JP2002066457A - ランジュバン型振動子及びそれに用いるリング状超磁歪素子の製造方法 - Google Patents

ランジュバン型振動子及びそれに用いるリング状超磁歪素子の製造方法

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JP2002066457A
JP2002066457A JP2000263881A JP2000263881A JP2002066457A JP 2002066457 A JP2002066457 A JP 2002066457A JP 2000263881 A JP2000263881 A JP 2000263881A JP 2000263881 A JP2000263881 A JP 2000263881A JP 2002066457 A JP2002066457 A JP 2002066457A
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ring
shaped
giant magnetostrictive
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giant
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Kazunari Adachi
和成 足立
Hiroshi Kojima
博 小島
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Maeta Concrete Industry Ltd
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Maeta Concrete Industry Ltd
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  • Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)
  • Apparatuses For Generation Of Mechanical Vibrations (AREA)
  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 発生応力が大きく、幅広い周波数帯域で大振
幅の超音波振動が得られる振動子を提供する。 【解決手段】 超磁歪材料を用いて構成されたリング状
の超磁歪素子1と、リング状超磁歪素子1の穴を貫通す
る両側端部部分の外面にねじ部が設けられた中空ボルト
3と、超磁歪素子1を挟むように中空ボルト3のねじ部
に取付けられ、超磁歪素子1に圧縮力を加えるように締
付けられる一対の金属環2a、2bと、超磁歪素子1の
半径方向外側に巻かれた振動励起用コイル4と、振動励
起用コイル4の外周を囲うように配置された磁気バイア
ス用リング状永久磁石6と、リング状永久磁石6と振動
励起用コイル4を挟むように配置された一対の高透磁性
材料製リング5a、5bとを有するボルト締めランジュ
バン型振動子を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁界による変位量
の大きい超磁歪材料を用いて構成された超磁歪素子を使
用するランジュバン型振動子に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ランジュバン型振動子は、圧電
セラミックス材料等の圧電ひずみ材料の板の両面に適当
な厚さの金属等の板を接着剤で接着又はボルトで圧着す
る等して取付けた構造の振動子であり、超音波の発生又
は受信に利用されている。
【0003】圧電セラミック材料等に金属等の板をボル
トで圧着したタイプのランジュバン型振動子はボルト締
め型と呼ばれ、これは、圧電セラミックス材料が一般に
引張応力には弱いが圧縮応力には強い点に着目し、励振
時の最大応力に打ち勝つだけの圧縮荷重をボルトで締付
けることによって予め圧電セラミックス材料に加えてお
き、最大加振時にも振動による引張応力で破壊しないよ
うにしたものであり、振動破壊強度が大きいのが特徴で
ある。
【0004】他方、超磁歪材料は、一般に希土類元素と
鉄の合金であり、その組成は希土類元素Rと鉄Feの原
子比で1:2(RFe2 )で、例えば、TbFe2 、D
yFe2 、HoFe2 、ErFe2 等が挙げられる。こ
れらの合金は、その機械的内部損失が大きいために制御
性が良く、更にその形状変化率は数千ppmであって通
常の磁歪材料よりも1桁以上大きく、大きな変形が可能
なことから、大変位を実現するアクチュエータとして利
用されている。しかしながらその一方で、超磁歪材料は
機械的に耐えられる引張応力が小さく、強度が確保でき
