JP2002068660A - 可動物体用損傷検出器の支持治具 - Google Patents

可動物体用損傷検出器の支持治具

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JP2002068660A JP2001165099A JP2001165099A JP2002068660A JP 2002068660 A JP2002068660 A JP 2002068660A JP 2001165099 A JP2001165099 A JP 2001165099A JP 2001165099 A JP2001165099 A JP 2001165099A JP 2002068660 A JP2002068660 A JP 2002068660A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構成が簡素でハンドレールなどの可動物体上
の損傷検出器を常に安定した姿勢に保持することができ
る、可動物体用損傷検出器の支持治具を提供すること。 【解決手段】 門形支持枠4の下側両端部を締結手段
5,6によりハンドレール1の取付フレーム等の支持部
材24に固定し、門形支持枠4の上側中央部に上辺部1
8が固定された平行四辺形状のリンク機構7,8の下辺
部19に対して、ばね部材22が下向きの弾性付勢力を
付与する構成とし、ハンドレール1上に搭載した損傷検
出器2の把手部2Bを下辺部19にて保持・固定するよ
うな構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗客コンベアのハ
ンドレールなどの可動物体の損傷検出に用いられる損傷
検出器を支持するための支持治具に係り、特に、可動物
体の上面に押し付けて使用される損傷検出器を、可動物
体上に保持する支持治具に関する。
【0002】
【従来の技術】エスカレータや動く歩道などの乗客コン
ベアには、乗客を乗せて運搬する踏段やパレットなどの
踏面部の左右両側に、可動物体であるハンドレールが設
けられている。このハンドレールは踏面部と同期して同
方向へ移動するので、踏面部上に立っている乗客はハン
ドレールを手でつかむなどして、移動中にも安定した姿
勢を維持することができる。だが、ハンドレールの構成
要素である化粧ゴム被膜などは、気温の上昇や経年劣化
などの影響で伸長してしまうので、然るべき対策を講じ
ないと、ハンドレールが踏面部と同期して移動しなくな
ってしまう。そのため、ハンドレールの内部には通常、
複数本のスチールコードが埋設されていて、これらスチ
ールコードによってハンドレールの伸長を抑制してい
る。
【0003】しかしながら、乗客コンベアを長期間運転
すると、ハンドレール内のスチールコードも曲げ伸ばし
が繰り返されるため金属疲労を生じて損傷し、次第に破
断しやすくなる。そこで、乗客コンベアの保守員は定期
的に、ハンドレール用の損傷検出器を使用して、スチー
ルコードに破断等の損傷が生じていないかどうかを点検
する必要がある。
【0004】このような点検に使用される損傷検出器
は、スチールコードをハンドレールの走行方向に沿って
励磁し、スチールコードを通る磁束の変化や、スチール
コードの損傷部からの漏洩磁束を、ホール素子や検出コ
イルなどを用いて検出するというものである。したがっ
て、かかる損傷検出器を使用する際には、その本体ケー
スを走行中のハンドレールの上面に当接させておかねば
ならず、それゆえ、保守員がハンドレール上の該本体ケ
ースを手で押さえ付けながら点検作業を行うという手法
が従来一般的であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、乗客
コンベアの保守員がハンドレール用損傷検出器の本体ケ
ースを手で押さえ付けながら点検作業を行うという手法
は、時間の経過に伴って保守員の手が疲労するため、作
業中にハンドレール上面への本体ケースの押し付け力が
