JP2002067033A - ペットボトルのリサイクル処理方法およびリサイクル処理装置 - Google Patents

ペットボトルのリサイクル処理方法およびリサイクル処理装置

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JP2002067033A
JP2002067033A JP2000264170A JP2000264170A JP2002067033A JP 2002067033 A JP2002067033 A JP 2002067033A JP 2000264170 A JP2000264170 A JP 2000264170A JP 2000264170 A JP2000264170 A JP 2000264170A JP 2002067033 A JP2002067033 A JP 2002067033A
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JP
Japan
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container
pet bottle
bottle material
pet
recycling
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Itaro Chottogi
伊太郎 一寸木
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MAEBARA KASEI SANGYO KK
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
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    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高品質の成形原料の製造を確約しつつ、製造
コストの低減および省スペース化を図ることができ、か
つ作業者の削減および騒音の抑制を達成できるようにす
る。 【解決手段】 再利用可能なペットボトル素材を収容可
能な容器11と、この容器11内のペットボトル素材を
加熱して溶融可能なバンドヒータ21と、このバンドヒ
ータ21によって溶融された素材を固化した後あるいは
固化する前に破砕又は切断して粒化可能な造粒手段(粉
砕機31,ホットカットペレタイザ41)とを具備す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ペットボトルのリ
サイクル処理方法およびリサイクル処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレート製の容器
(いわゆるペットボトル)は、低コストで大量生産でき
るところから、清涼飲料水やサラダ油・醤油等の包装用
容器として広く使用されている。そのため、一般家庭等
から廃棄されるペットボトルは膨大な量に上っており、
かかる廃棄ペットボトルをどのように処分するかは自然
環境保護上の最重要課題の一つとなっている。
【0003】ここで、廃棄ペットボトルは、埋め立て処
理場まで運ばれ埋め立て処分されるのが一般的であった
が、平成9年4月1日から「容器包装リサイクル法」が
施行され製造メーカーにペットボトルの回収・再利用を
図ることが義務付けられたことから、回収ペットボトル
のリサイクル技術が種々提案されている。
【0004】図9に、回収ペットボトルを粒状成形原料
にリサイクルする代表的方法を示す。
【0005】まず、回収されたペットボトルのうち再利
用可能なボトルのみが選別される(ST21)。着色さ
れたペットボトルや非ペット製ボトル(例えば、ポリス
チレン製ボトル等)は除かれる。また、無色のペットボ
トルでも、ポリエチレンテレフタレート(PET)以外
のキャップやラベル等が付いたままのものは除かれる。
選別には、大別して作業者による選別(手選別)と選別
機による自動選別とがある。
【0006】次に、選別されたペットボトルは、1次粉
砕機で粗粉砕されて3〜6cm平方程度の粗砕片とされ
