JP2002071461A - 物体表面に施色された図柄パターンの色調評価方法およびその装置 - Google Patents
物体表面に施色された図柄パターンの色調評価方法およびその装置Info
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Abstract
れた物体表面の検査領域の色調を精度良く評価すること
ができる、色調評価方法およびその装置を提供する。 【解決手段】ドット状の色要素を含む図柄パターンが施
色された物体表面Tに、分光カメラ1を走査して、図柄
パターンの画像を取り込み、取り込んだ画像を、ドット
状の色要素が均等に含まれるように注目視野Vを区分
し、演算処理して注目視野Vごとの色調平均値を求め、
この平均値を上下限チェック、ばらつきチェックするこ
とにより、図柄パターンの色調の良否を判断する。
Description
より物体表面に施されたドット状色要素の施色による図
柄パターンの色調を評価する、色調評価方法及びその装
置に関する。
施色された物体表面の色調を評価する場合、従来、測定
領域の位置がわずかにずれただけで大きく測定値が変わ
ってしまうという問題点があった。その理由として、例
えば、同じ面積の測定領域でも、図14のように、その
中にドット状色要素が多く入る場合と少ない場合で色調
測定値が異なることが挙げられる。
領域を決めて位置決めを行い、色調を測定していた。例
えば、特開平10−329308に示される装置は、被
測定物の移動距離をロータリーエンコーダーで計測し、
その所定の走行長に応じて分光量を積算して色調を測定
するもので、広い領域の色調を測定するものである。
から判断し、正確に測定した後、測色を行っているた
め、比較的大きな測定領域で平均的な測色結果が得られ
る。
ンによる図柄データに基づき、成形品や金属などの表面
にレーザー光を順次照射し、レーザー光照射部分を発色
させて図柄をマーキングする方法であるレーザー加飾に
よるような微細なドット状色要素によって図柄パターン
が施色された物体表面の外観は、レーザー加工条件の変
動により色調が異なったり、色むらが生じたりすること
はもちろんであるが、同じレーザー加工条件を精度良く
維持しても、施色する物体が異なると、材料ロットの
違い、成形条件の違い、成形後の放置時間の違いなどに
より色調が異なったり、同じ物体であっても施色位置
が異なると、部分的な成形条件の違いや材料ばらつきな
どによる面粗さや発色性の不均一が生じ、色むらが出た
りすることが多い。
調を精度良く評価することが必要となるが、レーザー加
飾によるような微細なドット状色要素によって図柄パタ
ーンが施色された物体表面の色調は、細かいドット状の
加飾部分とこの背景となる非加飾部分との混色として測
定されることになり、小さな測定領域において加飾部分
の色調と非加飾部分の色調がそれぞれ同じであっても、
加飾部分と非加飾部分の比率が異なれば測定される色調
が異なる問題がある。
加飾部や非加飾部からなる小さな領域の色調を精度良く
評価することは困難であった。
れたものであり、ドット状色要素によって図柄パターン
が施色された物体表面の検査領域の色調を精度良く評価
することができる、色調評価方法およびその装置を提供
することを目的とする。
に請求項1に記載の色調評価方法は、ドット状の色要素
を含む図柄パターンが施色された物体表面に、分光カメ
ラを走査して、図柄パターンの画像を取り込み、取り込
んだ画像を、次の手順に従って演算処理して、図柄パタ
ーンの色調の良否を判断することを特徴とする。
り込まれる物体表面の図柄パターンの画像を、その中に
ドット状の色要素が均等に含まれ、かつ、1または複数
の画像処理単位で構成される注目視野として順次区分す
る。 2)上記検査領域内の画像処理単位ごとに、分光カメラ
で色成分に分解された分光強度分布情報に所定の演算処
理を施すことによって、色調情報に順次変換する。 3)注目視野毎に、色調情報の平均値を順次算出して、
