JP2002068923A - 低刺激性化粧料組成物 - Google Patents

低刺激性化粧料組成物

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JP2002068923A
JP2002068923A JP2000257067A JP2000257067A JP2002068923A JP 2002068923 A JP2002068923 A JP 2002068923A JP 2000257067 A JP2000257067 A JP 2000257067A JP 2000257067 A JP2000257067 A JP 2000257067A JP 2002068923 A JP2002068923 A JP 2002068923A
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phenoxyethanol
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parabens
clove
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Satoshi Oshima
悟士 大嶋
Shigeo Okuda
成夫 奥田
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Sakamoto Yakuhin Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Sakamoto Yakuhin Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 化粧料の抗菌性を損なうことなく防腐殺菌剤
の配合量を低減することができ、しかも安全で皮膚刺激
性の低い化粧料組成物を提供する。 【解決手段】 パラベン類のうちの少なくとも1種、及
び、もしくはフェノキシエタノールとクローブより有機
溶剤等で抽出して得られた抽出物より非水溶性成分を分
別、脱臭、精製して得られた水溶性成分と、炭素数8〜
12の脂肪酸モノグリセライドとを併用して含有してな
る低刺激性化粧料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化粧料に用いられる防
腐抗菌剤に関するもので、その目的は化粧料の抗菌性を
損なうことなく従来より防腐殺菌剤として用いられてい
るパラベン類やフェノキシエタノールの使用量を低減す
ることができ、安全で且つ皮膚に対する刺激性の低い化
粧料組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より化粧品や医薬部外品等の化粧料
には、防腐殺菌剤として安息香酸及びその塩、イソプロ
ピルメチルフェノール、パラベン類、フェノキシエタノ
ール、ソルビン酸及びその塩、デヒドロ酢酸及びその
塩、塩化ベンザルコニウム、塩化アルキルトリメチルア
ンモニウム、グルコン酸クロルヘキシジンなどが用いら
れており、中でもパラベン類やフェノキシエタノールは
化粧料用防腐殺菌剤として汎用されている。
【0003】しかしながら、これらの防腐殺菌剤は、一
般に皮膚に対する刺激性や、感作性、光感作性などが報
告されており、安全性の面から化粧品種別許可基準等に
おいてその使用量が規制されている。またパラベン類や
フェノキシエタノールを規制範囲内で配合した化粧料に
おいても、一部の敏感肌と呼ばれる皮膚に敏感な使用者
では皮膚に対して発赤、発疹、浮腫といった刺激或いは
感作反応を示したり、またこれらの刺激或いは感作反応
を示さなくても、化粧料を使用する際に刺すような痛み
やヒリヒリする感じ又はチクチクする感じといった不快
感を与える場合があることが知られている。そして近年
ではより肌に優しく、皮膚に敏感な使用者に対しても使
用時に刺激感を伴わない化粧料が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】そこでパラベン類
やフェノキシエタノールの使用量をできる限り低減し、
しかも抗菌性を損なうことなく、且つ安全性や使用性の
優れた化粧料組成物を提供できれば、その意義はきわめ
て大きいものとなる。本発明は従来の化粧料におけるこ
れらの問題点を解決しつつ、低刺激性で微生物による品
質劣化を充分に防ぐことのできる化粧料組成物を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、パラベン類のうちの少なくとも1種、及
び、もしくはフェノキシエタノールとクローブより有機
溶剤等で抽出して得られた抽出物より、非水溶性成分を
分別後、脱臭、精製して得られた水溶性成分と、炭素数
8〜12の脂肪酸モノグリセライドを併用して使用する
ことにより、化粧料の抗菌性を損なうことなくパラベン
類やフェノキシエタノール等の防腐殺菌剤の配合量を低
減できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】以下本発明を詳細に説明する。本発明に用
いられるパラベン類は、特にメチルパラベン、エチルパ
ラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベンの4種であ
り、これらは化粧料組成物の防腐殺菌剤として従来より
広く用いられている。本発明においても、上記4種のパ
ラベン類の1種以上が用いられ、これらの配合量として
は0.01〜1重量%、特に0.05〜0.2重量%が
好ましい。またフェノキシエタノールについての本発明
における配合量としては0.01〜1重量%、特に0.
