JP2002070284A - 有色骨材含有目地材及び目地充填工法 - Google Patents

有色骨材含有目地材及び目地充填工法

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JP2002070284A
JP2002070284A JP2000260295A JP2000260295A JP2002070284A JP 2002070284 A JP2002070284 A JP 2002070284A JP 2000260295 A JP2000260295 A JP 2000260295A JP 2000260295 A JP2000260295 A JP 2000260295A JP 2002070284 A JP2002070284 A JP 2002070284A
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synthetic resin
colored
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JP2000260295A
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Noritoshi Tokimoto
徳寿 時本
Takashi Murate
高史 村手
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Kikusui Kagaku Kogyo KK
Original Assignee
Kikusui Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 形成された目地の汚れが少なく、意匠性があ
り、さらに、割れの少なく、表装材表面に付着したもの
が取り易い有色骨材含有目地材及び目地充填工法を提供
する。 【解決手段】 合成樹脂と、有色骨材とを主成分とする
ものであり、前記合成樹脂が合成樹脂エマルションであ
るものである。さらに、防藻黴剤を添加しているもので
ある。前記目地材が硬化又は乾燥した後に、可撓性を有
するものである。合成樹脂と、有色骨材とを主成分とす
る有色骨材含有目地材を表装材の目地に充填するもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、構造物など建築
物の仕上げに用いられるタイルなど表装材の目地に用い
られる目地材であって、有色骨材により着色を行う有色
骨材含有目地材及び目地充填工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、構造物などの建築物の仕上げに
は、タイルなどの表装材を用いることがある。タイルな
どの表装材により仕上げる場合には、表装材と表装材と
の隙間を空けて目地として、意匠的な効果を与え、建築
物のある程度の防水性を確保するものである。
【0003】この目地を形成する目地材は、セメントを
主成分としたものが多く用いられる。この目地材は、必
要に応じて、着色顔料などを添加し、着色を施したもの
もある。また、建築物の部位によっては、シーリング材
などにより目地を形成する場合がある。この場合は、セ
メントを主成分とする目地材と同色又は同系色にしたも
のを用いる場合がある。
【0004】セメントを主成分とする目地材の目地部へ
の充填方法としては、表装材の種類に応じて使い分けら
れている。建築物などに目地部を設けて表装材を貼った
後、その表装材を貼った部分の全面に目地材を塗り付け
目地部に目地材を充填し、目地部以外の目地材は、ふき
取る方法や目地部だけに目地材を充填する方法などが挙
げられる。
【0005】このような目地材は、タイルの普及と共
に、入手が容易で、安価なものであるので、土木建築分
野で多く用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、セメントを
主成分とする目地材により形成された目地は、セメント
による白華が発生し、白華成分が目地部表面又は表装材
表面に流れ出すことがある。このため、目地、表装材が
白く汚れる場合がある。また、目地に藻や黴が発生し、
目地が藻や黴のため汚れることがある。
【0007】また、着色顔料により着色を施しているた
め、目地の色調が単調なものであり、意匠性に欠けるも
のである。それに加え、着色顔料により着色を施してあ
る目地材は、その未硬化又は未乾燥の目地材が表装材に
付着してしまうと拭き取りが困難である場合がある。こ
のことは、着色顔料の粒子径が小さく、表装材表面の狭
い隙間に入り込んで、取りずらくなるためである。
【0008】さらに、セメントを主成分とするために形
成された目地が硬く、建築物の動きに追従することが困
難なため、その目地が割れることがある。この場合に
は、セメントを主成分とする目地材の変わりにシーリン
材などを用いることにより、目地の割れを防止すること
ができるが、シーリング材を用いた場合には、前記同様
に着色顔料により着色を施したものであるため、目地の
色調が単調なもので、意匠性に欠けるものである。ま
た、シーリング材を用いることでコストが上昇するなど
問題がある。
【0009】この発明は、上記のような従来技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、目地材により形成された目地の汚れが少
なく、意匠性があり、さらに、割れの少なく、表装材表
面に付着したものが取り易い有色骨材含有目地材及び目
地充填工法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明の有色骨材含有目地材は、
合成樹脂と、有色骨材とを主成分とすることを特徴とす
るものである。
【0011】請求項2に記載の発明の有色骨材含有目地
材は、請求項1に記載の発明において、前記合成樹脂が
合成樹脂エマルションであることを特徴とするものであ
る。
【0012】請求項3に記載の発明の有色骨材含有目地
材は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、さ
らに、防藻黴剤を添加していることを特徴とするもので
