JP2002072456A - レチクルリペア方法、それにより得られたレチクル及びレチクルリペア装置 - Google Patents

レチクルリペア方法、それにより得られたレチクル及びレチクルリペア装置

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JP2002072456A
JP2002072456A JP2000260587A JP2000260587A JP2002072456A JP 2002072456 A JP2002072456 A JP 2002072456A JP 2000260587 A JP2000260587 A JP 2000260587A JP 2000260587 A JP2000260587 A JP 2000260587A JP 2002072456 A JP2002072456 A JP 2002072456A
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pattern
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ion beam
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Sumuto Shimizu
澄人 清水
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レチクルのパターン欠陥を修正加工する際に
的確且つ容易に修正加工の終点を検出できるレチクルリ
ペア方法を提供する。 【解決手段】 本発明に係るレチクルリペア方法は、
電子線散乱体から構成されたパターン転写部を有し、電
子線で露光する時に用いるレチクル13のパターン欠陥
を修正加工する方法である。この方法は、パターン欠陥
を修正加工した後のレチクル13に電子線15aを照射
して得られる透過電子像、該レチクルに照射した電子線
の反射SEM像、該レチクルに照射した電子線の吸収電
流分布、該レチクルにイオンビームを照射して得られる
透過イオンビーム像、該レチクルに照射したイオンビー
ムの反射SIM像、及び、該レチクルに照射したイオン
ビームの吸収電流分布のうちの少なくとも一つを用いて
パターン欠陥を修正する加工の終点検出を行う工程を具
備するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レチクルのパター
ン欠陥を修正加工する際に修正加工の終点を検出できる
レチクルリペア方法、それにより得られたレチクル及び
レチクルリペア装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ICやLSI等の半導体素子を製造する
工程の一つにリソグラフィー工程がある。リソグラフィ
ー工程は半導体基板上に微細な回路パターン等を形成す
る工程である。半導体素子の性能はその素子の中にどれ
だけ多くの回路を設けたかによってほぼ決まり、それは
基板上に形成する回路パターンのサイズに大きく左右さ
れる。近年の半導体集積回路製造技術の発展には目覚し
いものがあり、半導体素子の微細化、高集積化の傾向も
著しい。
【0003】半導体基板上に集積回路パターンを形成す
る方法としては、これまで紫外線を用いたフォトリソグ
ラフィー法が一般的であった。しかし、回路パターンの
より一層の微細化が進むにつれて光の解像限界が懸念さ
れ始め、電子線やイオンビームなどの荷電ビームやX線
を用いたより高解像なリソグラフィー技術が検討されて
いる。
【0004】特に、0.1μmルール以降の微細パター
ン形成技術の開発が活発化している。その中で、メモリ
ー量産対応も可能なスループットを有する電子ビーム縮
小投影露光法が注目されている。
【0005】電子ビーム縮小投影露光技術は、いわゆる
直描技術の延長とは異なり、光ステッパーと同様に所望
のパターンの拡大パターンをそのまま縮小投影露光する
ところに大きな特徴があり、この転写方法の採用によ
り、量産性(スループット)を格段に向上させることに
成功している。なお、直描技術は、従来の可変整形など
のような単純な基本図形アパーチャを持ち、それらのパ
ターンの重ね合わせで所望のパターンを形成していくも
のである。
【0006】電子ビームステッパーで主に使われるレチ
クルは、いわゆる散乱ステンシル型レチクルである。散
乱ステンシル型レチクルとは、電子散乱体となるメンブ
レンとそのメンブレンの保持構造を基本構造としてお
り、パターン転写部は開口部となっている。つまり、電
子線を透過させたい部分は開口とし、透過させない部分
はメンブレン材料でもある電子散乱体で電子を散乱させ
ることになる。因みに、電子散乱体にて散乱された電子
は、散乱制限アパーチャにてカットされてしまい、ウエ
ハ面上に届く電子は開口部を透過した電子のみというこ
とになる。
【0007】ステンシル型レチクルの製作時においては
通常必ずパターン欠陥が生じてしまう。具体的には、パ
ターン欠陥には白欠陥と黒欠陥がある。白欠陥とは、必
要な電子線散乱体パターンに欠けが生じた場合である。
黒欠陥とは、不必要な部分に電子線散乱体が残っている
場合である。一般に白欠陥は、メンブレンにパターンを
転写するためのレジストパターン描画時に発生するエラ
ーに起因することが多いと推定される。即ち、レジスト
エッチングマスクが欠けた部分がそのまま白欠陥になっ
てしまう。一方、黒欠陥は、ゴミなどのエッチングマス
クになり得るものがレジストパターン上に付着した時な
どに発生し、不必要な部分に電子線散乱体が残ってしま
う場合である。
【0008】これらのパターン欠陥を修理するには、ま
ずパターン検査装置と欠陥部を修正加工するリペア装置
が必要になる。パターン欠陥修正法にはいくつかの提案
があるが、集束イオンビーム(FIB)を用いた加工が
最有力である。例えば、黒欠陥であれば、数nmφに絞
り込んだGa−FIBにてエッチング加工すると良い。
このとき、再付着防止又は加工性向上を目的としたエン
ハンストガスを適時、導入しながらGa−FIBにてエ
ッチングしても勿論良い。また、白欠陥の修正は、材料
ガスを該白欠陥部の近傍に適当量送り込みながら、やは
りGa−FIBを照射し、FIB誘導成膜で白欠陥修正
を行うのが好ましい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、パターン欠
陥を修正するためにはパターン欠陥の有無を検出する必
要がある。予めレチクルパターン検査装置で測定した座
標データをCAD座標データと突合せ、許容誤差以上の
ずれが生じている部分をパターン欠陥とする。例えば、
黒欠陥を修正加工する時には、検出された欠陥部の座標
データに基づき、欠陥修正装置内の座標データに置き換
えて欠陥個所をエッチング加工することになる。
【0010】しかし、黒欠陥又は白欠陥を修正加工する
時において加工誤差が発生することがある。従って、黒
欠陥又は白欠陥の修正加工時に、加工終点を的確に検出
することが求められる。
【0011】本発明は上記のような事情を考慮してなさ
れたものであり、その目的は、レチクルのパターン欠陥
を修正加工する際に的確且つ容易に修正加工の終点を検
出できるレチクルリペア方法、それにより得られたレチ
クル及びレチクルリペア装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで、鋭意研究の結
果、パターン欠陥の修正加工と同時に、あるいは加工直
後に欠陥修正加工部の寸法、形状及び電子散乱能を評価
する方法を開発した。本発明に係るレチクルリペア方法
は、電子線散乱体から構成されたパターン転写部を有
し、電子線で露光する時に用いるレチクルのパターン欠
陥を修正加工する方法において、パターン欠陥を修正加
工した後のレチクルに電子線を照射して得られる透過電