それぞれの平均値が、予め設定された、所定の上限値、
下限値を越えないかどうかを判断する。 4)また、注目視野のそれぞれに関して算出された上記
平均値が、少なくとも所定のばらつき範囲を越えないか
どうかを判断する。 5)上記した3)と4)の少なくともいずれかの条件ま
たはこれらの組合せの条件を判断条件として、この判断
条件を充たした場合には、物体表面に施された図柄パタ
ーンを良、そうでない場合には、不良と判断する。
情報を算出する最小単位をいい、一般には、1画素単位
で算出する。
ト状の色要素を含む図柄パターンが施色された物体の表
面に対して分光カメラを走査させて、その物体表面の図
柄パターンの画像を取り込み、取り込んだ画像を、次の
手順に従って演算処理して、図柄パターンの色調の良否
を判断することを特徴とする。
り込まれる物体表面の図柄パターンの画像を、その中に
ドット状の色要素が均等に含まれ、かつ、1または複数
の画像処理単位で構成される注目視野として順次区分す
る。 2)上記検査領域内の画像処理単位ごとに、分光カメラ
で色成分に分解された分光強度分布情報に所定の演算処
理を施すことによって、色調情報に順次変換する。 3)注目視野毎に、色調情報の平均値を順次算出して、
それぞれの平均値が、予め設定された、所定の上限値、
下限値を越えないかどうかを判断する。 4)また、注目視野のそれぞれに関して算出された上記
平均値が、少なくとも所定のばらつき範囲を越えないか
どうかを判断する。 5)上記した3)と4)の少なくともいずれかの条件ま
たはこれらの組合せの条件を判断条件として、この判断
条件を充たした場合には、物体表面に施された図柄パタ
ーンを良、そうでない場合には、不良と判断する。
分光カメラを、物体表面の図柄パターンに対して所定の
角度で傾斜させて走査して、物体表面の図柄パターンの
画像を取り込み、注目視野とドットのずれによる色調ば
らつきを小さくするように、複数の画像処理単位で構成
される注目視野に順次区分することを特徴としている。
おいて、平均値は注目視野全体で算出せずに、注目視野
内の図柄パターンの有、無別に画像処理単位を分けてそ
れぞれ平均値を算出し、請求項1あるいは請求項2に記
載の上記1)〜5)の手順に従って、注目視野毎の図柄
パターンの有、無別に色調を評価することを特徴とす
る。
いて、画像処理単位毎に算出変換された一連の色調情報
のうち、色調の変化量が最も少ない部分を、注目視野の
開始端に設定して、請求項1あるいは請求項2に記載の
上記1)〜5)の手順に従って、物体表面に施色された
図柄パターンを評価することを特徴とする。
いて、ズームレンズなどの光像変倍手段を用いて、上記
分光カメラに物体表面の画像を取り込むことによって、
注目視野に含まれる図柄パターンのドット状の色要素の
配置を調節可能にしている。
おいて、図柄パターンに対する注目視野の位置を、色調
情報を差分処理することによって決定する処理を、更に
加えている。
光カメラに代えて、カラーカメラを用いて、物体表面の
図柄パターンの画像を取り込むことを特徴する。
柄パターンの特定の波長成分を抽出して、図柄パターン
の位置を検出し、この図柄パターンの位置に合わせて注
目視野を決定することを特徴とする。
ト状の色要素を含む図柄パターンが施色された物体表面
を走査して、その表面の図柄パターンの画像を取り込む
ための分光カメラと、分光カメラで取り込んだ画像を、
次の1)〜5)の手順に従って演算処理する演算処理手
段とを備えている。
り込まれる物体表面の図柄パターンの画像を、その中に
ドット状の色要素が均等に含まれ、かつ、1または複数
の画像処理単位で構成される注目視野として順次区分す
る。 2)上記検査領域内の画像処理単位ごとに、分光カメラ
で色成分に分解された分光強度分布情報に所定の演算処
理を施すことによって、色調情報に順次変換する。 3)注目視野毎に、色調情報の平均値を順次算出して、