ある。
【0013】請求項4に記載の発明の有色骨材含有目地
材は、請求項1ないし請求項3に記載の発明において、
前記目地材が硬化又は乾燥した後に、可撓性を有するこ
とをを特徴とするものである。
【0014】請求項5に記載の発明の目地充填工法は、
合成樹脂と、有色骨材とを主成分とする有色骨材含有目
地材を表装材の目地に充填することを特徴とするもので
ある。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を詳細
に説明する。この発明の有色骨材含有目地材は、合成樹
脂と、有色骨材とを主成分とすることを特徴とするもの
である。
【0016】合成樹脂は、有色骨材の粒子同士を結合さ
せ目地を形成させるものであり、また、表装材と有色骨
材を結合するものであり、有色骨材含有目地材の主要成
分である。合成樹脂としては、アクリル樹脂、スチレン
樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、エ
ポキシ樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、塩化ビニ
ル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂などの樹脂
を単独又は共重合したもの、これら樹脂を有機溶媒に溶
解させたもの、エマルションとして水に分散させたもの
又は弱溶剤に分散させたものが用いられる。この合成樹
脂は、硬化及び乾燥後に透明のフィルムを形成するもの
であればよい。この有色骨材含有目地材の使いやすさ、
製造の容易さ、入手の容易さにより合成樹脂エマルショ
ンが好ましく用いられる。
【0017】合成樹脂エマルションは、乳化重合のよう
な通常の重合技術で製造できる一般的なものでよい。例
えば、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ウレタン樹脂、シ
リコーン樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、酢酸ビニル
樹脂などの樹脂より製造された合成樹脂エマルションな
どがある。
【0018】目地材としての適性や物性、入手の容易性
などからアクリル樹脂、スチレン樹脂より製造されたア
クリル系合成樹脂エマルションやアクリルスチレン系合
成樹脂エマルションが好ましく用いられる。また、より
一層耐候性を向上させるためには、アクリル樹脂、シリ
コーン樹脂、フッ素樹脂より製造される、アクリル系合
成樹脂エマルション、ウレタン系合成樹脂エマルショ
ン、シリコーン系合成樹脂エマルション、フッ素系合成
樹脂エマルション、アクリルシリコーン系合成樹脂エマ
ルションなどを用いることがある。
【0019】前記合成樹脂エマルションは、乾燥性の優
れたものが好ましい。乾燥性が遅いものであると、目地
材充填後に降雨があり、その充填された目地材が未硬化
又は未乾燥である場合、流れ出てしまうことがある。ま
た、その乾燥性は、表装材の貼り付けに用いられる接着
材より、乾燥性が良いものがより好ましい。このことに
より、目地材充填後に降雨があった場合に、接着材が流
れ出ることがないものとなる。
【0020】また、合成樹脂のガラス転移温度は、好ま
しくは−20〜50℃の範囲であり、−20℃より低い
場合には、塗料組成物により形成される塗膜に汚れやす
くなることがあり、50℃より高い場合には、塗膜が割
れやすくなる場合があが、塗料組成物の用途に応じて、
適したガラス転移温度の合成樹脂を選択することができ
る。また、目地の柔らかさは、可塑剤を添加することに
より変化させることができる。
【0021】合成樹脂の固形分は、有色骨材含有目地材
の固形分中に5〜50重量%の範囲が好ましい。5重量
%より少ない場合には、目地の耐候性が低下し、塗膜が
脆くなることがある。また、50重量%より多い場合
は、汚れやすくなる場合がある。
【0022】有色骨材は、色を有する骨材のことであ
り、有色骨材含有目地材により形成される目地に色調を
与え、意匠感を向上させるものである。この有色骨材に
より着色された目地材は、比較的に粒度が粗い骨材を用
いるため、表装材表面に付着しても、未乾燥又は未硬化
の状態において、払い落とすことや拭き取ることが容易
となる。
【0023】前記有色骨材は、透明感の高い骨材から隠
蔽力の高い骨材、光沢の有る骨材から光沢のない骨材等
が挙げられる。全く無色で透明な骨材は、色を有しない
ため、有色骨材ではない。
【0024】この有色骨材含有目地材に用いられる有色
骨材は、有色のものであり、有色天然石を粉砕したもの
がある。また、石や陶磁器を粉砕したものに人工的に着
色を施したものや工業的に生産されたものなど着色骨材
がある。有色天然石の粉砕物には、花崗岩、蛇紋岩、黒
曜石、蛍石、カナリヤ、白玉、寒水、小桜、漆雪、美濃
霞、蛇紋等の大理石粉砕粒、珪砂、天然細砂利(金華、
大磯、チェリーサンド)などが挙げられる。
【0025】さらに、シラスバルーン、パーライト、ガ
ラスの粉砕物を発泡させたものなどの軽量骨材を用いる
ことができる。また、前記軽量骨材に人工的に着色を施
したものも用いることができる。
【0026】また、石を粉砕したものに人工的に着色を
施した着色骨材は、有色天然石の粉砕物又は珪砂、寒水
砂、陶磁器破粒に対し顔料、塗料を使って被覆する方法
や、釉薬により被覆する方法がある。工業的に生産され
た着色骨材は、ガラスを略球状にしたガラスビーズや、
アクリル樹脂などの合成樹脂を略球状にしたプラスチッ
クビーズなどがある。これらは、骨材の製造過程におい
て、内部から着色することも可能である。
【0027】また、前記工業的に生産された着色骨材の
着色成分である顔料、塗料、釉薬などに蓄光成分を加え
ることができる。さらに、ガラスや合成樹脂に蓄光成分
を添加し、蓄光する着色骨材を得ることができる。この
ようにして、蓄光性骨材を得ることができ、この蓄光性
骨材を有色骨材として、有色骨材含有目地材に含有させ
ることができる。
【0028】着色骨材は、有色天然石を粉砕したものに
比べ、人工的に着色を施したものや、工業的に生産され
たものは、粒度、色調ともに安定しており、目地にした