不足したり、押し付け方向に狂いを生じたりしやすかっ
た。その場合、本体ケースがハンドレール上で位置ずれ
を起こして、スチールコードの損傷部の検出が正確に行
えなくなる恐れがあり、ハンドレール上面の隆起部に乗
り上げたときなどには本体ケースを誤って落下させてし
まう危険性もあった。
【0006】そこで本発明者らは先に、ハンドレール支
持部材である乗客コンベアの欄干のパネルに、ベルトあ
るいは枠体を吸着させて、このベルトあるいは枠体によ
ってハンドレール用損傷検出器の本体ケースを保持する
という技術を開発したが、この技術は吸盤の吸着力を利
用しているため、本体ケースを常に安定した姿勢に保持
できるだけの信頼性が得にくかった。なお、吸着力を高
めるために吸盤の数を増やしたり大きな吸盤を用いる
と、取扱い性が悪くなってしまうので好ましくない。
【0007】本発明はこのような従来技術の課題に鑑み
てなされたもので、その目的は、構成が簡素で可動物体
上の損傷検出器を常に安定した姿勢に保持することがで
きる、可動物体用損傷検出器の支持治具を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、本発明は、可動物体の上面に押し付けて該可動物
体内の損傷の検出に用いられる損傷検出器を支持するた
めの支持治具において、前記可動物体を幅方向に跨いだ
状態で設置される門形支持枠と、この門形支持枠の下側
両端部を前記可動物体の支持部材に固定可能な締結手段
と、前記門形支持枠の上側中央部に固定された上辺部に
一対の斜辺部が回動自在に連結されているとともに、こ
れら斜辺部に下辺部が回動自在に連結されている全体と
して平行四辺形状のリンク機構と、このリンク機構に取
り付けられて前記下辺部を下向きに弾性付勢するための
コイルばね等のばね部材とを備え、前記可動物体上に前
記損傷検出器を搭載した状態で、この損傷検出器の本体
ケース上に突設されている突出部を前記リンク機構の前
記下辺部にて保持・固定するようにした。
【0009】このように構成される支持治具は、締結手
段を締結させることにより、可動物体を支持する支持部
材に簡単かつ確実に固定することができる。また、可動
物体上に搭載した損傷検出器の本体ケースを、リンク機
構の下辺部を介してばね部材により上方から弾性付勢す
ることができるので、この弾性付勢力と損傷検出器の自
重とにより、本体ケースが可動物体の上面から離れにく
くなる。また、可動物体上面の凹凸などによって本体ケ
ースに上下動が生じた際にも、その変位をリンク機構が
吸収できるため、上下動した本体ケースが可動物体の上
面から離れる可能性も低い。したがって、この支持治具
を使用することにより、保守員が手で押さえ付けていな
くても、可動物体上の本体ケースの浮きや傾きを防止す
ることが可能となり、本体ケースを常に安定した姿勢
で、走行中の可動物体の上面に摺接させておくことがで
きる。
【0010】なお、リンク機構の下辺部に、損傷検出器
の突出部を嵌入させて締結可能な保持部材を付設してお
けば、支持治具の取付時に、この保持部材を可動物体の
長手方向に沿ってスライドさせながら損傷検出器の突出
部に位置合わせして、簡単かつ確実に締結することがで
きるので、支持治具と損傷検出器との連結作業が効率よ
く行える。
【0011】また、門形支持枠としては、水平梁部と、
この水平梁部の両端から下方へ垂設された一対の垂直脚
部とを有する構成のものが好ましい。そして、締結手段
が、垂直脚部の下端部に固定された水平部材と、この水
平部材に螺着せしめたねじ部材と、このねじ部材の先端
部に設けられて可動物体の支持部材に圧接される保護部
材とを有する構成にしてあれば、支持治具を全体として
簡素な構成にすることができ、取付強度も高めやすい。
【0012】また、門形支持枠の前記一対の垂直脚部の
うち少なくとも一方を、規制部材を取り付けると所定の
長さ寸法に保持され、かつ該規制部材を取り外すと長さ
寸法が縮小可能な折り畳み構造や出没式伸縮構造にして