それぞれの平均値が、予め設定された、所定の上限値、
下限値を越えないかどうかを判断する。 4)また、注目視野のそれぞれに関して算出された上記
平均値が、少なくとも所定のばらつき範囲を越えないか
どうかを判断する。 5)上記した3)と4)の少なくともいずれかの条件ま
たはこれらの組合せの条件を判断条件として、この判断
条件を充たした場合には、物体表面に施された図柄パタ
ーンを良、そうでない場合には、不良と判断する。
光カメラあるいは図柄パターンが施色された物体表面の
少なくともいずれか一方を移動させる走査位置合わせ手
段を更に備えており、この走査位置合わせ手段は、画像
処理単位ごとの色調情報の差分量が小さくなるような位
置合わせを自動的に行う構成にしている。
れかにおいて、分光カメラに代えて、カラーカメラを用
いて、物体表面の図柄パターンの画像を取り込むことを
特徴する。
れかにおいて、分光カメラあるいはカラーカメラは、注
目視野に含まれるべき図柄パターンのドット状の色要素
の配置関係を調節可能にする光像変倍手段を更に備えて
おり、この光像変倍手段は、注目視野に含まれる図柄パ
ターンのドット状の色要素の配置を調節できるように、
変倍率を自動的に調整する構成にしている。
面とともに説明する。
品や金属などの表面にレーザー加飾によるドット状色要
素によって施色された図柄パターンの一例を示す図であ
る。このレーザー加飾は製品の高級感を出すためでもあ
るが、このような周期性、規則性を有している図柄パタ
ーンは色調不良が目立ちやすく、より色調評価の精度を
必要とする。
マーキングを表面に施した物体(評価対象)であり、そ
のうち符号Aの円で囲まれた部分を拡大したものを図1
(b)に示す。なお、ここではレーザー加飾によるもの
を例に挙げているが、評価対象はこれに限定されず、レ
ーザー加飾のようにエネルギーを加えて物質を変色させ
て施色されたものや、インクジェットやドットプリント
等により色素を付着させて施色されたものも含まれる。
ザーにより施されたドットが複数集まって1本の線を構
成し、複数の線が平行して縞模様の図柄パターンを形成
するデザインとなっている。ここで、図柄パターンに
は、上記のような模様だけに限らず、絵や文字も含み、
色も単色に限らずカラーであってもよい。
ターンを色調評価するための色調評価装置の構成を図2
に示し、この装置で使用する分光カメラの要部構成を図
3(a)に、分光画像の色調(ここでは明るさ)を説明
するグラフを図3(b)に示す。
分光画像を撮像する分光カメラ1と、走査位置合わせ手
段を構成する対象物移動テーブル2と、撮像した分光画
像を色調情報に変換等する情報処理装置3と、モニター
テレビ等で構成される出力部4と、キーボード等で構成
される入力部5とを備えている。また、情報処理装置3
は、分光カメラ1と走査位置合わせ手段2を制御する制
御部3aと、分光画像の色調情報を記憶する色調記憶部
3bと、色調情報を算出・解析し色調演算手段を構成す
る解析部3cとを含んで構成されている。
象Tを、分光カメラ1に対して水平・垂直移動、または
回転できるようになっている。なお、ここでは対象物移
動テーブル2を用いて評価対象Tを移動させているが、
分光カメラ1を移動させるようにしてもよい。
は、レンズ1aとCCD素子1bの間に分光素子として
プリズム1cを備えている。レンズ1aからスリット1
dを通過した光がプリズム1cで波長ごとの光に分光さ
れる。分光素子としては、プリズム1cの他に回折格子
がある。
ット1dを通過した光は1本の線とみなすことができ、
この線状の光がプリズム1cにより分光されると、特定
の短波長の光が、その波長に対応した角度ごとに分かれ
てCCD素子1bに到達する。
と、平面の横方向はスリット1dの方向に対応した位置
軸、縦方向は波長の大小を示す波長軸であることが理解
できる。そして、ある位置における各波長ごとの分光強
度は、その座標位置のCCD素子にかかる電荷によって