ないために、振動子のように常時振動させたり、急激な
運動をさせ続けるような動的な用途への応用が困難であ
る。
【0005】超磁歪材料をアクチュエータとして用いる
場合等において、その磁界−歪み特性の直線性や感度を
改善するために、皿バネ等を用いて超磁歪材料に圧縮与
圧を加えることが行われているが、超磁歪材料の引張応
力に弱い特性を補うために圧縮応力をかけることについ
ては開示されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】現在一般にランジュバ
ン型振動子に使用されている圧電セラミックス材料はそ
の性質上、機械的内部損失が小さく、変形量も比較的小
さい。このため、従来のランジュバン型振動子で大振幅
の超音波振動を発生させるためには共振を利用する必要
があり、このために従来のランジュバン型振動子は狭帯
域の振動子となっている。つまり、これらの振動子で発
生可能な大振幅の超音波振動は、振動子の材料、形状及
び寸法で定まる機械共振周波数に等しい周波数の振動に
限られる。
【0007】しかしながら、これらの振動子の実際の用
途、例えば粉粒体の流動体制御やプラスチックの接合、
高分子材料の解離・重合といった化学反応の促進、機械
加工等における最適な振動周波数がその振動子の共振周
波数と一致するとは限らず、そのために超音波振動の効
果を能率的に得ることが難しくなっている。
【0008】このため、幅広い周波数帯域で大振幅の超
音波振動が得られる振動子の開発が望まれている。
【0009】又、超磁歪材料については、上述したよう
に、その引張応力に弱いという機械的特性のために、制
御性の良さや変形量が大きいという利点にも拘らず、振
動子等の動的な用途への応用が進んでいない。
【0010】以上より、本発明の目的は、超磁歪材料の
引張応力に弱いという欠点を克服して、機械的内部損失
が大きく、変形量が大きい超磁歪材料をランジュバン型
振動子に応用することによって、発生応力(発生振動応
力)が大きく、幅広い周波数帯域で大振幅の超音波振動
が得られる振動子を提供することである。
【0011】又、本発明の他の目的は、上記のような振
動子に使用するのに適したリング状超磁歪素子を製造す
る方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、超磁歪材料を用いて構成
されたリング状の超磁歪素子と、リング状超磁歪素子の
穴を貫通する、少なくとも両側端部部分の外面にねじ部
が設けられた中空ボルトと、リング状超磁歪素子を挟む
ように中空ボルトのねじ部に螺合され、リング状超磁歪
素子に圧縮力を加えるように締付けられる一対の金属環
と、超磁歪素子の半径方向外側に巻かれた振動励起用コ
イルとを有するボルト締めランジュバン型振動子を提供
する。
【0013】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のボルト締めランジュバン型振動子において、リング状
超磁歪素子が、超磁歪材料の複数の小片を周方向に接着
することにより構成されているボルト締めランジュバン
型振動子を提供する。
【0014】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載のボルト締めランジュバン型振動子において、中
空ボルトと一対の金属環とが差動ねじを構成しているボ
ルト締めランジュバン型振動子を提供する。
【0015】請求項4に記載の発明は、請求項1から3
の何れか一項に記載のボルト締めランジュバン型振動子
において、一対の金属環のそれぞれが、リング状超磁歪
素子に近付くにつれて半径方向の幅が狭くなる形状の部
分を有し、これにより超磁歪素子に均一に圧縮力を加え
るようにしたボルト締めランジュバン型振動子を提供す
る。
【0016】請求項5に記載の発明は、請求項1から4
の何れか一項に記載のボルト締めランジュバン型振動子
において、振動励起用コイルが中空管より成っていて、
その中空部に冷却流体を通すことを特徴とするボルト締
めランジュバン型振動子を提供する。
【0017】請求項6に記載の発明は、請求項1から5
の何れか一項に記載のボルト締めランジュバン型振動子
において、中空ボルトの中空部に冷却流体を通すことを
特徴とするボルト締めランジュバン型振動子を提供す
る。
【0018】請求項7に記載の発明は、請求項1から6
の何れか一項に記載のボルト締めランジュバン型振動子
において、中空ボルトが低透磁性材料で製作されている
ボルト締めランジュバン型振動子を提供する。
【0019】請求項8に記載の発明は、請求項1から7
の何れか一項に記載のボルト締めランジュバン型振動子
において、振動励起用コイルの外周を囲うように配置さ
れた磁気バイアス用リング状永久磁石と、リング状永久
磁石と振動励起用コイルを挟むように配置された一対の
高透磁性材料製リングとを有するボルト締めランジュバ
