JP2002070178A - 固定装置 - Google Patents

固定装置

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JP2002070178A
JP2002070178A JP2000268672A JP2000268672A JP2002070178A JP 2002070178 A JP2002070178 A JP 2002070178A JP 2000268672 A JP2000268672 A JP 2000268672A JP 2000268672 A JP2000268672 A JP 2000268672A JP 2002070178 A JP2002070178 A JP 2002070178A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固定装置を、取付け穴内に強固に固定できる
ようにする。 【解決手段】 固定装置1を、筒状の抜け止め部材5
と、抜け止め部材5内に挿通される雄ねじ状の操作軸7
と、操作軸7の先端に一体に設けられた抜け止めブロッ
ク6とで構成する。抜け止め部材5の先端部に、周方向
に分割された複数の変形部10を設ける。抜け止めブロ
ック6に、変形部10を外径側に変形させるテーパ部1
6と、その先端側の押さえ部17とを設ける。操作軸7
に矢板控金具8を装着し、電動工具の工具本体9で矢板
控金具8を回転させると、変形部10は、テーパ部16
にそって外径側に変形する。変形した変形部10は、押
さえ部17で内径側への戻りが阻止されるので、変形部
10を取付け穴3の内面に強固に喰い込ませることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばコンクリー
ト型枠保持装置に用いられる矢板控金具を、壁面に強固
に固定するために用いられる固定装置に係り、特に大き
な力が加わっても、抜け止め部材が取付け穴から抜け出
すことがない固定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、山留め壁や連続地中壁等の壁体の
外面側にコンクリート壁を形成する場合には、矢板控金
具の先端部を前記壁体に固定するとともに、この矢板控
金具の基端部に、セレパレータの一端側を螺装連結し、
セパレータの他端側に取付けられたピーコンで型枠を内
側から支持して、型枠と壁体との間に生コンクリートを
打設する方法が採られている。
【0003】ところで、従来、矢板控金具の先端部を壁
体に固定する方法としては、壁体を構成しているH形鋼
にねじ部材を取付け、このねじ部材に矢板控金具を螺装
連結するのが一般的であるが、矢板控金具を固定すべき
位置にH形鋼がない場合には、壁体に取付け穴を穿設す
るとともに、この取付け穴内に、抜け止め部材,抜け止
めブロックおよび操作軸を配置し、操作軸の操作により
抜け止め部材を取付け穴内に固定した後に、操作軸に矢
板控金具を連結する方法が採られている。本発明者等も
先に、例えば特開平8−303004号公報に示すよう
に、この種の固定装置を提案した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等が先に提案
した固定装置は、矢板控金具の端部に電動工具を装着し
て、矢板控金具を回転させるだけで、抜け止め部材を取
付け穴内に固定することができるため、作業性が極めて
よい等の利点を有しているが、矢板控金具に1トン以上
の力が加わった場合には、抜け止め部材が取付け穴から
抜け出してしまい、型枠が倒壊する等の問題がある。
【0005】本発明は、かかる現況に鑑みなされたもの
で、大きな力が操作軸等に負荷された場合であっても、
抜け止め部材が取付け穴から抜け出すおそれがない固定
装置を提供することを目的とする。
【0006】本発明の他の目的は、抜け止め部材の取付
け穴への固定力をより増大させることができる固定装置
を提供するにある。
【0007】本発明の他の目的は、突部の取付け穴内周
面への喰い込み強度をより向上させることができる固定
装置を提供するにある。
【0008】本発明の他の目的は、構造を簡素化するこ
とができる固定装置を提供するにある。
【0009】本発明の他の目的は、変形部をよりスムー
スに変形させることができる固定装置を提供するにあ
る。
【0010】本発明の他の目的は、先端雄ねじ部のピッ
チ調節により、抜け止めブロックの移動速度を調節する
