生じる転写残トナー量の変動を抑
え、常に高い転写効率を維持することができる。
【0065】請求項3に係る発明によれば、転写条件調
整モードにおいて、転写体に異なる転写条件でテストパ
ターン像を転写し、各々の転写トナー量を測定し、最大
の転写トナー量となる転写条件を検出し、その条件を通
常プリントモードにフィードバックするので、環境変動
及び経時劣化、装置の量産時の製造誤差等によって生じ
る転写残トナー量の変動を抑え、常に高い転写効率を維
持することができる。
【0066】請求項4に係る発明によれば、転写条件調
整モードを実施する際に、テストパターン像が転写体表
面の同じ位置に毎回転写されるので、転写体の転写特性
の周方向の不均一性が転写条件の調整処理に影響しな
い。
【0067】請求項5に係る発明によれば、像担持体と
転写体とが接触しているニップの長さ以上の間隔をもっ
て複数のテストパターン像を像担持体上に形成し、像担
持体の周面のテストパターン像の間の位置に転写体が当
接したタイミングで転写条件を順次変化させるようにし
たので、1つのテストパターン像の途中で転写条件が変
化することがなく、像担持体上の転写残トナーの付着
量、又は転写体上の転写トナーの付着量が適切に測定さ
れる。
【0068】請求項6に係る発明によれば、トナー付着
量検出手段を発光部と受光部を有する反射率測定装置と
したので、トナー付着量を簡単に測定することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の論理的構成を示す模式図であ
る。
【図2】画像形成装置の内部構造を示す断面図である。
【図3】感光体と中間転写ベルトのニップ長と、複数の
テストパターン像の位置関係を説明する図である。
【図4】トナー量検知センサを説明する図である。
【図5】トナー量検知センサの出力とトナー付着量の関
係を示す図である。
【図6】感光体上の転写残トナーと転写電圧の関係の一
例を示す図である。
【図7】感光体上の転写残トナーと転写電圧の関係の他
の例を示す図である。
【図8】画像形成装置の他の例を示す断面図である。
【図9】画像形成装置のさらに他の例を示す概略図であ
る。
【図10】中間転写ベルトの作動タイミングを検知する
フォトカプラを示す斜視図である。
【図11】中間転写ベルトの作動タイミングをフォトカ
プラで検知するときの様子を示す図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置 14 転写器 51 モード切換手段 51 パターン形成手段 53 転写条件制御手段 54 トナー付着量測定手段 55 転写条件検出手段 56 転写条件設定手段 111 発光素子 112 受光素子 115 転写体 114 転写器 d ニップ長 L 間隔 TP テストパターン像

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンドレスの周面を有し、該周面にトナ
    ー像が形成される像担持体と、該像担持体の周面に形成
    されたトナー像を静電吸着する転写器とを有する画像形
    成装置において、 前記像担持体の周面に付着したトナーの量を検出するト
    ナー付着量検出手段と、動作モードとして少なくとも通
    常プリントモードと転写条件調整モードとを切り換え設
    定するモード切換手段と、前記転写条件調整モードの設
    定下で、前記像担持体の周面に、該周面の周方向に沿っ
    てトナーより成る複数のテストパターン像を形成させる
    パターン形成手段と、前記転写器を動作制御して、前記
    テストパターン像をそれぞれ静電吸着するときの転写器
    の転写条件を順次変化させる転写条件制御手段と、前記
    像担持体の周面の各テストパターン像が静電吸着された
    後の像担持体周面に付着する転写残トナー量をそれぞれ
    前記トナー付着量検出手段に測定させるトナー付着量測
    定手段と、前記各転写条件に対する前記転写残トナー量
    のうちの最少の転写残トナー量の転写条件を検出する転
    写条件検出手段と、検出された転写条件に基づいて通常
    プリントモードでの前記転写器の転写条件を調整する転
    写条件設定手段とを具備することを特徴とする画像形成
    装置。
  2. 【請求項2】 前記転写器として、エンドレスの周面
    に、像担持体周面のトナーが静電吸着される転写体を有
    している転写器を用いた請求項1に記載の画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】 エンドレスの周面を有し、該周面にトナ
    ー像が形成される像担持体と、該像担持体の周面に形成
    されたトナー像を静電吸着する転写器とを有する画像形
    成装置において、 前記転写器として、エンドレスの周面に、像担持体周面
    のトナーが静電吸着される転写体を有している転写器を
    用いると共に、該転写体の周面に付着したトナーの量を
    検出するトナー付着量検出手段と、動作モードとして少
    なくとも通常プリントモードと転写条件調整モードとを
    切り換え設定するモード切換手段と、前記転写条件調整
    モードの設定下で、前記像担持体の周面に、該周面の周
    方向に沿ってトナーより成る複数のテストパターン像を
    形成させるパターン形成手段と、前記転写器を動作制御
    して、前記テストパターン像をそれぞれ前記転写体の周
    面に静電吸着して転写するときの転写器の転写条件を順
    次変化させる転写条件制御手段と、前記転写体の周面に
    転写された各テストパターン像のトナー量をそれぞれ前
    記トナー付着量検出手段に測定させるトナー付着量測定
    手段と、前記各転写条件に対する、転写体周面の各テス
    トパターン像のトナー量のうちの最大のトナー量の転写
    条件を検出する転写条件検出手段と、検出された転写条
    件に基づいて通常プリントモードでの前記転写器の転写
    条件を調整する転写条件設定手段とを具備することを特
    徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】 全てのテストパターン像が前記転写体周
    面のほぼ同一の個所に転写されるように、像担持体及び
    転写体の作動タイミングと、像担持体周面にテストパタ
    ーン像を形成するタイミングを制御するタイミング制御
    手段を設けた請求項2又は3に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記像担持体と前記転写体を、これらの
    周方向に所定のニップ長をもって当接させ、前記パター
    ン形成手段は、前記ニップ長よりも大きな間隔をもって
    前記各テストパターン像を像担持体の周面に形成し、前
    記転写条件制御手段は、像担持体周面のテストパターン
    像の間の領域が転写体に当接した時に、前記転写条件を
    順次変化させる請求項2乃至4のいずれかに記載の画像
    形成装置。
  6. 【請求項6】 前記トナー付着量検出手段は、発光部と
    受光部を有する反射率測定装置より成る請求項1乃至5
    のいずれかに記載の画像形成装置。
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