時の色調も安定しているため使用しやすい。特に、人工
的に着色した珪砂や寒水砂、陶磁器破粒は、入手が容易
であり、合成樹脂との混和性に優れているため、好まし
く用いられる。
【0029】珪砂は、ニ酸化けい素を主成分とするもの
であり、川砂、海砂に代表される天然状態で粒状のもの
と、珪石を粉砕して粒度調整したものがある。寒水砂
は、炭酸カルシウムを主成分とするものであり、寒水石
を粉砕して粒度調整したものである。陶磁器破粒は、陶
磁器を粉砕して得られるものであり、粒度を調製されて
用いられる。これら骨材を適宜選択して使用することが
できる。
【0030】有色骨材含有目地材に用いられる骨材の粒
度は、37〜2000μmの範囲のものが好ましく、4
5〜1000μmの範囲のものがさらに好ましい。37
μmより細かい骨材の場合、有色骨材含有目地材より得
られる目地の多彩感が少なく意匠性に欠けることがあ
る。また、表装材表面の微小な凹凸に骨材が入り込み、
拭き取り難いことがある。2000μmより大きい骨材
の場合、目地を形成したときに、その目地の仕上がり面
も荒く、意匠的に好ましくない。
【0031】45〜1000μmの範囲の有色骨材を用
いた場合には、有色骨材含有目地材の安定性がより安定
し、形成された目地の意匠性がより好ましくバランスの
取れたものである。さらに、表装材の表面にこの目地材
が付着した場合には、拭き取り易いものである。
【0032】防藻黴剤は、藻及び黴の発生を抑制するも
のである。目地材により形成された目地に藻や黴が発生
し、その発生したことにより目地が汚れ、劣化させるこ
とがある。防藻黴剤を有色骨材含有目地材に添加し、そ
れにより形成された目地は、藻や黴の発生が少なくな
り、目地の汚れが少なく、劣化のスピードが遅くなるこ
とがある。
【0033】防藻防黴剤は、有機化合物のものと無機塩
からなる硝酸銀、過塩素酸銀、酢酸銀、硝酸銅、過塩素
酸銅、酢酸銅、硫酸銅、塩化銅、硝酸亜鉛、過塩素酸亜
鉛、酢酸亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛などがある。目地の
耐候性や少量の添加量での藻及び黴の防止効果から有機
化合物のものが好ましい。
【0034】有機化合物の防藻防黴剤としては、トリア
ジン系化合物、イミダゾール系化合物、有機尿素系化合
物、チアゾリン系化合物、ハロゲン系化合物、フェノー
ル系化合物、グアニジン系化合物、アミド系化合物など
が挙げられる。
【0035】トリアジン系化合物としては、2−メチル
チオ−4、6−ビス(エチルアミノ)−s−トリアジ
ン、2−メチルチオ−4−第3級ブチルアミノ−6−シ
クロプロピルアミノ−s−トリアジン、2−メチルチオ
−4−テトラブチル−6−シクロプロピルアミノ−s−
トリアジン、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリエチル−
s−トリアジンなどが挙げられる。
【0036】イミダゾール系化合物(ベンズイミダゾー
ル系化合物を含む)としては、チアベンダゾール(TB
Z)、2−(カルボメトキシアミノ)−ベンズイミダゾ
ール、2−メトメキシカルボミルアミノベンズイミダゾ
ール、6−ジクロ−1−フェノキシカルボニル−2−ト
リフルオロメチルベンズイミダゾール、4,5,6,7
−テトラクロル−2−トリフルオロメチルベンズイミダ
ゾールなどが挙げられる。
【0037】有機尿素系化合物としては、マガニーズエ
チレンビスジチオカーバイト、ジンクジメチルジチオカ
ーバメイチ、ビスジメチルジチオカルバモイルジンクエ
チレンビスジチオカーバメイト、2−ベンツイミダゾリ
ルカルバミン酸メチル、3−ヨード−2−プロパルギル
ブチルカルバミン酸などが挙げられる。チアゾリン系化
合物としては、1,2−ベンズイソチアゾリン(BI
T)、2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾ
ール(TCMTB)、2−メルカプトベンゾチアゾール
ナトリウム、2−チオシアノメチルチオベンゾチアゾー
ル、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−(チオシア
ノメチルスルホニル)ベンゾチアゾールなどが挙げられ
る。
【0038】ハロゲン系化合物では、ベンジルブロモア
セテート、α−ブロムシンナムアルデヒド(BCA)、
2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、4
−クロロフェニル−3’−ヨードプロパルギルホルマー
ル、2,3,3−トリヨードアリルアルコール(TIA
A)、1((ジヨードメチル)スルホニル)−4−メチ
ルベンゼンなどが挙げられる。
【0039】フェノール系化合物では、ペンタクロロフ
ェノール(PCP)、ペンタクロロフェニルラウレー
ト、o−フェニルフェノール(OOP)、パラクロロメ
タキシレノール(PCMX)、パラクロロメタクレゾー
ルなどが挙げられる。
【0040】グアニジン系化合物では、ドデシルグアニ
ジン塩酸塩、ポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩、
グルコン酸クロルヘキシジンなどがあり、アミド系化合
物では、ジチオ−2,2’−ビス(ベンズメチルアミ
ド)などが挙げられる。
【0041】有機化合物の防藻防黴剤の中からトリアジ
ン系化合物、イミダゾール系化合物のものが好ましく、
その両方を併用することが望ましい。トリアジン系化合
物、イミダゾール系化合物の防藻防黴剤は、藻及び黴の
防止効果とその防止効果の持続性に優れ、目地の変色な
ど耐候性が優れている。また、その両方を併用すること
により一層優れたものとなる。
【0042】トリアジン系化合物とイミダゾール系化合
物の防藻黴剤の併用の場合は、その配合割合が重量比で
10:1〜1:10の範囲であり、3:1〜1:3の範
囲が好ましい。前記範囲外である場合は、藻及び黴の防
止効果とその防止効果の持続性を阻害することがある。
【0043】防藻防黴剤は、有色骨材含有目地材の固形
分重量に対して、その藻防黴剤の有効成分で0.01〜
1.00の範囲で添加することが好ましい。0.01重
量%より少ない場合には、防藻防黴効果が少なく、1.