ことができる固定装置を提供するにある。
【0011】本発明の他の目的は、矢板控金具の先端位
置に、抜け止め部材,抜け止めブロックおよび操作軸
を、予め取付けておくことができる固定装置を提供する
にある。
【0012】本発明の他の目的は、抜け止め部材,抜け
止めブロックおよび操作軸のみを取付け穴内に予め固定
しておき、矢板控金具を任意の時期に取付けることがで
きる固定装置を提供するにある。
【0013】本発明の他の目的は、抜け止め部材を押さ
えていなくても、操作軸を操作して抜け止め部材を取付
け穴内に固定することができる固定装置を提供するにあ
る。
【0014】本発明の他の目的は、取付け穴の前面側で
鉄筋の配筋工事等を行なうような場合でも、操作軸が邪
魔になって作業に支障を来たすといった不具合がない固
定装置を提供するにある。
【0015】本発明の他の目的は、一旦変形した変形部
の戻りを完全に抑さえることができる固定装置を提供す
るにある。
【0016】本発明のさらに他の目的は、抜け止め部材
の取付け穴への固定力を安定させることができる固定装
置を提供するにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、壁面に穿設された取付け穴内に挿入され、挿
入先端部に周方向に複数に分割された変形部を有する筒
状の抜け止め部材と;抜け止め部材の先端側に配置さ
れ、少なくとも周面の一部に前記変形部を変形させる操
作部を有する抜け止めブロックと;軸廻りの回転により
抜け止めブロックを抜け止め部材側に移動させ、前記変
形部を外径側に変形させて抜け止め部材を取付け穴内に
固定する操作軸と;を設け、前記抜け止めブロックの操
作部を、先端に向かって次第に拡大するテーパ部と;テ
ーパ部の先端側に連続し、前記テーパ部よりも平行に近
いテーパ面またはほぼ平行面をなす押さえ部と;で構成
するようにしたことを特徴とする。そして、抜け止めブ
ロックの操作部を、テーパ部と押さえ部とで構成するこ
とにより、テーパ部で押し拡げられた変形部が、テーパ
部の通過の後に内径側に戻るのを、押さえ部で抑えるこ
とが可能となり、これにより、抜け止め部材の取付け穴
内への固定力も大幅に向上させることが可能となる。
【0018】本発明はまた、変形部の挿入先端側の外周
面に、取付け穴の内面に喰い込む突部を設けるようにし
たことを特徴とする。そしてこれにより、変形部が抜け
止めブロックで外径側に押し拡げられた際に、突部が取
付け穴の内面に喰い込むことになり、抜け止め部材の取
付け穴への固定力を、より増大させることが可能とな
る。
【0019】本発明はまた、突部を、周方向に長い形状
とするようにしたことを特徴とする。そしてこれによ
り、抜け止め部材を取付け穴から引き抜こうとする力に
対する耐力を大幅に向上させることが可能となる。
【0020】本発明はまた、抜け止めブロックを、操作
軸と一体に連結するようにしたことを特徴とする。そし
てこれにより、抜け止め部材と操作軸とを、単一素材か
ら同時に製作することが可能となり、構造の簡素化によ
りコストダウンを図ることも可能となる。
【0021】本発明はまた、抜け止めブロックを、操作
軸に回転可能に連結するようにしたことを特徴とする。
そしてこれにより、抜け止めブロックを回転させないで
抜け止め部材側に移動させることが可能となり、変形部
との間の接触抵抗,特に回転方向の接触抵抗が大きい場
合であっても、変形部をスムースに変形させることが可
能となる。したがって、抜け止めブロックの外周面は、
必ずしも円形である必要はなく、多角形状等の非円形状
であっても特に問題はない。
【0022】本発明はまた、抜け止めブロックを、操作
軸先端の先端雄ねじ部に螺装するようにしたことを特徴
とする。そしてこれにより、操作軸の回転速度は一定で
あっても、先端雄ねじ部のピッチ調節により、抜け止め
ブロックの移動速度を調節することが可能となる。
【0023】本発明はまた、操作軸の基端部に、矢板控
金具に螺装される基端雄ねじ部を設けるようにしたこと
を特徴とする。そしてこれにより、矢板控金具の先端位
置に、抜け止め部材,抜け止めブロックおよび操作軸
を、予め取付けておくことが可能となり、矢板控金具を
壁面に固設したねじ部材に固定するのと同様の作業で、
矢板控金具を壁面に取付けることが可能となる。
【0024】本発明はまた、操作軸の基端部に、工具を
軸方向から装着して操作するための工具掛け部を設ける