おけば、非使用時には規制部材を取り外して垂直脚部を
短くしておけるので、持ち運びに便利な支持部材となっ
て好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の可動物体用損傷検出器の
支持治具の第1実施形態と第2実施形態を図面を参照し
つつ説明する。
【0014】1.第1実施形態について説明する。
【0015】図1は第1実施形態でハンドレール上に損
傷検出器を保持している状態を示す側面図、図2は図1
に示す第1実施形態の斜視図、図3は図1に示す第1実
施形態に備えられる締結手段を示す斜視図、図4は図1
に示す第1実施形態に備えられる保持部材を示す斜視
図、図5は図1に示す第1実施形態に備えられるリンク
機構の動作動作説明図である。
【0016】第1実施形態は、図1,2において、符号
3で総括的に示す支持治具である。この支持治具3は、
可動物体であるハンドレール1の上面に押し付けて該ハ
ンドレール1内のスチールコードの損傷検出に用いられ
る損傷検出器2を支持するためのものである。この支持
治具3は、ハンドレール1を幅方向に跨いだ状態で設置
される門形支持枠4と、この門形支持枠4の下側両端部
をハンドレール1の取付フレームなどからなる支持部材
24に固定可能な一対の締結手段5,6と、上辺部18
および下辺部19の各両端を斜辺部20,21に回動自
在に連結してなる平行四辺形状の一対のリンク機構7,
8と、各リンク機構7,8にそれぞれ取り付けられたば
ね部材22とによって概略構成されている。
【0017】門形支持枠4はアルミニウム製で、水平梁
部4Aと、この水平梁部4Aの両端から下方へ垂設され
た一対の垂直脚部4B,4Cとからなるコ字形状の剛体
であるが、一方の垂直脚部4cは中央部で折り畳める構
造にしてある。ただし、使用時には図2に示すように、
この垂直脚部4Cの中央部に規制部材9が取り付けてあ
るので、垂直脚部4Cが使用中に変形する心配はない。
【0018】締結手段5,6は、それぞれ、門形支持枠
4の垂直脚部4B,4Cの下端部に固定されたアルミニ
ウム製の水平部材10,11と、各水平部材10,11
に螺着せしめた複数個のねじ部材12,13と、各ねじ
部材12,13の先端部に設けられてハンドレール1の
支持部材24に圧接されるゴム製の保護部材14,15
(図3参照)とからなる。
【0019】リンク機構7,8は、図2に示すようにデ
ィスタントピース16,17を挟んだ状態で配置され、
所定の間隙Gを存して対向している。各リンク機構7,
8の構成は同等であり、いずれも、門形支持枠4の水平
梁部4Aの中央部に固定された上辺部18と、この上辺
部18の両端に回動自在に連結された一対の斜辺部2
0,21と、各斜辺部20,21の下端に回動自在に連
結された下辺部19とからなる。そして、図1に示すよ
うに、ばね部材22の両端が、上辺部18と、該上辺部
18に対し鈍角をなす斜辺部20とに掛け止めされてい
るので、上辺部18と斜辺部20とにより引っ張られた
ばね部材22の復元力によって、下辺部19には下向き
の弾性付勢力が作用することとなる。また、下辺部19
には、損傷検出器2の本体ケース2A上に突設されてい
る突出部、すなわち把手部2Bを嵌入させて、この把手
部を複数個のねじ部材25で締結可能なアルミニウム製
の保持部材23を設けてあり、これにより、保持部材2
3を介して把手部2Bが下辺部19に保持・固定される
ようになっている。なお、保持部材23は図4に示すよ
うな箱状に形成されていて、側壁の複数個所に把手部2
Bを締結するためのねじ孔23A〜23Dが穿設されて
いる。
【0020】このように構成した第1実施形態すなわち
支持治具3では、ハンドレール1上に損傷検出器2を保
持する際に、まず、停止状態のハンドレール1を幅方向
に跨ぐように門形支持枠4を配置して、垂直脚部4B,
4Cの下端部に固定されている水平部材10,11をハ
ンドレール1の支持部材24(取付フレームなど)の両
側面に対向させ、ねじ部材12,13を螺進させること
