JP2002070212A - 電波吸収プレキャストコンクリート板及びその製造方法 - Google Patents

電波吸収プレキャストコンクリート板及びその製造方法

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JP2002070212A JP2000266845A JP2000266845A JP2002070212A JP 2002070212 A JP2002070212 A JP 2002070212A JP 2000266845 A JP2000266845 A JP 2000266845A JP 2000266845 A JP2000266845 A JP 2000266845A JP 2002070212 A JP2002070212 A JP 2002070212A
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俊博 山根
Masatake Kuku
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Koji Osada
耕治 長田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 桟型電波吸収体のインピーダンス整合と誘電
体特性の安定化を図る電波吸収PC板及びその製造方法
を提供する。 【解決手段】 電波吸収PC板1は、誘電体によって等
間隔に配置された桟型フェライト磁性体と少なくとも電
波反射体を配置して構成する桟型電波吸収体2と、結合
部を備えた電波吸収PC板1の表面4を形成する押出し
成形板3及び桟型電波吸収体2と押出し成形板3とを一
体に構成するコンクリート構造部5から構成されてお
り、広帯域の電磁波に対する電波吸収性能の安定性と構
造の軽量化を図っている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テレビ電波等の電
磁波による反射障害を防止するために、桟型電波吸収体
を用いて電磁波の吸収をより確実に達成する電波吸収プ
レキャストコンクリート板及びその製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】建築物によって周辺で飛来している電磁
波を遮断する状況を形成すると、電磁波が建築物に反射
して周辺に二次ノイズを発生させて電磁波障害を新たに
生じさせることになる。
【0003】現状においては、建築物周辺に常時飛来し
ている電磁波としてテレビ電波が存在し、VHF,UH
Fの両テレビ電波の使用周波数は、90〜770MHz
の広い周波数帯域を形成している。そして、高層建物を
構築すると建物に反射したテレビ電波は遠距離までその
影響を及ぼすことになり、広範囲の地域にゴースト等の
電波障害を与えていた。
【0004】このため、テレビ電波の反射障害と遮蔽障
害については、従来から高層の建物においてテレビ電波
の障害対策が検討されてきている。
【0005】テレビ電波の障害のうち、反射障害は、そ
の影響する地域が遠距離、かつ広範囲であることから、
従来から各種の対策が講じられている。
【0006】電波を反射させずに吸収する対策として
は、その施工の工業化を図ることも考慮して、フェライ
トタイルを打ち込んだプレキャストコンクリート(以
下、「PC」と略称する)造の外装材を外壁面に採用し
て建築物に電磁波吸収性能を持たせる方法等が多く採用
されてきた。
【0007】従来の電波吸収PC板30は、例えば、図
9(a)に示すように、型枠31の底面31aにタイル
32を並べ、このタイル32の裏面にフェライト板33
を直接セットした後に、平面視格子状の反射鉄筋34を
配筋し、次いで型枠31内にコンクリート35を打設し
て製造している。この際、タイル32の裏面には、これ
をコンクリート35に確実に付着させるための突条32
a、32aを形成している。又、同様の方法で、図9
(b)に示すように、タイル32’の裏面にアンカー3
6を設けるものもある。
【0008】又、他の方法として、図10示すように、
型枠31の底面31aに平板状のタイル37を並べた
後、その上面にモルタル38を打設し、このモルタル3
8の上面に、フェライト板33とアンカー筋39とを一
部埋設させてセットした後、反射鉄筋34の配筋および
コンクリート35の打設を行うこともある。
【0009】しかしながら、フェライトタイルは、吸収
する電磁波の周波数帯域が狭いために、VHF向けとU
HF向けにはそれぞれ異なる寸法や配置を用意して対応
していたことから、重量の嵩みと選択の煩雑さから改善
が望まれており、さらに、水平偏波のテレビ電波のよう
に特定の電磁波だけの対応でなく、人工衛星を介在させ
た水平、垂直に関係ない全ての電磁波に対応するために
も上記改善が期待されている。
【0010】又、上述した従来の電波吸収PC板の製造
方法には、以下のような問題が存在する。
【0011】即ち、図9(a)に示したタイル32を用
いる方法では、タイル32の裏面突条32aを形成しな
ければならないため、タイル32の製作コストが高くな
り、これが電波吸収PC板のコスト上昇を招くという問
題がある。また、図9(b)に示したタイル32’を用