ン型振動子を提供する。
【0020】請求項9に記載の発明は、ボルト締めラン
ジュバン型振動子に用いるリング状超磁歪素子を製造す
る方法であって、超磁歪材料の複数の小片を製作する段
階と、超磁歪材料の複数の小片を周方向に接着してリン
グを構成する段階とを含むことを特徴とするリング状超
磁歪素子を製造する方法を提供する。このようにして製
造したリング状超磁歪素子は、同寸法の一体型のリング
状超磁歪素子と比較して高周波数帯域でも高振幅が得ら
れる。
【0021】請求項10に記載の発明は、請求項9に記
載のリング状超磁歪素子を製造する方法において、超磁
歪材料の複数の小片を製作する段階において、超磁歪材
料の小片が切頭扇形状又は台形状の断面を有するように
製作されるリング状超磁歪素子を製造する方法を提供す
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の実施の形態を詳細に説明する。
【0023】図1は、本発明の超磁歪材料を用いて構成
された超磁歪素子を使用するボルト締めランジュバン型
振動子の振動部分10の一部を切り欠いた斜視図であ
る。振動部分10は、超磁歪材料を用いて構成されたリ
ング状の超磁歪素子1と、この超磁歪素子1をサンドイ
ッチ状に挟む一対の金属環2a、2bと、リング状の超
磁歪素子1と金属環2a、2bのそれぞれの穴を貫通す
る、その両側端部部分の外面にねじ山が設けられた中空
のボルト3とを備えて構成される。金属環2a、2bの
穴の内面には中空ボルト3の両側端部部分の外面に設け
られたねじ山と螺合するねじ山が設けられており、二つ
の金属環2a、2bを中空ボルト3に取付けて締付ける
ことにより超磁歪素子1に両端から圧縮力を加えること
が出来る。
【0024】一方、図2は図1に示した振動部分10を
含む振動系の概要を示す断面図であり、超磁歪素子1の
外側に巻かれた中空管から構成される振動励起用コイル
4と、このコイル4をサンドイッチ状に挟む、一対の高
透磁率材料から成るリング5a、5bと、コイル4の外
側にあって二つの高透磁率材料から成るリング5a、5
bの間に挟持されるリング状永久磁石6とが示されてい
る。
【0025】本実施形態のリング状の超磁歪素子1は、
超磁歪材料の小片1′を貼り合わせて構成される。こう
する事により、超磁歪材料の有する材料寸法に依存する
磁歪振幅の周波数特性のために、同寸法の一体型のリン
グ状超磁歪素子と比較して高周波数帯域でも高振幅が得
られるようになる。内径66mm、外径90mm、高さ
20mmのリング状超磁歪素子の例を図3に示した。こ
の例のリング状超磁歪素子1を製造する場合には、ま
ず、超磁歪材料片より切断及び切削加工にて図3(a)
に示すような、上方から見た形状又は断面形状が向い合
う一対の辺の成す角が4.5°である切頭扇形状又は台
形状の小片1′を80個製作し、次いでこのような小片
1′をエポキシ樹脂により周方向に接着することによっ
て図3(b)に示すようなリングを構成することによっ
て製造する。小片1′を接着する接着剤は、エポキシ樹
脂以外の適切な接着剤であっても良い。又、小片1′の
形状は組合せることによって所望のリング形状が形成さ
れれば、本実施形態の形状以外の形状であっても良い。
例えば、図3(a)に示す小片1′が更に小さい二つの
小片を貼り合わせることによって構成されても良い。
【0026】リング状の超磁歪素子1に用いられる超磁
歪材料は、例えば、TbFe2 、DyFe2 、HoFe
2 、ErFe2 等の組成の元素比が1:2(RFe2
の適切な希土類と鉄の合金であって良い。これらの合金
から製作された超磁歪素子は、従来の磁歪材料及び圧電
材料から製作された素子と比較して形状変化率がはるか
に大きいため、この超磁歪素子を用いる本願発明の振動
子では、従来の素子を用いた場合のように共振を利用し
て素子の変形量を増大させる必要がなく、従って素子固
有の共振周波数に使用を限定する必要がなく、例えば、
図3(b)及び図3(c)に示した内径66mm、外径
90mm、高さ20mmのリング状超磁歪素子を使用し
た場合には、その一次共振周波数である13kHz以下
の広い周波数帯域で利用することができ、用途に応じて
自由に周波数を変えることが可能となる。
【0027】上述したように、超磁歪素子1は金属環2
a、2bによって圧縮与圧が加えられる。これは超磁歪
素子1を構成する超磁歪材料が引張応力に弱く、引張応
力がかかると容易に破壊されるためである。超磁歪素子
1は磁界の変化に対応して伸縮するが、伸張時に素子に
引張応力がかかるため、破壊防止のために予め圧縮力を
かけておく必要がある。
【0028】一般に磁歪材料には、磁界の向きの正負に
拘らず、磁界の絶対値に比例して伸びるだけのものと縮
むだけのものの二種類があるが、本発明の超磁歪素子1
には磁界の絶対値に比例して伸びるだけのものを用い