により、保護部材14,15を支持部材24の両側面に
圧着させる。なお、ねじ部材12,13をねじ込むだけ
なので、支持治具3の取付作業は簡単に行えるが、取付
強度は十分である。
【0021】こうして支持治具3をハンドレール1の支
持部材24に取り付けたなら、損傷検出器2をハンドレ
ール1上に搭載して、各リンク機構7,8の下辺部19
に固定されている保持部材23を、ハンドレール1の長
手方向に沿ってスライドさせながら損傷検出器2の把手
部2Bに位置合わせし、ねじ25を用いて保持部材23
に把手部2Bを固定する。こうすることで、支持治具3
と損傷検出器2との連結作業が効率よく行える。そし
て、ハンドレール1を図1の矢印F方向へ走行させなが
ら、支持治具3にて保持した損傷検出器2により、ハン
ドレール1内のスチールコードの損傷を検出することが
できる。
【0022】このように第1実施形態すなわち支持治具
3では、支持治具2自体をハンドレール1の支持部材2
4に簡単かつ確実に取り付けることのでき、また、ばね
部材22の弾性付勢力と損傷検出器2の自重とにより、
本体ケース2Aがハンドレール1の上面から離れにくく
してある。また、ハンドレール1の上面の凹凸などによ
って本体ケース2Aに上下動が生じた際にも、その変位
をリンク機構7,8が吸収し、例えば図5(a)に示す
状態から同図(b)に示す状態に移行したとしても、リ
ンク機構7,8の高さ寸法が自動的にHからhに減少し
て、本体ケース2Aがハンドレール1の上面から離れに
くくなっている。したがって、保守員が手で押さえ付け
ていなくても、ハンドレール1上に搭載した損傷検出器
2を常に安定した姿勢で、走行中のハンドレール1の上
面に摺接させておくことができ、それゆえハンドレール
1内のスチールコードの損傷検出を効率よく正確に行う
ことができ、保守員の負担も大幅に軽減される。
【0023】また、第1実施形態すなわち支持治具3で
は、門形支持枠4の垂直脚部4Cを、規制部材9を取り
付けると所定の長さ寸法に保持され、かつ規制部材9を
取り外すと長さ寸法が約半分に折り畳める構造にしてあ
り、非使用時には規制部材9を取り外して垂直脚部4C
を短くしておくことができるので、持ち運びに便利であ
る。
【0024】なお、垂直脚部4Bを垂直脚部4Cと同様
の構造にしておけば、門形支持枠4の高さ寸法を非使用
時には約半分に短寸化しておくことができる。また、例
えば上下一対の筒状体を一方が他方に対し出没できるよ
うに連結して、伸縮可能な垂直脚部4Bあるいは4Cと
なし、その連結部に適当な規制部材を取り付けて使用す
るようにしてもよい。
【0025】2.第2実施形態について説明する。
【0026】図6は第2実施形態を示す側面図、図7は
図6に示す第2実施形態の正面図、図8は図6に示す第
2実施形態に備えられる保持部材の拡大斜視図、図9は
図6に示す垂直脚部を折り曲げた状態を示す第2実施形
態の側面図である。なお、図6〜8では、上述の図1〜
5に示すものと同等のものに同じ符号を付してある。
【0027】第2実施形態は、図6,7において、符号
30で総括的に示す支持治具30である。この支持治具
30は、門形支持枠40と、1対の締結手段50,60
と、1対のリンク機構7,8と、ばね部材22とを備え
ている。
【0028】門形支持枠40は、アルミニウム製であ
り、水平梁部40Aと1対の垂直脚部40B,40Cと
からなる逆U字状の剛体である。
【0029】垂直脚部40Cは、約半分に折り畳める構
造にしてある。この構造は、垂直脚部40Cのほぼ中央
部を軸体71で連結してあり、これにより、図9に示す
ように、締結手段50を含む垂直脚部40Cのほぼ下半
分が、軸体71を軸にハンドレール1の長手方向に対す
る直交面内で回動可能にしてある。
【0030】また、垂直脚部40Cには、図6,7に示
すように、規制部材9を設け、垂直脚部40Cが使用時
に折畳まれないようにしてある。この規制部材9は、垂
直脚部40Cと相対的にスライド可能に設けられ、支持