いる方法では、タイル32’の裏面にアンカー36を設
けているが、このアンカー36をタイル32’に固定す
るには裏面に穴をあける等の加工が必要となるため、こ
の場合においても製作コストが高くなる。しかも、タイ
ル32’が薄い場合にはアンカー36を固定するのが困
難になるという問題もある。
【0012】さらに、図10に示した方法では、平板状
のタイル37を用いるため、上記問題を回避することが
できるものの、モルタル38とコンクリート35との2
層打ちとなるため手間がかかり、生産性が悪くなるとい
う問題がある。しかも、電波吸収性能は、フェライト板
33の前面に存在するモルタル38の含水率に影響され
るため、モルタル38を乾燥させる手間もかかり、この
点からも生産性が悪くなっている。
【0013】そこで、これらの問題を解決するために、
図11に示すように桟型電波吸収体40を採用し、桟型
電波吸収体の前面に電波吸収PC板の表面を形成するモ
ルタル層41を配置した電波吸収PC板42を構成し
て、電磁波を効率よく吸収して建物の反射による電波障
害を防止する提案が成され、図12に示すような電波吸
収PC板の製造方法を用いることで、電波吸収性能と品
質の確保及び生産性を向上させている。
【0014】図12に示す電波吸収PC板の製造方法
は、電波吸収PC板の表面を形成するモルタル層41を
基盤にして、このモルタル層41に固定された桟型電波
吸収体40及びモルタル層に一端側が埋設されたアンカ
ー筋43とから構成するパネルユニット44を予め製作
しておき、このパネルユニット44をモルタル層41が
下側となるようにして型枠45内にセットして、補強鉄
筋46を配筋してから型枠内にコンクリート48を打設
している。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記電波吸収PC板
は、電磁波を効率よく吸収して建物の反射による電波障
害を防止すると共に、電波吸収性能と品質の確保及び生
産性を向上させているが、一方では、桟型電波吸収体の
表面を露出させることができないことから、桟型フェラ
イト磁性体の表面及びその間隙に、空気とは異なる物体
が存在することになる。
【0016】このために、インピーダンスの調整が困難
になって、電波吸収体が設計当初の電波吸収性能を確保
できなくなり、建物の外壁における電磁環境を所望の状
況に確立出来ない問題が発生してその解決が求められて
いる。
【0017】本発明は、上記の状況に鑑みてその解決を
図っているものであり、桟型電波吸収体の採用によって
フェライト磁性体の使用を低減し、誘電体によって等間
隔に配置された桟型フェライト磁性体の前面に押出し成
形板を配置した場合に、桟型フェライト磁性体と電波反
射体との間に介在するコンクリートをインピーダンス整
合層として活用することで、全体として桟型電波吸収体
としてのインピーダンス整合を図り、かつ製造時におい
て上記誘電体に対して水分等の影響を少なくすることで
特性の安定化を図って、電波吸収性能の特定を確立しな
がら軽量化と取扱いの簡便化を向上させている電波吸収
PC板及びその製造方法を提供している。
【0018】尚、本発明による電波吸収PC板及びその
製造方法では、水平偏波であるテレビ電波に対する対応
を中心にして、桟型電波吸収体を採用するとして説明し
ているが、桟型電波吸収体は、桟型フェライト磁性体を
電波の方向に合わせて配置することで、テレビ電波のよ
うな水平偏波だけへの対応だけでなく、垂直偏波につい
ても対処することが出来るものであり、桟型フェライト
磁性体を格子状に配置した桟型電波吸収体を構成するこ
とで、人工衛星を介在させた水平、垂直に関係ない全て
の電磁波に対応することも可能であることから、対象に
する電波については、これの偏波方向を何ら限定しない
ものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明で
ある電波吸収PC板は、誘電体によって等間隔に配置さ
れた桟型フェライト磁性体と少なくとも電波反射体を配
置して構成する桟型電波吸収体と、桟型電波吸収体の前
面に配置されて電波吸収PC板の表面を形成するコンク
リート構造部との結合部を備えた押出し成形板及び桟型
電波吸収体と押出し成形板とを一体に構成するコンクリ
ート構造部から構成されており、広帯域の電磁波に対す
る電波吸収性能の安定性と構造の軽量化を図っている。
【0020】請求項2に記載の発明である電波吸収PC
板は、請求項1に記載の電波吸収PC板において、電波
反射体を反射鉄筋で構成して桟型フェライト磁性体の背
面後方にコンクリートを介在させて構成することを特徴
としており、上記機能に加えて、コンクリートをインピ
ーダンス整合層として活用することで桟型電波吸収体の
インピーダンス整合を容易にしている。
【0021】請求項3に記載の発明である電波吸収PC
板は、請求項2に記載の電波吸収PC板において、桟型
フェライト磁性体を防水処理することを特徴としてお
り、上記機能に加えて、桟型フェライト磁性体間に設け
る誘電体の特性を安定させて電波吸収性能を確立してい
る。
【0022】請求項4に記載の発明である電波吸収PC
板は、請求項1に記載の電波吸収PC板において、桟型
電波吸収体の電波反射体を導電板で構成して桟型フェラ
