JP2002069130A - (メタ)アクリル酸エステル系樹脂組成物 - Google Patents

(メタ)アクリル酸エステル系樹脂組成物

Info

Publication number
JP2002069130A
JP2002069130A JP2000261762A JP2000261762A JP2002069130A JP 2002069130 A JP2002069130 A JP 2002069130A JP 2000261762 A JP2000261762 A JP 2000261762A JP 2000261762 A JP2000261762 A JP 2000261762A JP 2002069130 A JP2002069130 A JP 2002069130A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meth
acrylate
resin composition
polymer
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000261762A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4537552B2 (ja
Inventor
Yoshiyuki Yokota
善行 横田
雅也 ▲吉▼田
Masaya Yoshida
Kunio Takahashi
邦夫 高橋
Kazuhiko Nakamura
和彦 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Shokubai Co Ltd filed Critical Nippon Shokubai Co Ltd
Priority to JP2000261762A priority Critical patent/JP4537552B2/ja
Publication of JP2002069130A publication Critical patent/JP2002069130A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4537552B2 publication Critical patent/JP4537552B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 建築外装用塗料、建材用塗料、金属用塗料、
プラスチック用塗料、重防食用塗料、屋上防水用塗料等
の各種塗料(ラッカー型塗料、硬化型塗料等)用の他
に、フィルム、プラスチック、ガラス、紙、繊維、皮革
等のコーティング剤、粘着剤、接着剤等の各種用途に用
いた場合に、耐候性、耐衝撃性、光沢性などの各種物性
の良好な、新規な(メタ)アクリル酸エステル系樹脂組
成物を提供する。 【解決手段】 (メタ)アクリル酸のシクロヘキシル
アルキルエステル(ただし、シクロヘキシル基は置換基
を有していても良い)である重合性不飽和単量体を20
重量%以上含むモノマー成分を重合して得られる(メ
タ)アクリル酸エステル系重合体を5〜90重量%含
み、かつ媒体を含んでなる、(メタ)アクリル酸エステ
ル系樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な(メタ)ア
クリル酸エステル系樹脂組成物に関する。さらに詳しく
は、例えば、建築外装用塗料、建材用塗料、金属用塗
料、プラスチック用塗料、重防食用塗料、屋上防水用塗
料等の各種塗料(ラッカー型塗料、硬化型塗料等)用の
他に、フィルム、プラスチック、ガラス、紙、繊維、皮
革等のコーティング剤、粘着剤、接着剤等の各種用途に
用いた場合に、耐候性、耐熱性、耐水性、耐酸性、耐ア
ルカリ性、耐温水性、耐衝撃性、加工性、可とう性、硬
度、伸長性、透明性、光沢性、肉特性、鮮映性、顔料分
散性、乾燥性などの各種物性の良好な、新規な(メタ)
アクリル酸エステル系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】(メタ)アクリル系樹脂組成物に含まれ
る(メタ)アクリル系樹脂塗料は、アルキッド樹脂塗料
あるいはその他各種樹脂系塗料に比べて耐候性、耐薬品
性、耐水性に優れており、建材、木工、瓦、紙、金属な
ど、幅広い分野において使用されており、これら物性の
さらなる向上が望まれている。しかしながら、塗膜の光
沢性、肉特性、鮮映性の面においては、現状の(メタ)
アクリル系樹脂塗料の有する性能は十分なものとは言い
難い。また、塗膜の顔料分散性、乾燥性においても、現
状の(メタ)アクリル系樹脂塗料の有するレベルは十分
ではない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、例えば、建築外装用塗料、建材用塗料、金属用塗
料、プラスチック用塗料、重防食用塗料、屋上防水用塗
料等の各種塗料(ラッカー型塗料、硬化型塗料等)用の
他に、フィルム、プラスチック、ガラス、紙、繊維、皮
革等のコーティング剤、粘着剤、接着剤等の各種用途に
用いた場合に、耐候性、耐熱性、耐水性、耐酸性、耐ア
ルカリ性、耐温水性、耐衝撃性、加工性、可とう性、硬
度、伸長性、透明性、光沢性、肉特性、鮮映性、顔料分
散性、乾燥性などの各種物性の良好な、新規な(メタ)
アクリル酸エステル系樹脂組成物を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するべく、鋭意検討を行った。その結果、特定のシ
クロヘキシルアルキル基をエステル基として導入した
(メタ)アクリル酸エステルを特定の割合で含むモノマ
ー成分を重合して得られる、(メタ)アクリル酸エステ
ル系重合体を特定の割合で含み、かつ媒体を含む樹脂組
成物が、上記課題を解決できることを見いだした。本発
明はこのようにして完成された。すなわち、本発明にか
かる(メタ)アクリル酸エステル系樹脂組成物は、(メ
タ)アクリル酸のシクロヘキシルアルキルエステル(た
だし、シクロヘキシル基は置換基を有していてもよい)
である重合性不飽和単量体を20重量%以上含むモノマ
ー成分を重合して得られる(メタ)アクリル酸エステル
系重合体を5〜90重量%含み、かつ媒体を含んでなる
ことを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】〔(メタ)アクリル酸エステル系
樹脂組成物〕本発明にかかる(メタ)アクリル酸エステ
ル系樹脂組成物は、上述の(メタ)アクリル酸エステル
系重合体を含んでなることを特徴とする。ここで、上記
(メタ)アクリル酸エステル系重合体は1種のみで用い
ても2種以上を併用してもよい。本発明にかかる(メ
タ)アクリル酸エステル系樹脂組成物中の前記(メタ)
アクリル酸エステル系重合体の含有割合は5〜90重量
%であり、好ましくは25〜80重量%の割合であり、
より好ましくは30〜70重量%である。前記(メタ)
アクリル酸エステル系重合体の含有割合が上記範囲を外
れると、本発明にかかる前記樹脂組成物の有する各種特
性が十分に発揮できない恐れがあるので好ましくない。
【0006】本発明にかかる(メタ)アクリル酸エステ
ル系樹脂組成物は、さらに媒体を含んでなることを特徴
とするため、本発明にかかる前記樹脂組成物の取り得る
形状は液状であることが好ましい。ここで、前記媒体と
は有機溶媒および/または水であることが好ましく、前
記液状とは、合成された前記重合体が前記媒体である有
機溶媒および/または水に完全溶解しているいわゆる均
一系溶液状や、一部溶解または完全不溶のいずれかで微
粒子分散しているいわゆる不均一系液状、または接着剤
用材料等に見られるペースト状など、あらゆる液体の形
状を好ましく含むものとするが、特にこれらに限定され
るものではない。
【0007】本発明にかかる(メタ)アクリル酸エステ
ル系樹脂組成物は、特定のシクロヘキシルアルキル基を
エステル基として導入した、特定構造の(メタ)アクリ
ル酸エステルを必須に含むモノマー成分を重合して得ら
れる特定の(メタ)アクリル酸エステル系重合体を含む
ため、例えば塗料などに用いられた場合、従来の(メ
タ)アクリル系樹脂塗料に比べて、耐候性の向上、加工
性や耐衝撃性等という塗膜の強靱性の向上、熱分解温度
の上昇による耐熱性の向上などが見られる。その他に
も、前記樹脂組成物においては、塗膜外観の向上(高光
沢値)等が見られ、また、成膜条件の制約がない、どの
ような条件でも塗膜形成可能、そして通常は粘性がニュ
ートニアン粘性であるというような、作業性に関わる有
利な点を好ましく挙げることができる。
【0008】本発明の(メタ)アクリル酸エステル系樹
脂組成物は、先に述べたように、液状であることが好ま
しいため、媒体として有機溶媒および/または水を含む
ことが好ましい。具体的には、特に限定されるわけでは
ないが、トルエン、キシレン、n−ヘキサン、シクロヘ
キサン、工業用ガソリン、改質ガソリン等の芳香族系溶
媒(炭化水素系溶媒);酢酸エチル、酢酸ブチル、プロ
ピレングリコールメチルエーテルアセテート等のエステ
ル系溶媒;メチルエチルケトン、アセト酢酸エチル、ア
セチルアセトン、ジアセトンアルコール、メチルイソブ
チルケトン、メチルアミルケトン、アセトン等のケトン
系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコ
ール、n−ブタノール等の脂肪族アルコール系溶媒;エ
チレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノ
メチルエーテル等のアルキレングリコールモノアルキル
エーテル系溶媒等の有機溶媒および/または水を含むこ
とが好ましく、その中でも非ラジカル重合性の媒体を含
むことがより好ましい。またこれらは単独で用いても、
2種以上を併用してもよい。
【0009】本発明にかかる(メタ)アクリル酸エステ
ル系樹脂組成物が液状である場合、該樹脂組成物におけ
る前記有機溶媒および/または水の含有割合は、好まし
くは10〜95重量%の割合であり、より好ましくは2
0〜80重量%、特に好ましくは20〜60重量%であ
る。この有機溶媒および/または水の含有割合が上記範
囲を外れると、本発明にかかる液状樹脂組成物の有する
各種特性が十分に発揮できないおそれがあるので好まし
くない。本発明にかかる(メタ)アクリル酸エステル系
樹脂組成物が液状である場合、該樹脂組成物の調製方法
としては、例えば、必須構成成分である(メタ)アクリ
ル酸エステル系重合体を塊状重合により合成および単離
して必要により媒体に溶解および/または混合させる方
法や、前記重合体を溶液重合により合成しつつ溶液状の
ものとして完全溶解させる方法や、前記重合体を懸濁重
合により小粒状ポリマーとして生成し分散剤を添加して
分散させる方法や、前記重合体をエマルジョンポリマー
として乳化重合で合成し液体中に分散させる方法などが
あり、さらには上記懸濁重合もしくは乳化重合を用いた
方法により得られた液状樹脂組成物を、前記小粒状ポリ
マーもしくはエマルジョンポリマーが良溶解する媒体で
希釈する、あるいは中和剤添加により前記小粒状ポリマ
ーもしくはエマルジョンポリマーの溶解性を向上させた
上で水もしくは親水性の媒体で希釈する、などという手
法により水溶性ポリマーとする方法などを好ましく挙げ
ることができるが、特にこれらに限定されるわけではな
い。
【0010】本発明にかかる(メタ)アクリル酸エステ
ル系樹脂組成物は、さらに顔料や骨材や充填剤など、こ
れらに限定されない様々な添加剤を成分として適宜必要
に応じて好ましく含むことができ、これらを単独で含ん
でも、2種以上含んでもよい。前記顔料としては、その
種類は特に限定されるわけではないが、具体的には、無
機顔料としては酸化チタン、三酸化アンチモン、亜鉛
華、リトポン、鉛白等の白色顔料、カーボンブラック、
黄鉛、モリブデン赤、べんがら等の着色顔料など、ま
た、有機顔料としてはベンジジン、ハンザイエローなど
のアゾ化合物やフタロシアニンブルーなどのフタロシア
ニン類などを好ましく挙げることができ、これらは単独
で用いても、2種以上を併用してもよい。
【0011】本発明にかかる(メタ)アクリル酸エステ
ル系樹脂組成物が、例えば塗料として用いられる場合に
は、前記顔料は、塗膜の耐候性を低下させることのない
ように、耐候性の良好なものを選択することが望まし
く、例えば、白色顔料である酸化チタンに関してはアナ
タース型の酸化チタンを用いるよりもルチル型の酸化チ
タンを用いる方が塗膜の耐候性の面で好ましい。また、
ルチル型としては、硫酸法酸化チタンよりは塩素法酸化
チタンのほうが長期に耐候性を維持発現させることがで
きるので好ましい。前記骨材としては、その種類は透明
骨材でも着色骨材であってもよく、具体的には、特に限
定されるわけではないが、透明骨材としては長石、硅
砂、硅石、寒水砂、ガラスビーズ、合成樹脂ビーズな
ど、また、着色骨材としては大理石粉、御影石粉、蛇紋
岩、蛍石、着色硅砂粉、有色陶磁器粉などを好ましく挙
げることができ、これらは単独で用いても、2種以上を
併用してもよい。
【0012】前記顔料や骨材や充填剤などの添加剤を含
む場合、その効果を十分に発揮するためには、前記樹脂
組成物中のその含有割合は、好ましくは1〜70重量%
であり、より好ましくは10〜60重量%、特に好まし
くは10〜50重量%である。本発明にかかる(メタ)
アクリル酸エステル系樹脂組成物は、前記顔料や骨材以
外に、さらに、充填剤、レベリング剤、分散剤、可塑
剤、安定剤、染料、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、酸化
防止剤など、特に限定されるわけではないが、これら各
種添加剤を適宜必要に応じて好ましく含んでいてもよ
い。
【0013】本発明の(メタ)アクリル酸エステル系樹
脂組成物が前記顔料等を含み、塗料として好ましく用い
られる場合、ラッカー型等の塗料として好ましく用いる
ことができるだけでなく、架橋剤を配合することにより
硬化型塗料として好ましく使用することもできる。すな
わち、架橋剤の存在下で架橋反応に関与しうる官能基
(アルコール性水酸基や酸性官能基など)を有する(メ
タ)アクリル酸エステル系重合体を本発明の樹脂組成物
の構成成分として含む場合は、この硬化型塗料としての
使用形態をとることが可能である。使用できる架橋剤と
しては特に限定されないが、好ましくは、例えば、ポリ
イソシアネート化合物、アミノプラスト樹脂などを挙げ
ることができ、これらは単独で用いても2種以上を併用
してもよい。
【0014】本発明にかかる(メタ)アクリル酸エステ
ル系樹脂組成物が上記の様に塗料として好ましく用いら
れる場合には、さらに硬化剤を好ましく配合することに
より均一な硬化塗膜および塗膜物性が得られ、またさら
に硬化触媒を好ましく用いることで硬化反応をより効率
的にかつ短時間で行うことができる等の有利点がある。
前記硬化剤としては、特に限定されることはないが、例
えば、(B)−NCO、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、カ
ルボキシル基含有化合物、水酸基含有化合物、カルボジ
イミド化合物、ヒドラジド化合物、シリコン樹脂、キレ
ート剤などを好ましく挙げることができ、これらは単独
で用いても2種以上を併用してもよい。また前記硬化触
媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、
ドデシルベンゼンスルホン酸等の有機スルホン酸、有機
スルホン酸と窒素含有化合物との混合物または反応物、
リン酸またはリン酸エステル類、ステアリン酸ジルコニ
ア、テトラメトキシチタン、ジブチル錫ジラウレート等
の有機金属化合物、アミン系化合物などを好ましく挙げ
ることができ、これらを単独で用いても2種以上を併用
してもよい。
【0015】ここで、前記樹脂組成物に必須に含まれる
(メタ)アクリル酸エステル系重合体を、該重合体同士
で自己架橋反応させて使用する形態を好ましくとっても
よい。この使用形態をとる場合、前記(メタ)アクリル
酸エステル系重合体が、前記自己架橋反応に関与し得る
反応性基を有することが好ましい。このような反応性基
としては、特に限定さることはないが、例えば、水酸
基、カルボキシル基、エポキシ基、加水分解性シリル
基、シラノール基、活性カルボニル基、オキサゾリン
基、イソシアネート基、ビニル基などを好ましく挙げる
ことができ、これらを単独でも2種以上有していてもよ
い。
【0016】〔(メタ)アクリル酸エステル系重合体〕
本発明にかかる(メタ)アクリル酸エステル系樹脂組成
物の必須構成成分である(メタ)アクリル酸エステル系
重合体は、(メタ)アクリル酸のシクロヘキシルアルキ
ルエステルである重合性不飽和単量体を20重量%以上
含むモノマー成分を重合して得られることを特徴とする
重合体である。ただし、前記重合性不飽和単量体の分子
構造中のシクロヘキシル基は置換基を有していてもよい
ものとする。また、本発明にかかる樹脂組成物の構成成
分である(メタ)アクリル酸エステル系重合体の必須モ
ノマー成分である、前記(メタ)アクリル酸のシクロヘ
キシルアルキルエステル(ただし、シクロヘキシル基は
置換基を有していてもよい)は、下記一般式(1):
【0017】
【化2】
【0018】で表されることが好ましい。前記一般式
(1)で表される特定の重合性不飽和単量体において、
1は水素原子またはメチル基である。前記一般式
(1)で表される特定の重合性不飽和単量体において、
2は水素原子または有機残基であり、当該R2が有機残
基の場合は、特に限定されるわけではないが、例えば、
1−シクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート(シク
ロヘキシル(メチル)メチル(メタ)アクリレートと称
すこともある)等が好適に用いられる。また、nは1か
ら4までの整数を表す。
【0019】前記一般式(1)で表される特定の重合性
不飽和単量体において、R3はシクロヘキシル基上の有
機残基を表す。また、mは0から2までの整数を表して
おり、mが0の場合は無置換、mが1の場合は1置換、
mが2の場合は2置換を表す。この場合、R3は、シク
ロヘキシル基上であればどの位置の置換基であってもよ
く、また、1種の置換基が1箇所または複数箇所存在し
ていてもよいし、2種以上の置換基が1箇所または複数
箇所に存在していてもよい。R3が有機残基の場合は、
例えば、炭素数1〜10の直鎖状、分枝状または環状の
アルキル基、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基、炭
素数1〜5のアルコキシアルキル基、炭素数1〜5のア
セトキシアルキル基、炭素数1〜5のハロゲン化(例え
ば、塩素化、臭素化またはフッ素化)アルキル基等が挙