ようにしたことを特徴とする。そしてこれにより、矢板
控金具を用いることなく、工具で直接操作軸を操作する
ことが可能となり、抜け止め部材,抜け止めブロックお
よび操作軸のみを取付け穴に予め固定しておき、矢板控
金具を任意の時期に取付けることが可能となる。
【0025】本発明はまた、操作軸の中間部に、抜け止
め部材の雌ねじ部に螺装される中間雄ねじ部を設けるよ
うにしたことを特徴とする。そしてこれにより、抜け止
め部材を押さえていなくても、操作軸を操作して抜け止
め部材を取付け穴内に固定することが可能となる。
【0026】本発明はまた、操作軸の基端部を、取付け
穴内に位置させるようにしたことを特徴とする。そして
これにより、抜け止め部材,抜け止めブロックおよび操
作軸が、すべて取付け穴内に収容された状態となり、取
付け穴の前面側で鉄筋の配筋工事等を行なうような場合
でも、操作軸が邪魔になって作業に支障を来たすおそれ
がない。
【0027】本発明はまた、抜け止めブロックに、変形
部の先端面が当接する当接部を設けるようにしたことを
特徴とする。そしてこれにより、抜け止めブロックが必
要以上に抜け止め部材内に入り込むことがなくなり、一
旦変形した変形部の戻りを完全に抑さえることが可能と
なる。
【0028】本発明はさらに、抜け止め部材に、抜け止
めブロックの抜け止め部材内への入り込み量を規制する
規制部を設けるようにしたことを特徴とする。そしてこ
れにより、前記当接部と同様、抜け止めブロックが必要
以上に抜け止め部材内に入り込むことがなくなり、抜け
止め部材の取付け穴内への固定力を安定させることが可
能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を参照して説
明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係る固定
装置を示すもので、この固定装置1は、山留め壁や連続
地中壁等の壁体2に穿設した取付け穴3内に挿入配置さ
れる抜け止め部材5,抜け止めブロック6および操作軸
7を備えており、この固定装置1は、矢板控金具8の先
端部に予め装着され、矢板控金具8を電動工具の工具本
体9等で回転させることにより、前記取付け穴3内に強
固に固定されるようになっている。
【0030】前記抜け止め部材5は、図1および図2に
示すように、前記取付け穴3の内径よりも稍小径の円筒
状に形成されており、その挿入先端部には、スリット1
0aにより周方向に複数に分割された変形部10が形成
されている。
【0031】この抜け止め部材5の変形部10は、図2
に示すように、他の部分よりも内径が大きくなるように
形成されており、これにより、変形部10と他の部分と
の間に段付き状の規制部11が形成されるようになって
いる。そして、この規制部11には、後述する抜け止め
ブロック6が当接し、抜け止めブロック6がそれ以上抜
け止め部材5内に入り込むのを防止できるようになって
いる。
【0032】また、前記変形部10の先端外周面には、
図2に示すように、先端かに稍基端寄りの位置にリング
溝12を設けることにより、前記取付け穴3の内周面に
喰い込ませるための突部13が設けられており、この突
部13は、周方向に長い形状となっている。そしてこれ
により、取付け穴3内周面への喰い込み強度を向上させ
ることができるようになっている。
【0033】前記抜け止めブロック6は、図1および図
3に示すように、前記変形部10を外径側に変形させる
ための操作部14と、操作部14の先端位置に形成した
例えばフランジ状の当接部15とで構成されており、当
接部15は、前記変形部10との当接により、抜け止め
ブロック6がそれ以上抜け止め部材5内に入り込むのを
防止できるようになっている。
【0034】前記操作部14は、図3に示すように、先
端に向かって次第に拡径する截頭円錐形状のテーパ部1
6と、テーパ部16の先端側に連続する押さえ部17と
で構成されており、押さえ部17は、テーパ部16より
もテーパ角度が小さい,すなわち平行に近い截頭円錐形
状をなしている。そして、この押さえ部17により、テ
ーパ部16で外径側に変形した変形部10が、テーパ部
16の通過後に内径側に戻るのを防止できるようになっ
ている。
【0035】一方、前記操作軸7は、図1および図3に
示すように、前記テーパ部16の基端部に段付き状に連
結される雄ねじ部材で構成されており、この操作軸7
は、抜け止めブロック6と一体構造をなし、その長さは