00重量%より多い場合には、目地の変色が起こる場合
がある。
【0044】また、目地材に直接添加する方法のほか
に、前記着色骨材を用いる場合には、その着色骨材の製
造工程に添加し、着色骨材に防藻防黴効果を与える方法
がある。このように着色骨材に防藻防黴効果を与えるこ
とにより、着色骨材表面に付着する藻や黴の発生を防止
することができ、防藻防黴剤の少ない添加量で藻や黴の
発生を防止することができる。
【0045】着色骨材に防藻防黴効果を与える方法は、
まず、石を粉砕したものに人工的に着色を施した着色骨
材の場合では、着色に用いる顔料、塗料又は釉薬に防藻
防黴剤を添加し、その添加された塗料を有色天然石の粉
砕物又は珪砂、寒水砂、陶磁器破粒に被覆することによ
り得られる。また、工業的に生産された着色骨材は、略
球状にするガラス、アクリル樹脂などの合成樹脂に防藻
防黴剤を添加し、その添加されたものを略球状にし、着
色骨材を得ることにより、防藻防黴効果を持った着色骨
材を得ることができる。
【0046】この有色骨材含有目地材には、その他の添
加剤として、低沸点アルコール、高沸点溶剤、界面活性
剤、増粘剤、pH調整剤、防腐剤等のような各種添加剤
を使用することができる。高沸点溶剤は造膜助剤、防凍
剤として用いられ、界面活性剤は消泡剤、分散剤、湿潤
剤などとして用いられる。増粘剤は、粘度及び粘性調整
のために用いられる。
【0047】前記各構成材料を定法により混合し、有色
骨材含有目地材が得られる。この得られた有色骨材含有
目地材は、硬化又は乾燥した後に、可撓性を有するもの
である。目地に可撓性を持たすことにより、構造物など
の建築物の動きに追従することが可能となり、その目地
が割れることが少なくなる。目地の割れが少なくなるこ
とにより、建築物のある程度の防水性を確保することが
できる。
【0048】この可撓性は、構造物などの建築物の動き
に追従するものであれば良く、目地の可撓性は、目地の
柔軟性を示すものである。その可撓性が少ない場合に
は、目地が追従することができる曲率半径が大きくな
る。つまり、目地が追従することができる曲率半径が小
さいものは、可撓性が大きいことになる。そのため、目
地が追従することができる曲率半径が大きいものは、塗
膜の可撓性が少なく、構築物などに形成された目地に割
れが発生することがある。
【0049】この目地の可撓性の測定方法について説明
する。まず、試験体の作成は、離型紙の上に厚みが2m
mに目地材を塗布し、乾燥した目地材を得る。この試験
体は、縦90mm横180mmの長方形のものを作製す
る。その試験体を常温で7日間静置する。静置された試
験体の離型紙を剥し、その試験体を円柱に巻き付ける。
試験体を巻き付ける円柱の曲率半径を変えて、試験体に
割れが発生するかを確認する。
【0050】有色骨材含有目地材により形成される目地
の可撓性は、曲率半径で5mm以上が好ましい。5mm
より小さい場合には、目地が軟らかすぎるため、汚れる
場合がある。また、曲率半径で5〜400mmの範囲が
より好ましく、10〜250mmの範囲がより一層好ま
しい。曲率半径が400mmより大きい場合には、目地
の可撓性がないために、構造物などの動きに追従するこ
とができず、目地に割れが生ずることがある。
【0051】次に、合成樹脂と、有色骨材とを主成分と
する有色骨材含有目地材を表装材の目地に充填する目地
充填工法について述べる。前記有色骨材含有目地材は、
表装材と表装材との隙間を空け、その隙間に充填するこ
とである。
【0052】まず、表装材とは、構造物などの建築物の
仕上げに用いられるものである。表装材には、タイル、
石材、シート状表装材などが挙げられる。これら表装材
は、表装材と表装材との隙間を空けながら、つまり、目
地部を設けながら建築物に接着材を用いて、貼りつけら
れる。
【0053】タイルは、陶器質タイル、磁器質タイル、
せっ器質タイルがあり、小口、ニ丁掛けや300mm程
度の正方形なものなどの各種サイズがある。タイルの種
類は、タイルが使われる部位、構造物の外観などにより
決められ、タイル表面の色調や外観が豊富にある。前記
タイルは、主にセメントを主成分とする接着材や合成樹
脂を主成分とする接着材又、セメントと合成樹脂を主成
分とする接着材により構造物などの壁面に接着されるも
のである。
【0054】石材は、御影石、大理石又は砂岩などの天
然石を板状に加工し、それを構造物などの外壁に用いら
れるものである。前記石材は、構造物などの壁面に直接
セメントを主成分とする接着材により貼り付ける方法や
金具などを用いて壁面に引っ掛ける方法などの方法によ
り構造物に施工される。
【0055】シート状表装材は、石材調仕上材などの建
築仕上塗材を不織布に塗布し、乾燥させ得られるもので
ある。このシート状表装材には、可撓性があり、構造物
などに動きに追従することができ、高級感のある御影石
や砂岩調の意匠のものが多くあるため、よく用いられて
いる。このシート状表装材は、タイルと同じ接着材で構
造物などの壁面に接着されるものである。このシート状
表装材は、構造物などに動きに追従することができるた
め、前記接着材の中でも、比較的可撓性のある合成樹脂
を主成分とするものを多く用いられる。