げられる。これらのうち、炭素数1〜4のアルキル基、
炭素数1〜2のヒドロキシアルキル基、炭素数1〜2の
アルコキシアルキル基、炭素数1〜2のアセトキシアル
キル基が好適に用いられる。上記R3は、上述の通り、
シクロヘキシル基上であればどの位置の置換基であって
もよいが、好ましくは3位または4位の位置である。ま
た、シクロヘキシル基上に置換基のない場合も好まし
い。
【0020】前記一般式(1)で表される特定の重合性
不飽和単量体としては、特に限定されるものではない
が、具体的には、シクロヘキシルメチル(メタ)アクリ
レート、シクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、
シクロヘキシルプロピル(メタ)アクリレート、シクロ
ヘキシルブチル(メタ)アクリレート、4−メチルシク
ロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、4−エチルシ
クロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、4−プロピ
ルシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、4−ブ
チルシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、4−
メトキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、
4−アセトキシメチルシクロヘキシルメチル(メタ)ア
クリレート、3−メチルシクロヘキシルメチル(メタ)
アクリレート、3−エチルシクロヘキシルメチル(メ
タ)アクリレート、3−プロピルシクロヘキシルメチル
(メタ)アクリレート、3−ブチルシクロヘキシルメチ
ル(メタ)アクリレート、3−メトキシシクロヘキシル
メチル(メタ)アクリレート、3−アセトキシメチルシ
クロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロ
キシメチルシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレー
ト、4−メチルシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレ
ート、4−エチルシクロヘキシルエチル(メタ)アクリ
レート、4−プロピルシクロヘキシルエチル(メタ)ア
クリレート、4−ブチルシクロヘキシルエチル(メタ)
アクリレート、4−メトキシシクロヘキシルエチル(メ
タ)アクリレート、4−アセトキシメチルシクロヘキシ
ルエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシメチル
シクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、3−メチ
ルシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、3−エ
チルシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、3−
プロピルシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、
3−ブチルシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレー
ト、3−メトキシシクロヘキシルエチル(メタ)アクリ
レート、3−アセトキシメチルシクロヘキシルエチル
(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシメチルシクロヘ
キシルエチル(メタ)アクリレート、4−メチルシクロ
ヘキシルプロピル(メタ)アクリレート、4−エチルシ
クロヘキシルプロピル(メタ)アクリレート、4−メト
キシシクロヘキシルプロピル(メタ)アクリレート、4
−アセトキシメチルシクロヘキシルプロピル(メタ)ア
クリレート、4−ヒドロキシメチルシクロヘキシルプロ
ピル(メタ)アクリレート、3−メチルシクロヘキシル
プロピル(メタ)アクリレート、3−エチルシクロヘキ
シルプロピル(メタ)アクリレート、3−メトキシシク
ロヘキシルプロピル(メタ)アクリレート、3−アセト
キシメチルシクロヘキシルプロピル(メタ)アクリレー
ト、3−ヒドロキシメチルシクロヘキシルプロピル(メ
タ)アクリレート、4−メチルシクロヘキシルブチル
(メタ)アクリレート、4−エチルシクロヘキシルブチ
ル(メタ)アクリレート、4−メトキシシクロヘキシル
ブチル(メタ)アクリレート、4−アセトキシメチルシ
クロヘキシルブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロ
キシメチルシクロヘキシルブチル(メタ)アクリレー
ト、3−メチルシクロヘキシルブチル(メタ)アクリレ
ート、3−エチルシクロヘキシルブチル(メタ)アクリ
レート、3−メトキシシクロヘキシルブチル(メタ)ア
クリレート、3−アセトキシメチルシクロヘキシルブチ
ル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシメチルシクロ
ヘキシルブチル(メタ)アクリレート、2−メチル−1
−シクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、2,3
−ジメチル−1−シクロヘキシルメチル(メタ)アクリ
レート、2,4−ジメチル−1−シクロヘキシルメチル
(メタ)アクリレート、2,6−ジメチル−1−シクロ
ヘキシルメチル(メタ)アクリレート、2−フェニル−
1−シクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、2−
フェニル−3−メチル−1−シクロヘキシルメチル(メ
タ)アクリレート、2−フェニル−4−メチル−1−シ
クロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、2−フェニ
ル−5−メチル−1−シクロヘキシルメチル(メタ)ア
クリレート、2−フェニル−6−メチル−1−シクロヘ
キシルメチル(メタ)アクリレートを好ましく挙げるこ
とができる。これらのうち、異性体を含むものは、各異
性体単独および/または各異性体混合物でもよい。上記
不飽和単量体の中でも、4−メチルシクロヘキシルメチ
ル(メタ)アクリレート、4−エチルシクロヘキシルメ
チル(メタ)アクリレート、4−メトキシシクロヘキシ
ルメチル(メタ)アクリレート、4−アセトキシメチル
シクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3−メチ
ルシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3−エ
チルシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3−
アセトキシメチルシクロヘキシルメチル(メタ)アクリ
レート、3−ヒドロキシメチルシクロヘキシルメチル
(メタ)アクリレート、4−メチルシクロヘキシルエチ
ル(メタ)アクリレート、3−メチルシクロヘキシルエ
チル(メタ)アクリレート、4−メチルシクロヘキシル
プロピル(メタ)アクリレート、3−メチルシクロヘキ
シルプロピル(メタ)アクリレート、4−メチルシクロ
ヘキシルブチル(メタ)アクリレート、3−メチルシク
ロヘキシルブチル(メタ)アクリレートが用いられるこ
とが好ましい。
【0021】本発明にかかる樹脂組成物の必須構成成分
である(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、前記一
般式(1)で表される上記の特定の重合性不飽和単量体
を20重量%以上含むモノマー成分を重合して得られる
ことを特徴とするわけだが、前記特定の不飽和単量体は
前記モノマー成分中に、好ましくは25重量%以上、さ
らに好ましくは30重量%以上、特に好ましくは35重
量%以上含まれることが、得られる前記(メタ)アクリ
ル酸エステル系重合体の物性上、ひいては、最終的に得
られる本発明にかかる樹脂組成物の物性上好ましい。ま
た、前記特定の不飽和単量体は前記モノマー成分中に、
より好ましくは95重量%以下、さらに好ましくは90
重量%以下、特に好ましくは85重量%以下で含まれる
ことが、最終的に得られる本発明の樹脂組成物の、耐候
性の向上、および、加工性に関わる耐衝撃性と可とう性
の物性のバランスなどがより良好になるので好ましい。
【0022】詳しくは、前記(メタ)アクリル酸エステ
ル系重合体を得る場合には、前記一般式(1)で表され
る特定の重合性不飽和単量体を単独で重合させるか、あ
るいは共重合可能な他の重合性不飽和単量体と共重合さ
せることが好ましい。前記一般式(1)で表される特定
の重合性不飽和単量体を得る方法としては、特に限定さ
れるわけではないが、例えば、(メタ)アクリル酸と、
下記一般式(2)で表されるアルコールとを反応させる
方法などを好ましく挙げることができる。
【0023】
【化3】
【0024】(式中、R2は水素原子または有機残基、
3はシクロヘキシル基上の有機残基を表し、mは0か
ら2までの整数、nは1から4までの整数を表す)前記
共重合可能な他の重合性不飽和単量体としては、特に限
定されるわけではないが、具体的には、メチル(メタ)
アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチ
ル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレ
ート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、sec
−ブチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)
アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、イ
ソアミル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレー
ト、トリデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル
(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレ
ート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n−ラウリ
ル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、n−ス
テアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メ
タ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレー
ト、2−(アセトアセトキシ)エチル(メタ)アクリレ
ート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル類;2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、α−ヒドロキシメチルエチルアクリレート、α−ヒ
ドロキシメチルアクリレート、カプロラクトン変性ヒド
ロキシアクリレート(商品名プラクセルFシリーズ、ダ
イセル化学工業(株)製)、カプロラクトン変性ヒドロ
キシメタクリレート(商品名プラクセルFMシリーズ、
ダイセル化学工業(株)製)、4−ヒドロキシメチルシ
クロヘキシルメチル(メタ)アクリレート等の水酸基を
有する(メタ)アクリレート類;アクリル酸、メタクリ
ル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン
酸、無水マレイン酸、カルボキシル基末端カプロラクト
ン変性アクリレート(商品名プラクセルFAシリーズ、
ダイセル化学工業(株)製)、カルボキシル基末端カプ
ロラクトン変性メタクリレート(商品名プラクセルFM
Aシリーズ、ダイセル化学工業(株)製)、スルホエチ
ル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオ
キシエチルアシッドホスフェート、2−(メタ)アクリ
ロイルオキシプロピルアシッドホスフェート等の酸性官
能基を有する(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリ
ル酸エチレングリコール、メトキシ(メタ)アクリル酸
エチレングリコール、(メタ)アクリル酸ジエチレング
リコール、メトキシ(メタ)アクリル酸ジエチレングリ
コール、(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコー
ル、メトキシ(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコ
ール等の(ポリ)オキシエチレン(メタ)アクリレート
類;(メタ)アクリル酸プロピレングリコール、メトキ
シ(メタ)アクリル酸プロピレングリコール、(メタ)
アクリル酸ジプロピレングリコール、メトキシ(メタ)
アクリル酸ジプロピレングリコール、(メタ)アクリル
酸テトラプロピレングリコール、メトキシ(メタ)アク
リル酸テトラプロピレングリコール等の(ポリ)オキシ
プロピレン(メタ)アクリレート類;アクロレイン、ジ
アセトンアクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリル
アミド、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ア
セトアセトキシエチル(メタ)アクリレート、ホルミル
スチロール等のホルミル基またはオキソ基を有する重合
性単量体類;酢酸アリル、安息香酸アリル等のアリルエ
ステル類;アリルエチルエーテル、アリルグリシジルエ
ーテル、アリルフェニルエーテル等のアリルエーテル
類;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、
ジビニルベンゼン等のビニル化合物類;酢酸ビニル、塩
化ビニル、塩化ビニリデン、プロピオン酸ビニル、n−
酪酸ビニル、安息香酸ビニル、p−t−ブチル安息香酸
ビニル、ピバリン酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニ
ル、バーサチック酸ビニル、ラウリン酸ビニル等のビニ
ルエステル類;ビニルトリクロルシラン、ビニルトリス
(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシ
シラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン、トリメチルシロキシエ
チルメタクリレート等の珪素含有重合性単量体類;トリ
フルオロエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロ
プロピル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチ
ル(メタ)アクリレート、ヘプタドデカフルオロデシル
アクリレート、β−(パーフロロオクチル)エチル(メ
タ)アクリレート、ヘキサフルオロプロピルメタクリレ
ート、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート
等のフッ素含有重合性単量体類;(メタ)アクリルアミ
ド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、
N−イソプロピルアクリルアミド、t−ブチルアクリル
アミド、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、N−メ
トキシメチルアクリルアミド、N−エトキシメチルアク
リルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、N−
メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N’−ジメチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N’−ジエ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−メチル−
N−ビニルホルムアミド、ジメチルアミノエチルメタク
リレート硫酸塩、N−ビニルピリジン、N−ビニルイミ
ダゾール、N−ビニルピロール、N−ビニルピロリド
ン、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジアセトンア
クリルアミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘ
キシルマレイミド、2−イソプロペニル−2−オキサゾ
リン等の窒素原子含有重合性単量体類;ビニルメチルエ
ーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソプロピルエ
ーテル、ビニル−n−プロピルエーテル、ビニルイソブ
チルエーテル、ビニル−n−ブチルエーテル、ビニル−
n−アミルエーテル、ビニルイソアミルエーテル、ビニ
ル−2−エチルヘキシルエーテル、ビニル−n−オクタ
デシルエーテル、シアノメチルビニルエーテル、2,2
−ジメチルアミノエチルビニルエーテル、2−クロルエ
チルビニルエーテル、β−ジフルオロメチルビニルエー
テル、ベンジルビニルエーテル、フェニルビニルエーテ
ル、ジビニルエーテル等のビニルエーテル類;グリシジ
ル(メタ)アクリレート、α−メチルグリシジルアクリ
レート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリ
レート(商品名CYCLOMER A200、ダイセル
化学工業(株)製)、α−メチルグリシジルメタクリレ
ート(商品名M- GMA、ダイセル化学工業(株)
製)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリ
レート(商品名CYCLOMER M100、ダイセル
化学工業(株)製)等のエポキシ基を有する重合性単量
体類;2−メタクロイルオキシエチルイソシアネート
(商品名カレンズMOI、昭和電工(株))、メタクロ
イルイソシアネート(商品名MAI、日本ペイント
(株))、m−イソプロペニル−α、αジメチルベンジ
ルイソシアネート(商品名m−TMI、武田薬品工業
(株))等のイソシアネート基を有する重合性単量体