イト磁性体の背面に接合されて構成することを特徴とし
ており、上記機能に加えて、簡素な電波吸収PC板を形
成している。
【0023】請求項5に記載の発明である電波吸収PC
板は、請求項4に記載の電波吸収PC板において、桟型
電波吸収体を防水処理することを特徴としており、上記
機能に加えて、桟型フェライト磁性体間に設ける誘電体
の特性を安定させて電波吸収性能を確立している。
【0024】請求項6に記載の発明である電波吸収PC
板は、請求項1乃至3のいずれかに記載の電波吸収PC
板において、桟型電波吸収体を構成するために等間隔に
配置された桟型フェライト磁性体の長さ方向を対象電波
の磁界方向にほぼ平行に成るように配置し、押出し成形
板、桟型フェライト磁性体及び桟型フェライト磁性体の
背面と反射鉄筋との間に介在しているコンクリートとで
インピーダンス整合を図ることを特徴としており、上記
機能に加えて、広帯域の電磁波に対する電波吸収性能の
設定を容易にしている。
【0025】請求項7に記載の発明である電波吸収PC
板の製造方法は、請求項1乃至6のいずれかに記載の電
波吸収PC板を製造するために、コンクリート構造部と
の結合部を備えた電波吸収プレキャストコンクリート板
の表面を形成する押出し成形板を予め製作しておき、押
出し成形板をコンクリート構造部との結合部を上側にし
て型枠内に配置し、次いで押出し成形板上に桟型フェラ
イト磁性体と少なくとも電波反射体とを桟型電波吸収体
を形成する位置関係に配置し、しかる後に型枠内にコン
クリートを打設しており、電波吸収PC板の製造を容易
にしている。
【0026】請求項8に記載の発明である電波吸収PC
板の製造方法は、請求項7に記載の電波吸収PC板の製
造方法において、桟型電波吸収体を形成する位置関係
を、電波反射体を反射鉄筋で構成して桟型フェライト磁
性体の背面後方に間隔を設けるように構成することを特
徴としており、上記機能に加えて、桟型フェライト磁性
体と反射鉄筋との間に打設するコンクリートをインピー
ダンス整合層として活用することで、桟型電波吸収体の
インピーダンス整合を容易にしている。
【0027】請求項9に記載の発明である電波吸収PC
板の製造方法は、請求項8に記載の電波吸収PC板の製
造方法において、桟型フェライト磁性体を防水処理する
ことを特徴としており、上記機能に加えて、コンクリー
トを打設する際に桟型フェライト磁性体間に設ける誘電
体への影響を無くして電波吸収性能の安定性を確立して
いる。
【0028】請求項10に記載の発明である電波吸収P
C板の製造方法は、請求項7に記載の電波吸収PC板の
製造方法において、桟型電波吸収体を構成するのに電波
反射体を導電板で構成して桟型フェライト磁性体の背面
に接合して構成することを特徴としており、上記機能に
加えて、電波吸収PC板の製造を簡素にしている。
【0029】請求項11に記載の発明である電波吸収P
C板の製造方法は、請求項10に記載の電波吸収PC板
の製造方法において、桟型電波吸収体を防水処理するこ
とを特徴としており、上記機能に加えて、コンクリート
を打設する際に桟型フェライト磁性体間に設ける誘電体
への影響を無くして電波吸収性能の安定性を確立してい
る。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明による電波吸収PC板は、
基本的に、誘電体によって等間隔に配置された桟型フェ
ライト磁性体と少なくとも電波反射体を配置して構成す
る桟型電波吸収体と、桟型電波吸収体の前面に配置され
て電波吸収PC板の表面を形成するコンクリート構造部
との結合部を備えた押出し成形板及び桟型電波吸収体と
押出し成形板とを一体に構成するコンクリート構造部か
ら構成されており、広帯域の電磁波に対する電波吸収性
能の安定性と構造の軽量化を図っている。
【0031】以下、本発明による電波吸収PC板の各種
実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0032】図1は、電波反射体を反射鉄筋で構成した
本発明による電波吸収PC板の斜視図である。
【0033】本実施の形態では、対象にする電波をテレ
ビ電波にしているので、電波吸収PC板1は、垂直方向
に所定の間隔で配置された桟型電波吸収体2と電波吸収
PC板1の表面を形成している押出し成形板3とを、押
出し成形板3の前面4を残してコンクリート構造部5の
内部に一体に埋め込んだ状態で構築されている。尚、コ
ンクリート構造部5には、必要に応じて補強鉄筋6が配
筋されている。
【0034】図2は、補強鉄筋を省略して示す図1にお
ける矢視図であり、図2(a)は、(a)−(a)矢視
図、図2(b)は、(b)−(b)矢視図である。
【0035】図示のように、桟型電波吸収体2は、桟型
フェライト磁性体7、反射鉄筋8及び桟型フェライト磁
性体7と反射鉄筋8との間に打設されたコンクリート9
から構成されており、桟型フェライト磁性体7の間隔
は、カネカライト等から成る間隙材10を間に挟むこと
で保持されている。
【0036】そして、電波吸収PC板1の電波吸収特性
は、押出し成形板3とインピーダンス整合層を構成する
コンクリート9の存在によって、図3のような多層形電
波吸収体を形成するものであることから、電波吸収性能