決定される。図3(b)における第3の座標軸、すなわ
ち図中の平面上の「山」の高さが、波長ごとの分光強度
を表わす。図3では、色調情報を算出する最小単位すな
わち画像処理単位である1つの画素に着目して、この画
素に関する分光強度分布情報Sを図示している。
に置き換え、カラーカメラのRGB出力値を演算して色
調を求めてもよく、色調測定精度は低下するものの、装
置としては簡単化し、低コストにすることができる。
の分光強度分布情報Sに所定の演算処理を施し、色調情
報に変換する。所定の演算処理は、例えば、分光カメラ
1によって色成分に分解されたスペクトル情報(各波長
の強度)をXYZに変換し、更に所定の変換式の処理を
加えて色調を示すLab情報を得る。この変換式を、図
4(a)の変換式1、(b)の変換式2に示す。画素ご
とに変換された色調情報Labは、色調記憶部3bに記
憶される。色調情報Labのそれぞれの値、L値、a
値、b値が示す性質を、図5の表に示す。L値は明度を
表わす数値、a値は赤みの色彩を表わす数値、b値は黄
みを表わす数値で表わされる。例えば、a、bの値がと
もに0であれば、明度Lのみで表わされる無彩色とな
る。
価方法について、図6、7とともに説明する。
けられた評価対象Tに対して、図6に示すように分光カ
メラ1を配置し、検査領域T1の分光画像を測定する。
さらに、分光カメラ1または評価対象Tを左右にずらし
て、検査領域T1を変えながら分光画像を撮像する。情
報処理装置3に取り込まれた分光画像を基に、画素ごと
に色調情報Labを算出する。
て撮像される検査領域T1の一部を拡大した図であり、
図7(b)は、(a)の画素ごとに対応した色調情報L
abのLを表わすグラフである。なお、明度Lではな
く、色度a値、b値を採用してもよい。
キングされた色要素に対応する色調情報Labのうち、
明度Lに着目すると、明度Lはばらつきが生じる。この
ばらつきは、(a)で示すマーキングされた図柄パター
ンと画素との対応について、を比較すると微妙に
ずれが生じており、このずれにより生じるものである。
位置がと一致しており、パターンはと一致してい
る。すなわち本実施例では、模様付けされた図柄は、分
光カメラの画素とドットマーキングが線状模様3本周期
(〜)で同期しており、この線状模様3本分の1周
期を1注目視野Vと定義し、この注目視野Vごとに色調
の評価を行う。
・・・と順次ずらして、注目視野Vごとに色調情報La
bの移動平均値を順次算出する。そして、色調の評価を
次の手順で行う。
て、予め設定された所定の上限値、下限値と比較して、
それらの範囲内にあるかどうかを判断する。これによ
り、注目視野Vごとに、色調が所定のレベル範囲にある
かどうかが判断できる。
注目視野Vの色調移動平均値との差分値を求め、この差
分値の大きさや変化の傾向から、予め設定されたばらつ
き範囲内にあるかどうかを判断する。
色調が良品の規格範囲内であるかの検査であり、2)の
判断は、主に評価対象物の各部位の色むらや加飾パター
ンのかすれ、欠け、変形などの欠陥検出用である。
け、変形などの急激な変化を検出し、また連続する数個
の差分値を加算して順次求めた変動傾向値により、色む
らなどの比較的なめらかな変化も検出する。
に設定されるが、予め正常に製造した多数の良品を測定
して求めた良品の統計データを基準に工程規格として設
定してもよい。また、加飾部は加飾品質の評価であり、
非加飾部は主に成形品質の評価であり、それぞれの異常
が検出できるように工程規格が設定される。
時に充たした場合には、物体表面に施された図柄パター
ンを良、そうでない場合には不良とする。もちろん、
1)または2)の判断条件のみで良否を判断すること
や、1)と2)の組合せにて種々のケースに分けて判断
をさせてもよい。例えば、1)の色調が低い場合は、
2)のばらつきの許容範囲を小さくするなどの組合せ条
件とする。これにより、色調レベルによって、目立ちや
すい欠陥を検出できるようにする。