類;2−〔2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロ
イルオキシエチルフェニル〕−2H−ベンゾトリアゾー
ル、2−〔2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロ
イルオキシプロピルフェニル〕−2H−ベンゾトリアゾ
ール、2−〔2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリ
ロイルオキシヘキシルフェニル〕−2H−ベンゾトリア
ゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブ
チル−5’−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニ
ル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロ
キシ−3’−tert−ブチル−5’−(メタ)アクリ
ロイルオキシエチルフェニル〕−5−クロロ−2H−ベ
ンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−5’−t
ert−ブチル−3’−(メタ)アクリロイルオキシエ
チルフェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−
〔2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロイルオキ
シエチルフェニル〕−5−クロロ−2H−ベンゾトリア
ゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アク
リロイルオキシエチルフェニル〕−5−メトキシ−2H
−ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−5’
−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕フェニル〕−5
−シアノ−2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒ
ドロキシ−5’−(メタ)アクリロイルオキシエチルフ
ェニル〕−5−t−ブチル−2H−ベンゾトリアゾー
ル、2−〔2’−ヒドロキシ−5’−(β−メタクリロ
イルオキシエトキシ)−3’−tert−ブチルフェニ
ル〕−4−tert−ブチル−2H−ベンゾトリアゾー
ル、2−ヒドロキシ−4−メタクリルオキシベンゾフエ
ノン、2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−メ
タリロイルオキシ)プロポキシベンゾフエノン、2−ヒ
ドロキシ−4−(2−メタクリルオキシ)エトキシベン
ゾフエノン、2−ヒドロキシ−4−ビニルオキシカルボ
ニルメトキシベンゾフエノン等のイソシアネート基を有
する紫外線吸収性重合性単量体類;4−(メタ)アクリ
ロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,
6,6−ペンタメチルピペリジン、4−(メタ)アクリ
ロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン、4−(メタ)アクリロイルアミノ−1,2,2,
6,6−ペンタメチルピペリジン、4−シアノ−4−
(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラ
メチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルア
ミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−
(メタ)アクリロイル−4−(メタ)アクリロイルアミ
ノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−
(メタ)アクリロイル−4−シアノ−4−(メタ)アク
リロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジン、1−クロトノイル−4−クロトノイルオキシ−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等の紫外線安
定性重合性単量体類を好ましく挙げることができる。こ
れら他の重合性不飽和単量体は、単独でも2種類以上を
併用してもよい。
【0025】上記他の重合性不飽和単量体の中でも、本
発明の効果が十分に発揮されるためには、(メタ)アク
リル酸アルキルエステル類、水酸基を有する(メタ)ア
クリレート類、酸性官能基を有する(メタ)アクリレー
ト類、ビニル化合物類、珪素含有重合性単量体類、エポ
キシ基を有する重合性単量体類、紫外線安定性重合性単
量体類、紫外線吸収性重合性単量体類が好ましく選ばれ
る。特に好ましくは、(メタ)アクリル酸アルキルエス
テル類、水酸基を有する(メタ)アクリレート類、酸性
官能基を有する(メタ)アクリレート類、ビニル化合物
類を挙げることができるが、これら他の重合性不飽和単
量体は、特に限定されるわけではなく、単独で使用して
も2種類以上を併用してもよい。
【0026】前記モノマー成分中における、前記他の重
合性不飽和単量体の使用量は、特に限定されるものでは
ないが、前記モノマー成分中の前記特定の重合性不飽和
単量体の含有割合の範囲外であることが好ましい。本発
明にかかる樹脂組成物の必須構成成分である(メタ)ア
クリル酸エステル系重合体の製造方法(重合方法)は、
特に限定されるものではないが、例えば、熱、紫外線、
放射線、電子線、ラジカル重合開始剤等を利用した公知
の種々の方法、具体的には、溶液重合、塊状重合、懸濁
重合、乳化重合等を採用することが好ましい。
【0027】前記ラジカル重合開始剤としては、特に限
定されるものではないが、具体的には、2’−アゾビス
イソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−アミジ
ノプロパン)・二塩酸塩、4,4’−アゾビス(4−シ
アノペンタン酸)、2,2’−アゾビス−(2−メチル
ブチロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニト
リル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニ
トリル)等のアゾ系開始剤類;過可硫酸カリウム等の過
硫酸塩、過酸化水素、過酢酸、ベンゾイルパーオキサイ
ド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、1,1−ビス(t
−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロ
ヘキサン、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノ
エート、t−ブチルハイドロパーオキサイド等の過酸化
物系開始剤類を好ましく挙げることができる。また、こ
の際、還元剤として亜硫酸水素ナトリウム、L−アスコ
ルビン酸、ロンガリット、メタ重亜硫酸ナトリウム等を
用いてレドックス系開始剤とすることも好ましい。
【0028】また、重合促進剤として、特に限定される
わけではないが、種々の遷移金属イオン、具体的には、
硫酸第二鉄、硫酸第二銅、塩化第二鉄、塩化第二銅等を
好ましく挙げることができる。前記ラジカル重合開始剤
を用いる場合は、収率や経済性等を考慮し、前記モノマ
ー成分の総重量に対して0.01〜20重量%となるよ
うに使用するのが好ましく、0.1〜10重量%の使用
がより好ましい。また、重合させる際の反応温度は、室
温〜200℃の範囲が好ましく、40〜150℃の範囲
がより好ましい。
【0029】前記モノマー成分を重合させる際、必要に
応じて、分子量を調節する目的で、連鎖移動剤や調節剤
などを好ましく用いることができる。前記連鎖移動剤や
調節剤としては、特に限定されるものではないが、具体
的には、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタ
ノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサン、アセトフェノン等のケトン類;ア
セトアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、フルフラー
ル、ベンズアルデヒド等のアルデヒド類;ドデシルメル
カプタン、ラウリルメルカプタン、チオグリコール酸、
チオグリコール酸オクチル、チオグリセロール、2−メ
ルカプトエタノール等のメルカプタン類等を好ましく用
いることができる。
【0030】前記連鎖移動剤や調節剤を用いる場合は、
一般式(1)で表される前記特定の重合性不飽和単量体
を20重量%以上含むモノマー成分の総重量に対して、
0.01〜10重量%となるように使用するのが好まし
く、0.02〜5重量%の使用がより好ましい。上記重
合方法のうち、溶液重合法を採用して重合体を得る場合
には、用いる事ができる溶媒としては、特に限定される
ものではないが、具体的には、トルエン、キシレン、n
−ヘキサン、シクロヘキサン、工業用ガソリン、改質ガ
ソリン等の芳香族系溶媒(炭化水素系溶媒);酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、プロピレングリコールメチルエーテル