治具30を使用する際に、折れ曲る部分の下方で突出す
るストッパー26によって、折れ曲る部分を覆った状態
で保持されるようにしてある。
【0031】締結手段50は、門形支持枠40の垂直脚
部40Cの下端部に固定されたアルミニウム製の水平部
材51と、この水平部材51に螺着せしめた複数個のね
じ部材、例えば2個のねじ部材52と、これらねじ部材
52の先端部に設けたゴム製の保護部材54とを備えて
いる。保護部材54は滑り止めの機能も有している。
【0032】締結手段60は、門形支持枠40の垂直脚
部40Bの下端部に固定されたアルミニウム製の第1水
平部材61と、この第1水平部材61を貫通する複数個
の調整ねじ、例えば2個の調整ねじ62と、これら調整
ねじ62の先端に螺着するアルミニウム製の第2水平部
材64と、上述のねじ部材52先端部の保護部材54に
対向する第2水平部材64上の面に設けたゴム製の保護
板65と、調整ねじ62の頭部と第1水平部材61との
間、または第1水平部材61と第2水平部材64との間
で、調整ねじ62に嵌合する調整部材66とを備えてい
る。
【0033】また、保持手段230は、第1実施形態の
保持手段23と同様に、損傷検出器2の本体ケース2A
上に突設されている把手部2Bが嵌入される部材であ
る。この保持部材230は、図8に示すように、厚さ約
1.5mmのアルミニウム製の1枚の板を折り曲げて、
下面が開口する箱状に形成したものである。また、この
保持部材230には、ねじ25が螺着するねじ穴230
A,230Bを設けてある。
【0034】このように構成した第2実施形態すなわち
支持治具30では、ハンドレール1上に損傷検出器2を
取り付ける際に、まず、停止状態のハンドレール1を幅
方向に跨ぐように門形支持枠40を配置する。
【0035】このとき、締結手段60の保護板65を支
持部材24の一方の側面に当接させた状態で、垂直脚部
40Cの下半分を回動させ、締結手段50を締結手段6
0に支持部材24を挟んで対向させる。次に、垂直脚部
40Cが折れ曲がらないように規制部材9で規制する。
そして、締結手段50のねじ部材52をねじ込んで保護
部材54で他方の側面を押圧し、締結手段50,60と
で支持部材24を挟圧する。これにより、支持治具30
が支持部材24に固定される。
【0036】こうして支持治具30をハンドレール1の
支持部材24に取り付けたなら、損傷検出器2をハンド
レール1上に搭載して、各リンク機構7,8の下辺部1
9に固定されている保持部材23を、ハンドレール1の
長手方向に沿ってスライドさせながら損傷検出器2の突
出部、例えば把手部2Bに位置合わせし、ねじ25を用
いて保持部材23を把手部2Bに固定する。こうするこ
とで、支持治具30と損傷検出器2との連結作業が効率
よく行える。そして、ハンドレール1を走行させなが
ら、支持治具30にて保持した損傷検出器2により、ハ
ンドレール1内のスチールコードの損傷を検出すること
ができる。
【0037】このように第2実施形態すなわち支持治具
30では、第1実施形態と同様に、支持治具30自体を
ハンドレール1の支持部材24に簡単かつ確実に取り付
けることのでき、また、ばね部材22の弾性付勢力と損
傷検出器2の自重とにより、本体ケース2Aがハンドレ
ール1の上面から離れにくくしてある。また、ハンドレ
ール1の上面の凹凸などによって本体ケース2Aに上下
動が生じた際にも、その変位をリンク機構7,8が吸収
し、本体ケース2Aがハンドレール1の上面から離れに
くくなっている。したがって、保守員が手で押さえ付け
ていなくても、ハンドレール1上に搭載した損傷検出器
2を常に安定した姿勢で、走行中のハンドレール1の上
面に摺接させておくことができ、それゆえハンドレール
1内のスチールコードの損傷検出を効率よく正確に行う
ことができ、保守員の負担も大幅に軽減される。
【0038】また、第2実施形態すなわち支持治具30
では、第1実施形態と同様に、門形支持枠40の垂直脚