ているが、〜、〜、・・・のように重複させな
くてもよい。もちろん、この場合には、移動平均値では
なく通常の平均値を算出して、上記の判断を行う。
いるが、注目視野V内のマーキング部Mの画素と非マー
キング部Sの画素に分けてそれぞれの区間の画素を集計
し、平均値を求めて、マーキング部M、非マーキング部
Sごとに評価してもよい。このとき、マーキング部Mと
非マーキング部Sとの境界部分Bは色調が変動するた
め、境界部Bを除外して平均値演算を行う方がよい。
個々のドットマーキングは色調不良であるにもかかわら
ず、全体の色調に対する割合が小さく、平均値は結果的
に良と判断されることがあるが、マーキング部M、非マ
ーキング部S別に評価すると、このような誤った判断が
されることがなく、精度の高い色調評価が実施できる。
また、マーキング部Mの色調不良はレーザー加飾の条件
などに不良の原因が多く、非マーキング部Sの色調不良
は対象物である成形品の製造状態などに不良の原因が多
く、対策をとるべき対象が異なるため、マーキング部M
と非マーキング部S別に評価する方が的確な原因追及と
対策が行えて好ましい。
Vの関係を示す図である。図8(a)に示すように、ド
ットによる図柄に周期性があっても、注目視野上のドッ
トパターンが非同期であるため、注目視野ごとの明度も
ばらつきが生じるが、(b)のように注目視野上のドッ
トパターンが同期している場合には、明度もほぼ均一化
する。
すれば、精度の高い評価が可能となる。
示しており、図柄パターンは多色ドットの混在でもよ
い。
開始点が非マーキング部Sにくるように設定すると、多
少の位置ずれなどに対しても測定が安定して行える。
が途中で変化する模様を示す図である。このような図柄
の場合、パターン1では線状模様3本で分光カメラの画
素と同期するため、3本周期分を1注目視野Vとし、パ
ターン2では線状模様2本で同期するため、2本周期分
を1注目視野Vとして色調評価すればよい。
調節して色調を評価する方法について、図10とともに
説明する。
に複数の画素が含まれる場合において、1画素ごとに測
定する領域とドットの並びがずれている場合に、(a)
と(b)では色調にずれが生じるが、(c)のように、
分光カメラのスリットと評価対象の配置関係に角度を設
けると、各画素内に占めるドットの割合が適当にばらつ
くため、複数画素を平均化することにより注目視野Vと
ドットのずれによる明度のばらつきが少なくなる。この
角度は、対象物移動テーブル2を回転させることで設け
ることができる。
等間隔で並んでいる場合には、角度を45度にすると、
(a)、(b)と同じようにばらつきが多くなるので、
45度以外の角度に設定する方がばらつきを少なくする
ことができる。
カメラにより撮像した画像を説明する図である。
ズームレンズ1eが取り付けられており、ズームレンズ
1eを調節して、ドットと画素の大きさが色調評価に最
適になるようにする(以上、図11(a))。すなわ
ち、図11(b)では、1画素の端部に、上下左右に隣
接するドットが配置されているが、(c)では、1画素
に1ドットが対応するため、ばらつきを抑えることがで
きる。
価対象Tとの距離を調節できる、すなわち上下動可能な
対象物移動テーブル2を使用してもよい。
情報Labが異なることを、明度Lを用いて説明する図
である。
トの一部がかかっている場合には、各画素の色調情報L
abが変動し、差分値が大きくなる。逆に、(b)のよ
うに、注目視野Vとドットが重ならない場合には、差分
値が小さくなる。
には、1画素を1注目視野Vとして色調評価することが
でき、平均値ではなく画素ごとの測定値であるため、精
緻な評価が実現できる。
量が強調される。図12(a)の場合であれば、差分処
理を施すことで、レーザーマーキング部と非マーキング
部の境目が最も強調される(以上、差分値グラフW1、
W2を参照)。さらにレーザーマーキング部の中で明度
Lに変化があれば、差分値が大きな値を示すことにな