る(ST22)。1次粉砕機は、互いに内向きに回転す
る2軸の回転刃にペットボトルを引き込んで破砕可能に
構成されている。
【0007】上記ペットボトル粗砕片は、洗浄された後
(ST23)、2次粉砕機で細かく粉砕されて5mm平
方程度のフレークとされる(ST24)。2次粉砕機
は、回転軸に設けられた回転刃と固定刃との協働によっ
てペットボトル粗砕片を細かく破砕可能に構成されてい
る。
【0008】なお、上記したようにペットボトルを2回
に分けて破砕するのは、1回で細かく破砕しようとする
と、粉砕機の回転刃がすぐに摩耗してしまい頻繁に回転
刃の交換・取付調整をしなければならないため生産効率
が大幅に低下したり、機械寿命が短くなったりするから
である。
【0009】フレークは、除湿乾燥機で4時間ほど除湿
乾燥(1)がなされた後(ST25)、押出し機(ルー
ダ)で3mm平方程度の粒(ペレット)とされる(ST
26)。そして、上記ペレットは、第2除湿乾燥機で4
時間ほど除湿乾燥(2)がなされた後(ST27)、更
に6時間ほど結晶形成用乾燥機で乾燥されて芯まで乾燥
される(ST28)。これにより、粒状の成形原料が完
成される。
【0010】なお、上記除湿乾燥(1),(2)および
結晶形成用乾燥は、1つの乾燥機で実行することは可能
であるが、1台で全ての乾燥を行うと生産効率の極端な
低下を招くので、除湿乾燥(1),(2)を1台の除湿
乾燥機で行い結晶形成用乾燥を専用の乾燥機で行うこと
が多い。
【0011】こうして完成された成形原料を射出成形や
押出成形等することにより、廃棄ペットボトルを板状建
築材料(床材、壁材等)や布地等の原料となる糸などに
リサイクルできる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記リサイ
クル方法では次のような欠点がある。 製造コストが高くなる。
【0013】上記リサイクル方法の実施には、数多くの
機器が必要となる。そのため、設備費が嵩張る。例え
ば、1時間当たり約300kgの処理能力を有するリサ
イクル処理設備を構築する場合、選別機が500万円、
1次粉砕機が2000万円、洗浄機が500万円、2次
粉砕機が1500万円、除湿乾燥機が1500万円、押
出機(ルーダ)が2500万円、結晶形成用乾燥機が1
000万円、その他の装置(コンベヤ等)が3000万
円ほど掛かる。したがって、設備費だけでも1億2千万
円以上掛かることになる。
【0014】また、上記各装置を操作・監視等するのに
多くの作業員を確保しなければならないので、人件費が
嵩張ることになる。特に、2次粉砕機を担当する作業員
は、複雑・微妙な粉砕刃の交換・調整に精通している必
要があり、押出機を担当する作業員は微妙な温度管理を
する必要があるので、いずれも熟練者を配さなければな
らず、その分人件費が余計に掛かることになる。
【0015】このように、多額の設備費・人件費を要す
ることから製造コストが高くなり、バージン原料で原糸
等を製造する場合よりも遥かに高くなってしまうことが
多い。 大きな設置スペースが必要となる。
【0016】上記したリサイクル処理設備を構成する機
器には大型のものが多いため、最低でも約1000坪ほ
どの設置スペースが必要となる。そのため、ペットボト
ルリサイクル施設用の土地の確保が難しい場合がある。 多くの人手が必要となる。
【0017】上記でも述べたように、操作等に熟練を
要する機器が多いので人員の確保が難しい。 大騒音が発生する。
【0018】1次粉砕機は、ペットボトルを大まかに破
砕するだけであるので、騒音の発生は少ないが、2次粉
砕機では細かく破砕するので、耳障りな大きな音が発生
しやすく、周囲で働く作業員の健康管理上問題があると
ともに、リサイクル施設近くの住民に不快感を与えやす
い。
【0019】本発明の目的は、高品質の粒状成形原料の
製造を確約しつつ、製造コストの低減および省スペース
化を図ることができるとともに、作業者の削減および騒
音の抑制を達成できるペットボトルのリサイクル処理方
法およびリサイクル処理装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、再利