部40Cを、規制部材9を取り付けると所定の長さ寸法
に保持され、かつ規制部材9をスライドさせると長さ寸
法が約半分に折り畳める構造にしてあり、非使用時には
規制部材9を取り外して垂直脚部40Cを短くしておく
ことができるので、持ち運びに便利である。
【0039】また、第2実施形態すなわち支持治具30
では、第1実施形態とは異なり、調整部材66を調整ね
じ62の頭部と第1水平部材61との間で調整ねじ62
に嵌合させて、保護部材54と保護板65の間隔寸法L
(図6参照)を大きくすることができ、また、調整部材
66を第1水平部材61と第2水平部材64との間で調
整ねじ62に嵌合させて、保護部材54と保護板65の
間隔寸法L(図6参照)を小さくすることができる。こ
れにより、支持部材24の厚さに応じた支持治具30の
取付作業が簡単である。
【0040】また、第2実施形態すなわち支持治具30
では、垂直脚部40Cの約下半分を、特に、ハンドレー
ル1の長手方向に対する直交面内で可能にしてある。こ
れにより、締結手段60の保護板65を支持部材24の
一方の側面に当接させた状態で、締結手段50を簡単に
他方の面に配置することができ、したがって、支持治具
30の取付作業が簡単である。また、規制部材9を折れ
曲がる部分よりも上方へずらして垂直脚部40Cの約下
半分を回動させれば、締結手段50,60による支持部
材24の挟圧を簡単に解除でき、したがって、支持治具
30の取外作業も簡単である。
【0041】第2実施形態すなわち支持治具30では、
保持部材230を、厚さ約1.5mmのアルミニウム製
の1枚の板を折り曲げて、下面が開口する箱状に形成す
るので、製作が簡単である。
【0042】なお、垂直脚部40Bを垂直脚部40Cと
同様の構造にしておけば、門形支持枠40の高さ寸法を
非使用時には約半分に折り畳むことができる。
【0043】また、第1,第2実施形態では、ハンドレ
ール1内のスチールコードの損傷検出器2を支持する例
を挙げたが、本発明はこれに限るものでない。すなわ
ち、上部に把手部2Bなどの突出部が設けられ、支持部
材24のように固定された支持部材上を移動する可動物
体の上面に押し付られる損傷検出器であれば、どのよう
なものでもよい。
【0044】
【発明の効果】本発明は以上説明したような形態で実施
され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0045】門形支持枠の下側両端部を締結手段により
可動物体を支持する支持部材に固定し、門形支持枠の上
側中央部に上辺部が固定された平行四辺形状のリンク機
構の下辺部に対して、ばね部材が下向きの弾性付勢力を
付与する構成とし、可動物体上に搭載した損傷検出器の
把手部を前記下辺部にて保持・固定するようにした支持
治具なので、可動物体の支持部材に簡単かつ確実に固定
できるのみならず、簡素な構成でありながら、損傷検出
器の本体ケースを可動物体の上面から離れにくくして、
保守員が手で押さえ付けていなくても本体ケースの浮き
や傾きが防止できるようになっている。その結果、損傷
検出器の本体ケースを常に安定した姿勢で、走行中の可
動物体の上面に摺接させておくことができて、可動物体
内の損傷検出を効率よく正確に行うことができ、保守員
の負担も大幅に軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可動物体用損傷検出器の支持治具の第
1実施形態でハンドレール上に損傷検出器を保持してい
る状態を示す側面図である。
【図2】図1に示す第1実施形態の斜視図である。
【図3】図1に示す第1実施形態に備えられる締結手段
を示す斜視図である。
【図4】図1に示す第1実施形態に備えられる保持部材
を示す斜視図である。
【図5】図1に示す第1実施形態に備えられるリンク機
構の動作動作説明図である。
【図6】本発明の可動物体用損傷検出器の支持治具の第
2実施形態を示す側面図である。
【図7】図6に示す第2実施形態の正面図である。