【0056】シート状表装材は、合成樹脂と有色骨材を
主成分とするものであり、有色骨材含有目地材と同じで
あるため、有色骨材含有目地材との付着が優れている。
このように、有色骨材含有目地材は、シート状表装材に
好ましく用いられる。
【0057】前記表装材が貼りつけられた後、目地部に
目地材を充填する。この充填方法には、特に制限はな
く、公知の方法により行うことができる。この目地材の
充填方法には、表装材を貼った部分の全面に目地材を塗
り付け目地部に目地材を充填し、目地部以外の目地材
は、ふき取る方法や目地部だけに目地材を充填する方法
などが挙げられる。
【0058】全面に目地材を塗り付け目地部に目地材を
充填し、目地部以外の目地材は、ふき取る方法は、目地
材のロスが多くなることがあり、目地部だけに目地材を
充填する方法が好ましく用いられる。目地部だけに目地
材を充填する方法は、目地材を目地鏝を用いて目地部に
目地材を充填する方法、チューブ状の容器やシーリング
などに用いられているカートリッジ容器などに目地材を
入れたものを用いる方法がある。
【0059】前記充填方法は、目地部に目地材を充填
し、目地部からはみ出し、表装材の表面等に付着したも
のは、乾いた刷毛や、ウエス等で払うか拭くことで、目
地の仕上りの美観を確保することができる。また、目地
材を充填する作業の前に、表装材等の汚れ防止のため
に、表装材等に養生シートなどの養生材を用いて、養生
することにより、よりきれいな目地を得ることができ
る。
【0060】チューブ状の容器やカートリッジ容器など
に目地材を入れたものを用いる方法は、前記容器から目
地材を出しながら、目地部に目地材を充填することがで
き、表装材等を汚すことが少ないため、好ましく用いら
れる。さらに、前記目地材入り容器で充填する方法は、
容器のキャップ部にある目地材の吐出口の形状を加工す
ることにより、ふくりん目地、逆ふくりん目地、しのぎ
目地、逆しのぎ目地としたり、その打ち加減により平目
地、沈み目地など多種にわたった目地の形状を目地材を
充填しながら作ることができる。
【0061】目地部に有色骨材含有目地材により目地を
形成させ、乾燥又は硬化した後に、クリヤー塗料を塗布
することも可能であり、そのことにより、より一層目地
の耐候性、耐水性を向上させることができる。
【0062】以上のように、この実施形態によれば次の
ような効果が発揮される。 ・ 合成樹脂と、有色骨材とを主成分とするものである
ことにより、目地材により形成された目地の汚れが少な
く、意匠性があり、さらに、割れの少なく、表装材表面
に付着したものが取り易いものである。
【0063】・ 前記合成樹脂が合成樹脂エマルション
であることにより、使いやすさ、製造の容易さ、入手の
容易であるものである。
【0064】・ さらに、防藻黴剤を添加していること
により、それにより形成された目地は、藻や黴の発生が
少なくなり、目地の汚れが少なく、劣化のスピードが遅
くなることがある。
【0065】・ 前記目地材が硬化又は乾燥した後に、
可撓性を有することにより、構造物などの建築物の動き
に追従することが可能となり、その目地が割れることが
少なくなる。
【0066】・ 合成樹脂と、有色骨材とを主成分とす
る有色骨材含有目地材を表装材の目地に充填することに
より、目地の汚れが少なく、意匠性があり、さらに、割
れの少ないものである。
【0067】・ 前記合成樹脂エマルションがアクリル
樹脂、スチレン樹脂より製造されたアクリル系合成樹脂
エマルションやアクリルスチレン系合成樹脂エマルショ
ンの場合には、目地材としての適性や物性、入手の容易
なものであり、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素
樹脂より製造される、アクリル系合成樹脂エマルショ
ン、ウレタン系合成樹脂エマルション、シリコーン系合
成樹脂エマルション、フッ素系合成樹脂エマルション、
アクリルシリコーン系合成樹脂エマルションの場合に
は、より一層耐候性を向上させるものである。
【0068】・ 前記合成樹脂エマルションは、乾燥性
の優れたものであることにより、目地材充填後に降雨が
あった場合でも、その充填された目地材が流れ出てしま
うことがないものである。
【0069】・ 合成樹脂の固形分は、有色骨材含有目
地材の固形分中に5〜50重量%の範囲であることによ
り、目地の耐候性があり、塗膜が脆くないものであり、
汚れにくいものである。
【0070】・ 前記有色骨材が着色骨材であることに
より、粒度、色調ともに安定しており、目地にした時の
色調も安定しているため使用しやすいものである。
【0071】・ 有色骨材含有目地材に用いられる骨材
の粒度は、37〜2000μmの範囲であることによ
り、目地を形成したときに、その目地の仕上がり面も荒
く、意匠的に優れたものである。
【0072】・ 前記防藻防黴剤がトリアジン系化合
物、イミダゾール系化合物のであることにより、藻及び
黴の防止効果とその防止効果の持続性に優れ、目地の変
色など耐候性が優れている。また、その両方を併用する
ことにより一層優れたものとなる。
【0073】・ 前記防藻防黴剤は、有色骨材含有目地
材の固形分重量に対して、その藻防黴剤の有効成分で