用可能なペットボトル素材を加熱して溶融し、当該溶融
物を固化した後あるいは固化する前に破砕又は切断して
粒状成形原料を製造することを特徴とするペットボトル
のリサイクル処理方法である。
【0021】かかる発明の場合、前処理工程(選別、1
次粉砕、洗浄)は行うとしても、大騒音が発生する2次
粉砕や処理時間が長い除湿乾燥(1),(2)および結
晶形成用乾燥は行わないので、騒音の発生を抑制できる
とともに製造時間の大幅短縮を図れる。また、リサイク
ル処理方法の実施に必要な機器も少なくてすむので、設
備費の低コスト化および設置スペースの節約ならびに作
業者の削減を図れる。
【0022】また、本発明を実施して得られた粒状成形
原料を射出成形等して試験片を製作し、引張り試験して
みたところ、従来の再生ペレットを原料として製作され
た試験片と同程度の引張り強さと破断伸びとを有するこ
とが確認できた。
【0023】したがって、高品質の成形原料の製造を確
約しつつ、製造コストの低減および省スペース化を図る
ことができるとともに、作業者の削減および騒音の抑制
を達成できる。
【0024】請求項2の発明は、再利用可能なペットボ
トル素材を収容可能な容器と、この容器内のペットボト
ル素材を加熱して溶融可能な加熱手段と、この加熱手段
によって溶融された素材を固化した後あるいは固化する
前に破砕又は切断して粒化可能な造粒手段とを具備して
なるペットボトルのリサイクル処理装置である。
【0025】かかる発明の場合、大騒音が発生する2次
粉砕や処理時間が長い除湿乾燥(1),(2)および結
晶形成用乾燥は行わないので、騒音の発生を抑制できる
とともに製造時間の大幅短縮を図れる。また、設備費の
低コスト化および設置スペースの節約ならびに作業者の
削減を図れる。
【0026】例えば、1時間当たり約300kgの処理
能力を有するリサイクル処理装置を構築する場合、容器
および加熱手段は合わせて従来の押出機と同程度の金額
(約2500万円)で製作できるので、2次粉砕機(約
1500万円)、除湿乾燥機(約1500万円)、結晶
形成用乾燥機(1000万円)が不要となり、かつ、そ
の他の装置(コンベヤ等)も安く製作できる(約150
0万円)ことを考えると、設備費を7000万円程度に
抑えることができる。すなわち、従来例よりも約4割程
度低減できる。
【0027】また、操作・監視等しなければならない機
器も少なく、特に熟練を要しないので、人件費が低く抑
えられる。
【0028】以上から、高品質の成形原料の製造を確約
しつつ、製造コストの低減および省スペース化を図るこ
とができるとともに、作業者の削減および騒音の抑制を
達成できる。
【0029】請求項3の発明は、前記容器内で溶融され
たペットボトル素材を圧縮しつつ混練可能な圧縮・混練
手段を設けるとともに、溶融ペットボトル素材に含まれ
た空気および水分を容器から放出可能なガス抜き手段を
設けた請求項2記載のペットボトルのリサイクル処理装
置である。
【0030】かかる発明の場合、溶融されたペットボト
ル素材は圧縮されつつ混練されるので、一段と均一に加
熱され組成も均一化される。また、溶融時に、空気(気
泡)や水分がわずかに残っていた場合でも当該水分等は
完全に抜かれる。
【0031】したがって、請求項2記載の発明の場合と
同様な作用・効果を奏し得る他、一段と高品質の成形原
料を製造できる。
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。
【0032】(第1の実施形態)
【0033】第1の実施形態に係るペットボトルのリサ
イクル処理方法は、図1に示すように、再利用可能なペ
ットボトル素材を加熱して溶融し、当該溶融物を固化し
た後に破砕又は切断して粒状成形原料を製造するものと
されている。
【0034】そして、上記リサイクル処理方法を実施す
る装置(リサイクル処理装置1)は、図2に示すよう
に、再利用可能なペットボトル素材を収容可能な容器1
1と、この容器11内のペットボトル素材を加熱して溶
融可能な加熱手段(21)と、この加熱手段(21)に
よって溶融された素材を固化した後に破砕又は切断して
粒化可能な造粒手段(31)とを具備してなる。
【0035】また、容器11内で溶融されたペットボト
ル素材を圧縮しつつ混練可能な圧縮・混練手段51が設
けられているとともに、溶融ペットボトル素材に含まれ
た空気(気泡)および水分を容器11から放出可能なガ
ス抜き手段61が設けられている。
【0036】ここで、ペットボトル素材としては、回収
ペットボトル、圧潰されて減容化されたペットボトル、
前処理(選別、1次粉砕、洗浄)されたペットボトル粗
砕片等がある。いずれも、無色でポリエチレンテレフタ
レート(PET)以外のキャップやラベル等が取り除か
れたものが対象である。
【0037】この実施形態では、ペットボトル素材とし
て、前処理されブロワー(図示省略)で乾燥されたペッ
トボトル粗砕片が選定されている。
【0038】以下、上記リサイクル処理装置1の各構成
要素について具体的に説明する。
【0039】容器11は、図2に示すように、筒状に形
成されている。この容器11は、金属製とされており、
ペットボトル素材を収容して溶融可能かつ溶融されたペ
ットボトル素材を圧縮しつつ混練できるように形成され
ている。
【0040】この実施形態では、容器11は、軸線方向
長さL0が2メートルで内径が0.3メートルとされて
いる。この容器11には、ペットボトル素材を内部へ取
り込むための投入口13が形成されている。また、この
容器11の図2中右端部17には、溶融したペットボト
ル素材を外部へ押出すための押出し穴16が貫通穿設さ
れている。
【0041】また、上記容器11の外周部分には、加熱
手段としてのバンドヒータ21が取り付けられていると
ともに、当該容器11の内部温度を測定するための温度
センサ(図示省略)が装着されている。
【0042】上記バンドヒータ21は、図示しない制御
手段によって容器11の内部温度が設定温度となるよう
に駆動制御される。図3に、容器11の軸線方向各部位
における設定温度の一例を示す。投入口13付近では、
後述するスクリュー52への喰いつきがよくなるように
常温(30〜50℃)とし、容器11の軸線方向中央部
に到達する直前に250℃まで上昇させ、その後は25
0℃を保持するように温度制御するものとされている。
【0043】次に、圧縮・混練手段51は、図2に示す
ように、容器11内で溶融したペットボトル素材を押出
し穴16へ向けて移動させつつ圧縮・混練可能なスクリ
ュー52と、このスクリュー52を回転させる駆動手段
55(モータ56,減速機構57等)とから形成されて
いる。
【0044】スクリュー52は、押出し穴16へ近づく
につれてピッチpが小さくなるように形成されている。
これにより、溶融されたペットボトル素材は、押出し穴
16に近づくにつれて強く圧縮されるので、一段と円滑
に押出し穴16から外部へ押出される。
【0045】ガス抜き手段61は、容器11の所定部位
(例えば、端部17よりも0.3〜0.5メートル上流
側の部位)に設けられたベント開口部62から形成され
ている。特に、この実施形態では、ベント開口部62に
真空吸引装置65が設けられて、空気や水蒸気等を強制
的に容器11外部へ放出するものとされている。
【0046】なお、、図4に示すように、ベント開口部
62よりも上流側のスクリュー52部分にダルメージ部
66を設けてもよい。この、ダルメージ部66は、螺旋
角度の大きい不連続の浅溝の多重ねじから形成されてお
り、当該部分では溶融ペットボトル素材の移動速度が遅
くなるので、より一段と効果的に溶融ペットボトル素材
中の水分等をガス状化させてベント開口部62から外部
へ放出させることができる。
【0047】造粒手段は、容器11の押出し穴16から
押出された溶融物を固化後に細かく破砕して粒化(ペレ
ット化)可能な粉砕機31から形成されている。なお、
上記溶融物は、空冷・水冷されて固化される。自然冷却
により固化させてもよい。
【0048】次に、この第1の実施形態の作用を説明す
る。
【0049】まず、回収されたペットボトルは、図1に
示すように、従来例と同様に選別、1次粉砕、洗浄され
る(ST11,ST12,ST13)。これにより、ペ
ットボトルは、ペットボトル粗砕片とされる。ペットボ
トル粗砕片は、ブロワーで乾燥される(ST14)。乾
燥後、所定量のペットボトル粗砕片が図2に示す投入口