アセテート等のエステル系溶媒;メチルエチルケトン、
アセト酢酸エチル、アセチルアセトン、ジアセトンアル
コール、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケト
ン、アセトン等のケトン系溶媒;メタノール、エタノー
ル、イソプロピルアルコール、n−ブタノール等の脂肪
族アルコール系溶媒;エチレングリコールモノメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルキレン
グリコールモノアルキルエーテル系溶媒等の有機溶媒や
水などの非反応性の溶媒であれば、これらの1種または
2種以上を好ましく用いることができる。
【0031】前記溶液重合の中でも、特に水溶性重合体
(水溶性ポリマー)を得る場合の方法としては、親水性
モノマーを、水および/または親水性溶剤混合液中でラ
ジカル重合をさせた後、または、親水性溶媒中で通常の
溶液重合をさせた後、中和剤(アミン化合物や水酸化ナ
トリウム等の塩基性化合物)の添加、および水希釈によ
り水溶性ポリマーを得させる方法が好ましく採用される
が、これらに限定されるわけではない。上記重合方法の
うち、塊状重合を採用して重合体を得る場合には、モノ
マー成分だけをそのまま、あるいは少量の開始剤と共に
加熱するか、あるいは放射線を照射しながら重合させる
ことが好ましいが、必要に応じて、この重合体に有機溶
媒および/または水を加えた場合には、本発明にいう液
状の樹脂組成物とすることができる。残存モノマーや開
始剤残査が不用な場合は、不溶解溶媒等を用いてポリマ
ーを再沈殿および再洗浄し、必要に応じて乾燥等を行
い、上記溶媒に溶解させる。また、必要に応じて中和剤
を好ましく用いることができる。
【0032】上記重合方法のうち、懸濁重合を採用して
重合体を得る場合には、モノマー成分を有機溶媒および
/または水の中で強くかき混ぜて、モノマー成分に可溶
の重合開始剤を加えて重合させることが好ましい。通
常、分散したモノマー油滴を安定化させる場合には、分
散剤が添加される。重合体(生成ポリマー)は小粒状
(微粒子状)で得られる。上記重合方法のうち、乳化重
合を採用してエマルジョンポリマーとして重合体を得る
場合には、乳化剤を用いることが好ましいが、前記乳化
剤としては、特に限定されるわけではないが、従来汎用
の、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非
イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、高分子界面活性
剤、分子中に1個以上の重合可能な炭素−炭素不飽和結
合を有する重合性界面活性剤等を好ましく挙げることが
でき、1種類でのみで用いても2種類以上を併用しても
良い。
【0033】前記乳化剤の使用量は、特に限定されるも
のではなく、具体的には、一般式(1)で表される重合
性不飽和単量体を20重量%以上含むモノマー成分の総
重量に対して0.1〜50重量%となるようにするのが
好ましく、1〜10重量%がより好ましい。また、乳化
重合で用いられる重合開始剤としては、従来汎用の、ア
ゾ系化合物類や過酸化物類などを好ましく挙げることが
できる。またこの際、還元剤として亜硫酸水素ナトリウ
ムやL−アスコルビン酸等を好ましく用いてレドックス
系開始剤としても良い。前記有機溶媒および/または水
は、本発明の樹脂組成物中の前記(メタ)アクリル酸エ
ステル系重合体の含有割合が5〜90重量%となるよう
に使用するのが好ましく、20〜80重量%がより好ま
しい。
【0034】本発明にかかる樹脂組成物の必須成分であ
る(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、数平均分子
量が1000〜2000000であることが好ましく、
より好ましくは2000〜500000である。前記数
平均分子量が上記範囲を外れることは、前記(メタ)ア
クリル酸エステル系重合体の物性、ひいては、最終的に
得られる本発明にかかる樹脂組成物の物性を低下させる
おそれがあるので好ましくない。
【0035】
【実施例】以下、実施例により、本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるも
のではない。なお、以下、重量部を単に「部」と記すこ
とがある。 (不揮発分測定)試料約1gを秤量、熱風乾燥機で10
5℃×1時間後、乾燥残量を不揮発分として、乾燥前重
量に対する比率を重量%で表示した。 (粘度測定)BM型粘度計((株)東京計器製;以下、
BM粘度計と呼ぶ)により30min-1、25℃にて測
定した。粘度測定時には、粘度に応じてローターを選定
した。
【0036】(数平均分子量)HLC−8020型ゲル
パーミエーションクロマトグラフィー(カラム;TSK
gel G−5000HXLとTSKgel GMHX
L−Lを直列に使用、東ソー株式会社製;以下「GP
C」と呼ぶ)により測定(ポリスチレン換算)。 (実施例1)攪拌機、温度計、還流冷却管、窒素ガス導
入管を備えた四ツ口フラスコに、キシレン50部および
酢酸ブチル50部を仕込み、窒素ガス気流下95℃に昇
温した中に、4−メチルシクロヘキシルメチルメタクリ
レート50部、メチルメタクリレート20部、ブチルア
クリレート29部、メタクリル酸1部、および、ベンゾ
イルパーオキサイド0.3部からなる混合物を2時間か
けて滴下し、さらに同温度で4時間保持し、不揮発分4
9.2重量%、BM粘度計((株)東京計器製)により
測定した粘度が5000mPa・s(25℃)の溶剤系
樹脂溶液(樹脂組成物(1)と称す)を得た。さらに、
GPC(東ソー株式会社製)により測定した樹脂組成物
(1)の数平均分子量(ポリスチレン換算)は1600
0であった。結果を表1に示した。
【0037】(実施例2〜8)実施例1において使用し
た重合性単量体成分と重合性開始剤を表1に示した通り
にする以外は、実施例1と同様の操作を繰り返して実施
例2〜8の溶剤系樹脂溶液(樹脂組成物(2)〜(8)
と称す)を得た。得られた樹脂組成物(2)〜(8)の
不揮発分、粘度、重合体の数平均分子量を実施例1と同
様の操作により測定し、表1に示した。 (実施例9)攪拌機、温度計、還流冷却管、窒素ガス導
入管を備えた四ツ口フラスコに、プロピレングリコール
モノメチルエーテル45部を仕込み、窒素ガス気流下1
10℃に昇温した中に、4−メチルシクロヘキシルメチ
ルメタクリレート30部、メチルメタクリレート57
部、メタクリル酸13部、および、ベンゾイルパーオキ
サイド2.0部からなる混合物を3時間かけて滴下し、
さらに同温度で4時間保持して冷却した。その後、トリ
エチルアミン16部を添加し、十分攪拌した後、イオン
交換水39部を添加し、十分混合して、不揮発分49.
8重量%、BM粘度計((株)東京計器製)により測定
した粘度が45000mPa・s、pH=8の水溶性樹
脂溶液(9)(樹脂組成物(9)と称す)を得た。さら
に、GPC(東ソー株式会社製)により測定した樹脂組
成物(9)の数平均分子量(ポリスチレン換算)は60
00であった。
【0038】(実施例10) 実施例2で製造した樹脂
組成物(2)に、酸化チタン(タイペークCR−95、
石原産業(株)製)を不揮発分中顔料濃度が40重量%
となるように配合し、サンドミルでよく分散した。得ら
れた分散液を、キシレン:酢酸ブチル=1:1のシンナ
ーで不揮発分50重量%まで希釈して、塗料樹脂組成物
(10)(樹脂組成物(10)と称す)を得た。 (実施例11)撹拌機、温度計、冷却器、窒素ガス導入
管のついた4つ口フラスコに窒素ガス気流下、キシレン
50部および酢酸ブチル50部を仕込み、125℃に昇
温した中に、4−メチルシクロヘキシルメチルメタクリ
レート40部、ヒドロキシエチルメタクリレート18
部、メチルメタクリレート10部、ブチルアクリレート
20部、ブチルメタクリレート10部、メタクリル酸
1.0部、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジ
ニルメタクリレート(HALS)1.0部およびアゾビ
スイソブチルニトリル2.0部からなる混合物を3時間
かけて滴下し、さらに125℃で4時間保持して、本発
明のアクリルポリオールを不揮発分50.2重量%、粘
度1500Pa・sの溶剤系樹脂溶液として得た。さら
に、前記溶剤系樹脂溶液に、酸化チタン(タイペークC
R−95、石原産業(株)製)を不揮発分中顔料濃度が
40重量%となるように配合し、サンドミルでよく分散
した。得られた分散液(以下、1液という。)のそれぞ
れに対し、多官能イソシアネート(スミジュールN、住
友バイエルウレタン(株)製)を1液中のヒドロキシル
基に対してイソシアネート基の当量比が1:1となる量
だけ秤取して2液とした。この1液と2液を混合し、さ
らにスプレー塗装可能な粘度までトルエン:酢酸ブチル
=1:1のシンナーで希釈して、2液ウレタン樹脂塗料
組成物をビヒクル成分として含む塗料樹脂組成物(1
1)(樹脂組成物(11)と称する。)を得た。
【0039】(実施例12、実施例13)実施例11に
おいて使用した重合性単量体成分と重合性開始剤を表1
に示した通りにする以外は、実施例11と同様の操作を
繰り返して実施例12、13の溶剤系樹脂溶液(樹脂組
成物(12)、(13)と称す)を得た。得られた樹脂