子像、該レチクルに照射した電子線の反射SEM像、該
レチクルに照射した電子線の吸収電流分布、該レチクル
にイオンビームを照射して得られる透過イオンビーム
像、該レチクルに照射したイオンビームの反射SIM
像、及び、該レチクルに照射したイオンビームの吸収電
流分布のうちの少なくとも一つを用いてパターン欠陥を
修正する加工の終点検出を行う工程を具備することを特
徴とする。これにより、レチクルのパターン欠陥を修正
加工する際に的確且つ容易に修正加工の終点を検出でき
る。
【0013】本発明に係るレチクルリペア方法は、電子
線散乱体から構成されたパターン転写部を有し、電子線
で露光する時に用いるレチクルのパターン欠陥を修正加
工する方法において、イオンビームを照射してレチクル
のパターン欠陥を修正加工している時に、該イオンビー
ムが照射されて得られる透過イオンビーム像、該イオン
ビームの反射SIM像、及び、該イオンビームの吸収電
流分布のうちの少なくとも一つを用いてパターン欠陥を
修正する加工の終点検出を行う工程を具備することを特
徴とする。
【0014】本発明に係るレチクルリペア方法は、電子
線散乱体から構成されたパターン転写部を有し、電子線
で露光する時に用いるレチクルのパターン欠陥を修正加
工する方法において、パターン欠陥を修正加工した後の
レチクルにおけるパターン修正部からその修正部に隣接
するブランクスメンブレン部にかけて電子線を相対的に
スキャン照射して得られる透過電子プロファイルを用い
ることにより、該パターン修正部の電子散乱能を導出し
て該パターン修正部の状態の良否判定を行う工程を具備
することを特徴とする。
【0015】本発明に係るレチクルリペア方法は、電子
線散乱体から構成されたパターン転写部を有し、電子線
で露光する時に用いるレチクルのパターン欠陥を修正加
工する方法において、レチクルのパターン欠陥部の位置
を認識する第1工程と、該パターン欠陥部にイオンビー
ムを照射することにより、該パターン欠陥部を修正加工
する第2工程と、レチクルに電子線を照射して得られる
透過電子像、該レチクルに照射した電子線の反射SEM
像、該レチクルに照射した電子線の吸収電流分布、該レ
チクルにイオンビームを照射して得られる透過イオンビ
ーム像、該レチクルに照射したイオンビームの反射SI
M像、及び、該レチクルに照射したイオンビームの吸収
電流分布のうちの少なくとも一つを用いてパターン欠陥
を修正加工した後のパターン形状の良否判定を行う第3
工程と、第3工程で良判定を得た場合はパターン欠陥部
の修正加工を終了し、第3工程で否判定を得た場合は再
度第2工程及び第3工程を行う第4工程と、を具備する
ことを特徴とする。
【0016】また、本発明に係るレチクルリペア方法に
おいては、第3工程と第4工程の間に、レチクルのパタ
ーン修正部からその修正部に隣接するブランクスメンブ
レン部にかけて電子線を相対的にスキャン照射して得ら
れる透過電子プロファイルを用いることにより、該パタ
ーン修正部の電子散乱能を導出して該パターン修正部の
状態の良否判定を行う工程をさらに含むことが好まし
い。
【0017】本発明に係るレチクルリペア方法は、電子
線散乱体から構成されたパターン転写部を有し、電子線
で露光する時に用いるレチクルのパターン欠陥を修正加
工する方法において、レチクルのパターン欠陥部の位置
を認識する第1工程と、該パターン欠陥部にイオンビー
ムを照射することにより、該パターン欠陥部を修正加工
すると同時に、該イオンビームが照射されて得られる透
過イオンビーム像、該イオンビームの反射SIM像、及
び、該イオンビームの吸収電流分布のうちの少なくとも
一つを用いてパターン欠陥を修正加工している時のパタ
ーン形状の良否判定を行う第2工程と、を具備し、第2
工程で良判定を得た時にパターン欠陥部の修正加工を終
了することを特徴とする。
【0018】また、本発明に係るレチクルリペア方法に
おいては、第2工程の後に、レチクルのパターン修正部
からその修正部に隣接するブランクスメンブレン部にか
けて電子線を相対的にスキャン照射して得られる透過電
子プロファイルを用いることにより、該パターン修正部
の電子散乱能を導出して該パターン修正部の状態の良否
判定を行う工程をさらに含むことが好ましい。
【0019】本発明に係るレチクルは、電子線散乱体か
ら構成されたパターン転写部を有し、電子線で露光する
時に用い、パターン欠陥を修正加工したレチクルにおい
て、パターン欠陥を修正加工した部分に電子線を照射し
て得られる透過電子像、該部分に照射した電子線の反射
SEM像、該部分に照射した電子線の吸収電流分布、該
部分にイオンビームを照射して得られる透過イオンビー
ム像、該部分に照射したイオンビームの反射SIM像、
及び、該部分に照射したイオンビームの吸収電流分布の
うちの少なくとも一つを用いてパターン欠陥を修正する
加工の終点検出を行うことにより得られたことを特徴と
する。
【0020】本発明に係るレチクルは、電子線散乱体か
ら構成されたパターン転写部を有し、電子線で露光する
時に用い、パターン欠陥を修正加工したレチクルにおい
て、イオンビームを照射してパターン欠陥を修正加工し
ている時に、該イオンビームが照射されて得られる透過
イオンビーム像、該イオンビームの反射SIM像、及
び、該イオンビームの吸収電流分布のうちの少なくとも
一つを用いてパターン欠陥を修正する加工の終点検出を
行うことにより得られたことを特徴とする。
【0021】本発明に係るレチクルリペア装置は、電子
線散乱体から構成されたパターン転写部を有し、電子線
で露光する時に用いるレチクルのパターン欠陥を修正加
工する装置において、パターン欠陥を修正加工した後の
レチクルに電子線を照射する照射手段と、レチクルを透
過した電子線によって得られる透過電子像を検出する検
出手段と、を具備し、上記検出手段により検出された透
過電子像を用いてパターン欠陥を修正する加工の終点検
出を行うことを特徴とする。
【0022】本発明に係るレチクルリペア装置は、電子
線散乱体から構成されたパターン転写部を有し、電子線
で露光する時に用いるレチクルのパターン欠陥を修正加
工する装置において、パターン欠陥を修正加工した後の
レチクルに電子線を照射する照射手段と、レチクルに照
射した電子線の反射によって得られる反射SEM像を検
出する検出手段と、を具備し、上記検出手段により検出
された反射SEM像を用いてパターン欠陥を修正する加
工の終点検出を行うことを特徴とする。
【0023】本発明に係るレチクルリペア装置は、電子
線散乱体から構成されたパターン転写部を有し、電子線
で露光する時に用いるレチクルのパターン欠陥を修正加
工する装置において、パターン欠陥を修正加工した後の
レチクルに電子線を照射する照射手段と、レチクルに照
射した電子線によって得られる吸収電流分布を検出する
検出手段と、を具備し、上記検出手段により検出された
吸収電流分布を用いてパターン欠陥を修正する加工の終
点検出を行うことを特徴とする。
【0024】本発明に係るレチクルリペア装置は、電子
線散乱体から構成されたパターン転写部を有し、電子線
で露光する時に用いるレチクルのパターン欠陥を修正加
工する装置において、パターン欠陥を修正加工した後の
レチクルにイオンビームを照射する照射手段と、レチク
ルを透過したイオンビームによって得られる透過イオン
ビーム像を検出する検出手段と、を具備し、上記検出手
段により検出された透過イオンビーム像を用いてパター
ン欠陥を修正する加工の終点検出を行うことを特徴とす
る。
【0025】本発明に係るレチクルリペア装置は、電子
線散乱体から構成されたパターン転写部を有し、電子線
で露光する時に用いるレチクルのパターン欠陥を修正加
工する装置において、パターン欠陥を修正加工した後の
レチクルにイオンビームを照射する照射手段と、レチク
ルに照射したイオンビームの反射によって得られる反射