【図8】図6に示す第2実施形態に備えられる保持部材
の拡大斜視図である。
【図9】図6に示す垂直脚部を折り曲げた状態を示す第
2実施形態の側面図である。
【符号の説明】
1 ハンドレール(可動物体) 2 損傷検出器 2A 本体ケース 2B 把手部(突出部) 3 支持治具 4 門形支持枠 4A 水平梁部 4B,4C 垂直脚部 5,6 締結手段 7,8 リンク機構 9 規制部材 10,11 水平部材 12,13 ねじ部材 14,15 保護部材 18 上辺部 19 下辺部 20,21 斜辺部 22 ばね部材 23 保持部材 24 支持部材 30 支持治具 40 門形支持枠 40A 水平梁部 40B,40C 垂直脚部 50 締結手段 51 水平部材 52 ねじ部材 54 保護部材 60 締結手段 61 第1水平部材 62 調整ねじ 64 第2水平部材 65 保護板(保護部材) 66 ディスタントピース 230 保持部材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可動物体の上面に押し付けて該可動物体
    内の損傷の検出に用いられる損傷検出器を支持するため
    の治具であって、 前記可動物体を幅方向に跨いだ状態で設置される門形支
    持枠と、 この門形支持枠の下側両端部を前記可動物体の支持部材
    に固定可能な締結手段と、 前記門形支持枠の上側中央部に固定された上辺部に一対
    の斜辺部が回動自在に連結されているとともに、これら
    斜辺部に下辺部が回動自在に連結されている全体として
    平行四辺形状のリンク機構と、 このリンク機構に取り付けられて前記下辺部を下向きに
    弾性付勢するためのばね部材とを備え、 前記可動物体上に前記損傷検出器を搭載した状態で、こ
    の損傷検出器の本体ケース上に突設されている突出部を
    前記リンク機構の前記下辺部にて保持・固定するように
    したことを特徴とする可動物体用損傷検出器の支持治
    具。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、前記リンク機
    構の前記下辺部に、前記損傷検出器の前記突出部を嵌入
    させて締結可能な保持部材を付設したことを特徴とする
    可動物体用損傷検出器の支持治具。
  3. 【請求項3】 請求項1または2の記載において、前記
    門形支持枠が、水平梁部と、この水平梁部の両端から下
    方へ垂設された一対の垂直脚部とを有することを特徴と
    する可動物体用損傷検出器の支持治具。
  4. 【請求項4】 請求項3の記載において、前記締結手段
    が、前記垂直脚部の下端部に固定された水平部材と、こ
    の水平部材に螺着せしめたねじ部材と、このねじ部材の
    先端部に設けられて前記可動物体の支持部材に圧接され
    る保護部材とを有することを特徴とする可動物体用損傷
    検出器の支持治具。
  5. 【請求項5】 請求項3または4の記載において、前記
    一対の垂直脚部のうち少なくとも一方を、規制部材を取
    り付けると所定の長さ寸法に保持され、かつ前記規制部
    材を取り外すと長さ寸法が縮小可能な構造にしたことを
    特徴とする可動物体用損傷検出器の支持治具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103523646A (zh) * 2012-07-04 2014-01-22 株式会社日立建筑系统 乘客输送机的移动扶手探伤装置
JP2015067370A (ja) * 2013-09-26 2015-04-13 株式会社日立ビルシステム 移動手摺り劣化診断装置
CN115541697A (zh) * 2022-11-18 2022-12-30 河南省啄木鸟地下管线检测有限公司 油气管道漏磁检测探头

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