0.01〜1.00の範囲で添加することにより、十分
な防藻防黴効果があり、目地の変色が起こらないもので
ある。
【0074】・前記防藻防黴剤は、着色骨材を用いる場
合には、その着色骨材の製造工程に添加することによ
り、着色骨材表面に付着する藻や黴の発生を防止するこ
とができ、防藻防黴剤の少ない添加量で藻や黴の発生を
防止することができる。
【0075】・ 前記表装材がシート状表装材であるこ
とにより、有色骨材含有目地材との付着が優れているも
のである。
【0076】以下、この発明の実施例を具体的に説明す
る。
【実施例】有色骨材含有目地材は、合成樹脂と、有色骨
材とを主成分とするものである。
【0077】実施例には、粒度が45〜1000μmの
範囲である有色骨材を用いた。またその有色骨材は、白
色の寒水砂と珪砂に赤色の着色を施したものを用いた。
この着色骨材は、その着色の工程でトリアジン系化合物
とイミダゾール系化合物の防藻防黴剤を添加した塗料に
より着色をしたものである。また、その他の添加剤とし
て、造膜助剤として用いられる高沸点溶剤と消泡剤、分
散剤、湿潤剤などとして用いられる界面活性剤と増粘
剤、pH調整剤、防腐剤を添加した。
【0078】実施例1には、ガラス転移温度(Tg)が
−10℃で、固形分が50重量%のアクリル樹脂系合成
樹脂エマルションを用いた。有色骨材は、赤色で防藻防
黴効果のある着色骨材のみを用いた。この着色骨材の含
有量は、有色骨材含有目地材の固形分中に75.0重量
%であり、合成樹脂エマルションは、その固形分が2
3.0重量%で、その他の成分の固形分が2.0重量%
である。
【0079】実施例2には、ガラス転移温度(Tg)が
10℃で、固形分が50重量%のアクリルシリコーン系
合成樹脂エマルションを用いた。有色骨材は、防藻防黴
効果のない寒水砂と赤色で防藻防黴効果のある着色骨材
の両方を用いた。この着色骨材の含有量は、有色骨材含
有目地材の固形分中に30.0重量%であり、寒水砂
は、45.0重量%である。また、合成樹脂エマルショ
ンは、その固形分が23.0重量%で、その他の成分の
固形分が2.0重量%である。
【0080】比較例1には、セメントを主成分とした一
般に市販されている顔料により赤色に着色された目地材
を用いた。比較例2には、一般に市販されている顔料に
より赤色に着色された変性シリコーン系のシーリング材
を目地材として用いた。
【0081】実施例1、実施例2、比較例1及び比較例
2の目地材を石材調のシート状表装材の目地部に充填を
行い、その充填の作業性の比較を行いながら試験体を得
た。その目地材を充填した表装材により仕上られた試験
体を意匠的な比較を行い、その後に、6ヶ月の暴露試験
を行い、汚れ、劣化などの比較を行った。
【0082】シート状表装材は、縦60mm、横210
mmで厚みが5mmの形状をしたもので、可撓性を有す
る御影石調のものであった。このシート状表装材は、ア
クリル系合成樹脂エマルションと着色骨材を主成分とす
るものであった。前記シート状表装材を縦970mm、
横1930mmのスレート板に合成樹脂を主成分とする
接着材を用いて貼りつけた。目地部は、5mmの隙間を
空け、その目地部に実施例1、実施例2、比較例3及び
比較例4の各目地材を充填し、4種類の試験体を作製し
た。目地の塗り厚は、3mm程度で行った。
【0083】充填作業は、実施例1、実施例2及び比較
例2の目地材は、カートリッジに充填されたものを使
い、押し出しながら充填作業を行った。比較例1の目地
材は、セメントを主成分とするものであり、水と混合す
るものであるため、混合した後、目地鏝を用いて充填を
行った。
【0084】カートリッジを用いて充填作業を行った実
施例1、実施例2及び比較例2の目地材は、試験体が約
30分程度で充填作業が終了した。一方、目地鏝を用い
て充填を行った比較例1の目地材は、約45分程度の作
業時間を要した。
【0085】各試験体の仕上がりは、実施例1及び実施
例2の目地材を用いたものは、着色骨材などの有色骨材
により多彩感があり、意匠感の良いものができあがっ
た。また、充填作業中にシート状表装材の表面に付着し
た目地材は、拭き取ることにより、全く残らなかった。
【0086】比較例1の目地材で仕上られたものは、一
般的な目地であり、平凡なものであった。また、充填作
業中にシート状表装材の表面に付着した目地材は、拭き
取りが困難であり、一部分顔料が取れないところがあっ
た。比較例2の目地材で仕上られたものは、比較例1と
同様で一般的で、平凡なものであった。また、充填作業
中にシート状表装材の表面に付着した目地材は、拭き取
りが比較例1より困難であり、顔料が取れないところが
多々あった。
【0087】さらに、各試験体の1年6ヶ月の暴露後の
比較では、実施例1の目地材で仕上られたものは、藻や
黴の発生はなく、目地の割れや劣化が全くないものであ
った。また、実施例1の目地材で仕上られたものは、実
施例1の目地材で仕上られたものよりは、藻の発生が少
しあった。これは、実施例1の目地材に比べ、防藻防黴
剤を添加した着色骨材の量が少なかったことにある。目
地の割れや劣化が全くないものであった。
【0088】しかし、比較例1の目地材により仕上られ