05〜0.2重量%が好ましい。1重量%を越える配合
量は化粧品種別許可基準等により許可されていない。
【0007】本発明に用いられるクローブは、フトモモ
科の植物であるチョウジ(学名eugenia caryophyllat
a)の花蕾、葉、茎などがあげられるが、特に花蕾が好
ましい。本発明におけるクローブの水溶性成分は、クロ
ーブを有機溶剤等で抽出し、得られた抽出液に水を加え
て析出した非水溶性成分を除去し、水を留去すると同時
に精油成分を除去することにより得られる。このクロー
ブより得られた水溶性成分の配合量は0.001〜1重
量%、特に0.002〜0.5重量%が好ましい。
【0008】また本発明に用いられる炭素数8〜12の
脂肪酸モノグリセライドとしては、カプリル酸、ペラル
ゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸等のモ
ノグリセライドが挙げられる。ジグリセライド、トリグ
リセライドも若干の抗菌効果を有するが、モノグリセラ
イドが最も効果が大きい。炭素数7以下、または炭素数
13を越える脂肪酸モノグリセライドも効果を有する
が、臭気や溶解性の面から実用的には炭素数8〜12の
脂肪酸モノグリセライドに限られる。これらの配合量と
しては0.01〜1重量%、特に0.05〜0.5重量
%が好ましい。
【0009】本発明においては、化粧用防腐殺菌剤とし
てパラベン類やフェノキシエタノールを配合する際に、
上記のクローブより得られた水溶性成分と、脂肪酸モノ
グリセライドとを併用することにより、相乗効果的に抗
菌性が高められるため、パラベン類やフェノキシエタノ
ールの配合量を大幅に軽減することができる。
【0010】また上記の化粧料組成物に皮膚刺激や安全
性、使用性の影響を伴わない範囲でパラベン類やフェノ
キシエタノール以外の他の防腐殺菌剤を併用することも
できる。このような防腐殺菌剤としてはイソプロピルメ
チルフェノール、ヒノキチオール等のフェノール類、安
息香酸及びその塩、サリチル酸及びその塩、デヒドロ酢
酸及びその塩、ソルビン酸及びその塩等の酸類、塩化ベ
ンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化アルキルト
リメチルアンモニウム等の第4級アンモニウム類、塩酸
アルキルアミノエチルグリシン、塩化ステアリルヒドロ
キシエチルベタインナトリウム等両性活性剤、感光素等
が挙げられる。
【0011】本発明における化粧料組成物とは、クリー
ム、乳液、化粧水、美容液等の基礎化粧品、石鹸、洗顔
料、シャンプー、リンス等の清浄用化粧品、ヘアトニッ
ク、整髪料等の頭髪用化粧品、ファンデーション、アイ
ライナー、マスカラ、口紅等のメイクアップ化粧品、歯
磨き等の口腔化粧品、浴用化粧品等が挙げられる。
【0012】以下実施例により、本発明をより詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例によって限定される
ものではない。なお以下の実施例、比較例中の配合量の
単位は重量%であり、組成全体で100重量%となるよ
うにした。
【0013】[製造例]クローブより水溶性成分の抽出 クローブの乾燥した花蕾150gに80%含水エタノー
ル300gを加え、常温にて24時間抽出し、減圧濾過
により抽出液を得た。抽出液に水600gを加えると非
水溶性成分が析出した。この溶液を遠心分離(10,000rp
m、10分間)により析出物を分離し、上澄液を採取
後、300gまで減圧濃縮した。更にこの濃縮液に、水
を600g加え、300gになるまで減圧濃縮すること
により、水溶性成分のみを含むクローブ抽出液を得た。
【0014】[抗菌性評価方法] 下記A〜Eの試験菌株を使用した。 A:黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus ATCC 653
8) B:大腸菌(Escherichia coli ATCC 8739) C:緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa ATCC 9627) D:カンジダ酵母(Candida albicans ATCC 10231) E:黒麹カビ(Asperugillus niger ATCC 16404) 試料1gあたり、細菌(A〜C)は10個、真菌
(D、E)は10個を植菌し、37℃、及び25℃に
てそれぞれ培養して、接種直後、7日目、14日目、2
1日目、28日目の生菌数を測定し、下記基準で抗菌性
を評価した。
【0015】[抗菌性の評価基準]下記試験結果が得ら
れた場合に、その試料の抗菌性は有効であると判断し
た。なお試験結果は、合格したものを「○」、不合格の
ものを「×」として表示した。 細菌試料の場合:接種した細菌が、14日以内に初発菌
数の0.1%以下に減少し、残りの14日間でそれ以前
のレベルを維持、あるいはそれ以下に減少する。 真菌試料の場合:接種した真菌が、初めの14日間で初
発菌数を維持、あるいはそれ以下に減少し、残りの14
日間でそれ以前のレベルを維持、あるいはそれ以下に減
少する。
【0016】[皮膚刺激性試験]過去にパラベン類を配
合した化粧料により刺激を感じたことのある被験者10
名に対して第1表〜第3表に示したローションを1日当
たり朝夕2回の頻度で1週間使用させ、皮膚刺激の有無
を申告させた。
【0017】[実施例1,2、比較例1〜3]<1>〜<10
>の各成分を混合して、第1表に示す組成におけるロー
ションを作成した。又、前述の評価方法、評価基準に
て、それぞれの抗菌性や皮膚刺激性を評価した。
【0018】
【表1】
【0019】第1表の結果より、メチルパラベンとクロ
ーブの抽出液とグリセリンモノカプリル酸エステルとを
併用した実施例1,2では、メチルパラベンの少ない配
合量で全ての試験菌株に対して良好な抗菌性を示し、且
つ皮膚刺激を感じた者は皆無であった。一方メチルパラ
ベンのみを配合した比較例1〜3では、抗菌性、もしく
は皮膚刺激性の全てを満足できるものではなかった。
【0020】[実施例3、比較例4,5]<1>〜<10>の
各成分を混合して、第2表に示す組成におけるローショ
ンを作成した。又、前述の評価方法、評価基準にて、そ
れぞれの抗菌性や皮膚刺激性を評価した。
【0021】
【表2】
【0022】第2表の結果より、フェノキシエタノール
とクローブの抽出液とグリセリンモノカプリル酸エステ
ルとを併用した実施例3では、フェノキシエタノールの
少ない配合量で全ての試験菌株に対して良好な抗菌性を
示し、且つ皮膚刺激を感じた者は皆無であった。一方フ
ェノキシエタノールのみを配合した比較例4,5では、
十分な抗菌性を得ることはできなかった。
【0023】[実施例4、比較例6,7]<1>〜<11>の
各成分を混合して、第3表に示す組成におけるローショ
ンを作成した。又、前述の評価方法、評価基準にて、そ
れぞれの抗菌性や皮膚刺激性を評価した。
【0024】
【表3】
【0025】第3表の結果より、メチルパラベンとフェ
ノキシエタノールとクローブの抽出液とグリセリンモノ
カプリル酸エステルとを併用した実施例4では、メチル
パラベンやフェノキシエタノールの少ない配合量で全て
の試験菌株に対して良好な抗菌性を示し、且つ皮膚刺激
を感じた者は皆無であった。一方メチルパラベンとフェ
ノキシエタノールのみを配合した比較例6,7では抗菌
性、もしくは皮膚刺激性の全てを満足できるものではな
かった。
【0026】
【発明の効果】本発明により、パラベン類の少なくとも
1種、及び、もしくはフェノキシエタノールとクローブ
より抽出した水溶性成分と炭素数8〜12のモノグリセ
ライドとを併用することにより、パラベン類やフェノキ
シエタノールの使用量を低減することができ、化粧料の
抗菌性を損なうことなく、安全で且つ皮膚に対する刺激
性の低い化粧料組成物が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C083 AA111 AA112 AC122 AC171 AC172 AC302 AC421 AC422 AC432 AC481 AC482 AD042 CC02 CC04 DD23 EE10 EE12

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パラベン類のうちの少なくとも1種、及
    び、もしくはフェノキシエタノールとクローブより有機
    溶剤等で抽出して得られた抽出物より非水溶性成分を分
    別、脱臭、精製して得られた水溶性成分0.001〜1
    重量%と、炭素数8〜12の脂肪酸モノグリセライド
    0.01〜1重量%とを併用して含有することを特徴と
    する低刺激性化粧料組成物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005058364A3 (en) * 2003-12-12 2006-02-23 Reckitt Benckiser Healthcare Preservative system

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