SIM像を検出する検出手段と、を具備し、上記検出手
段により検出された反射SIM像を用いてパターン欠陥
を修正する加工の終点検出を行うことを特徴とする。
【0026】本発明に係るレチクルリペア装置は、電子
線散乱体から構成されたパターン転写部を有し、電子線
で露光する時に用いるレチクルのパターン欠陥を修正加
工する装置において、パターン欠陥を修正加工した後の
レチクルにイオンビームを照射する照射手段と、レチク
ルに照射したイオンビームによって得られる吸収電流分
布を検出する検出手段と、を具備し、上記検出手段によ
り検出された吸収電流分布を用いてパターン欠陥を修正
する加工の終点検出を行うことを特徴とする。
【0027】本発明に係るレチクルリペア装置は、電子
線散乱体から構成されたパターン転写部を有し、電子線
で露光する時に用いるレチクルのパターン欠陥を修正加
工する装置において、レチクルのパターン欠陥を修正加
工するためのイオンビームを照射する照射手段と、該照
射手段によりイオンビームを照射してパターン欠陥を修
正加工している時に、レチクルを透過したイオンビーム
によって得られる透過イオンビーム像を検出する検出手
段と、を具備し、上記検出手段により検出された透過イ
オンビーム像を用いてパターン欠陥を修正する加工の終
点検出を行うことを特徴とする。
【0028】本発明に係るレチクルリペア装置は、電子
線散乱体から構成されたパターン転写部を有し、電子線
で露光する時に用いるレチクルのパターン欠陥を修正加
工する装置において、レチクルのパターン欠陥を修正加
工するためのイオンビームを照射する照射手段と、該照
射手段により照射されたイオンビームの反射によって得
られる反射SIM像を検出する検出手段と、を具備し、
上記検出手段により検出された反射SIM像を用いてパ
ターン欠陥を修正する加工の終点検出を行うことを特徴
とする。
【0029】本発明に係るレチクルリペア装置は、電子
線散乱体から構成されたパターン転写部を有し、電子線
で露光する時に用いるレチクルのパターン欠陥を修正加
工する装置において、レチクルのパターン欠陥を修正加
工するためのイオンビームを照射する照射手段と、該照
射手段により照射されたイオンビームによって得られる
吸収電流分布を検出する検出手段と、を具備し、上記検
出手段により検出された吸収電流分布を用いてパターン
欠陥を修正する加工の終点検出を行うことを特徴とす
る。
【0030】本発明に係るレチクルリペア装置は、電子
線散乱体から構成されたパターン転写部を有し、電子線
で露光する時に用いるレチクルのパターン欠陥を修正加
工する装置において、パターン欠陥を修正加工した後の
レチクルにおけるパターン修正部からその修正部に隣接
するブランクスメンブレン部にかけて電子線を相対的に
スキャン照射する照射手段と、該照射手段により照射さ
れた電子線によって得られる透過電子プロファイルを検
出する検出手段と、該検出手段により検出された透過電
子プロファイルを用いることにより、該パターン修正部
の電子散乱能を導出する導出手段と、を具備し、上記導
出手段により導出された電子散乱能を用いてパターン修
正部の状態の良否判定を行うことを特徴とする。
【0031】本発明に係るレチクルリペア装置は、電子
線散乱体から構成されたパターン転写部を有し、電子線
で露光する時に用いるレチクルのパターン欠陥を修正加
工する装置において、レチクルのパターン欠陥部の位置
を認識する認識手段と、該パターン欠陥部に、修正加工
するためのイオンビームを照射する第1照射手段と、第
1照射手段によりパターン欠陥を修正加工した後のレチ
クルに電子線を照射する第2照射手段と、第2照射手段
により照射された電子線がレチクルを透過して得られる
透過電子像、該電子線の反射によって得られる反射SE
M像、及び、該電子線によって得られる吸収電流分布の
うちの少なくとも一つを検出する検出手段と、この検出
手段により検出された透過電子像、反射SEM像及び吸
収電流分布のうちの少なくとも一つを用いて修正加工後
のパターン形状の良否判定を行う判定手段と、を具備す
ることを特徴とする。
【0032】また、本発明に係るレチクルリペア装置に
おいては、上記レチクルにおけるパターンを修正加工し
た部分からその部分に隣接するブランクスメンブレン部
にかけて第2照射手段により電子線を相対的にスキャン
照射して得られる透過電子プロファイルを用いることに
より、該修正加工した部分の電子散乱能を導出して該部
分の状態の良否判定を行う判定手段をさらに含むことが
好ましい。
【0033】本発明に係るレチクルリペア装置は、電子
線散乱体から構成されたパターン転写部を有し、電子線
で露光する時に用いるレチクルのパターン欠陥を修正加
工する装置において、レチクルのパターン欠陥部の位置
を認識する認識手段と、該パターン欠陥部に、修正加工
するためのイオンビームを照射する照射手段と、この照
射手段により照射されたイオンビームがレチクルを透過
して得られる透過イオンビーム像、該イオンビームの反
射によって得られる反射SIM像、及び、該イオンビー
ムによって得られる吸収電流分布のうちの少なくとも一
つを検出する検出手段と、この検出手段により検出され
た透過イオンビーム像、反射SIM像及び吸収電流分布
のうちの少なくとも一つを用いて修正加工中又は修正加
工後のパターン形状の良否判定を行う判定手段と、を具
備することを特徴とする。
【0034】また、本発明に係るレチクルリペア装置に
おいては、上記レチクルにおけるパターンを修正加工し
た部分からその部分に隣接するブランクスメンブレン部
にかけて電子線を相対的にスキャン照射する照射手段
と、この照射手段により照射された電子線がレチクルを
透過して得られる透過電子プロファイルを用いることに
より、該修正加工した部分の電子散乱能を導出して該部
分の状態の良否判定を行う判定手段と、をさらに含むこ
とが好ましい。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明の実施の形態によるレチクルリペア
は、散乱ステンシル型EBレチクルリペアに限定される
ものではなく、メンブレンタイプのレチクルにも適用で
きるものである。
【0036】レチクル検査装置では、レチクルパターン
を座標データとして置き換え、そのデータとCAD座標
データとの差分処理よりパターン欠陥を抽出するのが好
ましい。パターン欠陥が発見されたレチクルは、その座
標データとともにレチクルパターン欠陥修正装置に持ち
込まれ、欠陥修正が行われる。
【0037】まず、レチクル検査装置で得た座標データ
を、欠陥修正装置内に搬送した相反するレチクルパター
ンと照合する。欠陥修正装置内においてレチクルパター
ン像はSIM(Scanning Ion Microscopy)像、あるいは
電子鏡筒を併設していればSEM(scanning electron m
icroscope)像で得ることができる。SIMは、極低電流
のFIBでスキャンしながら、試料表面から放出される
二次電子を像として捕らえるものである。ビーム電流が
数pA程度と少ないため、試料ダメージは極めて少ない
が、多少のGa打ち込み等はある。
【0038】パターン欠陥修正はこれらの座標データを
もとに加工するわけであるが、我々は、修正加工精度を
向上させるためにはリアルタイムな寸法、直上形状評価
及び高精度終点検出評価が必須であるとの結論に達し、
それらの評価法の開発に成功した。
【0039】パターン寸法、形状のリアルタイム評価
は、同軸で電子鏡筒を装備し、透過、SEM像などで評
価するのが望ましい。但し、電子鏡筒を同軸とするのは
光学系の立体配置上から困難なので、その場合は基板を
チルトさせ、その条件でイオンビームと同軸となるよう
にした上で透過SEM像を観察することが望ましい。ま
た、SIM像で評価することも可能であり、加工しなが
ら逐次SIM像を測定することも可能である。例えばレ