に影響する終端短絡の等価線路の入力インピーダンス
は、以下の式1で表現される。
【0037】 上式は、各層媒質nの伝搬常数γn、固有インピーダン
スZ0n及び厚さdnを定めて、垂直入射のインピーダン
スZnを各層毎に計算している。
【0038】従って、これらの計算によって、電波吸収
体の反射係数Rが次式によって算出されることになり、
各層の媒質定数(μn及びεn)と厚さdnの設定で、反
射係数の周波数特性を求めることができる。 R=(Z1−Z0)/(Z1+Z0
【0039】図4、5は、周波数に対する反射損失の実
施例として、図3に示す簡便な桟型電波吸収体11につ
いて検証した結果である。
【0040】本桟型電波吸収体11では、コンクリート
9に該当するインピーダンス整合層12を複素比誘電率
ε3=3.2−j0.5のケイカル板で形成するものと
し、押出し成形板3に該当する外面層13を複素比誘電
率ε1=3.2−j0.5で厚さ14mmのケイカル板
を使用している。
【0041】図4では、インピーダンス整合層12を省
略した厚さdn=0から、厚さdnを12mmまで各種に
変化させた場合の、周波数−反射損失の特性を示してい
る。
【0042】検証の結果は、図示のようにインピーダン
ス整合層が無い場合は、100〜800MHzの全周波
数帯において20dB以上の反射損失を得ることが出来
ないことが明らかになっているのに対して、インピーダ
ンス整合層12を適用した場合には、300〜700M
Hzの周波数帯域において20dB以上の反射損失が得
られることを示している。
【0043】又、図5に示す結果は、図3の構成におい
て、電波吸収体に入射する電波の角度を、垂直である零
度から75度まで15度毎に変化させて設定した場合の
電波吸収性能である。
【0044】この場合のインピーダンス整合層12は、
複素比誘電率ε3=3.2−j0.5で厚さ4mmのケ
イカル板に特定しており、フェライト磁性体14として
は、透磁率を、Kf=1071、fr=6.3MHzにし
た厚さ18mmの桟型電波吸収体を配置しており、外面
層13については上記の場合から変更していない。
【0045】以上の検証結果においても、従来の電波吸
収体において考慮してきた電波の入射方向の状況と一致
するものであり、その傾向は電波吸収体に入射する電波
の入射角度によって、電波吸収体の電波吸収性能に影響
が出ることを確認できる程度のものである。
【0046】しかし、入射角30度の場合は、他の角度
よりも効率的であることを示しているが、全体的な傾向
としては、電波が垂直から45度以上の傾斜角で入射す
る場合には、入射面での反射が大きくなるために、電波
吸収性能が20dBを達成できないことから、電波の入
射角は考慮すべき重要な事項であり、この場合にもイン
ピーダンス整合層の調整によって対応できることが明ら
かになっている。
【0047】本発明による電波吸収PC板1では、以上
のように、桟型電波吸収体2が桟型フェライト磁性体7
と反射鉄筋8及び桟型フェライト磁性体7と反射鉄筋8
との間に打設されたコンクリート9から構成され、電波
の吸収性能としては、押出し成形板3を加味してコンク
リート9の厚さ等を調整することによって、最終的に設
定できるものである。
【0048】このことから、押出し成形板3は、電波吸
収PC板1の外表面を構成する前面4と桟型電波吸収体
2と接合する裏面15を有するスパンクリート、アスロ
ック等の成形板から構成され、裏面15側の両端近傍に
は、コンクリート構造部との結合部として、のみ込み足
部16、16を一体に成型しており、押出し成形板3と
桟型電波吸収体2とをコンクリート構造部5に一体に結
合できるようにしている。
【0049】桟型電波吸収体2を構成している桟型フェ
ライト磁性体7は、機能的には空隙を形成するのが望ま
しいが、構造面から間隙材10を間に挟んで垂直方向に
並行に配置されており、ビニール等で包み込むことによ
って防水処置17が施されている。
【0050】これらの防水処置は、カネカライト等から
成る間隙材10は誘電率は小さいが、これがコンクリー
ト等からの水を吸収することで、その特性を不安定にさ
せることを回避するためのものであり、具体的な手段と
しては特定されるものでない。
【0051】桟型電波吸収体2は、押出し成形板3の裏
面15側ののみ込み足部16、16間に配置されると同
時に、目地材18で接合される隣接の押出し成形板3間
においても同様に配置されており、全面的に配置するこ
とで吸収性能の劣化を防止している。
【0052】以上のように、本実施の形態で説明した電
波反射体を反射鉄筋で構成する電波吸収PC板は、桟型
フェライト磁性体を防水処理し、桟型フェライト磁性体
の背面後方にコンクリートを介在させて構成しているの
で、桟型フェライト磁性体の使用量を低減しながらテレ
ビ電波等の水平偏波や垂直偏波の電磁波を広帯域にわた
って吸収減衰させると共に、桟型フェライト磁性体間に
設ける誘電体の特性を安定させ、コンクリートをインピ
ーダンス整合層として活用することで桟型電波吸収体の
インピーダンス整合を容易にしている。
【0053】次に、電波反射体を導電板とし桟型フェラ
イト磁性体の背面に接合して構成する本発明による電波
吸収PC板の他の実施形態を図6に基づいて説明する。