前記取付け穴3から突出しない長さに設定されている。
そして、この操作軸7の基端部には、図1に示すよう
に、矢板控金具8が螺装連結されるようになっており、
これにより固定装置1を予め矢板控金具8に取付けてお
くことができるようになっている。
【0036】前記矢板控金具8は、図1に示すように、
円筒材の先端部に、先端雌ねじ部8aを設けるととも
に、基端部分を縮径加工しその内面にセパレータ用雌ね
じ部8bを設けて構成されており、この矢板控金具8の
基端寄りの外周部には、前記工具本体9を軸方向から装
着するための例えば六角ナット状の工具装着部8cが設
けられている。
【0037】次に、本実施の形態の作用について説明す
る。固定装置1の固定に際しては、まず図1に示すよう
に、壁体2にドリル等の工具を用いて取付け穴3を穿設
する。
【0038】次いで、矢板控金具8の先端に固定装置1
を取付けるとともに、この状態で取付け穴3内に挿入す
る。そして、矢板控金具8の工具装着部8cに工具本体
9を装着し、この工具本体9を、例えばトルク制限機構
を内蔵する電動工具を用いて回転させる。この際、工具
本体9で矢板控金具8を壁体2側に押圧する。すると、
抜け止めブロック6の先端が取付け穴3の底部に接触し
て回転が阻止されるので、結果として、抜け止め部材5
および操作軸7の回転が阻止され、矢板控金具8のみが
回転することになる。
【0039】このため、操作軸7が矢板控金具8側に螺
進し、抜け止め部材5の変形部10が、抜け止めブロッ
ク6の移動で外径側に変形して、取付け穴3の内面に喰
い込むことになる。そしてこれにより、抜け止め部材5
が取付け穴3内に固定され、これとともに操作軸7も取
付け穴3内に固定される。
【0040】ところで、抜け止めブロック6の操作部1
4は、テーパ部16と押さえ部17とで構成されてい
る。ここで、従来のようにテーパ部16しかない場合に
は、変形部10の先端側は、テーパ部16が通過した
後、内径側への変形戻りを押さえる部材が存在しないた
め、取付け穴3の内面に喰い込まずに内径側に戻ってし
まい、大きな固定力が得られないという問題があるが、
本実施の形態においては、押さえ部17で変形部10先
端側の内径側への変形戻りを防止することができるの
で、変形部10先端の突部13を確実に取付け穴3の内
面に喰い込ませることができる。
【0041】しかして、抜け止めブロック6の操作部1
4は、テーパ部16と押さえ部17とで構成されている
ので、抜け止め部材5の変形部10を、取付け穴3の内
面に確実に喰い込ませることができる。このため、抜け
止め部材5の取付け穴3内への固定力を大幅に向上させ
ることができる。
【0042】なお、前記第1の実施の形態においては、
抜け止めブロック6の抜け止め部材5内への入り込み量
を規制するため、規制部11と当接部15の両方を設け
る場合について説明したが、いずれか一方のみでも所期
の効果は期待できる。
【0043】また、前記第1の実施の形態においては、
操作部14の押さえ部17が、テーパ部16と同様にテ
ーパ状をなす場合ついて説明したが、外縁が平行面とな
る,いわゆる各所同径の棒状であってもよく、またテー
パ角度が小さければ、当接部15に向かって次第に縮径
するテーパ状であってもよい。
【0044】また、前記第1の実施の形態においては、
抜け止め部材5,抜け止めブロック6および操作軸7
が、すべて取付け穴3内に収容される場合について説明
したが、操作軸7や抜け止め部材5の基端側を、取付け
穴3から外部に突出させるようにしてもよい。このよう
にすれば、矢板控金具8が取付け穴3よりも大径であっ
ても、問題なく固定装置1を取付け穴3内に固定するこ
とができる。
【0045】図4は、本発明の第2の実施の形態を示す
もので、前記第1の実施の形態における固定装置1に代
え、固定装置21を用いるようにしたものである。
【0046】すなわち、前記固定装置21は、図4に示
すように、抜け止め部材25,抜け止めブロック26お
よび操作軸27を備えており、工具本体9等で直接操作
軸27を回転させることにより、取付け穴3内に強固に
固定することができるようになっている。
【0047】前記抜け止め部材25は、図4に示すよう
に、前記第1の実施の形態における抜け止め部材5の構
成に加え、内周面に雌ねじ部25aを設けた構造をなし
ており、抜け止め部材25は、この雌ねじ部25aを介
し後述する操作軸27に螺装されるようになっている。