組成物(12)、(13)の不揮発分、粘度、重合体の
数平均分子量を実施例11と同様の操作により測定し、
表1に示した。 (実施例14)実施例1において使用した重合性単量体
成分と重合性開始剤を表1に示した通りにする以外は、
実施例1と同様の操作を繰り返して実施例14の溶剤系
樹脂溶液(14)(樹脂組成物(14)と称す)を得
た。得られた樹脂組成物(14)の不揮発分、粘度、重
合体の数平均分子量を実施例1と同様の操作により測定
し、表1に示した。
【0040】(比較例1〜3)実施例1において使用し
た重合性単量体成分と重合性開始剤を表2に示した通り
にする以外は、実施例1と同様の操作を繰り返して比較
例1〜3の溶剤系樹脂溶液(比較樹脂組成物(1)〜
(3)と称す)を得た。得られた比較樹脂組成物(1)
〜(3)の不揮発分、粘度、重合体の数平均分子量を実
施例1と同様の操作により測定し、表2に示した。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】なお、表中の略号は以下の通りである。 4M−CHM−MA:4−メチルシクロヘキシルメチル
メタクリレート 4M−CHMA:4−メチルシクロヘキシルメチルアク
リレート 2M−CHM−MA:2−メチルシクロヘキシルメチル
メタクリレート 2,4M−CHM−MA:2,4−ジメチルシクロヘキ
シルメチルメタクリレート CHM−MA:シクロヘキシルメチルメタクリレート CHE−MA:シクロヘキシルエチルメタクリレート MMA:メチルメタクリレート HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート CHDM−MA:4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル
メチルメタクリレート BA:n−ブチルアクリレート 2EHA:2−エチルヘキシルアクリレート MAA:メタクリル酸 AA:アクリル酸 HALS:1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジ
ニルメタクリレート RUVA−93:2−(2’−ヒドロキシ−5−メタク
リロイルエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール KBM:γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン BPO:ベンゾイルパーオキサイド ABN−E:2,2’−アゾビス−(2−メチルブチロ
ニトリル)上述の実施例1〜14で得られた樹脂組成物
(1)〜(14)、比較例1〜3で得られた比較樹脂組
成物(1)〜(3)のそれぞれを、厚さ0.8mmのリ
ン酸亜鉛処理鋼鈑上に白色のアクリルウレタン樹脂エナ
メルをあらかじめ塗布したホワイト板に、乾燥膜厚が3
0ミクロンとなるようにスプレー塗装し、80℃で2時
間乾燥させて試験板を得た。ただし、樹脂組成物(1
1)〜(13)については、特に、スプレー塗装はリン
酸亜鉛処理板に乾燥膜厚40μmになるようにし、その
後80℃で2時間強制乾燥させて試験板を得た。また、
樹脂組成物(14)については、特に、白色のアクリル
ウレタン樹脂エナメルに硬化触媒としてジオクチルスズ
マレエートを該樹脂エナメル100部に対して1部加
え、さらに、スプレー塗装後、室温で14日間の放置、
硬化をさせるという硬化条件を追加し、その後80℃で
2時間乾燥させて試験板を得た。これらの試験板を用
い、塗膜性能評価として、塗装外観、耐候性、加工性、
鉛筆硬度を評価した。評価結果を表3、4に示した。
【0044】なお、塗装外観、耐候性、加工性、鉛筆硬
度の評価方法と評価基準は以下の通りである。 (塗装外観)JIS K5400に準拠して、光沢計
(日本電色(株)製、形式:VZ−2000)にて、光
源の入射角を60℃としたときの試験板の光沢値を測定
し、下記の基準で評価した。 ◎ 光沢値85以上 ○ 光沢値80以上 △ 光沢値70以上 × 光沢値70未満 (耐候性試験)JIS K5400に準拠して、サンシ
ャインウエザオメーター(スガ試験機(株)製、形式:
WEL−SUN−HCB)にて試験板の促進耐候性試験
を行い、3000時間後の試験板の表面状態を観察し、
以下のように評価した。
【0045】 ◎ 艶びけ、膨れ、割れが全く見られない。 ○ やや艶びけが見られるが、膨れ、割れは見られな
い。 △ 艶びけ、膨れ、割れが見られる。 × 艶びけ、膨れ、割れが著しく見られる。 (加工性試験)JIS K5400のエリクセン評価法
に準じて、破断距離法で測定を行い、以下のように評価
した。 0〜2mm × 2〜4mm △ 4〜6mm □ 6〜8mm ○ 8mm以上 ◎ (鉛筆硬度)JIS K5400に準拠して、擦り傷法
で評価した。
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、例えば、建築外装用塗
料、建材用塗料、金属用塗料、プラスチック用塗料、重
防食用塗料、屋上防水用塗料等の各種塗料(ラッカー型
塗料、硬化型塗料等)用の他に、フィルム、プラスチッ
ク、ガラス、紙、繊維、皮革等のコーティング剤、粘着
剤、接着剤等の各種用途に用いた場合に、耐候性、耐熱
性、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性、耐温水性、耐衝撃
性、加工性、可とう性、硬度、伸長性、透明性、光沢
性、肉特性、鮮映性、顔料分散性、乾燥性などの各種物
性の良好な、新規な(メタ)アクリル酸エステル系樹脂
組成物を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 邦夫 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒内 (72)発明者 中村 和彦 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒内 Fターム(参考) 4J002 BG041 BG051 BG071 DA036 DE096 DE106 DE116 DE126 DE136 DE156 EQ016 EU026 FD096 HA05 4J100 AB02Q AB03Q AC03Q AC04Q AF06Q AG04Q AJ01Q AJ02Q AJ09Q AK32Q AL03Q AL04Q AL05Q AL08P AL08Q AL09Q AL10Q AM17Q AM19Q AM21Q AP16Q AQ08Q BA02Q BA03P BA03Q BA05P BA05Q BA08Q BA10P BA10Q BA56Q BA77Q BC04P BC04Q BC08Q BC43P BC43Q BC54Q CA01 CA04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(メタ)アクリル酸のシクロヘキシルアル
    キルエステル(ただし、シクロヘキシル基は置換基を有
    していてもよい)である重合性不飽和単量体を20重量
    %以上含むモノマー成分を重合して得られる(メタ)ア
    クリル酸エステル系重合体を5〜90重量%含み、かつ
    媒体を含んでなる、(メタ)アクリル酸エステル系樹脂
    組成物。
  2. 【請求項2】前記(メタ)アクリル酸のシクロヘキシル
    アルキルエステル(ただし、シクロヘキシル基は置換基
    を有していてもよい)が、下記一般式(1): 【化1】 (式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は水素原子
    または有機残基、R3はシクロヘキシル基上の有機残基
    を表し、mは0から2までの整数、nは1から4までの
    整数を表す)で表される、請求項1に記載の(メタ)ア
    クリル酸エステル系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】前記(メタ)アクリル酸エステル系重合体
    の数平均分子量が1000〜2000000である、請
    求項1または2に記載の(メタ)アクリル酸エステル系
    樹脂組成物。
  4. 【請求項4】さらに顔料を含む、請求項1から3のいず
    れかに記載の(メタ)アクリル酸エステル系樹脂組成
    物。
JP2000261762A 2000-08-30 2000-08-30 (メタ)アクリル酸エステル系樹脂組成物 Expired - Fee Related JP4537552B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000261762A JP4537552B2 (ja) 2000-08-30 2000-08-30 (メタ)アクリル酸エステル系樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000261762A JP4537552B2 (ja) 2000-08-30 2000-08-30 (メタ)アクリル酸エステル系樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002069130A true JP2002069130A (ja) 2002-03-08
JP4537552B2 JP4537552B2 (ja) 2010-09-01