【0054】図6は、図1で示した実施の形態と同様の
位置での矢視図であり、図6(a)は、(a)−(a)
矢視図、図6(b)は、(b)−(b)矢視図である。
【0055】本実施の形態は、上記実施の形態と桟型電
波吸収体の形状が異なるのみであることから、同様の部
分については説明を省略する。
【0056】電波吸収PC板20は、図示のように押出
し成形板3、桟型電波吸収体21及びコンクリート構造
部5から構成される簡潔な形態を形成して軽量化を図っ
ている。
【0057】桟型電波吸収体21は、桟型フェライト磁
性体22と導電板23から構成されており、桟型フェラ
イト磁性体22の間隔は、カネカライト等から成る間隙
材10を間に挟むことで保持されている。
【0058】桟型電波吸収体21は、間隙材10が水を
吸収して特性を不安定にさせないように防水処置17が
施されてから、押出し成形板3の裏面15側に在るのみ
込み足部16、16間と隣接の押出し成形板3間に配置
しており、反射電波が発生しないように構成している。
【0059】桟型電波吸収体21は、電波を吸収するた
めに入射する電波の電界方向を、桟型フェライト磁性体
22の長手方向と直交になるように配置し、電波の磁界
方向は、桟型フェライト磁性体の長手方向と一致するよ
うに配置することから、本実施の形態ではテレビ電波の
水平偏波に対応させるために、図示のように垂直方向に
配置している。
【0060】しかし、全ての電波に対応させる場合に
は、これに交差する桟型フェライト磁性体を追加させて
格子状に配置することで対処することになる。
【0061】桟型電波吸収体21の基本構成は、広帯域
フェライト電波吸収装置(特開平4−42999号参
照)と同様に、伝送線路モデルを構成して入力インピー
ダンスや伝送線路の特性インピーダンスを等価回路化す
ることで対応しており、桟型フェライト磁性体22の入
力インピーダンス、対象電波の使用周波数の波長λ及び
特性インピーダンスとの間に所望の関係を成立させて、
反射ゼロの状態を形成している。
【0062】即ち、桟型フェライト磁性体22の入力イ
ンピーダンスは、フェライト磁性体の透磁率、誘電率等
の材質及び厚み、高さ、長さで規制される形状と配置す
る間隔を変えることで調整しており、対象電波の波長λ
に対して、フェライト磁性体の厚みt、高さh、長さL
と配置する間隙sとすると、その相互関係は以下のよう
に選択される。
【0063】先ず、フェライト磁性体の厚みtは、フェ
ライト磁性体は磁界集束作用を有することから、フェラ
イト磁性体が動作電波の磁界成分の方向に長さLを以て
連続しておれば、電界方向の間隙はほとんど問題になら
ないので、磁界の吸収特性を劣化させない程度の厚みt
を基礎にしている。
【0064】高さhは、フェライト磁性体の厚みtと間
隙sを一定にしたままで変化させると、所定の値を境界
にして低い周波数域での特性を犠牲にして高い周波数域
の特性を改善できるので、この特性を考慮して直方体を
特定しているフェライト磁性体長Lの範囲内で対象の周
波数域に合わせて調整することができる。
【0065】又、間隙sについては、t/sの値におい
て最適値の存在することが判明しているので、間隙sに
影響を与える入射電波の波長λの範囲内で調整すると効
果的である。
【0066】以上の各条件を勘案すると、桟型フェライ
ト磁性体22の形状と配置は、一般的にL≧h≧t、λ
≧s≧tの関係に構成しており、これらを調整すること
によって、広い周波数帯域において入射してくる電波を
吸収させ、反射電波を所定のレベル以下に減衰させてい
る。
【0067】以上のように、本実施の形態で説明した電
波反射体を導電板で構成する電波吸収PC板は、以上の
条件を満たしながら、さらに桟型電波吸収体の全体を防
水処理しているので、テレビ電波等の水平偏波や垂直偏
波の電磁波を広帯域にわたって吸収して減衰させると共
に、桟型フェライト磁性体間に設ける誘電体の特性を安
定させ、反射用鉄筋の使用量を無くして製造コストを改
善し、全体の重量を軽くすることで取り扱いを簡便にし
ている。
【0068】次に、本発明による電波吸収PC板の製造
方法について説明する。本発明による電波吸収PC板の
製造方法は、コンクリート構造部との結合部を備えた電
波吸収PC板の表面を形成する押出し成形板を予め製作
しておき、押出し成形板をコンクリート構造部との結合
部を上側にして型枠内に配置し、次いで押出し成形板上
に桟型フェライト磁性体と少なくとも電波反射体とを桟
型電波吸収体を形成する位置関係に配置して、しかる後
に型枠内にコンクリートを打設することでコンクリート
構造部を形成しており、電波吸収PC板の電波吸収性能
と品質の確保及び生産性を向上させている。
【0069】以下、本発明による電波吸収PC板の製造
方法の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0070】本発明による電波吸収PC板の製造方法
は、コンクリート構造部5との結合部を備えた電波吸収
PC板の表面4を形成する押出し成形板3を、所定の枚
数だけ、予め製造して置くことで構成されている。
【0071】予め製造される押出し成形板3は、結合部
としてのみ込み足部16を形成することから、押出し成
形板3の強度を確保し、乾燥時のソリ変形を確実に防止