【0048】また、前記抜け止めブロック26は、図4
に示すように、前記第1の実施の形態における抜け止め
ブロック6の構成に加え、挿通孔28および凹部29を
設けた構造をなしており、抜け止めブロック26は、こ
の挿通孔28および凹部29を介し、後述する操作軸2
7の先端部に回転可能に取付けられるようになってい
る。
【0049】一方、前記操作軸27は、図4に示すよう
に、先端頭部27aを有するとともに基端に工具装着部
27bを有する雄ねじ材で構成されており、前記頭部2
7aを凹部29内に配した状態で、操作軸27を挿通孔
28に通すことにより、抜け止めブロック26が操作軸
27の先端部に回転可能に取付けられるとともに、操作
軸27を抜け止め部材25の雌ねじ部25aに螺装する
ことにより、固定装置21が分離することなく組立られ
るようになっている。なお、その他の点については、前
記第1の実施の形態と同一構成となっており、作用も同
一である。
【0050】しかして、本実施の形態における固定装置
21は、予め矢板控金具8の先端部に取付けておくこと
もできるが、操作軸27を工具本体9等で直接操作する
こともできるので、固定装置21のみを予め取付け穴3
に固定しておき、型枠を組む時点で、操作軸27に矢板
控金具8(図1参照)を連結することができる。
【0051】なお、前記第1の実施の形態における固定
装置1の場合にも、固定装置1を取付け穴3内に固定し
た後に、矢板控金具8を逆回転させて取外すことは可能
であるが、本実施の形態における固定装置21の場合に
は、矢板控金具8を取外す手間が不要である。
【0052】図5は、本発明の第3の実施の形態を示す
もので、前記第1の実施の形態における固定装置1に代
え、固定装置31を用いるようにしたものである。
【0053】すなわち、前記固定装置31は、図5に示
すように、抜け止め部材35,抜け止めブロック36お
よび操作軸37を備えており、工具本体9等で直接操作
軸37を回転させることにより、取付け穴3内に強固に
固定することができるようになっている。
【0054】前記抜け止め部材35は、図5に示すよう
に、前記第1の実施の形態における抜け止め部材5と同
一構成をなしており、また前記抜け止めブロック36
は、前記第1の実施の形態における抜け止めブロック6
の構成に加え、軸心部に雌ねじ部36aを設けた構造と
なっている。
【0055】また、前記操作軸37は、図5に示すよう
に、基端に工具装着部37bを有する雄ねじ材で構成さ
れており、この操作軸37の先端部には、前記雌ねじ部
36aを介し抜け止めブロック36が螺装連結されてい
る。なお、その他の点については、前記第1の実施の形
態と同一構成となっており、作用も同一である。
【0056】しかして、本実施の形態における固定装置
31も、操作軸37を直接工具本体9等で操作すること
ができるので、前記第2の実施の形態と同様の効果が期
待できる。また、操作軸37の雄ねじのピッチを調節す
れば、操作軸37の回転速度が一定であっても、抜け止
めブロック36の移動速度を調節することができる。
【0057】なお、前記第3の実施の形態においては、
操作軸37を直接回転させて固定装置31を取付け穴3
内に固定する場合について説明したが、矢板控金具8の
先端部に予め取付けておくようにしてもよい。
【0058】ただし、この場合、操作軸37が回転しな
いおそれがあるので、この場合には、矢板控金具8の先
端雌ねじ部8aを調節し、操作軸37が一定量雌ねじ部
8aに螺入されたら、それ以上螺入されないようにし、
矢板控金具8と操作軸37とが一体で回転するようにす
ることが好ましい。
【0059】また、前記各実施の形態においては、抜け
止め部材5,25,35および抜け止めブロック6,2
6,36が断面円形をなす場合について説明したが、断
面多角形等の非円形状であっても、特に問題はない。
【0060】また、前記各実施の形態においては、矢板
控金具8を壁体2に取付ける場合を例に採って説明した
が、操作軸7,27,37にフック係止金具等を取付け
るようにすれば、フック固定装置等としても適用するこ
とができる。
【0061】また、本発明は前記各実施の形態に限定さ
れるものではなく、前記各実施の形態における構成を相
互に組合わせて用いることもできる。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、壁面に穿
設された取付け穴内に挿入され、挿入先端部に周方向に
複数に分割された変形部を有する筒状の抜け止め部材
と;抜け止め部材の先端側に配置され、少なくとも周面
の一部に前記変形部を変形させる操作部を有する抜け止
めブロックと;軸廻りの回転により抜け止めブロックを
抜け止め部材側に移動させ、前記変形部を外径側に変形
させて抜け止め部材を取付け穴内に固定する操作軸と;
を設け、前記抜け止めブロックの操作部を、先端に向か
って次第に拡大するテーパ部と;テーパ部の先端側に連
続し、前記テーパ部よりも平行に近いテーパ面またはほ
ぼ平行面をなす押さえ部と;で構成するようにしている
ので、抜け止めブロックの操作部を、テーパ部と押さえ
部とで構成することで、テーパ部で押し拡げられた変形
部が、テーパ部の通過の後に内径側に戻るのを、押さえ
部で抑えることができ、これにより、抜け止め部材の取
付け穴内への固定力も大幅に向上させることができる。
【0063】本発明はまた、変形部の挿入先端側の外周
面に、取付け穴の内面に喰い込む突部を設けるようにし
ているので、変形部が抜け止めブロックで外径側に押し
拡げられた際に、突部が取付け穴の内面に喰い込むこと
になり、抜け止め部材の取付け穴への固定力を、より増
大させることができる。
【0064】本発明はまた、突部を、周方向に長い形状
とするようにしているので、抜け止め部材を取付け穴か
ら引き抜こうとする力に対する耐力を大幅に向上させる
ことができる。
【0065】本発明はまた、抜け止めブロックを、操作
軸と一体に連結するようにしているので、抜け止め部材
と操作軸とを、単一素材から同時に製作することがで
き、構造の簡素化によりコストダウンも可能となる。
【0066】本発明はまた、抜け止めブロックを、操作
軸に回転可能に連結するようにしているので、抜け止め
ブロックを回転させないで抜け止め部材側に移動させる
ことができ、変形部との間の接触抵抗,特に回転方向の
接触抵抗が大きい場合であっても、変形部をスムースに
変形させることができる。したがって、抜け止めブロッ
クの外周面は、必ずしも円形である必要はなく、多角形
状等の非円形状であっても特に問題はない。
【0067】本発明はまた、抜け止めブロックを、操作
軸先端の先端雄ねじ部に螺装するようにしているので、
操作軸の回転速度は一定であっても、先端雄ねじ部のピ
ッチ調節により、抜け止めブロックの移動速度を調節す
ることができる。
【0068】本発明はまた、操作軸の基端部に、矢板控
金具に螺装される基端雄ねじ部を設けるようにしている
ので、矢板控金具の先端位置に、抜け止め部材,抜け止
めブロックおよび操作軸を、予め取付けておくことがで
き、矢板控金具を壁面に固設したねじ部材に固定するの
と同様の作業で、矢板控金具を壁面に取付けることがで
きる。
【0069】本発明はまた、操作軸の基端部に、工具を
軸方向から装着して操作するための工具掛け部を設ける
ようにしているので、矢板控金具を用いることなく、工
具で直接操作軸を操作することができ、抜け止め部材,
抜け止めブロックおよび操作軸のみを取付け穴に予め固
定しておき、矢板控金具等の金具を任意の時期に取付け
ることができる。
【0070】本発明はまた、操作軸の中間部に、抜け止
め部材の雌ねじ部に螺装される中間雄ねじ部を設けるよ
うにしているので、抜け止め部材を押さえていなくて
も、操作軸を操作して抜け止め部材を取付け穴内に固定
することができる。
【0071】本発明はまた、操作軸の基端部を、取付け
穴内に位置させるようにしているので、抜け止め部材,
抜け止めブロックおよび操作軸が、すべて取付け穴内に
収容された状態となり、取付け穴の前面側で鉄筋の配筋
工事等を行なうような場合でも、操作軸が邪魔になって
作業に支障を来たすおそれがない。
【0072】本発明はまた、抜け止めブロックに、変形
部の先端面が当接する当接部を設けるようにしているの
で、抜け止めブロックが必要以上に抜け止め部材内に入
り込むことがなくなり、一旦変形した変形部の戻りを完
全に抑さえることができる。
【0073】本発明はさらに、抜け止め部材に、抜け止
めブロックの抜け止め部材内への入り込み量を規制する
規制部を設けるようにしているので、前記当接部と同
様、抜け止めブロックが必要以上に抜け止め部材内に入
り込むことがなくなり、抜け止め部材の取付け穴内への
固定力を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る固定装置を示
す部分断面図である。
【図2】図1の抜け止め部材の構成を示す詳細図であ
る。
【図3】図1の抜け止めブロックの構成を示す詳細図で
ある。
【図4】本発明の第2の実施の形態を示す図1相当図で
ある。
【図5】本発明の第3の実施の形態を示す図1相当図で
ある。
【符号の説明】
1,21,31 固定装置 2 壁体 3 取付け穴 5,25,35 抜け止め部材 6,26,36 抜け止めブロック 7,27,37 操作軸 8 矢板控金具 8a 先端雌ねじ部 8b セパレータ用雌ねじ部 8c,27b,37b 工具装着部 9 工具本体 10 変形部 10a スリット 11 規制部 12 リング溝 13 突部 14 操作部 15 当接部 16 テーパ部 17 押さえ部 25a,36a 雌ねじ部 27a 頭部 28 挿通孔 29 凹部

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 壁面に穿設された取付け穴内に挿入さ
    れ、挿入先端部に周方向に複数に分割された変形部を有
    する筒状の抜け止め部材と;抜け止め部材の先端側に配
    置され、少なくとも周面の一部に前記変形部を変形させ
    る操作部を有する抜け止めブロックと;軸廻りの回転に
    より抜け止めブロックを抜け止め部材側に移動させ、前
    記変形部を外径側に変形させて抜け止め部材を取付け穴
    内に固定する操作軸と;を具備し、前記抜け止めブロッ
    クの操作部は、先端に向かって次第に拡大するテーパ部
    と;テーパ部の先端側に連続し、前記テーパ部よりも平
    行に近いテーパ面またはほぼ平行面をなす押さえ部と;
    を備えていることを特徴とする固定装置。
  2. 【請求項2】 変形部は、その挿入先端側の外周面に、
    取付け穴の内面に喰い込む突部を有していることを特徴
    とする請求項1記載の固定装置。
  3. 【請求項3】 突部は、周方向に長い形状をなしている
    ことを特徴とする請求項2記載の固定装置。
  4. 【請求項4】 抜け止めブロックは、操作軸と一体に連
    結されていることを特徴とする請求項1,2または3記
    載の固定装置。
  5. 【請求項5】 抜け止めブロックは、操作軸に回転可能
    に連結されていることを特徴とする請求項1,2または
    3記載の固定装置。
  6. 【請求項6】 抜け止めブロックは、操作軸先端の先端
    雄ねじ部に螺装されていることを特徴とする請求項1,
    2または3記載の固定装置。
  7. 【請求項7】 操作軸は、その基端部に矢板控金具に螺
    装される基端雄ねじ部を有していることを特徴とする請
    求項1,2,3,4,5または6記載の固定装置。
  8. 【請求項8】 操作軸は、その基端部に工具を軸方向か
    ら装着して操作するための工具掛け部を有していること
    を特徴とする請求項1,2,3,4,5,6または7記
    載の固定装置。
  9. 【請求項9】 操作軸は、その中間部に抜け止め部材の
    雌ねじ部に螺装される中間雄ねじ部を有していることを
    特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7または8
    記載の固定装置。
  10. 【請求項10】 操作軸は、その基端部が取付け穴内に
    位置していることを特徴とする請求項1,2,3,4,
    5,6,7,8または9記載の固定装置。
  11. 【請求項11】 抜け止めブロックは、変形部の先端面
    が当接する当接部を有していることを特徴とする請求項
    1,2,3,4,5,6,7,8,9または10記載の
    固定装置。
  12. 【請求項12】 抜け止め部材は、抜け止めブロックの
    抜け止め部材内への入り込み量を規制する規制部を有し
    ていることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,
    6,7,8,9,10または11記載の固定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009215730A (ja) * 2008-03-07 2009-09-24 Naka Ind Ltd 壁材への固定構造、およびアンカーボルト
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