たものは、防藻防黴剤の添加がないため、藻の発生が多
少あった。さらに、目地がセメントを主成分とするもの
であるため、割れが発生し、目地が白華している部分が
何箇所かあった。比較例2の目地材により仕上られたも
のは、目地の割れがないものであった。また、防藻防黴
剤の添加がないため、藻の発生が多少あり、目地材に含
まれている可塑剤により、汚れが全試験体の中で、もっ
ともひどいものであった。
【0089】さらに、この目地材により形成された目地
の可撓性を測定した。その測定方法は、離型紙の上に乾
燥した目地の厚みが2mmとなるように目地材を塗布
し、縦90mm横180mmの長方形の試験体を作製す
る。その試験体を常温で7日間静置する。静置された試
験体の離型紙を剥し、その試験体を円柱に巻き付ける。
試験体を巻き付ける円柱の曲率半径を変えて、試験体に
割れが発生するかを確認する。
【0090】実施例1の目地剤により形成されたもの
は、曲率半径が10mmであり、実施例1の目地剤によ
り形成されたものは、曲率半径が100mmであった。
これは、合成樹脂エマルションのTgの違いによるもの
である。比較例1の目地剤により形成されたものは、セ
メントを主成分のものであるため、全く曲がらないもの
であった。また、比較例2の目地剤により形成されたも
のは、曲率半径が4mmであった。
【0091】前記実施例にから、実施例1及び実施例2
の目地材は、その形成された目地の多彩感のある意匠性
に優れたものであり、十分に可撓性があり、汚れにくい
ものである。また、表装材の表面に付着したものの拭き
取りが容易なものである。特に、実施例2の目地材によ
り形成されたものは、防藻防黴効果が十分にあるもので
あった。
【0092】一方、比較例1及び比較例2の目地材から
形成された目地は、一般的で平凡なもので意匠性のある
ものではないものである。また、表装材の表面に付着し
たものの拭き取りが困難なものである。さらに、比較例
1のものでは、可撓性が全くないもので、構造物などの
動きに追従することができないものである。また、比較
例2のものでは、目地が軟らかすぎるため、汚れ易いも
のである。
【0093】次に、前記実施形態から把握できる技術的
思想について以下に記載する。 ・ 前記合成樹脂エマルションは、乾燥性の優れたもの
であることを特徴とする請求項2ないし請求項4に記載
の有色骨材含有目地材 このことにより、目地材充填後に降雨があった場合で
も、その充填された目地材が流れ出てしまうことがない
ものである。
【0094】・ 前記合成樹脂の固形分は、有色骨材含
有目地材の固形分中に5〜50重量%の範囲であること
を特徴とする請求項1ないし請求項4に記載の有色骨材
含有目地材 このことにより、目地の耐候性があり、塗膜が脆くない
ものであり、汚れにくいものである。
【0095】・ 前記有色骨材が着色骨材であることを
特徴とする請求項1ないし請求項4に記載の有色骨材含
有目地材 このことにより、粒度、色調ともに安定しており、目地
にした時の色調も安定しているため使用しやすいもので
ある。
【0096】・前記防藻防黴剤が着色骨材を用いるとき
に、その着色骨材の製造工程に添加することを特徴とす
る請求項3又は請求項4に記載の有色骨材含有目地材こ
のことにより、着色骨材表面に付着する藻や黴の発生を
防止することができ、防藻防黴剤の少ない添加量で藻や
黴の発生を防止することができる。
【0097】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るため、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発
明の有色骨材含有目地材によれば、目地材により形成さ
れた目地の汚れが少なく、意匠性があり、さらに、割れ
の少なく、表装材表面に付着したものが取り易いもので
ある。
【0098】請求項2に記載の発明の有色骨材含有目地
材によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、使い
やすさ、製造の容易さ、入手の容易であるものである。
【0099】請求項3に記載の発明の有色骨材含有目地
材によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の効果
に加え、それにより形成された目地は、藻や黴の発生が
少なくなり、目地の汚れが少なく、劣化のスピードが遅
くなることがある。
【0100】請求項4に記載の発明の有色骨材含有目地
材によれば、請求項1ないし請求項3に記載の発明の効
果に加え、構造物などの建築物の動きに追従することが
可能となり、その目地が割れることが少なくなる。
【0101】請求項5に記載の発明の目地充填工法によ
れば、目地の汚れが少なく、意匠性があり、さらに、割
れの少ないものである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年8月20日(2001.8.2
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】また、合成樹脂のガラス転移温度は、好ま
しくは−20〜50℃の範囲であり、−20℃より低い
場合には、有色骨材含有目地材により形成される目地が
汚れやすくなることがあり、50℃より高い場合には、
目地が割れやすくなる場合があが、有色骨材含有目地材
の用途に応じて、適したガラス転移温度の合成樹脂を選
択することができる。また、目地の柔らかさは、可塑剤
を添加することにより変化させることができる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】合成樹脂の固形分は、有色骨材含有目地材
の固形分中に5〜50重量%の範囲が好ましい。5重量
%より少ない場合には、目地の耐候性が低下し、目地
脆くなることがある。また、50重量%より多い場合
は、汚れやすくなる場合がある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】45〜1000μmの範囲の有色骨材を用
いた場合には、有色骨材含有目地材の安定性がより向上
し、形成された目地の意匠性がより好ましくバランスの
取れたものである。さらに、表装材の表面にこの目地材
が付着した場合には、拭き取り易いものである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】変更
【補正内容】
【0069】・ 合成樹脂の固形分は、有色骨材含有目
地材の固形分中に5〜50重量%の範囲であることによ
り、目地の耐候性があり、脆くないものであり、汚れに
くいものである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0087
【補正方法】変更
【補正内容】
【0087】さらに、各試験体の1年6ヶ月の暴露後の
比較では、実施例1の目地材で仕上られたものは、藻や
黴の発生はなく、目地の割れや劣化が全くないものであ
った。また、実施例2の目地材で仕上られたものは、藻
の発生が少しあった。これは、実施例1の目地材に比
べ、防藻防黴剤を添加した着色骨材の量が少なかったこ
とにある。目地の割れや劣化が全くないものであった。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0090
【補正方法】変更
【補正内容】
【0090】実施例1の目地材により形成されたもの
は、曲率半径が10mmであり、実施例2目地材によ
り形成されたものは、曲率半径が100mmであった。
これは、合成樹脂エマルションのTgの違いによるもの
である。比較例1の目地材により形成されたものは、セ
メントを主成分のものであるため、全く曲がらないもの
であった。また、比較例2の目地材により形成されたも
のは、曲率半径が4mmであった。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0091
【補正方法】変更
【補正内容】
【0091】前記実施例にから、実施例1及び実施例2
の目地材は、その形成された目地の多彩感のある意匠性
に優れたものであり、十分に可撓性があり、汚れにくい
ものである。また、表装材の表面に付着したものの拭き
取りが容易なものである。特に、実施例1の目地材によ
り形成されたものは、防藻防黴効果が十分にあるもので
あった。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0094
【補正方法】変更
【補正内容】
【0094】・ 前記合成樹脂の固形分は、有色骨材含
有目地材の固形分中に5〜50重量%の範囲であること
を特徴とする請求項1ないし請求項4に記載の有色骨材
含有目地材 このことにより、目地の耐候性があり、脆くないもので
あり、汚れにくいものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E001 DA01 DH12 FA51 GA03 GA07 GA24 HA01 HA10 HA14 HD11 JA07 JA12 JA14 JD02 MA02 MA06 2E110 AA65 AB04 AB22 DA10 GA43Z GA44Z GB13Z GB26Z GB28Z GB32Z GB33Z GB42Z GB44Z GB49Z GB53Z GB54Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂と、有色骨材とを主成分とする
    ことを特徴とする有色骨材含有目地材。
  2. 【請求項2】 前記合成樹脂が合成樹脂エマルションで
    あることを特徴とする請求項1に記載の有色骨材含有目
    地材。
  3. 【請求項3】 さらに、防藻黴剤を添加していることを
    特徴とする請求項1又は請求項2に記載の有色骨材含有
    目地材。
  4. 【請求項4】 前記目地材が硬化又は乾燥した後に、可
    撓性を有することをを特徴とする請求項1ないし請求項
    3に記載の有色骨材含有目地材。
  5. 【請求項5】 合成樹脂と、有色骨材とを主成分とする
    有色骨材含有目地材を表装材の目地に充填することを特
    徴とする目地充填工法。
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