る。
【0029】中空ボルト3は、前述したようにその両端
部外面にねじ山を有しており、このねじ部分に金属環2
a、2bを螺合して締付けることにより金属環2a、2
bに挟まれている超磁歪素子1に圧縮力を加えることが
出来る。この時、金属環2a、2bを差動ねじとする
と、締付面、即ち超磁歪素子1とそれぞれの金属環2
a、2bとの接触面において相対的にスリップさせるこ
となく超磁歪素子1に圧縮力を加えることが出来る。
又、中空ボルト3の内面には、長手方向の中央付近に半
径方向内側に突出したフランジ部7が設けられ、振動子
の固定に利用される。
【0030】中空ボルト3は、ジュラルミン、セラミッ
クス等の透磁率の低い材料で製作されるのが好ましい。
これは、後述する振動励起用コイル4を囲う磁気回路を
構成した際に、磁束の殆どが超磁歪素子の方を通るよう
にするためである。又、前述したように超磁歪素子1は
機械的内部損失が大きいため振動部10に熱が発生し易
いので、ボルトの中空部に冷却水を流し、振動部に発生
する熱の放散を促進するようにしても良い。ジュラルミ
ンは熱伝導率が大きいので、熱の放散という観点からも
好ましい。
【0031】超磁歪素子1を挟む一対の金属環2a、2
bはそれぞれ、その外径が長手方向の中央付近から超磁
歪素子1に近付くにつれて小さくなり、半径方向の幅が
徐々に薄くなるくびれた形状になっている。この形状
は、超磁歪素子1全体に均一な圧縮与圧を加えるために
超磁歪素子1と金属環2a、2bとの界面における接触
応力分布を最適なものに近付けるように、有限要素解析
システムを用いて見出した形状である。この最適形状
は、金属環2a、2bの外径や内径、あるいは中空ボル
ト3と結合する金属環2a、2bのねじ部の長さにより
変化する。このような最適形状の金属環2a、2bを用
いずに、内径及び外径が一定である長方形断面の金属環
を用いた場合には、超磁歪素子の内周部にのみ強い圧縮
与圧が加わり、その分布が偏るので、超磁歪素子の引張
応力に弱いという欠点を補うことはより困難である。金
属環2a、2bは例えばステンレス製である。
【0032】超磁歪素子1の半径方向外側に巻かれる電
線としての振動励起用コイル4は、例えば銅パイプ等の
中空管等から構成するのが好ましく、その場合、中空部
に冷却水を通し、熱を放散させることが可能となる。コ
イル4を構成する中空管等には表面にテープ等が巻か
れ、更にこれら中空管間にシリコーンゴム等が充填され
て互いに絶縁される。
【0033】一対のリング5a、5bは、その中央の穴
に振動部分10を受容すると共にコイル4をサンドイッ
チ状に挟んで配置される。このリング5a、5bはフェ
ライト等の高透磁性材料で製作されることが好ましく、
後述する磁気回路の一部となる。
【0034】リング状の永久磁石6は、コイル4の半径
方向外側で、且つ一対のリング5a、5bに挟まれるよ
うに配置され、超磁歪素子1にバイアス磁界を与える。
本発明で利用する超磁歪素子1は前述したように磁界の
絶対値に対して伸びる性質のものであるので、超磁歪素
子1はリング状永久磁石6のバイアス磁界により常に伸
張した状態となる。この状態でコイル4によって交流磁
界を重畳させることにより、超磁歪素子1を伸縮させ、
振動の挙動を得ることが出来る。この際、バイアス磁界
を調整することにより、超磁歪素子1のヒステリシスの
直線性の高い部位を利用することが可能である。更に
は、超磁歪素子1にバイアス磁界をかけて金属環2a、
2bによる締付け力に抗して伸張させることにより、機
械的な圧縮力だけでなく磁気的な圧縮力もかけること出
来る。この事は、機械的圧縮力だけであると、超磁歪素
子1は高速応答性であって高周波の磁界の変化に対応で
きるが、金属環2a、2bはこの変位速度に追従出来な
いため、高速で素子1が収縮した時に超磁歪素子1と金
属環2a、2bとの界面で剥離が起き、圧縮力が加えら
れなくなる時間が生じる可能性が有ることから、常に超
磁歪素子1に圧縮力を加えるために必要である。
【0035】図2を参照すると、振動励起用コイル4を
囲う形で、リング状永久磁石6から一方の高透磁性材料
リング5a、一方の金属環2a、超磁歪素子1、他方の
金属環2b、他方の高透磁性材料リング5bと続いてリ
ング状永久磁石6に戻る磁気回路が構成されていること
が分かる。この磁気回路は、高透磁性材料リング5a、
5bとリング状永久磁石6とからなる外側部分と、超磁
歪素子1と金属環2a、2bとからなる振動部分側とに
分けられ、これら二つの部分は極狭い間隙を介して近接
していて、磁気的には一体の回路を構成し、振動的には
相互に結合しないようになっている。
【0036】リング状永久磁石6によって発生した磁束
は上述した磁気回路を通って、又、振動励起用コイル4
によって発生した磁束は金属環2a、2bを通じて超磁
歪素子1に流れ、超磁歪素子1を変形させる。従って、
振動励起用コイル4に所望の振動数と等しい周波数の交
流電流を流すことによって、振動子を所望の振動数で振
動させることができ、所望の振動数の振動を得ることが
出来る。なお、中空ボルト3は低透磁率の材料で製作さ
れているために殆ど磁束が通らないので効率的な励振が
可能となる。
【0037】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、発生応力(発生振動応力)が大きく、幅広い
周波数帯域で大振幅の超音波振動が得られる振動子が提
供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超磁歪材料を用いて構成された超磁歪
素子を使用するボルト締めランジュバン型振動子の一実
施形態の振動部分の一部を切り欠いた斜視図である。
【図2】磁気バイアス用永久磁石を含んでいる本発明の
ボルト締めランジュバン型振動子の一実施形態の断面図
である。
【図3】本発明のボルト締めランジュバン型振動子の一
実施形態に用いられるリング状超磁歪素子の詳細図であ
り、それぞれ、(a) リング状超磁歪素子を構成する超
磁歪材料の一小片、(b)リング状超磁歪素子の上面
図、(c)リング状超磁歪素子の断面図を示す。
【符号の説明】
1′…超磁歪材料小片 1…超磁歪素子 2a、2b…金属環 3…中空ボルト 4…振動励起用コイル 5a、5b…高透磁性材料リング 6…リング状永久磁石 7…フランジ部 10…振動部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04R 31/00 330 H01L 41/22 Z

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超磁歪材料を用いて構成されたリング状
    の超磁歪素子と、該リング状超磁歪素子の穴を貫通す
    る、少なくとも両側端部部分の外面にねじ部が設けられ
    た中空ボルトと、前記リング状超磁歪素子を挟むように
    該中空ボルトのねじ部に螺合され、前記リング状超磁歪
    素子に圧縮力を加えるように締付けられる一対の金属環
    と、前記超磁歪素子の半径方向外側に巻かれた振動励起
    用コイルとを有するボルト締めランジュバン型振動子。
  2. 【請求項2】 前記リング状超磁歪素子が、超磁歪材料
    の複数の小片を周方向に接着することにより構成されて
    いる請求項1に記載のボルト締めランジュバン型振動
    子。
  3. 【請求項3】 前記中空ボルトと前記一対の金属環とが
    差動ねじを構成している請求項1又は2に記載のボルト
    締めランジュバン型振動子。
  4. 【請求項4】 前記一対の金属環のそれぞれが、前記リ
    ング状超磁歪素子に近付くにつれて半径方向の幅が狭く
    なる形状部分を有し、これにより前記超磁歪素子に均一
    に圧縮力を加えるようにした請求項1から3の何れか一
    項に記載のボルト締めランジュバン型振動子。
  5. 【請求項5】 前記振動励起用コイルが中空管より成っ
    ていて、その中空部に冷却流体を通すことを特徴とする
    請求項1から4の何れか一項に記載のボルト締めランジ
    ュバン型振動子。
  6. 【請求項6】 前記中空ボルトの中空部に冷却流体を通
    すことを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載
    のボルト締めランジュバン型振動子。
  7. 【請求項7】 前記中空ボルトが低透磁性材料で製作さ
    れている請求項1から6の何れか一項に記載のボルト締
    めランジュバン型振動子。
  8. 【請求項8】 前記振動励起用コイルの外周を囲うよう
    に配置された磁気バイアス用リング状永久磁石と、該リ
    ング状永久磁石と前記振動励起用コイルを挟むように配
    置された一対の高透磁性材料製リングとを有する請求項
    1から7の何れか一項に記載のボルト締めランジュバン
    型振動子。
  9. 【請求項9】 ボルト締めランジュバン型振動子に用い
    るリング状超磁歪素子を製造する方法であって、 超磁歪材料の複数の小片を製作する段階と、 前記超磁歪材料の複数の小片を周方向に接着してリング
    を構成する段階と、 を含むことを特徴とするリング状超磁歪素子を製造する
    方法。
  10. 【請求項10】 前記超磁歪材料の複数の小片を製作す
    る段階において、前記超磁歪材料の小片が切頭扇形状又
    は台形状の断面を有するように製作される請求項9に記
    載のリング状超磁歪素子を製造する方法。
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