Family

ID=18749550

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000261762A Expired - Fee Related JP4537552B2 (ja) 2000-08-30 2000-08-30 (メタ)アクリル酸エステル系樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4537552B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002069131A (ja) * 2000-08-30 2002-03-08 Nippon Shokubai Co Ltd (メタ)アクリル酸エステル系樹脂組成物
JP2007169399A (ja) * 2005-12-20 2007-07-05 Sumitomo Bakelite Co Ltd 樹脂組成物及び樹脂組成物を使用して作製した半導体装置
JP2009246360A (ja) * 2008-03-13 2009-10-22 Nippon Shokubai Co Ltd 太陽電池モジュール用バックシート
KR102079569B1 (ko) * 2019-08-06 2020-02-21 (주)페트로산업 수용성 아크릴계 방수 조성물, 이를 포함하는 방수시트 및 이를 이용한 방수 공법
CN112409875A (zh) * 2019-08-23 2021-02-26 天津科技大学 一种耐腐蚀性的丙烯酸氟树脂改性涂料

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08239582A (ja) * 1995-03-06 1996-09-17 Kansai Paint Co Ltd 熱硬化性組成物及びその硬化法
JPH08239581A (ja) * 1995-03-06 1996-09-17 Kansai Paint Co Ltd 熱硬化性組成物及びその硬化法
JP2001200017A (ja) * 2000-01-19 2001-07-24 Kansai Paint Co Ltd 共重合体及びこの共重合体を用いた耐擦り傷性塗料組成物
JP2001342221A (ja) * 2000-06-02 2001-12-11 Nippon Shokubai Co Ltd シクロヘキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル系共重合体
JP2002069131A (ja) * 2000-08-30 2002-03-08 Nippon Shokubai Co Ltd (メタ)アクリル酸エステル系樹脂組成物

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08239582A (ja) * 1995-03-06 1996-09-17 Kansai Paint Co Ltd 熱硬化性組成物及びその硬化法
JPH08239581A (ja) * 1995-03-06 1996-09-17 Kansai Paint Co Ltd 熱硬化性組成物及びその硬化法
JP2001200017A (ja) * 2000-01-19 2001-07-24 Kansai Paint Co Ltd 共重合体及びこの共重合体を用いた耐擦り傷性塗料組成物
JP2001342221A (ja) * 2000-06-02 2001-12-11 Nippon Shokubai Co Ltd シクロヘキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル系共重合体
JP2002069131A (ja) * 2000-08-30 2002-03-08 Nippon Shokubai Co Ltd (メタ)アクリル酸エステル系樹脂組成物

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002069131A (ja) * 2000-08-30 2002-03-08 Nippon Shokubai Co Ltd (メタ)アクリル酸エステル系樹脂組成物
JP2007169399A (ja) * 2005-12-20 2007-07-05 Sumitomo Bakelite Co Ltd 樹脂組成物及び樹脂組成物を使用して作製した半導体装置
JP2009246360A (ja) * 2008-03-13 2009-10-22 Nippon Shokubai Co Ltd 太陽電池モジュール用バックシート
JP2014039040A (ja) * 2008-03-13 2014-02-27 Nippon Shokubai Co Ltd 太陽電池モジュール用バックシート
KR102079569B1 (ko) * 2019-08-06 2020-02-21 (주)페트로산업 수용성 아크릴계 방수 조성물, 이를 포함하는 방수시트 및 이를 이용한 방수 공법
CN112409875A (zh) * 2019-08-23 2021-02-26 天津科技大学 一种耐腐蚀性的丙烯酸氟树脂改性涂料

Also Published As

Publication number Publication date
JP4537552B2 (ja) 2010-09-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4499896B2 (ja) (メタ)アクリル酸エステル系樹脂組成物
US6489396B2 (en) (Meth)acrylate ester-based resin composition
JP5290951B2 (ja) 塗料用水性樹脂組成物
JP5554495B2 (ja) エマルション型樹脂組成物
WO2010143413A1 (ja) 水性被覆材および塗装物
JP2002206042A (ja) (メタ)アクリル酸エステル系樹脂組成物
JP2002146144A (ja) (メタ)アクリル酸エステル系樹脂組成物
JP4197130B2 (ja) 乳化重合樹脂組成物
JP4073180B2 (ja) 塗料用樹脂組成物及び硬化性塗料組成物
JP4537552B2 (ja) (メタ)アクリル酸エステル系樹脂組成物
JP2003073611A (ja) 水系コーティング組成物
JP3643304B2 (ja) 水性樹脂分散体の製造方法
JP2010138256A (ja) エマルションの製造方法、及び水性被覆材
JP2003096261A (ja) シクロヘキシルアクリレート系水性樹脂分散体組成物
JP5635798B2 (ja) エマルション樹脂系塗料
JP4509128B2 (ja) 塗料用樹脂組成物及び硬化性塗料組成物
JPH09157587A (ja) 非汚染塗料組成物
JP6656046B2 (ja) ひび割れ補修用シーラー用樹脂組成物
JP6102972B2 (ja) エマルションの製造方法、及び水性被覆材の製造方法
JP6105354B2 (ja) 積層塗膜
JP2001342221A (ja) シクロヘキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル系共重合体
JP2019189709A (ja) 水系樹脂分散体、上塗り塗料、それらの製造方法及び塗膜
JP4620209B2 (ja) 建築用一液架橋性塗料組成物
JP5618131B2 (ja) エマルションの製造方法
JP2001220536A (ja) 塗料用組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070309

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090421

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090507

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090624

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100615

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100618

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130625

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees