JP2002068847A - 高耐性粒子配向窒化ケイ素多孔体とその製造方法 - Google Patents

高耐性粒子配向窒化ケイ素多孔体とその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 破壊に対して大きな耐性を示す高気孔率高強
度窒化ケイ素多孔体及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 配向した窒化ケイ素柱状粒子と気孔のみ
から構成される、強度が1000MPa以上で、き裂の
進展に対して破壊抵抗が大きい窒化ケイ素多孔体であっ
て、短径0.5〜10μm、アスペクト比10〜100
の窒化ケイ素柱状粒子が一方向に配向して結合し、柱状
粒子以外は気孔率5〜30%の気孔のみからなる構造を
有することを特徴とする高気孔率高強度窒化ケイ素多孔
体。上記窒化ケイ素多孔体は、窒化ケイ素として短径
0.5〜10μm、アスペクト比10〜100の窒化ケ
イ素柱状粒子のみを用いて、柱状粒子結合のための助剤
とともに混合し、シート成形、押出成形等の成形手法を
用いて窒化ケイ素柱状粒子を一方向に配向させた成形体
を作製し、脱脂後、窒素雰囲気中で気孔率が5〜30%
になる焼成条件で焼結して製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、き裂の進展に対す
る破壊抵抗が大きい高気孔率高強度窒化ケイ素多孔体及
びその製造方法に関するものであり、更に詳しくは、本
発明は、緻密質の通常の窒化ケイ素セラミックスと比較
して、高い強度を維持しつつ、き裂の進展に対して極め
て大きな耐性を有する新しい窒化ケイ素多孔体及びその
製造方法に関するものである。本発明の窒化ケイ素多孔
体は、機械的強度が要求され、異なる部材間で熱膨張係
数や弾性率に著しい差がある機構にも容易に組み込むこ
とが可能であり、また、気孔含有による低密度の特長を
生かして、材料の密度が発生する遠心応力を直接左右す
るガスタービン等の回転機械部品としても好適に使用す
ることが可能である。
【0002】
【従来の技術】構造材料としてセラミックスを用いる場
合、他の材料、例えば、金属系の材料との組み合わせ構
造が必要となる。このような組み合わせ構造では、セラ
ミックスと他の材料との熱的、機械的性質の違いから、
ひずみ差が生ずる。特に、拘束条件の厳しい静止部品に
負荷される応力及びそれに起因する破壊は、このひずみ
差により、セラミックスに内在するき裂が進展して破壊
に至る。この種類のセラミックスの破壊を回避するに
は、き裂進展に対する破壊抵抗の増大が有効である。
【0003】従来、窒化ケイ素セラミックスの破壊抵抗
の改善は、主として緻密な組織への柱状粒子の添加によ
る引き抜け効果の付与、緻密体の粒子界面に存在する粒
界相の強化などによって達成されてきた。そのような観
点から開発された代表的な従来の技術を例示すると、以
下の例があげられる。例えば、緻密な組織への柱状粒子
の添加による引き抜け効果の付与に関しては、「日本セ
ラミックス協会学術論文誌、104〔1〕、pp.54
〜58(1996)」に見られるように、柱状粒子を添
加した窒化ケイ素の緻密体は、その破壊靭性が無添加の
場合よりも約30%向上している。
【0004】しかしながら、上記の方法は、以下のよう
な問題点があり、その解決が強く求められていた。すな
わち、緻密な組織への柱状粒子の添加は、緻密な組織で
あるために、き裂の偏向が制限されるため、引き抜けに
関与できる柱状粒子の数が制限される点、更に、柱状粒
子の添加は、焼成時の組織の緻密化を阻害し、多量に添
加すると強度が低下することなどから、破壊抵抗の増大
と高強度の両立には限界がある点、である。これらのこ
とから、破壊抵抗の増大と高強度の両立が困難であり、
部材の信頼性確保という観点から、産業利用上の大きな
制約となっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような状況の中
で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、強度を維持
しつつ製造プロセスに依存しないで、き裂の進展に対す
る破壊抵抗の増大が可能な窒化ケイ素を開発することを
目標として研究に着手した。特に、柱状粒子を配向させ
て結合し、その周囲に気孔を積極的に導入することによ
り、破壊におけるき裂の進展を偏向させるとともに、組
織の骨格となっている柱状粒子を切断することなく、粒
子間の結合のみを切断させることで、破壊抵抗の増大を
もたらす引き抜け効果に寄与する粒子の数を増加させる
という観点は、全く前例の無い重要なポイントであり、
従来技術で解決し得なかった問題を容易に解決し得る可
能性があった。
【0006】窒化ケイ素セラミックスの破壊抵抗の改善
は、主として2つの方法によって行われてきた。一つの
方法は、緻密な組織への柱状粒子を添加する方法であ
る。この方法は、柱状粒子の添加により、き裂の進展に
対して架橋・引き抜け効果を付与することによって破壊
抵抗を増大させることを目的としている。しかし、緻密
な組織であるために、き裂の偏向が制限されるので、引
き抜けに関与できる柱状粒子の数が制限されている。更
に、柱状粒子の添加は、焼成時の組織の緻密化を阻害
し、多量に添加すると強度が低下するので、破壊抵抗の
増大と高強度の両立には限界がある。もう一つの方法
は、緻密体の粒子界面の強化である。粒子界面の強化に
より、組織中に存在する粒子のき裂進展時の引き抜けに
対する耐性が向上して、ある程度の破壊抵抗の増大をも
たらす。しかし、粒子界面の強化は、き裂の偏向を制限
し、粒子界面が切断され難くなるために、粒子を切断し
てき裂が進展して、逆に引き抜けの効果が減少するの
で、破壊抵抗の増大にも限界がある。
【0007】そこで、本発明者らは、窒化ケイ素の高強
度化に有効である窒化ケイ素の配向した柱状粒子のみを
骨格として、他の部分は、き裂の進展制御に有効である
気孔のみからなる高強度窒化ケイ素多孔体の製造を試み
た。本発明の多孔構造中の気孔は、容易にき裂を偏向さ
せて、柱状粒子を切断することなく、粒子間の結合のみ
を切断させるため、引き抜け効果に寄与する粒子の数が
増加することにより、破壊抵抗が増大する。更に、上記
気孔は、柱状粒子の配向に伴って粒子同様に配向してお
り、一般的な球状の気孔等に比べ強度発現に有害である
欠陥となりにくい。その結果、柱状粒子の配向による高
強度化と気孔導入による粒子の引き抜け効果の増大を同
時に実現でき、き裂の進展に対する耐性を大幅に増大さ
せることができることを見いだし、本発明を完成するに
至った。本発明は、配向した窒化ケイ素柱状粒子と気孔
のみから成り、柱状粒子の配向による高強度化と気孔導
入による粒子の引き抜け効果の増大を同時に実現化でき
る窒化ケイ素多孔体を提供することを目的とするもので
ある。また、本発明は、き裂の進展に対して破壊抵抗が
大きい高気孔率高強度窒化ケイ素多孔体及びその製造方
法を提供することを目的とするものである。更に、本発
明は、緻密質の通常の窒化ケイ素セラミックスと比較し
て、高い強度を維持しつつ、き裂の進展に対して極めて
大きな耐性を示す新しい窒化ケイ素多孔体及びその製造
方法を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明は、配向した窒化ケイ素柱状粒子と気孔のみか
ら構成される、強度が1000MPa以上で、き裂の進
展に対して破壊抵抗が大きい窒化ケイ素多孔体であっ
て、短径0.5〜10μm、アスペクト比10〜100
の窒化ケイ素柱状粒子が一方向に配向し、柱状粒子以外
は気孔率5〜30%の気孔のみからなる構造を有するこ
とを特徴とする高気孔率高強度窒化ケイ素多孔体、に係
わるものである。また、本発明は、上記の窒化ケイ素多
孔体を製造する方法であって、窒化ケイ素として短径
0.5〜10μm、アスペクト比10〜100の窒化ケ
イ素柱状粒子のみを用いて、柱状粒子結合のための助剤
とともに混合し、シート成形、押出成形等の成形手法を
用いて窒化ケイ素柱状粒子が一方向の配向した成形体を
作製し、脱脂後、窒素雰囲気中で気孔率が5〜30%に
なる焼成条件で焼結することを特徴とする上記の窒化ケ
イ素多孔体の製造方法、に係わるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明について更に詳細
に説明する。本発明の高気孔率高強度窒化ケイ素多孔体
を製造する方法は、以下に示す通りである。 (1)窒化ケイ素柱状粒子のみを用いて、柱状粒子結合
のための助剤とともに混合したスラリーを調製する。 (2)シート成形あるいは押出成形等の成形手法によ
り、窒化ケイ素粒子が一方向に配向して結合した成形体
を作製する。 (3)得られた成形体を、脱脂後、窒素雰囲気中で気孔
率が5〜30%になる焼成条件で焼結する。なお、窒化
ケイ素多孔体中の柱状粒子は、短径0.5〜10μm、
アスペクト比10〜100の大きさを持ち、気孔率は5
〜30%になるようにそれぞれ制御することが、高強度
と、き裂の進展に対する高い耐性を発現させるのに必要
である。本発明による多孔体では、セラミックスの破壊
で最も重要である破壊の起点になりやすい気孔を配向し
た柱状粒子で支える構造になっている。そのため、一般
的には、強度に悪影響を及ぼす気孔を導入したにも関わ
らず強度を維持でき、更に、き裂の進展制御に有効であ
る。
【0010】本発明により高気孔率高強度窒化ケイ素多
孔体を作製するには、まず、窒化ケイ素柱状粒子に所定
量の柱状粒子結合助剤を添加する。窒化ケイ素柱状粒子
原料は、α型、β型、あるいは非晶質の、いずれの結晶
系のものを用いてもよいが、短径0.5〜10μm、ア
スペクト比10〜100のものを用いる。この柱状粒子
の大きさは、焼結後に残存する気孔の形状と体積分率を
決定する重要な因子である。柱状粒子結合助剤として
は、MgO、CaO、Al23 、Y23 、Yb2
3 、HfO2 、Sc23 、CeO2 、ZrO2 、Si
2 、Cr23 、AlN等、一般に用いられるものが
使用されるが、酸化イットリウム、酸化アルミニウム等
を含むことが望ましい。また、適宜、α型及びβ型の通
常の球状窒化ケイ素粉末も用いられる。
【0011】これらの柱状粒子結合助剤の組合せ、添加
量は、焼成温度、時間あるいは焼成時の窒素ガス圧など
の焼成条件により異なるが、それぞれの焼成条件におい
て、(1)柱状粒子以外は、気孔率5〜30%の気孔の
みからなるように、また、(2)窒化ケイ素柱状粒子が
一方向に配向した組織が得られるように、選択される。
気孔率が5%以下である場合は、本発明の目的である破
壊抵抗の増大が実現できず、破壊抵抗の小さい通常の緻
密な窒化ケイ素となる。一方、30%以上の気孔率の場
合は、柱状粒子の結合数が減少し、強度が大幅に減少す
る。
【0012】また、これらの原料の混合に当たっては、
粉体の混合あるいは混練に用いられる通常の機械を使用
することができる。この場合は、湿式、乾式のどちらで
もよいが、望ましくは湿式において混合される。湿式混
合においては、水、メタノール、エタノール、トルエン
などの溶剤が用いられるが、窒化ケイ素の酸化を抑える
ために有機溶媒を用いることが望ましい。有機溶媒を用
いた場合はカチオン性セルロースなどの分散剤を用いる
ことにより効果的に混合を行うことができる。
【0013】次に、上述のようにして得られた混合スラ
リーは、適量の有機バインダーを添加混合した後、粒子
を配向させるために、ドクターブレード法等によるシー
ト成形、あるいは押出し成形を用いて生成形体に成形さ
れる。特に、シート成形を行った場合は、所定の厚みを
得るために成形後、加熱圧着が行なわれる。
【0014】次に、前記成形体は、通常の焼成方法、す
なわち、まず、600〜1000℃程度の温度で仮焼を
行い、成形バインダーを加熱除去した後、1700〜2
000℃の温度、1〜200気圧の窒素中で焼成され
る。この際、高強度と高気孔率を同時に発現させるため
に、焼成試料は、気孔率が5〜30%の範囲にあり、か
つ柱状粒子が一方向に配向して結合した組織を持つこと
が重要である。
【0015】このようにして得られた本発明の高気孔率
高強度窒化ケイ素多孔体は、柱状粒子が一方向に配向し
て結合し、かつその柱状粒子の周りは気孔のみからなる
微構造を有する。気孔は、柱状粒子の配向に伴って扁平
な配向した形状を持ち、なおかつ大きさは約10μm程
度で非常に良く揃っており、気孔中で柱状粒子が配向方
向に支える構造になる。そのため、導入した気孔がセラ
ミックスの破壊で最も重要である破壊の起点とならない
独特の微構造となり、粒子及び気孔の配向方向に対して
高い強度を発現する。本発明によれば、気孔を気孔率に
して5〜30%含んでいるのにも関わらず、粒子及び気
孔の配向方向に対して強度が1000MPa以上、破壊
抵抗の目安となる破壊エネルギーが約500J/m2
あり、気孔導入によって破壊抵抗の増大した高気孔率高
強度窒化ケイ素多孔体を得ることができる。本発明の方
法により作製された窒化ケイ素多孔体の特徴的な性質を
以下に示す。本多孔体は、約500J/m2 の高い破壊
エネルギーを有し、これは、通常の緻密な窒化ケイ素の
破壊エネルギーの約7倍である。さらに、1000MP
a以上の高い強度を有し、これは、通常の緻密な窒化ケ
イ素の強度と同程度もしくはそれ以上である。
【0016】
【実施例】次に、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明するが、本発明は当該実施例によって何ら限定される
ものではない。 実施例 (1)テープの作製 β型窒化ケイ素柱状粒子(短径1μm、アスペクト比3
0)に、柱状粒子結合剤として5wt%の酸化イットリ
ウムと2wt%の酸化アルミニウムを添加し、トルエン
/ブタノール混合液(4/1)を分散剤、バインダーと
ともに分散媒としたスラリーにした。このスラリーを用
いてテープ成形により厚さ100μmの緻密層用のテー
プを製造した。
【0017】(2)積層体の作製と焼結 作製したテープを計100枚積層し、圧着して、積層体
を作製した。この成形体をCIP処理後、脱脂し、更
に、窒素雰囲気10気圧中で1850℃、6時間焼結を
行った。
【0018】(3)多孔体の構造 図1に、得られた窒化ケイ素多孔体断面の研磨エッチン
グ写真を示す。柱状粒子は写真水平方向に配向してお
り、それに伴って、気孔も扁平な配向した形状を持って
いる。図2には、その高倍率の写真を示す。気孔の大き
さは約10μm程度で非常に良く揃っており、気孔中で
柱状粒子が配向方向に支える構造になっていることがよ
くわかる。図3に、破壊試験後の破断面の高倍率写真を
示す。引き抜けた柱状粒子の突出と柱状粒子の引き抜け
た孔が観察される。
【0019】比較例 (1)テープの作製 α型窒化ケイ素粉末(α含有量95wt%以上)に、焼
結助剤として5wt%の酸化イットリウム、2wt%の
酸化アルミニウムに加え、実施例と同様にテープを作製
した。
【0020】(2)積層体の作製と焼結 作製したテープを計120枚積層し、圧着して、積層体
を作製した。この成形体をCIP処理後、脱脂し、更
に、窒素雰囲気10気圧中で1850℃、6時間焼結を
行った。
【0021】(3)焼結体の構造 図4に得られた窒化ケイ素焼結体断面の研磨エッチング
写真を示す。α型窒化ケイ素を原料とした場合には、気
孔は存在せず、従来の緻密な焼結体となる。
【0022】物性データ 実施例の窒化ケイ素多孔体と比較例の窒化ケイ素緻密体
の物性を表1に示す。表1の記載から明らかなように、
本実施例の窒化ケイ素多孔は、気孔を含有してしている
にも関わらず、強度が1000MPa以上を維持し、破
壊抵抗の目安となる破壊エネルギーが492.7J/m
2 で、比較例の窒化ケイ素緻密体の約7倍と非常に大き
くなっている。これは、本発明により、破壊抵抗を大幅
に増大させることができることを示すものである。
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、窒化ケ
イ素の柱状粒子が一方向に配向して結合し、なおかつ柱
状粒子以外はすべて気孔からなる構造を有することを特
徴とする窒化ケイ素多孔体に係わるものであり、更に、
窒化ケイ素柱状粒子と焼結時に結合剤となる若干の柱状
粒子結合助剤のみから成る原料をシート成形法、押出成
形法などにより成形体を作製し、脱脂後、窒素雰囲気中
で気孔率が5〜30%になる焼成条件で焼結することを
特徴とする上記窒化ケイ素多孔体の製造方法に係わるも
のであり、本発明によれば、1)配向した窒化ケイ素柱
状粒子と気孔のみから構成される、強度が1000MP
a以上で、き裂の進展に対して破壊抵抗が大きい窒化ケ
イ素多孔体を作製することができる、2)得られた窒化
ケイ素多孔体は、緻密質の通常の窒化ケイ素セラミック
スと比較して、強度を維持しつつ、き裂の進展に対する
破壊抵抗が大幅に増大し、破壊に対して極めて耐性が大
きい、3)本発明の窒化ケイ素多孔体は、機械的強度が
要求され、異なる部材間で熱膨張係数や弾性率に著しい
差がある機構にも容易に組み込むことが可能である、
4)また、気孔含有による低密度の特長を生かして、材
料の密度が発生する遠心応力を直接左右するガスタービ
ン等の回転機械部品としても好適に使用することが可能
である、という格別の効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の窒化ケイ素多孔体の断面エッ
チング写真(セラミックス材料の組織の写真)である。
【図2】本発明の実施例の窒化ケイ素多孔体の断面エッ
チング写真(セラミックス材料の組織の写真)である。
【図3】本発明の実施例の窒化ケイ素多孔体の破断面写
真(セラミックス材料の組織の写真)である。
【図4】比較例の窒化ケイ素焼結体の断面エッチング写
真(セラミックス材料の組織の写真)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲垣 良昭 愛知県刈谷市板倉町1丁目6番地6号 エ ンゼルハイム301号室 Fターム(参考) 4G001 BA03 BA09 BA32 BB03 BB09 BB32 BC54 BC55 BD14 BE33

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配向した窒化ケイ素柱状粒子と気孔のみ
    から構成される、強度が1000MPa以上で、き裂の
    進展に対して破壊抵抗が大きい窒化ケイ素多孔体であっ
    て、短径0.5〜10μm、アスペクト比10〜100
    の窒化ケイ素柱状粒子が一方向に配向して結合し、柱状
    粒子以外は気孔率5〜30%の気孔のみからなる構造を
    有することを特徴とする高気孔率高強度窒化ケイ素多孔
    体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の窒化ケイ素多孔体を製
    造する方法であって、窒化ケイ素として短径0.5〜1
    0μm、アスペクト比10〜100の窒化ケイ素柱状粒
    子のみを用いて、柱状粒子結合のための助剤とともに混
    合し、シート成形、押出成形等の成形手法を用いて窒化
    ケイ素柱状粒子を一方向に配向させた成形体を作製し、
    脱脂後、窒素雰囲気中で焼結して気孔率が5〜30%の
    焼結体とすることを特徴とする高気孔率高強度窒化ケイ
    素多孔体の製造方法。
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