できると共に、先行して製作することで製造時には含水
状態にある成形板を乾燥させて電波吸収性能の向上と安
定化を図っている。
【0072】図7、8は、本発明による電波吸収PC板
の製造工程を示している。本発明による電波吸収PC板
の製造は、所定枚数の押出し成形板3、…を、図7に示
すように所定寸法に組み立てる、即ち、平面視方形状の
型枠25の底面25aに、セットすることで開始する。
【0073】各押出し成形板3は、電波吸収PC板1の
表面を形成する前面4を下側に向ける状態で型枠25に
配置しており、互いに隣接する押出し成形板3、3間に
は目地を形成しているので、スポンジ等の目地材18を
配している。
【0074】次いで、図では明確でないが、図2で示し
たように桟型電波吸収体2を構成している桟型フェライ
ト磁性体7と間隙材10とに防水処置17を一体に施し
た状態で、押出し成形板3の裏面15側に在るのみ込み
足部16、16間と隣接の押出し成形板3間に配置す
る。これに合わせて同時に、桟型フェライト磁性体7の
上方位置に所定の間隔を保って反射鉄筋8、8を配筋す
る。
【0075】その後の工程は、図8で示している。上述
の工程において、押出し成形板3、桟型電波吸収体2を
構成する桟型フェライト磁性体7及び反射鉄筋8を所定
の位置に配置してから、図示のように必要に応じて適当
な補強鉄筋6を配筋している。
【0076】型枠25内には、補強鉄筋6の配筋後にコ
ンクリート26を所定レベルまで打設されるが、打設さ
れたコンクリート26は、機能的に2つの側面を構成し
ている。
【0077】その1つは、コンクリート9の部分がイン
ピーダンス整合層として機能するものであり、他の1つ
は、補強鉄筋6と一体に成ってコンクリート構造部5を
構成して電波吸収PC板1を構成するものである。
【0078】このために、打設されるコンクリート9の
厚さを規制する桟型フェライト磁性体7と反射鉄筋8と
の間に保持される間隙は、電波吸収PC板1の設計段階
において定められており、製造の段階においても正確に
管理される必要がある。
【0079】打設されたコンクリート26が硬化して所
定強度を発現した後に、電波吸収PC板1を型枠25か
ら脱型するが、押出し成形板3間の目地材18は、その
際に取り除いてもよいものである。
【0080】以上の工程によって、表面が押出し成形板
3の前面4、4、…によって形成され、インピーダンス
整合層として機能するコンクリート9の部分を含む桟型
電波吸収体2、2、…がコンクリート構造部5内に内蔵
された電波吸収PC板1が製造されることになる。
【0081】尚、コンクリート26は、普通コンクリー
ト、軽量コンクリート、繊維補強コンクリート等各種の
ものが使用可能である。
【0082】以上のように、本発明による電波吸収PC
板の製造方法は、コンクリート構造部との結合部として
のみ込み足部を備えた押出し成形板を予め製作して置
き、次いで押出し成形板上に防水処置した桟型電波吸収
体を配置することによって、桟型フェライト磁性体間に
設ける誘電体の特性を安定させ、フェライト磁性体の使
用量を少なくして製造コストを改善し、全体の重量を軽
くすることで取り扱いを簡便にして生産性の向上を図っ
ている。
【0083】又、従来のようにモルタルとコンクリート
とを2度打ちすることもなくなり、コンクリートの打設
においても施工効率の向上を図ることができる。
【0084】以上、本発明について実施の形態に基づい
て詳細に説明してきたが、本発明は上述した実施の形態
に何ら限定されるものでなく、本発明の趣旨を逸脱しな
い範囲において種々の変更が可能であることは当然のこ
とである。
【0085】
【発明の効果】請求項1に記載の発明である電波吸収P
C板は、誘電体によって等間隔に配置された桟型フェラ
イト磁性体と少なくとも電波反射体を配置して構成する
桟型電波吸収体と、その前面に配置されて電波吸収PC
板の表面を形成するコンクリート構造部との結合部を備
えた押出し成形板及び桟型電波吸収体と押出し成形板と
を一体に構成するコンクリート構造部から構成されてい
るので、広帯域の電磁波に対する電波吸収性能の安定性
と構造の軽量化を図る効果を奏している。
【0086】請求項2に記載の発明である電波吸収PC
板は、請求項1に記載の電波吸収PC板において、電波
反射体を反射鉄筋で構成して桟型フェライト磁性体の背
面後方にコンクリートを介在させて構成することを特徴
としているので、上記効果に加えて、コンクリートをイ
ンピーダンス整合層として活用することで桟型電波吸収
体のインピーダンス整合を容易にする効果を奏してい
る。
【0087】請求項3に記載の発明である電波吸収PC
板は、請求項2に記載の電波吸収PC板において、桟型
フェライト磁性体を防水処理することを特徴としている
ので、上記効果に加えて、桟型フェライト磁性体間に設
ける誘電体の特性を安定させて電波吸収性能を確立する
効果を奏している。
【0088】請求項4に記載の発明である電波吸収PC
板は、請求項1に記載の電波吸収PC板において、桟型
電波吸収体の電波反射体を導電板で構成して桟型フェラ
イト磁性体の背面に接合されて構成することを特徴とし
ているので、上記効果に加えて、簡素な電波吸収PC板
を形成する効果を奏している。
【0089】請求項5に記載の発明である電波吸収PC
板は、請求項4に記載の電波吸収PC板において、桟型
電波吸収体を防水処理することを特徴としているので、
上記効果に加えて、桟型フェライト磁性体間に設ける誘
電体の特性を安定させて電波吸収性能を確立する効果を
奏している。
【0090】請求項6に記載の発明である電波吸収PC
板は、請求項1乃至3のいずれかに記載の電波吸収PC
板において、桟型電波吸収体を構成するために等間隔に
配置された桟型フェライト磁性体の長さ方向を対象電波
の磁界方向にほぼ平行に成るように配置し、押出し成形
板、桟型フェライト磁性体及び桟型フェライト磁性体の
背面と反射鉄筋との間にを介在しているコンクリートと
でインピーダンス整合を図ることを特徴としているの
で、上記効果に加えて、桟型フェライト磁性体の使用量
を低減しながらテレビ電波等の水平偏波や垂直偏波の電
磁波を広帯域にわたって吸収減衰させ、桟型電波吸収体
のインピーダンス整合を容易にする効果を奏している。
【0091】請求項7に記載の発明である電波吸収PC
板の製造方法は、請求項1乃至6のいずれかに記載の電
波吸収PC板を製造するために、コンクリート構造部と
の結合部を備えた電波吸収プレキャストコンクリート板
の表面を形成する押出し成形板を予め製作しておき、押
出し成形板をコンクリート構造部との結合部を上側にし
て型枠内に配置し、次いで押出し成形板上に桟型フェラ
イト磁性体と少なくとも電波反射体とを桟型電波吸収体
を形成する位置関係に配置し、しかる後に型枠内にコン
クリートを打設しているので、フェライト磁性体の使用
量を少なくして製造コストを改善し、全体の重量を軽く
することで取り扱いを簡便にして生産性の向上を図る効
果を奏している。
【0092】請求項8に記載の発明である電波吸収PC
板の製造方法は、請求項7に記載の電波吸収PC板の製
造方法において、桟型電波吸収体を形成する位置関係
を、電波反射体を反射鉄筋で構成して桟型フェライト磁
性体の背面後方に間隔を設けるように構成することを特
徴としているので、上記効果に加えて、桟型フェライト
磁性体と反射鉄筋との間に打設するコンクリートをイン
ピーダンス整合層として活用することで、桟型電波吸収
体のインピーダンス整合を容易にする効果を奏してい
る。
【0093】請求項9に記載の発明である電波吸収PC
板の製造方法は、請求項8に記載の電波吸収PC板の製
造方法において、桟型フェライト磁性体を防水処理する
ことを特徴としているので、上記効果に加えて、コンク
リートを打設する際に桟型フェライト磁性体間に設ける
誘電体への影響を無くして電波吸収性能の安定性を確立
する効果を奏している。
【0094】請求項10に記載の発明である電波吸収P
C板の製造方法は、請求項7に記載の電波吸収PC板の
製造方法において、桟型電波吸収体を構成するのに電波
反射体を導電板で構成して桟型フェライト磁性体の背面
に接合して構成することを特徴としているので、上記効
果に加えて、電波吸収PC板の製造を簡素にして取扱い
を容易にする効果を奏している。
【0095】請求項11に記載の発明である電波吸収P
C板の製造方法は、請求項10に記載の電波吸収PC板
の製造方法において、桟型電波吸収体を防水処理するこ
とを特徴としているので、上記効果に加えて、コンクリ
ートを打設する際に桟型フェライト磁性体間に設ける誘
電体への影響を無くして電波吸収性能の安定性を確立す
る効果を奏している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電波吸収PC板を示す斜視図
【図2】図1における(a)−(a)矢視図(a)と
(b)−(b)矢視図(b)
【図3】多層形電波吸収体の概念図
【図4】多層形電波吸収体を構成する桟型電波吸収体の
検証特性図
【図5】多層形電波吸収体を構成する桟型電波吸収体の
他の検証特性図
【図6】本発明による電波吸収PC板における他の実施
形態図
【図7】本発明による電波吸収PC板の製造方法を示す
工程前半の配置図
【図8】本発明による電波吸収PC板の製造方法を示す
後半の工程図
【図9】従来の電波吸収PC板の製造方法を示す立断面
【図10】従来の電波吸収PC板製造方法における他の
例を示す立断面図
【図11】従来の改善された電波吸収PC板を示す斜視
図(a)と正面図(b)
【図12】従来の改善された電波吸収PC板の製造方法
を示す工程図
【符号の説明】
1 電波吸収PC板、 2 桟型電波吸収体、 3 押
出し成形板、4 押出し成形板の前面、 5 コンクリ
ート構造部、 6 補強鉄筋、7 桟型フェライト磁性
体、 8 反射鉄筋、9 コンクリート(インピーダン
ス整合層)、 10 間隙材、11 桟型電波吸収体、
12 インピーダンス整合層、 13 外面層、14
フェライト磁性体、 15 押出し成形板の裏面、1
6 のみ込み足、 17 防水処置、 18 目地材、
20 電波吸収PC板、 21 桟型電波吸収体、22
桟型フェライト磁性体、 23 導電板、 25 型
枠、25a 型枠の底面、 26コンクリート、30
電波吸収PC板、 31 型枠、 31a 型枠の底
面、32、32’ タイル、 32a 突状、 33
フェライト板、34 反射鉄筋、 35 コンクリー
ト、 36 アンカー、37 タイル、 38 モルタ
ル、 39 アンカー筋、40 桟型電波吸収体、 4
1 モルタル層、 42 電波吸収PC板、43 アン
カー筋、 44 パネルユニット、 45 型枠、46
補強鉄筋、 48 コンクリート、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 9/00 E04C 2/46 J 5J020 G (72)発明者 山根 俊博 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 九々 正武 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 長田 耕治 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 Fターム(参考) 2E001 DH01 FA04 GA12 GA42 GA62 HA00 HB02 HF00 KA05 LA10 2E162 AA01 CA00 CA01 CA11 CE00 4G052 AB03 AB42 AB46 AB51 4G058 GA01 GB02 GC01 GC07 GD11 GE00 GE14 5E321 AA44 BB25 BB53 GG05 GG07 GG12 GH07 5J020 AA03 BA06 BD02 EA02 EA10

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体によって等間隔に配置された桟型
    フェライト磁性体と少なくとも電波反射体を配置して構
    成する桟型電波吸収体、該桟型電波吸収体の前面に配置
    されて電波吸収プレキャストコンクリート板の表面を形
    成するコンクリート構造部との結合部を備えた押出し成
    形板及び該桟型電波吸収体と押出し成形板とを一体に構
    成するコンクリート構造部から成る電波吸収プレキャス
    トコンクリート板。
  2. 【請求項2】 桟型電波吸収体が、電波反射体を反射鉄
    筋で構成して桟型フェライト磁性体の背面後方にコンク
    リートを介在させて構成されることを特徴とする請求項
    1に記載の電波吸収プレキャストコンクリート板。
  3. 【請求項3】 桟型フェライト磁性体が、防水処理され
    ていることを特徴とする請求項2に記載の電波吸収プレ
    キャストコンクリート板。
  4. 【請求項4】 桟型電波吸収体が、電波反射体を導電板
    で構成して桟型フェライト磁性体の背面に接合されて構
    成されることを特徴とする請求項1に記載の電波吸収プ
    レキャストコンクリート板。
  5. 【請求項5】 桟型電波吸収体が、防水処理されている
    ことを特徴とする請求項4に記載の電波吸収プレキャス
    トコンクリート板。
  6. 【請求項6】 桟型電波吸収体が、等間隔に配置された
    桟型フェライト磁性体の長さ方向を対象電波の磁界方向
    にほぼ平行に成るように配置され、押出し成形板、桟型
    フェライト磁性体及び桟型フェライト磁性体の背面と反
    射鉄筋との間に介在しているコンクリートとでインピー
    ダンス整合を図ることを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれかに記載の電波吸収プレキャストコンクリート板。
  7. 【請求項7】 コンクリート構造部との結合部を備えた
    電波吸収プレキャストコンクリート板の表面を形成する
    押出し成形板を予め製作しておき、該押出し成形板をコ
    ンクリート構造部との結合部を上側にして型枠内に配置
    し、次いで該押出し成形板上に桟型フェライト磁性体と
    少なくとも電波反射体とを桟型電波吸収体を形成する位
    置関係に配置し、しかる後に該型枠内にコンクリートを
    打設することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに
    記載の電波吸収プレキャストコンクリート板の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 桟型電波吸収体を形成する位置関係が、
    電波反射体を反射鉄筋で構成し桟型フェライト磁性体の
    背面後方に間隔を設けて構成されることを特徴とする請
    求項7に記載の電波吸収プレキャストコンクリート板の
    製造方法。
  9. 【請求項9】 桟型フェライト磁性体が、防水処理され
    ていることを特徴とする請求項8に記載の電波吸収プレ
    キャストコンクリート板の製造方法。
  10. 【請求項10】 桟型電波吸収体が、電波反射体を導電
    板で構成して桟型フェライト磁性体の背面に接合されて
    構成されることを特徴とする請求項7に記載の電波吸収
    プレキャストコンクリート板の製造方法。
  11. 【請求項11】 桟型電波吸収体が、防水処理されてい
    ることを特徴とする請求項10に記載の電波吸収プレキ
    ャストコンクリート板の製造方法。
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