チクルパターン直上から電子線を所望の範囲に走査さ
せ、透過電子像、加えて反射電子像を得ることにより評
価することも可能である。
【0040】照射する電子線の加速電圧は露光系と同じ
100KVとすることが望ましいが、それ以外でも勿論
構わない。但し、レチクルパターンに電子線を照射して
パターン形状や寸法を測定し、レチクルリペアの終点を
検出する場合、レチクル検査装置でパターン欠陥を測定
する際に用いた電子線の加速電圧と異なる加速電圧を用
いると、それによって測定されたデータ(即ちパターン
形状や寸法を測定するためのデータ)が単純に1:1に
対応したものではなくなってしまう。従って、レチクル
検査装置で使った加速電圧が100KVであればそれと
同じ100KVの加速電圧を使って終点検出することが
望ましい。つまり、異なる加速電圧を用いた場合は、測
定データが1:1で対応しないため、補正が必要であ
る。
【0041】また、透過電子像からはレチクルパターン
断面の側壁傾斜角情報も含まれた寸法、形状に知見が得
られる。また、透過電子像、反射電子像とも座標データ
に変換すると、なお測定が簡便になる。また、レチクル
パターンの同一部分について透過電子像及び反射電子像
を合成すると、特にパターン側壁傾斜角に関する情報が
得られる。なお、照射する電子線、あるいはイオンビー
ムは集束ビームを用いるのが容易であるが、所望の部分
全体を一様に照射できるブロードビームであっても勿論
問題ない。
【0042】また、特に白欠陥の修正時には白欠陥修正
膜の電子散乱能を評価することも必要である。白欠陥修
正時にはFIB誘導成膜法が応用されるが、欠陥部近傍
に供給される材料ガスの濃度や組成が所望値から大きく
異なっていたとしても、それを観測する手立ては少な
い。このようなことが起こったときには、修正膜として
成膜された誘導膜の膜質が所望のものから変わってしま
っていることが予想でき、例えば膜の元素構成比が異な
ったり膜密度が低下している場合も考えられる。
【0043】そこで、白欠陥の修正加工を行うと同時
に、あるいは加工終了後にそのまま電子散乱能を簡易評
価する方法を見出した。すなわち、所定の加速電圧で加
速させた、集束電子線を白欠陥の修正加工部分及びそこ
に隣接するブランクメンブレンにかけてスキャン又は相
対的にスキャンし、そのときの透過電子量をモニターす
る。モニターは電流量として観測するのがよく、ファラ
デーカップを用いるのが最も簡便で確実な方法である
が、何らかのセンサーを用いてもよい。
【0044】照射する電子線の加速電圧は、実際に露光
転写時に用いる加速電圧と同等であることが望ましい
が、異なるときは予め散乱計算等を行い、その加速電圧
における電子散乱分布を白欠陥修正膜部とブランクスメ
ンブレン部で比較検証しておくとよい。一般に、露光転
写時は100KVの加速電圧を用いるが、一般のSE
M,STEMなどに用いられる電子鏡筒は30〜50K
Vが最高であるものが多い。例えば50KVの電子線で
散乱能を評価すると、ブランクスメンブレン膜に対する
該白欠陥修正膜の透過電流量は同等かそれ以下であれば
望ましいが、それ以上の場合は、その閾値が何倍程度ま
で許容されるかを見積もっておくことが必要である。
【0045】得られる透過電子量は、レチクル面からフ
ァラデーカップに至る行路で散乱を制限するアパーチャ
状のものが存在することが多く、この散乱制限アパーチ
ャに類似するもので規定される散乱角によって大きく異
なる。本評価系では、ファラデーカップで検出される透
過電子は加速電圧50KVの場合、約250mrad以
内に制限されるのが望ましい。この散乱角の制限条件
は、例えば加速電圧が50KVより高ければそのときの
散乱制限角は小さくなり、加速電圧が50KVより低け
れば散乱制限角は大きくなる。加速電圧が80KVでは
140mrad、100KVでは100mradが散乱
制限角の最大とするのが好ましい。しかし、この条件よ
り散乱制限角が大きい場合は、評価される電子散乱能の
精度が低下することが予想される。
【0046】なお、本評価方法の場合、イオンビーム鏡
筒の他に電子線鏡筒も併設する必要があり、その電子鏡
筒はイオンビーム鏡筒と同軸で当ててもよいし、基板を
チルトさせイオンビームと同様の直上となるよう電子鏡
筒を配置してもよい。また、別チャンバーを併設して、
それぞれにイオンビーム鏡筒、電子線鏡筒を配し、評価
するのもよい。
【0047】
【実施例】図1は、本発明の第1の実施例によるレチク
ルリペア装置を示す構成図である。このレチクルリペア
装置は、白欠陥又は黒欠陥を修正するパターン欠陥修正
装置と、パターン欠陥を修正加工する際の加工終点を検
出する終点検出系と、修正後のレチクルの電子散乱能評
価系と、を備えている。
【0048】パターン欠陥修正装置は、試料(レチク
ル)13にイオンビームを照射するためのイオン銃14
及び鏡筒11と、試料13を載置する基板ステージ12
と、を有している。基板ステージ12は導電物からな
る。イオン銃14は、レチクル13の表面に対して垂直
方向の上方に配置されていることが好ましい。
【0049】電子散乱能評価系は、試料13の修正部か
らその修正部に隣接するブランクスメンブレン部にかけ
て電子線を照射する電子銃15と、この電子銃15によ
り修正部に照射される電子線を相対的にスキャンするた
めに基板ステージ12を矢印のように移動させる駆動手
段と、透過電子像を得るためのファラデーカップ17
と、を有している。電子銃15は、レチクル13の表面
の垂直方向に対して傾斜した方向に配置されているが、
該垂直方向の上方に配置されることも可能である。ファ
ラデーカップ17には電流計22が接続されており、こ
の電流計22にはレコーダー23が接続されている。ま
た、基板ステージ12には電流計21が接続されてお
り、この電流計21にはレコーダー23が接続されてい
る。
【0050】終点検出系は、レチクル13のパターン欠
陥部の位置を認識する認識手段(図示せず)と、パター
ン欠陥部に電子線を照射する電子銃15と、この電子銃
により照射された電子線がレチクル13を透過して得ら
れる透過電子像、該電子線の反射によって得られる反射
SEM像、及び、該電子線によって得られる吸収電流分
布のうちの少なくとも一つを検出する第1検出手段(図
示せず)と、この第1検出手段により検出された透過電
子像、反射SEM像及び吸収電流分布のうちの少なくと
も一つを用いて修正加工後のパターン形状の良否判定を
行う第1判定手段(図示せず)と、を有している。
【0051】なお、上記終点検出系における第1検出手
段及び第1判定手段に代えて、第2検出手段(図示せ
ず)及び第2判定手段(図示せず)を用いることも可能
である。第2検出手段は、イオン銃14により照射され
たイオンビームがレチクル13を透過して得られる透過
イオンビーム像、該イオンビームの反射によって得られ
る反射SIM像、及び、該イオンビームによって得られ
る吸収電流分布のうちの少なくとも一つを検出する手段
である。第2判定手段は、第2検出手段により検出され
た透過イオンビーム像、反射SIM像及び吸収電流分布
のうちの少なくとも一つを用いて修正加工中又は修正加
工後のパターン形状の良否判定を行う手段である。
【0052】次に、上記レチクルリペア装置の動作につ
いて説明する。まず、基板ステージ12上にパターン欠
陥を有するレチクル13を載置する。このレチクル13
は、パターン欠陥検査装置によりパターン欠陥が検出さ
れたものである。次に、レチクルリペア装置内で電子線
投影像又はイオンビーム投影像等からパターン欠陥部の
位置を認識する。そして、そのパターン欠陥部の認識デ
ータがパターン欠陥検査装置の測定値と同等か否かを認
識する。
【0053】この後、パターン欠陥部にイオン銃14に
よりイオンビーム14aを照射して該欠陥部を修正加工
する。
【0054】次に、パターン欠陥を修正した部分に電子
銃15により電子線15aを照射し、その電子線がレチ
クル13のパターン開口を透過し、その透過した電子線
をファラデーカップ17により測定する。これにより、
透過電子像を得ることができ、それを用いてパターン欠
陥の修正加工後のパターン形状の良否を判定する。ま
た、電子銃15により電子線15aをパターン欠陥修正
部に照射した際、レチクル13で吸収された電流を電流
計21により測定する。これにより、吸収電流分布を得
ることができ、それを用いてパターン欠陥の修正加工後
のパターン形状の良否を判定してもよい。
【0055】次に、電子銃15により電子線15aをレ
チクル13のパターン修正部分上に照射しながら、レチ
クル13を矢印の方向に移動させることによって、レチ
クル13のパターン修正部からその修正部に隣接するブ
ランクスメンブレン部にかけて電子ビームを相対的にス
キャン照射する。このようにして得られる透過電子プロ
ファイルを用いることにより、パターン修正部分の電子
散乱能を算出して該修正部分の状態の良否を判定する。
【0056】尚、上記第1の実施例では、散乱制限アパ
ーチャが図1に記載されていないが、必要に応じて散乱
制限アパーチャをレチクル13とファラデーカップ17
の間に挿入することが好ましい。もし、レチクルとファ
ラデーカップとの間隔が長ければ、ファラデーカップ面
に散乱制限アパーチャを配置することが好ましい。
【0057】また、本実施例では、透過電子像を用いて
パターン欠陥の修正加工後のパターン形状の良否を判定
しているが、絶縁物からなる基板ステージに変更し、基
板ステージの近傍にファラデーカップを配置し、そのフ
ァラデーカップによってレチクルに照射した電子線の反
射電子線を測定し、それにより反射SEM像を用いるこ
とも可能であり、また、レチクルにイオンビームを照射
して得られる透過イオンビーム像を用いることも可能で
あり、レチクルに照射したイオンビームの反射SIM像
又は該イオンビームの吸収電流分布を用いることも可能
である。
【0058】また、本実施例では、パターン欠陥部にイ
オン銃14によりイオンビーム14aを照射して該欠陥
部を修正加工した後に、パターン欠陥を修正した部分に
電子銃15により電子線15aを照射して得られた透過
電子像を用いて修正加工後のパターン形状の良否を判定
しているが、パターン欠陥部にイオンビーム14aを照
射して修正加工している時に、イオンビーム14aが照
射されて得られた透過イオンビーム像、イオンビーム1
4aの反射SIM像、及び、イオンビーム14aの吸収
電流分布のうちの少なくとも一つを用いて修正加工後の
パターン形状の良否を判定することも可能である。
【0059】また、上記第1の実施例による黒欠陥の修
正方法について更に詳しく説明する。ステンシルの開口
部が開口されていない黒欠陥部分にイオンビームを照射
して開口部を開ける。次に、修正部分のパターン形状評
価を行い、良評価なら修正完了であるが、否評価の場合
(つまり、開口部を大きく開けすぎた場合)、白欠陥修
正と同様の方法で開口部を埋める。次に、再び修正部分
のパターン形状評価を行い、良評価なら修正完了である
が、否評価の場合(例えば開口部が小さくなりすぎた場
合)、黒欠陥修正方法で開口部を開ける。この時、白欠
陥修正をした部分は、最初のレチクル材料と同一ではな
い材料で形成されているので、開口部を精度良く開ける
ことが容易となる。
【0060】次に、第2の実施例について説明する。8
インチシリコンウエハからなるレチクル基板上に、1.
13×1.13mm□を一つの露光エリアとして、10
0×42×2ヶ所の露光フィールドをもつレチクルブラ
ンクスを作製した。そのブランクス上に電子線直描にて
エッチングマスクとなるレジストパターンを形成した
後、ICP−RIE法で2μm厚のSiメンブレンにパ
ターン転写してレチクルパターンを完成させた。
【0061】その後、レチクルパターン検査装置で加工
後のレチクルパターンの透過SEM像を得て、座標デー
タに置き換えたものをCAD座標データとの差分処理を
行い、パターン欠陥を検出した。また、パターン検査装
置では、透過SEM像とともに反射SEM像も得て、そ
れらを光学的に重ね合わせ処理をすることにより、加工
パターンの側壁傾斜角が90°から大きくずれている部
分も検出した。この検査の結果、ある一つの露光エリア
について見ると、パターン側壁傾斜角については欠陥部
は検出されなかったが、パターン欠陥検査では黒欠陥部
が8ヶ所、白欠陥部が1ヶ所検出された。
【0062】そこで、まずは黒欠陥部分から欠陥修正加
工を施すことにした。パターン欠陥修正装置では、パタ
ーン欠陥検査装置で検出した黒欠陥サイズに対して、欠
陥修正装置でも同じサイズ、座標にあることを確認した
のち、その欠陥部分に選択的にGa−FIBを照射し
た。このときのビーム電流量は約5pAとし、試料面の
ダメージを最低限にするようにした。このFIBエッチ
ング加工時には指定した加工領域が完全に削れるまで何
回もビームをスキャンさせながらエッチングしていく
が、本実施例では加工領域を3回スキャンした度に直上
SIM画像を取り込み、加工寸法、形状をモニターし
た。エッチング終点近くなったら、1回スキャン毎に直
上SIM像を取り込んでエッチングの進行度合いをモニ
ターしながら、黒欠陥修正を行った。
【0063】黒欠陥が存在したのは、100nmルール
デバイスに用いるゲートレイヤーでレチクル上で0.2
8μmのパターン部に存在しており、黒欠陥サイズは約
0.1μmΦであった。欠陥修正加工後のSIM像及び
透過像の評価の結果、元欠陥があった部分はCAD上の
パターンエッジに対して0.005μm程度まで修正さ
れていることを確認できた。
【0064】一方、白欠陥1ヶ所については、同じくレ
チクル上0.28μmのゲートレイヤー上に存在し、C
AD上パターンエッジから0.1μmΦ程度の白欠陥と
なっていた。
【0065】白欠陥修正は、黒欠陥修正を行った欠陥修
正装置内で続いて行った。まず、白欠陥部に500μm
の距離に開口位置がくるようにノズルをセッティング
し、マスフローコントローラーを介してテトラメチルシ
ラン(TMS)を供給した。ノズル全部及びテトラメチ
ルシラン密閉容器は全て28℃前後に一定加熱してお
り、その温度勾配は最終末端に近くなるほど高くなるよ
うにセットした。また、マスフローコントローラーも3
0℃程度に加熱して用いた。
【0066】白欠陥修正成膜はTMS流量0.1sccmと
し、Ga−FIBを欠陥部分にスキャンさせて成膜させ
た。成膜終点は予め求めておいたデポレートから算出し
た時間とした。成膜終了後、直上SIM像で欠陥部分の
形態、サイズを測定して、CADパターンエッジに対し
て規定の寸法内に入っていることを確認した。その後、
白欠陥修正成膜部の電子散乱能評価を行った。評価は、
欠陥修正装置内に設置された電子鏡筒を用いて行った。
電子線の加速電圧は50KVとし、試料基板をチルトさ
せて試料面に対して垂直入射するように設定した。
【0067】図2は、所定条件で成膜したFIB誘導成
膜部と隣接するSiメンブレン部の透過電子線をファラ
デーカップで電流量としてモニターした結果を示す図で
ある。参照符号26は2μm厚のSiメンブレンの測定
結果であり、参照符号27は1μm厚のSiメンブレン
の測定結果である。参照符号29は散乱制限角を示して
いる。
【0068】図1に示すレチクルリペア装置においてフ
ァラデーカップ17と基板ステージ12との間にアパー
チャを配置し、そのアパーチャにより散乱制限角を決め
(例えば100mrad)、円形パターン28を透過し
た電子線をファラデーカップ17で検出する。その検出
された電流量は、図2に示すグラフ26,27の下方部
の面積に相当する。
【0069】Siメンブレン部の透過電流量が4pAで
あったのに対して、FIB誘導成膜部の透過電流量は1
0pAと2.5倍の透過電流量を検出した。ここで問題