る。この性質を利用し、差分値の大きなところに挟まれ
たレーザーマーキング部を抽出し、レーザーマーキング
部における差分値の変動が最も最小になるようにフィー
ドバック制御して、最適の注目視野Vを決定する。
を最小にするように光学系を設定することで、最適の注
目視野Vを決定することができ、その結果、より精度の
高い評価が実現できる。
変化が少なく、色調情報Labのうち色度aまたは色度
bに特徴がある場合、それらを採用するほうがよい。
光カメラで撮像した場合の分光強度分布情報を表わす図
である。
波長特性が既知の場合、例えばパターンの周期性が波長
600nmの赤い色に最もよく表わされるような場合、
得られた分光強度分布情報の中から符号Bで示される波
長600nmのみを抽出して位置に対する分光強度を求
めると、符号B1に示される波形が得られる。この波形
B1は、符号Cで示される他の波長を抽出して変換した
符号C1で示される波形に比べ、解像度がよく明確な特
徴が出る。したがって、このように特定の波長成分を抽
出して、図柄パターンの位置や周期を検出し、この位置
や周期に合わせて最適の注目視野を決定してもよい。
測定位置、縦軸は分光強度を表わす。
求項1に記載の色調評価方法または請求項10に記載の
色調評価装置によれば、ドット状の色要素が均等に含ま
れる注目視野ごとに色調を評価しているので、高精度な
色調評価が実現できる。また、分光カメラによって色成
分に分解された分光強度分布情報に対して、所定の演算
を施しているので、色調を定量的に表わすことができる
色調情報(Lab)に、変換式を用いて容易に算出する
ことができる。
非マーキング部の画素に分けてそれぞれの平均値を求め
て、マーキング部、非マーキング部ごとに評価すれば、
注目視野全体で平均値を求めて、個々のドットマーキン
グは色調不良であるにもかかわらず、平均値は結果的に
良と判断されるようなことがなく、精度の高い色調評価
が実施できる。
よるドットの場合も、請求項1と同様に色調評価でき
る。
と評価対象の配置関係に角度を設けることができるの
で、注目視野内に占めるドットの割合を適当にばらつか
せ平均化することができ、その結果、注目視野ごとのド
ット配置ずれによる色調ばらつきを防ぐことができる。
別に色調品質が評価できるため、微妙な欠陥が全体の平
均化で検出しにくくなることを防止し、それぞれの複数
部分をまとめて評価するため加飾部の欠陥および非加飾
部の欠陥の検出精度が向上し、加飾部欠陥か非加飾部の
欠陥かの区別ができ、的確な原因追求と対策が行いやす
くなる。
変化が比較的安定する非マーキング部に設定しているの
で、測定が安定して行うことができ、精度の高い色調評
価が実施できる。
含まれるドット状の色要素の数や、配置関係を調節可能
にしているため、ドット数の均一化、ドットの欠けなど
を無くして、評価精度をアップさせることができる。
て1画素ごとに測定する領域とドット並びにずれがある
ことを容易に測定できる。この処理をフィードバック処
理することで、最適の注目視野を決定することができ
る。このようにして得られた注目視野を用いると、より
精度の高い評価が実現できる。
の代わりにカラーカメラを用いているため、演算方法が
単純で、かつ装置が安価なため、簡易な色調評価が実現
できる。
に表れるような、図柄パターンの特定の波長成分を抽出
して分光強度を測定しているため、図柄パターンの主た
る色成分の位置に合わせた適切な注目視野を設定するこ
とができる。
を備えているので、容易に検査領域を変更することがで
き、さらに走査位置合わせ手段により所定の角度で傾斜
させることができるため、請求項3と同様の効果を奏す
ることができる。また、この走査位置合わせ手段は、演
算処理手段によって、算出された注目視野に対する色調
情報から高い周波数成分が抽出されないように位置合わ
せを自動的に行う構成にしているので、請求項6と同様
の効果が期待できる。
を施した物体表面(評価対象)であり、(b)はドット
状マーキングの一部を拡大した図である。
ある。
る分光カメラの要部構成を示す図であり、(b)は分光
画像の分光強度を説明するためのグラフである。
変換式である。
である。
像測定の一態様を示す図である。
あり、(b)は(a)の画素ごとに対応した色調情報の
明度を表わすグラフである。
図である。
例を示す図である。
視野が平行に設定されている場合を示し、(c)は角度
がつけられて設定されている場合を示す図である。
ラを示す図であり、(b)は図柄パターンが等倍のと
き、(c)は図柄パターンが拡大されたときの、図柄パ
ターンと注目視野との関係を比較する図である。
とを、明度を用いて説明する図である。
した場合の分光強度分布情報を表わす図である。
トと測定領域の関係を示す図である。
た物体(評価対象) T1・・検査領域 V・・・注目視野 M・・・マーキング部 S・・・非マーキング部 B・・・境界部
Claims (13)
- 【請求項1】ドット状の色要素を含む図柄パターンが施
色された物体表面に、分光カメラを走査して、図柄パタ
ーンの画像を取り込み、取り込んだ画像を、次の手順に
従って演算処理して、図柄パターンの色調の良否を判断
することを特徴とする色調評価方法 1)分光カメラを通じて検査領域として取り込まれる物
体表面の図柄パターンの画像を、その中にドット状の色
要素が均等に含まれ、かつ、1または複数の画像処理単
位で構成される注目視野として順次区分する 2)上記検査領域内の画像処理単位ごとに、分光カメラ
で色成分に分解された分光強度分布情報に所定の演算処
理を施すことによって、色調情報に順次変換する 3)注目視野毎に、色調情報の平均値を順次算出して、
それぞれの平均値が、予め設定された、所定の上限値、
下限値を越えないかどうかを判断する 4)また、注目視野のそれぞれに関して算出された上記
平均値が、少なくとも所定のばらつき範囲を越えないか
どうかを判断する 5)上記した3)と4)の少なくともいずれかの条件ま
たはこれらの組合せの条件を判断条件として、この判断
条件を充たした場合には、物体表面に施された図柄パタ
ーンを良、そうでない場合には、不良と判断する。 - 【請求項2】レーザー加飾によってドット状の色要素を
含む図柄パターンが施色された物体の表面に対して分光
カメラを走査させて、その物体表面の図柄パターンの画
像を取り込み、取り込んだ画像を、次の手順に従って演
算処理して、図柄パターンの色調の良否を判断すること
を特徴とする色調評価方法 1)分光カメラを通じて検査領域として取り込まれる物
体表面の図柄パターンの画像を、その中にドット状の色
要素が均等に含まれ、かつ、1または複数の画像処理単
位で構成される注目視野として順次区分する 2)上記検査領域内の画像処理単位ごとに、分光カメラ
で色成分に分解された分光強度分布情報に所定の演算処
理を施すことによって、色調情報に順次変換する 3)注目視野毎に、色調情報の平均値を順次算出して、
それぞれの平均値が、予め設定された、所定の上限値、
下限値を越えないかどうかを判断する 4)また、注目視野のそれぞれに関して算出された上記
平均値が、少なくとも所定のばらつき範囲を越えないか
どうかを判断する 5)上記した3)と4)の少なくともいずれかの条件ま
たはこれらの組合せの条件を判断条件として、この判断
条件を充たした場合には、物体表面に施された図柄パタ
ーンを良、そうでない場合には、不良と判断する。 - 【請求項3】請求項1または2において、 分光カメラを、物体表面の図柄パターンに対して所定の
角度で傾斜させて走査して、物体表面の図柄パターンの
画像を取り込み、注目視野とドットのずれによる色調ば
らつきを小さくするように、複数の画像処理単位で構成
される注目視野に順次区分することを特徴としている色
調評価方法。 - 【請求項4】請求項1〜3のいずれかにおいて、 上記平均値は注目視野全体で算出せずに、注目視野内の
図柄パターンの有、無別に画像処理単位を分けてそれぞ
れ平均値を算出し、請求項1あるいは請求項2に記載の
上記1)〜5)の手順に従って、注目視野毎の図柄パタ
ーンの有、無別に色調を評価することを特徴とする色調
評価方法。 - 【請求項5】請求項1〜4のいずれかにおいて、 上記画像処理単位毎に算出変換された一連の色調情報の
うち、色調の変化量が最も少ない部分を、注目視野の開
始端に設定して、請求項1あるいは請求項2に記載の上
記1)〜5)の手順に従って、物体表面に施色された図
柄パターンを評価することを特徴とする色調評価方法。 - 【請求項6】請求項1〜5のいずれかにおいて、 ズームレンズなどの光像変倍手段を用いて、上記分光カ
メラに物体表面の画像を取り込むことによって、注目視
野に含まれる図柄パターンのドット状の色要素の配置を
調節可能にしている、色調評価方法。 - 【請求項7】請求項1〜6のいずれかにおいて、 上記図柄パターンに対する注目視野の位置を、上記色調
情報を差分処理することによって決定する処理を、更に
加えている、色調評価方法。 - 【請求項8】請求項1〜7において、 上記分光カメラに代えて、カラーカメラを用いて、物体
表面の図柄パターンの画像を取り込むことを特徴する、
色調評価方法。 - 【請求項9】請求項1〜8において、 上記図柄パターンの特定の波長成分を抽出して、図柄パ
ターンの位置を検出し、この図柄パターンの位置に合わ
せて注目視野を決定することを特徴とする、色調評価方
法。 - 【請求項10】ドット状の色要素を含む図柄パターンが
施色された物体表面を走査して、その表面の図柄パター
ンの画像を取り込むための分光カメラと、 分光カメラで取り込んだ画像を、次の1)〜5)の手順
に従って演算処理する演算処理手段とを備えた物体表面
の図柄パターンの色調評価装置 1)分光カメラを通じて検査領域として取り込まれる物
体表面の図柄パターンの画像を、その中にドット状の色
要素が均等に含まれ、かつ、1または複数の画像処理単
位で構成される注目視野として順次区分する 2)上記検査領域内の画像処理単位ごとに、分光カメラ
で色成分に分解された分光強度分布情報に所定の演算処
理を施すことによって、色調情報に順次変換する 3)注目視野毎に、色調情報の平均値を順次算出して、
それぞれの平均値が、予め設定された、所定の上限値、
下限値を越えないかどうかを判断する 4)また、注目視野のそれぞれに関して算出された上記
平均値が、少なくとも所定のばらつき範囲を越えないか
どうかを判断する 5)上記した3)と4)の少なくともいずれかの条件ま
たはこれらの組合せの条件を判断条件として、この判断
条件を充たした場合には、物体表面に施された図柄パタ
ーンを良、そうでない場合には、不良と判断する。 - 【請求項11】請求項10において、 上記分光カメラあるいは図柄パターンが施色された上記
物体表面の少なくともいずれか一方を移動させる走査位
置合わせ手段を更に備えており、 この走査位置合わせ手段は、画像処理単位ごとの色調情
報の差分量が小さくなるような位置合わせを自動的に行
う構成にしている物体表面の図柄パターンの色調評価装
置。 - 【請求項12】請求項10、11のいずれかにおいて、 上記分光カメラに代えて、カラーカメラを用いて、物体
表面の図柄パターンの画像を取り込むことを特徴する、
物体表面の図柄パターンの色調評価装置。 - 【請求項13】請求項10〜12のいずれかにおいて、 上記分光カメラあるいはカラーカメラは、上記注目視野
に含まれるべき図柄パターンのドット状の色要素の配置
関係を調節可能にする光像変倍手段を更に備えており、 この光像変倍手段は、注目視野に含まれる図柄パターン
のドット状の色要素の配置を調節できるように、変倍率
を自動的に調整する構成にしている、物体表面の図柄パ
ターンの色調評価装置。
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