13から容器11内に入れられる。
【0050】容器11内に入れられたペットボトル粗砕
片は、回転駆動されるスクリュー52によって図2中右
方向へ移動されつつ加熱されて溶融する(ST15)。
そして、溶融物は、容器11内を移動する際に圧縮され
つつ混練され、押出し穴16から外部へ押出される。そ
して、押出された溶融物は、空冷または水冷されて固化
した後、粉砕機31で細かく粉砕されて粒化(ペレット
化)される(ST16,ST17)。これにより、粒状
の成形原料が完成される。なお、粒状成形原料は、粉砕
機31から送風機等によってダクト内を搬送されてホッ
パに貯蔵される(なお、送風機、ダクト、ホッパは図示
省略)。
【0051】ここにおいて、上記成形原料を射出成形し
て試験片を製作し、日本工業規格のK7113(プラス
チックの引張試験方法)に準拠して引張り試験してみた
ところ、表1に示すように、従来の再生ペレットを原料
として製作された試験片と同程度の引張り強さと破断伸
びとを有することが確認できた。
【0052】
【0053】なお、表1において、黒丸は従来の再生ペ
レットを原料とする試験片の試験結果、四角は上記成形
原料を射出成形して製作した試験片の試験結果である。
また、最大応力は、最大引張荷重を試験片の平行部の原
断面積で割った値である、また、破断伸びは、試験片が
破断した際の平行部の標点間距離を原標点間距離で割
り、パーセントで表した値である。
【0054】而して、この実施形態では、大騒音が発生
する2次粉砕や処理時間が長い除湿乾燥(1),(2)
および結晶形成用乾燥は行わないので、騒音の発生を抑
制できるとともに製造時間の大幅短縮を図れる。
【0055】また、リサイクル処理装置1も構成機器が
少なくてすむので、設備費の低コスト化および設置スペ
ースの節約ならびに作業者の削減を図れる。
【0056】例えば、1時間当たり約300kgの処理
能力を有するリサイクル処理装置1を構築する場合、容
器11および加熱手段は合わせて従来の押出機と同程度
の金額(約2500万円)で製作でき、洗浄後の乾燥も
300万円位のブロワーで行えるので、2次粉砕機(約
1500万円)、除湿乾燥機(約1500万円)、結晶
形成用乾燥機(1000万円)が不要となり、かつ、そ
の他の装置(コンベヤ等)も安く製作できる(約150
0万円)ことを考えると、設備費を7000万円程度に
抑えることができる。すなわち、従来例よりも約4割程
度低減できる。
【0057】また、操作・監視等しなければならない機
器も少なく、特に熟練を要する機器も無いので、人件費
が低く抑えられる。
【0058】以上から、高品質の成形原料の製造を確約
しつつ、製造コストの低減および省スペース化を図るこ
とができるとともに、作業者の削減および騒音の抑制を
達成できる。
【0059】また、圧縮・混練手段51によって、溶融
されたペットボトル素材は圧縮されつつ混練されるの
で、均一に加熱され組成も均一化される。また、ガス抜
き手段61によって溶融されたペットボトル素材(ペッ
トボトル粗砕片)から空気(気泡)や水蒸気等を抜くこ
とができる。したがって、一段と高品質の成形原料を製
造できる。
【0060】なお、上記実施形態では、加熱手段として
バンドヒータ21を使用したが、これに限定されるもの
ではなく、容器11中のペットボトル素材を溶融するこ
とができれば、どのような構造のものを使用してもよ
い。例えば、ガスバーナを加熱手段として使用してもよ
い。
【0061】(第2の実施形態)
【0062】第2の実施形態に係る発明は、第1の実施
形態の場合と基本的構成は同様であるが、溶融ペットボ
トル素材を固化する前に粉砕または切断して粒状成形原
料を製造するものとされている。
【0063】そして、上記粒状成形原料の製造に使用さ
れるリサイクル処置装置1Aは、図5および図6に示す
ように、第1の実施形態に係るリサイクル処理装置1と
基本的構成は同様であるが、造粒手段が溶融ペットボト
ル素材を固化する前に粉砕または切断して粒化可能に形
成されている。
【0064】具体的には、リサイクル処理装置1Aは、
容器11Aと加熱手段(21)と造粒手段(41)とを
有している。
【0065】容器11Aは、金属製の大径筒部12およ
び小径筒部15から形成されている。大径筒部12は、
軸線方向長さが2000mmで内径が300mmとされ
ている。この大径筒部12には、ペットボトル素材を内
部へ取り込むための投入口13Aが形成されている。ま
た、大径筒部12の端部17Aには、溶融ペットボトル
素材を小径筒部15へ渡すための連絡筒部14が設けら
れている。
【0066】一方、小径筒部15は、大径筒部12の下
方に設けられており、軸線方向長さL22が2000m
mで内径が150mmとされている。この小径筒部15
と大径筒部12とは、図6に示すように、上方から見た
場合に直角に配置されている。小径筒部15の図6中上
端部には、大径筒部12の連絡筒部14から落とされた
溶融ペットボトル素材を内部へ入れるための開口部13
Bが形成されている。また、小径筒部15の終端部17
Bには、溶融したペットボトル素材を外部へ押出すため
の小穴18が複数個貫通穿設されている。
【0067】また、上記大径筒部12および小径筒部1
5の各外周部分には、加熱手段としてのバンドヒータ2
1が取り付けられているとともに、当該大径筒部12お
よび小径筒部15の内部温度を測定するための温度セン
サ(図示省略)が装着されている。
【0068】上記バンドヒータ21は、図示しない制御
手段によって大径部12および小径部15の内部温度が
設定温度となるように駆動制御される。図8に、小径筒
部15の軸線方向各部位における設定温度の一例を示
す。小径筒部12の軸線方向中央部直前までは250℃
を保持し、それ以後は温度を低下させ端部17B付近で
は100〜150℃まで減少させるものとされている。
なお、大径筒部12の軸線方向各部位における設定温度
は、第1の実施形態における容器11の設定温度(図
3)と同様である。
【0069】次に、圧縮・混練手段51は、第1の実施
形態と同様構成のスクリュー(52A,52B)と、モ
ータ56および減速機構57等からなるスクリュー回転
駆動手段(55A,55B等)とから形成されている。
【0070】ガス抜き手段61Aは、第1の実施形態と
同様構成のベント開口部(62A,62B)から形成さ
れている。なお、小径筒部15のベント開口部62B
は、小径部15の端部17B付近で内圧が上昇して逆流
現象が発生するのを防止するために内圧を減少させる役
目も果たす。各ベント開口部(62A,62B)に真空
吸引装置(65)を設けてもよい。また、各ベント開口
部(62A,62B)よりも上流側に図4に示すダルメ
ージ部66と同様構成のダルメージ部を設けてもよい。
【0071】造粒手段は、図7に示すように、小径筒部
15の端部17Bの多数の小穴18から溶融物が押し出
された直後にカッタ42を高速回転させて切断可能なホ
ットカットペレタイザ41から形成されている。
【0072】かかる構成により、第1の実施形態の場合
と同様に、高品質の粒状成形原料の製造を確約しつつ、
製造コストの低減および省スペース化を図ることができ
るとともに、作業者の削減および騒音の抑制を達成でき
る。
【0073】また、容器11Aを小径筒部15と大径筒
部12とからなる分割構造としたので、スクリュー(5
2A,52B)等を簡単に抜き取ることができ修理しや
すい。また、大径筒部12と小径筒部15との各モータ
56の合計馬力を小さく抑えることができ、より一層の
コスト低減および設置スペースの減少を図れる。さら
に、小径筒部15と大径筒部12とを上方から見た場合
に直角に配置したので、工場の隅部等を有効活用でき
る。なお、小径筒部15と大径筒部12とを上方から見
た場合に直角以外の角度で配置してもよい。
【0074】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、再利用可能な
ペットボトル素材を加熱して溶融し、当該溶融物を固化
した後あるいは固化する前に破砕又は切断して粒状成形
原料を製造するので、大騒音が発生する2次粉砕や時間
が掛かる2つの除湿乾燥および結晶形成用乾燥は行わな
い。そのため、騒音の発生を抑制できるとともに製造時
間の大幅短縮を図れる。また、リサイクル処理方法の実
施に必要な機器も少なくてすむので、設備費の低コスト
化および設置スペースの節約ならびに作業者の削減を図
れる。また、従来の再生ペレットを原料として製造され
た成形品と同程度の引張り強さと破断伸びを有する。し
たがって、高品質の成形原料の製造を確約しつつ、製造
コストの低減および省スペース化を図ることができると
ともに、作業者の削減および騒音の抑制を達成できる。
【0075】請求項2の発明によれば、再利用可能なペ
ットボトル素材を収容可能な容器と、この容器内のペッ
トボトル素材を加熱して溶融可能な加熱手段と、この加
熱手段によって溶融された素材を固化した後あるいは固
化する前に破砕又は切断して粒化可能な造粒手段とを具
備してなるので、高品質の成形原料の製造を確約しつ
つ、製造コストの低減および省スペース化を図ることが
できるとともに、作業者の削減および騒音の抑制を達成
できる。
【0076】請求項3の発明によれば、請求項2の発明
に加えて、容器内で溶融されたペットボトル素材を圧縮
しつつ混練可能な圧縮・混練手段を設けるとともに、溶
融ペットボトル素材に含まれる空気および水分を容器か
ら放出可能なガス抜き手段を設けたので、ペットボトル
素材を一段と均一な溶融物にして粒化できる。また、溶
融時に、ペットボトル素材に空気(気泡)や水分がわず
かに残っていた場合でも当該水分は完全に抜かれるの
で、請求項2記載の発明の場合と同様な効果を奏し得る
他、一段と高品質の粒状成形原料を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を説明するための図で
ある。
【図2】同じく、本リサイクル処理装置を説明するため
の図である。
【図3】同じく、容器内の設定温度を説明するための図
である。
【図4】同じく、スクリューのダルメージ部を説明する
ための図である。
【図5】本発明の第2の実施形態を説明するための図で
ある。
【図6】同じく、小径筒部を説明するための図である。
【図7】同じく、ホットカットペレタイザを説明するた
めの図である。
【図8】同じく、小径筒部内の設定温度を説明するため
の図である。
【図9】従来のペットボトルのリサイクル処理方法を説
明するための図である。
【符号の説明】
1,1A リサイクル処理装置 11 容器 12 大径筒部 15 小径筒部 16 押出し穴 21 バンドヒータ(加熱手段) 31 粉砕機(造粒手段) 41 ホットカットペレタイザ(造粒手段) 51 圧縮・混練手段 61 ガス抜き手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 再利用可能なペットボトル素材を加熱し
    て溶融し、当該溶融物を固化した後あるいは固化する前
    に破砕又は切断して粒状成形原料を製造することを特徴
    とするペットボトルのリサイクル処理方法。
  2. 【請求項2】 再利用可能なペットボトル素材を収容可
    能な容器と、この容器内のペットボトル素材を加熱して
    溶融可能な加熱手段と、この加熱手段によって溶融され
    た素材を固化した後あるいは固化する前に破砕又は切断
    して粒化可能な造粒手段とを具備してなるペットボトル
    のリサイクル処理装置。
  3. 【請求項3】 前記容器内で溶融されたペットボトル素
    材を圧縮しつつ混練可能な圧縮・混練手段を設けるとと
    もに、溶融ペットボトル素材に含まれた空気および水分
    を容器から放出可能なガス抜き手段を設けた請求項2記
    載のペットボトルのリサイクル処理装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102785299A (zh) * 2012-08-21 2012-11-21 六安市洁美再生物资回收有限公司 聚苯乙烯泡沫塑料的回收造粒工艺
CN110014581A (zh) * 2017-11-13 2019-07-16 无锡市兴盛新材料科技有限公司 一种pbt废料的新型回用装置
CN115674501A (zh) * 2022-12-30 2023-02-03 金发科技股份有限公司 一种废弃塑料瓶的复合处理工艺及复合处理系统

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