なのは、本評価で得られた透過電流量比はどの程度まで
が電子散乱能があると考えてよいかである。この点はビ
ームコントラストとして考えればよく、ビームコントラ
ストは露光特性の確保のため、99.5%が最低限と考
えられる。このビームコントラストを実現できる電子散
乱体はSiでは厚さ1μm以上に相当する。
【0070】図3は、Siメンブレンが2μm厚と1μ
m厚の場合の本電子散乱能評価系における電子散乱角分
布を計算した結果を示すグラフである。参照符号31は
パターン開口部を有するSiメンブレンの透過電流量を
示すものであり、参照符号32はSiメンブレンの吸収
電流量を示すものである。
【0071】図3において、サイズ0μmの部分は完全
に開口されたパターン開口部の位置に電子線を照射した
場合である。その位置から図1に示す基板ステージ12
を動かし、電子銃15の位置は固定で、測定していく。
サイズ0.4〜0.5μmは、開口部の端に位置する。
従って、サイズ0.4〜0.5μmでは、透過電流量が
下がっていき、吸収電流が上がっている。ある方法で閾
値を決め、開口部の端を決定する。そして、さらに資料
13を動かしていき、次の透過電流量の上がる位置に来
た時(図示せず)、その部分が隣の開口部の端となる。
このことからパターン寸法を測定できる。
【0072】白欠陥部分の修正膜をつけたのはサイズが
0.6〜1μmのところであるが、その修正膜の部分
は、元々のステンシル部分に比べて透過電流量がやや多
い。これは、修正膜がステンシルに比べて膜密度が小さ
いからである。つまり、修正膜部分は電子散乱能が低い
ということになる。
【0073】ここで、電子散乱能がどの程度なら良判定
とするかが問題となるが、1μm厚のシリコンメンブレ
ンに相当する透過電流量なら良判定としてもよいと考え
られる。つまり、ファラデーカップで測定される透過電
流量は、この図では評価系の散乱制限角以内の全電流量
(積算)として算出できる。例えば、本評価系の86m
radの散乱制限角とした場合、2μm厚のSiメンブ
レンの透過電流量に対して1μm厚のSiメンブレン透
過電流量は約3倍となる。よって、本評価系では2μm
厚Siメンブレンの透過電流量比で3倍以下であれば十
分な露光コントラストを得られるものと考えられる。な
お、測定誤差等も考慮して、散乱計算にて得られた透過
電流量比の1/2から1/3を透過電流量上限とするの
がより好ましい。このようにして、電子線によってパタ
ーン形状、寸法の評価のみでなく、電子散乱能について
も同時に評価できる。
【0074】また、もし透過電流量比が大きい場合に
は、成膜物の厚さがSiメンブレンとほぼ同じとして、
成膜物の膜密度が低いことに起因していると考えられ
る。成膜物はSiあるいはCを主元素として構成してい
るとして、SiあるいはC原子の4結合手それぞれの結
合比率が低くなっており、いわゆるダングリングボンド
と化していることが想定される。ダングリングボンドは
エネルギー的に非常に不安定で、例えば大気中に放置す
れば、かなりの高い確率で水酸基と置き換わってしま
う。つまり、膜組成としては酸化していくわけで、電子
線に対してチャージアップを起こしやすくなってしまう
ため、できるだけ高密度な成膜をする必要がある。
【0075】本評価の結果、Siメンブレン部の透過電
流量が4pAであったのに対して、該白欠陥修正膜部の
透過電流量は6pAとSiメンブレン部の1.5倍であ
り、十分な電子散乱能を有する白欠陥修正膜が得られた
と判断した。
【0076】全てのパターン欠陥の修正加工を確認した
後、再度、レチクルパターン検査装置で欠陥検査を行
い、EBステッパに搭載して露光評価を行った。レジス
トは化学増幅ネガ型レジストのNEB−22(住友化学
製)0.35μm厚を用い、ゲートレーヤをウエハ上に
転写露光した。露光パターンは現像処理後に測長SEM
でパターン検査を行ったが、特に白欠陥修正加工部分も
良好なコントラストで露光されていることを確認した。
【0077】上記第2の実施例によれば、パターン欠陥
修正終点検出法の導入により、パターン欠陥修正加工精
度が向上するとともに安定化させることができる。ま
た、白欠陥修正加工時には加工寸法以外に、白欠陥修正
膜の電子散乱能評価も必要になるが、電子散乱能評価法
を導入することで、特に白欠陥修正膜の膜質も加工直後
に評価することができる。若干電子散乱能が不足してい
る場合には、既に成膜された白欠陥修正膜上にさらに適
当な厚さを成膜すれば、そのままで所望の電子散乱能を
有する修正膜を効率よく得ることができる。
【0078】また、加工形状、寸法に関する加工終点検
出法及びその膜質に関する電子散乱能評価法を単独ある
いは同時にパターン欠陥修正装置に搭載することで、レ
チクルパターン欠陥修正の量産化時の加工精度を格段に
向上させることができる。
【0079】次に、本発明の第3の実施例によるレチク
ルリペアとしてメンブレン(タイプ)レチクルのリペア
について説明する。
【0080】メンブレンレチクルのリペアにおいてもF
IBを用いる点など散乱ステンシル型レチクルリペアと
基本的には同様である。白欠陥修正の場合は、メンブレ
ン上に散乱体となるW膜、Ta膜を数十nm厚成膜す
る。散乱ステンシル型に比べ、側壁に成膜しなくていい
分、パターン形成は容易である。ただし、メンブレン
(例えばSiNX)にGa−FIB照射ダメージがある
うえに、メンブレン中へのGa残留もあり、電子散乱能
の増大、膜応力異常とそれに伴うIPエラー等が大きな
課題となる。なお、メンブレンレチクルのリペアにおい
ても前述した終点検出法を適用することができる。
【0081】尚、本発明は上記実施の形態に限定され
ず、種々変更して実施することが可能である。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、レ
チクルのパターン欠陥を修正加工する際に的確且つ容易
に修正加工の終点を検出できるレチクルリペア方法、そ
れにより得られたレチクル及びレチクルリペア装置を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例によるレチクルリペア装
置を示す構成図である。
【図2】本発明に係る電子散乱能評価系で所定条件で成
膜したFIB誘導成膜部と隣接するSiメンブレン部の
透過電子量をファラデーカップで電流量として測定した
結果を示す図である。
【図3】本発明に係る電子線散乱能評価の一例であり、
加速電圧50KVの電子線を入射した際の2μm厚のS
iメンブレン及び1μm厚のSiメンブレンそれぞれの
電子散乱角分布を計算した結果を示すグラフであり、単
位散乱角度輪帯部の積算電子量として表記した結果であ
る。
【符号の説明】
11…鏡筒、12…基板ステージ、13…試料(レチク
ル)、14…イオン銃、14a…イオンビーム、15…
電子銃、15a…電子線、17…ファラデーカップ、2
1,22…電流計、23…レコーダー、26…2μm厚
のSiメンブレンの測定結果、27…1μm厚のSiメ
ンブレンの測定結果、28…円形パターン、29…散乱
制限角、31…透過電流量、32…吸収電流量。

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子線散乱体から構成されたパターン転
    写部を有し、電子線で露光する時に用いるレチクルのパ
    ターン欠陥を修正加工する方法において、 パターン欠陥を修正加工した後のレチクルに電子線を照
    射して得られる透過電子像、該レチクルに照射した電子
    線の反射SEM像、該レチクルに照射した電子線の吸収
    電流分布、該レチクルにイオンビームを照射して得られ
    る透過イオンビーム像、該レチクルに照射したイオンビ
    ームの反射SIM像、及び、該レチクルに照射したイオ
    ンビームの吸収電流分布のうちの少なくとも一つを用い
    てパターン欠陥を修正する加工の終点検出を行う工程を
    具備することを特徴とするレチクルリペア方法。
  2. 【請求項2】 電子線散乱体から構成されたパターン転
    写部を有し、電子線で露光する時に用いるレチクルのパ
    ターン欠陥を修正加工する方法において、 イオンビームを照射してレチクルのパターン欠陥を修正
    加工している時に、該イオンビームが照射されて得られ
    る透過イオンビーム像、該イオンビームの反射SIM
    像、及び、該イオンビームの吸収電流分布のうちの少な
    くとも一つを用いてパターン欠陥を修正する加工の終点
    検出を行う工程を具備することを特徴とするレチクルリ
    ペア方法。
  3. 【請求項3】 電子線散乱体から構成されたパターン転
    写部を有し、電子線で露光する時に用いるレチクルのパ
    ターン欠陥を修正加工する方法において、 パターン欠陥を修正加工した後のレチクルにおけるパタ
    ーン修正部からその修正部に隣接するブランクスメンブ
    レン部にかけて電子線を相対的にスキャン照射して得ら
    れる透過電子プロファイルを用いることにより、該パタ
    ーン修正部の電子散乱能を導出して該パターン修正部の
    状態の良否判定を行う工程を具備することを特徴とする
    レチクルリペア方法。
  4. 【請求項4】 電子線散乱体から構成されたパターン転
    写部を有し、電子線で露光する時に用いるレチクルのパ
    ターン欠陥を修正加工する方法において、 レチクルのパターン欠陥部の位置を認識する第1工程
    と、 該パターン欠陥部にイオンビームを照射することによ
    り、該パターン欠陥部を修正加工する第2工程と、 レチクルに電子線を照射して得られる透過電子像、該レ
    チクルに照射した電子線の反射SEM像、該レチクルに
    照射した電子線の吸収電流分布、該レチクルにイオンビ
    ームを照射して得られる透過イオンビーム像、該レチク
    ルに照射したイオンビームの反射SIM像、及び、該レ
    チクルに照射したイオンビームの吸収電流分布のうちの
    少なくとも一つを用いてパターン欠陥を修正加工した後
    のパターン形状の良否判定を行う第3工程と、 第3工程で良判定を得た場合はパターン欠陥部の修正加
    工を終了し、第3工程で否判定を得た場合は再度第2工
    程及び第3工程を行う第4工程と、 を具備することを特徴とするレチクルリペア方法。
  5. 【請求項5】 第3工程と第4工程の間に、レチクルの
    パターン修正部からその修正部に隣接するブランクスメ
    ンブレン部にかけて電子線を相対的にスキャン照射して
    得られる透過電子プロファイルを用いることにより、該
    パターン修正部の電子散乱能を導出して該パターン修正
    部の状態の良否判定を行う工程をさらに含むことを特徴
    とする請求項4記載のレチクルリペア方法。
  6. 【請求項6】 電子線散乱体から構成されたパターン転
    写部を有し、電子線で露光する時に用いるレチクルのパ
    ターン欠陥を修正加工する方法において、 レチクルのパターン欠陥部の位置を認識する第1工程
    と、 該パターン欠陥部にイオンビームを照射することによ
    り、該パターン欠陥部を修正加工すると同時に、該イオ
    ンビームが照射されて得られる透過イオンビーム像、該
    イオンビームの反射SIM像、及び、該イオンビームの
    吸収電流分布のうちの少なくとも一つを用いてパターン
    欠陥を修正加工している時のパターン形状の良否判定を
    行う第2工程と、 を具備し、 第2工程で良判定を得た時にパターン欠陥部の修正加工
    を終了することを特徴とするレチクルリペア方法。
  7. 【請求項7】 第2工程の後に、レチクルのパターン修
    正部からその修正部に隣接するブランクスメンブレン部
    にかけて電子線を相対的にスキャン照射して得られる透
    過電子プロファイルを用いることにより、該パターン修
    正部の電子散乱能を導出して該パターン修正部の状態の
    良否判定を行う工程をさらに含むことを特徴とする請求
    項6記載のレチクルリペア方法。
  8. 【請求項8】 電子線散乱体から構成されたパターン転
    写部を有し、電子線で露光する時に用い、パターン欠陥
    を修正加工したレチクルにおいて、パターン欠陥を修正
    加工した部分に電子線を照射して得られる透過電子像、
    該部分に照射した電子線の反射SEM像、該部分に照射
    した電子線の吸収電流分布、該部分にイオンビームを照
    射して得られる透過イオンビーム像、該部分に照射した
    イオンビームの反射SIM像、及び、該部分に照射した
    イオンビームの吸収電流分布のうちの少なくとも一つを
    用いてパターン欠陥を修正する加工の終点検出を行うこ
    とにより得られたことを特徴とするレチクル。
  9. 【請求項9】 電子線散乱体から構成されたパターン転
    写部を有し、電子線で露光する時に用い、パターン欠陥
    を修正加工したレチクルにおいて、 イオンビームを照射してパターン欠陥を修正加工してい
    る時に、該イオンビームが照射されて得られる透過イオ
    ンビーム像、該イオンビームの反射SIM像、及び、該
    イオンビームの吸収電流分布のうちの少なくとも一つを
    用いてパターン欠陥を修正する加工の終点検出を行うこ
    とにより得られたことを特徴とするレチクル。
  10. 【請求項10】 電子線散乱体から構成されたパターン
    転写部を有し、電子線で露光する時に用いるレチクルの
    パターン欠陥を修正加工する装置において、 パターン欠陥を修正加工した後のレチクルに電子線を照
    射する照射手段と、 レチクルを透過した電子線によって得られる透過電子像
    を検出する検出手段と、 を具備し、 上記検出手段により検出された透過電子像を用いてパタ
    ーン欠陥を修正する加工の終点検出を行うことを特徴と
    するレチクルリペア装置。
  11. 【請求項11】 電子線散乱体から構成されたパターン
    転写部を有し、電子線で露光する時に用いるレチクルの
    パターン欠陥を修正加工する装置において、 パターン欠陥を修正加工した後のレチクルに電子線を照
    射する照射手段と、 レチクルに照射した電子線の反射によって得られる反射
    SEM像を検出する検出手段と、 を具備し、 上記検出手段により検出された反射SEM像を用いてパ
    ターン欠陥を修正する加工の終点検出を行うことを特徴
    とするレチクルリペア装置。
  12. 【請求項12】 電子線散乱体から構成されたパターン
    転写部を有し、電子線で露光する時に用いるレチクルの
    パターン欠陥を修正加工する装置において、 パターン欠陥を修正加工した後のレチクルに電子線を照
    射する照射手段と、 レチクルに照射した電子線によって得られる吸収電流分
    布を検出する検出手段と、 を具備し、 上記検出手段により検出された吸収電流分布を用いてパ
    ターン欠陥を修正する加工の終点検出を行うことを特徴
    とするレチクルリペア装置。
  13. 【請求項13】 電子線散乱体から構成されたパターン
    転写部を有し、電子線で露光する時に用いるレチクルの
    パターン欠陥を修正加工する装置において、 パターン欠陥を修正加工した後のレチクルにイオンビー
    ムを照射する照射手段と、 レチクルを透過したイオンビームによって得られる透過
    イオンビーム像を検出する検出手段と、 を具備し、 上記検出手段により検出された透過イオンビーム像を用
    いてパターン欠陥を修正する加工の終点検出を行うこと
    を特徴とするレチクルリペア装置。
  14. 【請求項14】 電子線散乱体から構成されたパターン
    転写部を有し、電子線で露光する時に用いるレチクルの
    パターン欠陥を修正加工する装置において、 パターン欠陥を修正加工した後のレチクルにイオンビー
    ムを照射する照射手段と、 レチクルに照射したイオンビームの反射によって得られ
    る反射SIM像を検出する検出手段と、 を具備し、 上記検出手段により検出された反射SIM像を用いてパ
    ターン欠陥を修正する加工の終点検出を行うことを特徴
    とするレチクルリペア装置。
  15. 【請求項15】 電子線散乱体から構成されたパターン
    転写部を有し、電子線で露光する時に用いるレチクルの
    パターン欠陥を修正加工する装置において、 パターン欠陥を修正加工した後のレチクルにイオンビー
    ムを照射する照射手段と、 レチクルに照射したイオンビームによって得られる吸収
    電流分布を検出する検出手段と、 を具備し、 上記検出手段により検出された吸収電流分布を用いてパ
    ターン欠陥を修正する加工の終点検出を行うことを特徴
    とするレチクルリペア装置。
  16. 【請求項16】 電子線散乱体から構成されたパターン
    転写部を有し、電子線で露光する時に用いるレチクルの
    パターン欠陥を修正加工する装置において、 レチクルのパターン欠陥を修正加工するためのイオンビ
    ームを照射する照射手段と、 該照射手段によりイオンビームを照射してパターン欠陥
    を修正加工している時に、レチクルを透過したイオンビ
    ームによって得られる透過イオンビーム像を検出する検
    出手段と、 を具備し、 上記検出手段により検出された透過イオンビーム像を用
    いてパターン欠陥を修正する加工の終点検出を行うこと
    を特徴とするレチクルリペア装置。
  17. 【請求項17】 電子線散乱体から構成されたパターン
    転写部を有し、電子線で露光する時に用いるレチクルの
    パターン欠陥を修正加工する装置において、 レチクルのパターン欠陥を修正加工するためのイオンビ
    ームを照射する照射手段と、 該照射手段により照射されたイオンビームの反射によっ
    て得られる反射SIM像を検出する検出手段と、 を具備し、 上記検出手段により検出された反射SIM像を用いてパ
    ターン欠陥を修正する加工の終点検出を行うことを特徴
    とするレチクルリペア装置。
  18. 【請求項18】 電子線散乱体から構成されたパターン
    転写部を有し、電子線で露光する時に用いるレチクルの
    パターン欠陥を修正加工する装置において、 レチクルのパターン欠陥を修正加工するためのイオンビ
    ームを照射する照射手段と、 該照射手段により照射されたイオンビームによって得ら
    れる吸収電流分布を検出する検出手段と、 を具備し、 上記検出手段により検出された吸収電流分布を用いてパ
    ターン欠陥を修正する加工の終点検出を行うことを特徴
    とするレチクルリペア装置。
  19. 【請求項19】 電子線散乱体から構成されたパターン
    転写部を有し、電子線で露光する時に用いるレチクルの
    パターン欠陥を修正加工する装置において、 パターン欠陥を修正加工した後のレチクルにおけるパタ
    ーン修正部からその修正部に隣接するブランクスメンブ
    レン部にかけて電子線を相対的にスキャン照射する照射
    手段と、 該照射手段により照射された電子線によって得られる透
    過電子プロファイルを検出する検出手段と、 該検出手段により検出された透過電子プロファイルを用
    いることにより、該パターン修正部の電子散乱能を導出
    する導出手段と、 を具備し、 上記導出手段により導出された電子散乱能を用いてパタ
    ーン修正部の状態の良否判定を行うことを特徴とするレ
    チクルリペア装置。
  20. 【請求項20】 電子線散乱体から構成されたパターン
    転写部を有し、電子線で露光する時に用いるレチクルの
    パターン欠陥を修正加工する装置において、 レチクルのパターン欠陥部の位置を認識する認識手段
    と、 該パターン欠陥部に、修正加工するためのイオンビーム
    を照射する第1照射手段と、 第1照射手段によりパターン欠陥を修正加工した後のレ
    チクルに電子線を照射する第2照射手段と、 第2照射手段により照射された電子線がレチクルを透過
    して得られる透過電子像、該電子線の反射によって得ら
    れる反射SEM像、及び、該電子線によって得られる吸
    収電流分布のうちの少なくとも一つを検出する検出手段
    と、 この検出手段により検出された透過電子像、反射SEM
    像及び吸収電流分布のうちの少なくとも一つを用いて修
    正加工後のパターン形状の良否判定を行う判定手段と、 を具備することを特徴とするレチクルリペア装置。
  21. 【請求項21】 上記レチクルにおけるパターンを修正
    加工した部分からその部分に隣接するブランクスメンブ
    レン部にかけて第2照射手段により電子線を相対的にス
    キャン照射して得られる透過電子プロファイルを用いる
    ことにより、該修正加工した部分の電子散乱能を導出し
    て該部分の状態の良否判定を行う判定手段をさらに含む
    ことを特徴とする請求項21記載のレチクルリペア装
    置。
  22. 【請求項22】 電子線散乱体から構成されたパターン
    転写部を有し、電子線で露光する時に用いるレチクルの
    パターン欠陥を修正加工する装置において、 レチクルのパターン欠陥部の位置を認識する認識手段
    と、 該パターン欠陥部に、修正加工するためのイオンビーム
    を照射する照射手段と、 この照射手段により照射されたイオンビームがレチクル
    を透過して得られる透過イオンビーム像、該イオンビー
    ムの反射によって得られる反射SIM像、及び、該イオ
    ンビームによって得られる吸収電流分布のうちの少なく
    とも一つを検出する検出手段と、 この検出手段により検出された透過イオンビーム像、反
    射SIM像及び吸収電流分布のうちの少なくとも一つを
    用いて修正加工中又は修正加工後のパターン形状の良否
    判定を行う判定手段と、 を具備することを特徴とするレチクルリペア装置。
  23. 【請求項23】 上記レチクルにおけるパターンを修正
    加工した部分からその部分に隣接するブランクスメンブ
    レン部にかけて電子線を相対的にスキャン照射する照射
    手段と、この照射手段により照射された電子線がレチク
    ルを透過して得られる透過電子プロファイルを用いるこ
    とにより、該修正加工した部分の電子散乱能を導出して
    該部分の状態の良否判定を行う判定手段と、をさらに含
    むことを特徴とする請求項22記載のレチクルリペア装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004075240A1 (ja) * 2003-02-18 2004-09-02 Sii Nanotechnology Inc. イオンビーム加工方法
JP2006284590A (ja) * 2005-04-04 2006-10-19 Fei Co 電子ビームを用いた表面下の画像化
WO2024104605A1 (en) * 2022-11-16 2024-05-23 Carl Zeiss Smt Gmbh Improved editing of deep, multi-layered structures

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